(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本明細書,特許請求の範囲で使用される用語について定義する。
「球状に配置」とは、(1)共通の湾曲中心を有する配置、(2)配置されたものが、同じ湾曲半径を有することである。従って、レンズ群の球状表面は、同一の球状を形成する。
「アポクロマティック」とは、同一の焦点距離あるいは同一のイメージ視野に、3個以上の波長が集光する性質をいう。球面収差又は色収差を減らした状態をいう。
【0021】
従来のマルチスケール光学システムは、1個の対物レンズと第2レンズの列を含む。対物レンズと第2レンズは、一体となって、複数のセンサ列(フォトディテクタ列)に被写体(複数の光学サブイメージ(小像))を結像する。各第2レンズは、唯一の光軸を有し、対物レンズを通過した被写体の一部を結像し、光学サブイメージの1つを生成する。センサ列が、複数の光学サブイメージを被写体の一部のデジタル表示(デジタルイメージ)に変換する。その後、この複数のデジタル像を組み合わせて、被写体全体の合成デジタル画像を生成する。
【0022】
このマルチスケールの光学システムの手法は、他の撮像手法よりも、大きな利点を有する。第1の利点として、マルチスケールの光学システムは、対物レンズと第2レンズが、被写体の撮像(結像)のタスクを分けることができる。集光は対物レンズで行われ、この対物レンズが結像領域(image region)に収差のある像を形成する。第2レンズが結像領域の近傍に配置され、この第2レンズが収差のある像の一部を写し(転送し)、対応する平面状のセンサ列に光学サブイメージを形成する。収差のある像の一部を移す(転送する)ことに加えて、各第2レンズは、収差のある像の転送された一部を部分的に修正する(即ち収差の量を減らす)ことにより、光を処理する。このように、対物レンズと第2レンズの機能を分けることにより、他の設計項目とは無関係に、集光機能と光処理機能を個別に改善できる。かくして、多数多開口の列とともに大きな対物レンズを使用できるようになり、これにより、収差と視野のトレードオフを減らすことができる。
【0023】
このマルチスケールの光学システムの手法は、隣り合う2個の第2レンズが、同一の結像点からの光を集めることができるようになる。これは、第2レンズをイメージ視野から離れた場所で互いに横方向に隣接しない場所に、配置することにより行われる。このように配置することにおり、所定の点の像からの光を、常に少なくとも1個の第2レンズで捕獲できるようになる。その結果、隣り合うセンサ列の間の横方向のスペースに起因するブランドスポットを無くすことができる。
【0024】
第2点として、第2レンズは、対物レンズ
(第1レンズ)により導入される
大きな収差を修正するために、波面(wavefront)の修正機能をある程度有する。これにより、対物レンズに必要とされる設計の複雑さを減らすことができ、修正がより速く行うことができ、システムも小型化できる。
【0025】
最3の点として、このマルチスケールの光学システムの手法は、画像の解像度を改善できる。
【0026】
第4の点として、このマルチスケールの光学システムの製造コストと複雑さを改善できる。レンズが小型になると、波面の修正が以下の理由で改善される。(1)波面の修正と画像の形成の両方が、小さな開口に対し、波長スケールの誤差が少さな(幾何学的な)解決法を提供できる。(2)複雑なレンズ表面の製造がより小さなシステムで遙かに簡単になる。
【0027】
第5の点として、あるマルチスケールの光学システムにおいては、第2レンズは、重複した視野を有する広い範囲で集光できる。これにより、多次元イメージの捕獲とマルチスケールの結像を組み合わせることにより、例えば、TOMBO(Thin Observation Module by Bound Optics)べースのシステムにおいて、断層撮影の対象物の再構築が可能になる。
【0028】
最後に、マルチスケールのデザインにより、複数の個別の焦点面のレンズ列の使用が可能となる。その結果、個々の焦点列を非平面状に配置できる。例えば、対物レンズのイメージ視野の形状に合わせる配置が可能になる。更に、焦点面の列の大きさは、製造コストを下げ、信頼性を上げるよう、段階を踏んで選択できる。更に、複数の焦点面の列からのサブイメージを、被写体の部分的に関連性のある像に合成できる。しかもこれは、従来の画像システムでにられた継ぎ目と視野の均質性の問題に会うことはない。全被写体を合成するのに必要な後処理の複雑さは、本発明のシステムでは、従来のシステムに比較して、大幅に減らすことができる。
【0029】
本発明は、対物レンズとして、単一中心のレンズを用いることにより、マルチスケールの光学システムを改善できる。本発明の単一中心のレンズは、入口レンズシェルと出口レンズシェルの間に、球状レンズを有する。
【0030】
図1に於いて、レンズ・システム100は、対物レンズ102と、第2レンズ104−1〜104−5と、センサー列106−1〜106−5とを有する。
【0031】
図2に於いて、本発明の方法200はステップ201で、対物レンズ102が用意される。
【0032】
対物レンズ102は単一中心のレンズ群であり、被写体108から十分な量の光110を集める。対物レンズ102の光学表面は中心点112に湾曲中心を有する。
【0033】
単一中心レンズ(monocentric lens)とは、複数のレンズの全ての表面が共通の湾曲中心を有するレンズのことである。理想的な単一中心レンズは、あらゆる方向から来る光を一点に集めることができる。これにより単一中心レンズは、広視野で非常に広い視野を見るのに用いることができる。かくして形成された像は、平面形状ではなく球形の形状をしており、単位角度拡大(unit angular magnification)を有する。単一中心レンズは対称性があるために、レンズにより導入される収差は、視野ポイント(field point)から独立している。その結果、単一中心レンズは、十分な量の球状収差のみを、レンズを通る光に導入することができる。即ち像の湾曲や像のひずみを無視できる。斯して導入された収差は、球面収差に限定されるが、それは視野ポイントから独立しているのは収差のみだからである。
【0034】
従来の単一中心レンズの一例は、非特許文献1−4に開示されている。 非特許文献1に開示されたルネンベルグ・レンズは、球状傾斜屈折率レンズ(specifically
shaped gradient-index lens)であり、被写体の像をその表面上に形成することができる。このルネンベルグ・レンズは、光学波長用にはいくつかの理由で不適である。第一の理由は、ルネンベルグ・レンズは、1から1.73(2の平方根)まで屈折率が変化(傾斜)するからである。新種の金属材料を除いて、この屈折率のガラスを得ることはできない。第二の理由として、傾斜屈折率レンズは製造が難しいことである。第三に、傾斜屈折率レンズは、色収差の影響を受け、広い範囲の周波数の光で結像するのに不適なものである。
【0035】
このルネンブルグ・レンズとは対照的に本発明の対物レンズは、次に述べるような効果を有する積層構造を有する。
i.回析を制限した性能が達成できる。
ii.大きな視野を有する。
iii.450nmから700nmの波長範囲にわたってアポクロマチックである。
iv.色収差又は球面収差を緩和できる。
v.10
9個以上の解像度が達成できる。
vi.製造が容易である。
vii.以上の要素の組み合わせの効果。
【0036】
図3に於いて、対物レンズ102は、複数の要素からなる単一中心レンズである。このレンズは、レンズ要素302と入口レンズ・シェル304と出口レンズ・シェル306とを含む。
【0037】
レンズ要素302は、2つの半球308と310を有する。各半球308、310は、フッ化カルシウム(calcium fluoride)製である。その結果、レンズ要素302は、屈折率が約1.433848で、Abbe数は約95.232905である。フッ化カルシウムは色分散が小さいのが特徴である。そのためレンズ要素302でフッ化カルシウムを使用すると、マルチ・スケールのレンズ・システム100における色収差の修正が容易となる。フッ化カルシウムは、レンズ要素302にとって好ましい材料であるが、或る実施例では、レンズ要素302には、屈折率が1.28−1.52の間にある別の材料を用いてもよい。レンズ要素302に適した材料は、これに限定されるわけではないが、フッ化カルシウム、溶融シリカ、BK−7ガラス、SK−7ガラス、fluorocrownガラス、フッ化マグネシウム、プラスチック、水、perfluorooctnaneである。一実施例に於いては、レンズ要素302の材料は、その屈折率は、入口レンズ・シェル304と出口レンズ・シェル306の材料の屈折率よりも低く、Abbe数は入口レンズ・シェル304と出口レンズ・シェル306のそれよりも高いものが選択される。
【0038】
半球308と半球310は、中心点112を含む中心面で組み合わされて、164.5mmの直径を有する球を形成する。一実施例に於いては、レンズ要素302は、光学的に平坦な領域312を有し、その搭載を容易にすることもできる。他の実施例に於いては、半球308と半球310は、レンズ要素302を通る光と相互作用するような球状表面322と球状表面324の一部のみを含むように、形成してもよい。
【0039】
ここに開示した実施例に於いては、半球308と半球310は、同一の湾曲半径を有するが、本明細書を参照することにより、半球308と半球310の湾曲半径を変えるように構成することもできる。
【0040】
半球308は台座314を有する。台座314は、台座の領域外で、半球308の表面316を削ることにより或いはエッチングすることにより、形成され、解放表面318を形成する。解放表面318は、その後層320でコーティングして、台座314と層320が一体となって、対物レンズ102の内部で光学ストップ(optical stop)を形成する。層320は、従来と同様、解放表面318上に配置された不透明層或いは吸収層である。一実施例に於いては、解放表面318を形成するプロセスにより、表面を不透明にして層320を省くこともできる。
【0041】
半球308と半球310を結合してレンズ要素302を形成すると、半球308の表面316と半球310の球状表面322が一体となって、レンズ材料の連続する領域を形成する。その結果、表面316と球状表面322は、本発明の目的の為の光学表面を構成しない。その理由は、それらを通る光は、材料の変化を受けないからである。
【0042】
光がレンズ要素302を通過するときに、レンズ要素302の球形状は、複数の収差が光120に導入されるのを緩和するが、レンズ要素302は、ある程度の球面収差と色収差を光120に導入してしまう。本発明に於いては、レンズ要素302の入口ポイントと出口ポイントに、適正に設計したレンズシェルを採用することにより、レンズ要素302により導入される色収差を球面収差の一方又は両方の量を減らすことができる。
【0043】
入口レンズ・シェル304は、球形状の湾曲したシェル断面を有する。言い換えると、入口レンズ・シェル304は球形状のシェルの一部である。入口レンズ・シェル304はフリントガラス(例、LASF46A)で構成され、屈折率が1.903660でAbbe数が31.39976である。入口レンズ・シェル304は、球状表面326と球状表面328の間で、均一の厚さ48.163mmを有する。
【0044】
出口レンズ・シェル306は球形状の湾曲したシェル断面を有する。言い換えると出口レンズ・シェル306は球形状のシェルの一部である。出口レンズ・シェル306はフリントガラス(例、BAF50)で構成され、屈折率が1.6827260でAbbe数が44.503507である。出口レンズ・シェル306は、光学表面330と光学表面332の間で均一の厚さ54.344mmを有する。
【0045】
対物レンズ102は、500nmから600nmの範囲内の波長に対アポクロマティクである。その有効開口サイズは100mmである。一実施例に於いては、対物レンズ102の開口サイズは、50mmから200mmの範囲である。本明細書を参照することにより、あらゆる開口サイズの対物レンズを形成し使用することができる。
【0046】
対物レンズ102の要素の特定のデザイン・パラメータ(例、使用材料、湾曲半径、厚さ、屈折率,Abbe数)は、適切なレンズ・デザインを規定するデザイン・パラメータの組み合わせを与える。例えば、対物レンズ102の要素を製造するために材料は、これに限定されないが、フッ化カルシウム、溶融シリカ、BK−7ガラス、SK−7ガラス、フルオロクラウンガラス、フッ化マグネシウム、プラスチック等である。本明細書を参照することにより、アポクロマティクな対物レンズは、様々なデザイン・パラメータで達成することができる。
【0047】
対物レンズ102は、屈折表面のみを有しているが、本発明の単一中心レンズは、反射表面(例、catadioptric lens )を有することもできる。
【0048】
表1に対物レンズ102のデザイン・パラメータを以下に示す。
表1:代表的な単一中心の対物レンズのデザイン・パラメータ
【0049】
対物レンズ102内に、入口レンズ・シェル304と出口レンズ・シェル306を導入すること及びその設計により、入口レンズ・シェル304とレンズ要素302と出口レンズ・シェル306は、各球面収差と色収差の量を、レンズ要素302単独で導入されたこれ等の収差の量よりも、減らすことができる。
【0050】
更に、光学表面326,328,322,324,330,332の球状対称性は、対物レンズ102が視野独立性の収差(field-independent aberration)のみを光114に導入することになる。球状対称のレンズ例えば対物レンズ102により導入される収差の主な原因は、光が自由空間から前表面(即ち球状表面326)に入る時に光が屈折することに起因する。本発明では、対物レンズ102の層を、光学表面の残りの表面(328,322,324,330,332)で導入される集合的屈折率(collective refraction)が負の値の球面収差を生成するよう設計している。この負の球面収差の少なくとも一部は、球状表面326により導入される正の球面収差をオフセット(減算)する。
【0051】
入口レンズ・シェル304と出口レンズ・シェル306は、球状対称であるが、これ等は異なる材料又異なるシェルの厚さを有してもよい。これにより、より少ない表面で収差の修正が可能となる。
【0052】
対物レンズ102は、球形状をしたイメージ・フィールド126(
図1)に、被写体108の収差を補正した像を形成する。
【0053】
図2のステップ202に於いて、各第2レンズ104は、対物レンズ102を介した被写体位置122−1〜122−5の1つを結像し、光学サブイメージ124を形成する。各第2レンズ104は、センサー列106−1〜106−5(これ等はセンサー列106と総称する)の1つと対をなし、カメラ116−1〜116−5(これ等はカメラ116と総称する)の1つを規定する。例えば、第2レンズ104−2とセンサー列106−2が一体となって、カメラ116−2を構成する。
【0054】
各第2レンズ104は、対応するセンサー106に、サブイメージ124−1〜124−5(これ等をサブイメージ124と総称する)の1つを生成する。例えば第2レンズ104−3は、対物レンズ102を介した被写体の一部122−3を結像し、センサー列106−3にサブイメージ124−3を形成する。
【0055】
カメラ116は、中心点112に湾曲中心を有する球状に配列される。その結果、第2レンズ104とセンサー列106は、その湾曲中心が中心点112にあるような球状に配列される。各カメラ116は唯一の光軸118を有する。この光軸118は、第2レンズ104とセンサー列106の中心を通る。
【0056】
第2レンズ104は、球状に且つその湾曲中心が中心点112にあるように配列される。各第2レンズ104は、対物レンズ102から距離d1だけ離れている。更に第2レンズ104は隣と距離d2だけ離れている。距離d1とd2は、第2レンズ104により捕獲されるべき被写体108の各結像点(image point)から光が放射するよう選択される。その結果、センサー列106により一体に形成されたイメージの合成イメージに、ブラインド・スポットが入るのが避けられる。
【0057】
一実施例において、第2レンズ104は球状に配列され、各第2レンズ104はイメージ・フィールド126からずれない。一実施例に於いては、各対物レンズ102は、イメージ・フィールド126よりも中心点112近くに配置される。
【0058】
図4に於いて、カメラ116は第2レンズ104を有する。この第2レンズ104は、レンズ要素402,404,406,408を有する。第2レンズ104は、直径が3mmから4mmの範囲内にある光学サブイメージ124を与える。
【0059】
対物レンズ102は単一中心のレンズである為に、対物レンズ102は、すべてのイメージポイントに対し同一の収差を与える。更に単一中心レンズのために、対物レンズ102は、脱軸収差(off-axis aberration)を生成することはない。例えばコマ又は非点でない収差(coma or astigmatism)を生成することはない。これ等は、レンズ・システム100のイメージ・プロセッサ128からずれた場所にある別の第2レンズにより個別に補正する必要がある。
【0060】
その結果、同一のレンズ処方(設計)が、各第2レンズ104に対して、対物レンズ102に入る光の角度を考慮することなく、用いることができる。これにより、本発明の実施例が達成できる。特に第2レンズ104の製造コストは劇的に下がるが、それは同一のレンズ設計を繰り返し用いればよいからである。更にパッケージングの複雑さが低減されるが、パッケージの手法を用いて、各第2レンズ104を整合させ固定することができるからである。更に同一のカメラ116を、低コストで大量生産できる。
【0061】
第2レンズ104は、レンズ要素402,404,406,408の軸方向に対称な組み合わせで構成される。その結果、第2レンズ104は脱軸収差を光114に導入する。第2レンズ104は、小型である為に、導入された脱軸収差を補正するのに必要なレンズの数は、対物レンズを構成する軸方向に対称なレンズで必要とされるのよりも少なくて済む。一実施例に於いては、第2レンズ104の設計は、非球面の表面を有し、これにより第2レンズ104は、より少ない数のレンズ要素で良好な光学性能を達成できる。少ない数のレンズ要素を用いることにより、システム全体の重量、複雑さ、コスト等を低減できる。
【0062】
一実施例に於いては、第2レンズ104に含まれる(を構成する)レンズ要素は、大量生産(例えば、プラスチックモールディングまたはガラスモールディング)に適したものである。上記したようにこれ等の利点は、マルチスケールの光学システムデザインを使用することにより可能となる。これは、対物レンズ102の設計の単純化と第2レンズ104の設計の複雑さの間のトレード・オフとなる。第2レンズ1014の設計を複雑にするほうがより好ましい。その理由は、大きな複合光学システムよりも小さな複合光学システムを製造する方が、容易且つ安価になるからである。
【0063】
表2に第2レンズ104のデザインパラメータを示す。
【0064】
レンズ要素402は、平面−凸形レンズでその直径は10mmである。レンズ要素402は、屈折率が1.6200040で、Abbe数36.366491のガラスを含む。
【0065】
レンズ要素404は、凸−凸レンズでその直径は10mmである。レンズ要素404は屈折率が1.486561でAbbe数が84.467994のガラスを含む。
【0066】
レンズ要素406は凹−凸レンズでその直径は10mmである。レンズ要素406はレンズ要素402と同一のガラス材料で形成される。
【0067】
レンズ要素408は凸−凸レンズでその直径は10mmである。レンズ要素408はレンズ要素404と同一のガラス材料で形成される。
【0068】
ハウジング410は、熱膨張係数の低い材料製のチューブである。ハウジング410に適した材料は、これに限定されないが、インバー、スーパーインバー、チタン、Zerodur、溶融シリカ、合成材料等である。
【0069】
ハウジング410は、レンズ要素402,404,406,408を精密レール412により整合し保持する。この精密レール412は、マイクロマシン加工したシリコン製のレールで、エアギャップを設けて、レンズ要素を保持する。一実施例に於いては、精密レール412は、従来の技術で製造されたレールでもよく膨張係数の低い材料製である。全体として、レンズ要素402,404,406,408より、1.6度の視野を結像する第2レンズが形成できる。
【0070】
ハウジング410はフランジ414を有する。このフランジ414はピン416とスロット418を有する。ピン416とスロット418は、ハウジング410とレセプタ604との整合を容易にするためのものである。
【0071】
ステップ203に於いて、各センサー列106は、受領した光学サブイメージ124を被写体の一部122のデジタルイメージに変換する。
【0072】
各センサー列106は、1000万個のCCD要素502を二次元に配列したものである。CCD要素502は1.5μmの大きさである。その結果、カメラ116は、1000万個の光学信号を提供できる。この光学信号は、被写体108内に1000万個のイメージ・ポイントからの光の強度の基づく。言い換えると、各カメラ116は、10メガピクセルのカメラである。センサー列106の全体サイズは、3mmから4mmの範囲の直径を有する光学サブイメージを完全にサンプリングできる。
【0073】
一実施例に於いては、各センサー列は、他の受光素子例えばCMOSセンサー、フォトディテクター、アバランシア・フォトダイオード等を二次元に配列しても構成できる。本明細書を参照することにより、センサー列106の製造と使用は当業者に明らかである。
【0074】
各センサー列106は、イメージ・プロセッサ128に、通信バス130を介して電気的に接続されている。イメージ・プロセッサ128は、従来のイメージ処理システムであり、各要素から電気信号を受領し、光学サブイメージ124に基づいて、デジタル・サブイメージを形成する。
【0075】
ステップ204に於いて、イメージ・プロセッサ128は、複数のデジタル・サブイメージに基づいて、被写体108の合成デジタル・イメージを形成する。
【0076】
一実施例に於いて、各カメラ116は、更にオートフォーカス機構を有する。一実施例に於いて、オートフォーカスは、螺旋状の焦点調整装置あるいはセンサー列106をカメラの118に沿って動かすことにより行われる。オートフォーカス機能により、本発明の実施例では、様々な深度に、被写体108の様々な部分の焦点を合わせて形成することができる。
【0077】
一実施例に於いて、各カメラ116は、光学フィルター例えば偏光装置あるいはカラーフィルターを有する。ある実施例では、被写体108の一部を解析できる機能を有するが、これは、その部分の偏光又は空間シグネチャを検査することにより、行われる。
【0078】
一実施例に於いて、第2レンズ104は、対物レンズ102により導入された正確な残留球面収差(correct residual spherical aberration)に基づく。更に第2レンズ104は、イメージ・フィールド126のカーバチュア・オブ・フィールド(curvature -of-field)を修正して、平坦なセンサー列106上に光学サブイメージを形成する。一実施例に於いては、第2レンズ104は、対物レンズ102により提供された像の倍率を減少させて、センサー列106間のギャップを調整できる。
【0079】
図5Aに於いて、プロット500は、センサー列106におけるレンズ・システム100の(modulation transfer function:MTF)のカーブを示す。
【0080】
図5B−Dは、センサー列106の表面におけるレンズ・システム100のスポットサイズを表す。
【0081】
図6Aは、本発明の一実施例によるカメラを球状に配置するのを保持するフレームの側面図である。
【0082】
フレーム600は、5000台のカメラ116を搭載するために、5000個のレセプタ602とレセプタ604を有する球形状の支持部材である。フレーム600はgeodesic sphere dualの一部に類似する。フレーム600の表面は、六角形のセル(即ちレセプタ602)と通常12個以下の数の五角形セル(即ちレセプタ604)に分割される。球をできるだけ均一な面に分割するのが好ましいが、20個以上の面を有する球は、完全に均一の面となるようにすることはできない。フレーム600の表面を六角形のレセプタ602と五角形のレセプタ604に分けることにより、カメラ116のほぼ均一な配置となる。
【0083】
フレーム600は、300mmの半径と中心点112に湾曲中心を有する。一実施例に於いて、フレーム600は熱膨張係数の低い材料例えばインバー、スーパーインバー、チタン、ゼロデュアー、溶融シリカ、合成材料等で形成される。一実施例に於いて、フレーム600は、その熱膨張係数がハウジング410の材料のそれに一致するような材料から形成される。
【0084】
フレーム600は、4988個の六角形のレセプタ602と、12個の五角形のレセプタ604とを有する。レセプタ602とレセプタ604に、完全にカメラ116が埋め込まれると、レンズ・システム100は500億個のピクセルを結像できる。一実施例に於いては、レセプタ602とレセプタ604の数は、4988と12以外でもよい。一実施例に於いては、レセプターの全数は5000個でなくてもよい。
【0085】
一実施例においては、フレーム600は、二十面体 icosadeltahedral、正三角形の形状を有するレセプターを有してもよい。フレーム600の構成の一例は、非特許文献1−5に開示されている。
【0086】
図6Bに於いて、レセプタ602は、貫通通路604とチャネル606とネジ穴608とを有する。レセプタ604はレセプタ602に類似する。
【0087】
貫通通路604は、カメラ116のハウジング410を収納できるような寸法で配置され、その光軸118は中心点112に整合している。各レセプターは、貫通通路を有しその中にハウジング410が挿入される。ハウジング410は、貫通通路604内を光学サブイメージ124が適正な焦点が合う位置まで、横方向に動く。ハウジング410が一旦配置されると、貫通通路604内のその位置は固定ネジ、UV硬化エポキシ、熱硬化エポキシ、他の従来の方法により、固定される。一実施例に於いて、各レセプタ602は、48.2mm
2の断面積を有する。
【0088】
センサー列106の回転整合は、ハウジング410を光軸118の周りに回転することにより達成できる。センサー列106が回転して整合すると、その位置はスロット418に挿入されるネジで固定される。
【0089】
ピン416は、チャネル606に適合して、センサー列106を光軸118上に置く。
【0090】
フレーム600とレセプタ602とハウジング410は一体となって、被写体108のサブイメージのモザイクを構成するカメラ116の配列を可能とする。このモザイク配列により、本発明の実施例は、従来のイメージング・システムに対し幾つかの利点がある。第一の利点として、これ等の配列により重なり合った視野が使用可能になる。これは従来の撮像システムに対しきつい制約を取り除く。この制約とは、被写体の像を受領する焦点面のアレイは、互いに隣接して配置される複数のフォト・ディテクターを含まなければならないという制約である。その結果、各センサー列106は、コストと歩留り等を最適化できる大きさとなる。更にこのような配列により、様々なサイズのディテクター・アレイの使用が可能となる。更にセンサー列106は、それ等の間に電子部品を含めるように離間して配置可能となる。最後に、サブイメージのモザイクを形成することにより、得られた像のフィルタリング、サンプリング、デジタル処理を一体となって最適化する複数開口のカメラを用いることができる。
【0091】
図1に示すカメラの配列によれば、第2レンズ104とセンサー列106は、互いに極めて広く離して配置されている。このような大きな間隙は、単に図面を明瞭にするためだけではない。本明細書を参照することにより、第2レンズ104は、より多くの第2レンズを近接して配置してもよい。一実施例に於いて各第2レンズ104は、1度から5度の範囲内の視野を結像できる。その結果、数百の第2レンズとセンサー列が、120度を含む角度の像を提供するのに、必要となる。本明細書を参照することにより、第2レンズにより結像される視野とレンズ・システム100の全視野は、設計的選択事項であり、あらゆる実際的な値を採ることもできる。
【0092】
図7に於いて、対物レンズ700は、レンズ要素702と入口レンズ・シェル704と出口レンズシェル706とを有する。
【0093】
対物レンズ700は対物レンズ102に類似する。
【0094】
レンズ要素702は、半球708と710とを有する。各半球708と710は、屈折率が1.46561とAbbe数が84.467994のガラス製である。
【0095】
半球708と710は、中心点112を含む中心面で結合されて直径が156.42mmの球形状を規定する。
【0096】
半球708は台座714を有する。台座714は台座314に類似する。層320は解放表面718上に配置される。
【0097】
入口レンズ・シェル704は、球形状のシェルの一部である湾曲したシェル断面である。入口レンズ・シェル704は、屈折率が2.022040でAbbe数が29.059788のガラス製である。入口レンズ・シェル704は、56.792mmの均一厚さを有する。
【0098】
出口レンズ・シェル706は、球形状のシェル一部である湾曲したシェル断面である。出口レンズ・シェル706は、屈折率が1.66819でAbbe数が44.961828のガラス製である。出口レンズ・シェル706は、59.181mmの均一厚さを有する。
【0099】
図8に於いて、カメラ800は、レンズ要素802,804,806,808とセンサー列810とハウジング812とを有する。
【0100】
レンズ要素802は、平面−凹状レンズで直径は5mmである。レンズ要素802は、屈折率が1.677900でAbbe数が55.199566のガラス製である。
【0101】
レンズ要素804は、凹−平面状レンズで直径は5mmである。レンズ要素804は、屈折率が1.434250でAbbe数が94.953489のガラス製である。
【0102】
レンズ要素806は凹−凹レンズで直径が5mmである。レンズ要素806は、レンズ要素802と同一のガラス製である。
【0103】
レンズ要素808は、合成前面と凹状裏面とを有し直径が5mmである。レンズ要素808は、レンズ要素804と同一のガラス製である。
【0104】
対物レンズ700とカメラ800は、協調して動作するよう設計され、直径が7mm−8mm内にある光学サブイメージを生成する。
【0105】
センサー列810はセンサー列106に類似する。センサー列810は7mm−8mmの範囲の直径を有する光学サブイメージを完全にサンプリングできるサイズである。
表3:対物レンズ700とカメラ800の設計パラメータ
【0106】
図9Aに於いて、プロット900は、センサー列810における、対物レンズ700とカメラ800を含む光学システム用のMTFカーブを示す。
【0107】
図9B−Dは、センサー列810における、対物レンズ700とカメラ800を含む光学システムのスポット・サイズを表す。
【0108】
図10に於いて、レンズ・システム100は、対物レンズ1002とカメラ1004−1〜1004−5を含む。
【0109】
対物レンズ1002は単一中心レンズであり、レンズ要素1006と入口レンズ・シェル1008と出口レンズ・シェル1010を含む。対物レンズ1002は、有効開口が100mmで、約120度の視野をカバーする回折を制限した性能を発揮できる。対物レンズ1002は、450nmないし700nmからの波長範囲に対し、アクロマティクである。
【0110】
レンズ要素1006はレンズ要素302に類似する。レンズ要素302と同様にレンズ要素1006はフッ化カルシウム製で、この材料は低い色分散を示し、対物レンズ1002に対すし正の焦点パワー(positive focussing power )を提供する。
【0111】
レンズ要素1006は、半球1012と1014とを有する。半球1012と1014は、一体となって球形状を形成する。レンズ要素1006は、120mmの直径を有し、レンズの中心点112に光学ストップを含む。
【0112】
入口レンズ・シェル1008は、シェル層1016と1018を有する。これ等は互いに物理的に接触している。シェル層1018は、レンズ要素1006に物理的に接触している。
【0113】
シェル層1016は、球形シェルの一部である湾曲したシェルの断面である。シェル層1016は、屈折率が1.591965でAbbe数が48.509579のガラス製である。シェル層1016は、17.043mmの均一な厚さを有する。
【0114】
シェル層1018は、球形シェルの一部である湾曲したシェル断面である。シェル層1018は屈折率が1.753930でAbbe数が52.270764のガラス製である。シェル層1016は、44.792mmの均一な厚さを有する。
【0115】
出口レンズ・シェル1010は、シェル層1020と1024とを有する。それ等はエアギャップエアギャップ1022で分離されている。これは12.291mmの均一の幅さを有する。
【0116】
シェル層1020は、球形シェルの一部である湾曲したシェルの断面である。シェル層1020は屈折率が1.772500でAbbe数が49.620227のガラス製である。シェル層1020は16.213mmの均一な厚さを有する。
【0117】
シェル層1024は、球形シェルの一部である湾曲したシェルの断面である。シェル層1024は屈折率が1.640480でAbbe数が59.749915のガラス製である。シェル層1024は42.171mmの均一な厚さを有する。
【0118】
エアギャップ1022をシェル層1020とシェル層1024の間に配置することにより、球面収差の修正の制御は可能となる。この球面収差修正は色収差の修正とは独立している。球面収差の制御は、エアギャップ1022の厚さを制御することにより実現され、これはアクロマティックである。
【0119】
対物レンズ1002は、球状のイメージ・フィールド1026に像を生成する。
【0120】
カメラ1004−1〜1004−5(以下カメラ1004と総称する)は、第2レンズ1028とセンサー列1030とを有する。カメラ1004は、球形状に配置され、中心点112に中心を有し、その結果各第2レンズ1028は、イメージ・フィールド1026にある。
【0121】
センサー列1030はセンサー列106に類似する。センサー列1030を従来通りパッケージングすることは、センサー列の上方に配置された光学ウインドウを有する。ここに示した実施例においては、第2レンズ1028は、センサー・パッケージ・ウインドウの外側表面を研磨することにより形成され、これにより、101.810mmの半径(radius-of-curvature)を有する凹状レンズを形成する。ここでウインドウはBK7のガラス製である。
【0122】
第2レンズ1028は、カメラ1004の視野に含まれる角度に対しカーバチュア・オブ・視野の修正を提供する。通常カメラ1004の視野は4度である。本明細書を参照することにより、カメラ1004はあらゆる視野を有するよう構成することができる。
【0123】
表4はシステム1000のデザイン・パラメータを示す。
【0124】
第2レンズ1028は、カメラ1004の視野の内含角(included angle)に対しカーバチュア・オブ・フィールドの修正を提供する。カメラ1004の視野は4度である。本明細書を参照することにより、カメラ1004があらゆる視野の値を採り得るよう製造し構成することができる。
【0125】
図11に於いて、プロット1102は、1個の8mmのセンサー列1030におけるMTFカーブを示す。第2レンズ1028は8度の視野を有する。プロット1104は光軸128から最大60度ずれた視野を提供する為の、システム1000のMTFカーブを示す。
【0126】
図12に於いて、対物レンズ1202は、レンズ要素1204、入口レンズ・シェル1206、出口レンズ・シェル1208を含む単一中心レンズである。対物レンズ1202は対物レンズ1002に類似するが、その有効開口は100mm以下である。対物レンズ1202は、光学システム1000に類似する光学システムで使用されるのに適したものである。
【0127】
レンズ要素1204は、半球1210と1212を含む。それぞれフッ化カルシウム製である。半球1210と1212は一体となって球形状を構成する。レンズ要素1204の直径は33mmで、レンズの中心点112に光学ストップを有する。
【0128】
入口レンズ・シェル1206は、球状形状の一部である湾曲したシェル断面を有する。入口レンズ・シェル1206は屈折率が1.696732でAbbe数は56.420174のガラス製である。入口レンズ・シェル1206はレンズ要素1204と接触しており、その厚さは23.457mmである。
【0129】
出口レンズ・シェル1208はシェル層1216と1220を含む。これ等はエアギャップ1218で分離している。エアギャップの幅は4.076mmである。
【0130】
シェル層1216は、球形状の一部である湾曲したシェル形状を有する。シェル層1216は屈折率が1.835010でAbbe数が43.129044のガラス製である。シェル層1216は5 .053mmの均一厚さを有する。
【0131】
シェル層1220は球形状の一部である湾曲したシェル形状を有し、球形状の一部である。シェル層1220は屈折率が1.640480でAbbe数が59.749915のガラス製である。シェル層1220は42.171mmの均一厚さを有する。
【0132】
対物レンズ1202は球状のイメージ・フィールド1222に像を生成する。システム1000と同様に、対物レンズ1202は、イメージ・フィールド1222に配置された複数のカメラ(対物レンズ1002に類似する)と共に使用するのに適したものであり、対物レンズ1202を通した被写体の像の一部を転送する。
【0133】
表5は対物レンズ1202のデザイン・パラメータを示す。
【0134】
図13に於いて、プロット1202は、第2レンズを有する1個の10mmのセンサー列におけるMTFカーブを示す。第2レンズは6度の視野を有する。プロット1204は光軸128から最大60度ずれた視野を提供する為の、対物レンズ1202(と適宜の第2レンズ)のMTFカーブを示す。
【0135】
図14に於いて、対物レンズ1402は、レンズ要素1404、入口レンズ・シェル1406、出口レンズ・シェル1408を含む単一中心レンズである。対物レンズ1402は対物レンズ1002に類似するが、その有効開口は75mm以下である。対物レンズ1402は、光学システムに類似する光学システムで使用されるのに適したものである。
【0136】
レンズ要素1404は、半球1410と1412を含む。それぞれフッ化カルシウム製である。半球1410と1412は一体となって球形状を構成する。レンズ要素1404の直径は23mmで、レンズの中心点112に光学ストップを有する。
【0137】
入口レンズ・シェル1406は、球状形状の一部である湾曲したシェル断面を有する。入口レンズ・シェル1406は屈折率が1.696732でAbbe数は56.420174のガラス製である。入口レンズ・シェル1406はレンズ要素1404と接触しており、その厚さは8.358mmである。
【0138】
出口レンズ・シェル1408は、球状形状の一部である湾曲したシェル断面を有する。出口レンズ・シェル1408は屈折率が1.637750でAbbe数は42.410177のガラス製である。出口レンズ・シェル1408はレンズ要素1404と接触しており、その厚さは9.35mmである。
【0139】
対物レンズ1402は球状のイメージ・フィールド1414に像を生成する。システム1000と同様に対物レンズ1402は、対物レンズ402は、イメージ・フィールド14142に配置された複数のカメラ(カメラ1002に類似する)で使用するのに適したものであり、対物レンズ1402を通した被写体の像の一部を転送する。
【0140】
表6は対物レンズ1402のデザイン・パラメータを示す。
【0141】
図15に於いて、プロット1402は、カーバチャー・オブ・視野修正を行う第2レンズを有する1個の10mmのセンサー列1030におけるMTFカーブを示す。第2レンズは8度の視野を有する。プロット1404は光軸128から最大60度ずれた視野を提供する為の、対物レンズ1402(と第2レンズ)のMTFカーブを示す。
【0142】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。