特許第5881792号(P5881792)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5881792ワイヤレス通信システム内でのストリーミング通信セッション中における物理レイヤネットワーク間の選択的遷移
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5881792
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】ワイヤレス通信システム内でのストリーミング通信セッション中における物理レイヤネットワーク間の選択的遷移
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/04 20090101AFI20160225BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20160225BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20160225BHJP
【FI】
   H04W76/04
   H04W36/14
   H04W88/18
【請求項の数】8
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-192294(P2014-192294)
(22)【出願日】2014年9月22日
(62)【分割の表示】特願2013-504922(P2013-504922)の分割
【原出願日】2011年3月30日
(65)【公開番号】特開2015-19415(P2015-19415A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2014年9月22日
(31)【優先権主張番号】12/758,949
(32)【優先日】2010年4月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】マニッシュ・マハジャン
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−288781(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/105106(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システム内で1つまたは複数のユーザ機器(UE)にネットワーク接続情報を通知する方法であって、
所与のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを識別するネットワーク接続報告を前記所与のUEから受信するステップと、
前記所与のUEが少なくとも1つの他のUEとの通信セッションに関与するという判断に応答して、前記所与のUEが接続される物理レイヤネットワークの前記タイプを示す通知メッセージを前記少なくとも1つの他のUEに送信するステップと
を含み、
前記送信するステップは、前記通信セッションの呼中段階中に行われ、
前記送信するステップは、前記ネットワーク接続報告が、前記所与のUEが前記通信セッション中に異なるタイプの物理レイヤネットワークに切り替わったことを示す場合に、トリガされる、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの他のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを識別する少なくとも1つの他のネットワーク接続報告を前記少なくとも1つの他のUEから受信するステップをさらに含み、
前記送信するステップが、前記少なくとも1つの他のUEが接続される物理レイヤネットワークの前記タイプを示す別の通知を前記所与のUEに送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通信セッションの呼セットアップ中に前記所与のUEが接続される物理レイヤネットワークの初期タイプを識別する初期ネットワーク接続報告を前記所与のUEから受信するステップと、
前記通信セッションの呼セットアップ中に前記所与のUEが接続される物理レイヤネットワークの前記初期タイプを示す初期通知メッセージを前記少なくとも1つの他のUEに送信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの他のUEが、前記通信セッションの呼発信者を含み、
前記初期通知メッセージが、前記通信セッションの開始を要求する前記呼発信者からの呼要求メッセージの肯定応答(ACK)に対応する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの他のUEが、前記通信セッションの呼ターゲットを含み、
前記初期通知メッセージが、前記呼ターゲットに前記通信セッションを告知する呼告知メッセージに対応する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
ワイヤレス通信システム内で1つまたは複数のユーザ機器(UE)にネットワーク接続情報を通知するように構成されたサーバであって、
所与のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを識別するネットワーク接続報告を前記所与のUEから受信するための手段と、
前記所与のUEが少なくとも1つの他のUEとの通信セッションに関与するという判断に応答して、前記所与のUEが接続される物理レイヤネットワークの前記タイプを示す通知メッセージを前記少なくとも1つの他のUEに送信するための手段と
を含み、
前記送信する手段は、前記通信セッションの呼中段階中に前記通知メッセージを送信し、
前記送信する手段は、前記ネットワーク接続報告が、前記所与のUEが前記通信セッション中に異なるタイプの物理レイヤネットワークに切り替わったことを示す場合に、前記通知メッセージを送信する、サーバ。
【請求項7】
ワイヤレス通信システム内で1つまたは複数のユーザ機器(UE)にネットワーク接続情報を通知するように構成されたサーバであって、
所与のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを識別するネットワーク接続報告を前記所与のUEから受信するように構成された論理と、
前記所与のUEが少なくとも1つの他のUEとの通信セッションに関与するという判断に応答して、前記所与のUEが接続される物理レイヤネットワークの前記タイプを示す通知メッセージを前記少なくとも1つの他のUEに送信するように構成された論理と
を含み、
前記送信するように構成された論理は、前記通信セッションの呼中段階中に前記通知メッセージを送信し、
前記送信するように構成された論理は、前記ネットワーク接続報告が、前記所与のUEが前記通信セッション中に異なるタイプの物理レイヤネットワークに切り替わったことを示す場合に、前記通知メッセージを送信する、サーバ。
【請求項8】
ワイヤレス通信システム内で1つまたは複数のユーザ機器(UE)にネットワーク接続情報を通知するように構成されたサーバによって実行されたとき、前記サーバに動作を実行させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、
所与のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを識別するネットワーク接続報告を前記所与のUEから受信するためのプログラムコードと、
前記所与のUEが少なくとも1つの他のUEとの通信セッションに関与するという判断に応答して、前記所与のUEが接続される物理レイヤネットワークの前記タイプを示す通知メッセージを前記少なくとも1つの他のUEに送信するためのプログラムコードと
を含み、
前記送信するためのプログラムコードは、前記通信セッションの呼中段階中に前記通知メッセージを送信し、
前記送信するためのプログラムコードは、前記ネットワーク接続報告が、前記所与のUEが前記通信セッション中に異なるタイプの物理レイヤネットワークに切り替わったことを示す場合に、前記通知メッセージを送信する、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システム内でストリーミング通信セッション中に物理レイヤネットワーク間で選択的に遷移することに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、ならびに第3世代(3G)高速データ/インターネット対応ワイヤレスサービスを含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラーシステムとパーソナルコミュニケーションズサービス(PCS)システムとを含む、多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例には、セルラーAnalog Advanced Mobile Phone System(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのGlobal System for Mobile接続(GSM(登録商標))変形に基づくデジタルセルラーシステム、およびTDMA技術とCDMA技術の両方を使用するより新しいハイブリッドデジタル通信システムがある。
【0003】
CDMAモバイル通信を提供するための方法は、本明細書ではIS-95と呼ぶ、「Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System」と題するTIA/EIA/IS-95-Aにおいて、米国電気通信工業会/米国電子工業会によって米国で規格化された。複合AMPS&CDMAシステムはTIA/EIA規格IS-98に記載されている。他の通信システムは、広帯域CDMA(W-CDMA)、CDMA2000(たとえば、CDMA2000 1xEV-DO規格など)またはTD-SCDMAと呼ばれるものをカバーする規格である、IMT-2000/UM、すなわちInternational Mobile Telecommunications System 2000/Universal Mobile Telecommunications Systemに記載されている。
【0004】
W-CDMAワイヤレス通信システムでは、ユーザ機器(UE)は、基地局に隣接するかまたはそれを囲む特定の地理的領域内での通信リンクまたはサービスをサポートする固定位置ノードB(セルサイトまたはセルとも呼ばれる)からの信号を受信する。ノードBは、一般に、サービス品質(QoS)要件に基づいてトラフィックを区別するための方法をサポートする標準のInternet Engineering Task Force(IETF)ベースのプロトコルを使用するパケットデータネットワークである、アクセスネットワーク(AN)/無線アクセスネットワーク(RAN)へのエントリポイントを与える。したがって、ノードBは、一般に、無線(over the air)インターフェースを介してUEと、またインターネットプロトコル(IP)ネットワークデータパケットを介してRANと対話する。
【0005】
ワイヤレス電気通信システムでは、プッシュツートーク(PTT)機能がサービスセクタおよび消費者に普及している。PTTは、W-CDMA、CDMA、FDMA、TDMA、GSM(登録商標)など、標準の商用ワイヤレスインフラストラクチャ上で動作する「ディスパッチ」ボイスサービスをサポートすることができる。ディスパッチモデルでは、エンドポイント(たとえば、UE)間の通信が仮想グループ内で行われ、そこでは1人の「送話者(talker)」のボイスが1人または複数の「受話者(listener)」に送信される。このタイプの通信の単一のインスタンスは、通常、ディスパッチ呼、または単にPTT呼と呼ばれる。PTT呼は、呼の特性を定義する、グループのインスタンシエーションである。グループは、本質的に、グループ名またはグループ識別情報など、メンバーリストおよび関連情報によって定義される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−288781号公報
【特許文献2】特表2006−500841号公報
【特許文献3】国際公開第2009/029202号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1のユーザ機器(UE)が接続される物理レイヤネットワークのタイプを識別する第1のUEからのネットワーク接続報告がサーバ(たとえば、プレゼンスサーバ)において受信される実施形態を対象とする。第1のUEが第2のUEとの通信セッションに関与するという判断に応答して、サーバは、第1のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを示す通知メッセージを第2のUEに送る。第2のUEは、通知メッセージを受信し、第1のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプに少なくとも部分的に基づいて通信セッションへの第2のUEの参加をサポートするためのターゲット物理レイヤネットワークを判断する。第2のUEは、判断に基づいてターゲットネットワークに選択的に遷移する。
【0008】
本発明の実施形態およびその付随する利点の多くのより完全な諒解は、以下の発明を実施するための形態を参照し、本発明を限定するためではなく単に例示するために提示する添付の図面とともに考察することによってより良く理解されれば、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の少なくとも1つの実施形態による、ユーザ機器および無線アクセスネットワークをサポートするワイヤレスネットワークアーキテクチャを示す図である。
図2A】本発明の一実施形態による図1のコアネットワークを示す図である。
図2B図1のワイヤレス通信システムの一例をより詳細に示す図である。
図3】本発明の少なくとも1つの実施形態によるユーザ機器を示す図である。
図4A】本発明の一実施形態によるプレゼンス更新プロセスを示す図である。
図4B】本発明の一実施形態によるネットワーク通知プロセスを示す図である。
図4C】本発明の一実施形態による、ストリーミング通信セッションのセットアップ中に実装される図4Aおよび図4Bのプロセスの一例を示す図である。
図4C-1】本発明の一実施形態による、ストリーミング通信セッションのセットアップ中に実装される図4Aおよび図4Bのプロセスの一例を示す図である。
図5A】本発明の実施形態による、ストリーミング通信セッションに参加する1つまたは複数の他のユーザ機器(UE)のネットワーク接続の情報に基づいて異なるネットワークに切り替わるべきかどうかを判断する際に、所与のUEによって実装され得る決定論理の代替例を示す図である。
図5B】本発明の実施形態による、ストリーミング通信セッションに参加する1つまたは複数の他のユーザ機器(UE)のネットワーク接続の情報に基づいて異なるネットワークに切り替わるべきかどうかを判断する際に、所与のUEによって実装され得る決定論理の代替例を示す図である。
図6A】本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す図である。
図6A-1】本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す図である。
図6B】本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す図である。
図6B-1】本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す図である。
図6C】本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す図である。
図6C-1】本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面で本発明の態様を開示する。本発明の範囲から逸脱することなく代替実施形態が考案され得る。さらに、本発明の関係する詳細を不明瞭にしないように、本発明のよく知られている要素については詳細に説明しないか、または省略する。
【0011】
「例示的」および/または「例」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明するいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が論じられた特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0012】
さらに、多くの実施形態については、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行すべき一連のアクションに関して説明する。本明細書で説明する様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実行され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明するこれらの一連の行為は、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施すべきものと見なすことができる。したがって、本発明の様々な態様は、すべてが請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明する実施形態ごとに、そのような実施形態の対応する形態について、たとえば、記載の行為を実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明することがある。
【0013】
本明細書ではユーザ機器(UE)と呼ぶ高データレート(HDR)加入者局は、モバイルでも固定でもよく、ノードBと呼ばれることがある1つまたは複数のアクセスポイント(AP)と通信し得る。UEは、ノードBのうちの1つまたは複数を介して、無線ネットワークコントローラ(RNC)との間でデータパケットを送信および受信する。ノードBおよびRNCは、無線アクセスネットワーク(RAN)と呼ばれるネットワークの部分である。無線アクセスネットワークは、複数のUE間でボイスパケットおよびデータパケットをトランスポートすることができる。
【0014】
無線アクセスネットワークは、無線アクセスネットワークの外部の追加のネットワークにさらに接続され得、そのようなコアネットワークは、特定のキャリア関連のサーバおよびデバイス、ならびに企業内イントラネット、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、サービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)などの他のネットワークへの接続性を含み、各UEとそのようなネットワークとの間でボイスパケットおよびデータパケットをトランスポートし得る。1つまたは複数のノードBとのアクティブなトラフィックチャネル接続を確立したUEは、アクティブUEと呼ばれることがあり、トラフィック状態にあると呼ばれることがある。1つまたは複数のノードBとのアクティブなトラフィックチャネル(TCH)接続を確立するプロセスにあるUEは、接続セットアップ状態にあると呼ばれることがある。UEは、ワイヤレスチャネルまたはワイヤードチャネルを介して通信する任意のデータデバイスであり得る。UEは、さらに、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外部または内部モデム、あるいはワイヤレス電話または有線電話を含むいくつかのタイプのデバイスのうちの任意のものであり得る。UEが信号をノードBに送る通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。ノードBが信号をUEに送る通信リンクは、ダウンリンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用するトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル、またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0015】
図1に、本発明の少なくとも1つの実施形態によるワイヤレス通信システム100の例示的な一実施形態のブロック図を示す。システム100は、パケット交換データネットワーク(たとえばイントラネット、インターネット、および/またはコアネットワーク126)とUE102、108、110、112との間にデータ接続性を与えるネットワーク機器にアクセス端末102を接続することができるアクセスネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)120と、エアインターフェース104を介して通信しているセルラー電話102などのUEを含むことができる。本明細書に示すように、UEは、セルラー電話102、携帯情報端末108、本明細書では双方向テキストページャとして示すページャ110、さらにはワイヤレス通信ポータルを有する個別のコンピュータプラットフォーム112とすることができる。したがって、本発明の実施形態は、限定はしないが、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくは部分組合せを含む、ワイヤレス通信ポータルを含むか、またはワイヤレス通信機能を有する任意の形態のアクセス端末上で実現され得る。さらに、本明細書で使用する、他の通信プロトコル(すなわちW-CDMA以外)における「UE」という用語は、互換的に「アクセス端末」、「AT」、「ワイヤレスデバイス」、「クライアントデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、およびその変形体と呼ばれ得る。
【0016】
再び図1を参照すると、ワイヤレス通信システム100の構成要素、および本発明の例示的な実施形態の要素の相互関係は、図示の構成に限定されない。システム100は、例にすぎず、ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス102、108、110、112などの遠隔UEが、無線で互いの間および中で、および/または限定はしないが、コアネットワーク126、インターネット、PSTN、SGSN、GGSNおよび/または他のリモートサーバを含むエアインターフェース104およびRAN120を介して接続される構成要素の間および中で通信することを可能にする任意のシステムを含むことができる。
【0017】
RAN120は、RNC122に送られる(一般にデータパケットとして送られる)メッセージを制御する。RNC122は、サービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)とUE102/108/110/112との間のベアラチャネル(すなわち、データチャネル)のシグナリング、確立、およびティアダウンを行う役目を果たす。また、リンクレイヤ暗号化が可能な場合、RNC122は、エアインターフェース104を介してコンテンツを転送する前に、コンテンツを暗号化する。RNC122の機能は、当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに説明しない。コアネットワーク126は、ネットワーク、インターネットおよび/または公衆交換電話網(PSTN)によってRNC122と通信し得る。代替的に、RNC122は、インターネットまたは外部ネットワークに直接接続し得る。一般に、コアネットワーク126とRNC122との間のネットワークまたはインターネット接続は、データを転送し、PSTNは、ボイス情報を転送する。RNC122は、複数のノードB124に接続され得る。コアネットワーク126と同様の方法で、RNC122は、一般に、データ転送および/またはボイス情報のために、ネットワーク、インターネットおよび/またはPSTNによってノードB124に接続される。ノードB124は、たとえばセルラー電話102などのUEにワイヤレスにデータメッセージをブロードキャストすることができる。ノードB124、RNC122および他の構成要素は、当技術分野で知られているように、RAN120を形成し得る。ただし、代替構成も使用され得、本発明は、図示の構成に限定されない。たとえば、別の実施形態では、RNC122の機能とノードB124のうちの1つまたは複数の機能とが、RNC122とノードB124の両方の機能を有する単一の「ハイブリッド」モジュールに縮小され得る。
【0018】
図2Aに、本発明の一実施形態によるコアネットワーク126を示す。特に、図2Aに、W-CDMAシステム内に実装される汎用パケット無線サービス(GPRS)コアネットワークの構成要素を示す。図2Aの実施形態では、コアネットワーク126は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)160、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)165およびインターネット175を含む。ただし、代替的な実施形態では、インターネット175および/または他の構成要素の一部がコアネットワークの外部に位置し得ることを諒解されたい。
【0019】
概して、GPRSは、インターネットプロトコル(IP)パケットを送信するために、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))電話によって使用されるプロトコルである。GPRSコアネットワーク(たとえば、GGSN165および1つまたは複数のSGSN160)は、GPRSシステムの中心部であり、W-CDMAベースの3Gネットワークのサポートも行う。GPRSコアネットワークは、GSM(登録商標)コアネットワークの統合部分であり、GSM(登録商標)ネットワークおよびW-CDMAネットワークにおけるIPパケットサービスのモビリティ管理、セッション管理およびトランスポートを提供する。
【0020】
GPRSトンネリングプロトコル(GTP)はGPRSコアネットワークの決定的なIPプロトコルである。GTPは、GSM(登録商標)ネットワークまたはW-CDMAネットワークのエンドユーザ(たとえば、アクセス端末)が、GGSN165の1つの位置からかのようにインターネットに接続し続けながら、あちらこちらに移動することを可能にするプロトコルである。これは、加入者の現在のSSGN160から、加入者のセッションを処理しているGGSN165に加入者のデータを転送することによって達成される。
【0021】
GTPの3つの形態、すなわち、(i)GTP-U、(ii)GTP-Cおよび(iii)GTP'(GTP Prime)がGPRSコアネットワークによって使用される。GTP-Uは、パケットデータプロトコル(PDP)コンテキストごとに分離されたトンネルでのユーザデータの転送に使用される。GTP-Cは、制御シグナリング(たとえば、PDPコンテキストのセットアップおよび削除、GSN到達可能性の検証、加入者があるSGSNから別のSGSNに移動したときなどの更新または変更など)に使用される。GTP'は、GSNから課金機能への課金データの転送に使用される。
【0022】
図2Aを参照すると、GGSN165は、GPRSバックボーンネットワーク(図示せず)と外部パケットデータネットワーク175との間のインターフェースとして働く。GGSN165は、関連するパケットデータプロトコル(PDP)形式(たとえば、IPまたはPPP)のパケットデータを、SGSN160から来るGPRSパケットから抽出し、対応するパケットデータネットワーク上でパケットを送り出す。反対方向において、着信データパケットは、GGSN165によってSGSN160に向けられ、SGSN160は、RAN120によってサービスされる宛先UEの無線アクセスベアラ(RAB)を管理し、制御する。それによって、GGSN165は、ターゲットUEの現在のSGSNアドレス、およびそのユーザのプロファイルをそのロケーションレジスタ(たとえば、PDPコンテキスト内)に記憶する。GGSNは、IPアドレス割当ての役目を果たし、接続されたUEのデフォルトルータである。また、GGSNは、認証機能および課金機能を実行する。
【0023】
SGSN160は、一例では、コアネットワーク126内の多くのSGSNのうちの1つを表す。各SGSNは、関連する地理的サービスエリア内で、UEとの間でデータパケットを配信する役目を果たす。SGSN160のタスクには、パケットルーティングおよび転送、モビリティ管理(たとえば、接続/切断およびロケーション管理)、論理リンク管理、ならびに認証および課金機能がある。SGSNのロケーションレジスタは、位置情報(たとえば、現在のセル、現在のVLRなど)、および、SGSN160に登録されたすべてのGPRSユーザのユーザプロファイル(たとえば、パケットデータネットワークで使用するIMSI、PDPアドレス)を、たとえば、ユーザまたはUEごとに1つまたは複数のPDPコンテキスト内に記憶する。したがって、SGSNは、(i)GGSN165からのダウンリンクGTPパケットのデトンネリング、(ii)GGSN165に向けたIPパケットのアップリンクトンネル、(iii)UEがSGSNサービスエリアの間を移動するときのモビリティ管理の実行および(iv)モバイル加入者の課金の役目を果たす。当業者なら諒解するように、(i)〜(iv)の他に、GSM(登録商標)/EDGEネットワークのために構成されたSGSNは、W-CDMAネットワークのために構成されたSGSNに比較して、わずかに異なる機能を有する。
【0024】
RAN120(たとえば、またはUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)システムアーキテクチャにおけるUTRAN)は、フレームリレーまたはIPなどの送信プロトコルを用いてIuインターフェースを介してSGSN160と通信する。SGSN160は、SGSN160および他のSGSN(図示せず)と内部GGSNとの間のIPベースのインターフェースであり、上記で定義したGTPプロトコル(たとえば、GTP-U、GTP-C、GTP'など)を使用するGnインターフェースを介してGGSN165と通信する。図2Aに図示されていないが、Gnインターフェースは、ドメインネームシステム(DNS)によっても使用される。GGSN165は、公衆データネットワーク(PDN)(図示せず)に、次にインターネット175に、IPプロトコルを用いてGiインターフェースを介して直接、またはワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)ゲートウェイを介して接続される。
【0025】
PDPコンテキストは、UEがアクティブなGPRSセッションを有するとき、特定のUEの通信セッション情報を含んでいる、SGSN160とGGSN165の両方に存在するデータ構造である。UEは、GPRS通信セッションを開始することを望むとき、まず、SGSN160に接続し、次いで、GGSN165を用いてPDPコンテキストをアクティブ化しなければならない。これによって、加入者が現在訪問しているSGSN160、およびUEのアクセスポイントをサービスしているGGSN165において、PDPコンテキストデータ構造が割り振られる。
【0026】
図2Bに、図1のワイヤレス通信システム100の一例をより詳細に示す。特に、図2Bを参照すると、UE1...Nは、異なるパケットデータネットワークのエンドポイントによってサービスされる位置でRAN120に接続するものとして示されている。図2Bの例はW-CDMAシステムおよび用語に固有のものであるが、図2Bは1xEV-DOシステムに適合するようにどのようにも変更され得ることを諒解されたい。したがって、UE1およびUE3は、(たとえば、SGSN、GGSN、PDSN、ホームエージェント(HA)、外部エージェント(FA)などに対応し得る)第1のパケットデータネットワークエンドポイント162によってサービスされる部分でRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162は、今度は、ルーティングユニット188を介して、インターネット175に、ならびに/あるいはプレセンスサーバ181、認証、許可およびアカウンティング(AAA)サーバ182、プロビジョニングサーバ184、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)/セッション開始プロトコル(SIP)登録サーバ186および/またはアプリケーションサーバ170のうちの1つまたは複数に接続する。UE2およびUE5...Nは、(たとえば、SGSN、GGSN、PDSN、FA、HAなどに対応し得る)第2のパケットデータネットワークエンドポイント164によってサービスされる部分でRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162と同様に、第2のパケットデータネットワークエンドポイント164は、今度は、ルーティングユニット188を介して、インターネット175に、ならびに/あるいはプレゼンスサーバ181、AAAサーバ182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186および/またはアプリケーションサーバ170のうちの1つまたは複数に接続する。UE4は、インターネット175に直接接続し、次いで、インターネット175を介して、上記で説明したシステム構成要素のうちのいずれかに接続することができる。
【0027】
図2Bを参照すると、UE1、UE3、およびUE5...Nは、ワイヤレスセルフォンとして示され、UE2は、ワイヤレスタブレットPCとして示され、UE4は、ワイヤードデスクトップ局として示されている。ただし、他の実施形態では、ワイヤレス通信システム100は任意のタイプのUEに接続することができ、図2Bに示す例は、システム内に実装され得るUEのタイプを制限するものではないことを諒解されよう。また、AAA182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186およびアプリケーションサーバ170は、それぞれ構造的に個別のサーバとして示されているが、これらのサーバのうちの1つまたは複数は、本発明の少なくとも1つの実施形態に統合され得る。
【0028】
図2Bを参照すると、プレゼンスサーバ181は、従来、ワイヤレス通信システム全体にわたって複数のユーザのプレゼンスを追跡する役目を果たす。たとえば、プレゼンスサーバ181は、アプリケーションサーバ170によって与えられるサービスのユーザのプレゼンスステータスを判断するように構成され得る。この場合、これらのサービスのユーザは、周期的にまたはイベント駆動に基づいてプレゼンスサーバにそれらのプレゼンスステータスを報告することができ、ユーザのプレゼンスステータスは、アプリケーションサーバ170がユーザのうちの1人または複数と交信するように要求される場合に後で使用され得る。プレゼンスサーバ181などのプレゼンスサーバは、従来、ワイヤレス通信システムのユーザのプレゼンス情報を追跡するが、プレゼンスサーバ181は、ユーザが接続される物理レイヤネットワーク(たとえば、2.5G、3G、4G、UMTS、EV-DO、1xなど)の接続タイプを一般に監視しないことを諒解されよう。
【0029】
さらに、図2Bを参照すると、アプリケーションサーバ170は、複数のメディア制御コンプレックス(MCC)1...N170Bと複数の地域ディスパッチャ1...N170Aとを含むものとして示されている。集合的に、地域ディスパッチャ170AおよびMCC170Bは、少なくとも1つの実施形態では、ワイヤレス通信システム100内の通信セッション(たとえば、IPユニキャストプロトコルおよび/またはIPマルチキャストプロトコルを介した半二重グループ通信セッション)を調停するように集合的に機能するサーバの分散型ネットワークに対応することができるアプリケーションサーバ170内に含まれる。たとえば、アプリケーションサーバ170によって調停される通信セッションは、理論上、システム100内の任意の場所に位置するUE間で行われ得るので、調停された通信セッションのレイテンシを低減するように(たとえば、北米のMCCが中国に位置するセッション参加者間で媒体をあちこち中継しないように)、複数の地域ディスパッチャ170AおよびMCCが分散される。したがって、アプリケーションサーバ170を参照する場合、関連する機能が地域ディスパッチャ170Aのうちの1つまたは複数および/あるいはMCC170Bのうちの1つまたは複数によって執行され得ることを諒解されよう。地域ディスパッチャ170Aは、概して、通信セッションを確立することに関連する任意の機能(たとえば、UE間のシグナリングメッセージの処理、告知メッセージのスケジューリングおよび/または送信など)を担当し、MCC170Bは、呼中シグナリングと調停された通信セッション中の媒体の実際の交換とを行うことを含めて、呼インスタンスの間通信セッションをホストする役目を果たす。
【0030】
図3を参照すると、セルラー電話などのUE200(ここではワイヤレスデバイス)は、コアネットワーク126、インターネットならびに/または他のリモートサーバおよびネットワークから最終的に来ることがある、RAN120から送信されたソフトウェアアプリケーション、データおよび/またはコマンドを受信し、実行することができるプラットフォーム202を有する。プラットフォーム202は、特定用途向け集積回路(「ASIC」208)、または他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または他のデータ処理デバイスに動作可能に結合されたトランシーバ206を含むことができる。ASIC208または他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212内の常駐プログラムとインターフェースするアプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)210レイヤを実行する。メモリ212は、読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EEPROM、フラッシュカード、またはコンピュータプラットフォームに共通の任意のメモリから構成され得る。プラットフォーム202は、メモリ212中でアクティブに使用されないアプリケーションを保持することができるローカルデータベース214をも含むことができる。ローカルデータベース214は、一般に、フラッシュメモリセルであるが、磁気メディア、EEPROM、光メディア、テープ、ソフトまたはハードディスクなど、当技術分野で知られている任意の二次記憶デバイスであり得る。内部プラットフォーム202の構成要素は、当技術分野で知られていているように、構成要素の中でもアンテナ222、ディスプレイ224、プッシュツートークボタン228およびキーパッド226などの外部デバイスに動作可能に結合され得る
【0031】
したがって、本発明の一実施形態は、本明細書で説明する機能を実行する能力を含むUEを含むことができる。当業者なら諒解するように、本明細書で開示する機能を達成するために、様々な論理要素を、個別要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、またはソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで実施され得る。たとえば、ASIC208、メモリ212、API210およびローカルデータベース214をすべて協働的に使用して、本明細書で開示する様々な機能をロード、記憶および実行し得、したがって、これらの機能を実行する論理を様々な要素に分散し得る。代替的に、機能を1つの個別構成要素に組み込むことができる。したがって、図3のUE200の特徴は、単に例示的なものにすぎないとみなすべきであり、本発明は、図示の特徴または構成に限定されない。
【0032】
UE102または200とRAN120との間のワイヤレス通信は、符号分割多元接続(CDMA)、W-CDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、Global System for Mobile Communications (GSM(登録商標))、あるいはワイヤレス通信ネットワークまたはデータ通信ネットワークで使用され得る他のプロトコルなど、様々な技術に基づき得る。たとえば、W-CDMAでは、データ通信は、一般に、クライアントデバイス102とノードB124とRNC122との間にある。RNC122は、コアネットワーク126、PSTN、インターネット、バーチャルプライベートネットワーク、SGSN、GGSNなど複数のデータネットワークに接続され得、したがって、UE102または200は、より広範囲の通信ネットワークにアクセスすることができるようになる。前述のように、および当技術分野で知られているように、ボイス送信および/またはデータは、様々なネットワークおよび構成を使用してRANからUEに送信され得る。したがって、本明細書で提供する例は、本発明の実施形態を限定するものではなく、本発明の実施形態の態様の説明を助けるものにすぎない。
【0033】
以下で、本発明の実施形態を、概して、W-CDMAプロトコルおよび関連する用語に従って説明する(たとえば、移動局(MS)、モバイルユニット(MU)、アクセス端末(AT)などの代わりにUE、EV-DOでのBSCとは対照的にRNC、EV-DOでのBSまたはMPT/BSとは対照的にノードBなど)。しかしながら、W-CDMA以外のワイヤレス通信プロトコルとともに本発明の実施形態がどのように適用され得るかを、当業者は容易に諒解されよう。
【0034】
(たとえば、半二重プロトコル、全二重プロトコル、VoIP、グループセッションオーバーIPユニキャスト、グループセッションオーバーIPマルチキャスト、プッシュツートーク(PTT)セッション、プッシュツートランスファー(PTX)セッションなどを介する)従来のサーバ調停型通信セッションでは、セッションまたは呼発信者は、アプリケーションサーバ170に通信セッションを開始したいという要求を送り、アプリケーションサーバ170は、次いで、呼の1つまたは複数のターゲットに送信するために、呼告知メッセージをRAN120に転送する。
【0035】
複数の物理レイヤアクセスネットワーク(たとえば、WiFi、GSM(登録商標)/GPRS、HSPA、2.5G、3G、4G、WiMAXなど)をサポートするために、UEにデュアルモード(dualmode)/デュアルキャンプ(dualcamp)能力がますますプロビジョニングされるようになっている。様々なタイプの物理レイヤアクセスネットワークが様々なQoS能力(たとえば、ネットワーク帯域幅およびレイテンシなど)に関連付けられる。3Gおよび4G技術の出現で、異なる物理レイヤアクセスネットワーク間のQoSギャップがさらに増加した。従来、UEは、それぞれのUE自体の環境に基づくルールを使用してそれらの物理レイヤアクセスネットワークを選択する。たとえば、所与のUEは、(i)所与のUEのロケーション、(ii)所与のUEの近くのローカルネットワークに関連する信号ステータス(たとえば、パイロット信号強度)、(iii)異なるローカルネットワーク上のサービスの課金レート、(iv)所与のUEについてどのネットワークが他のネットワークよりも好ましいかについて定義するネットワーク取得階層、および/または(v)それらの任意の組合せなどの基準を考慮し得る。
【0036】
しかしながら、所与のUEが、1つまたは複数の他のUEとの通信セッション(たとえば、VoIPセッション、電話呼、ビデオストリーミングセッション、プッシュツートーク(PTT)セッション、プッシュツートランスファー(PTX)セッションなど)に関与するとき、所与のUEは、一般に、1つまたは複数の他のUEが接続される物理レイヤネットワークのタイプを認識していないであろう。たとえば、所与のUEは、所与のUEのネットワーク選択ルールに従って3Gネットワークを選択し得るが、同じ通信セッションに参加する1つまたは複数の他のUEは、それら自体のそれぞれのネットワーク選択ルールおよびネットワーク可用性に従って2.5Gネットワークを選択し得る。したがって、通信セッションに参加する特定のUEのネットワーク接続決定は、従来、通信セッションに参加する他のUEのネットワーク接続決定に影響を及ぼさないものになる。
【0037】
通信セッションが、複数のUE間のストリーミングマルチメディアセッション(たとえば、プッシュツーライブビデオまたはPTXセッション)などのQoS集約的セッションである場合、セッションに参加するUEの接続タイプがセッションの品質および効率に影響を及ぼし得ることを諒解されよう。たとえば、第1のUE(「送信UE」)が第2のUE(「受信UE」)にビデオをストリーミングしているストリーミング通信セッションが確立されると仮定する。送信UEが低QoSネットワーク(たとえば、1xネットワーク、2Gネットワークなど)に接続されている場合、送信されているビデオストリームの品質は比較的低いことがある。送信UEからのビデオストリームが低品質であるにもかかわらず、受信UEは、ストリーミングセッションのビデオ品質を最適化しようと試みて高QoSネットワーク(たとえば、3G、4Gなど)への接続を確立する。この場合、低QoSメディアを受信するために高QoSネットワーク接続が確立されるという意味で、受信UEのリソースが無駄になる。
【0038】
代替的に、送信UEが高QoSネットワークに接続され得、受信UEが低QoSネットワークに接続され得る。このシナリオでは、送信UEは、受信UEに高品質ビデオストリームを送る。しかしながら、受信UEが接続される低QoSネットワークは、ビデオストリームを高品質で送ることができず、受信UEは、受信UEへのそれの送信の前にビデオストリームをより低い品質レベルにスケールダウンするように低QoSネットワークにプロンプトを出す。この場合、送信UEのために高QoSネットワーク接続が確立され、高品質ビデオが送信UEから送られるが、それの低QoSネットワーク接続のために低品質ビデオだけが受信UEに到着するという意味で送信UEのリソースが無駄になる
【0039】
諒解されるように、送信UEおよび受信UEが異なるQoS能力に関連する様々なタイプのネットワーク上の通信セッションに参加する上記のシナリオは、通信セッションのセットアップ時、または代替的に、参加UEのうちの1つのネットワークハンドオフの後で以前に確立された通信セッション中のいずれかに行われ得る。
【0040】
したがって、本発明の実施形態は、プレゼンスサーバ181に、ワイヤレス通信システムのRAN120に接続するために所与のUEが使用している物理レイヤネットワークのタイプを通知することを対象とする。したがって、プレゼンスサーバ181は、当技術分野で知られているようにUEのプレゼンス情報だけでなく、所与のUEとの間の通信リンクの性能期待値が推測され得るそれのネットワークタイプも認識する。プレゼンスサーバ181は、所与のUEとの通信セッションに関与することを望む1つまたは複数の他のUEに、所与のUEの報告されたネットワークタイプを伝達することができる。これらのUEは、次いで、通信セッションに関連する1つまたは複数の性能パラメータを改善するために所与のUEによって使用されるネットワーク接続タイプについての知識に基づいてそれら自体のネットワーク接続を選択的に変更することができる。
【0041】
図4Aに、本発明の一実施形態によるプレゼンス更新プロセスを示す。図4Aを参照すると、RAN120は、ワイヤレス通信システム内のUEをサービスするために利用可能なN個の(たとえば、N≧1)異なる物理レイヤネットワークを有すると仮定する。たとえば、ネットワーク1...Nは、2.5G、3Gおよび4Gネットワーク、EV-DOおよびUMTSネットワーク、WiFiネットワークなどを含むことができる。ネットワーク1...Nの各々は特定の性能期待値またはQoSレベルに関連付けられる。ただし、諒解されるように、ネットワーク1...Nは、それらの特定の性能期待値を常に満たすとは限らない。たとえば、3Gネットワークは、通常は、2.5Gに比較してより優れた性能を与えることが予想されるにもかかわらず、過負荷がかけられた3Gネットワークは、実際は、同等の2.5Gより低い性能を与え得る。
【0042】
図4Aを参照すると、400Aにおいて、所与のUEは、RAN120のネットワーク1...Nのうちの1つへの接続を確立する。たとえば、400Aの接続確立は、ポイントツーポイントプロトコル(PPP)セッションなどのセッションをセットアップすることに対応することができ、したがって、所与のUEは、通信セッションに関与するためのアクティブなトラフィックチャネル(TCH)を必ずしも有するとは限らず、RAN120は、PPPセッションが確立されるネットワーク上の所与のUEと交信することを知る。別の例では、400Aの接続確立は、TCHリソースおよび/またはQoSリソースなど、通信セッションに関与するための、所与のUEが取得するリソースに対応することができる。
【0043】
400Aにおいてネットワーク接続を確立した後に、所与のUEは、プレゼンスサーバ181に、所与のUEが接続されるネットワークの物理レイヤネットワークタイプを示す情報を送る(405A)。諒解されるように、405Aにおいて送られるメッセージは、RAN120への所与のUEの物理レイヤ接続に関係する情報を含んでいるアプリケーションレイヤメッセージである。一例では、405Aにおいて送られるネットワーク情報は、所与のUEのプレゼンス情報とともに送られ得る。図4Aに示されていないが、所与のUEからネットワーク接続報告を受信すると、プレゼンスサーバ181は、所与のUEの現在のネットワーク接続タイプを反映するために記録を更新する。したがって、図4Aは、ネットワーク1...Nのうちの1つへの接続を確立した後に、所与のUEがどのようにそれのネットワーク接続情報をプレゼンスサーバ181に通知することができるのかを示す。
【0044】
図4Bに、本発明の一実施形態によるネットワーク通知プロセスを示す。図4Bを参照すると、所与のUEは、1つまたは複数の他のUEとのストリーミング通信セッションに関与することを判断する(400B)。たとえば、400Bにおいて、所与のUEは、他のUEのうちの1つからビデオストリームを受信することを判断すること、1つまたは複数の他のUEにビデオストリームを送るべきと判断することなどを行うことができる。
【0045】
400Bにおいて所与のUEがストリーミング通信セッションに参加することを判断した後のある時点において、プレゼンスサーバ181は、1つまたは複数の他のUEのためのストリーミング通信セッションをサポートするネットワークのタイプを所与のUEに通知するメッセージを所与のUEに送る(405B)。一例では、プレゼンスサーバ181は、1つまたは複数の他のUEが図4Aのプロセスを実行することに基づいて1つまたは複数の他のUEのためのこのネットワーク情報を取得することができ、それによって、ネットワーク接続の確立時に、ネットワーク接続情報がプレゼンスサーバ181に報告される。さらに、405Bの通知は、所与のUEが1つまたは複数の他のUEとの通信セッションに関与することがプレゼンスサーバ181に通知されることによってトリガされ得る。たとえば、所与の通信セッションの呼中段階またはセットアップ段階中に、アプリケーションサーバ170は、プレゼンスサーバ181に、それらのそれぞれのネットワーク接続タイプをセッションに参加するUEに通知するように命令することができる。
【0046】
プレゼンスサーバ181から1つまたは複数の他のUEのネットワーク接続情報に関する通知を受信すると、所与のUEは、410Bにおいて、405Bの通知中のネットワーク接続情報に少なくとも部分的に基づいて、所与のUE自体がストリーミング通信セッションに参加するのをサポートするための「ターゲット」ネットワークを判断する。所与のUEが410Bの判断を行う際に適用され得るルールの例を、以下の図5Aおよび図5Bに関して与え、図5Aおよび図5Cのプロセスの実装例を、図6A図6Cに関して与える。410Bにおいてターゲットネットワークを判断した後に、所与のUEは、必要な場合、ターゲットネットワークに遷移する(415B)。たとえば、410Bにおいて判断されたターゲットネットワークが所与のUEの現在の物理レイヤネットワークとは異なる場合、所与のUEは、現在のネットワークからターゲットネットワークに遷移する。代替的に、410Bにおいて判断されたターゲットネットワークが所与のUEの現在の物理レイヤネットワークとは異なる場合、所与のUEは、ネットワーク遷移を実行する必要はない。
【0047】
図4Aおよび図4Bのプロセスの概念についてより良く説明するために、図4Cに、本発明の一実施形態による、ストリーミング通信セッションのセットアップ中に実装される図4Aおよび図4Bのプロセスの一例を示す。
【0048】
図4Cを参照すると、UE1は、UE2...N(たとえば、N≧2)とのストリーミング通信セッションをセットアップすることを判断する(400C)(たとえば、図4Bの400Bと同様)。したがって、N>2の場合、ストリーミング通信セッションはグループ通信セッション(たとえば、マルチキャスト、マルチユニキャストなど)に対応し、N=2の場合、ストリーミング通信セッションは1対1セッションまたはユニキャストセッションに対応する。
【0049】
次に、必要な場合、UE1は、RAN120のネットワーク1...Nのうちの1つへの接続を確立する(405C)(たとえば、図4Aの400Aと同様)。UE1は、UE2...Nのネットワーク接続(もしあれば)に関する知識をまだ有していないので、ネットワークは、405CにおいてUE1が接続を確立すると、(たとえば、3Gに優先してWiFi、2.5Gに優先して3Gなどを選択する、最も高いパイロット信号強度をもつネットワークを選択するなどのために)UE1自体のローカルネットワーク選択ルールに基づき得ることを諒解されよう。405Cにおいて、ネットワーク接続を確立することは、UE1およびRAN120との間のワイヤレス通信をサポートするためにネットワーク上の呼リソース(たとえば、TCH、QoSリソースなど)を取得することを含む。
【0050】
405Cにおいてネットワーク接続を確立した後に、UE1は、逆方向リンクチャネル上でRAN120に呼要求メッセージを送り、RAN120は、この呼要求メッセージをアプリケーションサーバ170に転送する(410C)。また、405Cにおいてネットワーク接続を確立した後に、UE1は、さらに、逆方向リンクチャネル上でRAN120にUE1の現在のネットワーク接続情報を示すネットワーク接続報告を送り、RAN120は、このネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に転送する(415C)(たとえば、図4Aの405Aと同様)。図4Cに示されていないが、ネットワーク接続報告は、UE1のプレゼンス情報を示すメッセージとともにプレゼンスサーバ181に送られ得る。また、図4Cに示されていないが、UE1からネットワーク接続報告を受信すると、プレゼンスサーバ181は、UE1の現在のネットワーク接続タイプを反映するために記録を更新する。
【0051】
415Cのネットワーク接続報告は、410Cにおいて呼要求メッセージの送信後に行われるものとして示されているが、ネットワーク接続報告は、本発明の別の実施形態では、呼要求メッセージの前に送られ得ることを諒解されよう。また、図4Cは、UE1が400Cの判断を行ったときはネットワーク接続をまだ有していないという仮定で示されている。400CにおいてUE1がネットワーク1...Nのうちの1つにすでに接続され、このネットワークがストリーミング通信セッションをサポートするのに好適であると考えられた場合、プレゼンスサーバ181が、図4Cのプロセスが開始される前にUE1のネットワークに気づいているように、405Cおよび415Cが400Cの判断より前に実際に行われ得ることを諒解されよう。
【0052】
410Cにおいて呼要求メッセージを受信すると、アプリケーションサーバ170は、UE2...Nに通信セッションを告知する(420C)。UE2...Nはそれぞれ告知メッセージを受信し、必要な場合、UE2...Nはそれぞれ、RAN120のネットワーク1...Nのうちの1つへの接続を確立する(405C)(たとえば、図4Aの400Aと同様)と仮定する。図4Cの例では、425Cにおいて、UE2...Nは、UE1のネットワーク接続タイプについての知識を(たとえば、この情報が告知メッセージ内にバンドルされていない限り)まだ有していないと仮定する。したがって、UE2...Nは、UE1のネットワーク接続タイプに関する知識をまだ有していないので、ネットワークは、425CにおいてUE2...Nがそれらのそれぞれの接続を確立した時に、(たとえば、3Gに優先してWiFi、2.5Gに優先して3Gなどを選択する、最も高いパイロット信号強度をもつネットワークを選択するなどのために)UE2...Nのローカルネットワーク選択ルールに基づき得ることを諒解されよう。425Cにおいて、ネットワーク接続を確立することは、UE2...NおよびRAN120との間のワイヤレス通信をサポートするためにネットワーク上の呼リソース(たとえば、TCH、QoSリソースなど)を取得することを含む。
【0053】
425Cにおいてネットワーク接続を確立した後に、UE2...Nはそれぞれ、逆方向リンクチャネル上でRAN120に呼受付けメッセージを送り、RAN120は、この呼受付けメッセージをアプリケーションサーバ170に転送する(430C)。呼受付けメッセ-ジは、告知された通信セッションの受付けを示す420Cからの呼告知メッセージの肯定応答である。また、425Cにおいてネットワーク接続を確立した後に、UE2...Nはそれぞれ、逆方向リンクチャネル上でRAN120に現在のネットワーク接続情報を示すネットワーク接続報告を送り、RAN120は、このネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に転送する(435C)(たとえば、図4Aの405Aと同様)。図4Cに示されていないが、ネットワーク接続報告は、UE2...Nのプレゼンス情報を示すメッセージとともにプレゼンスサーバ181に送られ得る。また、図4Cに示されていないが、UE2...Nからネットワーク接続報告を受信すると、プレゼンスサーバ181は、UE2...Nの現在のネットワーク接続タイプを反映するために記録を更新する。
【0054】
435Cのネットワーク接続報告の送信は、430Cにおける呼受付けメッセージの送信後に行われるものとして示されているが、ネットワーク接続報告は、本発明の別の実施形態では、呼受付けメッセージの前に送られ得ることを諒解されよう。また、図4Cは、UE2...Nが420Cにおいて告知メッセージを受信した後でストリーミング通信セッションに入るべきとの判断を行ったときはネットワーク接続をまだ有していないという仮定で示されている。420CにおいてUE2...Nがネットワーク1...Nのうちの1つにすでに接続され、このネットワークがストリーミング通信セッションをサポートするのに好適であると考えられた場合、420Cの告知メッセージの前にプレゼンスサーバ181がUE2...Nのネットワークに気づいているように、425Cおよび435Cは、実際に420Cにおける告知メッセージの受信より前に行われ得ることを諒解されよう。
【0055】
440Cおよび445Cにおいて、UE1...Nはストリーミング通信セッションを開始し、それによってストリーミングメディア(たとえば、ビデオメディア)がUE1とUE2...Nのうちの1つまたは複数との間で交換される。450Cにおいて、プレゼンスサーバ181は、ストリーミング通信セッションに参加する他の各UEのためのストリーミング通信セッションをサポートするネットワークをUE1...Nに通知するメッセージをUE1...Nの各々に送る(たとえば、図4Bの405Bと同様)。たとえば、450CにおいてUE1に送った通知は、UE2...Nのネットワーク接続タイプを示すことができ、450CにおいてUE2に送った通知は、UE1およびUE3...N(存在する場合)のネットワーク接続タイプを示すことができ、以下同様である。
【0056】
UE1における450Cの通知に応答して、UE1は、UE2...Nのためのストリーミング通信セッションをサポートするネットワークに少なくとも部分的に基づいてネットワーク1...Nのうちの異なる1つに切り替わるべきかどうかを判断する(455C)(たとえば、図4Bの410Bと同様)。UE1において455Cがどのように実行され得るかの例について、図5A図6Cに関して以下でより詳細に説明する。ネットワーク1...Nのうちの異なる1つに切り替わるべきかどうかを判断した後に、UE1がネットワークを切り替わるべきと判断した場合、UE1は、異なるネットワークに選択的に遷移し、次いで、プレゼンスサーバ181にUE1のネットワーク接続の変化を通知する(460C)。
【0057】
同様に、UE2...Nにおける450Cの通知に応答して、UE2...Nはそれぞれ、他の参加UEのそれぞれのストリーミング通信セッションをサポートするネットワークに少なくとも部分的に基づいてネットワーク1...Nのうちの異なるネットワークに切り替わるべきかどうかを判断する(465C)(たとえば、図4Bの410Bと同様)。UE2...Nにおいて465Cがどのように実行され得るかの例について、図5A図6Cに関して以下でより詳細に説明する。ネットワーク1...Nのうちの異なる1つに切り替わるべきかどうかを判断した後に、UE2...Nのそれぞれがネットワークを切り替わるべきと判断した場合、それぞれのUEは、異なるネットワークに選択的に遷移し、次いで、各遷移UEは、プレゼンスサーバ181にこのUEのネットワーク接続の変化を通知する(470C)。455C〜470CにおいてUE1...Nのいずれかが異なるネットワークに遷移した場合、プレゼンスサーバ181は、他の参加UEのそれぞれにネットワークの変化を通知することができる(475C)。
【0058】
図4Cの実施形態では、アプリケーションサーバ170およびプレゼンスサーバ181は、ほとんどの場合、独立して動作する別個のネットワークエンティティであるものとして示されている。本発明の別の実施形態では、アプリケーションサーバ170およびプレゼンスサーバ181は、共設され得、および/または互いに協調することができる。この場合、一例では、アプリケーションサーバ170は、UE1のネットワークの通知を420Cの告知メッセージとバンドルすることができ、410Cの呼要求メッセージに対するACKなど、UE1へのメッセージ中にUE2...Nのネットワーク情報を潜在的にバンドルすることができることを諒解されよう。
【0059】
図5Aおよび図5Bに、本発明の実施形態による、ストリーミング通信セッションに参加する1つまたは複数の他のUEのネットワーク接続の情報に基づいて異なるネットワークに切り替わるべきかどうかを判断するのに、所与のUEによって実装され得る決定論理の代替例を示す。したがって、図5Aおよび図5Bのプロセス全体は、図4Bの410B、図4CのUE1における455Cおよび/または図4CのUE2...Nにおける465Cに対応することができる。
【0060】
図5Aを参照すると、所与のUEは、ストリーミング通信セッションに参加する他の各UEと同じネットワーク上のストリーミング通信セッションに関与しようと試みるためのルールをプロビジョニングされる(500A)。したがって、所与のUE自体のネットワーク接続についてのその知識とともにプレゼンスサーバ181からのネットワーク接続通知に基づいて、所与のUEは、ストリーミング通信セッションに参加する他の各UEが、所与のUEと同じタイプの物理レイヤネットワークに接続されているかどうかを判断する(505A)。言い換えれば、所与のUEは、各参加UEが3Gネットワーク、2.5Gネットワーク、WiFiネットワークなどに接続されているかどうかを判断する。
【0061】
505Aにおいて、所与のUEが、各参加UEが同じタイプの物理レイヤネットワークに接続されていると判断した場合、所与のUEは、500Aからのルールを満たすべきであると判断し、したがって、現在の物理レイヤネットワークへのそれの接続を維持する(510A)。そうではなく、所与のUEが、505Aにおいて、各参加UEが同じタイプの物理レイヤネットワークに接続されていないと判断した場合、所与のUEは、他の参加UEのネットワークが所与のUEのために利用可能であるかどうかを判断する(515A)。
【0062】
他の参加UEのネットワークが利用不可能である場合、他のネットワークに切り替わることは不可能であり、したがって、所与のUEは、それの現在の物理レイヤネットワークへの接続を維持する(515A)。そうではなく、他の参加UEのネットワークが利用可能である場合、所与のUEは、それの接続のターゲットネットワークを選択し(520A)、所与のUEは、ターゲットネットワークがそれの現在のネットワークとは異なる場合に、それ自体をターゲットネットワークに遷移する(525A)。実装形態に応じて、所与のUEは、520Aにおいて利用可能であった場合、他のUEのネットワークタイプを常に選択するように構成され得る。代替的に、520Aの選択で追加のルールを評価し得る。たとえば、520Aにおいて、所与のUEの特定のネットワークタイプおよび他のUEのネットワークタイプを評価して、あらかじめ定義されたターゲットネットワーク選択をトリガし得る(たとえば、所与のUEのネットワークが2.5Gであり、他のUEのネットワークが3Gである場合、ターゲットネットワークを3Gに設定するなど)。
【0063】
たとえば、上記で説明したように、520Aの選択は、ネットワーク固有の方法で実行され得る。一例では、2.5Gネットワークは、概して3Gネットワークよりも低いQoSに関連付けられ、プレゼンスサーバ181からのネットワーク接続通知は、各参加UEが3Gネットワークではなく2.5Gネットワークに接続されていることを示すと仮定する。したがって、この例では、所与のUEが2.5Gネットワークに接続されている場合、所与のUEは、それのターゲットネットワークとして3Gネットワークを直ちに選択し、525Aにおいてそれへの遷移を試みることができる。そうではなく、所与のUEが3Gネットワークに接続されている場合、所与のUEは、2.5G接続UEが3Gネットワークに遷移する機会を与えるために、しきい値時間期間を待つことができる。プレゼンスサーバ181が、2.5G接続UEのそれぞれがしきい値時間期間内に3Gネットワークに正常に遷移したことを所与のUEに通知した場合、所与のUEは、ターゲットネットワークとしてそれの現在のネットワークを選択し、それによって、ネットワーク遷移を実行しない。そうではなく、プレゼンスサーバ181が、2.5G接続UEのそれぞれがしきい値時間期間内に3Gネットワークに正常に遷移したことを所与のUEに通知しなかった場合、所与のUEは、2.5G接続UEのいくつかが3Gネットワークに遷移することができなかったと推測し、それによって、ターゲットネットワークとして2.5Gネットワークにダウングレードすることを選択し、2.5Gネットワークに遷移する。したがって、上記の例は、異なるタイプのネットワーク遷移を異なる遅延に関連付けることによって、参加UEがネットワーク間を絶えずピンポンすることを低減する。
【0064】
図5Bは、図5Aのプロセスのより詳細な実装形態に対応する。図5Bを参照すると、所与のUEはルールをプロビジョニングして、ストリーミング通信セッションに参加する他の各UEで利用可能である最も高い利用可能QoSをサポートするネットワーク上のストリーミング通信セッションに関与しようと試みる(500B)。したがって、所与のUE自体のネットワーク接続についてのその知識とともにプレゼンスサーバ181からのネットワーク接続通知に基づいて、所与のUEは、ストリーミング通信セッションに参加する他の各UEが、所与のUEのネットワークと同様のQoSレベルをもつ物理レイヤネットワーク(たとえば、同じネットワークタイプか、または同等のQoS性能期待値をもつ異なるネットワークタイプのいずれかであり得る)に接続されているかどうかを判断する(505A)。505Bにおいて、図5Bは、同じQoSレベルネットワークに接続されている各UEが、UEの各々において利用可能である最も可能なQoSネットワーク上でUEがすでに動作していると推測するように、利用可能である高QoSネットワークのうちの1つの高QoSネットワークに少なくとも1つの参加UEが接続されていると仮定する。
【0065】
所与のUEが、505Bにおいて、各参加UEが同じQoSレベルネットワークに接続されていると判断した場合、所与のUEは、500Bからのルールを満たすべきであると判断し、したがって、現在の物理レイヤネットワークへのそれの接続を維持する(510B)。そうではなく、所与のUEが、505Bにおいて、各参加UEが同じQoSレベルネットワークに接続されていないと判断した場合、所与のUEは、他の参加UEがより高いQoSレベルネットワーク上で動作しているのか、またはより低いQoSレベルネットワーク上で動作しているのかを判断する(515B)。
【0066】
515Bにおいて、他の参加UEのネットワークがより高いQoSレベルネットワークであると判断された場合、520Bにおいて、所与のUEはより高いQoSレベルネットワークに遷移しようと試みる。そうではなく、515Bにおいて、他の参加UEのネットワークが、より低いQoSレベルネットワークであると判断された場合、所与のUEは、他の参加UEが、しきい値時間期間内に所与のUE自体のより高いQoSレベルネットワークに遷移することが可能であることが予想されるかどうかを判断する(525B)。たとえば、525Bにおいて、他の参加UEが所与のUEのより高いQoSレベルネットワークに遷移したことを示す、プレゼンスサーバ181からの通知を、所与のUEがどれくらいの間待つことをいとわないかに対応する期間を有するタイマーを、所与のUEは開始することができる。
【0067】
525Bにおいて、所与のUEが、他の参加UEのうちの1つまたは複数がより低いQoSレベルネットワークに制限され、より高いQoSレベルネットワークに遷移することができないと判断した場合、所与のUEは、可能な場合、1つまたは複数の他の参加UEのより低いQoSレベルネットワークにそれ自体を遷移する(530B)。そうではなく、525Bにおいて、所与のUEが、他の参加UEのうちの1つまたは複数が所与のUEのより高いQoSレベルネットワークに遷移することが可能であると判断した場合、所与のUEは、それの現在のネットワークへの接続を維持する(510B)。
【0068】
したがって、図5Aの決定論理は、各参加UEが同じネットワークに接続することを達成しようとするが、図5Bの決定論理は、各参加UEが最も高い「共有」QoSレベルネットワーク、またはワイヤレス通信システムの参加UEの現在のロケーションにおいて各参加UEをサポートすることも可能な最も高いQoSレベル期待値を有するネットワークに接続することを達成しようとする。
【0069】
図6A図6Cにそれぞれ、本発明の一実施形態による、図5Aおよび/または図5Bのプロセスの例示的な実装形態を示す。
【0070】
図6Aを参照すると、UE1およびUE2は、メディアがUE1とUE2との間でストリーミングされており、UE1とUE2が両方とも2.5Gネットワークに接続されているストリーミング通信セッションに関与すると仮定する(600Aおよび605A)。図6Aに示すように、UE1からUE2にストリーミングされるメディアの方向では、UE1は、逆リンク上でRAN120の2.5Gネットワークにメディアを送信し、RAN120は、このメディアをアプリケーションサーバ170に転送する。アプリケーションサーバ170は、次に、UE2をサービスしているRAN120の2.5Gネットワークにメディアを転送し、このメディアは、順方向リンクまたはダウンリンク上でUE2に送信される。反対方向では、UE2からUE1にメディアを中継するために同様のプロシージャが使用され得る。
【0071】
次に、ストリーミング通信セッション中に、UE1が、2.5Gネットワークが利用不可能なロケーションエリアに入ると仮定する(610A)。たとえば、UE1は、2.5Gの通信プロトコルをサポートしない異なるサブネットにハンドオフされ得る。この例では、UE1のための新しいロケーションエリアは、3Gネットワーク上でUE1の通信セッションをサポートすることができると仮定する。したがって、UE1は、3Gネットワークへの接続を確立し、その後、UE1は、3Gネットワーク上でストリーミング通信セッションへのそれの関与を続ける(615A)。したがって、615Aにおいて、UE1は、逆方向リンク上で3Gネットワークを介してアプリケーションサーバ170にメディアを送り、同様に、ダウンリンク上で3Gネットワークを介してアプリケーションサーバ170からメディアを受信する。
【0072】
620Aにおいて、3Gネットワークへの接続をセットアップした後に、UE1は、UE1が、3Gネットワークに接続され、2.5Gネットワークにもはや接続されていないことを示すネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に送信する。プレゼンスサーバ181は、UE1が3Gネットワークに切り替わったことをUE2に通知する(625A)。
【0073】
したがって、UE2は、UE1が3Gネットワークに接続されたという通知に基づいて2.5Gネットワークから3Gネットワークに切り替わるべきと判断する(630A)。たとえば、630Aにおいて、UE2が、UE1はUE2と同じネットワークに参加していないと判断し(505A)、UE2が、3Gネットワークが利用可能であると判断し(515A)、UE2が、それのターゲットネットワークとして3Gネットワークを選択し(520A)、次いで、UE2が、3Gネットワークに遷移する(525A)ように、UE2は図5Aからの決定論理を実行することができる。この場合、図5Bのプロセスでも、UE2が3Gネットワークに切り替わるべきと判断することになる。たとえば、630Aにおいて、UE2が、UE1がUE2の2.5Gネットワークとは異なるQoSレベルをもつネットワークに接続されていると判断し(505B)、UE2が、UE1の3GネットワークがUE2の2.5Gネットワークよりも高いQoSレベルネットワークであると判断し(515B)、UE2が、それによって、3Gネットワークに遷移する(520B)ように、UE2は図5Bからの決定論理を実行することができる。
【0074】
UE2は、それによって、3Gネットワークへの接続を確立し、その後、UE2は、3Gネットワーク上でストリーミング通信セッションへのそれの関与を続ける(635A)。したがって、635Aにおいて、UE2は、逆方向リンク上で3Gネットワークを介してアプリケーションサーバ170にメディアを送り、同様に、ダウンリンク上で3Gネットワークを介してアプリケーションサーバ170からメディアを受信する。
【0075】
640Aにおいて、3Gネットワークへの接続をセットアップした後に、UE2は、UE2が、3Gネットワークに接続され、2.5Gネットワークにもはや接続されていないことを示すネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に送信する。プレゼンスサーバ181は、UE2が3Gネットワークに切り替わったことをUE1に通知する(645A)。図6Aに示されていないが、図5Aおよび/または図5Bのプロセスは、645Aのネットワーク接続通知を受信すると、UE1において実行され得る。この場合、UE1は、UE2が3Gネットワークに接続されていると通知されるので、UE1は、図5Aの510Aまたは図5Bの510Bのいずれかでそれ自体の3Gネットワークへのそれの接続を維持すべきと判断することになる。
【0076】
諒解されるように、図6Aに、参加UEのそれぞれのネットワーク接続に関する通信セッションを参加UEに通知することで、UEがどのようにネットワーク適合性を達成し得るかを示す。したがって、一例では、UE1およびUE2が同じネットワークタイプに接続されている時ではなく、それぞれのUEが異なるネットワークタイプ上で通信しているとき、UE1のユーザとUE2のユーザとに料金が課金されると仮定する。したがって、図6Aの場合のようにネットワーク適合性を維持することで、UE1および/またはUE2のユーザへの課金を減少させることができる。
【0077】
図6Bを参照すると、UE1およびUE2は、ビデオメディアがUE1からUE2にストリーミングされており、UE1とUE2が両方とも低QoSネットワーク(たとえば、1x、2.5G、3Gなど)に接続されているストリーミング通信セッションに関与すると仮定する(600Aおよび605A)。図6Bに示すように、UE1は、逆方向リンク上でRAN120の低QoSネットワークにビデオメディアを送信し、RAN120は、このビデオメディアをアプリケーションサーバ170に転送する。アプリケーションサーバ170は、次に、UE2をサービスしているRAN120の低QoSネットワークにビデオメディアを転送し、このビデオメディアは、順方向リンクまたはダウンリンク上でUE2に送信される。
【0078】
次に、ストリーミング通信セッション中に、UE1が、高QoSネットワーク(たとえば、3G、4Gなど)が利用可能であるロケーションエリアに入ると仮定する(610B)。たとえば、UE1は、3Gネットワークまたは4Gネットワークなどの高QoSネットワークをサポートする異なるサブネットにハンドオフされ得る。したがって、UE1は、高QoSネットワークへの接続を確立し、その後、UE1は、600B中に低QoSネットワーク上で送ったビデオメディアと比較してより高品質のビデオメディアを高QoSネットワーク上でUE2に送る(615B)。したがって、615Bにおいて、UE1は、逆方向リンク上で高QoSネットワークを介してアプリケーションサーバ170により高品質のビデオメディアを送る。
【0079】
620Bにおいて、高QoSネットワークへの接続をセットアップした後に、UE1は、UE1が、高QoSネットワークに接続され、低QoSネットワークにもはや接続されていないことを示すネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に送信する。プレゼンスサーバ181は、UE1が高QoSネットワークに切り替わったことをUE2に通知する(625B)。
【0080】
したがって、UE2は、UE1が高QoSネットワークに接続されたという通知に基づいて低QoSネットワークから高QoSネットワークに切り替わるべきと判断する(630B)。たとえば、630Bにおいて、UE2が、UE1がUE2と同じネットワークに参加していないと判断し(505A)、UE2が、高QoSネットワークが利用可能であると判断し(515A)、UE2が、それのターゲットネットワークとして高QoSネットワークを選択し(520A)、次いで、UE2が、高QoSネットワークに遷移する(525A)ように、UE2は図5Aからの決定論理を実行することができる。この場合、図5Bのプロセスでも、UE2が高QoSネットワークに切り替わるべきと判断することになる。たとえば、630Bにおいて、UE2が、UE1がUE2の低QoSネットワークとは異なるQoSレベルをもつネットワークに接続されていると判断し(505B)、UE2が、UE1の低QoSネットワークがUE2の低QoSネットワークよりも高いQoSレベルネットワークであると判断し(515B)、UE2が、それによって、高QoSネットワークに遷移する(520B)ように、UE2は図5Bからの決定論理を実行することができる。
【0081】
UE2は、それによって、高QoSネットワークへの接続を確立し、その後、UE2は、より高品質でUE1からビデオメディアを受信する(635B)。したがって、635Bにおいて、UE2は、ダウンリンク上でアプリケーションサーバ170から高QoSネットワークを介して、UE2が低QoSネットワーク上に残った間は利用不可能であったより高いビデオ品質でメディアを受信する。
【0082】
640Bにおいて、高QoSネットワークへの接続をセットアップした後に、UE2は、UE2が、高QoSネットワークに接続され、低QoSネットワークにもはや接続されていないことを示すネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に送信する。プレゼンスサーバ181は、UE2が高QoSネットワークに切り替わったことをUE1に通知する(645B)。図6Aに示されていないが、図5Aおよび/または図5Bのプロセスは、645Bのネットワーク接続通知を受信すると、UE1において実行され得る。この場合、UE1は、UE2が高QoSネットワークに接続されていると通知されるので、UE1は、図5Aの510Aまたは図5Bの510Bのいずれかでそれ自体の高QoSネットワークへのそれの接続を維持すべきと判断することになる。
【0083】
一例では、プレゼンスサーバ181が、しきい値時間期間内に高QoSネットワークへのUE2の遷移が報告されなかった場合、UE2が低QoSネットワーク上に残る限り、UE1は、より高品質のメディアが「無駄になっている」か、または適切に受信され得ないと推測することになるので、UE1は、UE2が、低QoSネットワーク上に残り、2.5Gネットワークに戻って遷移されると推測し得る。
【0084】
諒解されるように、図6Bに、参加UEのそれぞれのネットワーク接続に関する通信セッションを参加UEに通知することで、UEがどのようにリソース使用状況に関するそれらの効率を増加させることができるかを示す。たとえば、UE2が高QoSネットワークに遷移しなかった場合、より高品質のビデオストリームを取得するために割り振られたUE1のリソースが無駄になるように、より高品質のビデオメディアの恩恵がUE2によって達成されない。
【0085】
図6Cを参照すると、UE1およびUE2は、ビデオメディアがUE1からUE2にストリーミングされており、UE1とUE2が両方とも高QoSネットワーク(たとえば、1x、2.5G、3Gなど)に接続されているストリーミング通信セッションに関与すると仮定する(600Cおよび605C)。図6Cに示すように、UE1は、逆方向リンク上でRAN120の高QoSネットワークにビデオメディアを送信し、RAN120は、この高品質ビデオメディアをアプリケーションサーバ170に転送する。アプリケーションサーバ170は、次に、UE2をサービスしているRAN120の高QoSネットワークに高品質ビデオメディアを転送し、この高品質ビデオメディアは、順方向リンクまたはダウンリンク上でUE2に送信される。
【0086】
次に、ストリーミング通信セッション中に、UE2が、高QoSネットワーク(たとえば、3G、4Gなど)がもはや利用可能でないロケーションエリアに入ると仮定する(610C)。たとえば、UE1は、高QoSネットワークをサポートせず、そうではなく低QoSネットワークのみをサポートする異なるサブネットにハンドオフされ得る。したがって、UE2は、低QoSネットワークへの接続を確立し、その後、UE2は、600C中に高QoSネットワーク上で送った高品質ビデオメディアと比較してより低品質でビデオメディアを低QoSネットワーク上で受信する(615C)。したがって、この特定の時点において、ビデオメディアは、より高い品質レベルでUE1によって依然として送信されているが、615Cにおいて、UE2は、順方向リンク上でより低品質のビデオメディアを送る。
【0087】
620Cにおいて、低QoSネットワークへの接続をセットアップした後に、UE2は、UE2が、低QoSネットワークに接続され、高QoSネットワークにもはや接続されていないことを示すネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に送信する。プレゼンスサーバ181は、UE2が低QoSネットワークに切り替わったことをUE1に通知する(625C)。
【0088】
したがって、UE1は、UE2が低QoSネットワークに接続されたという通知に基づいて高QoSネットワークから低QoSネットワークに切り替わるべきと判断する(630C)。たとえば、630Cにおいて、UE1が、UE2がUE1と同じネットワークに参加していないと判断し(505A)、UE1が、低QoSネットワークが利用可能であると判断し(515A)、UE1が、それのターゲットネットワークとして低QoSネットワークを選択し(520A)、次いで、UE1が、低QoSネットワークに遷移する(525A)ように、UE1は図5Aからの決定論理を実行することができる。この場合、図5Bのプロセスでも、UE1が低QoSネットワークに切り替わるべきと判断することになる。たとえば、630Cにおいて、UE1が、UE2がUE1の高QoSネットワークとは異なるQoSレベルをもつネットワークに接続されていると判断し(505B)、UE1が、UE2の低QoSネットワークがUE1の高QoSネットワークよりも低いQoSレベルネットワークであると判断し(515B)、UE1が、UE2がそれのネットワークをダウングレードしたので、UE2が高QoSレベルに戻って切り替わることが可能であると予想されないと推測し(525B)、UE1が、それによって、低QoSネットワークに遷移する(530B)ように、UE1は図5Bからの決定論理を実行することができる。
【0089】
UE1は、低QoSネットワークへの接続を確立し、その後、UE1は、より低い品質レベルでビデオメディアを送る(635C)。したがって、635Cにおいて、UE1は、より高いビデオ品質で送信することが可能であるが、UE1は、より低いビデオ品質で低QoSネットワークを介してアプリケーションサーバ170に逆方向リンク上でビデオメディアを送る。
【0090】
640Cにおいて、低QoSネットワークへの接続をセットアップした後に、UE1は、UE1が、低QoSネットワークに接続され、高QoSネットワークにもはや接続されていないことを示すネットワーク接続報告をプレゼンスサーバ181に送信する。プレゼンスサーバ181は、UE1が低QoSネットワークに切り替わったことをUE2に通知する(645C)。図6Aに示されていないが、図5Aおよび/または図5Bのプロセスは、645Bのネットワーク接続通知を受信すると、UE1において実行され得る。この場合、UE2は、UE1が低QoSネットワークに接続されていると通知されるので、UE2は、図5Aの510Aまたは図5Bの510Bのいずれかにおいてそれ自体の低QoSネットワークへのそれの接続を維持すべきと判断することになる。
【0091】
一例では、プレゼンスサーバ181が、しきい値時間期間内に高QoSネットワークへのUE2の遷移が報告されなかった場合、UE2が低QoSネットワーク上に残る限り、UE1は、より高品質のメディアが「無駄にされている」か、または適切に受信され得ないと推測することになるので、UE1は、UE2が、低QoSネットワーク上に残り、2.5Gネットワークに戻って遷移されると推測し得る。
【0092】
諒解されるように、図6Cに、参加UEのそれぞれのネットワーク接続に関する通信セッションを参加UEに通知することで、UEがどのようにリソース使用状況に関するそれらの効率を増加させることができるかを示す。たとえば、UE1が低QoSネットワークに遷移しなかった場合、UE2がより高品質でビデオメディアを受信することがもはや可能ではないので、より高品質のビデオストリームを送るために割り振られたUE1のリソースが無駄になる。
【0093】
情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0094】
さらに、本明細書で開示する実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0095】
本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装され得る。
【0096】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、アクセス端末)中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
【0097】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装した場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含むことができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0098】
上記の開示は本発明の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく本明細書において様々な変更および修正を行うことができることに留意されたい。本明細書で説明した本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは特定の順序で実行しなくてもよい。さらに、本発明の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
【符号の説明】
【0099】
100 ワイヤレス通信システム
102 UE
104 エアインターフェース
108 UE
110 UE
112 UE
120 RAN
122 RNC
124 ノードB
126 コアネットワーク
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4C-1】
図5A
図5B
図6A
図6A-1】
図6B
図6B-1】
図6C
図6C-1】