(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5881933
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】ジンバル取付け光通信デバイス用システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/03 20060101AFI20160225BHJP
G02B 6/42 20060101ALI20160225BHJP
G08C 23/04 20060101ALI20160225BHJP
【FI】
G01S7/03 230
G01S7/03 248
G02B6/42
G08C23/04 B
【請求項の数】3
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2009-237240(P2009-237240)
(22)【出願日】2009年10月14日
(65)【公開番号】特開2010-96764(P2010-96764A)
(43)【公開日】2010年4月30日
【審査請求日】2012年10月12日
(31)【優先権主張番号】12/252,090
(32)【優先日】2008年10月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ピー・バンチ
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴ・モウリー
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ファーガソン
【審査官】
吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−314487(JP,A)
【文献】
特開2004−363669(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/044684(WO,A2)
【文献】
特開昭61−101103(JP,A)
【文献】
特開2000−105346(JP,A)
【文献】
実開昭62−149005(JP,U)
【文献】
実開平1−92607(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00−7/42、
13/00−13/95
G02B 6/26−6/27、
6/30−6/43
G08C 23/04
H04B 10/00−10/69
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の軸の周りを回転するように構成された第1の回転部材(208)と、
前記第1の回転部材(208)に取り付けられ、第2の軸の周りを回転するように構成された第2の回転部材(210)と、
前記第2の回転部材(210)に取り付けられた可動部(114)と、を含むジンバルであって、前記可動部(114)が、前記第1の回転部材(208)の第1の回転および前記第2の回転部材(210)の第2の回転のうちの少なくとも1つによって所望の位置に向けられるジンバルと、
第1のロータ(304)および第1のステータ(306)を含む第1の光回転接合部(202)であって、前記第1のステータ(306)が前記第1の回転部材(208)に取り付けられ、前記第1のロータ(304)が前記第1のステータ(306)に対して回転可能に結合される第1の光回転接合部(202)と、
第2のロータ(304)および第2のステータ(306)を含む第2の光回転接合部(204)であって、前記第2のステータ(306)が前記第2の回転部材(210)に取り付けられ、前記第2のロータ(304)が前記第2のステータ(306)に対して回転可能に結合される第2の光回転接合部(204)と、
前記第1のステータ(306)と前記第2のステータ(306)に光結合された光コネクタ(402)と、を備え、
前記第1のロータ(304)は、第1の光接続部(212)の第1の端部を受け入れるように構成された第1のロータ穴(310)を回転軸上に有し、
前記第1のステータ(306)は、前記第1のロータ穴(310)に整列された第1のステータ穴(314)を回転軸に沿って有し、
前記光コネクタ(402)は、前記第1の光接続部(212)と光信号を伝達することができるように前記第1のステータ(306)に受け入れられ、
前記第1の光接続部(212)の光接続端(322)と前記光コネクタ(402)の前記第1の回転部材(208)側の第2の端部(324)とは、前記第1の光回転接合部(202)内の光伝達領域(326)を介して対向配置され、
前記第2のロータ(304)は、第2の光接続部(214)の第1の端部を受け入れるように構成された第2のロータ穴(310)を回転軸上に有し、
前記第2のステータ(306)は、前記第2のロータ穴(310)に整列された第2のステータ穴(314)を回転軸に沿って有し、
前記光コネクタ(402)は、前記第2の光接続部(214)と光信号を伝達することができるように前記第2のステータ(306)に受け入れられ、
前記第2の光接続部(214)の光接続端(322)と前記光コネクタ(402)の前記第2の回転部材(210)側の第2の端部(324)とは、前記第2の光回転接合部(204)内の光伝達領域(326)を介して対向配置された、光通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の光通信システムにおいて、
前記第2の光回転接合部(204)と、前記ジンバルの前記可動部(114)に物理的に結合されている光通信デバイス(120)とに結合された前記第2の光接続部(214)であって、一方の端部が前記第1の端部として前記第2の光回転接合部(204)の前記第2のロータ(304)に結合され、他方の端部が前記光通信デバイス(120)に結合された前記第2の光接続部(214)と、
前記第1の光回転接合部(202)と、光信号を伝達するように構成されている遠隔デバイス(206)とに結合された前記第1の光接続部(212)であって、一方の端部が前記第1の端部として前記第1の光回転接合部(202)の前記第1のロータ(304)に結合され、他方の端部が前記遠隔デバイス(206)に結合された前記第1の光接続部(212)と、をさらに備え、
前記第2の光接続部(214)の前記第1の端部が、前記可動部(114)を前記ジンバルが所望の位置に向けるときに静止したままであり、
前記第1の光接続部(212)の前記第1の端部が、前記可動部(114)を前記ジンバルが所望の位置に向けるときに静止したままである、光通信システム。
【請求項3】
ジンバルシステムの可動部(114)に取り付けられた光通信デバイス(120)との間で光信号を伝達する方法であって、
第1の光接続部(212)を介して遠隔デバイス(206)との間で光信号を伝達するステップであって、当該第1の光接続部(212)の第1の端部が第1の光回転接合部(202)の第1のロータ(304)に結合された、ステップと、
光コネクタ(402)を通じて前記第1の光接続部(212)の前記第1の端部との間で光信号を伝達するステップであって、当該光コネクタ(402)の前記第1の光回転接合部(202)側の端部が当該第1の光回転接合部(202)の第1のステータ(306)に光結合され、当該光コネクタ(402)の第2の光回転接合部(204)側の端部が当該第2の光回転接合部(204)の第2のステータ(306)に光結合された、ステップと、
前記光コネクタ(402)の前記第2の光回転接合部(204)側の前記端部と第2の光接続部(214)の第1の端部との間で光信号を伝達するステップであって、当該第2の光接続部(214)の当該第1の端部は当該第2の光回転接合部(204)の第2のロータ(304)に結合された、ステップと、を含み、
前記第1の光回転接合部(202)の前記第1のロータ(304)が、前記第1のステータ(306)に回転可能に結合され、
前記第2の光回転接合部(204)の前記第2のロータ(304)が、前記第2のステータ(306)に回転可能に結合され、
前記第1の光接続部(212)の前記第1の端部が、前記第1の光回転接合部(202)の前記第1のステータ(306)が第1の軸の周りを回転するときに静止したままであり、
前記第2の光接続部(214)の前記第1の端部が、前記第2の光回転接合部(204)の前記第2のステータ(306)が第2の軸の周りを回転するときに静止したままであり、
前記第2の光回転接合部(204)は、前記第1の光回転接合部(202)の前記第1のステータ(306)が前記第1の軸の周りを回転するとき当該第1の軸を回転軸として回転するように取り付けられ、
前記可動部(114)は、前記第2の光回転接合部(204)の前記第2のステータ(306)が前記第2の軸の周りを回転するとき当該第2の軸を回転軸として回転するように取り付けられ、
前記第1のロータ(304)は、前記第1の光接続部(212)の前記第1の端部を受け入れるように構成された第1のロータ穴(310)を回転軸上に有し、
前記第1のステータ(306)は、前記第1のロータ穴(310)に整列された第1のステータ穴(314)を回転軸に沿って有し、
前記第2のロータ(304)は、前記第2の光接続部(214)の前記第1の端部を受け入れるように構成された第2のロータ穴(310)を回転軸上に有し、
前記第2のステータ(306)は、前記第2のロータ穴(310)に整列された第2のステータ穴(314)を回転軸に沿って有し、
前記光コネクタ(402)の前記第1の光回転接合部(202)側の前記端部は、前記第1の光接続部(212)との間で光信号を伝達することができるように当該第1の光回転接合部(202)の前記第1のステータ(306)に受け入れられ、
前記光コネクタ(402)の前記第2の光回転接合部(204)側の前記端部は、前記第2の光接続部(214)との間で光信号を伝達することができるように当該第2の光回転接合部(204)の前記第2のステータ(306)に受け入れられ、
前記第1の光接続部(212)の光接続端(322)と前記光コネクタ(402)の前記第1の光回転接合部(202)側の第2の端部(324)とは、前記第1の光回転接合部(202)内の光伝達領域(326)を介して対向配置され、
前記第2の光接続部(214)の光接続端(322)と前記光コネクタ(402)の前記第2の光回転接合部(204)側の第2の端部(324)とは、前記第2の光回転接合部(204)内の光伝達領域(326)を介して対向配置された、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々なデバイスを単軸、2軸または3軸のジンバルに取り付けて、そのデバイスを所望の方向へ向けることを容易にすることができる。
図1は、従来技術のレーダアンテナ102および2軸ジンバルシステム104を示す。レーダアンテナ102がジンバルシステム104に取り付けられると、レーダアンテナ102を所望の水平方向および/または垂直方向に向けることができる。ジンバルシステム104がモータを含む場合には、レーダ102をリアルタイムで特定の方向へ向けることができる。
【0002】
例えば、レーダアンテナ102が航空機または船舶などの輸送機関に使用される場合、レーダアンテナ102を水平線に沿って左右に連続的に掃引し、それによって潜在的障害物の視像をレーダディスプレ上に生成することができる。もう一つの例として、レーダアンテナ102は、最強の反射信号を検出するように動かすことができ、この場合には、ジンバルシステム104上の複数の回転エンコーダまたは他のセンサが、レーダアンテナ102を向ける方向を決定するための位置情報をもたらす。したがって、決定されたレーダアンテナ102の向きに基づき、また、検出された対象の反射信号源について求められた距離範囲に基づき、指向性レーダシステムがその信号源の位置を特定することができる。
【0003】
2軸ジンバルシステム104は、支持部材106を、そこから延びる1つまたは複数の支持アーム108と併せて含む。第1の回転部材110は、レーダアンテナ102が図示のZ軸の周りを回転できるように、支持アーム108に回転可能に結合される。第1の支持部材110は、レーダアンテナ102が、Z軸と直角をなす図示のY軸の周りを回転できるように、第2の回転部材112に回転可能に結合される。
【0004】
ジンバルシステム104の可動部114は、所望の位置に向けることができる。可動部114に結合された1つまたは複数の接続部材116で、レーダアンテナ102をジンバルシステム104に固定する。モータ(図示せず)が回転部材110、112を動かし、それによってレーダアンテナ102を所望の方向に向ける。
【0005】
ジンバルシステム104は、基台118に取り付けられる。基台118は、その中にレーダシステムの構成要素など様々な電子構成要素(図示せず)を任意選択で収容することができる。光通信デバイス120など、レーダアンテナ102に結合された電子構成要素は、光接続部122を介してレーダシステム(または他の遠隔のデバイス)と通信するように結合される。光通信デバイス120は、検出されたレーダエコーを光信号に加工し、次に、この光信号がレーダシステムに伝えられる。光接続部122は、光ファイバ接続とすることができ、これは、光通信デバイス120からの、レーダアンテナ102で検出されたレーダ信号反射に対応する光情報信号を伝達する。
【0006】
図1に示されているように、光接続部122は、基台118に物理的に結合される。光接続部122は、ジンバルシステム104が光通信デバイス120およびアンテナ102を動かすときに曲がる。
【0007】
長い時間が経つにつれて、光接続部122、および/またはそのそれぞれのアタッチメント124の箇所が、レーダアンテナ102をジンバルシステム104が動かすときに繰りかえされる屈曲により損傷し、場合により破損する可能性がある。レーダアンテナ102およびジンバルシステム104が航空機に配備されている場合などでは、光接続部122が破損すると危険な動作状態になる。すなわち、光接続部122の破損が、航空機のレーダシステムの故障を引き起こすことになる。したがって、レーダアンテナ102の安全で信頼性の高い動作を保証するために、光接続部122の破損を防止することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
ジンバルシステム全体にわたって光信号を伝達するシステムおよび方法を開示する。例示的な一実施形態は、ロータおよびステータを備えた第1の光回転接合部と、ロータおよびステータを備えた第2の光回転接合部と、第1および第2の光回転接合部の各ステータに結合された光コネクタとを有する。第1の光回転接合部のステータは、ジンバルシステムの第1の回転部材に取り付けられる。第2の光回転接合部のステータは、ジンバルシステムの第2の回転部材に取り付けられる。第1の光回転接合部のロータに結合された第1の光接続部と、第2の光回転接合部のロータに結合された第2の光接続部とは、ジンバルシステムが光通信デバイスを所望の位置に向けるときに実質的に静止したままである。
【0009】
好ましい実施形態および代替実施形態を次の図面を参照して以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】従来技術のレーダアンテナおよび2軸ジンバルシステムを示す図である。
【
図2】光情報伝達ジンバルシステムの斜視図である。
【
図3】光情報伝達ジンバルシステムの実施形態で使用される例示的な光回転接合部の簡略化構成図である。
【
図4】光情報伝達ジンバルシステムの一実施形態の2つの光
ファイバ回転接合部の向きを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図2は、光情報伝達ジンバルシステム200の斜視図である。例示的な光情報伝達ジンバルシステム200は、2軸ジンバルとして示されている。第1の光ファイバ回転接合部202および第2の光ファイバ回転接合部204は、光通信デバイス120と遠隔デバイス206の間の光通信路の一部である。光通信デバイス120および遠隔デバイス206は、光媒体を使用して互いに通信するように構成される。
【0012】
第1の光ファイバ回転接合部202は、第1の回転部材208に組み込まれる。第1の回転部材208は、上述の第1の回転部材110と同様、レーダアンテナ102が図示のZ軸の周りを回転できるように支持アーム108に回転可能に結合される。しかし、第1の回転部材208は、第1の光ファイバ回転接合部202を受け入れて固定するように構成される。
【0013】
第2の光ファイバ回転接合部204は、第2の回転部材210に組み込まれる。第2の回転部材210は、上述の第2の回転部材112と同様、レーダアンテナ102が、Z軸と直角をなす図示のY軸の周りを回転できるようにする。しかし、第2の回転部材210は、第2の光ファイバ回転接合部204を受け入れて固定するように構成される。
【0014】
図3は、光情報伝達ジンバルシステム200の実施形態で使用される例示的な光回転接合部302の簡略化構成図である。例示的な光回転接合部302は、
図2に示された第1の光ファイバ回転接合部202および第2の光ファイバ回転接合部204に相当する。
【0015】
光回転接合部302は、ロータ304、ステータ306、および任意選択の環308を備える。ロータ304内の穴310または同様のものが、光接続部312または他の光構造物の端部を受け入れるように構成される。一実施形態では、光ケーブルは、光回転接合部302から遠隔デバイス206まで延びる。ステータ306内の穴314または同様のものが、第2の光接続部316または他の光構造物の端部を受け入れるように構成される。任意選択の環308は、任意選択の複数の開口318を含み、そこを貫通するねじ、ボルトまたは他の適切な留め具を使用して、光回転接合部302をそのそれぞれの回転部材(図示せず)に固定することができる。いくつかの実施形態では、光接続部312の端部へのロータ304の結合を容易にし、かつ/または光接続部316の端部へのステータ306の結合を容易にするために、任意選択の環320または同様のものを含むことができる。
【0016】
光回転接合部302は、光接続部312または他の光構造物の端部の光接続端322を領域326の近傍で固定するように構成される。さらに、光接続部316または他の光構造物の端部の第2の端部324が、領域326の近傍で固定される。したがって、光符号化信号を搬送する光が領域326を介して光接続端322、324間で伝わることができる。領域326は、光接続端322、324間の光の伝達を容易にするために、空気、ガス、屈折率整合ゲル、または屈折率が整合した他の材料を有することができる。
【0017】
光接続部312、316の端部は、共通回転軸(R)に沿って一直線に合わせられる。ロータ304は、回転軸の周りを自由に回転する。光接続部312の端部がロータ304の穴310内に固定されているので、この回転部材は、光接続部312の端部にストレスを与えることなく自由に回転する。
【0018】
図4は、光情報伝達ジンバルシステムの一実施形態の2つの光ファイバ回転接合部202、204の向きを示す斜視図である。第1の光ファイバ回転接合部202の回転軸は、光情報伝達ジンバルシステム200のZ軸に沿って位置合わせされる。第2の光ファイバ回転接合部204の回転軸は、光情報伝達ジンバルシステム200のY軸に沿って位置合わせされる。第1の光ファイバ回転接合部202のステータ306と、第2の光ファイバ回転接合部204のステータ306とは光コネクタ402に、光信号をそこに通して伝達することができるように光結合される。光コネクタ402は、光ファイバケーブルの短い一部分、または導波路など他の適切な光コネクタでよい。第1の光ファイバ回転接合部202のステータ306が第1の回転部材208(
図4に示さず)に取り付けられ、第2の光ファイバ回転接合部204のステータ306が第2の回転部材210(
図4に示さず)に取り付けられる
。図2に示されるように、第1の回転部材208がZ軸の周りを回転するとき第2の回転部材210もZ軸の周りを回転するので、光コネクタ402
は、実質的に静止した位置のままである。
【0019】
図2は、基台118と第1の光ファイバ回転接合部202との間の第1の光接続部212と、光通信デバイス120と第2の光ファイバ回転接合部204との間の第2の光接続部214と、基台118と遠隔デバイス206間の第3の光接続部216とを示す。(別法として、第2の光接続部214は、遠隔デバイス206に直接接続することもできる。)光接続部212、214、および/または216は、光ファイバ、光ケーブル、または同様なものでよい。
【0020】
アンテナ102が動いている間、第1の光接続部212および第2の光接続部214は、それらの端部がそれぞれのロータ304(
図3)に固定されており、実質的に静止した位置のままである。すなわち、第1の回転部材208が回転するとき、第1の光ファイバ回転接合部202のロータ304が第1の光ファイバ回転接合部202のステータ306に対して回転することにより、第1の光接続部212の光接続端
が実質的に静止したままであることが可能になり、それによって、第1の光接続部212の光接続端に損傷を与える可能性のあるストレスが回避される。このストレスが回避されなければ、第1の光接続部212の光接続端が破損するおそれがある。同様に、第2の回転部材210が回転するとき、第2の光ファイバ回転接合部204のロータ304が第2の光ファイバ回転接合部204のステータ306に対して回転することにより、第2の光接続部214の光接続端
が実質的に静止したままであることが可能になり、それによって、第2の光接続部214の光接続端に損傷を与える可能性のあるストレスが回避される。このストレスが回避されなければ、第2の光接続部214の光接続端が破損するおそれがある。
【0021】
上記のように、光信号が光通信デバイス120と遠隔デバイス206の間で伝達される。このような光信号は、光接続部212、214、216、光コネクタ402、および光ファイバ回転接合部202、204を介して伝達される。光接続部212、214、21
6は、光情報伝達ジンバルシステム200がアンテナ102を動かすときに実質的に静止したままである。
【0022】
代替実施形態では、光情報伝達ジンバルシステム200は、3軸ジンバルシステム、または3軸より多い軸を備えるジンバルシステムとすることができる。各ジンバル軸に、回転可能な光接続部を設けるための光回転接合部302が使用される。
〔態様1〕
ジンバル(100)であって、
第1の軸の周りを回転するように構成された第1の回転部材(208)と、
第2の軸の周りを回転するように構成された第2の回転部材(210)と、
前記第1の回転部材(208)に取り付けられた可動部分(114)とを含むジンバル(100)であって、前記可動部分(114)が、前記第1の回転部材(208)の第1の回転および前記第2の回転部材(210)の第2の回転のうちの少なくとも1つによって所望の位置に向けられる前記ジンバル(100)と、
第1のロータ(304)および第1のステータ(306)を含む第1の光回転接合部(202)であって、前記第1のステータ(306)が前記第1の回転部材(208)に取り付けられる第1の光回転接合部(202)と、
第2のロータ(304)および第2のステータ(306)を含む第2の光回転接合部(204)であって、前記第2のステータ(306)が前記第2の回転部材(210)に取り付けられる第2の光回転接合部(204)と、
前記第1のステータ(306)と前記第2のステータ(306)に結合された光コネクタ(402)であって、前記ジンバル(100)が前記可動部分(114)を所望の位置に向けるときに実質的に静止している光コネクタ(402)とを備える、光通信システム。
〔態様2〕
態様1に記載の光通信システムにおいて、
第1の端部が前記第1の光回転接合部(202)の前記ロータ(304)に結合され、第2の端部が、前記ジンバル(100)の前記可動部(114)に物理的に結合されている光通信デバイス(120)に結合された光接続部(214)と、
第1の端部が前記第2の光回転接合部(204)の前記ロータ(304)に結合され、第2の端部が、光情報信号を伝達するように構成されている遠隔デバイス(206)に結合された第2の光接続部(212)とをさらに備え、
前記光接続部(214)の前記第1の端部が、前記可動部(114)を前記ジンバル(100)が所望の位置に向けるときに実質的に静止したままであり、
前記第2の光接続部(212)の前記第1の端部が、前記可動部(114)を前記ジンバル(100)が所望の位置に向けるときに実質的に静止したままである、光通信システム。
〔態様3〕
ジンバルシステムの可動部(114)に取り付けられた光通信デバイスからの光信号を伝達する方法であって、
前記光通信デバイス(206)からの光信号を、端部が第1の光回転接合部(202)のロータ(304)に結合された第1の光接続部(212)を介して伝達するステップと、
前記第1の光接続部(212)の端部からの光信号を、第1の端部が前記第1の光回転接合部(202)のステータ(306)に結合され、第2の端部が第2の光回転接合部(204)のステータ(306)に結合された光コネクタ(402)を通じて伝達するステップと、
前記光コネクタ(402)の前記第2の端部からの光信号を、前記第2の光回転接合部(204)のロータ(304)に結合された第2の光接続部(214)の端部まで伝達するステップとを含み、
前記第1の光接続部(212)の前記端部が、前記第1の光回転接合部(202)の前記ステータ(306)が第1の軸の周りを回転するときに実質的に静止したままであり、
前記第2の光接続部(214)の前記端部が、前記第2の光回転接合部(204)の前記ステータ(306)が第2の軸の周りを回転するときに実質的に静止したままであり、
前記光コネクタ(402)が、前記第1の光回転接合部(202)の前記ステータ(306)が前記第1の軸の周りを回転し、前記第2の光回転接合部(204)の前記ステータ(306)が前記第2の軸の周りを回転するときに実質的に静止したままである、方法。
【符号の説明】
【0023】
100 ジンバル
102 レーダアンテナ
104 2軸ジンバルシステム
106 支持部材
108 支持アーム
110 第1の回転部材
112 第2の回転部材
114 可動部
116 接続部材
118 基台
120 光通信デバイス
122 光接続部
124 アタッチメント
200 光情報伝達ジンバルシステム
202 第1の光ファイバ回転接合部
204 第2の光ファイバ回転接合部
206 遠隔デバイス
208 第1の回転部材
210 第2の回転部材
212 第1の光接続部
214 第2の光接続部
216 第3の光接続部
302 光回転接合部
304 第1のロータ
306 第1のステータ
308 環
310 穴
312 光接続部
314 穴
316 第2の光接続部
318 開口
320 環
322 光接続端
324 第2の端部
326 領域
402 光コネクタ