(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バルクフィーダが、前記部品移動部に残存する電子回路部品である移動部内残存部品を排出する移動部内残存部品排出部を含む請求項1に記載の電子回路部品装着機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の装置には未だ改善の余地がある。例えば、ユニットを交換する際、ユニットを回転体に対して精度良く位置決めして保持させ、吸着ノズルが回路基板に電子回路部品を精度良く装着することができるようにすることが必要であり、また、ユニットを回転体に剛性高く保持させる構成が必要であるというように改善の余地があるのである。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、電子回路部品を回路基材に装着する装着部がバルクフィーダを備えて回路基材に対して移動させられる電子回路部品装着機の改善を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、(A)装着機本体と、(B)その装着機本体に保持され、回路基材を保持する回路基材保持部と、(C)その回路基材保持部に保持された回路基材に電子回路部品を装着する装着部と、(D)その装着部を前記回路基材保持部に保持された回路基材の被装着面に平行な方向に移動させる装着部移動装置とを含み、前記回路基材保持部に保持された回路基材の前記被装着面に、前記装着部により電子回路部品を装着する電子回路部品装着機において、前記装着部を、(a)装着部本体と、(b)複数の電子回路部品をバラバラの状態で収納する収納部,電子回路部品を1つずつ供給する供給部,およびその供給部へ前記収納部から電子回路部品を移動させる部品移動部を備えて、前記装着部本体に保持されたバルクフィーダとを含むものとし、かつ、そのバルクフィーダの前記収納部に、下方に開口させられ、収納部に収納された電子回路部品の排出を許容する部品排出口およびその部品排出口を閉じて収納部からの電子回路部品の排出を阻止する閉位置と、前記部品排出口を開放して収納部からの電子回路部品の排出を許容する開位置とに移動可能な開閉部材を設けることにより解決される。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る電子回路部品装着機においては、開閉部材を開位置に移動させ、部品排出口を開放することにより収納部から電子回路部品を排出させ、収納部を空にすることができる。したがって、回路基材に装着する電子回路部品の種類が変わる場合には、収納部を空にして次に装着される電子回路部品を収納させればよく、バルクフィーダを装着部本体に対して着脱可能とすることなく、あるいは着脱可能であっても取り外すことなく、電子回路部品の種類を変更することができる。そのため、バルクフィーダの装着部本体に対する位置決め精度や、バルクフィーダの保持剛性の確保を考慮しなくても、装着部におけるバルクフィーダからの部品取出精度を維持しつつ、電子回路部品の種類を変更することができる。
【0007】
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、特許請求の範囲に記載された発明である本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むことがある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施形態の記載,従来技術,技術常識等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
【0008】
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(3)項が請求項2に、(6)項が請求項3に、(12)項が請求項4に、(10)項と(13)項とを合わせたものが請求項5にそれぞれ相当する。
【0009】
(1)装着機本体と、
その装着機本体に保持され、回路基材を保持する回路基材保持部と、
その回路基材保持部に保持された回路基材に電子回路部品を装着する装着部と、
その装着部を前記回路基材保持部に保持された回路基材の被装着面に平行な方向に移動させる装着部移動装置と
を含み、前記回路基材保持部に保持された回路基材の前記被装着面に、前記装着部により電子回路部品を装着する電子回路部品装着機であって、
前記装着部が、
装着部本体と、
複数の電子回路部品をバラバラの状態で収納する収納部,電子回路部品を1つずつ供給する供給部,およびその供給部へ前記収納部から電子回路部品を移動させる部品移動部を備えて、前記装着部本体に保持されたバルクフィーダと
を含み、かつ、前記バルクフィーダの前記収納部に、下方に開口させられ、収納部に収納された電子回路部品の排出を許容する部品排出口およびその部品排出口を閉じて収納部からの電子回路部品の排出を阻止する閉位置と、前記部品排出口を開放して収納部からの電子回路部品の排出を許容する開位置とに移動可能な開閉部材を設けたことを特徴とする電子回路部品装着機。
回路基材には、例えば、(a)未だ電子回路部品が装着されていないプリント配線板、(b)一方の面に電子回路部品が装着されるとともに電気的に接合され、他方の面には電子回路部品が未装着であるプリント回路板、(c)ベアチップが搭載され、チップ付基板を構成する基材、(d)ボールグリッドアレイを備えた電子回路部品が搭載される基材、(e)平板状ではなく三次元形状を有する基材等が含まれる。
供給部は、例えば、国際公開WO2011/070939号公報に記載のバルクフィーダにおけるように、バルクフィーダの最上部等、収納部より高い位置に設けられてもよく、実施形態において説明するように収納部より低い位置に設けられてもよい。後者の場合には、例えば、収納部より高い位置からそれより低い供給部へ電子回路部品を導く部品案内通路が設けられればよい。
装着部は、装着部移動装置に着脱可能に設けられてもよく、着脱不能に設けられてもよい。
(2)前記バルクフィーダが、前記開閉部材を前記閉位置と前記開位置とに動力で移動させる開閉部材駆動装置を含む(1)項に記載の電子回路部品装着機。
開閉部材は作業者が手動により開位置と閉位置とに移動させてもよい。しかし、開閉部材駆動装置によれば、開閉部材を自動的に移動させることができ、開閉および部品排出が容易である。
(3)前記バルクフィーダが、前記部品移動部に残存する電子回路部品である移動部内残存部品を排出する移動部内残存部品排出部を含む(1)項または(2)項に記載の電子回路部品装着機。
移動部内残存部品の排出は、収納部内の電子回路部品の部品排出口からの排出の後に行われてもよく、前に行われてもよく、並行して行われてもよい。
バルクフィーダによる部品供給が部品移動部に電子回路部品が残っていない状態で終了する場合には、収納部について部品排出口からの残存部品の排出を行えばよいが、本項に記載の電子回路部品装着機によれば、部品移動部に電子回路部品が残存していても排出することができる。
(4)前記移動部内残存部品排出部が、前記装着部を制御し、前記回路基材の前記被装着面への電子回路部品の装着時と同様の動作を行わせることにより、前記バルクフィーダの前記収納部と前記部品供給部との間に存在する電子回路部品をバルクフィーダから排出させる部品排出制御部を含む(3)項に記載の電子回路部品装着機。
本項の特徴によれば、部品移動部に残存する電子回路部品を装着部を利用して排出することができ、部品移動部に残存する電子回路部品を排出するために特別な装置を必要としない分、電子回路部品装着機を安価にすることができる。
(5)前記部品移動部が、前記収納部内に収納された電子回路部品を1列に整列させる部品整列装置と、その部品整列装置により整列させられた電子回路部品を前記供給部へ案内する部品案内通路とを含み、前記移動部内残存部品排出部が、前記供給部を電子回路部品の連続的な流出を許容する状態とする供給部開放装置を含む(3)項に記載の電子回路部品装着機。
供給部は、部品移動部により移動させられる電子回路部品の移動を阻止して所定の供給位置に停止させるのであるが、この供給部が供給部開放装置により電子回路部品の連続的な流出を許容する状態とされれば、部品案内通路内の電子回路部品の速やかな排出が可能となり、(4)項に記載の部品排出制御部による排出より速やかに部品移動部内の残存部品を排出することができる場合が多い。
(6)前記バルクフィーダから排出される電子回路部品を収容する部品収容部を含む(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
部品収容部への収容により、排出された電子回路部品を回収することができ、後処理、例えば、再利用,検査,保管等が容易である。
(7)前記バルクフィーダの前記収納部から、開放された前記部品排出口を経て排出される電子回路部品を収容する収納部排出部品収容部と、前記移動部内残存部品排出部により排出される電子回路部品を収容する移動部排出部品収容部とを含む(3)項ないし(5)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
本項に記載の収納部排出部品収容部と移動部排出部品収容部とはそれぞれ上記(6)項に記載の部品収容部の一種である。
本項に記載の電子回路部品装着機によれば、収納部排出部品と移動部排出部品とを区別して収容することができ、両部品の違いに対応し、利用することができる。例えば、移動部内残存部品が(4)項に記載の部品排出制御部の制御により排出される場合、移動部排出部品は装着時と同様に保持されて解放されたものであるため、疵が付いている恐れがある。したがって、移動部排出部品を収納部排出部品と区別して集めることにより、例えば、移動部排出部品は再使用されないようにしたり、検査後、疵のないもののみが使用されるようにしたり、移動部排出部品を使用して回路基材の生産が行われている際に電子回路が不良な回路基材が生産されれば、移動部排出部品の使用を不良原因候補としたりすることができる。
(8)前記装着機本体に保持され、前記装着部本体に保持される前記バルクフィーダの前記収納部に前記バラバラの状態の電子回路部品を投入する部品投入装置を含む (1)項ないし (7)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
前記(6)項に記載の「部品収容部」や、(7)項に記載の「収納部排出部品収容部」と「移動部排出部品収容部」との少なくとも一方を、本項の「部品投入装置」と一体的に設けることが望ましい。それにより、例えば、同種の電子回路部品であって、投入前および投入後の電子回路部品を一括して管理することができ、部品種管理が容易である。特に、部品投入装置の投入部品収容部と排出部品収容部とを一体とし、前者に後者を兼ねさせれば、管理が容易である。あるいは、投入部品収容部と排出部品収容部とを別々にすることにより、投入前の新品の電子回路部品と投入後の電子回路部品とを区別した管理を行うことができる。
(9)前記バルクフィーダの前記部品移動部が、
一軸線まわりに回転するとともに、その回転軸線を中心とする一円周上に3個以上の磁石を離散的に保持した回転盤と、
その回転盤を回転駆動する回転駆動装置と
を含み、前記回転盤の回転に伴って、前記3個以上の磁石の各々が前記収納部の下部において電子回路部品を吸着し、上方へ移動させる(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
回転盤は磁石を等角度間隔に保持するものであることが望ましい。磁石は、永久磁石でもよく、電磁石でもよい。
(10)前記部品移動部が、
電子回路部品を前記供給部へ案内する部品案内通路と、
前記収納部と前記回転盤との間に位置する仕切板部と、
その仕切板部の、前記回転盤とは反対側の面に、前記回転盤の回転に伴う前記3個以上の磁石の回転軌跡に沿って、前記収納部から前記部品案内通路まで延びる状態で形成された溝であって、複数の電子回路部品を、一列に並び、かつ、各電子回路部品の全体が当該溝の内部に収容された状態で案内可能な部品案内溝と、
その部品案内溝の前記部品案内通路側の端部に設けられ、その部品案内溝に全体が収容された電子回路部品の前記部品案内通路への通過を許容する一方、少なくとも一部がその部品案内溝の外部に位置する電子回路部品の通過を阻止する通過阻止部と
を含み、それら仕切板部,部品案内溝および通過阻止部が部品整列装置を構成する(9)項に記載の電子回路部品装着機。
(11)前記通過阻止部が、その通過阻止部により通過を阻止された電子回路部品が前記部品排出口に向かって落下する位置に設けられた(10)項に記載の電子回路部品装着機。
部品供給時に電子回路部品を整列させて部品案内通路へ送り込むための通過阻止部を利用して、電子回路部品を部品排出口から排出させることができる。
(12)前記開閉部材を開位置へ移動させるとともに前記回転駆動装置に前記回転盤を正方向に設定回数回転させる第一排出制御部を含む(11)項に記載の電子回路部品装着機。
正方向は、収納部内の電子回路部品を部品案内通路に送り込む方向であり、回転盤の部品供給時と同じ方向の回転により電子回路部品を排出することができる。
(13)前記開閉部材を開位置へ移動させるとともに前記回転駆動装置に前記回転盤を逆方向に設定回数回転させる第二排出制御部と、
前記部品案内溝が前記部品排出口の上方に位置する部分において前記回転盤の前記逆方向の回転方向の下流側ほど徐々に浅くされることにより、前記回転盤の逆方向の回転につれて電子回路部品を前記部品案内溝から押し出すように構成された部品押出部と
を含む(10)項ないし(12)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
逆方向は、電子回路部品を部品案内通路へ送り込む方向とは逆の方向であり、全体が部品案内溝内に収容された電子回路部品が部品押出部により押し出され、部品排出口から排出される。
逆方向回転では、収納部内の電子回路部品が新たに部品案内通路へ送り込まれることはなく、排出開始時に収納部内に収納された全部の電子回路部品が部品排出口から排出され、排出のための制御が容易である。
(14)前記部品押出部により前記部品案内溝の外部に位置する状態となった電子回路部品に係合してその電子回路部品の前記回転盤の前記逆方向の回転方向の下流側への移動を阻止する移動阻止部を含み、その移動阻止部により移動を阻止された電子回路部品が前記部品排出口に向かって落下するように構成された(13)項に記載の電子回路部品装着機。
磁石による吸着から解放されれば、電子回路部品は部品排出口へ落下するが、移動阻止部を設ければ、確実に電子回路部品を部品排出口へ落下させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、請求可能発明のいくつかの実施形態を、図を参照しつつ説明する。なお、請求可能発明は、下記実施形態の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
【0012】
図1に、電子回路部品装着ラインの外観を示す。本装着ラインは、複数の装着モジュール10が、共通で一体のベース12上に、互いに隣接して1列に配列されて固定されることにより構成されている。複数の装着モジュール10はそれぞれ、請求可能発明の一実施形態である電子回路部品装着機であり、回路基板への電子回路部品の装着を分担し、並行して行う。
【0013】
装着モジュール10については、例えば、特開2004−104075号公報に詳細に記載されており、本請求可能発明に関する部分以外の部分については簡単に説明する。
各装着モジュール10はそれぞれ、
図2に示すように、装着機本体たるモジュール本体18,基材搬送装置たる基板搬送装置20,基板保持装置22,部品供給装置24,装着装置26,基準マーク撮像装置28(
図3参照),部品撮像装置30およびモジュール制御装置32を備えている。
【0014】
基板搬送装置20は、本実施形態においては、
図2に示すように、2つの基板コンベヤ34,36を備え、回路基材の一種である回路基板40を複数の装着モジュール10が並ぶ方向と平行な方向であって、水平な方向に搬送する。本実施形態においては、「回路基板」はプリント配線板およびプリント回路板の総称とする。基板保持装置22はモジュール本体18に2つの基板コンベヤ34,36の各々について設けられ、それぞれ、図示は省略するが、回路基板40を下方から支持する支持部材および回路基板40の搬送方向に平行な両側縁部をそれぞれクランプするクランプ部材を備え、回路基板40をその電子回路部品が装着される被装着面が水平となる姿勢で保持し、回路基材保持部を構成している。本実施形態においては、基板搬送装置20による回路基板40の搬送方向をX軸方向、基板保持装置22に保持された回路基板40の被装着面に平行な一平面であって、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向とする。
【0015】
本部品供給装置24は、
図2に示すように、部品供給具たる部品供給フィーダの一種である複数のテープフィーダ50と、テープフィーダ50を着脱可能に保持する供給具保持部材たるフィーダ保持台とを含む。本フィーダ保持台は、図示は省略するが、複数のフィーダ保持部を備えている。フィーダ保持部は、特開2006−86483号公報に記載のフィーダ保持部と同様に構成され、複数のテープフィーダ50はそれぞれ、フィーダ保持部に、位置決めピンと位置決め穴との嵌合により位置決めされ、係合装置によって固定されるとともに、コネクタの接続により電力供給,信号伝達等が行われる。
【0016】
装着装置26は、
図5に例示する装着ヘッド130と、それら装着ヘッド130を移動させるヘッド移動装置132(
図4参照)とを備えている。ヘッド移動装置132は、
図3に示すように、X軸方向移動装置136およびY軸方向移動装置138を備えている。Y軸方向移動装置138は、モジュール本体18に、部品供給装置24の供給部と2つの基板保持装置22とに跨って設けられたリニアモータ142を備え、可動部材たる移動部材としてのY軸スライド144をY軸方向の任意の位置へ移動させる。
【0017】
X軸方向移動装置136はY軸スライド144に設けられ、
図4に示すように、Y軸スライド144に対してX軸方向に移動させられるとともに、互いにX軸方向に相対移動させられる可動部材たる移動部材としての第1,第2X軸スライド146,148と、それらスライド146,148をそれぞれ、X軸方向に移動させるX軸スライド移動装置150,151とを備えている。X軸スライド移動装置150,151はそれぞれ、例えば、駆動源たる電動モータ152と、ねじ軸154およびナット156を含む送りねじ機構158とを含むものとされ、X軸スライド146,148をX軸方向の任意の位置へ移動させ、第2X軸スライド148が基板保持装置22に保持された回路基板40の被装着面に平行な移動平面である水平面内の任意の位置へ移動させられる。電動モータ152は、本実施形態においては、エンコーダ付きのサーボモータにより構成されている。サーボモータは回転角度の正確な制御が可能な電動回転モータであり、サーボモータに代えてステップモータが使用されてもよい。以下に記載の別の電動モータについても同様である。また、送りねじ機構として、本実施形態においてはボールねじ機構が使用されている。以下に記載の別の送りねじ機構についても同様である。ヘッド移動装置は、X軸スライド上にY軸方向移動装置が設けられたものとされてもよい。
【0018】
装着ヘッド130は第2X軸スライド148に着脱自在に搭載され、第2X軸スライド148の移動に伴って移動し、部品供給装置24の部品供給部と2つの基板保持装置22とに跨る移動領域である装着作業領域内の任意の位置へ移動させられる。装着ヘッド130は、吸着ノズルによって電子回路部品を保持するものとされている。吸着ノズルは部品保持具たる部品吸着具の一種である。装着ヘッド130を始めとして、吸着ノズルを保持し、部品保持具保持部材たるノズルホルダの数を異にする複数種類の装着ヘッドが用意され、1つが選択的に第2X軸スライド148に取り付けられる。装着ヘッド130は、
図5に示すように、ノズルホルダ170を複数、例えば3個以上、図示の例では12個備え、吸着ノズル172が最大12個保持され得る。
【0019】
前記基準マーク撮像装置28は、
図3に示すように、第2X軸スライド148に搭載され、ヘッド移動装置132により装着ヘッドと共に移動させられて、回路基板40に設けられた基準マーク(図示省略)を撮像する。また、前記部品撮像装置30は、
図2に示すように、基台38の基板搬送装置20と部品供給装置24との間の部分に位置を固定して設けられ、撮像対象物たる電子回路部品を下方から撮像する。
【0020】
装着ヘッド130を説明する。装着ヘッド130は、未だ公開されていないが、本出願人の出願に係る特願2011−206452号の明細書に詳細に記載されており、本請求可能発明に関する部分以外の部分については簡単に説明する。
装着ヘッド130においては、
図6にカバー178を外して示すように、前記12個のノズルホルダ170が可動部材たる回転体180により保持されている。回転体180は、装着ヘッド130の本体であるヘッド本体186により、自身の鉛直な軸線まわりに回転可能に支持されている。回転体180は、可動部材駆動装置たる回転体駆動装置190により回転させられる。回転体駆動装置190は電動モータ192を駆動源とし、回転体180を鉛直軸線まわりに正逆両方向に任意の角度回転させる。
【0021】
12個のノズルホルダ170は、回転体180のホルダ保持部194の外周部の回転体180の回転軸線を中心とする一円周上において適宜の間隔を隔てた12の位置、本実施形態においては等角度間隔の12の位置にそれぞれ、その軸方向が回転体180の回転軸線に平行となる姿勢で軸方向に相対移動可能かつ自身の軸線まわりに回転可能に嵌合されている。
【0022】
吸着ノズル172はノズルホルダ170により同心状に保持されており、回転体180の回転により、回転体180の回転軸線のまわりに旋回させられる。本実施形態においては、回転体180および回転体駆動装置190が吸着具旋回装置たるノズル旋回装置を構成している。吸着ノズル172には、12個のノズルホルダ170の各々に対応して設けられた切換弁装置200(
図7参照)の切換えにより、正圧と負圧とが選択的に供給される。
【0023】
ノズルホルダ170のホルダ保持部194から上方へ突出させられた上端部には、
図7に示すように、カムフォロワたるローラ220が、回転体180の回転軸線と直交する軸線まわりに回転可能に取り付けられ、
図6に示すように、ヘッド本体186に固定して設けられたカム230のカム面232に係合させられている。カム230は円筒状を成し、回転体180と同心に設けられ、その下面は、ノズルホルダ170の軸方向について変化させられてカム面232を構成し、カム230の周方向において高さが変化させられる。
【0024】
ノズルホルダ170は、
図7に示すように、その上端部とホルダ保持部194との間に配設された圧縮コイルスプリング234によって上方へ付勢され、ローラ220がカム面232に係合させられている。したがって、回転体180が回転させられるとき、ローラ220がカム面232に沿って回転しつつ、回転体180の回転軸線に平行な方向における位置が変化させられ、12個のノズルホルダ170が回転体180の回転軸線まわりに旋回させられつつ昇降させられる。圧縮コイルスプリング234は、付勢手段の一種である弾性部材たるスプリングである。以後に記載の別の圧縮コイルスプリングあるいは引張コイルスプリングについても同様である。
【0025】
12個の吸着ノズル172は、回転体180がノズルホルダ170の配設角度間隔に等しい角度、間欠回転させられることにより、12個の停止位置に順次、停止させられる。本実施形態においては、12個の停止位置のうちの1つが、基板保持装置22からの高さ方向の距離が最も短い距離最小停止位置とされ、
図10に概略的に示すように、回路基板40への電子回路部品の装着が行われる装着位置とされている。
【0026】
また、距離最小停止位置に対して180度、隔たった1つと、その1つの停止位置の正逆両側に隣接する2つずつとの合計5つの停止位置が、基板保持装置22からの距離が最も長い距離最大停止位置とされ、装着時における回転体180の回転方向(
図10において矢印で示す方向)において装着位置より下流側に位置し、装着位置に最も近い距離最大停止位置が取出位置とされ、取出位置より下流側の距離最大停止位置であって、装着位置に対して180度隔たった距離最大停止位置が電子回路部品を撮像する撮像位置とされている。取出位置は、吸着ノズル172が後述するバルクフィーダから電子回路部品を取り出す位置であり、その取り出した電子回路部品を装着位置において回路基板40に装着する。それに対し、吸着ノズル172による前記テープフィーダ50からの電子回路部品の取出しおよび取り出した電子回路部品の回路基板40への装着はいずれも装着位置において行われ、装着位置は取出装着位置でもある。
【0027】
ヘッド本体186の撮像位置に対応する部分には、
図5に示すように、部品撮像装置240が設けられている。部品撮像装置240は、撮像器たるCCDカメラ254および導光装置(図示省略)を含み、吸着ノズル172と一緒に基板保持装置22に対して移動させられる。CCDカメラに代えてCMOSカメラが使用されてもよい。
【0028】
ヘッド本体186の装着位置および取出位置に対応する位置にはそれぞれ、昇降装置260,262が設けられ、ノズルホルダ170を回転体180に対して軸方向に進退させ、昇降させる。昇降装置260は、本実施形態においては、
図6および
図7に示すように駆動部材270および駆動部材昇降装置272を含む。駆動部材昇降装置272は、駆動部材270が固定された昇降部材274および昇降部材駆動装置276を含み、昇降部材駆動装置276は、駆動源たる電動モータ278と、ねじ軸280およびナット282を含む送りねじ機構284とを含む。昇降部材274の下降により駆動部材270が下降させられ、ノズルホルダ170に係合し、スプリング234の付勢力に抗して下降させ、吸着ノズル172を回路基板40に接近させる。駆動部材270の上昇により、ノズルホルダ170はスプリング234の付勢力により追従して上昇させられ、吸着ノズル172が回路基板40から離間させられてローラ220がカム面232に係合する上昇端位置へ上昇させられる。
【0029】
ヘッド本体186の取出位置に対応する部分に設けられた昇降装置262は、
図6および
図8に示すように昇降装置260と同様に構成されており、同じ作用を成す構成要素には同じ符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。
図6および
図8においてはそれぞれ、図示の都合上、昇降装置262の構成要素の一部が示されている。
【0030】
ヘッド本体186の取出位置に対応する部分にはバルブ切換装置300が設けられ(
図8参照)、取出位置に到達したノズルホルダ170に対応する切換弁装置200を正圧供給状態から負圧供給状態に切り換える。また、ヘッド本体186の装着位置に対応する部分にはバルブ切換装置302(
図7参照)が設けられ、負圧供給状態に切り換えられた切換弁装置200を正圧供給状態に切り換える。装着位置が取出装着位置とされ、吸着ノズル172がテープフィーダ50からの電子回路部品を受け取る場合には、バルブ切換装置302は、切換弁装置200を正圧供給状態から負圧供給状態に切り換える。さらに、ノズルホルダ170は、電動モータ312を駆動源とするノズルホルダ回転駆動装置310(
図6参照)により、自身の軸線まわりに回転させられる。
【0031】
ヘッド本体186には、装着ヘッド制御装置320(
図17参照)が設けられている。装着ヘッド制御装置320は装着ヘッド制御コンピュータ322を主体として構成され、モジュール制御装置32のモジュール制御コンピュータ324に接続され、回転体駆動装置190の電動モータ192等、装着ヘッド130に設けられた各種駆動源等を制御する。装着ヘッド制御コンピュータ322には、1つを代表的に示すように、電動モータ192等の各エンコーダ326が接続されている。
【0032】
ヘッド本体186の取出位置に対応する部分には、
図9に示すように、部品供給装置360が設けられており、吸着ノズル172等と共に回路基板40に対して移動させられ、水平面内の任意の位置へ移動させられる。本部品供給装置360は、少なくとも1つ、例えば、1つのバルクフィーダ362により電子回路部品を供給する装置とされている。バルクフィーダ362は、本実施形態においては、
図11に示すように、フィーダ本体370,収納部372,部品供給部374(
図15参照。以後、供給部374と略称する)および部品移動部376を含む。フィーダ本体370は、
図9に示すように、ヘッド本体186に位置決めされて固定手段の一種である複数のボルト380により着脱可能に固定されており、X軸方向に平行に延び、取出位置に停止させられた吸着ノズル172の下方に至るアーム部382と、アーム部382の取出位置側とは反対側の端部からY軸方向に平行に延び出させられたアーム部384とを含む。
【0033】
アーム部384には、ケース部材390,392が互いに合わされ、複数のボルト394によって着脱可能に固定されている。ケース部材390には、
図12に示すように、そのケース部材392に合わされる合わせ面396とは反対側の面398に開口して凹部400が形成され、回転盤410および回転駆動装置412が収容されている。回転駆動装置412は電動モータ414を駆動源とし、ヘッド本体186に取り付けられている。
【0034】
回転盤410は、
図11に示すように、横断面形状(軸線に直角な切断面における形状)が円形を成し、電動モータ414の出力軸に固定され、X軸方向に平行な軸線まわりに正逆両方向に任意の角度回転させられる。回転盤410には、その合わせ面396側の面の外周部に、その回転軸線を中心とする一円周上に3個以上、本実施形態においては10個の永久磁石420が適宜の間隔を隔てて、本実施形態においては等角度間隔で保持されている。
【0035】
ケース部材390の凹部400の底壁部428には、底壁部428の回転盤410とは反対側の面である合わせ面396に溝430が形成されている。溝430は、
図11に示すように、回転盤410の回転軸線を中心とする円であって、回転盤410の回転に伴う10個の永久磁石420の旋回軌跡に沿った部分円環状を成す部分円環状溝部432と、上下方向溝部434とを含む。部分円環状溝部432は、永久磁石420の旋回軌跡の最下端から後方側(供給部374側とは反対側)へ延び出させられて上部に至り、更に旋回軌跡の最前部に至り、その下向きの前端部から上下方向溝部434が下方へ延び出させられている。上下方向溝部434の下部は湾曲させられ、その下端部は水平とされ、ケース部材390の前面に開口させられている。
【0036】
溝430は、電子回路部品の一種であるチップ部品436が、その長手方向が溝430の長手方向に延びる姿勢で収容されるとともに、複数のチップ部品436が長手方向に一列に並んだ状態が得られる深さおよび幅を有するものとされている。溝430の深さは、チップ部品436の幅より大きく、幅の2倍より小さくされており、チップ部品436は、厚さ方向が溝430の幅方向となり、幅方向が溝430の深さ方向となる姿勢でのみ、溝430に収容され得る。チップ部品436としては、リード線を有しないリードレス電子回路部品が収容され、例えば、コンデンサや抵抗器等、磁性材料製の電極を有する部品が収容される。はんだ付けのために電極にニッケルメッキが施された電子回路部品でもよい。以後、場合によって、チップ部品436を部品436と称する。
【0037】
ケース部材392には、
図11および
図12に示すように、ケース部材390に合わされる側の面である合わせ面450に開口する凹部452が形成されている。凹部452は、回転盤410の回転軸線および部分円環状溝部432の一部であって、下端部,後部および上端部を覆う状態で形成され、ケース部材392がケース部材390と合わされることにより、底壁部428によって凹部452の開口が塞がれて収納部372が形成され、多数の部品436がバラバラの状態で収納される。収納部372と回転盤410とは凹部400の底壁部428により仕切られる。本実施形態においては、底壁部428が仕切板部を構成している。
【0038】
部分円環状溝部432の凹部452により覆われた一部は、凹部452に開口させられて部品案内溝454を構成し、部分円環状溝部432の残りの部分および上下方向溝部434の開口は、ケース部材392により塞がれて部品案内通路456を構成し、部品案内溝454は収納部372から部品案内通路456まで延びる状態で形成されている。したがって、部品案内溝454の部品案内通路456側の端(この端を部品案内溝454の終端ないし出口と称する)は、凹部452の合わせ面396に対して直角で上下方向に延び、後ろ向きの側面458と同一平面内に位置する。側面458は、本実施形態においては、下方ほど後方へ向かう向きに傾斜させられた傾斜面とされ、
図13に二点鎖線で示すように、少なくとも一部が部品案内溝454からはみ出した部品436は、この側面458によって部品案内通路456内への進入を阻止され、全体が部品案内溝454内に入っている部品436のみが部品案内通路456への進入を許容される。本実施形態においては、側面458の上端部の部品案内溝454の終端に隣接する部分が通過阻止部460を構成している。なお、本実施形態においては、ケース部材392は半透明な材料製、例えば、半透明な合成樹脂製とされ、収納部372,部品案内通路456が外から見えるようにされている。ケース部材392は透明材料製とされてもよい。
【0039】
さらに、
図11に示すように、ケース部材390の合わせ面396に開口して形成された溝470がケース部材392によって塞がれることにより、エア噴出通路472が形成されている。エア噴出通路472は上下方向の成分を有する向きに形成され、その下端部は部分円環状溝部432と上下方向溝部434との境界部分に接続されており、正圧源474から供給される圧縮エアを部品案内通路456内に下向きに噴射する。正圧源474からエア噴出通路472への圧縮エアの供給,遮断は、電磁制御弁たる電磁開閉弁476により制御される。
【0040】
フィーダ本体370には、
図15に示すように、その上面に開口し、上下方向溝部434に続く溝550が形成されている。溝550は、吸着ノズル172の停止位置である前記取出位置に対応する位置を超えてアーム部382の前端面まで延び出させられ、フィーダ本体370上に固定されたカバー552により塞がれて、部品案内通路456に続く部品案内通路554が形成されている。カバー552は、半透明な材料製、例えば、半透明な合成樹脂製とされており、部品案内通路554が外から見えるようにされている。カバー552は、透明材料製とされてもよい。
【0041】
溝550の取出位置に対応する部分には、
図15に示すようにピン570が立設されてストッパを構成し、部品436を、取出位置に停止させられた吸着ノズル172の軸線の真下の位置である供給位置に位置決めする。この部品436の部品案内通路554からの取出しは、カバー552に形成された開口572により許容される。以後、ピン570をストッパ570と称し、開口572を部品取出口572と称する。部品取出口572は、部品436を1個のみ取り出すことができる大きさとされており、ストッパ570,部品取出口572,フィーダ本体370のストッパ570および部品取出口572が設けられた部分が供給部374を構成している。なお、
図9においてはカバー552の図示は省略されている。
【0042】
部品案内通路554内の部品436は、部品送り装置580により供給位置へ送られる。部品送り装置580は、
図15に示すように、フィーダ本体370に部品案内通路554に対して傾斜して設けられた複数、例えば、2つのエア噴出通路582,それらエア噴出通路582に共通の通路584,接続通路586,正圧源474および電磁開閉弁590を含み、電磁開閉弁590の開閉により、エア噴出通路582から部品案内通路554内への圧縮エアの噴出が許容,遮断される。圧縮エアは、溝550とストッパ570との間の隙間を通って外部へ流出し、部品案内通路456側から供給位置側へ向かう向きの空気の流れが得られ、部品436が送られてストッパ570により止められる。
【0043】
ケース部材392の上部には、
図11に示すように部品投入口600が設けられ、収納部372内に部品436が投入される。部品投入口600は開閉部材たるシャッタ602により開閉される。シャッタ602はケース部材392に前後方向(Y軸方向に平行な方向)に移動可能に嵌合されるとともに、圧縮コイルスプリング604により後方へ付勢され、部品投入口600を閉じる向きに付勢されている。このスプリング604の付勢によるシャッタ602の移動限度は、シャッタ602が部品投入口600の後側の側面に当接することにより規定され、シャッタ602は部品投入口600を閉じた状態に保たれる。
【0044】
また、ケース部材392の部品案内溝454の下端部である始端部の下方の部分には、部品排出口610が設けられている。部品排出口610は、凹部452の側面458の下端部を前側の側面とし、ケース部材392の下面に開口して形成され、前記通過阻止部460の下方に設けられている。前記回転盤410の永久磁石420の数および配設角度間隔は、
図11に示すように、複数の永久磁石420のうちの1個が回転盤410の回転方向において通過阻止部460から外れ、回転盤410の隣接する2個の永久磁石420の間の部分であって、部品436を吸着しない非吸着部611が通過阻止部460に対応する位置に位置する状態において、回転盤410の別の非吸着部611が部品排出口610に対応する位置に位置する状態となるように決められている。
【0045】
部品排出口610は、開閉部材たるシャッタ612により開閉される。シャッタ612は、部品案内溝454の下端部の下側に、側面458に直角な方向に移動可能に嵌合されるとともに、圧縮コイルスプリング614により前方へ付勢され、部品排出口610を閉じる向きに付勢されている。このスプリング614の付勢によるシャッタ612の移動限度は、シャッタ612が側面458に当接することにより規定され、部品排出口610を閉じる閉位置に位置する状態に保たれる。シャッタ612の先端部の上面は、前方ほど下方へ傾斜させられた傾斜面616とされている。
【0046】
シャッタ612は、開閉部材駆動装置620により移動させられる。開閉部材駆動装置620は、
図11に示すようにヘッド本体186に設けられ、アクチュエータの一種であって、駆動源を構成するソレノイド622および運動伝達機構たるレバー624を含む。ソレノイド622は上下方向に設けられ、レバー624は軸626によりヘッド本体186にケース部材390,392の幅方向に平行な軸線まわりに回動可能に取り付けられている。
【0047】
レバー624の一方のアーム部628には、ソレノイド622のプランジャ630の下端部がピン632によって相対回動可能に連結され、他方のアーム部634には、シャッタ612の後端部がピン636によって相対回動可能に連結されている。ソレノイド622のコイルが消磁された状態では、
図11(a)に示すように、シャッタ612はスプリング614の付勢により前進させられ、部品排出口610を閉じて収納部372からの部品436の排出を阻止する閉位置に位置する状態に保たれる。コイルが励磁されればプランジャ630が上昇させられ、レバー624の回動によりシャッタ612がスプリング614の付勢力に抗して後退させられ、部品排出口610が開放されて収納部372からの部品436の排出が許容される。シャッタ612の後退端位置である開位置は、プランジャ630の上昇端により規定され、本実施形態においては、
図11(b)に示すように、部品排出口610を開放するとともに傾斜面616が部品排出口610内に位置し、部品排出時に部品436の部品排出口610への移動を案内する役割を果たす状態が得られる位置とされている。
【0048】
部品案内溝454の下端である始端ないし入口は、
図11に示すように、側面458と同一平面内に位置させられるとともに、始端部は、
図14に示すように、回転盤410の逆方向の回転方向、すなわち部品案内通路456へ部品436を送り込む方向である正方向の回転とは逆方向の回転方向の下流側ほど徐々に浅くされて部品押出部640が設けられている。部品押出部640の底面は、回転盤410の逆方向の回転方向の下流側ほど側面458に接近する向きに傾斜させられた傾斜面とされ、この傾斜面は、本実施形態においては、側面458と交差し、部品案内溝454の部品押出部640以外の部分の底面に対する傾斜角度が大きい急傾斜面644と、急傾斜面より傾斜角度が小さい緩傾斜面646とを含む。なお、バルクフィーダ362の前記回転盤駆動装置412の電動モータ414,電磁開閉弁476,590,ソレノイド622は、装着ヘッド制御装置320により制御される。
【0049】
本装着モジュール10は、
図16に示すように、部品投入装置654を備えている。部品投入装置654は、請求可能発明に関する部分以外の部分は、特願2011−206452号の明細書に記載の部品投入装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
部品投入装置654は、本実施形態においてはフィーダ保持台に保持され、モジュール本体18により保持される。そのため、部品投入装置654の装置本体656はテープフィーダ50のフィーダ本体と同様に、一対の位置決め突部658,660とフィーダ保持部の位置決め穴との嵌合により位置決めされるとともに、係合装置661によりフィーダ保持台に固定される。また、コネクタ662がフィーダ保持部に設けられたコネクタに接続される。
【0050】
部品投入装置654は、装置本体656に設けられた部品収容部材たるケース664,部品搬送装置666および部品投入装置制御装置668を含む。ケース664には複数の部品436がバラバラの状態で収納され、部品搬送装置666により部品投入部670へ搬送される。部品搬送装置666は、部品搬送部材たる部品搬送ベルト672と、電動モータ674を駆動源とする搬送部材駆動装置としてのベルト周回装置676を含む。部品搬送ベルト672は、その長手方向に等間隔に設けられた複数の凹部の各々と装置本体656との共同により部品収容凹部678を複数構成し、ケース664から部品収容凹部678内に入れられた部品436を部品投入部670へ搬送し、ケース部材392の部品投入口600から収納部372へ投入する。
【0051】
装置本体656の下部には、
図16に示すように、部品収容器680が着脱可能に取り付けられ、部品収容部を構成している。部品収容器680には、装置本体656に形成された通路682により部品436が導かれる。通路682は、その一端部が、装置本体656の部品収容器680および部品投入部670より前側の部分の上面に開口させられ、部品収容器680側ほど下方へ向かう向きに傾斜させられ、他端部は部品収容器680に接続されており、装置本体656の上面への開口が部品受入口684を構成している。部品受入口684は、バルクフィーダ362の収納部372の部品排出口610より十分大きいものとされている。部品投入装置制御装置672は、部品投入装置制御コンピュータ688(
図17参照)を主体として構成されており、電動モータ674のエンコーダ690が接続され、ベルト周回装置676を制御する。なお、部品投入装置654は、装置本体656の側板を外した状態が図示されている。
【0052】
前記モジュール制御装置32は、
図17に示すように、駆動回路700を介してリニアモータ142等、装着モジュール10を構成する種々の装置の駆動源等を制御する。モジュール制御コンピュータ324の入出力インタフェースには、基準マーク撮像装置28および部品撮像装置30の撮像により得られたデータを処理する画像処理コンピュータ710,X軸スライド移動装置150の電動モータ等に設けられたエンコーダ712(
図17には1つが代表して図示されている),入力装置714,装着ヘッド制御コンピュータ322,部品投入装置制御コンピュータ688等が接続されている。なお、装着ヘッド130の部品撮像装置240の撮像データは、装着ヘッド制御装置320からモジュール制御コンピュータ324を介して画像処理コンピュータ710へ送られ、処理される。そして、必要なデータがモジュール制御コンピュータ324から装着ヘッド制御コンピュータ322へ送られる。
【0053】
装着ヘッド130による電子回路部品の回路基板40への装着は、特願2011−206452号の明細書に記載の装着ヘッドと同様に行われるため、簡単に説明する。
装着ヘッド130は、例えば、12個の吸着ノズル172の全部が部品供給装置360のバルクフィーダ362から部品436を取り出し、基板保持装置22により保持された回路基板40に装着する。装着ヘッド130の12個の吸着ノズル172は、回転体180の回転により順次、取出位置へ旋回させられ、バルクフィーダ362から部品436を取り出す。ノズルホルダ170は、取出位置において昇降装置262により下降させられるとともに、吸着ノズル172に負圧が供給されて部品436を吸着する。
【0054】
吸着ノズル172は、部品吸着後、上昇させられ、部品取出口572を通って部品436を部品案内通路554から取り出す。取出し後、エア噴出通路582から部品案内通路554内へ圧縮エアが噴出され、部品436が供給位置へ移動させられる。また、回転盤410が適宜の時期、例えば、予め設定された数の部品342が供給される毎に回転させられ、10個の永久磁石420の各々が収納部372の下部において部品436を吸着し、上方へ移動させる。これら部品436のうちの一部が全体が部品案内溝454内に収容され、一列に並んだ状態で案内されて部品案内通路456内に進入し、部品案内通路456内の部品436を押して部品案内通路554へ移動させ、部品案内通路554内の部品436は部品送り装置580により供給位置へ送られる。永久磁石420により吸着されるが、一部あるいは全体が部品案内溝454内に収容されない部品436は通過阻止部460により止められ、永久磁石420に対する相対回転により吸着から解放され、落下する。
【0055】
取出位置において部品436を受け取った吸着ノズル172は、回転体180の回転により撮像位置へ移動させられ、部品撮像装置240により部品436が撮像され、撮像データが画像処理されて吸着ノズル172による部品436の保持位置誤差が算出される。これら部品取出しおよび撮像は装着ヘッド130の回路基板40に対する移動と並行して行われ、装着位置が回路基板40の被装着面に予め定められた部品装着箇所上へ移動させられる。撮像後、回転体180の回転により装着位置へ至る吸着ノズル172は、昇降装置260により下降させられて部品436を回路基板40の部品装着箇所に装着する。この際、吸着ノズル172による部品436の保持位置誤差および回路基板40の部品装着箇所の各位置誤差が修正される。
【0056】
バルクフィーダ362に現に存在する電子回路部品を全部、取り出すことが必要になった場合、例えば、段取替えが行われ、回路基板40の種類が変わり、装着ヘッド130が部品供給装置360から取り出して回路基板40に装着すべき電子回路部品の種類が変わる場合には、収納部372および部品案内通路456,554内の部品436が全部排出され、次に回路基板40に装着されるべき電子回路部品が部品投入装置654により収納部372に投入される。
【0057】
部品排出時には、装着ヘッド130がまず、部品排出口610が部品投入装置654の部品受入口684の上方に位置する収納部内残存部品排出位置へ移動させられる。そして、シャッタ612が開位置へ移動させられて部品排出口610が開かれるとともに、回転盤410が逆方向に回転させられる。部品排出口610が開かれることにより、収納部372内の部品436が部品排出口610を通って落下し、部品受入口684から通路682に入り、通路682の傾斜により部品収容器680へ移動させられて収容される。部品受入口684は部品排出口610より十分大きく、部品436はこぼれることなく部品受入口684により受けられる。部品受入口が小さく、部品排出口から排出される部品が部品受入口に入らず、こぼれる恐れがある場合には、部品受入口684に、部品436の通路682への進入を案内する案内部材を設けることが望ましい。案内部材は、例えば、部品受入口684を囲み、上方ほど横断面積が増大する傾斜面である案内面を有する部材とされる。また、部品排出口の下端部に傾斜面を設け、部品の部品受入口への落下を案内させるようにしてもよい。
【0058】
部品排出口610が開かれても、永久磁石420に吸着された部品436は排出されない。この部品436は、回転盤410の逆方向の回転により収納部372内を上方から下方へ移動させられ、側面458に係合して移動を阻止される。そして、永久磁石420が部品排出口610から外れ、非吸着部611が部品排出口610に位置する状態になれば、部品436が永久磁石420の吸着から解放されて落ち、部品排出口610を通って排出される。部品案内溝454内に入った部品436は、永久磁石420により吸着されて部品排出口610側へ移動させられ、
図14に二点鎖線で示すように、傾斜面644,646の傾斜により向きを変えられて部品案内溝454から押し出される。そして、側面458に係合して回転盤410の逆方向の回転方向の下流側への移動を阻止され、部品排出口610に向かって落ち、排出される。なお、部品押出部は、1種類の傾斜面を有するものとされてもよい。
【0059】
回転盤410は、ここでは連続して回転させられ、回転数は、収納部372に残存する部品436の全部が排出されるのに十分な数に設定される。収納部372への部品436の収納は、特願2011−206452号の明細書に記載されているように部品投入装置654による部品投入により自動的に行われ、収納部372内に予め設定された数の部品436が収納されるようにされる。この設定収納数,部品取出数,部品案内通路456,554内に並ぶ部品436の数に基づいて収納部372における残存部品数が算出される。部品取出数は、例えば、吸着ノズル172が行うバルクフィーダ362からの部品取出動作の回数をカウントすることにより取得され、部品案内通路456,554内の部品436の数は、バルクフィーダ362および部品436の寸法により得られる。また、回転盤410の単位回転角度に対して、部品排出口610から排出される部品436の数が実験により取得され、この単位部品排出数および収納部372内の残存部品数に基づいて回転盤410の回転数が決められる。また、回転盤410の回転速度は、排出に適した速度であって、部品436が永久磁石420による吸着から解放されて部品排出口610へ落下する際に、次の永久磁石420が部品排出口610に対応する位置に至って吸着されることがない速度とされる。
【0060】
回転盤410の逆回転により部品が排出され、シャッタ612が閉位置へ移動させられた後、装着ヘッド130が、装着位置が部品受入口684上に位置する部品移動部内残存部品排出位置へ移動させられる。そして、装着ヘッド130が部品装着動作と同様の動作を行わされ、部品案内通路554内の部品が吸着ノズル172によって取り出されるとともに、装着位置において解放されて部品受入口684内に落とされ、通路682を通って部品収容器680に収容される。収納部372から排出される部品436と、吸着ノズル172によりバルクフィーダ362から取り出されて排出される部品436とが共通の部品収容器680に収容され、一緒に回収されるのであり、部品収容器680は収納部排出部品収容部でもあり、移動部排出部品収容部でもある。排出時には部品送り装置580が作動させられ、部品案内通路554内の部品436が供給位置へ送られる。また、エア噴出通路472から上下方向溝部434内へ圧縮エアが噴射され、部品案内通路456内の部品436が部品案内通路554へ送り出され、部品送り装置580によって送られるようにされる。
【0061】
吸着ノズル172による部品取出しおよび解放動作は、ここでは、部品案内通路456,554内の全部に部品436があると仮定した場合に、それら部品436の全部を排出するのに十分な回数、行われる。装着ヘッド130の部品装着動作と同様の動作による部品436の排出が、部品排出口610からの部品436の排出より先に行われてもよい。部品排出後、作業者は目視でバルクフィーダ360を点検し、収納部372および部品案内通路456,554内の部品436がすべて排出されたことを確認する。部品436が残っていれば、作業者は入力装置714によってモジュール制御装置32に部品排出指令を入力し、再度、部品排出動作を行わせる。
【0062】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、装着ヘッド130が装着部を構成し、ヘッド本体186が装着部本体を構成し、ヘッド移動装置132が装着部移動装置を構成し、仕切板部を構成する底壁部428,部品案内溝454および通過阻止部460が部品整列装置を構成し、側面458の部品押出部640の急傾斜面644と交差する部分が移動阻止部を構成している。側面458は、部品案内溝454外にあって回転盤410の逆回転により部品排出口610へ移動させられる部品436の移動を阻止し、部品排出口610に向かって落下させる移動阻止部としても機能する。また、装着ヘッド制御コンピュータ322のソレノイド622を制御してシャッタ612を開位置へ移動させる部分および電動モータ414を逆方向へ設定回数回転させる部分が第二排出制御部を構成し、モジュール制御コンピュータ324の装着ヘッド130に部品装着時と同様の動作を行わせることにより、部品案内通路456,554内の部品436であって、収納部372と供給部374との間に存在する部品436をバルクフィーダ362から排出させる部分が部品排出制御部を構成し、移動部内残存部品排出部を構成している。モジュール制御コンピュータ324の部品排出制御部を構成する部分がバルクフィーダ362を構成すると考える。
【0063】
バルクフィーダの収納部から電子回路部品を排出する際、シャッタ612を開位置へ移動させるとともに回転盤410を正方向に回転させてもよい。その一実施形態では、まず、回転盤410が正方向に連続回転させられ、部品案内溝454内に全体が収容されて一列に並んだ部品436は、部品案内通路456,554が一杯になるまで部品案内通路456に進入する。少なくとも一部が部品案内溝454からはみ出した部品436は通過阻止部460により移動を止められる。通過阻止部460は凹部452の側面458の上端部により構成され、部品排出口610は側面458の下端部を前側の側面として形成されているため、部品排出口610は通過阻止部460の真下に位置する。また、永久磁石420は回転盤410に、回転方向において非吸着部611が通過阻止部460に対応する位置に位置する状態において別の非吸着部611が部品排出口610に位置するように設けられているため、通過阻止部460において移動を止められるとともに永久磁石420による吸着から解放された部品436は、部品排出口610に向かって落下し、収納部372の下部において永久磁石420により吸着されることなく、排出される。回転盤410は、通過阻止部460により通過を阻止された部品436が永久磁石420による吸着から解放され、部品排出口610内へ落下するのに足る時間、非吸着部611が回転盤410の回転軸線まわりにおいて部品排出口610に対応する位置に位置する状態が得られる速度で回転させられる。それにより、部品436は永久磁石420によって再度、吸着されることなく部品排出口610を通って排出される。回転盤410は、回転盤410を逆方向に回転させる場合と同様に、部品436の設定収納数等に基づいて設定される回数、回転させられる。
【0064】
回転盤410の設定回数の回転後、回転盤410の回転が停止させられるとともに、シャッタ612が閉じられる。そして、装着ヘッド130が、装着位置が部品受入口684に対応する位置へ移動させられ、装着ヘッド130が部品装着時と同様に作動させられ、部品案内通路456,554内の部品436が排出される。この際、回転盤410が正方向へ回転させられ、全体が部品案内溝454に収容された部品436が部品案内通路456へ進入させられ、エア噴出通路472,582からの圧縮エアの噴出により供給部374へ送られ、吸着ノズル172による吸着,解放により排出される。
本実施形態においては、装着ヘッド制御コンピュータ322のシャッタ612を開位置へ移動させるとともに、回転盤410を正方向に設定回数回転させる部分が第一排出制御部を構成している。
【0065】
なお、回転盤は間欠回転させてもよい。例えば、3個以上の永久磁石の配設角度間隔に等しい角度ずつ回転盤を回転させ、永久磁石が通過阻止部および部品排出口を通過する際には高速で回転させ、非吸着部が通過阻止部および部品排出口に対応する位置に位置する状態で停止させる。あるいは、非吸着部が部品排出部を通過する際の回転速度を永久磁石の通過時より遅くしてもよい。
また、部品収容部は、部品排出口と、装着部の装着位置が同時に部品排出可能に位置決めされるものとしてもよい。例えば、部品受入口を大きいものとしたり、部品受入口を2個所に設けたりするのであり、それにより、例えば、部品排出口からの部品排出と、装着部の装着時と同様の作動による部品排出とが別々に行われ、一方について部品排出が済み、他方について行われる際に装着部を移動させなくてもよく、あるいは両排出を同時に行うことができる。2つの部品受入口に対して部品収容部分は共通にしてもよく、別々にしてもよい。このような部品収容部の態様は、部品排出口と装着位置とを同時に排出位置に位置決めする場合以外にも採用可能である。
さらに、部品受入口と部品収容器とを接続する通路に、その通路を傾斜させるとともに、あるいは傾斜させることに代えて部品送り装置を設け、部品を部品収容器へ送るようにしてもよい。部品送り装置は、例えば、圧縮エア噴出装置,振動付与装置により構成される。
【0066】
電子回路部品装着機は、移動部内残存部品排出部として供給部開放装置を含むものとしてもよい。その一実施形態を
図18および
図19に基づいて説明する。
本実施形態においては、部品案内通路800において部品802を供給位置に停止させるストッパ804がフィーダ本体806の先端面に昇降可能に取り付けられ、案内部材(図示省略)に案内されつつストッパ駆動装置808により昇降させられる。ストッパ804は板状を成し、厚さ方向に貫通して複数の貫通穴810が形成されている。
【0067】
ストッパ804には、その上側に開放部材816が一体的に設けられている。開放部材816は、
図19(b)に示すように、横断面積が部品案内通路800より大きい開口818を備え、シュータ820の一端部が取り付けられ、シュータ820の他端部は、部品収容器822に接続されている。なお、
図19においては、シュータ820および部品収容器822の図示は省略されている。
【0068】
ストッパ駆動装置808は、本実施形態においてはソレノイドにより構成され、ストッパ804および開放部材816を、
図18(a)および
図19(a)に示すように、ストッパ804が部品案内通路800を塞ぎ、貫通穴810により空気の流れを許容するとともに部品802を供給位置に停止させるストッパ位置と、
図18(b)および
図19(b)に示すように、開口818が部品案内通路800と対向し、部品案内通路800を開放する開放位置とに移動させられる。なお、
図18および
図19において符号828はカバー、符号830は部品取出口であり、ストッパ804,部品取出口830,フィーダ本体806のストッパ804等が設けられた部分が供給部832を構成している。
【0069】
ストッパ804および開放部材816は、部品供給時にはストッパ位置に位置させられ、部品排出時には開放位置に位置させられる。そして、部品送り装置によって部品案内通路800に供給される圧縮エアにより、部品案内通路800内の部品802が供給部832へ送られるとともに、
図18(b)に示すように開口820を通ってシュータ820に入り、部品収容器822に収容される。部品収容器822には、ケース部材内の部品案内通路に残る部品802も収容され、部品収容器822は移動部排出部品収容部を構成している。また、開放部材816およびストッパ駆動装置808が供給部開放装置を構成している。
なお、収納部内の部品802は部品排出口から排出されてもよく、あるいは回転盤を正方向に回転させて収納部内の部品を部品案内通路へ送り込み、部品供給部の開放により排出されるようにしてもよい。
【0070】
バルクフィーダ内の残存部品がすべて排出されたことの確認は、収納部および部品移動部を撮像装置によって撮像することにより行うようにしてもよい。撮像により、例えば、撮像データと、収納部および部品移動部のいずれにも部品が存在せず、部品が残っていないことが保証された画像データとの差分に基づいて、残存部品がすべて排出されたか否かを判定する。