(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記通信ポートへの前記通信線の接続を検出した場合、前記通信線が接続された通信ポートに対応する通信表示灯に、当該通信ポートを介した通信の状態を所定時間表示させること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0012】
≪第1実施形態≫
<通信装置の構成>
図1は、本実施形態に係る通信装置の外観斜視図である。なお、
図1では、通信装置100がスイッチングハブである場合について例示している。
図1に示すように、通信装置100の前面には、16個の通信ポート101a,101b,・・・,101p(接続部)が露出している。また、通信装置100の前面には、それぞれの通信ポート101a,101b,・・・,101pと一対一に対応して16個の通信表示灯102a,102b,・・・,102pが設けられている。
なお、以下では、任意の通信ポート101a,101b,・・・,101pを示す場合、単に通信ポート101と記すことがあるものとする。また、通信表示灯102a,102b,・・・,102p、及び、後記する端末装置201a,201b,・・・(
図2参照)、通信線301a,301b・・・(
図2参照)についても同様であり、それぞれ単に通信表示灯102、端末装置201、通信線301と記すことがあるものとする。
【0013】
通信ポート101には、一端側のジャック(図示せず)が端末装置201(
図2参照)に接続された通信線301(
図2参照)の他端側が挿入される。つまり、端末装置201の通信線301を、
図1の前側から後側に向かうように通信ポート101に挿入することによって、端末装置201は、通信線301及び通信装置100内の電子回路(図示せず)を介して、他の端末装置201と通信することが可能となる。ちなみに、当該通信は、後記する通信制御部106a(
図2参照)によって制御される。
なお、以下の記載において、「通信ポート101に通信線301を接続する」とは、一端側が端末装置201に接続された通信線301の他端側を通信ポート101に接続することを意味することとする。
【0014】
また、通信装置100の前面には、それぞれの通信ポート101を介した通信の状態を表示する通信表示灯102が複数個(
図1では、16個)設けられている。それぞれの通信表示灯102は、例えばLED(Light Emitting Diode)であり、前記した通信ポート101と一対一に対応して設けられている。
また、通信装置100の前面には、商用電源(図示せず)からの電力供給の有無を表示する電源表示灯103が設けられている。電源表示灯103は、例えばLEDであり、通信装置100の後面に設置されているコードブッシュ(図示せず)及び電源コード(図示せず)を介して商用電源から電力が供給されている場合に、点灯するようになっている。
なお、通信表示灯102及び電源表示灯103は、後記する表示制御部106b(
図2参照)によって制御される。
【0015】
また、通信装置100の上面には、自動復帰型の操作部104が設けられている。操作部104は押しボタン式のスイッチであり、ユーザが操作部104を下向きに押圧した場合に前記押圧力に応じて下方に移動し、所定の位置で前記移動が規制させるようになっている。そして、ユーザによる前記操作(操作部104を下向きに押圧する操作)が解除された場合、操作部104は、バネなどの付勢手段(図示せず)によって自動的に復帰し、元の状態に戻るようになっている。
【0016】
ちなみに、操作部104の下方への移動が規制される所定の位置とは、例えば、操作部104の上面とハウジング105の上面とが略面一となる位置である。そして、操作部104は、前記所定の位置に移動した状態において、表示制御部106b(
図2参照)と接続しているスイッチ(図示せず)をOFF状態からON状態に切り替えて、通信制御部106aに所定の信号を出力するようになっている。
なお、前記所定の信号とは、表示制御部106bが通信ポート101を介した通信の状態などを通信表示灯102に表示させる指令信号であり、以下では、「オン信号」と記す。
【0017】
また、前記した通信ポート101、通信表示灯102、電源表示灯103、及び操作部104は、外形が直方体形状のハウジング105に設置され、後記する制御部206などに相当する電子回路(図示せず)に接続されている。
【0018】
図2は、通信装置の構成を示すブロック図である。通信装置100は、通信ポート101(101a,101b,・・・,101p)と、通信表示灯102(102a,102b,・・・,102p)と、電源表示灯103と、操作部104と、制御部106と、を備えている。
【0019】
通信ポート101は、端末装置201(201a,201b,・・・)の通信線301(301a,301b,・・・)が接続されるための接続部であり、前記したように通信装置100の外面(
図1では、前面)に露出している。
通信表示灯102は、それぞれの通信ポート101と一対一に対応付けられ、表示制御部106bからの指令に従って点灯、消灯、又は点滅するようになっている。
電源表示灯103は、前記したように、商用電源(図示せず)から電力が供給されている場合に、表示制御部106bからの指令に従って点灯又は消灯する。
操作部104は、ユーザの操作による押圧力が加わっている間は、制御部106にオン信号を出力する自動復帰型の押しボタン式スイッチである。
【0020】
制御部106は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路(図示せず)を含んで構成され、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
制御部106は、通信制御部106aと、表示制御部106bと、を有している。
通信制御部106aは、通信ポート101を介して入力される信号に含まれる識別情報(MACアドレス)を参照し、当該識別情報に対応する端末装置201に対し、所定のプロトコルに従った信号を出力する。なお、通信制御部106aが行う処理に関しては周知の手法を用いるため、説明を省略する。
【0021】
表示制御部106bは、通信表示灯102と、操作部104と、通信制御部106aと、に接続されている。そして、表示制御部106bは、操作部104から前記したオン信号の入力がある場合に、通信ポート101を介した通信の状態を、その通信ポート101に対応する通信表示灯102に表示させる処理を少なくとも実行する。
【0022】
つまり、表示制御部106bは、操作部104からオン信号の入力がない間は通信表示灯102を消灯状態とする。また、表示制御部106bは、操作部104からオン信号の入力がある間は、通信ポート101を介した通信の状態を、その通信ポート101に対応する通信表示灯102に表示させる処理を実行する。
これによって、ユーザが操作部104を押下しない限りは(つまり、操作部104からオン信号の入力がない間は)、通信表示灯102を常に消灯状態とすることができる。また、ユーザが操作部104を押下した場合には(つまり、操作部104からオン信号の入力がある間は)、通信ポート101を介した通信の状態を通信表示灯102に表示させることができる。
【0023】
さらに、ユーザが操作部104を押下する動作を止めた場合には、前記したように自動復帰型の操作部104が元の状態に戻る。この状態において、表示制御部106bには操作部104からのオン信号が入力されなくなるため、通信表示灯102は再び消灯状態に戻る。
このようにして、通信表示灯102が点灯する時間を必要最小限に抑えることによって、通信装置100の消費電力を低減することができる。
【0024】
なお、前記した「通信表示灯102に表示させる」とは、通信ポート101を介した通信の状態を、表示制御部106bが通信表示灯(LED)102の点灯、消灯、又は点滅によって表示させることを意味している。つまり、操作部104が押下されている状態において、通信が確立していない通信ポート101に対応する通信表示灯102を消灯状態で維持することも、前記した「表示」に含むこととする。
【0025】
表示制御部106は、例えば、通信が確立しているか否か、及び、通信ポート101を介してデータの入出力が行われている否かを、通信表示灯102の点灯、消灯、又は点滅により表示させる。
つまり、通信ポート101を介して端末装置201との通信が確立している場合、表示制御部106bは、その通信ポート101に対応する通信表示灯102を点灯させる。なお、通信が確立しているか否かは通信制御部106aによって検出され、それぞれの通信ポート101と対応付けて表示制御部106bに通知される。
【0026】
また、通信ポート101を介した通信が確立していない場合、表示制御部106bは、その通信ポート101に対応する通信表示灯102の消灯状態を維持する。さらに、通信ポート101を介した通信が現に実行されている場合、表示制御部106bは、その通信ポート101に対応する通信表示灯102を点滅させる。
このようにして、表示制御部106bは、操作部104の押下によってオンが入力されている間のみ、それぞれの通信ポート101を介した通信の状態を通信表示灯102に表示させる。
【0027】
<表示・消灯の切替処理>
図3は、表示制御部が行う表示・消灯の切替処理の流れを示すフローチャートである。ステップS101において表示制御部106bは、処理を開始してから所定時間Δt
0が経過したか否かを判断する。なお、所定時間Δt
0とは、例えば通信装置100のサイクルタイムであり、予め設定されている。
処理を開始してから所定時間Δt
0が経過した場合(S101→Yes)、表示制御部106bの処理はステップS102に進む。一方、処理を開始してから所定時間Δt
0が経過していない場合(S101→No)、表示制御部106bは、ステップS101の処理を繰り返す。
【0028】
ステップS102において表示制御部106bは、操作部104からオン信号が入力されているか否かを判断する。操作部104からオン信号が入力されていない場合(S102→No)、表示制御部106bの処理はステップS103に進む。操作部104からオン信号が入力されている場合(S102→Yes)、表示制御部106bの処理はステップS104に進む。
【0029】
ステップS103において表示制御部106bは、全ての通信表示灯102を消灯する(又は、消灯状態を維持する)。ちなみに、通信表示灯102が消灯している間も、通信制御部106aによって通信ポート101を介した通信状態は維持されている。
ステップS104において表示制御部106bは、通信ポート101を介した通信状態を通信表示灯102に表示させる。なお、当該表示処理については前記したので、説明を省略する。
そして、ステップS103又はステップS104の処理を行った後、表示制御部106bの処理はステップS101に戻る。
【0030】
つまり、表示制御部106bは、所定時間Δt
0ごとに操作部104からオン信号が入力されているか否かを監視し(S101,S102)、操作部104からON信号が入力されていない限り(S102→No)、通信表示灯102の消灯状態を維持する。
なお、ステップS104の処理を行った後(RETURN)、ユーザによって操作部104の押下が解除され、操作部104からON信号の入力がなくなった場合(S102→No)、表示制御部106bは全ての通信表示灯102を消灯する(S103)。すなわち、通信制御部106aは、通信が確立している通信ポート101に対応する通信表示灯102について、通信表示灯102を点灯状態から消灯状態に強制的に切り替える。
【0031】
<効果>
本実施形態に係る通信装置100によれば、押しボタン式のスイッチである操作部104がユーザによって押下されている間のみ、通信ポート101を介した通信状態を通信表示灯102に表示させる。そして、ユーザが操作部104から手を離して前記押下動作を解除すると、自動復帰型の操作部104が元の状態(ユーザによる押下前の状態)に戻る。
この場合、操作部104から表示制御部106bに対するオン信号の入力がなくなり、表示制御部106bは通信表示灯102を全て消灯させる。つまり、ユーザによって操作部104が押下されている間を除いて、表示制御部106bは通信表示灯102を全て消灯状態とすることができる。
【0032】
通常、ルータやハブなどの通信装置において、ユーザは通信状態を常に監視しているわけではなく、何か問題が生じた場合など一時的に確認するにとどまる。また、通信装置は基本的に常時稼動状態であるとともに、多くの(本実施形態では、16個の)通信表示灯が使用されている。そうすると、ユーザが通信状態を確認していない間も通信表示灯を点灯又は点滅させることは、電力の無駄となる。
【0033】
本実施形態に係る通信装置100によれば、ユーザによる操作時のみ通信表示灯102を点灯又は点滅させて通信状態を表示し、ユーザによる操作が解除された後は自動的に全ての通信表示灯102を消灯する。つまり、ユーザが消灯状態に戻す操作を行う際の手間を省くことができる。
したがって、通信ポート101を介した通信状態を維持しつつ、簡単な操作で、通信表示灯102が点灯又は点滅している時間を必要最小限に抑えることができる。そして、このように通信表示灯102の消費電力を必要最小限に抑えることによって、通信装置100全体の消費電力を低減することができる。
【0034】
≪第2実施形態≫
本実施形態に係る通信装置100A(図示せず)では、ユーザによって操作部104が押下された場合に、表示制御部106bが、いったん全ての通信表示灯102を点灯させた後、通信状態を表示させる点が第1実施形態と異なるが、その他の点は第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
なお、通信装置100Aの構成は、第1実施形態(
図1、
図2参照)と同様である。
【0035】
<表示・消灯の切替処理>
図4は、本実施形態に係る通信装置の表示制御部が行う表示・消灯の切替処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201〜S203は、
図3示すステップS101〜S103と同様であるから、説明を省略する。
ステップS202において操作部104からON信号が入力された場合(S202→Yes)、表示制御部106bの処理はステップS204に進む。
【0036】
ステップS204において表示制御部106bは、全ての通信表示灯102を点灯させる。ちなみに、前記した「全ての通信表示灯102を点灯させる」とは、端末装置201が接続されていない通信ポート101に対応する通信表示灯102も含めて、点灯可能な全ての通信表示灯102を点灯させることを意味する。
このように、いったん全ての通信表示灯102を点灯させることにより、後記する通信状態の表示処理(S206)が実行されている間も消灯したままの通信表示灯102は、例えば通信が確立していないだけであって、故障ではないことをユーザに確認させることができる。
【0037】
ステップS205において表示制御部106bは、通信表示灯102の点灯を開始してから所定時間Δt
1が経過したか否かを判断する。なお、当該所定時間Δt
1は、予め設定された時間である。通信表示灯102の点灯を開始してから所定時間Δt
1が経過した場合(S205→Yes)、表示制御部106bの処理はステップS206に進む。一方、通信表示灯102の点灯を開始してから所定時間Δt
1が経過していない場合(S205→No)、表示制御部106bの処理はステップS204に戻る。
【0038】
ステップS206において表示制御部106bは、通信状態の表示処理を実行する。なお、通信状態の表示処理については、第1実施形態で説明したステップS104(
図3参照)と同様であるから、説明を省略する。
ステップS207において表示制御部106bは、通信状態の表示処理を開始してから所定時間Δt
2が経過したか否かを判断する。なお、当該所定時間Δt
2は、予め設定された時間である。
通信状態の表示処理を開始してから所定時間Δt
2が経過した場合(S207→Yes)、通信制御部106aの処理はステップS201にリターンする。通信状態の表示処理を開始してから所定時間Δt
2が経過していない場合(S207→No)、通信制御部106aの処理はステップS206に戻る。
【0039】
ちなみに、全ての通信表示灯102の点灯(S204)、及び、通信状態の表示(S205)は、ユーザが操作部104の押下を解除する(つまり、操作部104から手を離す)タイミングによらず、それぞれ所定時間Δt
1,Δt
2だけ継続して実行される。
なお、前記したステップS205からステップS206に進む前に、いったん全ての通信表示灯102を消灯し、再び全点灯するステップを設けてもよい。これによって、通信表示灯102の故障の有無をより明確にユーザに確認させることが可能となる。
【0040】
<効果>
本実施形態に係る通信装置100Aによれば、ユーザが操作部104を押下した場合に、まず、点灯可能な全ての通信表示灯102を所定時間Δt
1だけ点灯させる(
図4のS204,S205)。そして、前記点灯を終了した後に通信状態の表示処理を所定時間Δt
2だけ実行する。
したがって、ユーザは、通信表示灯102が全て点灯可能か否か(つまり、故障して点灯しなくなった通信表示灯102が存在するか否か)を容易に把握することができる。
【0041】
また、本実施形態に係る通信装置100Aによれば、通信状態を表示させたい間、ユーザが操作部104を押下し続ける必要がない。つまり、ユーザが操作部104を押下した後、すぐに手を離しても、通信装置100Aは全ての通信表示灯102を所定時間Δt
1だけ点灯させた後、通信状態の表示処理を所定時間Δt
2だけ実行する。そして、前記表示処理が終了した後、表示制御部106bは、全ての通信表示灯102を消灯させる。
したがって、本実施形態に係る通信装置100Aによれば、消費電力を低減するとともに、ユーザの使い勝手を向上することができる。
【0042】
≪第3実施形態≫
本実施形態に係る通信装置100Bでは、第1実施形態に加えて、通信ポート101に通信線301が接続された場合、当該通信ポート101に対応する通信表示灯102に通信状態を表示させる処理を行う。したがって、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
なお、通信装置100Bの構成は、第1実施形態(
図1、
図2参照)と同様である。
【0043】
<表示・消灯の切替処理>
図5は、本実施形態に係る通信装置の表示制御部106bが行う表示・消灯の切替処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301は、第1実施形態のステップS101(
図3参照)と同様であるから、説明を省略する。
ステップS302において表示制御部106bは、通信線301が接続されたか否かを判断する。つまり、表示制御部106bは、新たに通信線301が接続された通信ポート101が存在するか否かを、通信制御部106aから入力される信号に基づいて判断する。
【0044】
新たに通信線301が接続された場合(S302→Yes)、表示制御部106bの処理はステップS303に進む。新たに通信線301が接続されていない場合(S302→No)、表示制御部106bの処理はリターンする。
ステップS303において表示制御部106bは、通信状態の表示処理を実行する。すなわち、表示制御部106bは、新たに通信線301が接続された通信ポート101を介して通信が確立している場合には、当該通信ポートに対応する通信表示灯102を点灯させる。一方、前記通信が確立していない場合、表示制御部106bは、前記通信表示灯102の消灯状態を維持する。
【0045】
ちなみに、表示制御部106bは、操作部104が押下されているか否かに関わらず前記表示処理を実行する。また、表示制御部106bは、通信線301が新たに接続された通信ポート101に対応する通信表示灯102についてのみ前記表示処理を実行し、他の通信表示灯102については前記表示処理を実行せずに消灯状態を維持する。
【0046】
ステップS304において表示制御部106bは、通信状態の表示処理を開始してから所定時間Δt
3が経過したか否かを判断する。通信状態の表示処理を開始してから所定時間Δt
3が経過した場合(S304→Yes)、表示制御部106bの処理はステップS305に進む。通信状態の表示処理を開始してから所定時間Δt
3が経過していない場合(S304→No)、表示制御部106bの処理はステップS303に戻る。
ステップS305において表示制御部106bは、前記した通信表示灯102を消灯させる。
【0047】
なお、前記したように、本実施形態に係る通信装置100Bは、第1実施形態で説明した点灯と消灯の切替処理も併せて行う。
つまり、ユーザによって通信ポート101に通信線301が接続された場合、表示制御部106bは、当該通信ポート101に対応する通信表示灯102のみを所定時間Δt
3だけ点灯又は点滅させて、通信状態を表示する(
図5参照)。
また、ユーザによって操作部104が押下された場合、表示制御部106bは、前記押下が解除されるまでの間、全ての通信表示灯102に関して通信状態の表示処理(消灯したままの状態も含む)を実行する(
図3参照)。
【0048】
<効果>
本実施形態に係る通信装置100Bによれば、ユーザによって通信線301が通信ポート101に接続されると、当該通信ポート101に対応する通信表示灯102のみが自動的に通信状態を表示し、表示から所定時間が経過すると消灯する。
また、ユーザによって操作部104が押下されている間は、全ての通信表示灯102に関して通信状態の表示処理(消灯したままの状態も含む)を実行し、前記操作が解除されると自動的に全ての通信表示灯が消灯する。
したがって、ユーザは、通信線301を通信ポート101に新たに接続するたびに操作部104を押下する必要がなくなる。すなわち、本実施形態に係る通信装置100Bによれば、ユーザの負担を軽減し、使い勝手を向上することができる。
【0049】
≪変形例≫
以上、本発明に係る通信装置について各実施形態により説明したが、本発明の実施態様はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
例えば、前記した各実施形態では、通信ポート101を介した通信状態の表示として、通信が確立しているか否かなどを通信表示灯102の点灯、消灯、及び点滅によって表示する処理(通信表示処理)を行うこととしたが、これに限らない。
すなわち、通信状態の表示として、通信ポート101を介した通信の通信速度に応じて通信表示灯102を点灯又は消灯させる処理(速度表示処理)を行うこととしてもよい。この場合には、通信速度が予め設定された所定値以上である場合、表示制御部106bは当該通信ポート101に対応する通信表示灯102を点灯させる。一方、通信速度が前記所定値未満である場合、表示制御部106bは当該通信ポート101に対応する通信表示灯102の消灯状態を維持する。
【0050】
また、通信状態の表示として、通信ポート101を介して全二重通信が確立しているか否かを、通信表示灯102の点灯・消灯によって表示させる処理(全二重表示処理)を行うこととしてもよい。
この場合、通信ポート101を介した全二重通信が確立している場合、表示制御部106bは当該通信ポート101に対応する通信表示部を点灯させる。一方、通信ポート101を介した全二重通信が確立していない場合(つまり、半二重通信が確立している場合、又は、通信そのものが確立していない場合)、表示制御部106bは当該通信ポート101に対応する通信表示灯102の消灯状態を維持する。
なお、前記した通信表示処理、速度表示処理、及び全二重表示処理のうちいずれを行うかは、表示制御部106bに予め設定されている。
【0051】
また、
図2に示した通信装置100の構成に加えて、表示処理のモードを切り替えるためのスライドスイッチを設け、表示制御部106bが通信表示処理、速度表示処理、又は全二重表示処理を前記スライドスイッチの位置に応じて行うこととしてもよい。
これによって、ユーザは、操作部104を押下している間において、スライドスイッチの位置に対応するモードでの表示を確認することができる。なお、ユーザが操作部104の押下を解除した場合には、全ての通信表示灯102が消灯することは、前記各実施形態と同様である。
また、所定時間(数秒間)内にユーザが操作部104の押下及び解除を行う回数に応じて、当該回数に対応するモードの表示処理を行うこととしてもよい。これによって、表示処理のモードを切り替えるためのスイッチを設ける必要がなくなる。
【0052】
また、前記各実施形態において、操作部104は押しボタン式のスイッチであったが、例えば付勢手段を備えたスライド式としてもよい。この場合、ユーザは、当該操作部を所定位置までスライドさせる押圧力を加えることによって、通信状態を表示させることができる。なお、前記操作を解除すると、付勢手段によってスイッチが元の状態に戻り、全ての通信表示部が消灯するようになっている。つまり、操作部はモーメンタリスイッチであればよい。
また、例えば、ユーザの指が画面に接触することに伴う静電容量の変化に応じて、当該接触している間において表示制御部に所定の信号を出力する場合も、「自動復帰型の操作部」に含まれるものとする。
【0053】
また、前記した第1実施形態では、操作部104がユーザによって押下されている間のみ、通信ポート101を介した通信状態を通信表示灯102に表示させ、前記操作が解除されると直ちに全ての通信表示灯102が消灯することとしたが、これに限らない。
例えば、表示制御部106bが、操作部104からオン信号が入力させている期間(第1の期間)、及び、前記信号の入力がなくなってから所定時間Δt(第2の期間)において通信ポート101を介した通信の状態を通信表示灯102に表示させることとしてもよい。そして、表示制御部106bは、前記所定時間Δtが経過した後に通信表示灯102を消灯させる。
【0054】
また、前記した第2実施形態では、ユーザが操作部104を押下した場合、通信装置100Aは、全ての通信表示灯102を所定時間Δt
1だけ点灯させた後、通信状態の表示処理を所定時間Δt
2だけ実行することとしたが、例えば、次のような処理を行ってもよい。
すなわち、表示制御部106bは、ユーザが操作部104を押下している間において全ての通信表示灯102を点灯させ、ユーザが操作を解除してから所定時間Δt´は通信状態の表示処理を行い、その後全ての通信表示灯102を消灯することとしてもよい。
【0055】
また、前記各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第2実施形態と第3実施形態を組み合わせてもよい。
この場合、表示制御部106bは、ユーザが操作部104を押下すると、全ての通信表示灯102を所定時間Δt
1だけ点灯させた後、通信状態の表示処理を所定時間Δt
2だけ実行する。そして、前記表示処理が終了した後は、全ての通信表示灯102を消灯する。また、通信ポート101に通信線301が接続された場合、表示制御部106bは、当該通信ポート101に対応する通信表示灯102のみを所定時間Δt
3だけ点灯又は点滅させて、通信状態を表示させる処理を実行する。
【0056】
また、前記各実施形態では、通信装置100がスイッチングハブである場合について説明したが、これに限定されない。例えば、通信装置は、USB(Universal Serial Bus)ハブやルータであってもよい。
また、前記各実施形態では、通信装置100に端末装置201が接続される場合について説明したが、これに限らない。例えば、通信装置100にUSBデバイスや、カスケード接続された他の通信装置を接続することとしてもよい。
また、
図1に示す例では、通信ポート101と通信表示灯102がそれぞれ16個設けられている場合について説明したが、通信ポート101と通信表示灯102が一対一に対応していれば、通信表示灯102の数は限定されない。
また、
【0057】
また、前記各実施形態に係る処理は、コンピュータとソフトウェアプログラムによって実現することができ、そのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して提供することが可能である。