特許第5882375号(P5882375)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5882375
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】間接活線先端工具
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/02 20060101AFI20160225BHJP
   B25B 13/48 20060101ALI20160225BHJP
【FI】
   H02G1/02
   B25B13/48 Z
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-40123(P2014-40123)
(22)【出願日】2014年3月3日
(65)【公開番号】特開2015-165742(P2015-165742A)
(43)【公開日】2015年9月17日
【審査請求日】2015年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107467
【弁理士】
【氏名又は名称】員見 正文
(72)【発明者】
【氏名】森岡 正晴
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−29047(JP,A)
【文献】 特開2009−2481(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/02
B25B 13/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
間接活線工法に用いるための間接活線先端工具(10)であって、
1軸回転操作棒である共用操作棒(50)が取り付けられる操作棒取付部材(11)と、
先端面の中央部にナット保持穴(15a)が形成されたソケット(15)と、
回転軸(12b)の一端部が前記操作棒取付部材に取り付けられているとともに該回転軸の他端部が前記ソケット内に設けられた回転軸取付部材(15b)に取り付けられたフレキシブルケーブル(12)と、
該フレキシブルケーブルの他端部側に設けられた、かつ、前記共用操作棒を一方向に回転させて前記回転軸をロックするとともに該共用操作棒を逆方向に回転させて該回転軸のロックを解除するためのソケット固定手段(13,14)と、
を具備することを特徴とする、間接活線先端工具。
【請求項2】
前記ソケットの先端部の外周面よりも外側に180度の間隔で回転可能に取り付けられた第1および第2の磁石(171,172)をさらに具備することを特徴とする、請求項1記載の間接活線先端工具。
【請求項3】
前記フレキシブルケーブルが、前記回転軸が回転可能に収納された絶縁性のベース(12a)を備え、
該ベースの両端が、前記操作棒取付部材および前記ソケットに固定されることなくフリーの状態とされており、
前記ソケットが前記ソケット固定手段に固定されていない状態では、前記操作棒取付部材に取り付けられた前記共用操作棒を回転させても前記ベースが回転しないようにされている、
ことを特徴とする、請求項1または2記載の間接活線先端工具。
【請求項4】
前記ソケット固定手段が、
先端部の内面にネジ溝が形成された円筒状の固定部材(13)と、
一端が前記固定部材の外周面に固定されるとともに他端が前記フレキシブルケーブルの前記ベースの他端部の外周面に固定された剛性の大きい固定紐(14)とを備え、
前記固定部材が、前記フレキシブルケーブルの軸方向に沿って摺動可能とされている、
ことを特徴とする、請求項3記載の間接活線先端工具。
【請求項5】
前記ソケットの末端面に、前記固定部材の前記ネジ溝と螺合するネジ山が外周面に形成された取付部材(15c)が取り付けられていることを特徴とする、請求項4記載の間接活線先端工具。
【請求項6】
先端面が前記ソケットの先端面と同一平面上になるように該ソケットの先端部に回転可能に取り付けられた磁石取付部材(16)をさらに具備し、
該磁石取付部材の先端部の外周面に、前記第1および第2の磁石をそれぞれ取り付けるための第1および第2の磁石取付板(16a1,16a2)が、該磁石取付部材の軸方向に対して90度の角度に曲げられるとともに180度の間隔で設けられている、
ことを特徴とする、請求項1乃至5いずれかに記載の間接活線先端工具。
【請求項7】
前記第1および第2の磁石が、防巣具(110)を電柱の腕金(1)に取り付けるための防巣具取付金具(120)が備える矩形板状の座金(130)を吸着して保持するために矩形板状とされていることを特徴とする、請求項1乃至6いずれかに記載の間接活線先端工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間接活線工法での電柱への防巣具取付作業などに用いるのに好適な間接活線先端工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鳥が電柱に営巣することによって発生する配電線事故を防止するために、たとえば図2(a)に示すような防巣具110を電柱の腕金1に防巣具取付金具120を用いて取り付けている。
【0003】
防巣具110は、円柱状の棒状体と、棒状体の先端部および中央部の外周面にそれぞれ設けられた2つの突部と、各突部から放射状にかつ基端部側に向けて斜めに延設された複数本の槍部とを備える。
防巣具110の棒状体の基端部には、ナットと螺合するボルト溝が形成されている。
【0004】
防巣具取付金具120は、右端面および下端面の形状が凹型のL型金物121と、L型に曲げられた円柱棒からなるL型固定棒122とを備える。
【0005】
L型金物121の右端部には、防巣具110の基端部を貫通させるための防巣具貫通孔が形成されており、防巣具110は、基端部が防巣具貫通孔を貫通されてナットを用いてL型金物121の右端部に取り付けられる。
L型金物121の右端部よりも左側の底面には、L型固定棒122の上端部を貫通させるとともにL型固定棒122を左右方向に移動可能とするための楕円状の固定棒貫通孔が形成されている。
L型金物121の下端部の図2(a)図示手前側の側面には、L型固定棒122の左端部を挿入するための切り鍵121aが形成されている。
【0006】
L型固定棒122の上端部には、L型固定棒122がL型金物121の防巣具貫通孔から抜けることを防止するための円板状の抜け防止板が取り付けられている。
L型固定棒122の左端部には、座金130(矩形板状の両側面を直角に曲げて側面視の形状が凹型とされている。)の底面の中央部に形成されたネジ溝およびナット140と螺合するボルト溝が形成されている。
【0007】
従来、間接活線工法で防巣具110を電柱の腕金1に取り付ける際には、作業員は、底面に腕金押え板130aが取り付けられた座金130とナット140とをこの順番でL型固定棒122のボルト溝に螺合させてL型固定棒122に装着したのち、先端に絶縁ヤットコが取り付けられた共用操作棒を操作して、図2(a)に示すようにL型金物121の底面が腕金1の上面および左側面に接するように防巣具取付金具120を腕金1に載せる。
【0008】
その後、作業員は、絶縁ヤットコで座金130を把持して、図2(b)に示すようにL型固定棒122の左端部をL型金物121の切り鍵121aに入れることができる位置に来るまでL型固定棒122を左側および上側に移動させたのち、L型固定棒122を図2(b)紙面裏側に向かって回転させてL型固定棒122の左端部を切り鍵121aに入れる。
このとき、座金130は、L型金物121の左側に位置するようにL型固定棒122に装着されている。
【0009】
その後、作業員は、先端に間接ラジェットが取り付けられた共用操作棒を操作して、ナット140を間接ラジェットで回して仮締めして、図2(c)に示すように腕金押え板130aが腕金1の底面に接するまで座金130をL型金物121に向かって押し込む。
【0010】
なお、本出願人は、下記の特許文献1で、作業員が立つ作業位置に限定要素があっても円滑に作業を行うことができるように、2軸回転操作棒の先端側に接続される継手部と、締結具を締結対象に締結するか締結対象からの締結を緩和するための先端部と、継手部の回転を先端部に伝達する伝達部とを有し、伝達部が2軸回転操作棒の軸方向に対して自在な方向に曲折できる構造とした、間接活線工具の先端工具を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2008−29047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上述した従来の間接活線工法での防巣具取付作業では、以下の(1)〜(3)に示すような問題があった。
(1)絶縁ヤットコで座金130を把持しながらL型固定棒122をL型金物121の切り鍵121aに入れる作業は、切り鍵121aの角度によっては行い難い。
(2)L型固定棒122の切り鍵121aへの挿入作業は絶縁ヤットコを用いて行い、ナット140の仮締め作業は間接ラジェットを用いて行うため、作業員は作業途中で先端に絶縁ヤットコが取り付けられた共用操作棒から先端に間接ラジェットが取り付けられた共用操作棒に持ち替える必要がある。
(3)ナット140の仮締め作業では、間接ラジェットの可動範囲にストラップなどがあって間接ラジェットを一回転させられなくなった場合には、共用操作棒の先端に取り付けられている間接ラジェットを付け替えながらナット140を少しずつ回す必要があるため、作業時間を要する。
【0013】
上記の特許文献1で提案した間接活線工具の先端工具は、2軸回転操作棒の先端に取り付けて使用するものであるため、1軸回転操作棒の先端に取り付けて使用することはできない。
また、この先端工具は、締結具(たとえば、ナット)の締結対象への締付作業を行う際には、絶縁ヤットコで伝達部を持ってラチェット部のソケット部の軸線上に締結具が位置するように曲げる必要があるものである(公報の段落0028参照)。
【0014】
本発明の目的は、間接活線工法での防巣具取付作業などの迅速化・容易化を図ることができる間接活線先端工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の間接活線先端工具は、間接活線工法に用いるための間接活線先端工具(10)であって、1軸回転操作棒である共用操作棒(50)が取り付けられる操作棒取付部材(11)と、先端面の中央部にナット保持穴(15a)が形成されたソケット(15)と、回転軸(12b)の一端部が前記操作棒取付部材に取り付けられているとともに該回転軸の他端部が前記ソケット内に設けられた回転軸取付部材(15b)に取り付けられたフレキシブルケーブル(12)と、該フレキシブルケーブルの他端部側に設けられた、かつ、前記共用操作棒を一方向に回転させて前記回転軸をロックするとともに該共用操作棒を逆方向に回転させて該回転軸のロックを解除するためのソケット固定手段(13,14)とを具備することを特徴とする。
ここで、前記ソケットの先端部の外周面よりも外側に180度の間隔で回転可能に取り付けられた第1および第2の磁石(171,172)をさらに具備してもよい。
前記フレキシブルケーブルが、前記回転軸が回転可能に収納された絶縁性のベース(12a)を備え、該ベースの両端が、前記操作棒取付部材および前記ソケットに固定されることなくフリーの状態とされており、前記ソケットが前記ソケット固定手段に固定されていない状態では、前記操作棒取付部材に取り付けられた前記共用操作棒を回転させても前記ベースが回転しないようにされていてもよい。
前記ソケット固定手段が、先端部の内面にネジ溝が形成された円筒状の固定部材(13)と、一端が前記固定部材の外周面に固定されるとともに他端が前記フレキシブルケーブルの前記ベースの他端部の外周面に固定された剛性の大きい固定紐(14)とを備え、前記固定部材が、前記フレキシブルケーブルの軸方向に沿って摺動可能とされていてもよい。
前記ソケットの末端面に、前記固定部材の前記ネジ溝と螺合するネジ山が外周面に形成された取付部材(15c)が取り付けられていてもよい。
先端面が前記ソケットの先端面と同一平面上になるように該ソケットの先端部に回転可能に取り付けられた磁石取付部材(16)をさらに具備し、該磁石取付部材の先端部の外周面に、前記第1および第2の磁石をそれぞれ取り付けるための第1および第2の磁石取付板(16a1,16a2)が、該磁石取付部材の軸方向に対して90度の角度に曲げられるとともに180度の間隔で設けられていてもよい。
前記第1および第2の磁石が、防巣具(110)を電柱の腕金(1)に取り付けるための防巣具取付金具(120)が備える矩形板状の座金(130)を吸着して保持するために矩形板状とされていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の間接活線先端工具は、共用操作棒を持ち替える必要なくL型固定棒の切り鍵への挿入作業およびナットの仮締め作業を行うことができるため、間接活線工法での防巣具取付作業などの迅速化・容易化を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施例による間接活線先端工具10について説明するための図であり、(a)は間接活線先端工具10の構成を示す図であり、(b)は共用操作棒50の先端部の構成を示す図である。
図2】従来の間接活線工法での防巣具取付作業について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上記の目的を、共用操作棒の回転方向によってフレキシブルケーブルの回転軸をロックしたり回転軸のロックを解除したりできるようにするとともに、座金を吸着して保持するための第1および第2の磁石をソケットの先端部に回転可能に取り付けることにより実現した。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の間接活線先端工具の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の一実施例による間接活線先端工具10は、図1(a)に示すように、操作棒取付部材11と、フレキシブルケーブル12と、固定部材13と、固定紐14と、ソケット15と、磁石取付部材16と、第1および第2の磁石171,172とを具備する。
【0020】
ここで、操作棒取付部材11は、図1(b)に示す共用操作棒50の挿入部材50bを挿入するための挿入穴が下面に形成されているとともに、共用操作棒50の挿入部材50bの外周面に突設された矩形棒状の突起50cを引っ掛けて共用操作棒50を操作棒取付部材11に取り付けるためのT字状の切欠き11aが外周面に形成されている。
なお、共用操作棒50は、棒部材50aが1本だけの1軸回転操作棒である。
【0021】
フレキシブルケーブル12は、絶縁性のベース12aと、ベース12a内に回転可能に収納された導電性の回転軸12bとを備えるとともに、回転軸12bの軸方向に対して自在な方向に曲げることができるように可撓性を有している。
ベース12aの両端は操作棒取付部材11およびソケット15に固定されることなくフリーの状態(すなわち、回転軸12bを回してもベース12aは回らない状態)とされている。
回転軸12bの一端部は操作棒取付部材11の上面の中央部に取り付けられ、回転軸12bの他端部は固定部材13のフレキシケーブル貫通孔を貫通して、ソケット15内に設けられた回転軸取付部材15bに取り付けられている。
【0022】
固定部材13は、末端面から先端面までフレキシケーブル12を貫通させるためのフレキシケーブル貫通孔が形成された円筒状の形状を有するとともに、先端部の内面には右ネジ溝が形成されている。
固定部材13は、剛性の大きい固定紐14(一端が固定部材13の外周面に固定されるとともに他端がフレキシブルケーブル12のベース12aの他端部の外周面に固定されている。)でフレキシブルケーブル12のベース12aと繋がれている。
固定部材13は、図1(a)に矢印で示すようにフレキシブルケーブル12の軸方向に沿ってフレキシブルケーブル12の他端部を摺動可能とされている。
【0023】
ソケット15は、円筒状の形状を有する。
ソケット15の先端面の中央部には、ナット140を保持するためのナット保持穴15aが形成されている。
ソケット15の末端面には、ソケット15を右回転させるとソケット15が固定部材13に固定され、一方、ソケット15を左回転させるとソケット15が固定部材13から外れるように、固定部材13の右ネジ溝と螺合する右ネジ山が外周面に形成された円筒状の取付部材15cが取り付けられている。
すなわち、共用操作棒50を右回転させると、フレキシブルケーブル12の回転軸12bを介してソケット15が右回転してソケット15の取付部材15cの右ネジ山を固定部材13の右ネジ溝に螺合させていき、ソケット15を固定部材13に固定することができるようにされている。
その結果、ソケット15を固定部材13に固定したのちは、ソケット15とフレキシブルケーブル12のベース12aとが固定紐14で繋がれていることによりフレキシブルケーブル12の回転軸12bがロックされるため、どの方向からでも作業できるように共用操作棒50を操作することによってソケット15の先端部を任意の方向に向けることができるようにされている。
逆に、共用操作棒50を左回転させると、フレキシブルケーブル12の回転軸12bを介してソケット15が左回転してソケット15の取付部材15cを固定部材13から外して回転軸12bのロックが解除されるようにされている。
その結果、フレキシブルケーブル12の回転軸12bがロックされていないと、たとえば横方向から防巣具取付作業を行う場合にはソケット15の先端部が重力によって下向きになってしまい防巣具取付作業を行い難くなくなるが、本実施例による間接活線先端工具10を用いることにより横方向からでも防巣具取付作業を容易に行うことができる。
【0024】
磁石取付部材16は、円筒状の形状を有するとともに、先端面がソケット15の先端面と同一平面上になるようにソケット15の先端部に回転可能に取り付けられている。
磁石取付部材16の先端部の外周面には、矩形板状の第1および第2の磁石171,172をそれぞれ取り付けるための矩形板状の第1および第2の磁石取付板16a1,16a2が磁石取付部材16の径方向に突出するように180度の間隔で設けられている。
これにより、ソケット15を回転させても、磁石取付部材16は空回りして、第1および第2の磁石171,172が回転しないようにされている。
【0025】
第1および第2の磁石171,172は、矩形板状の座金130の底面を吸着して保持するためのものである。
これにより、座金130を第1および第2の磁石171,172によって保持することができるため、防巣具取付金具120のL型固定棒122の左端部をL型金物121の切り鍵121aに入れる際に座金130がL型金物121に引っ掛かり難くすることができる。
なお、L型固定棒122の左端部を切り鍵121aに入れる際に座金130を多少回転させてL型金物121と平行にすることができるように、ソケット15が摩擦によって多少回転できるようにすることが好ましい。
【0026】
次に、このように構成された間接活線先端工具10を用いてL型固定棒の切り鍵への挿入作業およびナットの仮締め作業を行う手順について説明する。
作業員は、ソケット15が固定部材13に取り付けられた間接活線先端工具10の操作棒取付部材11に共用操作棒50を取り付けたのち、作業する方向に合わせてフレキシブルケーブル12を曲げる。
【0027】
その後、作業員は、共用操作棒50を操作して、ソケット15をナット140および座金130に近付けていき、ナット140をソケット15のナット保持穴15aに挿入させるとともに座金130の底面を第1および第2の磁石171,172で吸着させて保持させる。
【0028】
その後、作業員は、共用操作棒50を操作して、L型固定棒122の左端部がL型金物121の切り鍵121aに入れることができる位置に来るまでL型固定棒122を左側および上側に移動させたのち、L型固定棒122の左端部を切り鍵121aに入れる。
【0029】
その後、作業員は、共用操作棒50を左回転させてソケット15を固定部材13から取り外してフレキシブルケーブル12の回転軸12bのロックを解除するとともに回転軸12bを介してソケット15を左回転させてナット140を回していって、図2(c)に示したように座金130の腕金押え板130aが腕金1の底面に接するように座金130をL型金物121に固定する。
【0030】
これにより、作業員は共用操作棒50を持ち替える必要なくL型固定棒の切り鍵への挿入作業およびナットの仮締め作業を行うことができる。
【符号の説明】
【0031】
1 腕金
10 間接活線先端工具
11 操作棒取付部材
12 フレキシブルケーブル
12a ベース
12b 軸
13 固定部材
14 固定紐
15 ソケット
15a ナット保持穴
15b 回転軸取付部材
15c 取付部材
16 磁石取付部材
16a1,16a2 第1および第2の磁石取付板
171,172 第1および第2の磁石
50 共用操作棒
50a 棒部材
50b 挿入部材
50c 突起
110 防巣具
120 防巣具取付金具
121 L型金物
122 L型固定棒
130 座金
130a 腕金押え板
140 ナット
図1
図2