特許第5882382号(P5882382)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5882382
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】ソーラーパネル取付金具
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/18 20140101AFI20160225BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20160225BHJP
【FI】
   E04D13/18ETD
   H02S20/23 B
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-74369(P2014-74369)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-196962(P2015-196962A)
(43)【公開日】2015年11月9日
【審査請求日】2014年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】591042322
【氏名又は名称】ニイガタ製販株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 正守
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3167164(JP,U)
【文献】 特開2013−221332(JP,A)
【文献】 特開2013−096108(JP,A)
【文献】 特開2014−034783(JP,A)
【文献】 特開2009−281114(JP,A)
【文献】 特開2006−322227(JP,A)
【文献】 特開2012−246608(JP,A)
【文献】 特開2009−185599(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3189426(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/18
H02S 20/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折板屋根や縦葺き屋根のハゼ部に固定可能な金具本体の上部に、ソーラーパネルの外周縁部を載置可能な載置板部設けられると共に、この載置板部に載置したソーラーパネルを固定するための固定ボルト立設状態に設けられているソーラーパネル取付金具において、前記金具本体は、前記ハゼ部を左右から挟持固定する左右一対の挟持体と、この一対の挟持体間に配設して一対の挟持体同士の接離スライド移動をガイドするガイド体とから成り、前記一対の挟持体間に締付ボルト架設され、この締付ボルトを締付回動若しくはこの締付ボルトを螺着したナットを締付回動することにより前記ガイド体を介して前記一対の挟持体を接近スライド移動させて前記ハゼ部を挟持固定し得るように構成されており、前記一対の挟持体と前記ガイド体と板材で構成され、この一対の挟持体を構成する板材は、その上部が横向きに折曲する折曲板状部に形成されていると共に、この折曲板状部が、前後若しくは左右に並設した二枚の前記ソーラーパネルの外周縁部同士を隣接状態で載置固定可能な前後方向若しくは左右方向に板幅を有する形状に形成され、この折曲板状部が前記載置板部として構成されており、前記ガイド体の上部に前記固定ボルト立設状態に設けられていることを特徴とするソーラーパネル取付金具。
【請求項2】
前記一対の挟持体を構成する板材に、この一対の挟持体の対向内側に向かって突出するスライド用板部形成され、このスライド用板部をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部が、前記ガイド体を構成する板材に形成されるか、若しくは前記ガイド体を構成する板材に、このガイド体の両外側に向かって突出するスライド用板部形成され、このスライド用板部をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部が、前記一対の挟持体を構成する板材に形成されて、このガイド孔部に前記スライド用板部を挿入支持することで、一対の挟持体同士がガイド体を介して接離スライド移動自在となるように構成されており、前記一対の挟持体を構成する板材に、前記締付ボルトを挿通するボルト挿通孔形成され、前記ガイド体を構成する板材に前記固定ボルトを取付するボルト取付孔形成されていることを特徴とする請求項1記載のソーラーパネル取付金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根上にソーラーパネルを取り付けるために使用するソーラーパネル取付金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のソーラーパネルの取付構造としては、例えば特許文献1の図1に示されているように、屋根上に固定した取付金具の上部載置部にソーラーパネルを直接載置し、この載置部上のソーラーパネルを上方からパネル押え具で押え付け固定する構造が知られており、この取付構造によれば、架台を省略することができるために屋根に対する設置重量を軽減でき、且つ架台がない分コスト安な設置施工が可能となるなどのメリットがある。
【0003】
また、出願人は、この種ソーラーパネルの取付金具の金具本体を板材で構成し、この板材の上部を折曲することでこの上部折曲板部をソーラーパネル載置用の載置板部として(載置板部を金具本体に一体に形成して)構造の簡易化を図ったソーラーパネル取付金具を特許出願(特許文献2)している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−117121号公報
【特許文献2】特願2013−269149号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2では、金具本体を左右一対の板材から成る金具半体で構成し、この一対の金具半体(板材)の下部を折曲形成することによって折板屋根や立平葺き屋根のハゼ部を左右から挟持固定する左右一対の挟持固定部を構成し、一対の金具半体のうちの一方は、この一方の金具半体を構成する板材の上部を横向きに折曲してこの上部折曲板部を前記載置板部とした二パーツ構造の取付金具を開示しているが、このような取付金具は、わずか二パーツであるが故に部品点数が少なくて済むというメリットがある反面、特に載置板部まで含む方の金具半体(板材)は、多くの機能を一枚の板材に集約して形成しなければならないために、板材自体を非常に複雑な形状に加工する必要があって製作性にやや難がある上、複雑な加工を施すがためにソーラーパネルの外周縁部を安定的に載置できるだけの幅を確保した載置板部を形成することが難しいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような二パーツ構造のソーラーパネル取付金具の問題点を解決しようとするもので、金具本体を一対の挟持体と、この挟持体の接離スライド移動をガイドするガイド体とから成る三パーツ構造とすることによって各パーツの形状の複雑化を解消して容易に製作でき、載置板部の載置幅も十分に確保できてソーラーパネルを安定的に載置可能となるソーラーパネル取付金具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
折板屋根1や縦葺き屋根のハゼ部2に固定可能な金具本体3の上部に、ソーラーパネル4の外周縁部を載置可能な載置板部5設けられると共に、この載置板部5に載置したソーラーパネル4を固定するための固定ボルト6立設状態に設けられているソーラーパネル取付金具において、前記金具本体3は、前記ハゼ部2を左右から挟持固定する左右一対の挟持体7と、この一対の挟持体7間に配設して一対の挟持体7同士の接離スライド移動をガイドするガイド体8とから成り、前記一対の挟持体7間に締付ボルト9架設され、この締付ボルト9を締付回動若しくはこの締付ボルト9を螺着したナット10を締付回動することにより前記ガイド体8を介して前記一対の挟持体7を接近スライド移動させて前記ハゼ部2を挟持固定し得るように構成されており、前記一対の挟持体7と前記ガイド体8と板材で構成され、この一対の挟持体7を構成する板材は、その上部が横向きに折曲する折曲板状部に形成されていると共に、この折曲板状部が、前後若しくは左右に並設した二枚の前記ソーラーパネル4の外周縁部同士を隣接状態で載置固定可能な前後方向若しくは左右方向に板幅を有する形状に形成され、この折曲板状部が前記載置板部5として構成されており、前記ガイド体8の上部に前記固定ボルト6立設状態に設けられていることを特徴とするソーラーパネル取付金具に係るものである。
【0009】
また、前記一対の挟持体7を構成する板材に、この一対の挟持体7の対向内側に向かって突出するスライド用板部11形成され、このスライド用板部11をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部12が、前記ガイド体8を構成する板材に形成されるか、若しくは前記ガイド体8を構成する板材に、このガイド体8の両外側に向かって突出するスライド用板部11形成され、このスライド用板部11をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部12が、前記一対の挟持体7を構成する板材に形成されて、このガイド孔部12に前記スライド用板部11を挿入支持することで、一対の挟持体7同士がガイド体8を介して接離スライド移動自在となるように構成されており、前記一対の挟持体7を構成する板材に、前記締付ボルト9を挿通するボルト挿通孔13形成され、前記ガイド体8を構成する板材に前記固定ボルト6を取付するボルト取付孔14形成されていることを特徴とする請求項1記載のソーラーパネル取付金具に係るものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上述のように構成したから、前後方向若しくは左右方向に板幅を有する形状の載置板部に、二枚のソーラーパネルの外周縁部を安定的に載置固定でき、また、本発明の金具本体は、折板屋根や縦葺き屋根のハゼ部を左右から挟持固定する左右一対の挟持体と、この一対の挟持体間に配設して一対の挟持体同士の接離スライド移動をガイドするガイド体とから成る三パーツ構成とすると共に、挟持体もガイド体も板材で構成してこの板材の上部を載置板部に形成するので、各パーツへの加工を簡易化でき、これにより順送プレスなどの加工技術を利用して各パーツを容易に製作可能となると共に、載置板部の板幅(載置面積)の確保も容易に可能となるなど、極めて実用性に優れたソーラーパネル取付金具となる。
【0011】
また、本発明においては、一対の挟持体を構成する板材に、載置板部を一体に形成する構成を簡易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成のソーラーパネル取付金具となる
【0012】
また、請求項2記載の発明においては、前記作用・効果を確実に発揮する一対の挟持体とガイド体とを簡易構成により容易に設計実現可能となる一層実用性に優れた構成のソーラーパネル取付金具となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1構成例を示す斜視図である。
図2構成例を示す分解斜視図である。
図3構成例の屋根への固定状態を示す正断面図である。
図4構成例の使用状態を示す説明斜視図である。
図5本実施例を示す斜視図である。
図6本実施例を示す分解斜視図である。
図7本実施例を示す説明平断面図である。
図8本実施例の屋根への固定状態を示す正断面図である。
図9本実施例の使用状態を示す説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0015】
本発明のソーラーパネル取付金具は、金具本体3を、折板屋根1や縦葺き屋根のハゼ部2を左右から挟持固定する左右一対の挟持体7と、この一対の挟持体7間に配設して一対の挟持体7同士の接離スライド移動をガイドするガイド体8とから成る三パーツ構造とし、前記一対の挟持体7間に締付ボルト9を架設し、この締付ボルト9を締付回動若しくはこの締付ボルト9を螺着したナット10を締付回動することにより前記ガイド体8を介して前記一対の挟持体7を接近スライド移動させて前記ハゼ部2を挟持固定し得るように構成し、前記金具本体3の上部に、ソーラーパネル4の外周縁部を載置可能な載置板部5を設けると共に、この載置板部5に載置したソーラーパネル4を固定するための固定ボルト6を立設状態に設けている。
【0016】
従って、締付ボルト9若しくはナット10の締付操作により一対の挟持体7でハゼ部2を挟持固定すると、金具本体3を屋根1上に固定でき、金具本体3上部の載置板部5に、前後若しくは左右に並設した二枚のソーラーパネル4の外周縁部を、その互いの外周縁部同士を隣接状態にして載置して固定ボルト6で固定すると、本ソーラーパネル取付金具を介して屋根1上にソーラーパネル4が取り付けられる。
【0017】
この際、前後方向若しくは左右方向に板幅を有する形状の載置板部5には、この載置板部5の板幅方向の両側に二枚のソーラーパネル4の外周縁部を夫々載置することによって、二枚のソーラーパネル4の外周縁部の載置板部5への載置面積を広く確保でき、これによりソーラーパネル4を安定的に載置固定できる。尚、隣接設置するソーラーパネル4の端位置の取り付けに本ソーラーパネル取付金具を使用することもでき、この場合には、例えば載置板部5の板幅方向の片側にだけ端位置のソーラーパネル4の外周縁部を載置固定すると良い。
【0018】
また、本発明の金具本体3は、前記一対の挟持体7も前記ガイド体8も板材で構成し、この一対の挟持体7を構成する板材の上部を前記載置板部5に形成する。即ち、上記特許文献2のような一方の金具半体に載置板部を一体に形成する二パーツ構成であると、接離スライド構造や固定ボルト取付構造などの多くの機能が一枚の板材に集約される構造上、板材の形状が複雑化して製作性に劣ると共に、載置板部の板幅(ソーラーパネル4の載置面積)の確保が難しくなってしまっていたが、本発明では、三パーツ構成としたことによって各パーツに加工を分散させて各パーツを簡易化でき、これにより順送プレスなどの加工技術を用いて各パーツを容易に製作可能となると共に、各パーツを構成する板材に複雑な加工を施さないので載置板部5の板幅(ソーラーパネル4載置面積)の確保も容易にできる。
【0019】
また、例えば、前記一対の挟持体7を構成する板材に、この一対の挟持体7の対向内側に向かって突出するスライド用板部11形成され、このスライド用板部11をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部12が、前記ガイド体8を構成する板材に形成されるか、若しくは前記ガイド体8を構成する板材に、このガイド体8の両外側に向かって突出するスライド用板部11形成され、このスライド用板部11をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部12が、前記一対の挟持体7を構成する板材に形成されて、このガイド孔部12に前記スライド用板部11を挿入支持することで、一対の挟持体7同士がガイド体8を介して接離スライド移動自在となるように構成されており、前記一対の挟持体7を構成する板材に、前記締付ボルト9を挿通するボルト挿通孔13形成され、前記ガイド体8を構成する板材に前記固定ボルト6を取付するボルト取付孔14形成されている構成とすれば、ガイド孔部12に挿入支持したスライド用板部11がガイド孔部12に対しスライド移動すると、一対の挟持体7同士がガイド体8を介して接離スライド移動する。
【0020】
また、一対の挟持体7に形成したボルト挿通孔13に締付ボルト9を挿通すると、一対の挟持体7間に締付ボルト9が架設されることとなり、ガイド体8に形成したボルト取付孔14には、固定ボルト6が取付けられる。
[構成例]
1〜図4に基づいて構成例を説明する。
【0021】
構成例は、ハゼ式折板屋根1用のソーラーパネル取付金具に適用したもので、図1に示すように、金具本体3の上部に、ソーラーパネル4の外周縁部を載置可能な載置板部5を設けると共に、この載置板部5に載置したソーラーパネル4を固定するための固定ボルト6を立設状態に設けている。尚、金具本体3は、折板屋根1用に限らず、立平葺き屋根用にも設計変更可能である。
【0022】
また、本構成例の金具本体3は、折板屋根1のハゼ部2を左右から挟持固定する左右一対の挟持体7と、一対の挟持体7間に配設して一対の挟持体7同士の接離スライド移動をガイドするガイド体8とから成る三パーツ構成とし、前記ガイド体8に前記載置板部5を一体に形成している。
【0023】
先ず、本構成例の挟持体7について説明すると、図2に示すように、板材を折曲して構成する一対の板材折曲体7で構成し、この板材折曲体7同士を左右に対向配設し、この板材折曲体7間にボルト挿通孔13を介して締付ボルト9を水平貫通配設し、この締付ボルト9にナット10を螺着して、例えばこのナット10を締め付け回動することで各板材折曲体7に形成した挟持対向部18を締め付け接近して前記ハゼ部2を締め付け挟持し、この挟持作用により本ソーラーパネル取付金具を折板屋根1上に固定できるように構成している(図3図4参照)。
【0024】
また、この板材折曲体7は、一枚の金属製板材を折曲して底板部19上に開口側を外側に向けた平面視コ字状のコ字板部20を立上げ折曲形成し、このコ字板部20の中板部21から外方に折曲突出する前板部22と後板部23の先端部を折曲して折り返し補強板部24を設けた構成とし、このコ字板部20の前記中板部21を向い合せて一対の板材折曲体7(挟持体7)を左右に対向配置している。
【0025】
また、このコ字板部20の対向する前記中板部21の中ほどには、六角ボルトを採用した前記締付ボルト9のボルト杆部を挿通支持可能で且つボルト頭部は挿通不能な孔径寸法の前記ボルト挿通孔13を貫通形成し、更に、左右いずれか一方の中板部21の中ほどには、前記ボルト挿通孔13の前後両側に切り込みを形成し、この切り込み部を内側からプレスすることによって中板部21の中ほどの外面に回り止め突起41を突設し(実施例の図7参照)、この前後の回り止め突起41が、挟持体7の対向外側からボルト挿通孔13に挿通した前記締付ボルト9の頭部の対向二側面に当接若しくは近接して締付ボルト9を回り止めし、これによりこの締付ボルト9に螺着したナット10の回動締緩操作を容易に行えるようにしている。
【0026】
また、この中板部21のボルト挿通孔13より下側には、前板部22と後板部23の途中に至る範囲まで開口部17を貫通形成して、このハゼ部2の逃げ口ともなる開口部17の下側に、中板部21の板幅で上下幅をも有する帯板状の前記挟持対向部18を形成している。
【0027】
また、この中板部21の上部に、上方へ帯状に立上がる帯板部を一体に形成すると共に、この帯板部を中板部21の対向内側に向けて略直角に折曲して、この上部折曲板部をスライド用板部11としている。
【0028】
また、このスライド用板部11は、一方の板状折曲体7に設けたものと他方の板状折曲体7に設けたものとの高さを上下方向に異ならせて設け、これにより左右に対向配置した一対の板状折曲体7を互いに接近させると、一方のスライド用板部11と他方のスライド用板部11とが互いに突き合わせ当接せずに上下に重合することとなって、一対の板状折曲体7同士の接近移動が許容される構成としている。
【0029】
また、この夫々のスライド用板部11には、その長さ方向に沿った長さを有するボルト通し孔25を貫通形成し、この夫々のスライド用板部11を上下に重合させることで連通させたこのボルト通し孔25に前記固定ボルト6を挿通可能な構成としている。
【0030】
また、前板部22と後板部23には、ソーラーパネル4の配線をストラップや紐などの束ね具で束ねるために使用する束ね具通し孔35を複数貫通形成している。
【0031】
次に、本構成例のガイド体8について説明すると、図1図2に示すように、略水平方向に面方向を有すると共に、金具本体3の前後方向に長さを有する長方形状の板材8で構成して、この板材8の上面部を前記載置板部5とし、更にこの板材8に前記挟持体7のスライド用板部11をスライド自在に挿入支持可能なガイド孔部12を形成し、このガイド孔部12に前記スライド用板部11を挿入支持することで、一対の挟持体7同士がガイド体8(ガイド孔部12)を介して接離スライド移動自在となるように構成している。
【0032】
また、この板材8は、その中央部の左右位置に切込みを形成し、この左右の切込み間の板部分を下方へプレスすることで左右の切込みが板材8の下面側に開口する前記ガイド孔部12となると共に、押圧された中央板部が他の部位の上面部より一段低くなるガイド支持面26となるように構成し、このガイド支持面26の左側に開口するガイド孔部12から一方の前記挟持体7のスライド用板部11を挿入し、ガイド支持面26の右側に開口するガイド孔部12から他方の前記挟持体7のスライド用板部11を挿入して前記ガイド支持面26上で重合させることにより、このガイド体8のガイド支持面26をスライドガイドとして一対の挟持体7のスライド用板部11がスライド移動可能(一対の挟持体7が接離スライド移動可能)に支持される構成としている。
【0033】
また、このガイド支持面26には、その中心部にボルト取付孔14を貫通形成し、このボルト取付孔14と、ガイド支持面26上に支持した前記スライド用板部11の各ボルト通し孔25とに、板材折曲体8の下方から六角ボルトを採用した固定ボルト6のボルト先端を挿通し、上側に配するスライド用板部11の上方へ突出するこの固定ボルト6のボルト先端に取付ナット27を螺着することで、この載置板部5上に固定ボルト6を落下防止状態で立設状態に固定した構成とすると共に、一対の挟持体7が板材折曲体8(ガイド体8)からバラけない構成としている。そして、この固定ボルト6に対しボルト通し孔25が移動可能な範囲内で一対の挟持体7の接離スライド移動が許容される構成としている。
【0034】
また、このガイド支持面26には、前記ボルト取付孔14の左右両側に切り込みを形成し、この切り込み部を上方からプレスすることによってガイド支持面26の下面に回り止め突起41を突設し、この左右の回り止め突起41が、ガイド支持面26の下方からボルト取付孔14に挿通した前記固定ボルト6の頭部の対向二側面に当接若しくは近接して固定ボルト6を回り止めし、これによりこの固定ボルト6に螺着した取付ナット27並びに後述する固定用ナット30の回動締緩操作を容易に行えるようにしている。
【0035】
また、ここで載置板部5について更に詳しく説明すると、前後若しくは左右に並設した二枚のソーラーパネル4の外周縁部同士を隣接状態で載置可能な前後方向若しくは左右方向に長さを有する板形状に形成している。
【0036】
具体的には、載置板部5は、前記一対の挟持体3の前後幅より前後方向に長く、挟持体3の前後長幅寸法に対して1.5〜2倍程度の前後板幅を有する長方形板状に形成している。即ち、本構成例の載置板部5は、図4に示すように折板屋根1の傾斜方向(ハゼ部2の長さ方向)に対して、前記固定ボルト6を挟んで前後に並設した二枚のソーラーパネル4の外周縁部同士を隣接状態で載置可能な構成であって、このようにしてソーラーパネル4を載置すると、二枚のソーラーパネル4の外周縁部の載置板部5への載置面積を広く確保でき、これによりソーラーパル4を安定的に載置固定できる構成としている。
【0037】
また、この載置板部5(ガイド体8を構成する板材8)の前後端部を略直角に上方へ折曲して、この前後端部の折曲片をズレ止め突部28とし、この載置板部5にソーラーパネル4外周縁部の金属フレーム部29を載置すると、この金属フレーム部29内周の段差部近傍に前記ズレ止め突部28が配設する構成としている。従って、この載置板部5に載置したソーラーパネル4が水平方向(水平前方若しくは水平後方)に位置ズレしようとすると、このズレ止め突部28に前記段差部が当たってズレ止めされる構成としている。
【0038】
また、本構成例では、この載置板部5に、降雨や結露などによってこの載置板部5に付着する水滴を載置板部5下方へと排水する排水孔15を貫通形成している。従って、ソーラーパネル4を載置固定した載置板部5には、降雨や結露などによってこの載置板部5に水滴が付着することがあるが、この水滴は、載置板部5に貫通形成した排水孔15から載置板部5下方へと排水することになり、これにより載置板部5には水滴が付着しても滞留しにくく、錆付きにくい構成としている。
【0039】
具体的には、前記ボルト取付孔14を挟んだ載置板部5の前後両側位置に、載置板部5の前端付近からボルト取付孔14の前側孔縁付近に至るまでの長さを有する貫通孔15と、載置板部5の後端付近からボルト取付孔14の後側孔縁付近に至るまでの長さを有する貫通孔15とを形成し、この前後二箇所の貫通孔15を前記排水孔15としている。
【0040】
従って、このような長さのある排水孔15を形成したため、ソーラーパネル4の外周縁部を載置板部5に載置した際にこのソーラーパネル4外周縁部が排水孔15を全て塞いでしまうことがなく、この排水孔15から水滴が良好に排水されることになる構成としている。
【0041】
また、本構成例では、この各排水孔15の孔縁の全縁部を下向きに折曲して、この折曲孔縁部16を補強部16としている。
【0042】
即ち、前述の通り本構成例では、二枚のソーラーパネル4の載置安定性を向上させるために載置板部5の形状を前後方向に長さを有する形状に形成しているが、そのような長さのある板状としているが故に載置板部5は排水孔15を貫通形成することによって強度落ちを生じ易い。
【0043】
そこで、本構成例では、排水孔15の孔縁の全縁部を折曲して、この折曲孔縁部16を補強部16とし、この補強部16が排水孔15の形成によって損なわれた載置板部5の強度を補う構成としている。従って、長さがあって比較的大きな排水孔15を二箇所も貫通形成する構成でありながら、本構成例の載置板部5の強度は適正に確保されることとなり、しかも補強部16は、排水孔15の孔縁の全縁部を下向きに折曲しているために、この補強部16が排水孔15からの排水を妨げない構成としている。
【0044】
また、ここで、本構成例の載置板部5上に載置したソーラーパネル4の固定構造を説明すると、前記固定ボルト6に、この固定ボルト6に螺着した固定用ナット30の締付操作により前記載置板部5に載置したソーラーパネル4の外周縁部(金属フレーム部29)を上方から押さえ込み固定する固定部材31を設けている。
【0045】
具体的には、本構成例の固定部材31は、一枚の金属板を略コ字状に折曲して両側の突出板部32が上部となり各突出板部32の基端部間の中間板部33が下部となる形状に形成すると共に、両側の突出板部32の上部を夫々対向外側に折曲形成してこれをソーラーパネル4の外周縁部の上面に当接する押さえ片34とし、更に中間板部33の中心部に前記固定ボルト6を挿通するボルト挿通孔(図示省略)を貫通形成した構成としている。
【0046】
従って、この固定部材31は、一方の押さえ片34が前記載置板部5の前側部に載置したソーラーパネル4の外周縁部の上面を上方から押さえ込み固定し、他方の押さえ片34が前記載置板部5の後側部に載置したソーラーパネル4の外周縁部(金属フレーム部29)の上面を上方から押さえ込み固定する構成としている(図4参照。)。
【0047】
また、図示していないが、隣接設置するソーラーパネル4の端位置の固定には、前記押さえ片34が片側にのみ存在する端用固定部材を使用しても良い。
【0048】
以上のように構成した本構成例の金具本体3は、一対の挟持体7も載置板部5を備えたガイド体8も、順送プレス加工によって一枚の金属製板材から容易に一体成形でき、且つソーラーパネル4の外周縁部を載置するに十分な板幅の載置板部5を形成できることが出願人の試作実験により確認されている。
【0049】
図中符号40は座金である。
【実施例】
【0050】
本発明の具体的な実施例について図5図9に基づいて説明する。
【0051】
本実施例は、前記構成例とは異なり、載置板部5を一対の挟持体7に設けた場合である。また、ガイド体8にスライド用板部11を設けると共に、このスライド用板部11をスライド自在に挿通支持するガイド孔部12を一対の挟持体7に設けた場合である。
【0052】
以下、具体的に説明するが、前記構成例と同様の構成については、図面に同符号を付すことで詳しい説明を省略する。
【0053】
本実施例の一対の挟持体7は、図5図6に示すように、前記構成例の挟持体7の上部に、スライド用板部11ではなく、前後方向に帯板状に延出する帯板部を一体に形成し、この上部帯板部を一対の挟持体7の対向外側に折曲することによりその面方向が水平方向となるようにして、この上部帯板部の上面を載置板部5としている。
【0054】
即ち、本実施例の載置板部5は、前記構成例のような一枚の板ではなく、挟持体7に一枚ずつ形成された二枚の細い板によって構成しているもので、この板の左右幅は小さいものの、左右に間隔を置いて設けられたこの二箇所の載置板部5にソーラーパネル4を安定的に載置できる構成としている(図9参照)。また、この載置板部5も、前記構成例同様、前記一対の挟持体3の前後幅より前後方向に長く、挟持体3の前後長幅寸法に対して1.5〜2倍程度の前後板幅を有する板状に形成して、ソーラーパル4を安定的に載置固定できる構成としている。
【0055】
また、この載置板部5を構成する帯板部には、その前後側部を下方へ略直角に折曲することによる折曲補強板部36を設けて、帯状でありながらもソーラーパネル4の荷重を支持可能な強度を具備するようにしている。
【0056】
また、この載置板部5を構成する帯板部には、前記構成例のような排水孔15は設けず、前後中間位置に前記束ね具通し孔35を貫通形成している。
【0057】
また、この一対の挟持体7には、前記中板部21の前後位置に、縦長スリット状のガイド孔部12を貫通形成している。
【0058】
一方、本実施例のガイド体8は、図6に示すように、一枚の金属製板材を折曲した板材折曲体8で構成したもので、前面板部37と天面板部38と後面板部39とを具備する側面視転コ字状の板材折曲体8に形成している。
【0059】
また、この板材折曲体8の前面板部37と天面板部38と後面板部39の左右両側に、外方へ帯状に延出する帯板部を形成して、この各帯板部をスライド用板部11とし、このうち、前面板部37と後面板部39から突出する各スライド用板部11を前記一対の挟持体7に形成したガイド孔部12にスライド自在に挿入支持する構成とし、この際、図7図8に示すように、前面板部37と後面板部39が締付ボルト9の前後を覆うように配設すると共に、前記天面板部38から突出するスライド用板部11が前記載置板部5の上面部中間位置にスライド自在に重合沿設するように、前面板部37と後面板部39の垂下長,各スライド用板部11の形成位置並びにガイド孔部12の形成位置を設定構成している。
【0060】
また、この板材折曲体8の天面板部38には、前記ボルト取付孔14を貫通形成して、この天面板部38に前記固定ボルト6を固定している。更に、この天面板部38には、前記ボルト取付孔14の左右両側に切り込みを形成し、この切り込み部を上方からプレスすることによって天面板部38の下面に回り止め突起41を突設し、この左右の回り止め突起41が、天面板部38の下方からボルト取付孔14に挿通した前記固定ボルト6の頭部の対向二側面に当接若しくは近接して固定ボルト6を回り止めし、これによりこの固定ボルト6に螺着した前記取付ナット27並びに前記固定用ナット30の回動締緩操作を容易に行えるようにしている。
【0061】
以上のように構成した本実施例の金具本体3においても、載置板部5を備えた一対の挟持体7とガイド体8とを、順送プレス加工によって一枚の金属製板材から容易に一体成形でき、且つソーラーパネル4の外周縁部を載置するに十分な板幅の載置板部5を形成できることが、出願人の試作実験により確認されている。
【0062】
他の構成は前記構成例と同様である(存在しない構成要素もあるが説明は省略している。)。
【0063】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0064】
1 折板屋根
2 ハゼ部
3 金具本体
4 ソーラーパネル
5 載置板部
6 固定ボルト
7 挟持体
8 ガイド体
9 締付ボルト
10 ナット
11 スライド用板部
12 ガイド孔部
13 ボルト挿通孔
14 ボルト取付孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9