(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5882494
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】歩行診断のためのシューズインソールセンサ及びそれと接触されるシューズインソール基板
(51)【国際特許分類】
G01L 5/16 20060101AFI20160225BHJP
A43B 17/00 20060101ALI20160225BHJP
【FI】
G01L5/16
A43B17/00 Z
【請求項の数】16
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-543411(P2014-543411)
(86)(22)【出願日】2012年11月15日
(65)【公表番号】特表2014-534451(P2014-534451A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】KR2012009669
(87)【国際公開番号】WO2013081320
(87)【国際公開日】20130606
【審査請求日】2014年5月27日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0125516
(32)【優先日】2011年11月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514132338
【氏名又は名称】イ、ジン−ウク
【氏名又は名称原語表記】LEE,Jin−Wook
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジン−ウク
【審査官】
岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】
特表2011−524207(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/096367(WO,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0124964(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0201650(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0203144(US,A1)
【文献】
特表2005−510694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00− 1/26
G01L 5/00− 5/28
A43B17/00−17/18
A61B 5/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非導電性材質で形成され、複数の溝がn角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にそれぞれ形成される胴部と、
導電性材質で形成され、第1の高さを有するように前記溝の中から奇数番目の溝に形成される複数の第1の突出部と、
導電性材質で形成され、前記第1の高さと相異なった第2の高さを有するように前記溝の中から偶数番目の溝に形成される複数の第2の突出部と
を含むシューズインソール(insole)センサ。
【請求項2】
互いに隣接する前記第1及び第2の突出部は、一つのセンシングペア(sensing pair)として動作し、前記センシング−ペアは前記第1の高さと前記第2の高さに基づいてデータ解像度(data resolution)を提供することを特徴とする請求項1に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項3】
前記胴部は、円柱(cylinder)の形状を有することを特徴とする請求項2に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項4】
前記胴部は、多角柱(polyprism)の形状を有することを特徴とする請求項2に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項5】
前記胴部に形成される前記溝は、それぞれ円柱形状を有し、前記第1及び第2の突出部もそれぞれ円柱形状を有することを特徴とする請求項2に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項6】
前記胴部に形成される前記溝は、それぞれ多角柱形状を有し、前記第1及び第2の突出部もそれぞれ多角柱形状を有することを特徴とする請求項2に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項7】
前記非導電性材質と前記導電性材質は、それぞれ非導電性ゴム材質と導電性ゴム材質に相応することを特徴とする請求項1に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項8】
前記胴部には、センシング感度調節のための余分の溝がさらに形成され、前記第1及び第2の突出部の面積は前記溝の面積より小さいことを特徴とする請求項7に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項9】
センシング感度は、前記非導電性ゴム材質と前記導電性ゴム材質の物性、前記胴部に形成された前記余分の溝の全体の体積、及び前記第1の高さと前記第2の高さのうちから少なくとも一つ以上によって決定されることを特徴とする請求項8に記載のシューズインソールセンサ。
【請求項10】
複数のスイッチング部及び前記スイッチング部のそれぞれに接続される複数の配線部を含むシューズインソール(insole)基板において、
前記スイッチング部のそれぞれはn角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にn個のスイッチを含み、前記n個のスイッチは、隣接する2つのスイッチがデータ解像度(data resolution)を決定するためのセンシングペア(sensing pair)として動作するように構成されており、
前記配線部のそれぞれは基準電圧を提供する電圧提供線、第1のセンシング信号を伝送する第1の配線、及び第2のセンシング信号を伝送する第2の配線を含むことを特徴とするシューズインソール基板。
【請求項11】
前記電圧提供線は、前記n個のスイッチに共通に接続され、前記第1の配線は、前記n個のスイッチの中から第1のスイッチに共通に接続され、前記第2の配線は、前記n個のスイッチの中から第2のスイッチに共通に接続されることを特徴とする請求項10に記載のシューズインソール基板。
【請求項12】
前記第1のセンシング信号は、前記第1のスイッチの中から少なくとも一つ以上がターンオンされると、前記基準電圧が導通されることにより生成されることを特徴とする請求項11に記載のシューズインソール基板。
【請求項13】
前記第2のセンシング信号は、前記第2のスイッチの中から少なくとも一つ以上がターンオンされると前記基準電圧が導通されることにより生成されることを特徴とする請求項12に記載のシューズインソール基板。
【請求項14】
前記第1のセンシング信号と前記第2のセンシング信号の生成の有無によりデータ解像度(data resolution)が決定されることを特徴とする請求項13に記載のシューズインソール基板。
【請求項15】
低い圧力(low pressure)が印加されると、前記第1のセンシング信号と前記第2のセンシング信号の中から一つの信号のみが生成されることを特徴とする請求項14に記載のシューズインソール基板。
【請求項16】
高い圧力(high pressure)が印加されると、前記第1のセンシング信号と前記第2のセンシング信号のすべてが生成されることを特徴とする請求項14に記載のシューズインソール基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行診断のためのシューズインソールに関し、より詳細には歩行診断のためのシューズインソールに備わるシューズインソールセンサ及びシューズインソール基板に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の歩行姿勢にはその人間の健康に関連した多くのデータが含まれている。したがって、人間の歩行姿勢を分析可能な歩行データが確保されると、その人に健康に関連したオーダーメード型サービスを提供することができる。これに、近頃、人間の歩行姿勢を分析するため、シューズインソールにセンサを付着することにより、歩行データを抽出しようとする努力が行われている。
【0003】
しかしながら、人間の歩行姿勢を分析するための従来技術は、ほとんどの高価な高性能センサを基に高いデータ解像度(data resolution)を提供することに偏っていて、実生活に適用するには経済的ではなく、低電力で動作できないという問題点がある。その結果、歩行データの抽出は病院などような限定されたところで行われている。
【0004】
しかしながら、病院などのような限定された空間で限定された時間内に抽出された歩行データでは人間の歩行姿勢を正確に分析することは困難である。すなわち、人間の歩行姿勢を正確に分析するためには実生活において、長時間にかけて抽出される歩行データが必要である。したがって、低電力で動作し、低費用及び小型で製造することができるシューズインソールが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許第10−2011−0124964号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0097878号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2010−0201650号明細書
【特許文献4】韓国登録特許第10−0702613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一目的は、低電力で動作し、低費用及び小型で製造されながらもシューズインソール基板と結合し、高いデータ解像度を提供できるシューズインソールセンサを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、低電力で動作し、低費用及び小型で製造されながらもシューズインソールセンサと結合し、高いデータ解像度を提供できるシューズインソール基板を提供することにある。
【0008】
ただし、本発明の解決したい課題は、それに対し限定されるのではなく、本発明の思想及び領域から抜け出さない範囲で多様に拡張できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一目的を達成するために、本発明の実施例に係るシューズインソール(insole)センサは、非導電性材質で形成され、複数の溝がn角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にそれぞれ形成される胴部、導電性材質で形成され、第1の高さを有するように前記溝の中から奇数番目の溝に形成される複数の第1の突出部、及び導電性材質で形成され、前記第1の高さと相異なった第2の高さを有するように前記溝の中から偶数番目の溝に形成される複数の第2の突出部を含むことができる。
【0010】
一実施例によると、互いに隣接する前記第1及び第2の突出部は一つのセンシングペア(sensing pair)として動作し、前記センシング−ペアは前記第1の高さと前記第2の高さに基づいてデータ解像度(data resolution)を提供することができる。
【0011】
一実施例によると、前記胴部は円柱(cylinder)の形状を有することができる。
一実施例によると、前記胴部は多角柱(polyprism)の形状を有することができる。
【0012】
一実施例によると、前記胴部に形成される前記溝はそれぞれ円柱形状を有することができ、前記第1及び第2の突出部もそれぞれ円柱形状を有することができる。
一実施例によると、前記胴部に形成される前記溝はそれぞれ多角柱形状を有することができ、前記第1及び第2の突出部もそれぞれ多角柱形状を有することができる。
【0013】
一実施例によると、前記非導電性材質と前記導電性材質はそれぞれ非導電性ゴム材質と導電性ゴム材質に相応することができる。
一実施例によると、前記胴部にはセンシング感度調節のための余分の溝がさらに形成され、前記第1及び第2の突出部の面積は前記溝の面積より小さいこともある。この際、前記余分の溝はエアーフロー(air flow)の役割もすることができる。
【0014】
一実施例によると、センシング感度は前記非導電性ゴム材質と前記導電性ゴム材質の物性、前記胴部に形成された前記余分の溝の全体の体積、及び前記第1の高さと前記第2の高さの中から少なくとも一つ以上によって決定されることができる。
【0015】
本発明の他の目的を達成するために、本発明の実施例に係るシューズインソール(insole)基板は複数のスイッチング部及び前記スイッチング部のそれぞれに接続される複数の配線部を含み、前記スイッチング部のそれぞれはn角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にセンシングペア(sensing pair)として動作するn個のスイッチを含み、前記配線部のそれぞれは基準電圧を提供する電圧提供線、第1のセンシング信号を伝送する第1の配線、及び第2のセンシング信号を伝送する第2の配線を含むことができる。
【0016】
一実施例によると、前記電圧提供線は前記n個のスイッチに共通に接続され、前記第1の配線は前記n個のスイッチの中から、第1のスイッチに共通に接続され、前記第2の配線は前記n個のスイッチの中から、第2のスイッチに共通に接続されることができる。
【0017】
一実施例によると、前記第1のセンシング信号は、前記第1のスイッチの中から少なくとも一つ以上がターンオンされると、前記基準電圧が導通されることにより生成される。
一実施例によると、前記第2のセンシング信号は、前記第2のスイッチの中から少なくとも一つ以上がターンオンされると、前記基準電圧が導通されることにより生成される。
【0018】
一実施例によると、前記第1のセンシング信号と前記第2のセンシング信号の生成の有無によりデータ解像度(data resolution)が決定されることができる。
一実施例によると、低い圧力(low pressure)が印加されると、前記第1のセンシング信号と前記第2のセンシング信号の中から一つの信号のみが生成されることができる。
【0019】
一実施例によると、高い圧力(high pressure)が印加されると、前記第1のセンシング信号と前記第2のセンシング信号のすべてが生成されることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施例に係るシューズインソールセンサは色々な方向から圧力が加えられてもセンシングペア(sensing pair)として動作する複数の突出部を用い、正確に圧力を検出できるので、低電力で動作し、低費用及び小型で製造されながらもシューズインソール基板と結合し、高いデータ解像度を提供することができる。
【0021】
本発明の実施例に係るシューズインソール基板は、色々な方向から圧力が加えられてもセンシングペアとして動作する複数のスイッチを用い、正確に圧力を検出できるので、低電力で動作して低費用及び小型で製造されながらもシューズインソールセンサと結合して高いデータ解像度を提供することができる。
【0022】
ただし、本発明の効果は、それに対し限定されるのではなく、本発明の思想及び領域から抜け出さない範囲で多様に拡張できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1a】本発明の実施例に係るシューズインソールセンサを示す図面である。
【
図1b】本発明の実施例に係るシューズインソールセンサを示す図面である。
【
図2】
図1aのシューズインソールセンサから圧力がかかってくる方向に係るセンシング正確度を説明するための図面である。
【
図3】
図1aのシューズインソールセンサから圧力がかかってくる方向に係るセンシング正確度を説明するための図面である。
【
図4】本発明の実施例に係るシューズインソール基板を示す図面である。
【
図5】
図4のシューズインソール基板に備わるスイッチング部を示す図面である。
【
図6】
図5のスイッチング部の動作を説明するための図面である。
【
図7】本発明の実施例に係るシューズインソールを示す図面である。
【
図8】
図7のシューズインソールに備わるセンシング部を示すブロック図である。
【
図9】
図7のシューズインソールに備わるプロセッシングモジュール部を示すブロック図である。
【
図10】本発明の実施例に係る歩行診断システムを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書に開示されている本発明の実施形態に対して、特定の構造的、機能的説明は、単に本発明の実施形態を説明するための目的で例示されたものであり、本発明の実施形態は多様な形態で実施することができ、本発明は、本明細書に説明された実施形態に限定されるものではない。
【0025】
本発明は多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に例示して本明細書に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想、及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物、代替物を含むと理解すべきである。
【0026】
本明細書において、第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するのに使用されているが、これらの構成要素がこのような用語によって限定されるものではない。これらの用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使われ、例えば、本発明の権利範囲から逸脱しなければ第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名してもよい。
【0027】
ある構成要素が他の構成要素に「接続されて」いる、または「接続して」いると言及されている場合には、その他の構成要素に直接的に接続されていたり、接続されていることも意味するが、中間に他の構成要素が存在する場合も含む。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接接続されて」いる、または「直接接続して」いると言及されている場合には、中間に他の構成要素は存在しない。構成要素の間の関係を説明する他の表現、即ち、「〜間に」と「直接〜間に」または「〜に隣接する」と「〜に直接隣接する」等も同様である。
【0028】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用したものであり、本発明を限定するものではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。また、本明細書で、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又は、これを組み合わせたものが存在するということを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又は、これを組み合わせたものなどの存在又は、付加の可能性を、予め排除するものではない。
【0029】
また、別に定義しない限り、技術的あるいは科学的用語を含み、本明細書中において使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が、一般的に理解するのと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書において定義される用語と同じ用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有すると理解するべきで、本明細書において明白に定義しない限り、理想的あるいは形式的な意味として解釈してはならない。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の望ましい実施の形態の具体例を詳細に説明する。図面中の同一構成要素については同一参照符号を使用し、同一構成要素についての重複した説明は省略する。
【0031】
図1a及び
図1bは本発明の実施例に係るシューズインソールセンサを示す図面である。
図1a及び
図1bを参照すると、シューズインソールセンサ100は胴部110、第1の突出部120及び第2の突出部140を含むことができる。この際、
図1aはシューズインソールセンサ100を上から見下ろした平面図であり、
図1bはシューズインソールセンサ100の矢視A−A’方向の断面図である。
【0032】
胴部110は、非導電性材質として形成されることができる。
図1aに示したように、胴部110には複数の溝160がn角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にそれぞれ形成されることができる。この際、前記非導電性材質は非導電性ゴム材質であってもよいが、それに限定されるのではない。すなわち、前記非導電性材質は弾力性を有する非導電性材質の中から要求される条件により多様に選択されることができる。一実施例において、胴部110は円柱(cylinder)の形状を有することができる。他の実施例において、胴部110は多角柱(polyprism)の形状を有することができる。
図1aでは胴部110が円柱形状を有すると図示されているので、シューズインソールセンサ100を上から見下ろした形状は円(circle)に相応することができる。反面、胴部110が多角柱形状である場合には、シューズインソールセンサ100を上から見下ろした形状は多角形(polygon)に相応することができる。一方、
図1aでは胴部110に形成される複数の溝160もそれぞれ円柱形状を有すると図示されている。ここで、前記溝160の内部に形成される第1の突出部120及び第2の突出部140もそれぞれ円柱形状を有することができる。反面、胴部110に形成された複数の溝160がそれぞれ多角柱形状を有する場合には、前記溝160の内部に形成される第1の突出部120及び第2の突出部140もそれぞれ多角柱形状を有することができる。
【0033】
さらに、胴部110は、前記溝160がn角形の頂点に相応する位置にそれぞれ形成されるので、ある方向から圧力が加えられても、高いセンシング正確度を確保することができる。具体的に、n角形は四角形、六角形、八角形、十角形、十二角形などに自由に決定することができる。ただし、n角形が四角形に決定される場合に、シューズインソールセンサ100のセンシング正確度が多少落ちて、八角形、十角形以上に決定される場合には六角形に決定される場合と比較する時、シューズインソールセンサ100のセンシング正確度に大差ない。したがって、n角形が六角形に決定される時が費用対比性能が相対的に高いので、n角形は六角形に決定することが望ましい。しかしながら、本発明の権利範囲は六角形にだけ限定されるのではない。一般的に、センシング感度は胴部110の非導電性材質(例えば、非導電性ゴム材質)の物性、胴部110に形成される余分の溝170及び180の全体の体積などに影響を受けることができる。したがって、シューズインソールセンサ100を製造時に胴部110を形成する非導電性材質の物性を調節したり、胴部110に形成される余分の溝170及び180の全体の体積を調節することによって、シューズインソールセンサ100のセンシング感度を調節することができる。一方、前記溝160がn角形の頂点に相応する位置に形成されると説明したが、これはn角形の各辺に相応する位置に前記溝160が形成されると解釈されることもできる。
【0034】
第1の突出部120と第2の突出部140は、それぞれ導電性材質で形成されることができる。この際、前記導電性材質は導電性ゴム材質であってもよいが、それに限定されるのではない。すなわち、前記導電性材質は柔軟性を有する導電性材質のうちから要求される条件により多様に選択されることができる。
図1aに示したように、第1の突出部120は第1の高さを有することができ、胴部110に形成される複数の溝160のうちの奇数番目の溝160に形成されることができる。第2の突出部140は第1の高さと相異なった第2の高さを有することができ、胴部110に形成される複数の溝160のうちの偶数番目の溝160に形成されることができる。この際、奇数番目と偶数番目はその基準をどのように設定するかにより変わることができることとして、これは第1の突出部120と第2の突出部140が時計回り方向または、反時計回り方向に交互に配置され、胴部110の溝160に形成されると理解しなければならない。さらに、互いに隣接する第1の突出部120と第2の突出部140は一つのセンシングペア(sensing pair)として動作し、前記センシング−ペアは第1の突出部120の高さである第1の高さと第2の突出部140の高さである第2の高さに基づいたデータ解像度(data resolution)を提供することができる。
図1bでは第1の突出部120の第1の高さより第2の突出部140の第2の高さがさらに大きいと示しているが、第1の突出部120の第1の高さが第2の突出部140の第2の高さよりさらに大きいこともある。
【0035】
シューズインソールセンサ100は、シューズインソール基板(未図示)の上に置かれる。したがって、上部から圧力を加えられる時、シューズインソールセンサ100がシューズインソール基板上に加圧されることによって、シューズインソールセンサ100の第1の突出部120と第2の突出部140がシューズインソール基板の複数のスイッチと接触し、センシング動作が行われる。すなわち、シューズインソールセンサ100の第1の突出部120と第2の突出部140が導電性材質で形成されるので、シューズインソール基板の複数のスイッチをターンオンできる。具体的に、シューズインソールセンサ100の第1の突出部120と第2の突出部140はシューズインソール基板の複数のスイッチに相応する位置に置かれ、上部から圧力を加えられ、第1の突出部120と第2の突出部140が前記スイッチと接触すると、前記スイッチはそれぞれターンオンできる。この際、第1の突出部120の第1の高さと第2の突出部140の第2の高さが相異なるので、弱い圧力を加えられれば、第2の突出部140のみが前記スイッチに接触し、強い圧力を加えられれば、第1の突出部120まで前記スイッチに接触することができる。このようなスイッチング動作によってシューズインソールセンサ100が3段階のデータ解像度を提供できる。実施例に係り、n角形の各辺に互いに相異なった高さを有する複数の突出部(例えば、三つ)があると仮定すれば、シューズインソールセンサ100は複数段階(例えば、4段階)のデータ解像度を提供することができる。一方、センシング感度は第1の突出部120の第1の高さや導電性材質(例えば、導電性ゴム材質)の物性及び第2の突出部140の第2の高さや導電性材質の物性などに影響を受けることができる。したがって、第1及び第2の突出部120及び140を形成する導電性材質の物性を調節したり、第1及び第2の突出部120及び140の高さをそれぞれ調節することによって、シューズインソールセンサ100のセンシング感度を調節することができる。
【0036】
上述のように、互いに隣接する第1の突出部120と第2の突出部140は一つのセンシングペアとして動作し、前記センシング−ペアは第1の突出部120の第1の高さと第2の突出部140の第2の高さに基づいたデータ解像度を提供することができる。
図1bに示したように、胴部110の隣接する溝160に形成される第1の突出部120と第2の突出部140は一つのセンシングペアとして動作でき、これらは3段階のデータ解像度を提供することができる。すなわち、前記センシングペアは圧力を加えられなかった状態、弱い圧力を加えられた状態及び強い圧力を加えられた状態を示すセンシングデータを提供するので、3段階のデータ解像度を提供できる。一方、人間の足形や歩行姿勢上、シューズインソールセンサ100に加えられる圧力は、シューズインソールセンサ100に垂直した方向に正確に加えられることは困難である。したがって、シューズインソールセンサ100に加えられる圧力はいずれか一つの方向に傾いた形態で加えられるしかないが、シューズインソールセンサ100は、ある方向から圧力が加えられても第1の突出部120と第2の突出部140が一つのセンシングペアで動作し、高いセンシング正確度を確保することができる。例えば、
図1aに示したように、胴部110に六角形形態で六つの溝160が形成され、前記溝160に三つの第1の突出部120と三つの第2の突出部140が交互に配置され、形成される場合、六角形の各辺に相応する6方向のうち、いずれの方向に圧力が加えられても、それぞれの方向ごとに隣接する第1の突出部120と第2の突出部140からなった一つのセンシングペアがその圧力を感知できるので高いセンシング正確度が提供されることができる。
【0037】
このように、シューズインソールセンサ100は、圧力がいずれか一つの方向に傾いた形態で加えられても、センシングペアとして動作する第1の突出部120と第2の突出部140を用いて、正確に圧力を検出することができる。さらに、シューズインソールセンサ100は第1の突出部120と第2の突出部140の高さ差を用いて、高いデータ解像度まで提供することができる。それだけでなく、シューズインソール基板に形成される複数のスイッチにシューズインソールセンサ100の第1の突出部120と第2の突出部140が接触または、非接触する方式で、ターンオンまたは、ターンオフさせることによってセンシングデータを生成できるので、従来の高性能のセンサに比べて低電力で動作するだけでなく、低費用及び小型で製造されることができる。その結果、シューズインソールセンサ100を採用した歩行診断システムは病院などのような限定された空間で、歩行データを抽出した従来の歩行診断システムに比べて、人にシューズを着用させるだけで、実生活で長期間にかけて歩行データを抽出することができるので、人間の歩行姿勢を正確に分析するための十分な歩行データを確保することができる。特に、シューズインソールセンサ100とシューズインソール基板(未図示)を非常に低い単価で生産することができるので、これらを採用した歩行診断サービスは人々に安くて便利に歩行診断を通じて健康チェックをすることができる。ここで、歩行診断を通じた健康チェックは、普遍化及び大衆化することができる。
【0038】
図2及び
図3は、
図1aのシューズインソールセンサから圧力がかかってくる方向に係るセンシング正確度を説明するための図面である。
図2及び
図3を参照すると、
図2はシューズインソールセンサ100において、第1の突出部120と第2の突出部140が一つのセンシングペアとして動作することを示していて、
図3はシューズインソールセンサ100において、第1の突出部120と第2の突出部140からなったセンシングペアの個数に係るセンシング正確度を示している。
【0039】
胴部110に形成される複数の溝160が、n角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にそれぞれ形成され、第1の突出部120と第2の突出部140が前記溝160に交互に配置され、形成される場合、シューズインソールセンサ100において、第1の突出部120と第2の突出部140からなったセンシングペアの個数はnに相応することができる。
図2に示したように、胴部110に形成される六つの溝160が六角形の頂点に相応する位置にそれぞれ形成され、三つの第1の突出部120と三つの第2の突出部140が前記六つの溝160に交互に配置され、形成される場合、シューズインソールセンサ100において、第1の突出部120と第2の突出部140からなったセンシングペアの個数は6に相応することができる。
図2において、六つの矢印はシューズインソールセンサ100に傾いた形態に圧力を加えられる場合を示し、前記六つの矢印に対応し、六つのセンシングペアが動作することができる。
【0040】
上述のように、人間の足形や歩行姿勢によりシューズインソールセンサ100に加えられる圧力はシューズインソールセンサ100に垂直した方向に正確に加えられることは困難である。すなわち、人がシューズインソールセンサ100を踏んだ時、シューズインソールセンサ100の全体に同一な圧力を加えられるのではなく、いずれか一つの方向に傾いた形態で加えられてもよい。結局、シューズインソールセンサ100に加えられる圧力は六つの矢印が示しているように、いずれか一つの方向に傾いた形態で加えられてくるほかはないが、シューズインソールセンサ100は、圧力がいずれか一つの方向に傾いた形態で加えられても、隣接する第1の突出部120と第2の突出部140が一つのセンシングペアで動作するので高いセンシング正確度を確保することができる。この際、第1の突出部120と第2の突出部140からなったセンシングペアの個数、すなわち、nが増加するほど、シューズインソールセンサ100は細分化された方向に加えられる圧力により正確に対応することができる。すなわち、第1の突出部120と第2の突出部140が増加するほど、シューズインソールセンサ100は細分化された方向に加えられる圧力により正確に対応することができる。
【0041】
例えば、胴部110に形成される複数の溝160が十二角形の頂点に相応する位置にそれぞれ形成され、六つの第1の突出部120と六つの第2の突出部140が前記1二つの溝160に交互に配置され、形成される場合、シューズインソールセンサ100において、第1の突出部120と第2の突出部140からなったセンシングペアの個数は12に相応することができる。この場合、シューズインソールセンサ100はさらに細分化された12方向に加えられる圧力に対応することがあるので、6方向に加えられる圧力に対応できる
図2に比べて、より高いセンシング正確度を確保することができる。しかしながら、胴部110に形成される溝160の個数と第1及び第2の突出部120及び140の個数を増加させると、より高い電力が要求され、シューズインソールセンサ100のサイズが大きくなって、工程の増加により製造単価が上昇することになるという短所がある。したがって、
図3に示したように、nが8以上である場合、nが6である場合に比べて、センシング正確度に大きい向上を示すことができず、nが大きくなるほどセンシング正確度が収斂される傾向を示すので、n角形が六角形に決定される時に費用対比性能が相対的に高い。ここで、n角形は六角形に決定することが望ましいが、本発明の権利範囲は六角形にだけ限定されるのではない。
【0042】
図4は本発明の実施例に係るシューズインソール基板を示す図面である。
図4を参照すると、シューズインソール基板200は、複数のスイッチング部220及び前記スイッチング部220のそれぞれに接続される複数の配線部240を含むことができる。一実施例において、シューズインソール基板200でスイッチング部220及び配線部240が基板210上に印刷される方式で製造されるが、この場合シューズインソール基板200の製造単価はさらに低くなることができる。一方、本明細書ではシューズインソール基板200と命名しているが、基板210はスイッチング部200と配線部240が印刷、コーティング、転写、エッチングなどの方式で形成されることができるフレキシブル基板、フィルムなどの多様な素材を全部含む概念と解釈しなければならない。
【0043】
スイッチング部220のそれぞれは、n角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にセンシングペア(sensing pair)として動作するn個のスイッチを含むことができる。例えば、
図4に示したように、一つのスイッチング部200はセンシングペアとして動作する六つのスイッチを含み、六つのスイッチは二つずつセンシングペアとして動作することができる。配線部240のそれぞれは基準電圧を提供する電圧提供線、第1のセンシング信号を伝送する第1の配線、及び第2のセンシング信号を伝送する第2の配線を含むことができる。この際、電圧提供線は、n個のスイッチに共通に接続され、第1の配線はn個のスイッチの中から第1のスイッチ(例えば、奇数番目のスイッチ)に共通に接続され、第2の配線はn個のスイッチの中から第2のスイッチ(例えば、偶数番目のスイッチ)に共通に接続される。このように、一つの配線部240は三つの配線を含むことができ、一つのスイッチング部220は一つの配線部240、すなわち、三つの配線と接続されることができる。例えば、
図4に示したように、八つのスイッチング部220はそれぞれ八つの配線部240と接続されることができる。この際、電圧提供線は共有されることができる。このように、シューズインソール基板200はシューズインソールセンサ(未図示)との接触動作によって生成される第1のセンシング信号と第2のセンシング信号に基づいてセンシングデータを出力することができるので3段階のデータ解像度を提供することができる。
【0044】
具体的に、3段階のデータ解像度は第1のセンシング信号と第2のセンシング信号の生成の有無により決定されることができる。この際、第1のセンシング信号は第1のスイッチの中から少なくとも一つ以上のスイッチがターンオンされると、基準電圧が導通されることにより生成される。第2のセンシング信号は第2のスイッチの中から少なくとも一つ以上のスイッチがターンオンされると、基準電圧が導通されることにより生成される。上述のように、シューズインソール基板200と結合するシューズインソールセンサは高さが相異なった第1の突出部と第2の突出部を含んでいるので、シューズインソール基板200の第1のスイッチと第2のスイッチをターンオンできる圧力が相異なることになる。その結果、上部から低い圧力(low pressure)が印加されると、第1のセンシング信号と第2のセンシング信号の中から一つの信号のみが生成されることができ、上部から高い圧力(high pressure)が印加されると、第1のセンシング信号と第2のセンシング信号のすべてが生成されることができる。ここで、第1のセンシング信号と第2のセンシング信号の中から一つの信号のみが生成されると、低い圧力が印加されたと判断することができ、第1のセンシング信号と第2のセンシング信号のすべてが生成されると、高い圧力が印加されたと判断し、第1のセンシング信号と第2のセンシング信号のすべてが生成されなければ、圧力が印加されないと判断することがあるので、シューズインソール基板200はシューズインソールセンサと結合し、3段階のデータ解像度を提供する。
【0045】
図5は、
図4のシューズインソール基板に備わるスイッチング部を示す図面であり、
図6は
図5のスイッチング部の動作を説明するための図面である。
図5及び
図6を参照すると、スイッチング部220はn角形(ただし、nは偶数)の頂点に相応する位置にセンシングペアとして動作するn個のスイッチを含むことができ、n個のスイッチは二つずつセンシングペアとして動作することができる。例えば、
図5に示したように、一つのスイッチング部200はセンシングペアとして動作する六つのスイッチを含むことができ、六つのスイッチは二つずつセンシングペアとして動作することができる。
【0046】
一つのスイッチング部220は、基準電圧VINを提供する電圧提供線、第1のセンシング信号SIG_1を伝送する第1の配線、及び第2のセンシング信号SIG_2を伝送する第2の配線を含む一つの配線部240と接続されている。
図6は
図5に図示されたスイッチング部220の六つのスイッチの接続関係を具体的に示している。すなわち、電圧提供線を通じて基準電圧VINが印加されると、六つのスイッチがターンオンまたは、ターンオフされることによって、第1のセンシング信号SIG_1及び/または、第2のセンシング信号SIG_2が生成されることができる。
図5及び
図6に示したように、電圧提供線は六つのスイッチに共通に接続され、第1の配線は六つのスイッチの中から第1のスイッチ(例えば、偶数番目のスイッチ)に共通に接続され、第2の配線は六つのスイッチの中から第2のスイッチ(例えば、奇数番目のスイッチ)に共通に接続される。その結果、第1のスイッチの中から少なくとも一つ以上のスイッチがターンオンされると、第1のセンシング信号SIG_1が出力されることができ、第2のスイッチの中から少なくとも一つ以上のスイッチがターンオンされると、第2のセンシング信号SIG_2が出力されることができる。上述のように、圧力をかけられてくる方向により隣接する第1のスイッチと第2のスイッチがセンシングペアとして動作するので、圧力がいずれか一つの方向に傾いた形態で加えられても、高いセンシング正確度が確保されることができる。例えば、一番目のスイッチと二番目のスイッチがペアとして動作することもでき、二番目のスイッチと三回目のスイッチがペアとして動作することもでき、六回目のスイッチと一番目のスイッチがペアとして動作(すなわち、スイッチが円状に配置されるので、六回目のスイッチと一番目のスイッチは実際に隣接する)することができる。その結果、シューズインソール基板200はシューズインソールセンサとの接触動作によって生成される第1のセンシング信号SIG_1と第2のセンシング信号SIG_2に基づいてセンシングデータを出力できるので、3段階のデータ解像度を提供することができる。
【0047】
図7は、本発明の実施例に係るシューズインソールを示す図面であり、
図8は、
図7のシューズインソールに備わるセンシング部を示すブロック図であり、
図9は、
図7のシューズインソールに備わるプロセッシングモジュール部を示すブロック図である。
【0048】
図7乃至
図9を参照すると、シューズインソール300は、センシング部320とプロセッシングモジュール部340を含むことができ、センシング部320は、少なくとも一つ以上のシューズインソールセンサ100とシューズインソール基板200を含むことができる。ただし、シューズインソールセンサ100とシューズインソール基板200に対しては上述したので、それに対する重複する説明は省略する。一方、
図7乃至
図9には示されてないが、シューズインソール300はジャイロスコープセンサ、加速センサ、温度センサ、湿度センサ、GPS、地磁気センサなどのように追加的なセンサをさらに含むこともできる。
【0049】
センシング部320は、シューズインソールセンサ100とシューズインソール基板200の結合に相応する第1のセンシングユニット322_1乃至第8のセンシングユニット322_8を含むことができる。すなわち、シューズインソール基板200に八つのシューズインソールセンサ100が結合した場合を示す。ただし、これは一つの例示であり、要求される条件によりシューズインソール基板200に結合されるシューズインソールセンサ100の個数は多様に決定することができる。上述のように、シューズインソールセンサ100とシューズインソール基板200の結合は3段階のデータ解像度を提供することができるので、第1乃至第8のセンシングユニット322_1〜322_8はそれぞれの第1のセンシング信号SIG_1及び/または、第2のセンシング信号SIG_2を生成し、出力することができる。例えば、第1のセンシングユニット322_1の出力OUTPUT1は、第1のセンシング信号SIG_1及び第2のセンシング信号SIG_2を含み、第2乃至第7のセンシングユニット322_2〜322_5の出力OUTPUT2〜OUTPUT7は、それぞれの第1のセンシング信号SIG_1と第2のセンシング信号SIG_2の中から一つのみを含み、第8のセンシングユニット322_8の出力OUTPUT8は第1のセンシング信号SIG_1と第2のセンシング信号SIG_2の全てを含まないと仮定すれば、第1のセンシングユニット322_1が位置した部分には高い圧力を加えられ、第2乃至第7のセンシングユニット322_2〜322_7が位置した部分には低い圧力を加えられ、第8のセンシングユニット322_8が位置した部分には圧力を加えられなかったと判断することができる。このように、センシング部320の出力OUTPUT1〜OUTPUT8は瞬間的に加えられる圧力の位置及びサイズに対する情報を含むことができる。
【0050】
プロセッシングモジュール部340は、データ入力ユニット342、エンコーディングユニット344、メモリーユニット346、送信ユニット348及びバッテリユニット349を含むことができる。具体的に、データ入力ユニット342は、センシング部320の出力OUTPUT1〜OUTPUT8の入力を受け、センシングデータDATとして出力することができる。エンコーディングユニット344は、センシングデータDATの入力を受け、既設定されたフォーマットでエンコーディングし、エンコーディングされたセンシングデータEDATを生成することができる。この際、エンコーディングユニット344によってセンシングデータDATが既設定されたフォーマットでエンコーディングされることによって、センシングデータDATは、メモリーユニット346に効率的に保存されることができ、電力消耗を減少させることができる。したがって、プロセッシングモジュール部340には、エンコーディングユニット322が備わることが望ましいが、要求される条件により省略されることもできる。メモリーユニット346は、エンコーディングされたセンシングデータEDATを保存し、既設定されたタイミングにエンコーディングされたセンシングデータEDATを送信ユニット348を通じて歩行データTDATとして出力することができる。例えば、メモリーユニット346は、バッテリユニット349が充電される時間にエンコーディングされたセンシングデータEDATを送信ユニット348を通じて歩行データTDATとして出力することができる。バッテリユニット349は、センシング部320とプロセッシングモジュール部340に要求される電力を供給することができる。実施例に係り、バッテリユニット349は無線で充電される機能を含むことができ、送信ユニット348は、多様な有無線通信方式により歩行データTDATを外部のサーバなどに伝送することができる。
【0051】
図10は本発明の実施例に係る歩行診断システムを示す図面である。
図10を参照すると、歩行診断システム500は、本発明の実施例に係るシューズインソール300を備えたシューズ520、中央サーバ540及びユーザ端末560を含むことができる。ただし、本発明の実施例に係るシューズインソール300に対しては上述したので、それに対する重複する説明は省略する。
【0052】
シューズ520は、歩行診断サービスを利用するユーザが実生活において、着用するだけで、長時間にかけて歩行データが抽出されるようにする。従来のシューズインソールは高価なセンサを基に高性能のためだけに偏っていたので、価格が高く、低電力で動作させることができなかった。また、ユーザに、従来のシューズインソールと通信できる腕時計などのような通信モジュールを体に持たせることによって歩行データを抽出したので、病院などのような限定された空間で、限定された時間内に行われるほかはなかった。そのため、歩行診断サービスは大衆化及び普遍化することができなかっただけでなく、病院などのような限定された空間で、限定された時間内に抽出された歩行データでは人間の歩行姿勢を正確に分析することが困難であった。反面、シューズ520に備わる本発明の実施例に係るシューズインソール300は非常に低い単価で生成されるシューズインソールセンサ100とシューズインソール基板200を含むので、歩行診断システム500は、人間に安くて便利に歩行診断を通じて健康チェックをすることができる。さらに、歩行診断システム500ではシューズ520の外にはユーザが別途の装置(例えば、腕時計などの形態を有する通信モジュール)を着用しないため、ユーザが歩行診断サービスを利用する上で、特に使用便宜性が最大化されることができる。
【0053】
中央サーバ540は、シューズ520から送信される歩行データを保存し、それを専門家集団(例えば、医師、体育専門家、リハビリ専門家、校正専門家、ウォーキング専門家、心理分析家、イメージメーカーなど)または、分析システムを通じて分析を行うことができる。その結果、歩行データに基づいた歩行診断データが生成されることができ、このような歩行診断データはユーザに提供され、歩行診断サービスができる。実施例に係り、中央サーバ540は人々の歩行データを受信して保存するので、個々人のプライバシー保護のための暗復号化作業を行うことができる。ユーザ端末560は、中央サーバ540から歩行診断データを受信することができる。ユーザ端末560は、パーソナルコンピュータ、ノートブック、スマートフォン、スマートパッド(例えば、アップルのアイパッド(登録商標)、サムスンのギャラクシータブ)、タブレットなどにより具現され、ユーザがリアルタイムで接続し、自身の歩行診断(例えば、ケガ早期警報、運動量の通知、一人暮しの老人活動量の通知、慢性疾患者運動処方実施の有無の通知など)を確認できるようにする。このように、歩行診断システム500は、病院などのような限定された空間で、歩行データを抽出した従来の歩行診断システムに比べて、人にシューズを着用させるだけで、実生活で長期間にかけて歩行データを抽出することができるので、人間の歩行姿勢を正確に分析するための十分な歩行データを確保することができる。これにより、歩行診断を通じた健康チェックは普遍化及び大衆化することができる。
【0054】
以上、本発明の実施例に係るシューズインソールセンサ、シューズインソール基板、シューズインソール及び歩行診断システムに対し、図面を参照して説明したが、上記の説明は例示的なものであり、本発明の技術的思想を抜け出さない範囲において、当該技術分野で通常の知識を持った者によって修正及び変更されるはずである。特に、参照された図面に図示された構造は一つの例示として、本発明の実施例に係るシューズインソールセンサ、シューズインソール基板、シューズインソール及び歩行診断システムの構造がそれに限定されるのではない。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は歩行診断のためのシューズインソールに適用することができる。したがって、本発明は人が着用するシューズの中に歩行診断のためのシューズインソールを装着し、人間の歩行データを抽出し、前記歩行データに基づいて歩行診断を行う歩行診断システムなどに適用することができる。
【0056】
以上では本発明の実施例を参照して説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から抜け出さない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させる可能性があることを理解できるはずである。
【符号の説明】
【0057】
100: シューズインソールセンサ 110: 胴部
120: 第1の突出部 140: 第2の突出部
160: 溝 170、180: 余分の溝
200: シューズインソール基板 210: 基板
220: スイッチング部 240: 配線部
300: シューズインソール 320: センシング部
340: プロセッシングモジュール部 500: 歩行診断システム
520: シューズ 540: 中央サーバ
560: ユーザ端末