(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送給コンベヤ(S)は、前記フィルタ群(G1,G2)がそれら自身の縦軸線を横切る方向に前進して通る第1経路に沿って配置された送り込みステーションと、前記フィルタ群(G1,G2)がそれら自身の縦軸線に平行に前進して通る第2経路に沿って配置された送り出しステーションとの間に配置されている、請求項1に記載の機械装置(100)。
前記制御ユニット(14)は、前記フィルタ群(G1,G2)が前記移送装置(DT)を通して運搬されるレートを、前記連続する二本のフィルタ棒(B1,B2)の少なくとも一方の前記切断手段(20)に対する監視された位相値に基づいて制御するように、前記少なくとも一つの移送装置(DT)にも接続されている、請求項1又は2に記載の機械装置(100)。
前記フィルタ棒(B1,B2)の相対位相値を監視するように働く感知手段(23)と、第1解放装置(R1)及び第2解放装置(R2)とを具備する請求項1〜3のいずれか一項に記載の機械装置であって、
前記第1解放装置(R1)及び前記第2解放装置(R2)の相対解放レートは、前記二本のフィルタ棒(B1,B2)の監視された相対位相値に基づいて前記制御ユニット(14)によって付加的に制御可能であり、前記第1解放装置(R1)及び前記第2解放装置(R2)の各々は、前記二つのフィルタ群(G1,G2)の一方を前記送給ライン(L1,L2)の一方に沿って解放するように構築されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の機械装置(100)。
前記フィルタ群(G1,G2)が、第1及び第2移送装置(DT)によって移送され、前記第1及び第2移送装置(DT)の各々は、前記送給コンベヤ(S)から受け取った前記フィルタ群(G1,G2)の一方を取り入れて運搬するように構築されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の機械装置。
少なくとも一つの前記フィルタ群(G1,G2)の解放を引き起こすように回転駆動されるホイール(3,28)を前記解放装置(R)が具備する請求項1〜6のいずれか一項に記載の機械装置(100)。
前記ホイール(28)は、パドル(29)を備えていて、前記フィルタ群(G1,G2)が、前記備付け舌状部(8)の前記送給ライン(L1,L2)上への該フィルタ群(G1,G2)の解放を引き起こすように前記パドル(29)に係合される、請求項7に記載の機械装置(100)。
前記ホイール(3)は円周方向溝(51)を備えており、前記フィルタ群(G1,G2)が前記円周方向溝(51)に係合される、請求項7に記載の機械装置(100)。
前記フィルタ群(G1,G2)は、空気コンベヤ(10)を具備する移送装置(DT)によって移送される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の機械装置(100)。
前記フィルタ群(G1,G2)を収容するとともに前記送給ライン(L1,L2)の部分を構成する案内チャネル(12a,12b)を有する要素(11)と、送風手段(13)とを前記空気コンベヤ(10)が具備し、
前記フィルタ群(G1,G2)の移送を果たすために、空気流が、前記送風手段(13)によって前記送給ライン(L1,L2)に沿って導かれる、請求項12に記載の機械装置(100)。
前記フィルタ群(G1,G2)は、ベルト(35,36)を備えるコンベヤ(34)を具備する移送装置(DT)によって移送される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の機械装置(100)。
前記フィルタ群(G1,G2)は、回転駆動される複数のホイール(31)を備えるコンベヤを具備する移送装置(DT)によって移送される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の機械装置(100)。
解放点の上流で前記送給ライン(L1,L2)に沿って前記フィルタ群(G1,G2)が移送される前記レートもまた、少なくとも一方のフィルタ棒(B1,B2)の前記周期的切断手段(20)に対する前記監視された位相に基づいて制御される、請求項16又は17に記載の方法。
前記二本のフィルタ棒(B1,B2)の相対位相値を監視する段階を更に含む、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法であって、前記解放点の下流で前記送給ライン(L1,L2)に沿って前記フィルタ群(G1,G2)が移送される相対レートが、前記二本のフィルタ棒(B1,B2)の前記監視された相対位相値に基づいて制御される、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
用語の「複合フィルタ」とは、異なる濾過特性を有する及び/又は異なる材料からなる二以上のフィルタプラグの端と端を接続することにより得られる紙巻たばこフィルタを意味する。
【0003】
本発明と同一の名義人による特許文献1は、複合フィルタ製造用の双軌道機械装置を開示している。前記機械装置は、フィルタプラグをフィルタ材料の少なくとも二つのセグメントから作るために、それぞれのリザーバに供給された、フィルタ材料の少なくとも二つのセグメントを分割することを必要とする。
【0004】
これらのフィルタプラグは、既知のタイプの一連の回転式移送ローラによって、該フィルタプラグの縦軸線を横切る方向に沿って移送される。
【0005】
前記機械装置は、フィルタ群を獲得するために、フィルタ材料の二つの異なるセグメントから獲得された少なくとも二つのプラグを軸方向の端と端の接触で配置するようにデザインされた組立ユニットを具備している。
【0006】
フィルタ群は、複数の外周のキャリアを有する単一の回転部材によって、ペアで取り入れられて移送され、前記複数のキャリアは、その各々が吸引手段に接続された二つの縦溝を備える。各々の前記縦溝は一つのフィルタ群を受け入れて収容する。
【0007】
前記回転部材は、二本の「フィルタ棒」を形作る備付け舌状部の一対のコンベヤにフィルタ群をペアで解放する。
【0008】
備付け舌状部は二本のチャネルを与え、前記二本のチャネル内において二つのコンベヤによって供給されたフィルタ棒が形成される。
【0009】
備付け舌状部において、フィルタ群は紙材料の帯状片内に包まれて二本の連続するフィルタ棒を形成する。備付け舌状部から送出されたフィルタ棒は、単一切断ステーションにおいて単一切断要素によって同時に切断される。
【0010】
備付け舌状部の絶対速度及び/又は相対速度は、切断ステーションの上流に配置されたセンサからの信号に従って制御される。
【0011】
前記センサは、二本のフィルタ棒の間の相対位相、及び二本のフィルタ棒の一方と切断要素との間の相対位相を測定する。
【0012】
用語の「フィルタ棒の相対位相」は、二本の異なるフィルタ棒に属する二つの所定のフィルタプラグの送給方向に沿う相対距離を意味する。フィルタ棒が正確に切断されるように、この距離は、(二本のフィルタ棒の位相が互いに完全に合う)基準の距離に等しくなければならない。
【0013】
用語の「切断要素に対するフィルタ棒の一方の位相」は、切断要素の位置に対する、二本のフィルタ棒の一方の所定のプラグからの相対位置を意味する。フィルタ棒が正確に切断されるように、この距離は、(フィルタ棒が切断ヘッドと位相が合う)基準の相対距離に等しくなければならない。
【0014】
備付け舌状部の二つのコンベヤの速度を制御することは、フィルタを、寸法的に同一のプラグから作るために、つまりフィルタを正確に切断するために必要である。
【0015】
かくして、二本のフィルタ棒の間の位相差、及び二本のフィルタ棒の一方と切断ヘッドとの間の位相差の補正を可能にするために、二つのコンベヤの絶対速度及び/又は相対速度がリアルタイムで制御される。
【0016】
フィルタ群をコンベヤに解放する間に、二つのフィルタ群が備付け舌状部のコンベヤ上に既に置かれた他のフィルタ群に僅かな力を加えることによりそれらを優しく押すようにするために、回転部材は、吸引手段を作動し続けることにより二つのフィルタ群を保持する。
【0017】
そのように、回転部材は備付け舌状部上に配置されたフィルタ群をコンパクトにする。換言すると、それは、同一群内のフィルタプラグの間の間隙又は空隙を取り除いて、フィルタ群の二本の途切れない列を形成する。
【0018】
この機械装置に関する一つの問題は、二本のフィルタ棒の間の相対的位置ずれが大きい場合、すなわち所定の値よりも大きい場合に生じる。
【0019】
その状態では、回転部材が、二つのフィルタ群を備付け舌状部のコンベヤに移送するとき、解放される二つのフィルタ群の一方のフィルタ群は、既にコンベヤ上に存在する他のフィルタ群を過度に圧縮するとともに、回転部材の縦溝から外側へ落ちることがあり、したがって他の縦溝内の他のフィルタ群を保持する効果を無効にする。結果として、一つ以上のフィルタ群が備付け舌状部に供給されたフィルタ棒からなくなり、また最悪の場合には、これは、障害の修正を可能にする機械装置の停止を引き起こすことがある。
【0020】
これは、前記問題が比較的頻繁に起こるという事実によって悪化させられる、というのもリザーバに供給されたフィルタセグメントは、製造許容差が原因で、(典型的には、十分の数ミリメートルのオーダーで)寸法が変動する。結果として、機械装置の作動中に、二本のフィルタ棒は、互いの位相が合わなくなる傾向を示し、またこれは備付け舌状部のコンベヤの相対速度を調節することによって部分的にしか補償され得ない。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付の図面を参照して説明すると、参照符号100は、二つ以上のフィルタプラグから複合フィルタを製造するための機械装置の全体を指し示している。
【0028】
本明細書で用いられる用語の「フィルタプラグ」は、ほぼ均一なフィルタ材料の一片を意味しており、好適にはフィルタ材料のセグメントを切断することによって得られる。換言すると、フィルタプラグはフィルタ材料のセグメントの一部分である。
【0029】
本明細書で用いられる用語の「フィルタ群」は、異なるタイプ、即ち異なる材料から作られた及び/又は異なる濾過特性を有する異なるタイプの互いに縦方向に整列されたフィルタプラグの群を意味している。
【0030】
機械装置100は、参照符号1で示される回転部材を具備している。回転部材1は、ほぼ公知のタイプのものであって、本発明と同一出願人による特許文献1に記載されており、前記特許文献1は引用することにより本明細書に組み入れられる。
【0031】
回転部材1は、
図1に概略的に表現されており、
図2により明確に示されていて、回転体2を具備している。回転体2は水平軸線2aを中心にして回転する。
【0032】
回転体2は複数のキャリア4を装備されており、前記複数のキャリア4は、等しい角度間隔で離間されており、またそれぞれの回転軸線4aを中心に回転可能である(キャリア4は
図2に示されている)。
【0033】
各々のキャリア4は、ピックアップヘッド5を具備しており、前記ピックアップヘッド5は、二つの別個のフィルタ群G1,G2を収容するための互いに平行な二つの縦溝6,7を備えている。
【0034】
各ピックアップヘッド5の縦溝6,7は吸引ユニット(図示せず)に接続されており、前記吸引ユニットは、フィルタ群G1,G2をピックアップヘッド5の縦溝6,7内に保持するために作動され、及びそれらを解放するために停止される。
【0035】
回転部材1は、
図2に明確に示されるように、各キャリア4の縦溝6,7を回転体2の全ての角度位置においてほぼ水平に維持しながら、フィルタ群G1,G2を運ぶように構成されている。
【0036】
回転部材1は、フィルタ群G1,G2を、それらの縦方向の延長軸線に沿って運搬もする。
【0037】
本発明によると、回転部材1は、フィルタ群G1,G2のペアを供給するための送給器Sを構成する。
【0038】
図解されない他の実施形態において送給器Sは異なるタイプのものであってよいことが注目されるべきである。
【0039】
回転部材1は、組立ユニットの部分を構成する公知のタイプのそれぞれのコンベヤ(部分的且つ概略的に図示されて参照符号50で指し示される)から供給を受けることも注目されるべきである。
【0040】
組立ユニット(図示せず)は、異なるタイプのフィルタ材料の少なくとも二つのセグメントを供給される。
【0041】
前記セグメントは、複数のフィルタプラグを形成するために分割され、前記複数のフィルタプラグはそれらの縦軸線を横切る方向に運搬手段によって運ばれる。
【0042】
組立ユニットのコンベヤは、異なるタイプのフィルタ材料から作られた少なくとも二つのフィルタプラグSA,SBを具備するフィルタ群G1,G2を形成するために異なるフィルタプラグを結合する。次に、フィルタ群G1,G2は回転部材1に供給される。
【0043】
機械装置100は、フィルタ群G1,G2を送給器S又は回転部材1から取り入れてそれらを方向Xの縦方向延長線に沿って運ぶように構築されたコンベヤ10を更に具備している。
図1〜4に示される好適な実施形態を参照すると、コンベヤ10は空気コンベヤである。
【0044】
空気コンベヤ10は、方向Xに沿って延びる一対のチャネル12a,12bを有する一つの要素11と、空気流を吹き出す複数のノズル13とを具備している。
【0045】
好適には、チャネル12a,12bは、回転部材1のピックアップヘッド5の縦溝6,7の間隔に等しい距離で横に離間されている。
【0046】
回転部材1は、以下により詳細に説明されるように、各フィルタ群G1,G2をチャネル12a,12bに解放する。即ち第1フィルタ群G1はチャネル12aに解放され、第2フィルタ群G2はチャネル12bに解放される。
【0047】
ノズル13は、該ノズル13から発出される空気が方向Xに沿う押圧作用を送給器Sから解放されたフィルタ群G1,G2に加えるように要素11に対して配置されて方向付けられる。これは、フィルタ群G1,G2が要素11のチャネル12a,12bの内側に沿って押されて方向Xに沿って前進せしめられることを可能にする。
【0048】
空気コンベヤ10は、フィルタ群G1,G2移送装置DTを構成し、前記移送装置DTによって、フィルタ群G1,G2はペアで送給器Sから取り入れられて、方向Xに沿う別個の二つの送給チャネル又はラインL1,L2に沿って別々に導かれる。
【0049】
機械装置100は、ホイール3を更に具備しており、前記ホイール3は、それぞれの中心軸線3aを中心にして回転するとともに、駆動手段(図示せず)によって回転駆動される。中心軸線3aは、前述の軸線2aに平行である。
【0050】
好適には、ホイール3は、フィルタ群G1,G2を受けるための座を形成する円周方向溝51を備える。
【0051】
図1に示されるように、ホイール3は一対の円周方向溝51、即ち第1フィルタ群G1を取り入れるための第1溝及び第2フィルタ群G2を取り入れるための第2溝を具備している。
【0052】
ホイール3は解放装置Rを構成しており、前記解放装置Rによってフィルタ群G1,G2は互いに同じ位相で備付け舌状部8に解放される。
【0053】
好適な実施形態では、ホイール3は、以下により詳細に説明されるように、二つのフィルタ群G1,G2を互いに同じ位相でセットするために、移送装置DTと連動して働く。
【0054】
ホイール3は、モータ手段(図示せず)の作用によって、軸線3aを中心にして回転駆動され、前記モータ手段は機械装置100の部分をやはり構成する制御ユニット14によって制御される。
【0055】
ホイール3は、空気コンベヤ10からフィルタ群G1,G2を受け取り、それらを, 二本のフィルタ棒B1,B2を形成するための備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に解放すなわち移送する。
【0056】
備付け舌状部は、参照符号8によって指し示され、やはり機械装置100の部分を構成する。
【0057】
備付け舌状部8は二つのコンベヤC1,C2を具備しており、前記二つのコンベヤC1,C2はそれぞれ、二つのフィルタ群G1,G2の一方を運ぶように構築されている。
【0058】
コンベヤC1,C2は、フィルタ群G1,G2を二つの送給ラインL1,L2に沿って備付け舌状部8の方に導く。
【0059】
好適には、備付け舌状部8のコンベヤC1,C2は、ベルトを備えたタイプのコンベヤである。
【0060】
コンベヤC1,C2は、ホイール3によって解放されたフィルタ群G1,G2を取り入れて、それらを備付け舌状部8の部分を構成する備付けステーション16に導く。
【0061】
備付けステーション16において二本の連続するフィルタ棒B1,B2を作るために、フィルタ群G1,G2は、コンベヤベルトC1,C2上に載置された包装材料の帯状片25内に徐々に包まれる。帯状片25は好適には紙材料のものである。
【0062】
備付けステーション16は、(
図1に概略的に表現されている)折曲げ装置24と(
図1にやはり概略的に表現されている)ガム引き装置26とを具備しており、前記折曲げ装置24によって包装材料の帯状片25がフィルタ群G1,G2の周囲で曲げられ、また前記ガム引き装置26は包装材料の帯状片25の縦方向端縁を互いに接着するためのものである。
【0063】
この観点から、交互に連続するフィルタプラグSA及びSBから各フィルタ棒B1及びB2が構成されることが注目されるべきであり、前記フィルタプラグSA及びSBは、異なる濾過特性を有するものであり、及び/もしくは異なるタイプのものであるか、又は各フィルタ棒B1及びB2は整列された一連の第1又は第2フィルタ群G1及びG2から構成される。
【0064】
フィルタ棒B1,B2は、次に備付け舌状部8のコンベヤC1,C2によって下流の切断ステーション9へ移送される。
【0065】
切断ステーション9は、二本のフィルタ棒B1,B2を所定の切断線に沿って分割するための回転式切断ヘッド17を具備している。
【0066】
切断ヘッド17は、複合フィルタF1,F2を作るために二本のフィルタ棒B1,B2を同時に切断する。
【0067】
より詳しくは、切断ヘッド17は、(図示されない)それぞれのモータによって駆動される回転ドラム19を具備している。
【0068】
ドラム19は、フィルタ棒B1,B2の送給方向Xにほぼ平行な軸線19aを中心に回転し、またその回転の外側表面に一以上のナイフ27を有する。
【0069】
各ナイフ27は、連続するフィルタ棒B1,B2の送給方向Xに対してある角度で傾いている。
【0070】
切断ヘッド17は、フィルタ棒B1,B2を一定の間隔で周期的に切断するように駆動される。
【0071】
切断ヘッド17は、二本のフィルタ棒B1,B2を同時に単一の複合フィルタF1,F2に分割するために、それぞれのモータ手段によって駆動される周期的切断手段20を構成する。
【0072】
機械装置100は、検出領域22において各フィルタ棒B1,B2のフィルタプラグSA,SBの通過を検出するセンサ21を更に具備する。
【0073】
好適には、センサ21は、検出領域22を通過するフィルタ棒部分B1,B2の密度及び/又は色を認知するように構成されていて、フィルタプラグSA,SBを識別して対応する信号を制御ユニット14に送るようになっている。
【0074】
制御ユニット14が、センサ21から受信した検出信号から、二本のフィルタ棒B1とB2との間の相対位相及びフィルタ棒B1及びB2の各々と切断ヘッド17のナイフ27との間の相対位相を導き出し得ることが注目されるべきである。
【0075】
表現の「二本のフィルタ棒B1とB2との間の相対位相」とは、一方のフィルタ棒B1の二つの所定のフィルタプラグSA,SBの、他方のフィルタ棒B2の二つの所定のフィルタプラグSA,SBに対するコンベヤC1,C2上の送給方向Xに沿う有効な相対距離を意味する。切断が正確に実施されるために、この距離は、ゼロ位相に対応する基準距離に等しくなければならない。
【0076】
表現の「二本のフィルタ棒の一方と切断ヘッドとの間の相対位相」とは、フィルタ棒B1,B2を構成するプラグSA,SBの切断ヘッド17のナイフ27の位置に対する送給方向Xに沿う相対位置を意味する。切断が正確に実施されるために、この位置もやはり、ゼロ位相に対応する基準位置にほぼ等しく維持されなければならない。
【0077】
本発明によると、センサ21は、切断手段20に対する、二本のフィルタ棒B1,B2の少なくとも一方のフィルタ棒の位相、好適には両方のフィルタ棒の位相を監視するように働く感知手段23を構成する。
【0078】
センサ21は、フィルタ棒B1とB2との間の相対位相を監視するように働く感知手段23も構成する。
【0079】
以下の記載は、本発明による機械装置100の好適な作動モードの、
図2〜4を参照した説明であり、
図2〜4は、一対のフィルタ群G1,G2を解放するために機械装置100によって順序どおり実施されるステップを示している。
【0080】
実際において、機械装置100は、高度の多能性を有するものであって、その異なる構成要素部品の駆動速度に応じて、及び/又は前記部品の構成に応じて異なるモードでの運転が可能であることが注目されるべきである。
【0081】
この点に鑑みて、機械装置100が、一列又は二列のフィルタ群G1,G2をホイール3の上流で二本の送給ラインL1,L2上に形成できることが注目されるべきである。
【0082】
図2の例では、機械装置100はホイール3の上流で、二列のフィルタ群G1,G2を二本の別個の送給ラインL1,L2上に形成するように駆動される(
図2〜4は、側面図であるので、第2フィルタ群G2の列は隠され、したがって第1フィルタ群G1の列だけを示すことが注目されるべきである)。
【0083】
回転部材1は、各ピックアップヘッド5のフィルタ群G1,G2を、その軸線2a周りの回転によって移送する。
【0084】
各フィルタ群G1,G2は、(
図2に示されるように)ピックアップヘッド5のそれぞれの縦溝6,7がコンベヤ10それ自身のそれぞれの溝12a,12bに整列されたとき、空気コンベヤ10に解放される。
【0085】
図2において、最も下のキャリア4が、それぞれのフィルタ群G1,G2を空気コンベヤ10に解放するための位置にあることが注目されるべきである。
【0086】
解放位置にあるキャリア4のピックアップヘッド5の吸引要素(図示せず)の作動が停止される。前記作動の停止後、回転部材1によって解放されたフィルタ群G1,G2は、ノズル13から発出する空気流によって方向Xに沿って押圧される(
図3)。
【0087】
解放されたフィルタ群G1,G2は、空気コンベヤ10の溝12a,12b内に既に存在するフィルタ群G1,G2に当接するまで空気コンベヤ10のそれぞれの溝12a,12bに沿って前方へ押されるか(
図4)、又は空気コンベヤ10の溝12a,12b内に整列されたフィルタ群G1,G2がなければ、ホイール3の座51の壁に当接するまでそれぞれの溝12a,12bに沿って前方へ押される。
【0088】
ホイール3は、フィルタ群G1,G2を構成するプラグSA,SBを実質的に摩擦力によって移動させ、フィルタ群G1,G2を備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に解放するまで前進させることが注目されるべきである。
【0089】
備付け舌状部8のコンベヤC1,C2は、一定速度で駆動されて、二本の連続するフィルタ棒B1,B2を切断ステーション9へ向けて送給する。
【0090】
切断ステーション9において、二本のフィルタ棒B1,B2は、所定の位置で正確に切断されなければならない。
【0091】
機械装置100のセンサ21は、二本のフィルタ棒B1,B2の各プラグSA,SBが検出領域22を通過するとき前記各プラグSA,SBを検出して対応する信号を制御ユニット14に送る。
【0092】
制御ユニット14は、二本のフィルタ棒B1及びB2の相対位相値と、切断ヘッド17に対する二本のフィルタ棒B1,B2の一方の位相値とをセンサ21の信号から導き出す。
【0093】
本発明によると、制御ユニット14は、切断ヘッド17に対する二本のフィルタ棒B1,B2の一方の位相値だけを導きだすこともあり得る。
【0094】
制御ユニット14が、切断ヘッド17に、センサ21に、ホイール3に、及び好適には
図1に示されるように備付け舌状部8のコンベヤC1,C2にも接続されることが注目されるべきである。
【0095】
制御ユニット14は、ホイール3の速度を、二本のフィルタ棒B1,B2の一方と周期的切断手段20との間の位相の導き出された値の関数として制御する。かくして、ホイール3は、制御ユニット14によって制御されたレートで備付け舌状部8に供給を行う。
【0096】
一例として、二本のフィルタ棒の切断ヘッド17に対する位相がずれたなら(又は両方のフィルタ棒B1,B2の切断線が、基準位置に対して同一量だけ変位したなら)、及びより詳しくは、切断ヘッド17に対する遅延が検出されたなら、ホイール3は、より速いレートで備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に供給するために加速される。
【0097】
本発明の他の様相によると、制御ユニット14は、備付け舌状部8の両方のコンベヤC1,C2の速度も制御するようにプログラムされている。
【0098】
より詳しくは、この様相によると、制御ユニットは、備付け舌状部8の両方のコンベヤC1,C2の速度を、二本のフィルタ棒B1,B2の一方の切断手段20に対する位相信号の関数として、ホイール3の速度に調和させる。
【0099】
なお更に別の様相によると、制御ユニット14は、センサ21によって検出される二本のフィルタ棒B1とB2との間の相対位相差を補償するように、備付け舌状部8の二つのコンベヤC1,C2の相対速度も統制及び制御することが注目されるべきである。
【0100】
これに関して、二本のフィルタ棒B1,B2と切断手段20との間の位相差が検出されなかったなら、ホイール3は一定速度で駆動されることが注目されるべきである。
【0101】
本発明の利点が、以下に簡単に説明される。
【0102】
機械装置100の主要な利点は、ホイール3及び空気コンベヤ10、すなわち解放装置R及び移送装置DTにある。より詳しくは、ホイール3は、フィルタ群G1,G2を備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に完全に解放する前に、二本の別個の送給ラインL1,L2のフィルタ群G1,G2が互いに同じ位相でセットされることを可能にする。
【0103】
実際において、この点で、二つのフィルタ群G1,G2の一方が他方よりも先に回転部材1によって解放されたなら、ホイール3は、備付け舌状部8のコンベヤC1,C2の上流で解放された二つの群を整列させ、すなわちゼロ相対位相にセットするように、前記一方のフィルタ群の速度を他方のものより遅くすることが注目されるべきである。
【0104】
移送装置DTにおける2列のフィルタ群G1,G2の長さは、ホイール3の駆動速度の関数として修正される。したがって、本発明によると、要素11の溝12a,12bは、回転部材1に対するホイール3の減速/加速を補償するために、フィルタ群G1,G2の変動し得る長さの列を収容することができるバッファを形成する。
【0105】
解放装置Rは、移送装置DTと共同して、回転部材1の作動が備付け舌状部8のコンベヤC1,C2の作動から切り離されることを可能にする。
【0106】
実際には、本発明による機械装置100では、回転部材1はフィルタ群G1,G2を空気コンベヤ10に移送するだけであり、フィルタ群G1,G2を先行技術による解決法において行われていたように多少なりともコンパクトにすることはないことが注目されるべきである。
【0107】
この説明で用いられた表現の「コンパクトにする」は、端末相互接触で配置されたフィルタプラグSA,SBの連続した列を生み出すことを意味しており、すなわちフィルタプラグの間の間隙又は空所のないフィルタプラグの縦方向列を生み出すことを意味している。
【0108】
そのように、フィルタ群G1,G2を解放するステップ中に、機械装置100の回転部材1は、公知の解決法では典型的な欠点による影響を受けることはなく、及び有利には、その速度は、それを上流側の部品の速度に対して最適化するように制御される。
【0109】
この観点から、二本のフィルタ棒B1とB2との間の位相差を補償するためにコンベヤC1,C2の相対速度を制御する制御ユニット14の作用は、ホイール3及びコンベヤ10に対して、すなわちコンベヤ10におけるフィルタ群の列の長さに対してだけ加えられる。これは、フィルタ群G1,G2を回転部材1によって解放するステップ中の問題を回避して、先行技術の機械装置の、不正確な解放及びその結果の不正確な備付け舌状部8への供給に起因する前述の欠点を克服する。
【0110】
更に別の実施形態では、制御ユニット14は、空気コンベヤ10の運搬速度を制御するために、ノズル13を制御するとともにノズル13を所定のシーケンスに従って作動させる。
【0111】
有利には、制御ユニット14は、少なくとも一つのフィルタ棒B1,B2の切断手段20に対する監視された位相値の関数として、ノズル13を制御する。
【0112】
更に別の実施形態では、空気コンベヤ10の二本のラインL1,L2における相対運搬速度を制御するために、複数のノズル13は独立に制御される。
【0113】
図7に示される更に別の実施形態では、機械装置100は、円周方向溝51を備えるホイール3に代えて、複数のパドル29を備えるホイール28を具備している。ピックアップヘッド5によって解放されたフィルタ群G1,G2は、備付け舌状部8のコンベヤC1,C2上へのそれらの解放を引き起こすように前記複数のパドル29に係合させられる。
【0114】
パドル29は半径方向に突出しており、また好適には軸方向に突出するピン30を装備している。フィルタ群G1,G2は、それらを押し続けるようにピン30に係合させられる。
【0115】
この変形実施形態では、パドル29を装備されたホイール28は、本明細書では今後パドルホイール28とも呼ばれ、また好適な実施形態のホイール3を参照して上で説明された解放装置Rを構成する。
【0116】
この実施形態は、空気コンベヤ10の代わりに、複数のホイール31を具備するコンベヤを好適に具備しており、前記コンベヤは本明細書では今後ホイールコンベヤ31と呼ばれる。
【0117】
ホイールコンベヤ31は、それぞれの駆動手段(図示せず)によって回転駆動される複数のホイール31を具備する。
【0118】
ホイール31は、回転部材1のキャリアによって解放されたフィルタ群G1,G2に係合するように、及びそれらを所定の運搬経路に沿って導くように構築されている。
【0119】
好適には、ホイールコンベヤ31は、第1フィルタ群G1に係合してそれを導くように構築された第1ホイールと、第2フィルタ群G2に係合してそれを導くように構築された第2ホイールとを具備している。
【0120】
代わりに、ホイールコンベヤ31は、両方のフィルタ群G1,G2を解放装置Rに移送するように構築されたホイール31の単一群を具備する。
【0121】
ホイール31は、回転部材1によって解放されたフィルタ群G1,G2を有利に加速でき、そのことにより、一つのフィルタ群G1,G2と他のものとの間に所定の空間LG1又は間隙を生み出すように、フィルタ群を互いに離間させることが注目されるべきである。
【0122】
これは、一つのフィルタ群と後続のフィルタ群との間の間隙LG1を埋めることを可能にし、前記フィルタ群は、例えば顆粒状材料から作られたフィルタ部分を備える複合フィルタF1,F2を製作するために、顆粒状材料を有するものである。
【0123】
したがって、機械装置100は、顆粒状材料を放出するためのユニット(図示せず)も有利に具備することがあり、前記ユニットはパドルホイール28の好適には下流側に配置される。
【0124】
従って、機械装置100の多能性に対する注目がなされ、機械装置100は、ホイール28の上流側でフィルタ群を互いに有利に離間させ得るためにホイールコンベヤ31及びパドルホイール28を装備することが可能である。
【0125】
また、一つのフィルタ群G1,G2と後続のフィルタ群G1,G2との間に生み出される間隙LG1は、一つのフィルタ群G1,G2がパドル29に係合されたとき、フィルタ群を構成するフィルタプラグSA,SBの破損又は損傷を回避することを可能にする。
【0126】
各パドル29は、一つのフィルタ群G1,G2に係合して、前記フィルタ群を備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に供給するためにホイール28の下流へ導くように構築されていることが注目されるべきである。
【0127】
図6は、機械装置100が、溝51を備えるホイール3と前述されたホイールコンベヤ31とを具備する一つの変形例を示している。
【0128】
この変形例は、好適な実施形態を参照して説明された技術的特徴及び機能的特徴に同じ特徴を有しており、従って更に説明されない。
【0129】
図5は、一つの変形実施形態を示しており、そこでは機械装置100は、空気コンベヤ10に代えてベルトコンベヤ34を具備する。
【0130】
ベルトコンベヤ34は一対のベルト35及び36、すなわち上側ベルト36及び下側ベルト35を具備する。各ベルト35、36は、図示されない駆動手段によって回転駆動されるそれぞれの端部ローラ37,38;39,40の周りで連続している。
【0131】
ベルトコンベヤ34は、空気コンベヤ10と同じ機能を果たす。すなわちベルトコンベヤ34は、回転部材1によって解放されたフィルタ群G1,G2の解放装置Rへの移送を可能にするとともに、解放装置Rと連動して、二本のラインL1,L2の二つのフィルタ群G1,G2が互いに整列され、つまり同じ位相にされることを可能にするように働く。
【0132】
図8に示される変形実施形態では、機械装置100は、二つのラインL1,L2の一方に各々が結び付けられた一対の解放装置Rを具備する。明確にするために、解放装置Rは個別的な参照符号R1及びR2を付される。
【0133】
特に、非限定的な例として、
図8の解放装置R1及びR2は、機械装置100の好適な実施形態のホイール3を参照して説明された機能的特徴と同じ機能的特徴を有する一対のホイール3により形成される。
【0134】
図8に記載された変形例では、ホイール3は、フィルタ群G1,G2が摩擦力によって前方へ送給され得るように変形可能な弾性材料から該ホイール3の少なくとも表面が作られている。
【0135】
二つの解放装置R1及びR2は、互いに独立したそれぞれの駆動手段によって好適に駆動される。換言すると、各ホイール3の速度は、他方の速度とは独立して有利に制御され得る。
【0136】
この観点から、本発明によると、制御ユニット14は、両方のホイール3の速度を各フィルタ棒B1,B2と切断ヘッド17との間の位相値の関数として制御することが注目されるべきである。
【0137】
二つのホイール3の相対速度をフィルタ棒B1とB2との間の監視された相対位相値の関数として制御することも可能である。この様相によると、備付け舌状部8の下流で生じ得る二本のフィルタ棒B1とB2との間の任意の相対位相差が有利に補償される。有利には、それは、現在知られている解決法とは異なって、備付け舌状部8のコンベヤC1,C2の速度のさらなる調整が不要であることを意味する。
【0138】
実際には、知られているように、二本のフィルタ棒B1とB2との間の相対位相差を減少させるために備付け舌状部8のコンベヤC1,C2の速度を調節することは、多くの場合効率的とはいえない、というのもフィルタ群G1,G2は、包装材料の帯状片25内に既に部分的に包まれており、及び従って一方のフィルタ棒B1のフィルタ群G1と他方のフィルタ棒B2のフィルタ群G2との間の方向Xに沿うどんな相対運動も、精度が低くまた実行するのが難しいからである。
【0139】
有利には、従ってこの変形例は、二本のフィルタ棒B1とB2との間の相対位相が備付け舌状部のコンベヤC1,C2の上流で非常に効果的かつ精確に制御されることも可能にする。
【0140】
しかしながら、機械装置100のホイール3及び空気コンベヤ10が、二つの解放装置R1及びR2の相対速度の制御なしでも、備付け舌状部8の下流のフィルタ棒間の位相差を取り除くことを可能にすることが注目されるべきである。
【0141】
好適には、この変形例によると、機械装置100は、各フィルタ群G1,G2に対して、それぞれの解放装置R1及びR2と連動して作動する独立した移送装置DTを具備する。
【0142】
要約すれば、この変形実施形態によると、一つの移送装置DT及び一つの解放装置Rが、各フィルタ群G1,G2又は各送給ラインL1,L2毎に存在することが注目されるべきである。
【0143】
図9に示される更に別の変形実施形態では、解放装置Rは、二つの可変ピッチ螺旋状部材42を具備しており、前記二つの螺旋状部材42はそれぞれの回転軸線を中心に独立に回転駆動される。
【0144】
明確にするために、
図9の二つの螺旋状部材42、すなわち第1螺旋状部材及び第2螺旋状部材は、それぞれ個別的な参照符号42a及び42bを付される。
【0145】
各螺旋状部材42は、移送装置DTによって運搬されたフィルタ群G1,G2を受容するように構築されていて、それぞれの中心軸線の周りで回転する。
【0146】
好適には、この変形実施形態では、移送装置DTは真空型コンベヤ43を具備する。
【0147】
好適に及び本発明を限定すること無く、
図9に非限定的な例として示されるように、機械装置100は、第1真空型コンベヤ43a及び第2真空型コンベヤ43bを具備しており、前記真空型コンベヤの各々はそれぞれのフィルタ群G1,G2を担持して二つの螺旋状部材42a及び42bの一方へ移送するように構築されている。
【0148】
各真空型コンベヤ43a、43bが、前方へ送給されるフィルタ群G1,G2を収容する(参照符号48で付番される)座を備えることが注目されるべきである。
【0149】
好適には、ただし必須ではないが、各螺旋状部材42は、角度的にずれているがほぼ同一の複数の出発点をそなえるスクリューである。この点に関して、しかしながら、
図9の各螺旋状部材42はただ一つの出発点を有することが注目されるべきである。
【0150】
有利には、所定の時間間隔において等しい数量及び大きさのフィルタ群G1,G2を解放する回転部材1にあっては、複式出発点螺旋状部材42は、フィルタ群G1,G2を備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に同一レートで解放するために、単一出発点螺旋状部材よりも遅い速度で回転駆動され得る。
【0151】
図9に示される実施形態では、各螺旋状部材42a、42bのピッチ、すなわちねじの谷底44の間の距離が、フィルタ群G1,G2の運搬方向に対して、螺旋状部材42それ自身の軸方向に沿って減少する(実際には、螺旋状部材42の送り込み端におけるピッチに一致する長さLP1は、螺旋状部材42の送り出し端におけるピッチに一致する長さLP2よりも大きい)。
【0152】
換言すると、
図9の螺旋状部材42の送り込み端46におけるピッチは送り出し端47におけるピッチより大である。
【0153】
代わりに、機械装置100は、適切に角度的にずれた少なくとも二つの出発点を備える単一の螺旋状部材(図示せず)を具備することも可能であり、両方のフィルタ群は、前記単一の螺旋状部材に同時に係合される。
【0154】
螺旋状部材42a、42bを備える機械装置100の作動が、
図9の非限定的な例として示された実施形態を参照して、以下に簡単に説明される。
【0155】
図9において、それぞれの螺旋状部材42a、42b内に送給されるフィルタ群G1とG2とは互いに位相が合っていない。すなわち、参照符号Dで表される、縦方向の位置ずれ又は位相差が二つのフィルタ群G1とG2との間に存在する。より詳しくは、第1群G1は第2群G2の先を行く。
【0156】
図9は、一連の時間の瞬間において螺旋状部材42a、42bの送り込端に存在する同じフィルタ群G1,G2、すなわち螺旋状部材の軸方向に沿って一連の位置を占める同じフィルタ群G1,G2を示している。
【0157】
その送り込み端46とその送り出し端47との間で、螺旋状部材42は、第1フィルタ群G1、すなわち螺旋状部材42の送り込み端46において先行しているフィルタ群に対してより大きな減速作用を加え、第2フィルタ群G2、すなわち螺旋状部材42の送り込み端46において遅れているフィルタ群に対してより小さな減速作用を加える。これは、二つのフィルタ群G1,G2が、螺旋状部材42a、42bの送り出し端において互いに同じ位相で、すなわち
図9で見ることができるように、整列されて解放されることを可能にする。
【0158】
実際には、螺旋状部材42のねじ山の後部が、それぞれの真空型コンベヤ43によって前方へ送給されているフィルタ群G1,G2に対して減速作用を加える。
【0159】
各螺旋状部材42の送り出し端47におけるより小さなピッチは、各ラインL1,L2のフィルタ群が備付け舌状部8のコンベヤC1,C2に解放される前にコンパクトにされることを有利に可能にする。
【0160】
螺旋状部材は、ホイール3と同様に、制御ユニット14によって有利に制御され、前記制御ユニット14は、好適な実施形態のホイール3を参照して前述した技術的及び機能的特徴により、センサ21から受信した信号の関数として及び切断ヘッド17の位相の関数として螺旋状部材の速度を制御する。
【0161】
図示されない変形実施形態では、螺旋状部材42のピッチの変化が軸方向に沿って異なるように分配されてよい。
【0162】
より詳しくは、螺旋状部材42は、フィルタ群G1,G2を互いに離間させるように、すなわち各第1フィルタ群G1を回転部材1によって解放された後続の第1フィルタ群から離間させるとともに、各第2フィルタ群G2を回転部材1によって解放された後続の第2フィルタ群から離間させるように構築されてよい。
【0163】
換言すると、この変形例によると、螺旋状部材は、各ラインL1,L2における一つのフィルタ群と後続のフィルタ群との間に隙間を生み出す加速要素として働くように構築されており、前記隙間は、製造されるフィルタのタイプに応じて埋められたり又は埋められなかったりする。
【0164】
この変形例によると、螺旋状部材の送り出し端におけるピッチは螺旋状部材の送り込み端におけるピッチよりも大である。
【0165】
機械装置100に関するいくつかの全般的な事項が、以下に簡単に記載される。
【0166】
機械装置100の解放装置Rは、好適には、円周方向溝51を備えるホイール3、変形材料からなるホイール3、パドルホイール28、及び可変ピッチ螺旋状部材42を選択的に具備し得る。
【0167】
更に、移送装置DTは、好適には、空気コンベヤ10、ホイールコンベヤ31、ベルトコンベヤ34、及び真空型コンベヤ43を選択的に具備し得る。
【0168】
解放装置R及び移送装置DTは、本発明の範囲に含まれる全ての可能な組み合わせで多少なりとも組合せられることが可能である。
【0169】
機械装置100は、回転部材1によって解放された両方のフィルタ群G1,G2に作用する単一の解放装置R、又は二つのフィルタ群G1,G2の一方に各々が作用する一対の解放装置R1,R2のいずれかを具備し得ることが注目されるべきである。
【0170】
更に、機械装置100は、両方のフィルタ群G1,G2に作用する単一のフィルタ群移送装置DT、又は二つのフィルタ群G1,G2の一方に各々が作用する一対のフィルタ群移送装置DTのいずれかを具備してもよい。
【0171】
本発明による機械装置100によって製造された複合フィルタF1,F2は、各々の複合フィルタF1,F2をそれぞれの紙巻たばこロッドに取付ける、
図1に概略的に描かれた更なるユニット41に供給されることが注目されるべきである。
【0172】
前述の本発明は、工業的応用が可能であって、本発明の概念の範囲から逸脱することなくいくつかの様態で変更及び改変され得る。更に、本発明の全ての詳細部分は技術的に同等の要素によって置き換えられ得る。