特許第5883075号(P5883075)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5883075ツインモニタ電子表示システムおよび同システムを使用する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5883075
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】ツインモニタ電子表示システムおよび同システムを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20160225BHJP
【FI】
   A61B8/14ZDM
【請求項の数】11
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-130249(P2014-130249)
(22)【出願日】2014年6月25日
(62)【分割の表示】特願2010-549131(P2010-549131)の分割
【原出願日】2009年3月3日
(65)【公開番号】特開2014-168720(P2014-168720A)
(43)【公開日】2014年9月18日
【審査請求日】2014年6月25日
(31)【優先権主張番号】0851397
(32)【優先日】2008年3月4日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】61/151,240
(32)【優先日】2009年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508291928
【氏名又は名称】スーパー ソニック イマジン
【氏名又は名称原語表記】SUPER SONIC IMAGINE
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ロンカレ、パスカル
(72)【発明者】
【氏名】ラネイリエ、ピエール−リン
【審査官】 冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−248099(JP,A)
【文献】 特開2000−316864(JP,A)
【文献】 特開平11−318906(JP,A)
【文献】 特表2008−515519(JP,A)
【文献】 特開2005−245961(JP,A)
【文献】 特開2007−087324(JP,A)
【文献】 特開平05−208010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 − 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブによって媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置と結合することを目的とする電子表示システムであって、前記システムは
前記超音波画像装置を介して取り込まれる超音波画像を表示する第1の表示モニタと
画像処理手段と、
−タッチ・スクリーン部分を含む独立した第2の表示モニタと、
複製超音波画像生成するために前記超音波画像装置を介して取り込まれる前記超音波画像を複製するように構成される超音波画像複製手段と、
前記複製超音波画像前記第2の表示モニタに送るための送る手段と
−前記第2の表示モニタの少なくとも前記タッチ・スクリーン部分に、
−前記複製超音波画像と、
−利得補償を調整するために使用されるポテンショメータを表わす1組のカーソルである少なくとも1つの図形要素と、を表示するための表示手段であって、前記タッチ・スクリーン部分の触知性を利用して、使用者が前記超音波画像に対して実施されるべき少なくとも1つの処理操作に関連して同スクリーンの触知性を使用して前記図形要素を操作するように前記少なくとも1つの図形要素前記複製超音波画像に重ね合わされて表示されるものである、表示手段と、
−前記第2の表示モニタに表示される前記複製超音波画像に対して、前記第2の表示モニタを用いて実施される前記図形要素の操作によって示される処理操作を迅速に実施する迅速実施手段と、
前記図形要素の操作によって、前記第2の表示モニタを用いて、前記複製超音波画像に対して実施される前記処理操作の全部または一部を、前記第1の表示モニタに表示される超音波画像に迅速に適用する迅速適用手段と、
を含む、電子表示システム。
【請求項2】
前記迅速用手段は、前記第2の表示モニタを用いて、前記複製超音波画像に対して実施される処理操作の中から前記超音波画像に適用されるべき処理操作を選定できることを特徴とする、請求項1に記載の電子表示システム。
【請求項3】
前記ポテンショメータの前記カーソルは、前記タッチ・スクリーン部分上の指の進路と移動される各カーソルが沿う線との交差を検出ことによって位置決め可能であることを特徴とする、請求項1に記載の電子表示システム。
【請求項4】
前記複製超音波画像における前記図形要素の表示は、前記超音波画像装置および前記画像処理手段のうちの少なくとも一方によって与えられる画像収集条件に基づくデータに関する前記画像の処理の要求に適合されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子表示システム。
【請求項5】
前記第2の表示モニタでは、前記複製超音波画像へのタッチ操作によって、ズーム、領域選択、サイズ測定の機能の中から選定される少なくとも1つの機能が実施可能であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子表示システム。
【請求項6】
前記迅速用手段は、前記第1の表示モニタに表示される前記超音波画像に適用される前記処理操作が、前記複製超音波画像で選択される少なくとも1つの領域のみに適用されるものであることを特徴とする、請求項に記載の電子表示システム。
【請求項7】
前記第2の表示モニタは、前記第1の表示モニタに表示される前記超音波画像またはテキストフィールドにおける書込み挿入手段として使用でき、この後、前記第2の表示モニタの前記タッチ・スクリーン部分はキーボードおよび書込み表示ウィンドウを表示し、前記迅速用手段は前記書込みを前記超音波画像または前記第1の表示モニタに表示されるようなテキストフィールドに適用できることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子表示システム。
【請求項8】
前記電子表示システムは前記超音波画像に撮像されるような構造を象徴するボディマークの前記第2の表示モニタへの表示を可能にし、前記タッチ・スクリーン部分上の2点に触れることによって、あるいは前記タッチ・スクリーン部分上の2点間をスライド移動させることによって、前記ボディマークに対してプローブ身体部位マーカーの位置決めを可能にする身体部位位置決め手段を備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子表示システム。
【請求項9】
前記第2の表示モニタは複数のミニチュア画像を表示することができ、前記迅速用手によって前記第2の表示モニタ上前記複数のミニチュア画像の中から選定される画像が前記第1の表示モニタに自動的に表示されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子表示システム。
【請求項10】
前記第2の表示モニタは、前記第1の表示モニタに表示される少なくとも1つの超音波画像から得られる三次元体積を表示することができ、かつ前記第2の表示モニタの触知性によって前記三次元体積を操作できる三次元移動手段を有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子表示システム。
【請求項11】
電子表示システムと結合される超音波画像装置によって取り込まれる超音波画像を処理するために請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電子表示システムを使用する方法において、前記方法は、
−前記超音波画像装置によって取り込まれる超音波画像を前記第1の表示モニタに表示するステップと、
−前記第1の表示モニタに表示される前記超音波画像を複製するステップと、
−複製超音波画像を前記第2の表示モニタに送るステップと、
−前記第2の表示モニタの少なくとも前記タッチ・スクリーン部分上に
−前記複製超音波画像と、
−利得補償を調整するために使用されるポテンショメータを表わす1組のカーソルである少なくとも1つの図形要素と、を表示するステップであって、前記タッチ・スクリーン部分の触知性を利用して、使用者が前記超音波画像に対して実施されるべき少なくとも1つの処理操作に関連して同スクリーンの触知性を使用して前記図形要素を操作するように前記少なくとも1つの図形要素は前記複製超音波画像に重ね合わされて表示されるものである、前記表示するステップと、
−前記タッチ・スクリーン部分の触知性によって、前記複製超音波画像に前記図形要素の操作に関連する少なくとも1つの処理操作実施されるように、使用者によって同図形要素を操作するステップと、
−前記第2の表示モニタを用いて実施される前記図形要素の操作によって示される処理操作を前記第2の表示モニタに表示される前記複製超音波画像に迅速に適用するステップと、
−前記第1の表示モニタに表示される前記超音波画像に、前記図形要素の操作によって前記複製超音波画像に対して実施される前記処理操作の全部または一部を迅速に適用するステップと、
を備えることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、画像を表示する電子システムの一般分野に関し、具体的には、媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置と結合することを目的としている画像を表示する電子システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、このような電子表示システムは、超音波画像装置によって取り込まれるような超音波画像を表示するためのモニタを備える。これらの電子表示システムは、画像処理手段を備えるか、あるいは処理手段に接続される。
【0003】
このような電子表示システムは、たとえば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3によって当業者に知られている。
これらの特許文献には、単一表示モニタを備える表示システムが記載されている。この単一モニタは、超音波画像と超音波画像の処理を実施するために使用される図形要素とによって共有される表示空間を定める。
【0004】
これらの電子表示システムに関する主な欠点は、表示された超音波画像の処理を実施するために使用される図形要素を表示することができるように、画像の目盛を変更するかあるいは画像を切り取ることによって全画面表示形式で表示される超音波画像のサイズを縮小する必要があることである。
【0005】
したがって、表示された画像の全体を維持すること、又はこの画像に対する最大分解能を維持することが可能ではない。
しかしながら、超音波画像診断の分野では、生物学的異常の検出および/または撮影されたような画像の全体に対する位置の識別を行なうために、得られる最良の分解能で表示される画像全体を有することが特に有用であると考えられるようになっている。
【0006】
このような理由で、数多くのシステムは画像処理のみを行なうために使用されるタッチ・スクリーン・モニタも提供しているが、その効果は主表示モニタに見られるだけである。これは、事実上、優れた画質を保証するが、2台のモニタに同時に注意を払うことをユーザに強いることになり、検診の設定ではほとんど不可能または受け入れがたいものとなる。
【0007】
さらに広く見れば、この分野では、超音波画像表示および処理システムに対するユーザインターフェースの最大限の簡素化を実現することも望ましい。超音波装置およびその表示システムは、一般に、素早くかつ容易にアクセスされる使いやすい手段を十分に理解している医療スタッフによって操作される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,063,030号明細書
【特許文献2】米国特許第6,468,212号明細書
【特許文献3】米国特許第7,022,075号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置と結合するための電子表示システム及び同電子表示システムの第1のモニタに表示される超音波画像を処理する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、超音波プローブによって媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置と結合することを目的とする電子表示システムであって、同システムは
−超音波画像装置を介して取り込まれる超音波画像を表示する第1の表示モニタと
画像処理手段と;
−タッチ・スクリーン部分を含む独立した第2の表示モニタと;
複製超音波画像生成するために超音波画像装置を介して取り込まれる超音波画像を複製するように構成される超音波画像複製手段と;
−複製超音波画像第2の表示モニタ送るための送る手段と;
−第2の表示モニタの少なくともタッチ・スクリーン部分に、
−複製超音波画像と、
−利得補償を調整するために使用されるポテンショメータを表わす1組のカーソルである少なくとも1つの図形要素と、を表示するための表示手段であって、タッチ・スクリーン部分の触知性を利用して、使用者が超音波画像に対して実施されるべき少なくとも1つの処理操作に関連して同スクリーンの触知性を使用して図形要素を操作するように少なくとも1つの図形要素複製超音波画像に重ね合わされて表示されるものである、表示手段と;
−第2の表示モニタに表示される複製超音波画像に対して、第2の表示モニタを用いて実施される図形要素の操作によって示される処理操作を迅速に実施する迅速実施手段と;
図形要素の操作によって、第2の表示モニタを用いて、複製超音波画像に対して実施される処理操作の全部または一部を、第1の表示モニタに表示される超音波画像に迅速に適用する迅速適用手段と;
含む、電子表示システム、を提供する。
【0011】
請求項11に記載の発明は、電子表示システムと結合される超音波画像装置によって取り込まれる超音波画像を処理するために請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電子表示システムを使用する方法において、同方法は、
−超音波画像装置によって取り込まれる超音波画像を第1の表示モニタに表示するステップと、
−第1の表示モニタに表示される超音波画像を複製するステップと、
−複製超音波画像を第2の表示モニタに送るステップと、
第2の表示モニタの少なくともタッチ・スクリーン部分上に
−複製超音波画像と、
−利得補償を調整するために使用されるポテンショメータを表わす1組のカーソルである少なくとも1つの図形要素と、を表示するステップであって、タッチ・スクリーン部分の触知性を利用して、使用者が超音波画像に対して実施されるべき少なくとも1つの処理操作に関連して同スクリーンの触知性を使用して図形要素を操作するように少なくとも1つの図形要素は複製超音波画像に重ね合わされて表示されるものである、表示するステップと、
タッチ・スクリーン部分の触知性によって、複製超音波画像に図形要素の操作に関連する少なくとも1つの処理操作実施されるように、使用者によって同図形要素を操作するステップと、
−第2の表示モニタを用いて実施される図形要素の操作によって示される処理操作を第2の表示モニタに表示される複製超音波画像に迅速に適用するステップと、
−第1の表示モニタに表示される超音波画像に、図形要素の操作によって複製超音波画像に対して実施される処理操作の全部または一部を迅速に適用するステップと、
を備えることを特徴とする、方法、を提供する。
【0012】
したがって、本発明は、主に、媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置と結合するための電子表示システムを提案することによって先行技術の電子表示システムの欠点を克服しようとするものであり、このシステムは、超音波画像装置を用いて取り込まれるような超音波画像を表示するための第1のモニタと、画像処理手段とを備え、少なくとも:
−第2のタッチ・スクリーン・モニタと;
−第1のモニタに表示される超音波画像の複製を生成することが可能な超音波画像を複製するための手段であって、この後、この複製の少なくとも一部を表示する第2のモニタにこの複製を送るための手段と;
−スクリーンの触知性を利用して超音波画像の少なくとも1つの処理操作を実施するために使用される少なくとも1つの図形要素を第2のモニタに表示するための手段であって、図形要素が複製超音波画像に重ね合わされて表示されるように図形要素を表示するための手段と;
−第2のモニタを用いて、実施されるすべての処理操作を第2のモニタに表示される複製超音波画像に迅速に適用する手段と;
−第2のモニタを用いて、複製超音波画像に対して実施される処理操作の全部または一部について第1のモニタに表示される超音波画像に迅速にあるいは延期して適用する手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
このような表示システムでは、得られるような超音波画像の表示は、より低い鮮明度および/または縮小されたサイズの取得画像を処理するように適合された画像の表示とともに、第1のモニタにおける最大鮮明度および最大サイズが保証できる。
【0014】
複製超音波画像は、第2のモニタに対する処理を実施するための図形要素が存在することと相まって、画像処理コントロールに対するアクセスがきわめて簡単で利用しやすくなる。第2のモニタは、実際には、特に、これらのコントロールに専用化されているが、この第2のモニタには超音波画像の複製の形で得られるような超音波画像をより小さい形で表示する。
【0015】
したがって、処理操作が第2のモニタに表示されるような超音波画像の複製に迅速に適用された後で超音波画像の複製は迅速にあるいは延期して第1のモニタに送られるので、処理コントロールおよび監視が本発明によって容易になる。
【0016】
処理操作を実施するために本発明に従って図形要素を表示することによって、複製画像で実施される処理において生じる変化を監視することが特に容易になる。このことによって、複製超音波画像のサイズの不利な縮小をせざるをえない状態を回避することが可能になる。
【0017】
本発明の1つの具体的な特徴によると、適用する手段によって、実施される処理を迅速に適用するかあるいは延期して適用するかを選定することができる。
本発明の別の具体的な特徴によると、適用する手段によって、第2のモニタを用いて複製超音波画像に対して実施される処理操作の中から超音波画像に適用されるべき処理操作を選択することができる。
【0018】
上記の2つの特徴は、第1のモニタに表示される超音波画像に適用され、したがって、最良品質および最大サイズの画像に適用されることが望ましい処理操作の手動制御をユーザに提供する。
【0019】
処理操作の結果を第1のモニタに表示される超音波画像に移動するとき、第2のモニタに適用された処理操作の一部のみを適用する能力を有すること、したがって、適用すべき処理操作を選定する能力を有することが有利である。
【0020】
したがって、ユーザは、特に、事前に選択されて第2のモニタに表示される画像の特定の一部のみに1つの処理要素を適用することを望んでもよい。これは選択手段によって可能になる。
【0021】
本発明の有利な一実施形態において、図形要素は、時間利得補償(time−gain compensation)の調整に使用されるポテンショメータを表わす1組のカーソルである。
【0022】
このような処理操作の影響は、第2のモニタに、したがって、図形要素が重ね合わせられるときにポテンショメータそのものの真下に表示されるような複製画像に直接加えられるので、このような図形要素によって、利得補償の変化の監視を特に容易で身近なものにすることができる。このことによって、処理は非常に正確かつきわめて簡単な操作で変調可能となる。
【0023】
有利な一実施において、ポテンショメータのカーソルは、タッチ・スクリーン上の指の進路と移動される各カーソルが沿う線との交差を検出することによって位置決め可能である。
【0024】
この特徴によって、1本の指を移動するだけで済むので利得補償を非常に素早く調整することができる。
本発明の有利な一実施において、複製超音波画像における図形要素の表示は、超音波画像装置および/または画像処理手段によって提供される画像の収集条件に基づくデータに関する画像処理の要求に適合される。
【0025】
この特徴では、画像を収集するときにスキャンされる分析の深さに応じて、利得補償を調整するポテンショメータの数を修正することが可能になる。
本発明の有利な一特徴によると、第2のタッチ・スクリーン・モニタは、複製された画像へのタッチ操作によって、ズーミング、領域の選択、サイズ測定の機能の中から少なくとも1つの機能を実施することができる。
【0026】
このような機能によって、画像へのズームインに続いて特定処理が適用されるべき領域の選択が可能になり、この後、この処理は第1のモニタに表示されるような全超音波画像における対応する選択された領域で再現される。
【0027】
選択された領域において、タッチ・スクリーンの助けを借りて、超音波画像に表示される構造の寸法を測ることができることは一般的に有用である。この機能は、一般に、既知の電子表示システムでマウスによって提供される。超音波画像の複製またはその一部でタッチ・スクリーンを直接使用すると、実施が非常に簡単な利用しやすい手段によってこの機能を利用することができる。
【0028】
本発明の具体的な一特徴によると、第2のタッチ・スクリーン・モニタは、第1のモニタに表示される超音波画像または第1のモニタに表示される形態へ書込み挿入手段として使用でき、この後、タッチ・スクリーンはキーボードおよび書込み監視ウィンドウを表示し、適用する手段は第1のモニタに表示されるような超音波画像に書かれたテキストを適用できる。
【0029】
書込み挿入は、先行技術においても既知の機能であり、表示に使用される単一モニタに接続されたキーボードによって実現される。この後、書込みは上記の単一モニタのスクリーン上で直ちに再現され、一般に、スクリーン上に書き込まれている内容をユーザが見るためにはキーボードから視線を上げざるをえず、これはキーボードの使用にほとんど慣れていない多くの人々にとって不都合である。同時に、快適な触知覚を提供する物理的なキーボードを使用すると、大きな機械的および人間工学的制約がもたらされ、すなわち、制御パネルや複雑な機械的統合に場所を取られる。
【0030】
タッチ・スクリーン・モニタ上での仮想的なキーボードの表示を提案することによって、ユーザは書き込まれてしまっている内容を元に戻せなくなる。したがって、書込み監視ウィンドウとともにこの仮想キーボードを提供することによって、ユーザは見上げなくても自分の指が置かれている点の近くにて自分が書き込んだ内容を見ることができる。こうして、どんな誤りも直ちに修正され、超音波画像に挿入された書込みは、より実用的でかつ信頼性が高いものとなる。さらに、本発明は、機械的キーボードを利用する場合に比べて空間を節約し使用が容易になる。
【0031】
有利なことに、適用する手段は、超音波画像への書込みを、迅速に、あるいは各改行後に、適用することができる。
本発明の有利な一特徴によると、本発明の電子システムは、超音波画像に撮像されるような構造を象徴する第2のモニタに身体部位マーカーを表示することができ、かつタッチ・スクリーン上の2つの点に触れることによって、あるいはタッチ・スクリーン上で一点から別の点に指またはスタイラスをスライドさせることによって、この身体部位マーカーに対してその第1のアクティブな要素を識別するプローブ位置決めマーカーを設けることができる身体部位識別手段を備える。
【0032】
このような身体部位識別マーカーの位置決めは、一般に、既知の電子表示システムでは非常に複雑である。タッチ・スクリーンを使用すると、超音波画像に表示される身体部位を表わす記号の表示を提案することによってこのような身体マーカーの位置決めと、タッチ・スクリーン上の2つの点に指を当てることによってあるいは一点から別の点に指をスライドさせることによる身体位置マーカーの位置決めとが容易になる。
【0033】
この特徴は、時間識別マーカーを広範囲に利用することができるので特に有利であるが、このマーカーは実施が複雑であるとの理由から現在のところは広範囲に利用されていない。
【0034】
本発明の有利な一特徴は、適用する手段によって、とりわけ第2のモニタ上から選択される画像が第1のモニタに自動的に表示されるといった事実にある。
このことによって、第2のモニタに表示される複数の複製画像の中から選択されて第1のモニタに表示される画像を大きい形式に変更することが可能になる。したがって、複数の画像の中からの画像の選択は、ユーザが最も使いやすいようになされうる。
【0035】
本発明の有用な一特徴によると、第2のモニタは、第1のモニタに表示される少なくとも1つの超音波画像から得られる三次元体積を表示することができ、三次元移動手段によって、これらの三次元体積を第2のモニタの触知性を利用して操作することができる。
【0036】
この特徴によって、生成元である二次元画像が主モニタに大きい形式で表示されたままであっても三次元体積をきわめて容易に操作することができる。また、タッチ・スクリーンは、最も人間工学的で自然な手動操作によって空間体積の操作に特によく適合される。
【0037】
また、本発明は、上記画像を取り込むことが可能な超音波画像装置に結合された電子表示システムの第1のモニタに表示される超音波画像を処理する方法に関し:
−第1のモニタに表示される超音波画像を複製し、この複製を第1のモニタとは別のタッチ・スクリーン・モニタに送るステップと;
−タッチ・スクリーン上の複製の少なくとも一部を表示するステップと;
−スクリーンの触知性を利用して複製された画像に対して少なくとも1つの処理操作を実施するために使用される少なくとも1つの図形要素をタッチ・スクリーン上に表示するステップと;
−図形要素の仲介(intermediary)を介して制御されるような処理を実施するステップと;
−第2のモニタに表示される複製超音波画像に対して第2のモニタによって実施されるすべての処理操作を迅速に実施するステップと;
−第2のモニタによる複製超音波画像に対して実施される処理操作の全部または一部を、第1のモニタに表示される超音波画像に迅速にあるいは延期して適用するステップと;
からなる画像処理手段をさらに備える。
【0038】
好ましい一実施によると、方法の種々のステップは、コンピュータプログラム命令によって決定される。
したがって、本発明は、データ記憶媒体上のコンピュータプログラム製品に関し、このプログラムは本発明に従って電子表示システムで実施でき、このプログラムは方法のステップの実施に適合された命令を備える。
【0039】
このプログラムでは、任意のプログラミング言語を使用することができ、ソースコード、オブジェクトコード、または部分的にコンパイルされた形態や任意の他の望ましい形態など、ソースコードとオブジェクトコードの中間コードの形態でありうる。
【0040】
また、本発明は、データ記憶媒体に関し、データ記憶媒体は、電子表示システムによって読取られうるし、前述のようなコンピュータプログラム命令を備える。
データ記憶媒体は、プログラムを記憶することができる任意の実在物または任意のデバイスであってもよく、たとえば、媒体は、ROM、たとえば、CD−ROMや超小型電子回路ROM、あるいは、さらに磁気記憶媒体、たとえば、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスクなどの記憶手段を備えていてもよい。また、媒体は、USBキーなどのメモリ、特に、ソフトウェア形態のコンピュータプログラムを包含しうる、いわゆる、フラッシュメモリであってもよい。
【0041】
さらに、データ記憶媒体は、電気ケーブルまたは光ケーブルを介して、無線などの手段によって伝達可能な電気信号または光信号などの伝達可能な媒体であってもよい。本発明のプログラムは、特に、インターネット型のネットワークからダウンロードされてもよい。
【0042】
あるいは、データ記憶媒体は、プログラムが組み入れられる集積回路であってもよく、集積回路は、検討中の方法を実行するように、あるいは実行する際に使用されるように適合される。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置と結合するための電子表示システム及び同電子表示システムの第1のモニタに表示される超音波画像を処理する方法が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明による電子表示システムの略図である。
図2】本発明の有利な一実施形態による第2のタッチ・スクリーン・モニタ上の複製画像の表示と図形要素の表示とを示す略図である。
図3】本発明の別の実施形態における複製された画像の表示の別の実施例を示す。
図4a】本発明の有利な一特徴による第2のタッチ・スクリーン・モニタ上の表示を示すもので、これによって撮像された身体部位の記号に時間識別マーカーを位置決めすることが可能になる。
図4b】本発明の有利な一特徴による第2のタッチ・スクリーン・モニタ上の表示を示すもので、これによって撮像された体部位の記号に時間識別マーカーを配置することが可能になる。
図5】本発明の具体的な一特徴による第2のタッチ・スクリーン・モニタ上の表示を示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の他の特徴および利点は、決して制限的でない本発明の例示的な実施形態を示す添付図面を参照して以下に記載する説明から明らかになるであろう。
図1は、本発明による電子表示システム1を概略的に示す。この電子表示システム1は、プローブ3を用いて媒体の画像を取り込むことが可能な超音波画像装置2に結合される。
【0046】
本発明によると、電子表示システム1は、少なくとも1つの処理モジュール10と2つの表示モニタ11および12とを備え、これらの1つ、表示ユニット12はタッチ・スクリーンである。タッチ・スクリーン12は、シングル・タッチ・スクリーンまたはマルチ・タッチ・スクリーンでありうる。
【0047】
処理モジュール10は、超音波画像装置2を用いて得られ第1のモニタ11に表示されるような超音波画像の複製101に対して少なくとも1つのサブモジュールを備える。これらの複製101手段は、複製を第2のタッチ・スクリーン・モニタ12に送り、ここで複製は少なくとも部分的に表示される。
【0048】
このような複製は、既知の手段、たとえば、主モニタ上の過去のスクリーンキャプチャーの部分的な表示を用いて得られ、あるいは、第2のモニタに表示された画像を含む別のバッファーメモリ内の主モニタの画像を備えるバッファーメモリに保存し再コピーすることによって得られる。また、グラフィックスカードを介して、ビデオの流れを2つのモニタに出力先を変更するか、あるいは共有することが検討されてもよい。
【0049】
図2は、タッチ・スクリーン・モニタ12を示す本発明の例示的な実施形態を示し、モニタ12では複製画像120がスクリーンの背景に表示されるが、スライドポテンショメータ130は複製画像120に重ね合わせられる。有利な一実施形態において、スライドポテンショメータ130は、時間利得補償に使用され、この補償は超音波信号振幅の増幅に対応する。
【0050】
重ね合わされるポテンショメータの使用に関する他の応用は、心臓病学を対象として特に設計された構成に関する。この場合、新たな1組のポテンショメータがタッチ・スクリーンの制御パネル上で垂直に操作できる。
【0051】
先行技術において、この補償は、一般に、電子表示システムの制御パネルに組み込まれ、一定数の物理的なスライドポテンショメータを使用し、したがって、ポテンショメータの最大移動距離はやはり固定される。この場合、ポテンショメータの数およびそれらの可動範囲を使用されるプローブおよび/または選定される臨床応用に関して修正することは可能でない。
【0052】
したがって、既知の実施は制限される。これは、高周波プローブが使用されるときや、診断の深さが浅いときに特に障害となる。
本発明は、事実上、タッチ・スクリーン・モニタ12の画像120に重ね合わされる所望の数のポテンショメータを表示するためにソフトウェアを修正するだけでポテンショメータの数を容易に修正できるという利点を有する。
【0053】
また、必要なポテンショメータのみを表示することも可能である。たとえば、ポテンショメータが一連の深さのストリップに対応するように垂直に取り付けられるとき、得られる画像が浅い診断深さにある場合、最も深い領域に対応するポテンショメータを表示しないことが可能である。こうすることによって、最後のポテンショメータが使用されていないことに大抵は気付かないユーザを不安にさせがちなポテンショメータの中立復帰(neutralizing)が回避される。
【0054】
また、本発明は、2つの画像処理の選択肢が可能である場合、ユーザが画像の診断深さを浅くするとき、所与の一定数のポテンショメータに関して探査深さに沿って利得増幅を再配分せざるを得ない状態を回避する。一定数のポテンショメータに関するこのような再配分は、種々の深さと、これらのポテンショメータの機械的な位置と採用される利得値との非干渉性との間の推移を経て移動するとき、画像全体にわたって一般的な利得の変動を生じるので、障害となる。さらに、自動利得補償が採用される場合、これらのポテンショメータの機械的位置とシステムによって採用される利得値との間に非干渉性がある。
【0055】
本発明では、画像収集条件に基づいてデータに関する画像処理の要求に完全に適合するように、図形要素、たとえば、利得補償ポテンショメータを複製超音波画像に表示させることによって上記のすべての問題を解決することができる。
【0056】
本発明の有利な一実施形態において、ポテンショメータ線に沿ったスライドの位置は、タッチ・スクリーン12上の指の進路131とポテンショメータの各線との交差によって決定される。
【0057】
このため、タッチ・スクリーン上の時間利得補償の実施を記載する文書で定められるような一般慣行、すなわち、水平移動における各ポテンショメータの個々の操作とは対照的に、すべてのポテンショメータ130が1回の移動で調整できるので、ポテンショメータの調整が抜本的に簡素化される。これは、タッチ・スクリーンの場合にのみ可能である。
【0058】
上記によって、ユーザが手のひらまたは手の甲を使用するか、あるいは2本の指の間で個々に制御パネル上にあるすべての物理的なポテンショメータを操作せざるをえない状態を回避する。
【0059】
したがって、深さに関する伝播媒質内での音波の減衰は、こうして決定される補正曲線によって素早く補償される。
とはいえ、タッチ・スクリーン12上で仮想的に実施される各スライド個々の水平または垂直移動によって、各ポテンショメータを調整する準備をしておくことは可能である。また、マルチ・タッチ・スクリーン12が使用される場合、ユーザは、複数のリニアポテンショメータを平行移動させることができる。
【0060】
タッチ・スクリーン・モニタ12は、処理モジュール10の画像処理サブモジュール102に接続され、したがって、タッチ・スクリーン・モニタ12によって実施される処理は、複製画像120に迅速に適用可能である。
【0061】
ここで、本発明によって、ポテンショメータスライドの移動の影響が直ちに観察されるように、ポテンショメータ130のグラフ表示の下で背景に表示される複製超音波画像120を有することは最も有利であることが注目される。
【0062】
この影響は、既知の表示システムで現在よく見られることであるが、ユーザが制御要素から単一表示モニタの方に視線を上げなくても見える。
処理モジュール10は、処理を適用するサブモジュール103を有利に備え、複製画像120に対して実施される処理を迅速に適用するかあるいは延期して適用するかを選定することができ、これらの処理操作の一部または全部を選定することができる。
【0063】
サブモジュール103によって選定される超音波画像の処理操作は、第1の表示モニタ11に表示される超音波画像に直接適用される。
本発明に従って使用される2つのモニタによって、ユーザは、最大のサイズと最良の分解能で表示される第1のモニタ11で任意の時間に最良の調整を行なって超音波画像を全体として分析することの利益を維持する。また、ユーザは、処理操作を画像全体に移行する前に第2のモニタ12で画像処理操作を調整してもよい。
【0064】
また、電子表示システム1でタッチ・スクリーン12を使用すると、タッチ・スクリーン・モニタ12上で特定の指の動きを直接介して複製画像の特定領域にズームインすることが可能になる。たとえば、拡大ズームは、タッチ・スクリーン12上の2本の指の広がりに関連している可能性があり、タッチ・スクリーン12上で最初は離れていた2本の指を互いに近づけると画像が縮小する。このような機能は、タッチ・スクリーン技術において周知であり、本明細書ではさらに詳細には説明しない。
【0065】
しかしながら、ズームウィンドウを作成するために2本の指を広げて使用することは、マルチ・タッチ・スクリーンの場合にのみ可能である。
したがって、タッチ・スクリーン12上で「エンコーダー」と一般に呼ばれる回転ホイールを用いてこの機能を実現することが可能であり、このホイールは画像に対してその中心からのズームインするために使用され、ズーム比は種々のズーム比の中から選定される。
【0066】
このように、補償の調整は、ズーム機能を用いて定められる縮小されたサイズの領域で実現可能である。したがって、微調整された局所補償調整は、本発明によって容易に実現可能である。
【0067】
タッチ・スクリーン・モニタ12上の画像に対してズームインするとき、主モニタ11上の画像はズームされないので、この主モニタ11上の診断に有用なすべての詳細を評価することが可能になると同時に、利得調整に続くさらなる微調整による分析のためにタッチ・スクリーン12上で病変のコントラストを観察することが可能になることに留意されたい。
【0068】
上記の調整は、主モニタ11上に表示されるような画像に引き継がれても、引き継がれなくてもよい。
有利な一実施において、グラフィカルポテンショメータ130が触れられないときにタッチ・スクリーン12上の複製された超音波画像120を認知しやすいように、これらのポテンショメータは実際には透明化される。他方、これらのポテンショメータは、より望ましい調整を実現するためにその1つが触れられると直ちに不透明になる。
【0069】
図3は、複製超音波画像120が異常121を含む領域120’にズームされている特定のスクリーン表示を示す。
ズームウィンドウを定める領域120’が移動できるように事前の備えがなされる。このような移動は、ズームされた画像の端に表示される垂直および/または水平スクロールバーを用いて得られる。スクロールバーの代わりに、当業者に既知の方法でズームウィンドウを所望の方向に並進させるために移動されるスクリーンに指を直接当てることも可能である。
【0070】
図3に示されるように、本発明に従って、ズームされた領域120’の移動に対して移動可能なズームウィンドウを表わすフレーム151付きの超音波画像全体を表わすサムネイル150を用いてズームウィンドウの移動を識別することが賢明である。
【0071】
ズームウィンドウを移動するために、ズームウィンドウの所望の新たな位置に対応する位置を指でクリックするか、あるいはズームウィンドウを表わすフレーム151を指で新たな位置にスライドさせるようにしておいてもよい。
【0072】
ズームウィンドウ151が関心領域に正しく位置決めされると、ズームされた領域120’は、特に、異常121をきわめて正確に測定するために、あるいは、異常121の形状を決定するために有利に使用される。病変または異常121の測定は、指またはスタイラスをタッチ・スクリーン上に表示される画像に直接当て、本発明によって提案される一定数の測定機能を用いて、非常に素早くかつ正確になされうる。通常、使用される測定ツール、マウスやトラックボールは、モニタから遠ざけて置かれる。これは移動の卓越した調整を必要とする。このことによって、たとえば、病変の周辺を測定するときなど、使いやすさと測定精度に支障が出る。
【0073】
具体的には、キーはタッチ・スクリーン12上に描かれうる。これらのキーは、重ね合わせられるか否かにかかわらず、アクティブにされると、幾何学的要素がズームされた図120’に描かれて測定が可能となる。
【0074】
図3の実施例において、キー141は2点間の線をたどることによって2点間の距離を測定するために使用されるキーであり、キー142は表面、周囲、短軸または長軸の長さを測定する働きをする楕円を描くために使用されるキーであり、キー143は、たとえば、異常121の周囲に輪郭をフリーハンドで描くことができるキーであり、144はズームパワーを表示するウィンドウである。
【0075】
一定数の他のボタン/キーは、この表示ウィンドウの終了(ボタン145)、全体として描かれるような幾何学的要素の削除(ボタン146)、個別の削除(ボタン147)、測定の凍結(ボタン148)、および複製画像120’に描かれた幾何学的要素の凍結の可能性を提供する。
【0076】
種々の測定値および幾何学的要素が確定されると同時に、これらは、リアルタイムで、あるいはモニタ11に表示されるような画像に対してこのキー148をアクティブにすることによって、直ちに再現される。
【0077】
本発明のこれらの機能があれば、フリーハンドで描かれた外周または表面を測定することがきわめて容易である。このことは、病変または異常121の輪郭およびサイズを特徴付けるうえで特に有用である。
【0078】
たとえば、周囲を測定する線をたどるために、タッチ・スクリーン12上の原点に指の位置を定め、この後、異常121の輪郭が指またはスタイラスで追跡される。この後、この測定は、指またはスタイラスを離すか、測定を受け入れる専用の選択キーを押すことによって終了する。
【0079】
本発明によると、測定カーソルおよび進行中のトレース線をタッチ・スクリーン・モニタ12上および主モニタ11上に同時に表示することが意図される。このようにすると、主モニタ11に対して従来の測定アプローチを維持できると同時に、より小型のタッチ・スクリーン12上で作業することによってきわめて正確な測定を行なえる可能性を提供することが可能である。
【0080】
タッチ・スクリーン・モニタ12を使用すると、モニタ12の触知性とこのモニタへのコントロールの移行とを利用した他の有利な特徴を実現することができる。
図4は、プローブマーカーが身体部位マーカーに対して位置決め可能な特徴の1つを示す。
【0081】
図4aに示されるように、本発明によると、複数のボタンによって、タッチ・スクリーン12上で、撮像された器官、この場合、乳房に完全に適合される様々な種類の身体部位点(body location point)の間で直接選定することが可能となる。図4aに示される実施例において、身体部位は乳房に関する。ボタン161d〜164dは右乳房に関する種々の身体部位点を提供し、ボタン161g〜164gは左乳房に関する種々の身体部位点を提供する。
【0082】
選択された時点で、図4bにおいて165で示され、選定された左乳房を描く身体部位点は、この後、図4bに示されるように全画面表示される。
この後、プローブマーカー166は、検査が進行中に身体部位点165に対してプローブが位置決めされた点の一端から他端に指をスライドさせることによって、あるいはプローブが身体部位点165に対して位置決めされた場所の2つの端をポイントプレスすることによって、タッチ・スクリーン12上できわめて容易に位置決めが可能となる。
【0083】
この後、プローブマーカー166は、直線セグメントによってタッチ・スクリーン12上に描かれる。たとえば、半円形または円形の新たなグラフが、タッチ・スクリーン12上の第1の接点に現われて、プローブの第1の音響要素の位置を示す。身体部位点の最初の選択では、この点はモニタ11に自動的に表示される。
【0084】
モニタ11上で身体部位点の表示または非表示を選定できる「表示」キーまたは「マスク」キーをアクティブにすることによって、表示されるような超音波画像に印刷する身体部位点が付随したプローブマーカーを送ることも送らないことも可能である。キー167は、別の身体部位点を選定することができるよう、図4aに示されるような表示に戻るために使用される。キー168は、この機能を終了するために使用される。
【0085】
この特徴は、マーカーの位置決め手段を既知の身体部位点に適用しないようにする。通常、身体部位点の選択は、制御パネル上のボタンによって行なわれる。このボタンには、1組の部位点が示され、これらの部位点から所望の点が選定されなければならない。所望の点が選定されると、この部位点は主モニタに表示され、第2の動作は身体部位点へのプローブマーカーの位置決めからなる。
【0086】
プローブマーカーは身体部位点165の対応する場所で位置決めされなければならず、この後、プローブマーカーは回転によって正しい方向に向けられなければならないので、上記のような操作を実行することは容易でない。これは、並進移動を伴い、その後に、回転運動が続いてユーザに種々のコントロールを作動させるよう強要する。プローブマーカーの非常に簡単な位置決めを提案する本発明の利益を理解することは容易である。
【0087】
図5は、本発明によって容易に実施可能な第2の有利な特徴を示す。この特徴では、最新のすべての超音波装置と同様に、患者データおよび画像注釈を入力するための物理的な英数字キーボードを使用しなくて済む。その主な欠点は、キーボードはめったに使用されないものの制御パネルが非常に扱いにくくなることである。
【0088】
空間の使用についてのこの問題を解決するために、既知の観察システムで使用される単一表示モニタ上で図式的に表わされる仮想キーボードを使用することが知られている。しかしながら、これは、超音波画像に対する利用可能空間を減らすと同時に、モニタに頼らざるをえないユーザに対してこれらのコントロールの最適な位置決めを提供しないので、実用的でない。
【0089】
本発明では、重ね合わされた表示に関する本発明に特有の機能に加えて、仮想キーボードを表示して制御パネルの混雑を制限し、仮想キーボードのこのような使用をより実用的にするためにタッチ・スクリーン・モニタ12を使用することができる。上記の仮想キーボードはユーザの言語で容易に構成可能であるので国際化キーボードに対する要求を満たすことはきわめて容易であることが具体的に確認される。また、単一モニタ、さらにはタッチ・スクリーン・モニタが使用される場合と異なり、タッチ・スクリーン12は、ある距離を置いて、表示システムを使用する人の手の届く理想範囲内で、主モニタ11のユーザの視界を妨げずに設置することが可能である。
【0090】
図5において、タッチ・スクリーン12に示されるキーボード170には、キーボード170のキーの真上のタッチ・スクリーン12上に位置決めされたテキストフィールド171が付随している。これは、ユーザが書込みの挿入を目的として仮想キーボードと表示モニタ11の両方を見ざるを得ない状態を回避する。
【0091】
実際には、テキストフィールド171は可視的な文字数が必然的に制限されており、表示は有利なことに右から左へのスクロール表示である。このことによって、常に、入力される最後の文字を表示してチェックすることができる。
【0092】
テキストの全体はメモリの中に残り、したがって、エラーは従来の前方削除ツールまたは後方削除ツール、あるいはカーソルの再位置決めを用いて修正可能である。有利なことに、ユーザがカーソルを主モニタ11に表示されるような超音波画像内の別のテキストゾーン移動するとき、あるいは仮想キーボード上で適切なキーを押すとき、フィールド行171はその内容が空の状態にある。
【0093】
有利なことに、ユーザがテキストを備える領域でテキストカーソルを位置決めするとき、このテキストはキーボード170のテキストフィールド171に表示される。このため、どんな変更も素早く編集することが可能である。
【0094】
マルチ・タッチ・スクリーンの使用では、仮想キーボード170上でキーの組合せが管理可能であることが確認される。たとえば、従来のキーボードで知られる組合せを用いて「大文字」と「小文字」の選定が可能である。
【0095】
とはいえ、シングル・タッチ・スクリーンが使用される場合、仮想キーボードが提供する柔軟性によって、アルファベット文字と同様に直ちにアクセスできる特殊文字の行を生成するこができ、「大文字」から「小文字」に、またこれとは逆に、キーボード全体を変更するための専用キーが備えられてもよい。
【0096】
他の機能は、本発明によって、タッチ・スクリーン12を直接使用して画像表示とは独立に実施できる。このことは、複数の用語の中から1つの用語を選択することによって画像に注釈が付けられるように、本発明の電子表示システムおよび/またはこの電子システムに接続された超音波装置が注釈について設定可能な辞書を備えるときに、特に当てはまる。
【0097】
本発明は、タッチ・スクリーン12上で直接指またはスタイラスを使って辞書の中の種々の注釈をスクロールして、その後に関心のある注釈を選定する可能性をユーザに提供する。
【0098】
この解決策の長所は、複数ページを検索せざるをえない状態を回避し、より速く所望機能にアクセスできることである。
さらに、指またはスタイラスで各注釈ボタンを所望位置に移動することによって、注釈の辞書を再編成できるようにしておくことが可能である。
【0099】
別の特徴によると、従来の超音波装置は、進行中の検査に関するアーカイブ画像を表わすサムネイルの表示を提供する。
この表示は、一般に、単一モニタの端の1つに与えられ、ユーザがここをクリックすることによって、その全画面表示に対する画像を、特に、注釈および/または測定を目的として選択することができる。
【0100】
最新の手段を用いて進行中の検査に関するアーカイブ画像の中から所望の画像を選択することは、関心のある画像を探してからこの画像を選択するためにサムネイルをスクロールする必要があり、複雑である。これは、一般に、この画像を選択する専用手段と選択ポインター、たとえば、マウスポインターのいずれを選ぶかの裁定となる。
【0101】
「レビュー」モードがある場合、収集されて記憶された画像の複数のサムネイルが検査中に保存される。これらは、このモードがアクティブにされてユーザがこれらを頻繁に再編成したいときに表示される。この操作は、困難であるうえに既知の手段ではほとんど思い当たらないことが分かる。本発明では、進行中の検査に関するアーカイブ画像を表わすすべてのサムネイルをタッチ・スクリーン12に切り換えて、これらの画像を同時にスクリーン上に表示せずに識別できるように十分なサイズで表示することが可能である。
【0102】
また、本発明によると、タッチ・スクリーン12上で専用のコントロールを用いて、たとえば、マルチ・タッチ・スクリーン上で2本の指でサムネイルの1つを拡大し、この後、他のサムネイルも自動的に同じサイズになるようにすることによって、サムネイルのサイズをユーザが制御しうるようにすることも可能である。
【0103】
スクリーン上に現われていないか、あるいは一部しか現われていないサムネイルを見るためには、スクロールバーを指で操作するとサムネイルを移動させることができる。
この後、タッチ・スクリーン12上で指またはスタイラスでダブルクリックまたはダブルストライクすると、サムネイルの全画面が第1のモニタ11上に表示される。
【0104】
画像を再編成する場合、タッチ・スクリーン12を使用するとユーザのタスクが簡素化される。ユーザは、指またはスタイラスを用いて画像を選択し、これを右から左に、あるいは上から下にスライドさせる。指の圧力を解放すると、画像は上記のようにスライドさせて定められた点に挿入され、他の画像は自動的に位置を変える。
【0105】
サムネイルがスクリーン端の1つの方に移動されて、ほかに目に見えないサムネイルがあれば、これらのサムネイルはタッチ・スクリーン12上に表示するためにシステムによって自動的に移動されて、選択されたサムネイルを選定された点に挿入することができる。
【0106】
また、本発明では、三次元体積の操作または3つの回転軸を中心とする関連切断面の操作を容易に行なうことができる。
ポテンショメータに基づく上記の調整は、一般に、回転軸当たり1箇所であり、現在のところ、従来型の超音波装置に対して可能である。
【0107】
本発明は、表示面内で体積または切断面を変換することについての要求を満たすことができる。本発明では、超音波画像表示モニタ11から独立しており、しかも三次元体積または関連切断面の移動が可能なタッチ・スクリーン12を有することが可能である。
【0108】
上記の体積または切断面がタッチ・スクリーン12上で複製された時点で、体積または切断面の中心において指またはスタイラスの位置を定めるために、スクリーン12の平面内での指またはスタイラスの移動方向への移動が命令される。
【0109】
スクリーン12の平面内における体積の回転は、画像端の1つで指またはスタイラスの位置を定め、この指またはスタイラスをスクリーン端の1つに対して平行移動することによって行なわれる。
【0110】
スクリーン12の平面に垂直な軸を中心とする回転は、対象の周囲で指またはスタイラスの位置を定める手段、この対象の周囲にほぼ追随してこの指またはスタイラスを円運動させる手段、あるいはタッチ・スクリーン12上の回転ノブを使用する手段の1つを選定することによって可能である。
【0111】
また、体積にズーム機能を使用し、その後に「フライスルー」、すなわち、このズームされた体積の可視化が続くようにすることも可能である。
フライスルーが後に続くこのズーム機能は、ズーム比を増加させる回転ノブを使用し、ノブを時計回りに回転させてフライスルーを可能にすることによって実現可能である。逆に、ズーム比は減少でき、体積はノブを反時計回りに回転させることによってユーザから距離を置くことができる。
【0112】
また、タッチ・スクリーン12がマルチ・タッチ・スクリーンである場合、体積の中心近くに2本の指の位置を定め、所望のズーム効果に応じてこれらの指を互いに遠ざけたり近づけたりすることも可能である。
【0113】
最後に、様々な実施形態が以下の特許請求の範囲で定められる本発明の原理に従って実施可能であることが注目される。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5