(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の噴霧ノズル及び前記第2の噴霧ノズルの少なくとも1つは、前記の噴霧された洗濯水の下部限界及び上部限界のそれぞれを形成するために、第2の表面と第3の表面をさらに有する、請求項1に記載の洗濯物処理方法。
前記ガスケットは、前記第1の噴霧ノズル及び前記第2の噴霧ノズルの少なくとも1つに洗濯水を導くためのガスケットチャンネルを備える、請求項2に記載の洗濯物処理方法。
前記ドラムが加速した時は、前記ドラム内の洗濯物は遠心力により前記ドラムの内側にくっついて回転し、前記ドラムが減速した時は、洗濯物は前記ドラムの内部から分離する、請求項11に記載の洗濯物処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の長所及び特徴、そして、これを獲得するための方法は、添付の図面と共に以下で説明した実施例を参照することによって明らかになるだろう。しかし、本発明は、下記に開示した実施例に制限されるものでなく、互いに異なる多様な形態で具現される。より正確に言うと、これら実施例は、本開示内容を徹底的かつ完全に理解できるようにする一方、当業者に本発明の範囲を十分に伝達するために提供されたものであって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。明細書全般にわたって同一の図面符号は同一の構成要素を示す。
【0021】
以下、本発明に係る洗濯物処理装置の例示的な実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例に係る洗濯物処理装置を示した斜視図で、
図2は、
図1のA―A線に沿う洗濯物処理装置の側断面図で、
図3は、本発明の一実施例に係る洗濯物処理装置の洗濯水噴霧構造を示した図で、
図4は、
図3のB―B線に沿う断面図である。
【0023】
図1〜
図4を参照すると、本発明の一実施例に係る洗濯物処理装置100は、キャビネット110と、外部から供給される洗濯水を貯蔵するためにキャビネット110の内部に配置されるタブ121と、洗濯物を収容するためにタブ121の内部に配置されるドラム122と、ドラム122に回転力を供給するための駆動ユニット130と、外部の水源から供給される洗濯水を供給するための水供給バルブ125と、タブ121から洗濯水を排水するための排水ホース151と、ポンプ160とを含む。
【0024】
キャビネット110は、洗濯物処理装置100の外観を形成し、前方及び上側が開放されているキャビネット本体111と、洗濯物が貫通して投入される洗濯物流入口119を備えており、キャビネット本体111の前方に結合される前方カバー112と、前方カバー112の上部に提供され、ユーザインターフェースを提供する制御パネル115と、キャビネット本体111の上側に提供される上側カバー116とを含む。
【0025】
洗濯物流入口119を開閉するためのドア113は前方カバー112にヒンジ結合されている。制御パネル115には、洗濯物処理装置100に関する多様な種類の状態情報を表示するための表示部117と、ユーザが洗濯コース、各サイクルに対する作動時間、及び予約などの多様な種類の制御命令を入力できるようにする入力ユニット118とが提供される。
【0026】
洗濯コースには、洗濯物の種類又は機能によって異なる、標準コース、ランジェリー/ウールコース、煮洗いコース、急速洗濯コース、機能性衣類コース、無騒音コースが含まれる。主に、洗濯物処理装置は、洗濯サイクル、濯ぎサイクル、及び回転サイクルを行う。それぞれのサイクルでは、水供給、洗濯、濯ぎ、排水、回転、又は乾燥が行われる。
【0027】
洗剤ボックス133には、洗濯洗剤、繊維柔軟剤、又は漂白剤などの洗剤が投入されている。洗剤ボックス133は、前方カバー112の前方から容易に引き出せるように前方カバー112の前面に提供されることが望ましい。洗濯水が供給されると、洗剤ボックス133内部の洗剤が洗濯水と混合され、このように形成された混合物がタブ121の内部に流入する。
【0028】
タブ121は、スプリング124によって上側カバー116にぶら下げられており、ドラム122が回転する間に発生する振動を吸収するようにダンパー126によって支持される。ドラム122は、駆動ユニット130によって回転する。ドラム122の内部には、ドラム122が回転する間に洗濯物を持ち上げるためのリフター135が提供される。
【0029】
ガスケット140はキャビネット110とタブ121との間に提供される。ガスケット140の一側はキャビネット110に結合され、ガスケット140の他側はタブ121の開放された前方部の円周面に結合される。結果的に、タブ121の内部に貯蔵されている洗濯水がタブ121とキャビネット110との間に漏れることが防止される。また、ガスケット140には、タブ121の振動を吸収するためにガスケットの円周面に沿ってしわが形成される。
【0030】
図4を参照すると、ガスケット140は、タブ121に結合されるタブ結合部141と、キャビネット110に結合されるキャビネット結合部144と、タブ結合部141とキャビネット結合部144との間に配置され、振動を吸収するためのしわを形成するように曲げられるしわ部143と、しわ部143によって形成される溝部142とを含む。
【0031】
コネクタ164は溝部142を通して結合される。コネクタ164を通して噴霧ノズル170、180に流動する洗濯水の一部が溝部142に噴霧されるように噴霧ホール165を形成することもできる。噴霧ホール165を介して噴霧される洗濯水は、溝部142に沿って下方に流動し、洗濯物から分離される残留洗剤又は汚染物質を洗い流す。結果的に、ガスケット140の下部には排水口(図示せず)が設けられ、噴霧溝142に沿って下方に流動する洗濯水は排水口を介して排水されることが望ましい。
【0032】
ガスケット140は単一材料で形成することもできる。選択的に、ガスケット140のタブ結合部141は、タブ140との結合強度及び十分な剛性を保障するように堅い材料で形成することもでき、ガスケット140のキャビネット結合部144は、タブ121からキャビネット110に伝達される振動を緩和するように弾性材料で形成することもできる。
【0033】
洗濯物がドラム122の回転によってドラム122から放出されてガスケット140とキャビネット110との間に挟まることを防止するために、又は、洗濯後にドア113が開放される場合、洗濯物が外側に溢れ出ることを防止するために、ガスケット140の内部円周面に突出部145を設けることもできる。
【0034】
一方、ガスケット140には、タブ121からドラム122の内部に放出される洗濯水を噴霧するための第1の噴霧ノズル170及び第2の噴霧ノズル180が提供される。本実施例で、このような二つの噴霧ノズル170、180は洗濯水を噴霧するように使用される。しかし、本発明がこれに制限されることはない。例えば、ドラム122の内部に複数の方向に洗濯水を噴霧するように、二つ以上の噴霧ノズルを提供することもできる。
【0035】
また、本実施例では、二つの噴霧ノズル170、180がガスケット140に提供されるが、噴霧ノズル170、180がドラム122の内部に洗濯水を噴霧する限り、これら噴霧ノズル170、180は多様な位置に提供することもできる。例えば、ドラム122の内部に洗濯水を噴霧するために、噴霧ノズル170、180をドラム122の前方に提供することもできる。望ましくは、噴霧ノズル170、180は、ドラム122の内部に上方に洗濯水を噴霧するようにドラム122の前方にドラム122の下側に提供される。
【0036】
タブ121に貯蔵されている洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされた後、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧される。このような方式で洗濯水の循環がなされる。本実施例で、洗濯水の排水及び循環は単一ポンプ160によって行われる。しかし、本発明がこれに制限されることはなく、例えば、排水用ポンプと循環用ポンプをそれぞれ別途に提供することもできる。
【0037】
ポンプ160によってポンピングされた洗濯水は配分装置161によって配分され、それぞれの第1の噴霧チャンネル162と第2の噴霧チャンネル163に沿って第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180に案内される。このとき、ポンプ160は、洗濯水が第1の噴霧ノズル170及び第2の噴霧ノズル180によって同時に噴霧される方式で洗濯水をポンピングすることもできる。結果的に、洗濯水は、洗濯物に両方向に噴霧され、洗濯物を効果的に処理する。また、ドラム122の回転方向とは関係なく、均一な性能で洗濯物を処理することができる。
【0038】
タブ121の上面及び/又は下面には、ドラム122に振動が発生する場合、慣性によってタブ121の安定性を維持するためのウェイト(weight)155、156が提供される。これらウェイト155、156は、タブ121の上面に提供される上部ウェイト155と、タブ121の下面に提供される下部ウェイト156とを含むこともできる。
【0039】
噴霧ノズル170、180は、コネクタ164によってガスケット140に連結することもできる。第1の噴霧ノズル170をガスケット140に連結するためのコネクタ164は
図4に示されている。第2の噴霧ノズル180も同一の構造でガスケット140に連結される。コネクタ164は、ガスケット140を通して延長され、第1の噴霧チャンネル162と第1の噴霧ノズル170とを連結する。
【0040】
本実施例で、第1の噴霧ノズル170及び第2の噴霧ノズル180に連結されたコネクタ164が下部ウェイト156に干渉しないように、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180が下部ウェイト156の両側に配置される。ガスケット140にコネクタ164が提供されない構造の場合、本実施例とは異なって、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180の配置がこれに制限されることはない。
【0041】
一方、ドラム122の内部に洗濯水を均一に噴霧するために、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180が垂直対称ラインを中心に互いに対称をなすように、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、ガスケット140の中心を通過する垂直対称ラインの左側及び右側に提供することもできる。
【0042】
このような構造において、第1の噴霧ノズル170は、ガスケットの略左側上部から右側下部に至る範囲のドラム122の一領域内に洗濯水を噴霧するためにガスケット140の左側下部に提供され、第2の噴霧ノズル180は、ガスケットの略右側上部から左側下部に至る範囲のドラム122の一領域内に洗濯水を噴霧するためにガスケット140の右側下部に提供される。
【0043】
図5A及び
図5Bは、本発明に係る洗濯物処理装置に適用される噴霧ノズルの一実施例を示した図である。
図5A及び
図5Bを参照すると、噴霧ノズル170は、洗濯水が貫通して流入する流入部171と、噴霧される洗濯水を内部に送るための第1の表面172と、洗濯水の噴霧幅を制限するために第1の表面172の両側から延長される第2及び第3の表面173、174とを含む。
【0044】
ポンプ160によってポンピングされた後、流入部171を通して流入する洗濯水は、流入部171の流出端部171hの反対側に形成され、ドラム122の内部に傾斜した形態で延長する第1の表面172に沿って案内されてから噴霧される。このとき、洗濯水がポンプ160のポンピング圧力によって第1の表面172に沿って案内されるので、洗濯水が分散状態で噴霧されることによって、噴霧される洗濯水が扇形にドラム122に到逹するようになる。したがって、同一の量の洗濯水が噴霧される場合にも、洗濯水が広い領域にわたって噴霧される。本実施例のように第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180がガスケット140の両側に提供される場合、洗濯水がより広い領域にわたって効果的に噴霧される。
【0045】
一方、第1の表面172は、第1の表面172の幅が流出端部に行くほど漸次増加するように形成される。第2の表面173と第3の表面174は、第1の表面172の両側から延長される。結果的に、第2の表面173と第3の表面174は、噴霧される洗濯水の噴霧幅を制限する。また、第2の表面173は噴霧される洗濯水の下部限界を形成し、第3の表面174は噴霧される洗濯水の上部限界を形成する。このとき、第2の表面173と第3の表面174は、噴霧される洗濯水の上部限界a2と下部限界a3との間の噴霧領域が
図10の点Cで示したドラム122の回転軸線と交差するように形成される。
【0046】
一方、第1の表面172には、洗濯水の流動方向に配列される複数のリブ175を提供することもできる。これらリブ175により、第1の表面172に沿って案内される洗濯水の深さが変更される。結果的に、隣接する各リブ175間で噴霧される水流が厚いメーン噴霧ストリームを構成し、これら各メーン噴霧ストリーム間にそれぞれ薄い水膜が形成される。
【0047】
洗濯水が上述した形態で噴霧されることによって、メーン噴霧ストリームが洗濯物に付着された汚染物質に強力な衝撃を加えるとともに、洗濯物を曲げて伸ばすことによって、洗濯性能を改善する。また、水膜により、依然として十分な洗濯水の噴霧面積が確保される。
【0048】
図6は、本発明に係る洗濯物処理装置に適用される噴霧ノズルの他の実施例を示した図で、
図7は、
図6のC部分を示した部分拡大図で、
図8は、
図7のD―D線に沿うE部分の拡大断面図である。
【0049】
図6〜
図8を参照すると、本実施例は、噴霧ノズル370、380がガスケット140と一体型で形成される点で上述した実施例と異なっている。噴霧ノズル370、380は、ガスケット140から突出形成される。ガスケット140には、洗濯水を噴霧ノズル370、380に案内するためにガスケットチャンネル371が提供される。ガスケットチャンネル371は、コネクタ364によって噴霧チャンネル162、163に連結することもできる。
【0050】
本実施例では、上述した実施例と異なって、噴霧ノズル370の第1の表面372に溝375が形成される。しかし、本実施例は、このような構造的な差によって上述した実施例と区別されるものではない。本実施例の噴霧ノズル370にリブ175を形成することもでき、上述した実施例の噴霧ノズル170に溝375を形成することもできる。すなわち、リブ175又は溝375の構造は、噴霧ノズルがガスケットに一体型で形成されるかどうかとは関係なく、それぞれの実施例にいずれか一つの構造を適用することもできる。
【0051】
図9及び
図10は、本発明の一実施例に係る洗濯物処理装置の噴霧ノズルによってドラムの内部に噴霧される洗濯水の噴霧形態を示した概念図で、
図11は、洗濯水の噴霧領域を説明するための噴霧ノズルによって噴霧される洗濯水の断面図である。
【0052】
第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、ガスケット140の半分高さの下側にガスケット140の下部両側に提供される。第1の噴霧ノズル170は、ガスケット140の左側下部からドラム122の内部に上方に洗濯水を噴霧し、第2の噴霧ノズル180は、ガスケット140の右側下部からドラム122の内部に上方に洗濯水を噴霧する。ドラム122が回転する間、リフター135によって上昇及び下降する洗濯物10が第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によって定義される噴霧領域を通過することによって、洗濯物10が処理される。本実施例では、噴霧ノズルが落下している洗濯物に上方に洗濯水を噴霧し、洗濯物に強力な衝撃を加えるとともに、洗濯物を曲げて伸ばすことによって、洗濯物の処理性能を改善する。したがって、このような効果を達成するために、
図13及び
図14を参照してより詳細に説明するように、洗濯物がドラムの内側面に沿って上昇及び下降する洗濯運動を研究する必要がある。
【0053】
一方、噴霧ノズル170は、ドラム122の回転軸線Cと結合される中間噴霧ストリームst1と噴霧される洗濯水の上部限界を定義する上部限界噴霧ストリームst2との間の角度である上部噴霧角θ1が、前記中間噴霧ストリームst1と噴霧される洗濯水の下部限界を定義する下部限界噴霧ストリームst3との間の角度である下部噴霧角θ2より大きくなる形態で洗濯水を噴霧する。結果的に、洗濯水がドラム122の上部領域により集中的に噴霧される。
【0054】
ガスケット140の下部に提供される第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180の位置上の特徴のため、第1の噴霧ノズル170は、斜線に沿ってドラム122の左側上部から右側下部に至る領域に洗濯水を噴霧し、第2の噴霧ノズル180は、斜線に沿ってドラム122の右側下部から左側上部に至る範囲の領域に洗濯水を噴霧する。ドラム122の回転軸線と直交する所定の投影面T上で見るとき、洗濯水噴霧平面Sと投影面Tとが結合されて斜線lを形成する。
【0055】
再び
図11Aおよび
図11Bを参照して投影面T上の噴霧洗濯水の形態を考慮すると、第1の噴霧ノズル170によって噴霧される洗濯水は、投影面T上の第2の1/4平面(II)から第4の1/4平面(IV)に至る範囲にわたって斜線を形成し、第2の噴霧ノズル180によって噴霧される洗濯水は、投影面T上の第1の1/4平面(I)から第3の1/4平面(III )に至る範囲にわたって斜線を形成する。結果的に、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、第1の1/4平面、第2の1/4平面、第3の1/4平面、及び第4の1/4平面(I、II、III 、IV)全体に洗濯水を噴霧する。これをドラム122の内部で見ると、洗濯水は、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に均一に噴霧される。
【0056】
メーン噴霧ストリームa1、a2、a3、a4、a5のうち少なくとも一つがドラム122の上部領域に噴霧され、メーン噴霧ストリームa1、a2、a3、a4、a5のうち少なくとも一つがドラム122の下部領域に噴霧されるように噴霧ノズル170、180を形成することもできる。ドラム122の上部領域は、ドラム122の半分高さの上側にあるドラム122の内部空間であり、ドラム122の下部領域は、ドラム122の半分高さの下側にあるドラム122の内部空間である。
【0057】
本実施例において、ドラム122の上部領域に噴霧されるメーン噴霧ストリームの個数は、ドラム122の下部領域に噴霧されるメーン噴霧ストリームの個数より大きい。結果的に、洗濯水はドラム122の上部領域により集中的に噴霧される。
【0058】
図11Aおよび
図11Bを参照すると、メーン噴霧ストリームa1、a2、a3、a4、a5のうち三つのストリーム、すなわち、ストリームa1、a2、a3が第1の1/4平面及び第2の1/4平面(I、II)に噴霧され、残りのストリーム、すなわち、ストリームa4、a5が第3の1/4平面及び第4の1/4平面(III 、IV)に噴霧される。第1の1/4平面(I)は第3の1/4平面(III )の対角線反対側にあり、第2の1/4平面(II)は第4の1/4平面(IV)の対角線反対側にある。
【0059】
図12は、本発明の一実施例に係る洗濯物処理方法を示したフローチャートである。
【0060】
洗濯サイクル又は濯ぎサイクルの間、水の供給が行われる(S210)。洗濯物処理装置は、主に洗濯サイクル、濯ぎサイクル、及び回転サイクルを行う。各サイクルでは、水供給、洗濯、濯ぎ、排水、回転、又は乾燥が行われる。洗濯サイクルでは、洗濯物が洗濯洗剤を含有した洗濯水に浸され、ドラム122の回転によって洗濯物から汚染物質が除去される。濯ぎサイクルでは、洗濯物が繊維柔軟剤を含有した洗濯水内に浸され、ドラム122の回転によって洗濯物から残留洗剤が除去される。
【0061】
水供給は、外部の水源からタブ121の内部に洗濯水を供給する役割をする。水を供給する間に水供給バルブ125が開放され、洗濯水が外部の水源から洗剤ボックス133を通してタブ121の内部に流入する。洗剤ボックス133内では、洗濯水を洗濯洗剤又は繊維柔軟剤と混合することもできる。
【0062】
水供給は、洗濯水が目標水位に到逹するまで継続して行われる。目標水位は、水を供給する前に測定された洗濯物の量(以下、「荷重(load)」という)又は選択コースによって設定される。水を供給する間、ドラム122の回転がなされる洗濯物浸し過程は、洗濯物が洗濯洗剤を含有した洗濯水内に均一に浸される方式で行うこともできる。
【0063】
水の供給が完了すると、ドラム122が回転する(S220)。洗濯物が内部に配置されているドラム122の回転によって洗濯又は濯ぎが行われる。
【0064】
洗濯又は濯ぎは、洗濯洗剤又は繊維柔軟剤を含有した洗濯水に浸されている洗濯物が内部に配置されているドラム122を回転させるための過程である。駆動ユニット130によってドラム122が回転すると、ドラム122内部の洗濯物がリフター135によって上昇及び下降する。洗濯物品間の摩擦及び洗濯物の落下により、洗濯物から汚染物質又は残留洗剤が除去される。
【0065】
洗濯する間、
図13を参照して詳細に説明するように、ドラム122が多様な速度で又は多様な方向に回転することもできる。
【0066】
洗濯水は、ドラム122の内部にポンピングされて噴霧される(S230)。ドラム122が回転する間、タブ121内部の洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされた後、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧される。ポンプ160によってポンピングされた洗濯水は、配分装置161によって配分された後、それぞれの第1の噴霧チャンネル162と第2の噴霧チャンネル163に沿って第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180に案内される。このとき、ポンプ160は、洗濯水が第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によって同時に噴霧される方式で洗濯水をポンピングすることもできる。
【0067】
第1の噴霧ノズル170は、ドラムの略左側上部から右側下部に至る範囲のドラム122の一領域に洗濯水を噴霧するようにガスケット140の左側下部に提供され、第2の噴霧ノズル180は、ドラムの略右側上部から左側下部に至る範囲のドラム122の一領域に洗濯水を噴霧するようにガスケット140の右側下部に提供される。第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、落下している洗濯物に上方に洗濯水を噴霧することが望ましい。
【0068】
図13は、本発明の一実施例に係る洗濯物処理方法の多様なドラム運動を示した図である。
【0069】
図13Aには、洗濯物がドラム122の最下側位置から上昇し、ドラム122の半分高さ付近で下降するように、駆動ユニット130がドラム122を所定の方向に回転させる運動(以下、「タンブリング(tumbling)運動」という)が示されている。タンブリング運動では、ドラム122が約45rpmで連続的に回転し、ドラム122内部の洗濯物が衝撃及び摩擦力によって洗濯される。
【0070】
図13Bには、洗濯物がドラム122の最下側位置から上昇し、ドラム122の半分高さを超えない高さで下降するように、駆動ユニット130がドラム122を所定の方向に回転させる運動(以下、「ローリング(rolling)運動」という)が示されている。ローリング運動では、ドラム122が約40rpm以下で連続的に回転し、ドラム122内部の洗濯物は、転覆するように下降することによって曲げ及び伸張力と摩擦力によって洗濯される。
【0071】
図13Cには、洗濯物がドラム122の最下側位置から上昇し、ドラム122の半分高さ付近で下降するように、駆動ユニット130がドラム122を交互方向に回転させる運動(以下、「スイング(swing)運動」という)が示されている。スイング運動では、ドラム122が約40rpm以下で交互方向に回転する。ドラム122内部の洗濯物は、転覆するように下降することによって曲げ及び伸張力と摩擦力によって洗濯される。
【0072】
図13Dには、洗濯物がドラム122の最下側位置から上昇し、ドラム122の上側付近で下降するように、駆動ユニット130がドラム122を所定の方向に回転させる運動(以下、「ステップ(step)運動」という)が示されている。ステップ運動では、ドラム122が約60rpm以上に回転することによって洗濯物を上昇させる。洗濯物がドラム122の半分高さより高く上昇した後、駆動ユニット130は、洗濯物がドラム122の上側付近で下降するようにドラム122を制御する。洗濯物が下降した後、ドラム122が同一方向に回転することによって洗濯物を上昇させる。ドラム122内部の洗濯物は、洗濯物の落下によって誘発される高い衝撃力によって洗濯される。
【0073】
図13Eには、洗濯物が繰り返して集められてから配分されるように、駆動ユニット130がドラム122の速度を短い周期に変更するスクイージング(squeezing)運動が示されている。スクイージング運動では、ドラム122の速度が約50rpm〜100rpmの速度範囲以内で短い周期に変更され、洗濯物が繰り返してドラムの内側面にくっ付いてから分離される。洗濯物の移動が促進されることによって、洗濯偏差が減少し、洗濯物が洗濯水と均一に接触するようになる。また、洗濯物がドラムの内側面にくっ付くと、洗濯物を通過して洗濯物を浸している洗濯水が洗濯物から搾り出されるように排出される。したがって、汚染物質が洗濯の間に洗濯物から搾り出されるように排出され、残留洗剤が洗濯物から搾り出されるように排出される。さらに、洗濯物が繰り返してドラムの内側面にくっ付いてから分離されることによって、ユーザは視覚的に洗濯物の移動を点検することもできる。
【0074】
上述した各ドラム運動が行われる場合、洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされ、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧されることが望ましい。第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、落下している洗濯物に上方に洗濯水を噴霧することが望ましい。
【0075】
図14は、本発明の一実施例に係る洗濯物処理方法のスクイージング運動を示した図である。
【0076】
本発明の一実施例に係る洗濯物処理方法において、スクイージング運動は、ドラム122が洗濯サイクル又は濯ぎサイクルの間に高速で加速し、ドラム122内部の洗濯物10が回転しながらドラム122の内側面にくっ付くようにした後、ドラム122の減速によって洗濯物がドラムの内側面から分離される過程が短い周期で繰り返される運動である。
【0077】
図14Aにおいて、ドラム122が高速で回転すると、ドラム122内部の洗濯物10が回転してドラム122の内部にくっ付くようになる。ドラム122が約100rpmで回転すると、洗濯物10が回転し、遠心力によってドラムの内側面にくっ付くようになる。望ましくは、ドラム122は、洗濯物10が均一に配分されてドラム122の内側面にくっ付くように適切な速度で適切な時間の間回転する。
【0078】
このとき、洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされ、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧されることが望ましい。第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、落下している洗濯物に上方に洗濯水を噴霧することが望ましい。
【0079】
図14Bにおいて、ドラム122が減速すると、洗濯物10がドラム122の内側面から分離される。ドラム122が、遠心力が洗濯物10に印加されない速度まで減速すると、洗濯物10が重力によってドラム122から分離され、ドラム122の回転によって洗濯物10が均一に移動及び混合される。
【0080】
このとき、上述した場合と同様に、洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされ、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧されることが望ましい。
【0081】
図14Cにおいて、ドラム122が完全に減速すると、洗濯物10がドラム122の中心に集められる。ドラム122が約50rpmで回転すると、洗濯物10がドラムの中心に集められてから転覆される。上述したように、洗濯水は、水供給ベローズ154又は噴霧ホール165から流入し、洗濯物上に均一に噴霧することもできる。
【0082】
その後、ドラム122が再び加速することによって、集められた洗濯物10は、
図14Aに示したように均一に配分されながら回転し、ドラム122の内側面にくっ付くようになる。
【0083】
上述した各段階は、短い周期で繰り返されることが望ましい。加速及び減速が繰り返されるサイクル当たりの時間は1秒〜4秒であることが望ましい。50rpmから100rpmに加速するのにかかる時間は2秒以下であり、望ましくは約1.2秒である。そして、100rpmから50rpmに減速するのにかかる時間は1秒以下であり、望ましくは約0.5秒である。
【0084】
図15は、本発明の他の実施例に係る洗濯物処理方法を示したフローチャートである。
【0085】
まず、ドラム122の内部に配置された洗濯物の荷重が感知される(S410)。ユーザが入力ユニット118を通して洗濯コースを選択し、洗濯開始ボタンを押すと、洗濯サイクルが開始され、荷重が感知される。ユーザによって選択された洗濯コースは、スクイージング運動が行われる洗濯コースであってもよい。多量の洗濯物を洗濯するために、ユーザは、スクイージング運動が行われる特定の洗濯コースを選択することもできる。
【0086】
荷重感知は、多様な方法又は装置によって行うこともできる。本実施例では、駆動ユニット130が所定時間周期の間に所定速度でドラム120を回転させた後、減速時間が測定されることによって荷重を感知する。ドラム122の減速時間が長くなるほど、荷重レベルが高くなる。
【0087】
初期の水供給が行われる(S420)。水供給バルブ125が開放されると、洗濯水は、外部の水源から洗剤ボックス133を通してタブ122の内部に供給される。洗濯水は、洗剤ボックス133の内部で洗濯洗剤又は繊維柔軟剤と混合することもできる。
【0088】
水供給が完了したとき又は水を供給する間、洗濯物浸し過程が行われる(S430)。洗濯物浸し過程は、ドラム122の内部に配置された洗濯物がタブ121の内部に供給される洗濯水内に浸されるように洗濯物を移動させる過程である。一般に、洗濯物浸し過程は、タンブリング運動によって行われるが、上述したスクイージング運動によって行われる場合もある。洗濯物浸し過程の間、洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされ、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧することもできる。
【0089】
荷重が設定された範囲を超えるかどうかが決定される(S440)。洗濯サイクルのドラム運動を決定するために感知された荷重が所定のレベル以上であるかどうかが決定される。
【0090】
荷重が設定された範囲を超えると、一般的な運動が行われ(S450)、スクイージング運動が行われる(S460)。一般的な運動とは、
図13のローリング運動、スイング運動、及びステップ運動のみならず、タンブリング運動も示す。
【0091】
荷重が大きい場合、一般的な運動が繰り返されると、洗濯物がもつれることもあり、洗濯物の移動が不可能になる。これによって、一般的な運動が所定時間周期の間行われた後、スクイージング運動が行われる。また、荷重が小さいと、洗濯物は、回転数が低い場合にもドラムの内側面にくっ付き、スクイージング運動を妨害するようになる。
【0092】
スクイージング運動によると、洗濯物を繰り返して集めた後で分散する方式で洗濯物を移動させるように、ドラム122の速度が短い周期に変更される。洗濯物の移動が促進されることによって、洗濯偏差が減少し、洗濯物が洗濯水と均一に接触するようになる。また、洗濯物がドラム122の内側面にくっ付くと、洗濯物を通過して洗濯物を浸している洗濯水が洗濯物から搾り出されるように排出される。したがって、洗濯の間に汚染物質が洗濯物から搾り出されるように排出され、残留洗剤が洗濯物から搾り出されるように排出される。さらに、洗濯物が繰り返してドラム122の内側面にくっ付いてから分離されることによって、ユーザが洗濯物の移動を視覚的に点検することもできる。
【0093】
洗濯サイクルの間のスクイージング運動の実行時間は、約10分であることが望ましいが、実行時間が荷重又は洗濯コースによって異なる場合もある。
【0094】
スクイージング運動では、洗濯水は、ポンプ160によってポンピングされ、第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180によってドラム122の内部に噴霧されることが望ましい。第1の噴霧ノズル170と第2の噴霧ノズル180は、落下している洗濯物に上方に洗濯水を噴霧することが望ましい。
【0095】
一般的な運動とスクイージング運動がどれだけ多い回数(N)で繰り返して行われたかが決定される(S470)。一般的な運動とスクイージング運動は、洗濯物の移動による洗濯偏差を発生させないようにN回行われる。N回の反復回数は、選択されたコース及び荷重によって変わることもある。
【0096】
一般的な運動とスクイージング運動がN回繰り返して行われると、補助回転(sub spinning)が行われる(S490)。補助回転は、洗濯に使用された洗濯水を外部に排出するための工程である。
【0097】
荷重が設定された範囲以内であると、一般的な運動が行われ(S480)、補助回転が行われる(S490)。
【0098】
補助回転段階(S490)までの工程が一般的な洗濯工程である。濯ぎサイクルを開始するように水供給段階(S420)が再び行われる。このときに供給された洗濯水は、洗濯洗剤と混合されていない水であるが、繊維柔軟剤と混合されることもある。
【0099】
濯ぎサイクルの間のスクイージング運動の実行時間は、約3分であることが望ましいが、実行時間は荷重又は洗濯コースによって異なる場合もある。
【0100】
望ましくは、濯ぎサイクルの間にも洗濯サイクルの段階に相応する段階が繰り返される。しかし、それぞれの段階の作動時間及びN回の反復回数が変更される場合もある。
【0101】
当業者であれば、本発明の技術範囲又は核心特徴を変更せずとも、例示的な実施例が他の特定の形態で行われ得ることを理解できるだろう。したがって、上述した実施例は、全ての態様で例示的に与えられたものに過ぎなく、本発明を制限する意味で解釈されるものではない。本発明の範囲は、本発明の詳細な説明でない添付の特許請求の範囲によって定義される。特許請求の範囲の意味及び範囲内でなされる全ての変更や修正又は等価物は、本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。