(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電動アシスト自転車または当該表示装置は、前記切替スイッチの操作により前記表示器が前記他の情報を表示するように切り替えられた時からの経過時間を計測するタイマを備え、
前記所定条件の他の一つは、前記経過時間が所定時間以上になることである、請求項1に記載の電動アシスト自転車の表示装置。
前記電動アシスト自転車または当該表示装置は、電源のON/OFFを切り替える電源スイッチと、記憶素子と、前記表示器に表示されている表示項目を前記記憶素子に書き込む書き込み装置と、を備え、
前記電源スイッチがONされたときに、それ以前に前記電源スイッチがOFFされたときに前記表示器に表示されていた表示項目を前記記憶素子から読み出し、当該表示項目を前記表示器に表示させる表示制御回路を備えている、請求項1に記載の電動アシスト自転車の表示装置。
補助動力を発生させる電動モータと、記憶素子を有し且つ前記電動モータを制御するモータ制御回路と、前記電動モータに電力を供給する電池と、前記電池の残量を検出する検出器と、請求項1に記載の表示装置と、電源のON/OFFを切り替える電源スイッチと、を備えた電動アシスト自転車であって、
前記モータ制御回路と前記表示装置の前記制御回路とは通信可能に構成され、
前記モータ制御回路は、前記表示装置の前記表示器に表示されている表示項目を前記記憶素子に書き込み、
前記表示装置の前記制御回路は、前記電源スイッチがONされたときに前記モータ制御回路と通信することにより、それ以前に前記電源スイッチがOFFされたときに前記表示器に表示されていた表示項目を前記記憶素子から読み出し、当該表示項目を前記表示器に表示させる、電動アシスト自転車。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態に係る表示装置30の正面図である。
図2は、電動アシスト自転車1の側面図である。表示装置30は、電動アシスト自転車1に取り付けられる。なお、この電動アシスト自転車1は、表示装置30が取り付けられる電動アシスト自転車の一例に過ぎない。表示装置30が取り付けられる電動アシスト自転車の構成は何ら限定されない。
【0012】
図2に示すように、電動アシスト自転車1は車体フレーム2を備えている。車体フレーム2は、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方斜め下向きに延びる2本のチューブ4と、それらチューブ4の後端から後方斜め上向きに延びるチューブ5と、チューブ5の下端付近から後方に延びる左右一対のステー6と、両ステー6の後端部とチューブ5の上部とを結合する左右一対のステー7とを備えている。
【0013】
ヘッドパイプ3には、フロントフォーク8が回転自在に支持されている。フロントフォーク8の下端部には、前輪9が回転自在に支持されている。フロントフォーク8には、ヘッドライト19が取り付けられている。フロントフォーク8の上端部には、ハンドル10が固定されている。
図2では図示を省略しているが、表示装置30はハンドル10に取り付けられる。ただし、表示装置30の取付位置は特に限定される訳ではない。チューブ5の上端にはサドル11が取り付けられている。ステー6の後端部には、後輪12が回転自在に支持されている。
【0014】
電動アシスト自転車1は、乗員によって操作されるペダル15bと、クランクアーム15aを介してペダル15bに連結されたペダル軸15とを備えている。ペダル軸15の周りにはスプロケット15cが設けられている。後輪12のハブ16内には、スプロケット16aが設けられている。スプロケット15cとスプロケット16aとには、チェーン17が巻き掛けられている。
【0015】
電動アシスト自転車1では、乗員のペダル操作のみでの走行と、乗員のペダル操作と電動モータ18(
図3参照)の駆動とを組み合わせた走行とが可能である。ただし、本発明に係る電動アシスト自転車は、必ずしも上記両走行が可能なものに限られない。乗員のペダル操作と電動モータ18の駆動とを組み合わせた走行のみが可能な電動アシスト自転車であってもよい。
【0016】
電動アシスト自転車1は、人力駆動系13と補助力駆動系14とを備えている。人力駆動系13は、乗員がペダル15bを踏んだ際に、ペダル15bに加えられた力(以下、踏力という)を後輪12に与える駆動系である。補助力駆動系14は、ペダル15bに加えられた力に応じた補助動力を電動モータ18から後輪12に与える駆動系である。
【0017】
補助力駆動系14は、チューブ5と後輪12との間に配置されたバッテリユニット23と、ハブ16内に配置された電動モータ18(
図3参照)とを備えている。電動モータ18の駆動力は、図示しない減速機構およびワンウェイクラッチを介して後輪12に伝達される。バッテリユニット23内には、複数の二次電池20が設けられている。電動アシスト自転車1は、電動モータ18を制御するコントローラ50を備えている(
図3参照)。
【0018】
図1に示すように、表示装置30は、複数の情報を選択的に表示可能な表示器31を有している。表示器31の具体的構成は何ら限定されない。表示器31は、例えば液晶表示装置であってもよく、有機EL表示装置であってもよく、LED素子の集合体等であってもよい。表示器31の横には、表示器31の表示項目を識別するためのランプ32,33が設けられている。本実施形態では、表示器31は電池残量と車速とを選択的に表示するように構成されている。ただし、表示器31の表示項目は、電池残量を含む複数の項目であれば足り、電池残量以外の他の表示項目の具体的内容は特に限定されない。他の表示項目は、車速に限らず、例えば走行距離等であってもよい。表示器31の表示項目が電池残量である場合、ランプ32が点灯する。表示器31の表示項目が車速である場合、ランプ33が点灯する。
【0019】
ランプ33の下方には、切替スイッチ34が設けられている。切替スイッチ34は、表示器31の表示項目を切り替えるためのスイッチである。乗員が切替スイッチ34を押すたびに、表示器31の表示項目は電池残量から車速に、または車速から電池残量に切り替えられる。
【0020】
表示器31の左方には、電源スイッチ35が設けられている。表示器31の下方には、ヘッドライト19をON/OFFするためのスイッチ36と、ヘッドライト19のON/OFF状態を示すランプ37とが配置されている。表示装置30の左側部分には、補助動力の大きさを調整するための切替スイッチ38aおよび38bが設けられている。本実施形態では、補助動力の大きさを3段階に調整することができる。切替スイッチ38aおよび38bの右方には、補助動力の大きさを示す3つのランプ39が設けられている。ただし、補助動力の大きさの調整は、3段階に限られない。乗員が切替スイッチ38aを押すたびに補助動力は1段階大きくなり、切替スイッチ38bを押すたびに補助動力は1段階小さくなる。
【0021】
図3は電動アシスト自転車1の制御ブロック図である。表示装置30には、中央演算処理装置(以下、CPUという)40を有するマイクロコンピュータが内蔵されている。CPU40には、スイッチ入力処理部41と、通信制御部42と、表示制御部43とが設けられている。
【0022】
スイッチ入力処理部41は、前述の切替スイッチ34、電源スイッチ35、および切替スイッチ38a,38b等から信号を受け、通信制御部42にスイッチ状態を出力する。通信制御部42は、上記スイッチ状態に基づいて、表示器31に表示すべき項目を表示制御部43に出力する。また、通信制御部42は通信インターフェース44に接続されており、この通信インターフェース44を介してコントローラ50から、電池残量および車速に関する情報等を受ける。表示制御部43は、表示器31に信号を出力することにより、表示器31を制御する。
【0023】
コントローラ50には、CPU60を有するマイクロコンピュータが内蔵されている。コントローラ50には、CPU60の他、電動モータ18に電流を供給するモータ駆動回路52と、EEPROM等からなる記憶素子53と、通信インターフェース54が設けられている。
【0024】
CPU60には、残量計算部61と、通信制御部62と、車速計算部63とが設けられている。残量計算部61は、二次電池20の情報を受け、二次電池20の電池残量を計算する。車速計算部63は、図示しない車速センサから信号を受け、車速を計算する。通信制御部62は、残量計算部61から電池残量の情報を受け取り、車速計算部63から車速の情報を受け取る。
【0025】
電動アシスト自転車1は、乗員の踏力に応じた補助動力を付加するように構成されている。電動アシスト自転車1には、乗員のペダル15bに対する踏力を検出する図示しないトルクセンサが設けられている。コントローラ50には、トルク入力処理部64と、トルク電流計算部65と、デューティ計算部66とが設けられている。トルク入力処理部64、トルク電流計算部65、およびデューティ計算部66は、電動モータ18から踏力に応じた補助動力を発生させるためのものである。
【0026】
トルク入力処理部64は、上記トルクセンサから信号を受け、トルク電流計算部65にトルクの値を出力する。前述したように、電動アシスト自転車1では、乗員が表示装置30の切替スイッチ38aおよび38bを操作することにより、補助動力の大きさを3段階に切替可能となっている。通信制御部62は表示装置30から補助動力のレベル値の情報を受け取り、そのレベル値をトルク電流計算部65に出力する。トルク電流計算部65は、トルクの値と補助動力のレベル値とに基づいて、電動モータ18に供給すべき電流値、すなわち電流指令値を計算する。モータ駆動回路52には、電動モータ18の電流を検出する電流検出回路52aが設けられている。デューティ計算部66は、電流検出回路52aからモータ電流値を受け、モータ電流値が電流指令値と一致するように、モータ駆動回路52に印加するパルス電圧のデューティ比を計算する。デューティ計算部66は、パルス電圧のデューティ比に関する信号、すなわちPWM信号をモータ駆動回路52に出力する。モータ駆動回路52は、二次電池20から電力を受け、電動モータ18に電流を供給する。
【0027】
CPU60には、記憶制御部67が設けられている。記憶制御部67は、記憶素子53に対する情報の書き込み、および記憶素子53からの情報の読み込みを行うものである。記憶制御部67には、トルク電流計算部65から補助動力のレベル値が入力され、通信制御部62から表示器31の表示項目が入力される。記憶制御部67は、上記レベル値および表示項目を記憶素子53に適宜書き込む。なお、上記レベル値および表示項目を記憶素子53に書き込むタイミングは特に限定されない。上記レベル値および表示項目が切り替えられたときに、切替後のレベル値および表示項目を書き込むようにしてもよい。所定時間ごとに上記レベル値および表示項目を書き込むようにしてもよい。本実施形態では、電源スイッチ35がOFFされたときに、上記レベル値および表示項目を書き込むようになっている。
【0028】
電動アシスト自転車1では、表示装置30の表示器31に車速を表示しているときに電池残量が閾値以下になると、表示器31の表示が車速から電池残量に自動的に切り替えられる。次に、表示器31の自動切替制御について説明する。
【0029】
閾値は1つであってもよいが、2つ以上であってもよい。本実施形態では、0%、10%、20%という3つの閾値が設定されている。なお、本実施形態では閾値として、二次電池20の全電池容量に対する残量の百分率を用いているが、閾値として二次電池20の電流または電圧の値自体等を用いることも可能である。
【0030】
図4は、表示器31の自動切替制御のフローチャートである。この自動切替制御は、表示装置30のCPU40によって実行される。まずステップS1において、表示器31が電池残量以外の表示項目を表示しているか否かが判定される。本実施形態では電池残量以外の表示項目は車速のみであるので、ステップS1において、表示器31が車速を表示しているか否かが判定される。判定結果がYESであればステップS2に進む。
【0031】
ステップS2では、電池残量が20%を超える状態から20%以下の状態に変化したか否かが判定される。判定結果がYESであればステップS3に進み、表示制御部43が表示器31の表示を車速から電池残量に切り替える。ステップS2の判定結果がNOであれば、ステップS4に進む。
【0032】
ステップS4では、電池残量が10%を超える状態から10%以下の状態に変化したか否かが判定される。判定結果がYESであればステップS5に進み、表示制御部43が表示器31の表示を車速から電池残量に切り替える。ステップS4の判定結果がNOであれば、ステップS6に進む。
【0033】
ステップS6では、電池残量が0%を超える状態から0%の状態に変化したか否かが判定される。言い換えると、電池残量がなくなったか否かが判定される。判定結果がYESであればステップS7に進み、表示制御部43が表示器31の表示を車速から電池残量に切り替える。ステップS6の判定結果がNOであれば、リターンする。
【0034】
この自動切替制御によれば、表示器31が車速を表示しているときに電池残量が20%を超える状態から20%以下になった場合、表示器31の表示は車速から電池残量に自動的に切り替えられる。そのため、乗員は電池残量が減ったことを容易に把握することができ、乗員に注意を喚起することができる。
【0035】
いったん表示が切り替えられた後、乗員の注意を喚起し続けるために、切替スイッチ34の入力を無効とし、電池残量を継続的に表示させることも可能である。しかし、切替スイッチ34による操作ができなくなると、乗員にとって不便である。そこで、本実施形態では、表示器31の表示が自動的に切り替えられた後であっても、切替スイッチ34の操作により、表示器31の表示を電池残量から車速に切り替えることが可能となっている。
【0036】
切替スイッチ34の操作により表示器31の表示が車速に切り替えられた後、電池残量が更に減って10%を超える状態から10%以下になると、表示器31の表示は再び車速から電池残量に自動的に切り替えられる(ステップS5参照)。そのため、乗員は電池残量が更に減ったことを容易に確認することができ、乗員に強く注意を喚起することができる。
【0037】
また、電池残量がなくなった場合にも、表示器31の表示は車速から電池残量に自動的に切り替えられる(ステップS7参照)。そのため、電池残量がなくなったことを乗員に確実に知らせることができる。乗員は、補助動力が消失した際に、その原因が電池切れであることを容易に認識することができる。
【0038】
電源ON時にそれ以前の電源OFF時に表示していた表示項目が表示器31に自動的に表示されれば、乗員にとって便利である。電動アシスト自転車1では、電源スイッチ35をOFFしたときに表示されていた表示項目が、その後に電源スイッチ35をONしたときに表示器31に自動的に表示されるようになっている。次に、
図5のフローチャートを参照しながら、このような自動表示を行うための制御、すなわち表示項目復帰制御について説明する。
【0039】
前述したように、表示装置30とコントローラ50とは、互いに通信を行うように構成されている(
図3参照)。
図5に示すように、ステップS11では、CPU40により、表示装置30とコントローラ50との通信が電源ON時からの最初の通信であるか否かが判定される。判定結果がNOの場合、ステップS12に進む。ステップS12では、CPU40により、電源スイッチ35が押されたか否かが判定される。すなわち、電源OFF時に該当するか否かが判定される。ステップS12の判定結果がYESの場合、コントローラ50の通信制御部62は、表示器31に表示している表示項目を表示装置30の通信制御部42から受け取り、その表示項目を記憶制御部67に出力する。記憶制御部67はその表示項目を記憶素子53に書き込む。これにより、電源OFF時の表示項目が記憶素子53に保存されることになる。
【0040】
電源ON時には、表示装置30とコントローラ50とは最初の通信を行うので、ステップS11の判定結果はYESとなる。ステップS11の判定結果がYESの場合、ステップS14に進む。ステップS14では、コントローラ50の記憶制御部67は、保存されている表示項目、すなわち、それ以前の電源OFF時に表示器31に表示されていた表示項目を記憶素子53から読み込む。通信制御部62は記憶制御部67から上記表示項目を受け取り、表示装置30の通信制御部42に送信する。通信制御部42はその表示項目を表示制御部43に出力し、表示制御部43は表示器31に上記表示項目を表示させる。これにより、電源OFF時の表示項目が電源ON時に自動的に表示されることになる。
【0041】
以上のように、表示装置30によれば、単一の表示器31において電池残量と車速とを選択的に表示するので、表示器31の大型化を避けることができる。本実施形態によれば、表示装置30をコンパクトにすることができる。車速を表示している間に電池残量が閾値以下に低下した場合、表示器31の表示は車速から電池残量に自動的に切り替えられる。そのため、乗員は電池残量の低下を容易に把握することができ、乗員が適切なタイミングで充電を行うことが期待される。また、乗員の意に反して補助動力が消失してしまう事態を避けることができる。
【0042】
表示器31の表示が電池残量に自動的に切り替えられた後、乗員が切替スイッチ34を操作することにより、表示器31の表示を車速に戻す場合がある。そのような場合であっても、電池残量が更に低下して他の閾値以下になると、表示器31の表示は再び車速から電池残量に自動的に切り替えられる。したがって、乗員は電池残量が更に減ったことを容易に把握することができる。また、切替スイッチ34の操作により車速の表示に切り替えられた後、電池残量が零になった場合にも、表示器31の表示は車速から電池残量に自動的に切り替えられる。そのため、乗員は電池残量がなくなったことを確実に把握することができ、補助動力の消失は電池残量が零になったことが原因であることを容易に認識することができる。
【0043】
電動アシスト自転車1によれば、乗員が電源スイッチ35をONすると、それ以前に電源スイッチ35をOFFした際に表示されていた表示項目が、表示器31に自動的に表示される。そのため、電源OFF時に表示されていた表示項目を再び表示させたいと考える乗員にとって、電源スイッチ35をONした後に切替スイッチ34を操作する手間を省くことができる。例えば、電源ON時に常に電池残量が表示されるようになっている場合、車速を表示させることを好む乗員にとって、電源スイッチ35をONした後、表示器31の表示を電池残量から車速に切り替えるために切替スイッチ34を操作する必要がある。しかし、電動アシスト自転車1によれば、そのような操作が不要となる。一方、電源ON時に常に車速を表示させるようにすることも可能である。しかし、電池残量が低下して表示器31の表示が電池残量に自動的に切り替わった状態で電源スイッチ35をOFFした場合、その後の電源ON時に車速が表示されたのでは、乗員が電池の残量不足に気が付かないおそれがある。しかし、電動アシスト自転車1によれば、表示器31の表示が電池残量に自動的に切り替わった状態で電源スイッチ35をOFFすると、その後に電源スイッチ35をONした場合、表示器31には電池残量が表示されることになる。したがって、電池残量が低下していることに関して、乗員に強く注意を喚起することができる。
【0044】
なお、電源OFF時の表示項目を記憶する記憶素子53の配置箇所は特に限定されない。記憶素子53は、電動アシスト自転車1の任意の箇所に配置することができる。
図6に示すように、表示装置30に記憶制御部67aおよび記憶素子53を設けるようにしてもよい。
【0045】
ただし、本実施形態のように記憶素子53をコントローラ50に設けることとすれば、表示装置30に記憶素子を設ける必要がなくなり、表示装置30の構成を簡素化または小型化することができる。また、コントローラ50における情報の一元化、すなわちコントローラ50において情報をまとめて管理することが可能となる。
【0046】
記憶素子53に対する表示項目の書き込みは所定時間ごとに行ってもよいが、本実施形態では、電源OFF時に行うこととしている。これにより、記憶素子53に対する書き込み回数を少なく抑えることができる。
【0047】
前記実施形態では、電池残量が20%以下になって表示器31の表示が電池残量に自動的に切り替えられた後、切替スイッチ34の操作により表示器31の表示が車速に切り替えられた場合、その後に電池残量が10%以下になると、表示器31の表示は再び電池残量に自動的に切り替えられる。しかし、表示器31の表示を再び電池残量に自動的に切り替える際の条件は、電池残量が他の閾値(この場合は10%)以下になることに限られない。
【0048】
例えば、切替スイッチ34の操作により表示器31の表示が車速に切り替えられた時からの経過時間を計測し、その経過時間が所定時間以上になると、表示器31の表示を再び電池残量に自動的に切り替えるようにしてもよい。例えば、コントローラ50に上記経過時間を計測可能なタイマ55(
図3参照)を設けておき、計測時間が所定時間以上になると表示制御部43が表示器31の表示を再び電池残量に切り替えるようにしてもよい。
【0049】
また、切替スイッチ34の操作により表示器31の表示が車速に切り替えられた時からの走行距離の計測が可能なようにコントローラ50を構成し、走行距離が所定距離以上になると表示器31の表示を再び電池残量に自動的に切り替えるようにしてもよい。
【0050】
前記実施形態では、電源スイッチ35、切替スイッチ38a,38b、および切替スイッチ34は、表示装置30に設けられていた。しかし、電源スイッチ35、切替スイッチ38a,38b、または切替スイッチ34は、表示装置30とは別に設けられていてもよい。言い換えると、表示装置30は、必ずしも電源スイッチ35、切替スイッチ38a,38b、および切替スイッチ34を備えていなくてもよい。
【0051】
前記実施形態では、電池残量が閾値以下になると表示器31の表示を電池残量に切り替える制御回路と、切替スイッチ34の操作により表示器31の表示が車速に切り替えられた後、電池残量が他の閾値以下になると表示器31の表示を再び電池残量に切り替える制御回路とは、いずれもCPU40であり、同一の回路であった。しかし、それらの制御回路は別々に構成されていてもよい。また、電源OFF時の表示項目を次回の電源ON時に表示させる表示制御回路も、CPU40であり、上記制御回路と同一である。しかし、それらは別々の回路であってもよい。