特許第5883385号(P5883385)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5883385
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月15日
(54)【発明の名称】骨のねじ切りのための構成要素
(51)【国際特許分類】
   A61C 8/00 20060101AFI20160301BHJP
【FI】
   A61C8/00 Z
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-527242(P2012-527242)
(86)(22)【出願日】2010年9月6日
(65)【公表番号】特表2013-503664(P2013-503664A)
(43)【公表日】2013年2月4日
(86)【国際出願番号】EP2010005449
(87)【国際公開番号】WO2011026644
(87)【国際公開日】20110310
【審査請求日】2013年8月30日
(31)【優先権主張番号】09011435.6
(32)【優先日】2009年9月7日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506260386
【氏名又は名称】ノベル バイオケア サーヴィシィズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】ジョーネウス, ラース
(72)【発明者】
【氏名】ペターソン, ヘンリク
【審査官】 宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−517530(JP,A)
【文献】 米国特許第05593410(US,A)
【文献】 西独国特許出願公開第02744564(DE,A)
【文献】 国際公開第2008/089885(WO,A1)
【文献】 特表2010−516356(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 8/00
A61F 2/30
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ山形成工具(7,107)およびインプラント(1,101)を含む組合せであって、ねじ山形成工具(7,107)は、骨にねじ山を切削するための切削面を少なくとも1つ有する螺旋状ねじ山(130)を持つねじ山形成部(12,112)を有し、インプラント(1,101)は、骨のねじ山に少なくとも部分的に配置するための螺旋状ねじ山(131)を少なくとも1つ有する骨並置面(23,123)を備え、ねじ山形成部(12,112)の螺旋状ねじ山(130)の少なくとも一部分の縦断面形状は、インプラント(1,101)の螺旋状ねじ山(131)の少なくとも一部分の縦断面形状と実質的に一致する、組合せにおいて、
ねじ山形成部(112)の螺旋状ねじ山(130)の前記断面形状の寸法は、インプラント(101)の螺旋状ねじ山(131)の前記断面形状の対応する寸法より小さく、それによって骨にインプラントが挿入されたときに骨の圧縮が可能になり、ただし、ねじ山形成部(12,112)およびインプラント(1,101)の前記寸法は、それらがそれらの最終位置に相当する位置に整列されるときに、インプラント(1,101)の冠状端から同じ距離に位置する、ねじ山形成部(12,112)およびインプラント(1,101)の横断面で測定されること、
ねじ山形成部(12,112)は、少なくとも部分的に、その根尖端からその冠状端に向かって外向きに先細りであり、インプラント(1,101)の根尖端部分は、その根尖端からその冠状端に向かって外向きに少なくとも部分的に先細りであること、及び
インプラント(1,101)の骨並置面の根尖端の最大直径は、ねじ山形成工具(7,107)のねじ山形成部(12,112)の根尖端の最大直径より大きく、かつねじ山形成工具(7,107)のねじ山形成部(12,112)の冠状端より小さいこと
を特徴とする、組合せ。
【請求項2】
ねじ山形成部(12,112)の前記寸法は、ねじ山形成工具(7,107)の中心長手軸からそのねじ山の先端の外面までの半径であり、インプラント(1,101)のねじ山の前記寸法は、インプラント(1,101)の中心長手軸からそのねじ山の外面までの半径である、請求項1に記載の組合せ。
【請求項3】
ねじ山形成部(12,112)の前記寸法は、ねじ山形成工具(7,107)の中心長手軸からそのねじの谷の外面までの半径であり、インプラント(1,101)のねじ山の前記寸法は、インプラント(1,101)の中心長手軸からそのねじの谷の外面までの半径である、請求項1または2に記載の組合せ。
【請求項4】
ねじ山形成部(12,112)の螺旋状ねじ山(130)のピッチは、インプラント(1,101)の螺旋状ねじ山(131)のピッチと実質的に等しい、請求項1〜3のいずれかに記載の組合せ。
【請求項5】
インプラント(1,101)の骨組織並置面の少なくとも根尖端の最大直径は、ねじ山形成工具(7,107)のねじ山形成部(12,112)の最大直径より小さいかまたはそれに等しく、それによって骨におけるねじ山形成工具(7,107)によって形成されるねじ山へのインプラント(1,101)の受動的なねじ込みが可能になる、請求項1〜のいずれかに記載の組合せ。
【請求項6】
インプラント(1,101)の骨組織並置面の冠状端の最大直径は、ねじ山形成工具(7,107)のねじ山形成部(12,112)の冠状端の最大直径より大きく、それによってインプラント(1,101)の骨組織並置面の冠状端における骨の圧縮が可能になる、請求項1〜のいずれかに記載の組合せ。
【請求項7】
ドリル(4a,4b,4c)と、外科用テンプレート(6)のためのガイドスリーブ(5)とをさらに備える、請求項1〜のいずれかに記載の組合せであって、ガイドスリーブ(5)は、ねじ山形成工具(7,107)を案内するための案内面を有し、ドリル(4a,4b,4c)は根尖部および冠状部に少なくとも1つの切刃を有し、ねじ山形成工具(7,107)は、ガイドスリーブ(5)の案内面による案内のための案内部を有し、ねじ山形成部(12,112)は根尖端を持つ根尖部、および冠状部を備え、ねじ山形成部(12,112)の根尖端の最大直径は、ドリル(4a,4b,4c)の切刃の最大直径より小さいかまたはそれに等しく、それによってねじ山形成部(12,112)の根尖端が骨を圧縮することなくドリル(4a,4b,4c)によって穿孔された骨の陥凹内に受容されることができる、組合せ。
【請求項8】
ねじ山形成部(12,112)の根尖端は、ドリル(4a,4b,4c)の冠状端の切刃の最大直径より小さいドリル(4a,4b,4c)の根尖端の切刃の最大直径より大きい、請求項に記載の組合せ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にインプラント手術の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、ねじ山形成工具およびインプラントの組合せに関する。構成部品は別々に、またはドリルおよびインプラント誘導外科手術用のシステム内で使用することができる。
【背景技術】
【0002】
特定の臨床分野では、顎骨内の配置のようなインプラントの配置時に、インプラントは、例えばインプラントの垂直および横の両方向のインプラントの周囲の骨密度のばらつきのため、その予測される軌跡からずれる傾向がある。例えばインプラントの中心長手軸の片側の骨密度が高い場合、インプラントはより軟らかい骨の方向にずれてしまい、結局は計画された位置とは異なる非最適位置に落ち着く。誘導外科手術中にこれが発生すると、外科用テンプレートのガイドスリーブによって案内されるインプラントマウントがガイドスリーブに引っ掛かり動けなくなることがある。さらに、大部分のインプラントの種類は、冠状端の方が根尖端より広幅である。根尖端から冠状端への幅の増加は2種類、すなわちa)より広幅の歯冠台座を持つ略円筒状インプラント、またはb)根尖端から少なくとも部分的に冠状端に向かって先細りする先細インプラントに分類することができる。そのような先細のインプラントは時として、軌跡の予測経路から逸脱する傾向がある。これは、インプラントの直径が骨に形成される陥凹より徐々に大きくなるいわゆる骨圧縮インプラント(上記b)型)の場合、特にそうである。そのような骨/圧縮インプラントの場合、インプラントの特定の横断面における骨の圧縮が比較的均等であることが望ましい。言うまでもなく、圧縮のレベルは骨の質、すなわち骨質が軟らかいかそれとも硬いかにも依存し、それは配置されたときのインプラントの長さに沿って異なる場合がある。
【0003】
したがって、インプラントを配置するための構成要素の改善された組合せは有利であり、特に、精度の向上、柔軟性の向上、費用対効果、および/または患者の安全性をもたらすことは有利である。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明の実施形態は好ましくは、添付する特許請求の範囲に記載のインプラントの配置のための構成要素の組合せを提供することによって、上で明らかにしたような技術上の1つ以上の欠陥、不利点、または問題を単独でまたは任意の組合せで軽減、緩和、または除去するように努めるものである。
【0005】
本発明の第1態様では、組合せはねじ山形成工具およびインプラントを含む。ねじ山形成工具は、骨にねじ山を切削するための切削面を少なくとも1つ有する螺旋状ねじ山を持つねじ山形成部を有する。インプラントは、骨のねじ山に少なくとも部分的に配置するための螺旋状ねじ山を少なくとも1つ有する骨並置面を備える。ねじ山形成部の螺旋状ねじ山の少なくとも一部分の縦断面形状は、インプラントの螺旋状ねじ山の少なくとも一部分の縦断面形状と実質的に一致する。
【0006】
ねじ山形成部の螺旋状ねじ山の前記断面形状の寸法は、インプラントの螺旋状ねじ山の前記断面形状の対応する寸法と実質的に一致することができる。
【0007】
ねじ山形成部の螺旋状ねじ山の前記断面形状の寸法は、インプラントの螺旋状ねじ山の前記断面形状の対応する寸法より小さくすることができる。
【0008】
ねじ山形成部の寸法は、ねじ山形成工具の中心長手軸からそのねじ山の先端の外面までの半径とすることができる。インプラントのねじ山の寸法は、インプラントの中心長手軸からそのねじ山の外面までの半径とすることができる。
【0009】
ねじ山形成部の寸法は、ねじ山形成工具の中心長手軸からそのねじの谷の外面までの半径とすることができる。インプラントのねじ山の寸法は、インプラントの中心長手軸からそのねじの谷の外面までの半径とすることができる。
【0010】
ねじ山形成部の螺旋状ねじ山のピッチは、インプラントの螺旋状ねじ山のピッチと実質的に同等とすることができる。
【0011】
ねじ山形成部は、少なくとも部分的に、その根尖端からその冠状端に向かって外向きに先細りさせることができる。インプラントの根尖端部分は、その根尖端からその冠状端に向かって外向きに少なくとも部分的に先細りすることができる。
【0012】
骨組織並置面の少なくとも根尖端部分の最大直径は、ねじ山形成工具のねじ山形成部の最大直径より小さいかまたはそれと同等とすることができる。
【0013】
骨並置面の根尖端部分の最大直径は、ねじ山形成工具のねじ山形成部の根尖端部の最大直径より大きくすることができ、かつねじ山形成工具のねじ山形成部の冠状部分より小さくすることができる。
【0014】
骨組織並置面の冠状部分の最大直径は、ねじ山形成工具のねじ山形成部の冠状部分の最大直径より大きくすることができる。
【0015】
組合せはさらにドリルと、外科用テンプレートのためのガイドスリーブとを備えることができる。ガイドスリーブは、ねじ山形成工具を案内するための案内面を有することができる。ドリルは根尖部および冠状部に少なくとも1つの切刃を有することができる。ねじ山形成工具は、ガイドスリーブの案内面による案内のための案内部を有することができる。また、ねじ山形成部は根尖部および冠状部を備えることができる。ねじ山形成部の根尖部の最大直径は、ドリルの切刃の最大直径より小さいかまたはそれと同等とすることができる。
【0016】
ねじ山形成部の根尖部分の最大直径の位置は、ねじ山形成部の根尖端から偏位して位置する。その位置はまた、案内部の根尖端から第1距離に位置してもよい。第1距離は、ねじ山形成工具がガイドスリーブ内に挿入されたときの前記位置から案内面の冠状端までの第2距離に実質的に等しい。
【0017】
偏位は少なくとも1mm、好ましくは少なくとも2mm、例えば2〜3mmの範囲とすることができる。
【0018】
ねじ山形成部の根尖端は、ドリルの冠状部分の最大直径より小さいドリルの根尖部分の最大直径より大きくすることができる。
【0019】
第2態様では、骨のねじ切りされた陥凹にインプラントを配置する方法は、骨に陥凹を穿孔するステップと、インプラントのねじ山の形状に少なくとも部分的に一致する形状を有するねじ山を陥凹内に形成するステップと、前記インプラントを前記ねじ切りされた陥凹内に挿置するステップとを含む。
【0020】
本発明のさらなる実施態様は従属請求項で規定されており、そこでは、本発明の第2態様に関する特徴は、必要な変更が加えられるが、第1態様に関する特徴と同様である。
【0021】
本発明の一部の実施形態は、骨内のインプラントの位置の精度を改善させる。さらに、本発明の実施形態は、インプラントが配置されたときのインプラントから骨への荷重の比較的均等な分布をもたらす。したがって、これは、予測された軌跡のインプラントの配置を達成する。すなわち、インプラントは予測された軌跡から逸脱しない。したがって、インプラントは骨の陥凹内における心合せの精度を高めることができ、それによってインプラントのねじ山の周辺の骨のより均等な圧縮が達成される。本発明の実施形態は、インプラントの予測および/または計画された位置と比較して、斜め方向、縦方向、心合せ、および/または横方向の逸脱の1つまたは幾つかを軽減または除去する。本発明の実施形態はまた、誘導インプラント外科手術および/または硬骨用途において、インプラントの根尖端からその冠状端に向かって外向きに先細りするインプラントのような骨圧縮インプラントを使用することをも達成する。
【0022】
本明細書で使用される用語「含む(備える)/含んでいる(備えている)」は、記載した特徴、整数、工程、または要素の存在を明記するものと解釈されるものであって、一つ以上の他の特徴、整数、工程、要素、またはそれらの群の存在または追加を排除するものではないことを強調しておきたい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の実施態様が可能なこれらのおよび他の態様、特徴、および利点は、添付の図面を参照する本発明の実施態様の以下の説明から明らかになるであろう。
【0024】
図1a-1b】図1a−1bは、ねじ山形成工具、ガイドスリーブ、およびドリルを用いて骨に形成された陥凹の断面図である。
図1c-1d】図1c−1dは、ねじ山形成工具、ガイドスリーブ、およびドリルを用いて骨に形成された陥凹の断面図である。
【0025】
図2a-2b】図2a−2bは、骨の陥凹内に配置するためにインプラントに取り付けられたインプラントマウントの配置手順のある段階における部分断面図である。
図2c図2cは、骨の陥凹内に配置するためにインプラントに取り付けられたインプラントマウントの配置手順のある段階における部分断面図である。
【0026】
図3a-3b】図3a−3bは、様々な大きさのインプラントおよびねじ山形成工具のオーバレイ断面図である。
【0027】
図4a-4d】図4a−4cは、ドリルの側面図である。図4dは、ねじ山形成工具の斜視図である。
【0028】
図5a図5aは、インプラントおよびねじ山形成工具のオーバレイ断面図である。
図5b図5bは、インプラントおよびねじ山形成工具のオーバレイ断面図である。
図5c図5cは、インプラントおよびねじ山形成工具のオーバレイ断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の特定の実施態様は添付の図面を参照しながら説明されるであろう。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施されることができ、本明細書中に記載される実施態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施態様は、本開示が充分かつ完全であり、当業者に本発明の範囲を充分に伝達できるように提供される。添付の図面において例示される実施態様の詳細な説明において使用される用語は、本発明を制限することを意図していない。図面において、類似の数字は類似の要素を示す。
【0030】
以下の説明は、歯科インプラントを顎骨に設置するために適用可能な本発明の実施形態に焦点を合わせる。しかし、本発明はこの用途に限定されず、多くの他の手技、例えば頭蓋等の骨のいずれかにおける口腔および頭蓋顎顔面インプラントの配置に適用することができることは理解されるであろう。本発明の実施形態は別々に、またはドリルおよびインプラント誘導計画および処理コンセプトの一部として使用することができる。
【0031】
本発明の実施形態に係る構成要素は、インプラントが配置されるときに少なくとも当初、インプラントを骨に受動的に挿入することをもたらす。受動的にねじ込むとは、本発明の文脈では、インプラントを例えば手動で、骨を圧縮することなくある程度の深さに挿入できることを意味する。インプラントは骨に接触するが、実質的に圧縮されない。したがって、インプラントと骨との間の受動嵌合が達成される。これにより、インプラントは予測された軌跡により緊密に従うようになる。追加的に、または代替的に、インプラントが配置されるときにより均一な骨の圧縮が得られることができ、それは、インプラントが予測された軌跡に従うことに本質的に寄与することができる。
【0032】
インプラント101およびねじ山形成工具107の縦断面図が重ね合わされた図5a〜5cは、本発明の一部の実施形態を示す。ねじ山形成工具107は、骨102にねじ山を切削するための少なくとも1つの切削面を有する螺旋状ねじ山130を持つねじ山形成部112を備える。インプラント101は、骨102のねじ山に少なくとも部分的に配置するための少なくとも1つの螺旋状ねじ山131を有する骨並置面123を備える。ねじ山形成部の螺旋状ねじ山130の少なくとも一部分の縦断面形状は、インプラント101の螺旋状ねじ山131の少なくとも一部分の縦断面形状に実質的に一致する。これは、インプラントが挿入されたときに、インプラント101から骨103への荷重の実質的に均等な分布をもたらす。加えて、これは次に、インプラント101が骨102内に配置されるときの軌道経路の予測可能性を高める。
【0033】
ねじ山形成部112およびインプラントの螺旋状ねじ山130、131の縦断面形状はそれぞれ、ねじ山の谷、ねじ山の先端、およびねじ山の谷からねじ山の先端まで延びるねじ山フランクを含むねじ山輪郭を含むことができる。図示する実施形態では、ねじ山130、131の先端は平坦面を備える。平坦面は、ねじ山130、131の軸方向に幅が変動することができる。さらに、ねじ山130、131の谷は幅を有する略平坦面を形成する。ねじ山の谷の形状は、ねじ山の軸方向に一定とすることができる。ねじ山の先端、谷、および/またはフランクの各々は、オッセオインテグレーションを促進するために、マイクロメートル範囲の少なくとも1つの陥凹を備えることができる。
【0034】
一部の実施形態では、ねじ山形成部112の螺旋状ねじ山130の断面形状の寸法は、インプラント101の螺旋状ねじ山131の断面形状の対応する寸法に実質的に一致する。他の実施形態では、ねじ山形成部112の螺旋状ねじ山130の断面形状の寸法は、インプラント101の螺旋状ねじ山131の断面形状の対応する寸法より小さい。寸法が小さければ小さいほど、骨の圧縮が大きくなる。したがって、より硬い骨に適用する場合、寸法の差は、より軟らかい骨に適用する場合より、小さくすることができる。
【0035】
例えば、ねじ山形成部112およびインプラント101の寸法は、図5a〜5cに示すようなそれらの最適最終位置である位置にそれらが整列されたときに測定される。寸法はその場合、インプラント101の冠状端から同じ距離に位置する、ねじ切り部112およびインプラント101の横断面で測定することができる。したがって、寸法は、ねじ切り部112がインプラント101と縦方向に整列し、かつねじ山130、131が回転整列したときに、すなわちねじ山が均一に重なり合ったときに、測定される。一部の実施形態では、ねじ山形成部112の寸法は、ねじ山形成工具112の中心長手軸からねじ山形成部112のねじ山130の先端132の外面までの半径r1(図5b)である。インプラント101のねじ山131の対応する寸法は、r1を測定する場合と同じインプラント101の冠状端からの距離で切った横断面図で、インプラントの中心長手軸からそのねじ山131の先端133の外面までの半径r2(図5c)である。
【0036】
代替的に、または追加的に、ねじ山形成部112の寸法は、ねじ山形成工具107の中心長手軸からそのねじ山の谷134の外面までの半径r3(図5b)である。インプラント101のねじ山131の対応する寸法は、インプラント101の中心長手軸からねじ山の谷135の外面までの半径r4(図5c)である。谷の寸法は、上述した先端132、133の寸法の場合と同様にして測定される。
【0037】
一部の実施形態では、ねじ山形成部112の螺旋状ねじ山130のピッチは、インプラント101の螺旋状ねじ山131のピッチと実質的に等しい。ピッチとは、ねじ山を縦断面図で見たときのねじ山の峰から次の峰までの距離である。本発明の実施形態では、ねじ切り部112およびインプラント101のねじ山130、131はそれぞれ、単一または複数リードねじ山とすることができる。
【0038】
図5aの実施形態では、ねじ山形成部112は少なくとも部分的に、その根尖端からその冠状端に向かって外向きに先細りする。同様に、インプラント101のねじ切り部の全体または一部分のようなインプラント101の根尖部分は、その根尖端からその冠状端に向かって外向きに少なくとも部分的に先細りする。例えば、インプラントのねじ山131の先端133および谷135のいずれかまたは両方とも、インプラント101の中心長手軸に対して先細りする。代替的に、先端133の少なくとも一部分は略筒状であり、インプラント101の螺旋状ねじ山の軸方向にねじ山131の谷135の少なくとも一部分は、インプラント101の中心長手軸に対して先細りする。図5aにおいて、ねじ山131の先端または峰133の先細りのレベルは、インプラント101の長手軸に沿ったねじ山の種々の部分に沿って複数の先端部を相互接続する直線136a、136bによって示されている。また、ねじ山131の谷135の先細りのレベルは、インプラント101の長手軸に沿ったねじ山131の種々の部分に沿って複数の谷部を相互接続する直線137a、137bによって示されている。見て分かる通り、インプラント101の冠状端の先細りのレベルは、インプラントの根尖端と比較して、先端133および谷135の両方とも低い。各谷部はまた、複数の後続する谷部の一般的先細りより大きく先細りすることもできる。これは、あらゆる目的で参照によって本書に援用する国際公開第2004103202号および国際公開第2008128757号により詳細に記載されているように、骨圧縮特性を改善させる。ねじ山形成部112のねじ山131は、インプラント101のねじ山131と同一の一般的先細りを有することができる。
【0039】
一部の実施形態では、骨組織並置面123の少なくとも根尖部分の最大直径は、ねじ山形成工具107のねじ山形成部112の最大直径より小さいかまたはそれに等しい。これにより、骨の圧縮が開始される前にインプラントは少なくともある程度受動的にねじ込まれる。受動ねじ込みは、下述するオフセットOに一致する。
【0040】
一部の実施形態では、骨並置面123の根尖部分の最大直径は、ねじ山形成工具のねじ山形成部の根尖部分の最大直径より大きく、かつねじ山形成工具のねじ山形成部の冠状部分より小さい。これにより、骨の陥凹内へのインプラントの受動的な初期ねじ込み、およびインプラント101の少なくとも根尖部分における骨の圧縮がもたらされ、それによって安定性の向上のみならず、上述した通りインプラントのより制御された軌跡も達成することができる。
【0041】
一部の実施形態では、骨組織並置面の冠状部分の最大直径は、ねじ山形成工具のねじ山形成部の冠状部分の最大直径より大きい。これにより、インプラント101の少なくとも冠状部分で骨の圧縮がもたらされ、それによって安定性の向上のみならず、より制御された軌跡も達成することができる。
【0042】
図1a〜1dは、誘導外科手術のための方法において骨にねじ切りを行なうための手順を示す。以下に記載する実施形態は、上述の実施形態と組み合わされることができる。ねじ切りは、単一または複数のリードねじ山を有するインプラントのような設置されるインプラント1の種類によって、1つまたは複数のねじ山3aを含むことができる。図示する実施例では、骨2は顎骨である。
【0043】
ガイドスリーブ5は、別個のまたは一体化された構成要素として外科用テンプレート6に設けることができる。したがって、ガイドスリーブ5は外科用テンプレート6に一体化するか、またはその一部を形成することができる。一部の実施形態では、ガイドスリーブは、例えば接着剤を用いて外科用テンプレート6に固定された金属筒状スリーブである。他の実施形態では、ガイドスリーブ5は着脱自在であり、外科用テンプレート6に形成された陥凹内に挿入することができる。ガイドスリーブ5は案内面10および基準面11を有する。案内面はドリル4a、4b、4c、および/またはねじ山形成工具7に対する案内をもたらす。この文脈における案内とは、斜め方向、縦方向、横方向、および/または心合せ方向のような、案内される工具の軌跡を制御することである。基準面11は、1つまたは複数の深さまたは縦方向を制御する基準として使用することができる。図示する実施形態では、ガイドスリーブ5の冠状端面は基準面として役立つ。基準面11は、インプラントの計画位置に対して固定関係を有する。したがって、インプラント1の種類および長さを知ることによって、陥凹3の深さを計算し、正確な深さに穿孔し、適切な深さにねじ山3aを設けることができる。いずれのツーリングの深さも、視覚的または機械的マーキングのようなツーリング上のマーキングによって制御することができる。視覚的マーキングは、例えばツーリングの先端までの距離を示す周状バンドである。機械的マーキングは、例えば基準面11に当接するように設けられたストップフランジである。ガイドスリーブ5および外科用テンプレート6自体の設計は、上に示したNobelGuide(商標)計画および処置コンセプトから公知である。
【0044】
ねじ山形成工具7は、骨に少なくとも1つのねじ山を形成するためのねじ山形成部12を有する。また、ねじ山形成工具7は、ガイドスリーブ5の案内面10による案内のための案内部8を備える。ねじ山形成部12は根尖部分13および冠状部分14を備える。根尖部分13および冠状部分14の正確な境界はねじ山形成部12全体の長さによって異なり、次にこの長さは設置されるインプラントの長さおよび/または種類によって異なる。しかし、ねじ山形成部12の根尖部分13の最大直径は、ドリル4a、4b、4cの切刃15a、15b、15cの最大直径より小さいかまたはそれに等しい。陥凹3を穿孔する場合、陥凹3の最大直径は、ドリル4a、4b、4cの切刃15a、15b、15cの最大直径に一致する。したがって、ねじ山形成部12の根尖部分13の最大直径は、ドリル4a、4b、4cの切刃15a、15b、15cの最大直径より小さいかまたはそれに等しいので、ねじ山形成部12の根尖部分は、骨2を圧縮することなく陥凹3内に受容される。根尖部分13がどのくらい長く受容されるかは、根尖部分13および陥凹3の正確な構成によって異なる。ねじ山形成部12は陥凹3より大きい直径を有するので、特定の距離後、ねじ山形成部12は骨に接触し始め、それによって骨2にねじ山が形成される。ねじ山3aが形成される前にねじ山形成部12を陥凹3内に入れることによって、ねじ山形成部12の心合せ、横方向、縦方向、および/または斜め方向の制御のような位置制御が達成される。
【0045】
図示する実施形態では、陥凹3は、複数の先細部分によって相互接続された複数の略円筒状の部分により段が付けられている。他の実施形態では、陥凹3は略円筒状、先細り、またはそれらの組合せであり、それは、相応する形状のドリル4a、4b、4c、または複数のドリルによって形成することができる。
【0046】
図1bは、ねじ山形成部12の根尖部分13の最大直径の位置16が、ねじ山形成部12の根尖端17からオフセットOに位置する実施形態を示す。位置16はまた、案内部8の根尖端18から第1距離d1にも位置する。図示する実施形態では、第1距離d1は、ねじ山形成工具7がガイドスリーブ5に挿入されたときの位置16から案内面10の冠状端19までの距離である第2距離d2に実質的に等しい。図示する実施形態では、案内面10の冠状端19は、基準面11と同じ高さに位置する。この実施形態は、ねじ切り部12が骨と係合して骨2にねじ山3aを生成し始める前に、ガイドスリーブ5による案内部8への案内を提供する。したがって、ねじ山形成工具7の斜め方向、縦方向、心合せ、および/または横方向の制御の向上のような、ねじ山3aの位置の精度の向上が達成され、したがって本質的に骨2におけるねじ山3aの空間配置の精度向上が達成される。
【0047】
一部の実施形態では、オフセットOは少なくとも1mmである。他の実施形態では、オフセットは少なくとも2mm、または少なくとも3mmでもある。オフセットOは2〜3mmの範囲とすることができる。オフセットOの長さは、設置されるインプラントの種類および/または骨2に設けられるねじ山3aの形状および寸法に依存する。それはまた、ねじ山形成部12の長さにも依存する。
【0048】
一部の実施形態では、ねじ山形成部12の根尖端17は、ドリル4a、4b、4cの根尖部分20a、20b、20cの最大直径より大きい。略筒状ドリルの場合以外の実施形態では、ドリルの根尖部分20a、20b、20cは、段付きドリルまたは先細ドリルの場合のように、ドリル4a、4b、4cの冠状部21の最大直径より小さくすることができる。これにより、ねじ山形成部12の全長に沿って陥凹にねじ山を設けることがもたらされる。しかし、他の実施形態では、ねじ山形成部12の根尖端17は、ねじ山形成工具7が図1cに示すその最終深さまで挿入されたときにその根尖端17が位置する、ドリル4a、4b、4cの根尖部分20a、20b、20cの直径より小さいかまたはそれに等しい。これは、例えばインプラント1がその完全な深さまで挿入されたときにねじ山を提供するねじ切削用チップをインプラント1が有する場合、インプラントが挿入されたときのインプラントの安定性を向上させる。さらに、陥凹3の冠状部分に設けられたねじ山3aは、インプラント1の位置を制御する。
【0049】
ねじ山形成工具7の案内部8の直径は、約10〜200μm、例えば30〜100μmのように、ガイドスリーブの案内面の直径より少し小さい。これは上述の通り、ねじ山形成工具7の軌跡の制御をもたらす。
【0050】
ねじ山形成部12の根尖部分13は少なくとも部分的に、ねじ山形成部の根尖端12から冠状端に向かって外向きに先細りすることができる。図1a〜1cに示す実施形態では、ねじ山形成部全体がその根尖端からその冠状端まで外向きに先細りする。ここで、ねじ山形成部12のねじ山の先端21および谷22は両方とも、断面でみたときに先細りする。すなわち、ねじ山は根尖端から冠状端まで直径が漸増する。一部の実施形態では、漸増は中断させることができ、代わりに先端21、谷22、および/または中間に略筒状ねじ山を持つ部分が提供される。
【0051】
図2a〜2cは、インプラント1、およびインプラント1を配置するための手順を示す。インプラント1は骨組織並置面23、すなわちインプラント1がその最終位置に配置されたときに骨2に並置される面を有する。骨組織並置面23の少なくとも根尖部分24の最大直径は、ねじ山形成工具7のねじ山形成部12の最大直径より小さいかまたはそれに等しい。これにより、骨2のねじ山3aにインプラント1を受動的にねじ込むことがもたらされる。受動的にねじ込むとは、本発明の文脈では、インプラントを例えば手動で、実質的に骨を圧縮することなくある程度の深さに挿入できることを意味する。したがって、骨組織並置面23の根尖部分24と骨2のねじ山3aとの間に受動嵌合が存在する。したがって以下でさらに詳述するように、ガイドスリーブ5というよりむしろねじ山3がインプラントを案内することができる。一部の実施形態では、リードおよび/またはピッチ、ねじ山の粗さ、リードの数等のようなねじ山の種類によっては、インプラントを完全に1回転または2回転ねじ込むことができれば充分である。
【0052】
一部の実施形態では、骨組織並置面23の根尖部分24の最大直径は、ねじ山形成工具7のねじ山形成部12の根尖部分13の最大直径より大きい。これは、インプラントが少なくとも根尖部分24で骨を圧縮する場合のように、インプラントの安定性を向上させる。これを、例えばねじ山形成工具7およびインプラント1の断面図が重ね合わされた図3bに示す。この実施形態では、ねじ山形成工具7の長手方向に測定されたねじ山形成部12のねじ山の長さは、インプラント1の長手方向に測定されたインプラント1のねじ山の長さに実質的に一致する。したがって、陥凹3は実質的にその深さ全体にねじ切りされる。図3aに示すような他の実施形態では、ねじ山形成工具7の長手方向に測定されたねじ山形成部12のねじ山の長さは、インプラント1の長手方向に測定されたインプラント1のねじ山の長さより、例えば少なくとも1ないし3mm短い。したがって、陥凹3はその深さ全体の一部分にだけねじ切りされる。後者の実施形態は、インプラントが骨を圧縮しかつ/または根尖端24における骨にてそれ自体のねじ山を切削さえする場合のように、インプラント1の安定性を向上させる。
【0053】
一部の実施形態では、骨組織並置面23の冠状部分25の最大直径は、ねじ山形成工具7のねじ山形成部12の冠状部分14の最大直径より大きい。これは、骨組織並置面の冠状領域でも、皮質骨との接触を改善するような骨の圧縮をもたらす。
【0054】
インプラントマウント9の実施形態を図2a〜2cに示す。インプラントマウント9は、工具係合ヘッド27を持つシャンク26を一端に備える。工具係合ヘッド27はこの実施形態では六角形を有する。また、インプラントマウントは、インプラントの適切な深さを示す深さインジケータ28を有する。この実施形態では、深さインジケータは、インプラントがその最終的または計画深さに達したときにユーザに触覚フィードバックを提供する、フランジのような触覚インジケータである。触覚フィードバックは、例えばフランジがガイドスリーブ5の基準面11に当接したときに提供される。代替的に、深さインジケータ28は視覚的マーキング、例えば周状バンドのような視覚的フィードバックをシャンク26に提供することができる。
【0055】
図2a〜2cから分かるように、ガイドスリーブ5の案内面10とシャンク26との間に隙間が設けられる。案内面10はインプラントマウントに対し案内を提供しない。代わりに、横方向、心合せ、および/または斜め方向の案内のような案内は、骨2に切削されたねじ山3aによって提供される。これは、インプラントマウント9がガイドスリーブ5に引っ掛かり動けなくなること、および/または外科用テンプレート6全体がその正確な位置から逸脱することを防止する。したがって、実際に設置中のインプラント1のみならず、同じ外科用テンプレート6を用いて設置されるどの追加的インプラントに対しても、位置精度の改善が達成される。
【0056】
ドリルの根尖部分および冠状部分の少なくとも1つは、略筒状、例えば円筒状、先細り、または筒状かつ先細りとすることができる。
【0057】
図4a〜4cは、骨2に陥凹3を形成するための種々のドリル4a、4b、4cを示す。各ドリル4a、4b、4cは、骨2に陥凹3aを切削するための少なくとも1つの切刃15a、15b、15cを有する。
【0058】
図4aの実施形態のドリル4aは、少なくとも部分的に先細りする。すなわち、その切刃15aは切刃の冠状部分で略円筒を形成し、切刃15aの根尖部分で先細円錐または円錐台を形成する。先細部分は、ドリル4aの軸方向に測定して切刃15aの全長の20〜80%の範囲とすることができる。
【0059】
図4bの実施形態のドリル4bは略円筒状である。筒状ドリル4bの切刃15bは一定外径で螺旋状である。
【0060】
図4cの実施形態のドリル4cは段付きドリルであり、切刃15cの外径はドリル4cの軸方向に沿って変化する。切刃自体は螺旋状である。根尖部分20cにおけるドリル4cの長手方向中心軸に対する切刃の直径は、ドリルの冠状部分の直径より小さい。
【0061】
図4dはねじ山形成工具7の実施形態を示す。ねじ山形成工具7のねじ山130は螺旋状であり、ねじ山形成部の周囲のねじ山130の回転毎に、少なくとも1つの切削面15dによって中断される。ねじ山形成部の先端から始まり案内部で終わるねじ山130に陥凹138が形成される。
【0062】
本発明の実施形態に係る構成要素は、インプラントが配置されるときに少なくとも当初、インプラントを骨に受動的に挿入することをもたらす。受動的にねじ込むとは、本発明の文脈では、インプラントを例えば手動で、骨を圧縮することなくある程度の深さに挿入できることを意味する。インプラントは骨に接触するが、実質的に圧縮されない。したがって、インプラントと骨との間の受動嵌合が達成される。これにより、インプラントは予測された軌跡により緊密に従うようになり、すなわち骨によって案内され、かつ/またはインプラント1が配置されたときにより均一な骨2の圧縮が達成される。
【0063】
インプラント101の根尖端から冠状端までの長さは、6〜20mmの範囲、例えば8〜18mmとすることができる。インプラントのねじ山の最大直径は、1.8〜5.5mmの範囲、例えば2.5〜5.0mmとすることができる。上述の通り、ねじ山形成工具のねじ山形成部の長さおよび直径は、インプラント1の寸法と同等またはそれよりわずかに小さくすることができる。状況によっては、ねじ山形成工具のねじ山形成部の長さおよび直径は、インプラントの寸法よりわずかに大きくすることができる。
【0064】
骨のねじ切り陥凹にインプラントを配置する方法の実施形態は、骨に陥凹を穿孔するステップと、インプラントのねじ山の形状に少なくとも部分的に一致する形状を有するねじ山を陥凹に形成するステップと、前記インプラントを前記ねじ切り陥凹内に挿入するステップとを含む。
【0065】
骨2にねじ山3aを形成するための方法の実施形態は、案内面付きのガイドスリーブを有する外科用テンプレートを外科手術部位に配置するステップと、ガイドスリーブを介してドリルを挿入するステップと、ガイドスリーブによってドリルを案内しながら骨に陥凹を穿孔するステップと、ねじ山形成工具をガイドスリーブ内に挿入するステップと、ねじ山形成工具のねじ山形成部が陥凹にねじ山を形成し始める前に、ねじ山形成工具の案内部をガイドスリーブの案内面により案内するステップと、ねじ山形成工具の案内部を案内面によって案内しながら骨にねじ山を形成するステップとを含む。
【0066】
本発明を特定の実施態様に関連して上述した。しかし、上記以外の実施態様も本発明の範囲内で同等に可能である。上記とは異なる方法ステップをハードウェアまたはソフトウェアによって実行することは、本発明の範囲内で提供されることができる。本発明の異なる特徴および工程は、記載したもの以外の組合せで組み合わせることができる。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1a-1b】
図1c-1d】
図2a-2b】
図2c
図3a-3b】
図4a-4d】
図5a
図5b
図5c