特許第5883726号(P5883726)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5883726
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月15日
(54)【発明の名称】抗酸化剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/357 20060101AFI20160301BHJP
   A61P 39/06 20060101ALI20160301BHJP
   A61P 17/18 20060101ALI20160301BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20160301BHJP
   C09K 15/06 20060101ALI20160301BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20160301BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20160301BHJP
   A23L 33/10 20160101ALI20160301BHJP
   A23L 2/02 20060101ALI20160301BHJP
【FI】
   A61K31/357
   A61P39/06
   A61P17/18
   A61K8/49
   C09K15/06
   A61Q19/00
   A61Q17/04
   A23L1/30 Z
   A23L2/02 F
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-126143(P2012-126143)
(22)【出願日】2012年6月1日
(65)【公開番号】特開2013-249285(P2013-249285A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2015年3月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】杉田 淳
【審査官】 長岡 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−177079(JP,A)
【文献】 特開2000−256183(JP,A)
【文献】 Macromolecules, 2009, vol.42, No.6, p.1860-1866
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/357
A23L 2/02
A23L 33/10
A61K 8/49
A61P 17/18
A61P 39/06
A61Q 17/04
A61Q 19/00
C09K 15/06
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)又は(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする抗酸化剤。
【化1】
(式中、R1とR2は、互いに異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す)
【化2】
(式中、R3〜R6は、互いに異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す)
【請求項2】
請求項1に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤。
【請求項3】
請求項1に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を含有する化粧料。
【請求項4】
請求項1に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を含有する飲食品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗酸化剤に関する。
【背景技術】
【0002】
フリーラジカルや活性酸素による生体分子、膜、組織の損傷及びそれに由来する種々の疾患について、近年強い関心が寄せられている。活性酸素種としては、スーパーオキサイド、ヒドロキシラジカル、過酸化水素、一重項酸素が挙げられ、その内スーパーオキサイドとヒドロキシラジカルがラジカル種であり、特にヒドロキシラジカルは極めて反応性が高いフリーラジカルとして知られている。これら活性酸素種が皮膚の様々な疾患、例えば、炎症、皮膚黒化、DNA損傷、シミやシワなどの老化にも密接に関与していることが分かってきた(非特許文献1)。
【0003】
活性酸素種を消去する抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、カロテノイド、尿酸、ビタミンE、フラボノイド等が知られており、中でも反応性の高いヒドロキシラジカル消去能を有する抗酸化剤としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、チオウレア、マンニトール、ソルビトール、キシリトール等が知られているが(特許文献1、2、非特許文献2)、必ずしも十分な効果を有するとはいえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表昭61−502821号公報
【特許文献2】特開2008−266203号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】宮地 良樹著、「フレグランスジャーナル、11巻」、フレグランスジャーナル社出版、1993年11月15日、p.12−17
【非特許文献2】長野 哲雄著、「ファルマシア Vol.27、No.3」、日本薬学会発行、平成3年2月10日、p.231−233
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、より優れた抗酸化剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体が優れた抗酸化能を有し、皮膚外用剤や飲食品組成物の抗酸化剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、下記一般式(1)又は(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする抗酸化剤を提供するものである。
【0009】
【化1】
【0010】
(式中、R1とR2は、互いに異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【0011】
【化2】
【0012】
(式中、R3〜R6は、互いに異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【0013】
また本発明は、上記一般式(1)、(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤及び飲食品組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体は、優れたヒドロキシラジカル消去能を有するとともに、安全性や安定性に優れた抗酸化剤である。従って、これを配合した皮膚外用剤及び飲食品組成物は、炎症、皮膚黒化、DNA損傷やシミ等の予防・抑制効果が期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の抗酸化剤の有効成分は、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体である。
ペンタエリスリトールとアルキルケトンとを反応させ、ペンタエリスリトールにアルキルアセタール基を導入した化合物は、医薬品中間体への利用などが提案されている。
しかしながら、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール化合物の抗酸化効果については、なんら検討されていなかった。
【0016】
式(1)又は(2)中、R1〜R6で示されるアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、さらに炭素数1又は2のアルキル基が特に好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、さらにメチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましく、特にメチル基、エチル基が好ましい。
【0017】
式(1)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体としては、モノイソプロピリデンペンタエリスリトール、モノ(1−メチルプロピリデン)ペンタエリスリトール、モノ(1−メチルブチリデン)ペンタエリスリトール、モノ(1−エチルプロピリデン)ペンタエリスリトール、モノ(1−エチルブチリデン)ペンタエリスリトール、モノ(1−プロピルブチリデン)ペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0018】
式(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体としては、ジイソプロピリデンペンタエリスリトール、ジ(1−メチルプロピリデン)ペンタエリスリトール、ジ(1−メチルブチリデン)ペンタエリスリトール、ジ(1−エチルプロピリデン)ペンタエリスリトール、ジ(1−エチルブチリデン)ペンタエリスリトール、ジ(1−プロピルブチリデン)ペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0019】
本発明に係る式(1)及び式(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体は、公知の方法により、例えばペンタエリスリトールとアルキルケトン化合物等から合成することができる。
【0020】
式(1)及び式(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体は、後記実施例に示すように、優れた抗酸化能、特に優れたヒドロキシラジカル消去能を有する。該抗酸化能は、マンニトール、エリスリトール、スレイトール等よりも顕著に優れている。従って、式(1)及び式(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体は、抗酸化剤として皮膚外用剤又は飲食品組成物に配合することができる。
【0021】
本発明では、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体は、そのまま抗酸化剤として利用可能である。さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、アスコルビン酸、ビタミンE、ポリフェノール化合物等の公知の抗酸化成分と組み合わせて用いることも可能である。
【0022】
本発明では、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を、抗酸化剤として、医薬品、医薬部外品、化粧料等の皮膚外用剤に添加して利用することができる。化粧料としては、特に制限されず、皮膚化粧料やファンデーション、口紅等のメイクアップ化粧料、入浴剤等が挙げられる。また、剤型としては、特に制限されず、例えば軟膏、ローション、乳液、クリーム、パック、顆粒、パップ剤等とすることができる。
【0023】
前記皮膚外用剤におけるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体の含有量は、皮膚外用剤の総量を基準として、下限が0.001質量%(以下、単に%と記す)以上が好ましく、0.01%以上がより好ましく、0.1%以上がさらに好ましい。その上限は、10%以下が好ましく、5%以下がより好ましく、4%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、好ましくは0.001〜10%であり、より好ましくは0.01〜5%であり、さらに好ましくは0.1〜4%である。これらの範囲内であれば、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を安定に配合でき、且つ高い抗酸化効果を発揮させることができる。
【0024】
尚、本発明の皮膚外用剤には、上記の他に色素、香料、防腐剤、界面活性剤、顔料等を、本発明の目的が達成される範囲内で適宜配合することができる。
【0025】
また本発明では、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を、抗酸化剤として、医薬品、医薬部外品、健康食品をはじめとする通常の飲食品組成物に添加して利用することができる。飲食品組成物の剤型としては、特に制限されず種々のものとすることができ、具体的には錠剤、丸剤、糖衣錠、粉末状、顆粒状、細粒状、茶状、ティーパック状、ハードカプセル、ソフトカプセル、ドリンク等とすることが可能である。
【0026】
前記飲食品組成物におけるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体の含有量は、飲食品組成物の総量を基準として、下限が0.001%以上が好ましく、0.01%以上がより好ましく、0.1%以上がさらに好ましい。その上限は10%以下が好ましく、5%以下がより好ましく、4%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、好ましくは0.001〜10%であり、より好ましくは0.01〜5%であり、さらに好ましくは0.1〜4%である。これらの範囲内であれば、ペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を安定に配合でき、且つ高い抗酸化効果を発揮させることができる。
【0027】
尚、本発明の飲食品組成物は、上記の他に賦形剤等を適宜添加し、公知技術に従って、液状、粉末状、細粒状、顆粒状等の剤型とすることができる。
【0028】
本発明の実施態様を以下に示す。
<1>下記一般式(1)又は(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする抗酸化剤。
【0029】
【化3】
【0030】
(式中、R1とR2は、互いに異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【0031】
【化4】
【0032】
(式中、R3〜R6は、互いに異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【0033】
<2>一般式(1)中のR1及びR2で示されるアルキル基が、炭素数1〜3、より好ましくは炭素数1又は2である上記<1>の抗酸化剤。
<3>一般式(1)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体が、モノイソプロピリデンペンタエリスリトール、モノ(1−メチルプロピリデン)ペンタエリスリトール又はモノ(1−エチルプロピリデン)ペンタエリスリトールである上記<1>の抗酸化剤。
<4>一般式(2)中のR3〜R6で示されるアルキル基が、炭素数1〜3、より好ましくは炭素数1又は2である上記<1>の抗酸化剤。
<5>一般式(2)で表されるペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体が、ジイソプロピリデンペンタエリスリトール、ジ(1−メチルプロピリデン)ペンタエリスリトール又はジ(1−エチルプロピリデン)ペンタエリスリトールである上記<1>の抗酸化剤。
<6>上記<1>〜<5>に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を含有する皮膚外用剤。
<7>上記<1>〜<5>に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体の含有量が、皮膚外用剤の総量を基準として0.001〜10%であり、好ましくは0.01〜5%、更に好ましくは0.1〜4%である前記<6>の皮膚外用剤。
<8>上記<1>〜<5>に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を含有する化粧料。
<9>上記<1>〜<5>に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体の含有量が、化粧料の総量を基準として0.001〜10%であり、好ましくは0.01〜5%、更に好ましくは0.1〜4%である前記<8>の化粧料。
<10>上記<1>〜<5>に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を含有する飲食品組成物。
<11>上記<1>〜<5>に記載のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体の含有量が、飲食品組成物の総量を基準として0.001〜10%であり、好ましくは0.01〜5%、更に好ましくは0.1〜4%である前記<10>の飲食品組成物。
【実施例】
【0034】
以下、実施例及び比較例に基いて本発明を詳説するが、本発明の技術的範囲は、それらによって制限されるものではない。
【0035】
実施例1(ジイソプロピリデンペンタエリスリトールの合成)
ペンタエリスリトール(関東化学社製)5.0gをアセトン70mL中に懸濁させ、硫酸0.1mLを加えて50℃に加温した。一昼夜反応させた後、炭酸カリウムを1g加えて中和し、減圧下にて過剰なアセトンを約50%除去したところで酢酸エチルを加えてアセトンを除去する。水を加えて酢酸エチルにて抽出し、ジイソプロピリデンペンタエリスリトールを白色結晶として4.5g得た。
【0036】
ジイソプロピリデンペンタエリスリトールの1H NMRの結果を示す。
1H NMR(400MHz、CDCl3)[δ:1.85(s、12H)、3.72(s、8H)]
【0037】
実施例2(モノイソプロピリデンペンタエリスリトールの合成)
ペンタエリスリトール(関東化学社製)5.0gをアセトン50mL中に懸濁させ、硫酸0.05mLを加えて50℃に加温した。2時間反応させた後、炭酸カリウムを1g加えて中和し、減圧下にて過剰なアセトンを約50%除去したところで酢酸エチルを加えてアセトンを除去する。水を加えて酢酸エチルにて抽出し、モノイソプロピリデンペンタエリスリトールを白色結晶として3.0g得た。
【0038】
モノイソプロピリデンペンタエリスリトールの1H NMRの結果を示す。
1H NMR(400MHz、CDCl3)[δ:1.42(s、6H)、2.61(br、2H)、3.73(s、4H)、3.75(s、4H)]
【0039】
実施例3(抗酸化力の評価)
以下の方法に従い、実施例1で合成したジイソプロピリデンペンタエリスリトール、及び実施例2で合成したモノイソプロピリデンペンタエリスリトールの抗酸化力を、ヒドロキシラジカル消去能として測定した。尚、比較化合物として、マンニトール、エリスリトール及びスレイトールを用いた。
(1)KH2PO4水溶液(50mmol/L、pH7.4)0.4mL、被験化合物0.1mL、EDTA水溶液(1.04mmol/L)0.1mL、塩化鉄水溶液(1mmol/L)、アスコルビン酸水溶液(1mmol/L)0.1mL、デオキシリボース水溶液(28mmol/L)0.1mL、過酸化水素(10mmol/L)0.1mLを混合し、37℃で1時間保温した。
(2)1時間後、20%トリクロロ酢酸水溶液1mL、0.67%チオバルビツール酸水溶液0.5mLを添加し、沸騰水浴中で10分間保持した。
(3)10分後放冷し、吸光度(532nm)を測定し、次式よりヒドロキシラジカル消去率を算出した。測定結果を表1に示す。
【0040】
ヒドロキシラジカル消去率(%)=[[(C−D)−(A−B)]/(C−D)]×100
A:被験化合物添加時の吸光度
B:過酸化水素を水に変更したときの吸光度
C:被験化合物を水に変更したときの吸光度
D:被験化合物及び過酸化水素を水に変更したときの吸光度
【0041】
【表1】
【0042】
表1より、本発明に係るジイソプロピリデンペンタエリスリトールやモノイソプロピリデンペンタエリスリトールは、マンニトールやエリスリトールやスレイトールよりも、ヒドロキシラジカル消去能が顕著に優れていることが分かる。
【0043】
下記組成の本発明の抗酸化剤を含有する皮膚外用剤及び飲食品組成物を常法により製造した(実施例4〜10)。いずれも、配合特性などに問題は認められなかった。尚、配合量は全て質量%である。
【0044】
実施例4(乳液)
(配合成分) (配合量)
ジイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例1) 5.0
ベントナイト 0.5
モノステアリン酸グリセリル 1.0
ステアリン酸 0.5
ベヘニルアルコール 0.3
コレステロール 0.3
ワセリン 0.5
流動パラフィン 10.0
メチルポリシロキサン 1.0
濃グリセリン 10.0
ジプロピレングリコール 10.0
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.2
キサンタンガム 0.3
アスコルビン酸2−グルコシド 2.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
ニコチン酸アミド 1.0
N−アセチルグルコサミン 0.1
N−メチル−L−セリン 0.1
オウバクエキス 0.2
キョウニンエキス 0.1
酵母エキス 0.1
1,2−オクタンジオール 0.2
フェノキシエタノール 0.1
精製水 残 余
【0045】
実施例5(化粧水)
(配合成分) (配合量)
ジイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例1) 0.5
グリセリン 10.0
1,3−ブチレングリコール 6.0
エタノール 8.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.5
アスコルビン酸 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
精製水 残 余
【0046】
実施例6(クリーム)
(配合成分) (配合量)
ジイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例1) 0.2
ステアリン酸 5.0
ステアリルアルコール 5.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10.0
マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 4.0
酢酸dl−α−トコフェロール 0.2
モノステアリン酸グリセリル 3.0
ジプロピレングリコール 10.0
1,2−ヘキサンジオール 1.0
水酸化カリウム 0.2
フェノキシエタノール 0.3
メチルパラベン 0.1
香料 適 量
精製水 残 余
【0047】
実施例7(クリーム)
(配合成分) (配合量)
モノイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例2)2.0
オリーブスクワラン 10.0
パルミチン酸 2.0
水素添加パーム核油 0.3
マカデミアナッツ油 0.2
メドフォーム油 0.2
ホホバ油 0.1
杏仁油 0.1
水素添加大豆リン脂質 0.2
セタノール 3.5
モノパルミチン酸グリセリル 2.0
濃グリセリン 10.0
フェノキシエタノール 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.2
精製水 残 余
【0048】
実施例8(サンスクリーン)
(配合成分) (配合量)
ジイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例1) 0.5
メチルポリシロキサン(1.5mm2/s) 1.0
メチルポリシロキサン(2.0mm2/s) 2.0
メチルポリシロキサン(6.0mm2/s) 1.0
メチルフェニルポリシロキサン 2.0
メチルシクロポリシロキサン 4.0
トリス(トリメチルシロキシ)メチルシラン 4.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2.0
イソドデカン 1.0
イソヘキサデカン 2.0
流動イソパラフィン 2.0
イソノナン酸イソノニル 5.0
スクワラン 1.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.0
酸化亜鉛 10.0
酸化チタン 5.0
1,2−ブタンジオール 1.0
フェノキシエタノール 0.3
純水 残 余
【0049】
実施例9(果汁飲料)
(配合成分) (配合量)
ジイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例1) 2.0
ソルビトール 1.0
キシリトール 1.0
香料 1.0
リンゴ果汁 残 余
【0050】
実施例10(錠剤)
(配合成分) (配合量)
モノイソプロピリデンペンタエリスリトール(実施例2)1.0
ビタミンC 20.0
香料 1.2
グアガム 0.06
ショ糖脂肪酸エステル 1.5
結晶セルロース 1.0
粉糖 残 余
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明のペンタエリスリトールのアルキルアセタール誘導体を有効成分とする抗酸化剤は、優れたヒドロキシラジカル消去能を有し、且つ安全性や安定性に優れ、抗酸化を目的とした皮膚外用剤、飲食品組成物に安定に配合することができる。