特許第5883813号(P5883813)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5883813
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月15日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20160301BHJP
【FI】
   G06Q30/06 210
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-43527(P2013-43527)
(22)【出願日】2013年3月5日
(65)【公開番号】特開2014-174572(P2014-174572A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2014年5月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】吉野 優一
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−085655(JP,A)
【文献】 実開平04−033188(JP,U)
【文献】 特開2011−243150(JP,A)
【文献】 特開2003−308375(JP,A)
【文献】 特開平09−147238(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗の売上データを日毎に管理するデータベースにアクセス可能なアクセス手段と、
前記売上データに含まれる所定情報に基づいて、当該売上データの精査状況を店舗毎に判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、各店舗の前記売上データの精査状況と、当該精査状況が精査未了状態にある店舗の個数とを表す精査状況画面を表示する表示手段と、
を備え
前記判別手段は、前記精査状況の表示を行う日数に応じて、前記精査状況の判別対象を前記売上データ全体又は前記売上データに含まれる所定項目に切り替え、
前記表示手段は、前記判別対象について判別された前記精査状況を日毎に表示する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記精査未了状態にある店舗の個数として、前記精査状況が未検査あるいは精査中である店舗の個数を表示する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判別手段は、前記売上データに含まれる前記精査状況を示した設定値に基づいて、当該売上データ全体の精査状況を判別する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判別手段は、前記精査状況の表示について複数の日が指定された場合、これら日毎の前記売上データの各々に含まれる前記設定値に基づいて、当該売上データ全体の精査状況を日毎に判別し、
前記表示手段は、前記判別手段で判別された精査状況に基づいて、前記各店舗での前記売上データ全体の精査状況を日毎に表した前記精査状況画面を表示する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判別手段は、前記売上データに含まれる前記所定項目の金額入力欄の入力状態に基づいて、当該所定項目の精査状況を判別する請求項1〜4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判別手段は、前記精査状況の表示について特定の日が指定された場合、当該日の前記売上データの各々に含まれる前記所定項目の金額入力欄の入力状態に基づいて、当該所定項目の精査状況をそれぞれ判別し、
前記表示手段は、前記判別手段で判別された精査状況に基づいて、前記各店舗での前記所定項目毎の精査状況を表した前記精査状況画面を表示する請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
複数の店舗の売上データを日毎に管理するデータベースにアクセス可能なアクセス手段と、
前記売上データに含まれる所定情報に基づいて、当該売上データの精査状況を店舗毎に判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、各店舗の前記売上データの精査状況と、当該精査状況が精査未了状態にある店舗の個数とを表す精査状況画面を表示する表示手段と、
して機能させ
前記判別手段は、前記精査状況の表示を行う日数に応じて、前記精査状況の判別対象を前記売上データ全体又は前記売上データに含まれる所定項目に切り替え、
前記表示手段は、前記判別対象について判別された前記精査状況を日毎に表示するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ショッピングセンターでは、センター内にテナントとして入居し営業している各店舗での日々の売上を管理することが行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、各店舗の売上実績は当該店舗の店員等により精査された後、売上データとしてショッピングセンターに提出されることが一般的である。しかしながら、従来の技術では、各店舗での精査状況は確認することができないため、売上管理の上で利便性に欠けるものとなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態の注文受付装置は、アクセス手段と、判別手段と、表示手段とを備える。アクセス手段は、複数の売上データを日毎に管理するデータベースにアクセスする。判別手段は、前記売上データに含まれる所定情報に基づいて、当該売上データの精査状況を店舗毎に判別する。表示手段は、前記判別手段の判別結果に基づいて、各店舗の前記売上データの精査状況と、当該精査状況が精査未了状態にある店舗の個数とを表す精査状況画面を表示する。また、判別手段は、前記精査状況の表示を行う日数に応じて、前記精査状況の判別対象を前記売上データ全体又は前記売上データに含まれる所定項目に切り替え、表示手段は、前記判別対象について判別された前記精査状況を日毎に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、実施形態に係る店舗売上管理システムの全体構成を模式的に示す図である。
図2図2は、図1に示したPOS端末の電装系の構成例を示す図である。
図3図3は、図2のPOS端末で生成される売上データのデータ構成の一例を示す図である。
図4図4は、図1に示したデータベースが有する記憶領域のデータ構成の一例を示す図である。
図5図5は、図1に示した店舗売上管理装置の電装系の構成例を示す図である。
図6図6は、精査状況画面の一例を示す図である。
図7図7は、精査状況画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態の店舗売上管理装置が実行する精査状況表示処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る情報処理装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の情報処理装置及びプログラムをショッピングセンターに適用した例について説明するが、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0007】
図1は、本実施形態に係る店舗売上管理システム1の全体構成を模式的に示す図である。店舗売上管理システム1は、ショッピングセンターにテナントとして出店している各店舗にそれぞれ設置された複数台のPOS端末10と、POS端末10で生成される売上データを記憶・管理するデータベース20と、ショッピングセンターの本部(デベロッパー)に設置された情報処理装置としての店舗売上管理装置30とを有する。POS端末10、データベース20及び店舗売上管理装置30は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。
【0008】
ここで、POS端末10の各々は、販売登録された各商品の販売データに基づいて、自店舗での売り上げを集計した売上データを生成する。売上データはデータベース20に登録され、POS端末10では、このデータベース20から該当する売上データを読み出すことで後述する精査等の処理を行う。
【0009】
POS端末10は、例えば図2に示すような電装系を有している。ここで、図2は、POS端末10の電装系の構成例を示す図である。
【0010】
POS端末10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータ構成の制御部11と、当該制御部11にバス12を介して接続された、ネットワークNに接続可能な通信インタフェース13と、I/O機器制御部14とを備える。また、制御部11には、バス12及びI/O機器制御部14を介して、入力部15、表示部16及び記憶部17等が接続される。
【0011】
入力部15は、キーボードやポインティングデバイス等の入力デバイスを有し、ユーザから操作を受け付け、その操作内容に応じた信号を制御部11に通知する。表示部16は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを有し、制御部11の制御に従い各種の情報を表示する。記憶部17は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を有し、制御部11のCPUが実行する各種プログラムや設定情報の他、自装置が設置された店舗を識別するテナントコード等を記憶する。
【0012】
POS端末10の制御部11は、入力部15等を介したユーザ操作に応じ、自装置での売上を報告する売上データを日毎に生成する。ここで、図3は、POS端末10で生成される売上データのデータ構成の一例を示す図である。売上データD1は、種別欄D11に入力された売上、控除、純売上等の複数のデータ種別で構成され、取引項目毎のその内訳を記入できるよう構成されている。例えば、データ種別“売上”には、現金、クレジット、商品券(商品券1、2)、掛(売掛、買掛)、計(総売上)等の取引項目が項目欄D12に格納されている。項目名欄D13は、対応する取引項目の識別子を格納する。また、項目説明D14は、対応する取引項目の説明を格納する。
【0013】
取引欄D15には、対応する取引項目の取引により得られた取引金額が入力される。なお、取引金額の入力は、自動で行われる形態としてもよい。訂正欄D16には、取引金額の訂正が行われた場合に、その訂正後の訂正金額が入力される。採用欄D17には、最終的に採用された採用金額が入力される。また、差額欄D18には、例えば、訂正欄D16に入力された訂正金額と採用欄D17に入力された採用金額との差分値が入力される。また、コメント欄D19には、特記事項や連絡事項等のコメントが入力される。
【0014】
POS端末10が設置された店舗のユーザは、取引欄D15に入力された取引金額を精査しながら、採用欄D17に採用金額を入力する。また、POS端末10を操作する各店舗のユーザは、取引金額を訂正する場合には、その訂正金額を訂正欄D16に入力し、採用欄D17及び差額欄D18に採用金額及び差分値を入力する。
【0015】
また、売上データD1は、上記した各取引金額の精査状況を設定するための精査状況欄D20を有している。ここで、精査状況は、例えば5つの状態を設定することが可能である。第1の状態は、何れの取引金額も精査していないことを示す“未精査”、第2の状態は、全ての取引金額を精査し終わったことを示す“精査済”、第3の状態は、精査の途中であることを示す“精査中”である。また、第4の状態は、定休であることを示す“休”、第5の状態は、精査の対象外であることを示す“対象外”である。
【0016】
POS端末10が設置された店舗のユーザは、精査状況に応じて上記5つの状態のうち何れか一つを精査状況欄D20に設定する。売上データD1が更新されると、その更新内容がデータベース20に反映される。なお、POS端末10では、勘定日を指定することで、当該勘定日の売上データD1を生成・更新することが可能であるとする。
【0017】
データベース20は、HDDやSSD等の記憶装置を有するデータベースサーバ等であって、各店舗のPOS端末10で生成・更新される売上データを、POS端末10及び店舗売上管理装置30からアクセス可能に記憶・管理する。ここで、図4は、データベース20が有する記憶領域のデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、データベース20は、勘定日毎に、各店舗のテナントコードと、店舗の店舗名と、勘定日分の売上データ(売上データD1に対応)とを対応付けて格納する。なお、データベース20のデータ構成は図4の例に限らないものとする。例えば、各店舗のテナントコード毎に、当該店舗の店舗名と、勘定日と、勘定日の売上データとを対応付けて格納する形態としてもよい。また、他のデータ項目を含めて格納してもよい。
【0018】
店舗売上管理装置30は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置である。店舗売上管理装置30は、例えば図5に示すような電装系を有している。ここで、図5は、店舗売上管理装置30の電装系の構成例を示す図である。
【0019】
店舗売上管理装置30は、CPU、ROM、RAM等で構成されるコンピュータ構成の制御部31と、当該制御部31にバス32を介して接続された、ネットワークNに接続可能な通信インタフェース33と、I/O機器制御部34とを備える。また、制御部31には、バス32及びI/O機器制御部34を介して、入力部35、表示部36及び記憶部37等が接続される。
【0020】
入力部35は、キーボードやポインティングデバイス等の入力デバイスを有し、ユーザから操作を受け付け、その操作内容に応じた信号を制御部31に通知する。表示部36は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを有し、制御部31の制御に従い各種の情報を表示する。記憶部37は、HDDやSSD等の記憶装置を有し、制御部31のCPUが実行する各種プログラムや設定情報の他、後述する精査状況画面等の表示に係るコンテンツ等を記憶する。
【0021】
POS端末10の制御部11は、CPUとプログラムとの協働により、アクセス手段、判別手段及び表示手段としての機能を有する。以下、図6及び図7を参照しながら、制御部11の動作について説明する。
【0022】
図6及び図7は、精査状況画面の一例を示す図である。図6及び図7に示すように、精査状況画面G1は、店舗指定欄A21と、勘定日を指定可能な勘定日指定欄A22とを有する。店舗指定欄A21は、表示の対象となる店舗名を指定することが可能な選択項目である。また、勘定日指定欄A22は、表示の対象となる勘定日を指定することが可能な入力項目である。なお、店舗指定欄A21の店舗名にはテナントコードが対応付けされているとする。
【0023】
店舗売上管理装置30のユーザは、精査状況の表示を所望する一又は複数の店舗名及び勘定日を、店舗指定欄A21及び勘定日指定欄A22を用いて指定する。店舗売上管理装置30の制御部31は、店舗指定欄A21及び勘定日指定欄A22に対し店舗名及び勘定日が検索に係る条件として指定されると、データベース20にアクセスし、この条件に該当する売上データD1をデータベース20から読み出す。これによりアクセス手段が実現される。
【0024】
また、店舗売上管理装置30の制御部31は、データベース20から読み出した売上データD1の各々に含まれる所定情報に基づいて、当該売上データD1の精査状況を判別する。これにより判別手段が実現される。さらに、店舗売上管理装置30の制御部31は、判別手段の判別結果に基づいて、各店舗での売上データD1の精査状況を精査状況画面G1内に表示する。これにより表示手段が実現される。
【0025】
ここで、店舗売上管理装置30の制御部31は、勘定日指定欄A22で指定される勘定日の日数に応じて、精査状況の判別対象を売上データ全体又は後述する表示項目に切り替える。具体的に、店舗売上管理装置30の制御部31は、勘定日指定欄A22に、連続する2日以上の勘定日(勘定期間)が指定されると、図6に示す期間精査状況A23を精査状況画面G1内に表示する。
【0026】
図6に示すように、期間精査状況A23は、個別期間表示A24と、全体期間表示A25とを含む。
【0027】
個別期間表示A24は、店舗指定欄A21で指定された各店舗における、勘定日指定欄A22で指定された各勘定日での売上データD1全体の精査状況を表すものである。ここで、日付欄A24aの精査状況A24bには、その勘定日に対応する各店舗(テナントコード)の売上データD1に含まれた精査状況欄D20の値に応じた記号が設定される。なお、図6では、“未精査”を空欄、“精査済”を記号“○”、“精査中”を記号“B”“休”を記号“休”、“対象外”を記号“−”で表している。
【0028】
また、全体欄A24cの精査状況A24dには、各勘定日に設定した精査状況A24bの状態を、店舗毎に組み合わせ結果(論理積等)が設定される。例えば、全ての勘定日で精査状況A24bが“精査済”の場合には、その組み合わせ結果として全体欄A24cの精査状況A24dに“精査済”を表す記号“○”を設定する。また、何れかの勘定日に“精査済”以外の他の状態が含まれる場合、組み合わせ結果として、他の状態を表す記号を全体欄A24cの精査状況A24dに設定する。なお、複数種類の他の状態が含まれる場合には、予め定めた優先度に基づいて、何れか一の他の状態を表す記号を設定してもよいし、全ての他の状態を表す記号を設定してもよい。
【0029】
店舗売上管理装置30の制御部31は、個別期間表示A24の表示にあたり、データベース20から読み出した売上データD1に含まれる精査状況欄D20の設定値に基づき、当該売上データD1全体の精査状況を店舗毎及び勘定日毎に判別する。そして、判別した精査状況を表す記号を、対応する店舗名(テナントコード)及び日付欄A24aの精査状況A24bに設定する。さらに、店舗売上管理装置30の制御部31は、各勘定日の日付欄A24aに設定された精査状況A24bを店舗毎に組み合わせ、その組み合わせ結果を表す記号を、全体欄A24cの精査状況A24dに設定する。
【0030】
これにより、店舗指定欄A21で指定した各店舗における、勘定日指定欄A22で指定した勘定期間での、売上データの精査状況を容易に確認することができるため、売上データの精査状況を確認する際の利便性を向上させることができる。
【0031】
また、全体期間表示A25は、店舗指定欄A21で指定された店舗全体における、勘定日指定欄A22で指定された勘定期間での売上データD1の精査状況を表示する領域である。ここで、日付欄A25aの精査状況A25bには、その勘定日に対応する個別期間表示A24の日付欄A24aに設定された各店舗の精査状況A24bのうち、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗の個数が設定される。また、全体欄A25cの精査状況A25dには、個別期間表示A24の全体欄A24cに設定された各店舗の精査状況A24dのうち、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗の個数が設定される。
【0032】
店舗売上管理装置30の制御部31は、全体期間表示A25の表示にあたり、個別期間表示A24に設定した各店舗の精査状況A24bを参照し、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗数を勘定日毎に算出する。そして、店舗売上管理装置30の制御部31は、算出した勘定日毎の店舗数を、対応する日付欄A25aの精査状況A25bに設定する。また、店舗売上管理装置30の制御部31は、個別期間表示A24に設定した全体欄A24cの精査状況A24dを参照し、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗数を算出する。そして、店舗売上管理装置30の制御部31は、算出した店舗数を、全体欄A25cの精査状況A25dに設定する。
【0033】
これにより、店舗指定欄A21で指定した全店舗における、勘定日指定欄A22で指定した勘定期間での、売上データの精査状況を容易に確認することができるため、売上データの精査状況を確認する際の利便性を向上させることができる。
【0034】
なお、図6では、期間精査状況A23に個別期間表示A24及び全体期間表示A25の両方を表示する形態としたが、何れか一方を表示する形態としてもよい。また、精査状況A24bに設定された状態や精査状況A24dに設定された数値に応じて、その設定領域(セル)を色分け等することで識別可能に表示してもよい。
【0035】
一方、勘定日指定欄A22に、特定の勘定日(特定勘定日)が指定された場合、店舗売上管理装置30の制御部31は、図7に示す特定日精査状況A26を、精査状況画面G1内に表示する。
【0036】
図7に示すように、特定日精査状況A26は、個別項目表示A27と、全体項目表示A28とを含む。
【0037】
個別項目表示A27は、店舗指定欄A21で指定された各店舗における、勘定日指定欄A22で指定された勘定日での売上データD1に含まれる各項目のうち、予め定められた項目(以下、表示項目)の精査状況を個別に表示する領域である。図7では、表示項目として「現金」、「クレジット」、「商品券1」及び「商品券2」の4つの項目を挙げているが、これに限らず、全項目を表示項目とする等、任意に設定することが可能である。
【0038】
ここで、項目欄A27aの精査状況A27bには、各店舗(テナントコード)の売上データD1に含まれた、対応する表示項目の精査状況(以下、個別精査状況という)が設定される。ここで、個別精査状況は、上述した売上データD1の精査状況と同様に5つの状態で表すことができる。また、個別精査状況は、例えば、対応する表示項目の入力状況から判別することができる。具体的には、訂正欄D16及び採用欄D17の両方が未入力の場合に“未精査”と判別し、訂正欄D16が入力済で且つ採用欄D17が未入力の場合に“精査中”と判別し、採用欄D17が入力済の場合に“精査済”と判別する。なお、売上データD1の精査状況欄D20が“休日”又は“対象外”の状態に設定されている場合には、個別精査状況についてもこの状態を引き継ぐものとする。
【0039】
また、全体欄A27cの精査状況A27dには、各表示項目に設定した精査状況A27bの状態を、店舗毎に組み合わせ結果(論理積等)が設定される。なお、ここでの組み合わせ方法は、上述した個別期間表示A24での組み合わせ方法と同様である。
【0040】
店舗売上管理装置30の制御部31は、個別項目表示A27の表示にあたり、データベース20から読み出した売上データD1に含まれる項目のうち、予め定められた各表示項目の金額入力欄の入力状態に基づいて、当該各表示項目の個別精査状況を店舗毎に判別する。そして、店舗売上管理装置30の制御部31は、店舗毎に判別した各表示項目の個別精査状況を、対応する店舗及び項目欄A27aの精査状況A27bに設定する。さらに、店舗売上管理装置30の制御部31は、項目欄A27aの各々に設定された精査状況A27bの状態を店舗毎に組み合わせ、その組み合わせ結果を表す記号を、全体欄A27cの精査状況A27dに設定する。
【0041】
これにより、店舗指定欄A21で指定した各店舗における、勘定日指定欄A22で指定した勘定日での、各表示項目の精査状況を容易に確認することができるため、売上データの精査状況を確認する際の利便性を向上させることができる。
【0042】
また、全体項目表示A28は、店舗指定欄A21で指定された店舗全体における、勘定日指定欄A22で指定された勘定日での各表示項目の精査状況(個別精査状況)を表示する領域である。ここで、項目欄A28aの精査状況A28bには、その表示項目に対応する個別項目表示A27の項目欄A27aに設定された各店舗の精査状況A27bのうち、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗の個数が設定される。また、全体欄A28cの精査状況A28dには、個別項目表示A27の全体欄A27cに設定された各店舗の精査状況A27dのうち、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗の個数が設定される。
【0043】
店舗売上管理装置30の制御部31は、全体項目表示A28の表示にあたり、個別項目表示A27に設定した各店舗の精査状況A27bを参照し、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗数を表示項目毎に算出する。そして、店舗売上管理装置30の制御部31は、算出した表示項目毎の店舗数を、対応する項目欄A28aの精査状況A28bに設定する。また、店舗売上管理装置30の制御部31は、個別項目表示A27に設定した全体欄A27cの精査状況A27dを参照し、その状態が“未精査”或いは“精査中”にある店舗数を算出する。そして、店舗売上管理装置30の制御部31は、算出した店舗数を、全体欄A28cの精査状況A28dに設定する。
【0044】
これにより、店舗指定欄A21で指定した全店舗における、勘定日指定欄A22で指定した勘定日での、各表示項目の精査状況を容易に確認することができるため、売上データの精査状況を確認する際の利便性を向上させることができる。
【0045】
なお、図7では、特定日精査状況A26に個別項目表示A27及び全体項目表示A28の両方を表示する形態としたが、何れか一方を表示する形態としてもよい。また、精査状況A27bに設定された状態や精査状況A28dに設定された数値に応じて、その設定領域(セル)を色分け等することで識別可能に表示してもよい。
【0046】
また、上記例では、勘定日指定欄A22に対し特定の勘定日が指定された場合に、特定日精査状況A26を表示する形態としたが、これに限らないものとする。例えば、期間精査状況A23の日付欄A24a又は日付欄A25aに示された各勘定日のうち、何れか一の勘定日がクリック操作等により指定(選択)された場合に、店舗売上管理装置30の制御部31は、その選択された勘定日に係る店舗(店舗指定欄A21)での特定日精査状況A26を表示してもよい。
【0047】
また、精査状況画面G1から、売上データD1を参照可能な構成としてもよい。より詳細には、個別期間表示A24の精査状況A24b、個別項目表示A27の精査状況A27bや精査状況A27dがクリック操作等により指定(選択)された場合に、店舗売上管理装置30の制御部31は、その選択された精査状況に係る勘定日及び店舗名(テナントコード)の条件に該当する売上データD1をデータベース20から読み出し、表示部36に表示する。なお、この場合、売上データD1は、読み取り専用で表示してもよいし、読み書き可能(編集可能)で表示してもよい。
【0048】
次に、店舗売上管理装置30の動作について説明する。図8は、店舗売上管理装置30が実行する精査状況表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0049】
まず、店舗売上管理装置30の制御部31は、入力部35等を介して入力されるユーザからの指示に応じて、精査状況画面G1を表示部36に表示する(ステップS11)。ここで表示される精査状況画面G1には、店舗指定欄A21及び勘定日指定欄A22が表示される。なお、前回終了時の精査状況画面や、前日分の精査状況画面(特定日精査状況A26)等、本処理の開始時に表示すべき内容が予め定められている場合には、その内容に応じた精査状況画面を表示するものとする。
【0050】
次いで、店舗売上管理装置30の制御部31は、店舗指定欄A21に対し、一又は複数の店舗を指定する操作が行われたか否かを判定する(ステップS12)。店舗売上管理装置30の制御部31は、店舗の指定を受け付けると(ステップS12;Yes)、この指定された店舗のテナントコードを第1条件として設定し(ステップS13)、ステップS14に移行する。なお、店舗が指定されない場合又は第1条件に変更がない場合には(ステップS12;No)、ステップS14に移行する。
【0051】
続いて、店舗売上管理装置30の制御部31は、勘定日指定欄A22に対し、勘定日を指定する操作が行われたか否かを判定する(ステップS14)。店舗売上管理装置30の制御部31は、勘定日の指定を受け付けると(ステップS14;Yes)、この指定された期限日を第2条件として設定し(ステップS15)、ステップS16に移行する。なお、勘定日が指定されない場合又は第2条件に変更がない場合には(ステップS14;No)、ステップS19に移行する。
【0052】
続くステップS16において、店舗売上管理装置30の制御部31は、ステップS15で設定した第2条件が、連続する2日以上の勘定日を指定する勘定期間か、特定の勘定日を指定する特定勘定日かを判別する(ステップS16)。
【0053】
店舗売上管理装置30の制御部31は、第2条件が勘定期間と判別すると(ステップS16;Yes)、ステップS13及びS15で設定した第1条件及び第2条件に基づいて、精査状況画面G1内に期間精査状況A23を表示し(ステップS17)、ステップS19に移行する。また、店舗売上管理装置30の制御部31は、第2条件が特定勘定日と判別すると(ステップS16;No)、ステップS13及びS15で設定した第1条件及び第2条件に基づいて、精査状況画面G1内に特定日精査状況A26を表示し(ステップS18)、ステップS19に移行する。
【0054】
続いて、店舗売上管理装置30の制御部31は、入力部35等を介して、本処理の終了が指示されたか否かを判定する(ステップS19)。ここで、終了が指示されない場合には(ステップS19;No)、ステップS12に再び戻る。また、店舗売上管理装置30の制御部31は、終了が指示されたと判定すると(ステップS19;Yes)、精査状況画面G1を消去し(ステップS20)、本処理を終了する。
【0055】
以上のように、本実施形態の店舗売上管理装置30は、各店舗の売上データD1をデータベース20から読み出し、当該売上データD1の各々に含まれる所定情報(精査状況欄D20、金額入力欄)に基づいて精査状況を判別し、この判別結果を用いて各店舗での売上データD1の精査状況を表した精査状況画面G1を表示する。これにより、各店舗での売上データの精査状況を容易に確認することができるため、売上管理を行う際の利便性を向上させることができる。
【0056】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0057】
例えば、上記実施形態では、POS端末10の各々で生成される売上データD1を、独立した装置であるデータベース20が記憶・管理する形態としたが、このデータベース20の機能を店舗売上管理装置30が備えてもよい。より詳細には、店舗売上管理装置30が、POS端末10の各々で生成される売上データD1を、図4に記載したデータ構成で記憶・管理することで、データベース20の機能を具備することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、売上データD1に含まれる表示項目の金額入力の入力状態から判別した判別結果を当該表示項目の精査状況(個別精査状況)としたが、これに限らず、この判別結果を売上データD1全体の精査状況としてもよい。この場合、売上データD1は、精査状況欄D20を具備しない構成としてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、精査状況欄D20の設定値を用いて売上データD1全体の精査状況を判別したが、この精査状況欄D20を項目(表示項目)毎に設けることで、各項目の精査状況を精査状況欄D20で定義してもよい。この場合、店舗売上管理装置30の制御部31は、表示項目の各々に設けられた精査状況欄D20の設定値に基づき、各表示項目の精査状況の判別を行うものとする。
【0060】
なお、上記実施形態の店舗売上管理装置30で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0061】
また、上記実施形態の店舗売上管理装置30で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の店舗売上管理装置30で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 POS端末
20 データベース
30 店舗売上管理装置
31 制御部
32 バス
33 通信インタフェース
34 I/O機器制御部
35 入力部
36 表示部
37 記憶部
N ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0063】
【特許文献1】特開平11−250132号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8