(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記疾病または疾患が、関節炎、結腸炎および炎症性腸疾患、膵炎、肝臓、腎臓および泌尿生殖器系の疾病、心血管疾患、脳卒中、胃潰瘍、喘息、線維症および線維性疾患、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、II型糖尿病、肥満および代謝障害、消化器疾患、神経変性疾患および呼吸器疾患、皮膚および皮下組織の疾病、筋肉、骨および腱の疾病から選択される炎症性の疾病または疾患である、請求項12または13に記載の化合物。
前記疾病または疾患が、関節炎、結腸炎および炎症性腸疾患、膵炎、肝臓、腎臓および泌尿生殖器系の疾病、心血管疾患、脳卒中、胃潰瘍、喘息、線維症および線維性疾患、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、II型糖尿病、肥満および代謝障害、消化器疾患、神経変性疾患および呼吸器疾患、皮膚および皮下組織の疾病、筋肉、骨および腱の疾病から選択される炎症性の疾病または疾患である、請求項16または17に記載の使用。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上記の病態生理学におけるその明らかな役割の証拠にもかかわらず、PAR2の生物学的機能は、特に生体内レベルにおいて、依然としてよく理解されていない。このように実質的な進展がないことの原因は、主に、さらなる研究のためのPAR2の強力でかつ選択的な、生物学的に活性な作動薬および拮抗薬がないことにある。
【0020】
構造活性関係研究は、ヘキサペプチド作動薬SLIGKV−NH
2およびSLIGRL−NH
2から出発して、これらのペプチド配位子がPAR2に結合しそれを活性化するのに必要な特定の側鎖官能基を本発明者らが決定できるようにした。この情報を用いることによって、本発明者らは、初めて、強力で、選択的でかつ経口で有効な、受容体の非ペプチド性の調節剤を合理的に設計し、開発することができた。この過程において、本発明者らは、新規な化合物における、受容体認識に必要な断片および作動薬または拮抗薬の機能性を与える領域を決定することができた。ある実施形態において、これらの新規な化合物は、異常なPAR2発現および/または活性に関連する疾病または疾患を治療または予防する手段を提供する。
【0021】
本明細書において、当業者に周知のいくつかの用語が使用される。それにもかかわらず、明瞭にするために、いくつかの用語が定義される。
【0022】
本明細書に使用される際の「非置換」という用語は、置換基が存在せず、または唯一の置換基が水素であることを意味する。
【0023】
本明細書において、特に定義されない限り、「任意に置換される」という用語は、基が、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、アミノ、アミノアシル、チオ、アリールアルキル、アリールアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アシルアミノ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、スルホ、ホスホノ、ホスホリルアミノ、ホスフィニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクロキシ、オキシアシル、オキシム、オキシムエーテル、ヒドラゾン、−NHC(NH)NH
2、オキシアシルアミノ、オキシスルホニルアミノ、アミノアシルオキシ、トリハロメチル、トリアルキルシリル、ペンタフルオロエチル、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメタンチオ、トリフルオロエテニル、モノ−およびジ−アルキルアミノ、モノ−およびジ−(置換アルキル)アミノ、モノ−およびジ−アリールアミノ、モノ−およびジ−ヘテロアリールアミノ、モノ−およびジ−ヘテロシクリル、アミノ、ならびにアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される異なる置換基を有する非対称二置換アミンから選択される1つ以上の基でさらに置換さ
れても、またはされなくてもよいことを意味するものと解釈される。
【0024】
特定の実施形態において、好ましい置換基は、アルキル、フェニル、アルコキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキル、トリハロアルキルオキシまたは式−C(O)NHCHR
5R
6(式中、R
5が−C(O)NH
2であり、R
6がC
2〜C
5アルキルアミンである)の基から独立して選択される1つ以上の基である。
【0025】
基または基の一部としての「アルキル」は、特に断りのない限り、直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基、好ましくはC
1〜C
10アルキル、より好ましくはC
1〜C
8アルキル、最も好ましくはC
1〜C
6を指す。好適な直鎖状または分枝鎖状のC
1〜C
6アルキル置換基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0026】
本明細書における「アミノ」という用語は、水素、アルキル、アリールまたはそれらの組合せで置換される窒素ラジカルを指す。
【0027】
本明細書において、正式名称、一般的な三文字表記(例えばSer、Leu、Ile、Gly、Arg、Lys、ValまたはCha)または一文字表記(例えばS、L、I、G、R、KまたはV)のいずれかによる、セリン、ロイシン、イソロイシン、グリシン、アルギニン、リジンまたはバリンなどの天然アミノ酸、あるいはシクロヘキシルアラニンなどの非天然アミノ酸を含むアミノ酸への言及は、特に規定されない限り、L−異性体を意味するものと解釈される。
【0028】
「アルキルアミン」という用語は、本明細書に定義されるアルキル基にさらに結合されるアミンを指し、規定されない限り、モノ−およびジ−アルキルアミンの両方を含む。アルキル基は、好ましくはC
1〜C
10アルキル基である。この基は、窒素原子を介して分子の残りの部分に結合される。
【0029】
「アルキルアミド」という用語は、式−C(O)NR
2(式中、R置換基の少なくとも1つが、本明細書において定義されるアルキル基を表す)の基を指す。アルキルアミドは、規定されない限り、モノ−およびジ−アルキルアミドの両方を含む。当業者は、モノ−アルキルアミドの場合、残りのR置換基が水素を表すことを認識するであろう。アルキル基は、好ましくはC
1〜C
10アルキル基である。この基は、窒素原子を介して分子の残りの部分に結合される。
【0030】
「アミノアルキル」という用語は、少なくとも1つのアミンでさらに置換される、本明細書において定義されるアルキル基を指す。好ましいアミノアルキル基は、C
2〜C
10アミノアルキル基である。この基は、アルキル炭素原子を介して分子の残りの部分に結合される。
【0031】
「アミドアルキル」という用語は、少なくとも1つのアミド基でさらに置換される、本明細書において定義されるアルキル基、すなわち式アルキル−C(O)NH
2の基を指す。好ましいアミドアルキル基は、C
2〜C
10アミドアルキル基である。この基は、アルキル炭素原子を介して分子の残りの部分に結合される。
【0032】
基または基の一部としての「アリール」は、好ましくは環当たり5〜12個の原子を有する、任意に置換される単環式、または縮合された多環式の、芳香族炭素環(全て炭素である環原子を有する環構造)を表す。アリール基の例としては、フェニルなどの単環式基、ナフチルなどの縮合された多環式基などが挙げられる。典型的に、アリール基が、C
6〜C
10アリール基である。
【0033】
二環式または多環式基に言及して使用される際の「縮合」という用語は、オルト−またはペリ−縮合された二環式または多環式環系などの、環の少なくとも2つが共通のC−C結合を共有する二環式または多環式環系を指す。「縮合」という用語は、二環式または多環式スピロ環系などの、1つのみの共通のC原子を共有する二環式または多環式環系も含む。
【0034】
「アリールアミン」という用語は、本明細書において定義されるアリール基にさらに結合されるアミンを指し、規定されない限り、モノ−およびジ−アリールアミンの両方を含む。アリール基は、好ましくはC
6〜C
10アリール基である。この基は、窒素原子を介して分子の残りの部分に結合される。
【0035】
「アミノアリール」という用語は、少なくとも1つのアミンでさらに置換される、本明細書において定義されるアリール基を指す。好ましいアミノアリール基は、C
6〜C
10アミノアリール基である。この基は、アリール炭素原子を介して分子の残りの部分に結合される。
【0036】
基または基の一部としての「アルコキシ」という用語は、アルキルが本明細書において定義されるとおりであるアルキル−O−基を指す。好ましくは、アルコキシは、C
1〜C
10アルコキシである。例としては、以下に限定はされないが、メトキシおよびエトキシが挙げられる。
【0037】
「環」または「環式基」という用語は、好ましくは環当たり3〜10個の炭素を含有する、飽和、部分不飽和または完全不飽和の単環式または縮合またはスピロ多環式環系を指す。
【0038】
本明細書において使用される「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを指す。
【0039】
「複素環」または「複素環基」という用語は、環原子として窒素、硫黄および酸素からなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和、部分不飽和または完全不飽和の単環式、二環式または縮合された多環式またはスピロ多環式環系を指す。各環は、好ましくは3〜10員、より好ましくは4〜7員である。好適な複素環置換基の例としては、以下に限定はされないが、それぞれ1〜3つの置換基でさらに置換され得る、ピロール、フラン、ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、トリアゾール、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、フラザン、オキサジアゾール、ピペリジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジンおよびピラジンが挙げられる。
【0040】
本発明のある好ましい実施形態において、一般式(I)に関して、以下の好ましい実施形態の1つ以上が当てはまる:
a)R
1が、それぞれがアルキル、アルコキシ、アミン、アミノアルキル、アミドアルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたはフェニルから選択される1つ以上の置換基でさらに任意に置換され得る、ピロール、ピリジン、ピラジン、フラン、ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、トリアゾール、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、フラザン、またはオキサジアゾールのアシル誘導体から選択され、ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキル、またはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
b)R
1が、それぞれがアルキル、アルコキシ、アミン、アミノアルキル、アミドアルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたはフェニルから選択される1〜3つの置換基でさらに置換され得る、フラン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾールまたはイソオキサゾールのアシル誘導体から選択され、ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
c)R
1が、アルキル、アルコキシ、アミン、アミノアルキル、アミドアルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたはフェニルから選択される基で任意に置換されるイソオキサゾールカルボニルであり、ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
d)R
2が、NおよびOから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基であり、ここで、C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基が、アルキル、アミン、ヒドロキシから選択される1つ以上の置換基でさらに置換されてもよく、または環式基または複素環基が、任意に置換される芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基と縮合される。
e)R
2が、アルキル、アミン、ヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で任意に置換されるシクロヘキサンまたはフェニルから選択され、または環式基または複素環基が、任意に置換される芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基と縮合される。
f)R
2が、シクロヘキサン、フェニル、(p−メチル)フェニル、(p−アミノ)フェニル、(p−ヒドロキシ)フェニルまたはインドールから選択される。
g)R
3が、水素またはメチルから選択される。
h)R
4が、水素、C
1〜C
6アルキル、アミノアルキルまたはアミドアルキルであり;R
5が、アルキル、アミノアルキル、アルコキシ、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたは−C(O)NHCHR
9R
10から選択される基で任意に置換されるベンジル基であり、ここで、R
9が、−C(O)NH
2であり、R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルである。
i)R
4が、水素、C
1〜C
6アルキル、アミノアルキルまたはアミドアルキルであり;R
5が、アルキル、アミノアルキル、アルコキシ、アリールアミン、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される基で任意に置換されるベンジル基である。
j)R
4が水素であり;R
5が、アルキルまたはアルコキシで置換されるベンジル基である。
k)R
4が水素であり;R
5が、−C(O)NHCHR
9R
10で置換されるベンジル基であり;ここで、R
9が、−C(O)NH
2であり、R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルである。
l)R
4が水素であり;R
5が、アルキルまたはアルコキシおよび基−C(O)NHCHR
9R
10から選択される基で置換されるベンジル基であり、ここで、R
9が、−C(O)NH
2であり、R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルである。
m)組み合わされたR
4およびR
5が、それらが結合される窒素と一緒に、フェニル、ベンジル、アミノアルキル、アミノアリール、アミドアルキルまたは複素環から選択される基で任意に置換されるピペリジンを形成し、またはピペリジンが、芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基と縮合され;ここで、フェニル、ベンジル、アミノアリール、複素環または縮合された芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基が、アルキル、アルキルアミン、アルキルスルホニル、アルコキシ、アミノアルキル、アミノアリール、アミドアルキル、アリールアミン、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、オキソ、任意に置換されるフェニル、任意に置換されるピペリジン、ジオキサラン、トリハロアルキル、またはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに置換されてもよく、または縮合された芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基が、さらなるC
6〜C
10環式基またはC
6〜C
10複素環基と縮合される。
n)R
6が、水素またはC
1〜C
6アルキルである。
o)R
7が、C
1〜C
6アルキル、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノアルキル、アミドアルキル、飽和または不飽和シクロアルキル、または複素環である。
【0041】
一般式(I)に関するさらなる実施形態において、以下の好ましい実施形態の1つ以上が当てはまる:
p)R
1が、それぞれがアルキルまたはフェニルから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換され得る、ピロール、ピリジン、ピラジン、フラン、ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、トリアゾール、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、フラザン、またはオキサジアゾールのアシル誘導体から選択され、ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキル、またはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
q)R
1が、それぞれがアルキルまたはフェニルから選択される1〜3つの置換基でさらに置換され得る、フラン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾールまたはイソオキサゾールのアシル誘導体から選択され、ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
r)R
1が、アルキルまたはフェニルから選択される基で任意に置換されるイソオキサゾールカルボニルであり、ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
s)R
2がシクロヘキサンである。
t)R
3が水素である。
u)R
4が、水素、C
1〜C
6アルキル、アミノアルキルまたはアミドアルキルであり;R
5が、アルキル、アルコキシ、アリールアミン、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたは−C(O)NHCHR
9R
10から選択される基で任意に置換されるベンジル基であり、ここで、R
9が、−C(O)NH
2であり、R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルである。
v)R
4が、水素、C
1〜C
6アルキル、アミノアルキルまたはアミドアルキルであり;R
5が、アルキル、アミノアルキル、アルコキシ、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される基で任意に置換されるベンジル基である。
w)R
4が水素であり;R
5が、アルキルまたはアルコキシで置換されるベンジル基である。
x)R
4が水素であり;R
5が、−C(O)NHCHR
9R
10で置換されるベンジル基であり;ここで、R
9が、−C(O)NH
2であり、R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルである。
y)R
4が水素であり;R
5が、アルキルまたはアルコキシおよび基−C(O)NHCHR
5R
6から選択される基で置換されるベンジル基であり、ここで、R
5が−C(O)NH
2であり、R
6がC
2〜C
5アミノアルキルである。
z)組み合わされたR
4およびR
5が、それらが結合される窒素と一緒に、フェニル、ベンジル、アミノアルキル、アミドアルキルまたは複素環から選択される基で任意に置換されるピペリジンを形成し;ここで、フェニル、ベンジルまたは複素環が、アルキル、アルコキシ、アミノアルキル、アミドアルキル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよい。
aa)R
6がメチルである。
ab)R
7がエチルである。
【0042】
さらなる態様において、本発明は、式(Ia):
【化3】
(式中、
R
11が、アルキルまたはフェニルから選択される1つ以上の基で任意に置換される、NおよびOから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5員または6員の不飽和複素環であり、
ここで、フェニル基が、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキルまたはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに任意に置換されてもよく;
R
4が、水素、C
1〜C
6アルキル、アミノアルキルまたはアミドアルキルであり;
R
5が、アルキル、アミノアルキル、アルコキシ、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたは−C(O)NHCHR
9R
10から選択される基で任意に置換されるベンジル基であり;ここで、
R
9が、−C(O)NH
2であり、
R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルであり;
または
組み合わされたR
4およびR
5が、それらが結合される窒素と一緒に、フェニル、ベンジル、アミノアルキル、アミドアルキルまたは複素環から選択される基で任意に置換されるピペリジンを形成し;ここで、
フェニル、ベンジルまたは複素環が、アルキル、アルキルオキシ、アミノアルキル、アミドアルキル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、またはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに置換されてもよい)によって表される式(I)の化合物;または
その塩を提供する。
【0043】
好ましい実施形態において、R
11がイソオキサゾールである。
【0044】
したがって、好ましい態様において、本発明は、式(Ib):
【化4】
(式中、
R
4が、水素、C
1〜C
6アルキル、アミノアルキルまたはアミドアルキルであり;
R
5が、アルキル、アミノアルキル、アルコキシ、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたは−C(O)NHCHR
9R
10から選択される基で任意に置換されるベンジル基であり;ここで、
R
9が、−C(O)NH
2であり、
R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルであり;
または
組み合わされたR
4およびR
3 R
5が、それらが結合される窒素と一緒に、フェニル、ベンジル、アミノアルキル、アミノアリール、アミドアルキルまたは複素環から選択される基で任意に置換されるピペリジンを形成し、またはピペリジンが、芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基と縮合され;ここで、
フェニル、ベンジル、複素環または縮合された芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基が、アルキル、アルキルアミン、アルキルアミド、アルキルオキシ、アミノアルキル、アミドアルキル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、またはトリハロアルキルオキシから選択される1〜3つの置換基でさらに置換されてもよい)によって表される式(I)の化合物;または
その塩を提供する。
【0045】
さらに好ましい実施形態において、式(I)の化合物に関して、R
11がイソオキサゾールであり、R
4が水素であり、R
5が、任意に置換されるベンジル基である。
【0046】
したがって、さらなる態様において、本発明は、式(Ic):
【化5】
(式中、
R
a、R
bおよびR
cが、個々に、水素、アルキル、アミノアルキル、アルコキシ、C
4〜C
7複素環、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、トリハロアルキル、トリハロアルコキシまたは−C(O)NHCHR
9R
10から選択される基を表し;ここで、
R
9が、−C(O)NH
2であり、
R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルであり;
または組み合わされたR
aおよびR
bまたはR
bおよびR
cがジオキサランを形成する)によって表される式(I)の化合物;または
その塩を提供する。
【0047】
式(Ic)に関する好ましい実施形態において、R
aおよびR
cが水素であり、R
bが−C(O)NHCHR
9R
10であり、ここで、R
9が、−C(O)NH
2であり、R
10が、C
2〜C
5アミノアルキルである。
【0048】
式(Ic)に関する別の好ましい実施形態において、R
aまたはR
bのうちの一方が、メチル、メトキシまたはエトキシであり、他方が水素であり、R
cが水素である。
【0049】
式(Ic)に関するさらなる好ましい実施形態において、組み合わされたR
aおよびR
bまたはR
bおよびR
cがジオキサランを形成し、残りのR
cまたはR
aが水素である。
【0050】
別のさらなる好ましい実施形態において、式(I)の化合物に関して、R
11がイソオキサゾールであり、組み合わされたR
4およびR
5が、それらが結合される窒素と一緒に、フェニル、ベンジル、アミノアルキル、アミドアルキル、アミノアリールまたは複素環から選択される基で任意に置換されるピペリジンを形成し;ここで、
フェニル、ベンジルまたは複素環が、アルキル、アルコキシ、アミノアルキル、アミドアルキル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、またはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに置換されてもよい。
【0051】
したがって、別の態様において、本発明は、式(Id):
【化6】
(式中、
R
d、R
eおよびR
fが、独立して、フェニル、ベンジル、アミノアルキル、アミドアルキル、アミノアリールまたは複素環から選択される基を表し、または組み合わされたR
dおよびR
eまたはR
eおよびR
fが、縮合された芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基を形成し;ここで、
フェニル、ベンジル、複素環または縮合された芳香族または脂肪族C
3〜C
8環式基またはC
3〜C
8複素環基が、アルキル、アルコキシ、アミノアルキル、アミドアルキル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、ジオキサラン、トリハロアルキル、またはトリハロアルコキシから選択される1〜3つの置換基でさらに置換されてもよい)によって表される式(I)の化合物;または
その塩を提供する。
【0052】
さらに他の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は:
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチルフェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−メトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3−メトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(4−メトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−メチル)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−エトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−プロポキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−イソプロポキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−ブトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−イソブトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−クロロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−ニトロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−トリフルオロメチル)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3−トリフルオロメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−トリフルオロメチル)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−フルオロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3−フルオロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(4−フルオロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(1,3−ジオキサラン)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3,4−ジクロロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2,4−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2,5−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3,4−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2,3−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2,3,4−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2,6−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−メトキシ−5−トリフルオロメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2,4−ジメトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3,5−ビス(トリフルオロメチル))フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−フルオロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3−フルオロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(4−フルオロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(1,3−ジオキサラン)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3,4−ジクロロ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(4−フェニル)ピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(p−メトキシ)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(p−クロロ)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(o−トリフルオロメチル)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(o−フェニル)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(m−フェニル)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(p−フェニル)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(p−フェノキシ)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(2,5−ジメトキシ)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(4−ベンジル)ピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−2S−(tert−ブチルアミド)ピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(4−アセトアミド)フェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−3−(o−フルオロ)アミノフェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−3−(m−フルオロ)アミノフェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−3−(p−フルオロ)アミノフェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−3−(o−トリフルオロメチル)アミノフェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−3−(m−トリフルオロメチル)アミノフェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−3−(p−トリフルオロメチル)アミノフェニルピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−スピロクロマン−2,4’−ピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−[(S)−N−(tert−ブチル)]ピペリジン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノジメチル−(2−メトキシ)フェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(3−[アミノメチル]フェニル)−アミノ−4−アミノブタン−1−カルボキサミド;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(3−[アミノメチル]フェニル)−アミノ−3−アミノプロパン−1−カルボキサミド;または
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
からなる群から選択される。
【0053】
さらに他の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は:
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−ベンズイミダゾール;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−2−ビフェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−3−ビフェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−4−ビフェニル;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−2−ナフタレン;
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン);
5−イソオキサゾリル−Cha−Thr(Me)−アミノメチル−(2−メトキシ)フェニル;
Cha−Ile−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン];
5−イソオキサゾリル−Cha−Thr(Me)−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン];
5−(3−アミノ−イソオキサゾリル)−Cha−Ile−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン];
5−イソオキサゾリル−Cha−Thr(Me)−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン];
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−{1−(メチルスルホニル)スピロ[インドリン−3,4’−ピペリジン]};
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−{3H−3−オキソ−スピロ[イソベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]};
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(4−オキソ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]);または
5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]
からなる群から選択される。
【0054】
式(I)の化合物が、少なくとも2つの不斉中心を有し、したがって、2つ以上の立体異性体で存在することが可能であることが理解されよう。本発明の化合物が、単一のジアステレオマーとして存在することが非常に望ましく、ここで、シクロヘキシルアラニンおよびイソロイシン残基の不斉炭素原子は、L−配置を有する。したがって、本発明は、シクロヘキシルアラニンおよびイソロイシン残基の少なくとも2つの不斉中心に対して実質的に純粋な、例えば、約95%〜97%のdeまたは99%超のdeなどの約90%超のdeの立体異性体の化合物、ならびにそのラセミ混合物を含む混合物にも関する。このようなジアステレオマーは、例えばキラル中間体を用いた不斉合成によって調製されてもよく、または混合物は、従来の方法、例えば、クロマトグラフィー、または分割剤の使用によって分割され得る。
【0055】
さらに、式(I)は、必要に応じて、溶媒和形態ならびに非溶媒和形態の化合物を包含することが意図される。したがって、各式は、水和形態ならびに非水和形態を含む、示される構造を有する化合物を含む。
【0056】
本発明の化合物が塩として存在し得ることが理解されよう。本発明の新規な生物活性化合物は、薬学的に許容できる塩として被験体に投与され得る。しかしながら、薬学的に許容できない塩も、薬学的に許容できる塩の調製における中間体としてまたは生物学的研究のための手段としてこれらが有用であり得るため、本発明の範囲内に含まれることが理解されよう。
【0057】
本発明の塩に適用されるおよび/または本発明の方法に使用される際の「薬学的に許容できる」という用語は、妥当な医学的判断の範囲内で、妥当なリスク/治療ベネフィット比を超える過度の毒性、刺激、アレルギー、または同様の負の反応を伴わずに、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適した塩を指す。好ましくは、薬学的に許容できる塩は、患者に投与するのに適した塩である。したがって、本発明は、本発明の化合物のいずれか1つの薬学的に許容できる塩にも及ぶ。
【0058】
薬学的に許容できる塩は、一般に、当該技術分野において公知であり、本発明の場合、本発明の化合物の比較的非毒性の有機塩または無機塩を含む。このような塩の例としては、以下に限定はされないが、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、硝酸塩、酢酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、ラウリルスルホン酸塩、グルコヘプトン酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、ラウリン酸塩、ステアリン酸塩、パルミチン酸塩、吉草酸塩、安息香酸塩、ナフチル酸塩(naphthylate salt)、メシル酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩などの酸付加塩が挙げられる(例えば、Bergeら,「J.Pharm.Sci.1977年」,66,1−19を参照)。さらに、薬学的に許容できる塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類塩、およびアンモニウム塩などの塩基性塩も含まれる。例えば、薬学的に許容できる塩基性塩としては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの塩が挙げられる。さらに、例えば、リジン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、プロカインおよびトリスの塩を含む有機塩も使用され得る。本発明の化合物中の塩基性窒素含有基は、例えば、アルキルハロゲン化物(メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物を含む低級アルキルハロゲン化物など)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物)、アラルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチルの臭化物)、ジアルキル硫酸塩(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミルの硫酸塩)を含む様々な有機作用物質で四級化され得る。
【0059】
本発明の化合物の塩は、例えば、水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなど、およびそれらの混合物との溶媒和物の形態で存在することもできる。
【0060】
プロドラッグ誘導体も、本発明の範囲に含まれ、広義で、生体内で本発明の化合物に転化される化合物を包含する。このような誘導体は、当業者が容易に考え付くものであり、例えば、アルキルまたはアシル基、酸化物、糖類またはオリゴペプチドでさらに変性される化合物を含み、これらは、本体が容易に開裂されて、本発明に係る活性化合物が得られる。すなわち、「プロドラッグ」という用語は、生体内でその治療的に有効な形態または利用可能な形態に転化されるまで完全には有効でないかまたは利用可能でない本発明の前駆体または変性された化合物を指す。
【0061】
本発明の化合物を調製するための方法が、本発明のさらなる実施形態として提供され、以下の一般的な手順によって示される。
【0062】
化合物は、保護アミノ酸を用いて合成され得る。アミノ保護基は、一般に、当業者に公知であり、化学反応からアミノ基を保護する(またはブロックする)のに適しているが、所望の化学反応が分子中の他の位置で行われた後に容易に除去可能である基に関する。保護基が、所望の反応(または一連の反応)後に除去されるため、それらの性質およびサイズは特に重要でない。アミノ保護基の例としては、以下に限定はされないが、アセチル、プロピオニル、ブチリル、フェニルアセチル、ベンゾイルまたはトルイル基などのアシル保護基;アリールオキシ−アルカノイル保護基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、tert−ブチルジカルボニル(Boc)、2−ヨードエトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル保護基;カルボベンジルオキシ(Cbz)、4−メトキシ−ベンジルオキシカルボニル、フルオレニルメチルオキシカルボニルクロリド(Fmoc)などのアラルコキシカルボニル(aralkoxycarbonyl)保護基;または4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル(Mtr)、ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pbf)または2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル(Pmc)などのアリールスルホニル保護基が挙げられる。好ましいアミノ保護基は、Boc、Cbz、Fmoc、およびベンジルである、より好ましいアミノ酸保護基はBocである。
【0063】
一般に、化合物は、Boc−保護されたイソロイシン残基、1種以上のカップリング試薬または活性化試薬およびN.N−ジイソプロピルエチルアミン(N.N−diisopropylethylamine:DIPEA)などの塩基が好適な体積の溶媒に溶解された溶液相中で合成される。
【0064】
アミノ基へのカルボキシル基のカップリングを進行させるためにカルボキシル基を活性化するのに使用されるカップリング試薬は、一般に、当業者に周知であり、ジシクロヘキシルカルボジイミド(dicyclohexylcarbodiimide:DCC)およびジイソプロピルカルボジイミド(diisopropylcarbodiimide:DIC)などのカルボジイミドカップリング試薬ならびに1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザ−ベンゾトリアゾール(HOAt)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム(HATU)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびO−(1H−6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HCTU)などのトリアゾールカップリング試薬を含み得る。
【0065】
一般に、上記の反応は、以下に限定はされないが、ジメチルホルムアミド(dimethylformamide:DMF)、N−メチルピロリジン(N−methylpyrolidine:NMP)、トリフルオロエタノール(triflouroethanol:TFE)、ヘキサフルオロイソプロパノール(hexafluoroisopropanol:HFIP)、ジクロロメタノール(dichloromethanol:DCM)、またはクロロホルムを含む、溶液相ペプチド合成に適した溶媒または溶媒の混合物中で行われ得る。好ましい実施形態において、反応は、DMF中で行われる。
【0066】
次に、溶液は、式(I)の化合物の置換基R
2およびR
3によって表されるC末端部分を有するアミノに加えられ、反応が完了するまで撹拌される。一般に、反応は、室温で行われる。カップリング反応の完了は、エレクトロスプレーイオン化質量分析(electrospray ionisation mass spectroscopy:ESI MS)または他の形態の分光法によって決定される。
【0067】
次に、中間化合物は、反応混合物から単離され、粗生成物は、DCM中のトリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid:TFA)の溶液で処理されて、イソロイシンN末端Boc−保護基が除去される。次に、溶液は、N
2下で蒸発され、洗浄され、ろ過され、減圧下で蒸発される。次に、後続のアミノ酸およびN末端カルボン酸が、同じ条件下で順次カップリングされる。最終的な粗生成物が、逆相高性能液体クロマトグラフィー(reverse phase high performance liquid chromatography:rpHPLC)によって精製される。本発明の化合物は、高分解能質量分析(high−resolution mass spectroscopy:HRMS)およびプロトン核磁気共鳴分光法(proton nuclear magnetic resonance spectroscopy:
1H NMR)によって特性決定され、化合物の純度が、分析的逆相HPLCによって評価される。
【0068】
本発明の化合物は、受容体を活性化するかまたは天然連結配位子の活性を阻害することによるPAR2活性を調節するそれらの能力によって特定されており、このため、本明細書において「作動薬」、「拮抗薬」、「阻害剤」、「PAR2阻害剤」、「PAR2の阻害剤」などと呼ばれる場合がある。特定の細胞型のまたは特定の方法で評価されたPAR2拮抗薬は、異なる細胞型のまたは異なる方法で評価されたPAR2作動薬または部分作動薬であってもよく、その逆も同様であることに留意することが重要である。例えば、1つの細胞型からの細胞内のカルシウムの放出を活性化する化合物が作動薬または部分作動薬である一方、このような放出を阻害する化合物が拮抗薬であり得る。しかしながら、これらの「作動薬」および「拮抗薬」の効果は、異なる細胞において所与の化合物またはPAR2配位子で逆になることがあり、または逆の反応が、異なる報告アッセイ(例えばERKリン酸化またはcAMP刺激)を用いて観察され得る。
【0069】
「配位子」という用語は、受容体の特異的結合パートナーを指し、これには、以下に限定はされないが、受容体作動薬、部分作動薬、混合された作動薬、拮抗薬および薬剤などの、天然連結PAR2配位子ならびに結合されていない内因性の細胞外配位子が含まれる。「受容体」という用語は、配位子の特異的結合パートナーを指し、これには、限定はされないが膜結合受容体が含まれる。
【0070】
本発明の化合物がPAR2を調節する能力は、当業者に利用可能な何種類もの手段、例えば、実施例に記載される方法などの、細胞内カルシウム動員を含むいくつかの下流マーカーに対するPAR2調節の効果を測定するインビトロアッセイ、細胞内環状アデノシン一リン酸(cyclic adenosine monophosphate:cAMP)刺激またはERK1/2リン酸化によって評価され得る。
【0071】
好ましくは、理論に制約されるものではないが、本発明の化合物は、受容体に結合することによって、また、天然連結配位子が受容体結合領域に接触し、または連結配位子と競合し、または受容体の他の箇所に結合して拮抗薬活性の作動薬を誘発するのを防ぐことによって、PAR2の活性化を阻害または増幅する。PAR2の拮抗薬は、以下に限定はされないが、本明細書に記載される結合されていない内因性配位子および合成作動薬を含む、PAR2に対する他の配位子の活性を阻害することによって作用することもできる。
【0072】
セリンプロテアーゼの非存在下でPAR2に結合し、それを活性化する本発明の化合物も好ましい。
【0073】
本発明の一態様において、細胞を、化合物、またはその塩に曝露する工程を含む、PAR2の活性を調節する方法が提供される。細胞を、化合物、またはその塩に曝露する工程は、インビトロ、生体外または生体内で行われ得る。
【0074】
例えば、細胞を化合物に曝露する工程がインビトロまたは生体外で行われる場合、本発明の方法は、生物学的研究のための手段としてまたは被験体におけるPAR2活性を調節するための特定の化合物(単独でまたは組み合わせて)の効力を測定するための診断手段として使用され得る。例えば、PAR2を発現する細胞は、被験体から除去され、本発明の1種以上の化合物、またはその塩に曝露され得る。化合物(または複数の化合物)がPAR2の活性を調節する能力は、当業者に公知の方法によっていくつかの下流マーカーのいずれか1つを測定することによって評価され得る。したがって、特定の化合物が別の化合物より有効であるかどうかを確認し、具体的な治療計画を該当する被験体に合わせて調整することができる。
【0075】
好ましい実施形態において、細胞を、化合物、またはその塩に曝露する工程は生体内で行われる。
【0076】
本発明の一実施形態において、異常なPAR2発現および/または活性に関連する疾病または疾患のリスクがあるかまたはそれに罹患しやすい被験体、またはその疾病または疾患に罹患している被験体を処置する予防または治療方法が提供される。具体的な疾病および疾患としては、以下に限定はされないが、関節炎疾患、炎症性腸疾患、膵炎、心血管疾患、胃潰瘍、結腸炎、喘息、線維症および線維性疾患などの急性および慢性炎症性疾患、ならびにてんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、肥満およびII型糖尿病などの炎症性疾患に関連する他の病態、ならびに胃、結腸、大腸、乳房または膵臓の癌などの増殖性疾患が挙げられる。
【0077】
好ましい実施形態において、予防または治療方法は、本明細書に記載される望ましくないまたは不十分なPAR2活性に関連する疾病または疾患、その疾病または疾患の症状、またはその疾病または疾患になりやすい傾向を有する被験体に、その疾病または疾患、その疾病または疾患の症状、またはその疾病または疾患になりやすい傾向を治療し、治癒し、緩和し、軽減し、変化させ、修正し、改善し、好転させ、またはそれに作用するために、本発明に係る化合物、またはその薬学的に許容できる塩を投与する工程を含む。予防的治療は、望ましくないまたは不十分なPAR2活性に関連する疾病または疾患の発症率を低下させ得る。
【0078】
本発明の予防または治療方法は、本明細書に記載される望ましくないPAR2活性に関連する疾病または疾患、その疾病または疾患の症状、またはその疾病または疾患になりやすい傾向を有する被験体に、その疾病または疾患、その疾病または疾患の症状、またはその疾病または疾患になりやすい傾向を治療し、治癒し、緩和し、軽減し、変化させ、修正し、改善し、好転させ、またはそれに作用するために、本発明に係る化合物、またはその薬学的に許容できる塩の組合せを投与する工程も含み得る。予防的治療は、望ましくないPAR2活性に関連する疾病または疾患の発症率を低下させ得る。ある実施形態において、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩の組合せは、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩の1つのみを用いる予防または治療方法と比較して、PAR2活性の阻害の強化を提供し得る。
【0079】
本明細書に記載される予防または治療方法が、当該技術分野において現在用いられている他の治療法との何種類もの組合せで使用され得ることも、当業者によって理解されよう。
【0080】
PAR2発現および/または活性が増大または減少される条件、および前記活性を減少または増大させることが望ましい条件が、当該技術分野において公知の診断または予測アッセイのいずれかまたはその組合せによって、当業者によって特定され得る。例えば、被験体から得られる生物試料(例えば血液、血清、血漿、尿、唾液、脳脊髄液、脂肪組織、脳組織および/またはそれに由来する細胞)が、PAR2発現および/または活性について分析され得る。このような病態としては、以下に限定はされないが、関節炎、結腸炎および炎症性腸疾患、膵炎、肝臓、腎臓および泌尿生殖器系の疾病、心血管疾患、脳卒中、胃潰瘍、喘息、線維症および線維性疾患などの自己免疫または炎症性疾患、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、肥満およびII型糖尿病、代謝障害、消化器疾患、神経変性疾患および呼吸器疾患、皮膚および皮下組織の疾病、筋肉、骨および腱の疾病などの炎症性疾患に関連する他の病態、ならびに胃、結腸、大腸、乳房または膵臓の癌を含む癌などの増殖性疾患が挙げられる。
【0081】
上記の方法は、以下に限定はされないが、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ラットおよびマウスを含む全ての哺乳動物、ならびにニワトリ、鳥類、は虫類および細菌などの下等生物を含む任意の種の予防および治療処置に適していると考えられる。
【0082】
本発明の別の態様において、本発明の化合物、またはその塩(本明細書において「活性化合物」とも呼ばれる)を含む医薬組成物が提供される。好ましい実施形態において、医薬組成物は、薬学的に許容できる担体、賦形剤、希釈剤および/または補助剤を含み得る。
【0083】
本発明の医薬組成物は、単独でまたは治療用化合物などの他の化合物とともに用いられ得る。
【0084】
本明細書において使用される際の「薬学的に許容できる担体」という用語は、好ましくは、医薬品投与に適合する、溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。補助的な活性化合物を組成物に組み込むこともできる。
【0085】
医薬組成物は、一般に、その意図される投与経路と適合するように配合される。投与経路の例としては、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(局所)、経粘膜、および直腸投与が挙げられる。非経口、皮内、または皮下適用に使用される溶液または懸濁液は、以下の成分:注射用の水、食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒などの滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩などの緩衝剤および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの張度を調整するための作用物質を含み得る。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの、酸または塩基を用いて調整され得る。非経口製剤は、ガラスまたはプラスチックで作製された、アンプル、使い捨て注射器または複数回投与バイアルに封入され得る。
【0086】
注射用途に適した医薬組成物としては、滅菌注射溶液または分散体の即時調製のための滅菌水溶液(水溶性である場合)または分散体および滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与では、好適な担体としては、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL.(商標)(BASF,Parsippany,N.J.)またはリン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline:PBS)が挙げられる。いずれの場合も、組成物は、無菌でなくてはならず、容易な注入性(syringability)が存在する程度の流体であるべきである。それは、製造および貯蔵の条件下で安定性であるべきであり、細菌および真菌などの微生物の汚染作用から保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、または液体ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散体の場合には必要とされる粒度の維持によってまたは界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどの組み込みによって達成され得る。多くの場合、組成物中に、等張剤、例えば、糖類、マンニトール、またはソルビトールなどの多価アルコール、または塩化ナトリウムを含むのが好ましいであろう。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅延させる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンを組成物中に含むことによってもたらすことができる。
【0087】
滅菌注射溶液は、必要に応じて、上に挙げた成分の1つまたはその組合せとともに適切な溶媒に所要量の活性化合物を組み込んだ後、ろ過滅菌することによって調製され得る。一般に、分散体は、塩基性分散媒および上に挙げたものに由来する必要な他の成分を含有する滅菌媒体に活性化合物を組み込むことによって調製される。滅菌注射溶液の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、真空乾燥および凍結乾燥であり、これにより、その予め滅菌ろ過された溶液から、活性成分の粉末に加えて任意のさらなる所望の成分が得られる。
【0088】
経口組成物は、一般に、不活性希釈剤または食用担体を含む。経口の治療的投与のため、活性化合物は、賦形剤とともに組み込まれ、シロップ、錠剤、トローチ、またはカプセル剤、例えば、ゼラチンカプセル剤の形態で使用され得る。経口組成物は、オリーブ油または他の油、または洗口剤として使用するための流体などの流体担体を用いて調製することもできる。薬学的に適合される結合剤、および/または補助剤材料が、組成物の一部として含まれ得る。錠剤、丸薬、カプセル剤、トローチなどが、以下の成分、または同様の性質を有する化合物:微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンなどの結合剤;でんぷんまたはラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、Primogel、またはコーンスターチなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムまたはステロート(sterote)などの潤滑剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロースまたはサッカリンなどの甘味料;またはペパーミント、メチルサリチル酸塩、またはオレンジ香料などの着香料のいずれかを含有し得る。
【0089】
吸入による投与の場合、化合物は、好適な噴射剤、例えば、二酸化炭素などのガスを含有する加圧された容器またはディスペンサー、または噴霧器からエアゾールスプレーの形態で送達される。
【0090】
全身投与も、経粘膜または経皮手段によって行うことができる。経粘膜または経皮投与の場合、透過されるバリアに適切な浸透剤が、製剤に使用される。このような浸透剤は、一般に、当該技術分野において公知であり、これには、例えば、経粘膜投与のため、洗浄剤、胆汁塩、およびフシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与が、鼻腔用スプレーまたは坐薬を用いて行われ得る。化合物は、坐薬(例えば、カカオ脂および他のグリセリドなどの従来の坐薬基剤を含む)または直腸投与用の停留かん腸の形態で調製され得る。
【0091】
経皮投与の場合、活性化合物は、当該技術分野において一般に公知の軟膏剤、軟膏、ゲル、またはクリームへと製剤化される。
【0092】
一実施形態において、活性化合物は、インプラントおよびマイクロカプセル化送達系を含む、徐放性製剤などの、化合物が身体から急速に排除されるのを防ぐ担体を用いて調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸などの生分解性の生体適合性ポリマーが使用され得る。このような製剤を調製するための方法は、当業者に明らかである。材料は、Alza Corporation社およびNova Pharmaceuticals,Inc.から市販品として得ることもできる。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染細胞を標的としたリポソームを含む)を、薬学的に許容できる担体として使用することもできる。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号明細書に記載されるように、当業者に公知の方法にしたがって調製され得る。
【0093】
投与の容易さおよび投薬量の均一性のために投薬単位形態の経口または非経口組成物を製剤化することが有利である。本明細書において使用される際の「投薬単位形態」は、好ましくは、治療される被験体の単回の投薬として適した物理的に個別の単位を指し;各単位は、必要な医薬担体と合わせて、所望の治療効果を生じるように計算される所定の量の活性化合物を含有する。
【0094】
本発明に係る医薬組成物は、投与のための説明書とともに、容器、パック、またはディスペンサー中に含まれ得る。
【0095】
このような化合物の毒性および治療効果は、例えば、LD
50(個体群の50%致死量)およびED
50(個体群の50%に治療効果のある用量)を決定するために、細胞培養または実験動物において標準的な医薬的手順によって決定され得る。毒性作用と治療効果との用量比は、治療指数であり、それは、比率LD
50/ED
50として表され得る。高い治療指数を示す化合物が好ましい。毒性の副作用を示す化合物が使用され得る一方、非感染細胞への考えられる損傷を最小限に抑えるために、このような化合物を罹患組織の部位に標的化し、それによって副作用を軽減する送達系を設計することに注意を払うべきである。
【0096】
細胞培養アッセイおよび動物試験から得られるデータは、ヒトに使用するためのある範囲の投薬量を配合するのに使用され得る。投薬量は、好ましくは、ほとんどまたは全く毒性を伴わずにED
50を含む血中濃度の範囲内にある。投薬量は、用いられる剤形および用いられる投与経路に応じてこの範囲内で変動し得る。本発明の方法に使用される任意の化合物では、治療効果のある用量を、細胞培養アッセイから最初に推測することができる。用量は、細胞培養中で決定される際にIC
50(すなわち、症状の半値阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む血中血漿濃度範囲を達成するように、動物モデル中で配合され得る。このような情報は、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定するのに使用することができる。血漿中濃度が、例えば、高性能液体クロマトグラフィーによって測定され得る。
【0097】
当業者は、用いられる特定の化合物の活性、被験体の年齢、体重、全体的な健康、性別、および食事、投与の時期、投与経路、排せつ速度、任意の複合薬、調節される発現または活性の程度、疾病または疾患の重症度、前処置および存在する他の疾病を含む特定の要因が、被験体を有効に治療するのに必要な投薬量およびタイミングに影響し得ることを理解するであろう。
【0098】
上記の適応症では、適切な投薬量は、例えば、用いられる化合物、被験体の年齢、性別、体重および全身的な身体状態、投与形態、病態の性質および/または重症度または所望の効果に応じて変わることになる。これらの特徴のバランスを取ることによって、適切な投薬量を決定することは十分に医師の一般技能の範囲内である。ただし、例として、好適な1日投薬量は、約0.1〜約2000mg/体重kg、好ましくは約0.2〜約100mg/体重kg、より好ましくは約0.5〜約200mg/体重kg、さらにより好ましくは約1〜約50mg/体重kgの範囲内である。
【0099】
本発明に使用される手順の実施例が、これ以降により詳細に説明される。しかしながら、以下の説明があくまで例示的なものであり、上述した本発明の一般性に対する限定として決して解釈されるべきではないことを理解されたい。
【実施例】
【0100】
一般式(I)の化合物を調製するための方法
以下の実施例は、本発明の代表例であり、本発明の例示的な化合物を調製するための詳細な方法を提供する。
【0101】
一般的なアミノ酸カップリング手順(A):
化合物を、例えば、FmocまたはBoc−保護されたアミノ酸を用いて溶液相中で合成することができる。一実施例において、Boc−保護されたイソロイシン(1.2〜1.5当量)を、DMF(0.2〜0.5M)中のHBTUまたはBOP(1.5当量)およびDIPEA(1.5当量)を用いて10分間活性化した。次に、溶液を遊離アミンに加え、反応が完了するまで混合物を撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3で(2回)洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、真空中で乾燥させた。次に、粗生成物をDCM中20%のTFAで処理し、1〜2時間撹拌して、Boc−保護基を除去した。反応混合物をN
2下で蒸発させることによってTFAを除去した。残渣をDCMに溶解させ、飽和NaHCO
3で(2回)洗浄し、MgSO
4を用いて乾燥させ、ろ過し、真空中で蒸発させた。次に、Boc−保護されたシクロヘキシルアラニンアミノ酸(Boc−Cha−OH)および任意に置換される複素環カルボン酸を、同じ条件下で順次カップリングした。各カップリング反応をESI MSによって監視したところ、大抵の反応は一晩で完了した。
【0102】
一般的なHPLC精製および分析方法:
全ての粗生成物を、Phenomenex C18カラム(300Å、21.2×250mm)を用いて、調整可能な吸光度検出器(λ 214nM)を備えた半分取rpHPLCによって精製した。精製された化合物を、HRMSおよび
1H NMR(400MHzまたは600MHz)によって特性決定し、純度を、分析rpHPLC(Phenomenex C18カラム、300、4.6×250mm、λ 214、230および254nm)によって評価した。全ての化合物は、95%以上の純度であった。
【0103】
分析rpHPLC方法:50〜100%のBで10分間、100%のBでさらに10分間
溶媒A:H
2O中0.1%のTFA、溶媒B:10%のH
2O中0.1%のTFA、90%のアセトニトリル(半分取および分析rpHPLCの場合)。
【0104】
高分解能エレクトロスプレーイオン化質量分析(High−resolution electrospray ionisation mass spectroscopy:HRMS)測定値を、内部標準物質としてギ酸ナトリウムクラスターを用いて、100μL/時におけるMeCNへの直接注入によって陽イオンモードでDionex LCシステム(Chromeleon)を備えたBruker micrOTOF質量分析計において得た。Bruker Daltonics Data Analysis 3.4ソフトウェアを用いてデータを処理した。質量精度は、1ppmの誤差より良好であった。
【0105】
実施例1. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−フルオロ)フェニル(6)の調製。
【化7】
スキーム1. a)DMF中のBoc−Ile−OH、HBTU/DIPEA;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール5−カルボン酸、HBTU/DIPEA
化合物6を、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって合成した。
1H NMR(400 MHz、CDCl
3):δ 0.79〜0.86(m,8H)、0.88〜0.98(m,1H)、1.01〜1.23(m,5H)、1.27〜1.37(m,1H)、1.39〜1.49(m,1H)、1.63〜1.77(H
2OピークとのHの重なり)、1.81〜1.88(m,1H)、4.40〜4.45(dd,1H,J=5.6,14.8Hz)、4.51〜4.57(dd,1H,J=6.0,14.8Hz)、4.70〜4.76(m,1H)、6.63(br s,1H)、6.87〜6.89(br s,1H)、6.91〜6.92(d,1H,J=2Hz)、7.00〜7.10(m,2H)、7.22〜7.36(m,3H)、8.30〜8.31(d,1H,J=1.6Hz)。
HRMS:[MH]
+487.2715(C
26H
36FN
4O
4+についての計算値)487.2718(実測値)。
【0106】
実施例2. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−メトキシ)フェニル(18)の調製。
【化8】
スキーム2. a)DMF中のBoc−Ile−OH、HBTU/DIPEA;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール5−カルボン酸、HBTU/DIPEA。
化合物18を、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ 0.82〜0.86(m,7H)、0.88〜1.00(m,2H)、1.04〜1.22(m,1H)、1.25〜1.37(m,2H)、1.40〜1.46(m,1H)、1.59〜1.73(m,7H)、1.77〜1.84(m,2H)、3.86(s,3H)、4.19〜4.23(dd,1H,J=6.8,8.8Hz)、4.37〜4.42(dd,1H,J=6、14.4Hz)、4.46〜4.51(dd,1H,J=6,14.4Hz)、4.60〜4.65(m,1H)、6.19〜6.21(t,1H,J=5.6Hz)、6.50〜6.53(d,1H,J=8.8Hz)、6.87〜6.93(m,3H)、6.99〜7.01(d,1H,J=7.2Hz)、7.23〜7.29(m,2H)、8.331〜8.335(d,1H,J=1.6Hz)。
HRMS:[MH]
+499.2915(C
27H
39N
4O
5+についての計算値)499.2915(実測値)
【0107】
実施例3. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(2−イソプロポキシ)フェニル(24)の調製。
【化9】
スキーム3. a)2−ヨードプロパン、DBU、140℃;b)NH
2OH;c)Zn、HCOONH
4
工程a:マイクロ波反応バイアル中に、サリチルアルデヒド(1当量)、DMF、DBU(1当量)および対応する2−ヨードプロパンを入れた。容器を密閉し、混合物にBiotage Initiatorマイクロ波反応器(140℃、10分間)において照射した。反応の進行を、TLC(PE/EtOAc 4:1、生成物Rf約0.5)によって監視した。完了したら、反応混合物を冷まし、EtOAcで希釈し、飽和Na
2CO
3で(3回)洗浄して、出発材料サリチルアルデヒドを除去した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させたところ、黄色の液体としての生成物(70%の収率)が得られ、それをさらに精製せずに使用した。
【0108】
工程b:得られたアルデヒドを、MeOH/H
2O(1:1)中のヒドロキシルアミン塩酸塩(2当量)およびNaOH(4当量)で処理し、室温で1時間撹拌した。完了した後、反応溶液を蒸発乾固させ、次に、EtOAcに再度溶解させ、1MのHClで(2回)、飽和NaHCO
3で(2回)および塩水で(1回)洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させたところ、ワックス質の固体(90%の収率)が得られた。
【0109】
工程c:出発材料のMeOH中のオキシムに、ギ酸アンモニウム(2当量)および亜鉛末(2当量)を加え、反応混合物を1時間還流させた。反応混合物を、セライトパッドを通してろ過し、MeOHで洗浄し、ろ液を蒸発させた。不純粗生成物を分取HPLCで精製した。一般的なアミノ酸カップリング手順Aに記載されるように、精製されたアミンを、Boc−保護されたイソロイシンにカップリングして、24を得た。
1H NMR(600MHz、CDCl
3)、δ 0.81〜0.87(m,6H)、0.87〜1.01(m,2H)、1.06〜1.34(m,6H)、1.36〜1.38(t,6H,J=6Hz)、1.40〜1.49(m,1H)、1.63〜1.73(m,6H)、1.76〜1.84(m,1H)、4.19〜4.22(dd,1H,J=6.6,9.0Hz)、4.38〜4.42(dd,1H,J=6.0,14.4Hz)、4.44〜4.48(dd,1H,J=6.0,14.4Hz)、4.59〜4.65(m,2H)、6.21〜6.23(t,1H,J=6Hz)、6.58〜6.60(d,1H,J=9.6Hz)、6.86〜6.89(m,2H)、6.91〜6.92(d,1H,J=1.8Hz)、7.01〜7.03(d,1H,J=9Hz)、7.22〜7.24(m,1H)、8.33〜8.34(d,1H,J=1.8Hz)。
HRMS:[MH]
+527.3228(C
29H
43N
4O
5+についての計算値)527.3231(実測値);
【0110】
実施例4. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(1,3−ジオキサラン)フェニル(26)の調製。
【化10】
スキーム4. a)CH
2Br
2、CuO、K
2CO
3、DMF、160℃;b)H
2NOH、MeOH−H
2O;c)NH4CHO、Pd/C。
工程a:DMF(16mL)を含む丸底フラスコ中に、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド(2.0g、14.5mmol)、ジブロモメタン(1.4mL、17.4mmol)、酸化第二銅(0.11g、1.45mmol)、K
2CO
3(2.4g、17.4mmol)を加え、反応混合物を、160℃で一晩還流させた。反応混合物を、セライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをCH
2Cl
2で洗浄した。ろ液をH
2Oで(3回)洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させたところ、暗褐色の油が得られた。Kugelrohr蒸留装置(沸点120℃/0.1mm)を用いて油を蒸留したところ、黄色の油としての生成物(1.5g、69%の収率)が得られた。
【0111】
工程b:得られたアルデヒドを、MeOH/H
2O(1:1)中のヒドロキシルアミン塩酸塩(2当量)およびNaOH(4当量)で処理し、室温で1時間撹拌した。完了した後、反応溶液を蒸発乾固させ、次に、EtOAcに再度溶解させ、1MのHClで(2回)、飽和NaHCO
3で(2回)および塩水で(1回)洗浄した。有機相をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させたところ、白色の固体(70%の収率)が得られた。
【0112】
工程c:出発材料のMeOH中のオキシム(2.5mmol)に、ギ酸アンモニウム(2当量)およびPd/C(100mg)を加え、反応混合物を、室温で48時間撹拌した。反応混合物を、セライトパッドを通してろ過し、MeOHで洗浄し、ろ液を蒸発させた。不純粗生成物を分取HPLCで精製した。一般的なアミノ酸カップリング手順Aに記載されるように、精製されたアミンを、Boc−保護されたイソロイシンにカップリングして、26を得た。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)、δ 0.84〜0.90(m,6H)、0.90〜1.01(m,2H)、1.05〜1.23(m,4H)、1.29〜1.37(m,1H)、1.43〜1.50(m,1H)、1.60〜1.75(m,6H)、1.76〜1.81(m,1H)、1.84〜1.92(m,1H)、4.25〜4.27(dd,1H,J=7.2,9.0Hz)、4.39〜4.42(dd,1H,J=6,15Hz)、4.47〜4.51(dd,1H,J=6,15Hz)、4.62〜4.66(m,1H)、5.96〜5.97(m,2H)、6.19〜6.24(m,1H)、6.52〜6.58(m,1H)、6.74〜6.80(m,3H)、6.91(d,1H,J=1.8Hz)、7.03〜7.08(m,1H)、8.33〜8.34(d,1H,J=1.8Hz)。
HRMS:[MNa]
+535.2527(C
27H
36N
4Na
1O
6+についての計算値)535.2528(実測値)。
【0113】
実施例5. 式(27)によって表される5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノメチル−(3,4−ジクロロ)フェニルの調製。
【化11】
スキーム5. a)DMF中のBoc−Ile−OH、HBTU/DIPEA;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール5−カルボン酸、HBTU/DIPEA
化合物27を、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって合成した。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6):δ 0.79〜0.82(m,6H)、0.85〜0.91(m,2H)、1.03〜1.16(m,4H)、1.23〜1.29(m,1H)、1.40〜1.47(m,1H)、1.48〜1.53(m,1H)、1.56〜1.76(m,7H)、4.15〜4.17(t,1H,J=8.4Hz)、4.22〜4.30(m,2H)、4.54〜4.58(m,1H)、7.15〜7.16(d,1H,J=1.8Hz)、7.21〜7.23(dd,1H,J=1.8,7.8Hz)、7.47(d,1H,J=1.8Hz)、8.04〜8.05(d,1H,J=8.4Hz)、8.58〜8.60(t,1H,J=6Hz)、8.75〜8.76(d,1H,J=1.8Hz)、8.93〜8.94(d,1H,J=8.4)。
HRMS:[MH]
+537.2030(C
26H
35Cl
2N
4O
4+についての計算値)537.2028(実測値)。
【0114】
実施例6. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−(4−フェニル)ピペリジン(30)の調製。
【化12】
スキーム6. a)Mg、THF、65℃;b)Pd/C、触媒HCl、50psi;c)THF中4MのHCl
工程a:グリニャール反応:乾燥した、窒素充填した二つ口丸底フラスコに、削り屑状マグネシウム(magnesium turning)(500mg、20mmol)、少量のヨウ素結晶および乾燥THF(3.8mL)を入れた。温水浴(55〜65℃)中で撹拌しながら、無水THF(5mL)中のブロモベンゼン(20.05mmol)の溶液を、乾燥したシリンジに入れ、溶液の1/3を、フラスコ中にゆっくりと移して、反応を開始させた(注:色がゆっくりと暗褐色から淡褐色へと変化した)。混合物が沸騰し始めたら、水浴を除去し、混合物を、乾燥THF(5mL)で希釈した。次に、残っているブロモベンゼン溶液をフラスコにゆっくりと加えた。混合物を20分間還流させた(65℃)後、混合物を冷水浴中で冷却し、乾燥THF(5mL)中の1−Boc−4−ピペリドン(2g、10mmol)の溶液を滴下添加した(その間、白色の固体が形成された)。添加したら、混合物を室温でさらに30分間撹拌させた。10%のクエン酸の冷却された溶液を加え、混合物を1分間撹拌した(結果として、粘着性の固体が形成された)。ジエチルエーテルおよび水を加えて、固体を溶解させ、層を分離させた。水層をエーテルで(2回)洗浄した。組み合わされた有機層を、水で(1回)洗浄し、無水MgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で蒸発させた。粗生成物を、石油スピリット/酢酸エチル(4:1)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製したところ、白色の結晶の生成物(0.96g、34.5%の収率)が得られた。
【0115】
工程b:水素化分解:EtOH(20mL)中の、上記の粗生成物(200mg)と、10%のPd/Cと、触媒量の濃HCl(1.2mL)との混合物を、50psiで1時間水素化した。Pd/Cを、セライトパッドを通してろ過し、溶媒を真空中で蒸発させた。
【0116】
工程c:Boc脱保護:上記の粗生成物を、THF(4mL)中4MのHCl(4mL)で1時間処理した。THF溶媒およびHClを蒸発させ、残渣をDCMに溶解させ、飽和NaHCO
3で(2回)洗浄した。有機層をMgSO
4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で蒸発させた。一般的なアミノ酸カップリング手順Aに記載されるように、残渣アミン(110.4mg、95%の収率)を、Boc−保護されたイソロイシンにカップリングして、30を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ 0.84〜1.02(m,7H)、1.08〜1.26(m,4H)、1.32〜1.54(m,2H)、1.57〜1.83(m,10H)、1.94〜2.05(m,3H)、2.68〜2.83(m,2H)、3.16〜3.26(m,1H)、4.11〜4.20(m,1H)、4.64〜4.72(m,1H)、4.73〜4.80(m,1H)、4.87〜4.93(q,1H,J=6.8Hz)、6.76〜6.84(t,1H,J=9.2Hz)、6.93〜6.95(br d,1H,J=2Hz)、7.05〜7.11(t,1H,J=8Hz)、7.17〜7.25(m,3H)、7.29〜7.34(m,2H)、8.33〜8.34(d,1H,J=1.6Hz)。
HRMS:[MH]
+523.3279(C
30H
43N
4O
4+についての計算値)523.3280(実測値)。
【0117】
実施例7. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](37)の調製。
【化13】
スキーム7. a)DMF中のBoc−Ile−OH、HBTU/DIPEA;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール5−カルボン酸、HBTU/DIPEA
化合物を、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって合成した。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)、δ 0.85〜1.00(m,8H)、1.11〜1.24(m,6H)、1.49〜1.59(m,3H)、1.60〜1.72(m,6H)、1.74〜1.85(m,4H)、1.86〜2.00(m,1H)、2.01〜2.22(m,1H)、2.77〜2.82(m,1H)、3.15〜3.28(m,1H)、3.57〜3.69(m,1H)、3.92〜4.00(m,1H)、4.40〜4.47(m,1H)、4.68〜4.76(m,1H)、4.88〜4.92(t,1H,J=8.4Hz)、6.68(br s,2H)、6.82〜7.14(m,4H)、7.31〜7.57(m,1H)、8.34〜8.35(d,1H,J=1.2Hz)。
HRMS:[MH]
+565.3384(C
32H
45N
4O
5+についての計算値)565.3385(実測値)。
【0118】
実施例8. 5−イソオキサゾリル−Cha−Ile−アミノジメチル−(2−メトキシ)フェニル(39)の調製。
【化14】
スキーム8. a)DMF中のBoc−Ile−OH、HBTU/DIPEA;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール5−カルボン酸、HBTU/DIPEA
化合物39を、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって合成した。
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6):δ 0.75〜0.76(d,1H,J=6.6Hz)、0.78〜0.81(t,1H,J=7.8Hz)、0.86〜0.88(m,4H)、0.90〜0.96(m,2H)、1.00〜1.15(m,3H)、1.18〜1.22(m,1H)、1.32〜1.38(m,1H)、1.45〜1.59(m,2H)、1.60〜1.78(m,6H)、1.83〜1.88(m,1H)、2.80(s,1H)、3.09(s,2H)、3.82(s,3H)、4.3〜4.65(m,4H)、6.86〜6.88(t,1H,J=7.2Hz)、6.94〜6.96(m,1H)、7.01〜7.11(m,1H)、7.19〜7.20(m,1H)、7.26〜7.33(m,1H)、8.33〜8.35(d,1H,J=9Hz)、8.78〜8.79(m,1H)、8.96〜8.99(m,1H)。
HRMS:[MH]
+513.3071(C
28H
41N
4O
5+についての計算値)513.3071(実測値)。
【0119】
実施例9. 5−イソオキサゾリル−Cha−Thr(Me)−アミノメチル−(2−メトキシ)フェニル(40)の調製。
【化15】
スキーム9. a)DMF中のMeI、LiO
tBu;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール−5−カルボン酸、HBTU/DIPEA
工程a:Boc−Thr−アミノメチル−(2−メトキシ)フェニル(0.541mmol、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって2−メトキシベンジルアミンおよびBoc−Thr−OHから調製された)の粗生成物を、DMF(3mL)に溶解させた。リチウムtert−ブトキシド(28.4mg、0.568mmol、1.05当量)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。ヨウ化メチル(37μL、0.595mmol、1.1当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩水(30mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、ロタベーパ(rotavapor)で蒸発乾固させた。
【0120】
工程b〜e:一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって、上記の粗生成物を脱保護し、Boc−Cha−OHおよびイソオキサゾール−5−カルボン酸と順次カップリングして、化合物40を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)、δ 0.85〜1.40(m,9H)、1.60〜1.81(m,7H)、3.37(s,3H)、3.77〜3.84(m,1H,Thrのβ−CH)、3.84(s,3H)、4.38〜4.46(m,2H、PhCH
2)、4.50(dd,1H,J=6.4,3.2Hz,Thrのα−CH)、4.63〜4.69(m,1H,Chaのα−CH)、6.84〜6.91(m,3H)、7.02〜7.12(m,3H)、7.21〜7.27(m,2H)、8.31(d,1H,J=2Hz);
13C NMR(100MHz、CDCl
3)、δ 171.4、168.7、162.2、157.4、155.6、151.0、129.5、129.0、125.7、120.6、110.2、106.9、75.6、56.9、55.6、55.2、51.4、40.2、39.7、34.1、33.6、32.5、26.2、26.0、25.9、14.0。
HRMS:[MH]
+501.2708(C
26H
37N
4O
6+についての計算値)501.2708(実測値)。
【0121】
実施例10. 5−(3−アミノ−イソオキサゾリル)−Cha−Ile−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン](42)の調製。
【化16】
スキーム10. a)DMF中のBoc−Ile−OH、HBTU/DIPEA;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中の3−アミノイソオキサゾール−5−カルボン酸、BOP/DIPEA。
化合物を、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって合成した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)、δ 0.86〜2.23(m,26H)、3.05〜3.16(m,1H)、3.44〜3.59(m,1H)、4.19〜4.26(m,1H)、4.37(塊(lump)、D
2Oと部分的に交換可能な、DOHと重なったNH
2)、4.60〜4.77(m,2H)、4.93〜5.01(m,1H)、6.47(s,1H)、6.82〜6.87(m,2H)、7.18〜7.49(m,6H);
13C NMR(100MHz、CDCl
3、アミド結合回転による2つの回転異性体)、δ 171.9(0)/171.8(4)、170.6(8)/170.6(4)、163.6、162.0、155.8、150.7(5)/150.7(0)、142.8/142.5、139.7/139.3、131.1/131.0、127.4/127.3、125.7、125.5、121.8、121.6/121.4、99.9、53.1、51.9/51.8、51.5/51.4、45.6/45.1、41.5/41.4、40.2/40.1、37.9(4)/37.8(8)、34.1、34.0、33.6(2)/33.5(9)、33.4/33.2、32.4(2)/32.4(0)、26.2、26.1(3)/26.1(0)、26.0、24.2、16.0/15.6、11.4/11.2。
HRMS:[MH]
+562.3388(C
32H
44N
5O
4+についての計算値)562.3388(実測値);
【0122】
実施例11. 5−イソオキサゾリル−Cha−Thr(Me)−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン](44)の調製。
【化17】
スキーム11. a)MeI、LiO
tBu、DMF;b)DCM中20%のTFA;c)DMF中のBoc−Cha−OH、HBTU/DIPEA;d)DCM中20%のTFA;e)DMF中のイソオキサゾール−5−カルボン酸、HBTU/DIPEA
工程a:Boc−Thr−スピロ[インデン−1,4’−ピペリジン](0.270mmol、一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがってスピロ[インデン−1,4’−ピペリジン]およびBoc−Thr−OHから調製された)の粗生成物を、DMF(3mL)に溶解させた。リチウムtert−ブトキシド(23mg、0.284mmol、1.05当量)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。ヨウ化メチル(18.5μL、0.297mmol、1.1当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、塩水(30mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過し、ロタベーパで蒸発乾固させた。
【0123】
工程b〜e:一般的なアミノ酸カップリング手順Aにしたがって、上記の粗生成物を脱保護し、Boc−Cha−OHおよびイソオキサゾール−5−カルボン酸と順次カップリングして、化合物44を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)、δ 0.88〜1.32(M,8H)、1.36〜1.50(m,3H)、1.63〜2.16(m,9H)、3.07〜3.17(m,1H)、3.44〜3.53(m,1H)、3.35(s)/3.40(s,3H、2つの回転異性体のOMe)、3.66(m,1H,Thrのβ−CH)、4.17(br s,1H)、4.65〜4.72(m,1H)、4.72〜4.79(m,1H,Chaのα−CH)、5.12(1H,dd,J=8.0,4.0Hz,Thrのα−CH)、6.83(d,1H,J=6.0Hz)、6.85(d,1H,J=6.0Hz)、6.96(d,1H,J=1.6Hz)、7.19〜7.40(m,6H)、8.35(d,1H,J=2Hz);
13C NMR(100MHz、CDCl
3、アミド結合回転による2つの回転異性体)、δ171.9(0)/171.8(4)、170.6(8)/170.6(5)、163.6、162.1、155.8、150.8/150.7、142.8/142.5、139.7/139.3、131.1/131.0、127.4/127.3、125.7/125.5、121.8、121.6/121.4、99.9、53.1、51.9/51.8、51.5/51.4、45.6/45.1、41.5/41.1、40.2/40.1、37.9(4)/37.8(8)、34.1、34.0、33.6(2)/33.5(9)、33.4/33.2、32.4(2)/32.4(0)、26.2、26.1(3)/26.1(0)、26.0、24.2、16.0/15.6、11.4/11.2。
HRMS:[MH]
+549.3071(C
31H
41N
4O
5+についての計算値)549.3076(実測値)。
【0124】
式(I)のさらなる例示的な化合物が、以下の表1〜4に提供される。
【0125】
【表1A】
【表1B】
【表1C】
【表1D】
【0126】
【表2】
【0127】
【表3A】
【表3B】
【表3C】
【0128】
【表4A】
【表4B】
【表4C】
【0129】
実施例12. PAR2活性化の測定。
本発明の化合物がPAR2を活性化する能力を、カルシウム動員アッセイによって評価し得る。1つの細胞型からの細胞内カルシウムの放出を活性化する化合物が作動薬または部分作動薬である一方、このような放出を阻害する化合物が拮抗薬であり得ることが理解される。しかしながら、これらの「作動薬」および「拮抗薬」の効果は、異なる細胞において所与の化合物またはPAR2配位子で逆になることがあり、または逆の反応が、異なる報告アッセイ(例えばERKリン酸化またはcAMP刺激)を用いて観察され得る。これらのアッセイに使用される全ての細胞培養試薬を、Invitrogen社(Carlsbad,CA)およびSigma Aldrich社(St.Louis,MO)から購入する。細胞株を、ATCC社(Manassas,VA)によって提供される情報に基づいて、37℃および5%のCO
2における培地中で培養する。これらの実験に使用され得る細胞株としては、以下に限定はされないが、ヒト細胞株HT29、HEK293、MM96L、Saos−2、MG−63、HeLa、JAM、A549およびHOP62が挙げられる。一般的なアッセイプロトコルは、選択される細胞株に応じてわずかに変わり得る。一般に、細胞培養継代の際、細胞解離溶液(cell dissociation solution:CDS,Sigma Aldrich社)をトリプシンの代わりに用いて、表面から細胞を解離させる。リポ多糖(Lipopolysaccharide:LPS)およびトリプシンを、Sigma Aldrich社から購入する。トリコスタチン(Trichostatin:TSA)およびPAR2活性化ペプチド、2f−LIGRLO−NH
2を、社内で合成する。ELISAセットをBD Pharmingen社(San Jose,CA)から購入し、サイトカインアレイキットをRayBiotecho社(Norcross,GA)から購入する。抗PAR抗体をSanta Cruz Biotechnology社(Santa Cruz,CA)から購入し、Alexa−Fluor 488とコンジュゲートした抗ヤギ抗体をInvitrogen社から購入する。
【0130】
ウェル当たり約2×10
4〜4×10
5個の細胞で、96ウェルの黒壁透明底プレート中で細胞を一晩播種する。実験の当日に、上清を除去し、細胞を、4μM〜2mMのFluo−3AM、25μLのプルロニック酸(pluronic acid)、1%のウシ胎仔血清(FBS)、2.5mMのプロベネシド(probenecid)および20mMのHEPES)とともに色素ローディング緩衝液(dye loading buffer)(Hank’s Balanced Salt Solution(HBSS)中で37℃で1時間インキュベートする。次に、細胞をHBSSで2回洗浄し、Polarstar蛍光分光計(BMG,Durham NC)に移す。
【0131】
作動薬活性を測定するために、様々な濃度における読み取りが開始した10秒後に、本発明の化合物を個々のウェルに加え、480nmまたは495nmの励起波長および520nmの発光波長におけるプレートの底部からの蛍光をリアルタイムで測定する。HBSSを社内で調製し、全ての他の試薬をInvitrogen社(Carlsbad)から購入する。プレートは、DKSH社(Zurich)によって供給される。カルシマイシン(A23187,Invitrogen)を用いて、最大蛍光を測定し、個々の結果をそれに応じて正規化する。一般式(I)の例示される化合物の結果を、以下の表5および6に示す。さらに、PAR2作動薬6についての上述した作動薬アッセイのグラフ表示を、
図1に示し、後述する。
【0132】
3つの異なる濃度の6を、HT29細胞に室温で加える。したがって、各データ点で反復測定を行った。各データ点は、平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、100μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。30μMにおいて、6は最大50%の反応率を示しており、これは、6のEC
50が約30μMであることを示す。
【0133】
【表5A】
【表5B】
【0134】
【表6】
【0135】
実施例13. PAR2作動薬阻害(拮抗作用)の測定。
本発明の化合物がトリプシンまたは合成PAR2作動薬によるPAR2の活性化を阻害する能力を、実施例12に上述される細胞内カルシウム放出アッセイによって測定する。
【0136】
細胞を上で概説したように調製し、次に、トリプシンまたは合成作動薬のいずれかを作動薬EC
80に等しい濃度で加える前に、推定上の拮抗薬で30分間処理する。本発明の化合物がPAR2の活性化を阻害する能力を、以下の表7、8および9に例示する。さらに、合成実施例(18、24、26、27、30、39および42)によって表されるPAR2拮抗薬についての上述した拮抗薬アッセイのグラフ表示を
図2〜8に示し、以下に詳細に説明する。
【0137】
PAR2配位子18。PAR2拮抗薬18によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図2に示す。化合物18を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2(
図2A、n=5)または100nMのトリプシン(
図2B、n=1)で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2または100nMのトリプシンによって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0138】
PAR2配位子24。PAR2拮抗薬24によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図3に示す(n=1)。化合物24を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0139】
PAR2配位子26。PAR2拮抗薬26によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図4に示す(n=1)。化合物26を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0140】
PAR2配位子27。PAR2拮抗薬27によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図5に示す(n=2)。化合物27を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0141】
PAR2配位子30。PAR2拮抗薬30によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図6に示す(n=8)。化合物30を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0142】
PAR2配位子39。PAR2拮抗薬39によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図7に示す(n=1)。化合物39を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0143】
PAR2拮抗薬42。PAR2拮抗薬42によるHT29細胞における細胞内Ca
2+放出の阻害のグラフ表示を
図8に示す(n=1)。化合物42を、実験の前に室温で30分間HT29細胞で予めインキュベートした。次に、細胞を、1μMのPAR2作動薬2f−LIGRLO−NH
2で処理した。各データ点は平均±SEMを表す。蛍光の純変化を、1μMの2f−LIGRLO−NH
2によって得られる最大反応に対するパーセンテージとして計算した。蛍光の変化(反応率%)を、対数化合物濃度に対してプロットした。半値阻害濃度(IC
50)値を、Graphpad Prism v5における非線形回帰曲線を用いて用量反応から導き出した。
【0144】
【表7A】
【表7B】
【0145】
【表8A】
【表8B】
【0146】
【表9A】
【表9B】
【0147】
実施例14. 本発明の化合物の抗炎症活性の評価。
本発明の化合物が急性および慢性炎症性疾患の両方に関連する症状を改善する能力を、当業者に周知のいくつかの動物モデルによって決定することができ、その一般的な実施例を以下に示す。
【0148】
薬物動態
動物
雄および雌のWistarラット(8〜9週齢、それぞれ200〜250gおよび250〜300g)を、一般に、食物および水を備える保有設備の規格にしたがって12時間の明暗周期に維持する。
【0149】
短期間の薬物動態
雄のWistarラットに頸静脈カテーテルを外科的に埋め込む。自由行動動物の留置カテーテルから大量の血液を採取する。(ヘパリン化された)血液試料を、本発明の化合物(10mg/kgで経口投与(p.o.))を投与する5分前、ならびに投与の30分後、1〜6時間後、8時間後および24時間後に採取する。血液を8Krpmで5分間遠心分離し、血漿をアセトニトリルで3回(v/v)希釈し、後に使用するために−80℃で貯蔵する。
【0150】
長期間の薬物動態
カテーテルを埋め込んでいない動物の一部に、本発明の化合物の経口投与を4日間連続で行う(n=6)。5日目に、ラットを安楽死させ(CO
2吸入)、心穿刺によって血漿を採取する。脳脊髄液(cerebrospinal fluid:CSF)を大槽から採取し、腹腔内脂肪を採取する。清潔な、血液を含まないCSF試料を、アセトニトリルで2回希釈し、ボルテックスし、8Krpmで5分間遠心分離する。脂肪を、等体積(mL/g)のMillipore水中で均一化する。試料の一部をアセトニトリル(3×w/v)で希釈し、後に使用するために−80℃で貯蔵する。
【0151】
流体試料の調製
検量線:本発明の化合物を含む各ストック溶液を、アセトニトリル中で9.15、4.57、0.92、0.46、0.09、0.046、0.009および0.005μMで調製する。薬剤で処置していないラットに由来する新鮮血漿の200μLの試料を200μLのストック溶液に移した後、400μLのアセトニトリルを加える。混合物を1分間ボルテックスし、10分間超音波で分解し、13Krpmで5分間遠心分離し、後に使用するために−80℃で貯蔵する。
【0152】
上清をMillipore水(3×体積)およびtert−ブチルメチルエーテル(tert−butyl methyl ether:TBME、CHROMASOLV(登録商標)Plus、HPLC用、99.9%、Sigma Aldrich製、3×体積)で希釈する。試料をボルテックスし、水/アセトニトリル相が凍結されるまでドライアイス上に置いておく。有機相をマイクロチューブ中にデカントし、回転真空濃縮器(Quantum Scientific社によって供給されるChrist Beta−RVC)を用いて濃縮する。100μLのアセトニトリルを残渣に加え、ボルテックスし、LCMS/MSによって直ぐに分析する。
【0153】
急性炎症モデル:PAR2誘発性足浮腫
使用される方法は、既述の方法(Kelso,E.B.ら,「Arthritis Rheum 2007年」,56,765−71;Kelso,E.B.ら,「J Pharmacol Exp Ther 2006年」,316,1017−24;およびVergnolle,「N.J Immunol 1999年」,163,5064−9)に基づくものである。雄のWistarラット(群当たりn=3)を使用する。簡潔に述べると、5または10mg/kgの本発明の化合物(オリーブ油に溶解させた状態での強制経口投与(p.o.)、約500μL、体重により調整)をラットに与える。対照の動物は、オリーブ油(500μLの経口投与(p.o.))のみを受ける。2時間後、PAR2作動薬2−フロイル−LIGRLO(足当たり、生理食塩水中350μg、100μL)を、30Gの針を用いて、右足の肉球の足底面に(足蹠皮下投与(i.pl.)で)注射する。生理食塩水のみを受ける左足が対照としての役割を果たす。足の厚さおよび幅を、デジタルキャリパー(World Precision Instruments社,USA)を用いて30分後および1時間ごとに測定し、膨張の面積(mm
2;厚さに幅を乗算した値)を計算し、各個々の足の基準値からの変化のパーセンテージとして表す。例示的なPAR2配位子18、30、42および44についての結果を
図9に示す。
【0154】
急性炎症モデル:λ−カラギーナン誘発性足浮腫
使用される方法は、既述の方法(Kelso,E.B.ら,「J Pharmacol Exp Ther」 316:1017−1024;およびFlick,M.J.ら,「J Clin Invest」 117:3224−3235)に基づくものである。雄のWistarラット(群当たりn=4)を使用する。簡潔に述べると、10mg/kgの本発明の化合物(オリーブ油に溶解させた状態での強制経口投与(p.o.)、500μL)をラットに与える。対照の動物は、オリーブ油(500μLの経口投与(p.o.))のみを受ける。30分後、λ−カラギーナン(生理食塩水中1% w/v、100μL)を、30Gの針を用いて、右足の肉球の足底面に(足蹠皮下投与(i.pl.)で)注射する。上記と同様に、生理食塩水のみを受ける左足が対照としての役割を果たす。足の幅および厚さを、1〜6時間、8時間および24時間の時点で測定する。データを、基準値からの正規化された面積(mm
2)の変化として表す。
【0155】
慢性炎症モデル:コラーゲン誘発性関節炎
プロトコルは、既述のプロトコル(Earp,J.C.ら,「Biopharm Drug Dispos」 2008年;Lin,H.S.ら,「Br J Pharmacol」 2007年,150,862−72;Nishikawa,M.ら,「Arthritis Rheum」 2003年,48,2670−81;およびOlofsson,P.ら,「Arthritis Rheum」 2003年,48,2332−42)に基づくものである。雌のWistarラットを使用する(200〜250g、合計n=14)。コラーゲンによる免疫付与を0日目に開始し、その際、200μgのコラーゲンを、200μL(50:50の0.05Mの酢酸およびフロイント不完全アジュバント)中で、30Gの針を用いて尾の付け根に皮下投与する。シャム手術動物(sham animal)は、コラーゲン抜きの媒体(50:50の0.05M酢酸およびフロイント不完全アジュバント)を受ける。7日後(7日目)、同じ処置を追加免疫として与える。本発明の化合物(オリーブ油中10mg/kg、500μL、経口投与(p.o.)、体重により調整)を試験被験体に7日目以降毎日投与し、関節炎の対照およびシャム手術動物は、強制投与によるオリーブ油媒体のみを受ける。足の測定(上記のような)、体重、臨床スコアおよび機械的侵害受容閾値を、10日目〜28日目に1日おきに測定する。後足のみを測定する。膨張の面積(mm
2)を計算し、基準値からの変化のパーセンテージとして表す。個々の足の膨張が20%を超えたときに足に関節炎の作用があるとみなし、これは、シャム手術動物群で観察される最大足面積変化(すなわち実験の時間経過のみにより予測される成長)である。
【0156】
臨床的測定.
以下の条件を組み込んだ臨床スコアを、専門の研究者によって観測的に測定する:移動度:0:跛行(limp)なし、完全な後肢体重支持。1:軽度の跛行、移動度の低下。2:片方の後肢での体重支持の減少/体重支持なし。移動度の低下。3:両方の(2本の)後肢での体重支持なし、移動度ほとんどなし。炎症;0:発赤なし、膨張なし、および関節炎症状なし。1:軽度の発赤および膨張。2:関節炎症状の発現(足指の縮め)、中程度の膨張および発赤。3:重度の膨張および発赤、重度の関節炎症状(足底反射の喪失、足指の縮め、ハンドリング時の後足の回外および内転)。不快感/疼痛;0:発声なし、通常の挙動。1:軽い発声のみ。2:発生の増加およびハンドリング時の軽い後退。3:運動時の自発的な発声(教唆に必要なハンドリングなし)。臨床スコアを、含まれる足の数を3つのスコアに乗算した値の和(最大合計スコアは18、上記を参照)として表す。
【0157】
組織病理学および関節の健康の評価
終点(28日目)で、CO
2を用いてラットを安楽死させる。後足の皮を剥ぎ、切断し、4%のパラホルムアルデヒド(pH7.4)に4℃で7日間入れる。足を72時間脱灰し(10%のHCl;0.18%(w/v)のEDTA:H
2O中0.09%(w/v)の酒石酸塩)、組織学的分析のためにパラフィンろうに埋め込む。標準的なプロトコルを用いて、切片を10μmで切断し、ヘマトキシリンおよびエオシン(haematoxylin and eosin:H&E)、マッソントリクローム染色(Masson’s Trichrome stain:MTC)またはアルシアンブルー/サフラニン−Oで染色する。少なくとも6つの切片の脛骨/距骨/踵骨の関節を、動物ごとに撮像(image)し、評価し/染色法、処置について盲検下に置かれた専門家によって採点する。
【0158】
H&E切片を、以下のとおりに、以下の改変された指針(Woodruff,T.M.ら,「Arthritis Rheum」 2002年,46,2476−85)を用いて採点する。浮腫;0:健常な組織、血漿細胞浸潤なし。1:滑膜外腔(extra−synovial space)中への軽度の血漿細胞浸潤。2:滑膜外腔中への中程度の血漿細胞浸滑、膜への浸潤が開始する。3:重度の血漿細胞浸潤、滑膜中の米粒体および炎症細胞の発生。滑膜の過形成;0:正常な組織。1:軽度の滑膜腫脹。2:中程度の滑膜腫脹。3:重度の膨張および滑膜腔の成長。軟骨/骨の侵食;0:正常な軟骨。1:関節軟骨への炎症細胞の軽度の付着。2:炎症細胞の中程度の付着が、関節軟骨の第1の層を侵食し始める。3:重度の炎症細胞の付着ならびに軟骨層、軟骨膜および下層の骨の浸食。パンヌス形成;0:パンヌスなし。1:パンヌスが形成され始める。2:パンヌスが滑膜に入る。3:パンヌスが軟骨/骨を浸食し始める。合計病理組織学的スコアを、全てのスコアの和(合計スコアは12)として表す。コラーゲン損失を、マッソントリクローム染色した切片において、既述したのと同様の脛骨の関節面の赤色染色(アニリンブルーの損失)の相対的比率にしたがって定性的に採点する。0:関節面における赤色染色なし、1:0〜25%の表面に現れる赤色、2:25〜50%の表面に現れる赤色、3:50%超の関節面において染色された赤色(最大スコアは3)。アルシアンブルー/サフラニン−O分染により、既述したのと同様に、肥満細胞の活性化状態を決定した。各切片を、脛骨/距骨の関節の上側および下側の領域で、100倍で撮像する。動物当たり少なくとも6つの切片を撮像する(ラット当たり12個を超える分析切片)。細胞をImageJ 1.42qソフトウェアを用いて画像から計数する。青色が存在しない赤色の細胞を不活性であるとみなす。青色染色が見えるが、ある程度の赤色染色がまだある細胞を活性であるとみなす。目に見える赤色染色がない(青色のみがある)細胞を脱顆粒されているものとみなす。
【0159】
実施例15. 本発明の化合物の抗増殖活性の評価。
本発明の化合物が異常な細胞増殖を緩和する能力を、限定はされないが、以下に示される一般的な実施例を含む、当業者に周知のいくつかのアッセイによって測定することができる。
【0160】
細胞DNA中へのトリチウム化したチミジンの組み込み。
初代ヒト腎尿細管細胞を、48ウェルプレート中で、ホルモン規定無血清(hormonally defined serum free)DMEM/F12中で90%コンフルエントになるまで成長させる。次に、それらを追加の成長因子を含まないDMEMで2回洗浄し、この塩基性媒体中でさらに24時間培養する。この時点で、無血清DMEM中の本発明の化合物を細胞に加え、次に、それらをさらに24時間培養する。[メチル−
3H]−チミジン(TRA120,GE Healthcare社)、媒体のmL当たり4μCi(0.15MBq)を、培養の最後の6時間加える。試験期間の終了時に、媒体を除去し(そして、サイトカイン放出の測定のために−80℃で貯蔵し)、細胞を氷冷PBSで2回、次に、氷冷10%トリクロロ酢酸で3回、10分間にわたって洗浄する。細胞をもう1回メタノールで洗浄する。次に、細胞層を空気乾燥させ、1%のドデシル硫酸ナトリウムを含有する200μLの0.3MのNaOHを37℃で1時間加えることによって可溶化する。混合した後、50μLを取り出し、ベータ−計数器で計数するために1mLのシンチレーション流体に入れる。そのままの毎分壊変数(raw dpm)に4を乗算し、1000で除算すると、細胞増殖のプロット値が得られる。
【0161】
実施例16. ラットの血漿および肝臓のホモジネート中の本発明の化合物の安定性
組織液
血液および肝臓を、薬剤を投与していない雄および雌のWistarラット(8〜9週齢、それぞれ200〜250gおよび250〜300g)から採取する。血液を8Krpmで5分間遠心分離する。血漿をプールし、後に使用するために−80℃で貯蔵する。ラットの肝臓を均一化し、3つの体積のPBSで希釈し、ろ布でろ過する。ろ液を安定性試験に直接使用する。
【0162】
流体試料の調製
各化合物をDMSO中に溶解させて、5mMのストック溶液を作製する。10μLのストックをラット血漿または肝臓のホモジネート(490μL)のいずれかで希釈して、10μM(三重反復)の出発濃度を構成する。混合物をボルテックスし、37℃でインキュベートする。0分、30分、60分および180分の各時点で、100μLの混合物を取り、300μLのアセトニトリルで希釈する。混合物をボルテックスし、遠心分離する。350μLの液体をマイクロチューブに移し、回転真空濃縮器(Quantum Scientific社によって供給されるChrist Beta−RVC)を用いて濃縮する。100μLのアセトニトリル−水(9:1、v/v)を残渣に加え、ボルテックスし、LCMS/MSによって直ぐに分析する。これらの実験からのデータを、ゼロの時点(t
0)でのLCMS/MSトレースから記録されるピーク面積のパーセントとして表す。
【0163】
一般に、化合物(18、30、42および44)は、ラット血漿中で安定であり(3時間後に80%超が存在する)、ラットの肝臓のホモジネート中で様々な程度に分解される(
図10および11)。結果は、化合物が肝臓中で主に代謝されるという仮説を裏付けるものである。
【0164】
文献、作業、材料、デバイス、物品などの説明は、あくまでも本発明の内容を提供するために本明細書に含まれる。これらの事項のいずれかまたは全てが従来技術の基礎の一部を成し、優先日以前に存在していたために本発明に関連する分野に共通の一般的な知識であったことは示唆も提示もされていない。
【0165】
本明細書における、任意の従来の刊行物(またはそれから得られる情報)への言及、または公知の任意の事項は、該当する従来の刊行物(またはそれから得られる情報)または公知の事項が、本明細書が関する技術分野に共通の一般的な知識の一部を成すという認識または承認または何らかの形態の示唆として解釈されず、また、解釈されるべきではない。
【0166】
本明細書および後続の特許請求の範囲の全体を通して、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprise)」という用語、ならびに「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの活用形は、記載される整数または工程あるいは整数または工程の群の包含を意味するが、任意の他の整数または工程あるいは整数または工程の群の除外を意味するものと理解されない。