(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5883876
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月15日
(54)【発明の名称】プライミング領域を備えた製品分与容器、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
B65D 5/54 20060101AFI20160301BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20160301BHJP
【FI】
B65D5/54 301H
B65D83/00 B
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-530202(P2013-530202)
(86)(22)【出願日】2011年9月16日
(65)【公表番号】特表2013-540663(P2013-540663A)
(43)【公表日】2013年11月7日
(86)【国際出願番号】US2011051959
(87)【国際公開番号】WO2012040053
(87)【国際公開日】20120329
【審査請求日】2014年4月8日
(31)【優先権主張番号】13/039,688
(32)【優先日】2011年3月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/890,631
(32)【優先日】2010年9月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504376810
【氏名又は名称】ミードウエストベコ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ローレル・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アーロン・エル・ベイツ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・エー・ジェラルディ
【審査官】
柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/022025(WO,A1)
【文献】
米国特許第04974731(US,A)
【文献】
国際公開第2006/084009(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0212066(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/54
B65D 71/36
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容積を画定する複数の壁を備え、前記複数の壁の少なくとも1つの壁が、第1のアクセスドア、第2のアクセスドア、プライミング領域、第1の自由縁部、及び切断線を備え、
前記切断線が、前記第1のアクセスドアと前記第2のアクセスドアとの間で長手方向に延在し、
前記プライミング領域が、前記第1の自由縁部の長手方向反対側にあり、
前記プライミング領域が、前記壁を横切って横方向に延在すると共に、第2の自由縁部を形成するように、前記壁に対して少なくとも部分的に変位することが可能であり、
前記プライミング領域が前記壁に対して変位すると、前記第1のアクセスドア及び前記第2のアクセスドアが、前記第1の自由縁部、前記第2の自由縁部及び前記切断線によって少なくとも部分的に画定される、製品分与容器。
【請求項2】
前記壁が、板紙を備える、請求項1に記載の製品分与容器。
【請求項3】
前記内容積内に受容された複数の製品をさらに備える、請求項1に記載の製品分与容器。
【請求項4】
前記プライミング領域が、第1の弱化切断線、及び第2の弱化切断線を備える、請求項1に記載の製品分与容器。
【請求項5】
前記第1の弱化切断線が、前記第2の弱化切断線から間隔を置いて配置されていると共に、前記第2の弱化切断線に概ね平行に配置される、請求項4に記載の製品分与容器。
【請求項6】
前記第1の弱化切断線が、前記第2の弱化切断線と交差する、請求項4に記載の製品分与容器。
【請求項7】
前記壁の前記切断線が、前記第1の弱化切断線と、前記第2の弱化切断線との交差部付近まで延在する、請求項6に記載の製品分与容器。
【請求項8】
前記第1の弱化切断線、及び前記第2の弱化切断線が、ミシン目を備える、請求項4に記載の製品分与容器。
【請求項9】
前記プライミング領域が前記壁に対して変位すると、前記切断線が、前記切断線が前記第1の自由縁部から前記第2の自由縁部まで延在する、請求項1に記載の製品分与容器。
【請求項10】
内容積を画定する複数の壁を備え、前記複数の壁の少なくとも1つの壁が、アクセスドア、プライミング領域、及び切断線を備え、前記プライミング領域が、自由縁部を形成するように、前記壁に対して少なくとも部分的に変位することが可能であり、したがって前記アクセスドアが、前記自由縁部及び前記切断線によって少なくとも部分的に画定される容器と、
前記内容積内に受容された複数の製品と、
ディスペンサであって、
前端及び後端を有すると共に、支持デッキ及び製品陳列領域を備え、且つ前記支持デッキが前記前端と前記後端との間に延在する枠と、
前記容器を前記支持デッキに沿って移動させると、前記切断線を切断するように配置された開封具と
を備えるディスペンサと
を備え、
前記プライミング領域が変位して前記切断線が切断されると、前記アクセスドアが、前記容器から回動し、それによって前記複数の製品の少なくとも1つの製品を前記容器から前記製品陳列領域へと放出する、製品分与システム。
【請求項11】
前記容器が、板紙を備える、請求項10に記載の製品分与システム。
【請求項12】
前記プライミング領域が、第1の弱化切断線、及び第2の弱化切断線を備える、請求項10に記載の製品分与システム。
【請求項13】
前記第1の弱化切断線が、前記第2の弱化切断線から間隔を置いて配置されていると共に、前記第2の弱化切断線に概ね平行に配置される、請求項12に記載の製品分与システム。
【請求項14】
前記第1の弱化切断線が、前記第2の弱化切断線と交差する、請求項12に記載の製品分与システム。
【請求項15】
前記切断線が、前記第1の弱化切断線と、前記第2の弱化切断線との交差部付近まで延在する、請求項14に記載の製品分与システム。
【請求項16】
前記第1の弱化切断線、及び前記第2の弱化切断線が、ミシン目を備える、請求項12に記載の製品分与システム。
【請求項17】
前記壁が、前記アクセスドアを2つ備え、前記切断線が、前記2つのアクセスドア間で長手方向に延在する、請求項10に記載の製品分与システム。
【請求項18】
容器を設ける段階であって、該容器が内容積を画定する複数の壁を備え、前記内容積内に複数の製品を収容し、前記複数の壁の少なくとも1つの壁が、アクセスドア、プライミング領域、及び切断線を備える段階と、
ディスペンサを設ける段階であって、該ディスペンサが前端及び後端を有し、支持デッキ及び製品陳列領域を備え、前記支持デッキが前記前端と前記後端との間に延在し、前記製品陳列領域が前記支持デッキ下方の前記前端付近に位置する枠と、
前記枠に連結された開封具と
を備える段階と、
自由縁部を形成するように前記プライミング領域を前記壁に対して変位させる段階であって、前記変位させる段階後に、前記アクセスドアが、前記自由縁部及び前記切断線によって少なくとも部分的に画定される段階と、
前記開封具が前記切断線を切断し、それによって前記アクセスドアが回動し、前記複数の製品の少なくとも1つの製品を前記容器から前記製品陳列領域へと放出することが可能となるように、前記容器を前記開封具に対して前記支持デッキに沿って摺動させる段階と
を含む、製品分与方法。
【請求項19】
前記変位させる段階が、前記プライミング領域を前記容器から除去する工程を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記変位させる段階が、前記プライミング領域の少なくとも一部分を前記内容積に押し込む工程を含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、梱包容器からの製品の分与に関し、より詳細には、製品を分与する製品ディスペンサと協働するように構成された梱包容器に関する。
【背景技術】
【0002】
製品は、典型的には、カートン又は箱などの容器に、個々の製品を複数単位で収容することによって、小売業者にまとめて出荷される。例えば、缶詰食品は、個々の缶が24個入りの箱で小売業者に出荷することができる。その後、小売業者は、典型的には個々の製品単位を容器から取り出し、それらの製品を消費者に(例えば、棚上で)提示する義務がある。
【0003】
作業効率の向上を目指して、従来型の梱包-出荷-開梱-陳列モデルの代替手段が開発されている。例えば、米国特許第7922437号には、容器内に梱包された製品を分与し、陳列するための新しいシステムが開示されている。具体的には、この製品分与システムは、支持構造体を有するディスペンサ、製品陳列領域、及び開封具を含む。このディスペンサは、小売業者の棚上に配置し、複数単位の製品を備える容器をディスペンサの支持構造体上に単に置くだけで、製品を充填することができる。容器を支持構造体上に置くと、ディスペンサの開封具によって容器が開封され、重力により製品が容器からディスペンサの製品陳列領域へと転がり落ちることになる。
【0004】
当技術分野における進歩にもかかわらず、当業者は、梱包容器から製品を分与する装置及びシステムを対象とした研究開発に尽力し続けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7922437号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、開示の製品分与容器は、内容積を画定する複数の壁であって、それらの壁の少なくとも1つが、アクセスドア、プライミング領域、及び切断線を含む複数の壁と、内容積内に受容された複数の製品とを含むことができ、プライミング領域は、自由縁部を形成するように、壁
に対して変位することが可能であり、プライミング領域
が壁
に対して変位すると、アクセスドアは、自由縁部及び切断線によって少なくとも部分的に画定される。
【0007】
別の態様では、開示の製品分与装置は、(1)内容積を画定する複数の壁を含み、それらの壁の少なくとも1つが、アクセスドア、プライミング領域、及び切断線を含み、プライミング領域が、自由縁部を形成するように、壁
に対して変位することが可能であり、したがってアクセスドアが、自由縁部及び切断線によって少なくとも部分的に画定される容器と、(2)内容積内に受容された複数の製品と、(3)ディスペンサであって、前端及び後端を有し、支持デッキ及び製品陳列領域を含み、支持デッキが前端と後端との間に延在し、製品陳列領域が支持デッキ下方の前端付近に位置する枠と、容器を支持デッキに沿って移動させると、切断線を切断するように配置された開封具とを含むディスペンサとを含むことができ、プライミング領域
が変位して切断線が切断されると、
アクセスドアは、容器から回動し、それによって少なくとも1つの製品を容器から製品陳列領域へと放出する。
【0008】
さらに別の態様では、製品分与方法が開示されている。この方法は、(1)容器を設ける段階であって、該容器が内容積を画定する複数の壁を含み、その内容積内に複数の製品を収容し、それらの壁の少なくとも1つが、アクセスドア、プライミング領域、及び切断線を含む段階と、(2)ディスペンサを設ける段階であって、該ディスペンサが前端及び後端を有し、支持デッキ及び製品陳列領域を含み、支持デッキが前端と後端との間に延在し、製品陳列領域が支持デッキ下方の前端付近に位置する枠と、枠に連結された開封具とを含む段階と、(3)自由縁部を形成するように、プライミング領域を壁
に対して変位させる段階であって、この
変位させる段階後に、アクセスドアが、自由縁部及び切断線によって少なくとも部分的に画定される段階と、(4)開封具が切断線を切断し、それによってアクセスドアが回動し、製品の少なくとも1つを容器から製品陳列領域へと放出することが可能となるように、容器を開封具に対して支持デッキに沿って摺動させる段階とを含む。
【0009】
開示のプライミング領域を備えた製品分与容器、システム、及び方法の他の態様は、以下の詳細な説明、添付の図面、及び添付の特許請求の範囲から明確となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】開示のプライミング領域を備えた製品分与システムの一態様の前面及び側面斜視図である。
【
図2】
図1の製品分与システムの容器の背面及び底面斜視図である。
【
図3】プライミング領域を除去した状態で示す、
図2の容器の背面及び底面斜視図である。
【
図4】開封した構成で示す、
図3の容器の一部分の底面及び背面斜視図である。
【
図5】
図2の容器を形成するために使用することができる容器ブランクの平面図である。
【
図6】
図5の容器ブランクの一部分の詳細な平面図である。
【
図7】
図1の製品分与システムの側面断面図である。
【
図8A】開示の製品分与システムの第2の態様による容器の底面壁後方部分の平面図である。
【
図8B】部分的に下準備された(primed)構成で示す、
図8Aの容器の平面図である。
【
図8C】完全に下準備された構成で示す、
図8Bの容器の平面図である。
【
図9A】開示の製品分与システムの第3の態様による容器の底面壁後方部分の平面図である。
【
図9B】下準備された構成で示す、
図9Aの容器の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、開示のプライミング領域を備えた製品分与システムの一態様の全体を10で示し、このシステムは、ディスペンサ12、及び容器14を含むことができる。容器14は、缶(例えば、缶詰食品)、瓶(例えば、瓶詰ソース)、又はボトル(例えば、ボトル入り清涼飲料)などの製品16を複数単位で収容することができる。以下でより詳細に説明するように、容器14は、プライミング領域(後述)を
変位させることによって最初に下準備しておくことができ、次いで、ディスペンサ12によって容器14を開封して、製品16を容器14からディスペンサ12へと放出することができるように、容器14をディスペンサ12上に装填することができる。
【0012】
容器14は、製品16を収容することが可能であり、下準備が可能であり、且つ開示のディスペンサ12と相互作用して製品16をディスペンサ12へと放出することが可能な任意の容器でよい。例えば、容器14は、板紙カートン又は段ボール箱でよい。任意選択で、容器14の少なくとも1つの主面に、印刷文及び/又は印刷図画など、様々な目印を付けることができる。
【0013】
図2に示すように、特定の一構成では、容器14は、製品16(
図4)を受容する内容積30を画定する6つの壁18、20、22、24、26、28を有する概ね直線の容器でよい。対向する壁18及び20によって、容器14の前面壁及び背面壁をそれぞれ画定することができる。対向する壁22及び24によって、容器14の第1の(例えば右)側壁、及び第2の(例えば左)側壁をそれぞれ画定することができる。対向する壁26及び28によって、容器14の底面壁及び頂面壁をそれぞれ画定することができる。
【0014】
任意選択で、容器14は、その中を貫通するように延在して、内容積30を第1のチャンバ34と第2のチャンバ36とに分割する仕切り32を含むことができる。仕切り32は、右側壁22及び左側壁24と概ね平行であるが、そこから間隔を置いて配置された概ね平坦な構造体でよい。したがって、
図4に示すように、第1の量の製品16を第1のチャンバ34内に収容し、第2の量の製品16を第2のチャンバ36内に収容することができる。
【0015】
図2及び6に示すように、容器14の底面壁26は、第1及び第2のアクセスドア38、40、プライミング領域42、後縁44、及び切断線46を含むことができる。第1のアクセスドア38は、プライミング領域42、後縁44、切断線46、及び底面壁26と右側壁22との間の縁部48によって画定することができる。第2のアクセスドア40は、プライミング領域42、後縁44、切断線46、及び底面壁26と左側壁24との間の縁部50によって画定することができる。
【0016】
プライミング領域42は、パネルなどでよい。例えば、プライミング領域42は、容器14の底面壁26に形成されたプライミングパネルでよい。
【0017】
図3に示すように、プライミング領域42は、容器14の底面壁26から除去すると、第1及び第2のアクセスドア38、40の前縁52を画定することができる。前縁52は、自由(すなわち、隣接する構造体に連結していない)とすることができる。したがって、プライミング領域42
が変位した状態では、第1のアクセスドア38は、前縁52、後縁44、切断線46、及び縁部48によって画定することができ、第2のアクセスドア40は、前縁52、後縁44、切断線46、及び縁部50によって画定することができる。
【0018】
図2及び6に戻ると、プライミング領域42は、容器14の底面壁26を横切って横方向に延在し得る。プライミング領域42は、底面壁26と左側壁24との間の縁部50に近接して(すなわち、そこに、又はその付近に)位置する第1の(左)縁部54と、底面壁26と右側壁22との間の縁部48に近接して位置する第2の(右)縁部56とを含むことができる。
【0019】
プライミング領域42の左縁部54及び/又は右縁部56は、自由(すなわち、隣接する構造体に連結していない)とすることができ、したがってユーザは、プライミング領域42の左及び/又は右縁部54、56を把持して、プライミング領域42に引張り力を加えるなどすることができる。例えば、プライミング領域42の左縁部54が自由となるように、底面壁26と左側壁24との間の縁部50をプライミング領域42に沿って切り抜くことができる。
【0020】
任意選択で、
図6に示すように、プライミング領域42の左縁部54付近の左側壁24に、折り目58を予め形成しておいて、プライミング領域42の左縁部54を把持しやすくすることができる。
【0021】
プライミング領域42は、前縁60及び後縁62をさらに含むことができる。プライミング領域42を容器14から除去すると、プライミング領域42の後縁62は、第1及び第2のアクセスドア38、40の前縁52を形成することができる。前縁60と後縁62との間の長手方向の間隔によって、プライミング領域42の長手方向の幅を画定することができる。
【0022】
図6に示すように、第1の弱化切断線64が、プライミング領域42の前縁60に沿って、左縁部54付近から右縁部56付近まで横方向に延在し得る。第2の弱化切断線66が、プライミング領域42の後縁62に沿って、左縁部54付近から右縁部56付近まで横方向に延在し得る。これらの弱化切断線64、66によって、プライミング領域42を容器14の底面壁26から分離しやすくすることができる。
【0023】
第1の例として、第1及び第2の弱化切断線64、66は、
図6により詳細に示すように、切込み列として形成することができる。切込み列64、66の各切込みは、それぞれの縁部60、62に概ね平行に延びる直線部分と、その直線部分から(それぞれの縁部60、62に対して)内方に延びる角度の付いた部分とを含むことができる。したがって、プライミング領域42は、ジッパストリップとして機能することができ、プライミング領域42を切込み列64、66に沿って底面壁26から破り取ることによって、容器14の底面壁26から除去することができる。
【0024】
第2の例として、第1及び第2の弱化切断線64、66は、標準のミシン目、又はマイクロミシン目など、ミシン目列として形成することができる。したがって、プライミング領域42は、ミシン目に沿って底面壁26から破り取ることによって、容器14の底面壁26から除去することができる。
【0025】
本開示の範囲から逸脱せずに、様々な弱化技術を用いて、プライミング領域42を容器14の底面壁26から分離しやすくすることができることが当業者には理解されよう。
【0026】
後縁44は、容器14の背面壁20に近接して、容器14の底面壁26を横切って横方向に延在し得る。任意選択で、底面壁26の後縁44は、開封具(後述)を切断線46に案内するように、且つ/又は第1及び第2のアクセスドア38、40が開いて製品16を分与する際に、ディスペンサ12がアクセスドア38、40の動きを妨げないように輪郭形成することができる。例えば、底面壁26の後縁44は、概ねV型でよく、切断線46は、V型後縁44の「V」の根元の方へと延在し得る。
【0027】
切断線46は、プライミング領域42付近から後縁44付近まで長手方向に延在し得る。例えば、切断線46は、右側壁22と左側壁24との間の概ね中央に設けることができ、底面壁26に沿って、プライミング領域42から後縁44まで概ね直線に延在し得る。
【0028】
切断線46は、切断しやすいように弱化させることができる。しかし、切断線46は、容器14内に収容された製品16の重量が、第1及び第2のアクセスドア38、40にかかるだけで切断することがないように、十分な強度を有し得る。切断線46を弱化させるために使用することができる技術のいくつかの例には、容器14に切断線46に沿ってミシン目を形成する、容器14に切り目を設ける、及び容器14に折り目を形成することが含まれる。
【0029】
図4に示すように、プライミング領域42を容器14から除去し、切断線46が切断されると、第1及び第2のアクセスドア38、40は、底面壁26と、側壁22、24との間の縁部48、50に沿って横方向外方に(すなわち、側壁22、24の方に)回動することができ、それによって内容積30へのアクセスが可能となり、且つそこを通って製品16が容器14から出ることができる開口70が容器14に形成される。
【0030】
本明細書でより詳細に説明するように、切断線46は、容器14をディスペンサ12上に装填すると、切断することができる。
【0031】
容器14は、
図5に示す板紙容器ブランク72などの板紙容器ブランクから形成することができる。容器ブランク72は、予め形成された複数の折曲げ線74、76、78、80、82、84、86、88、90を含むことができ、これらの折曲げ線によって、前面壁18(前面壁パネル18A及び18Bからなる)、背面壁20(背面壁パネル20A及び20Bからなる)、右側壁22、左側壁24、底面壁26、頂面壁28、仕切り32、遷移パネル92、及び封止フラップ94、96、98、100、102が画定される。
【0032】
容器14は、容器ブランク72を長手方向折曲げ線74、76、78、80、82、84に沿って折り曲げ、頂面壁28を遷移パネル92に連結して、容器14の3次元本体を形成することによって組み立てることができる。さらに、封止フラップ94を底面壁26に連結して、仕切り32を容器14の側壁22と24の間で固定することができる。次いで、前面壁パネル18A、18B、及び封止フラップ96、98、100を組み立てて、容器14の前面壁18を形成することができる。最後に、背面壁パネル20A、20B、及び封止フラップ102を組み立てると、容器14の背面壁20を形成することができる。
【0033】
特定の板紙容器ブランク72について図示し、説明するが、様々な技術及び材料を用いて、容器14を形成できることが当業者には理解されよう。折曲げ式の板紙容器は、開示の容器14の非限定的な特定の一例にすぎない。
【0034】
図7を参照すると、ディスペンサ12は、枠104、及び開封具106を含むことができる。ディスペンサ12の枠104は、容器14を所望の構成で支持することができる。開封具106は、容器14をディスペンサ12の枠104上に装填すると、切断線46(
図2)を切断して、第1及び第2のアクセスドア38、40を開かせることができる。
【0035】
枠104は、第1の(例えば右)側壁108、第2の(例えば左)側壁110(
図1)、上側支持デッキ112、及び下側支持デッキ114を含むことができる。右側壁108は、左側壁110から間隔を置いて配置することができ、左側壁110と概ね平行でよい。
【0036】
下側支持デッキ114は、右側壁108と左側壁110との間で横方向に延在することができ、枠104の前端118の方へと長手方向に延在する前端116と、枠104の後端122の方へと長手方向に延在する後端120とを含むことができる。したがって、下側支持デッキ114、及び側壁108、110によって、枠104の下側レベル124を画定することができる。
【0037】
下側支持デッキ114は、前端116から後端120へと傾斜させることができ(すなわち、後端120は、前端116よりも高くすることができ)、したがって、下側支持デッキ114の後端120付近に載置された製品16は、重力により下側支持デッキ114の前端116へと転がることになる。下側支持デッキ114の傾斜の程度は、とりわけ、枠104を形成するために使用されている材料の摩擦係数、及びディスペンサ12によって分与すべき製品16の形状によって決定することができる。
【0038】
1つ又は複数の止め部126を下側支持デッキ114の前端116付近に配置して、製品16が下側支持デッキ114の前端116を越えて転がるのを防止することができる。例えば、止め部126を下側支持デッキ114に連結する(例えば、一体にする)ことができ、また、下側支持デッキ114の前端116を上向きの曲線に形成することができる。したがって、止め部126により、下側支持デッキ114の前端116に製品16を集めておくことができ、それによって下側支持デッキ114の前端116に製品陳列領域128を画定することができる。
【0039】
図1及び7に示すように、特定の一実装形態では、枠104は、下側支持デッキ114の前端116から下側支持デッキ114の後端120まで延在して、下側レベル124を第1の製品チャネル132と第2の製品チャネル134とに分割する分割部130を含むことができる。第1の製品チャネル132は、下側支持デッキ114、右側壁108、及び分割部130によって画定することができ、下側支持デッキ114の後端120付近から下側支持デッキ114の前端116まで延在し得る。第2の製品チャネル134は、下側支持デッキ114、左側壁110、及び分割部130によって画定することができ、下側支持デッキ114の後端120付近から下側支持デッキ114の前端116まで延在し得る。2つの製品チャネル132、134について図示し、説明しているが、本開示の範囲から逸脱せずに、枠104は、ただ1つの製品チャネル、又は2つ以上の製品チャネルを設けるように構築できることが当業者には理解されよう。
【0040】
上側支持デッキ112は、右側壁108と左側壁110との間で横方向に延在することができ、枠104の前端118の方へと長手方向に延在する前端136と、枠104の後端122の方へと長手方向に延在するが、後端122までは達しない後端138とを含むことができる。したがって、上側支持デッキ112、及び側壁108、110によって、枠104の上側レベル140を画定することができる。
【0041】
上側支持デッキ112の後端138と、枠104の後端122との間の間隔によって、開口142を画定することができ、この開口142は、重力により製品16が枠104の上側レベル140から下側レベル124へと移動することが可能となるシュートとして機能することができる。
【0042】
上側支持デッキ112は、前端136から後端138へと傾斜させることができる(すなわち、前端136は、後端138よりも高くすることができる)。したがって、上側支持デッキ112によって支持されている製品16は、重力により上側支持デッキ112の後端138へと転がり、開口142を通り抜けて枠104の下側レベル124に落ち、最終的には製品陳列領域128へと転がることができる。
【0043】
止め部144を枠104の上側レベル140の、枠104の後端122付近に配置して、容器14が止め部アセンブリ144を越えて後方に移動するのを阻止することができる。
【0044】
任意選択による背面壁146を、枠104の右側壁108と左側壁110との間の後端122に配置することができる。止め部144を背面壁146に連結し、それによって背面壁146により止め部144を構造的に補強し、止め部144を所望の位置で支持することができる。
【0045】
開封具106は、容器14を、枠104の上側支持デッキ112に沿って、上側支持デッキ112の前端136から止め部144の方へ押し込むと、容器14の切断線46(
図2)を切断するように、枠104の上側レベル140まで延在し得る。使用される開封具106の種類、ならびに開封具106の位置は、設計上の考慮事項であり、開封具106によって容器14を開封する(例えば、切断線46を切断する)ことが可能であるが、容器14を上側支持デッキ112に沿って移動させる際に干渉することはほとんど、又は全くないように選択することができる。
【0046】
特定の一構成では、開封具106は、枠104の側壁108と110との間の、上側支持デッキ112の後端138付近(例えば、中央)に配置された前方切り刃148を含むことができる。したがって、開封具106は、
図4に示すように、容器14を止め部144の方へ押し込むと、切断線46(
図2)を切断して、第1及び第2のアクセスドア38、40を開かせることができる。
【0047】
したがって、容器14をディスペンサ12上に装填する前に、容器14の底面壁26からプライミング領域42を除去することによって、容器14を下準備しておくことができる。次いで、プライミング領域42を除去した状態で、容器14をディスペンサ12の上側支持デッキ112上に装填することができる。容器14を、枠104の上側支持デッキ112に沿って、止め部144の方へ押し込むと、開封具106によって切断線46を切断することができる。切断線46が切断された状態では、第1及び第2のアクセスドア38、40は、枠104によって画定された開口142から回転して開いて、開口70(
図4)を容器14に形成することができ、それによって製品16を容器14からディスペンサ12へと放出することができ、したがって製品16は重力により製品陳列領域128へと移動することができる。
【0048】
図3に示すように、プライミング領域42は、容器14の底面壁26から除去すると、第1及び第2のアクセスドア38、40の前縁52を画定することができる。前縁52は、自由(すなわち、隣接する構造体に連結していない)とすることができる。したがって、プライミング領域42
が変位した状態では、第1のアクセスドア38は、前縁52、後縁44、切断線46、及び縁部48によって画定することができ、第2のアクセスドア40は、前縁52、後縁44、切断線46、及び縁部50によって画定することができる。
【0049】
プライミング領域200は、上面図で概ね三角形の形状を有し、切断線206、208、及び予め形成された回動線210によって画定することができる。切断線206、208は、ミシン目などで弱化させることができ、したがってプライミング領域200に押込み力、又は打抜き力を加える(すなわち、底面壁26'の表面から容器14'内へと垂直に力を加える)ことによって切断線206、208を切断することができ、それによって
図8Bに示すように、プライミング領域200を、予め形成された回動線210を軸として容器14'の内容積へと回動させることが可能となる。
【0050】
プライミング領域202は、上面図で概ね三角形の形状を有し、切断線206、縁部48'、及び切断線212によって画定することができる。プライミング領域204もやはり、上面図で概ね三角形の形状を有し、切断線208、縁部50'、及び切断線214によって画定することができる。切断線206、208と同様に、切断線212、214もやはり、ミシン目などで弱化させることができ、したがってプライミング領域202、204に押込み力、又は打抜き力を加える(すなわち、底面壁26'の表面から容器14'内へと垂直に力を加える)ことによって切断線212、214を切断することができ、それによって
図8Cに示すように、プライミング領域202、204を、縁部48'、50'にそれぞれ沿って容器14'の内容積へと回動させることが可能となる。特定の一構成では、プライミング領域202、204は、プライミング領域200
が変位する際に
変位することができる(すなわち、プライミング領域200に加わる力は、切断線212、214をも切断するのに十分となり得る)。
【0051】
したがって、
図8Cに示すように、プライミング領域200、202、204の1つ又は複数が
変位することによって、第1及び第2のアクセスドア38'、40'の前縁52'を露出させることができ、それによって容器14'を下準備し、容器14'をディスペンサ12上にすぐに装填できる状態(
図1及び7)にすることができる。
【0052】
開示のプライミング領域を備えた製品分与システムの第3の態様は、
図1及び7に示すディスペンサ12、ならびに
図9Aに示す容器14"を含むことができる。
図9Aに示す容器14"は、
図2に示す容器14と構造的に概ね同様でよく、
図6に示す除去可能なプライミング領域42と同様の除去可能なプライミング領域42"を含むことができる。しかし、
図9Aに示す容器14"の底面壁26"は、2つの開封具を有する4レーンディスペンサで使用するように構成することができる。
【0053】
具体的には、容器14"の底面壁26"は、プライミング領域42"、第1のアクセスドア300、第2のアクセスドア302、第3のアクセスドア304、第1の切断線306、及び第2の切断線308を含むことができる。第1のアクセスドア300は、プライミング領域42"、第1の切断線306、及び縁部48"によって画定することができる。第2のアクセスドア302は、プライミング領域42"、第1の切断線306、第2の切断線308、及び縁部310(すなわち、底面壁26"と背面壁20"との間の縁部)によって画定することができる。第3のアクセスドア304は、プライミング領域42"、第2の切断線308、及び縁部50"によって画定することができる。
【0054】
したがって、容器14"は、
図9Bに示すように、第1、第2、及び第3のアクセスドア300、302、304の前縁52"を形成するように、プライミング領域42"を容器14"の底面壁26"から除去することによって下準備しておくことができる。下準備後、ディスペンサによって第1及び第2の切断線306、308を切断し、それによって第1、第2、及び第3のアクセスドア300、302、304が縁部48"、310、50"をそれぞれ軸として回動して、少なくともいくつかの製品を容器14"からディスペンサへと放出することが可能となるように、容器14"をディスペンサ上に装填することができる。
【0055】
開示のプライミング領域を備えた製品分与容器及びシステムの様々な態様について図示し、説明してきたが、当業者であれば、本明細書を読めば改変形態を思いつくことができよう。本願は、かかる改変形態を含むものであり、特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0056】
10 製品分与システム
12 ディスペンサ
14、14'、14" 容器
16 製品
18 前面壁
20、20" 背面壁
22 右側壁
24 左側壁
26、26'、26" 底面壁
28 頂面壁
30 内容積
32 仕切り
34 第1のチャンバ
36 第2のチャンバ
38、38' 第1のアクセスドア
40、40' 第2のアクセスドア
42、42" プライミング領域
44 後縁
46 切断線
48、48'、48" 縁部
50、50'、50" 縁部
52、52'、52" 前縁
54 左縁部
56 右縁部
58 折り目
60 前縁
62 後縁
64 第1の弱化切断線(切込み列)
66 第2の弱化切断線(切込み列)
70 開口
72 容器ブランク
74、76、78、80、82、84、86、88、90 折曲げ線
92 遷移パネル
94、96、98、100、102 封止フラップ
104 枠
106 開封具
108 右側壁
110 左側壁
112 上側支持デッキ
114 下側支持デッキ
116 前端
118 前端
120 後端
122 後端
124 下側レベル
126 止め部
128 製品陳列領域
130 分割部
132 第1の製品チャネル
134 第2の製品チャネル
136 前端
138 後端
140 上側レベル
142 開口
144 止め部
146 背面壁
148 前方切り刃
200、202、204 プライミング領域
206、208 切断線
210 回動線
212、214 切断線
300 第1のアクセスドア
302 第2のアクセスドア
304 第3のアクセスドア
306 第1の切断線
308 第2の切断線
310 縁部