特許第5883885号(P5883885)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5883885
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月15日
(54)【発明の名称】調整フラップ装置
(51)【国際特許分類】
   F02B 37/00 20060101AFI20160301BHJP
   F02B 39/00 20060101ALI20160301BHJP
【FI】
   F02B37/00 500B
   F02B39/00 D
【請求項の数】14
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-551985(P2013-551985)
(86)(22)【出願日】2012年1月10日
(65)【公表番号】特表2014-503754(P2014-503754A)
(43)【公表日】2014年2月13日
(86)【国際出願番号】US2012020721
(87)【国際公開番号】WO2012102854
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2014年7月15日
(31)【優先権主張番号】102011009610.8
(32)【優先日】2011年1月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500124378
【氏名又は名称】ボーグワーナー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・グロスマン
【審査官】 寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−152033(JP,U)
【文献】 特開平09−280385(JP,A)
【文献】 特開平11−229886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 33/00 − 41/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2段排気ガスターボチャージャのタービンハウジングとエンジンの排気マニホールドとの間のフランジ接続部(2)の調整フラップ装置(1)であって、
前記フランジ接続部(2)に配置された接続開口部(6)を開閉するために開位置と閉位置との間で旋回可能である調整フラッププレート(5)を有し、
前記接続開口部(6)に配置されるインサートリング(7)を有し、
シール装置(8)を有し、
前記シール装置(8)が2つのVリング(8A、8B)を有し、第1のVリング(8A)が、前記接続開口部(6)に隣接して設けられた第1の溝(9)に配置され、前記第2のVリング(8B)が、前記フランジ接続部(2)に前記第1の溝(9)から半径方向外側に間隔を空けて配置される第2の溝(10)に配置される、調整フラップ装置(1)。
【請求項2】
前記第1の溝(9)が前記フランジ接続部(2)に配置される、請求項1に記載の調整フラップ装置。
【請求項3】
前記第1の溝(9)が前記タービンハウジングのフランジに配置される、請求項1又は2に記載の調整フラップ装置。
【請求項4】
前記フランジが低圧タービン(4)のフランジ(2B)である、請求項3に記載の調整フラップ装置。
【請求項5】
前記フランジが高圧タービン(13)のフランジである、請求項3に記載の調整フラップ装置。
【請求項6】
前記第1の溝(9)が前記排気マニホールド(3)のフランジに配置される、請求項1又は2に記載の調整フラップ装置。
【請求項7】
前記第1の溝(9)が前記インサートリング(7)に配置される、請求項1に記載の調整フラップ装置。
【請求項8】
前記第2の溝(10)が前記タービンハウジングのフランジに配置される、請求項1に記載の調整フラップ装置。
【請求項9】
前記第2の溝(10)の前記フランジが低圧タービン(4)のフランジ(2B)である、請求項8に記載の調整フラップ装置。
【請求項10】
前記第2の溝(10)の前記フランジが高圧タービン(13)のフランジである、請求項8に記載の調整フラップ装置。
【請求項11】
前記第2の溝(10)が前記排気マニホールド(3)のフランジ(2A)に配置される、請求項8に記載の調整フラップ装置。
【請求項12】
前記調整フラッププレート(5)が円形である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の調整フラップ装置。
【請求項13】
前記インサートリング(7)が予荷重下にある、請求項1〜12のいずれか一項に記載の調整フラップ装置。
【請求項14】
前記第1のVリング(8A)及び/又は前記第2のVリング(8B)が予荷重下にある、請求項1〜13のいずれか一項に記載の調整フラップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載の調整フラップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前記タイプの調整フラップ装置は、排気ガスターボチャージャのタービンハウジングとエンジンの排気マニホールドとの間のフランジ接続部に設けることができる。特に、このような調整フラップ装置は、2段ターボチャージャ装置の低圧タービンのタービンハウジングとエンジンの排気マニホールドとの間に設けることができる。前記排気マニホールドは、高圧タービンハウジングがねじ接続によって組み込まれるか又は取り付けられている、排気マニホールドモジュールであり得る。公知の調整フラップ装置の場合、フランジ接続部の領域のシールは、クリンプシールによって実現されるが、多数のねじが必要であるので、クリンプシールは非常に面倒な構造である。さらに、前記クリンプシールは、装置全体のパッケージのスペースの観点での問題を生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、面倒なクリンプシールの省略を可能にする、請求項1の前提部に規定されたタイプの調整フラップ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的は、請求項1の特徴によって達成される。
【0005】
前記解決方法に従って、フランジ接続部に互いに間隔を空けて半径方向に配置された2つのVリングを有するシール装置が提供される。このため、第1のVリングは、低圧タービンのタービンハウジングと排気マニホールドとの間の接続開口部に隣接して設けられた溝に配置される。第2のVリングは、接続開口部の中心点から見て、フランジ接続部に第1の溝から半径方向外側に間隔を空けて配置される第2の溝に配置される。
【0006】
従属請求項は、本発明の有利な改良形態に関する。
【0007】
シール装置の第1の溝は、フランジ接続部又はインサートリングのいずれかに配置することができ、インサートリングは、接続開口部に配置されかつ調整フラップ装置の調整フラッププレートの座部を形成し、両側で当該座部をシールする。
【0008】
第1の溝がフランジ接続部に設けられる場合、前記溝は、どのタイプのフランジ接続部が関連しているかに応じて、タービンハウジングのフランジにあるいはタービンハウジングに接続される排気マニホールドのフランジに配置することができる。
【0009】
本発明による調整フラップ装置が2段ターボチャージャ装置に使用される場合、溝は、低圧タービンのハウジングのフランジまたはエンジンの排気マニホールドのフランジのいずれかに配置することができる。
【0010】
本発明による調整フラップ装置の前記第2の溝は、第1の溝と同じ方法でフランジに配置される。
【0011】
代替可能なすべての装置では、溝内にVリングを設けることにより、いずれの場合も、Vリングが、接続開口部に隣接して位置する溝のリッジによって過度の熱導入から各々保護されるという利点が得られる。
【0012】
1つ以上のVリングの各々が予荷重下にあることも可能である。
【0013】
調整フラッププレートは円形構造であることが好ましい。
【0014】
本発明のさらなる詳細、特徴及び利点は、図面に基づき例示的な実施形態の以下の説明から理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による調整フラップ装置の第1の実施形態の図面である。
図2】本発明による調整フラップ装置の第1の実施形態の図面である。
図3】本発明による調整フラップ装置の第2の実施形態の図面である。
図4】本発明による調整フラップ装置の第2の実施形態の図面である。
図5】本発明による調整フラップ装置の第2の実施形態の図面である。
図6】2段ターボチャージャ装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1及び図2は、フランジ接続部2の調整フラップ装置1を示しており、この調整フラップ装置は、実施例では、2段ターボチャージャ装置に使用される。前記2段ターボチャージャ装置のうち、図1及び図2は、出口ダクトを有する排気マニホールド3と、タービンハウジング4Aを有する低圧タービン4とを示している。
【0017】
排気マニホールド3はフランジ2Aを有し、タービンハウジング4Aはフランジ2Bを有し、このフランジがフランジ接続部2を形成する。
【0018】
図1及び図2による調整フラップ装置1はまた、開位置と閉位置との間で旋回可能な調整フラッププレート5を有し、ここで、図1及び図2は各々閉位置を示している。調整フラッププレート5は接続開口部6を開閉し、これにより、排気マニホールド3とタービンハウジング4Aとの間に流れ接続が形成される。この場合、接続開口部6は出口ダクト11に配置され、ここで、図1及び図2はまた、排気マニホールドの構成部分である接続ダクト12を示しており、接続ダクトは、図1及び図2の図面から詳細に見ることができるように、高圧タービン(図示せず)のタービンハウジングを低圧タービン4のタービンハウジング4Aに接続する。
【0019】
図1及び図2はまた、調整フラッププレート5が低圧タービンハウジング4Aの側面の出口ダクト11に配置されていることを示している。
【0020】
特に図1の断面図に見ることができるように、図1及び図2に示した閉位置で、出口ダクト11をシールするために調整フラッププレート5と相互作用するインサートリング7が接続開口部6に配置される。
【0021】
さらに、本発明による調整フラップ1は、本発明によれば2つのVリング8A及び8Bを備えるシール装置8を有する。
【0022】
Vリング8Aは、実施例では、フランジ2Aに配置されかつ接続開口部6に隣接して設けられる溝9に配置される。
【0023】
第2の溝10は、フランジ2Aに前記第1の溝9の外側に半径方向に形成され、第2の溝に、シール装置8の第2のVリング8Bが配置される。この配置の結果、内側Vリング8A又は内側Vリングシールが出口ダクト11と接続ダクト12とを互いに分離し、一方、外側Vリング8B又は外側Vリングシールが、フランジ接続部2全体を外側に対してシールするように機能することが達成される。
【0024】
しかし、冒頭に説明したように、実施例でフランジ2Aに配置された溝は、原理的には、フランジ2Bに配置することもできるであろう。
【0025】
調整フラップ装置1の第2の実施形態は、図3図5を並べることから見ることができる。図1及び図2の実施形態に対応するすべての部分には、この点に関して、図1及び図2の上記の説明を参照できるように、同一の参照符号が付与される。
【0026】
2つの実施形態の間の差は、内側Vリングシール又はVリング8Aがインサートリング7に設けられ、そのため、第1の溝9が、前記インサートリング7に配置されることである。このことは、特に図5の拡大詳細図から明らかに理解することができる。従来技術との関連で外側に対するシール作用が改良されるという利点(この利点は図1及び図2による実施形態にも固有である)に加えて、図3図5による実施形態により、インサートリング7へのVリング8Aの配置の結果として半径方向のスペース節減というさらなる利点が得られる。
【0027】
両実施形態により、従来技術に設けられるものなどの複雑なクリンプシールを排除し得る結果として、設計の簡略化が得られる。
【0028】
第2の実施形態では、不変の外径及び前記スペース節減という利点に加えて、Vリング8A及びインサートリング7の監視付き前組立を実施することが可能になり、その結果、排気マニホールド3及びタービンハウジング4Aの組立に関わる費用が小さくなる。
【0029】
両実施形態では、インサートリング7は予荷重下にあってもよく、これにより、公知のクリンプシールに対して改良されたシール作用が得られる。
【0030】
結果として得られる漏れの低減により、有利には、2段ターボチャージャ装置の高圧段の応答挙動が改良される。その理由は、シールの改良の結果として、調整フラップ5が閉鎖されるときに、出口ダクト11から接続ダクト12への排気ガス漏れが減少し、したがって、排気ガスのすべては高圧タービンのみに供給されるからである。
【0031】
本開示を補完するために、排気マニホールド3に接続される2段ターボチャージャ装置EGTを示す図6が参照される。従来のように、2段ターボチャージャ装置EGTは、高圧段HP(高圧ターボチャージャ)及び低圧段LP(低圧ターボチャージャ)を有する。前記タイプの2段ターボチャージャ装置EGTはまた、このような装置の他のすべての要素を有することが自明であるが、本発明を説明するためにこれらについて詳細に説明する必要はない。
【0032】
上述の開示に加えて、本明細書では、図1図5の概略図が明示的に参照される。
【符号の説明】
【0033】
1 調整フラップ装置
2 フランジ接続部
2A、2B フランジ接続部2のフランジ
3 排気マニホールド
4 低圧タービン
4A タービンハウジング
5 調整フラッププレート
6 接続開口部
7 インサートリング
8 シール装置
8A、8B Vリング/Vリングシール
9、10 溝
11 出口ダクト
12 接続ダクト
13 高圧タービン
EGT 2段排気ガスターボチャージャ装置
HP 高圧段
LP. 低圧段
図1
図2
図3
図4
図5
図6