(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の受信手段によって受信された施設情報によって示される施設において順番待ちをしている当該施設の利用者の組数は、当該施設に設けられた施設端末から定期的に送信されることを特徴とする請求項1記載の予約管理装置。
前記第2の算出手段は、予め設定された前記利用者の1組あたりの待ち時間及び前記第1の取得手段によって取得された組数を乗算することによって前記待ち時間を算出することを特徴とする請求項1記載の予約管理装置。
前記第1の受信手段によって受信された施設情報によって示される施設は、前記ユーザによって指定された検索条件に基づいて検索された施設を含むことを特徴とする請求項1記載の予約管理装置。
前記第1の算出手段によって算出された待ち時間及び前記第2の算出手段によって算出された所要時間を表示する表示手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の予約管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る予約管理装置を含むネットワークシステム(予約管理システム)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0017】
図1のネットワークシステムは、主として、予約管理装置10と、複数のユーザ端末20と、複数の施設端末30とから構成される。なお、
図1において、ユーザ端末20及び施設端末30はそれぞれ1つのみが示されている。
【0018】
予約管理装置10は、コンピュータ(サーバコンピュータ)10a及び当該コンピュータ10aと接続されたハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)のような外部記憶装置10bを備える。この外部記憶装置10bは、コンピュータ10aによって実行されるプログラム10cを格納する。
【0019】
ユーザ端末20は、ユーザによって利用され、例えば現在位置から目的地までの経路を案内する機能(以下、カーナビゲーション機能と表記)を有する端末装置である。具体的には、ユーザ端末20は、例えばユーザが乗車する自動車等に搭載されたカーナビゲーション装置を含む。このカーナビゲーション装置によれば、ユーザの現在位置から例えば当該ユーザによって目的地として設定された各種施設までの経路を、地図情報を用いて当該カーナビゲーション装置の画面上に表示することができる。また、カーナビゲーション装置は、ユーザの現在位置周辺に存在する各種施設を検索する機能等を有する。なお、ユーザの現在位置は、例えばGPS(Global Positioning System)によって検知可能である。
【0020】
なお、以下においては、ユーザ端末20がカーナビゲーション装置であるものとして説明するが、当該ユーザ端末20は、例えばカーナビゲーション機能を実現するためのアプリケーションプログラムを実行可能なスマートフォン及びタブレットコンピュータ等であっても構わない。
【0021】
施設端末30は、例えば飲食店等の各種施設に設置され、当該施設において順番待ちをしている当該施設の利用者等を登録及び管理する機能を有する端末装置である。
【0022】
なお、
図1に示すように、予約管理装置10、ユーザ端末20及び施設端末30は、ネットワーク40を介して通信可能に接続されている。
【0023】
本実施形態に係る予約管理装置10は、カーナビゲーション装置のようなユーザ端末20を用いて、施設端末30が設けられている施設に対する予約を行うために用いられる。
【0024】
図2は、
図1に示す予約管理装置10の主として機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、予約管理装置10は、ユーザ情報格納部11、待ち組数情報格納部12及び施設位置情報格納部13を含む。本実施形態において、ユーザ情報格納部11、待ち組数情報格納部12及び施設位置情報格納部13は、例えば外部記憶装置10bに格納される。
【0025】
また、予約管理装置10は、送受信部14、待ち時間算出部15、所要時間算出部16及び予約管理部17を含む。本実施形態において、これらの各部14〜17は、
図1に示すコンピュータ10aが外部記憶装置10bに格納されているプログラム10cを実行することにより実現されるものとする。このプログラム10cは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布可能である。また、このプログラム10cは、例えばネットワークを介して予約管理装置10(コンピュータ10a)にダウンロードされても構わない。
【0026】
ユーザ情報格納部11は、ユーザ端末20を利用するユーザに関する情報(以下、ユーザ情報と表記)を格納する。このユーザ情報には、予め登録されたユーザを識別するためのユーザID、当該ユーザの名前(ユーザ名)、電話番号及びメールアドレス等が含まれる。
【0027】
待ち組数情報格納部12は、上記した施設端末30において登録された順番待ちをしている当該施設の利用者の組数(以下、待ち組数と表記)を示す待ち組数情報を格納する。なお、待ち組数情報は、施設端末30が設けられている施設毎に格納されている。また、待ち組数情報格納部12に格納されている待ち組数情報は、定期的に当該施設端末30から予約管理装置10に対して送信されることによって、常に最新の情報に更新される。なお、待ち組数情報が施設端末30から予約管理装置10に対して送信される間隔は適宜変更可能である。
【0028】
施設位置情報格納部13は、施設端末30が設けられている各施設の位置を示す施設位置情報を格納する。
【0029】
送受信部14は、ユーザ端末(カーナビゲーション装置)20においてユーザによって指定された施設(例えば、目的地として設定された施設)を示す情報(以下、施設情報と表記)を当該ユーザ端末20から受信する。送受信部14によって受信された施設情報は、待ち時間算出部15及び所要時間算出部16に渡される。
【0030】
また、送受信部14は、ユーザ端末20において検知されたユーザの現在位置を示す現在位置情報を当該ユーザ端末20から受信する。送受信部14によって受信された現在位置情報は、所要時間算出部16に渡される。
【0031】
また、送受信部14は、上記したように施設端末30から定期的に送信される待ち組数情報を受信する。送受信部14によって受信された待ち組数情報は、待ち組数情報格納部12に格納される(上書きされる)。
【0032】
待ち時間算出部15は、待ち組数情報格納部12を参照することによって、送受信部14によって受信された施設情報によって示される施設において順番待ちをしている当該施設の待ち組数を示す待ち組数情報を取得する。
【0033】
待ち時間算出部15は、取得された待ち組数情報によって示される待ち組数に基づいて、送受信部14によって受信された施設情報によって示される施設を利用可能となるまでの待ち時間を算出する。
【0034】
所要時間算出部16は、施設位置情報格納部13を参照して、送受信部13によって受信された施設情報によって示される施設の位置を示す施設位置情報を取得する。
【0035】
所要時間算出部15は、送受信部14によって受信された現在位置情報及び取得された施設位置情報に基づいて、当該現在位置情報によって示されるユーザの現在位置から当該施設位置情報によって示される施設の位置までの所要時間を算出する。
【0036】
予約管理部17は、待ち時間算出部15によって算出された待ち時間及び所要時間算出部16によって算出された所要時間に基づいて、送受信部14によって受信された施設情報によって示される施設に対する予約を行うための予約情報を、送受信部14を介して施設端末30に送信する。
【0037】
なお、
図2においては省略されているが、予約管理装置10には、カーナビゲーション機能を実現するために必要な情報(例えば、地図情報等)が格納されていても構わない。
【0038】
次に、
図3のフローチャートを参照して、本実施形態に係る予約管理装置10の処理手順について説明する。
【0039】
まず、ユーザは、ユーザ端末(カーナビゲーション装置)20を操作することによって、当該ユーザ端末20の画面上で予約する施設(例えば、飲食店等)を指定することができる。このように施設がユーザによって指定された場合、ユーザ端末20は、当該施設を示す施設情報を予約管理装置20に対して送信する。以下の説明では、ユーザによって指定された施設を便宜的に対象施設と称する。なお、この場合、ユーザ端末20は、施設情報とともに、当該ユーザ端末20を利用するユーザを識別するためのユーザIDについても予約管理装置20に送信する。
【0040】
この場合、予約管理装置10に含まれる送受信部14は、ユーザ端末20から送信された施設情報を受信する(ステップS1)。送受信部14によって受信された施設情報には、例えば対象施設名等が含まれる。また、送受信部14は、ユーザ端末20から送信されたユーザIDを受信する。
【0041】
次に、待ち時間算出部15は、送受信部14によって受信された施設情報によって示される対象施設の待ち組数を示す待ち組数情報を待ち組数情報格納部12から取得する(ステップS2)。
【0042】
待ち時間算出部15は、取得された待ち組数情報に基づいて対象施設における現在の待ち時間を算出する(ステップS3)。
【0043】
ここで、待ち時間の算出処理について具体的に説明する。予約管理装置10においては、施設毎に、例えば各曜日、各時間帯(例えば、1時間単位)における利用者の1組(1人)あたり待ち時間が予め設定(保持)されているものとする。この1組あたりの待ち時間は、例えば施設の規模や利用者の回転率等に応じて設定されているものとする。この場合、1組あたりの待ち時間及び待ち組数を乗算することによって待ち時間を算出することができる。
【0044】
なお、ここで説明した待ち時間の算出方法は一例であり、他の方法によって待ち時間が算出されても構わない。また、上記した1組あたりの待ち時間は、過去(例えば、1年前や2年前の同日または同曜日)の実際の待ち時間等を利用することも可能である。この場合には、過去の実際の待ち時間等が予約管理装置10において蓄積されていればよい。
【0045】
次に、送受信部14は、ユーザ端末20において検知された現在位置を示す現在位置情報を受信する(ステップS4)。
【0046】
所要時間算出部16は、送受信部14によって受信された施設情報によって示される対象施設の位置を示す施設位置情報を施設位置情報格納部13から取得する(ステップS5)。なお、施設位置情報格納部13に格納されている施設位置情報は、新規施設の開設(飲食店等の開店)等に応じて適宜更新されるものとする。
【0047】
所要時間算出部16は、送受信部14によって受信された現在位置情報によって示されるユーザの現在位置から施設位置情報によって示される対象施設の位置までの所要時間を算出する(ステップS6)。
【0048】
なお、所要時間は、ユーザの現在位置から対象施設の位置までの経路を算出し、当該経路の距離及び当該経路における自動車の制限速度等を用いて算出することができる。所要時間の算出に必要なユーザの現在位置から対象施設の位置までの経路については、上述した地図情報等が予約管理装置10内に格納されている場合には当該予約管理装置10内で算出されてもよいし、例えばユーザ端末(つまり、カーナビゲーション装置)20において算出された経路を利用してもよい。また、ここでは所要時間が予約管理装置10において算出されるものとして説明したが、例えばユーザ端末20側で算出された所要時間を利用してもよい。
【0049】
次に、予約管理部17は、所要時間算出部16によって算出された所要時間が待ち時間算出部15によって算出された待ち時間以下であるか否かを判定する(ステップS7)。
【0050】
所要時間が待ち時間以下であると判定された場合(ステップS7のYES)、予約管理部17は、ユーザ端末20に予約指示画面を表示する(ステップS8)。この予約指示画面は、ユーザが予約管理装置10に対して対象施設への予約を指示するための画面である。
【0051】
ここで、
図4は、ユーザ端末20において表示される予約指示画面の一例を示す。
図4に示すように、予約指示画面100には、対象施設名、待ち時間及び所要時間が表示される。
図4に示す例では、対象施設名として「施設X」、待ち時間として「30分」、所要時間として「20分」が表示されている。なお、
図4に示すように、待ち時間と所要時間の差分(ここでは、+10分)等が更に表示されても構わない。
【0052】
また、予約指示画面100には、「予約する」ボタン101が設けられている。ユーザは、この「予約する」ボタン101を指定(押下)することによって、対象施設への予約を予約管理装置10に対して指示することができる。
【0053】
なお、
図4においては省略されているが、予約指示画面100には対象施設を予約するか否かの判断に有用なその他の情報(詳細情報)が更に表示されるような構成であっても構わない。
【0054】
再び
図3に戻ると、上記したように予約指示画面100において「予約する」ボタン101がユーザによって指定された場合、予約管理部17は、予約の指示があると判定する(ステップS9のYES)。
【0055】
この場合、予約管理部17は、上記したように送受信部14によって受信されたユーザIDによって識別されるユーザに関する情報(ユーザ情報)をユーザ情報格納部11から取得する。予約管理部17は、取得されたユーザ情報を含む予約情報を、送受信部14を介して対象施設に設けられている施設端末30に対して送信する(ステップS10)。
【0056】
なお、例えば対象施設が飲食店であれば、上記した予約指示画面100において、利用人数や座席のタイプ(カウンター席またはテーブル席等)についてもユーザが指定可能な構成とすることも可能である。この場合には、予約情報として、ユーザによって指定された利用人数や座席のタイプ等の情報も施設端末30に対して送信されるものとする。また、利用人数や座席のタイプに応じて待ち時間が変化するような施設の場合には、当該利用人数や座席タイプを上述した予約する施設を指定する際にユーザに指定させるような構成とする。なお、これらのユーザによって指定可能な項目については施設毎に予め定められているものとする。
【0057】
上記したように予約情報が施設端末30に対して送信されると、ユーザ端末20を利用するユーザの対象施設への予約が完了される。これによれば、施設端末30では予約情報が管理され、上述した待ち時間が経過した後に当該予約情報に含まれるユーザ情報によって特定されるユーザは対象施設を利用することが可能となる。
【0058】
なお、予約指示画面100において「予約する」ボタン101がユーザによって指定されない場合、予約の指示がないと判定される(ステップS9のNO)。この場合、予約管理装置10の処理は終了される。
【0059】
一方、上記したステップS7において所要時間が待ち時間以下でないと判定された場合を想定する。この場合において上記したように対象施設への予約がされると、ユーザ端末20を利用するユーザは、待ち時間の経過後に対象施設を利用することができるが、その時間帯には対象施設へ到着できていないことになる。このような事態は、対象施設での他の利用者等の順番待ちや予約との関係性からも回避すべきである。
【0060】
したがって、本実施形態において、所要時間が待ち時間以下でない場合には仮予約ができるものとする。この仮予約によれば、後述するように待ち時間と所要時間との対応関係から予約可能な状態となった場合に自動的に予約が行われる。この場合、予約管理部17は、ユーザ端末20に仮予約指示画面を表示する(ステップS11)。この仮予約指示画面は、ユーザが予約管理装置10に対して対象施設への仮予約を指示するための画面である。
【0061】
ここで、
図5は、ユーザ端末20において表示される仮予約指示画面の一例を示す。
図5に示すように、仮予約指示画面200には、
図4に示す予約指示画面100と同様に、対象施設名、待ち時間及び所要時間が表示される。
図5に示す例では、対象施設名として「施設Y」、待ち時間として「20分」、所要時間として「30分」が表示されている。なお、
図5に示すように、待ち時間と所要時間の差分(ここでは、−10分)等が更に表示されても構わない。
【0062】
また、仮予約指示画面200には、「仮予約する」ボタン201が設けられている。ユーザは、この「仮予約する」ボタン201を指定(押下)することによって、対象施設への仮予約を予約管理装置10に対して指示することができる。
【0063】
再び
図3に戻ると、上記したように仮予約指示画面200において「仮予約する」ボタン201がユーザによって指定された場合、予約管理部17は、仮予約の指示があると判定する(ステップS12のYES)。
【0064】
このように仮予約の指示があると判定された場合、予約管理装置10においては、上述したステップS2〜S6の処理が再度実行された上で、ステップS7と同様の処理であるステップS13の処理が実行される。このステップS13の処理において所要時間が待ち時間以下であると判定された場合、上記したステップS10の処理が実行され、対象施設への予約が完了する。なお、このステップS13の処理は、所要時間が待ち時間以下であると判定されるまで繰り返し実行される。
【0065】
具体的に説明すると、例えば
図5に示すように、待ち時間が20分、所要時間が30分であった場合に仮予約がされ、ユーザ端末20を利用するユーザが対象施設に向かって移動を開始した場合を想定する。この場合において、例えば5分移動したものとすると、再度算出された所要時間は25分となる。一方、上記したようにユーザ端末20を利用するユーザによる対象施設への予約は完了していない(つまり、まだ仮予約の段階である)ため、再度算出された待ち時間が例えば22分となっているものとする。この場合には、所要時間が待ち時間以下となっているため、ステップS10の処理が実行され、自動的に対象施設への予約が行われる。
【0066】
これに対して、再度算出された所要時間が25分であり、再度算出された待ち時間が30分である場合には、所要時間が待ち時間以下でないため、まだ予約は行われず、再度処理が繰り返される。
【0067】
なお、上記したように所要時間が待ち時間以下であると判定されるまでステップS13の処理は繰り返されるが、交通状況等により対象施設への到着が数分程度遅れる可能性は十分ある。つまり、所要時間と待ち時間との差が小さい場合には、上記した対象施設を利用可能となる時間にユーザが対象施設に到着していないという事態が生じやすい。このため、単に所要時間が待ち時間以下であると判定された場合にステップS10の処理を実行するのではなく、例えば所要時間+n分(例えば、3分)が待ち時間以下であると判定された場合にステップS10の処理が実行されるようにすることで、上記事態を回避できる可能性を向上させることができる。ここではステップS13の処理について説明したが、ステップS7の処理においても同様である。
【0068】
本実施形態においては、上記したような処理が実行されることによって、例えばユーザの現在位置から対象施設に移動するまでに必要な時間(所要時間)が当該対象施設における待ち時間以下である場合には即時に予約を行うことができる。一方、所要時間が待ち時間以下でない場合には、仮予約が行われることによって、所要時間が待ち時間以下となった時点で予約を行うことができる。
【0069】
ここではユーザが対象施設を予約する場合について説明したが、ユーザは、当該予約が行われた後に、ユーザ端末20を操作することによって当該予約内容の変更及びキャンセル等を行うことも可能である。このような操作がユーザ端末20においてされた場合には、予約管理装置10に含まれる予約管理部17は、当該予約内容の変更またはキャンセルを示す情報を施設端末30に対して送信する。これにより、施設端末30においては、予約内容の変更またはキャンセルが受け付けられ、当該変更またはキャンセルが反映された状態で施設において順番待ちをしている利用者等が管理される。
【0070】
また、上記したように予約情報が施設端末30に対して送信された(つまり、予約が完了された)場合、または予約内容の変更またはキャンセルを示す情報が施設端末30に対して送信された(つまり、予約内容の変更またはキャンセルが受け付けられた)場合には、その旨が例えばユーザ端末20等を介してユーザに通知されるような構成とすることも可能である。このような通知は、上記したユーザ情報に含まれるメールアドレスを用いてメールで行われても構わない。
【0071】
なお、
図3においてはユーザが予約する施設を指定する(つまり、ユーザが利用する施設が具体的に決まっている)ものとして説明したが、例えばユーザが利用を希望する施設のジャンルは決まっているが、予約する施設については具体的に決まっていないような場合も想定される。このような場合には、ジャンル等によってユーザの現在位置周辺に存在する施設を検索し、当該検索された施設の中から予約する施設を選択するような構成とすることも可能である。
【0072】
ここで、
図6及び
図7のフローチャートを参照して、ユーザの現在位置周辺に存在する施設を検索して予約を行う場合の予約管理装置10の処理手順について説明する。
【0073】
まず、ユーザは、ユーザ端末(カーナビゲーション装置)20を操作することによって、当該ユーザが利用することを希望する施設のジャンルを指定することができる。このジャンルは、予め設定されている複数の項目の中から選択することができ、例えば飲食店等を含む。このようにジャンルがユーザによって指定された場合、ユーザ端末20は、当該ジャンルを示すジャンル情報を予約管理装置20に対して送信する。この場合、予約管理装置10に含まれる送受信部14は、ユーザ端末20から送信されたジャンル情報を受信する(ステップS21)。
【0074】
また、ユーザは、ユーザ端末20を操作することによって、上記したジャンルに加えて他の検索条件を指定することも可能である。ここでユーザによって指定可能な検索条件には、例えば「現在時刻から○○分以内で利用可能な施設」及び「現在位置から○○分以内で到着可能な施設」等が含まれる。このように検索条件がユーザによって指定された場合、ユーザ端末20は、当該検索条件を予約管理装置20に対して送信する。この場合、送受信部14は、ジャンル情報と同様に、ユーザ端末20から送信された検索条件を受信する。
【0075】
なお、ここではユーザ端末20において検索条件が指定されるものとして説明したが、当該検索条件は指定されなくても構わない。
【0076】
次に、送受信部14は、ユーザ端末20において検知された現在位置を示す現在位置情報を受信する(ステップS23)。
【0077】
予約管理装置10では、送受信部14によって受信されたジャンル情報によって示されるジャンル及び当該送受信部14によって受信された現在位置情報によって示される現在位置に基づいて、当該ジャンルに該当する施設であって、当該現在位置周辺に存在する施設を検索する(ステップS24)。この検索処理は、例えば施設位置情報格納部13に格納されている施設位置情報によって示される各施設の位置に基づいて実行される。また、各施設のジャンル等については、例えば当該施設の位置を示す施設位置情報に含まれていればよい。
【0078】
ここではステップS24の処理は予約管理装置10側で実行されるものとして説明したが、当該処理はユーザ端末(つまり、カーナビゲーション装置)20側で実行されても構わない。ユーザ端末20側で施設が検索された場合には、当該検索結果(つまり、検索された施設を示す施設情報)が当該ユーザ端末20から予約管理装置10に対して送信されればよい。
【0079】
次に、ステップS24において検索された施設の各々について、上述した
図3に示すステップS2、S3、S5及びS6の処理に相当するステップS25〜S28の処理が実行される。このステップS25〜S28の処理が実行される施設を対象施設と称すると、当該処理が実行されることによって、対象施設における現在の待ち時間及びユーザの現在位置から当該対象施設の位置までの所要時間が算出される。
【0080】
対象施設についてステップS25〜S28の処理が実行されると、ステップS24において検索された全ての施設について当該処理が実行されたか否かが判定される(ステップS29)。
【0081】
全ての施設について処理が実行されていないと判定された場合(ステップS29のYES)、ステップS25に戻って処理が繰り返される。この場合、ステップS25〜S28の処理が実行されていない施設を対象施設として当該処理が実行される。
【0082】
一方、全ての施設について処理が実行されたと判定された場合を想定する(ステップS29のNO)。この場合、ステップS24において検索された施設の各々について待ち時間及び所要時間が算出されている。
【0083】
次に、予約管理部17は、ステップS24において検索された施設の一覧画面(以下、施設一覧画面と表記)を、ユーザ端末20に表示する(ステップS30)。なお、施設一覧画面にはステップS24において検索された施設(の施設名)が表示されるが、上記したように検索条件がユーザによって指定されている場合には、当該検索条件に合致する施設のみが施設一覧画面に表示される。
【0084】
ここで、
図8及び
図9を参照して、ユーザ端末20において表示される施設一覧画面について具体的に説明する。まず、
図8は、上記した検索条件として「現在時刻から30分以内で利用可能な施設」が指定された場合の施設一覧画面の一例を示す。
【0085】
図8に示すように、施設一覧画面300には、施設名、所要時間、待ち時間及び利用可能となるまでの時間(つまり、現在時刻から施設を利用できるまでの時間)が表示される。
図8に示す例では、例えば施設名として「施設A」、所要時間として「10分」、待ち時間として「10分」、利用可能となるまでの時間として「10分」が表示されている。利用可能となるまでの時間は、所要時間が待ち時間以下である場合には待ち時間と同じ時間とし、所要時間が待ち時間以下でない場合には所要時間と同じ時間とする。
【0086】
また、施設一覧画面300には、例えば施設名に対応づけて「選択」ボタン301が設けられている。ユーザは、この「選択」ボタン301を指定(押下)することによって、当該「選択」ボタン301に対応づけられている施設名の施設を選択することができる。
【0087】
なお、
図8に示す施設一覧画面300においては、利用可能となるまでの時間が短い順に施設名(の一覧)が表示されている。
【0088】
一方、
図9は、上記した検索条件として「現在位置から30分以内で到着可能(移動可能)な施設」が指定された場合の施設一覧画面の一例を示す。
【0089】
図9に示すように、施設一覧画面400には、上記した
図8に示す施設一覧画面300と同様に、施設名、所要時間、待ち時間及び差分(所要時間と待ち時間との差)が表示される。
図9に示す例では、例えば施設名として「施設E」、所要時間として「10分」、待ち時間として「15分」及び差分として「+5分」が表示されている。差分は、「待ち時間−所要時間」によって算出される値(時間)とする。
【0090】
また、施設一覧画面400には、上記した
図8に示す施設一覧画面300と同様に、施設名に対応づけて「選択」ボタン401が設けられている。ユーザは、この「選択」ボタン401を指定(押下)することによって、当該「選択」ボタン401に対応づけられている施設名の施設を選択することができる。
【0091】
なお、
図9に示す施設一覧画面400においては、所要時間が短い順に施設名(の一覧)が表示されている。
【0092】
図8及び
図9においては検索条件が「現在時刻から30分以内で利用可能な施設」及び「現在位置から30分以内で到着可能な施設」であるものとして説明したが、例えば待ち時間及び所要時間の両方に対する検索条件(例えば、「現在時刻から○○分以内で利用可能であり、かつ現在位置から○○分以内で到着可能な施設」)が指定されてもよいし、エリア等を限定するような検索条件が指定されても構わない。
【0093】
再び
図6及び
図7に戻ると、ステップS30において施設一覧画面が表示された後、当該施設一覧画面において施設が選択されたか否かが判定される(ステップS31)。具体的には、
図8に示す施設一覧画面300において「選択」ボタン301がユーザによって指定された場合、または
図9に示す施設一覧画面400において「選択」ボタン401がユーザによって指定された場合には、施設一覧画面において施設が選択されたと判定される。
【0094】
施設一覧画面において施設が選択されたと判定された場合(ステップS31のYES)、当該選択された施設について算出された待ち時間及び所要時間に基づいて、前述した
図3に示すステップS7〜S13の処理に相当するステップS32〜S38の処理が実行される。
【0095】
一方、施設一覧画面において施設が選択されていないと判定された場合(ステップS31のNO)、予約管理装置10の処理は終了される。
【0096】
本実施形態においては、
図6及び
図7に示す処理が実行されることによって、予約する施設について具体的に決まっていないような場合であってもユーザが所望する適切な施設を検索して予約を行うことが可能となる。
【0097】
上記したように本実施形態においては、ユーザによって指定された施設を利用可能となるまでの待ち時間を算出し、当該ユーザの現在位置から当該施設の位置までの所要時間を算出し、当該待ち時間及び当該所要時間に基づいて当該施設に対する予約を行うための予約情報を当該施設に設けられた施設端末30に送信する構成により、目的とする施設における待ち時間及び当該施設までの所要時間を考慮した予約を行うことができるため、例えばユーザが施設に到着して間もなく施設を利用することが可能となり、当該ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0098】
また、本実施形態においては、所要時間が待ち時間以下である場合には即時に予約情報を送信し、所要時間が待ち時間以下でない場合には、当該所要時間及び待ち時間を再度算出し、当該所要時間が待ち時間以下となった時点で予約情報を送信することにより、施設を利用可能となった時点でユーザが当該施設に到着していないという事態を回避し、かつ当該ユーザが施設に到着して間もなく施設を利用することができるような予約を行うことが可能となる。
【0099】
また、本実施形態においては、ユーザによって指定された検索条件に基づいて検索された施設に対して予約を行うことが可能であるため、例えば当該ユーザが目的とする施設が決まっていないような場合であっても、適切な施設に対して予約を行うことが可能となる。
【0100】
更に、本実施形態においては、予約を行う前(つまり、予約情報を送信する前)に施設における待ち時間及び当該施設までの所要時間を表示することにより、ユーザは、目的とする施設の混雑状況等をリアルタイムに認識することができ、これらの情報に基づいて最適な施設の選択を行うことができる。この場合、施設における待ち時間に代えて当該施設における待ち組数を表示するようにしてもよい。また、施設における待ち時間及び待ち組数の両方が表示されるようにしても構わない。
【0101】
なお、本実施形態においては、ユーザ端末20が例えばカーナビゲーション装置であり、ユーザが自動車等で移動するものとして説明したが、当該ユーザが例えば徒歩等で移動するような場合に本実施形態が適用されても構わない。
【0102】
また、本実施形態においては、予約管理装置10が1つの装置として実現されるものとして説明したが、当該予約管理装置10は複数の装置によって構成されても構わない。具体的には、予約管理装置10は、主に予約の管理を行う予約管理サーバ及び主にカーナビゲーション装置等と連携を行うカーナビゲーションサーバから構成されても構わない。
【0103】
なお、上記した実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0104】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
【0105】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
【0106】
更に、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0107】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であってもよい。
【0108】
なお、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
【0109】
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0110】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。