【0008】
本発明の実施形態の例示として、例えば、歯牙ホワイトストリップおよび歯牙をホワイトニングする方法、例えば:
1. 第一の面および第二の面を有する加水分解性接着フィルム(hydratable adhesive film)を含み、該第一の面が、歯牙をホワイトニングするのに有効な量でそこに付着された顆粒状漂白成分(granular bleaching ingredient)を有する、歯牙ホワイトストリップ(ストリップ1);例えば、
1.1. バッキング層(backing layer)をさらに含むストリップ1。幾つかの実施形態において、該バッキング層は該加水分解性接着フィルムの溶解性を調節する。
1.2. 該顆粒状漂白剤が、迅速に溶解する物質、例えばコーンスターチまたはアラビアゴムを含有するマトリックスで被覆されるか、またはその内部に包含される、ストリップ1または1.1。幾つかの実施形態において、該マトリックスは、該加水分解性接着フィルムよりも迅速に溶解する。幾つかの実施形態において、該マトリックスは該加水分解性接着フィルムの溶解速度と実質的に同じ速度で溶解する。
1.3. 該顆粒状漂白成分が、固体過酸化物および固体過酸化物ドナーから選択され、例えば過酸化物塩類または複合体(例えば、ペルオキソリン酸塩(peroxyphosphate)、ペルオキソ炭酸塩(peroxycarbonate)、過ホウ酸塩、ペルオキシケイ酸塩(peroxysilicate)、または過硫酸塩類(persulphate salt);例えば、ペルオキソリン酸カルシウム、過ホウ酸ナトリウム、ペルオキソ炭酸ナトリウム、ペルオキソリン酸ナトリウム、ペルオキシ二硫酸ナトリウム、および過硫酸カリウム);ヒポクロリット;過酸化尿素;過酸化水素ポリビニルピロリドン・ポリマー複合体などの過酸化水素ポリマー複合体;金属過酸化物、例えば過酸化亜鉛および過酸化カルシウム;過酸、例えば6−フタルイミドペルオキシヘキサン酸(P.A.P.);およびそれらの組合せから選択される、前記のいずれかのストリップ。
1.4. 顆粒状漂白成分が過酸化尿素を含む、前記いずれかのストリップ。
1.5. 顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約10μm〜約500μm、例えば約60μm〜約150μmである前記いずれかのストリップ。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約15μm〜約450μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約20μm〜約400μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約25μm〜約350μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約30μm〜約300μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約35μm〜約250μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約40μm〜約225μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約45μm〜約200μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約50μm〜約175μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約55μm〜約160μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約65μm〜約145μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約70μm〜約140μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約75μm〜約135μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約80μm〜約125μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約85μm〜約120μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約90μm〜約110μmである。幾つかの実施形態において、顆粒状漂白成分の粒径(D50)が約95μm〜約100μmである。
1.6. 顆粒状漂白成分が、加水分解性接着フィルムおよびそこに付着した顆粒状漂白成分の総重量の約1.0重量%以下、例えば約0.01重量%〜約1.0重量%、例えば約0.2重量%〜約0.8重量%を含む、前記いずれかのストリップ。
1.7. 顆粒状漂白成分が、加水分解性接着フィルムおよびそこに付着した顆粒状漂白成分の総重量の約1.0重量%以下、例えば約0.01重量%〜約1.0重量%、例えば約0.02重量%〜約0.08重量%を含む、前記いずれかのストリップ。
1.8. 加水分解性接着フィルムの第1の面上の顆粒状漂白剤の量が、約0.001mg/cm
2〜約1mg/cm
2、例えば約0.001mg/cm
2〜0.1mg/cm
2、例えば約0.005mg/cm
2〜約0.015mg/cm
2である、前記いずれかのストリップ。
1.9. 幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量が約0.01mg/cm
2〜約0.75mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.05mg/cm
2〜約0.7mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.075mg/cm
2〜約0.65mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.1mg/cm
2〜約0.6mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.15mg/cm
2〜約0.55mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.2mg/cm
2〜約0.5mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.25mg/cm
2〜約0.45mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は約0.3mg/cm
2〜約0.4mg/cm
2である。
1.10. 幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.005mg/cm
2〜約0.1mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.0075mg/cm
2〜約0.095mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.01mg/cm
2〜約0.09mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.015mg/cm
2〜約0.085mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.02mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.025mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.03mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.035mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.04mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.045mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.05mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.055mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.06mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.065mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.07mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。
1.11. 幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.075mg/cm
2〜約0.08mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.078mg/cm
2である。
1.12. 幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.005mg/cm
2〜約0.25mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.005mg/cm
2〜約0.1mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.005mg/cm
2〜約0.075mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.005mg/cm
2〜約0.05mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.0075mg/cm
2〜約0.04mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.009mg/cm
2〜約0.035mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.01mg/cm
2〜約0.03mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.01mg/cm
2〜約0.025mg/cm
2である。幾つかの実施形態において、加水分解性接着フィルムの第一の面上の顆粒状漂白剤の量は、約0.01mg/cm
2〜約0.02mg/cm
2である。
1.13. (i)ペルヒドロラーゼ(例えば、カルボン酸および過酸化水素の反応を触媒し、過酸を形成することができる酵素)、例えばリパーゼ、セリンヒドロラーゼまたは炭水化物エステラーゼ(carbohydrate esterase)由来のSer−His−Aspの触媒三残基を含むペルヒドロラーゼ、および(ii)例えば、カルボン酸およびアシル化合物から選択されるカルボキシルドナーをさらに含み、ここで、使用時に、該顆粒状漂白成分により放出される過酸化物が、ペルヒドロラーゼ存在下でカルボキシルドナーと反応し、過酸を形成する、前記いずれかのストリップ。
1.14. 該カルボキシルドナーが、(i)ヒドロキシルおよび/またはC
1−4アルコキシルで置換されていてもよい、1以上のC
2−18カルボン酸、例えばC
2−6カルボン酸(例えば、酢酸)、例えば低級の直鎖もしくは分枝鎖アルキルカルボン酸;(ii)許容される1以上のその加水分解性エステル(例えば、モノ−、ジ−およびトリ−グリセリドおよびアセチル化サッカライド)、および(iii)その混合物から選択される、前記ストリップ。
1.15. 該カルボキルドナーが、1,2,3−トリアセトキシプロパン(本明細書中で、場合により、トリアセチンまたはグリセリントリアセテート)およびアシル化サッカライド、例えばアセチル化サッカライドから選択される、前記ストリップ。
1.16. 25℃の水中で少なくとも5ppmの可溶性を有するエステル化合物を含有するカルボキシルドナーを含む、前記いずれかのストリップ。
1.17. 経口上許容されるケトン、例えばC
3−8アルキルケトン化合物、例えばメチルエチルケトンを含み、該ケトンが、該ストリップを使用する場合に対応するジオキシランに酸化される、前記いずれかのストリップ。
1.18. 過酸を含むか、または使用時に過酸を生成し、ここで、例えば該過酸が、過酢酸およびフタルイミドペルオキソヘキサン酸(phthalimidoperoxyhexanoic acid:P.A.P.)から選択される、前記いずれかのストリップ。
1.19. 該成分が、混合時に、歯牙をホワイトニングするのに効果的な量および濃度で漂白剤(bleaching agent)を与えるのに十分な量で存在する、前記いずれかのストリップ。
1.20. 該加水分解性接着フィルムが、親水性セルロースエーテル(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリ酢酸ビニル、カルボマー(例えば、Carbopol971P)、多糖類樹脂(例えば、キサンタンガム)、改良植物デンプン(modified food starch)、ゼラチン(例えば、動物もしくは魚ベースのゼラチン)、架橋カルボキシビニル共重合体(cross-linked carboxyvinyl copolymer)、架橋ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド(別名、Polyox)、ポリアクリル酸およびポリアクリレート、ポリビニルアルコール、アルギン酸塩、カゼイン、プルランおよびそれらの組合せから選択される1以上の水溶性ポリマーを含む、上記いずれかのストリップ。
1.21. 該加水分解性接着フィルムが、親水性セルロースエーテル(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリ酢酸ビニルおよびカルボマー(例えばCarbopol971P)およびそれらの組合せから選択される1以上の水溶性ポリマーを含む、上記いずれかのストリップ。
1.22. 該加水分解性接着フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸ビニルおよびカルボマーを、例えば10〜20のHMPC:2〜10のPVAc:1のカルボマーの乾燥重量比で含む、前記いずれかのストリップ。
1.23. 該加水分解性接着フィルムが、可塑剤、例えばプロピレングリコールをさらに含む、前記いずれかのストリップ。
1.24. 該加水分解性接着フィルムの第一の面が使用前に保護カバーにより被覆されている、前記いずれかのストリップ。
1.25. 該加水分解性接着フィルムが適用前に実質的に乾燥している、前記いずれかのストリップ。
1.26. 該加水分解性接着フィルムの厚みが約0.5mil〜約15milであり、ここで、1mil=0.001インチである、前記いずれかのストリップ。
1.27. およその全体の寸法が、長さ:約3cm〜約9cm×幅:約0.5cm〜約2.5cm×厚み:約0.5mil〜15milである前記いずれかのストリップ、例えば、1つの面の表面積が約5cm
2〜約15cm
2、例えば約10cm
2〜約12cm
2のストリップ。
1.28. およその全体の寸法が、長さ:約5cm〜約7cm×幅:約1.5cm〜約2.5cm×厚み:2mil〜7milである前記いずれかのストリップ、例えば一つの面の表面積が約7.5cm
2〜約16cm
2、例えば約10cm
2〜約12cm
2のストリップ。
2. 本発明の幾つかの実施形態は、前記のストリップ、例えばストリップ1(別名)の第一の面を直接歯牙に適用すること、および該ストリップを、歯牙をホワイトニングするのに十分な時間、例えば少なくとも5分間、例えば10〜30分間置くことを含む、歯牙をホワイトニングする方法を提供する。
3. 他の実施形態は、歯牙ホワイトニング用ストリップ、例えば前記したストリップ1(別名)の製造方法であって、セミドライ加水分解性接着フィルムを、例えば前記したように提供すること、例えば該フィルムは水から造形され完全に乾燥されているか、または該フィルムは湿っている;該フィルムの1つの表面に顆粒状漂白成分の顆粒を、例えば前記したように加えること、および1つの表面に加えられた該顆粒を有する該フィルムを乾燥させることを含む、方法を提供する。