【文献】
R.CADAMBE,Viveck et al.,“Interference Alignment and Spatial Degrees of Freedom for the K User Interference Channel”,Communications, 2008. ICC '08. IEEE International Conference on ,IEEE,2008年 5月23日,pp.971-975
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の方向ベクトルを決定するステップをさらに含み、前記第2のチャネルと前記第2の方向ベクトルとの積が、前記第1のチャネルと前記第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になるように、前記第2の方向ベクトルが決定される、請求項1に記載の方法。
前記第1のUEからアップリンクパイロット信号を受信するステップをさらに含み、前記第2のチャネルが、前記受信されたアップリンク信号に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
前記第2の基地局によって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信するステップをさらに含み、前記方向ベクトルが前記第1の方向ベクトルを含む、請求項1に記載の方法。
前記第2の方向ベクトルを決定するための手段をさらに備え、前記第2のチャネルと前記第2の方向ベクトルとの積が、前記第1のチャネルと前記第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になるように、前記第2の方向ベクトルが決定される、請求項10に記載の装置。
前記第1のUEからアップリンクパイロット信号を受信するための手段をさらに備え、前記第2のチャネルが、前記受信されたアップリンク信号に基づいて決定される、請求項10に記載の装置。
前記第2の基地局によって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信するための手段をさらに備え、前記方向ベクトルが前記第1の方向ベクトルを含む、請求項10に記載の装置。
前記処理システムが、前記第2の方向ベクトルを決定するようにさらに構成され、前記第2のチャネルと前記第2の方向ベクトルとの積が、前記第1のチャネルと前記第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になるように、前記第2の方向ベクトルが決定される、請求項19に記載の装置。
前記処理システムが、前記第1のUEからアップリンクパイロット信号を受信するようにさらに構成され、前記第2のチャネルが、前記受信されたアップリンク信号に基づいて決定される、請求項19に記載の装置。
前記処理システムが、前記第2の基地局によって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信するようにさらに構成され、前記方向ベクトルが前記第1の方向ベクトルを含む、請求項19に記載の装置。
前記コンピュータプログラムが、前記第2の方向ベクトルを決定するためのコードをさらに含み、前記第2のチャネルと前記第2の方向ベクトルとの積が、前記第1のチャネルと前記第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になるように、前記第2の方向ベクトルが決定される、請求項28に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
前記コンピュータプログラムが、前記第1のUEからアップリンクパイロット信号を受信するためのコードをさらに含み、前記第2のチャネルが、前記受信されたアップリンク信号に基づいて決定される、請求項28に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
前記コンピュータプログラムが、前記第2の基地局によって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信するためのコードをさらに含み、前記方向ベクトルが前記第1の方向ベクトルを含む、請求項28に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0007】
添付の図面に関して下記に記載される発明を実施するための形態は、様々な構成の説明として意図されており、本明細書に記載される概念が実践され得る唯一の構成を表すことは意図されていない。発明を実施するための形態は、様々な概念の完全な理解をもたらす目的で、具体的な詳細を含んでいる。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。場合によっては、そのような概念を曖昧にすることを回避するために、周知の構造および構成要素がブロック図の形式で示されている。
【0008】
次に、電気通信システムのいくつかの態様が、様々な装置および方法を参照して提示される。これらの装置および方法は、以下の発明を実施するための形態に記載され、(「要素」と総称される)様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなどによって添付の図面に示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装することができる。そのような要素をハードウェアとして実装するか、またはソフトウェアとして実装するかは、具体的な適用例およびシステム全体に課された設計制約に依存する。
【0009】
例として、要素または要素の任意の部分または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」で実装することができる。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって記載される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。処理システム内の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、または他の名称で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するように広く解釈されるべきである。
【0010】
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、記載される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せに実装することができる。ソフトウェアに実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして、記憶または符号化することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる、任意の他の媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、およびフロッピー(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーで光学的にデータを再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0011】
図1は、LTEネットワークアーキテクチャ100を示す図である。LTEネットワークアーキテクチャ100は、発展型パケットシステム(EPS)100と呼ばれる場合がある。EPS100は、1つまたは複数のユーザ機器(UE)102、発展型UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)104、発展型パケットコア(EPC)110、ホーム加入者サーバ(HSS)120、および事業者のインターネットプロトコル(IP)サービス122を含む場合がある。EPSは、他のアクセスネットワークと相互接続することができるが、簡単にするために、それらのエンティティ/インターフェースは図示されていない。図示されたように、EPSはパケット交換サービスを提供するが、当業者が容易に諒解するように、本開示全体にわたって提示される様々な概念は、回線交換サービスを提供するネットワークに拡張することができる。
【0012】
E-UTRANは、発展型ノードB(eNB)106および他のeNB108を含む。eNB106は、UE102に対してユーザプレーンプロトコル終端および制御プレーンプロトコル終端を提供する。eNB106は、バックホール(たとえば、X2インターフェース)を介して他のeNB108に接続される場合がある。eNB106は、基地局(BS)、ノードB、アクセスポイント、トランシーバ基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、または他の何らかの適切な用語で呼ばれる場合もある。eNB106は、UE102にEPC110へのアクセスポイントを提供する。UE102の例には、携帯電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星無線、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲームコンソール、タブレット、または同様に機能する任意の他のデバイスが含まれる。UE102はまた、当業者により、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または他の何らかの適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0013】
eNB106はEPC110に接続される。EPC110は、モビリティ管理エンティティ(MME)112、他のMME114、サービングゲートウェイ116、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ124、ブロードキャストマルチキャストサービスセンタ(BM-SC)126、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ118を含む。MME112は、UE102とEPC110との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、MME112は、ベアラおよび接続の管理を実現する。すべてのユーザIPパケットは、サービングゲートウェイ116を介して転送され、サービングゲートウェイ116自体は、PDNゲートウェイ118に接続される。PDNゲートウェイ118は、UEのIPアドレス割当てならびに他の機能を実現する。PDNゲートウェイ118は、事業者のIPサービス122に接続される。事業者のIPサービス122は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、およびPSストリーミングサービス(PSS)を含む場合がある。BM-SC126は、MBMSユーザサービスのプロビジョニングおよび送達のための機能を実現することができる。BM-SC126は、コンテンツプロバイダのMBMS送信用のエントリポイントとして働くことができ、PLMN内のMBMSベアラサービスを認証し開始するために使用することができ、MBMS送信をスケジュールし送達するために使用することができる。MBMSゲートウェイ124は、特定のサービスをブロードキャストするMBSFNエリアに属するeNB(たとえば、106、108)に、MBMSトラフィックを配信するために使用することができ、セッション管理(開始/停止)およびeMBMS関連の課金情報を収集することに関与する場合がある。
【0014】
図2は、LTEネットワークアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク200の一例を示す図である。この例では、アクセスネットワーク200は、いくつかのセルラー領域(セル)202に分割される。1つまたは複数の低電力クラスeNB208は、セル202のうちの1つまたは複数と重なるセルラー領域210を有する場合がある。低電力クラスeNB208は、フェムトセル(たとえば、ホームeNB(HeNB))、ピコセル、マイクロセル、またはリモート無線ヘッド(RRH)であり得る。マクロeNB204は、各々がそれぞれのセル202に割り当てられ、セル202内のすべてのUE206にEPC110へのアクセスポイントを提供するように構成される。アクセスネットワーク200のこの例には集中型コントローラは存在しないが、代替構成では集中型コントローラが使用される場合がある。eNB204は、無線ベアラ制御、アドミッション制御、モビリティ制御、スケジューリング、セキュリティ、およびサービングゲートウェイ116への接続を含む、すべての無線関連機能に関与する。
【0015】
アクセスネットワーク200によって利用される変調方式および多元接続方式は、導入されている特定の電気通信規格に応じて異なる場合がある。LTEの適用例では、DL上ではOFDMが使用され、UL上ではSC-FDMAが使用されて、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方をサポートする。当業者が以下の発明を実施するための形態から容易に諒解するように、本明細書に提示される様々な概念は、LTEの適用例に好適である。しかしながら、これらの概念は、他の変調技法および多元接続技法を利用する他の電気通信規格に容易に拡張することができる。例として、これらの概念は、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)に拡張することができる。EV-DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリの一部として第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、CDMAを利用してブロードバンドインターネットアクセスを移動局に提供する。これらの概念はまた、広帯域CDMA(W-CDMA)およびTD-SCDMAなどのCDMAの他の変形形態を利用するユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、TDMAを利用するモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、ならびにOFDMAを利用する発展型UTRA(E-UTRA)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、およびFlash-OFDMに拡張することができる。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、およびGSM(登録商標)は、3GPP団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、3GPP2団体からの文書に記載されている。利用される実際のワイヤレス通信規格および多元接続技術は、特定の用途およびシステムに課される全体的な設計制約に依存する。
【0016】
eNB204は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有する場合がある。MIMO技術を使用すると、eNB204が空間領域を活用して、空間多重化、ビームフォーミング、および送信ダイバーシティをサポートすることが可能になる。空間多重化は、同じ周波数上で同時にデータの様々なストリームを送信するために使用することができる。データストリームは、単一のUE206に送信されてデータレートを増大させるか、または複数のUE206に送信されて全体的なシステム容量を増大させる場合がある。これは、各データストリームを空間的にプリコーディングし(すなわち、振幅および位相のスケーリングを適用し)、次いで、空間的にプリコーディングされた各ストリームをDL上で複数の送信アンテナを介して送信することによって実現される。空間的にプリコーディングされたデータストリームは、異なる空間シグネチャとともにUE206に到達し、これにより、UE206の各々が、そのUE206に向けられた1つまたは複数のデータストリームを復元することが可能になる。UL上では、各UE206は、空間的にプリコーディングされたデータストリームを送信し、これにより、eNB204が、空間的にプリコーディングされた各データストリームのソースを識別することが可能になる。
【0017】
空間多重化は、一般に、チャネル状態が良好であるときに使用される。チャネル状態があまり良好でないときは、送信エネルギーを1つまたは複数の方向に集中させるために、ビームフォーミングを使用することができる。これは、複数のアンテナを介して送信するために、データを空間的にプリコーディングすることによって実現することができる。セルの縁部で良好なカバレッジを実現するために、単一ストリームのビームフォーミング送信を、送信ダイバーシティと組み合わせて使用することができる。
【0018】
以下の発明を実施するための形態では、DL上でOFDMをサポートするMIMOシステムを参照して、アクセスネットワークの様々な態様が記載される。OFDMは、OFDMシンボル内でいくつかのサブキャリアにわたってデータを変調するスペクトル拡散技法である。サブキャリアは、精密周波数の間隔で離れている。間隔は、受信機がサブキャリアからのデータを復元することを可能にする「直交性」をもたらす。時間領域では、OFDMシンボル間干渉をなくすために、ガードインターバル(たとえば、サイクリックプレフィックス)を各OFDMシンボルに追加することができる。ULは、高いピーク対平均電力比(PAPR)を補償するために、DFT拡散OFDM信号の形態でSC-FDMAを使用することができる。
【0019】
図3は、LTEにおけるDLフレーム構造の一例を示す
図300である。フレーム(10ms)は、等しいサイズの10個のサブフレームに分割することができる。各サブフレームは、連続する2つのタイムスロットを含む場合がある。リソースグリッドは、2つのタイムスロットを表すために使用することができ、各タイムスロットはリソースブロックを含む。リソースグリッドは、複数のリソース要素に分割される。LTEでは、リソースブロックは、周波数領域内の連続する12個のサブキャリアを含み、各OFDMシンボル内の通常のサイクリックプレフィックスの場合、時間領域内の連続する7つのOFDMシンボル、すなわち84個のリソース要素を含む。拡張サイクリックプレフィックスの場合、リソースブロックは、時間領域内の連続する6つのOFDMシンボルを含み、72個のリソース要素を有する。R302、R304として示されたリソース要素のうちのいくつかは、DL基準信号(DL-RS)を含む。DL-RSは、(共通RSと呼ばれることもある)セル固有RS(CRS)302、およびUE固有RS(UE-RS)304を含む。UE-RS304は、対応する物理DL共有チャネル(PDSCH)がマッピングされるリソースブロック上のみで送信される。各リソース要素によって搬送されるビット数は、変調方式に依存する。したがって、UEが受信するリソースブロックが多いほど、かつ変調方式が高いほど、UE向けのデータレートは高くなる。
【0020】
図4は、LTEにおけるULフレーム構造の一例を示す
図400である。ULに利用可能なリソースブロックは、データセクションおよび制御セクションに区分化される場合がある。制御セクションは、システム帯域幅の2つの縁部に形成される場合があり、構成可能なサイズを有する場合がある。制御セクション内のリソースブロックは、制御情報を送信するためにUEに割り当てられる場合がある。データセクションは、制御セクションに含まれないすべてのリソースブロックを含む場合がある。このULフレーム構造により、データセクションは連続するサブキャリアを含むことになり、これにより、単一のUEが、データセクション内の連続するサブキャリアのすべてを割り当てられることが可能になり得る。
【0021】
UEは、制御情報をeNBに送信するために、制御セクション内のリソースブロック410a、410bを割り当てられる場合がある。UEはまた、データをeNBに送信するために、データセクション内のリソースブロック420a、420bを割り当てられる場合がある。UEは、制御セクション内の割り当てられたリソースブロック上の物理UL制御チャネル(PUCCH)内で、制御情報を送信することができる。UEは、データセクション内の割り当てられたリソースブロック上の物理UL共有チャネル(PUSCH)内で、データのみ、またはデータと制御情報の両方を送信することができる。UL送信は、サブフレームの両方のスロットにまたがる場合があり、周波数にわたってホッピングする場合がある。
【0022】
リソースブロックのセットは、初期システムアクセスを実行し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)430内でUL同期を実現するために使用される場合がある。PRACH430は、ランダムシーケンスを搬送し、いかなるULデータ/シグナリングも搬送することができない。各ランダムアクセスプリアンブルは、連続する6個のリソースブロックに対応する帯域幅を占有する。開始周波数は、ネットワークによって指定される。すなわち、ランダムアクセスプリアンブルの送信は、ある特定の時間リソースおよび周波数リソースに制限される。PRACHの場合、周波数ホッピングは存在しない。PRACHの試行は、単一のサブフレーム(1ms)内で、または少数の隣接するサブフレームのシーケンス内で搬送され、UEは、フレーム(10ms)当たり単一のPRACHの試行しか行うことができない。
【0023】
図5は、LTEにおけるユーザプレーンおよび制御プレーン用の無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す
図500である。UEおよびeNB用の無線プロトコルアーキテクチャは、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3という3つのレイヤで示される。レイヤ1(L1レイヤ)は最下位レイヤであり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実装する。本明細書では、L1レイヤは物理レイヤ506と呼ばれる。レイヤ2(L2レイヤ)508は物理レイヤ506の上にあり、物理レイヤ506を介したUEとeNBとの間のリンクに関与する。
【0024】
ユーザプレーンでは、L2レイヤ508は、媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤ510、無線リンク制御(RLC)サブレイヤ512、およびパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)514サブレイヤを含み、これらはネットワーク側のeNBで終端する。図示されていないが、UEは、L2レイヤ508の上にいくつかの上位レイヤを有する場合があり、これらは、ネットワーク側のPDNゲートウェイ118で終端するネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)と、接続の他端(たとえば、遠端UE、サーバなど)で終端するアプリケーションレイヤとを含む。
【0025】
PDCPサブレイヤ514は、様々な無線ベアラと論理チャネルとの間の多重化を実現する。PDCPサブレイヤ514はまた、無線送信のオーバーヘッドを低減する上位レイヤのデータパケット用のヘッダ圧縮、データパケットを暗号化することによるセキュリティ、およびeNB間のUE用のハンドオーバのサポートを実現する。RLCサブレイヤ512は、上位レイヤのデータパケットのセグメント化および再アセンブリ、紛失したデータパケットの再送信、ならびに、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)による順序の狂った受信を補償するデータパケットの並べ替えを実現する。MACサブレイヤ510は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を実現する。MACサブレイヤ510はまた、1つのセルの中の様々な無線リソース(たとえば、リソースブロック)をUEの間で割り振ることに関与する。MACサブレイヤ510はまた、HARQ動作に関与する。
【0026】
制御プレーンでは、UEおよびeNB用の無線プロトコルアーキテクチャは、制御プレーン用のヘッダ圧縮機能がないことを除き、物理レイヤ506およびL2レイヤ508について実質的に同じである。制御プレーンはまた、レイヤ3(L3レイヤ)内に無線リソース制御(RRC)サブレイヤ516を含む。RRCサブレイヤ516は、無線リソース(すなわち、無線ベアラ)を取得すること、およびeNBとUEとの間のRRCシグナリングを使用して下位レイヤを構成することに関与する。
【0027】
図6は、アクセスネットワーク内でUE650と通信しているeNB610のブロック図である。DLでは、コアネットワークからの上位レイヤパケットが、コントローラ/プロセッサ675に供給される。コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤの機能を実装する。DLでは、コントローラ/プロセッサ675は、ヘッダ圧縮、暗号化、パケットのセグメント化および並べ替え、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化、ならびに、様々な優先順位基準に基づくUE650への無線リソース割当てを実現する。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作、紛失したパケットの再送信、およびUE650へのシグナリングに関与する。
【0028】
送信(TX)プロセッサ616は、L1レイヤ(すなわち、物理レイヤ)のための様々な信号処理機能を実施する。信号処理機能には、UE650での順方向誤り訂正(FEC)を容易にするコーディングおよびインタリービング、ならびに様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングが含まれる。次いで、コーディングされ変調されたシンボルは、並列ストリームに分割される。次いで、各ストリームは、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して一緒に結合されて、時間領域のOFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成する。OFDMストリームは、空間的にプリコーディングされて、複数の空間ストリームを生成する。チャネル推定器674からのチャネル推定値は、コーディング方式および変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用される場合がある。チャネル推定値は、UE650によって送信された基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出される場合がある。次いで、各空間ストリームは、別個の送信機618TXを介して異なるアンテナ620に供給される。各送信機618TXは、送信用のそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調する。
【0029】
UE650で、各受信機654RXは、そのそれぞれのアンテナ652を介して信号を受信する。各受信機654RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、この情報を受信(RX)プロセッサ656に供給する。RXプロセッサ656は、L1レイヤの様々な信号処理機能を実施する。RXプロセッサ656は、情報に対して空間処理を実行して、UE650に宛てられた任意の空間ストリームを復元する。複数の空間ストリームがUE650に宛てられた場合、それらは、RXプロセッサ656によって単一のOFDMシンボルストリームに合成される場合がある。次いで、RXプロセッサ656は、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを含む。各サブキャリア上のシンボル、および基準信号は、eNB610によって送信された最も可能性の高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって、復元され復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器658によって計算されたチャネル推定値に基づく場合がある。次いで、軟判定は復号されデインタリーブされて、物理チャネル上でeNB610によって元々送信されたデータおよび制御信号を復元する。次いで、データおよび制御信号は、コントローラ/プロセッサ659に供給される。
【0030】
コントローラ/プロセッサ659は、L2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサは、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ660に関連付けることができる。メモリ660は、コンピュータ可読媒体と呼ばれる場合がある。ULでは、コントローラ/プロセッサ659は、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケット再アセンブリ、暗号化解除、ヘッダ圧縮解除、制御信号処理を実現して、コアネットワークからの上位レイヤパケットを復元する。次いで、上位レイヤパケットはデータシンク662に供給され、データシンク662はL2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表す。様々な制御信号も、L3処理のためにデータシンク662に供給される場合がある。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ動作をサポートするために、確認応答(ACK)および/または否定応答(NACK)のプロトコルを使用する誤り検出に関与する。
【0031】
ULでは、コントローラ/プロセッサ659に上位レイヤパケットを供給するために、データソース667が使用される。データソース667は、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表す。eNB610によるDL送信に関連して記載された機能と同様に、コントローラ/プロセッサ659は、ヘッダ圧縮、暗号化、パケットのセグメント化および並べ替え、ならびに、eNB610による無線リソース割当てに基づく論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を実現することによって、ユーザプレーンおよび制御プレーンのためのL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ動作、紛失したパケットの再送信、およびeNB610へのシグナリングに関与する。
【0032】
eNB610によって送信された基準信号またはフィードバックからチャネル推定器658によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディング方式および変調方式を選択し、空間処理を容易にするために、TXプロセッサ668によって使用される場合がある。TXプロセッサ668によって生成された空間ストリームは、別個の送信機654TXを介して異なるアンテナ652に供給される。各送信機654TXは、送信用のそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調する。
【0033】
UL送信は、UE650での受信機機能に関連して記載された方式と同様の方式で、eNB610で処理される。各受信機618RXは、そのそれぞれのアンテナ620を介して信号を受信する。各受信機618RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、この情報をRXプロセッサ670に供給する。RXプロセッサ670は、L1レイヤを実装することができる。
【0034】
コントローラ/プロセッサ675は、L2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ675は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ676に関連付けることができる。メモリ676は、コンピュータ可読媒体と呼ばれる場合がある。ULでは、コントローラ/プロセッサ675は、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化、パケット再アセンブリ、暗号化解除、ヘッダ圧縮解除、制御信号処理を実現して、UE650からの上位レイヤパケットを復元する。コントローラ/プロセッサ675からの上位レイヤパケットは、コアネットワークに供給される場合がある。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKのプロトコルを使用する誤り検出に関与する。
【0035】
干渉アライメント方式は、干渉を軽減するために開発された。干渉アライメント方式は、決定論的干渉アライメント方式および機会主義的干渉アライメント方式を含む。決定論的干渉アライメント方式についての条件は、解決することが困難である可能性がある。機会主義的干渉アライメント方式についての条件は、基地局によってサービスされている多くのUEを利用することによって、基地局によって解決することがそれほど困難ではない可能性がある。しかしながら、基地局のすべてが多くのUEを有しているとは限らない場合、機会主義的干渉アライメント方式からの利得は不十分である可能性がある。重要なシナリオは、マクロ基地局のカバレージエリア内の複数の隣接するフェムト基地局のシナリオである。通常、フェムト基地局は1つのUEを有し、マクロ基地局は多くのUEを有する。現在、フェムト基地局/マクロ基地局のシナリオに良好な干渉軽減を提供することができる決定論的構成要素および機会主義的構成要素を含む、ハイブリッド干渉アライメント方式に対する必要性が存在する。
【0036】
図7は、例示的な方法を示すための第1の
図700である。
図7に示されたように、マクロ基地局BS
1はUE
11、UE
12、およびUE
13をサービスしており、フェムト基地局BS
2はUE
2をサービスしており、フェムト基地局BS
3はUE
3をサービスしており、フェムト基地局BS
4はUE
4をサービスしている。BS
1は機会主義的干渉アライメント方式を適用して、特定のサブフレーム/スロット内の方式から最も多く恩恵を受けるUEである、UE
11、UE
12、およびUE
13のうちの1つを選択し、特定のサブフレーム/スロット内で選択されたUEにデータS
1を送信する前に、またはそのときに、データに擬似ランダムおよび直角の方向ベクトルv
1(t)を適用する。
図7に示されたように、BS
1はデータ送信用にUE
13を選択する。方向ベクトルv
1(t)は、2以上のM次元を有する。M次元は、アンテナ次元(MIMO)および/または周波数次元(たとえば、OFDM内のリソースブロック)であり得る。各次元は、振幅および/または位相において、変調されたデータシンボルを修正することができる。
【0037】
BS
2は決定論的干渉アライメント方式を適用し、直角の方向ベクトルv
2(t)を決定し、データに方向ベクトルv
2(t)を適用し、特定のサブフレーム/スロット内でUE
2にデータS
2を送信する。方向ベクトルv
2(t)は、2以上のM次元を有する。M次元は、アンテナ次元(MIMO)および/または周波数次元(たとえば、OFDM内のリソースブロック)であり得る。各次元は、振幅および/または位相において、変調されたデータシンボルを修正することができる。方向ベクトルv
2(t)は、以下のように決定される。
v
2(t)∝v
1(t)H
1,3(H
2,3)
-1 (1)
ここで、H
1,3はBS
1とUE
3との間のチャネルであり、H
2,3はBS
2とUE
3との間のチャネルである。同様に、BS
3は決定論的干渉アライメント方式を適用し、直角の方向ベクトルv
3(t)を決定し、データに方向ベクトルv
3(t)を適用し、特定のサブフレーム/スロット内でUE
3にデータS
3を送信する。方向ベクトルv
3(t)は、2以上のM次元を有する。M次元は、アンテナ次元(MIMO)および/または周波数次元(たとえば、OFDM内のリソースブロック)であり得る。各次元は、振幅および/または位相において、変調されたデータシンボルを修正することができる。方向ベクトルv
3(t)は、以下のように決定される。
v
3(t)∝v
1(t)H
1,2(H
3,2)
-1 (2)
ここで、H
1,2はBS
1とUE
2との間のチャネルであり、H
3,2はBS
3とUE
2との間のチャネルである。
【0038】
図7では、送信方向ベクトルはv
i(t)と表され、受信方向ベクトルはv'
i(t)と表される。受信方向ベクトルは、
図7におけるUEの各々についてi=1、2、および3に対してv'
i(t)と標示され、UEの各々についてのi=1、2、および3に対する受信方向ベクトルv'
i(t)は、送信側基地局とUEとの間のチャネルに起因して、振幅および/位相において異なる場合がある。したがって、たとえば、UE
2での受信方向ベクトルv'
1(t)およびUE
3での受信方向ベクトルv'
1(t)は同じように標示されるが、
図7における矢印の異なる位相方向によって示されたように、UE
2およびUE
3の各々についての方向ベクトルv'
1(t)は異なる。
【0039】
図7に示されたように、UE
13は、BS
1から、適用された方向ベクトルv
1(t)を有するデータ送信S
1を受信する。データ送信S
1は、BS
1とUE
13との間のチャネルH
1,13によって修正され、チャネルH
1,13に起因して方向ベクトルv'
1(t)で受信される。UE
13はまた、BS
2からの干渉データ送信S
2およびBS
3からの干渉データ送信S
3を受信する。干渉データ送信S
2は、BS
2とUE
13との間のチャネルH
2,13によって修正され、チャネルH
2,13に起因して方向ベクトルv'
2(t)で受信される。干渉データ送信S
3は、BS
3とUE
13との間のチャネルH
3,13によって修正され、チャネルH
3,13に起因して方向ベクトルv'
3(t)で受信される。機会主義的干渉アライメントにより、BS
1が以前データ送信用にUE
13を選択したので、受信方向ベクトルv'
2(t)およびv'
3(t)は、並行になる(すなわち、比例する)か、またはほぼ並行になる(すなわち、ほぼ比例する)ように示される。
【0040】
UE
2は、BS
2から、適用された方向ベクトルv
2(t)を有するデータ送信S
2を受信する。データ送信S
2は、BS
2とUE
2との間のチャネルH
2,2によって修正され、チャネルH
2,2に起因して方向ベクトルv'
2(t)で受信される。UE
2はまた、BS
1からの干渉データ送信S
1およびBS
3からの干渉データ送信S
3を受信する。干渉データ送信S
1は、BS
1とUE
2との間のチャネルH
1,2によって修正され、チャネルH
1,2に起因して方向ベクトルv'
1(t)で受信される。干渉データ送信S
3は、BS
3とUE
2との間のチャネルH
3,2によって修正され、チャネルH
3,2に起因して方向ベクトルv'
3(t)で受信される。BS
3による方向ベクトルv
3(t)の適用に起因して、受信方向ベクトルv'
1(t)およびv'
3(t)は、並行になる(すなわち、比例する)か、またはほぼ並行になる(すなわち、ほぼ比例する)。
【0041】
UE
3は、BS
3から、適用された方向ベクトルv
3(t)を有するデータ送信S
3を受信する。データ送信S
3は、BS
3とUE
3との間のチャネルH
3,3によって修正され、チャネルH
3,3に起因して方向ベクトルv'
3(t)で受信される。UE
3はまた、BS
1からの干渉データ送信S
1およびBS
2からの干渉データ送信S
2を受信する。干渉データ送信S
1は、BS
1とUE
3との間のチャネルH
1,3によって修正され、チャネルH
1,3に起因して方向ベクトルv'
1(t)で受信される。干渉データ送信S
2は、BS
2とUE
3との間のチャネルH
2,3によって修正され、チャネルH
2,3に起因して方向ベクトルv'
2(t)で受信される。BS
2による方向ベクトルv
2(t)の適用に起因して、受信方向ベクトルv'
1(t)およびv'
2(t)は、並行になる(すなわち、比例する)か、またはほぼ並行になる(すなわち、ほぼ比例する)。
【0042】
並行になるか、またはほぼ並行になる方向ベクトルで干渉信号が受信されたとき、UEは、サービス基地局から受信された信号からの干渉信号をより容易に除去することができる。一般に、フェムト基地局BS
iは、以下のように、方向ベクトルv
i(t)を決定して、送信されるデータに適用する。
v
i(t)∝v
1(t)A
i (3)
ここで、v
1(t)は、マクロ基地局によって適用された擬似ランダムおよび直角の方向ベクトルであり、A
iは、フェムト基地局BS
iによって計算された回転行列である。回転行列A
iは、マクロ基地局と隣接するフェムト基地局によってサービスされるUEとの間のチャネル、および自分自身と隣接するフェムト基地局によってサービスされるUEとの間のチャネルに基づいて決定される場合がある。
図7に提供された例では、BS
2はA
2=H
1,3(H
2,3)
-1として回転行列A
2を決定し、BS
3はA
3=H
1,2(H
3,2)
-1として回転行列A
3を決定する。
【0043】
図8は、例示的な方法を示すための第2の
図800である。
図8に示されたように、基地局BS
1、BS
2、BS
3の各々は、同期して各サブフレーム/スロット内で方向ベクトルを変更することができる。マクロ基地局BS
1によって使用される方向ベクトルは、マクロ基地局BS
1ならびにフェムト基地局BS
2およびBS
3の各々によってあらかじめ決定され、事前に知られている場合がある。方向ベクトルv
1(t)は、様々な擬似ランダムなシーケンスまたはシードに基づく場合があり、様々な値に跳ね回る場合がある。方向ベクトルv
1(t)は、BS
1の識別子、利用されるリソースブロックのサブキャリア、または対応するサブフレーム番号および/もしくはシステムフレーム番号に依存する場合がある。方向ベクトルv
1(t)がサブフレーム番号および/またはシステムフレーム番号に依存する場合、方向ベクトルv
1(t)は時変的であると言われる場合がある。上記で説明されたように、フェムト基地局BS
2およびBS
3は、それぞれ方向ベクトルv
2(t)およびv
3(t)を決定して、送信用のデータに適用する。したがって、フェムト基地局BS
2およびBS
3は、v
1(t)に基づいて、それぞれそれらの方向ベクトルv
2(t)およびv
3(t)を決定する。
【0044】
図9は、例示的な方法を示すための第3の
図900である。
図9は、変調されたデータシンボルの位相回転を詳細に示す。上記で説明されたように、BS
1、BS
2、およびBS
3は、変調されたデータシンボルを送信する前に(周波数次元)、または変調されたデータシンボルを送信するときに(アンテナ次元)、変調されたデータシンボルに方向ベクトルを適用する。方向ベクトルは、変調されたデータシンボルの振幅および/または位相を修正する。次元の数が2である(すなわち、M=2)と仮定する。それに応じて、フェムト基地局BS
2に関して、v
2(t)=[v
2,1(t)v
2,2(t)]であり、ここで、v
2,1(t)=A
1e
jΘ1およびv
2,2(t)=A
2e
jΘ2である。また、方向ベクトルv
2(t)が位相においてのみ(すなわち、A
1=1およびA
2=1)、変調されたデータシンボルを修正すると仮定する。さらに、フェムト基地局BS
2がQPSKを使用してデータを変調すると仮定する。
図900は可能なQPSK値を示す。
図950に示されたように、BS
2が位相回転をQPSK値11に適用する場合、BS
2は、変調されたシンボルの位相をΘだけ回転することができる。値Θは、(式(1)および(3)に関して説明されたように)マクロ基地局BS
1によって適用された位相の関数である。周波数次元の構成では、BS
2は、リソースブロック/要素の第1のセットとリソースブロック/要素の第2のセットの両方に同じデータをマッピングすることによって、データを複製する。BS
2は、リソースブロック/要素の第1のセット内の変調されたデータシンボルに第1の位相回転Θ
1を適用し、リソースブロック/要素の第2のセット内の変調されたデータシンボルに第2の位相回転Θ
2を適用する。アンテナ次元の構成では、BS
2は、変調されたデータシンボルをリソースブロック/要素上にマッピングすることを介するのではなく、複数の送信アンテナを介して同じ変調されたデータシンボルを送信することを介して、変調されたデータシンボルを複製する。送信アンテナの第1のセットは、変調されたデータシンボルに第1の位相回転Θ
1を適用し、送信アンテナの第2のセットは、変調されたデータシンボルに第2の位相回転Θ
2を適用する。
【0045】
図10Aは、例示的な方法を示すための第4の
図1000である。周波数次元を適用するとき、基地局BS
1、BS
2、およびBS
3は、リソースブロック/要素の第1のセットとリソースブロック/要素の第2のセットの両方に同じ変調されたデータシンボルをマッピングする。
図10Aについて、基地局BS
1、BS
2、およびBS
3が、リソースブロックの様々なセットに同じ変調されたデータシンボルをマッピングする(すなわち、粒度はリソースブロックであり、リソース要素ではない)と仮定する。それに応じて、基地局は、リソースブロックの第1のセット1002およびリソースブロックの第2のセット1004に同じ変調されたデータシンボルをマッピングすることができる。基地局は、リソースブロックの第1のセット1002およびリソースブロックの第2のセット1004の中の変調されたデータシンボルに方向ベクトルv(t)を適用し、それにより、リソースブロックの第1のセットおよびリソースブロックの第2のセットの中の変調されたデータシンボルが、矢印1012、1014によって示されたように、振幅および/または位相において修正されることになる。
【0046】
図10Bは、例示的な方法を示すための第5の
図1050である。アンテナ次元を適用するとき、基地局BS
1、BS
2、およびBS
3は、リソースブロック/要素のセットに変調されたデータシンボルをマッピングし、送信アンテナの異なるセットを使用してリソースブロック/要素の同じセットを送信して、変調されたデータシンボルに方向ベクトルv(t)を適用する。それに応じて、基地局は、リソースブロックのセット1052に変調されたデータシンボルをマッピングし、矢印1062、1072によって示されたように、変調されたデータシンボルの振幅および/または位相を修正するために、異なる送信アンテナを介してリソースブロックのセット1052を送信する。
【0047】
図11は、ワイヤレス通信の第1の方法のフローチャート1100である。方法は、フェムト基地局BS
2またはフェムト基地局BS
3などの基地局によって実施される場合がある。
図11に示されたように、ステップ1102において、第1のBSは、第2のBSと第3のBSによってサービスされる第1のUEとの間の第1のチャネルを決定する。ステップ1104において、第1のBSは、第1のBSと第1のUEとの間の第2のチャネルを決定する。ステップ1108において、第1のBSは、データ送信を送るために第2のBSによって使用されることになる第1の方向ベクトルを決定する。ステップ1112において、第1のBSは、第1のチャネル、第2のチャネル、および第2のBSによって使用されることになる第1の方向ベクトルに基づいて決定された第2の方向ベクトルを用いて、第1のBSによってサービスされる第2のUEに、(周波数次元および/またはアンテナ次元を使用して)リソースブロックのセットを送信する。ステップ1106において、第1のBSは、第2のBSによって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信することができる。方向ベクトルを示す情報は、ステップ1108において決定された第1の方向ベクトルを示す情報を含む場合がある。ステップ1110において、第1のBSは、第2のチャネルと第2の方向ベクトルとの積が、第1のチャネルと第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になる(すなわち、比例する)ように、第2の方向ベクトルを決定することができる。
【0048】
たとえば、
図7を参照すると、BS
2は、BS
1とBS
3によってサービスされるUE
3との間の第1のチャネルH
1,3を決定する。BS
2は、BS
2とUE
3との間の第2のチャネルH
2,3を決定する。BS
2は、データ送信を送るためにBS
1によって使用されることになる第1の方向ベクトルv
1(t)を決定する。BS
2は、第1のチャネルH
1,3、第2のチャネルH
2,3、およびBS
1によって使用されることになる第1の方向ベクトルv
1(t)に基づいて決定された第2の方向ベクトルv
2(t)を用いて、BS
2によってサービスされるUE
2にリソースブロックのセットを送信する。
図8に関して説明されたように、BS
2は、BS
1によって順次使用されるべき方向ベクトルv
1(t)を示す情報を受信することができる。式(1)に関して説明されたように、BS
2は、第2のチャネルH
2,3と第2の方向ベクトルv
2(t)との積が、第1のチャネルH
1,3と第1の方向ベクトルv
1(t)との積とほぼ並行になる(すなわち、比例する)ように、第2の方向ベクトルv
2(t)を決定することができる。
【0049】
第1のBSは、第2の基地局から第1のチャネルを示す情報を受信することができる。第1のBSは、第3の基地局から第1のチャネルを示す情報を受信することができる。第1のBSは、第2のUEにパイロット信号を送信し、第3の基地局から第2のチャネルを示す情報を受信することができ、第2のチャネルは送信されたパイロット信号に基づく。第1のBSは、第2のUEにパイロット信号を送信し、第2の基地局から第2のチャネルを示す情報を受信することができ、第2のチャネルは送信されたパイロット信号に基づく。第1のBSは、第1のUEからアップリンクパイロット信号を受信することができる。第2のチャネルは、受信されたアップリンク信号に基づいて決定される場合がある。
【0050】
たとえば、
図7を参照すると、BS
2は、BS
1から第1のチャネルH
1,3を示す情報を受信することができる。BS
1は、BS
3から第1のチャネルH
1,3を示す情報を受信し、受信された情報をBS
2に提供することができる。TDDシステムでは、BS
1は、UE
3からアップリンクパイロット信号を受信し、受信されたアップリンクパイロット信号に基づいてアップリンクチャネルH
3,1を決定し、アップリンクチャネルH
3,1をBS
2に提供することができる。次いで、BS
2は、チャネルH
1,3=H
3,1であると見なすことができる。BS
2は、BS
3から第1のチャネルH
1,3を示す情報を受信することができる。BS
2はUE
2にパイロット信号を送信することができ、UE
3はパイロット信号を受信することができ、UE
3はBS
3に第2のチャネルH
2,3を示す情報を送ることができ、BS
2はBS
3から第2のチャネルH
2,3を示す情報を受信することができる。したがって、第2のチャネルH
2,3は送信されたパイロット信号に基づく。BS
2はUE
2にパイロット信号を送信することができ、UE
3はパイロット信号を受信することができ、UE
3は受信されたパイロット信号に基づいて第2のチャネルH
2,3を決定し、BS
1またはBS
3のいずれかに第2のチャネルH
2,3を示す情報を送ることができ、BS
3がUE
3から第2のチャネルH
2,3を示す情報を受信した場合、BS
3はBS
1に第2のチャネルH
2,3を示す情報を送ることができ、BS
2はBS
1から第2のチャネルH
2,3を示す情報を受信することができる。したがって、第2のチャネルH
2,3は送信されたパイロット信号に基づく。TDDシステムでは、BS
2はUE
3からアップリンクパイロット信号を受信することができる。BS
2は、受信されたアップリンクパイロット信号に基づいてアップリンクチャネルH
3,2を決定し、第2のチャネルH
2,3=H
3,2であると見なすことができる。
【0051】
再び
図7を参照すると、UE
3は、BS
2から第1の干渉信号S
2を受信し、BS
1から第2の干渉信号S
1を受信する。第2の干渉信号S
1は、第1の方向ベクトルv
1(t)に関連付けられる。第1の干渉信号S
2は、BS
1とUE
3との間の第1のチャネルH
1,3、BS
2とUE
3との間の第2のチャネルH
2,3、および第1の方向ベクトルv
1(t)に基づいて決定された第2の方向ベクトルv
2(t)に関連付けられる。第2のチャネルH
2,3と第2の方向ベクトルv
2(t)との積は、第1のチャネルH
1,3と第1の方向ベクトルv
1(t)との積とほぼ並行になる(すなわち、比例する)。UE
3は、UE
3をサービスするBS
3からデータ送信S
3を受信する。UE
3は、データ送信S
3を復号するために、データ送信S
3から第1の干渉信号S
2および第2の干渉信号S
1を少なくとも部分的に除去する。UE
3は、BS
1からパイロット信号を受信し、受信されたパイロット信号に基づいて第1のチャネルH
1,3を決定することができる。UE
3は、BS
1に第1のチャネルH
1,3を示す第1のチャネル情報を送信することができる。次いで、BS
1は、BS
2に第1のチャネル情報を提供することができる。UE
3は、BS
3に第1のチャネルH
1,3を示す第1のチャネル情報を送信することができる。次いで、BS
3は、BS
2に直接第1のチャネル情報を提供することができるか、またはBS
1に直接第1のチャネル情報を提供することができ、次いで、BS
1は、受信された第1のチャネル情報をBS
2に提供する。TDDシステムでは、UE
3はBS
3にアップリンクパイロット信号を送信することができ、BS
1はアップリンクパイロット信号を受信することができ、BS
1は受信されたアップリンクパイロット信号に基づいてチャネルH
3,1を決定することができ、BS
1は決定されたチャネルH
3,1をBS
2に提供することができ、BS
2は、H
1,3=H
3,1と見なすことによって、アップリンクパイロット信号に基づいて第1のチャネルH
1,3を決定することができる。UE
3は、BS
2からパイロット信号を受信し、パイロット信号に基づいて第2のチャネルH
2,3を決定することができる。UE
3は、BS
1に第2のチャネルH
2,3を示す第2のチャネル情報を送信することができ、次いで、BS
1は、受信された第2のチャネル情報をBS
2
に提供する。UE
3は、BS
3に第2のチャネルH
2,3を示す第2のチャネル情報を送信することができ、次いで、BS
3は、BS
2に直接第2のチャネル情報を提供することができるか、またはBS
1に直接第2のチャネル情報を提供することができ、次いで、BS
1は、受信された第2のチャネル情報をBS
2に提供する。TDDシステムでは、UE
3はBS
3にアップリンク信号を送信することができ、BS
2はアップリンク信号を受信することができ、BS
2はチャネルH
3,2を決定することができ、BS
2は、H
2,3=H
3,2と見なすことによって、アップリンク信号に基づいて第2のチャネルH
2,3を決定することができる。
【0052】
図12は、ワイヤレス通信の第2の方法のフローチャート1200である。方法は、フェムト基地局BS
2またはフェムト基地局BS
3などの基地局によって実施される場合がある。ステップ1202において、第1のBSは、第1のUEに対する第1の近接度(proximity)を決定する。ステップ1204において、第1のBSは、第4の基地局によってサービスされる第3のUEに対する第2の近接度を決定する。ステップ1206において、第1のBSは、第1の近接度が第2の近接度よりも小さく、したがって第1のBSが第3のUEよりも第1のUEに近いと判断する。ステップ1208において、第1のBSは、第1の近接度が第2の近接度よりも小さいとの判断に基づいて、(周波数次元および/またはアンテナ次元を使用して)リソースブロックのセットを送信して、第1のUEに向けて干渉信号を互いに位置合わせするように決定する。第2の近接度が第1の近接度よりも小さいと第1のBSが判断した場合、第1のBSは、代わりに、(周波数次元および/またはアンテナ次元を使用して)リソースブロックのセットを送信して、第3のUEに向けて干渉信号を互いに位置合わせするように決定する場合がある。
【0053】
たとえば、
図7を参照すると、BS
2は、UE
3に対する第1の近接度を決定する。ステップ1204において、BS
2は、BS
4によってサービスされるUE
4に対する第2の近接度を決定する。ステップ1206において、BS
2は、第1の近接度が第2の近接度よりも小さく、したがってBS
2がUE
4よりもUE
3に近いと判断する。ステップ1208において、BS
2は、第1の近接度が第2の近接度よりも小さいとの判断に基づいて、(周波数次元および/またはアンテナ次元を使用して)リソースブロックのセットを送信して、UE
3に向けて干渉信号を互いに位置合わせするように決定する。第2の近接度が第1の近接度よりも小さいとBS
2が判断した場合、BS
2は、代わりに、(周波数次元および/またはアンテナ次元を使用して)リソースブロックのセットを送信して、UE
4に向けて干渉信号を互いに位置合わせするように決定する場合がある。BS
2がUE
3に向けて干渉信号を位置合わせするように決定した場合、BS
2は式(1)を使用して方向ベクトルv
2(t)を決定する。BS
2がUE
4に向けて干渉信号を位置合わせするように決定した場合、BS
2は、関係v
2(t)∝v
1(t)H
1,4(H
2,4)
-1によってv
2(t)を決定し、ここで、H
1,4はBS
1とUE
4との間のチャネルであり、H
2,4はBS
2とUE
4との間のチャネルである。
【0054】
図13は、例示的な装置1302の中の様々なモジュール/手段/構成要素の間のデータフローを示す概念的なデータフロー
図1300である。装置は、フェムト基地局BS
2またはフェムト基地局BS
3などの基地局であり得る。第1の基地局である装置1302は、受信モジュール1304、チャネル決定モジュール1306、方向ベクトル決定モジュール1308、送信モジュール1310、近接度決定モジュール1312のうちの1つまたは複数を含む場合がある。チャネル決定モジュール1306は、第2の基地局と第3の基地局によってサービスされる第1のUE1360との間の第1のチャネルを決定するように構成される。チャネル決定モジュール1306はさらに、第1の基地局と第1のUE1360との間の第2のチャネルを決定するように構成される。方向ベクトル決定モジュール1308は、データ送信を送るために第2の基地局によって使用されることになる第1の方向ベクトルを決定するように構成される。送信モジュール1310は、第1のチャネル、第2のチャネル、および第2の基地局によって使用されることになる第1の方向ベクトルに基づいて決定された第2の方向ベクトルを用いて、第1の基地局によってサービスされる第2のUE1370にリソースブロックのセットを送信するように構成される。方向ベクトル決定モジュール1308はさらに、第2のチャネルと第2の方向ベクトルとの積が、第1のチャネルと第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になるように、第2の方向ベクトルを決定するように構成される場合がある。受信モジュール1304は、第2の基地局から第1のチャネルを示す情報を受信するように構成される場合がある。受信モジュール1304はさらに、第3の基地局から第1のチャネルを示す情報を受信するように構成される場合がある。送信モジュール1310は、第2のUE1370にパイロット信号を送信するように構成される場合があり、受信モジュール1304は、第3の基地局から第2のチャネルを示す情報を受信するように構成される場合がある。第2のチャネルは、送信されたパイロット信号に基づく場合がある。送信モジュール1310は、第2のUE1370にパイロット信号を送信するように構成される場合があり、受信モジュール1304は、第2の基地局から第2のチャネルを示す情報を受信するように構成される場合があり、第2のチャネルは、送信されたパイロット信号に基づく場合がある。受信モジュール1304は、第1のUE1360からアップリンクパイロット信号1365を受信するように構成される場合がある。第2のチャネルは、受信されたアップリンク信号に基づいて決定される場合がある。近接度決定モジュールは、第1のUE1360に対する第1の近接度を決定し、第4の基地局によってサービスされる第3のUEに対する第2の近接度を決定し、第1の近接度が第2の近接度よりも小さいと判断し、第1の近接度が第2の近接度よりも小さいとの判断に基づいて、リソースブロックのセットを送信して、第1のUE1360に向けて干渉信号を互いに位置合わせするように決定するように構成される場合がある。受信モジュール1304は、第2の基地局によって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信するように構成される場合がある。方向ベクトルは第1の方向ベクトルを含む。
【0055】
装置は、上記の
図11および
図12のフローチャート内のアルゴリズムのステップの各々を実行する追加のモジュールを含む場合がある。したがって、上記の
図11および
図12のフローチャート内の各ステップは、モジュールによって実行される場合があり、装置は、それらのモジュールのうちの1つまたは複数を含む場合がある。モジュールは、指定されたプロセス/アルゴリズムを遂行するように特別に構成され、指定されたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実施され、プロセッサによる実施のためにコンピュータ可読媒体内に記憶される、1つもしくは複数のハードウェア構成要素、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
【0056】
図14は、処理システム1414を利用する装置1302'についてのハードウェア実装形態の一例を示す
図1400である。処理システム1414は、バス1424によって全体的に表されたバスアーキテクチャで実装される場合がある。バス1424は、処理システム1414の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを含む場合がある。バス1424は、プロセッサ1404、モジュール1304、1306、1308、1310、1312、およびコンピュータ可読媒体1406によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールを含む、様々な回路を互いにリンクさせる。バス1424は、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路をリンクすることもできるが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上は記載されない。
【0057】
処理システム1414は、トランシーバ1410に結合される場合がある。トランシーバ1410は、1つまたは複数のアンテナ1420に結合される。トランシーバ1410は、伝送媒体上の様々な他の装置と通信するための手段を提供する。トランシーバ1410は、1つまたは複数のアンテナ1420から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1414、詳細には受信モジュール1304に供給する。加えて、トランシーバ1410は、処理システム1414、詳細には送信モジュール1310から情報を受け取り、受け取られた情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1420に印加されるべき信号を生成する。処理システム1414は、コンピュータ可読媒体1406に結合されたプロセッサ1404を含む。プロセッサ1404は、コンピュータ可読媒体1406に記憶されたソフトウェアの実行を含む全般的な処理に関与する。ソフトウェアは、プロセッサ1404によって実行されると、任意の特定の装置に対して上記に記載された様々な機能を処理システム1414に実行させる。コンピュータ可読媒体1406は、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1404によって操作されるデータを記憶するために使用される場合もある。処理システムは、モジュール1304、1306、1308、1310、および1312のうちの少なくとも1つをさらに含む。モジュールは、コンピュータ可読媒体1406内に存在する/記憶された、プロセッサ1404で実行されるソフトウェアモジュール、プロセッサ1404に結合された1つもしくは複数のハードウェアモジュール、またはそれらの何らかの組合せであり得る。処理システム1414は、eNB610の構成要素であり得るし、メモリ676、ならびに/または、TXプロセッサ616、RXプロセッサ670、およびコントローラ/プロセッサ675のうちの少なくとも1つを含む場合がある。
【0058】
一構成では、ワイヤレス通信のための装置1302/1302'は第1の基地局であり、第2の基地局と第3の基地局によってサービスされる第1のUEとの間の第1のチャネルを決定するための手段と、第1の基地局と第1のUEとの間の第2のチャネルを決定するための手段と、データ送信を送るために第2の基地局によって使用されることになる第1の方向ベクトルを決定するための手段とを含む。装置は、第1のチャネル、第2のチャネル、および第2の基地局によって使用されることになる第1の方向ベクトルに基づいて決定された第2の方向ベクトルを用いて、第1の基地局によってサービスされる第2のUEにリソースブロックのセットを送信するための手段をさらに含む。装置は、第2のチャネルと第2の方向ベクトルとの積が、第1のチャネルと第1の方向ベクトルとの積とほぼ並行になるように、第2の方向ベクトルを決定するための手段をさらに含む場合がある。装置は、第2の基地局から第1のチャネルを示す情報を受信するための手段をさらに含む場合がある。装置は、第3の基地局から第1のチャネルを示す情報を受信するための手段をさらに含む場合がある。装置は、第2のUEにパイロット信号を送信するための手段と、第3の基地局から第2のチャネルを示す情報を受信するための手段とをさらに含む場合があり、第2のチャネルは送信されたパイロット信号に基づく。装置は、第2のUEにパイロット信号を送信するための手段と、第2の基地局から第2のチャネルを示す情報を受信するための手段とをさらに含む場合があり、第2のチャネルは送信されたパイロット信号に基づく。装置は、第1のUEからアップリンクパイロット信号を受信するための手段をさらに含む場合がある。第2のチャネルは、受信されたアップリンク信号に基づいて決定される場合がある。装置は、第1のUEに対する第1の近接度を決定するための手段と、第4の基地局によってサービスされる第3のUEに対する第2の近接度を決定するための手段と、第1の近接度が第2の近接度よりも小さいと判断するための手段と、第1の近接度が第2の近接度よりも小さいとの判断に基づいて、リソースブロックのセットを送信して、第1のUEに向けて干渉信号を互いに位置合わせするように決定するための手段とをさらに含む場合がある。装置は、第2の基地局によって順次使用されるべき方向ベクトルを示す情報を受信するための手段をさらに含む場合があり、方向ベクトルは第1の方向ベクトルを含む。
【0059】
上記の手段は、装置1302の上記のモジュール、および/または上記の手段によって列挙された機能を実行するように構成された装置1302'の処理システム1414のうちの1つまたは複数であり得る。上記に記載されたように、処理システム1414は、TXプロセッサ616、RXプロセッサ670、およびコントローラ/プロセッサ675を含む場合がある。したがって、一構成では、上記の手段は、上記の手段によって列挙された機能を実行するように構成された、TXプロセッサ616、RXプロセッサ670、およびコントローラ/プロセッサ675であり得る。
【0060】
開示されたプロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、再構成され得ることを理解されたい。さらに、いくつかのステップは、組み合わされるか、または省略される場合がある。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0061】
前の説明は、本明細書に記載された様々な態様を、いかなる当業者も実践することを可能にするために提供される。これらの態様への様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般的原理は、他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は本明細書に示された態様に限定されるものではなく、文言通りの特許請求の範囲に整合するすべての範囲を与えられるべきであり、単数の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は「1つまたは複数の」を指す。当業者に知られている、または後で知られることになる本開示全体にわたって説明する様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的な均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されるものとする。その上、本明細書で開示された内容は、そのような開示が特許請求の範囲で明記されているか否かにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、要素が「ための手段」という語句を使用して明確に列挙されていない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。
ワイヤレス通信のための方法、装置、およびコンピュータプログラム製品が提供される。装置は第1のBSである。装置は、第2のBSと第3のBSによってサービスされる第1のUEとの間の第1のチャネルを決定し、第1の基地局と第1のUEとの間の第2のチャネルを決定し、データ送信を送るために第2の基地局によって使用されることになる第1の方向ベクトルを決定する。装置は、第1のチャネル、第2のチャネル、および第2の基地局によって使用されることになる第1の方向ベクトルに基づいて決定された第2の方向ベクトルを用いて、第1の基地局によってサービスされる第2のUEにリソースブロックのセットを送信する。