(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
[第1の実施の形態]
本発明の一実施の形態として、第1の実施の形態に係る燃焼装置用排気構造の構成について
図1〜
図6を用いて説明する。
【0019】
主に
図1を参照して、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100は、燃焼装置1と、排気管20と、排気筒30と、接続配管40と、排気アダプタ50と、排気トップ60と、排気部70とを主に有している。この燃焼装置用排気構造100は、燃焼装置1で生じた燃焼後の排気を、住宅200から屋外に排出するためのものである。
【0020】
主に
図2および
図3を参照して、燃焼装置1は、排気吸引燃焼方式の潜熱回収型の給湯装置である。この燃焼装置1は、バーナ(燃焼部)2と、一次熱交換器3と、二次熱交換器4と、排気ボックス5と、ファン(送風部)6と、排気接続筒7と、ドレンタンク8と、筐体9と、配管10〜16とを主に有している。
【0021】
主に
図2を参照して、バーナ2は、燃料ガスを燃焼させることにより燃焼ガスを生じさせるためのものである。バーナ2にはガス供給配管11が接続されている。このガス供給配管11はバーナ2に燃料ガスを供給するためのものである。このガス供給配管11には、たとえば電磁弁よりなるガス弁(図示せず)が取り付けられている。
【0022】
バーナ2の上方には点火プラグ2aが配置されている。この点火プラグ2aは、バーナ2に設けられたターゲット(図示せず)との間で点火スパークを生じさせることにより、バーナ2から噴き出された燃料空気混合気に火炎を生じさせるためのものである。バーナ2は、ガス供給配管11から供給された燃料ガスを燃焼することによって熱量を発生する(これを、燃焼動作という)。
【0023】
主に
図2および
図3を参照して、一次熱交換器3は顕熱回収型の熱交換器である。この一次熱交換器3は、複数の板状のフィン3bと、その複数の板状のフィン3bを貫通する伝熱管3aと、フィン3bおよび伝熱管3aを内部に収容するケース3cとを主に有している。一次熱交換器3は、バーナ2で発生する燃焼ガスとの間で熱交換を行なうものであり、具体的にはバーナ2の燃焼動作により発生した熱量によって一次熱交換器3の伝熱管3a内を流れる湯水を加熱するためのものである。
【0024】
主に
図2および
図3を参照して、二次熱交換器4は潜熱回収型の熱交換器である。この二次熱交換器4は、一次熱交換器3よりも燃焼ガスの流れの下流側に位置し、一次熱交換器3と互いに直列に接続されている。このように本実施の形態の燃焼装置1は潜熱回収型の二次熱交換器4を有しているため潜熱回収型の給湯装置となっている。
【0025】
二次熱交換器4は、ドレン排出口4aと、伝熱管4bと、側壁4cと、底壁4dと、上壁4gとを主に有している。伝熱管4bは、螺旋状に巻き回されることによって積層されている。側壁4c、底壁4dおよび上壁4gは、伝熱管4bの周囲を取り囲むように配置されている。
【0026】
二次熱交換器4においては、一次熱交換器3で熱交換された後の燃焼ガスとの熱交換によって伝熱管4b内を流れる湯水が予熱(加熱)される。この過程で燃焼ガスの温度が60℃程度まで下がることで、燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮して潜熱を得ることができる。また二次熱交換器4で潜熱が回収されて燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮することによりドレンが発生する。
【0027】
底壁4dは一次熱交換器3と二次熱交換器4との間を区画するためのものであり、一次熱交換器3の上壁でもある。この底壁4dには開口部4eが設けられており、この開口部4eにより一次熱交換器3の伝熱管3aが配置された空間と二次熱交換器4の伝熱管4bが配置された空間とが連通している。
図3の白矢印で示すように、開口部4eを通じて燃焼ガスは一次熱交換器3から二次熱交換器4へ流れることが可能である。この実施の形態では簡単化のために二次熱交換器4の底壁4dと一次熱交換器3の上壁とを共通のものとしたが、一次熱交換器3と二次熱交換器4の間に排気集合部材を接続してもよい。
【0028】
また上壁4gには開口部4hが設けられており、この開口部4hにより二次熱交換器4の伝熱管4bが配置された空間と排気ボックス5の内部空間とが連通している。
図3の白矢印で示すように、開口部4hを通じて燃焼ガスは二次熱交換器4から排気ボックス5の内部空間内へ流れることが可能である。
【0029】
ドレン排出口4aは側壁4cまたは底壁4dに設けられている。このドレン排出口4aは、側壁4c、底壁4dおよび上壁4gによって取り囲まれた空間の最も低い位置(燃焼装置の設置状態において鉛直方向の最も下側の位置)であって伝熱管4bの最下端部よりも下側に開口している。これにより二次熱交換器4で生じたドレンを、
図3において黒矢印で示すように底壁4dおよび側壁4cを伝ってドレン排出口4aに導くことが可能である。
【0030】
主に
図2および
図3を参照して、排気ボックス5は二次熱交換器4とファン6との間の燃焼ガスの流れの経路を構成している。この排気ボックス5により、二次熱交換器4で熱交換された後の燃焼ガスをファン6へ導くことが可能である。排気ボックス5は、二次熱交換器4に取り付けられており、二次熱交換器4よりも燃焼ガスの流れの下流側に位置している。
【0031】
排気ボックス5は、ボックス本体5aと、ファン接続部5bとを主に有している。ボックス本体5aの内部空間は、二次熱交換器4の開口部4hを通じて二次熱交換器4の伝熱管4bが配置された内部空間に連通している。ファン接続部5bは、ボックス本体5aの上部から突き出すように設けられている。このファン接続部5bはたとえば筒形状を有しており、その内部空間5baはボックス本体5aの内部空間と連通している。
【0032】
主に
図2および
図3を参照して、ファン6は、二次熱交換器4を経由した(二次熱交換器4で熱交換された)後の燃焼ガスを吸引して燃焼装置1の外部へ排出するためのものであり、排気接続筒7に接続されている。
【0033】
このファン6は、排気ボックス5および二次熱交換器4よりも燃焼ガスの流れの下流側に位置している。つまり燃焼装置1においては、バーナ2で生じた燃焼ガスの流れの上流側から下流側に沿って、バーナ2、一次熱交換器3、二次熱交換器4、排気ボックス5およびファン6の順で並んでいる。この配置において上記のとおりファン6で燃焼ガスを吸引して排気するため、本実施の形態の燃焼装置1は排気吸引燃焼方式の給湯装置となっている。
【0034】
ファン6は、羽根車6aと、ファンケース6bと、駆動源6cと、回転軸6dとを主に有している。ファンケース6bは、ファンケース6bの内部空間とファン接続部5bの内部空間とが連通するように排気ボックス5のファン接続部5bに取り付けられている。これにより
図2および
図3の白矢印で示すように排気ボックス5のボックス本体5aからファン接続部5bを通じてファンケース6b内に燃焼ガスを吸引することが可能である。
【0035】
羽根車6aは、ファンケース6bの内部に配置されている。この羽根車6aは、駆動源6cに回転軸6dを介在して接続されている。これにより羽根車6aは駆動源6cから駆動力を与えられることにより回転軸6dを中心として回転可能である。羽根車6aの回転により、排気ボックス5内の燃焼ガスは羽根車6aの内周側から吸引されて羽根車6aの外周側へ排出可能となる。
【0036】
主に
図2および
図4を参照して、排気接続筒7はファンケース6bの外周側に接続されている。また、排気接続筒7は排気部70に接続されることにより、排気部70に接続している排気管20に連結される。このため、ファン6の羽根車6aによって外周側へ排出された燃焼ガスを、排気接続筒7および排気管20を通じて燃焼装置1の外部へ排出することが可能である。
【0037】
すなわち、バーナ2で生じた燃焼ガスは、上記の羽根車6aの回転によってファン6に吸引されることで、
図2および
図3中白矢印で示すように一次熱交換器3、二次熱交換器4および排気ボックス5をこの順で通過した後にファン6に達して燃焼装置1(燃焼装置用排気構造100)の外部へ排気可能である。
【0038】
主に
図2および
図4を参照して、筐体9は、バーナ2と、一次熱交換器3と、二次熱交換器4と、排気ボックス5と、ファン6と、排気接続筒7と、ドレンタンク8とを内部に収容する。
【0039】
主に
図4を参照して、筐体9の上面には、接続口9aaが設けられており、さらに接続口9aaを取り囲み、かつ筐体9の上面から筐体9の外側に突出する管状の接続部9aが設けられている。接続部9aには、接続配管40が接続されており、これにより、接続配管40の内部空間と筐体9の内部空間(つまり燃焼装置1の内部空間)とが連通する。
【0040】
主に
図2を参照して、ドレンタンク8は、二次熱交換器4で生じたドレンを貯留するためのものであり、このドレンタンク8と二次熱交換器4のドレン排出口4aとはドレン排出管10により接続されている。ドレンタンク8に貯留された酸性のドレンは、例えば、ドレンタンク8の内部空間内に一時的に貯留された後に、通常はドレン排出用配管15から燃焼装置1の外部に排出される。
【0041】
なお、ドレンタンク8の下部は、ドレン排出用配管15とは別にドレン抜き用配管16に接続されている。このドレン抜き用配管16(通常は閉じられている)は、メンテナンス時などにドレン抜き用配管16を開くことで、ドレン排出用配管15からは排出できないドレンタンク8内のドレンを排出することができるように設計されている。またドレンタンク8の内部空間内には、酸性のドレンを中和するための中和剤(図示せず)が充填されていてもよい。
【0042】
主に
図2を参照して、ガス供給配管11はバーナ2に接続されている。給水配管12は二次熱交換器4の伝熱管4b(
図3参照)に接続されており、出湯配管13は一次熱交換器3の伝熱管3a(
図3参照)に接続されている。また、一次熱交換器3の伝熱管3aと二次熱交換器4の伝熱管4bとは接続配管14により相互に接続されている。上記のガス供給配管11、給水配管12および出湯配管13の各々は、たとえば燃焼装置1の上部において外部に通じている。
【0043】
上記において、主に燃焼装置用排気構造100の燃焼装置1の構成について説明したが、以下、排気部70、排気管20、排気筒30、接続配管40、排気アダプタ50、および排気トップ60について説明する。
【0044】
主に
図2および
図4を参照し、排気部70は、燃焼装置1と排気管20の一方端部側(
図1中下側)とを接続し、燃焼装置1から排出される燃焼ガスを排気管20内に導くためのものである。具体的には、筐体9の上面を貫通するように、管状の排気部70が燃焼装置1に接続されており、筐体9の外側に突出する排気部70の部分には、排気管20の一方端部側が接続されており、筐体9の内側に突出する排気部70の部分には、筐体9内に収容される排気接続筒7が接続されている。
【0045】
上記構成は、たとえば、筐体9の上面に排気口9abを設け、この排気口9abに排気部70を貫通させ、筐体9の内部に位置する排気部70の一方端部側を排気接続筒7に接続させることにより可能となる(
図4)。これにより、排気接続筒7の内部空間と、排気部70の内部空間と、排気管20の内部空間とが連通する。
【0046】
排気部70および排気管20とは、内部を流れる気体が漏れないように接続されていればよい。排気部70と排気接続筒7とも同様である。このため、接続される両者の間にOリングを介在させてもよく、結束バンドを用いて両者を強固に結束させてもよい。なお、各部の嵌合の状態は、それぞれ内被りであっても外被りであってもよい。
【0047】
主に
図1および
図4を参照し、排気管20は、燃焼装置1で生じた排気を屋外へ導くためのものである。具体的には、排気管20は、一方端部(
図1中した下端部)と他方端部(
図1中上端部)とを有し、上述のように、一方端部側にて排気部70に接続されることにより、燃焼装置1に接続されている。また他方端部側の一部は、排気筒30の内部に挿通されている。つまり排気管20は、排気筒30よりも小さな径を有している。
【0048】
既設の排気筒20内にその一部を挿通させるという施工法上の観点から、排気管20は可撓性を有することが好ましい。これによって、複雑な形状の排気筒30に対しても、その形状を追従させることができるため、排気筒30の内部への挿通が容易となる。また、排気管20は、その内部を排気が通過する観点から、耐酸性を有する材料を好適に採用することができる。本実施の形態のように、燃焼装置1が潜熱回収型の給湯装置である場合、排気とともに酸性のドレンが排出される場合があるためである。
【0049】
このため、排気管20の材質としては、たとえばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ四フッ化エチレンなどのフッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリルスチレン(MS)樹脂、メタクリル樹脂、AS樹脂(スチレンアクリロニトリルコポリマー)、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ビニル樹脂などの耐酸性を有する材料を採用することができる。
【0050】
主に
図1を参照して、排気筒30は、一方端部(
図1中下方)と他方端部(
図1中上方)とを有している。排気筒30の一方端部側は住宅200の屋内位置しており、排気筒30の他方端部側は、住宅200の屋外に位置している。つまり排気筒30は、住宅200の屋内から屋外へ延びるように設置されている。この排気筒30は、たとえば住宅200に既設されている排気筒である。
【0051】
主に
図1、
図4および
図5を参照して、接続配管40は、一方端部(
図1中下方)と他方端部(
図1中上方)とを有している。接続配管40の一方端部側は、燃焼装置1の接続部9aに接続されており(
図4)、接続配管40の他方端部側は、排気管20の外周面と排気筒30の内周面との間の領域A(
図1)内に挿通されている(
図5)。これにより、領域Aと、接続配管40の内部空間と、燃焼装置1の内部(筐体9の内部空間)とが連通する。
【0052】
接続配管40は可撓性を有することが好ましい。接続配管40が可撓性を有することにより、接続配管40の形状を排気管20や排気筒30の形状に追従させることができる。これにより、燃焼装置1の配置の自由度が高まる。
【0053】
たとえば、接続配管40が蛇腹配管である場合、高い可撓性を有することができる。また接続配管40をアルミニウム製にすることにより、接続配管40の自重を小さくすることができるとともに、ある程度の硬度を有することができるため、自重による変形を防止することができる。また、アルミニウム製の配管は比較的カット等の加工が容易であるため、たとえば排気管20の長さに容易に適合させることができる。
【0054】
主に、
図1および
図6を参照して、排気アダプタ50は、貫通孔50aを取り囲む環形状を有し、貫通孔50a内に排気管20が挿通されることにより、排気管20の外周面20aに取り付けられ、かつ排気筒30の内周面30aに取り付けられる。これにより、排気筒30の内周面と排気管20の外周面との間の領域Aと、燃焼装置用排気構造100の外部(屋外)とが分け隔てられるとともに、排気管20と排気筒30とが相互に固定される。
【0055】
たとえば、排気アダプタ50の外周面が排気筒30の内周面30aに嵌められ、排気アダプタ50の内周面が排気管20の外周面20aに嵌められた状態で、排気アダプタ50の内周面が排気管20の外周面20aを押圧しており、排気アダプタ50の外周面が排気筒30の内周面30aを押圧している。
【0056】
上記のような構成は、たとえば排気アダプタ50が弾性材料よりなることによって、容易となる。この弾性材料は、たとえば軟質の樹脂であることが好ましく、たとえばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、軟質PVC(polyvinyl chloride)、ゴアテックス(Gore-Tex)(登録商標)、ソフレックス(登録商標)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などであることが好ましい。また排気アダプタ50は、1種の弾性材料からなっていてもよく、また互いに異なる複数種の弾性材料が組み合わされて構成されていてもよい。
【0057】
これにより排気アダプタ50の外周面は排気筒30の内周面30aに密着し、排気アダプタ50のは排気管20の外周面20aに密着する。このため、排気アダプタ50によって排気管20と排気筒30とを強固に相互に固定できるとともに、排気管20の他方端部側(上端部側)から排出された排気が領域Aを通って屋内に逆流することを防止することができる。さらに、外部から領域Aに雨等が侵入することを防止することができる。
【0058】
主に
図6を参照して、排気トップ60は、排気筒30の他方端部側の先端(上端)に取り付けられている。この排気トップ60は排気筒30の外周側に取り付けられた外被りであってもよく、排気筒30の内周側に取り付けられた内被りであってもよい。これにより排気管20で導かれた排気は排気トップ60から住宅200の屋外に排気されることが可能となる。
【0059】
次に、本実施の形態の燃焼装置用排気構造の作用効果について説明する。
前述のように、屋内に設置済みの燃焼装置を新規の燃焼装置に取り換える場合、既設の排気筒を残し、その排気筒の内部に排気管を挿入することで、燃焼装置の取り替えに対応することができる。つまり燃焼装置で発生した排気は、排気筒の内部に挿通された排気管に導かれて、屋外に排出されることになる。
【0060】
この場合、単に排気筒に排気管を挿通しただけでは、排気管の揺れやずれにより、排気管と排気筒とが接触して排気筒内の汚れが落下したり、排気筒が破損したりしてしまう。また、排気管の重さ全体を燃焼装置側のみで支える必要があるため、燃焼装置への負荷が大きくなる。さらに、排気管の上端から排出された排気が、排気筒の内周面と排気管の外周面との間の領域を通って屋内に流入したり、当該領域から屋内に雨等が侵入するおそれもある。
【0061】
これに対し、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100によれば、排気管20と排気筒30とは、排気アダプタ50によって相互に固定されており、かつ領域Aと屋外とが分け隔てられている。したがって、燃焼装置1に加わる排気管20の重さによる負担が排気アダプタ50によって緩和されるため、燃焼装置1への上記のような負荷を低減することができる。さらに、排気管20の他方端部側から排出された排気が、排気筒30の内周面と排気管20の外周面との間の領域Aを通って屋内側に逆流することや、雨等の侵入を、排気アダプタ50によって防止することができる。
【0062】
また、燃焼装置用排気構造100において、領域Aは、燃焼装置1の筐体9の内部に連通している。具体的には、一方端部側が筐体9に設けられた接続部9aに接続され、他方端部側が領域A内に挿通されるように、接続配管40が配置されている。接続部9aには、接続口9aaが開口している。これにより、領域Aと、筐体9の内部空間とが、接続配管40の内部空間を介して連結される。
【0063】
ここで、燃焼装置1は、排気吸引燃焼方式の潜熱回収型の給湯装置である。このため、燃焼装置1の筐体1内の圧力は、燃焼装置1の外部(つまり屋内)と比して負圧となる。このため、一方端部にて燃焼装置1の内部と連通している接続配管40の内部もまた、燃焼装置1の外部と比して負圧となる。
【0064】
上記構成により、排気筒30の内部に挿通された排気管20に破損等が生じ、その破損個所から領域Aに排気が流出した場合、その排気は、領域Aよりも負圧の接続配管40の内部空間に吸い込まれることとなる。接続配管40の内部空間に吸い込まれた排気は、接続口9aaを介して筐体9の内部空間に導かれる。したがって、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100によれば、排気筒30の内部に挿通された排気管20に破損等が生じた場合であっても、排気の屋内への漏れを防止することができる。
【0065】
排気管20のうちの排気筒30の内部に挿通されている領域は、その外観を視認することが難しい。このため、この領域の排気管20に破損等が生じた場合、他の領域と比較して、早期に発見して補修することが難しい傾向がある。
【0066】
これに対し、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100によれば、上述のように、排気管20のうちの排気筒30の内部に挿通されている領域に破損等が生じた場合であっても、排気管20から領域Aに流出した排気を筐体9の内部空間に導くことができるため、破損等の早期発見が難しいことによる弊害(たとえば、漏れの継続)をなくすことができる。
【0067】
また本実施の形態では、上記のように排気吸引燃焼方式の給湯装置である燃焼装置1が用いられているため排気管20の径が小さくなった場合でも、いわゆる排気押込み方式の給湯装置に対してバーナ2による燃焼動作を安定させることができる。以下、そのことについて説明する。
【0068】
いわゆる排気押込み方式の給湯装置においては、燃焼ガスの流れの上流側から下流側に向かって、ファン、バーナ、一次熱交換器および二次熱交換器がこの順で配置されている。つまりバーナで生じた燃焼ガスがファンにより一次熱交換器および二次熱交換器を通って給湯装置の外部の排気管に流し込まれる。
【0069】
ファンから押し出された燃焼ガスは、排気管に到達する前に一次熱交換器および二次熱交換器による流路抵抗を受けるため、排気管直前における燃焼ガスの送風圧はこの流路抵抗分だけ低くなる。このため、径の小さい排気管内に燃焼ガスを押し込むためにはファンによる送風圧を高くする必要がある。しかしファンの送風圧を高くすると、バーナケース内の内圧が高くなる。このため、バーナに供給される燃料ガスの供給圧が低い場合、燃焼動作が安定しなくなる。
【0070】
これに対して本実施の形態の排気吸引燃焼方式によれば、燃焼ガスの流れの上流側から下流側に向かって、バーナ2、一次熱交換器3、二次熱交換器4およびファン6がこの順で配置されている。この方式ではファン6よりも上流側では、負圧となるため、ファン6の送風圧を高くする必要はない。これにより排気管20の径が小さくなった場合でもバーナケース内の内圧を低く維持できるため、バーナ2に供給される燃料ガスの供給圧が低くても燃焼動作を安定させることができる。
【0071】
また
図7を参照し、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100において、排気アダプタ50よりも燃焼装置1側にて、排気筒30の一方端部側と、接続配管40の他方端部側と、排気筒30の一方端部側の内側に位置する排気管20とを相互に固定する固定部80が設けられていてもよい。
【0072】
図7において、固定部80は、貫通孔を取り囲む環形状を有し、貫通孔内に排気管20が挿通されている。また、環形状の領域には、接続配管40の他方端部側が挿通される他の貫通孔が設けられている。
【0073】
これにより、領域Aと屋内の領域とを分け隔てることができ、領域Aに流出した排気を、より確実に接続配管40の内部空間に流入させることができ、かつ筐体9内に導くことができる。また排気管20を固定部80によって支持することができる、すなわち排気管20を排気アダプタ50と固定部80との2つの部材によって支持することができる。このため、排気管20の固定をより強固にすることができる。
【0074】
固定部80は、気密性の観点から、排気管20、排気筒30、および接続配管40をそれぞれ嵌めることが可能であることが好ましく、たとえば、弾性材料よりなる弾性体であるが好ましい。好ましい弾性材料は、排気アダプタ50の好ましい弾性材料として列挙した軟質の樹脂である。
【0075】
[第2の実施の形態]
本発明の一実施の形態として、第2の実施の形態に係る燃焼装置用排気構造の構成について
図8〜
図10を用いて説明する。
【0076】
主に
図8を参照して、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100は、燃焼装置1と、排気管20と、排気筒30と、接続配管40と、排気アダプタ50と、排気トップ60と、排気部70と、固定部80とを主に有している。この燃焼装置用排気構造100は、接続配管40と、接続配管40に接続される燃焼装置1の接続部9aと、固定部80が第1の実施の形態に係る燃焼装置用排気構造と異なる以外は、第1の実施の形態と同様である。このため、以下では、主に第1の実施の形態との相違点について説明する。
【0077】
主に
図8〜
図10を参照して、接続配管40は、一方端部(
図8中下方)と他方端部(
図8中上方)とを有しており、接続配管40の内部には、排気管20の一方端部側(
図8中下方側)が挿通されている。接続配管40の一方端部側は、燃焼装置1の接続部9aに接続されており(
図9)、接続配管40の他方端部側は、固定部80に接続されている(
図10)。つまり、本実施の形態において、排気管20と接続配管40とは、二重管構造となっている。
【0078】
主に
図9を参照して、燃焼装置1の筐体9の上面には、複数の接続口9aaが設けられており、複数の接続口9aaを取り囲み、かつ筐体9の上面から筐体9の外側に突出する管状の接続部9aが設けられている。接続部9aには、接続配管40が接続されており、これにより、接続配管40の内部空間と筐体9の内部空間(つまり燃焼装置1の内部空間)とが連通する。なお、接続口9aaは一つでもよく、また、環状に設けられた孔であってもよい。
【0079】
本実施の形態では、上述のように排気管20と接続配管40とが、二重管構造となっている。このため、排気管20に接続される排気部70と、接続配管40に接続される接続部9aともまた、二重管構造となっている。
【0080】
主に
図10を参照して、固定部80は、図中下方に突出する管状の第1固定部80aと、図中上方に突出する管状の第2固定部80bと、第1固定部80aの内周面側において図中下方に突出する管状の第3固定部80cと、第1〜第3固定部80a〜80cをつなぐ本体部80dとを有する。本体部80dには、第1固定部80aの内周面と第3固定部80cの外周面との間の領域と、第2固定部80bの内側の領域とを連通させる連通孔80eが設けられている。
【0081】
第1固定部80aの内周面と第3固定部80cの外周面との間の領域には、接続配管40の他方端部側(上端部側)が挿通されており、かつ第1固定部80aの内周面と接続配管40の他方端部側の外周面とは密着している。第2固定部80bの内周面側には、排気筒30の一方端部側(下端部側)が挿通されており、かつ第2固定部80bの内周面と排気筒30の一方端部側の外周面とは密着している。また第3固定部80cにより取り囲まれる貫通部には、排気管20が挿通されており、第3固定部80cの内周面と排気管20の外周面とは密着している。
【0082】
上記のような構成は、たとえば固定部80が弾性材料よりなることによって、容易となる。この弾性材料は、たとえば軟質の樹脂であることが好ましく、第1の実施形態において排気アダプタ50にて列挙した材料を好適に用いることができる。また、
図10に示すように、結束バンド81を用いて両部材を相互に密着させることもできる。
【0083】
上記の構成により、接続配管40の他方端部側(上端)と、排気筒30の一方端部側(下端)とが固定部80によって相互に固定される。また接続配管40と排気筒30とに周囲を取り囲まれる排気管20もまた、固定部80によって固定される。さらに、接続配管40の内周面と排気管20の外周面との間の領域B(
図10)は、固定部80の本体部80dに設けられた連通孔80eを介して、排気筒30の内周面と排気管20の外周面との間の領域Aと連通することができる。
【0084】
次に、本実施の形態の燃焼装置用排気構造の作用効果について説明する。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、排気アダプタ50を有することにより、燃焼装置1への負荷、排気の逆流、雨等の侵入を抑制することができる。また排気管20のうちの排気筒30の内部に挿通されている領域に破損等が生じた場合であっても、排気管20から領域Aに流出した排気を筐体9の内部空間に導くことができる。したがって、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100によれば、排気筒30の内部に挿通された排気管20に破損等が生じた場合であっても、排気の屋内への漏れを防止することができる。
【0085】
さらに本実施の形態によれば、排気筒30から露出する排気管20の一方端部側は、接続配管40の内部に挿通されている。つまり、排気管20の一方端部側は、接続配管40の内部空間に位置する。この構成により、排気管20の一方端部側にて破損等が生じた場合であっても、排気管20から領域Bに流出した排気を接続配管40の内部空間を介して筐体9の内部空間に導くことができる。したがって、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100によれば、排気筒30の内部に挿通されていない排気管20に破損等が生じた場合であっても、排気の屋内への漏れを防止することができる。
【0086】
また、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100は固定部80を有するため、排気管20を排気アダプタ50と固定部80との2つの部材によって支持することができる。このため、排気管20の固定をより強固にすることができる。さらに接続配管40の固定も可能となる。
【0087】
さらに、排気管20の材質が樹脂からなる場合、その材質によっては排気管20が紫外線によって劣化する場合がある。これに対し、本実施の形態の燃焼装置用排気構造100によれば、排気管20の一方端部側は接続配管40によってその外表面が覆われるため、紫外線が遮光され、よって紫外線による排気管20の劣化を防止することができる。
【0088】
また、排気管20が接続配管40によって覆われることにより、排気管20に直接外部の圧力が加わることを接続配管40によって緩和することができる。つまり接続配管40は排気管20の保護材として機能することができる。
【0089】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。