(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
半導体集積回路は、第1の電源電圧が供給可能である第1供給端子と、第2の電源電圧が供給可能である第2供給端子と、前記第1供給端子と前記第2供給端子とに接続された入力電圧選択回路と、第1電源スイッチと、第2電源スイッチとを具備して、
前記入力電圧選択回路は、パワーオンリセット回路と入力電圧検出回路と制御回路とパワーオンリセット補助回路とを含み、
前記パワーオンリセット回路は、前記第1供給端子への前記第1の電源電圧と前記第2供給端子への前記第2の電源電圧とのうちの少なくともいずれか一方の供給開始に応答して、パワーオンリセット信号を生成するパワーオンリセット動作を開始し、
前記パワーオンリセット動作の終了時に前記第1と第2のいずれかの電源電圧の前記第1と第2のいずれかの供給端子への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの供給が検出された供給端子に対応する電源スイッチをオン状態に制御して、
前記パワーオンリセット動作の終了時に前記第1および第2の電源電圧の両者の前記第1および第2の供給端子の両者への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの事前に設定された優先順位の高い優先順位を持った電源スイッチをオン状態に制御して、
前記高い優先順位を持った前記電源スイッチが前記オン状態に制御された後に、前記パワーオンリセット補助回路は前記第1および第2の電源電圧のうちの前記高い優先順位を持った前記電源スイッチに供給された電源電圧の停電を検出するものであり、
前記パワーオンリセット補助回路による前記停電の検出結果に応答して、前記パワーオンリセット回路は前記パワーオンリセット動作終了後に再度前記パワーオンリセット信号を生成する他のパワーオンリセット動作を実行するものであり、
前記パワーオンリセット回路の前記他のパワーオンリセット動作の終了時において、前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうち前記事前に設定された優先順位の低い優先順位を持った電源スイッチをオン状態に制御する
半導体集積回路。
第1の電源電圧が供給可能である第1供給端子と、第2の電源電圧が供給可能である第2供給端子と、前記第1供給端子と前記第2供給端子とに接続された入力電圧選択回路と、第1電源スイッチと、第2電源スイッチとを具備する半導体集積回路の動作方法であって、
前記入力電圧選択回路は、パワーオンリセット回路と入力電圧検出回路と制御回路とパワーオンリセット補助回路とを含み、
前記パワーオンリセット回路は、前記第1供給端子への前記第1の電源電圧と前記第2供給端子への前記第2の電源電圧とのうちの少なくともいずれか一方の供給開始に応答して、パワーオンリセット信号を生成するパワーオンリセット動作を開始し、
前記パワーオンリセット動作の終了時に前記第1と第2のいずれかの電源電圧の前記第1と第2のいずれかの供給端子への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの供給が検出された供給端子に対応する電源スイッチをオン状態に制御して、
前記パワーオンリセット動作の終了時に前記第1および第2の電源電圧の両者の前記第1および第2の供給端子の両者への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの事前に設定された優先順位の高い優先順位を持った電源スイッチをオン状態に制御して、
前記高い優先順位を持った前記電源スイッチが前記オン状態に制御された後に、前記パワーオンリセット補助回路は前記第1および第2の電源電圧のうちの前記高い優先順位を持った前記電源スイッチに供給された電源電圧の停電を検出するものであり、
前記パワーオンリセット補助回路による前記停電の検出結果に応答して、前記パワーオンリセット回路は前記パワーオンリセット動作終了後に再度前記パワーオンリセット信号を生成する他のパワーオンリセット動作を実行するものであり、
前記パワーオンリセット回路の前記他のパワーオンリセット動作の終了時において、前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうち前記事前に設定された優先順位の低い優先順位を持った電源スイッチをオン状態に制御する
半導体集積回路の動作方法。
【発明を実施するための形態】
【0024】
1.実施の形態の概要
まず、本願において開示される代表的な実施の形態についてその概要を説明する。代表的な実施の形態の概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号は、それが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0025】
〔1〕代表的な実施の形態による半導体集積回路(212)は、第1の電源電圧が供給可能である第1供給端子(T1)と、第2の電源電圧が供給可能である第2供給端子(T2)と、前記第1供給端子と前記第2供給端子とに接続された入力電圧選択回路(2124)と、第1電源スイッチ(SW1、SW2)と、第2電源スイッチ(SW3)とを具備する(
図2参照)。
【0026】
前記入力電圧選択回路(2124)は、パワーオンリセット回路(21244)と入力電圧検出回路(21248)と制御回路(21245、21246)とパワーオンリセット補助回路(2124X)とを含む(
図6参照)。
【0027】
前記パワーオンリセット回路のパワーオンリセット動作終了時に前記第1と第2のいずれか電源電圧の前記第1と第2のいずれかの供給端子への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの供給が検出された供給端子に対応する電源スイッチをオン状態に制御する。
【0028】
前記パワーオンリセット回路のパワーオンリセット動作終了時に前記第1および第2の電源電圧の両者の前記第1および第2の供給端子の両者への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの事前に設定された優先順序の高い優先順序を持った電源スイッチをオン状態に制御する。
【0029】
前記高い優先順序を持った前記電源スイッチが前記オン状態に制御された後に、前記パワーオンリセット補助回路(2124X)は前記第1および第2の電源電圧のうちの前記高い優先順序を持った前記電源スイッチに供給された電源電圧の停電を検出するものである。
【0030】
前記パワーオンリセット補助回路(2124X)による前記停電の検出結果に応答して、前記パワーオンリセット回路は他のパワーオンリセット動作を実行するものである。
【0031】
前記パワーオンリセット回路の前記他のパワーオンリセット動作の終了時において、前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうち前記事前に設定された優先順序の低い優先順序を持った電源スイッチをオン状態に制御するものである(
図6参照)。
【0032】
前記実施の形態の半導体集積回路(212)によれば、停電に応答して複数の電源から使用電源を再度選択する自動選択を実行することができる。
【0033】
好適な実施の形態では、前記第1供給端子(T1)への前記第1の電源電圧の供給と前記第2供給端子(T2)への前記第2の電源電圧の供給とに応答して、前記パワーオンリセット回路(21244)は、パワーオンリセット信号(POR)を生成する。
【0034】
前記入力電圧検出回路(21248)は前記第1供給端子(T1)への前記第1の電源電圧の前記供給に応答して第1電圧検出出力信号(Vdet1)を生成して、前記入力電圧検出回路(21248)は前記第2供給端子(T2)への前記第2の電源電圧の前記供給に応答して第2電圧検出出力信号(Vdet2)を生成する。
【0035】
前記制御回路(21245、21246)は、前記パワーオンリセット信号(POR)と前記第1電圧検出出力信号(Vdet1)と前記第2電圧検出出力信号(Vdet2)とに応答して、前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとを制御する。
【0036】
前記パワーオンリセット回路(21244)のパワーオンリセット動作終了に応答する前記パワーオンリセット信号(POR)のレベル変化のタイミングでは、前記入力電圧検出回路(21248)は前記第1供給端子(T1)への前記第1の電源電圧の前記供給と前記第2供給端子(T2)への前記第2の電源電圧の前記供給とを検出する。
【0037】
前記レベル変化の前記タイミングで、前記入力電圧検出回路が前記第1供給端子への前記第1の電源電圧の前記供給を検出するが前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の前記供給を検出しない第1の場合には、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記制御回路は前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオン状態とオフ状態に制御する。
【0038】
前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとがそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御されることにより、前記オン状態に制御された前記第1電源スイッチは前記第1供給端子に供給される前記第1の電源電圧を負荷(3、26)に供給する。
【0039】
前記レベル変化の前記タイミングで、前記入力電圧検出回路が前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の前記供給を検出するが前記第1供給端子への前記第1の電源電圧の前記供給を検出しない第2の場合には、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記制御回路は前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオフ状態とオン状態に制御する。
【0040】
前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとがそれぞれ前記オフ状態と前記オン状態に制御されることにより、前記オン状態に制御された前記第2電源スイッチは前記第2供給端子に供給される前記第2の電源電圧を前記負荷(3、26)に供給する。
【0041】
前記レベル変化の前記タイミングで、前記入力電圧検出回路が前記第1供給端子への前記第1の電源電圧の前記供給と前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の前記供給とを検出する第3の場合には、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記制御回路は前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの一方と他方をそれぞれオン状態とオフ状態に制御する。
【0042】
前記第3の場合に、前記制御回路に前記事前に設定された優先順序に従って前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの前記一方と前記他方とがそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御される。
【0043】
前記高い優先順序を持った前記電源スイッチである前記オン状態に制御された前記一方は、前記第1供給端子または前記第2供給端子に供給される前記第1の電源電圧または前記第2の電源電圧を前記負荷(3、26)に供給することを特徴とするものである。
【0044】
他の好適な実施の形態では、前記パワーオンリセット補助回路は、第1と第2の基準電圧発生回路(Ref_Gen3、4)と第1と第2の差動増幅器(DA3、4)と第1と第2のNチャネルMOSトランジスタ(Mn1、2)とを含むものである。
【0045】
前記第2供給端子に供給される前記第2の電源電圧が動作電源電圧として前記第1の基準電圧発生回路と前記第1の差動増幅器とに供給され、前記第1の基準電圧発生回路から生成される第1の基準電圧が前記第1の差動増幅器の非反転入力端子に供給され、前記第1の差動増幅器の反転入力端子は前記第1供給端子に供給される前記第1の電源電圧に応答する。
【0046】
前記第1の差動増幅器の出力信号によって前記第1のNチャネルMOSトランジスタのゲートが駆動され、前記第1のNチャネルMOSトランジスタのソースとドレインとは接地電位と前記パワーオンリセット回路とにそれぞれ接続される。
【0047】
前記第1供給端子に供給される前記第1の電源電圧が動作電源電圧として前記第2の基準電圧発生回路と前記第2の差動増幅器とに供給され、前記第2の基準電圧発生回路から生成される第2の基準電圧が前記第2の差動増幅器の非反転入力端子に供給され、前記第2の差動増幅器の反転入力端子は前記第2供給端子に供給される前記第2の電源電圧に応答する。
【0048】
前記第2の差動増幅器の出力信号によって前記第2のNチャネルMOSトランジスタのゲートが駆動され、前記第2のNチャネルMOSトランジスタのソースとドレインとは前記接地電位と前記パワーオンリセット回路とにそれぞれ接続される。
【0049】
前記第2供給端子の前記第2の電源電圧が前記第1の基準電圧発生回路と前記第1の差動増幅器とに前記動作電源電圧として供給される状態の前記第1供給端子に供給される前記第1の電源電圧の停電による前記第1の電源電圧の低下に応答して、前記第1の差動増幅器の前記出力信号は前記第1のNチャネルMOSトランジスタをオフ状態からオン状態に制御するものである。
【0050】
前記第1供給端子に供給される前記第1の電源電圧の前記停電によって前記第1のNチャネルMOSトランジスタがオン状態に制御されることに応答して、前記パワーオンリセット回路は他のパワーオンリセット動作を実行するものである。
【0051】
前記第1供給端子の前記第1の電源電圧が前記第2の基準電圧発生回路と前記第2の差動増幅器とに前記動作電源電圧として供給される状態の前記第2供給端子に供給される前記第2の電源電圧の停電による前記第2の電源電圧の低下に応答して、前記第2の差動増幅器の前記出力信号は前記第2のNチャネルMOSトランジスタをオフ状態からオン状態に制御するものである。
【0052】
前記第2供給端子に供給される前記第2の電源電圧の前記停電によって前記第2のNチャネルMOSトランジスタがオン状態に制御されることに応答して、前記パワーオンリセット回路は他のパワーオンリセット動作を実行することを特徴とするものである(
図6参照)。
【0053】
更に他の好適な実施の形態による半導体集積回路(212)は、前記負荷としての第1外部負荷(3)と第2外部負荷(26)とに前記第1の電源電圧または前記第2の電源電圧をそれぞれ供給する第1外部出力端子(T4)と第2外部出力端子(T3)を更に具備する。
【0054】
前記半導体集積回路(212)は、前記第1外部出力端子と前記第2外部出力端子との間に接続された出力PチャネルMOSトランジスタ(Mp0)を更に具備する。
【0055】
前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチのいずれかがオン状態に制御される場合には、前記制御回路(21245、21246)により前記出力PチャネルMOSトランジスタ(Mp0)がオン状態に制御される。
【0056】
前記出力PチャネルMOSトランジスタが前記オン状態に制御されることによって、前記第2外部負荷に前記第1の電源電圧または前記第2の電源電圧が前記出力PチャネルMOSトランジスタと前記第2外部出力端子(T3)とを介して供給可能とされたことを特徴とするものである(
図2、
図6参照)。
【0057】
より好適な実施の形態では、前記第1外部出力端子(T4)は、能動デバイスとしての他の半導体集積回路である前記第1外部負荷(3)に前記第1の電源電圧または前記第2の電源電圧を供給することが可能なように構成されたものである。
【0058】
前記出力PチャネルMOSトランジスタと前記第2外部出力端子とは、バッテリーである前記第2外部負荷(26)に前記第1の電源電圧または前記第2の電源電圧を供給することが可能なように構成されたことを特徴とするものである(
図2参照)。
【0059】
他のより好適な実施の形態では、前記入力電圧選択回路(2124)は、入力電圧選択スイッチ(21242)と、ゲート駆動回路(21249)とを更に含む。
【0060】
前記入力電圧選択スイッチは第1入力PチャネルMOSトランジスタ(Mp1)と第2入力PチャネルMOSトランジスタ(Mp2)を含み、前記第1入力PチャネルMOSトランジスタのソースが前記第1供給端子と接続され、前記第2入力PチャネルMOSトランジスタのソースが前記第2供給端子と接続される。
【0061】
前記パワーオンリセット回路(21244)のパワーオンリセット期間において、前記ゲート駆動回路(21249)は、前記入力電圧選択スイッチの前記第1入力PチャネルMOSトランジスタと前記第2入力PチャネルMOSトランジスタとの両者をオン状態に制御する。
【0062】
前記パワーオンリセット期間において、前記第1入力PチャネルMOSトランジスタのドレインもしくは前記第2入力PチャネルMOSトランジスタのドレインから、前記パワーオンリセット回路に供給される動作電圧(Vcc)が生成されることを特徴とするものである(
図6参照)。
【0063】
更に他のより好適な実施の形態では、前記第1の場合には、前記ゲート駆動回路は、前記入力電圧選択スイッチの前記第1入力PチャネルMOSトランジスタと前記第2入力PチャネルMOSトランジスタをオン状態とオフ状態とにそれぞれ制御する。
【0064】
前記第2の場合には、前記ゲート駆動回路は、前記入力電圧選択スイッチの前記第1入力PチャネルMOSトランジスタと前記第2入力PチャネルMOSトランジスタをオン状態とオフ状態とにそれぞれ制御する。
【0065】
前記第3の場合には、前記制御回路に事前に設定された前記優先順序に従って、前記ゲート駆動回路は、前記入力電圧選択スイッチの前記第1入力PチャネルMOSトランジスタと前記第2入力PチャネルMOSトランジスタの一方と他方をオン状態とオフ状態とにそれぞれ制御することを特徴とする(
図6参照)。
【0066】
別のより好適な実施の形態では、前記入力電圧選択回路(2124)は、第1入力端子(Node1)と第2入力端子(Node2)と出力端子を持つ電圧比較・選択回路(21243)を更に含む。
【0067】
前記電圧比較・選択回路の前記第1入力端子(Node1)は、前記入力電圧選択スイッチの前記第1入力PチャネルMOSトランジスタの前記ドレインに接続される。
【0068】
前記電圧比較・選択回路の前記第2入力端子(Node2)は、前記入力電圧選択スイッチの前記第2入力PチャネルMOSトランジスタの前記ドレインに接続される。
【0069】
前記電圧比較・選択回路の前記出力端子から、前記パワーオンリセット回路に供給される前記動作電圧が生成される。
【0070】
前記電圧比較・選択回路は前記第1入力端子の電圧と前記第2入力端子の電圧を比較して高い電圧を選択することにより、当該高い電圧を前記出力端子から前記パワーオンリセット回路に供給される前記動作電圧として出力することを特徴とするものである(
図6参照)。
【0071】
更に別のより好適な実施の形態では、前記第1の場合の発生により、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとがそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御された後に(
図9:S905)、前記入力電圧検出回路(2124)が前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の供給を検出する第4の場合が発生する(
図9:S910)。
【0072】
前記第4の場合の発生に応答して、前記第3の場合と同様に前記制御回路は、前記制御回路に事前に設定された前記優先順序に従って前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの前記一方と前記他方とをそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御する(
図9:S911)。
【0073】
前記第2の場合の発生により、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとがそれぞれ前記オフ状態と前記オン状態に制御された後に(
図9:S907)、前記入力電圧検出回路(2124)が前記第1供給端子への前記第1の電源電圧の供給を検出する第5の場合が発生する(
図9:S912)。
【0074】
前記第5の場合の発生に応答して、前記第3の場合と同様に前記制御回路は、前記制御回路に事前に設定された前記優先順序に従って前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの前記一方と前記他方とをそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御する(
図9:S913)。
【0075】
前記第3の場合の発生により、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの前記一方と前記他方とがそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御された後に(
図9:S919)、前記入力電圧検出回路(2124)が前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の供給を検出する第6の場合が発生する(
図9:S914)。
【0076】
前記第6の場合の発生に応答して、前記第3の場合と同様に前記制御回路は、前記制御回路に事前に設定された前記優先順序に従って前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの前記一方と前記他方とをそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御することを特徴とするものである(
図9:S915)。
【0077】
具体的な実施の形態では、前記第1の場合の発生により、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとがそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態に制御された後に(
図10:S905)、前記入力電圧検出回路(2124)が前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の供給を検出する第4の場合が発生する(
図10:S1000)。
【0078】
前記第4の場合の発生に応答して、前記半導体集積回路は前記第1外部負荷としての前記他の半導体集積回路に前記第4の場合の発生を通知することが可能とされる(
図8:S1001)。
【0079】
前記第4の場合の前記発生の第1の通知に応答して、前記他の半導体集積回路から前記半導体集積回路に供給される第1の指示に従って、前記制御回路は前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとを制御するものである(
図10:S1001−1002)。
【0080】
前記第1の指示に従って、前記制御回路は、前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオン状態とオフ状態に制御するか(
図10:S905)、もしくは前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオフ状態とオン状態に制御する(
図10:S1002)。
【0081】
前記第2の場合の発生により、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとがそれぞれ前記オフ状態と前記オン状態に制御された後に(
図10:S907)、前記入力電圧検出回路(2124)が前記第1供給端子への前記第1の電源電圧の供給を検出する第5の場合が発生する(
図10:S912)。
【0082】
前記第5の場合の発生に応答して、前記半導体集積回路は前記第1外部負荷としての前記他の半導体集積回路に前記第5の場合の発生を通知することが可能とされる(
図10:S1003)。
【0083】
前記第5の場合の前記発生の第2の通知に応答して、前記他の半導体集積回路から前記半導体集積回路に供給される第2の指示に従って、前記制御回路は前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとを制御するものである(
図10:S1004−1005)。
【0084】
前記第2の指示に従って、前記制御回路は、前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオフ状態とオン状態とに制御するか(
図10:S907)、もしくは前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオン状態とオフ状態に制御する(
図10:S1005)。
【0085】
前記第3の場合の発生により、前記パワーオンリセット動作終了の後に前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチの前記一方と前記他方とがそれぞれ前記オン状態と前記オフ状態とに制御された後に(
図10:S909)、前記入力電圧検出回路(2124)が前記第2供給端子への前記第2の電源電圧の供給を検出する第6の場合が発生する(
図10:S914)。
【0086】
前記第6の場合の発生に応答して、前記半導体集積回路は前記第1外部負荷としての前記他の半導体集積回路に前記第6の場合の発生を通知することが可能とされる(
図10:S1006)。
【0087】
前記第6の場合の前記発生の第3の通知に応答して、前記他の半導体集積回路から前記半導体集積回路に供給される第3の指示に従って、前記制御回路は前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとを制御するものである(
図10:S1007−1008)。
【0088】
前記第3の指示に従って、前記制御回路は、前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオン状態とオフ状態とに制御するか(
図10:S909)、もしくは前記第1電源スイッチと前記第2電源スイッチとをそれぞれオフ状態とオン状態に制御することを特徴とするものである(
図10:S1008)。
【0089】
より具体的な実施の形態による半導体集積回路(212)は、前記第1供給端子(T1)と前記第1電源スイッチ(SW1、SW2)との間に並列接続された降圧DC−DCコンバータ(2121)とリニア・レギュレータ(2122)を更に具備する。
【0090】
前記リニア・レギュレータは、前記第1供給端子への前記第1の電源電圧の前記供給による電源投入直後に即座動作するシリーズレギュレータとして動作するものである。
【0091】
前記降圧DC−DCコンバータ2121は、前記リニア・レギュレータよりも高い電力効率を有するスイッチングレギュレータとして動作することを特徴とするものである(
図2参照)。
【0092】
最も具体的な実施の形態は、前記第1供給端子(T1)に第1ショットキーダイオード(D1)を介してワイヤレス給電の電源電圧と第2ショットキーダイオード(D2)を介してAC電源接続インターフェース(24)のAC−DC変換電源電圧とが供給可能なように、前記第1供給端子(T1)が構成されたものである。
【0093】
前記第2供給端子(T2)にUSB接続インターフェース(23)のUSB電源電圧が供給可能なように、前記第2供給端子(T2)が構成されたことを特徴とするものである(
図2参照)。
【0094】
〔2〕別の観点の代表的な実施の形態は、第1の電源電圧が供給可能である第1供給端子(T1)と、第2の電源電圧が供給可能である第2供給端子(T2)と、前記第1供給端子と前記第2供給端子とに接続された入力電圧選択回路(2124)と、第1電源スイッチ(SW1、SW2)と、第2電源スイッチ(SW3)とを具備する半導体集積回路(212)の動作方法である(
図2参照)。
【0095】
前記入力電圧選択回路(2124)は、パワーオンリセット回路(21244)と入力電圧検出回路(21248)と制御回路(21245、21246)とパワーオンリセット補助回路(2124X)とを含む(
図6参照)。
【0096】
前記パワーオンリセット回路のパワーオンリセット動作終了時に前記第1と第2のいずれか電源電圧の前記第1と第2のいずれかの供給端子への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの供給が検出された供給端子に対応する電源スイッチをオン状態に制御する。
【0097】
前記パワーオンリセット回路のパワーオンリセット動作終了時に前記第1および第2の電源電圧の両者の前記第1および第2の供給端子の両者への供給を前記入力電圧検出回路が検出する場合には、その検出に応答した前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうちの事前に設定された優先順序の高い優先順序を持った電源スイッチをオン状態に制御する。
【0098】
前記高い優先順序を持った前記電源スイッチが前記オン状態に制御された後に、前記パワーオンリセット補助回路(2124X)は前記第1および第2の電源電圧のうちの前記高い優先順序を持った前記電源スイッチに供給された電源電圧の停電を検出するものである。
【0099】
前記パワーオンリセット補助回路(2124X)による前記停電の検出結果に応答して、前記パワーオンリセット回路は他のパワーオンリセット動作を実行するものである。
【0100】
前記パワーオンリセット回路の前記他のパワーオンリセット動作の終了時において、前記制御回路は前記第1および第2の電源スイッチのうち前記事前に設定された優先順序の低い優先順序を持った電源スイッチをオン状態に制御するものである(
図6参照)。
【0101】
前記実施の形態の半導体集積回路(212)によれば、停電に応答して複数の電源から使用電源を再度選択する自動選択を実行することができる。
【0102】
2.実施の形態の詳細
次に、実施の形態について更に詳述する。尚、発明を実施するための最良の形態を説明するための全図において、前記の図と同一の機能を有する部品には同一の符号を付して、その繰り返しの説明は省略する。
【0103】
[実施の形態1]
《多機能携帯電話の構成》
図1は、実施の形態1によるバッテリー充電制御のための半導体集積回路212が搭載された多機能携帯電話の構成を示す図である。
【0104】
図1に示した多機能携帯電話は、送電回路1と受電回路2と受電側システム3とによって構成されている。特に
図1に示した多機能携帯電話では、送電側アンテナコイル13からのRF信号が受信側アンテナコイル25によって受信されることにより2次電池26の充電と受電側システム3への電源供給とが実行される。
【0105】
《送信側の送電回路》
図1に示したように、ワイヤレス電力伝送システムの送信側の送電回路1にはACアダプタ10を介してAC電源が供給される。送電回路1は、マイクロコントローラユニット(MCU)11と送電制御回路12とによって構成され、マイクロコントローラユニット(MCU)11は認証処理機能111と暗号処理機能112とを有し、送電制御回路12は整流回路121とRFドライバ122を含み、RFドライバ122は送電側アンテナコイル13と接続される。
【0106】
ACアダプタ10を介して供給されるAC電源が整流回路121によって整流・平滑されることによって生成されるDC電源電圧が、送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11とRFドライバ122等とに供給される。送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11の認証処理機能111と暗号処理機能112とは、受電回路2である多機能携帯電話のユーザーが正当な使用権利を有するユーザーか否か等を判断するための相互認証処理と通信データの改竄を防止するための暗号処理とをそれぞれ実行するものである。すなわち、送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11は、受電回路2に含まれるマイクロコントローラユニット(MCU)22の認証処理機能221と暗号処理機能222との間の通信プロトコルに関する暗号鍵の生成と保持と更新と削除等に関係する鍵管理動作を実行するものである。
【0107】
その結果、送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11によって受電回路2である多機能携帯電話のユーザーが正当な使用権利を有するユーザーであることが判定されると、RFドライバ122は図示しないRF発振器から生成されるRF発振出力信号に応答して送電側アンテナコイル13に供給されるRF駆動信号を生成する。更に、送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11からの認証処理と暗号処理との通信データは、RFドライバ122と送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25を介して受電回路2に供給される。
【0108】
《受信側の受電回路》
図1に示したように、ワイヤレス電力伝送システムの受信側の受電回路2は受電制御回路21とマイクロコントローラユニット(MCU)22とによって構成され、マイクロコントローラユニット(MCU)22は認証処理機能221と暗号処理機能222を有し、受電制御回路21は整流回路211とバッテリー充電制御のための半導体集積回路212とを含むものである。
【0109】
図1に示したワイヤレス電力伝送システムでは、最初に送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11と受電回路2のマイクロコントローラユニット(MCU)22との間で上述した通信プロトコルに従った通信が、送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介して実行される。この通信のために、受電回路2では、受電制御回路21とマイクロコントローラユニット(MCU)22との間でシリアル通信と電源供給等が可能とされたものである。送電回路1のマイクロコントローラユニット(MCU)11によって受電回路2である多機能携帯電話のユーザーが正当な使用権利を有するユーザーであることが判定されると、RFドライバ122から生成されるRF駆動信号が受電回路2に送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介して供給される。
【0110】
送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介して供給されるRF駆動信号が整流回路211によって整流・平滑されることによって生成されるDC電源電圧が、半導体集積回路212とマイクロコントローラユニット(MCU)22とに供給される。整流回路211から半導体集積回路212に供給されるDC電源電圧は、2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3の電源供給にも使用される。
【0111】
ワイヤレス電力伝送システムの受信側が多機能携帯電話である場合には、受電側システム3はアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサや液晶表示ドライバICやRF信号処理半導体集積回路(RFIC)やメインメモリやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等を含むものである。
【0112】
また、ワイヤレス電力伝送システムの受信側がタブレットPCのような携帯型パーソナルコンピュータである場合には、受電側システム3は中央処理ユニット(CPU)とハードディスク置き換えの大規模記憶容量のフラッシュメモリストレージを更に含むものである。
【0113】
更にバッテリー充電制御とシステム電源供給のための半導体集積回路212には、整流回路211により生成されるDC電源電圧以外にも、USB接続インターフェース23からのUSB電源電圧とAC電源接続インターフェース24からのAC電源電圧の整流・平滑により生成されるAC−DC変換電源電圧とが供給可能とされる。従って、バッテリー充電制御とシステム電源供給とのための半導体集積回路212は、整流回路211のDC電源電圧とUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧とAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧の複数の電源電圧からバッテリー充電制御とシステム電源供給のための電源電圧を自動選択する機能を有するものである。尚、USBは、Universal Serial Busの略である。
【0114】
《バッテリー充電制御のための半導体集積回路の構成》
図2は、
図1に示した実施の形態1によるバッテリー充電制御のための半導体集積回路212の構成を示す図である。
【0115】
図2に示すように、バッテリー充電制御とシステム電源供給のための半導体集積回路212は、降圧DC−DCコンバータ2121とリニア・レギュレータ2122とUSB種別検出回路2123と入力電圧検出回路2124と外部インターフェース2125と内蔵レギュレータ2126とゲート駆動制御回路2127とを含んでいる。更に、バッテリー充電制御とシステム電源供給のための半導体集積回路212は、PチャネルMOSトランジスタMp0とスイッチSW1、SW2、SW3、SW4とを含んでいる。
【0116】
第1入力電圧1の供給端子T1には第1ショットキーダイオードD1を介して送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧と第2ショットキーダイオードD2を介してAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧とが供給され、第2入力電圧2の供給端子T2にはUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧が供給される。ショットキーダイオードD1、D2は、送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧とAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧との間で逆流防止素子として機能する一方、PN接合ダイオードと比較して低い順方向電圧で電源電圧を伝達する電圧伝達素子として機能する。尚、送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧は5.5ボルトから20ボルトの電圧であり、AC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧は略7ボルトの電圧であり、USB接続インターフェース23のUSB電源電圧は5ボルトの電圧である。
【0117】
降圧DC−DCコンバータ2121には、外部端子DDOUT1(T5)、DDOUT2(T6)を介してインダクターL1と容量C1とが接続されている。従って、降圧DC−DCコンバータ2121はリニア・レギュレータ2122よりも電源投入時の起動が遅いが、リニア・レギュレータ2122よりも高い電力効率を有するスイッチングレギュレータとして動作する。一方、リニア・レギュレータ2122は、電源投入の直後に即座に動作するシリーズレギュレータとして動作するものである。
【0118】
すなわち、降圧DC−DCコンバータ2121とリニア・レギュレータ2122は、5.5ボルトから20ボルトの送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧もしくは略7ボルトのAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧から3.5ボルトから5ボルトのシステム供給電圧を生成する。従って、降圧DC−DCコンバータ2121とリニア・レギュレータ2122からの5ボルトのシステム供給電圧は、スイッチSW2、SW4と外部端子SYS(T4)とを介して受電側システム3に供給される一方、5ボルトのUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧は、スイッチSW3と外部端子SYS(T4)とを介して受電側システム3に供給される。
【0119】
USB種別検出回路2123は、USB接続インターフェース23の差動データ信号D+、D−のビットレートもしくは第2入力電圧2の供給端子T2の給電能力からUSB接続インターフェース23がUSB1.1またはUSB1.0とUSB2.0とUSB3.0とのいずれの種別であるかを検出する。
【0120】
入力電圧検出回路2124は起動時の動作モード選択のために第1入力電圧1の供給端子T1の電圧検出と第2入力電圧2の供給端子T2の供給端子の電圧検出とを実行して、更にスイッチSW1、SW2、SW3、SW4のオンオフ制御と降圧DC−DCコンバータ2121、内蔵レギュレータ2126、ゲート駆動制御回路2127の制御とを実行する。更に入力電圧検出回路2124は、USB種別検出回路2123の制御を実行するとともに外部インターフェース2125を介してUSB種別検出回路2123によるUSB種別検出データをマイクロコントローラユニット(MCU)22と受電側システム3とに供給する機能を有するものである。
【0121】
従って、外部インターフェース2125は、受電側システム3およびマイクロコントローラユニット(MCU)22とクロックおよびシリアルデータの双方向通信を実行する。
【0122】
内蔵レギュレータ2126には、降圧DC−DCコンバータ2121またはリニア・レギュレータ2122を介して送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧またはAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧が供給されるか、もしくはUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧が供給される。その結果、内蔵レギュレータ2126から1.8ボルトの動作電圧V
DD18と3.0ボルトの動作電圧V
DD30とが生成され、マイクロコントローラユニット(MCU)22に供給される。
【0123】
PチャネルMOSトランジスタMp0は入力電圧検出回路2124およびゲート駆動制御回路2127によってオン状態に駆動制御されることによって、外部端子SYS(T4)の3.5ボルト〜5ボルトのシステム供給電圧を外部端子BAT(T3)を介して2次電池26に供給することで、2次電池26の充電が実行される。例えば、2次電池26は多機能携帯電話等に内蔵されるリチウムイオン電池であって、その充電電流は略0.5A〜1.0の比較的大きな電流となる。
【0124】
更にゲート駆動制御回路2127は、PチャネルMOSトランジスタMp0が外部端子SYS(T4)と外部端子BAT(T3)との間で双方向に導通するようにPチャネルMOSトランジスタMp0のゲートを駆動する出力信号を生成する。従って、2次電池26の充電が実行される期間では外部端子SYS(T4)から外部端子BAT(T3)へ2次電池26の充電電流が流される一方、それと反対に2次電池26の放電によるバッテリー動作期間では外部端子BAT(T3)から外部端子SYS(T4)へ2次電池26の放電電流が流されるものである。また更にゲート駆動制御回路2127は、2次電池26の充電動作と放電動作との間に充電電流と放電電流との電流制御を実行することよって過充電と過放電とを防止する機能を有するものである。
【0125】
《半導体集積回路の外部端子の機能》
図3は、
図2に示した実施の形態1によるバッテリー充電制御のための半導体集積回路212の外部端子の機能を示す図である。
【0126】
図3に示すように、第1入力電圧1の外部供給端子は、第1ショットキーダイオードD1または第2ショットキーダイオードD2を介して送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧またはAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧を供給する機能を有するものである。
【0127】
更に、第2入力電圧2の外部供給端子は、USB接続インターフェース23のUSB電源電圧を供給する機能を有している。
【0128】
差動データ信号D+の外部供給端子は、USB接続インターフェース23の差動データの非反転入力信号D+を供給する機能を有する。
【0129】
更に、差動データ信号D−の外部供給端子は、USB接続インターフェース23の差動データの反転入力信号D−を供給する機能を有する。
【0130】
クロックの外部入出力端子は、外部インターフェース2125のクロックの双方向通信を実行する機能を有する。
【0131】
更にシリアルデータの外部入出力端子は、外部インターフェース2125のシリアルデータの双方向通信を実行する機能を有する。
【0132】
外部端子DDOUT1は、降圧DC−DCコンバータ2121でのスイッチングレギュレータ動作によるスイッチング出力信号を出力する機能を有する。
【0133】
更に、外部端子DDOUT2は、インダクターL1と容量C1とから構成されるローパスフィルタを通過した降圧DC−DCコンバータ2121の出力電圧を出力する機能を有する。
【0134】
外部端子SYSは、受電側システム3へ電源電圧を出力する機能を有する。
【0135】
外部端子BATは、2次電池26を接続する機能を有する。
【0136】
外部端子V
DD18は、1.8ボルトの動作電圧V
DD18をマイクロコントローラユニット(MCU)22に出力する機能を有する。
【0137】
外部端子V
DD30は、3.0ボルトの動作電圧V
DD30をマイクロコントローラユニット(MCU)22に出力する機能を有する。
【0138】
《本発明の比較参考例による入力電圧検出回路の構成》
図4は、本発明の比較参考例として本発明に先立って本発明者によって検討された半導体集積回路212の起動時の動作モード選択のための入力電圧検出回路2124の構成を示す図である。
【0139】
図4に示すように、本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124は、リニア・レギュレータ21241と入力電圧選択スイッチ21242と電圧比較・選択回路21243と第1基準電圧発生回路Ref_Gen1と第1バッファ回路BA1と第2バッファ回路BA2とパワーオンリセット回路21244とを含んでいる。更に入力電圧検出回路2124は、制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とクロック発生回路21247と入力電圧検出回路21248とゲート駆動回路21249とを含んでいる。
【0140】
図4の左上部に示したように、第1入力電圧1の供給端子T1には送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧とAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧とが供給され、第2入力電圧2の供給端子T2にはUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧が供給される。
【0141】
第1入力電圧1の供給端子T1の5.5ボルトから20ボルトの電圧を有するワイヤレス給電の電源電圧またはAC−DC変換電源電圧はリニア・レギュレータ21241によって略5ボルトの出力電源電圧Voutに変換され、略5ボルトの出力電源電圧Voutは入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1のソースとゲート駆動回路21249とに供給される。
【0142】
第2入力電圧2の供給端子T2に供給される5ボルトの電圧を有するUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧は、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp2のソースに供給される。
【0143】
入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1のゲートはゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gによって駆動され、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp2のゲートはゲート駆動回路21249の第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gによって駆動される。電源投入時の以下に詳述するパワーオンリセット期間ではゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはともにローレベルに設定されるので、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはともにオン状態に制御される。
【0144】
電圧比較・選択回路21243はPチャネルMOSトランジスタMp3とPチャネルMOSトランジスタMp4と差動増幅器DA1とによって構成されることによって、第1ノードNode1の電圧と第2ノードNode2の電圧を比較して、第1ノードNode1の電圧と第2ノードNode2の電圧との高い電圧を選択して出力電圧Vccとして生成する。第1ノードNode1はPチャネルMOSトランジスタMp3のソースと差動増幅器DA1の反転入力端子−とに接続され、第2ノードNode2はPチャネルMOSトランジスタMp4のソースと差動増幅器DA1の非反転入力端子+とに接続される。差動増幅器DA1の非反転出力端子+と反転出力端子−とはPチャネルMOSトランジスタMp3のゲートとPチャネルMOSトランジスタMp4のゲートとそれぞれ接続されて、PチャネルMOSトランジスタMp3のドレインとPチャネルMOSトランジスタMp4のドレインとは共通接続され出力電圧Vccを生成する。
【0145】
電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccは、差動増幅器DA1と第1基準電圧発生回路Ref_Gen1と第1バッファ回路BA1と第2バッファ回路BA2とに動作電源電圧として供給される。
【0146】
第1基準電圧発生回路Ref_Gen1は、電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccを動作電源電圧として動作することによって、基準電圧V
REFを生成する。
【0147】
第1バッファ回路BA1と第2バッファ回路BA2は、第1基準電圧発生回路Ref_Gen1から生成される基準電圧V
REFに応答して、基準電圧V
REFの電圧レベルに比例したアナログ回路電源電圧AV
DDとデジタル回路電源電圧DV
DDとをそれぞれ生成する。
【0148】
パワーオンリセット回路21244は、第2基準電圧発生回路Ref_Gen2と差動増幅器DA2と抵抗Rpと容量Cpと第3バッファ回路BA3とによって構成される。パワーオンリセット回路21244の第2基準電圧発生回路Ref_Gen2と差動増幅器DA2には第2バッファ回路BA2により生成されるデジタル回路電源電圧DV
DDが供給され、差動増幅器DA2の非反転入力端子+と反転入力端子−とにデジタル回路電源電圧DV
DDと第2基準電圧発生回路Ref_Gen2から生成される基準電圧V
BBとがそれぞれ供給される。
【0149】
パワーオンリセット回路21244の差動増幅器DA2の出力電圧は抵抗Rpの一端に供給されて、抵抗Rpの他端は容量Cpの一端と第3バッファ回路BA3の入力端子とに接続されて、容量Cpの他端は接地電位に接続される。パワーオンリセット期間に第3バッファ回路BA3から生成されるローレベルのパワーオンリセット信号PORは、制御ロジック回路21245の反転リセット入力端子/Resetと入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246の反転リセット入力端子/Resetとに供給される。
【0150】
電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccと第2バッファ回路BA2からのデジタル回路電源電圧DV
DDとが供給されるクロック発生回路21247から生成されるクロック信号は、制御ロジック回路21245のクロック入力端子CLKと入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246のクロック入力端子CLKとに供給される。
【0151】
入力電圧検出回路2124の制御ロジック回路21245は、
図2の実施の形態1による半導体集積回路212の全体の動作を制御する。すなわち、
図4に示す入力電圧検出回路2124に接続されたアナログ回路2128は、
図2に示した半導体集積回路212の降圧DC−DCコンバータ2121とリニア・レギュレータ2122とUSB種別検出回路2123と内蔵レギュレータ2126とゲート駆動制御回路2127とのアナログ回路を含んだものである。従って、これらのアナログ回路の動作は、全て
図4に示した入力電圧検出回路2124の制御ロジック回路21245によって制御される。尚、アナログ回路2128には、電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccと第1バッファ回路BA1からのアナログ回路電源電圧AV
DDとが供給される。
【0152】
更に入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246の動作も、同様に
図4に示した入力電圧検出回路2124の制御ロジック回路21245によって制御される。
【0153】
また更に、
図2に示したスイッチSW1、SW2、SW3、SW4と内蔵レギュレータ2126とゲート駆動制御回路2127の動作も、同様に
図4に示した入力電圧検出回路2124の制御ロジック回路21245によって制御される。
【0154】
入力電圧検出回路21248には、電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccと第1バッファ回路BA1からのアナログ回路電源電圧AV
DDとが供給される。パワーオンリセット期間の経過後において入力電圧検出回路21248は、第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電またはAC−DC変換の電源電圧の電圧レベルと第2入力電圧2の供給端子T2のUSB電源電圧の電圧レベルを検出する。その結果、入力電圧検出回路21248からの2ビットの電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2は、制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とに供給される。すなわち、電圧検出出力信号Vdet1は第1入力電圧1の供給端子T1へのワイヤレス給電またはAC−DC変換の電源電圧の供給有無を検出したものであり、また電圧検出出力信号Vdet2は第2入力電圧2の供給端子T2へのUSB電源電圧の供給有無を検出したものである。
【0155】
パワーオンリセット期間の経過後に、2ビットの電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2に応答した入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246の出力信号によってゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとの一方と他方とがそれぞれローレベルとハイレベルに設定され、使用電源の自動選択が実行される。
【0156】
ハイレベルの電圧検出出力信号Vdet1によって第1入力電圧1の供給端子T1への電源電圧の供給が検出され、ローレベルの電圧検出出力信号Vdet2によって第2入力電圧2の供給端子T2への電源電圧の非供給が検出された場合を想定する。この場合には、レベルの相違する電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2に応答して制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に制御する一方、スイッチSW3をオフ状態に制御する。その結果、第1入力電圧1の供給端子T1からの供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。更にこの場合には、ゲート駆動回路21249は、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれローレベルとハイレベルとに設定する。更に電圧比較・選択回路21243は第1ノードNode1の電圧が第2ノードNode2よりも高いことを検出して、第1ノードNode1の第1入力電圧1の供給端子T1の供給電圧が電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccとして生成される。
【0157】
ローレベルの電圧検出出力信号Vdet1によって第1入力電圧1の供給端子T1への電源電圧の非供給が検出され、ハイレベルの電圧検出出力信号Vdet2によって第2入力電圧2の供給端子T2への電源電圧の供給が検出された場合を想定する。この場合には、レベルの相違する電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2に応答して制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオフ状態に制御する一方、スイッチSW3をオン状態に制御する。その結果、第2入力電圧2の供給端子T2からの供給電圧が、スイッチSW3とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。更にこの場合には、ゲート駆動回路21249は、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれハイレベルとローレベルとに設定する。更に電圧比較・選択回路21243は第2ノードNode2の電圧が第1ノードNode1よりも高いことを検出して、第2ノードNode2の第2入力電圧2の供給端子T2の供給電圧が電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccとして生成される。
【0158】
入力電圧検出回路21248の2ビットの電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2により第1入力電圧1の供給端子T1へのワイヤレス給電またはAC−DC変換の電源電圧の供給と第2入力電圧2の供給端子T2へのUSB電源電圧の供給とが同時に検出された場合を、想定する。この場合には、ともにハイレベルである電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2に応答して制御ロジック回路21245は、リニア・レギュレータ21241の略5ボルトの出力電源電圧Voutの電圧レベルを調整する。
【0159】
すなわち、同時に検出された第1入力電圧1の供給端子T1の供給電圧が第2入力電圧2の供給端子T2の供給電圧より優先される場合には、リニア・レギュレータ21241の略5ボルトの出力電源電圧Voutを第2入力電圧2の供給端子T2に供給される5ボルトの電圧を有するUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧よりも高い例えば5.2ボルトに設定する。更に、制御ロジック回路21245によって制御されるゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはローレベルとハイレベルとにそれぞれ設定される。その結果、電圧比較・選択回路21243は第1ノードNode1の電圧が第2ノードNode2よりも高いことを検出して、第1ノードNode1の第1入力電圧1の供給端子T1の供給電圧が電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccとして生成される。更に制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に制御する一方、スイッチSW3をオフ状態に制御する。その結果、第1入力電圧1の供給端子T1からの供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0160】
それと反対に、同時に検出された第1入力電圧1の供給端子T1の供給電圧よりも第2入力電圧2の供給端子T2の供給電圧が優先される場合には、リニア・レギュレータ21241の略5ボルトの出力電源電圧Voutを第2入力電圧2の供給端子T2に供給される5ボルトの電圧を有するUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧よりも低い例えば4.8ボルトに設定する。更に、制御ロジック回路21245によって制御されるゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはハイレベルとローレベルとにそれぞれ設定される。その結果、電圧比較・選択回路21243は第2ノードNode2の電圧が第1ノードNode1よりも高いことを検出して、第2ノードNode2の第2入力電圧2の供給端子T2の供給電圧が電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccとして生成される。更に制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオフ状態に制御する一方、スイッチSW3をオン状態に制御する。その結果、第2入力電圧2の供給端子T2からの供給電圧が、スイッチSW3とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0161】
一方、パワーオンリセット期間の経過以前では、ローレベルのパワーオンリセット信号PORに応答した入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246の出力信号によって、ゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはともにローレベルに設定される。その結果、入力電圧選択スイッチ21242に含まれたPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、ともにオン状態に制御される。
【0162】
図5は、
図4に示した本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124の動作を説明するための入力電圧検出回路2124の各部の波形を示す図である。
【0163】
図5に示すように、期間T1では、最初に第1入力電圧1の供給端子T1への電源電圧の供給により第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の上昇が開始される。ワイヤレス給電の電源電圧が検出しきい値電圧に到達すると、入力電圧検出回路21248の電圧検出出力信号Vdet1がローレベルからハイレベルに変化する。
【0164】
ワイヤレス電源電圧の上昇に応答して、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの上昇が開始される。更に、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの上昇に応答して、第2バッファ回路BA2から生成されるデジタル回路電源電圧DV
DDの上昇が開始される。このデジタル回路電源電圧DV
DDが第2基準電圧発生回路Ref_Gen2の基準電圧V
BBに対応する検出しきい値電圧に到達すると、パワーオンリセット回路21244の差動増幅器DA2の出力がローレベルからハイレベルに変化して、時定数回路の抵抗Rpと容量Cpの充電によるパワーオンリセット期間が開始される。時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcが第3バッファ回路BA3のしきい値電圧に対応する検出しきい値電圧に到達すると、パワーオンリセット信号PORがローレベルからハイレベルに変化して、制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246のパワーオンリセット動作が終了される。
【0165】
パワーオンリセット動作の終了によって期間T2では、入力電圧検出回路21248は入力電圧検出回路21248のハイレベルの電圧検出出力信号Vdet1とローレベルの電圧検出出力信号Vdet2とに応答するものである。従って、入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とゲート駆動回路21249による制御によって、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはローレベルとハイレベルにそれぞれ設定される。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはオン状態とオフ状態とにそれぞれ制御されるので、USB給電はオフ状態に制御され、ワイヤレス給電はオン状態に制御され、使用電源の自動選択が実行される。
【0166】
この状態で、期間T2の最後に第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧の供給によって、第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧の上昇が開始される。その結果、USB給電の電源電圧の上昇が検出しきい値電圧に到達すると、入力電圧検出回路21248の電圧検出出力信号Vdet2がローレベルからハイレベルに変化する。
【0167】
期間T2の最後のタイミングでは、入力電圧検出回路21248からはハイレベルの両方の電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2が生成されている。しかし、制御ロジック回路21245の内部ではUSB給電の優先順位よりワイヤレス給電の優先順位が高く設定されているので、期間T2の最後のタイミングではゲート駆動回路21249からローレベルの第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gとハイレベルの第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gが生成されている。その結果、入力電圧選択スイッチ21242では、PチャネルMOSトランジスタMp1はオン状態に維持される一方、PチャネルMOSトランジスタMp2はオフ状態に維持されているので、第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧が電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccとして選択される。
【0168】
しかし、
図5に示すように、期間T2と期間T3との切り替わりタイミングにおいて、高い方の優先順序に設定された第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の停電が発生する。従って、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccと第2バッファ回路BA2のデジタル回路電源電圧DV
DDとが低下して、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcと第3バッファ回路のパワーオンリセット信号PORも低下する。しかしながら、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcの低下は、パワーオンリセット動作を生じるには不十分なレベルである。
【0169】
一方、入力電圧検出回路21248に動作電源電圧として供給される電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccとアナログ回路電源電圧AV
DDとの電圧レベルが低下しているので、入力電圧検出回路21248から生成される電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2の電圧レベルも同様に低下する。従って、
図5に示したように、ゲート駆動回路21249から生成される第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gがハイレベルからローレベルに変化するので、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp2がオフ状態からオン状態に変化する。その時点で、ハイレベルである第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧が、PチャネルMOSトランジスタMp2のソース・ドレイン経路を介して、電圧比較・選択回路21243の第2ノードNode2に伝達される。この時点では、電圧比較・選択回路21243の第1ノードNode1の電圧は、第1入力電圧1の供給端子T1でのワイヤレス給電の電源電圧の停電によって低レベルとなっている。その結果、電圧比較・選択回路21243は第2ノードNode2のUSB給電の電源電圧を選択してその出力電圧Vccとして生成するで、
図5に示すように電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccが低レベルから高レベルに急激に変化する。従って、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcと第3バッファ回路のパワーオンリセット信号PORとは、若干上昇する。
【0170】
電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの高レベルへの回復により入力電圧検出回路21248の電圧検出出力信号Vdet2もローレベルからハイレベルへ回復するので、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp2がオン状態からオフ状態に変化する。その結果、ハイレベルである第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧が、PチャネルMOSトランジスタMp2のソース・ドレイン経路を介して、電圧比較・選択回路21243の第2ノードNode2に伝達されなくなる。従って、
図5に示すように、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccと第2バッファ回路BA2のデジタル回路電源電圧DV
DDは、再び低下を開始する。その結果、入力電圧検出回路21248の電圧検出出力信号Vdet2の電圧レベルとゲート駆動回路21249の第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gは低下するので、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp2がオフ状態からオン状態に変化して、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccが低レベルから高レベルに急激に変化する。それ以降、
図5に示すように、
図4に示した本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124は、同様な動作を反復するものとなる。
【0171】
その結果、冒頭で説明したように高い方の優先順序に設定された第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の停電に応答して、パワーオンリセット回路21244によるパワーオンリセット動作が不完全に実行されるものとなる。従って、複数の電源で高い方の優先順序に設定された電源電圧の停電に応答して、複数の電源から使用電源を再度選択する自動選択を実行することが困難となるものである。
【0172】
《実施の形態1による入力電圧検出回路の構成》
図6は、
図2に示した実施の形態1によるバッテリー充電制御のための半導体集積回路212の起動時の動作モード選択のための入力電圧検出回路2124の構成を示す図である。
【0173】
図6に示す実施の形態1による入力電圧検出回路2124が
図4に示した本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124と相違するのは、下記の点である。
【0174】
すなわち、
図6に示す実施の形態1による入力電圧検出回路2124には、
図4の本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124に含まれていなかったパワーオンリセット補助回路2124Xが追加されている。
【0175】
図6に示す実施の形態1による入力電圧検出回路2124に追加されたパワーオンリセット補助回路2124Xは、第3基準電圧発生回路Ref_Gen3と第4基準電圧発生回路Ref_Gen4と2個の差動増幅器DA3、DA4と2個のNチャネルMOSトランジスタMn1、Mn2とによって構成されている。
【0176】
第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧は、リニア・レギュレータ21241と入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とを介して、パワーオンリセット補助回路2124Xの第4基準電圧発生回路Ref_Gen4と差動増幅器DA4とに動作電源電圧として供給される。尚、第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧は、送電回路1からのワイヤレス給電の電源電圧またはAC電源接続インターフェース24からのAC−DC変換の電源電圧である。第4基準電圧発生回路Ref_Gen4は、第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧を動作電源電圧として動作することによって基準電圧を生成する。差動増幅器DA4の反転入力端子−と非反転入力端子+とにデジタル回路電源電圧DV
DDと第4基準電圧発生回路Ref_Gen4から生成される基準電圧とがそれぞれ供給され、差動増幅器DA4の出力端子はNチャネルMOSトランジスタMn2のゲートに供給される。NチャネルMOSトランジスタMn2のソースとドレインは、接地電位とパワーオンリセット回路21244の抵抗Rpと容量Cpの共通接続ノードとにそれぞれ接続されている。
【0177】
また第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧は、パワーオンリセット補助回路2124Xの第3基準電圧発生回路Ref_Gen3と差動増幅器DA3とに動作電源電圧として供給される。尚、第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧は、USB接続インターフェース23からの電源電圧である。第3基準電圧発生回路Ref_Gen3は、第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧を動作電源電圧として動作することによって基準電圧を生成する。差動増幅器DA3の反転入力端子−と非反転入力端子+とにデジタル回路電源電圧DV
DDと第3基準電圧発生回路Ref_Gen3から生成される基準電圧とがそれぞれ供給され、差動増幅器DA4の出力端子はNチャネルMOSトランジスタMn1のゲートに供給される。NチャネルMOSトランジスタMn1のソースとドレインとは、接地電位とパワーオンリセット回路21244の抵抗Rpと容量Cpの共通接続ノードとにそれぞれ接続されている。
【0178】
図6に示した実施の形態1による入力電圧検出回路2124に追加されたパワーオンリセット補助回路2124Xにおいて、第3基準電圧発生回路Ref_Gen3と差動増幅器DA3とNチャネルMOSトランジスタMn1とは、USB給電の優先順位よりワイヤレス給電の優先順位が高く設定された場合でのワイヤレス給電の停電を検出する。尚、制御ロジック回路21245の内部で、USB給電の優先順位よりワイヤレス給電の優先順位が高く設定されたものである。
【0179】
図6に示した実施の形態1による入力電圧検出回路2124に追加されたパワーオンリセット補助回路2124Xにおいて、第4基準電圧発生回路Ref_Gen4と差動増幅器DA4とNチャネルMOSトランジスタMn2とは、ワイヤレス給電の優先順位よりUSB給電の優先順位が高く設定された場合でのUSB給電の停電を検出する。尚、制御ロジック回路21245の内部で、ワイヤレス給電の優先順位よりUSB給電の優先順位が高く設定されたものである。
【0180】
図6に示した実施の形態1による入力電圧検出回路2124のその他の構成に関しては、
図4に示した本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124と同一であるので説明を省略する。
【0181】
《実施の形態1の入力電圧検出回路の各部の波形》
図7は、
図6に示す実施の形態1による入力電圧検出回路2124の動作を説明するための入力電圧検出回路2124の各部の波形を示す図である。
【0182】
図7に示した
図6の実施の形態1による入力電圧検出回路2124の各部の波形においては、期間T2と期間T3との切り替わりタイミングまでの波形は、
図5に示した
図4の本発明の比較参考例による入力電圧検出回路2124の各部の波形と同一であるので説明を省略する。
【0183】
すなわち、
図7に示すように期間T2と期間T3との切り替わりタイミングにおいて、高い方の優先順序に設定された第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の停電が発生する。この停電直後のタイミングにおいて、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはオン状態とオフ状態とにそれぞれ設定されている。従って、停電による第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の低下が、オン状態のPチャネルMOSトランジスタMp1を介して、電圧比較・選択回路21243の第1ノードNode1に伝達されるものとなる。一方、電圧比較・選択回路21243の第2ノードNode2は接地電位であるので、電圧比較・選択回路21243は第2ノードNode2と比較して高レベルである第1ノードNode1に伝達された第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の低下を出力電圧Vccとして出力する。
【0184】
従って、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの低下に応答して、第2バッファ回路BA2のデジタル回路電源電圧DV
DDが低下するので、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcと第3バッファ回路のパワーオンリセット信号PORとが若干低下する。その結果、パワーオンリセット補助回路2124Xの差動増幅器DA3の反転入力端子−のデジタル回路電源電圧DV
DDが非反転入力端子+に供給される第3基準電圧発生回路Ref_Gen3の基準電圧よりも低レベルとなるので、差動増幅器DA3の出力信号がローレベルからハイレベルに変化する。
【0185】
従って、パワーオンリセット補助回路2124XのNチャネルMOSトランジスタMn1がオフ状態からオン状態となるので、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpがオン状態のNチャネルMOSトランジスタMn1を介して接地電位に放電される。その結果、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcと第3バッファ回路のパワーオンリセット信号PORが接地電位であるローレベルに変化するので、ローレベルのパワーオンリセット信号PORの反転リセット入力端子/Resetへの供給により制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とがリセットされる。従って、パワーオンリセット期間が再開されて、入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246の出力信号に応答してゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gの両者はローレベルに設定される。その結果、入力電圧選択スイッチ21242に含まれたPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2の両者は、オン状態に制御される。
【0186】
その結果、ワイヤレス給電の停電の期間T3においては、第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の高レベルの電源電圧が、入力電圧選択スイッチ21242でオン状態に制御されたPチャネルMOSトランジスタMp2を介して、電圧比較・選択回路21243の第2ノードNode2に伝達されるものとなる。一方、電圧比較・選択回路21243の第1ノードNode1は接地電位であるので、電圧比較・選択回路21243は第1ノードNode1と比較して高レベルである第2ノードNode2に伝達された第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の高レベルの電源電圧を出力電圧Vccとして出力する。
【0187】
従って、電圧比較・選択回路21243の高レベルの出力電圧Vccに応答して、第2バッファ回路BA2のデジタル回路電源電圧DV
DDも上昇するので、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcが上昇する。
【0188】
時定数回路の抵抗Rpと容量Cpの充電によるパワーオンリセット期間が開始される。時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcが第3バッファ回路BA3のしきい値電圧に対応する検出しきい値電圧に到達すると、パワーオンリセット信号PORがローレベルからハイレベルに変化して制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246のパワーオンリセット動作が終了される。
【0189】
再開されたパワーオンリセット動作の終了により期間T4では、入力電圧検出回路21248はローレベルの電圧検出出力信号Vdet1とハイレベルの電圧検出出力信号Vdet2とを生成するものである。従って、入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とゲート駆動回路21249による制御によって、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはハイレベルとローレベルにそれぞれ設定される。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはオフ状態とオン状態とにそれぞれ制御されるので、ワイヤレス給電はオフ状態に制御され、USB給電はオン状態に制御されて、停電に応答して複数の電源から使用電源を再度選択する自動選択が実行されるものである。
【0190】
図8は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の入力電圧検出回路2124の制御ロジック回路21245の内部でワイヤレス給電の優先順位よりUSB給電の優先順位が高く設定された場合のUSB給電の停電での入力電圧検出回路2124の各部の波形を示す図である。
【0191】
図8に示すように、期間T1では、最初に第2入力電圧2の供給端子T2への電源電圧の供給により第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧の上昇が開始される。USB給電の電源電圧が検出しきい値電圧に到達すると、入力電圧検出回路21248の電圧検出出力信号Vdet2がローレベルからハイレベルに変化する。
【0192】
USB電源電圧の上昇に応答して、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの上昇が開始される。更に電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの上昇に応答して、第2バッファ回路BA2から生成されるデジタル回路電源電圧DV
DDの上昇が開始される。このデジタル回路電源電圧DV
DDが第2基準電圧発生回路Ref_Gen2の基準電圧V
BBに対応する検出しきい値電圧に到達すると、パワーオンリセット回路21244の差動増幅器DA2の出力がローレベルからハイレベルに変化して、時定数回路の抵抗Rpと容量Cpの充電によるパワーオンリセット期間が開始される。時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcが第3バッファ回路BA3のしきい値電圧に対応する検出しきい値電圧に到達すると、パワーオンリセット信号PORがローレベルからハイレベルに変化して、制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246のパワーオンリセット動作が終了される。
【0193】
パワーオンリセット動作の終了によって期間T2では、入力電圧検出回路21248は入力電圧検出回路21248のローレベルの電圧検出出力信号Vdet1とハイレベルの電圧検出出力信号Vdet2とに応答するものである。従って、入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とゲート駆動回路21249による制御によって、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはハイレベルとローレベルにそれぞれ設定される。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはオフ状態とオン状態とにそれぞれ制御されるので、ワイヤレス給電はオフ状態に制御され、USB給電はオン状態に制御され、使用電源の自動選択が実行される。
【0194】
この状態で、期間T2の最後に第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧の供給によって、第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の電源電圧の上昇が開始される。その結果、ワイヤレス給電の電源電圧の上昇が検出しきい値電圧に到達すると、入力電圧検出回路21248の電圧検出出力信号Vdet1が、ローレベルからハイレベルに変化する。
【0195】
期間T2の最後のタイミングでは、入力電圧検出回路21248からはハイレベルの両方の電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2が生成されている。しかし、制御ロジック回路21245の内部ではワイヤレス給電の優先順位よりUSB給電の優先順位が高く設定されているので、期間T2の最後のタイミングではゲート駆動回路21249からハイレベルの第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gとローレベルの第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gが生成されている。その結果、入力電圧選択スイッチ21242では、PチャネルMOSトランジスタMp2はオン状態に維持される一方、PチャネルMOSトランジスタMp1はオフ状態に維持されているので、第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧が電圧比較・選択回路21243からの出力電圧Vccとして選択される。
【0196】
しかし、
図8に示したように期間T2と期間T3との切り替わりタイミングにおいて、高い方の優先順序に設定された第1入力電圧1の供給端子T1のUSB給電の電源電圧の停電が発生する。この停電の直後のタイミングにおいて、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはオフ状態とオン状態とにそれぞれ設定されている。従って、停電による第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧の低下が、オン状態のPチャネルMOSトランジスタMp2を介して、電圧比較・選択回路21243の第2ノードNode2に伝達されるものとなる。一方、電圧比較・選択回路21243の第1ノードNode1は接地電位であるので、電圧比較・選択回路21243は第1ノードNode1と比較して高レベルである第2ノードNode2に伝達された第2入力電圧2の供給端子T2のUSB給電の電源電圧の低下を出力電圧Vccとして出力する。
【0197】
従って、電圧比較・選択回路21243の出力電圧Vccの低下に応答して、第2バッファ回路BA2のデジタル回路電源電圧DV
DDが低下するので、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcと第3バッファ回路のパワーオンリセット信号PORとが若干低下する。その結果、パワーオンリセット補助回路2124Xの差動増幅器DA4の反転入力端子−のデジタル回路電源電圧DV
DDが非反転入力端子+に供給される第4基準電圧発生回路Ref_Gen4の基準電圧よりも低レベルとなるので、差動増幅器DA4の出力信号がローレベルからハイレベルに変化する。
【0198】
従って、パワーオンリセット補助回路2124XのNチャネルMOSトランジスタMn2がオフ状態からオン状態となるので、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpがオン状態のNチャネルMOSトランジスタMn2を介して接地電位に放電される。その結果、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcと第3バッファ回路のパワーオンリセット信号PORが接地電位であるローレベルに変化するので、ローレベルのパワーオンリセット信号PORの反転リセット入力端子/Resetへの供給により制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とがリセットされる。従って、パワーオンリセット期間が再開されて、入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246の出力信号に応答してゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gの両者はローレベルに設定される。その結果、入力電圧選択スイッチ21242に含まれたPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2の両者は、オン状態に制御される。
【0199】
従って、ワイヤレス給電の停電の期間T3においては、第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の高レベルの電源電圧が、入力電圧選択スイッチ21242でオン状態に制御されたPチャネルMOSトランジスタMp1を介して、電圧比較・選択回路21243の第1ノードNode1に伝達されるものとなる。一方、電圧比較・選択回路21243の第2ノードNode2は接地電位であるので、電圧比較・選択回路21243は第2ノードNode2と比較して高レベルである第1ノードNode1に伝達された第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電の高レベルの電源電圧を出力電圧Vccとして出力する。
【0200】
従って、電圧比較・選択回路21243の高レベルの出力電圧Vccに応答して、第2バッファ回路BA2のデジタル回路電源電圧DV
DDも上昇するので、パワーオンリセット回路21244の時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcが上昇する。
【0201】
時定数回路の抵抗Rpと容量Cpの充電によるパワーオンリセット期間が開始される。時定数回路の容量Cpの端子電圧Vcが第3バッファ回路BA3のしきい値電圧に対応する検出しきい値電圧に到達すると、パワーオンリセット信号PORがローレベルからハイレベルに変化して制御ロジック回路21245と入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246のパワーオンリセット動作が終了される。
【0202】
再開されたパワーオンリセット動作の終了により期間T4では、入力電圧検出回路21248はハイレベルの電圧検出出力信号Vdet1とローレベルの電圧検出出力信号Vdet2とを生成するものである。従って、入力電圧選択スイッチ制御ロジック回路21246とゲート駆動回路21249による制御によって、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはローレベルとハイレベルにそれぞれ設定される。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはオン状態とオフ状態とにそれぞれ制御されるので、USB給電はオフ状態に制御され、ワイヤレス給電はオン状態に制御されて、停電に応答して複数の電源から使用電源を再度選択する自動選択が実行されるものである。
【0203】
《複数の電源からの使用電源の自動選択動作》
図9は、
図2と
図4とに示した実施の形態1による半導体集積回路212による複数の電源から使用電源を自動選択する動作を示す図である。
【0204】
図9のステップS900に示すように、第1入力電圧1の供給端子T1と第2入力電圧2の供給端子T2とに電源電圧が供給される以前の初期設定状態では、ゲート駆動回路21249の第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとはともにローレベルに設定される。その結果、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、ともにオン状態に制御される。
【0205】
次のステップS901では、第1入力電圧1の供給端子T1と第2入力電圧2の供給端子T2との少なくともいずれか一方に電源電圧が供給される。すなわち、第1入力電圧1の供給端子T1に送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧とAC電源接続インターフェース24のAC−DC変換電源電圧とが供給されるか、または第2入力電圧2の供給端子T2にはUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧が供給される。
【0206】
次のステップS902では、ステップS901での電源供給に応答して、デジタル回路電源電圧DV
DDが立ち上がるので、パワーオンリセット回路21244によるパワーオンリセット動作が実行される。
【0207】
ステップS902でのパワーオンリセット動作が終了すると、次のステップS903において複数の電源電圧の電圧検出が実行される。すなわち、ステップS903では、入力電圧検出回路21248は第1入力電圧1の供給端子T1のワイヤレス給電またはAC−DC変換の電源電圧の電圧レベルと第2入力電圧2の供給端子T2のUSB電源電圧の電圧レベルを検出する。その結果、入力電圧検出回路21248から2ビットの電圧検出出力信号Vdet1、Vdet2が生成され、電圧検出出力信号Vdet1は第1入力電圧1の供給端子T1へのワイヤレス給電またはAC−DC変換の電源電圧の供給有無の検出結果を示し、また電圧検出出力信号Vdet2は第2入力電圧2の供給端子T2へのUSB電源電圧の供給有無の検出結果を示すものである。
【0208】
上述したステップS903の複数の電源電圧の電圧検出において、第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧の供給のみが検出されて、第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧の供給が検出されない場合には、ステップS904に移行する。
【0209】
すなわち、ステップS904のワイヤレス給電のみの検出に応答して、その次のステップS905では、ゲート駆動回路21249は、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれローレベルとハイレベルとに設定する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、それぞれオン状態とオフ状態とに制御されるので、ワイヤレス給電の初期動作が開始される。更にこのステップS905では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に制御する一方、スイッチSW3をオフ状態に制御する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0210】
上述したステップS903の複数の電源電圧の電圧検出において、第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧の供給のみが検出されて、第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧の供給が検出されない場合には、ステップS906に移行する。
【0211】
すなわち、ステップS906のUSB給電のみの検出に応答して、その次のステップS907では、ゲート駆動回路21249は、第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれハイレベルとローレベルとに設定する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、それぞれオフ状態とオン状態とに制御されるので、USB給電の初期動作が開始される。更にこのステップS907では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオフ状態に制御する一方、スイッチSW3をオン状態に制御する。従って、第2入力電圧2の供給端子T2からのUSB給電の供給電圧が、スイッチSW3とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0212】
上述したステップS903の複数の電源電圧の電圧検出において、第1入力電圧1の供給端子T1の電源電圧の供給と第2入力電圧2の供給端子T2の電源電圧の供給との両者が検出された場合には、ステップS908に移行する。
【0213】
すなわち、ステップS908のワイヤレス給電とUSB給電の両者の検出に応答して、その次のステップS909では、ゲート駆動回路21249はUSB給電よりもワイヤレス給電を優先するために第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gをそれぞれローレベルとハイレベルとに設定する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、それぞれオン状態とオフ状態とに制御されるので、ワイヤレス給電の初期動作が開始される。更にこのステップS909では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に制御する一方、スイッチSW3をオフ状態に制御する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。このように、ステップS909においてUSB給電よりもワイヤレス給電を優先する理由は、
図1に示した送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介しての受電回路2からのワイヤレス給電の電流駆動能力の方が、一般的にはUSB接続インターフェース23の電流駆動能力よりも高いためのである。
【0214】
図9に示すステップS905でのワイヤレス給電の初期動作の後に、次のステップS910において第2入力電圧2の供給端子T2へのUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧が供給される。その結果、このステップS910においてワイヤレス給電の検出の後にUSB給電の検出が追加されるものである。
【0215】
ステップS910のUSB給電の追加検出の後の次のステップS911では、ステップS909と全く同様に、ゲート駆動回路21249はUSB給電よりもワイヤレス給電を優先するために第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれローレベルとハイレベルとに設定する。従って、ステップS911では、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはそれぞれオン状態とオフ状態とに制御されるので、ワイヤレス給電の継続動作が開始される。更に、このステップS911では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に維持する一方、スイッチSW3をオフ状態に維持する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。このようにステップS911においてもUSB給電よりもワイヤレス給電を優先する理由は、
図1に示した送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介しての受電回路2からのワイヤレス給電の電流駆動能力の方が、一般的にはUSB接続インターフェース23の電流駆動能力よりも高いためのである。
【0216】
図9に示すステップS907でのUSB給電の初期動作の後に、次のステップS912において第1入力電圧1の供給端子T1への送電回路1のワイヤレス給電の電源電圧が供給される。その結果、このステップS912においてUSB給電の検出の後にワイヤレス給電の検出が追加されるものである。
【0217】
ステップS912のワイヤレス給電の追加検出の後の次のステップS913では、ゲート駆動回路21249はUSB給電よりもワイヤレス給電を優先するために第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gをハイレベルからローレベルに変更して第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gをローレベルからハイレベルに変更する。その結果、ステップS913では、USB給電からワイヤレス給電への切り替え動作が実行される。このステップS913では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオフ状態からオン状態に変更する一方、スイッチSW3をオン状態からオフ状態に変更する。その結果、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用されるようになる。このようにステップS913でもUSB給電よりもワイヤレス給電を優先する理由は、
図1に示した送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介しての受電回路2からのワイヤレス給電の電流駆動能力の方が、一般的にはUSB接続インターフェース23の電流駆動能力よりも高いためのである。
【0218】
図9に示すステップS909でのワイヤレス給電の初期動作の後に、次のステップS914において第2入力電圧2の供給端子T2へのUSB接続インターフェース23のUSB電源電圧が供給される。その結果、このステップS914においてワイヤレス給電の検出の後にUSB給電の再検出が追加されるものである。
【0219】
ステップS914でのUSB給電の再検出の後の次のステップS915では、ステップS909と全く同様に、ゲート駆動回路21249はUSB給電よりもワイヤレス給電を優先するために第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれローレベルとハイレベルとに設定する。従って、ステップS915では、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはそれぞれオン状態とオフ状態とに制御されるので、ワイヤレス給電の継続動作が開始される。更に、このステップS915では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態1による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に維持する一方、スイッチSW3をオフ状態に維持する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。このようにステップS911においてもUSB給電よりもワイヤレス給電を優先する理由は、
図1に示した送電側アンテナコイル13と受電側アンテナコイル25とを介しての受電回路2からのワイヤレス給電の電流駆動能力の方が、一般的にはUSB接続インターフェース23の電流駆動能力よりも高いためのである。
【0220】
更に、
図9に示すようにステップS911とステップS913とステップS915のいずれかの後のステップS916において、
図6に示した実施の形態1による入力電圧検出回路2124は、ワイヤレス給電とUSB給電の一方と他方とがそれぞれ電源遮断状態と電源供給継続の状態であることを検出する。
【0221】
ステップS916の検出結果に応答して、次のステップS917において、
図6に示した実施の形態1による入力電圧検出回路2124は、電源供給継続となっている他方の給電電源を使用して、外部端子SYS(T4)を介してのシステム供給と外部端子BAT(T3)を介しての2次電池26の充電と実行する。
【0222】
[実施の形態2]
《使用電圧のその他の自動選択動作》
図10は、
図2と
図4とに示す実施の形態2による半導体集積回路212による複数の電源から使用電源を自動選択する動作を示す図である。
【0223】
図9に示した実施の形態1による複数の電源からの使用電源の自動選択動作は、
図2と
図4に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部で略完全に実行可能であると言う利点を有する一方、自動選択の自由度が低いと言う問題を有するものであった。すなわち、多機能携帯電話やダブレットPC等のバッテリー動作の携帯電子機器は、使用者の種々の趣向に対応するために、複数の電源からの使用電源の自動選択動作の自由度を向上することが必要とされたものである。
【0224】
図10に示す実施の形態2による複数の電源からの使用電源の自動選択動作は、
図2と
図4に示した実施の形態2による半導体集積回路212に接続される受電側システム3の不揮発性メモリ等へのプログラムにより自由度の向上を可能とするものである。すなわち、受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサにはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリが接続されるので、この不揮発性メモリを使用して複数の電源からの使用電源の自動選択動作の自由度を向上するが可能となる。
【0225】
実施の形態2による
図10に示したステップS900乃至ステップS914の各ステップの動作内容は、実施の形態1による
図8で説明したステップS900乃至ステップS914の各ステップの動作内容と全く同一であるので、その説明を省略する。
【0226】
図10に示したステップS910のUSB給電の追加検出の後に、次のステップS1000においてこのステップS910のUSB給電の追加検出の情報が半導体集積回路212から外部インターフェース2125を介して受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサに通知される。
【0227】
ステップS1000の受電側システム3への通知の後に、次のステップS1001では受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサ等からUSB給電とワイヤレス給電との間の切り替えの有無を示す指示情報が出力される。
【0228】
ステップS1001でワイヤレス給電からUSB給電への切り替えを示す指示情報が出力された場合には、次のステップS1002ではゲート駆動回路21249は第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれハイレベルとローレベルとに設定する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、それぞれオフ状態とオン状態とに制御されるので、ワイヤレス給電からUSB給電への切替動作が実行される。更にこのステップS1002では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態からオフ状態に変更する一方、スイッチSW3をオフ状態からオン状態に変更する。従って、第2入力電圧2の供給端子T2からのUSB給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0を介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0229】
一方、ステップS1001にてワイヤレス給電からUSB給電への非切り替えを示す非切り替え指示情報が出力された場合には、処理はステップS905に戻されてゲート駆動回路21249は第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれローレベルとハイレベルとに維持する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはそれぞれオン状態とオフ状態とに維持されるので、ワイヤレス給電の初期動作が維持される。更にこのステップS905では、制御ロジック回路21245は
図2に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に維持する一方、スイッチSW3をオフ状態に維持する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0230】
図10に示したステップS912のワイヤレス給電の追加検出の後に、次のステップS1003ではこのステップS912のワイヤレス給電の追加検出の情報が半導体集積回路212から外部インターフェース2125を介して受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサに通知される。
【0231】
ステップS1003の受電側システム3への通知の後に、次のステップS1004では受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサ等からUSB給電とワイヤレス給電との間の切り替えの有無を示す指示情報が出力される。
【0232】
ステップS1004でUSB給電からワイヤレス給電への切り替えを示す指示情報が出力された場合には、次のステップS1005ではゲート駆動回路21249は第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gをそれぞれローレベルとハイレベルとに設定する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、それぞれオン状態とオフ状態とに制御されるので、USB給電からワイヤレス給電への切替動作が実行される。更にこのステップS1005では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオフ状態からオン状態に変更する一方、スイッチSW3をオン状態からオフ状態に変更する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0を介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0233】
一方、ステップS1004にてUSB給電からワイヤレス給電への非切り替えを示す非切り替え指示情報が出力された場合には、処理はステップS907に戻されてゲート駆動回路21249は第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれハイレベルとローレベルとに維持する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはそれぞれオフ状態とオン状態とに維持されるので、USB給電の初期動作が維持される。更にこのステップS907では、制御ロジック回路21245は
図2に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオフ状態に維持する一方、スイッチSW3をオン状態に維持する。従って、第2入力電圧2の供給端子T2からのUSB給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0234】
図10に示したステップS914のUSB給電の追加検出の後に、次のステップS1006ではステップS914のUSB給電の追加検出の情報が半導体集積回路212から外部インターフェース2125を介して受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサに通知される。
【0235】
ステップS1006の受電側システム3への通知の後に、次のステップS1007では受電側システム3のアプリケーションプロセッサやベースバンドプロセッサ等からUSB給電とワイヤレス給電との間の切り替えの有無を示す指示情報が出力される。
【0236】
ステップS1007でワイヤレス給電からUSB給電への切り替えを示す指示情報が出力された場合には、次のステップS1008ではゲート駆動回路21249は第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれハイレベルとローレベルとに設定する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とは、それぞれオフ状態とオン状態に制御されるので、ワイヤレス給電からUSB給電への切替動作が実行される。更にこのステップS1008では、制御ロジック回路21245は、
図2に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態からオフ状態に変更する一方、スイッチSW3をオフ状態からオン状態に変更する。従って、第2入力電圧2の供給端子T2からのUSB給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0を介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0237】
一方、ステップS1007にてワイヤレス給電からUSB給電への非切り替えを示す非切り替え指示情報が出力された場合には、処理はステップS909に戻されてゲート駆動回路21249は第1ゲート駆動出力信号Mp1_Gと第2ゲート駆動出力信号Mp2_Gとをそれぞれローレベルとハイレベルとに維持する。従って、入力電圧選択スイッチ21242のPチャネルMOSトランジスタMp1とPチャネルMOSトランジスタMp2とはそれぞれオン状態とオフ状態とに維持されるので、ワイヤレス給電の初期動作が維持される。更にこのステップS909では、制御ロジック回路21245は
図2に示した実施の形態2による半導体集積回路212の内部のスイッチSW2をオン状態に維持する一方、スイッチSW3をオフ状態に維持する。従って、第1入力電圧1の供給端子T1からのワイヤレス給電の供給電圧が、降圧DC−DCコンバータ2121とスイッチSW2とPチャネルMOSトランジスタMp0とを介して2次電池26の充電に使用されるとともに受電側システム3への電源供給に使用される。
【0238】
更に、
図10に示すようにステップS1002とステップS1005とステップS1008のいずれかの後のステップS1009では、
図6に示した実施の形態2による入力電圧検出回路2124は、ワイヤレス給電とUSB給電の一方と他方とがそれぞれ電源遮断状態と電源供給継続の状態であることを検出する。
【0239】
ステップS1009の検出結果に応答して、次のステップS1010において、
図6に示した実施の形態1による入力電圧検出回路2124は、電源供給継続となっている他方の給電電源を使用して、外部端子SYS(T4)を介してのシステム供給と外部端子BAT(T3)を介しての2次電池26の充電と実行する。
【0240】
以上、本発明者によってなされた発明を種々の実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0241】
例えば、本半導体集積回路が搭載される電子機器は、多機能携帯電話やタブレットPC等のような携帯型パーソナルコンピュータに限定されるものではなく、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラや携帯音楽プレイヤーや携帯DVDプレイヤー等に適用することが可能である。
【0242】
更に、本半導体集積回路が搭載される電子機器は、RFIDカードを内蔵することで自動改札システム、電子マネー等の機能を有する携帯電話に適用することが可能である。