(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態に係るエアバッグ装置について説明する。
図1はエアバッグ装置10の膨張展開完了後の状態を示す概略斜視図である。
【0014】
このエアバッグ装置10は、車両の助手席前方にあるダッシュボードに組込まれ、車両の衝突時等に助手席乗員前方に膨張展開して、助手席乗員を受止めて衝撃を吸収する装置である。もちろん、本エアバッグ装置10は、助手席用のエアバッグ装置に限らず、ステアリング装置に組込まれる運転席用のエアバッグ等にも適用可能である。
【0015】
本エアバッグ装置10は、エアバッグ本体20と、インフレータ12(
図6参照)とを備える。
【0016】
エアバッグ本体20は、膨張展開可能な袋状に形成されている。このエアバッグ本体20にガス供給口22hが形成されている(
図2参照)。ガス供給口22hは、エアバッグ本体20のうち膨張展開状態でダッシュボードに対向する部分に形成されている。ここでは、エアバッグ本体20の後方(車両を基準にすると車両前方、
図1では左側)の下向き面にガス供給口22hが形成されている。
【0017】
このガス供給口22h部分にインフレータ12が取付けられる。インフレータ12は、点火装置及びガス発生剤等を有しており、点火装置によりガス発生剤を点火、燃焼させることでガスを発生可能に構成されている。そして、車両の衝撃検知部等からの点火命令信号等を受けて前記点火装置によりガス発生剤を点火燃焼させ、これにより発生したガスが、上記ガス供給口22hを通じてエアバッグ本体20内に供給されて、エアバッグ本体20が膨張展開するようになっている。
【0018】
膨張展開状態において、エアバッグ本体20が乗員を受止めるための形状について説明する。
【0019】
エアバッグ本体20は、全体として袋状に膨張展開するものであり、エアバッグ本体20の膨張展開形態において、エアバッグ本体20のうち乗員側に向く部分の中間部に、長尺小膨張部30が形成されている。長尺小膨張部30は、エアバッグ本体20の幅より狭い幅で上下方向に沿って延在して、外方に膨らむ形状に形成されている。
【0020】
ここでは、エアバッグ本体20は、側面視において、インフレータ12の上方から乗員側(車両後方、
図1の右側)に向けて膨らみ、乗員側部分で下方に向けて膨らむ形状に形成されている。エアバッグ本体20のうち乗員側を向く部分(乗員を受止める部分)は、正規姿勢の上半身、即ち、乗員の頭部、肩部、好ましくは、胸部を受止める領域に広がる形状に形成されている。
【0021】
ここでは、エアバッグ本体20において乗員側の向く部分のうち、エアバッグ本体20の幅方向中央部であって、正規姿勢の乗員の頭部が当接する位置に上記長尺小膨張部30が形成されている。
【0022】
長尺小膨張部30の幅寸法は、エアバッグ本体20の全体の幅寸法よりも小さければよい。もっとも、長尺小膨張部30の幅寸法を小さくするほど、膨張展開状態において、長尺小膨張部30を柔らかく膨張させることができる。長尺小膨張部30は頭部を受止める部分であるため、その他の部分、特に、その下方の肩部等を受ける部分よりも十分に柔らかく膨張することが好ましく、従って、長尺小膨張部30の幅寸法は、エアバッグ本体20の全体の幅寸法よりも十分に小さいことが好ましい。
【0023】
長尺小膨張部30の長さ寸法は、その幅寸法よりも長い。ここでは、エアバッグ本体20において乗員側の向く部分のうち、上半領域全体に亘って延在する程度の長さ寸法に設定されている。長尺小膨張部30の長さ寸法をどの程度に設定するかは、後述するように、乗員が正規姿勢から外れた状態で、頭部がエアバッグ本体20に当接する際に、想定される範囲によって決定するとよい。
【0024】
このエアバッグ本体20は、例えば、適宜シート状部材を縫合等によって接合することによって形成することができる。このエアバッグ本体20の一製造例について説明する。
【0025】
まず、
図2に示すように、中間基布40、一対の側部基布42を準備する。中間基布40は、エアバッグ本体20の中間部の外周部を形成する部分であり、長尺帯状に形成されている。中間基布40の長手方向中間部にガス供給口22hが形成されている。また、中間基布40の両端部はエアバッグ本体20の膨張展開状態において乗員側に位置する。エアバッグ本体20の膨張展開状態において乗員側の幅を大きくするため、中間基布40の両端部はその中間部よりも幅広に形成されている。また、中間基布40の一端部の幅は他端部の幅よりも大きく設定され、その中間部分40aによって長尺小膨張部30が形成されるようになっている。そして、
図3に示すように、前記一端部の中間部分40aをつまみ出してその開口を縫製等によって接合した状態で、中間基布40の両端部を同幅にして接合できるようになっている。また、一対の側部基布42は、エアバッグ本体20の側部を形成する部分であり、エアバッグ本体20の膨張展開状態において、エアバッグ本体20の側面視形状を規定する。なお、
図2では、一対の側部基布42にガス排気用のベントホールが示されている、上記のように環状に接合された中間基布40の両側側開口を閉塞するように、当該両開口縁部に一対の側部基布42がそれぞれ縫合等によって接合される。これにより、袋状のエアバッグ本体20が形成される。
【0026】
もちろん、上記エアバッグ本体20は、上記基布の形状、組合わせに係わらず、他の形状の基布、組合わせ等によっても実現できる。
【0027】
このように形成された長尺小膨張部30は、上端部から下端部に向けて徐々に高さ寸法が大きくなり、下端部で急峻に落込む形状に形成される。
【0028】
上記エアバッグ装置10の動作について説明する。
【0029】
まず、
図4及び
図5に示すように、乗員Pが助手席等に正規姿勢で着座し、かつ、シートベルトを着用しているとする。なお、乗員Pが助手席等に正規姿勢で着座している状態とは、乗員Pが、その背部をシートバックに接触させた状態で着座している状態をいう。
【0030】
この状態で、車両が衝突等すると、エアバッグ本体20が膨張展開する。膨張展開したエアバッグ本体20は、乗員Pに向けて袋状に膨張展開している。この状態で、長尺小膨張部30は、乗員Pの頭部の前方に上下方向に沿って長いドーム状に広がっており、エアバッグ本体20のうち長尺小膨張部30の下方部分は乗員Pの肩部及び胸部の前方にドーム状に広がっている。
【0031】
この際、車両の急減速によって、乗員Pを車両前方に動かす力が作用する。もっとも、乗員Pは、シートベルトによって主として腰部を中心として拘束されている。結果、乗員Pの頭部、肩部及び胸部が腰部を中心として前方に移動しようとする。
【0032】
すると、
図6に示すように、頭部が長尺小膨張部30に当接する。これに前後して、肩部及び胸部がエアバッグ本体20のうち長尺小膨張部30の下方部分に当接する。
【0033】
さらに、乗員Pが腰部を中心として前方に移動すると、
図7及び
図8に示すように、長尺小膨張部30が内側に徐々に凹みつつ頭部を受止める。これにより、頭部の衝撃を徐々に受止めることができる。この際、長尺小膨張部30は、エアバッグ本体20の幅よりも小さく膨張しているため、その他の部分、例えば、長尺小膨張部30の下方の肩部等を受止める部分よりも柔らかい。このため、頭部を柔らかく受止めることができる。また、頭部の当接により長尺小膨張部30をその下方部分よりも大きく凹ませることで、頭部の反り返りも抑制される。
【0034】
また、エアバッグ本体20のうち長尺小膨張部30の下方部分も、内側に徐々に凹みつつ肩部及び胸部を受止める。これにより、肩部及び胸部の衝撃を徐々に受止めることができる。この際、エアバッグ本体20のうち長尺小膨張部30の下方部分は、エアバッグ本体20の幅方向全体に亘ってドーム状に膨張しているため、長尺小膨張部30よりも硬い。このため、エアバッグ本体20のうち長尺小膨張部30の下方部分は、より大きな拘束力で肩部及び胸部を受止めることができる。
【0035】
乗員Pの体格、姿勢等により、乗員Pの頭部が想定される位置よりも上又は下にずれてエアバッグ本体20に当接する場合、長尺小膨張部30は上下方向に沿って長く形成されているため、当該頭部はやはり長尺小膨張部30に当接する。このため、頭部が上下にずれてエアバッグ本体20に当接した場合にも、上記と同様の動作で頭部を受止めることができる。
【0036】
以上のように構成されたエアバッグ装置10によると、エアバッグ本体20の中間部に、エアバッグ本体20の幅よりも小さい幅で上下方向に沿って延在し、外方に膨らむ長尺小膨張部30が形成されているため、長尺小膨張部30ではエアバッグ本体20のその他の部分よりもテンションを小さくすることができる。これにより、乗員の保護対象部分である頭部を徐々に受止めることができる。また、長尺小膨張部30は、上下方向に沿って延在しているため、保護対象部分である頭部が想定している中心箇所より上下方向にずれてエアバッグ本体に当接する場合でも、頭部を長尺小膨張部30に当接させて、初期の柔らかく受止める特性で衝撃吸収することができる。
【0037】
また、長尺小膨張部30は、基布40の一部をつまみ出してその開口を縫製等によって接合することで、容易に製造することができる。
【0038】
特に、上記長尺小膨張部30は、頭部が当接する位置に形成されているため、頭部を初期の特性で衝撃吸収することができる。
【0039】
上記実施形態を前提として、各種変形例について説明する。
【0040】
図9に示すエアバッグ本体120の例では、長尺小膨張部30に対応する長尺小膨張部130の下端部を、長尺小膨張部30の下端部よりも上方に設定している。この場合、エアバッグ本体120を形成する基布として、
図10に示すように、中間基布140と一対の側部基布42、42を用いるとよい。中間基布140が、上記中間基布40と異なる主な点は、一端部の中間部に凹部140aが形成され、その凹部140aの内側部分140bによって長尺小膨張部130を形成する点である。この場合、
図11に示すように、前記内側部分140bをつまみ出した状態で、その開口及び凹部140aの両側周縁部同士を縫合等により接合して、長尺小膨張部130に相当する部分を形成する。そして、上記実施形態と同様に、中間基布140の両端部同士を縫合等により接合して、その両端側開口に一対の側部基布42、42を縫合等により接合することで、エアバッグ本体120が形成される。
【0041】
このようにすることで、中間基布140の接合部分から離れた箇所にも長尺小膨張部130を形成できる。
【0042】
このエアバッグ本体120によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、長尺小膨張部130の長さ寸法を短くしているため、エアバッグ本体120の膨張展開状態において長尺小膨張部130をより柔らかくすることができる。
【0043】
図12に示すエアバッグ本体220の例では、長尺小膨張部30に対応する長尺小膨張部230の下半部が、その下方に向けて徐々に高さ寸法が小さくなる形状に形成されている。この場合、エアバッグ本体220を形成する基布として、
図13に示すように、中間基布240と一対の側部基布42、42を用いるとよい。中間基布240が、上記中間基布40と異なる主な点は、一端部の中間部にV字状の凹部240aが形成され、その凹部240aの内側部分240bによって長尺小膨張部230を形成する点である。この場合、
図14に示すように、前記内側部分240bをつまみ出した状態で、その開口、つまり、凹部240aの両側周縁部同士を縫合等により接合して、長尺小膨張部230に相当する部分を形成する。そして、上記実施形態と同様に、中間基布240の両端部同士を縫合等により接合して、その両端側開口に一対の側部基布42、42を縫合等により接合することで、エアバッグ本体220が形成される。
【0044】
このようにすることで、長尺小膨張部230の両端部において端部に向けて徐々に高さ寸法が低くなる形状に形成できる。
【0045】
このエアバッグ本体220によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、長尺小膨張部230の両端部の傾斜をなだらかにすることができるという利点がある。
【0046】
図15に示すエアバッグ本体320の例では、長尺小膨張部30に対応する長尺小膨張部330の突出寸法が、長尺小膨張部30よりも大きくなっている。この場合、エアバッグ本体320を形成する基布として、
図16に示すように、中間基布340と一対の側部基布42、42を用いるとよい。中間基布340が、上記中間基布40と異なる主な点は、中間基布340の一端部において長尺小膨張部330を形成する部分340aの幅をより大きくしている点である。この場合、
図17に示すように、前記部分340aをつまみ出した状態で、その開口を縫合等により接合して、長尺小膨張部330に相当する部分を形成する。そして、上記実施形態と同様に、中間基布340の両端部同士を縫合等により接合して、その両端側開口に一対の側部基布42、42を縫合等により接合することで、エアバッグ本体320が形成される。
【0047】
このようにすることで、より大きく突出した長尺小膨張部330を形成できる。
【0048】
このエアバッグ本体320によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、長尺小膨張部330の突出寸法が大きいため、頭部を早めにかつ長い距離で徐々に勢いを止めるように受止めることができる。
【0049】
図18に示すエアバッグ本体420の例では、長尺小膨張部30の下方に別の長尺小膨張部430が形成されている。この場合、エアバッグ本体420を形成する基布として、
図19に示すように、中間基布440と一対の側部基布42、42を用いるとよい。中間基布440が、上記中間基布40と異なる主な点は、中間基布440の他端部にも長尺小膨張部430を形成する部分440aが形成されている点である。この場合、
図20に示すように、中間基布440の一端部の中間の部分40aをつまみ出してその開口を閉じるように縫合等により接合して長尺小膨張部30に相当する部分を形成すると共に、中間基布440の他端部の中間の部分440aをつまみ出してその開口を閉じるように縫合等により接合して長尺小膨張部430に相当する部分を形成する。そして、上記実施形態と同様に、中間基布440の両端部同士を縫合等により接合して、その両端側開口に一対の側部基布42、42を縫合等により接合することで、エアバッグ本体420が形成される。
【0050】
このようにすることで、長尺小膨張部30の下方にも、エアバッグ本体420の幅よりも小さい幅で上下方向に沿って延在し、外方に膨らむ別の長尺小膨張部430を形成することができる。
【0051】
このエアバッグ本体320によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
また、肩部及び胸部を受止める部分の下方にも長尺小膨張部430が形成されているため、肩部及び胸部の中間部を保護対象として考えた場合、当該保護対象部分の中間部を柔らかく受止めることができる。また、この保護対象部分についても、上下にずれた場合に、初期の柔らかく受止めるという特性で衝撃吸収することができる。
【0053】
なお、本実施形態において、長尺小膨張部30が省略され、長尺小膨張部430だけが形成されていてもよい。
【0054】
図21に示すエアバッグ本体520の例では、上記した長尺小膨張部130の下方の部分、即ち、肩部及び胸部を受止める部分の幅方向中間部にその両側部より凹む境界部550が形成されている。これにより、長尺小膨張部130の下方部分が、左側当接部552Lと、右側当接部552Rとに左右に分れてそれぞれドーム状に膨張するようになっている。
【0055】
この場合、エアバッグ本体520を形成する基布として、
図22に示すように、中間基布540と一対の側部基布42を用いるとよい。中間基布540が中間基布140と異なる点は、中間基布540の一端部及び他端部の縁部が外方に向けてV字状に開く形状に形成されている点である。この場合、
図23に示すように、長尺小膨張部130については上記変形例と同様に縫合して形成することができる。また、中間基布540の両端部の縁部をそれぞれ縫合等により接合して環状に形成し、この両端側開口に一対の側部基布42、42を縫合等により接合することで、エアバッグ本体520が形成される。
【0056】
このように形成されたエアバッグ本体520は、肩部及び胸部を受止める部分の幅方向中間部で絞られて凹む。これにより、凹む境界部550を介して左右で隣合う左側当接部552L及び右側当接部552Rが形成される。
【0057】
このエアバッグ本体520によっても上記と同様の効果を得ることができる。
【0058】
このエアバッグ本体520の動作を説明すると、次のようになる。
【0059】
すなわち、
図24及び
図25に示すように、乗員Pが助手席等に正規姿勢で着座し、かつ、シートベルトを着用している状態で、車両が衝突等すると、エアバッグ本体520が膨張展開すると、膨張展開したエアバッグ本体520は、乗員P側に向けてドーム状に膨張する。この状態で、長尺小膨張部130は乗員P側に向けて上下方向に長いドーム状に膨張している。また、エアバッグ本体520のうち左側当接部552L及び右側当接部552R部分は乗員P側に向けてより大きく膨張している。
【0060】
この際、車両の急減速によって、乗員Pを車両前方に動かす力が作用すると、
図25に示すように、頭部が長尺小膨張部130に当接する。これに前後して、肩部及び胸部が左側当接部552L及び右側当接部552Rに当接する。
【0061】
さらに、乗員Pが腰部を中心として前方に移動すると、
図27及び
図28に示すように、長尺小膨張部130が内側に徐々に凹みつつ頭部を受止める。これにより、上記実施形態で説明したのと同様に、頭部の衝撃を徐々に受止めることができる。
【0062】
また、左側当接部552L及び右側当接部552Rも、内側に徐々に凹みつつ肩部及び胸部を受止める。これにより、肩部及び胸部の衝撃を徐々に受止めることができる。この際、左側当接部552Lと右側当接部552Rとの間には、凹む境界部550が存在しているため、肩部及び胸部を、左側当接部552L及び右側当接部552Rとで分散して受止めることができる。
【0063】
特に、長尺小膨張部130の幅寸法を左側当接部552L及び右側当接部552Rの幅寸法よりも小さく設定することで、左側当接部552L及び右側当接部552Rを長尺小膨張部130よりも硬く膨張させることができる。これにより、肩部及び胸部を比較的硬い部分で受止めて衝撃吸収しつつ、頭部については比較的柔らかい長尺小膨張部130で柔らかく受止めて衝撃吸収できる。
【0064】
また、
図29に示すエアバッグ本体620のように、上記エアバッグ本体520において、長尺小膨張部130を含む頭部が当接する部分631と、左側当接部552L及び右側当接部552Rとの間に、それらよりも凹む境界部670が存在していてもよい。
【0065】
この場合、長尺小膨張部130を含む頭部が当接する部分631も、エアバッグ本体620全体の中で膨らむ場合と比較して小さく膨らむため、当該部分631全体を柔らかく膨張させることができ、特に、左側当接部552L及び右側当接部552Rよりも柔らかく膨張させやすい。これにより、頭部をより柔らかく受止めることができる。また、左側当接部552L及び右側当接部552Rを、長尺小膨張部130を含む部分631よりも乗員側に大きく突出させているため、頭部よりも先に肩部及び胸部をエアバッグ本体620に当接させることができる。これにより、主に肩部及び胸部で衝撃を吸収して、頭部を柔らかく受止めることができる。
【0066】
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
【0067】
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。