(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5886811
(24)【登録日】2016年2月19日
(45)【発行日】2016年3月16日
(54)【発明の名称】2段伸縮ホームドア装置
(51)【国際特許分類】
B61B 1/02 20060101AFI20160303BHJP
【FI】
B61B1/02
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-230099(P2013-230099)
(22)【出願日】2013年11月6日
(65)【公開番号】特開2015-89718(P2015-89718A)
(43)【公開日】2015年5月11日
【審査請求日】2015年2月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】309014403
【氏名又は名称】三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(72)【発明者】
【氏名】松原 修身
(72)【発明者】
【氏名】吉本 一馬
(72)【発明者】
【氏名】日▲高▼ 晴太郎
【審査官】
志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/058940(WO,A1)
【文献】
特開2000−016281(JP,A)
【文献】
特開2002−053034(JP,A)
【文献】
実開昭61−037397(JP,U)
【文献】
特開2009−126490(JP,A)
【文献】
特開2000−177580(JP,A)
【文献】
特開2004−131008(JP,A)
【文献】
特開2000−108890(JP,A)
【文献】
特開2013−199153(JP,A)
【文献】
特開2012−218448(JP,A)
【文献】
特開2013−006498(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−0909883(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61B 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸袋に収納された二段伸縮の扉部を駆動機構によりスライドさせて乗降用の開口部を開閉する2段伸縮ホームドア装置において、
前記扉部は、第1段扉の内部に第2段扉がスライドして収納され、かつ、前記第1段扉が前記戸袋に対してスライド可能に支持されるとともに前記第2段扉が前記第1段扉に対してスライド可能に支持され、
前記駆動機構は、
前記戸袋に固定設置されて電動機により回動するボールねじ機構、前記第1段扉に固定されて前記ボールねじ機構のボールねじと螺合するスライダを備えている第1段扉駆動部と、
前記戸袋内に固定設置されたラックギアに前記第1段扉に取り付けられたピニオンギアを噛合させ、前記第1段扉の移動に伴い前記ラックギアが前記ピニオンギアを回転させるラック&ピニオン機構、前記ピニオンギアと同軸であり前記ピニオンギアと共に回転する駆動側シーブと、前記駆動側シーブの回転によって駆動されるタイミングベルトとを備えているタイミングベルト機構、前記第2段扉及び前記タイミングベルト機構の前記タイミングベルトに固定されて双方を連結する連結固定部材を備えている第2段扉駆動部と、を具備して構成されることを特徴とする2段伸縮ホームドア装置。
【請求項2】
前記スライダ及び前記連結固定部材の移動速度が同速度に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の2段伸縮ホームドア装置。
【請求項3】
前記ラックギアを樹脂製としたことを特徴とする請求項1または2に記載の2段伸縮ホームドア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道車両のプラットホーム上に設置して乗降客を保護するホームドア装置に係り、特に、スライドドアが伸縮する構造の2段伸縮ホームドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、軌道車両の駅構内に設けられる乗降用のプラットホームにおいては、軌道上への転落や軌道車両との接触等を防止して乗降客を保護するため、開閉式のホームドア装置を設置する事例が増加している。このホームドア装置は、プラットホーム側の乗降客と軌道との間を、可動部(ドア)と固定部(戸袋)とにより形成される壁面により仕切るものであり、可動部は、所定位置に停止した軌道車両の乗降口と一致する位置にある。
なお、ホームドア装置の可動部には、定位置停止装置(TASC:Train Automatic Stop-position Controller)の有無等に応じて軌道車両の停止条件に適切な余裕を設けた開口(間口)寸法が設定されている。
【0003】
従来のホームドア装置には、例えば下記の特許文献1に開示されているように、リンクを用いて第1スライドドアの内部に第2スライドドアを格納可能な2段伸縮構造を採用したものがある。この2段伸縮構造は、スライドドアの幅方向(開閉方向)が2分割されたことにより、戸袋の横方向長さ(横幅)を短縮できるようになる。このため、ホームドア装置の取付間隔は、軌道車両の乗降口数に応じて適宜調整可能となるため、軌道車両の乗降口に対応させて開閉式の乗降口を同数設置することが容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−177580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、2段伸縮型(テレスコープタイプ)のホームドア装置は、横幅の短い戸袋で広い可動部開口寸法を確保できる。このため、例えばプラットホームに停車する軌道車両の乗降口数が多い場合や、車両停止精度の向上等により可動部開口寸法を大きくしたい場合のように、可動部の開口寸法よりも狭い横幅の固定部が求められる場合に有効である。すなわち、仕切られる壁の条件(乗降用の開口サイズや軌道車両の停止精度)、駅務操作盤の設置スペース、非常脱出用扉設置等により、可動部の開閉方向長さより短い戸袋が必要となる場合に有効である。
【0006】
このような2段伸縮型のホームドア装置においては、乗降客の安全性確保はもとより、信頼性、耐久性、メンテナンス性及び製造コスト等の観点から、簡単かつ確実な駆動機構により可動部の2段伸縮動作を行うことが望まれる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、可動部の2段伸縮動作を簡単な構造の駆動機構で安全かつ確実に実施できる2段伸縮ホームドア装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る2段伸縮ホームドア装置は、戸袋に収納された二段伸縮の扉部を駆動機構によりスライドさせて乗降用の開口部を開閉する2段伸縮ホームドア装置において、前記扉部は、第1段扉の内部に第2段扉がスライドして収納され、かつ、前記第1段扉が前記戸袋に対してスライド可能に支持されるとともに前記第2段扉が前記第1段扉に対してスライド可能に支持され、前記駆動機構は、前記戸袋に固定設置されて電動機により回動するボールねじ機構、前記第1段扉に固定されて前記ボールねじ機構のボールねじと螺合するスライダを備えている第1段扉駆動部と、前記戸袋内に固定設置されたラックギアに前記第1段扉に取り付けられたピニオンギアを噛合させ
、前記第1段扉の移動に伴い前記ラックギアが前記ピニオンギアを回転させるラック&ピニオン機構、前記ピニオンギアと同軸
であり前記ピニオンギアと共に回転する駆動側シーブ
と、前記駆動側シーブの回転によって駆動されるタイミングベルトとを備えているタイミングベルト機構、前記第2段扉及び前記タイミングベルト機構の
前記タイミングベルトに固定されて双方を連結する連結固定部材を備えている第2段扉駆動部と、を具備して構成されることを特徴とする。
【0008】
このような本発明によれば、扉部は、第1段扉の内部に第2段扉がスライドして収納され、かつ、第1段扉が戸袋に対してスライド可能に支持されるとともに第2段扉が第1段扉に対してスライド可能に支持され、駆動機構は、戸袋に固定設置されて電動機により回動するボールねじ機構、第1段扉に固定されてボールねじ機構のボールねじと螺合するスライダを備えている第1段扉駆動部と、戸袋内に固定設置されたラックギアに第1段扉に取り付けられたピニオンギアを噛合させたラック&ピニオン機構、ピニオンギアと同軸の駆動側シーブを備えているタイミングベルト機構、第2段扉及びタイミングベルト機構のタイミングベルトに固定されて双方を連結する連結固定部材を備えている第2段扉駆動部と、を具備して構成されるので、1台の電動機により第1段扉駆動部及び第2段扉駆動部を連動させることができる。従って、2段伸縮ホームドア装置の駆動機構は、簡単な構造で可動部の第1段扉及び第2段扉を2段伸縮によりスライドさせる開閉動作を確実に実施して、乗降用の開口部を開閉することが可能になる。
【0009】
上記の発明においては、前記スライダ及び前記連結固定部材の移動速度が同速度に設定されていることが好ましく、これにより、2段伸縮する第1段扉及び第2段扉の開閉は、乗降客の安全をより一層確保して確実に実施することができる。すなわち、2段伸縮ホームドア装置の駆動機構は、乗降客保護等の観点から、2段伸縮する扉部(第1段扉及び第2段扉)を同一速度で開閉させることが望ましい。
【0010】
また、上記の発明においては、前記ラックギアを樹脂製とすることが好ましく、これにより、ラック&ピニオン機構のメンテナンスフリー化が可能となる。
【発明の効果】
【0011】
上述した本発明によれば、簡単な構造の駆動機構により、可動部の2段伸縮動作を安全かつ確実に実施できる2段伸縮ホームドア装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る2段伸縮ホームドア装置の一実施形態を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す2段伸縮ホームドア装置の内部構造を示す右側面図である。
【
図3】
図1に示す2段伸縮ホームドア装置を構成する第1段扉駆動部を示す斜視図である。
【
図4】
図3に示す第1段扉駆動部の内部構造を示す右側面図である。
【
図5】
図1に示す2段伸縮ホームドア装置を構成する第2段扉駆動部を示す斜視図である。
【
図6】
図5に示す第2段扉駆動部の内部構造を示す右側面図である。
【
図7】本発明の2段伸縮ホームドア装置をプラットホーム上に設置した状態の平面図であり、(a)は開口部を閉じた状態、(b)は開口部を開いた乗降時の状態を示している。
【
図8】
図7に示す2段伸縮ホームドア装置をプラットホーム側から見た正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る2段伸縮ホームドア装置について、その一実施形態を図面に基づいて説明する。
図7及び
図8に示す2段伸縮ホームドア装置(以下、「ホームドア」と呼ぶ)1は、電車等の軌道車両に乗降する駅構内のプラットホームHに設置されて乗降客を保護する装置である。すなわち、このホームドア1は、軌道車両が走行する軌道側と乗降客の乗降に使用するプラットホームH側との間を遮断するように、プラットホームH上に壁面2を立設するとともに、この壁面2に乗降用の開口部3を形成し、軌道車両への乗降時に乗降通路となる開口部3を開閉するものである。
【0014】
また、ホームドア1は、乗降用の開口部3を開閉するため、戸袋10に収納された二段伸縮の扉部30を後述する駆動機構40によりスライドさせる構成となっている。なお、戸袋10は略直方体形状を有し、その外壁面が扉部30とともに壁面2の一部を形成している。
【0015】
ホームドア1は、扉部30で開口部3を閉じた状態にする開口部閉状態において、壁面2が軌道側とプラットホームH側とを遮断するので、乗降客が軌道上へ転落することや、乗降客が走行する軌道車両に接触することを防止し、乗降客を保護して安全を確保することができる。また、ホームドア1は、扉部30を戸袋10内に収納することで開口部3を開いた状態にする開口部開状態において、開口部3を軌道車両に乗降する乗降客の乗降通路として使用できる。
【0016】
ところで、図示の実施形態において、開口部3は、左右一対の戸袋10から各々二段伸縮する扉部30により開閉される。しかし、左右一対の戸袋10は、基本的な構成が実質的に同じであるため、以下の説明では、二段伸縮ホームドア装置の一実施形態として、一方の戸袋10に収納される扉部30の構成を詳細に説明する。
また、
図7及び
図8に示す戸袋10は、扉部30を左右両方向へ二段伸縮させるものであるが、以下の説明では、扉部30が一方へ二段伸縮する構成とする。なお、扉部30を左右両方向へ二段伸縮させる場合には、同様の扉部30及び駆動機構を戸袋10の厚さ方向にずらして2組設置すればよく、従って、図示の構成に限定されることはない。
【0017】
図1〜6は、ホームドア1を構成する戸袋10の内部構成例を示しており、この戸袋10に収納された1組の扉部30が駆動機構40により水平方向(壁面方向)へ二段伸縮してスライドし、乗降用の開口部3を開閉する。
戸袋10は、略直方体の形状を有する中空の部材であり、底部がプラットホームHに固定支持されている。戸袋10の内部には、後述する二段伸縮の扉部30と、この扉部30を開閉する駆動機構40とが収納されている。また、略直方体形状とした戸袋10の外壁面は、扉部30とともに軌道側及びプラットホームH側を仕切る壁面2の一部となっている。
【0018】
扉部30は、第1段扉31と第2段扉32とによる二段伸縮構造とされる。この扉部30は、戸袋10に対して第1段扉31が第1段階のスライドをし、さらに、第1段扉31の内部に収納された第2段扉32が第1段扉31に対して第2段階のスライドをすることにより、扉全体としては2段階の伸縮をして開閉する。
すなわち、第1段扉31は、戸袋10に対して後述するスライド支持機構20A,20Bによりスライド可能に支持され、さらに、第2段扉32は、第1段扉31に対して後述するスライド支持機構60によりスライド可能に支持されている。
【0019】
駆動機構40は、戸袋10に対して第1段扉31を開閉方向にスライドさせる第1段扉駆動部41と、第1段扉31に対して第2段扉32を開閉方向にスライドさせる第2段扉駆動部50とにより構成される。
第1段扉駆動部41は、戸袋10に固定設置されて電動機42によりボールねじ43が回動するボールねじ機構44と、第1段扉31に固定されてボールねじ機構44のボールねじ43と螺合するスライダ45とを具備して構成される。この第1段扉駆動部41は、ボールねじ43が電動機42の回転方向と同方向へ回転することにより、スライダ45と一体に第1段扉31を所望の開閉方向へスライドさせる駆動機構である。なお、図中の符号46、47は、ボールねじ43を回動自在に支持する軸受部である。
【0020】
第2段扉駆動部50は、ラックギア51及びピニオンギア52により構成されるラック&ピニオン機構53と、一対のシーブ54,55にタイミングベルト56を掛けまわした構造のタイミングベルト機構57と、第2段扉32とタイミングベルト56との間を連結する連結固定部材58とを具備して構成される。
ラック&ピニオン機構53は、戸袋10内の底面部に固定設置されたラックギア51に対して、上述した第1段扉31に対し回動自在に取り付けられたピニオンギアを噛合させたものである。この場合、ラックギア51は、扉部30のスライド方向(開閉方向)に設置されているので、第1段扉駆動部41によりスライドする第1段扉31と一体に開閉方向へ移動するピニオンギア52を回動させる。
【0021】
ピニオンギア52は、上述したシーブ54,55の一方と同軸に連結される。図示の構成例では、第2段扉32の閉方向側に設けたシーブ54とピニオンギア52の回転軸52aとが同軸とされ、このシーブ54を駆動側シーブとして、タイミングベルト56を所望の回転方向へ駆動する。
また、ラック&ピニオン機構53のラックギア51については、無給油のメンテナンスフリー化を可能にするため、樹脂製とすることが望ましい。
【0022】
連結固定部材58は、第2段扉32及びタイミングベルト機構57のタイミングベルト56に固定されて双方を一体に連結する部材である。従って、ピニオンギア52が回動すると、これと同軸の駆動側シーブ54も同じ回転速度で回動してタイミングベルト56を駆動するので、タイミングベルト56の移動速度と同じ速度で連結固定部材58及び第2段扉32がスライドして開閉する。
この場合、ラック&ピニオン機構53やタイミングベルト機構57のギア比等については、第1段扉31と一体にスライドするスライダ45及び第2段扉32と一体にスライドする連結固定部材58の移動速度が同速度となるように、換言すれば、乗降客の安全性確保の観点から、第1段扉31及び第2段扉32の開閉速度が同速度となるように設定することが望ましい。
【0023】
スライド支持機構20A,20Bは、戸袋10に対して第1段扉31の上下をスライド可能に支持するものである。
下方のスライド支持機構20Aは、戸袋10の底面に固定されたガイドレール21と、第1段扉31の下面に固定して取り付けられた係合スライド部22とを具備し、係合スライド部22がガイドレール21とスライド可能に係合している。本実施形態の係合スライド部22は略断面コ字状とされ、ガイドレール21を跨ぐように係合しているので、ガイドレール21から外れることはない。また、本実施形態では、第1段扉31が最も引き出された(開いた)位置でもガイドレール21から外れないように、閉方向端部側に2個の係合スライド部22を設けている。なお、係合スライド部22の数等については、特に限定されることはない。
【0024】
上方のスライド支持機構20Bは、戸袋10の内部上面に固定されたガイドレール23と、第1段扉31の上面部に固定設置されてガイドレール23を両側から挟持する一対のローラ24,24とを具備している。このスライド支持機構20Bは、一対のローラ24が挟持するガイドレール23の両接触面上で回転しながら移動するので、第1段扉31がスライド方向と直交する方向に横ぶれすることを防止できる。
従って、スライド支持機構20Bは、上述したスライド支持機構20Aと協働して、第1段扉31のスムーズなスライドを可能にする。
【0025】
スライド支持機構60は、第1段扉31に対して第2段扉32の側面をスライド可能に支持するものであり、第1段扉31の側壁面に設けた上下一対のガイドレール61と、第2段扉32の側壁面にガイドレール61と係合するように固定設置された略断面コ字状の係合スライド部62とを備えている。この実施形態では、1本のガイドレール61に対して各々2個の係合スライド部62が設けられ、互いの係合により第2段扉32のスムーズなスライドを可能にしている。
なお、この場合の係合スライド部62は、第2段扉32が最も引き出された(開いた)位置でもガイドレール61から外れないように、閉方向端部側に設けられている。
【0026】
このようなホームドア1の開閉動作は、電動機42を所望の方向へ回転させることにより、以下に説明するようにして行われる。
開口部閉状態にある扉部30を開とする場合には、電動機42を所定の方向へ回転させる。この結果、電動機42の回転と同方向へボールねじ43が回転し、スライダ45及び第1段扉31を開方向へ移動させる。これと同時に、ラックギア51と噛合するピニオンギア52の回転軸52aが開方向へ移動し、ピニオンギア52が時計回りに回転する。
【0027】
すると、回転軸52aと同軸のシーブ54も同方向へ回転しながら開方向へ移動し、タイミングベルト56を時計回りに駆動する。タイミングベルト56が駆動されると、これに固定された連結固定部材58及び第2段扉32も同速度で開方向へ移動するので、1台の電動機42で第1段扉31及び第2段扉32を連動させた開動作を行うことが可能になる。このとき、第1段扉31と一体にスライドするスライダ45及び第2段扉32と一体にスライドする連結固定部材58の移動速度を同速度にして、乗降客の安全性を確保することが望ましい。
【0028】
また、開口部開状態にある扉部30を閉とする場合には、電動機42を逆方向へ回転させると上述した開操作と同様に連動して逆方向へ動作(スライド)するので、1台の電動機42で第1段扉31及び第2段扉32を連動させた閉動作を行うことが可能になる。
【0029】
この結果、駆動機構40は、電動機42が1台という簡単な構造で可動部の第1段扉31及び第2段扉32を確実に2段伸縮によりスライドさせ、乗降用の開口部3を開閉することが可能になる。従って、簡単な構造の駆動機構40により、可動部の2段伸縮動作を安全かつ確実に実施できるホームドア1の提供が可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 2段伸縮ホームドア装置(ホームドア)
2 壁面
3 開口部
10 戸袋
20A,20B,60 スライド支持機構
21,23,61 ガイドレール
22,62 係合スライド部
24 ローラ
30 扉部
31 第1段扉
32 第2段扉
40 駆動機構
41 第1段扉駆動部
42 電動機
43 ボールねじ
44 ボールねじ機構
45 スライダ
50 第2段扉駆動部
51 ラックギア
52 ピニオンギア
52a 回転軸
53 ラック&ピニオン機構
54,55 シーブ
56 タイミングベルト
57 タイミングベルト機構
58 連結固定部材
H プラットホーム