【実施例】
【0129】
以下の実施例において、化合物の番号は、上の記載のスキームに示されている化合物の番号と同じである。合成した式6、7、8、9の化合物の分析データは、本明細書以下の表3、4、5、6の中にそれぞれ見いだすことができる。
【0130】
一般的な手順A(スキーム1にしたがった合成)
工程1−1−Boc−3−ヨード−アゼチジンとのカップリング
化合物10および炭酸セシウム(4当量)のジメチルホルムアミド(DMF)懸濁物をN
2雰囲気下、室温で5分間撹拌した。次いで、1−Boc−3−ヨード−アゼチジン(2当量)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、乾燥するまで蒸発させて未精製化合物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)によって精製し、所望のBocアゼチジン11を得た。
【0131】
工程2−Boc基の酸性開裂
Bocアゼチジン11のメタノール溶液に、15当量の塩化水素(4Nジオキサン)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。LCMSによれば、所望の生成物が生成していた。反応混合物をメタノールで希釈し、濃縮した。得られた残渣を精製することなく次の工程で使用するか、またはジエチルエーテルで磨砕した後、媒体をか焼したガラス漏斗で濾過し、ジエチルエーテルですすぎ、これを集めて化合物12を白色固体として得た。
【0132】
工程3−アゼチジンの還元的アミノ化
メタノール中の化合物12、アルデヒドR1−CHO(2当量)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2当量)およびモレキュラーシーブ(3Å)の混合物に酢酸(1当量)を加えた。この反応混合物をN
2雰囲気下、室温で一晩撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、濾過し、次いでメタノールを用いてSCX−2カラムに流して不純物を取り除いた。次いで、0.7Nアンモニア/メタノール溶液を用いて所望の生成物を溶出させ、化合物14を得た。
【0133】
工程4−メトキシの脱メチル化(および存在する場合、Bocの開裂)
化合物14のジクロロメタン(DCM)溶液に、三フッ化ホウ素−硫化メチル錯体(20当量)を加えた。この反応混合物をN
2雰囲気下、室温で一晩撹拌した。反応混合物をメタノールでクエンチし、室温で30分間撹拌した。混合物をメタノールでさらに希釈し、濾過し、SCX−2カラムに入れた。SCX−2カラムにメタノールを流して不純物を取り除き、次いで、0.7Nアンモニア溶液で溶出させて所望な生成物を得た。未精製生成物を濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/水)で精製した。生成物を含有する画分を凍結乾燥させ、化合物15を白色固体として得た。
【0134】
一般的な手順B(スキーム2にしたがった合成)
1−Boc−3−(ヒドロキシ)アゼチジン(0.5mmol)および炭酸セシウム(1.5mmol)のジメチルホルムアミド(4ml)懸濁物に化合物22(0.25mmol)を加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。次いで、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物を分取HPLC(アセトニトリル/水)で精製し、化合物11を良好な純度で得た。
【0135】
窒素雰囲気下、室温で水素化ナトリウム(70mmol;ヘプタンで洗浄)をジメチルホルムアミド(120ml)に懸濁させた。次いで、1−プロピルアゼチジン−3−オール塩酸塩(19.9mmol)をゆっくりと加え、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。次いで、化合物22(PG=HまたはMe)(11.7mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(4回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物を分取HPLC(アセトニトリル/水)で精製した。生成物を含有する画分をアセトニトリル/2N HClから凍結乾燥させ、目的化合物をHCl塩として、白色固体として良好な純度で得た。
【0136】
化合物14(PG=Me)を一般的な手順Aの工程4にしたがって化合物15(PG=H)に変換することができる。
【0137】
一般的な手順C(スキーム3にしたがった合成)
工程1
2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−オール(60mmol)のジメチルホルムアミド(145ml)溶液を撹拌し、窒素雰囲気下、室温でこれに水素化ナトリウム(159mmol)を加え、混合物を20分間撹拌した。この混合物に、化合物10(26mmol)のジメチルホルムアミド(105ml)溶液を加えた。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を用いて反応をクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した(4回)。有機層を合わせ、水で洗浄し(1回)、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して化合物16を得て、これをそのまま次の工程で使用した。
【0138】
工程2
窒素雰囲気下、化合物16(29mmol)を塩化メチレン(700ml)に溶解した。混合物を0℃まで冷却し、三臭化ホウ素(147mmol)を加えた。反応混合物を0℃で90分間撹拌し、次いで、氷/水に注いだ。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物17を良好な純度で得た。
【0139】
工程3
窒素雰囲気下、0℃で、化合物17(18mmol)およびトリエチルアミン(151mmol)を酢酸エチル(250ml)に溶解し、塩化メタンスルホニル(149mmol)を加え、得られた混合物を16時間撹拌した。次いで、酢酸エチルを加え、混合物を水で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して化合物18を得て、これをそのまま次の工程で使用した。
【0140】
工程4
密閉管中、化合物18(SO
2R=メシル)(0.21mmol)およびアミンR1−NH
2(5当量)のアセトニトリル(6ml)溶液を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/水)で精製した。生成物を含有する画分に4N HClを加え、混合物を凍結乾燥させ、化合物15を白色固体として良好な純度で得た。
【0141】
工程5
密閉管中、化合物18(SO
2R=トシル)(0.20mmol)およびアミンR1−NH
2(5当量)のアセトニトリル(6ml)溶液を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/水)で精製した。生成物を含有する画分に4N HClを加え、混合物を凍結乾燥させ、化合物19を白色固体として良好な純度で得た。
【0142】
工程6
化合物19(0.04mmol)のメタノール(3ml)溶液に水酸化カリウム(200mg)を加えた。密閉管中、混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、SCX−2カラム(10gカラム物質)に入れた。カラムをメタノールで洗浄し、次いで、生成物を0.7M アンモニアメタノール溶液で溶出させた。未精製生成物を分取HPLC(アセトニトリル/水)でさらに精製した。生成物を含有する画分を4N HClと混合し、混合物を凍結乾燥させ、化合物15を白色固体として良好な純度で得た。
【0143】
一般的な手順D(スキーム4にしたがった合成)
工程1−アミン基からアンモニウム塩への変換
化合物20、ヨードメタン(8当量)、炭酸カリウム(8当量)のアセトンの黄色懸濁物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、濃縮した。得られた未精製生成物を精製せずに次の工程で直接使用するか、またはジエチルエーテルで磨砕し、媒体をか焼したガラス漏斗で濾過し、ジエチルエーテルですすぎ、集めた後、所望のアンモニウム塩21を黄色固体として定量的な収率で得た。
【0144】
工程2−エチルアンモニウム側鎖の開裂
化合物21およびカリウム tert−ブトキシド(5当量)のDMSO溶液を室温で3時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、pH=1になるまでHClを加えた。混合物をさらに15分間撹拌し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、乾燥するまで蒸発させて未精製化合物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)で精製し、所望なフェノール10を優れた収率で得た。
【0145】
化合物10を一般的な手順Aにしたがって化合物15へと変換することができる。
【0146】
一般的な手順E(スキーム5にしたがった合成)
化合物24を文献に記載されるように調製することができる(A.D.Palkowitzら、J.Med.Chem.40(1997)1407−1416)。
【0147】
化合物24(1.0mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(2.0mmol)、K
3PO
4.7H
2O(3.0mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.05mmol)のジオキサン(10ml)溶液をN
2雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物25を良好な純度で得た。
【0148】
ピナコールボロネート64の合成
工程1
窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(30mmol)を無水ジメチルホルムアミド(10ml)に加え、次いで、化合物62(15mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、4−ブロモ−フルオロベンゼン(18mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液を滴下した。混合物を60℃で16時間撹拌した。次いで、酢酸エチルを加え、混合物を水に注いだ。有機相を分離し、水で洗浄し(3回)、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール)で精製し、化合物63を良好な純度で得た。
【0149】
工程2
窒素雰囲気下、化合物63(10mmol)、ビス(ピナコラト)ジホウ素(15mmol)および酢酸カリウム(10mmol)をジオキサン(30ml)に溶解した。次いで、1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(0.5mmol)を加え、混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(2回)。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/メタノール)によって精製し、化合物64を良好な純度で得た。
【0150】
化合物24(1.0mmol)、化合物64(2.0mmol)、K
3PO
4.7H
2O(3.0mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.05mmol)のジオキサン(10ml)溶液をN
2雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物54を良好な純度で得た。
【0151】
化合物25および54を一般的な手順Aにしたがって化合物15へと変換することができる。
【0152】
C.Yangら、Bioorg.Med.Chem.Lett.15(2005)1505−1507に記載される方法によって化合物26を調製することができる。化合物26を一般的な手順Aにしたがって化合物15へと変換することができる。
【0153】
スキーム5の経路Cの合成は、D.A.BradleyらによってTetrahedron Letters 40(1999)5155−5159に記載された方法に類似の方法で行われた。
【0154】
一般的な手順F(スキーム6の経路Aにしたがった合成)
工程1
(E/Z)−2−クロロベンズアルデヒドオキシム
2−クロロベンズアルデヒド(40.1ml、356mmol)のエタノール(100ml)溶液を冷却し(5℃)、これにヒドロキシルアミン(27.2g;391mmol)の水(100ml)溶液を加え、次いで、5N水酸化ナトリウム(73.6ml)を加えた。混合物を5℃で90分間撹拌した。次いで、混合物を6N HClを用いてpH6になるまで酸性化し、tert.ブチルメチルエーテルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮して目的化合物を白色固体として得た(55g;収率99%;HPLC純度97%)。生成物をそのまま次の工程で使用した。
【0155】
工程2
(E/Z)−2−クロロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(化合物32の一例)
(E/Z)−2−クロロベンズアルデヒドオキシム(4.0g、25.7mmol)のDMF(12ml)溶液を冷却し(10℃)、これにN−クロロスクシンイミド(3.43g、25.7mmol)を何回かにわけて加えた。加え終わったら、水(50ml)を加え、反応混合物をTHFで3回抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、目的化合物を黄色油状物として得た(4.98g、HPLC純度74%、定量的)。未精製生成物をそのまま次の工程に使用した。
【0156】
工程3
3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール(化合物34の一例)
(E/Z)−2−クロロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(0.50g、1.71mmol)、1−エタ−1−イニル−4−メトキシベンゼン(0.271g、2.05mmol)のTHF(7ml)溶液を冷却し(0℃)、これにトリエチルアミン(0.238ml、1.71mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を濃縮し、エタノールから再結晶化し、目的化合物を白色固体として得た(0.33g、HPLC純度:99%;収率68%)。
【0157】
工程4
4−ブロモ−3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール(化合物35の一例)
3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール(285mg、0.997mmol)のDCM(3ml)溶液に、室温でN−ブロモスクシンイミド(231mg、1.297mmol)を何回かにわけて加え、次いでp−トルエンスルホン酸(9.5mg、0.05mmol)を加えた。混合物を室温で17時間撹拌した。次いで、混合物を飽和Na
2S
2O
3水溶液で洗浄し(2回)、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し(1回)、水で洗浄した(2回)。有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物を分取HPLCで精製し、目的化合物を白色固体として得た(264mg、HPLC純度99%;収率:73%)。
【0158】
工程5
4−(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)フェノール(化合物36の一例)
4−ブロモ−3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール(1.26g、3.46mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(1.52g、6.92mmol)、K
3PO
4.7H
2O(3.51g、10.38mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2のジオキサン(20ml)溶液をN
2雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物を白色固体として得た(910mg、収率:70%)。
【0159】
工程6(一般的な手順Aの工程1である)
tert−ブチル 3−(4−(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)−フェノキシ)−アゼチジン−1−カルボキシレート
4−(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)フェノール(740mg、1.959mmol)、1−Boc−3−ヨード−アゼチジン(832mg、2.94mmol)のDMF(20ml)溶液に炭酸セシウム(2.55g、7.83mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、酢酸エチルを加え、混合物を水で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。未精製生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物を白色固体として得た(700mg;収率:67%。
【0160】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3):δ 4.83(m,1H,アゼチジン3−H)。
【0161】
工程7(一般的な手順Aの工程4である)
4−(4−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール(化合物6f)
tert−ブチル 3−(4−(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)フェノキシ)−アゼチジン−1−カルボキシレート(533mg、1.00mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液に、N
2雰囲気下、三フッ化ホウ素−硫化メチル錯体(2.10ml、20.0mmol)を室温で加えた。反応混合物を16時間撹拌した。次いで、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をメタノールに溶解し、SCXカラムで精製し(不純物をメタノールで洗浄し、生成物を0.7N NH
3メタノールを用いて溶出させ、目的化合物を得た(387mg;収率:92%)。
【0162】
工程8(一般的な手順Aの工程3である)
4−(4−(4−(N−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール(化合物6g=7v=8d=9a)
4−(4−(4−(アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール(630mg、1.504mmol)、プロピオンアルデヒド(219μl、3.01mmol)のメタノール(50ml)溶液に酢酸(86μl、1.50mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(189mg、3.01mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで濾過し、SCXカラムに入れた。メタノールによって不純物をカラムから洗い流し、生成物を0.7N NH
3メタノールで溶出させた。得られた未精製生成物をさらに分取HPLC(10から60%アセトニトリル/水/3%TFA)によって精製した。生成物を含有する画分に2N HClを加え、混合物を凍結乾燥させ、目的化合物をHCl塩として、白色固体として得た(174mg、収率:23%)。
【0163】
1H−NMR(400MHz,DMSO−D
6):δ 0.88(t,3H),1.51(m,2H),3.14(t,br,2H),4.10(m,br,1H),4.18(m,br,1H),4.39(m,br,1H),4.62(m,br,1H),4.97および5.09(2xm,br,1H,アゼチジンH−3),6.81および7.10(2xd,AB系,4H),7.37−7.53(m,8H),10.14(s,br,1H,OH),10.54および10.68(2xs,br,1H;HCl)。
【0164】
化合物35(1.0mmol)、化合物64(2.0mmol)、K
3PO
4.7H
2O(3.0mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(0.05mmol)のジオキサン(10ml)溶液をN
2雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し(1回)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物55を良好な純度で得た。
【0165】
化合物55を一般的な手順Aにしたがって化合物15へと変換することができる。
【0166】
一般的な手順G(スキーム6の経路Bにしたがった合成)
工程1
窒素雰囲気下、1−エチニル−4−メトキシベンゼン(12mmol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解した。この溶液を−78℃まで冷却し、n−ブチル−リチウム(1.6Mヘキサン;13mmol)を加えた。混合物を−40℃で撹拌し、化合物38(11mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、水(50ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製化合物をジイソプロピルエチルエーテル(10ml)で磨砕し、化合物39を良好な純度で得た。
【0167】
工程2
水酸化ナトリウム(54mmol)のエタノール(50ml)溶液に塩酸メトキシルアミン(45mmol)を室温で加えた。得られた懸濁物を室温で1時間撹拌した。次いで、Na
2SO
4を加え、混合物を濾過した。硫酸(4ml)および化合物39(9mmol)のエタノール(5ml)溶液を冷却し(0℃)、これに上の濾液を滴下し、非常に発熱性の反応を得た。混合物を80℃で30分間撹拌した。次いで、水(100ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(2回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物は、E異性体とZ異性体の両方を含んでいた。分取HPLC(アセトニトリル/水)によって精製し、化合物40の所望のZ−異性体を良好な純度で得た。
【0168】
工程3
化合物40(1.4mmol)の塩化メチレン(10ml)溶液を冷却し(0℃)、これに一塩化ヨウ素(2.1mmol)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、NaS
2O
3および水を加え、混合物を塩化メチレンで抽出した(2回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をジイソプロピルエチルエーテルで磨砕し、化合物41を良好な純度で得た。
【0169】
化合物41を、化合物35を化合物15に変換するのと似たいくつかの工程で化合物15へと変換することができる(一般的な手順Fの工程5およびその後)。
【0170】
一般的な手順H(スキーム6の経路Cにしたがった合成)
工程1
窒素雰囲気下、4−フルオロベンゾイルクロリド(119mmol)のトリエチルアミン(660ml)溶液に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.79mmol)およびヨウ化銅(I)(95mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、1−エチニル−4−メトキシベンゼン(79mmol)を加え、発熱反応を得た。混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル 9:1)によって精製し、化合物43を良好な純度で得た。
【0171】
工程2
窒素雰囲気下、化合物43(30mmol)のトルエン(100ml)溶液に室温で、(E)−2−クロロ−N−ヒドロキシベンズイミドイルクロリド(38mmol)およびトリエチルアミン(33mmol)を加えた。混合物を60℃で16時間撹拌した。次いで、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物44を良好な純度で得た。
【0172】
化合物44を一般的な手順Bにしたがっていくつかの工程で化合物15へと変換することができる。
【0173】
一般的な手順I(スキーム6の経路Dにしたがった合成)
工程1
化合物46を一般的な手順Hの工程1にしたがって調製した。
【0174】
工程2
化合物47を一般的な手順Hの工程2にしたがって調製した。
【0175】
化合物47を一般的な手順Bにしたがっていくつかの工程で化合物15へと変換することができる。
【0176】
2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(4−(1−メチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェン−6−オール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6a)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)ベンゾ[b]チオフェン−6−オール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6b=7a=8a)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェノキシ)ベンゾ[b]チオフェン−6−オール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6c=7c=8b)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、表題化合物を白色固体として得た(106mg;収率62%)。
【0177】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.87(t,3H),1.48(m,2H),3.12(m,2H),4.10(brm,2H),4.50(brm,2H),4.95(brm,1H),6.80(m,5H),6.90(d,2H),7.10(d,1H),7.28(d,1H),7.50(d,2H),9.79(s,1H),9.82(s,1H)。
【0178】
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6d=7h=8c)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物6e)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(4−(4−(1−ブチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール塩酸塩(化合物6h)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
4−(4−(4−(1−sec−ブチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール塩酸塩(化合物6i)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3−o−トリルイソオキサゾール−5−イル)フェノール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6j)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−3−メチルフェノール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6k)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−2−メチルフェノール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6l)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物6m=7ag=8e)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(2−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン(化合物6n=7ay)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
3−(4−((3S,4S)−7−メトキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルクロマン−4−イル)フェノキシ)−1−プロピルアゼチジン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6o=7bd)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、生成物を白色固体として得た(67.2mg;収率53%)。
【0179】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.85(t,3H),1.18(s,3H),1.28(s,3H),1.48(m,2H),3.12(t,2H),3.30(d,1H),3.69(s,3H),4.10(brm,2H),4.49(d,1H),4.60(brm,2H),4.91(brm,1H),6.32(dd,1H),6.39(m,2H),6.61(brd,1H),7.05(d,2H),7.12(m,1H),7.20(m,2H),7.31(brm,2H)。
【0180】
(3S,4S)−2,2−ジメチル−3−フェニル−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)クロマン−7−オール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6p=7be)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、生成物を白色固体として得た(32.5mg;収率49%)。
【0181】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.85(t,3H),1.15(s,3H),1.25(s,3H),1.47(m,2H),3.12(t 2H),3.28(d,1H),4.10(brm,2H),4.49(d,1H),4.60(brm,2H),4.92(brm,1H),6.17(dd,1H),6.19(d,1H),6.29(d,1H),6.61(d,2H),7.02(d,2H),7.12(m,1H),7.19(m,2H),7.30(brm,2H),9.21(s,1H)。
【0182】
(5R,6S)−6−フェニル−5−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−ナフタレン−2−オール塩酸塩(化合物6q=7bc=8j)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
7−ヒドロキシ−3−フェニル−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)ベンジル)−2H−クロメン−2−オン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6r)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、表題化合物を白色固体として得た(55mg;収率60%)。
【0183】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)1.00(t,3H),1.69(m,2H),3.11(t,2H),3.75(brm,2H),3.99(s,2H),4.80(brm,2H),5.12(brm,1H),6.62(d,2H),6.75(d,1H),6.82(d,1H),6.98(d,2H),7.23(d,2H),7.31(d 1H),7.38(m,3H)。
【0184】
(8S,11S,13S、14S,17S)−13−メチル−11−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−7,−8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジオール(化合物6s)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
(8S,11S,13S,14S,17S)−11−(4−(1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−13−メチル−7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−デカヒドロ−6H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジオール(化合物6t)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
3−(4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ)−1−プロピルアゼチジン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物6u=7bg=8k=9g)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
表題化合物を無色油状物として得た(126mg;収率46%)。
【0185】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.80−0.94(m,12H),1.50(m,4H),2.40(m 4H),3.12,3,192x(brt,2H),4.00−4.30(brm,4H),4.30−4.75(brm,4H),4.82−5.17 2x(brm,2H),6.55(brm,2H),6.75−6.93(m,6H),6.95−7.07(m,3H),7.07−7.25(m,14H),7.30(m,1H),7.40(m,2H)。
【0186】
(E/Z)−4−(2−フェニル−1−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)ブタ−1−エニル)フェノール 2,−2,2−トリフルオロアセテート(化合物6v=7bh)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、表題化合物を白色固体として得た(117mg;収率58%)。
【0187】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.87 4x(t,3H),1.48 2x(m,2H),2.40 2x(m 2H),3.13 2x(t,2H),4.10 2x(brm,2H),4.50 2x(brm,2H),4.90,5.09 2x(brm,1H),6.40(d,2H),6.53(d,2H),6.60(d,2H),6.77(d,4H),6.88(d,2H),6.98(d,2H),7.07−7.21(m,12H),9.21(s,1H),9.46(s,1H)。
【0188】
(E/Z)−3−(2−フェニル−1−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)ブタ−1−エニル)フェノール(化合物6w=7bi=9h)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、表題化合物を白色固体として得た(107mg;収率64%)。
【0189】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.85 4x(t,3H),1.45 2x(m,2H),2.38 2x(m 2H),3.15 2x(t,2H),4.15 2x(brm,2H),4.60 2x(brm,2H),5.01 2x(brm,1H),6.25(m,2H),6.39(d,1H),6.55(m,3H),6.62(d,1H),6.69(d,1H),6.80(m,3H),6.89(brd,2H),7.08−7.22(m,13H),9.09(s,1H),9.42(s,1H)。
【0190】
(E/Z)−3−(4−(2−クロロ−1,2−ジフェニルビニル)フェノキシ)−1−プロピルアゼチジン 2,2,2−トリ−フルオロアセテート(化合物6x=7bj)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
凍結乾燥させた後、表題化合物を白色固体として得た(60mg;収率46%)。
【0191】
1H−NMR(400MHz,DMSO)0.88 2x(t,3H),1.45 2x(m,2H),3.15 2x(t,2H),4.15 2x(brm,2H),4.60 2x(brm,2H),5.01 2x(brm,1H),6.65(d,2H),6.90(d,4H),6.96(m,2H),7.15(m,4H),7.20−7.38(m,14H),7.42(m,2H)。
【0192】
3−(4−(1−アリルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−6−オール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7b)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−メチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7d)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−フェニルベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7e)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(チオフェン−2−イル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7f)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(4−(1−エチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]−チオフェン−3−イル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7g)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(4−(1−シクロプロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7i)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7j)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−(3−メトキシ−プロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7k)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(4−(1−シクロブチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノン塩酸塩(化合物7l)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−イソブチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7m)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(4−(1−(シクロブチルメチル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノン塩酸塩(化合物7n)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−((テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7o)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7p)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7q)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7r)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(2−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7s)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(2−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7t)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
(3−フルオロ−4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メタノン塩酸塩(化合物7u)
一般的な手順E(スキーム5の経路C)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−イソブチルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール塩酸塩(化合物7w=9b)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−((テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール塩酸塩(化合物7x)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−イソオキサゾール−5−イル)フェノール塩酸塩(化合物7y=9c)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−(シクロブチルメチル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−イソオキサゾール−5−イル)フェノール塩酸塩(化合物7z=9d)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール塩酸塩(化合物7aa=9e)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7ab)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
4−(3−(2,3−ジメチルフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7ac)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
4−(3−(2−エチルフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7ad)
一般的な手順F(スキーム6の経路A)にしたがった合成
4−(3−(4−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−イル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール塩酸塩(化合物7ae)
一般的な手順G(スキーム6の経路B)にしたがった合成
4−(3’,5’−ジメチル−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)−3,4,−ビイソオキサゾール−5−イル)−フェノール塩酸塩(化合物7af)
一般的な手順G(スキーム6の経路B)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−(−(3−フルオロプロピル)アゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7ah=8f)
一般的な手順C(スキーム3)にしたがった合成
(5−(4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルイソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7ai)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(4−ヒドロキシフェニル)−3−o−トリルイソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7aj)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(3−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7ak=8g)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(4−ヒドロキシへニル)−3−(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7al)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(4−ヒドロキシヘニル)−3−(3−メチルピリジン−2−イル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7am)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(4−ヒドロキシヘニル)−3−(3−メチルチオフェン−2−イル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7an)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−フェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7ao)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(3−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7ap)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(1H−ピロール−3−イル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7aq)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(4−アミノフェニル)−3−(2−クロロフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イル−オキシ)フェニル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7ar)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(1H−インダゾール−4−イル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン 2,2,2−トリフルオロアセテート(化合物7as)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(3−フルオロ−4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7at)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)−フェノール塩酸塩(化合物7au)
スキーム7にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(ヒドロキシ(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メチル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール(79mg、0.161mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液にトリエチルシラン(39μl、0.241mmol)を加えた。反応混合物を0℃まで冷却し、トリフルオロ酢酸(1.195ml、16.1mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、水および飽和NaHCO
3溶液を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物を分取HPLC(10−60%アセトニトリル/水+3%TFA)で精製した。生成物を含有する画分に4N HCl(0.5ml)を加え、混合物を凍結乾燥させ、目的化合物を白色固体として得た(60mg、収率70%)。
【0193】
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(ヒドロキシ(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メチル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール(化合物7av=9f)
スキーム7にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン(100mg、0.190mmol)のエタノール溶液に水素化ホウ素ナトリウム(144mg、3.81mmol)を加えた。反応混合物を環流状態で48時間撹拌した。次いで、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィーによって精製し(塩化メチレン/メタノール/トリエチルアミン 95:5:0.1で溶出させ)、所望の生成物を遊離塩基として得た(60mg、収率43%)。
【0194】
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(メトキシ(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メチル)−イソオキサゾール−5−イル)フェノール(化合物7aw)
スキーム7にしたがった合成
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール(35mg、0.071mmol)のアセトニトリル(3ml)溶液に塩化水素(0.71mmol)およびメタノール(2ml)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、NaHCO
3を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製した(塩化メチレン/メタノール/アンモニア 95:5:0.1で溶出させた)。生成物を含有する画分を濃縮し、アセトニトリル/水に再び溶解し、凍結乾燥させ、所望な化合物を白色固体として得た(20mg、収率48%)。
【0195】
4−(3−(2−クロロフェニル)−4−(1−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)ビニル)イソオキサゾール−5−イル)フェノール(化合物7ax)
スキーム7にしたがった合成
(3−(2−クロロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン(76mg、0.155mmol)の無水THF(2ml)溶液を冷却し(0℃)、窒素雰囲気下、これにメチルリチウム(0.971ml、1.554mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製した(塩化メチレン/メタノール/アンモニア 95:5:0.1で溶出した)。得られた中間体(50mg)をアセトニトリル(2ml)に溶解し、数滴の濃HClを加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、NaHCO
3を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。未精製生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで精製した(塩化メチレン/メタノール/アンモニア 95:5:0.1で溶出した)。精製した生成物をアセトニトリル/水に溶解し、凍結乾燥し、所望な生成物を白色固体として得た(39mg、収率38%)。
【0196】
(3−(4−ヒドロキシフェニル)−5−o−トリルイソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7az=8h)
一般的な手順B(スキーム2)にしたがった合成
(5−(2−フルオロフェニル)−3−(3−ヒドロキシフェニル)イソオキサゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7ba)
スキーム6の経路Dにしたがった合成
(5−(4−ヒドロキシフェニル)−3−o−トリルイソチアゾール−4−イル)(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)−フェニル)メタノン塩酸塩(化合物7bb)
スキーム8にしたがった合成
7−メトキシ−3−フェニル−4−(4−(1−プロピルアゼチジン−3−イルオキシ)ベンジル)−2H−クロメン−2−オン(化合物7bf)
一般的な手順A(スキーム1)にしたがった合成
表題化合物を白色固体として得た(75mg;収率85%)。
【0197】
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)0.90(t,3H),1.39(m,2H),2.46(t,2H),3.03(m,2H),3.80(m,2H),3.88(s,3H),3.99(s 2H),4.72(m,1H),6.62(d,2H),6.75(d,1H),6.82(d,1H),6.98(d,2H),7.23(d,2H),7.31(d 1H),7.38(m,3H)。
【0198】
実施例11
エストロゲン受容体に対する化合物のアンタゴニスト活性を、ヒトエストロゲン受容体α(hERα)、ラットオキシトシンプロモーター(RO)およびルシフェラーゼレポーター遺伝子(LUC)を用いて安定に同時形質導入された組み替えチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いたインビトロバイオアッセイで決定した。試験化合物が17β−エストラジオールによってルシフェラーゼ酵素のトランス活性化を拮抗し、エストロゲン受容体hERαが介在する能力を、標準的な抗エストロゲンICI 164.384のIC50に対し、IC50(単位mol/l)および/またはpIC50(−log(IC50))および/またはパーセント(%)としてあらわす(有効性試験 化合物=(IC50 ICI 164,384/IC50 試験化合物)×100%)。アンタゴニスト効能(すなわち、ある化合物によって活性化された17β−エストラジオール受容体の最大阻害量)は、標準的な抗エストロゲンICI 164,384によって誘発されるような最大阻害と比較した割合としてあらわす(効能試験 化合物=(最大阻害試験 化合物/最大阻害 ICI 164,384))。この方法論のさらに詳細な記載は、De Gooyerら、Steroids、68(2003)21−30中に見いだすことができる。
【0199】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、ERαに対しアンタゴニスト性であり、pIC50>7である。
【0200】
実施例12
どの程度まで化合物がER陽性タモキシフェン耐性乳癌細胞の増殖を刺激することができるかをMCF−7H細胞を用いたインビトロ増殖アッセイで7日間試験する。さらに特定的には、このインビトロバイオアッセイを用い、この化合物のデータと参照化合物である17β−エストラジオール(E2)のデータを同じ試験で比較することによって、化合物の効能(最大応答の割合)、pEC50、化合物が増殖を誘発する相対有効性を決定する。
【0201】
使用する方法のさらに詳細な記載は以下のとおりである。
【0202】
細胞培養物:ヒト上皮乳癌細胞株MCF−7H(由来:Hubrecht Laboratory、ユトレヒト、オランダ)を、Ham’s F12培地およびDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM;Invitrogen、カールズバッド、USA)の1:1混合物であり、フェノールレッドを含まず、以下のものを含有するように調節された5%胎児ウシ血清(FCS;Hyclone、ユタ、USA)、100μg/mlのストレプトマイシン、100単位/mlのペニシリンを豊富に含む完全培地中で常に維持しておいた。
【0203】
リン酸二水素ナトリウム2H20 EP 0.0706618g/L
無水リン酸水素二ナトリウム EP 0.07102g/L
無水硫酸銅 0.0008g/L
L−グルタミン 1.085g/L
D−ビオチン EP+ 0.0000037g/L
ピルビン酸ナトリウム 0.165g/L
亜セレン酸ナトリウム5H20 0.000447g/L
メルカプトエタノール 0.0023g/L
エタノールアミンHCL 0.00198g/L
ウシインスリン 0.0005g/L
80cm
2培養フラスコ(Nunc、ロスキレ、デンマーク)中で細胞を成長させ、5%CO
2−95%空気雰囲気下、37℃で維持した。約80〜90%のコンフルエントに達したら、細胞を継代培養し、1週間で1回継代した。継代培養は、トリプシン/EDTAを用いて細胞を剥離させ、細胞懸濁物を10倍に希釈することを含む。
【0204】
メチル−
3H−チミジン取り込みアッセイ:播種の1日前に、FCSの代わりに5%の活性炭処理した(CT)仔ウシ血清(BCS;Hyclone)を含み、ウシインスリンの最終濃度が1.0μg/mlであるアッセイ培地中、MCF−7H細胞を一晩かけて飢餓状態にした。白色24ウェルプレート(Perkin Elmer、シェルトン、USA)中、密度が7.5×10
3細胞/ウェルになるように5% CT BCSを含むアッセイ培地に細胞を播種し、それぞれのウェルには、630μLのアッセイ培地が含まれていた。参照化合物および/または試験化合物を用いて刺激する24時間前に細胞を付着させ、広げた。7日間の刺激期間の後、ウェルあたり0.25μCi/ウェルのメチル−
3H−チミジン(GE Healthcare Limited、バッキンガムシャー、UK)を加えた。培養物を5%CO
2−95%空気雰囲気下、37℃で維持した。一晩インキュベートした後、過剰量のメチル−
3H−チミジンを吸引し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で細胞を洗浄した。1mlのシンチレーション液Microscint−20(Perkin Elmer)とともに1時間インキュベートした後、Packard TOP−カウントNXTマイクロプレートシンチレーションカウンター(Perkin Elmer)で放射線を測定した。17β−エストラジオール(E2)およびエチニルエストラジオール(EE)は、ピコモル濃度範囲で、最大限の効能でMCF−7H乳癌細胞の増殖を誘発する(E2の効能は、定義によれば1.0、選択した化合物のデータを表1に与える)。
【0205】
表1:MCF−7H乳癌細胞増殖アッセイにおける選択した参照化合物のインビトロデータ
化合物 E2% 効能(E2に対する割合)
E2 100
a 1.00
a
EE 137 0.99
タモキシフェン 0.008 0.58
4OHT
b 2.3 0.49
ラロキシフェン 21.1 0.33
アルゾキシフェン 99.1 0.34
ドロロキシフェン 5.9 0.38
フルベストラント 18.9 0.02
a 定義;試験化合物のデータを、E2のデータに対して正規化している。
【0206】
b 4−OH−タモキシフェンは、タモキシフェンの薬理学的に強力な活性代謝物である。
【0207】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、MCF−7H乳癌細胞増殖アッセイにおいて0.10以上の効能を示す。
【0208】
実施例13
どの程度まで化合物がER陽性乳癌細胞のエストロゲン受容体アルファを安定化する、または下方制御する(不安定化する)ことができるかを、T47D細胞を用いたインビトロアッセイで試験する。さらに特定的には、このインビトロバイオアッセイを用い、この化合物のデータと参照化合物であるICI 182,780(フルベストラント)のデータを同じ試験で比較することによって、化合物の効能(最大応答の割合)を決定する(フルベストラントの下方制御は、定義によれば100%)。4−OH−タモキシフェンは、この細胞内でERαタンパク質の濃度を安定化する化合物の一例として入れられている(選択した化合物のデータを表2に与えている)。
【0209】
使用する方法のさらに詳細な記載は以下のとおりである。
【0210】
細胞培養物。ヒト上皮乳癌細胞株T47D(由来:ATCC)を、5%の胎児ウシ血清(Hyclone)、10mM HEPES pH7.5、100μg/mlのペニシリン−ストレプトマイシン溶液を豊富に含むHam’s F12培地およびDulbecco’s Modified Eagle Medium(Gibco)の1:1混合物中で常に維持しておいた。80cm2培養フラスコ(Nunc、ロスキレ、デンマーク)中で細胞を成長させ、5%CO
2−95%空気雰囲気下、37℃で維持した。約80〜90%のコンフルエントに達したら、細胞を継代培養し、1週間で1回継代した。継代培養は、Cell Dissociation Buffer[Sigma]を用いて細胞を剥離させた後、新しいRouxフラスコ(175cc)に1:5または1:10で接種し、および/またはNunclon(商標)Surface 96ウェルマイクロプレートに播種することを含む。培地は、適用可能な場合、インキュベート3日目または4日目に新しいものに換える必要がある。
【0211】
ERαタンパク質濃度の決定:マイクロプレート中のT47D細胞を1E−5Mの試験化合物とともに24時間インキュベートする。すべてのウェルの上澄みを注意深く吸引する。マイクロプレート上で細胞を溶解させ、細胞溶解物について、ERα ELISAアッセイキット(Active Motif)を用い、ERα含有量について調べる。
【0212】
表2:T47D乳癌細胞のERα下方制御アッセイにおける選択した参照化合物のインビトロデータ
化合物 下方制御(フルベストラントに対する%)
フルベストラント 100
a
4OHT
b −330
c
ラロキシフェン −39
c
溶媒対照(1% DMSO) 0
d
a 定義;試験化合物のデータを、フルベストラントのデータに対して正規化している。
【0213】
b 4−OH−タモキシフェンは、タモキシフェンの薬理学的に強力な活性代謝物である。
【0214】
c 負の数は、受容体の上方制御または安定化を示す。
【0215】
d 化合物によって誘発される効果を溶媒対照に対して正規化している。
【0216】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、T47D乳癌細胞アッセイにおいてERαの少なくとも20%下方制御を示す。
【0217】
実施例14
迅速なラットPK
この試験を用い、雄(無傷または去勢済)または雌(無傷または卵巣切除済)のラット(Rattus Norvegicus)に化合物を経口投与した後の薬物動態パラメータ(AUC(0−6h)、CmaxおよびTmax)を決定する。化合物を20μmol/kgで経口投与した後、尾静脈から血液を種々の時間点(化合物を投与してから0.5、1、2、3、4、6時間後)で集めた。時間点ごとに血漿サンプルを保存しておき、後でLC−MSを用いて血漿中の濃度を決定した。薬物動態パラメータ(AUC(0−6h)、CmaxおよびTmax)は、Animals!またはWinNonlinのノンコンパートメント解析モジュールを用い、得られた濃度対時間の曲線から誘導した。
【0218】
特定の実施形態では、本発明の化合物は、ラットにおいて、経口摂取可能であり、AUC(0−6h)>1μM.hである。
【0219】
【表1】
(a)実施例11を参照
A:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(0から60%アセトニトリル/水/5%TFA)
B:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(40から80%アセトニトリル/水/5%TFA)
C:LCMS Xbridge、C18、3.5um、3.5×20mm(0から100%アセトニトリル/水/5%TFA)
D:Luna C18、3um、100×2mm(25%アセトニトリル/75%水)
E:Luna C18、3um、100×2mm(0−80%アセトニトリル/5%TFA)
【0220】
【表2】
(a)実施例11を参照
(b)実施例13を参照
(c)N−プロピルアゼチジニル−3−オキシ側鎖がピペリジニルエチルオキシ側鎖と置き換わっている化合物7cの対応する類似体(すなわち、米国特許第5,488,058号の実施例18に記載される化合物LY−335562)は、−199%の下方制御(すなわち、199%の上方制御)を示す。
【0221】
(d)−5%の下方制御は、5%の上方制御を意味する。N−プロピルアゼチジニル−3−オキシ側鎖がジメチルアミノエチルオキシ側鎖と置き換わっている化合物7bhの対応する類似体(すなわち、4−ヒドロキシ−タモキシフェン)は、−343%の下方制御(すなわち、343%の上方制御)を示す。
【0222】
A:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(0から60%アセトニトリル/水/5%TFA)
B:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(40から80%アセトニトリル/水/5%TFA)
C:LCMS Xbridge、C18、3.5um、3.5×20mm(0から100%アセトニトリル/水/5%TFA)
D:Luna C18、3um、100×2mm(25%アセトニトリル/75%水)
E:Luna C18、3um、100×2mm(0−80%アセトニトリル/5%TFA)
F:HPLC BEH C18 5um Lunaカラム(10から60%アセトニトリル/水5%TFA)
G:HPLC BEH C18 5um Lunaカラム(10から70%アセトニトリル/水5%TFA)
【0223】
【表3】
(a)実施例11を参照
(b)実施例12を参照
(c)実施例13を参照
(d)表4の化合物7cに対するコメント
(c)を参照
A:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(0から60%アセトニトリル/水/5%TFA)
B:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(40から80%アセトニトリル/水/5%TFA)
C:LCMS Xbridge、C18、3.5um、3.5×20mm(0から100%アセトニトリル/水/5%TFA)
D:Luna C18、3um、100×2mm(25%アセトニトリル/75%水)
E:Luna C18、3um、100×2mm(0−80%アセトニトリル/5%TFA)
【0224】
【表4】
(a)実施例11を参照
(b)実施例12を参照
(c)実施例13を参照
(d)実施例14を参照
A:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(0から60%アセトニトリル/水/5%TFA)
B:UPLC BEH C18、1.7um、2.1×100mm(40から80%アセトニトリル/水/5%TFA)
C:LCMS Xbridge、C18、3.5um、3.5×20mm(0から100%アセトニトリル/水/5%TFA)