(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5887639
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月16日
(54)【発明の名称】ステントグラフト送達システム
(51)【国際特許分類】
A61F 2/95 20130101AFI20160303BHJP
A61M 25/092 20060101ALI20160303BHJP
【FI】
A61F2/95
A61M25/092 500
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-508003(P2013-508003)
(86)(22)【出願日】2011年4月14日
(65)【公表番号】特表2013-525000(P2013-525000A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】US2011032563
(87)【国際公開番号】WO2011136939
(87)【国際公開日】20111103
【審査請求日】2014年4月11日
(31)【優先権主張番号】12/771,092
(32)【優先日】2010年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502129357
【氏名又は名称】メドトロニック ヴァスキュラー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】アルゼンチン ジェフリー
【審査官】
金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2005/067819(WO,A1)
【文献】
特開2004−049586(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/95
A61M 25/092
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステントグラフト送達システムであって、
先端管を有する先端アセンブリと、
中間部材近位端を有し、中間部材ルーメンを構成する中間部材管であって、前記中間部材ルーメン内に前記先端管が配置され長手方向にスライド可能である中間部材管と
動作可能にシース管近位端に接続されたシース管およびシースハンドルを有するシースアセンブリであって、前記シース管はシースルーメンを構成し、前記中間部材管は前記シースルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である、シースアセンブリと
外ネジを有し、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成するネジ付きアセンブリと、
長手方向円柱形エンドシール本体および前記長手方向円柱形エンドシール本体を横断する横断方向円柱形エンドシール本体を有する単一エンドシールであって、前記長手方向エンドシール円柱形本体は近位部分、中間部分、および遠位部分を有するエンドシールルーメンを構成し、前記横断方向円柱形エンドシール本体は第1の円柱形部分および第2の円柱形部分を有する、単一エンドシールと、を備え、
前記先端管は前記エンドシールルーメンの前記近位部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能であり、前記中間部材管の前記中間部材近位端は前記エンドシールルーメンの前記遠位部分に配置され、かつ前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定され、前記横断方向円柱形エンドシール本体の前記第1の円柱形部分は前記ネジ付きアセンブリの前記第1の側壁ポートに配置され、前記横断方向円柱形エンドシール本体の前記第2の円柱形部分は前記ネジ付きアセンブリの前記第2の側壁ポートに配置され、前記長手方向エンドシール円柱形本体は前記ネジ付きアセンブリルーメンに配置され、
前記シースハンドルは、前記ネジ付きアセンブリの前記外ネジと第1の構成で係合して、前記シースハンドルの回転によって前記中間部材管および前記先端管に対して長手方向に前記シース管を移動し、前記ネジ付きアセンブリの前記外ネジと第2の構成で係脱して、前記シースハンドルの長手方向運動によって前記中間部材管および前記先端管に対して長手方向に前記シース管を移動し、
前記長手方向エンドシール円柱形本体は、中心軸を有し、
前記第1の横断円柱形部分は、テーパ付き洗い流しポートと前記エンドシールルーメンの前記中間部分との間のパーティションとともに、前記中心軸の方へ向かって、内向きに先細りになっている前記テーパ付き洗い流しポートを構成し、
前記パーティションは前記テーパ付き洗い流しポートと前記エンドシールルーメンの前記中間部分との間のスリットを構成し、前記エンドシールルーメンの前記中間部分は前記中間部材ルーメンと連通し、
前記洗い流しポートが空いているときに、前記スリットは閉じ、
前記洗い流しポートに洗い流しコネクタが完全に挿入されると前記スリットが開く、
ことを特徴とするステントグラフト送達システム。
【請求項2】
前記単一エンドシールがウレタンおよびシリコーンからなる群から選択される弾性材料を備える、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項3】
前記単一エンドシールがショアAジュロメータ硬度60〜70の弾性材料を含む、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項4】
前記中間部材近位端は、前記中間部材近位端と前記長手方向円柱形エンドシール本体との間の摩擦によって、前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定されている、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項5】
前記中間部材近位端は、接着剤で前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定されている、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項6】
前記先端管は、ガイドワイヤルーメンを構成する、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項7】
先端管近位端に動作可能に連結された先端ハンドルを更に含む、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項8】
前記ネジ付きアセンブリは、第1のネジ付き管部分および第2のネジ付き管部分を有し、
前記第1のネジ付き管部分は、前記第1の側壁ポートを構成し、
前記第2のネジ付き管部分は、前記第2の側壁ポートを構成する、
請求項1に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項9】
先端管と、中間部材近位端を有し、中間部材ルーメンを構成する中間部材管と、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成するネジ付きアセンブリと、を有する、ステントグラフト送達システムに用いられる単一エンドシールであって、
長手方向円柱形エンドシール本体であって、前記長手方向エンドシール円柱形本体は、近位部分、中間部分および遠位部分を有するエンドシールルーメンを構成する、長手方向円柱形エンドシール本体と、
前記長手方向円柱形エンドシール本体を横断する横断方向円柱形エンドシール本体であって、第1の円柱形部分および第2の円柱形部分を有する、横断方向円柱形エンドシール本体と、を備え、
前記先端管は前記エンドシールルーメンの前記近位部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能であり、前記中間部材管の前記中間部材近位端は前記エンドシールルーメンの前記遠位部分に配置され、かつ長手方向円柱形エンドシール本体に固定され、前記横断方向円柱形エンドシール本体の前記第1の円柱形部分は前記ネジ付きアセンブリの前記第1の側壁ポートに配置され、前記横断方向円柱形エンドシール本体の前記第2の円柱形部分は前記ネジ付きアセンブリの前記第2の側壁ポートに配置され、前記長手方向エンドシール円柱形本体は前記ネジ付きアセンブリルーメンに配置され、
前記長手方向エンドシール円柱形本体は、中心軸を有し、
前記第1の円柱形部分は、テーパ付き洗い流しポートと前記エンドシールルーメンの前記中間部分との間のパーティションをとともに、前記中心軸の方へ向かって、内向きに先細りになっている前記テーパ付き洗い流しポートを構成し、
前記パーティションは前記テーパ付き洗い流しポートと前記エンドシールルーメンの前記中間部分との間のスリットを構成し、前記エンドシールルーメンの前記中間部分は前記中間部材ルーメンと連通し、
前記テーパ付き洗い流しポートが空いているときに、前記スリットは閉じ、
前記洗い流しポートに洗い流しコネクタが完全に挿入されると前記スリットが開く、
ことを特徴とする単一エンドシール。
【請求項10】
前記単一エンドシールがウレタンおよびシリコーンからなる群から選択される弾性材料を含む、
請求項9に記載の単一エンドシール。
【請求項11】
前記単一エンドシールがショアAジュロメータ硬度60〜70の弾性材料を含む、
請求項9に記載の単一エンドシール。
【請求項12】
前記中間部材近位端は、前記中間部材近位端と前記長手方向円柱形エンドシールとの間の摩擦によって、前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定されている、
請求項9に記載の単一エンドシール。
【請求項13】
前記中間部材近位端は、接着剤で前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定されている、
請求項9に記載の単一エンドシール。
【請求項14】
ステントグラフト送達システムであって、
先端管を有する先端アセンブリと、
中間部材近位端を有し、中間部材ルーメンを構成している中間部材管であって、前記中間部材ルーメン内に前記先端管が配置され、かつ長手方向にスライド可能である、中間部材管と、
作動可能にシース管近位端に接続されているシース管およびシースハンドルを有するシースアセンブリであって、前記シース管はシースルーメンを構成し、前記中間部材管は前記シースルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である、シースアセンブリと、
外ネジを有し、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成するネジ付きアセンブリと、
長手方向円柱形エンドシール本体と前記長手方向円柱形エンドシール本体を横断する横断方向円柱形エンドシール本体とを有する単一エンドシールであって、前記長手方向エンドシール円柱形本体は中心軸を有し、近位部分、中間部分および遠位部分を有するエンドシールルーメンを構成し、前記横断方向円柱形エンドシール本体は、第1の円柱形部分および第2の円柱形部分を有し、前記第1の横断方向円柱形部分は、テーパ付き洗い流しポートと前記エンドシールルーメンの前記中間部分との間のパーティションとともに、前記中心軸に向かって、内向きに先細りになっている前記テーパ付き洗い流しポートを構成し、前記パーティションは前記テーパ付き洗い流しポートと前記エンドシールルーメンの前記中間部分との間のスリットを構成し、前記エンドシールルーメンの前記中間部分は前記中間部材ルーメンと連通している、単一エンドシールと、を備え、
前記先端管は前記エンドシールルーメンの前記近位部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能であり、前記中間部材管の前記中間部材近位端は前記エンドシールルーメンの前記遠位部分に配置され、かつ前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定され、前記横断方向円柱形エンドシール本体の前記第1の円柱形部分は前記ネジ付きアセンブリの前記第1の側壁ポートに配置され、前記横断方向円柱形エンドシール本体の前記第2の円柱形部分は前記ネジ付きアセンブリの前記第2の側壁ポートに配置され、前記長手方向エンドシール円柱形本体は前記ネジ付きアセンブリルーメン内に配置され、前記洗い流しポートが空いているときに、前記スリットは閉じ、前記洗い流しポートに洗い流しコネクタが完全に挿入されると前記スリットが開く、
ことを特徴とするステントグラフト送達システム。
【請求項15】
前記単一エンドシールがウレタンおよびシリコーンからなる群から選択される弾性材料を含む、
請求項14に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項16】
前記単一エンドシールがショアAジュロメータ硬度60〜70の弾性材料を含む、
請求項14に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項17】
前記中間部材近位端は、前記中間部材近位端と前記長手方向円柱形エンドシール本体との間の摩擦によって、前記長手方向円柱形エンドシールに固定される、
請求項14に記載のステントグラフト送達システム。
【請求項18】
前記中間部材近位端は、接着剤で前記長手方向円柱形エンドシール本体に固定される、
請求項14に記載のステントグラフト送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術分野は、医療用インプラント装置であり、詳細には、ステントグラフト送達システムである。
【背景技術】
【0002】
ステントグラフトは、腹部および胸部の大動脈瘤の治療のために開発された。腹部大動脈瘤は腹部を通って延びる身体動脈系の主要血管である腹部大動脈の壁部において生ずる膨張部である。胸部大動脈瘤は胸部を通って延びる身体動脈系の主要血管である胸部大動脈の壁部において生ずる膨張部である。大動脈瘤は、正常血圧の下で経時的に伸縮性を失って破裂する可能性がある。ステントグラフトは、管形の金属ステントで支持された織布管(グラフト)である。ステントグラフトは内部に配置されて動脈瘤血管におよび、正常血流から大動脈瘤を排除して、動脈瘤血管への圧力を減らす。
【0003】
ステントグラフト送達システムは、大動脈内部でステントグラフトを配備位置に送達するために用いられる。ステントグラフトは、大腿動脈を経由して大動脈に挿入することができる。ステントグラフトが配備位置で適所に至るまで、ステントグラフトをシース内に包囲することができ、その後、ステントグラフトを拡張するためにシースを収縮することができる。ステントグラフト送達システムは、遠隔配備されるステントグラフトを臨床医が操作するために必要な多数の複合部品を含む。
【0004】
目下、ステントグラフト送達システムは、ステントグラフト配備のためのさまざまな特性要件に応える多数の別個の部品を含む。たとえば、ステントグラフト送達システムの管は、施術の間の血液消失を減らすために恒常性維持の封止を含まなければならない。管はまた、施術の前に血管への空気送達を防ぐために流体による充填を可能にするように洗い流し可能でもなければならない。管および他の部品はまた、それらの機能を実行するために部品が移動可能となるまたは固定することができるように、関連部品に対して固定または終端されなければならない。残念なことに、多数の個別の部品は、製造および在庫コストを増大させる。組付け時間は増加し、コストは増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の欠点を克服するステントグラフト送達システムを有することが、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による1つの態様は、ステントグラフト送達システムであって、先端管を有する先端アセンブリと、中間部材近位端を有し、中間部材ルーメンを構成する中間部材管であって、先端管が、その中間部材ルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である、中間部材管と、動作可能にシース管近位端に接続されたシース管およびシースハンドルを有するシースアセンブリであって、シース管はシースルーメンを構成し、中間部材管はシースルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である、シースアセンブリと、 外ネジを有し、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成するネジ付きアセンブリと、長手方向円柱形エンドシール(endoseal)本体および長手方向円柱形エンドシール本体を横断する横断方向円柱形エンドシール本体を有する単一エンドシールであって、長手方向円柱形エンドシール本体は近位部分、中間部分、および遠位部分を有するエンドシールルーメンを構成し、横断方向円柱形エンドシール本体は第1の円柱形部分および第2の円柱形部分を有する、単一エンドシールと、を含むステントグラフト送達システムを提供する。先端管はエンドシールルーメンの近位部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能であり、中間部材管の中間部材近位端はエンドシールルーメンの遠位部分に配置され、長手方向円柱形エンドシール本体に固定され、横断方向円柱形エンドシール本体の第1の円柱形部分はネジ付きアセンブリの第1の側壁ポートに配置され、横断方向円柱形エンドシール本体の第2の円柱形部分はネジ付きアセンブリの第2の側壁ポートに配置され、長手方向エンドシール円柱形本体はネジ付きアセンブリルーメン内に配置される。シースハンドルは、第1の構成でネジ付きアセンブリの外ネジと係合し、シースハンドルの回転によって中間部材管および先端管に対して長手方向にシース管を移動し、第2の構成でネジ付きアセンブリの外ネジを係脱し、シースハンドルの長手方向運動によって中間部材管および先端管に対して長手方向にシース管を移動する。
【0007】
本発明の別の態様は、先端管を有するステントグラフト送達システムに使用するための単一エンドシールと、 中間部材近位端を有し、中間部材ルーメンを構成する中間部材管と、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成するネジ付きアセンブリと、を提供する。 単一エンドシールは、長手方向円柱形エンドシール本体、近位部分、中間部分および遠位部分を有するエンドシールルーメンを構成する長手方向エンドシール円柱形本体と、長手方向円柱形エンドシール本体を横断し、第1の円柱形部分および第2の円柱形部分を有する横断方向円柱形エンドシール本体と、を含む。先端管はエンドシールルーメンの近位部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能であり、中間部材管の中間部材近位端はエンドシールルーメンの遠位部分に配置され、長手方向円柱形エンドシール本体に固定され、横断方向円柱形エンドシール本体の第1の円柱形部分はネジ付きアセンブリの第1の側壁ポートに配置され、横断方向円柱形エンドシール本体の第2の円柱形部分はネジ付きアセンブリの第2の側壁ポートに配置され、長手方向エンドシール円柱形本体はネジ付きアセンブリルーメンに配置される。
【0008】
本発明の別の態様は、ステントグラフト送達システムであって、先端管を有する先端アセンブリと、中間部材近位端を有し、中間部材ルーメンを構成する中間部材管であって、先端管が中間部材ルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である、中間部材管と、シース管近位端に動作可能に接続されたシース管およびシースハンドルを有するシースアセンブリであって、シース管はシースルーメンを構成し、中間部材管はシースルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能であるシースアセンブリと、 外ネジを有し、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成するネジ付きアセンブリと、長手方向円柱形エンドシール本体および長手方向円柱形エンドシール本体を横断する横断方向円柱形エンドシール本体を有する単一エンドシールであって、長手方向エンドシール円柱形本体は、中心軸を有し、近位部分、中間部分、および遠位部分を有するエンドシールルーメンを構成し、横断方向円柱形エンドシール本体は、第1の円柱形部分および第2の円柱形部分を有し、第1の横断円柱形部分は、テーパ付き洗い流しポートとエンドシールルーメンの中間部分との間のパーティションをともなう、中心軸へ向けて、内向きにテーパ状になっているテーパ付き洗い流しポートを構成し、パーティションはエンドシールルーメンのテーパ付き洗い流しポートと中間部分との間のスリットを構成し、エンドシールルーメンの中間部分が中間部材ルーメンと連通する、単一エンドシールと、を含むステントグラフト送達システムを提供する。先端管はエンドシールルーメンの近位部分内に配置され、長手方向にスライド可能であり、中間部材管の中間部材近位端はエンドシールルーメンの遠位部分に配置され、長手方向円柱形エンドシール本体に固定され、横断方向円柱形エンドシール本体の第1の円柱形部分はネジ付きアセンブリの第1の側壁ポートに配置され、横断方向円柱形エンドシール本体の第2の円柱形部分はネジ付きアセンブリの第2の側壁ポートに配置され、長手方向エンドシール円柱形本体はネジ付きアセンブリルーメンに配置され、洗い流しポートが空いているときに、スリットは閉じ、そして、洗い流しポートに洗い流しコネクタが完全に挿入されるとスリットが開く。
【0009】
前述の、そして他の特徴および利点は、添付の図面とともに読まれる、以下の実施形態の詳細な説明から更に明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】ステントグラフト送達システムの側面図である。
【
図1B】ステントグラフト送達システムの側面図である。
【
図2A】ステントグラフト送達システムのネジ付き管部分の側面図である。
【
図2B】ステントグラフト送達システムのネジ付き管部分の平面図である
【
図3A】ステントグラフト送達システムの詳細な側断面図である。
【
図3B】ステントグラフト送達システムの詳細な側断面図である。
【
図4A】ステントグラフト送達システムの単一エンドシールのさまざまな図である。
【
図4B】ステントグラフト送達システムの単一エンドシールのさまざまな図である。
【
図4C】ステントグラフト送達システムの単一エンドシールのさまざまな図である。
【
図4D】ステントグラフト送達システムの単一エンドシールのさまざまな図である。
【
図4E】ステントグラフト送達システムの単一エンドシールのさまざまな図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1A及び
図1Bはステントグラフト送達システムの側面図であり、類似の要素は類似の参照番号を共有する。ステントグラフト送達システム100は、先端アセンブリ110、中間部材管120、シースアセンブリ130、ネジ付きアセンブリ140、単一エンドシール150および単一前方グリップ160を含む。ステントグラフト送達システム100の遠位端102はステントグラフトを送達するために血管に挿入され、ステントグラフト送達システム100の近位端104は患者の外側に残ったままである。本願明細書において用いられる場合、遠位および近位は、近位端104が施術者により近いように、ステントグラフト送達システム100の施術者の視点から定義される。
【0012】
先端アセンブリ110は、先端管112、先端管112の遠位端に動作可能に接続されたステントグラフト維持装置114および先端管112の近位端に動作可能に接続された先端ハンドル118を含む。先端管112は、先端管112の内側に沿って長手方向にガイドワイヤルーメンを構成することができる。ステントグラフト送達システム100は、ガイドワイヤをガイドワイヤルーメンに挿入することによってステントグラフト配備部位まで患者の脈管構造内に配備されるガイドワイヤに追従することができる。中間部材管120は、中間部材近位端を有し、中間部材管120の内側に沿って長手方向に中間部材ルーメンを構成する。先端管112は中間部材ルーメン内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である。
【0013】
シースアセンブリ130は、シース管近位端に使用可能な状態で接続しているシース管132およびシースハンドル134を含む。シース管132は、シース管132の内側に沿って長手方向にシースルーメンを構成する。中間部材管120はシースルーメン内に配置され、長手方向にスライド可能である。この例では、シースハンドル134は回転可能なシースハンドル136およびスライド可能なシースハンドル138を含み、これらは回転可能なシースハンドル136の回転をさらに可能にする一方で、回転可能なシースハンドル136およびスライド可能なシース138を単一のシースハンドルに連結することができるように相補的な継手を含む。
【0014】
ネジ付きアセンブリ140は外ネジ142を有し、ネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成する。ネジ付きアセンブリ140は、第1のネジ付き管部分144および第2のネジ付き管部分146を含むことができる。単一前方グリップ160および/または単一後方グリップ116は、ネジ付きアセンブリ140を共に形成するように第1のネジ付き管部分144および第2のネジ付き管部分146を押圧することができる。シースハンドル134は、ネジ付きアセンブリ140の外ネジ142と第1の構成で係合し、シースハンドル134の回転によって、中間部材管120および先端管112に対して長手方向にシース管132を移動する。シースハンドル134は、ネジ付きアセンブリ140の外ネジ142と第2の構成で係脱し、シースハンドル134の長手方向運動によって、中間部材管120および先端管112に対して長手方向にシース管132を移動する。
【0015】
単一エンドシール150は、長手方向円柱形エンドシール本体および横断方向円柱形エンドシール本体を含む。横断方向円柱形エンドシール本体の部分は、ネジ付きアセンブリ140の第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートに配置されている。長手方向円柱形エンドシール本体は、ネジ付きアセンブリのルーメンに配置されている。先端管112はエンドシールルーメン部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である。中間部材管120の中間部材近位端はエンドシールルーメンの別の部分に配置され、長手方向円柱形エンドシール本体に固定される。本願明細書において用いられる場合、単一は単独で、全ての部品であると定義され、他の部品から組み立てられた部品ではない。
【0016】
単一前方グリップ160は、前方グリップルーメンを構成する。第1のネジ付き部分144および第2のネジ付き部分146は、前方グリップルーメン内の単一前方グリップ160によって、共に半径方向に押圧される。シース管132は前方グリップルーメンの部分内に配置され、かつ長手方向にスライド可能である。ネジ付きアセンブリ140の遠位端は前方グリップルーメンの別の部分に配置され、単一前方グリップ160に固定される。この例では、単一前方グリップ160はシャンペン瓶形の外形を有する。本願明細書において用いられる場合、単一は単独で全ての部品であると定義され、他の部品から組み立てられた部品ではない。
【0017】
施術において、ステントグラフトはステントグラフト維持装置114と中間部材管120との間の先端管112上でステントグラフト送達システム100に装填される。シース管132は、ステントグラフト上を遠位方向にステントグラフト維持装置114へ進み、シース管132のルーメン内でステントグラフトを位置決めし、ステントグラフトを圧縮構成のまま保持する。シースハンドル134の回転可能なシースハンドル136およびスライド可能なシースハンドル138は、共に連結される。
【0018】
ガイドワイヤは、患者の脈管構造に位置決めされ、ステントグラフト送達システム100は、ステントグラフトが大動脈瘤内のような配備部位になるまで、脈管構造を通ってガイドワイヤの上を進んだ。施術者は、単一前方グリップ160を握り、ネジ山に沿った動作によって生成される機械的な効果を使って回転可能なシースハンドル136を回転させ、徐々にシース管132を引き戻してステントグラフトの遠位部分を解放する。ステントグラフトの遠位部分が満足に配備されると、回転可能なシースハンドル136およびスライド可能なシースハンドル138は分離することができ、施術者は直接に直線的な長手方向運動を用いてスライド可能なシースハンドル138を長手方向にスライドさせ、シース管132を引き戻してステントグラフトの残りの部分を配備することができる。ステントグラフト全体が配備されると、今度は、施術者はステントの支柱を一時停止状態に保っていた先端捕獲(Tip Capture)をリリースする用意が整う。これは、単一後方グリップ116を前へ押すことによって達成され、単一後方グリップはステントグラフト維持装置114からステント支柱を出すように移動し、デバイスを固定しているステント支柱を血管壁に埋め込むことができる。ステントグラフトが配備されると、単一後方グリップ116を元の位置へ引き戻すことによって、先端捕獲機構は退縮のために準備される。これが終わると、全送達システムは、脈管構造から除去されてもよい。
【0019】
類似の要素が類似の参照番号を共有する
図2Aおよび
図2Bは、それぞれ、ステントグラフト送達システムのネジ付き管部分の側面図および平面図である。一対のネジ付き管部分は、組み合わされてネジ付きアセンブリを形成する。ネジ付き管部分200は、シースハンドル134により係合することができる外ネジ202を含み、シースハンドルの回転によって徐々にシースを長手方向に移動する。シースは、一対のネジ付き管部分内で構成されたネジ付きアセンブリルーメン内で移動する。一実施形態において、シースハンドルの一部分(例えばリブまたはスプライン)がネジ付きアセンブリの外部から通過して、ネジ付きアセンブリルーメン内のシースに接続することができるように、ネジ付き部分200はエッヂスロット204を含む。ネジ付き管部分200はまた、側壁ポート206および/または前方グリップアラインメントスロット208も構成することができる。側壁ポートは単一エンドシール本体の一部分を受容し、ネジ付きアセンブリを形成するように相互にネジ付き管部分を整列するのを助成し、中間部材ルーメンを洗い流すためのアクセスを提供することができる。前方グリップアラインメントスロットは整列するための単一前方グリップの相補的形状部分を受容して、差動トルクが両者間で付与されるときに、ネジ付き管部分に対する単一前方グリップの回転を防ぐ。
【0020】
類似の要素が類似の参照番号を共有する
図3Aおよび
図3Bは、ステントグラフト送達システムの詳細な側断面図である。ステントグラフト送達システム300において、先端管312はシース管332に配置されている中間部材管320に配置される。先端管312の近位端は先端ハンドル318との接続部319で終端し、ガイドワイヤルーメンは先端ハンドル318を経由して続く。先端管312は、単一エンドシール350で中間部材管320へ進入する。中間部材管320の近位端は単一エンドシール350で終端し、中間部材管320は先端管312受け入れ、かつ流体密封でスライド可能に封止する。中間部材管320によって構成される洗い流しポート352は、中間部材ルーメンと流体連結し、洗い流しコネクタが洗い流しポート352に挿入されると中間部材ルーメンを洗い流すことができる。シース管332の近位端は、スライド可能なシースハンドル338で終端する。シース管332は、単一前方グリップ360によって構成される前方グリップの近位部分362内でスライド可能である。単一前方グリップ360のアラインメントタブ364は、第1のネジ付き部分344および第ネジ付き部分346の前方グリップアラインメントスロット341内へ延長する。
【0021】
回転可能なシースハンドル336の内側ネジ部337は、ネジ付きアセンブリ340の外ネジ342と係合する。回転可能なシースハンドル336およびスライド可能なシースハンドル338が結合されると、回転可能なシースハンドル336の回転はスライド可能なシースハンドル338を長手方向に移動させ、同時にシース管332を移動させる。回転可能なシースハンドル336およびスライド可能なシースハンドル338が分離されると、スライド可能なシースハンドル338の長手方向運動は、回転可能なシースハンドル336とは無関係に、シース管332を長手方向に移動させる。このように、シースハンドルは、結合した回転可能なシースハンドル336およびスライド可能なシースハンドル338とは第1の構成で外ネジと係合し、分離した回転可能なシースハンドル336およびスライド可能なシースハンドル338とは第2の構成で外ネジとの機械的な結合から係脱する。当業者は、回転可能なシースハンドルおよびスライド可能なシースハンドルの作用が例示的であり、特定応用のために所望される様に、シース管の長手方向の変位を他のシースハンドルメカニズムによって成し遂げることができることを理解するであろう。
【0022】
類似の要素が類似の参照番号を共有する
図4A〜
図4Eは、ステントグラフト送達システムの単一エンドシールのさまざまな図面である。
図4Aは側面図であり、
図4Bは平面図であり、
図4Cは長手方向の側断面図であり、
図4Dは先端管および中間部材管を示す長手方向の側断面図あり、そして
図4Eは先端管、中間部材管およびネジ付きアセンブリを示す長手方向の側断面図である。
【0023】
図4A及び
図4Bを参照すると、単一エンドシール400は、先端管と、中間部材近位端を有し、かつ中間部材ルーメンを構成する中間部材管とネジ付きアセンブリとを有するステントグラフト送達システムで使用され、ネジ付きアセンブリはネジ付きアセンブリルーメン、第1の側壁ポートおよび第2の側壁ポートを構成する。 単一エンドシール400は長手方向円柱形エンドシール本体410を含み、横断方向円柱形エンドシール本体420は長手方向円柱形エンドシール本体410を横断する。横断方向円柱形エンドシール本体420は、第1の円柱形部分422および第2の円柱形部分424を有する。スリット426は、テーパ付き洗い流しポート428とエンドシールルーメンの中間部分との間で連通する。単一エンドシール400は特定の応用のために所望される任意弾性材料から形成することができる。一実施形態において、単一前方グリップ400はウレタン、シリコーン、等の弾性材料である。一実施形態において、弾性材料はショアAジュロメータ硬度60〜70を有する。
【0024】
図4Cを参照すると、長手方向エンドシール円柱形本体422は、近位部分418、中間部分416および遠位部分414を有するエンドシールルーメン412を構成する。長手方向エンドシール円柱形本体422は中心軸440を有し、第1の円柱形部分422はテーパ付き洗い流しポート428とエンドシールルーメン412の中間部分416との間のパーティション430を有する、中心軸440に向かって内向きに先細りになっているテーパ付き洗い流しポート428を構成する。パーティション430は、テーパ付き洗い流しポート428とエンドシールルーメン412の中間部分416との間のスリット426を構成する。エンドシールルーメン412の中間部分416は、中間部材管の中間部材ルーメンと連通している。
【0025】
施術において、テーパ付き洗い流しポート428が空いていると、スリット426は閉じ、破片または汚れがエンドシールルーメン412の中間部分416および中間部材管の中間部材ルーメンへ侵入するのを防止する。中心軸440近くのテーパ付き洗い流しポート428の直径より大きな直径を有する洗い流しコネクタ(図示せず)は、スリット426を開くために用いることができる。一実施例において、洗い流しコネクタはルアー継手(Luer fitting)の雄型部分である。洗い流しコネクタがテーパ付き洗い流しポート428に挿入されると、テーパ付き洗い流しポート428の壁上の半径方向の力はテーパ付き洗い流しポート428の直径を拡大し、洗い流しコネクタを順応させる。洗い流しコネクタが完全にテーパ付き洗い流しポート428に挿入されると、テーパ付き洗い流しポート428の拡大はパーティション430を拡大し、スリット426を開く。テーパ付き洗い流しポート428の壁は洗い流しコネクタ上の半径方向の圧縮力を維持して密封を提供し、テーパ付き洗い流しポート428の中に洗い流しコネクタを維持する。ステントグラフト送達器具が患者に使われる前に中間部材管の中間部材ルーメンを洗い流すために、スリット426を通し、エンドシールルーメン412の中間部分416を通し、かつ中間部材管の中間部材ルーメンを通して、流体を洗い流しコネクタを通して提供することができる。洗い流しコネクタがテーパ付き洗い流しポート428から引き出されると、スリット426は閉じる。
【0026】
図4Dを参照すると、先端管440はエンドシールルーメン412の近位部分418内に配置され、長手方向にスライド可能である。中間部材管450の中間部材近位端452は、エンドシールルーメン412の遠位部分414に配置されていて、長手方向円柱形エンドシール本体410に固定される。一実施形態において、中間部材近位端452は中間部材近位端452と長手方向円柱形エンドシール本体410との間の分離を防ぐために摩擦抵抗を使用する締り嵌めによって長手方向円柱形エンドシール本体に固定される。他の実施形態において、中間部材近位端452は接着剤により長手方向円柱形エンドシール本体410に固定される。長手方向円柱形エンドシール本体410は、製造の間に、中間部材近位端452への接着剤の塗布のための接着剤ポート419を構成することができる。
【0027】
図4Eを参照すると、横断方向円柱形エンドシール本体420の第1の円柱形部分422は、ネジ付きアセンブリ450の第1のネジ付き管部分453によって構成される第1の側壁ポート452に配置される。横断方向円柱形エンドシール本体420の第2の円柱形の部分424は、ネジ付きアセンブリ450の第2のネジ付き管部分455によって構成される第2の側壁ポート454に配置される。長手方向エンドシール円柱形本体410は、ネジ付きアセンブリルーメン456に配置される。
【0028】
特定の実施形態が本願明細書において開示されるが、さまざまな変更および改変を本発明の精神と範囲から逸脱することなく行うことができる。