特許第5887670号(P5887670)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5887670ドアストッパーの間隔調整装置及びドア係止装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5887670
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月16日
(54)【発明の名称】ドアストッパーの間隔調整装置及びドア係止装置
(51)【国際特許分類】
   E05C 17/56 20060101AFI20160303BHJP
【FI】
   E05C17/56
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2011-281202(P2011-281202)
(22)【出願日】2011年12月22日
(65)【公開番号】特開2013-130024(P2013-130024A)
(43)【公開日】2013年7月4日
【審査請求日】2014年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】592062725
【氏名又は名称】株式会社システックキョーワ
(74)【代理人】
【識別番号】100081363
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 修治
(72)【発明者】
【氏名】足立 昌巳
【審査官】 川島 陵司
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3109683(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05C 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアストッパーの磁石と床面の間隔を調整する間隔調整装置であって、
ドアストッパーは、
第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなり、
第1のケースは、開閉する扉に取り付けられ、
第2のケースは、扉が開閉して、第2のケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成であり、
間隔調整装置は、
第2のケースの下面に当接する上当接部と、床面に当接する下当接部とを備えた間隔調整部材と、
第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける係合部とを有することを特徴とするドアストッパーの間隔調整装置。
【請求項2】
ドアストッパーの磁石と床面の間隔を調整する間隔調整装置であって、
ドアストッパーは、
第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなり、
第1のケースは、開閉する扉に取り付けられ、
第2のケースは、扉が開閉して、第2のケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成であり、
間隔調整装置は、
第2のケースの下面に当接する上当接部と、前記ストッパー板を回動可能に取り付ける
基板を着脱可能に装着する装着部とを備えた間隔調整部材と、
第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける係合部とを有することを特徴とするドアストッパーの間隔調整装置。
【請求項3】
開閉する扉に取り付けられるドアストッパーと、床面に取り付けられ、ドアストッパーの磁石により引き寄せられる金属製のストッパー板を回動可能に取り付ける基板とを備えたドア係止装置のドアストッパーと床面の間隔を調整すると共に基板の床面に対する取付位置を決定する間隔調整装置であって、
間隔調整装置は、
ドアストッパーの一側に係合して取り付けられる係合部と、前記基板を着脱可能に装着する装着部とを備えた間隔調整部材を有することを特徴とするドアストッパーの間隔調整装置。
【請求項4】
前記ドアストッパーは、
開閉する扉に取り付けられるケースを有し、
当該ケースは、ストッパー板をケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止する係止部を備え、
前記間隔調整部材は、ケースの下面に当接する上当接部を有し、
前記係合部は、ケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、ケースの一側に係合し、ケースに間隔調整部材を取り付けることを特徴とする請求項3記載のドアストッパーの間隔調整装置。
【請求項5】
前記ドアストッパーは、
第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなり、
第1のケースは、開閉する扉に取り付けられ、
第2のケースは、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止する係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成であり、
前記間隔調整部材は、第2のケースの下面に当接する上当接部を有し、
前記係合部は、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付けることを特徴とする請求項3記載のドアストッパーの間隔調整装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のドアストッパーの間隔調整装置と、前記ドアストッパーと、前記ストッパー板とからなることを特徴とするドア係止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、扉を床面に設けられた金属製のストッパー板の上方の位置まで開くと、ストッパー板を磁石により引き上げて係止させ、扉の開閉を規制するドアストッパーの磁石と床面との距離を調整する間隔調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来ドアストッパーには、外側ケースと、外側ケース内に設けられた内側ケースとからなるものが存在する。外側ケースは、開閉する扉に取り付けられる。内側ケースは、扉が開閉して、内側ケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を内側ケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備えている。上記従来ドアストッパーは、内側ケースが外側ケース内で調整ネジによって上下方向に移動できるようになっており、床面と磁石の間隔を調整することができる(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−190298号公報
【特許文献2】特開2007−23734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のドアストッパーは、組み込まれる磁石の磁力が強い場合、磁石が床面からある程度離れていてもストッパー板を引き上げることができるので、扉への取り付け位置、取り付けた扉の傾き等に影響されることなく機能するが、磁力の強い磁石が高価で採用し難く、採用した場合には安価に製造することができないという問題点があった。また上記従来のドアストッパーは、磁力の弱い磁石を採用した場合には、磁力の弱い磁石が安価であるため、安価に製造することができるが、磁石が床面からある程度離れた場合ストッパー板を引き上げることができないので、磁石と床面と距離の調節が重要な課題となっている。上記従来のドアストッパーは、調整ネジによって磁石の高さを調整することができるが、この調整が難しいという問題点があった。また、磁石の高さを調整する機構が組み込まれているため、構造が複雑となり、安い磁石を採用しても安価に製造することができないという問題点があった。さらに、ストッパー板の床面に対する取付位置の正確性がとても重要であり、ストッパー板の取付位置が扉に取り付けられたドアストッパーの回転軌道上からずれている場合又はストッパー板の正確な取付位置から傾いて取り付けられた場合には、本来のドアストッパーとしての機能が損なわれ、正確に作動しないことがあるという問題点があった。
【0005】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、磁石と床面との距離を簡単に調整することができ、ドアストッパーの構造を簡単で安価にすることができると共にストッパー板の正確な取付位置を決定することができる間隔調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願請求項1記載のドアストッパーの間隔調整装置は、上記目的を達成するため、ドアストッパーの磁石と床面の間隔を調整する間隔調整装置であって、ドアストッパーは、第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなり、第1のケースは、開閉する扉に取り付けられ、第2のケースは、扉が開閉して、第2のケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第
1のケースに摺動可能に設けられた構成であり、間隔調整装置は、第2のケースの下面に当接する上当接部と、床面に当接する下当接部とを備えた間隔調整部材と、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける係合部とを有することを特徴とする。
【0007】
本願請求項2記載のドアストッパーの間隔調整装置は、上記目的を達成するため、ドアストッパーの磁石と床面の間隔を調整する間隔調整装置であって、ドアストッパーは、第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなり、第1のケースは、開閉する扉に取り付けられ、第2のケースは、扉が開閉して、第2のケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成であり、間隔調整装置は、第2のケースの下面に当接する上当接部と、前記ストッパー板を回動可能に取り付ける基板を着脱可能に装着する装着部とを備えた間隔調整部材と、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける係合部とを有することを特徴とする。
【0008】
本願請求項3記載のドアストッパーの間隔調整装置は、上記目的を達成するため、開閉する扉に取り付けられるドアストッパーと、床面に取り付けられ、ドアストッパーの磁石により引き寄せられる金属製のストッパー板を回動可能に取り付ける基板とを備えたドア係止装置のドアストッパーと床面の間隔を調整すると共に基板の床面に対する取付位置を決定する間隔調整装置であって、間隔調整装置は、ドアストッパーの一側に係合して取り付けられる係合部と、前記基板を着脱可能に装着する装着部とを備えた間隔調整部材を有することを特徴とする。
【0009】
本願請求項4記載のドアストッパーの間隔調整装置は、上記目的を達成するため、前記ドアストッパーは、開閉する扉に取り付けられるケースを有し、当該ケースは、ストッパー板をケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止する係止部を備え、前記間隔調整部材は、ケースの下面に当接する上当接部を有し、前記係合部は、ケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、ケースの一側に係合し、ケースに間隔調整部材を取り付けることを特徴とする。
【0010】
本願請求項5記載のドアストッパーの間隔調整装置は、上記目的を達成するため、前記ドアストッパーは、第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなり、第1のケースは、開閉する扉に取り付けられ、第2のケースは、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止する係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成であり、前記間隔調整部材は、第2のケースの下面に当接する上当接部を有し、前記係合部は、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付けることを特徴とする。
【0011】
本願請求項6記載のドア係止装置は、上記ドアストッパーの間隔調整装置と、前記ドアストッパーと、前記ストッパー板とからなる。
【発明の効果】
【0012】
本願発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、ドアストッパーの磁石と床面の間隔を調整する間隔調整装置である。ドアストッパーは、第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなる。第1のケースは、開閉する扉に取り付けられる。第2のケースは、扉が開閉して、第2のケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成である。間隔調整装置は、第2のケースの下面に当接する上当接部と、床面に当接する下当接部とを備えた間隔調整部材と、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける係合部とを有する。
【0013】
本願発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させ、第2のケースの一側に間隔調整部材の係合部を係合させることにより、第2のケースに取り付けることができる。この状態で扉を回転させて所定位置において、間隔調整部材の下当接部を床面に当接させると、第2のケースが下方に引き出され、第2のケースを第1のケースに固定することにより、第2のケースの磁石と床面との間隔を常に一定に調整することができるという効果がある。
【0014】
本願発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、ドアストッパーの磁石と床面の間隔を調整する間隔調整装置である。ドアストッパーは、第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなる。第1のケースは、開閉する扉に取り付けられる。第2のケースは、扉が開閉して、第2のケースが床面に回動可能に設けられた金属製のストッパー板の上方に位置すると、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止して扉を開くことができないようにする係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成である。間隔調整装置は、第2のケースの下面に当接する上当接部と、前記ストッパー板を回動可能に取り付ける基板を着脱可能に装着する装着部とを備えた間隔調整部材と、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの
一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける係合部とを有する。
【0015】
本案発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、ストッパー板を回動可能に取り付ける基板を間隔調整部材の装着部に着脱可能に装着し、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させ、第2のケースの一側に間隔調整部材の係合部を係合させることにより、第2のケースに取り付けることができる。この状態で扉を回転させて所定位置において、間隔調整部材に装着した基板を床面に当接させると、第2のケースが下方に引き出され、第2のケースを第1のケースに固定することにより、第2のケースの磁石と床面との間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板を床面に固定することにより、基板がドアストッパーの回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板に取り付けられるストッパー板を正確な位置に配置することができるという効果がある。
【0016】
本願発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、開閉する扉に取り付けられるドアストッパーと、床面に取り付けられ、ドアストッパーの磁石により引き寄せられる金属製のストッパー板を回動可能に取り付ける基板とを備えたドア係止装置のドアストッパーと床面の間隔を調整すると共に基板の床面に対する取付位置を決定する間隔調整装置である。間隔調整装置は、ドアストッパーの一側に係合して取り付けられる係合部と、前記基板を着脱可能に装着する装着部とを備えた間隔調整部材を有する。
【0017】
本案発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、基板を間隔調整部材の装着部に着脱可能に装着し、ドアストッパーの一側に間隔調整部材の係合部を係合させることにより、ドアストッパーに取り付けることができる。この状態で扉を回転させて所定位置において、間隔調整部材に装着した基板を床面に当接させると、ドアストッパーが下方に引き出され、ドアストッパーを扉に固定することにより、ドアストッパーの磁石と床面との間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板を床面に固定することにより、基板がドアストッパーの回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板に取り付けられるストッパー板を正確な位置に配置することができるという効果がある。
【0018】
本願発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、前記ドアストッパーが、開閉する扉に取り付けられるケースを有する。当該ケースは、ストッパー板をケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止する係止部を備えている。前記間隔調整部材は、ケースの下面に当接する上当接部を有する。前記係合部は、ケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、ケースの一側に係合し、ケースに間隔調整部材を取り付ける。
【0019】
本案発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、基板を間隔調整部材の装着部に着脱可能に装着し、ケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させ、ケースの一側に間隔調整部材の係合部を係合させることにより、ケースに取り付けることができる。この状態で扉を回転させて所定位置において、間隔調整部材に装着した基板を床面に当接させると、ケースが下方に引き出され、ケースを扉に固定することにより、ケースの磁石と床面との間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板を床面に固定することにより、基板がドアストッパーの回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板に取り付けられるストッパー板を正確な位置に配置することができるという効果がある。
【0020】
本願発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、前記ドアストッパーが、第1のケースと、第1のケースに設けられた第2のケースとからなる。第1のケースは、開閉する扉に取り付けられている。第2のケースは、ストッパー板を第2のケース側に引き寄せる磁石と、この磁石によって引き寄せられたストッパー板を係止する係止部を備え、床面と磁石との間隔を調整できるように、第1のケースに摺動可能に設けられた構成である。前記間隔調整部材は、第2のケースの下面に当接する上当接部を有する。前記係合部は、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させた時に、第2のケースの一側に係合し、第2のケースに間隔調整部材を取り付ける。
【0021】
本案発明に係るドアストッパーの間隔調整装置は、基板を間隔調整部材の装着部に着脱可能に装着し、第2のケースの下面に間隔調整部材の上当接部を当接させ、第2のケースの一側に間隔調整部材の係合部を係合させることにより、第2のケースに取り付けることができる。この状態で扉を回転させて所定位置において、間隔調整部材に装着した基板を床面に当接させると、第2のケースが下方に引き出され、第2のケースを第1のケースに固定することにより、第2のケースの磁石と床面との間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板を床面に固定することにより、基板がドアストッパーの回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板に取り付けられるストッパー板を正確な位置に配置することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本願発明に係るドアストッパーの全体説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が左側面断面図である。
図2】本願発明に係るドアストッパー及び間隔調整装置の分解斜視説明図である。
図3図1の第1のケースの説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が背面図、(f)が底面図である。
図4図1の第2のケースの説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が背面図、(f)が底面図である。
図5図1の作動板の説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が背面図、(f)が底面図である。
図6図2のストッパー装置の基板の説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が背面図、(f)が底面図である。
図7図2のストッパー装置のストッパー板の説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が背面図、(f)が底面図である。
図8】本願発明に係る間隔調整装置の説明図であって、(a)が斜視図、(b)が平面図、(c)が右側面図、(d)が正面図、(e)が背面図、(f)が底面図である。
図9A】本願発明に係る間隔調整装置の動きを説明する説明図である。
図9B】本願発明に係る間隔調整装置の動きを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、ドアストッパー1の磁石42と床面Fの間隔を調整するものである。図1,2に示すように、ドアストッパー1は、第1のケース2と、第1のケース2に設けられた第2のケース10とからなる。第1のケース2は、開閉する扉Dに取り付けられる。第2のケース10は、扉Dが開閉して、第2のケース10が床面Fに回動可能に設けられた金属製のストッパー板52の上方に位置すると、ストッパー板52を第2のケース10側に引き寄せる磁石42と、この磁石42によって引き寄せられたストッパー板52を係止して扉Dを開くことができないようにする係止部15f,16fを備え、床面Fと磁石42との間隔を調整できるように、第1のケース2に摺動可能に設けられた構成である。間隔調整装置70は、第2のケース10の下面10aに当接する上当接部71aと、床面Fに当接する下当接部81aとを備えた間隔調整部材71と、第2のケース10の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させた時に、第2のケース10の一側に係合する係合部76,76とを有する。
【0024】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、第2のケース10の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させ、第2のケース10の一側に間隔調整部材71の係合部76,76を係合させることにより、第2のケース10に取り付けることができる。この状態で扉Dを回転させて所定位置において、間隔調整部材71の下当接部81aを床面Fに当接させると、第2のケース10が下方に引き出され、第2のケース10を第1のケース2に固定することにより、第2のケース10の磁石42と床面Fとの間隔を常に一定に調整することができる。
【0025】
さらに、ドアストッパー1の間隔調整装置70は、図8に示すように、第2のケース10の下面10aに当接する上当接部71aと、前記ストッパー板52を回動可能に取り付ける基板51を着脱可能に装着する装着部82,83とを備えた間隔調整部材71と、第2のケース10の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させた時に、第2のケース10の一側に係合する係合部76,76とを有する。
【0026】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、ストッパー板52を回動可能に取り付ける基板51を間隔調整部材71の装着部82,83に着脱可能に装着し、第2のケース10の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させ、第2のケース10の一側に間隔調整部材71の係合部76,76を係合させることにより、第2のケース10に取り付けることができる。この状態で扉Dを回転させて所定位置において、間隔調整部材71に装着した基板51を床面Fに当接させると、第2のケース10が下方に引き出され、第2のケース10を第1のケース2に固定することにより、第2のケース10の磁石42と床面Fとの間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板51を床面Fに固定することにより、基板51がドアストッパー1の回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板51に取り付けられるストッパー板52を正確な位置に配置することができる。
【0027】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、開閉する扉Dに取り付けられるドアストッパー1と、床面Fに取り付けられ、ドアストッパー1の磁石42により引き寄せられる金属製のストッパー板52を回動可能に取り付ける基板51とを備えたドア係止装置Aのドアストッパー1と床面Fの間隔を調整すると共に基板51の床面Fに対する取付位置を決定するものである。間隔調整装置70は、ドアストッパー1の一側に係合する係合部76,76と、前記基板51を着脱可能に装着する装着部82,83とを備えた間隔調整部材71を有する。
【0028】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、基板51を間隔調整部材71の装着部82,83に着脱可能に装着し、ドアストッパー1の一側に間隔調整部材71の係合部76,76を係合させることにより、ドアストッパー1に取り付けることができる。この状態で扉Dを回転させて所定位置において、間隔調整部材71に装着した基板51を床面Fに当接させると、ドアストッパー1が下方に引き出され、ドアストッパー1を扉Dに固定することにより、ドアストッパー1の磁石42と床面Fとの間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板51を床面Fに固定することにより、基板51がドアストッパー1の回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板51に取り付けられるストッパー板52を正確な位置に配置することができるという効果がある。
【0029】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、前記ドアストッパー1が、開閉する扉Dに取り付けられるケース2を有する。当該ケース2は、ストッパー板52をケース2側に引き寄せる磁石42と、この磁石42によって引き寄せられたストッパー板52を係止する係止部15f,16fを備えている。前記間隔調整部材71は、ケース2の下面10aに当接する上当接部71aを有する。前記係合部76,76は、ケース2の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させた時に、ケース2の一側に係合する。
【0030】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、基板51を間隔調整部材71の装着部82,83に着脱可能に装着し、ケース2の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させ、ケース2の一側に間隔調整部材71の係合部76,76を係合させることにより、ケース2に取り付けることができる。この状態で扉Dを回転させて所定位置において、間隔調整部材71に装着した基板51を床面Fに当接させると、ケース2が下方に引き出され、ケース2を扉Dに固定することにより、ケース2の磁石42と床面Fとの間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板51を床面Fに固定することにより、基板51がドアストッパー1の回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板51に取り付けられるストッパー板52を正確な位置に配置することができる。
【0031】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、前記ドアストッパー1が、第1のケース2と、第1のケース2に設けられた第2のケース10とからなる。第1のケース2は、開閉する扉Dに取り付けられる。第2のケース10は、ストッパー板52を第2のケース10側に引き寄せる磁石42と、この磁石42によって引き寄せられたストッパー板52を係止する係止部15f,16fを備え、床面Fと磁石42との間隔を調整できるように、第1のケース2に摺動可能に設けられた構成である。前記間隔調整部材71は、第2のケース10の下面10aに当接する上当接部71aを有する。前記係合部76,76は、第2のケース10の下面10aに間隔調整部材71の上当接部71aを当接させた時に、第2のケース10の一側に係合する。
【0032】
ドアストッパー1の間隔調整装置70は、基板51を間隔調整部材71の装着部82,83に着脱可能に装着し、第2のケース10の下面に間隔調整部材71の上当接部71aを当接させ、第2のケース10の一側に間隔調整部材71の係合部76,76を係合させることにより、第2のケース10に取り付けることができる。この状態で扉Dを回転させて所定位置において、間隔調整部材71に装着した基板51を床面Fに当接させると、第2のケース10が下方に引き出され、第2のケース10を第1のケース2に固定することにより、第2のケース10の磁石42と床面Fとの間隔を常に一定に調整することができる。しかもこの状態で基板51を床面Fに固定することにより、基板51がドアストッパー1の回転軌道上の正確な位置に取り付けられ、しかも正確な方向に取り付けられるので、基板51に取り付けられるストッパー板52を正確な位置に配置することができる。
【0033】
さらにドアストッパー1について詳細に説明する。なお、ドアストッパー1とストッパー装置50によって、扉Dを所定位置で係止するドア係止装置Aを構成する。図1,2に示すように、ドアストッパー1は、第1のケース2と第2のケース10とからなる。第1のケース2は、図3に示すように、前壁3と、後壁4と、右壁5と、左壁6と、上壁7とからなる。前壁3は、下端から略中央に向かって開口3aが形成され、開口3aの上部に縦長のネジ挿通孔3bが設けられ、右壁5、左壁6及び上壁7の前部に囲まれて凹部9の底を形成する。後壁4は、内面両側に略コ字状のガイド凹部4a,4bが形成されている。右壁5及び左壁6には、下端から上部に向かって切り欠き5a,6aが形成されている。上壁7は、半円軸状に形成され、長手方向に向かって、挿通孔7aが設けられている。
【0034】
第2のケース10は、図4に示すように、前側壁13と、後側壁14と、右側壁15と、左側壁16とからなる。前側壁13は、上端から下部に向かって切り欠き13aが形成され、略中央に開口13bが設けられている。後側壁14は、前記第1のケース2の後壁4のガイド凹部4a,4bに案内されるガイド凸部14a,14bが設けられている。右側壁15及び左側壁16には、前記第1のケース2の切り欠き5a,6aに摺動可能に案内される摺動凸面15b,16bが設けられている。従って、第2のケース10は、第1のケース2の上下方向に摺動可能に案内される構成となっている。
【0035】
第2のケース10の前記右側壁15と左側壁16の内側前部には、摺動溝15c,16cが上下方向に伸びるように形成されている。また、第2のケース10の下部には、磁石装着室17が形成されている。右側壁15と左側壁16の下部には、磁石装着室17に連通する装着孔18,18が形成されている。右側壁15と左側壁16の下端外側には、板状の係合部材11,12が突設されている。係合部材11,12には、一対の係合凹部11a,12aが形成されている。右側壁15と左側壁16の下端内側は、後記ストッパー板52の先端55を係止する係止部15f、16fを形成する。
【0036】
第2のケース10は、図1,2に示すように、ロック部材20と、ナット部材30と、マグネット部材40が内装されている。ロック部材20は、上下方向に伸びるロックプレート21と、ロックプレート21と略平行となる作動板22と、作動板22に一対の係止爪25a,25bにより取り付けられた操作板25とからなる。ロックプレート21は、上部に屈曲して形成された差込部21aを有し、作動板22の上部に形成された差込凹部22c(図5参照)に差込部21aを差し込んで作動板22に連結固定されている。作動板22は、両側に摺動突起22a,22bが形成されている。
【0037】
ロック部材20は、作動板22の摺動突起22a,22bが第2のケース10の摺動溝15c,16cに摺動可能に案内され、上下方向に移動可能であると共に、操作板25が第2のケース10の開口13bから外側に突出する。前記作動板22の上端には、後方に伸びるアーム部材26が形成されている。当該アーム部材26には、U字状スナップバネ28の一方の軸28aが回動可能に取り付けられている。U字状スナップバネ28の他方の軸28bは、第2のケース10の磁石装着室17の上壁19に突設形成された軸受けアーム19aに回動可能に連結されている。従って、ロック部材20は、U字状スナップバネ28によって位置決めされている。
【0038】
ナット部材30は、略矩形状のナット本体31とナットケース32とからなる。ナット本体31の略中央には雌ねじ31aが形成されている。ナットケース32は、ナット本体31を収容する収容室32aと、収容室32aの前壁に形成され、収容したナット本体31の雌ねじ31aと対向する透孔32bとが形成されている。ナットケース32の両側には、嵌合突起33,33が形成され、嵌合突起33,33に係止爪35,35が設けられている。
【0039】
第2のケース10の右側壁15と左側壁16の内側前部上方には、嵌合溝15d、16dと係止凹部15e,16eが形成されている。ナット部材30は、ナットケース32の嵌合突起33,33が嵌合溝15d、16dに嵌合し、係止爪35,35が係止凹部15e,16eに着脱可能に係止され、第2のケース10の切り欠き13aに嵌合して取り付けられ、雌ねじ31aが第1のケース2の前壁3に設けられたネジ挿通孔3bに対向する。前記ロック部材20は、図1に示すように、ナット部材30により上方への移動が規制される。第1のケース2のネジ挿通孔3bから固定ネジ36を差し込んで、固定ネジ36をナット部材30の雌ねじ31aに締め付けることにより、第1のケース2に第2のケース10を固定することができ、固定ネジ36を緩めることにより、第1のケース2内で第2のケース10を上下方向に摺動させることができる。
【0040】
図2に示すように、マグネット部材40は、矩形箱状の収容ケース41と、収容ケース41内に収容され、係止爪43a、44aによって係止されるマグネット42とからなる。収容ケース41の前壁43と後壁44に係止軸45,45が形成されている。マグネット部材40は、第2のケース10の装着孔18,18から挿入して磁石装着室17に装着され、係止軸45,45が磁石装着室17の前部と後部に形成された軸受け部17a,17bに軸受けされて、第2のケース10に取り付けられる。
【0041】
図2に示すように、ストッパー装置50は、床面Fに固定される基板51と、基板51に回動可能に取り付けられた金属製のストッパー板52と、基板51に接合固定されたカバー68とからなる。基板51は、図6に示すように、平板状に形成され、一対のネジ通し穴60,60と、一対の係合穴61,61が設けられ、さらに軸受け部62,62が形成されている。図7に示すように、金属製のストッパー板52は、長板状に形成され、一端両側に取付軸54,54が形成され、他端55側近傍に係合開口53が形成されている。ストッパー板52は、基板51の軸受け部62,62に取付軸54,54が回動可能に枢着されて取り付けられ、カバー68に形成された矩形状凹部56内に位置している。ストッパー装置50は、基板51のネジ通し穴60,60にネジ78,78を挿通して床面Fに螺着して固定される。
【0042】
図8に示すように、間隔調整装置70は、係合板(間隔調整部材)71と、係合板71と連続する把持板72と、係合板71の把持板72側端部に設けられ、係合板71の上面(上当接部)71aに略直角に形成された当接板75とからなる。当接板75の前面上端には、一対の係合片76,76が形成されている。係合板71は、上面71aが前記第2のケース10の係合部材11,12の下面10aと接合するように形成されており、この接合時に、一対の係合片76,76が係合部材11(又は12)の一対の係合凹部11a(又は12a)と係合するように構成されている。
【0043】
係合板71及び把持板72の下面には、前後方向に伸びる一対の調整板81,81と、調整板81,81の前端に設けられた前係止板82と、調整板81,81の後端に設けられた後係止板83が形成されている。間隔調整装置70は、下部側でストッパー装置50の基板51を係止する構成であり、前記一対の調整板81,81が基板51のネジ通し穴60,60間、係合穴61,61間、軸受け部62,62間に位置し、一対の調整板81,81の下端(下当接部)81a,81aが基板51の上面に当接する。前係止板(装着部)82の下端には、基板51の前端下部に形成された係止凹部63を係止する係止突起85が形成され、後係止板(装着部)83の下端には、基板51の後端下部に形成された係止凹部65を係止する係止突起86が形成されている。また、一対の調整板81,81には、基板51の軸受け部62,62を挿通する切り欠き87,87が形成されている。
【0044】
係合板71は、基板51のネジ通し穴60,60と対向する位置に切り欠き部77,77が設けられ、下面に基板51の係合穴61,61に係合される係合ピン79,79が形成されている。把持板72の両側には、垂直板91,91が下方に向かって設けられ、垂直板91,91の下端に水平板92,92が設けられている。垂直板91,91は、前係止板82及び後係止板83と略同じ高さで形成され、前係止板82及び後係止板83は、調整板81,81よりもストッパー装置50の基板51の略厚みだけ長く形成されている。
【0045】
上記したドアストッパー1は、図9A(a)に示すように、扉Dの下端に形成された凹部D1内に設け、図9A(b)に示すように、第1のケース2の挿通孔7aに取付ネジEを挿通して扉Dにねじ込むことにより、扉Dに固定される。図9A(c)に示すように、間隔調整装置70の下部にストッパー装置50の基板51を装着する。基板51は、これの上面に間隔調整装置70の調節板81の下端(下当接部)81aを当接させ、基板51の係止凹部63に間隔調整装置70の前係止板82の係止突起85を係止させ、基板51の係止凹部65に後係止板83の係止突起86を係止させ、基板51の係合穴61,61に間隔調整装置70の係合ピン79,79を係合して、間隔調整装置70に取り付けられる。
【0046】
図9A(d)に示すように、基板51を装着した状態で、ドアストッパー1の第2のケース10の係合部材11,12の下面10aに、間隔調整装置70の係合板(間隔調整部材)71の上面(上当接部)71aを当接し、間隔調整装置70を摺動させて係合片(係合部)76を係合部材11の係合凹部11a,11aに係合させることにより、第2のケース10の下面10aに間隔調整装置70を取り付けることができる。
【0047】
第2のケース10は、第1のケース2内で上下方向に移動可能であるが、固定ネジ36により固定されているので、固定ネジ36を緩めて移動可能状態にする。図9B(e)に示すように、間隔調整装置70は、押し下げると、図9B(f)に示すように、第2のケース10も同様に下方に引き出され、基板51が床面Fに当接して、下方への移動が停止する。固定ネジ36を締め付けることにより、第2のケース10を第1のケース2移動不能に固定する。このようにすることにより、扉Dと床面Fとの距離に関係なく、第2のケース10内のマグネット(磁石)42と床面Fの距離が確実に一定となる。
【0048】
図9B(g)に示すように、間隔調整装置70を動かないように保持して、扉Dを回動させると、ドアストッパー1は、第2のケース10の係合部材11,12の下面10aが間隔調整装置70の係合板(間隔調整部材)71の上面(上当接部)71a上を摺動しながら、係合部材11の係合凹部11a,11aが間隔調整装置70の係合片(係合部)76から外れ、間隔調整装置70から離脱する。基板51は、間隔調整装置70の切り欠き部77,77からネジ78,78を基板51のネジ通し穴60に通して床面Fにねじ込むことにより、床面Fに固定することができる。
【0049】
図9B(h)に示すように、基板51は、ネジ78,78により床面Fに固定されるので、間隔調整装置70は、これを上方に引き上げると、基板51の係止凹部63から前係止板82の係止突起85が外れ、基板51の係止凹部65から後係止板83の係止突起86が外れ、基板51の係合穴61,61から係合ピン79,79が離間して、基板51から脱離する。このように、基板51は、ドアストッパー1の回動軌道下に確実に取り付けることができ、しかもドアストッパー1のマグネット(磁石)42との高さを常に一定にすることができる。
【0050】
基板51の軸受け部62,62にストッパー板52の取付軸54,54を回動可能に取り付け、カバー68を基板51に取り付けることにより、ストッパー装置50が組み立てられる。なお、基板51は、ストッパー板52を回動可能に取り付けた状態で、間隔調整装置70に装着することができる。前記一対の調整板81は、ストッパー板52を挟むように両側に配置され、基板51の上面に下端(下当接部)81aが当接するので、ストッパー板52が基板51に最初から組み込まれていても、なんら支障はない。
【0051】
扉Dを開放方向に回動して、ドアストッパー1がストッパー装置50の上方に移動すると、マグネット(磁石)42によってストッパー板52が上方に引き上げられ、ストッパー板52の先端55がドアストッパー1の第2のケース10の係止部16f(15f)に係止される。この状態で、操作板25を操作して作動板22をスナップバネ28の弾性に抗して押し込むと、ロックプレート21の先端がストッパー板52の係合開口53内に突出して係合し、扉Dの回動をロックする。そのため、扉Dは、開放方向は勿論のこと閉鎖方向への回動が規制される。なお、ロックプレート21は、スナップバネ28の弾性により、この状態で位置決めされている。扉Dは、このようにして、ドアストッパー1により開放が規制される。
【0052】
操作板25を操作して作動板22をスナップバネ28の弾性に抗して引き上げると、ロックプレート21の先端がストッパー板52の係合開口53から離間して係合が解除され、扉Dのロックを解除する。そのため、扉Dは、閉鎖方向への回動が可能となる。ロックプレート21は、スナップバネ28の弾性により、この状態で位置決めされている。扉Dを閉鎖方向に回動すると、ドアストッパー1がストッパー装置50から離れるため、ストッパー板52が元の位置に復帰する。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、開閉する扉を開いた状態でロックするドアストッパーに利用可能である。
【符号の説明】
【0054】
A ドア係止装置
F 床面
D 扉(ドア)
D1 凹部
E 取付ネジ
1 ドアストッパー
2 第1のケース
3 前壁
3a 開口
3b ネジ挿通孔
4 後壁
4a ガイド凹部
4b ガイド凹部
5 右壁
5a 切り欠き
5b 係合凸部
6 左壁
6a 切り欠き
6b 係合凸部
7 上壁
7a 挿通孔
9 凹部
10 第2のケース
10a 下面
11 係合部材
11a 係合凹部
12 係合部材
12a 係合凹部
13 前側壁
13a 切り欠き
13b 開口
14 後側壁
14a ガイド凸部
14b ガイド凸部
15 右側壁
15a 係合凹部
15b 摺動凸面
15c 摺動溝
15d 嵌合溝
15e 係止凹部
15f 係止部
16 左側壁
16a 係合凹部
16b 摺動凸面
16c 摺動溝
16d 嵌合溝
16e 係止凹部
16f 係止部
17 磁石装着室
17a 軸受け部
17b 軸受け部
18 装着孔
19 上壁
19a 軸受けアーム
20 ロック部材
21 ロックプレート
21a 差込部
22 作動板
22a 摺動突起
22b 摺動突起
22c 差込凹部
23 連結部材
25 操作板
25a 係止爪
25b 係止爪
26 アーム部材
28 スナップバネ
28a 一方の軸
28b 他方の軸
30 ナット部材
31 ナット本体
31a 雌ねじ
32 ナットケース
32a 収容室
32b 透孔
33 嵌合突起
35 係止爪
36 固定ネジ
40 マグネット部材
41 収容ケース
42 マグネット(磁石)
43 前壁
43a 係止爪
44 後壁
44a 係止爪
45 係止軸
50 ストッパー装置
51 基板
52 ストッパー板
53 係合開口
54 取付軸
55 他端(先端)
56 凹部
60 ネジ通し穴
61 係合穴
62 軸受け部
63 係止凹部
65 係止凹部
68 カバー
70 間隔調整装置
71 係合板(間隔調整部材)
71a 上面(上当接部)
72 把持板
73a 基部
73b アーム部
75 当接板
76 係合片(係合部)
77 切り欠き部
78 ネジ
79 係合ピン
81 調整板
81a 下端(下当接部)
82 前係止板(装着部)
83 後係止板(装着部)
85 係止突起
86 係止突起
87 切り欠き
91 垂直板
92 水平板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B