(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記視認通路部及び前記複数の貯留演出表示部は、それぞれパチンコ玉の流下方向に沿って上下方向に列設されると共に、前記上下方向に列設される前記視認通路部と各貯留演出表示部間には、各々を連通する連通通路部が設けられ、
前記視認通路部を流下したパチンコ玉は、前記複数の貯留演出表示部の各内部空間及び前記連通通路部を流下することで、前記複数の貯留演出表示部のうち最上位に位置する貯留演出表示部から最下位に位置する貯留演出表示部に向けて送り込まれることを特徴とする請求項1記載の獲得玉数表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。先ず、
図1及び
図2を参照して、本実施形態に係る遊技島台1の概略構成について説明する。
図1は、遊技島台1の内部構造の一部と玉貸機2、外枠9、及び獲得玉数表示装置10を示す正面図である。
図2は、遊技島台1の内部構造の一部と玉貸機2、外枠9、及び獲得玉数表示装置10を示す斜視図である。
【0017】
図1及び
図2に示すように、遊技島台1には、複数の遊技機(図示しない)を取り付けるための上部島枠4と、下部島枠5と、がそれぞれ遊技機の高さ寸法とほぼ同一の間隔をあけて当該遊技島台1の長手方向に沿って掛け渡されている。下部島枠5の前端側は、遊技者が玉箱などを載置するためのいわゆるカウンター板6として突設されている。上部島枠4は、遊技機の上方に配置される図示しない補給樋などを覆い隠すための幕板3が取り付けられる固定枠のうちの下側の枠としての機能を兼ね備えている。下部島枠5の下方には、遊技島台1で循環使用されるパチンコ玉を貯留するための図示しない貯留タンクなどを覆い隠すための腰板7が取り付けられる。
【0018】
上部島枠4と下部島枠5との間には、複数の遊技機(外枠9)が所定の間隔をあけて配置されると共に、隣接する各遊技機間には、個々の遊技機と対応するように玉貸機2と獲得玉数表示装置10とが配置されている。玉貸機2は、隣接して対応する遊技機(
図1及び
図2中の右隣りの遊技機)に対してパチンコ玉の貸し出しを制御するものであり、獲得玉数表示装置10は、玉貸機2を挟んで対応する遊技機において遊技者が獲得しているパチンコ玉(以下、これを獲得玉ともいう)の総数(以下、これを獲得玉数ともいう)を遊技者が確認できるようにするためのものである。玉貸機2は、遊技者がパチンコ玉を獲得している場合、獲得玉からパチンコ玉の貸し出しを行う一方、遊技者がパチンコ玉を獲得していない場合、玉貸機2用に設けられたプリペイドタイプの持ち玉カード(プリペイドカードの機能と、遊技者が獲得しているパチンコ玉の数値データを記憶する機能とを合わせ持ったカード)の減額処理に基づいてパチンコ玉の貸し出しを行うようになっている。
【0019】
なお、獲得玉数表示装置10の詳細については後述する。また、遊技機は、木製材料から形成された矩形状の外枠9と、該外枠9の下辺前端に取り付けられる装飾カバー板8と、外枠9内に取り付けられる図示しない遊技機内枠(本体枠や遊技盤から構成される部材)とから構成されるものである。各遊技機(外枠9)と対応したカウンター板6の上面部分には、それぞれ遊技機毎で獲得したパチンコ玉を計数する玉計数装置50が設けられている。そして、この玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の数値データ、及び玉貸機2によって貸し出されたパチンコ玉の数値データは、それぞれ後述する制御装置に送信されるようになっている。
【0020】
次に、獲得玉数表示装置10の構成について、
図3乃至
図13を参照して説明する。
図3は、獲得玉数表示装置10を示す斜視図である。
図4は、獲得玉数表示装置10を示す斜視断面図である。
図5は、獲得玉数表示装置10の下側部分を示す部分斜視断面図である。
図6は、獲得玉数表示装置10における制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
図7は、玉積演出処理を示すフローチャートである。
図8は、玉数比例演出処理を示すフローチャートである。
図9は、待機処理を示すフローチャートである。
図10乃至
図13は、それぞれ獲得玉数表示装置10内でのパチンコ玉の流れを説明するための縦断面図である。
【0021】
獲得玉数表示装置10は、
図3乃至
図5に示すように、縦長立方体形状の玉流下通路部11と、該玉流下通路部11の前面上端に設けられた玉数表示部12と、該玉数表示部12の下方における玉流下通路部11の前面に所定間隔を置いて配置された3つの貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16と、各貯留演出表示部13〜15と視認通路部16間にそれぞれ配置された3つの発光演出表示部17〜19と、当該獲得玉数表示装置10の各種構成部材を制御する貯留演出表示制御手段としての図示しない制御装置(具体的には、CPU、ROM、RAMを有する制御基板からなる)と、を備えている。玉数表示部12は、遊技継続中に遊技者が獲得しているパチンコ玉の総数(具体的には、玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の総数から玉貸機2から貸し出されたパチンコ玉の総数を減算した数)を制御装置の制御に基づいて獲得玉数として数値で表示するようになっている。
【0022】
玉流下通路部11は、仕切壁20を介した前側通路21及び後側通路22の前後二層の通路形状に形成され、後側通路22の上端(玉数表示部12の配置箇所の真後ろ部分)には、遊技者がパチンコ玉を獲得した際に演出用のパチンコ玉を玉流下通路部11内に導入するための玉導入機構23(玉導入手段)が設けられている。仕切壁20には、前側通路21と後側通路22とを連通するための連通穴24が上下方向に亘って複数穿設されており、前側通路21の前面には、当該前側通路21と各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16とを連通するための連通穴25が上下方向に亘って複数穿設されている。連通穴24は、各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16の各下端とほぼ同一の高さ位置、及び視認通路部16の上端と同一の高さ位置にそれぞれ穿設されている。連通穴25は、各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16の上端及び下端の高さ位置にそれぞれ穿設されている。
【0023】
なお、玉導入機構23に送り込まれる演出用のパチンコ玉は、遊技島台1の図示しない補給経路としての補給樋から供給されるものであり、玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の数値データが制御装置に送信されることに基づいて、該制御装置が数値データと対応する数(具体的には、数値データの1/10の数)のパチンコ玉を補給樋から玉導入機構23に供給制御するようになっている。また、以下の説明では便宜的に、貯留演出表示部13下端の連通穴24を連通穴24aといい、貯留演出表示部14下端の連通穴24を連通穴24bといい、貯留演出表示部15下端の連通穴24を連通穴24cといい、視認通路部16下端の連通穴24を連通穴24dといい、視認通路部16上端の連通穴24を連通穴24eという場合がある。
【0024】
各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16の上端及び下端の各連通穴25間に位置する前側通路21内には、当該位置でのパチンコ玉の流下を阻止する流下阻止板26が設けられている。一方、後側通路22の前後の内壁には、当該後側通路22を流下するパチンコ玉の勢いを弱めるための交流板27が交互に複数突設されている。後側通路22における玉導入機構23の真下位置には、玉導入機構23から送り込まれたパチンコ玉を視認通路部16上端の連通穴24を通して前側通路21に送り込むための送込板28が設けられている。また、後側通路22の後面下端には、獲得玉数表示装置10からパチンコ玉を排出するための排出口29が穿設されており、後側通路22の下端には、最下位に位置する貯留演出表示部13下端の連通穴24から送り込まれたパチンコ玉及び後側通路22を流下し終えたパチンコ玉を排出口29に誘導する誘導底板30が設けられている。
【0025】
後側通路22内には、各貯留演出表示部13〜15の下端の連通穴24を個々に開閉するために3つのシャッタ31が設けられている。シャッタ31は、上下方向へのスライド移動によって連通穴24を開閉するスライド板32を備えて、各貯留演出表示部13〜15下端の連通穴24の下方位置となる仕切壁20の後面に取り付けられている。シャッタ31の外周部分には、後側通路22を流下するパチンコ玉からシャッタ31を保護するための保護カバー33が設けられている。保護カバー33の外面は、後側通路22を流下するパチンコ玉と干渉しないように後側通路22の後面内壁と平行になる平坦面形状に形成されている。また、最下位に位置する貯留演出表示部13下端の連通穴24と対応するシャッタ31は、誘導底板30の下方に配置されるため、保護カバー33は設けられない。
【0026】
なお、以下の説明では便宜的に、貯留演出表示部13下端の連通穴24(24a)と対応するシャッタ31のスライド板32をスライド板32aといい、貯留演出表示部14下端の連通穴24(24b)と対応するシャッタ31のスライド板32をスライド板32bといい、貯留演出表示部15下端の連通穴24(24c)と対応するシャッタ31のスライド板32をスライド板32cという場合がある。また、貯留演出表示部13〜15は、それぞれ獲得玉数を所定数の範囲毎に区分けして表示する本発明に係る演出表示部の貯留演出表示部を構成するようになっている。
【0027】
ところで、前側通路21の前後方向における通路幅は、パチンコ玉の直径よりも若干大きめに設定されている。このため、前側通路21は、獲得玉数表示装置10の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。一方、後側通路22の前後方向における通路幅は、パチンコ玉の直径の2倍程度の大きさに設定されている。但し、後側通路22内に設けられた交流板27の先端面と該先端面に対向する後側通路22の内壁との間隔、及び保護カバー33の外面と該外面に対向する後側通路22の内壁との間隔は、それぞれパチンコ玉の直径よりも若干大きめに設定されている。このため、後側通路22においても、前側通路21と同様に、獲得玉数表示装置10の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。なお、前側通路21及び後側通路22の左右方向における通路幅は、それぞれパチンコ玉の直径の4倍程度の大きさに設定されており、これによって、前側通路21及び後側通路22は、獲得玉数表示装置10の左右方向で4個分のパチンコ玉を一度に流下し得る玉通路となっている。また、前側通路21及び後側通路22は、それぞれ視認通路部16を流下した後に余剰となったパチンコ玉を獲得玉数表示装置10の外部に排出する本発明に係る排出通路部を構成するようになっている。さらに、各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16間を連通する前側通路21は、本発明に係る連通通路部を構成するようになっている。
【0028】
各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16は、それぞれ正面視で正方形状をなし且つ透明材料によって形成された透明カバー部材40と、該透明カバー部材40の内部であり且つ前側通路21の前面に取り付けられたほぼ立方体形状の内部突起部材41と、を備えている。透明カバー部材40と内部突起部材41との間には、パチンコ玉の直径よりも若干大きめの間隔となる空間42が設けられ、当該空間42がパチンコ玉を流下する通路を構成するようになっている。このため、各貯留演出表示部13〜15及び視認通路部16においても、前側通路21及び後側通路22と同様に、獲得玉数表示装置10の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。
【0029】
なお、内部突起部材41の上壁面は、連通穴25を通して前側通路21から送り込まれるパチンコ玉をスムーズに空間42内に誘導するために後方から前方に向けて若干下り傾斜して設けられ、内部突起部材41及び透明カバー部材40の各下壁面は、空間42内のパチンコ玉を連通穴25を通してスムーズに前側通路21に送り込むために前方から後方に向けて若干下り傾斜して設けられている。また、貯留演出表示部13〜15は、上記した3つのシャッタ31による各連通穴24の開閉に応じて、それぞれの空間42(貯留空間)内に玉導入機構23から送り込まれたパチンコ玉を透明カバー部材40を透して外部から視認可能に貯留するようになっており、各貯留演出表示部13〜15毎に、空間42内にパチンコ玉が満杯に貯留された状態で1000個のパチンコ玉が獲得されていることを示すようになっている。但し、空間42内で満杯状態となる実際のパチンコ玉の総数は、設定上の満杯数(1000個)の1/10となる100個となっている。一方、視認通路部16の空間42は、パチンコ玉を貯留するための空間としては用いられず、玉導入機構23から送り込まれたパチンコ玉の流れを視認させることで、遊技者に対してパチンコ玉の獲得があったことを認識させるためにのみ用いられる。
【0030】
発光演出表示部17〜19は、それぞれ半円弧形状をなす4つの発光部材43を上下方向に並設して構成されており、制御装置の制御に基づいて各発光部材43の発光が制御されるようになっている。なお、発光演出表示部17〜19を構成する各発光部材43は、それぞれ点灯状態で1000個のパチンコ玉が獲得されていることを示すようになっており、点滅状態で1〜999個の範囲内のパチンコ玉が獲得されていることを示すようになっている。
【0031】
また、獲得玉数表示装置10には、前側通路21内の所定箇所でパチンコ玉の有無を検出するためのセンサ44が設けられている。センサ44は、連通穴24aの上側部分、スライド板32bを備えたシャッタ31の下側部分、スライド板32cを備えたシャッタ31の下側部分、貯留演出表示部15上端の連通穴25と対向する部分、の計4箇所に設置されている。なお、以下の説明では便宜的に、4つのセンサ44をセンサ1〜4という場合がある。
【0032】
次に、獲得玉数表示装置10における制御装置の制御処理について、
図6乃至
図13を参照して説明する。先ず、制御装置は、
図6に示すように、遊技中であるか否かを判別する(ステップS1)。なお、このとき、前述した持ち玉カードが玉貸機2に挿入された状態のときを遊技中であると判別する一方、持ち玉カードが玉貸機2に挿入されていない状態のときを遊技中でないと判別する。遊技中のときは、玉積演出処理を実行する一方(ステップS2)、遊技中でないときは、待機処理を実行する(ステップS3)。玉積演出処理では、
図7に示すように、先ず、玉計数装置50又は玉貸機2からの入力信号があるか否か、即ち遊技者によるパチンコ玉の獲得、あるいはパチンコ玉の貸し出しがあるか否かを判別する(ステップS11)。入力信号がないときはそのままメインフローに復帰する一方、入力信号があると、当該入力信号となるパチンコ玉の数値データを管理制御すると共に管理制御した数値データの値(具体的には、その時点での獲得玉数)を玉数表示部12に表示制御する獲得玉数管理・表示処理を実行する(ステップS12)。具体的に、玉計数装置50からの入力信号となるパチンコ玉の数値データに対しては、管理制御として獲得玉数に対する加算処理を行い、玉貸機2からの入力信号となるパチンコ玉の数値データに対しては、管理制御として獲得玉数に対する減算処理を行う。
【0033】
次いで、玉数比例演出処理を実行した後に(ステップS13)、入力信号に基づく演出玉払出処理を実行して(ステップS14)、メインフローに復帰する。玉計数装置50からの入力信号に基づいて演出玉払出処理を行う場合では、入力信号に基づく数(具体的には、入力信号における数値データの1/10の数)のパチンコ玉を玉導入機構23から玉流下通路部11に送り込む処理を行う。一方、玉貸機2からの入力信号に基づいて演出玉払出処理を行う場合では、シャッタ31の開放制御によって貯留演出表示部13〜15内のパチンコ玉を排出口29から外部に排出することで、貯留演出表示部13〜15内で貯留するパチンコ玉が、玉貸機2からの入力信号に基づいた数値データを減算した獲得玉数と対応するように処理する。
【0034】
上記したステップS13の玉数比例演出処理では、
図8に示すように、先ず、獲得玉数が1〜1000個の範囲内であるか否かを判別する(ステップS21)。ステップS21で獲得玉数が1〜1000個の範囲内のときは、貯留演出表示部13下端の連通穴24と対応するシャッタ31(以下、これをシャッタ1という)及び貯留演出表示部15下端の連通穴24と対応するシャッタ31(以下、これをシャッタ3という)を閉鎖すると共に、貯留演出表示部14下端の連通穴24と対応するシャッタ31(以下、これをシャッタ2という)を開放して(ステップS22)、メインフローに復帰する。一方、ステップS21で獲得玉数が1〜1000個の範囲内でないときは、次に、獲得玉数が1001〜5000個の範囲内であるか否かを判別する(ステップS23)。ステップS23で獲得玉数が1001〜5000個の範囲内のときは、発光演出表示部17を構成する4つの発光部材43(以下、この4つを下から上の順番で発光演出表示部1〜4という)を黄色で点滅・点灯表示した後(ステップS24)、前記ステップS22に移行する。
【0035】
ところで、制御装置による制御処理の初期状態、言い換えれば、遊技者によるパチンコ玉の獲得がない状態では、
図10に示すように、玉導入機構23からのパチンコ玉の送り込みは行われない。このとき、全てのシャッタ1〜3のスライド板32(32a〜32c)は進出方向にスライド移動され、貯留演出表示部13〜15下端の連通穴24(24a〜24c)は全て閉鎖状態にある。なお、ここでいう閉鎖状態とは、連通穴24がスライド板32によって完全に閉ざされた状態をいうのではなく、スライド板32の進出方向へのスライド移動によってパチンコ玉が連通穴24を通過できない状態を、便宜的に連通穴24の閉鎖状態という。
【0036】
また、獲得玉数が1〜1000個又は1001〜5000個の範囲内となって前記ステップS22の処理を行った場合には、
図11に示すように、シャッタ1,3のスライド板32a,32cは進出方向へのスライド移動が継続される一方、シャッタ2のスライド板32bは退行方向にスライド移動される。これにより、連通穴24a,24cはそれぞれ閉鎖状態にある一方、連通穴24bは開放状態になり、この状態で玉導入機構23から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれる。
【0037】
そして、玉導入機構23から後側通路22内に送り込まれたパチンコ玉は、送込板28から連通穴24eを通って前側通路21に誘導された後、視認通路部16と対応する流下阻止板26の上壁面を伝って視認通路部16上端の連通穴25から視認通路部16の空間42内に送り込まれる。視認通路部16の空間42内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部16下端の連通穴25を通って前側通路21に誘導されて当該前側通路21内をそのまま自然落下する。このとき、視認通路部16の空間42内を流下するパチンコ玉は、透明カバー部材40を透して外部から視認可能となっている。
【0038】
その後、パチンコ玉は、貯留演出表示部15と対応する流下阻止板26の上壁面に落ち、該上壁面を伝って貯留演出表示部15上端の連通穴25から貯留演出表示部15の空間42内に送り込まれる。次いで、貯留演出表示部15の空間42内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部16の空間42内に送り込まれたときと同様に、透明カバー部材40を透して外部から視認可能な状態で、貯留演出表示部15の空間42内を流下し、貯留演出表示部15下端の連通穴25を通って前側通路21に誘導されて当該前側通路21内をそのまま自然落下する。その後は、同様にして、貯留演出表示部14の空間42内、及び貯留演出表示部13の空間42内を順次流下する。
【0039】
即ち、玉導入機構23から後側通路22内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部16の空間42内、視認通路部16と貯留演出表示部15との間を連通する前側通路21の部分、貯留演出表示部15の空間42内、各貯留演出表示部15,14間を連通する前側通路21の部分、貯留演出表示部14の空間42内、各貯留演出表示部14,13間を連通する前側通路21の部分、貯留演出表示部13の空間42内、を順次流下する。そして、貯留演出表示部13下端の連通穴25を通って前側通路21に誘導されたパチンコ玉は、進出方向にスライド移動して連通穴24aを閉鎖するシャッタ1のスライド板32aによってその流下が阻止される。これにより、玉導入機構23から送り込まれたパチンコ玉は、最下位の貯留演出表示部13の空間42内で貯留演出表示部13の透明カバー部材40を透して外部から視認可能に貯留される。
【0040】
なお、獲得玉数が1〜1000個の範囲内となる場合、該当する獲得玉数と対応するパチンコ玉(実際の獲得玉数の1/10のパチンコ玉)が貯留演出表示部13の空間42内にそのまま貯留される。一方、獲得玉数が1001〜5000個の範囲内となる場合、実際には獲得玉数の1/10のパチンコ玉が玉導入機構23から送り込まれるが、そのうち獲得玉数1000個目(実際には100個目)までのパチンコ玉は、獲得玉数が1〜1000個の範囲内のときと同様に、貯留演出表示部13の空間42内にそのまま貯留される。獲得玉数1001個目(実際には101個目)以降のパチンコ玉は、貯留演出表示部13と対応する流下阻止板26の上壁面の上方空間となる前側通路21内で連通穴24bの高さ位置まで貯留され、その高さ位置以上に送り込まれたパチンコ玉は、開放状態にある連通穴24bを通って後側通路22に誘導されて誘導底板30上に落下し、最終的に排出口29から外部に排出される。この場合、余剰となったパチンコ玉を外部に排出する前側通路21及び後側通路22の通路部分は、それぞれパチンコ玉の貯留が可能な状態にある貯留演出表示部(貯留演出表示部13)でパチンコ玉が満杯となり、且つ、パチンコ玉の貯留が不可能な状態にある貯留演出表示部(貯留演出表示部14)に対して視認通路部16を流下したパチンコ玉が送り込まれたときに、当該パチンコ玉を獲得玉数表示装置10の外部に排出する。
【0041】
また、獲得玉数が1001〜5000個の範囲内となる場合には、前記ステップS24の処理によって発光演出表示部1〜4が黄色で点滅・点灯表示される。具体的に、獲得玉数が1001〜2000個の範囲内のときは、発光演出表示部1が点滅表示され、獲得玉数が2001〜3000個の範囲内のときは、発光演出表示部1が点灯表示されると共に発光演出表示部2が点滅表示され、獲得玉数が3001〜4000個の範囲内のときは、発光演出表示部1,2がそれぞれ点灯表示されると共に発光演出表示部3が点滅表示され、獲得玉数が4001〜5000個の範囲内のときは、発光演出表示部1〜3がそれぞれ点灯表示されると共に発光演出表示部4が点滅表示される。
【0042】
次に、玉数比例演出処理において、上記したステップS23で獲得玉数が1001〜5000個の範囲内でないときは、獲得玉数が5001〜6000個の範囲内であるか否かを判別する(ステップS25)。ステップS25で獲得玉数が5001〜6000個の範囲内のときは、発光演出表示部1〜4を全て黄色で点灯表示した後(ステップS26)、各シャッタ1,2を閉鎖すると共にシャッタ3を開放して(ステップS27)、メインフローに復帰する。一方、ステップS25で獲得玉数が5001〜6000個の範囲内でないときは、次に、獲得玉数が6001〜10000個の範囲内であるか否かを判別する(ステップS28)。ステップS28で獲得玉数が6001〜10000個の範囲内のときは、発光演出表示部1〜4を全て黄色で点灯表示すると共に(ステップS29)、発光演出表示部18を構成する4つの発光部材43(以下、この4つを下から上の順番で発光演出表示部5〜8という)を黄色で点滅・点灯表示して(ステップS30)、前記ステップS27に移行する。
【0043】
なお、獲得玉数が5001〜6000個又は6001〜10000個の範囲内となって前記ステップS27の処理を行った場合には、
図12に示すように、シャッタ1のスライド板32aは進出方向へのスライド移動が継続される。一方、シャッタ2のスライド板32bは進出方向にスライド移動され、シャッタ3のスライド板32cは退行方向にスライド移動される。これにより、連通穴24a,24bはそれぞれ閉鎖状態になる一方、連通穴24cは開放状態になり、この状態で玉導入機構23から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれる。
【0044】
そして、玉導入機構23から後側通路22内に送り込まれたパチンコ玉は、前述した獲得玉数が1〜5000個の範囲内のときの獲得玉数表示装置10内でのパチンコ玉の流れと同様に、視認通路部16の空間42内、視認通路部16と貯留演出表示部15との間を連通する前側通路21の部分、貯留演出表示部15の空間42内、各貯留演出表示部15,14間を連通する前側通路21の部分、貯留演出表示部14の空間42内、を順次流下する。その後、貯留演出表示部14の空間42内を流下したパチンコ玉は、獲得玉数が1〜5000個の範囲内のときに獲得玉数表示装置10内に貯留されたパチンコ玉によって流下が阻止されて獲得玉数表示装置10内に貯留される。
【0045】
但し、連通穴24bの高さ位置までパチンコ玉が貯留されていないときには、一旦、連通穴24bの高さ位置となる前側通路21内までパチンコ玉が貯留される。そして、貯留演出表示部14の空間42内を流下したパチンコ玉は、連通穴24bの高さ位置となる前側通路21内まで貯留されたパチンコ玉、及び進出方向にスライド移動して連通穴24bを閉鎖するシャッタ2のスライド板32bによってその流下が阻止され、最下位の貯留演出表示部13の空間42内に貯留されたパチンコ玉と同様に、貯留演出表示部14の空間42内で貯留演出表示部14の透明カバー部材40を透して外部から視認可能にパチンコ玉が貯留される。
【0046】
これにより、獲得玉数が5001〜6000個の範囲内となる場合には、貯留演出表示部13の空間42内にパチンコ玉が満杯に貯留されると共に貯留演出表示部14の空間42内には該当する獲得玉数と対応するパチンコ玉が貯留される。また、このとき、前記ステップS26の処理によって発光演出表示部1〜4が全て黄色で点灯表示される。
【0047】
一方、獲得玉数が6001〜10000個の範囲内となる場合、獲得玉数6000個目までのパチンコ玉は、各貯留演出表示部13,14の空間42内で満杯になるように貯留される。獲得玉数6001個目以降のパチンコ玉は、貯留演出表示部14と対応する流下阻止板26の上壁面の上方空間となる前側通路21内で連通穴24cの高さ位置まで貯留され、その高さ位置以上に送り込まれたパチンコ玉は、開放状態にある連通穴24cを通って後側通路22に誘導されて誘導底板30上に落下し、最終的に排出口29から外部に排出される。この場合、余剰となったパチンコ玉を外部に排出する前側通路21及び後側通路22の通路部分は、それぞれパチンコ玉の貯留が可能な状態にある貯留演出表示部(貯留演出表示部13,14)でパチンコ玉が満杯となり、且つ、パチンコ玉の貯留が不可能な状態にある貯留演出表示部(貯留演出表示部15)に対して視認通路部16を流下したパチンコ玉が送り込まれたときに、当該パチンコ玉を獲得玉数表示装置10の外部に排出する。
【0048】
また、獲得玉数が6001〜10000個の範囲内となる場合には、前記ステップS29の処理によって発光演出表示部1〜4が全て黄色で点灯表示されると共に、前記ステップS30の処理によって発光演出表示部5〜8が黄色で点滅・点灯表示される。発光演出表示部5〜8の具体的な点滅・点灯表示態様として、獲得玉数が6001〜7000個の範囲内のときは、発光演出表示部5が点滅表示され、獲得玉数が7001〜8000個の範囲内のときは、発光演出表示部5が点灯表示されると共に発光演出表示部6が点滅表示され、獲得玉数が8001〜9000個の範囲内のときは、発光演出表示部5,6がそれぞれ点灯表示されると共に発光演出表示部7が点滅表示され、獲得玉数が9001〜10000個の範囲内のときは、発光演出表示部5〜7がそれぞれ点灯表示されると共に発光演出表示部8が点滅表示される。
【0049】
次に、玉数比例演出処理において、上記したステップS28で獲得玉数が6001〜10000個の範囲内でないときは、獲得玉数が10001〜11000個の範囲内であるか否かを判別する(ステップS31)。ステップS31で獲得玉数が10001〜11000個の範囲内のときは、発光演出表示部5〜8を全て黄色で点灯表示した後(ステップS32)、全てのシャッタ1〜3を閉鎖して(ステップS33)、メインフローに復帰する。一方、ステップS31で獲得玉数が10001〜11000個の範囲内でないときは、次に、獲得玉数が11001〜15000個の範囲内であるか否かを判別する(ステップS34)。ステップS34で獲得玉数が11001〜15000個の範囲内のときは、発光演出表示部1〜8を全て黄色で点灯表示すると共に(ステップS35)、発光演出表示部19を構成する4つの発光部材43(以下、この4つを下から上の順番で発光演出表示部9〜12という)を黄色で点滅・点灯表示して(ステップS36)、前記ステップS33に移行する。また、ステップS34で獲得玉数が11001〜15000個の範囲内でないときは、各発光演出表示部1〜12を他の演出表示に変更して(ステップS37)、メインフローに復帰する。
【0050】
なお、獲得玉数が10001〜11000個又は11001〜15000個の範囲内となって前記ステップS33の処理を行った場合には、
図13に示すように、シャッタ1,2のスライド板32a,32bはそれぞれ進出方向へのスライド移動が継続され、シャッタ3のスライド板32cは進出方向にスライド移動される。これにより、全ての連通穴24a〜24cは閉鎖状態になり、この状態で玉導入機構23から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれる。
【0051】
そして、玉導入機構23から後側通路22内に送り込まれたパチンコ玉は、前述した獲得玉数が5001〜10000個の範囲内のときの獲得玉数表示装置10内でのパチンコ玉の流れと同様に、視認通路部16の空間42内、視認通路部16と貯留演出表示部15との間を連通する前側通路21の部分、貯留演出表示部15の空間42内、を順次流下する。その後、貯留演出表示部15の空間42内を流下したパチンコ玉は、獲得玉数が1〜10000個の範囲内のときに獲得玉数表示装置10内に貯留されたパチンコ玉によって流下が阻止されて獲得玉数表示装置10内に貯留される。
【0052】
但し、連通穴24cの高さ位置までパチンコ玉が貯留されていないときには、一旦、連通穴24cの高さ位置となる前側通路21内までパチンコ玉が貯留される。そして、貯留演出表示部15の空間42内を流下したパチンコ玉は、連通穴24cの高さ位置となる前側通路21内まで貯留されたパチンコ玉、及び進出方向にスライド移動して連通穴24cを閉鎖するシャッタ3のスライド板32cによってその流下が阻止され、貯留演出表示部13,14の空間42内に貯留されたパチンコ玉と同様に、貯留演出表示部15の空間42内で貯留演出表示部15の透明カバー部材40を透して外部から視認可能にパチンコ玉が貯留される。
【0053】
これにより、獲得玉数が10001〜11000個の範囲内となる場合には、各貯留演出表示部13,14の空間42内にパチンコ玉が満杯に貯留されると共に貯留演出表示部15の空間42内には該当する獲得玉数と対応するパチンコ玉が貯留される。また、このとき、前記ステップS32の処理によって発光演出表示部1〜8が全て黄色で点灯表示される。
【0054】
一方、獲得玉数が11001〜15000個の範囲内となる場合、獲得玉数11000個目までのパチンコ玉は、各貯留演出表示部13〜15の空間42内で満杯になるように貯留される。獲得玉数11001個目以降のパチンコ玉は、貯留演出表示部15と対応する流下阻止板26の上壁面の上方空間となる前側通路21内で連通穴24dの高さ位置まで貯留され、その高さ位置以上に送り込まれたパチンコ玉は、シャッタが設けられることなく常に開放状態にある連通穴24dを通って後側通路22に誘導されて誘導底板30上に落下し、最終的に排出口29から外部に排出される。この場合、余剰となったパチンコ玉を外部に排出する前側通路21及び後側通路22の通路部分Tは、それぞれ複数全ての貯留演出表示部(貯留演出表示部13〜15)でパチンコ玉が満杯となった状態で玉導入機構23によりパチンコ玉が導入されたときに、当該パチンコ玉を獲得玉数表示装置10の外部に排出する本発明に係る排出通路部を構成するようになっている。
【0055】
また、獲得玉数が11001〜15000個の範囲内となる場合には、前記ステップS35の処理によって発光演出表示部1〜8が全て黄色で点灯表示されると共に、前記ステップS36の処理によって発光演出表示部9〜12が黄色で点滅・点灯表示される。発光演出表示部9〜12の具体的な点滅・点灯表示態様として、獲得玉数が11001〜12000個の範囲内のときは、発光演出表示部9が点滅表示され、獲得玉数が12001〜13000個の範囲内のときは、発光演出表示部9が点灯表示されると共に発光演出表示部10が点滅表示され、獲得玉数が13001〜14000個の範囲内のときは、発光演出表示部9,10がそれぞれ点灯表示されると共に発光演出表示部11が点滅表示され、獲得玉数が14001〜15000個の範囲内のときは、発光演出表示部9〜11がそれぞれ点灯表示されると共に発光演出表示部12が点滅表示される。
【0056】
また、獲得玉数が15001個以上となる場合、玉導入機構23から送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部16の透明カバー部材40を透して外部から視認可能に視認通路部16の空間42内を流下した後、連通穴24dの高さ位置となる前側通路21内まで貯留されたパチンコ玉によって前側通路21内での流下が阻止される。これにより、パチンコ玉は、連通穴24dを通って後側通路22に誘導されて誘導底板30上に落下し、最終的に排出口29から外部に排出される。即ち、獲得玉数が15001個以上になると、視認通路部16の空間42は、前述したようにパチンコ玉を貯留するための空間として用いられることなく、玉導入機構23から送り込まれたパチンコ玉の流れを視認させることで遊技者に対してパチンコ玉の獲得があったことを認識させるために用いられる。
【0057】
また、獲得玉数が15001個以上となって前記ステップS37の処理を行った場合には、各発光演出表示部1〜12の表示制御を他の演出表示に変更する。具体的な他の演出表示態様としては、各貯留演出表示部13〜15の空間42内でパチンコ玉が満杯に貯留された状態を維持したまま、全ての発光演出表示部1〜12を一旦消灯する。そして、獲得玉数が1000個増加する毎に発光演出表示部1〜12のうち下側の表示部から上側の表示部に向けて順次、オレンジ色で点灯表示する。このとき、前述した黄色の点滅表示と同様に、表示制御を行う最上位の発光演出表示部をオレンジ色に点滅表示することで、1000個毎の増加に加えて1〜999個の範囲内のパチンコ玉が獲得されていることを示すようになっている。また、全ての発光演出表示部1〜12がオレンジ色で点灯表示された状態で獲得玉数の増加がある場合は、発光演出表示部1〜12の点灯・点滅色を緑色とした態様を他の演出表示態様として実行する。なお、ステップS37の処理となる他の演出表示においては、各貯留演出表示部13〜15の空間42内でパチンコ玉が満杯に貯留された状態を維持した上で発光演出表示部1〜12の点灯・点滅を行う構成としているが、この構成に限定するものではない。例えば、獲得玉数表示装置10に貯留された全てのパチンコ玉を一旦外部に排出した後、獲得玉数の増加に基づいて玉導入機構23から玉流下通路部11へのパチンコ玉の送り込み処理を行い、これに伴って発光演出表示部1〜12の点灯・点滅制御を行うようにしてもよい。
【0058】
また、上記した制御装置による玉数比例演出処理において、複数の貯留演出表示部(貯留演出表示部13〜15)に対して個々にパチンコ玉の貯留が可能な状態とパチンコ玉の貯留が不可能な状態との間で移行制御するステップS22,S27,S33の各処理は、本発明に係る貯留演出表示制御手段を構成するようになっている。
【0059】
次に、制御装置の制御処理において、前述したステップS3の待機処理では、
図9に示すように、先ず、獲得玉数をリセットすると共に(ステップS41)、全てのシャッタ1〜3を開放して、獲得玉数表示装置10内に貯留されたパチンコ玉を全て外部に排出する(ステップS42)。次いで、全てのセンサ1〜4がOFFであるか否か、言い換えれば、センサ44が設置された前側通路21内の4つの箇所(連通穴24aの上側部分、スライド板32bを備えたシャッタ31の下側部分、スライド板32cを備えたシャッタ31の下側部分、貯留演出表示部15上端の連通穴25と対向する部分)でのパチンコ玉の貯留がないか否かを判別する(ステップS43)。ステップS43で全てのセンサ1〜4がOFFとなってパチンコ玉が貯留されていないことが確認できたときは、初期状態に戻すべく全てのシャッタ1〜3を閉鎖して(ステップS44)、メインフローに復帰する。一方、ステップS43で全てのセンサ1〜4がOFFでないとき、即ち、ステップS42で全てのシャッタ1〜3を開放して獲得玉数表示装置10内からパチンコ玉を排出する処理を行ったにも拘わらず、獲得玉数表示装置10内にパチンコ玉が残っているときには、エラー報知を行った後に(ステップS45)、メインフローに復帰する。
【0060】
なお、上記した実施形態では、視認通路部を流下させたパチンコ玉を貯留することによって所定数のパチンコ玉を獲得していることを遊技者に認識させる本発明に係る複数の貯留演出表示部に加えて、発光表示によって所定数のパチンコ玉を獲得していることを遊技者に認識させる複数の発光演出表示部を設けた構成を例示しているが、これに限らず、複数の貯留演出表示部のみで演出表示部を構成するようにしてもよい。以下、複数の貯留演出表示部のみで演出表示部を構成した獲得玉数表示装置を第二実施形態として、
図14乃至
図17を参照して説明する。なお、第二実施形態の獲得玉数表示装置が設置される遊技島台の構成は、前述した実施形態(第一実施形態)と同一であり、以下の説明では、第一実施形態と同一の遊技島台の各種構成部材については、同一の符号を付記すると共にその詳細な説明を省略するものである。
【0061】
図14に示すように、第二実施形態における獲得玉数表示装置60は、縦長立方体形状の玉流下通路部61と、該玉流下通路部61の前面上端に設けられた玉数表示部62と、該玉数表示部62の下方における玉流下通路部61の前面で上下方向に並設された3つの貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66と、当該獲得玉数表示装置60の各種構成部材を制御する表示制御手段としての図示しない制御装置(具体的には、CPU、ROM、RAMを有する制御基板からなる)と、を備えている。玉数表示部62は、遊技継続中に遊技者が獲得しているパチンコ玉の総数(具体的には、玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の総数から玉貸機2から貸し出されたパチンコ玉の総数を減算した数)を制御装置の制御に基づいて獲得玉数として数値で表示するようになっている。
【0062】
玉流下通路部61は、仕切壁70を介した前側通路71及び後側通路72の前後二層の通路形状に形成され、後側通路72の上端(玉数表示部62の配置箇所の真後ろ部分)には、遊技者がパチンコ玉を獲得した際に演出用のパチンコ玉を玉流下通路部61内に導入するための玉導入機構73(玉導入手段)が設けられている。仕切壁70には、前側通路71と後側通路72とを連通するための連通穴74が上下方向に亘って複数穿設されており、前側通路71の前面には、当該前側通路71と各貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66とを連通するための連通穴75が上下方向に亘って複数穿設されている。連通穴74は、貯留演出表示部63及び視認通路部66の各下端とほぼ同一の高さ位置、及び視認通路部66の上端と同一の高さ位置にそれぞれ穿設されている。連通穴75は、各貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66の上端及び下端の高さ位置にそれぞれ穿設されている。
【0063】
なお、玉導入機構73に送り込まれる演出用のパチンコ玉は、遊技島台1の図示しない補給樋から供給されるものであり、玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の数値データが制御装置に送信されることに基づいて、該制御装置が数値データと対応する数(具体的には、数値データの1/10の数)のパチンコ玉を補給樋から玉導入機構73に供給制御するようになっている。また、以下の説明では便宜的に、貯留演出表示部63下端の連通穴74を連通穴74aといい、視認通路部66下端の連通穴74を連通穴74bといい、視認通路部66上端の連通穴74を連通穴74cという場合がある。
【0064】
各貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66の上端及び下端の各連通穴75間に位置する前側通路71内には、当該位置でのパチンコ玉の流下を阻止する流下阻止板76が設けられている。一方、後側通路72の前後の内壁には、当該後側通路72を流下するパチンコ玉の勢いを弱めるための交流板77が交互に複数突設されている。後側通路72における玉導入機構73の真下位置には、玉導入機構73から送り込まれたパチンコ玉を視認通路部66上端の連通穴74を通して前側通路71に送り込むための送込板78が設けられている。また、後側通路72の後面下端には、獲得玉数表示装置60からパチンコ玉を排出するための排出口79が穿設されており、後側通路72の下端には、最下位に位置する貯留演出表示部63下端の連通穴74から送り込まれたパチンコ玉及び後側通路72を流下し終えたパチンコ玉を排出口79に誘導する誘導底板80が設けられている。
【0065】
後側通路72内には、各貯留演出表示部63,66の下端の連通穴74を個々に開閉するために2つのシャッタ81が設けられている。シャッタ81は、上下方向へのスライド移動によって連通穴74を開閉するスライド板82を備えて、各貯留演出表示部63〜65下端の連通穴74の下方位置となる仕切壁70の後面に取り付けられている。視認通路部66下端の連通穴74と対応するシャッタ81の外周部分には、後側通路72を流下するパチンコ玉からシャッタ81を保護するための保護カバー83が設けられている。保護カバー83の外面は、後側通路72を流下するパチンコ玉と干渉しないように後側通路72の後面内壁と平行になる平坦面形状に形成されている。また、最下位に位置する貯留演出表示部63下端の連通穴74と対応するシャッタ81は、誘導底板80の下方に配置されるため、保護カバー83は設けられない。
【0066】
なお、以下の説明では便宜的に、貯留演出表示部63下端の連通穴74(74a)と対応するシャッタ81のスライド板82をスライド板82aといい、視認通路部66下端の連通穴74(74b)と対応するシャッタ81のスライド板82をスライド板82bという場合がある。また、貯留演出表示部63〜65は、それぞれ獲得玉数を所定数の範囲毎に区分けして表示する本発明に係る演出表示部の貯留演出表示部を構成するようになっている。
【0067】
ところで、前側通路71の前後方向における通路幅は、パチンコ玉の直径よりも若干大きめに設定されている。このため、前側通路71は、獲得玉数表示装置60の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。一方、後側通路72の前後方向における通路幅は、パチンコ玉の直径の2倍程度の大きさに設定されている。但し、後側通路72内に設けられた交流板77の先端面と該先端面に対向する後側通路72の内壁との間隔、及び保護カバー83の外面と該外面に対向する後側通路72の内壁との間隔は、それぞれパチンコ玉の直径よりも若干大きめに設定されている。このため、後側通路72においても、前側通路71と同様に、獲得玉数表示装置60の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。なお、前側通路71及び後側通路72の左右方向における通路幅は、それぞれパチンコ玉の直径の4倍程度の大きさに設定されており、これによって、前側通路71及び後側通路72は、獲得玉数表示装置60の左右方向で4個分のパチンコ玉を一度に流下し得る玉通路となっている。また、前側通路71及び後側通路72は、それぞれ視認通路部66を流下した後に余剰となったパチンコ玉を獲得玉数表示装置60の外部に排出する本発明に係る排出通路部を構成するようになっている。さらに、各貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66間を連通する前側通路71は、本発明に係る連通通路部を構成するようになっている。
【0068】
各貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66は、それぞれ透明材料によって形成された透明カバー部材90と、該透明カバー部材90の内部であり且つ前側通路71の前面に取り付けられた内部突起部材91と、を備えている。透明カバー部材90と内部突起部材91との間には、パチンコ玉の流下通路を構成するための空間92が設けられている。なお、視認通路部66を構成する透明カバー部材90は、正面視で正方形状をなし、視認通路部66を構成する内部突起部材91は、透明カバー部材90との間でパチンコ玉の直径よりも若干大きめの間隔となる空間92を形成するようにほぼ立方体形状に形成されている。このため、視認通路部66においては、獲得玉数表示装置60の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。
【0069】
これに対して、貯留演出表示部63〜65を構成する透明カバー部材90は、正面視で縦長(正方形状をなす視認通路部66の透明カバー部材90の縦幅寸法のほぼ3倍の長さ寸法)の長方形状をなし、貯留演出表示部63〜65を構成する内部突起部材91は、立方体形状をなす視認通路部66の内部突起部材91のほぼ半分の高さ寸法に形成されて、透明カバー部材90の下面壁との間でパチンコ玉の直径よりも若干大きめの間隔となる位置に配置されている。このため、貯留演出表示部63〜65においては、その上側部分が当該貯留演出表示部63〜65後方の前側通路71を含んで多量のパチンコ玉を貯留し得る空間に形成され、下側部分が獲得玉数表示装置60の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路の形成空間となっている。
【0070】
しかして、第二実施形態の獲得玉数表示装置60では、制御装置による制御処理の初期状態、即ち、遊技者によるパチンコ玉の獲得がない状態で、
図15に示すように、玉導入機構73からのパチンコ玉の送り込みは行われない。このとき、貯留演出表示部63,66と対応するシャッタ81のスライド板82(82a,82b)はそれぞれ進出方向にスライド移動され、貯留演出表示部63,66下端の連通穴74(74a,74b)は閉鎖状態にある。そして、遊技者によるパチンコ玉の獲得があると、
図16に示すように、玉導入機構73から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれる。これにより、玉導入機構73から後側通路72内に送り込まれたパチンコ玉は、送込板78から連通穴74cを通って前側通路71に誘導された後、視認通路部66と対応する流下阻止板76の上壁面を伝って視認通路部66上端の連通穴75から視認通路部66の空間92内に送り込まれる。視認通路部66の空間92内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部66下端の連通穴75を通って前側通路71に誘導されることで貯留演出表示部65の空間92内に送り込まれる。貯留演出表示部65内に送り込まれたパチンコ玉は、貯留演出表示部65と対応する流下阻止板76の上壁面に落ちた後、貯留演出表示部65下端の連通穴75を通って前側通路71に誘導されることで貯留演出表示部65の空間92内に送り込まれる。その後は、同様にして、貯留演出表示部64の空間92内、及び貯留演出表示部63の空間92内を順次流下する。
【0071】
即ち、玉導入機構73から後側通路72内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部66の空間92内(視認通路部66後方の前側通路71の部分を含む)、貯留演出表示部65の空間92内(貯留演出表示部65後方の前側通路71の部分を含む)、貯留演出表示部64の空間92内(貯留演出表示部64後方の前側通路71の部分を含む)、貯留演出表示部63の空間92内(貯留演出表示部63後方の前側通路71の部分を含む)、を順次流下する。そして、貯留演出表示部63下端の連通穴25を通って前側通路71に誘導されたパチンコ玉は、進出方向にスライド移動して連通穴74aを閉鎖するシャッタ81のスライド板82aによってその流下が阻止される。これにより、玉導入機構73から送り込まれたパチンコ玉は、最下位の貯留演出表示部63の空間92内で貯留演出表示部63の透明カバー部材90を透して外部から視認可能に貯留される。
【0072】
なお、貯留演出表示部63〜65の空間92内には、それぞれ500個のパチンコ玉が満杯状態で貯留可能となっており、前述したように制御装置が数値データと対応する数(具体的には、数値データの1/10の数)のパチンコ玉を玉導入機構73に供給制御することから、貯留演出表示部63の空間92内にパチンコ玉が満杯となったときには、5000個のパチンコ玉を獲得したことを遊技者に認識させる。その後、遊技者によるパチンコ玉の獲得総数が10000個、15000個と増加するにつれて、貯留演出表示部63に加えて貯留演出表示部64、貯留演出表示部65が順次パチンコ玉の満杯状態となる。これにより、貯留演出表示部63〜65の空間92内でのパチンコ玉の貯留状態によって遊技者に対してパチンコ玉の獲得総数を認識させるようになっている。
【0073】
そして、パチンコ玉の獲得総数が15000個を超える場合には、
図17に示すように、貯留演出表示部63と対応するシャッタ81のスライド板82(82a)は進出方向へのスライド移動が継続され、貯留演出表示部63下端の連通穴74(74a)は閉鎖状態を継続する。一方、視認通路部66と対応するシャッタ81のスライド板82(82b)は退行方向にスライド移動され、視認通路部66下端の連通穴74(74b)は開放状態になり、この状態で玉導入機構73から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれる。
【0074】
玉導入機構73から送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部66の透明カバー部材90を透して外部から視認可能に視認通路部66の空間92内を流下した後、連通穴74bの高さ位置となる前側通路71内まで貯留されたパチンコ玉によって前側通路71内での流下(視認通路部66から貯留演出表示部65への送り込み)が阻止される。これにより、パチンコ玉は、連通穴74bを通って後側通路72に誘導されて誘導底板80上に落下し、最終的に排出口79から外部に排出される。即ち、獲得玉数が15001個以上になると、視認通路部66の空間92は、パチンコ玉を貯留するための空間として用いられることなく、玉導入機構73から送り込まれたパチンコ玉の流れを視認させることで遊技者に対してパチンコ玉の獲得があったことを認識させるために用いられる。
【0075】
ところで、以上説明した第二実施形態の獲得玉数表示装置60では、視認通路部66下端の連通穴74(74b)を開閉するためのシャッタ81を設けているが、必ずしも連通穴74bを開閉するためのシャッタ81を設ける必要はない。例えば、
図18に示す変形例の獲得玉数表示装置60’のように、最下位に位置する貯留演出表示部63下端の連通穴74(74a)を開閉するためのシャッタ81は設けるものの、視認通路部66下端の連通穴74(74b)に対しては、シャッタ81を設けないようにしてもよい。但し、このような構成においては、視認通路部66内の空間92には、内部突起部材91を設けることなく、然も、視認通路部66と貯留演出表示部65との境目に位置する連通穴75’の前端を透明カバー部材90の前面側に近い位置まで広げることで、視認通路部66の空間92内のパチンコ玉が前側通路71側に送り込まれることなく、そのまま下方に落下して貯留演出表示部65に送り込まれるようにする必要がある。
【0076】
これにより、遊技者によるパチンコ玉の獲得があると、玉導入機構73から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれ、当該パチンコ玉は、送込板78から連通穴74cを通って前側通路71に誘導された後、視認通路部66と対応する流下阻止板76の上壁面を伝って視認通路部66上端の連通穴75から視認通路部66の空間92内に送り込まれる。そして、視認通路部66の空間92内に送り込まれたパチンコ玉は、前側通路71側に送り込まれることなく、そのまま下方に落下して貯留演出表示部65に送り込まれる。このため、貯留演出表示部65の空間92内にパチンコ玉が満杯状態で貯留されていないときには、視認通路部66の空間92内を流下するパチンコ玉は、前側通路71から連通穴74bを通って後側通路72側に誘導されることはない。これに対して、貯留演出表示部63〜65の各空間92内にパチンコ玉が満杯状態で貯留されたときには、連通穴74bの高さ位置まで貯留されたパチンコ玉によって視認通路部66から貯留演出表示部65へのパチンコ玉の送り込みが阻止される。これにより、パチンコ玉は、連通穴74bを通って後側通路72に誘導されて誘導底板80上に落下し、最終的に排出口79から外部に排出される。
【0077】
また、以上説明した実施形態では、貯留演出表示部63〜65の空間92内に設けられる内部突起部材90を、視認通路部66の空間92内に設けられる内部突起部材90のほぼ半分の大きさとしているが、この構成に限定するものではない。例えば、遊技島台1に列設される遊技機の各種タイプ(大当り確率がほぼ1/400となるMAXタイプや、ほぼ1/100となる甘デジタイプ等)に応じて内部突起部材90のサイズを変更可能とすることで、貯留演出表示部63〜65の空間92内に貯留されるパチンコ玉の貯留量が変更できるようにしてもよい。
【0078】
また、以上説明した第一及び第二の各実施形態では、獲得玉数表示装置で使用するパチンコ玉を遊技島台の補給樋から玉導入機構を介して受け入れ、貯留演出表示部に貯留されることなく余剰となったパチンコ玉を排出口から獲得玉数表示装置の外部に排出する構成を例示しているが、これに限らず、獲得玉数表示装置内でパチンコ玉を循環使用する構成としてもよい。以下、装置内でパチンコ玉を循環使用する獲得玉数表示装置を第三実施形態として、
図19乃至
図24を参照して説明する。
図19は、獲得玉数表示装置100を示す斜視断面図である。
図20乃至
図24は、それぞれ獲得玉数表示装置100内でのパチンコ玉の流れを説明するための縦断面図である。
【0079】
図19及び
図20に示すように、第三実施形態における獲得玉数表示装置100は、縦長立方体形状の玉流下通路部101と、該玉流下通路部101の前面上端に設けられた玉数表示部102と、該玉数表示部102の下方における玉流下通路部101の前面に所定間隔を置いて配置された3つの貯留演出表示部103〜105(演出表示部)及び視認通路部106と、当該獲得玉数表示装置100の各種構成部材を制御する貯留演出表示制御手段としての図示しない制御装置(具体的には、CPU、ROM、RAMを有する制御基板からなる)と、獲得玉数表示装置100内で循環使用するパチンコ玉を待機貯留する待機貯留部140と、該待機貯留部140に貯留されたパチンコ玉及び後述の回収通路部を流下したパチンコ玉を揚送する玉揚送手段としての玉揚送機構150と、該玉揚送機構150によって揚送されたパチンコ玉を視認通路部106又は待機貯留部140のいずれかに振り分けて送り込む玉振分手段としての玉振分機構160と、を備えている。玉数表示部102は、遊技継続中に遊技者が獲得しているパチンコ玉の総数(具体的には、玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の総数から玉貸機2から貸し出されたパチンコ玉の総数を減算した数)を制御装置の制御に基づいて獲得玉数として数値で表示するようになっている。
【0080】
玉流下通路部101の後面壁であり且つ待機貯留部140との仕切りとなる仕切壁110には、玉流下通路部101と待機貯留部140とを連通するための連通穴114が上下方向に亘って複数穿設されており、玉流下通路部101の前面には、当該玉流下通路部101と各貯留演出表示部103〜105及び視認通路部106とを連通するための連通穴115が上下方向に亘って複数穿設されている。連通穴114は、貯留演出表示部103及び視認通路部106の各下端とほぼ同一の高さ位置、及び視認通路部106の上端と同一の高さ位置にそれぞれ穿設されている。連通穴105は、各貯留演出表示部63〜65及び視認通路部66の上端及び下端の高さ位置にそれぞれ穿設されている。
【0081】
なお、視認通路部106の上端と同一の高さ位置に穿設された連通穴114は、遊技者がパチンコ玉を獲得した際に演出用のパチンコ玉を玉振分機構160の視認導入部163から受け入れる玉受入口を構成するものである。視認導入部163は、玉揚送機構150によって揚送されたパチンコ玉を視認通路部106側に振り分けて送り込む一方の玉振分部分を構成するものであり、玉計数装置50によって計数されたパチンコ玉の数値データが制御装置に送信されることに基づいて、該制御装置が数値データと対応する数(具体的には、数値データの1/10の数)のパチンコ玉を玉揚送機構150で揚送制御すると共に、当該玉数のパチンコ玉を玉振分機構160で視認導入部163側に振り分け制御することで、演出用のパチンコ玉を視認導入部163に送り込むようになっている。また、視認通路部106の下端と同一の高さ位置に穿設された連通穴114は、視認通路部106を流下した後に余剰となったパチンコ玉を待機貯留部140に回収するための玉回収口を構成するものである。なお、以下の説明では便宜的に、貯留演出表示部103下端の連通穴114を連通穴114aといい、視認通路部106下端の連通穴114を連通穴114bといい、視認通路部106上端の連通穴114を連通穴114cという場合がある。
【0082】
各貯留演出表示部103〜105及び視認通路部106の上端及び下端の各連通穴115間に位置する玉流下通路部101内には、当該位置でのパチンコ玉の流下を阻止する流下阻止板116が設けられている。なお、貯留演出表示部103の下端と同一の高さ位置に穿設された連通穴114aは、貯留演出表示部103〜105に貯留されることなく余剰となったパチンコ玉を玉揚送機構150に送り込むための送込口を構成するようになっている。また、連通穴114aには、当該連通穴114aを開閉するためのシャッタ121が設けられており、シャッタ121は、上下方向へのスライド移動によって連通穴114aを開閉するスライド板122を備えている。
【0083】
ところで、玉流下通路部101の前後方向における通路幅は、パチンコ玉の直径よりも若干大きめに設定されている。このため、玉流下通路部101は、獲得玉数表示装置100の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路となっている。また、玉流下通路部101の左右方向における通路幅は、パチンコ玉の直径の4倍程度の大きさに設定されており、これによって、玉流下通路部101は、獲得玉数表示装置100の左右方向で4個分のパチンコ玉を一度に流下し得る玉通路となっている。また、玉流下通路部101は、視認通路部106を流下した後に余剰となったパチンコ玉を回収する本発明に係る回収通路部を構成するようになっている。
【0084】
各貯留演出表示部103〜105及び視認通路部106は、それぞれ透明材料によって形成された透明カバー部材130と、該透明カバー部材130の内部であり且つ玉流下通路部101の前面に取り付けられた内部突起部材131と、を備えている。透明カバー部材130と内部突起部材131との間には、パチンコ玉の直径よりも若干大きめの間隔となる空間132が設けられている。なお、視認通路部106を構成する透明カバー部材130は、正面視で正方形状をなし、視認通路部106に内部突起部材131は設けられない。これに対して、貯留演出表示部103〜105を構成する透明カバー部材130は、正面視で縦長(正方形状をなす視認通路部106の透明カバー部材130の縦幅寸法のほぼ3倍の長さ寸法)の長方形状をなしている。そして、貯留演出表示部103〜105においては、内部突起部材131の上側部分が当該貯留演出表示部103〜105後方の玉流下通路部101を含んで多量のパチンコ玉を貯留し得る空間に形成され、内部突起部材131の下側部分が獲得玉数表示装置100の前後方向で1個分のパチンコ玉を流下し得る玉通路の形成空間となっている。
【0085】
なお、内部突起部材131の上壁面は、連通穴115を通して前側通路111から送り込まれるパチンコ玉をスムーズに空間132内に誘導するために後方から前方に向けて若干下り傾斜して設けられ、内部突起部材131及び透明カバー部材130の各下壁面は、空間132内のパチンコ玉を連通穴115を通してスムーズに玉流下通路部101に送り込むために前方から後方に向けて若干下り傾斜して設けられている。また、貯留演出表示部103〜105は、上記したシャッタ121による連通穴114aの開閉に応じて、それぞれの空間132(貯留空間)内に視認導入部163から送り込まれたパチンコ玉を透明カバー部材130を透して外部から視認可能に貯留するようになっており、各貯留演出表示部103〜105毎に、空間132内にパチンコ玉が満杯に貯留された状態で5000個のパチンコ玉が獲得されていることを示すようになっている。但し、空間132内で満杯状態となる実際のパチンコ玉の総数は、設定上の満杯数(5000個)の1/10となる500個となっている。一方、視認通路部106の空間132は、パチンコ玉を貯留するための空間としては用いられず、視認導入部163から送り込まれたパチンコ玉の流れを視認させることで、遊技者に対してパチンコ玉の獲得があったことを認識させるためにのみ用いられる。
【0086】
待機貯留部140は、前述した玉流下通路部101の後面壁をなす仕切壁110と、該仕切壁110の裏面側に配置された後面壁142との間に形成された空間によって構成されている。待機貯留部140の内壁(仕切壁110及び後面壁142)には、当該待機貯留部140を流下するパチンコ玉の勢いを弱めるための交流板146が交互に複数突設されている。また、待機貯留部140の上側には、玉振分機構160の視認導入部163に振り分けられたパチンコ玉を視認通路部106側となる連通穴114cに誘導するための視認誘導板143と、玉振分機構160の待機導入部164に振り分けられたパチンコ玉を待機貯留部140内に誘導するための待機誘導板144と、が設けられている。一方、待機貯留部140の下側には、当該待機貯留部140からパチンコ玉を下方に排出するための排出口141が設けられ、この排出口141には、当該排出口141を開閉するスライド板148を備えたシャッタ147が設けられている。なお、待機貯留部140の排出口141から下方に排出されたパチンコ玉は、待機貯留部140の下方空間に配置される後述の玉揚送機構150の揚送スプロケット151に送り込まれるようになっている。また、待機貯留部140の下方には、排出口141から排出されたパチンコ玉を玉揚送機構150に誘導するための誘導底板120が設けられており、誘導底板120には、該誘導底板80上を流下して玉揚送機構150に送り込まれたパチンコ玉を検出するためのセンサ120aが設けられている。そして、このセンサ120aによるパチンコ玉の検出に基づいて、玉揚送機構150によるパチンコ玉の揚送(駆動モータによる揚送スプロケット151の回転駆動)及び玉振分機構160によるパチンコ玉の振り分け(駆動モータによる振分スプロケット161の回転駆動)を制御するようになっている。
【0087】
玉揚送機構150は、待機貯留部140の下方であり且つ前述した連通114aと連通した空間内に設けられた揚送スプロケット151と、該揚送スプロケット151を一方向(
図20に示す反時計方向)に回転駆動する図示しない駆動モータと、後面壁142の裏面側に設けられてパチンコ玉を玉振分機構160に誘導する揚送通路部152と、を備えている。揚送スプロケット151は、パチンコ玉1個を個々に受け入れ可能な玉受け凹部151aが全周に亘って形成されており、駆動モータの駆動に基づく玉受け凹部151aの回転によって、待機貯留部140の排出口141から排出されたパチンコ玉及び連通114aから送り込まれたパチンコ玉を1個ずつ押し上げるようになっている。また、揚送通路部152は、揚送スプロケット151によって押し上げられたパチンコ玉を1個ずつ整列して上方の玉振分機構160に送り込む通路形状に形成されている。
【0088】
玉振分機構160は、待機貯留部140の上側空間に配置された振分スプロケット161と、該振分スプロケット161を正逆両方向(
図20に示す反時計方向及び時計方向)に回転駆動する図示しない駆動モータと、玉揚送機構150の揚送通路部152から送り込まれたパチンコ玉を上方から振分スプロケット161に誘導する誘導通路部162と、振分スプロケット161によって振り分けられたパチンコ玉を視認通路部106側に誘導する視認導入部163と、振分スプロケット161によって振り分けられたパチンコ玉を待機貯留部140内に誘導する待機導入部164と、を備えている。振分スプロケット161は、パチンコ玉1個を個々に受け入れ可能な玉受け凹部161aが全周に亘って形成されている。そして、駆動モータの駆動に基づく振分スプロケット161の正方向(
図20に示す反時計方向)の回転により、玉受け凹部161aのパチンコ玉を視認導入部163から視認通路部106側に振り分けて送り込む一方、駆動モータの駆動に基づく振分スプロケット161の逆方向(
図20に示す時計方向)の回転により、玉受け凹部161aのパチンコ玉を待機導入部164から待機貯留部140側に振り分けて送り込むようになっている。
【0089】
しかして、第三実施形態の獲得玉数表示装置100では、制御装置による制御処理の初期状態、即ち、遊技者によるパチンコ玉の獲得がない状態で、
図20に示すように、視認導入部163からのパチンコ玉の送り込みは行われない。言い換えれば、玉揚送機構150(揚送スプロケット151の回転)によるパチンコ玉の揚送、及び玉振分機構160(振分スプロケット161の回転)によるパチンコ玉の振り分けは行われない。このとき、連通穴114aに設けられたシャッタ121のスライド板122は進出方向にスライド移動され、連通穴114aは閉鎖状態にある。また、このとき、待機貯留部140に設けられたシャッタ147のスライド板148は進出方向にスライド移動されて、待機貯留部140下端の排出口141は閉鎖状態にあり、待機貯留部140には、獲得玉数表示装置100内で循環使用する全てのパチンコ玉(厳密には、玉揚送機構150の揚送通路部152内に待機された一部のパチンコ玉を除く)が貯留された状態にある。
【0090】
そして、遊技者によるパチンコ玉の獲得があると、待機貯留部140に設けられたシャッタ147のスライド板148は退行方向にスライド移動されて、待機貯留部140下端の排出口141が開放される。これにより、待機貯留部140内のパチンコ玉が排出口141から誘導底板120上に排出されて玉揚送機構150に送り込まれる。また、これに伴って、玉揚送機構150(揚送スプロケット151の回転)によるパチンコ玉の揚送、及び玉振分機構160(振分スプロケット161の回転)によるパチンコ玉の視認導入部163側への振り分けが行われる。即ち、視認導入部163から獲得玉数のパチンコ玉が送り込まれる。これにより、視認導入部163から送り込まれたパチンコ玉は、視認誘導板143から連通穴114eを通って玉流下通路部101に誘導された後、視認通路部106と対応する流下阻止板116の上壁面を伝って視認通路部106上端の連通穴115から視認通路部106の空間132内に送り込まれる。視認通路部106の空間132内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部106下端の連通穴115を通って玉流下通路部101に誘導されることで貯留演出表示部105の空間132内に送り込まれる。貯留演出表示部105内に送り込まれたパチンコ玉は、貯留演出表示部105と対応する流下阻止板116の上壁面に落ちた後、貯留演出表示部105下端の連通穴115を通って玉流下通路部101に誘導されることで貯留演出表示部104の空間132内に送り込まれる。その後は、同様にして、貯留演出表示部104の空間132内、及び貯留演出表示部103の空間132内を順次流下する。
【0091】
即ち、視認導入部163から玉流下通路部101内に送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部106の空間132内(視認通路部106後方の玉流下通路部101の部分を含む)、貯留演出表示部105の空間132内(貯留演出表示部105後方の玉流下通路部101の部分を含む)、貯留演出表示部104の空間132内(貯留演出表示部104後方の玉流下通路部101の部分を含む)、貯留演出表示部103の空間132内(貯留演出表示部103後方の玉流下通路部101の部分を含む)、を順次流下する。そして、貯留演出表示部103下端の連通穴115を通って玉流下通路部101に誘導されたパチンコ玉は、進出方向にスライド移動して連通穴114aを閉鎖するシャッタ121のスライド板122によってその流下が阻止される。これにより、視認導入部163から送り込まれたパチンコ玉は、最下位の貯留演出表示部103の空間132内で貯留演出表示部103の透明カバー部材130を透して外部から視認可能に貯留される。なお、貯留演出表示部103〜105の空間132内には、それぞれ500個のパチンコ玉が満杯状態で貯留可能となっており、制御装置が数値データと対応する数(具体的には、数値データの1/10の数)のパチンコ玉を視認導入部163に供給制御することから、貯留演出表示部103の空間132内にパチンコ玉が満杯となったときには、5000個のパチンコ玉を獲得したことを遊技者に認識させる。
【0092】
そして、獲得玉数が1〜5000個の範囲内となる場合には、
図21に示すように、該当する獲得玉数と対応するパチンコ玉(実際の獲得玉数の1/10のパチンコ玉)が貯留演出表示部103の空間132内にそのまま貯留される。また、獲得玉数が5001〜10000個の範囲内となる場合には、
図22に示すように、該当する獲得玉数と対応するパチンコ玉(実際の獲得玉数の1/10のパチンコ玉)が貯留演出表示部103,104の各空間132内にそのまま貯留される。また、獲得玉数が10001〜15000個の範囲内となる場合には、
図23に示すように、該当する獲得玉数と対応するパチンコ玉(実際の獲得玉数の1/10のパチンコ玉)が貯留演出表示部103〜104の各空間132内にそのまま貯留される。
【0093】
また、獲得玉数が15001個以上となる場合、玉振分機構160から送り込まれたパチンコ玉は、視認通路部106の透明カバー部材130を透して外部から視認可能に視認通路部106の空間132内を流下した後、連通穴114bの高さ位置となる玉流下通路部101内まで貯留されたパチンコ玉によって玉流下通路部101内での流下が阻止される。これにより、パチンコ玉は、連通穴114bを通って待機貯留部140に回収玉として誘導される。即ち、獲得玉数が15001個以上になると、視認通路部106の空間132は、パチンコ玉を貯留するための空間として用いられることなく、玉振分機構160から送り込まれたパチンコ玉の流れを視認させることで遊技者に対してパチンコ玉の獲得があったことを認識させるために用いられる。この場合、余剰となったパチンコ玉を回収する玉流下通路部101の通路部分T’は、複数全ての貯留演出表示部(貯留演出表示部103〜105)でパチンコ玉が満杯となった状態で玉振分機構160によりパチンコ玉が送り込まれたときに、当該パチンコ玉を獲得玉数表示装置100内で回収する本発明に係る回収通路部を構成するようになっている。
【0094】
また、遊技者が遊技を終了することで獲得玉数表示装置100を初期状態に戻す場合、あるいは、玉貸機2によって獲得玉からパチンコ玉の貸し出しを行う場合には、
図24に示すように、シャッタ121のスライド板122が退行方向にスライド移動され、連通穴114aは開放状態となる。これにより、貯留演出表示部103に貯留されたパチンコ玉が連通穴114aを通って誘導底板120に送り込まれ、該誘導底板120から玉揚送機構150に送り込まれる。そして、玉揚送機構150に送り込まれたパチンコ玉は、玉揚送機構150(揚送スプロケット151の回転)によるパチンコ玉の揚送、及び玉振分機構160(振分スプロケット161の回転)によるパチンコ玉の待機導入部164側への振り分けによって、待機貯留部140内に回収される。なお、このようなパチンコ玉の回収において、スライド板122の進退移動、言い換えれば、貯留演出表示部103から玉揚送機構150へのパチンコ玉の送り込みは、獲得玉数表示装置100を初期状態に戻す場合、貯留演出表示部103〜105内のパチンコ玉を全て回収するまで行われ、獲得玉からパチンコ玉の貸し出しを行う場合、貸し出し数に対応するパチンコ玉を回収するまで行われる。また、玉揚送機構150によるパチンコ玉の揚送、及び玉振分機構160によるパチンコ玉の待機導入部164側への振り分けは、誘導底板120に設けられたセンサ120aによるパチンコ玉の検出があるまで継続される。
【0095】
以上のように、第一及び第二の実施形態の構成によれば、遊技継続中に遊技者が獲得しているパチンコ玉の総数を獲得玉数として玉数表示部12に数値で表示することにより、遊技者に対して獲得玉数を正確に認識させることができる。また、遊技機における遊技で遊技者がパチンコ玉を獲得することに伴って玉導入機構23により獲得玉数表示装置10内にパチンコ玉を導入し、そのパチンコ玉を遊技者が視認可能に視認通路部16を流下させた後、複数の貯留演出表示部13〜15で遊技者が視認可能に貯留することで、獲得したパチンコ玉を積み上げていくことによる達成感や優越感をリアルに遊技者に与えた上で遊技継続中の獲得玉数を遊技者に認識させることができる。また、このような構成において、複数の貯留演出表示部13〜15のパチンコ玉が満杯となった状態で玉導入機構23によりパチンコ玉が導入されたときに、当該パチンコ玉を獲得玉数表示装置10の外部に排出する排出通路部(前側通路21及び後側通路22の通路部分T)が設けられることで、獲得玉数に上限を設けることなく遊技者に獲得玉数を認識させる演出を継続的に行うことができる。
【0096】
また、視認通路部16及び複数の貯留演出表示部13〜15を、それぞれパチンコ玉の流下方向に沿って上下方向に列設すると共に、視認通路部16と各貯留演出表示部13〜15間に各々を連通する連通通路部(前側通路21)を設け、視認通路部16を流下したパチンコ玉を、複数の貯留演出表示部のうち最上位に位置する貯留演出表示部15から最下位に位置する貯留演出表示部13に向けて送り込む構成とする。これにより、演出表示部を構成する複数の貯留演出表示部に対して、自然落下によりスムーズにパチンコ玉を送り込むことができる。また、獲得玉数表示装置10を縦長形状の構成とすることができるので、遊技島台1に列設される各遊技機間となる狭いスペースに獲得玉数表示装置10を配置することができる。
【0097】
また、前面側を視認可能に被覆する透明カバー部材40と、該透明カバー部材40の内部に配置される内部突起部材41とによって貯留演出表示部13〜15を構成して、内部突起部材41と透明カバー部材40との間の空間42にパチンコ玉が満杯に貯留されたときに、遊技者に対して所定数のパチンコ玉で埋まったように見せる。これにより、所定数のパチンコ玉を獲得していることを認識させる貯留演出表示部の構成において、所定数よりも少ないパチンコ玉が満杯に貯留された状態でも、見た目上では貯留演出表示部に所定数のパチンコ玉が貯留されているように見せることができる。
【0098】
また、遊技者が獲得しているパチンコ玉からのパチンコ玉の貸し出しを可能にする玉貸機2を設けて、該玉貸機2によるパチンコ玉の貸し出しが行われた場合には、遊技者が獲得したパチンコ玉の総数から玉貸機で貸し出されたパチンコ玉の総数を減算した数を獲得玉数として獲得玉数表示装置10で表示する。これにより、遊技者が獲得したパチンコ玉からのパチンコ玉の貸し出しを可能にすることで、遊技の利便性を高めることができ、然も、パチンコ玉の獲得あるいは貸し出しに応じてトータルとしての獲得玉数を遊技者に認識させることができる。
【0099】
なお、本実施形態では、遊技者が獲得したパチンコ玉の1/10を玉導入手段に導入させるようにしたが、1/1を玉導入手段に導入させても良い。1/1で玉導入手段に玉を流す制御を行う場合には、例えば、貯留演出表示部13,14,15に玉を貯めるか否かを決めるシャッタ開閉制御(
図8に示す玉数比例演出処理のステップS22,S27,S33)について、所定量(900/1000)まではシャッタを開放して玉を流下させ、所定量(901/1000)以降になるとシャッタを閉鎖して貯留させる様に制御するとよい。このように制御することで、ちょうど1000玉貯留したときに貯留演出表示部が満タンになる演出を行うことができ玉数表示部の表示と貯留演出表示部の貯留状態がリンクするので視覚的に玉がどの程度貯留されているのかを当該遊技中の客や、離れた位置にいる客に素早く認識させることができる共に、遊技者の獲得した玉と、視認通路部及び貯留演出表示部とを流れる玉が同数となりより一層遊技者への獲得玉のアピールを行うことが出来る。
【0100】
また、第三実施形態の構成によれば、遊技継続中に遊技者が獲得しているパチンコ玉の総数を獲得玉数として玉数表示部102に数値で表示することにより、遊技者に対して獲得玉数を正確に認識させることができる。また、遊技機における遊技で遊技者がパチンコ玉を獲得することに伴って獲得玉数表示装置100内で循環使用するパチンコ玉を玉振分機構160で視認通路部106に送り込み、そのパチンコ玉を遊技者が視認可能に視認通路部106を流下させた後、複数の貯留演出表示部103〜105で遊技者が視認可能に貯留することで、獲得したパチンコ玉を積み上げていくことによる達成感や優越感をリアルに遊技者に与えた上で遊技継続中の獲得玉数を遊技者に認識させることができる。また、このような構成において、複数の貯留演出表示部103〜105のパチンコ玉が満杯となった状態で玉振分機構160によりパチンコ玉が送り込まれたときに、当該パチンコ玉を獲得玉数表示装置100内で回収する回収通路部(玉流下通路部101の通路部分T’)が設けられることで、獲得玉数に上限を設けることなく遊技者に獲得玉数を認識させる演出を継続的に行うことができる。
【0101】
なお、上記した実施形態では、遊技機における遊技において遊技者が獲得したパチンコ玉を玉計数装置に送り込み、該玉計数装置によるパチンコ玉の計数値に基づいて獲得玉数表示装置での玉数表示を制御する構成としているが、この構成に限定するものではなく、遊技機内でパチンコ玉を循環使用する封入式遊技機に本発明に係る獲得玉数表示装置を適用してもよい。この場合では、封入式遊技機に設けられる入賞装置へのパチンコ玉の入賞に伴って賞球信号を出力し、該賞球信号に基づいて獲得玉数表示装置での玉数表示を制御する構成となる。