【実施例】
【0083】
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0084】
[製造例1]
(第1の工程)
4−ブロモベンゼンチオール100g(529mmol)、よう化2−(パーフルオロヘキシル)エチル260g(556mmol)、アセトニトリル1L、及び炭酸カリウム110g(794mmol)を反応容器内に投入し、大気圧下、50℃で1時間攪拌した。次に、蒸留水1Lを反応容器内に投入し、50℃で5分間攪拌し、濾過により白色固体を得た。白色固体にアセトニトリル500mLを加え、大気圧下、50℃で5分間攪拌した。再度、蒸留水1Lを反応容器内に投入し、50℃で5分間攪拌し、濾過により白色固体を得た。
【0085】
(第2の工程)
第1の工程において最終的に得られた白色固体全量に、アセトニトリル2400mL、蒸留水200mL、及びモノ過硫酸水素カリウム(商品名「オキソン」、デュポン株式会社製、以下同様。)813g(1323mmol)を加え、更に大気圧下、70℃で11時間攪拌した。蒸留水1000mLを反応容器内に投入し、70℃で5分間攪拌した。攪拌後、濾過により白色固体を得た。白色固体にアセトニトリル1000mLを加え、70℃で5分間攪拌し、さらに蒸留水1000mLを反応容器内に投入し、70℃で5分間攪拌した。濾過及び溶媒除去により白色固体300g(529mmol)を得た。
【0086】
(第3の工程)
第2の工程において最終的に得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、p−プロポキシフェニルボロン酸100g(555mmol)、酢酸パラジウム11.9mg(0.0529mmol)、トリフェニルホスフィン48.6mg(0.185mmol)、炭酸ナトリウム224g(2116mmol)、アセトニトリル4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、90℃で2時間攪拌した。その後、放冷して得られた析出物を2回水洗し、更にヘキサンで2回洗った。さらに、溶媒除去を経て、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(a)を得た。その収量は296gであり、収率は90%であった。また、得られた化合物(a)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0087】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 1.07 (3H, m), 1.84 (2H, m), 2.63 (2H, m), 3.34 (2H, m), 3.98 (2H, m), 7.02 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.57 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.77 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化8】
【0088】
[製造例2]
(第1の工程)
炭酸カリウム110g(794mmol)に代えて、炭酸ナトリウム84g(794mmol)を用いた以外は製造例1と同様にして白色固体を得た。
【0089】
(第2の工程)
アセトニトリル2400mLに代えて、アセトニトリル2200mLを用いた以外は製造例1と同様にして白色固体298g(525mmol)を得た。
【0090】
(第3の工程)
p−プロポキシフェニルボロン酸100g(555mmol)、酢酸パラジウム11.9mg(0.0529mmol)及びトリフェニルホスフィン48.6mg(0.185mmol)に代えて、p−ブトキシフェニルボロン酸108g(555mmol)、酢酸パラジウム238mg(1.06mmol)及びトリフェニルホスフィン971mg(3.70mmol)を用いた以外は製造例1と同様にして、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(b)を得た。その収量は306gであり、収率は91%であった。得られた化合物(b)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0091】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 1.00 (3H, m), 1.52 (2H, m), 1.81 (2H, m), 2.65 (2H, m), 3.36 (2H, m), 4.03 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.77 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化9】
【0092】
[製造例3]
(第1の工程)
炭酸カリウム110g(794mmol)に代えて、炭酸水素ナトリウム67g(794mmol)を用いた以外は製造例1と同様にして白色固体を得た。
【0093】
(第2の工程)
アセトニトリル2400mL及び蒸留水200mLに代えて、アセトニトリル2300mL及び蒸留水120mLを用いた以外は製造例1と同様にして白色固体300g(529mmol)を得た。
【0094】
(第3の工程)
p−プロポキシフェニルボロン酸100g(555mmol)に代えて、p−ブトキシフェニルボロン酸108g(555mmol)を用いた以外は製造例1と同様にして、白色固体の状態で上記構造を有する化合物(b)を得た。その収量は310gであり、収率は92%であった。得られた化合物(b)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0095】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 1.00 (3H, m), 1.51 (2H, m), 1.81 (2H, m), 2.64 (2H, m), 3.36 (2H, m), 4.03 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.77 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【0096】
[製造例4]
(第1の工程)
4−ブロモベンゼンチオール100g(529mmol)、よう化2−(パーフルオロヘキシル)エチル260g(556mmol)、1,2−ジメトキシエタン660mL及び炭酸ナトリウム84g(794mmol)を反応容器内に投入し、大気圧下、50℃で1時間攪拌した。その後、濾過及び溶媒除去を経て白色固体を得た。
【0097】
(第2の工程)
第1の工程において得られた白色固体に、酢酸1000mL及び35%過酸化水素水溶液250gを加え、更に大気圧下、70℃で3時間攪拌した。その後、濾過を経てヘキサン中で攪拌し洗浄した。次いで、濾過及び溶媒除去を経て白色固体297g(524mmol)を得た。
【0098】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、酢酸パラジウム1.19g(5.29mmol)、トリフェニルホスフィン4.86g(18.5mmol)、炭酸カリウム292g(2116mmol)、1,4―ジオキサン4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で1時間攪拌した。その後、放冷して得られた析出物を2回水洗し、更にヘキサンで2回洗った。さらに、溶媒除去を経て、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(c)を得た。その収量は334gであり、収率は95%であった。また、得られた化合物(c)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0099】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 0.92 (3H, m), 1.48 (6H, m), 1.81 (2H, m), 2.65 (2H, m), 3.33 (2H, m), 4.02 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.76 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化10】
【0100】
[製造例5]
(第1の工程)
4−ブロモベンゼンチオール100g(529mmol)、よう化2−(パーフルオロヘキシル)エチル260g(556mmol)、ジエチレングリコールジメチルエーテル600mL、及び炭酸カリウム110g(794mmol)を反応容器内に投入し、大気圧下、50℃で2時間攪拌した。その後、濾過及び溶媒除去を経て白色固体を得た。
【0101】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体296g(522mmol)を得た。
【0102】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、p−ヘキソキシフェニルボロン酸123g(555mmol)、酢酸パラジウム23.8mg(0.106mmol)、トリフェニルホスフィン97.1mg(0.370mmol)、炭酸ナトリウム224g(2116mmol)、ジエチレングリコールジメチルエーテル4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で3時間攪拌した。その後、放冷して得られた析出物を2回水洗し、更にヘキサンで2回洗った。次いで、溶媒除去を経て、白色固体の状態で上記構造を有する化合物(c)を得た。その収量は316gであり、収率は90%であった。また、得られた化合物(c)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0103】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 0.93 (3H, m), 1.48 (6H, m), 1.80 (2H, m), 2.63 (2H, m), 3.35 (2H, m), 4.02 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.77 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【0104】
[製造例6]
(第1の工程)
ジエチレングリコールジメチルエーテル600mLに代えて、エタノール1000mLを用い、2時間の攪拌に代えて、4時間攪拌した以外は製造例5と同様にして白色固体を得た。
【0105】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体297g(524mmol)を得た。
【0106】
(第3の工程)
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)に代えて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)オクトキシベンゼン179g(555mmol)を用いた以外は製造例4と同様にして、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(d)を得た。その収量は333gであり、収率は91%であった。得られた化合物(d)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0107】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 0.88 (3H, m), 1.48 (10H, m), 1.80 (2H, m), 2.65 (2H, m), 3.35 (2H, m), 4.02 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.77 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化11】
【0108】
[製造例7]
(第1の工程)
4−ブロモベンゼンチオール100g(529mmol)、よう化2−(パーフルオロブチル)エチル208g(556mmol)、1,2−ジメトキシエタン660mL、及び炭酸カリウム110g(794mmol)を反応容器内に投入し、大気圧下、50℃で1時間攪拌した。その後、濾過及び溶媒除去を経て白色固体を得た。
【0109】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体247g(529mmol)を得た。
【0110】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、酢酸パラジウム23.8mg(0.106mmol)、トリフェニルホスフィン97.1mg(0.370mmol)、炭酸カリウム292g(2116mmol)、1,4―ジオキサン4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で3時間攪拌した。その後、放冷して得られた析出物を2回水洗し、更にヘキサンで2回洗った。次いで、溶媒除去を経て、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(e)を得た。その収量は269gであり、収率は90%であった。また、得られた化合物(e)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0111】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 0.93 (3H, m), 1.48 (6H, m), 1.81 (2H, m), 2.65 (2H, m), 3.35 (2H, m), 4.02 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.76 (2H, d, J=8.0Hz), 7.94 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化12】
【0112】
[製造例8]
(第1の工程)
炭酸カリウム110g(794mmol)に代えて、炭酸ナトリウム84g(794m
mol)を用いた以外は製造例7と同様にして白色固体を得た。
【0113】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体246g(527mmol)を得た。
【0114】
(第3の工程)
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、及び炭酸カリウム292g(2116mmol)に代えて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)オクトキシベンゼン179g(555mmol)、及び炭酸ナトリウム224g(2116mmol)を用いた以外は製造例7と同様にして、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(f)を得た。その収量は282gであり、収率は92%であった。また、得られた化合物(f)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0115】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 0.88 (3H, m), 1.48 (10H, m), 1.80 (2H, m), 2.65 (2H, m), 3.35 (2H, m), 4.01 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.76 (2H, d, J=8.0Hz), 7.94 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化13】
【0116】
[製造例9]
(第1の工程)
炭酸カリウム110g(794mmol)に代えて、炭酸水素ナトリウム67g(794mmol)を用いた以外は製造例7と同様にして、白色固体を得た。
【0117】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体247g(529mmol)を得た。
【0118】
(第3の工程)
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、及び炭酸カリウム292g(2116mmol)に代えて、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)デコキシベンゼン200g(555mmol)、及び炭酸水素ナトリウム178g(2116mmol)を用いた以外は製造例7と同様にして、白色固体の状態で下記構造を有する化合物(g)を得た。その収量は308gであり、収率は94%であった。また、得られた化合物(g)の構造を
1H−NMR(CDCl
3)により確認した。その結果は以下のとおりであった。
【0119】
最終生成物のNMR
1H-NMR(CDCl
3) 0.88 (3H, m), 1.47 (14H, m), 1.80 (2H, m), 2.64 (2H, m), 3.35 (2H, m), 4.02 (2H, m), 7.01 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.56 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.77 (2H, d, J=8.0Hz), 7.95 (2H, d, J=8.0 Hz) ppm
【化14】
【0120】
[比較例1]
(第1の工程)
製造例4と同様にして、白色固体を得た。
【0121】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体297g(524mmol)を得た。
【0122】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、酢酸パラジウム23.8g(106mmol)、トリフェニルホスフィン97.1g(370mmol)、炭酸カリウム292g(2116mmol)、1,4―ジオキサン4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で90分攪拌した。次いで、そこに蒸留水を加え、析出物を濾過した。更に水洗の後、90℃で乾燥した。次に、酢酸エチルを用いて熱時濾過し、得られた析出物をヘキサンで4回洗った。更に酢酸エチル及びヘキサンで交互に洗い、溶媒除去を経て、黄色固体の状態で化合物(c)を得た。その収量は105gであり、収率は30%であった。
【0123】
[比較例2]
(第1の工程)
製造例7と同様にして、白色固体を得た。
【0124】
(第2の工程)
製造例7と同様にして、白色固体247g(529mmol)を得た。
【0125】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)オクトキシベンゼン179g(555mmol)、酢酸パラジウム11.9g(53mmol)、トリフェニルホスフィン48.6g(185mmol)、炭酸カリウム292g(2116mmol)、1,4―ジオキサン4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で90分攪拌した。次いで、そこに蒸留水を加え、析出物を濾過した。更に水洗の後、90℃で乾燥した。次に、酢酸エチルを用いて熱時濾過し、得られた析出物をヘキサンで4回洗った。更に酢酸エチル及びヘキサンで交互に洗い、溶媒除去を経て、黄色固体の状態で化合物(f)を得た。その収量は31gであり、収率は10%であった。
【0126】
[比較例3]
(第1の工程)
製造例7と同様にして、白色固体を得た。
【0127】
(第2の工程)
製造例7と同様にして、白色固体247g(529mmol)を得た。
【0128】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、酢酸パラジウム11.9g(53mmol)、トリフェニルホスフィン48.6g(185mmol)、炭酸カリウム292g(2116mmol)、1,4―ジオキサン4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で90分攪拌した。次いで、そこに蒸留水を加え、析出物を濾過した。更に水洗の後、90℃で乾燥した。次に、酢酸エチルを用いて熱時濾過し、得られた析出物をヘキサンで4回洗った。更に酢酸エチル及びヘキサンで交互に洗い、溶媒除去を経て、黄色固体の状態で化合物(e)を得た。その収量は119gであり、収率は40%であった。
【0129】
[比較例4]
(第1の工程)
製造例4と同様にして、白色固体を得た。
【0130】
(第2の工程)
製造例4と同様にして、白色固体297g(524mmol)を得た。
【0131】
(第3の工程)
第2の工程において得られた白色固体全量を収容した反応容器内に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ヘキソキシベンゼン169g(555mmol)、炭酸カリウム292g(2116mmol)、1,4―ジオキサン4000mL、及び蒸留水2Lを投入した。反応系周囲の雰囲気を窒素ガスに置換した後、液を大気圧下、95℃で90分攪拌した。サンプリングした溶液から、溶媒を留去し、その
1H−NMR(CDCl
3)を測定したところ、反応が進行しなかったことが確認された。