(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ハンドル、トリガー、並びに前記トリガー及び前記クロージャ部材と動作可能に連結された駆動部材を更に含み、前記トリガーの作動が前記クロージャ部材を前記第1位置と前記第2位置との間で動かすように構成される、請求項1に記載の外科用ステープラー。
前記アンビルが弓状の外側表面を含み、前記第1カム部分が前記弓状の外側表面上を摺動するように構成された弓状の内側部分を含む、請求項1に記載の外科用ステープラー。
前記チャネルが弓状の外側表面を含み、前記第2カム部分が前記チャネルの前記弓状の外側表面上を摺動するように構成された弓状の内側部分を含む、請求項4に記載の外科用ステープラー。
シャフト、及び前記シャフトに対して回転軸で関節運動するように構成されたエンドエフェクタを更に含み、前記エンドエフェクタが前記チャネル及び前記アンビルを含む、請求項1〜5の少なくともいずれかに記載の外科用ステープラー。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的実施形態について、これから説明することにする。これらの実施形態の1つ以上の実施例を添付の図面に示す。本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示す装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに、本発明の各種の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。ある例示的実施形態に関連して例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正及び変形は、本発明の範囲に含まれることを意図したものである。
【0013】
様々な実施形態において、本発明による外科用器具は、例えば、軟組織内に外科用ステープルを挿入するように構成され得る。
図1〜4を参照し、少なくとも一実施形態では、外科用器具100は、ハンドル部分102、細長いシャフトアセンブリ104及びエンドエフェクタ106を含み得る。様々な実施形態において、
図3及び
図4を参照すると、エンドエフェクタ106はステープルカートリッジチャネル108及びステープルカートリッジ110を含んでもよく、ステープルカートリッジ110は、ステープルを内部に取り外し可能に収容するように構成され得る。少なくとも一実施形態では、エンドエフェクタ106はアンビル112を更に含んでもよく、これはステープルカートリッジチャネル108に枢動可能に接続されてもよく、エンドエフェクタクロージャシステムによって、開放位置と閉鎖位置との間で枢動することができる。ステープルをステープルカートリッジ110から展開するために、外科用器具100は、ステープルカートリッジ110を往復するように構成されたステープル駆動器及びステープルカートリッジ内でステープル駆動器を前進させるように構成された発射駆動装置を更に含み得る。様々な実施形態において、アンビル112は、ステープルの少なくとも一部を、これらがステープルカートリッジから展開される際に変形させるように構成され得る。エンドエフェクタクロージャシステム及び発射駆動装置の様々な実施形態が以下でより詳細に記載されるが、エンドエフェクタクロージャシステム及び発射駆動装置のいくつかの実施形態が、2005年6月14日に発行された米国特許第6,905,057号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING A FIRING MECHANISM HAVING A LINKED RACK TRANSMISSION」及び2006年5月16日に発行された、米国特許第7,044,352号、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHAMISN FOR PERVENTION OF FIRING」に開示され、これらの全開示が本明細書において参照として組み込まれる。同一出願人により、同時に出願された、米国特許出願、表題「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」、代理人整理番号第END6607USNP/090248号の開示もまた、その全体を参照として組み込まれる。
【0014】
様々な実施形態において、本発明による外科用器具は、外科用器具の細長いシャフトアセンブリに対してエンドエフェクタを動かすか、又は関節運動させるためのシステムを含み得る。一実施形態では、
図3〜7を参照すると、外科用器具100は、エンドエフェクタ106と細長いシャフトアセンブリ104とを可動に接続し得る関節運動継手114を含み得る。様々な実施形態において、関節運動継手114はエンドエフェクタ106が、シャフトアセンブリ104に対して、単一の平面又は代替的に多数の平面において動くことを可能にし得る。いずれにせよ、関節運動継手114は、それを中心にエンドエフェクタ106が関節運動し得る、1つ以上の枢動軸116(
図5)を含み得る。様々な実施形態において、
図5及び
図6を参照すると、外科用器具100は更に、エンドエフェクタ106と細長いシャフトアセンブリ104との間の相対関係を留めるか、又は固定することができる、固定機構118を含み得る。少なくとも一実施形態において、固定機構118は、エンドエフェクタ106とシャフトアセンブリ104との間の相対的な移動を防ぐか、又は少なくとも部分的に抑制するために、エンドエフェクタ106に対して摺動し、エンドエフェクタ106と係合し得る固定部材120を含み得る。以下でより詳細に記載されるように、少なくとも一実施形態では、固定部材120は、エンドエフェクタ106の歯312(
図5及び
図6)の少なくとも1つと係合するように構成され得、それによって固定部材120と歯312との間の相互作用は、エンドエフェクタ106が軸116を中心にして回転するのを防ぐか、又は少なくとも部分的に抑制し得る。
【0015】
様々な実施形態において、
図7〜9を参照すると、固定機構118は更に、固定部材120と動作可能に接続し得る作動装置122を含み得る。少なくとも一実施形態では、作動装置122は、固定部材120のスロット121内に受容され得るピン124を含んでもよく、それによって、作動装置122がハンドル部分102に対して摺動する際に、ピン124がスロット121の側壁に接し、固定部材120をエンドエフェクタ106に対して推進することができる。少なくとも一実施形態では、作動装置122は、エンドエフェクタ106から引き離され(すなわち、近位方向に)、固定部材120をエンドエフェクタ106から係合離脱させることができる。例示されないが、固定部材120をエンドエフェクタ106から係合離脱させるために、作動装置122が遠位方向に動かされるか、又は更に回転され得る、他の実施形態が想定される。いずれにせよ、固定機構118は更に、固定部材120をエンドエフェクタ106の方向に(すなわち、遠位方向に)動かし、作動装置122が解放された後に、固定部材120をエンドエフェクタ106と係合させるように構成され得る、戻しばね126(
図6)を含み得る。他の固定機構は、2005年4月7日に出願された、米国特許出願第11/100,772号、表題「SURGICAL INSTRUMENT WITH ARTICULATING SHAFT WITH SINGLE PIVOT CLOSURE AND DOUBLE PIVOT FRAME GROUND」、2005年9月29日に出願された、同第11/238,358号、表題「SURGICAL INSTRUMENT WITH ARTICULATING SHAFT WITH RIGID FIRING BAR SUPPORTS」、及び2006年7月24日に出願された、同第11/491,626号、表題「SURGICAL STAPLING AND CUTTING DEVICE AND METHOD FOR USING THE DEVICE」に開示され、これらの全開示は本明細書において、参照として組み込まれる。
【0016】
様々な実施形態において、
図1及び
図2を参照として、作動装置122は、外科医が作動装置122の外側表面を把持し、上記のように作動装置122を近位に引くことができるように、凹凸を有してもよい。作動装置122を動かすために、少なくとも一実施形態において、外科医は、外科医が作動装置122をハンドル把持部127に対して動かすことができるように、例えば片手をハンドル把持部127に定置し、そのもう一方の手を作動装置122に定置してもよい。他の様々な実施形態では、
図10〜13を参照すると、作動装置122’は、外科医が外科用器具を操作するのに片手のみを必要とし得るように構成され得る。より具体的には、少なくとも一実施形態では、作動装置122’は、そこから延びるフック又は突起部115を含んでもよく、これは外科医がハンドル把持部127を片手で保持し、少なくとも1本の指をその手から遠位方向に延ばして、少なくとも1つの突起部115を把持し、作動装置122’を上記のように近位方向に引くことを可能にし得る。作動装置122’は本明細書において、突起部115、作動装置122又は他の任意の好適な作動装置を有するものとして記載されるが、外科医が外科用器具100を片手で操作するのを補助し得る突起部115及び/又は他の任意の好適な機構も含み得る。少なくとも一実施形態において、突起部115は、弾性又は「柔軟な感触の」材料から少なくとも部分的に含むか、及び/又はこれによってコーティングされてもよく、これは、外科医の突起部115の把持を改善し、他の人間工学的な利益を外科医に提供することができる。様々な実施形態において、例えば、作動装置122’は、エンドエフェクタ106及びシャフトアセンブリ104が作動装置122’によって長手方向軸を中心に回転し得るように、シャフトアセンブリ104と動作可能に係合し得る。このような実施形態では、外科医は、エンドエフェクタ106を上記のように関節運動させるか、及び/又はエンドエフェクタ106を適所へと回転させることによって、手術部位にエンドエフェクタ106を配置することができる。少なくとも一実施形態において、外科医は、突起部115の1つに対して指を位置付け、そこに力を適用することによって、作動装置122’を回転させることができる。様々な実施形態において、外科医は、突起部115に対して指を定置し、作動装置122’及びこれに対応してエンドエフェクタ106のいずれかの望ましくない運動に抵抗することによって作動装置122’を適所に保持することができる。
【0017】
様々な実施形態において、本発明による外科用器具は、エンドエフェクタを、例えば軟組織上に閉じるか、又はクランピングするためのシステムを含み得る。少なくとも一実施形態において、
図2、5、8及び9を参照し、外科用器具100は、クロージャトリガー128、駆動連結部130、駆動器132及びクロージャ管134を含み得る。様々な実施形態において、クロージャトリガー128の起動の際に、クロージャトリガー128は、駆動連結部130、駆動器132及びクロージャ管134を遠位方向に変位させるように構成され得る。より具体的には、少なくとも一実施形態において、駆動連結部130は、トリガー128に枢動可能に接続された第1端部及び駆動器132に枢動可能に接続された第2端部を含んでもよく、それによってトリガー128のハンドル把持部127の方への回転が、連結部130を前方に駆動し、駆動器132を、駆動案内部136(
図8)によって画定される軸に沿って摺動させる。様々な実施形態において、駆動器132は、そこから延びる突起部133を含んでもよく、これは駆動案内部136のスロット135内に摺動可能に受容され得、それによってスロット135は、駆動器132が動く際のその経路を画定し得る。様々な実施形態において、クロージャ管134は、駆動器132と動作可能に係合することができ、それによって駆動器132が上記のように遠位方向に動かされた際に、クロージャ管134がアンビル112と係合して、アンビル112を下方に枢動させ得る。主に
図5を参照すると、クロージャ管134は、関節運動継手114の上を摺動し、アンビル112をステープルカートリッジ110に対して枢動させるように構成され得る。少なくとも一実施形態において、
図9に例示されるように、クロージャ管134は、そこから延びる突起部135を有する近位端を含む場合があり、突起部は駆動器132内のスロット131内に受容され得、それによって駆動器132の変位がクロージャ管134に伝達され得る。
【0018】
様々な実施形態において、上記のように、固定機構118は、エンドエフェクタ106とシャフトアセンブリ104との間の相対的な移動を防ぐか、又は少なくとも部分的に抑制することができる。例えば、軟組織がアンビル112とステープルカートリッジ110との間でクランピングされる場合、エンドエフェクタ106と、シャフトアセンブリ104との間の相対的な移動が、その間でクランピングされる軟組織に剪断力を適用する場合があり、これを損傷する恐れがある。様々な実施形態において、
図10〜13を参照し、エンドエフェクタ106が閉じた際のエンドエフェクタ106とシャフトアセンブリ104との間の相対的な移動を防ぐか、又は少なくとも低減するために、エンドエフェクタクロージャシステムは、固定機構118と係合して作動装置122’が非固定位置へと動くことを防ぐように構成され得る。実際に、少なくとも一実施形態において、クロージャトリガー128の作動は、エンドエフェクタ106を閉じることができるのみではなく、これはまた固定機構118が固定解除されるのを防ぐことができる。様々な実施形態において、
図10〜13を参照し、外科用器具100’は、駆動器132を含んでもよく、これは、駆動器132がトリガー128によって遠位方向に動かされるとき、作動装置122’に接するか、又は隣接するように近く位置付けられることができ、それによって、作動装置122に関して上記したように、作動装置122’が近位方向に動かされることを防ぐ。より具体的に、
図10及び
図11に例示されるように、トリガー132が作動される前に、作動装置122’は、固定部材120をエンドエフェクタ106に対して摺動させ、関節運動継手114を固定解除するために、近位方向に摺動され得る。しかしながら、
図13を参照し、132のトリガーの起動の際に、駆動器132は作動装置122’に接するか、又は隣接するように位置付けられ、それによって作動装置122’が近位方向に動いて固定部材120をエンドエフェクタ106から係合離脱させないように構成され得る。結果として、エンドエフェクタクロージャシステムは、エンドエフェクタ106が、それが閉じた後に関節運動することを防ぎ、それによって剪断力が内部にクランピングされた軟組織に伝達する可能性を低減することができる。
【0019】
上記に加え、エンドエフェクタクロージャシステムは、エンドエフェクタが閉じたというフィードバックを外科医に提供することができ、外科医がエンドエフェクタを固定解除して関節運動させるために、外科医は、エンドエフェクタが関節運動され得る前に、エンドエフェクタを最初に少なくとも部分的に再び開けなくてはならない。より具体的には、エンドエフェクタ106が閉じる際の駆動器132と作動装置122’との間の相互作用のため、外科医が作動装置122’を近位方向に引いて関節運動継手114を固定解除しようとするとき、駆動器132は、作動装置122’が動くことを実質的に防ぐことができ、それによって外科医にエンドエフェクタ106が閉じたことを伝え、作動装置122’が動かされ得、関節運動継手が固定解除され得る前に、エンドエフェクタ106が最初に再び開かれなくてはならない。様々な実施形態において、このようなエンドエフェクタクロージャシステムは、外科医が外科用器具及び/又はエンドエフェクタの内部若しくは周囲に捕捉された組織を損傷することを防ぎ得る。より具体的には、少なくとも一実施形態において、上記のようにクロージャ管134が前進してアンビル112を閉じる際、クロージャ管134はアンビル112に力を適用して、アンビル112を閉鎖位置に維持してもよく、様々な状況において、この力は関節運動継手114内に摩擦力を生じることがあり、これはエンドエフェクタ106が関節運動継手114を中心にして回転することを防がないまでも、抑制することができる。上記のエンドエフェクタクロージャシステムのない実施形態では、外科医が、最初に少なくとも部分的にエンドエフェクタを開くことなく、これらの摩擦力を超克しようとする場合に、外科医は例えば、外科用器具の1つ以上の構成要素を曲げるか、又は破断させることがある。しかしながら、本発明の様々な実施形態では、駆動器132は、例えば、外科医が上記のように関節運動固定部120を解放するのを阻害する場合があり、結果として外科医は、エンドエフェクタ106を関節運動させる機会だけではなく、関節運動継手114を固定解除する機会を得られない場合がある。
【0020】
様々な実施形態において、本発明による外科用器具は、例えば、アンビル112を開放位置、閉鎖位置及び部分的に閉じた位置に位置付けることができるエンドエフェクタクロージャシステムを含み得る。少なくとも一実施形態では、外科医は、アンビル112を部分的に閉じた位置に動かし、かつアンビル112がその閉鎖位置に動かされる前にエンドエフェクタが再び位置付けられる又は関節運動されるべきかどうかを評価することができる。このような実施形態では、アンビル112は、アンビル112が完全に閉じられる前に、軟組織に剪断力又は少なくとも実質的な剪断力を適用することなく、アンビル112とステープルカートリッジ110との中間に位置付けられた軟組織に対して動かすことができる。少なくとも一実施形態において、アンビル112は、これがその部分的に閉じた位置にある際に、アンビル112とステープルカートリッジ110との間に位置付けられた軟組織をこれがクランピングしないように、構成され得る。あるいは、アンビル112は、これがその閉鎖位置に動かされる際により大きなクランピング力を適用する前に、アンビル112がその部分的に閉じた位置にあるときに、軽いクランピング力を軟組織に適用するように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、外科用器具は、アンビル112の開放位置に対応する第1位置(
図11)、その部分的に閉じた位置と対応する第2位置(
図12)及びその閉鎖位置と対応する第3位置(
図13)との間で動かされ得るトリガーを含んでもよい。様々な実施形態において、
図8及び
図9を参照すると、トリガー128は、トリガー128がその第1位置と、第2位置と、第3位置との間でピン129を中心に回転し得るように、ハンドル部分102のハウジング103に枢動可能に取り付けられてもよい。様々な実施形態において、
図8、9、17及び18を参照すると、外科用器具100は、トリガー128に係合し、上記のように、固定トリガー128をその第1、第2及び第3位置の少なくとも1つの選択的に固定するように構成され得るトリガー固定部148を更に含み得る。少なくとも一実施形態において、トリガー128は、カム表面140、第1ノッチ142及び第2ノッチ144を含む枢動端部138を含んでもよく、トリガー固定部148は、第1ノッチ142を第2ノッチ144に係合させるように構成され得る。より具体的には、
図8及び
図9を参照し、外科用器具100は更にトリガー固定ばね150を更に含んでもよく、これは、トリガー固定部148の従動部149をカム表面140に対して偏倚させるように構成され得、それによって、第1ノッチ142又は第2ノッチ144のいずれかが従動部149と位置合わせされる際に、トリガー固定ばね150が従動部149を第1ノッチ142又は第2ノッチ144内にそれぞれ押しこむことができる。少なくとも一実施形態において、
図8及び
図9を主に参照して、トリガー固定部148は、ピン151を介してハンドル部分102のハウジング103に枢動可能に取り付けられ得る。様々な実施形態において、トリガー固定ばね150は、トリガー固定部148のボタン部分152とハウジング103との中間で圧縮されてもよく、それによってトリガー固定ばね150は、トリガー固定部148を、ピン151を中心に回転させ、トリガー固定部148をトリガー128のカム表面140に対して下方に偏倚させ得る。
【0021】
上記に加え、少なくとも一実施形態において、トリガー132がその第2位置に動かされ、アンビル112がその部分的に閉じた位置に動かされる際に、第1ノッチ142が従動部149と位置合わせされ得る。様々な実施形態において、従動部149は、第1ノッチ142内にしっかりと維持され得、それによってトリガー148は、トリガー132がその第3位置に動かされるか、及び/又はその第1位置に戻され得る前に、トリガー132から手動で係合離脱される必要があり得る。少なくとも一実施形態において、
図8及び
図9を参照し、外科医は固定部材148のボタン部分152を圧迫することができ、それによって固定部材148はピン151を中心に回転し、従動部149は、上方に持ち上げられて、トリガー128と係合離脱する。様々な実施形態において、第1ノッチ142は、トリガー132に力を適用する際に、従動部149が第1ノッチ142から摺動して外れることができるように構成され得る。いずれにせよ、従動部149が第1ノッチ142から係合離脱した後、外科医はトリガー132をその第3位置に選択的に動かすか、又はトリガー132を解放して、例えばトリガーばねがトリガー132をその第1位置に戻すことを可能にすることができる。少なくとも1つの別の実施形態において、第1ノッチ142は、従動部149は、トリガー132がその第2位置に動かされた後に、トリガー132は、これがその第1位置に戻され得る前に、その第3位置に動かされなければならないように構成され得る。いずれにせよ、少なくとも一実施形態において、トリガー132の第2ノッチ144は、トリガー132がその第3位置に動かされ、アンビル112がその閉鎖位置に動かされる際に、従動部149と位置合わせされ得る。第1ノッチ142と同様に第2ノッチ144は、固定部材148がトリガー132から係合離脱するか、及び/又は従動部149が第2ノッチ144から外れるために十分な力がトリガー132に適用されるまで、内部に従動部149を維持するように構成され得る。その後、様々な実施形態において、トリガーばねは、トリガー132をその第3位置からその第2位置へと動かすことができ、ここで外科医は上記と同様に、従動部149を第1ノッチ142から係合離脱させる必要があり得る。少なくとも1つの別の実施形態において、第1ノッチ142は、外科医が従動部149を第1ノッチ142から外すことを必要とせずに、従動部149が第1ノッチ142を超えて摺動し、トリガー132がその第3位置から、その第1位置へと動かされることを可能にするように構成され得る。
【0022】
上記に加え、例示されないが、固定部材148のボタン部分152は、例えば、クロージャトリガー128がその第1位置にあるときに、外科用器具ハウジング103の内部に陥没していてもよい。別の実施形態では、ボタン部分152は、ハウジング103と面一に位置付けられてもよく、又はこれはハウジング103から僅かに延びていてもよい。いずれにせよ、少なくとも一実施形態において、ボタン部分152は、クロージャトリガー128がその第2位置に動かされるときに、ハウジング103に対して外側に動かされ得る。このような運動は、外科医に、外科用器具のアンビルがその部分的に閉じた位置にあるという視覚的フィードバックを提供し得る。加えて、ボタン部分152の運動はまた、音声及び/又は触覚的フィードバックを伴う場合もある。いずれにせよ、外科医は、上記のように固定部材148がトリガー128から係合離脱され得るように、ボタン部分152が外側に動かされた後にこれにアクセスすることができる。様々な実施形態において、ボタン部分152は、トリガー128がその第2位置からその第3位置に動かされた際に、なお更に外側に動くことができる。上記のように、このような運動は、外科医に、アンビルが現在、その閉鎖位置にあるという視覚的合図を提供することができ、音声及び/又は触覚的フィードバックを伴い得る。ボタン152は、トリガー128がその第1位置と第3位置との間で前進する際に、外側向かって動くものとして上記されているが、本発明はそのように限定されない。逆に、ボタン152又は他の任意の好適な指標が、任意の好適な方法で外科医にフィードバックを提供し得る。
【0023】
別の実施形態において、例示されないが、アンビル112は、上記の3つの位置(すなわち、その開放、閉鎖及び部分的に閉じた位置)より多い位置で保持又は維持され得る。少なくとも一実施形態において、アンビル112は、開放、閉鎖及び2つ以上の中間的な位置で維持され得る。このような実施形態において、アンビル112は、これらの中間的な位置を通じて前進し、アンビル112がその閉鎖位置に向かって動かされるにつれて漸増する力をエンドエフェクタ106に捕捉された軟組織に適用することができる。少なくとも一実施形態において、上記と同様に、トリガー132は、アンビル112の様々な中間位置と対応し得る複数のノッチを含み得る。様々な別の実施形態において、例示されないが、エンドエフェクタクロージャシステムはラチェットアセンブリを含んでもよく、これはトリガー132及びこれに対応してアンビル112が、複数の位置で保持されることを可能にし得る。このような実施形態において、アンビル112及びトリガー132は、トリガー132と動作可能に係合したラチェットホイールと枢動可能に係合した爪によって適所に保持され得る。
【0024】
様々な実施形態において、
図10〜13を参照すると、固定部材120が変位され得る範囲を制御するため、上記のように、作動装置122’とハンドル部分102’との間の相対的な移動が制限され得る。より具体的には、
図10及び
図11を参照し、作動装置122’の遠位部分はそこから延びる突起部123を含んでもよく、これは空洞125内に受容されてもよく、ここで作動装置122’の変位は空洞125の近位壁部117及び遠位壁部119によって制限され得る。少なくとも一実施形態において、
図10及び
図11に例示されるように、トリガー128がその第1位置にある場合、作動装置122は、
図10に例示されるように、突起部123が遠位壁部119と接し得る遠位の位置から、
図11に例示されるように、近位端123が遠位壁部119と接しない、より近位へと動かされ得る。上記の、このより遠位の位置において、固定部材120はエンドエフェクタ106から係合離脱することができ、エンドエフェクタ106はシャフトアセンブリ104に対して回転し得る。トリガー128がその第2位置にあるとき、
図12を参照し、駆動器132は、突起部123が近位壁部117に対して位置付けられ得ないように、作動装置122’の動きの範囲を制限し得る。しかしながら、少なくとも一実施形態において、作動装置122’は固定部材120をエンドエフェクタ106から係合離脱させるために十分な距離だけ近位に動かされ得る。これらの状況において、外科医はエンドエフェクタ106を再配置し得るが、アンビル112は例えば、軟組織上へと部分的に閉ざされてもよい。
図13に例示されるように、トリガー128がその第3位置にあるとき、駆動器132は、突起部132が遠位壁部119に接するか、又は隣接するように位置付けられ、作動装置122’は、関節運動継手114を固定解除するために十分なほど動かされ得ないように、作動装置122’を遠位方向に推進することができる。
【0025】
様々な実施形態において、本発明による外科用器具は、上記のエンドエフェクタ内で切断部材及び/又はステープル駆動器を前進させるように構成された発射駆動装置を含み得る。少なくとも一実施形態において、
図8、9及び19〜25を参照して、外科用器具100の発射駆動装置は、発射トリガー160、第1発射連結部162、第2発射連結部164及び発射部材166を含み得る。様々な実施形態において、細長いシャフトアセンブリ104内でナイフバー168を前進させるために、発射トリガー160は発射部材166、並びに発射連結部162及び164の少なくとも1つと動作可能に係合し得る。少なくとも一実施形態において、ナイフバー168は、エンドエフェクタ106内の切断部材(図示されない)及びステープル駆動器(図示されない)と動作可能に係合することができ、ここでは、切断部材は組織を切開するように構成され得、ステープル駆動器はステープルカートリッジ110からステープルを展開するように構成され得る。切断部材及びステープル駆動器は米国特許第6,905,057号及び同第7,044,352号によく記載されているが、これらは既に、参照として本出願に組み込まれており、結果としてこれらの装置は本明細書においてより詳細に記載されることはない。他の切断部材及びステープル駆動器は、2006年9月29日に出願された、米国特許出願第11/541,123号、表題「SURGICAL STAPLES HAVING COMPRESSIBLE OR CRUSHABLE MEMBERS FOR SECURING TISSUE THEREIN AND STAPLING INSTRUMENTS FOR DEPLOYING THE SAME」及び2007年1月11日に出願された、米国特許出願第11/652,169号、表題「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH A CURVED CUTTING MEMBER」に開示され、これらの全開示は本明細書において参照として組み込まれる。
【0026】
様々な実施形態において、主に
図19及び
図20を参照して、発射トリガー160は、ピン161により外科用器具ハウジング103(
図8及び
図9)に枢動可能に接続され得る。使用中、少なくとも一実施形態において、発射トリガー160は、発射部材166、並びに発射連結部162及び164を遠位方向に前進させるために、ピン161を中心にして枢動することができる。様々な実施形態において、発射トリガー160は、スロット159を含んでもよく、スロット159は発射ピン172を受容するように構成され得る。様々な実施形態において、発射トリガー160が、
図2に例示されるその位置から、ハンドル把持部127に隣接する位置まで作動されるか、又は回転されるとき、スロット159の側壁は発射ピン172に係合して遠位方向に前進させるように構成され得る。少なくとも一実施形態において、
図23を参照し、発射駆動装置は爪170を更に含んでもよく、爪170は開口部171を含んでもよい。様々な実施形態において、開口部171は発射ピン172の少なくとも一部を受容するように構成され得、それによって発射ピン172がトリガー160によって遠位方向に前進するとき、発射ピン172は同様に爪170を遠位方向に前進させ得る。様々な実施形態において、
図24を参照し、爪170は歯174を含んでもよく、発射部材166は凹部167を含んでもよく、凹部167は、歯174を受容するように構成され得る。使用中、爪170が発射ピン172によって遠位方向に前進し、歯174が凹部167の側壁と係合するとき、爪170は同様に発射部材166を遠位方向に前進させ得る。様々な実施形態において、爪170は発射ピン172によって実質的に直線上の経路に沿って遠位方向に前進することができる。このような実施形態において、スロット159は弓状の輪郭を有してもよく、これは、発射ピン172と協調して発射トリガー160の回転運動を爪170の並進運動に変換することができる。少なくとも一実施形態において、爪170に適用される力は、完全にではないにせよ、実質的に遠位方向に向けられ得る。結果として、いくつかの実施形態において、爪170がステープラーフレーム184に対して結合するか、又は動かなくなる可能性が低減され得る。
【0027】
様々な実施形態において爪170は、爪170が発射部材166から動作可能に係合離脱している第1位置と、
図19及び
図20を参照して、爪170が発射部材166と動作可能に係合している第2位置との間で枢動され得る。主に
図21〜
図25を参照し、発射駆動装置は更に、爪170をその第1位置と第2位置との間で枢動させるように構成され得る、ティルター機構178を含み得る。使用中、発射トリガー160が作動されると、爪170が、少なくとも最初にティルター機構178に対して動かされる場合があり、それによって爪170の少なくとも一部がティルター機構178に接し、爪170を上方に枢動させて発射部材166と動作可能に係合させることができる。少なくとも一実施形態において、爪170は、主に
図23を参照して、ティルター機構178の中央部から延びる突起部179(
図25)を受容するように構成され得る、溝175を含み得る。少なくとも一実施形態において、爪170が遠位方向に前進すると、溝175の近位壁部176が突起部179上のカム表面と接触することができ、かつ枢動ピン172によって爪170に適用される力により爪170が上方に枢動又は回転され得、それによって歯174が、上記の発射部材166の凹部167内に位置付けられ得る。爪170が枢動された後、爪170がエンドエフェクタ106に向かって前進すると、爪170はティルター機構178を遠位方向に引くことができる。より具体的には、少なくとも一実施形態において、ティルター機構178は、ステープラーフレーム184のスロット182内に受容され得る変形可能な部材180を含んでもよく、それによって変形可能な部材180と、ステープラーフレーム184との間の相互作用が、ステープラーフレーム184に対するティルター機構178の移動を少なくとも部分的に抑制する。換言すると、変形可能な部材180と、スロット182の側壁との間の静止摩擦力のために、ティルター機構178がステープラーフレーム184に対して「引かれ」得る前に、これらの摩擦力を超克するために十分な力がティルター機構178に適用されなくてはならない。
【0028】
発射トリガー160が作動され、かつ発射部材166が前進した後、トリガー160が解放されて、
図2に例示されるその作動されていない位置に戻り、爪170が発射部材166から係合離脱されて、
図19に例示されるその開始位置へと後退し得る。より具体的には、少なくとも一実施形態において、外科用器具100が、例えば、トリガー160及びハウジング103と動作可能に係合するトリガーばね(例示されない)を更に含んでもよく、トリガーばねは、爪170が発射部材166から係合離脱された後に、トリガー160を、ピン161を中心に回転させ、発射ピン172を近位方向に駆動するように構成され得る。様々な実施形態において、爪170は、これが
図24に例示される第2位置から、上記の第1位置へと、ティルター機構178によって枢動される際に、発射部材166から係合離脱され得る。このような実施形態において、爪170は、少なくとも最初に、ティルター機構178に対して動かされる場合があり、それによって溝175の遠位壁部177が突起部179上の第2カム表面に接触することができ、かつ、トリガー160又は戻しばね186により発射ピン172に適用される力により、爪170を下方に回転させることができ、それによって爪170の歯174が、発射部材166の凹部167から係合離脱され得る。その後、トリガー160及び/又は戻しばね186は、爪170を発射部材166に対して引くか、又は後退させることができる。上記と同様の様々な実施形態において、爪170はティルター機構178をスロット182内で近位方向に引くように構成され得る。上記の結果として、爪170はその第1又は第2位置へと偏倚される必要がない。様々な状況において、爪170は、偏倚ばねによってそこに適用される力を超克する必要なく、その第1位置と第2位置との間で自由に回転することができる。実際に、様々な実施形態において、爪170をその第1位置と第2位置との間で動かすための力は、爪170の重力による重量及び爪170と外科用器具の周囲の構成要素との間のいずれかの摩擦力を超克することのみを必要とする。
【0029】
爪170が一度その元の位置に戻ると、少なくとも一実施形態では、爪170の歯174は、発射部材166の凹部167と、もはや位置合わせされていないことがある。一方で、
図19及び
図20を一般的に参照すると、爪170の歯174は、第1発射連結部162の凹部163と位置合わせされて得る。より具体的には、第1発射連結部162は、発射部材166に枢動可能に接続されてもよく、それによって、上記のように発射部材166が遠位方向に前進するときに、発射部材166は第1発射連結部162を、発射部材166がその前にあった位置へと引くことができる。結果として、発射トリガー160の第2作動の際に、爪170はその第1位置からその第2位置へと枢動され得、それによって歯174は凹部163と枢動可能に係合し、爪170が発射連結部162を遠位方向に前進させることができる。少なくとも一実施形態において、発射連結部162は発射部材166及びナイフバー168を遠位方向に押し、及びこれに対応して切断部材及びステープル駆動器をエンドエフェクタ106内で遠位方向に前進させることができる。その後、爪170は、その第2位置からその第1位置へともう一度枢動され得、第1発射連結部162に対して後退し得る。一旦、爪170がその元の位置に二度目に戻されると、爪170の歯174は、第1発射連結部162の凹部163ともはや位置合わせされていないことがある。一方で、上記と同様に、歯174は、第2発射連結部164の凹部165と位置合わせされることがあり、上記のプロセスが反復され得る。
【0030】
例示されないが、本発明による外科用器具は、切断部材及びステープル駆動器をエンドエフェクタ106内におけるそれらの望ましい位置へと前進させるために、3つ以上又は1つ以下の発射連結部を含むことができる。様々な実施形態において、以下でより詳細に記載されるように、発射部材166は、2つ以上の凹部167を含むことができ、それによって爪170は、発射部材166をエンドエフェクタ106の方向に直接、二度以上前進させることができる。少なくとも1つのそのような実施形態では、上記のように、爪170は、発射部材166を遠位方向に前進させた後、後退することができ、それによって爪170がもう一度上方に傾けられると、爪170が発射部材166の別の凹部167と係合し、発射部材166をエンドエフェクタ106の方にもう一度前進させることができる。結果として、少なくとも一実施形態では、発射連結部162及び164は必要でないことがある。
【0031】
様々な実施形態において、外科用器具は、爪170を第1及び第2位置の少なくとも一方に動かすように構成された1つ以上のばね部材を含み得る。少なくとも一実施形態において、
図27及び
図28を参照し、発射駆動装置は、爪170’、発射ピン172及びティルター機構178’を含んでもよく、上記と同様にティルター機構178’は、爪170’が遠位方向に前進した際に爪170’を上方に枢動させるように構成され得る。発射駆動装置は、爪170’に動作可能に接続され得る枢動ばね188を更に含んでもよく、それによって、爪170’が
図27に例示されるようにその第2位置へと上方に枢動されたとき、爪170’は、枢動ばね188を撓ませるか、又は弾性的に曲げることができる。爪170’が前進した後、爪170’は、
図28に例示されるように、枢動ばね188によってその第1位置へと下方に枢動され得る。より具体的には、撓んでいるときの枢動ばね188に保存される潜在的なエネルギーのために、ばね188が爪170’を一度下方に動かし得ると、爪170’は、もはやティルター機構178’及び発射ピン172によってその第2位置に保持されていない。その後、上記のように、爪170’は、発射部材166、並びに/又は発射連結部162及び164に対して後退し得る。様々な実施形態において、ティルター機構178’は爪170をその第1位置内へと枢動させるための第2カム表面を含まない場合がある。このような実施形態において、爪170’は、上記のように発射ピン172に適用される力によって、後退することができる。様々な別の実施形態において、例示されないが、ティルター機構178’及び爪170’はまた、爪170’をその第1位置へと下方に枢動させるための協調的な機構を含み得る。
【0032】
様々な実施形態において、
図19及び
図20を参照し、外科用器具100は更に、発射部材166、並びに発射連結部162及び164をエンドエフェクタ106に対して動かすように構成され得るバンド190を含み得る。少なくとも一実施形態において、バンド190の第1端部は例えば発射部材166に接続されてもよく、それによって発射部材166が遠位方向に前進するときに、バンド190が同様に遠位方向に引かれ得る。様々な別の実施形態において、バンド190は、第1発射連結部162及び/又は第2発射連結部164に接続され得る。少なくとも一実施形態において、バンド190は、リール又はスプール192の少なくとも一部の周囲に位置付けることができ、それによって、バンド190が発射部材166によって引かれるときに、バンド190がリール192から展開され得るか、又は巻き戻され得る。少なくとも一実施形態において、バンド190の第2端部は、リール192に接続することができ、それによってバンド190は、外科用器具100の通常の動作条件下でリール192から容易に係合離脱し得ない。いずれにせよ、バンド190が発射部材166によって引かれる場合、リール192は、バンド190がリール192の周囲に位置付けられる様式によって、時計回り又は反時計回りの方向の一方で回転され得る。発射部材166を後退させるため、リール192は反対方向で回転されて、発射部材166、並びに発射連結部162及び164を近位方向に動かし、バンド190をリール192の周囲に巻くことができる。
【0033】
様々な実施形態において、バンド190は、バンド190がリール192の実質的に円筒形の表面の周囲に巻かれるように、リール192の周囲に巻かれ得る。少なくとも一実施形態において、リール192の回転軸と、円筒形表面との間の間隔が、リール192の外辺部の周囲で実質的に等間隔であり得る。これらの実施形態において、バンド190が上記のように近位方向に引かれる際、リール192の機械的な利点は実質的に一定のままであり得、リール192のバンド190に引張力を適用する能力は、実質的に同じままであり得る。別の実施形態においては、しかしながら、リール192は、可変の機械的利点を提供するように構成され得る。少なくとも一実施形態において、リール192はその上にバンド190が巻かれ得る、非円筒形の表面を含んでもよく、それによってリール192の回転軸と非円筒形の表面との間の間隔は、リール192の外辺部の周囲で等間隔ではない。これらの実施形態において、結果として、リール192の、バンド190に引張力を適用する能力は、バンド190がリール192の周囲に巻かれるにしたがって変化し得る。少なくとも一実施形態において、リール192はカムとして機能してもよく、それが最初に後退するとき、すなわち、例えば切断部材を後退させる力が最大であり得るときに、バンド190に追加的な力を提供するように最適化され得る形状を含み得る。
【0034】
様々な実施形態において、
図29〜42を参照し、発射トリガー160は、外科用器具100の戻し機構と選択的に係合し得る。少なくとも一実施形態において、上記にように、発射トリガー160が爪170によって発射部材166と動作可能に係合するとき、発射トリガー160の作動は、発射部材166を遠位方向に前進させることができ、発射部材160がバンド190によって発射部材166と動作可能に係合するとき、発射トリガー160の作動は発射部材166を近位方向に後退させることができる。様々な実施形態において、戻し機構は手動で作動されて、発射トリガー160を発射部材166から係合離脱させ、発射トリガー160をリール192と動作可能に係合させ得る。少なくとも一実施形態において、戻し機構は戻し輸送部194を含んでもよく、これは、戻し輸送部194が
図29に例示される第1の、すなわち非作動位置と、
図32に例示される第2の、すなわち作動位置との間で枢動し得るように、外科用器具ハウジング103に枢動可能に搭載され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、戻し輸送部194は、押しボタン部分195を含んでもよく、これは、ここに力が適用されたときに、戻し輸送部194をその非作動位置からその作動位置へと動かすように構成され得る。
【0035】
戻し輸送部194が
図29〜31に例示される非作動位置に位置付けられるとき、発射トリガー160は上記のように発射部材166を前進させるように構成され得、トリガー160のギア部分158はトリガーギア196と動作可能に係合し得る。様々な実施形態において、ギア部分158及びトリガーギア196は、ピン161を中心にトリガー160の回転が、戻しピン198によって画定される軸を中心にトリガーギア196を駆動得るように、動作可能に係合し得る。少なくとも一実施形態において、戻し輸送部194がその非作動位置にあるとき、トリガーギア196は戻しピン198を中心に自由に回転するように構成され得、それによってトリガーギア196の回転が戻しピン198に伝達されないか、又は少なくとも実質的に伝達されない。より具体的に
図30を参照し、戻しピン198のキー199が偏倚してトリガーギア196から係合離脱する場合があり、そのためトリガーギア196の回転はキーギア206及びリール192に伝達されない。結果として、戻し輸送部194がその非作動位置にあるとき、トリガーギア196の作動はリール192を回転させないか、又は少なくとも実質的に回転させない。
【0036】
切断部材及びステープル駆動器がエンドエフェクタ106内で前進した後、戻し輸送部194はその作動位置へと動かされ得る。様々な実施形態において、
図30を参照し、リール192はそこから延びるカム部材202を含んでもよく、これは戻し輸送部194と接触し、戻し輸送部194を下方に回転させることができる。少なくとも一実施形態において、カム部材202は、切断部材及びステープル駆動器をエンドエフェクタ106内で前進させるトリガー160の最終作動中に、戻し輸送部194に接触する場合がある。少なくとも1つのこのような実施形態において、カム部材202は、発射トリガー160の第3作動の後に、戻し輸送部194に接触することができる。様々な実施形態において、
図32〜35を参照すると、ギア輸送部194がその作動位置に動かされるとき、戻しばね194はトリガーギア196をリール192と動作可能に係合させるように構成され得る。
図33及び
図35を参照すると、少なくとも一実施形態において、戻し輸送部194は偏倚ばね200を含んでもよく、戻し輸送部194がその非作動位置にあるとき、ばね200は
図33に例示される位置に配置されてもよく、戻し輸送部194が
図35に例示されるその作動位置に動かされる場合、ばね200は戻しピン198に接触し、戻しピン198をトリガーギア196の方に偏倚させる。少なくとも一実施形態において、
図31を参照し、トリガーギア196は、内部にD字型空洞部197を含んでもよく、これは以下に説明されるいくつかの状況において、戻しピン198から延びるキー199を受容し、トリガーギア196をキーギア206及びリール192と動作可能に係合させる。様々な実施形態において、戻し輸送部194のその作動位置への移動は、音声及び/又は触覚的フィードバックを伴うことができ、外科医に外科用器具の戻し機構がトリガー160と係合したことを伝える。
【0037】
上記に加えて、戻しピン198がトリガーギア196の方に摺動するとき、D字型空洞部197は、キー199が空洞部197にすぐに入らないように位置付けられ得る。一方で、
図31を参照し、ばね200は、キー199がトリガーギア196の面204に最初に接するように、戻しピン198を偏倚させることができる。しかしながら、トリガー160が解放され、その非作動位置に戻ると、D字型空洞部197が回転されて、キー199と位置合わせされる場合があり、それによってばね200は、
図36に例示されるように、キー199を空洞部197内に偏倚させ得る。少なくとも一実施形態において、
図31を参照すると、戻しばね198がトリガーギア196の方に摺動する場合、戻しピン198の端部が、
図32に例示されるように戻し輸送部194のスロット193内に受容され得る。キー199が空洞部197に挿入された後、トリガー160のその後の作動により、D字型空洞部197の駆動表面210がキー199に接して、戻しピン198を
図37及び
図38に例示される位置に回転させることができる。実際に、トリガー160の作動は、少なくとも一実施形態において、キー199をおよそ半回転だけ回転させ得、それによって最初に実質的に下方(
図36)に延びているキー199は、キー199が実質的に上方に延びるように(
図37)回転され得る。その後、トリガー160が解放され得、トリガーギア194がキー199に対して回転され得、ここでキー199は、
図39〜41に例示されるように、実質的に上方向を向いたままであり得る。
【0038】
様々な実施形態において、
図38を主に参照し、キーギア206は、戻しピン198の回転が、キーギア206に伝達され得るように、戻しピン198と動作可能に係合され得る。少なくとも一実施形態において、キーギア206は、戻しピン198のキー199を摺動可能に受容するように構成され得るキー型開口部212を含んでもよい。少なくとも1つのこのような実施形態において、戻しピン198がトリガーギア196と係合する際、キー199はトリガーギア196の凹部197及びキーギア206の開口部212の両方と動作可能に係合されてもよい。様々な別の実施形態において、キーギア206は戻しピン198にしっかりと取り付けられ得る。このような実施形態では、戻しピン198がトリガーギア196に対して摺動するとき、キーギア206はまた、トリガーギア196に対して摺動し得る。様々な実施形態において、一般的に
図38を参照すると、リール192は、そこに取り付けられたスパーギア216を含んでもよく、スパーギア216は、キーギア206の回転がリール192に伝達され得るように、キーギア206と動作可能に係合し得る。少なくとも一実施形態において、キーギア206は、上記のようにこれがトリガーギア196の方に摺動される場合、リール192と動作可能係合するように摺動し得る。別の実施形態において、スパーギア216は、キーギア206がトリガーギア196の方に偏倚したかどうかにかかわらず、キーギア206がスパーギア216と動作可能に係合するように構成され得る。
【0039】
上記の結果として、戻し輸送部194が
図32に例示されるその作動位置に位置付けられるとき、トリガー160の作動は、リール192を回転させ、かつ少なくともその一部の周囲にバンド190を巻くことができる。戻し輸送部194が作動した際にキー199がトリガーギア196と動作可能に係合し得ない場合、リール192は、バンド190を後退させるために手動で回転され得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、
図33及び
図37を参照し、ボルト又は締結具218はリール192と動作可能に係合されてもよく、ボルト218の回転はリール192の回転に影響し得る。様々な実施形態において、外科医は、外科用器具ハウジング103の開口部を通じてボルト218を挿入し、ボルト218をリール192と係合させることができる。少なくとも一実施形態において、外科用器具100はトリガー160の作動を数えることのできる計数機構(例示されない)を更に含むことができ、かつ少なくとも1つのこのような実施形態において、ボルト218は、例えば、計数機構と動作可能に係合してリール192を回転させることができる。様々な実施形態において、結果として、外科用器具はリール192を巻くための第1の、即ち主要な作動装置、及び第1作動装置の代わりにリール192を巻くように構成され得る第2作動装置を含んでもよい。
【0040】
様々な実施形態において、上記のように、リール192はバンド190を引き、発射部材166、並びに発射連結部162及び164を近位方向に後退させるように構成され得る。より具体的には、上記のように、発射部材166、並びに発射連結部162及び164をそれらの開始位置に再配置するために、発射部材166、並びに発射連結部162及び164を爪170に対して後退させることができる。このような実施形態、特に爪170が上記のように枢動可能である実施形態では、外科用器具100の戻し機構は更に、爪170を発射部材166、並びに発射連結部162及び164と、これらが爪170に対して動かされる間に、動作可能に係合していない状態に保持するように構成され得る。より具体的には、戻し輸送部194が
図35に例示されるその作動位置に動かされるとき、戻し輸送部194は、発射ピン172の端部と接触し、発射ピン172を爪170の方に摺動させ、それによって発射ピン172が爪170と係合して、爪170が上方に枢動するのを防ぐように構成され得る。より具体的には、
図34を参照し、発射ピン172は、例えば、面取りした及び/又は丸い表面を含み得る第1端部220を含んでもよく、戻し輸送部194が第1端部220に接触するとき、戻し輸送部194は発射ピン172を爪170の方に押すことができる。少なくとも一実施形態において、爪170は、発射ピン172が爪170の方に動かされた際に、発射ピン172から延びるキー222を受容するように構成され得る凹部173を含むことができる。キー222及び凹部173が動作可能に係合する際、発射ピン172は、爪170が上方に枢動して発射部材166、並びに発射連結部162及び164と係合することを防ぎ得る。
【0041】
発射部材166、並びに発射連結部162及び164が後退した後、新しいステープルカートリッジ110がエンドエフェクタ106内に固定され得、外科用器具100は、これが軟組織をもう一度切開及びステープリングするために使用され得るように、再設定され得る。様々な実施形態において、
図39〜42を参照すると、戻し輸送部194は、
図32に例示されるその作動位置から、
図40に例示されるその非作動位置まで動かすことができる。少なくとも一実施形態において、ボタン部分195に力が適用される際、戻し輸送部194は上方に回転され得るか、又は枢動され得る。あるいは、
図29を参照し、戻し輸送部194は、上記のようにエンドエフェクタ106を再び開けるために、トリガー固定部148が上方に回転されて従動部149をクロージャトリガー128から係合離脱させるときに、上方に動かされ得る。より具体的には、トリガー固定部148のボタン部分152に力が適用されるとき、トリガー固定部148が上方に回転されてもよく、それによってそこから延びる突起部147が、戻し輸送部194と接触し、同様に戻し輸送部194を上方に動かすことができる。いずれにせよ、
図42を参照し、戻し輸送部194がその非作動位置へと上方に動かされるとき、戻し輸送部194は発射ピン172を爪170から係合離脱させ、加えて、戻しピン198をトリガーギア196から係合離脱させることができる。より具体的には、戻し輸送部194は、発射ピン172の面取りした又は丸い端部221と接するように構成され得、それによって戻し輸送部194が上方に回転されるとき、戻し輸送部194が戻しピン172を爪170から離れるように摺動させ、かつキー222を凹部173から係合離脱させ得る。同様に、戻し輸送部194が上方に動かされるとき、スロット193の側壁は、戻しピン198の端部に接触し、戻しピン198をトリガーギア196から離れるように摺動させて、キー199をD字型凹部197から係合離脱させるように構成され得る。つまり、少なくとも例示される実施形態では、固定部材148のボタン部分152が圧迫されて、戻し輸送部194が上方に動かされるとき、外科用器具が再設定されて、もう一度再使用され得る。
【0042】
上記の外科用器具は、切断部材及びステープル駆動器がエンドエフェクタ106内で完全に前進した後に再設定され得るが、戻し輸送部194のボタン部分195は、例えば、切断部材及びステープル駆動器がエンドエフェクタ106内で部分的にのみ前進した後で圧迫され得る。様々な実施形態において、戻し輸送部194は、戻し輸送部194の相対する側部の間に延びる案内ピン191を更に含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、案内ピン191は、フレーム184の案内スロット185(
図31)内に摺動可能に受容されてもよく、それによってスロット185及びピン191が戻し輸送部194の経路を画定し得る。様々な実施形態において、案内ピン191及び案内スロット185は、上記のように戻し輸送部194がその作動位置から、その非作動位置に動かされたときに、戻し輸送部194が発射ピン172及び戻しピン198に係合し、外科用器具を再設定することを確実にするように構成され得る。
【0043】
様々な実施形態において、外科用器具100は、例えば、発射駆動装置がエンドエフェクタ106内で切断部材及びステープル駆動器を前進させるか、及び/又は後退させることを防ぐか、又は少なくとも部分的に抑制するための制動部を更に含み得る。少なくとも一実施形態では、
図43を参照し、フレーム184は、制動部表面187を含んでもよく、制動部表面187は、バンド190に制動力を適用するように構成され得る。より具体的には、バンド190が上記のように近位方向及び/又は遠位方向に引かれるとき、フレーム184は、バンド190が制動部表面187の上を摺動し、その間に摩擦力が生じるように構成され得る。様々な実施形態において、
図44を参照すると、制動部表面187’は、発射部材166とリール192との間のバンド190の経路が、制動部表面187’によって中断され、有意な垂直力がバンド190に適用され得るように構成され得る。
【0044】
少なくとも一実施形態において、バンド190は、バンド190が静止状態にあるときに、制動部表面187’と係合することができ、それによってバンド190と制動部表面187’との間の静止摩擦力が、バンド190に引張力が適用された際に、制動部表面187’に対してバンド190が動くことを少なくとも最初は防ぐことができる。バンド190に適用される引張力が静止摩擦力を超えるとき、バンド190は制動部表面187’に対して動かすことができる。このような実施形態は、エンドエフェクタ106内で切断部材及び/又はステープル駆動器を前進させるためにトリガー160が二度以上作動されるときに、特に有用であり得る。より具体的に、トリガー160の作動後、爪170は上記のように発射部材166に対して後退することができ、様々な実施形態において、バンド190と制動部表面187’との間の摩擦力が、発射部材166、並びに/又は発射連結部162及び164が、爪170が後退する際に近位方向及び/又は遠位方向に動くことを防ぐか、又は少なくとも部分的に抑制しる。上記の結果として、爪170の歯174と、発射部材166、並びに発射連結部162及び164の凹部との間の位置合わせは、爪170がこれに対して動かされるときに維持され得る。
【0045】
同様に、少なくとも一実施形態において、バンド190の硬度はまた、発射部材166、並びに発射連結部162及び164を適所に保持することを補助し得る。より具体的に、発射部材166が「後退する(back up)」又は近位方向に動くために、発射部材166はバンド190を近位方向に押し、実際に、バンド190をリール192の周囲に巻かなくてはならない。様々な実施形態において、バンド190の硬度は、リール192の周囲にバンド190を巻くためにかなりの力を必要とするようなものであり得、結果として発射部材166は適所に保持され得る。
図44を参照し、リール192の周囲にバンド190を巻くために必要とされる力を更に増加させるため、バンド190の経路は、接線の方向でリール192に巻かれないように制御され得る。より具体的に、バンド190の経路が、これがリール192に接線と異なる方向で巻かれるようなものである場合、バンド190を通じて伝達される力の一部が失われ、したがって結果としてリール192を巻くための機械的利点は乏しくなる。
【0046】
様々な実施形態において、外科用器具100は、リール192と係合し得る制動部又は例えば、発射部材166、並びに/又は発射連結部162及び164が意図せずして後退することを防ぐための、発射駆動部の他の任意の好適な構成要素を含み得る。少なくとも一実施形態において、例示されないが、制動部は第1位置と第2位置との間で動くことができ、例えば、制動部が第1位置にあるとき、制動部はバンド190に第1制動力を適用することができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、例えば、制動部はこれが第2位置にあるとき、バンド190に、第1制動力よりも大きい又は小さい第2制動力を適用することができる。様々な別の実施形態において、制動部が第2位置にあるとき、制動部はバンド190又は発射駆動装置の他のいずれかの部分と係合していないことがある。様々な実施形態において、例示されないが、外科用器具100は、リール192及び/又はバンド190に静止力を適用し得る戻り止め機構を含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、戻り止め機構は球状戻り止め及びばね部材を含んでもよく、球状戻り止めをリール192及び/又はバンド190に対して偏倚させながら係合させる。
【0047】
様々な実施形態において、外科用器具100はラチェットを含む場合があり、これはリール192が第1方向に回転するのを可能にし得るが、様々な状況において、リール192が第1方向と反対の方向に回転するのを防ぎ得る。少なくとも一実施形態において、
図45〜49を参照し、外科用器具100はラチェットアセンブリ230を含んでもよく、ラチェットアセンブリ230はラチェットホイール232及びラチェット爪234を含み得る。様々な実施形態において、ラチェットホイール232は、上記のキーギア206と実質的に同じ方式で動作し得るが、ただし、
図47及び
図48を参照して、ラチェットホイール232はラチェット歯236を含んでもよく、これは、ラチェット爪234とのラチェット係合により、例えば、戻し輸送部194’がその非作動位置にあるとき(
図47)ラチェットホイール232が時計回りの方向に回転されるのを防ぐ。より具体的に、各ラチェット歯236は、平坦な表面240を含んでもよく、
図48を参照すると、平坦な表面240の少なくとも1つが、爪234の端部235に接する場合があり、それによってラチェットホイール232が時計回りの方向に回転されることを防ぐ。
【0048】
各ラチェット歯236は傾斜表面238を更に含む場合があり、傾斜表面238は、ラチェットホイール232が反時計回りの方向に回転されるときに、爪234の下を摺動するように構成され得る。上記の結果として、例えば、ラチェットアセンブリ230はバンド190が発射部材166によって遠位方向に引かれることを可能にするが、バンド190が、少なくとも戻し輸送部194’がその非作動位置にあるときに、近位方向に動かされることを防ぐか、又は少なくとも実質的に抑制する。戻し輸送部194に関して上記されたように、戻し輸送部194’がその作動位置へと下方に枢動されるとき、ラチェットホイール232は、トリガーギア196’の方へと摺動して、ラチェット爪234と動作可能に係合しない状態になる。その後、結果としてラチェットホイール232は、ラチェット爪234から干渉されることなく又は少なくとも実質的に干渉されることなく、時計回り又は反時計回りの方向のいずれかに回転され得る。ラチェットホイール232がトリガーギア196’の方に摺動しない様々な別の実施形態では、ラチェット爪234は、戻し輸送部194’がその作動位置へと動かされた際に、下方に動かされてラチェット歯236との動作可能な係合から外れ得る。いずれにせよ、戻し輸送部194’がその作動位置にあるとき、トリガーギア196’及び戻しピン198’は、ラチェットホイール232及びカム192’を回転させて、バンド190及び発射部材166を後退させることができる。
【0049】
様々な実施形態において、
図68〜86を参照して、外科用器具400は、エンドエフェクタのアンビルを閉じるためのクロージャシステムと、エンドエフェクタ内で発射ロッド、切断部材及び/又はステープル駆動器を前進させるための発射駆動装置と、発射ロッド、切断部材及び/又はステープル駆動器の少なくとも1つをエンドエフェクタに対して後退させるためのギア駆動の逆動駆動装置と、を含むことができる。少なくとも一実施形態において、
図68を参照し、クロージャシステムは、クロージャトリガー428、駆動連結部130及び駆動器132を含む場合があり、上記と同様にクロージャトリガー428は、クロージャトリガー428が
図68に例示されるその非作動位置から、
図69に例示されるその作動位置まで動かされるときに、駆動連結部130及び駆動器132を変位させるように構成され得る。様々な実施形態において、クロージャトリガー428の作動は、発射駆動装置を固定解除し得る。少なくとも一実施形態において、発射駆動装置は、発射トリガー460を含んでもよく、これは、クロージャトリガー428がハンドル427の方に回転された場合、
図68に例示される固定位置と、
図69に例示される非固定位置との間で動かされ得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、クロージャトリガー428は、スロット又は溝128aを含んでもよく、これは、発射トリガー460から延びるピン又は突起部160aを受容することができ、クロージャトリガー428がその非作動位置にあるとき(
図68)、スロット128aの側壁は、ピン160a及び発射トリガー460がクロージャトリガー428に対して動くことを防ぐか、又は少なくとも実質的に動くことを防ぐように構成され得る。クロージャトリガー428が作動されるか、又は閉ざされるとき、スロット128aの側壁はピン160aに接し、発射トリガー460を、
図68に例示されるその固定位置と、
図69に例示されるその非固定位置との間で動かし得る。このような非固定位置において、スロット128aは、ピン160aがスロット128a内で動き、それによって、以下でより詳細に記載されるように、発射トリガー460がクロージャトリガー428に対して動き、発射駆動装置を前進させることを可能にするように配置され得る。
【0050】
様々な実施形態において、
図68を参照し、発射駆動装置は、発射トリガー460、発射ピン172及び爪170を含んでもよく、発射トリガー460は、エンドエフェクタ内で切断部材及びステープル駆動器を前進させるために、爪170及び発射ピン172により、発射ロッド又は部材466と動作可能に係合し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、上記と同様に爪170は、上方に枢動して発射部材466と係合する場合があり、その結果、発射トリガー460が作動されるとき(
図70参照)発射トリガー460は、発射ピン172、爪170及び発射部材466を遠位方向に前進させ得る。その後、
図101を参照し、爪170は下方に枢動して発射部材466と係合離脱されてもよく、それによって、爪170は、発射トリガー460が
図72に例示されるその非作動及び非固定位置に解放されるか、又は戻されるときに、発射部材466に対して近位方向に後退し得る。
図69と
図72を比較すると、発射駆動装置の第1周期が発射部材466を遠位方向に動かし、かつ発射部材466を更に前進させるために発射トリガー460が二度目の作動し得るように、爪170、発射ピン172及び発射トリガー460も再配置していることが容易に見て取れる。このような状況において、
図102を参照し、発射トリガー460をもう一度作動することによって、爪170は上方に枢動されて、発射部材466と動作可能に係合し、遠位方向に前進し得る。
【0051】
様々な実施形態において、
図101及び
図102を参照し、発射部材466は、複数の凹部467を含んでもよく、これは爪170の少なくとも一部をそれぞれ受容することができ、それによって爪170は、上記のように発射部材466を複数回前進させるために、凹部467と連続的に係合し得る。より具体的には、少なくとも一実施形態において、発射部材466は3つの凹部467を含む場合があり、これは発射部材466がトリガー460によって少なくとも3回前進させられることを可能にし得る。例として、
図73は、トリガー460の第2作動の際の発射駆動装置を例示し、
図74は、トリガー460がその第2作動の後にその非作動位置へと戻された後の発射駆動装置を例示し、
図75はトリガー460の第3作動の際の発射駆動装置を例示し、
図82は、トリガー460がその第3作動の後にその非作動位置に戻された後の発射作動装置を例示する。この点において、以下でより詳細に説明されるように、発射駆動装置は発射部材466から係合離脱することができ、逆動駆動装置は発射部材466と動作可能に係合することができ、それによって様々な実施形態において、発射部材466はエンドエフェクタに対して後退することができ、外科用装置が再設定され得る。例示される代表的な実施形態において、発射部材466を完全に前進させるために、発射トリガー460は3回作動されるが、発射トリガーの4回以上又は2回以下のストローク又は作動を利用し得る他の実施形態が想定される。
【0052】
様々な実施形態において、上記で概説されたように、外科用器具400は、発射部材466、切断部材及び/又はステープル駆動器を、外科用器具のエンドエフェクタに対して後退させるように構成され得るギア駆動の逆動駆動装置又は機構を更に含み得る。少なくとも一実施形態において、逆動機構は発射部材466又は発射駆動装置のいずれか他の好適な部分と動作可能に係合して発射部材466を近位方向に動かすことができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、
図71を参照し、逆動駆動装置は、例えば、トリガーギア496、キーギア406、ピニオンギア401、中間ギア403及びスパーギア416を含む、ギアトレーンを含み得る。様々な実施形態において、
図84を参照し、発射トリガー460から延びるギア部分158を更に含んでもよく、これは、上記と同様に発射トリガー460がピン161を中心に回転したとき、ギア部分158がトリガーギア496を戻しピン498によって画定される軸を中心に回転し得るように構成され得る。少なくとも一実施形態において、ギア部分158及びトリガーギア496は歯及び/又は凹部を含んでもよく、これらは協調してその間の回転運動を伝達するように構成され得る。
【0053】
図77を参照して、また上記と同様に、トリガーギア496及び戻しピン498は、これらが互いに選択的に係合し、かつ係合離脱し得るように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、トリガーギア496は、発射部材466が発射駆動装置によって前進する際に、戻しピン498と動作可能に係合離脱し得る。換言すると、トリガーギア496は、これが、発射部材466が上記のように発射駆動装置によって前進させられているときに、戻しピン498に回転運動を伝達しないか、又は少なくとも実質的に伝達しないように構成され得る。更に、少なくとも1つのこのような実施形態において、
図77及び
図79を参照して、戻しピン498がそこから延びるキー499を含んでもよく、キー499は、以下でより詳細に記載されるように、逆動駆動装置が発射部材466と動作可能に係合するまで、トリガーギア496のD字型空洞部497と動作可能に係合していない状態に保持され得る。キー499をトリガーギア496と動作可能に係合していない状態に保持するため、
図84を参照し、戻しピン498は端部498aを含んでもよく、これは戻し輸送部494によって変位されるか、及び/又は適所に保持される場合があり、それによってキー499はD字型空洞部497の外側に位置付けられる。
【0054】
トリガーギア496及び戻しピン498が上述のように動作可能に係合する前に、逆動駆動装置のピニオンギア401は、
図71を参照し、発射部材466の棚部分405と動作可能に係合することができ、それによって発射部材466が発射駆動装置によって上記のように遠位方向に前進させられるとき、棚部分405は、回転軸407によって画定される軸を中心にピニオンギア401を回転させることができる。様々な実施形態において、棚部405は、発射部材466の並進運動をピニオンギア401の回転運動に変換するように構成され得る、複数の歯及び/又は溝を含み得る。様々な実施形態において、中間ギア403は、ピニオンギア401に取り付けられるか、又はこれと一体的に形成される場合があり、それによって発射部材466の並進が、同様に中間ギア403を回転させ得る。少なくとも一実施形態において、中間ギア403及びキーギア406は、歯及び/又は凹部を含んでもよく、これらは協調してその間の回転運動を伝達するように構成され得る。同様に、スパーギア416は、歯及び/又は凹部を含んでもよく、これらはキーギア406の歯及び/又は凹部と協調してその間の回転運動を伝達するように構成され得る。したがって、上記を考慮し、発射部材466の前進が、ギアトレーンのギア401、403、406及び416を回転させることができる。
【0055】
少なくとも一実施形態において、
図71及び
図84を参照し、スパーギア416は、インジケータギア492に取り付けられるか、又はこれと一体的に形成されてもよく、それによってスパーギア416がキーギア406によって上記で概説されるように回転されるとき、インジケータギア492はスパーギア416によって回転され得る。したがって、少なくとも1つのこのような実施形態において、発射部材466の前方への前進は、インジケータギア492を開口部407によって画定される軸を中心に回転させることができる。様々な実施形態において、インジケータギア492は、例えば、発射トリガー460が作動された回数を表示するために、文字、数字及び/又は他の任意の好適な記号など、少なくとも1つのしるしを上部に含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、外科用器具のハウジングは窓又は開口部を内部に含んでもよく、インジケータギア492上の例えば、数字「1」が、発射トリガー460の最初の作動の後に、窓と位置合わせされ得る。同様に、インジケータギア492上の、例えば数字「2」が、発射トリガーの第2作動の後に窓と位置合わせされてもよく、これに対応して第3作動の後に例えば数字の「3」が窓と位置合わせされてもよい。あるいは、少なくとも一実施形態において、インジケータギア492は、発射部材466、切断部材及び/又はステープル駆動器をエンドエフェクタに対して完全に前進させるために必要な残りの作動の回数に対応し得るしるしを上部に含み得る。
【0056】
発射部材466がエンドエフェクタに対して完全に前進するか、又は少なくとも好適に前進した後、
図76及び
図82を参照し、逆動駆動装置、発射トリガー460及び発射部材466を動作可能に連結するために、戻し輸送部494が下方に回転され得る。様々な実施形態において、戻し輸送部494は、戻し輸送部494が戻しピン498にもはや接触しないか、又は少なくとも実質的に接触しなくなるように、ピン494aを中心に回転される場合がある。その後、
図77及び
図78を参照し、ばね400は戻しピン498をトリガーギア496の方に摺動又は変位させ、キー499の少なくとも一部を空洞497内に位置付けることができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、
図78を参照し、ばね400はフレーム484と戻しピン498のキー499の中間に位置付けられてもよく、それによって、戻し輸送部494が端部498aにもはや接触しないとき、ばね400が拡張し、キー499を空洞部497内へと変位させることができる。様々な実施形態において、
図80を参照し、上記のように戻し輸送部494が下方に回転されるとき、戻し輸送部494はまた、発射駆動装置を発射部材466から動作可能に係合離脱させ得る。より具体的に、
図81を参照し、戻し輸送部494は発射ピン172の端部220に接触することができ、それによって発射ピン172は爪170の方に摺動され得、かつまた上記のように、発射ピン172はそこから延びるキー222を含んでもよく、これは爪170の凹部173に係合し、爪170が上方に枢動して発射部材466に係合することを防ぎ得る。したがって、爪170が発射部材466と動作可能に係合するのを防ぐとき、発射駆動装置は発射部材466ともはや係合しないことがあり、逆動駆動装置は発射部材466を、発射駆動装置からの干渉を受けることなく後退させることができる。
【0057】
上記に加え、様々な実施形態において、戻し輸送部494は例えば、外科医により又は別の臨床医により手動で下方に回転され得る。様々な実施形態において、
図68及び
図82を一般的に参照し、外科医は、ボタン部分495に力を適用することができ、それによって戻し輸送部494は、ピン494aによって画定される軸を中心に下方に枢動し得る。このような力は発射トリガーの所定量の作動の後に適用され得るが、様々な実施形態において、このような力は発射トリガーの所定量の作動が達成される前に適用され得る。上記に加え、又はその代わりに、逆動機構のギアの少なくとも1つが、発射トリガー460の所定回数の作動の後に、戻し輸送部494に接触するように構成され得る。様々な実施形態において、
図76を参照し、インジケータギア492は、発射トリガー460の第3作動の際に戻し輸送部494の一部に接触し、そこに力を適用するように構成され得る、カム402を含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、トリガー460の各作動の際に、発射部材466の前進は、インジケータギア492を所定量で回転させることができ、それにより、発射部材466を前進させるトリガー460の第3又は最終ストロークの際にカム402が輸送部494に接触し得る。実際に、インジケータギア492又は逆動機構の他の好適なギアは、外科用器具を「前進」動作モードから、「逆動」動作モードに切り替える前に、所定量だけ回転するように構成され得る。
【0058】
上記のように爪170が発射部材466と動作可能に係合するのを防ぐために、一度戻しピン498がトリガーギア496と動作可能に係合し、発射ピン172が爪170と係合すると、発射部材466を後退させるために、発射トリガー460はもう一度作動され得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、発射トリガー466の次の作動は、トリガーギア492を回転させ得、かつトリガーギア492と戻しピン498との間の動作可能な係合のために、トリガーギア492はキーギア406を回転させ得る。より具体的に、
図71、77及び78を参照し、戻しピンのキー499は、キーギア406内の空洞部406aの側壁に加えて、トリガーギア492の駆動表面410と動作可能に係合されてもよく、それによってトリガーギア496の回転は、戻しピン498を介してキーギア406へと伝達される。様々な実施形態において、
図71を再び参照し、発射部材466を近位方向に駆動又は後退させるため、キーギア406の回転は、中間ギア403及びピニオンギア401を回転させることができる。実際に、トリガー460が逆動駆動装置と動作可能に係合するとき、ピニオンギア401は、発射トリガー460が発射駆動装置と動作可能に係合するときに、これが回転する方向とは反対の方向に回転され得る。様々な実施形態において、例えば、ギア401、403、406、492、496及びギア460のギア部分158の大きさ又はピッチ円半径は、発射部材466がトリガー460の1つの作動によって戻され得るように選択され得るが、トリガー460の1つ超又は1未満の作動が利用され得る他の実施形態が想定され得る。
【0059】
発射部材466が後退した後、外科用器具を再設定するため、戻し輸送部494は、その非作動位置へと上方に枢動され得る。様々な実施形態において、
図85及び
図86を参照し、外科医又は臨床医はトリガー固定部448のボタン部分452に力を適用することができ、それによってトリガー固定部448は、上方に回転して戻し輸送部494に接することができる。この状況において、トリガー固定部448は、同様に戻し輸送部494を上方に回転させ、輸送部494をその非作動位置に位置付けることができる。このようにする際、戻し輸送部494は発射ピン172を爪170から離れるように摺動させ、キー222を爪170の凹部173から係合離脱さるために発射ピン172の端部221に係合することができ、それによって、発射トリガー460の次の作動の際に爪170が発射部材466に再係合することを可能にする。戻し輸送部494はまた、これが、キー499をトリガーギア496から遠ざけるように摺動させて上方に回転する際に、戻しピン498の端部498aに再係合することができ、それによって戻しピン498をトリガーギア496から動作可能に係合離脱させ、これに対応して逆動駆動装置を発射部材466から動作可能に係合離脱させる。その後、使用されたステープルカートリッジが、外科用器具から取り外され、外科用器具がもう一度使用され得るように、新しいステープルカートリッジと交換され得る。
【0060】
様々な別の実施形態において、外科用器具は、逆動駆動装置を発射部材と動作可能に係合及び係合離脱させるように構成されるクラッチを含み得る。少なくとも一実施形態において、
図87〜94を参照すると、外科用器具400と同様の外科用器具500は発射トリガー560を含むことができ、これは例えば、発射部材566、切断部材及び/又はステープル駆動器をエンドエフェクタに対して前進させるために、発射ピン及び発射駆動装置の爪を駆動するように構成され得る。様々な実施形態において、また上記と同様に、外科用器具は、ピニオンギア501、中間ギア503、キーギア506及びスパーギア516を含む逆動駆動装置を更に含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、発射部材496の棚部分505とピニオンギア501との間の動作可能な係合のために、発射部材466の前進が、以下でより詳細に記載されるように、ギア501、503、506及び516を回転させることができる。様々な実施形態において、戻し若しくはキーピン598は、キーギア506に取り付けられるか、又は一体的に形成されてもよく、それによって回転運動がその間に伝達される。少なくとも1つのこのような実施形態において、
図89を参照し、戻しピン598の少なくとも一部が例えば、平坦な部分598bを含む非円形の断面を含む場合があり、これは
図92を参照し、キーギア506の対応する形状の開口部506bの内部に摺動可能に受容され得る。また上記と同様に、発射トリガー560は、トリガーギア596と動作可能に係合し得るギア部分558を含んでもよく、それによってギア部分558は、以下でより詳細に記載されるようにキーピン598によって画定される軸を中心にトリガーギア596を回転させることができる。
【0061】
使用中、発射トリガー560の第1作動の際に、上記と同様に発射トリガー560は、トリガーギア596を介してキーピン598に回転運動を直接伝達することなく、キーピン598を中心にトリガーギア596を回転させることができる。
図88を参照し、発射トリガー560の第1作動は、矢印「A」によって指示される方向、すなわち、時計回り(本記載の目的のため)によって指示される方向にトリガーギア596を回転させる場合がある。また発射トリガー560の第1作動の際に、発射部材566は、ピニオンギア501及び中間ギア503を矢印「B」によって指示される方向に、キーギア506を矢印「C」によって指示される方向に、スパーギア516及びインジケータギア592を矢印「D」によって指示される方向に回転させることができる。様々な実施形態において、
図88に例示されるように、トリガーギア596及びキーギア506は、トリガー560の第1作動の間に反対方向に回転する場合があり、以下でより詳細に記載されるように、トリガー560の第1作動の後まで、互いに動作可能に係合しないことがある。トリガー560がその第1作動の後でその非作動位置に解放されるか、又は戻されるとき、発射駆動装置の爪は、例えば、発射部材566から係合離脱する場合があり、それによって例えばピニオンギア501及びキーギア506は、トリガー560がその開始すなわち非作動位置に戻るときに、回転されないか、又は少なくとも実質的に回転される。トリガーギア596は、しかしながら、トリガー560がその非作動位置に戻るときに、発射トリガー560によって回転され得、結果として、トリガーギア596は、
図89に例示されるようにキーギア506に対して回転され得る。上記のようにトリガー560がその非作動位置に戻されるとき、トリガーギア596の傾斜表面509は、
図90に例示されるように、キーピン598のクラッチ回し金599と接触し、キーピン598をトリガーギア596から遠ざけるように変位させることができる。その後、トリガーギア596は、傾斜表面509をクラッチ回し金599が完全に通過するまで、発射トリガー560によって更に回転され得、
図91に例示されるように、ばね500がクラッチ回し金599を駆動表面510の後ろの位置へと偏倚させることができる。このような点において、発射トリガー560は、その非作動位置にあり得る。
【0062】
発射トリガー560の第2作動の際、発射駆動装置の爪は発射部材566から係合離脱した状態に留まり得るが、
図92を参照し、発射トリガー560の第2作動は、トリガーギア596を矢印Aによって指示される方向にもう一度回転させることができる。トリガーギア596の駆動表面510の後ろの回し金599の位置のために、トリガーギア596の回転により、キーピン598及びキーギア506が矢印Aによって指示される時計回りの方向(すなわち矢印Cと反対の方向)で、同様に回転し得る。これに対応して、キーギア506はピニオンギア501及び中間ギア503を、矢印Eによって指示される方向(すなわち、矢印Bと反対方向)に回転させ、またインジケータギア592を矢印Fによって指示される方向(すなわち、矢印Dと反対方向)に回転させ得る。トリガー560の第2作動中の、ピニオンギア501の反対方向の回転により、ピニオンギア501は発射部材566をエンドエフェクタに対して後退させ、発射部材566をその開始、すなわち非作動位置に再配置するか、又は少なくとも実質的に再配置し得る。その後、発射トリガー566は、解放されるか、又はその非作動位置に戻され得る。このような状況において、トリガーギア596の駆動表面510は、クラッチ回し金599から離れるように回転され得、発射駆動装置の爪は更に、発射部材566から動作可能に係合離脱され得、キーピン598及びキーギア596は適所に留まり得る。外科用器具を再設定するため、発射駆動装置の爪は、これがトリガー560の次の作動の際に発射部材566と再係合し得るように、解放され得る。このような実施形態において、使用されたステープルカートリッジは、外科用器具がもう一度使用され得るように、交換され得る。
【0063】
様々な実施形態において、
図94を参照し、外科用器具500は、トリガー固定部548を更に含んでもよく、これは、上記のトリガー固定部148と同様に、クロージャトリガーを適所に保持するために利用され得る。少なくとも一実施形態において、トリガー固定部548は、作動位置と非作動位置との間で回転され、例えば、クロージャトリガー428(
図68)などのクロージャトリガーをそれぞれ固定及び固定解除し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、トリガー固定部548が、その非作動位置にあるとき、トリガー固定部548の部分548aは、インジケータ592の凹部592a内に位置付けられて、ギアトレーン及び発射部材566が、意図せずして推進されることを防ぐか、又は少なくとも実質的に防ぐ。換言すると、部分548aが凹部592aの内部に位置付けられるとき、上記の発射及び逆動駆動装置は実質的に動作不能にされ得、結果として発射部材566は実質的に動かすことができない。トリガー固定部548が、その作動位置に動かされてクロージャトリガーを適所に保持又は固定するとき、トリガー固定部548の部分548aは、凹部592aから外れるように動かされるか、又は回転され得、それによって上記の発射及び逆動駆動装置が操作され得る。
【0064】
様々な別の実施形態において、外科用器具は、逆動駆動装置を発射部材と動作可能に係合及び係合離脱させるように構成されるラチェットを含み得る。少なくとも一実施形態において、
図95〜100を参照すると、外科用器具600は発射トリガー660を含むことができ、これは例えば、上記と同様に発射部材666、切断部材及び/又はステープル駆動器をエンドエフェクタに対して前進させるために、発射ピン及び発射駆動装置の爪を駆動するように構成され得る。様々な実施形態において、やはり上記と同様に、外科用器具はピニオンギア601、キーギア606及びスパーギア616を含む逆動機構を更に含んでもよく、発射部材666の前進は、発射部材696の棚部分605と、ピニオンギア601との間の動作可能な係合によりギア601、606及び616を回転させることができる。様々な実施形態において、戻し又はキーピン698は、キーギア606に取り付けられるか、又は一体的に形成される場合があり、それによって回転運動がその間に伝達され得る。また上記と同様に、発射トリガー660は、トリガーギア696と動作可能に係合し得るギア部分658を含んでもよく、それによってギア部分658は、キーピン698によって画定される軸を中心にトリガーギア696を回転させることができる。
【0065】
使用中、発射トリガー660の第1作動の際に、発射トリガー660は、キーピン698及びキーギア606に回転運動を直接伝達することなく、キーピン698を中心にトリガーギア696を回転させることができる。より具体的に、
図97を参照し、トリガーギア696は開口部696aを含んでもよく、これは、キーピン698と開口部696aの側壁との間に隙間嵌めが存在し、結果として、キーピン698が内部で回転し得るように構成され得る。更に、
図96を参照し、キーギア606はラチェット面606cを含んでもよく、ギア696はラチェット面696cを含んでもよく、これらは発射部材666が発射駆動装置によって前進させられるときに、互いに動作可能に係合離脱されるか、又は分離され得、それによって回転運動がまたその間に伝達しない。上記と同様に発射部材666が十分に前進させられた後、戻し輸送部694は、例えばピン694aを中心に下方に回転され得、それによって戻し輸送部694は、
図99を参照して、戻しピン698の端部698aから係合離脱され得る。このような状況において、以下でより詳細に記載されるように、戻しピン698はトリガーギア696と動作可能に係合することができ、発射部材666が後退させられ得る。
【0066】
上記に加え、様々な実施形態において、戻し輸送部694は、戻し輸送部494と同様に、
図95に例示されるその非作動位置と、
図99に例示されるその作動位置との間で手動により動かすことができる。上記に加え、又は上記の代わりに、ギアトレーンのギアの少なくとも1つ、例えば、インジケータギア692は、カム、例えばカム602を含んでもよく、これは、発射トリガー660の所定量の作動の後に、戻し輸送部694に接触して、これを下方に回転させることができる。その後、いずれにせよ、キーギア606は、ばね600によってトリガーギア696の方へと摺動され得る。より具体的に、
図100を参照し、ばね600は、キーギア606と外科用器具のフレームとの中間に位置付けられるか、圧縮され得、それによって、一度戻し輸送部694が戻しピン698の端部698aから係合離脱されると、ばね600が拡張してキーギア606をトリガーギア696の方へと摺動させ得る。更に、少なくとも一実施形態において、戻しピン698は、キーギア606に取り付けられるか、又はこれと一体的に形成される場合があり、それによって戻しピン698は、トリガーギア696の方にキーギア606と共に摺動され得る。少なくとも一実施形態において、
図97を参照すると、戻しピン698はカラー698dを含んでもよく、ここで、キーギア606が戻しピン698に接し、トリガーギア696の方に押すことができる。
【0067】
様々な実施形態において、上記の結果として、戻し輸送部694が
図100に例示されるようにその作動位置へと下方に回転されるとき、ラチェット面606c及び696cが、ばね600によって互いに対して位置付けられ得る。少なくとも一実施形態において、
図97を参照し、ラチェット面606c及び696cはそれぞれそこから延びる歯を含んでもよく、これらは協調してその間に回転運動を伝達することができる。
図99を参照し、使用中、発射トリガー660のその後の作動の際に、発射トリガー660は、トリガーギア696及びキーギア606を矢印Aによって指示される時計回りの方向に回転させることができ、キーギア606はピニオンギア601を矢印Eによって指示される方向に回転させることができる。例えば、ピニオンギア601と、発射部材666の棚部分605との間の動作可能な係合の結果として、上記と同様に、ピニオンギア601は発射部材666、切断部材及び/又はステープル駆動器をエンドエフェクタに対して後退させることができる。少なくとも一実施形態において、ギア601、606及び696、並びにギア部分658は、発射部材666がトリガー460の1つの作動によって完全に後退させられ得るように構成され得る。
【0068】
その後、発射トリガー460は、解放され得るか、及び/又はその非作動位置に戻され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、ラチェット面606c及び696cは面取りした表面を含んでもよく、これらはトリガー660がその非作動位置に戻る際に、ラチェット面606c及び696cがこれらに対して回転することを可能にし得る。このような状況において、トリガーギア696は反時計回りの方向、すなわち、矢印Aによって指示されるのと反対の方向に回転し得る。少なくとも一実施形態において、ラチェット面606c及び696cは、ラチェット面が互いに接触しているにもかかわらず、互いに対して回転することができる。その後、戻し輸送部694は上方に回転され得、それによってこれは戻しピン698の端部698aに接触し、戻しピン698及びキーギア606をトリガーギア696から遠ざけるように摺動させることができる。このような状況において、結果として、ラチェット面606cは、ラチェット面696cから係合離脱され得、それによってこれらはもはや互いに動作可能に係合しない。少なくとも1つのこのような実施形態において、戻し輸送部694は戻しピン698の端部698aに力を適用することができ、力は、キーギア606をトリガーギア696から遠ざけるように変位させるため、カラー698bを介してキーギア606に伝達され得る。
【0069】
上記のように、本発明による外科用器具は、エンドエフェクタに対して発射部材を前進させるように構成され得る爪を有する発射駆動装置を含み得る。上記のように、様々な実施形態において、例えば、爪170は上方に枢動して発射部材466内の凹部467に係合し、発射部材466を遠位方向に前進させる。その後、
図101及び102をもう一度参照し、爪170を、爪170がもう一度上方に枢動されて別の凹部467に係合し、発射部材466を更に前進させるように再配置するために、爪170は下方に枢動されて、発射部材466に対して近位方向に後退させられもよい。しかしながら、様々な状況において、爪170は、これが
図103に例示されるように上方に枢動されるとき、凹部467と係合することができない場合がある。このような状況は、例えば、発射部材466が、外科用器具の様々な機構を通じて伝達されるか、及び/又は内部に貯蔵される力又はエネルギーによって意図せずして動かされる場合に生じ得る。爪が発射部材に再係合することができない場合、外科用器具は、動作不可能にされる場合があり、結果として、外科用器具は手動で再設定されなくてはならないことがある。この状況を改善するため、本発明の様々な実施形態による外科用器具は、後退防止機構を含んでもよく、これは発射部材を適所に維持するか、又は少なくとも実質的に維持することができる。
【0070】
様々な実施形態において、
図104を参照し、後退防止機構は例えば、爪170が発射部材466に対して後退させられる間、発射駆動装置及び/又は逆動駆動装置の少なくとも一部を適所に保持するように構成され得る。少なくとも一実施形態において、後退防止機構は、割出(indexing)機構又はプレート711を含むことができ、これは、発射部材466が前述のように前進させられる場合に戻しピン798が矢印Bによって指示される半時計回りの方向に回転するのを可能にするが、戻しピン798が時計回りの方向、すなわち、矢印Bと反対方向に回転することを抑制するか、又は少なくとも実質的に抑制するように構成され得る。実際に、戻しピン798がキーギア406と回転可能に係合し、キーギア406が中間ギア403及びピニオンギア401を介して発射部材466と動作可能に係合する際に、割出機構711はまた、発射部材466が近位方向に後退させられることを防ぐか、又は少なくとも実質的に防ぎ得る。更に、以下により詳細に記載されるように割出機構711はまた、発射部材466が意図せずして遠位方向に前進させられるのを同様に抑制し得る。
【0071】
戻しピン798が上記で概説したように意図せずして回転するのを防ぐため、割出要素711は、戻しピン798を適所に保持するか、又は維持するための1つ以上の凹部及び/又は開口部を内部に含み得る。様々な実施形態において、
図104、107及び111を参照し、割出機構711は、フレーム784の凹部784a内に維持され得るクリップ端部711aを含む板ばねを含んでもよく、それによって割出機構711は、フレーム784の支点784bに対して撓むか、及び/又は回転することができる。少なくとも一実施形態において、
図105及び
図106を参照し、戻しピン798はそこから延びるキー799を含んでもよく、キー799は割出機構711と係合するように構成され得る。より具体的に、少なくとも1つのそのような実施形態において、
図107及び
図108を参照して、割出機構711は複数の凹部又は開口部713a〜dを含むことができ、これらはそれぞれ、以下でより詳細に記載されるように、キー799から延びる突起部799aを内部に維持し、それによって戻しピン798を適所に保持するように構成され得る。
【0072】
使用中、外科用器具のエンドエフェクタは例えば、患者の軟組織上で閉ざされる場合があり、その後上記で概説されるように、外科用器具の発射部材が発射駆動装置によって前進されられ得る。発射部材の前進の前に、戻しピン798の突起部799aは、
図110aに例示されるように、割出要素711の第1開口部713aの内部に受容され得る。様々な実施形態において、
図106及び
図109を参照し、キー799は傾斜した又は面取りした表面799bを更に含むことができ、これは、トリガー460の第1作動の際に、発射部材466、ピニオンギア401、中間ギア403及びキーギア406により、矢印Bによって指示される方向に戻しピン798が回転するときに、面取りした表面799bは開口部713aの縁部に接触し、
図110bに例示されるように割出機構711を下方に偏向及び/又は回転させ得るように構成され得る。特に、割出機構711を偏向及び/又は回転させるために、一定量の力が必要とすることがあり、結果として、戻しピン798が凹部713から意図せずして変位される可能性が低減され得る。より具体的に、例えば、発射部材766に適用される大きな引張力が存在しない場合、割出要素内の凹部は戻しピン798のキー799を内部に保持することができる場合があり得、これに対応して発射部材466が意図せずして前進させられ得る可能性がまた低減し得る。
【0073】
発射トリガー460の第1作動の終わりまでに、キー799は、
図110cに例示されるように、割出機構711の第2開口部713b内に位置付けられ得る。このような位置において、停止面799cにより、キー799が開口部713a内へと後方に動くことを防ぐことができる。より具体的に、
図108を参照し、キー799は停止面799cを更に含んでもよく、これは例えば、開口部713bの外辺部に接するように構成されてもよく、停止面799cの構成により、開口部713b及び停止面799cは、キー799が、割出機構711を凹部715(
図111)内で下方に偏向又は回転させること及び戻しピン798を矢印Bと反対方向に回転させることを防ぐように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、停止面799c及び開口部713bの外辺部は、互いに平行である表面を含み得る。様々な実施形態において、接する表面は少なくとも部分的に面取りされた部分を含んでもよく、これは、停止面799cが開口部713bの縁部に対して押しつけられたとき、キー799は開口部713bから持ち上がって離れるのではなく、開口部713b内に更に引き込まれ得るように構成される。いずれにせよ、上記の戻しピン798とギアトレーンのギアと発射部材466との間の動作可能な関係により、発射部材466は、割出部材711によって意図せずして近位方向に後退するのを防がれるか、又は少なくとも実質的に防がれ得る。このような実施形態において、結果として、爪170が発射部材466に対して後退させられるとき、爪170が発射部材466内の凹部467に対してずれ得る可能性が低減され得る。
【0074】
発射トリガー460の第2作動の際に、発射部材466は、戻しピン798が矢印Bによって指示される方向に回転されるように、ギア401、403及び406をもう一度回転させることができる。様々な実施形態において、結果として、面取りした表面799bは、
図110dに例示されるように、第2開口部713bの縁部に接触し、並びに割出機構711を下方に変位及び/又は回転させることができる。発射トリガー460の第2作動の終わりまでに、キー799は、
図110eに例示されるように、割出機構711の第3開口部713c内に位置付けられ得る。このような位置において、上記と同様に、停止面799cにより、キー799が第2開口部713b内へと後方に動くことを防ぐことができる。更に、発射トリガー460の第3作動の際に、発射部材466は、戻しピン798を矢印Bによって指示される方向にもう一度回転することができ、結果として、
図110fに例示されるように、面取りした表面799bは第3開口部713cの縁部に接触し、並びに割出機構711を下方に偏向及び/又は回転させ得る。発射トリガー460の第3作動の終わりまでに、キー799は、
図110gに例示されるように、割出機構711の第4開口部713d内に位置付けられ得る。このような位置において、上記と同様に、停止面799cにより、キー799が第3開口部713c内へと後方に動くことを防ぐことができる。
【0075】
このような点において、上記と同様に、逆動駆動装置を発射部材と動作可能に係合させるために、戻しピン798及びキー799は、キーギア406をトリガーギア496と動作可能に係合させるために、トリガーギア496の方に動かされ得る。様々な実施形態において、結果として、突起部799aは割出機構711から離れ、第4開口部713dの外へと動かされ得る。その後、発射トリガー460の戻しストロークの際に、発射部材466は後退させられる場合があり、戻しピン798は時計回りの方向、すなわち、矢印Bと反対方向に回転され得る。このような点において、発射部材466及び爪170は双方ともそれらの開始位置に戻っており、戻しピン798はこれが第1開口部713aと再び位置合わせされるように回転されており、かつ戻しピン798は、キー499が摺動して第1開口部713aと係合するようにトリガーギア496から係合離脱され得る。その後、結果として、外科用器具はもう一度使用され得る。
【0076】
様々な別の実施形態において、
図112及び
図113を参照し、後退防止機構は、割出要素又はプレート811を含んでもよく、これはフレーム884の凹部884a内に回転可能に取り付けることができ、それによってヒンジ端部811aは、ピン部分884bに回転可能に取り付けられ得る。少なくとも一実施形態において、上記と同様に、割出要素811が、ピン811bに対して回転及び/又は偏向され得る。様々な実施形態において、後退防止機構は更に、少なくとも1つのばね要素又は戻しばね811bを凹部815内に含んでもよく、これらは割出部材811を
図112及び
図113に例示される位置へと偏倚させるように構成され得る。同様に、戻しばね811bは更に、割出要素を、上記で概説したようにこれがキー799によって偏向された後に、このような位置に戻すように構成され得る。様々な実施形態において、少なくとも1つの戻しばねが、例えば、割出要素811と凹部815の側壁の中間に位置付けられ得る。様々な別の実施形態において、
図114を参照し、後退防止機構は、割出要素911を含んでもよく、これは上記と同様に、フレーム984の凹部984a内に取り付けられ得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、フレーム984は更に取り付け突起部984bを含んでもよく、これは、割出要素911がフレーム984に対して撓むか、及び/又は回転し得るように、割出要素911の開口部911a内の圧力嵌めされるように構成され得る。
【0077】
様々な別の実施形態において、本発明の少なくとも一実施形態による後退防止機構は、発射部材及び/又はギアトレーンの望ましくない運動を防ぐか、又は少なくとも制限するためのラチェット機構を含み得る。様々な実施形態において、
図115〜118を参照し、ラチェット機構は爪を含んでもよく、これはギアトレーンのギア、例えばインジケータギア492及びスパーギア416が、これらが発射部材、例えば発射部材466によって駆動されるときに、第1方向に回転することを可能にするが、発射駆動装置の爪、例えば爪170が発射部材に対して後退させられたときに、ギアが反対方向に回転するのを抑制するか、又は少なくとも制限するように構成され得る。少なくとも一実施形態において、
図116を参照し、ラチェット機構は板ばね又は爪1011を含んでもよく、これは以下でより詳細に記載されるようにスパーギア416の回転を制限し得る。
【0078】
上記に加え、例えば、発射部材466が発射トリガー460によって前進させられるとき、発射部材466は、上記のように、ピニオンギア401、中間ギア403、キーギア406及びスパーギア416の動作可能な係合により、矢印D(
図116)によって指示される方向にスパーギア416を回転させることができる。スパーギア416が方向Dに回転されるとき、少なくとも一実施形態において、ギア416のギアの歯416aは、爪1011と接触してこれを偏向させ、それによってギアの歯416aがここを通過し得るように構成され得る。しかしながら、発射部材466が意図せずして後退させられるか、及び/又はスパーギア416が矢印Hによって指示される方向に回転させられる場合、爪1011は、その少なくとも一部が2つの隣接するギアの歯416aの中間に位置付けられ、スパーギア416が方向Hに回転することを防ぐか、又は少なくとも制限し得るように構成され得る。様々な実施形態において、
図116を参照し、爪1011の少なくとも一部がギアの歯416aの間で楔止めされるか、又はギア416に「食い込む」場合があり、それによって、少なくとも外科用器具の逆動駆動装置が以下でより詳細に記載されるように発射部材と動作可能に係合するまで、ギア416は方向Hに実質的に回転することができない。
【0079】
様々な実施形態において、外科用器具は戻し輸送部を含んでもよく、これは
図115及び
図116に例示される非作動位置と、
図117及び
図118に例示される作動位置との間で動かされ、外科用器具をその逆動又は後退動作モードにすることができる。戻し輸送部494と同様に、少なくとも一実施形態において、戻し輸送部1094は、ピン1094aを中心にフレーム484に対して回転し得る。様々な実施形態において、
図118を参照し、爪1011は戻し輸送部1094に取り付けられてもよく、それによって、戻し輸送部1094がその作動位置へと下方に回転されるとき、爪1011はスパーギア416から動作可能に係合離脱し得る。このような状況において、スパーギア416は、外科用器具がその逆動モードにされるとき、矢印Hによって指示される方向に回転可能であり得る。スパーギア416が方向Hに回転可能であるとき、ギアトレーンは後退防止機構から干渉されず又は少なくとも実質的に干渉されずに回転可能であり得、それによって発射部材は上記で概説したように後退し得る。発射部材が十分に後退させられた後、戻し輸送部1094はその非作動位置へと上方に回転することができ、爪1011は、スパーギア416と動作可能に再係合し得る。
【0080】
様々な状況において、外科用器具の逆動駆動装置は、外科用器具の発射部材と適切に係合することを妨げられることがある。少なくとも一実施形態において、逆動駆動装置の戻し輸送部、例えば戻し輸送部494及び1094は、例えば発射ピン172及び/又は戻しピン498に適切に接触し、推進できないことがある。より具体的に、戻し輸送部は発射ピン172及び/又は戻しピン498を適切に変位させることができない場合があり、それによってキーギア406がトリガー496と動作可能に係合せず、更にそれによって爪170が発射部材466と動作可能に係合することを妨げられる。様々な実施形態において、上記で概説したように、戻し輸送部は、力がそこに適用されたときに、戻し輸送部を手動により下方に回転させるように構成され得るボタン部分を含み得る。様々な状況において、しかしながら、この力は、特に例えば戻し輸送部、並びに/又はピン172及び498の一方がある位置で動かなくなっている場合に、戻し輸送部を動かすために不十分な、てこの作用を有する場合がある。
【0081】
本発明の様々な実施形態において、外科用器具はスイッチを含んでもよく、これは外科用器具の逆動駆動装置を発射部材と手動で係合させるためによりよく構成され得る。少なくとも一実施形態において、
図119を参照し、スイッチは第1及び第2部分を含んでもよく、第1部分1194は例えばフレーム1184に対して可動に接続され得、第2部分1118はまた同様にフレーム1184に対して可動に接続され得る。様々な実施形態において、第1スイッチ部分1194はフレーム1184と枢動可能に接続され得、それによって第1スイッチ部分1194が例えば、カム402と同様のカムによって下方に枢動されるとき、第1部分1194は、戻しピン498を係合離脱させ、戻しピン498のキー部分499が上記のようにトリガーギア496と係合することを可能にするように構成され得る。様々な実施形態において、
図119には例示されないが、戻し輸送部1194は、そこから延びるアーム1194dを含んでもよく、これは戻しピン498の端部498dから遠ざかるように動くことができ、それによって例えばばねが戻しピン498を偏倚させてトリガーギア496と動作可能に係合させることができる。
【0082】
上記に加え、第1スイッチ部分1194は、下方に枢動されるとき、戻しピン172に接触し、戻しピン172のキー222を爪170に動作可能に係合させるように構成されてもよく、それによって爪170は、やはり上記に記載されるように上方に枢動することができない。実際に、少なくとも1つのこのような実施形態において、第1スイッチ部分1194はカムを含んでもよく、これは発射駆動装置を発射部材から動作可能に係合離脱させ、かつ逆動駆動装置をこれと動作可能に係合させるように作動され得る。様々な状況において、外科用器具をその前進動作モードと逆動動作モードとの間で切り換えるために、第1部分1194の動作のみが必要とされ得る。しかしながら、逆動駆動装置のカム、例えばカム402が第1スイッチ部分1194を適切に位置付けるか、又は作動させることができない場合、以下でより詳細に記載されるように、第1スイッチ部分1194を作動させるためにスイッチの第2部分1118が利用され得る。
【0083】
上記に加えて、第2スイッチ部分1118は、第1スイッチ部分1194を作動するために作動され得る。様々な実施形態において、
図119を参照し、第2スイッチ部分1118はハンドル1118bを含んでもよく、これは外科医がここに力を適用し、スイッチ部分1118を枢動部1118aを中心に回転させることができるように、外科医によって把持されるように構成され得る。少なくとも一実施形態において、第2スイッチ部分1118は、第1スイッチ部分1184に接触し、第1部分1184を、
図119に例示されるその非作動位置と上記のその作動位置との間で動かすように構成され得る。様々な実施形態において、実際に、第2スイッチ部分1118はカムを含んでもよく、これは、第1部分1194が発射ピン172及び戻しピン498に接触するように、第1部分1194に接触し、第1部分1194を下方に駆動し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、
図119を参照し、第2スイッチ部分1118は接触表面1118cを含んでもよく、これは第1スイッチ部分1194の表面1194cに接触するように構成され得る。様々な実施形態において、接触表面1118cは、接触表面1194cの真上に位置付けられてもよく、それによって表面1118c及び1194cが位置合わせすることができ、第2スイッチ部分1118が第1スイッチ部分1194に接触しない可能性が低減され得る。
【0084】
上記に加え、様々な実施形態において、接触表面1118c及び1194cは、ハンドル1198bに適用される力F
2が第1スイッチ部分1194をその作動位置に動かすために十分な機械的利点を有するように、位置付けられ、配置され得る。少なくとも一実施形態において、ハンドル力F
2は、第2スイッチ部分1118の本体を通じ、かつ第1スイッチ部分1194へと、接触表面1118c及び1194cを介して、伝達力F
3として伝達され得る。特に、様々な実施形態において、伝達力F
3は、ハンドル力F
2と異なってもよい。この点に加えて、
図119を参照し、第1スイッチ部分1194を最初に動かすためのハンドル力F
2及び伝達力F
3に関連するトルクは実質的に同じであり得、すなわち距離Daと力F
2の積は、距離Dbと力F
3の積と実質的に等しい場合があり、ここで距離Daは枢動部1118aと力F
2の適用点との間の距離を表し得、距離Dbは枢動部1118aと伝達力F
3との間の距離を表し得る。したがって、
図119に例示されるように、Daが距離Dbよりも小さいとき、力F
2は、力F
3より大きい場合がある。したがって、F
3が力F
2と実質的に等しくなるために、ハンドル1118bは、力F
2がハンドル1118bに適用されるときに、表面1118c及び1194cよりも実質的に上に位置付けられなくてはならない。
【0085】
上記に加え、様々な実施形態において、伝達力F
3が、第1スイッチ部分1194の本体を通じて発射ピン172へと、変位力F
1として伝達され得る。上記と同様に、変位力F
1は、伝達力F
3と異なる場合がある。この点に加え、
図119を再び参照し、上記で概説したように発射ピン172を爪170の方に最初に変位するための変位力F
1及び伝達力F
3に関連するトルクは実質的に同じであり得、すなわち距離Dcと力F
1の積は、距離Ddと力F
3の積と実質的に等しい場合があり、ここで距離Dcは枢動部1194aと力F
3の適用点との間の距離を表し得、距離Ddは枢動部1194aと伝達力F
3との間の距離を表し得る。したがって、
図119に例示されるように、Dcが距離Ddよりも小さいとき、力F
1は、力F
3より大きい場合がある。実際に、距離Da、Db、Dc及びDdの選択に応じ、より大きな変位力F
1を発射ピン172に適用するために、より小さい伝達力F
3が利用され得る。様々な実施形態において、結果として、スイッチの第1及び第2位置は、例えば、外科医によって供給される力F
2が、スイッチの第1部分をその作動位置に、スイッチの第2部分を介して手動で位置付け、それによって、上記で更に概説されたように、外科用器具を前進動作モードから逆動動作モードへと操作するために十分であり得るように構成され得る。外科用器具を例えばその前進動作モードに戻すために、第1スイッチ部分1194は、例えば上方に回転される得、それによって第2スイッチ位置1118もまた上方に回転され、それによってスイッチアセンブリを再設定し得る。
【0086】
更なる代表的な実施形態において、
図120〜122を参照し、外科用器具は、ピン1294aを中心にフレーム1284に枢動可能に取り付けられ得る第1部分1294、及びこれに加えて、1218aを中心にフレーム1284に枢動可能に取り付けられ得る第2部分1218を含むスイッチアセンブリを含み得る。第1及び第2スイッチ部分は、フレーム1284に枢動可能に取り付けられ得るが、スイッチ部分は、外科用器具の他の任意の好適な部分に枢動可能に取り付けられ得る。様々な実施形態において、上記と同様に、第1スイッチ部分1294は、外科用器具を前進動作モードと逆動動作モードとの間で切り替えるように操作され得る。少なくとも一実施形態において、第1スイッチ部分1294は、
図120に例示される非作動位置と、
図121に例示されるその作動位置との間で回転され得る。上記と同様に、第1部分1294をその作動位置へと下方に動かすため、第2スイッチ部分1218は、ハンドル1218bに適用される力によって下方に動かされ得る。
【0087】
様々な実施形態において、例えば第2スイッチ部分1218及び外科用器具の発射トリガー、例えば発射トリガー460は、第2部分1218が発射トリガーがその非作動位置にある場合を除いて、下方に回転することを防がれ得るか、又は少なくとも実質的に防がれ得るように構成され得る。スイッチを動作させる前に、発射トリガーがその非作動位置にあることを必要とすることにより、第1部分1294が下方に回転するときに、逆動機構の第1スイッチ部分1294が発射駆動装置の発射ピン、例えば発射ピン172と適切に位置合わせされ得る。様々な実施形態において、外科用器具は、発射ピンが第1スイッチ部分1294と接触し、摺動して発射駆動装置の爪、例えば爪170と係合し得るように、発射ピンが所定の範囲内に位置付けられるように、構成され得る。
【0088】
様々な実施形態において、
図50を参照し、外科用器具100は、エンドエフェクタ106及び細長いシャフトアセンブリ104を含んでもよく、エンドエフェクタ106及びシャフトアセンブリ104は、関節運動継手114によって枢動可能に接続され得る。上記で概説されるように、関節運動継手114は、エンドエフェクタ106が軸116を中心にシャフトアセンブリ106に対して動くか、又は関節運動することを可能にし得る。様々な状況において、外科医は、患者の体内の手術部位により容易にアクセスするために、エンドエフェクタ106を関節運動させることができる。より具体的に、外科医は、患者の体内に少なくとも部分的に挿入されたカニューレを通じてエンドエフェクタ106及びシャフトアセンブリ104を挿入してもよく、かつエンドエフェクタ106がカニューレを通じて一度挿入されると、エンドエフェクタ106は、例えば、ステープリング及び/又は切開されるべき手術部位の軟組織に対してエンドエフェクタ106を位置付けるために枢動されるか、又は関節運動され得る。エンドエフェクタ106が一度位置付けられると、エンドエフェクタ106とシャフトアセンブリ104との間の相対関係が、以下でより詳細に記載されるように、固定機構によって留められるか、又は固定され得る。
【0089】
少なくとも一実施形態において、
図51及び
図52を参照し、関節運動継手114は、エンドエフェクタ固定部材300及び枢動部302を含むことができる。様々な実施形態において、
図53〜56を参照し、エンドエフェクタ固定部材300は、コネクタ部分320を含んでもよく、これは固定部材300をエンドエフェクタ106に固定することができ、また
図52を参照し、シャフトアセンブリ104は枢動コネクタ342を含んでもよく、枢動コネクタ342はそこから延びる枢動部302を含んでもよい。様々な実施形態において、固定部材300は開口部301を含んでもよく、これは枢動部302の少なくとも一部を内部に受容するために大きさであり、そのように構成され得る。少なくとも一実施形態において、枢動部302及び開口部301は、エンドエフェクタ106が軸116を中心に自由に回転し得るように構成され得る。様々な実施形態において、枢動部302及び開口部301は、枢動部302と開口部301との間の摩擦が、エンドエフェクタ106とシャフトアセンブリ104との間の相対的な移動を可能にするが、これに抵抗し得るように構成され得る。例示されないが、関節運動継手114は、エンドエフェクタ106がそれを中心に回転し得るような、2つ以上の軸又は枢動部を含み得る。
【0090】
様々な実施形態において、外科医は、例えば、エンドエフェクタ106を手術部位の周囲の空洞部側壁に対して押しつけ、かつエンドエフェクタ106が軸116を中心に枢動するように、シャフトアセンブリ104に力を適用することによって、シャフトアセンブリ104に対してエンドエフェクタ106を関節運動させることができる。その後、外科医がエンドエフェクタ106を再び中心に合わせる、すなわち、エンドエフェクタ106及びシャフトアセンブリ104を直線に沿って配置することを所望する場合、外科医は例えば、上記のように、エンドエフェクタ106を空洞側壁に対してもう一度定置し、シャフトアセンブリ104に力を適用することができる。様々な実施形態において、
図51及び
図52を参照し、外科用器具100は再センタリング機構を含んでもよく、これはエンドエフェクタ106をシャフトアセンブリ104に対して自動的に再び中心に合わせるか、又は少なくとも実質的に再び中心に合わせる再センタリング機構を含み得る。様々な実施形態において、エンドエフェクタ固定部材300はセンタリング表面316を含んでもよく、細長いシャフトアセンブリ104はセンタリングシャフト328及び偏倚部材330を含んでもよく、偏倚部材330はセンタリングシャフト328をセンタリング表面316に対して偏倚させるように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、センタリングシャフト316は、軸116の実質的に反対側に配置され得、それによってセンタリングシャフト328は実質的に等しいトルク又はモーメントを固定部材300に適用し、追加的な推進力なしにエンドエフェクタ106を実質的に中央に合わせた位置に保持することができる。上記のようにエンドエフェクタ106がこのような推進力によって関節運動されるとき、固定部材300は、センタリングシャフト328の1つを近位方向に変位させ、これと動作可能に係合した偏倚部材330を圧縮するように構成され得る。より具体的に、偏倚部材330は、案内部331と、センタリングシャフト328から延びる少なくとも1つの突起部329との間に位置付けることができ、それによって突起部329がシャフト328によって近位方向に動かされるとき、偏倚部材330はその間で圧縮される。推進力が解除された後、圧縮された偏倚部材330が拡張して、センタリングシャフト328を介して、固定部材300をその中央位置又は偏倚部材330によって適用されるトルクが実質的に平衡する位置に回転させることができる。偏倚部材330は、コイルばねとして例示されるが、偏倚部材330は任意の好適な弾性部材を含んでもよい。
【0091】
様々な実施形態において、固定機構は、推進力が解除された後でさえも、エンドエフェクタ106をその関節運動した位置に保持するために使用され得る。少なくとも一実施形態において、
図53〜56を参照し、エンドエフェクタ固定部材300は、第1表面308を有する第1部分、第2表面304を有する第2部分、歯312及び歯312の間に画定される凹部314を含んでもよく、以下でより詳細に記載されるように、歯312及び凹部314は、エンドエフェクタ106とシャフトアセンブリ104との間の相対関係を留める又は固定するために、シャフトアセンブリ固定部材と動作可能に係合するように構成され得る。様々な実施形態において、歯312及び凹部314は第1表面308と第2表面304の中間に位置付けることができる。少なくとも一実施形態において、第1表面308は開口部301から第1外辺部310へと延びることができ、第2表面304は開口部301から第2外辺部306へと延びることができる。様々な実施形態において、第1外辺部310は第1平面を画定することができ、第2外辺部306は第2平面を画定することができ、歯312及び凹部314は第1平面と第2平面の中間に位置付けることができる。第1外辺部310が第2外辺部306と異なる実施形態において、歯312はその間においてある角度を有して、すなわち斜角で延びることができる。様々な実施形態において、歯312は、歯312が第2外辺部306と交差する点よりも、軸116から更に離れた点において第1外辺部310と交差することができる。少なくとも一実施形態において、歯312の少なくとも1つが第1軸313を画定することができ、これは、第1表面308と第2表面304との間で第1表面308及び/又は回転軸116と垂直ではない方向に延び得る。このような実施形態において、歯312は例えば、関節運動継手114に隣接するように位置付けられる軟組織の上を摺動することができる。換言すると、歯112の角度を有するか、又は面取りした表面により、エンドエフェクタ106が関節運動する際に、関節運動継手114の周囲の軟組織に歯112が接触又は衝突する可能性が低減し得る。少なくとも一実施形態において、歯312は第1外辺部310を超えて延びない場合があり、それによって例えば、第1外辺部310の少なくとも一部が軟組織と接触する場合に、第1外辺部310及び歯312が、上記のように、軟組織に対して容易に摺動することができる。
【0092】
上記に加え、本発明の実施形態は、従来の外科用器具に対して著しい利点を提供することができる。より具体的には
図57を参照し、従来のエンドエフェクタの関節運動継手は、例えば、固定部材299などの固定部材を含み、これは固定部材の外辺部から外側に延びる歯298を含む。結果として、エンドエフェクタが外科用器具のシャフトアセンブリに対して関節運動するとき、歯298が周囲の軟組織に接触するか、衝突する場合があり、そこに外傷を生じる可能性がある。様々な状況において、組織が隣接する歯298の間に捕らわれる場合があり、それによってエンドエフェクタが関節運動した際に、軟組織が関節運動継手内に引き込まれる場合があり、相対的に動く継手の構成要素によって挟まれる場合がある。上記で概説され、
図58に例示される、固定部材の歯が角度を有するか、面取りされている本発明の実施形態において、軟組織はより容易に歯の上を移動し、軟組織が関節運動継手に引き込まれ得る可能性を低減し得る。
【0093】
上記のように、
図59〜62を参照して、外科用器具100は、固定部材120を更に含んでもよく、これはエンドエフェクタ106に対して摺動することができ、かつエンドエフェクタ106と動作可能に係合し、シャフトアセンブリ104とエンドエフェクタ106との間の相対的な移動を防ぐか、又は少なくとも制限し得る。少なくとも一実施形態において、固定部材120は、エンドエフェクタ106が固定部材120に対して動くのを防ぐように、歯312の少なくとも1つと係合するように構成され得る。より具体的に、固定部材120は端部338及びシャフト部分340を含んでもよく、端部338は凹部336を含んでもよく、これは締まりばめ又は更に干渉はまりの関係で固定部材300の歯312を受容するように構成され得る。様々な別の実施形態において、固定部分338は、上記と同様の締まりばめ又は干渉はまりの関係で凹部314の少なくとも1つの内部に受容され得る。いずれにせよ、外科用器具100はばね126を更に含んでもよく、これは固定部材120をエンドエフェクタ固定部材300と係合するように偏倚させるように構成され得る。凹部336が歯312と位置合わせされない場合、少なくとも一実施形態において、ばね126によって固定部材120に適用される偏倚力により、固定部材120がエンドエフェクタ固定部材300に接し、かつこれを歯312の1つが凹部336と位置合わせされるまで軸116を中心に回転させ得る。様々な実施形態において、ばね126は、つる巻きばね、板ばね又は他の偏倚材料を含む、任意の好適な偏倚部材を含み得る。
【0094】
様々な実施形態において、
図63〜67を参照し、外科用器具は、開口部301を含むエンドエフェクタ固定部材350、第1表面358を含む第1部分、第2表面354(
図67)を含む第2部分及びコネクタ部分320を含んでもよい。エンドエフェクタ固定部材350はまた、歯362及び歯362の間に画定される凹部364を含んでもよく、少なくとも一実施形態において、歯362及び凹部364は第1表面358と第2表面354の中間に位置付けることができる。様々な実施形態において、
図65〜67を参照し、歯362は第1表面358の第1外辺部357及び/又は第2表面354の第2外辺部353を超えて延びない場合がある。少なくとも一実施形態において、歯362は、第1表面358と第2表面354との間で完全に位置付けられるか、又は収容され得る。少なくとも1つの別の実施形態において、歯362は、第1外辺部357及び/又は第2外辺部353から部分的に延びてもよい。様々な実施形態において、第1外辺部357及び第2外辺部353は、その間に外側表面を画定してもよく、凹部364は外側表面内に画定され得る。上記の特徴の結果として、エンドエフェクタ固定部材350は、関節運動継手に隣接して位置付けられる軟組織に対して、軟組織に衝突することなく摺動することができる。様々な実施形態において、歯362は鈍く又は丸く、上記の相対的な摺動を更に促進する。少なくとも一実施形態において、
図63〜65を参照し、固定機構は、歯362及び凹部364の少なくとも1つと係合するように構成され得、端部388及びシャフト部分390を含む固定部材382を含み得る。少なくとも一実施形態において、上記と同様に、端部388は凹部394を含んでもよく、これは例えば歯362の少なくとも1つと係合するように構成され得る。
【0095】
様々な実施形態において、ここで
図123を参照し、外科用器具1300は上記と同様に、関節運動継手1315を中心にシャフト1304に回転可能に連結されるエンドエフェクタ1306を含み得る。やはり上記と同様に、外科用器具1300は、ステープルカートリッジチャネル1308に対してアンビル1312を開き、かつ閉じるための手段と、加えてエンドエフェクタ1306が関節運動継手1315の軸1316を中心に関節運動するのを可能にするための手段とを含み得る。アンビル1312を開きかつ閉じるための手段に関し、外科用器具1300は、遠位管構成要素1334a及び近位管構成要素1334bを含むクロージャ管を含んでもよく、これは遠位方向、すなわち矢印Zによって指示される方向に前進させられるとき、アンビル1312及びカムと係合するか、又はアンビル1312をステープルカートリッジチャネル1308の方に下方に回転させることができる。これに対応して、クロージャ管が矢印Zと反対方向に後退させられるとき、遠位管構成要素1334aは、アンビル1312をステープルカートリッジチャネル1308から遠ざかるように上方に回転させるか、及び/又はばねがアンビル1312を解放位置へと偏倚させることを可能にする場合がある。
【0096】
様々な実施形態において、ここで
図124及び
図125を参照し、遠位管構成要素1334aは遠位方向に前進させられる場合があり、それによってこれは、アンビル1312及びステープルカートリッジチャネル1308を少なくとも部分的に包含する。少なくとも一実施形態において、遠位管部分1334aは、カム部分1335を含んでもよく、これはアンビル1312に接触し、アンビル1312の外側表面1337上を摺動するように構成され得る。加えて、カム部分1335は、ステープルカートリッジチャネル1318の外側表面1319上を摺動するように構成されてもよく、それによって遠位管部分1334aはアンビル1312の外辺部の全体又は外辺部の少なくとも実質的な部分を包含することができる。少なくとも一実施形態において、カム部分1335は、ステープルカートリッジチャネル1318に対するアンビル1312の位置、及び存在する場合は、アンビル1312とステープルカートリッジチャネル1318内に位置付けられるステープルカートリッジとの間の空隙を制御するように構成される、開口部を画定する、連続的な円形の又は少なくとも実質的に円形の材料のリングを含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのばね又は偏倚部材はアンビル1312とステープルカートリッジチャネル1318の中間に位置付けられる場合があり、ばねはアンビル1312及び/又はステープルカートリッジチャネル1318を遠位管部分1334aの開口部の内側外辺部に対して偏倚させるように構成され得る。
【0097】
様々な実施形態において、
図125を参照し、遠位管部分1334aは遠位縁部1333を含んでもよく、これはアンビル1312及びステープルカートリッジチャネル1318と接触するカム部分1335の最遠位部分を画定し得る。いくつかの実施形態において、例えば、ステープルカートリッジチャネル1318は、遠位管部分1334aの遠位方向の移動を制限するように構成された、前方停止部、例えば停止部1331を含んでもよい。少なくとも1つのこのような実施形態において、遠位縁部1333は停止部1331と接触することができ、結果としてカム部分1335がアンビル1312上で摺動し得る距離を制限する。しかしながら、いくつかの状況において、カム部分1335がアンビル1312上を摺動し得る距離の制限は、アンビル1312とステープルカートリッジチャネル1318内に位置付けられるステープルカートリッジとの中間に位置付けられる組織にアンビル1312が適用し得るクランピング力又はてこの作用の量を制限し得る。
【0098】
様々な別の実施形態において、ここで
図126〜128を参照し、遠位管部分1334a’は、アンビル1312に係合するように構成された第1カム部分1335a’、及びこれに加えて、ステープルカートリッジチャネル1318に係合するように構成された第2カム部分1335b’を含む場合がある。ほぼ同様に、遠位管部分1334a、遠位管部分1334a’は、アンビル1312及びステープルカートリッジチャネル1318によって画定されるエンドエフェクタ1306の一部又は外辺部を包含するか、又は少なくとも実質的に包含し得る。しかしながら、様々な実施形態において、カム部分1335a’はカム部分1335b’よりも大きい距離にわたって遠位方向に延びる場合がある。少なくとも1つこのような実施形態において、結果として、カム部分1335a’はアンビル1312の上又は周囲において、カム部分1335b’がステープルカートリッジチャネル1308の下又は周囲において延び得るよりも、大きな距離にわたって延びる場合がある。
図127に例示されるように遠位管部分1334’は遠位縁部1333a’を含んでもよく、これは遠位縁部1333b’に関して遠位方向に位置付けられ、それによって、
図128を参照し、カム部分1335a’は遠位管部分1334aのカム部分1335と比較して、アンビル1312のより長い距離にわたって延び、より大きなクランピング力又はてこの作用を提供し得る。様々な状況において、結果として、カム部分1335a’は、カム部分1335b’が停止部1331と接触する前に、アンビル1312の上でより大きな距離にわたって延びる場合がある。
【0099】
様々な実施形態において、
図126を参照し、カム部分1335a’の内側外辺部は、弓状又は少なくとも部分的に円形の内側輪郭を含んでもよく、これはアンビル1312の弓状の又は少なくとも実質的に円形の外側輪郭と適合するか、又は少なくとも部分的に適合する。少なくとも1つのこのような実施形態において、カム部分1335a’の内側輪郭は、アンビル1312の外側輪郭との締まりばめを提供し、それによってその間にあったとしても極僅かな相対的な横方向又は半径方向の移動が存在するように構成されるが、遠位管部分1334a’が矢印Z方向に遠位方向に動かされる際にカム部分1335a’がアンビル1312に対して摺動することを可能にするように構成され得る。上記と同様に、カム部分1335b’の内側外辺部は弓状又は少なくとも部分的に円形の内側輪郭を含んでもよく、これは、ステープルカートリッジチャネル1308の弓状の又は少なくとも部分的に円形の外側輪郭に適合するか、又は少なくとも実質的に適合する。少なくとも1つのこのような実施形態において、カム部分1335b’の内側輪郭は、ステープルカートリッジチャネル1308の外側輪郭との締まりばめを提供し、それによってその間にあったとしても極僅かな相対的な横方向又は半径方向の移動が存在するように構成されるが、遠位管部分1334a’が矢印Z方向に遠位方向に動かされる際に、カム部分1335b’がアンビル1312に対して摺動することを可能にするように構成され得る。
【0100】
上記に概説されるように、
図123を再び参照し、エンドエフェクタ1306は、シャフト1304に対して関節運動継手1315を中心に回転され得る。様々な実施形態において、遠位管部分1334a及び近位管部分1334bを含むクロージャ管は、1つ以上の関節運動連結部、例えば連結部1301a及び1301bを含んでもよく、これはエンドエフェクタ1306がシャフト1304に対して回転する際に、遠位管部分1334aが近位管部分1334bに対して回転することを可能にし得る。少なくとも一実施形態において、連結部1301a及び/又は連結部1301bは、例えば突起部1303を含んでもよく、これは例えば、管部分1334a及び1334bの開口部内に位置付けられてもよく、それによって連結部1301a及び1301bは近位管部分1334bに対して枢動することができ、それによって遠位管部分1334aは連結部1301a及び1301bに対して回転することができる。様々な他の実施形態において、連結部1301a、1301b及びクロージャ管部分1334a、1334bは、その間の関節運動を可能にする突起部と開口部の任意の好適な組み合わせを含み得る。いずれにせよ、連結部1301a及び1301bは、遠位管部分1334aと近位管部分1334bとの間により大きな自由度を提供し得る。より具体的に、連結部1301a及び1301bは、少なくとも2つの自由度、すなわち、近位管部分1334bと連結部1301a、1301bとの間の第1自由度及び連結部1301a、1301bと遠位管部分1334aとの間の第2自由度を提供し得る。
【0101】
使用中、上記で概説したように、エンドエフェクタ1306はシャフト1304に対し、1316を中心に関節運動し、その後固定部によって適所に固定され得る。ここで
図129を参照し、関節運動継手1315の枢動軸1316は、シャフトチャネル部分1342から延びる枢動部1302によって画定され得、枢動部1302はステープルカートリッジチャネル1308の固定部分1305の開口部内に位置付けられてもよい。固定部が固定部分1305から係合離脱する際、エンドエフェクタ1306は、軸1316を中心に望ましい位置へと回転するか、又は枢動し、その後固定部を固定部分1305と再係合させることによって適所に固定され得る。様々な実施形態において、エンドエフェクタ1306は、枢動部1302を中心に、第1及び第2又は左及び右方向に回転する。上記の実施形態と同様に、固定部は固定歯1312の少なくとも1つ及び/又は固定歯1312の中間に位置付けられる凹部1314の少なくとも1つと係合し得る。エンドエフェクタ1306が中央に合わせた位置にあるか、又は関節運動した位置にあるかにかかわらず、上記のように、アンビル1312を閉じるためにシャフト1304のクロージャ管1334は遠位方向に前進させることができる。クロージャ管1334が遠位方向に前進するとき、連結部1301a及び1301bは、様々な実施形態において、上記の連結部1301a及び1301bによって付与される多数の自由度により、軸1316及び関節運動継手1315に対して摺動し得るが、エンドエフェクタ1306は、例えばシャフト1304に対して関節運動し得る。
【0102】
クロージャ管1334が前進し、アンビル1312が閉ざされると、駆動バー、例えば駆動バー1390(
図136)は、シャフト1304及びエンドエフェクタ1306内で前進し得る。様々な実施形態において、
図136及び
図137を参照し、駆動バー1390は、例えば、外科用器具ハンドル(
図1)のトリガーから切断部材1392及び/又はステープル駆動器1393に力を伝達するように構成されたバー部分1391を含んでもよく、それによって切断部材1392がエンドエフェクタ1306内に位置付けられる組織を切開することができるか、及び/又はそれによってステープル駆動器1393がステープル、例えばステープル1381(
図136において、仮想線で例示される)をステープルカートリッジ、例えばステープルカートリッジチャネル1308内に位置付けられるステープルカートリッジ1380(
図138)から放出することができる。ここで
図129を参照し、エンドエフェクタ1306の固定部分1305は、駆動バー1390のバー部分1391を受容し、案内するように構成された案内スロット1321を含んでもよい。加えて、シャフト1304は、やはり駆動バー1390の案内バー部分1391を受容するように構成された案内スロット1341を含むフレーム又はスパイン1345(
図131及び132)を更に含んでもよく、駆動バー1390は、駆動装置1390が遠位方向に前進するか、及び/又は近位方向に後退するときに案内スロット1321及び1341内で摺動し得る。
【0103】
様々な実施形態において、
図129及び
図130を参照し、外科用器具1300は、駆動バー1390の少なくとも一部を受容するように構成される案内スロットを含み得る案内部材1370を更に含み得る。少なくとも一実施形態において、案内部材1370内の案内スロットは第1側壁1371及び第2側壁1372を含んでもよく、これは駆動バー1390が関節運動継手1315に対して動くときに、バー部分1391(
図129において仮想線で例示される)を支持するように構成され得る。より具体的に、エンドエフェクタ1306が
図129に例示されるように、第1、すなわち左方向に関節運動するとき、第1側壁1371は、バー部分1391がそこに対して摺動する際に、駆動バー1390のバー部分1391を支持するように構成され得る。様々な実施形態において、バー部分1391は、案内スロット1341及び案内スロット1321内で適合し、動くように、形状の変化を利用するために十分に可撓性であり得る。いくつかの状況において、案内部材1970は、バー1391がそこに適用される負荷により座屈するのを防ぐのを補助するように構成され得る。上記と同様に、第2側壁1372は、エンドエフェクタ1306が第2のすなわち右方向に関節運動するとき、バー部分1391を支持するように構成され得る。
【0104】
様々な実施形態において、
図129〜130を再び参照し、案内部材1370は、シャフト1304及び/又はエンドエフェクタ1306と独立して動くことができる。より具体的には、少なくとも一実施形態において、案内部材1370は、エンドエフェクタ1306がシャフト1304に対して関節運動するときを含めて、エンドエフェクタ1306の固定部分1305及びシャフト1304のフレーム1341(
図131及び
図132)に対して、浮いているか、又はその独自の位置をとるように構成され得る。いくつかの実施形態において、案内部材1370は、案内部材1370との間の相対的な移動を(制限はするが)可能にするための手段を含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、案内部材1370は、そこから延びる第1突起部、すなわちボス1376を含んでもよく、これはシャフトチャネル部分1342の第1ボススロット1343内に位置付けられる場合があり、ボススロット1343の側壁は互いに十分に離間して案内部材1370の端部1378がシャフト1304に対して動くことを可能にするが、その間の移動範囲を制限する。同様に、案内部材1370は、そこから延びる第2突起部又はボス1377を更に含んでもよく、これは固定部分1305の第2ボススロット1322内に位置付けられる場合があり、ボススロット1345の側壁は互いに十分に離間して案内部材1370の端部1379がシャフト1304に対して動くことを可能にするが、その間の移動範囲を制限する。様々な別の実施形態において、案内部材1370は第1及び第2ボススロットを含んでもよく、シャフトチャネル部分1342及び固定部分1305はそこから延びるボスを含み得る。
【0105】
上記に加えて、様々な実施形態において、シャフトチャネル部分1342の第1ボススロット1343及び案内部材1370の第1ボス1376は、案内部材1370のスロットの近位端1378をシャフト1304の案内スロット1341と位置合わせされた状態又は少なくとも実質的に位置合わせされた状態に維持するように構成され得る。同様に、案内部材1370の第2ボス1377及び固定部分1305の第2ボススロット1322は、案内部材1370の案内スロットの遠位端1379が、エンドエフェクタ1306の案内スロット1321と位置合わせされた状態又は少なくとも実質的に位置合わせされた状態に維持するように構成され得る。上記に加え、様々な実施形態において、例えば固定部分1305は、例えばエンドエフェクタ1306及び固定部分1305がシャフト1304に対して関節運動するときに、案内部材1370の遠位角部又は端部を受容しかつ収容するように構成された凹部1323a及び1323bを含むことができる。少なくとも一実施形態において、
図130を主に参照し、凹部1323a及び1323bは、凹部1323a及び1323bの側壁と、案内部材1370の端部との間に隙間を提供するように構成され得る。
【0106】
様々な別の実施形態において、ここで
図133及び
図134を参照し、エンドエフェクタ1306は固定部分1305、すなわち固定部分1305’の別の実施形態を含むことができる。固定部分1305’は凹部1323a’及び1323b’を含んでもよく、これらは以下でより詳細に記載されるように案内部材1370の遠位端を受容及び支持するように構成され得る。
図133を参照し、エンドエフェクタ1306はシャフト1304との直線的又は少なくとも実質的に直線的に位置合わせされるものとして例示され、空隙1329が案内部材1370と固定部分1305の中間に存在し、加えて空隙1349が案内部材1370とフレーム又はスパイン1345の中間に存在する。このような位置において、案内スロット1341、案内部材1370の案内スロット及び固定部分1305の案内スロット1321は、共通軸に沿って互いに位置合わせされるか、又は少なくとも実質的に位置合わせされ得る。このような状況において、ナイフバー1390は、使用中に軸1394に沿った軸方向の負荷に供される場合があるが、これは、あるとしても極僅かな横方向負荷(軸1394に対して横方向)に供され得、結果として、案内スロットの側壁は駆動バー191の側部に対する横方向の支持を提供することを必要とするとしても、極僅かにのみ必要とし得る。
【0107】
ここで
図134を参照し、エンドエフェクタ1306は、固定部分1305’の回転によって例示され、シャフト1304と関節運動した位置に合わせたものとして例示される。また
図134に例示されるように、案内部材1370はまたエンドエフェクタ1306の関節運動に対応して動いている。様々な実施形態において、エンドエフェクタ1306及び固定部分1305’の動きにより、固定部分1305’は案内部材1370に接触し、案内部材1370を、エンドエフェクタ1306が回転されるのと同じ方向に回転させ、案内部材1370をシャフト1304のフレーム1345の方に近位方向に押すことができる。
図134に例示されるように、案内部材1370の遠位端と固定部分1305との間の空隙1329は、排除されるか、又は実質的に低減されている。やはり
図134に例示されるように、案内部材1370の少なくとも一部は第1凹部1323a’内に位置付けることができ、それによって案内部材1370の遠位端と固定部分1305との間の相対的な移動が防がれるか、又は実質的に抑制され得る。より具体的に、少なくとも一実施形態において、案内部材1370から延びる留め具1373aは、第1凹部1323内に位置付けられてもよく、それによって留め具1373aと固定部分1305との間の相対的な移動が防がれるか、又は少なくとも制限され、それによって第1側壁1371と案内スロット1321の第1側壁1321aとの間の望ましい位置合わせが実質的に維持され得る。空隙1329の排除又は低減、並びに第1側壁1371及び第1側壁1321aの位置合わせ又は少なくとも実質的な位置合わせにより、駆動バー1391が、例えば駆動バー1391が横方向に座屈する可能性を排除するか、又は少なくとも低減するように支持され得る。
【0108】
上記に加え、様々な実施形態において、エンドエフェクタ1306は例えば第2方向すなわち第1方向と反対の方向に回転され得る。このような状況において、上記と同様に、案内部材1370は、エンドエフェクタ1306の関節運動に対応して動くことができる。様々な実施形態において、エンドエフェクタ1306及び固定部分1305’の動きにより、固定部分1305’は案内部材1370に接触し、案内部材1370を、エンドエフェクタ1306が回転されるのと同じ方向に回転させ、案内部材1370をシャフト1304のフレーム1345の方に近位方向に押すことができる。このような状況において、上記とまた同様に、案内部材1370の遠位端と固定部分1305との間の空隙1329は、排除されるか、又は実質的に低減されてもよく、案内部材1370の少なくとも一部が第2凹部1323b’の内部に位置付けられてもよく、それによって案内部材1370の遠位端と固定部分1305との間の相対的な移動が防がれるか、又は少なくとも実質的に抑制され得る。より具体的に、少なくとも一実施形態において、案内部材1370から延びる留め具1373bは、第2凹部1323b’内に位置付けられてもよく、それによって留め具1373aと固定部分1305との間の相対的な移動が防がれるか、又は少なくとも制限され、それによって第2側壁1372と案内スロット1321の第2側壁1321aとの間の望ましい位置合わせが実質的に維持され得る。空隙1329の排除又は低減、並びに第2側壁1372及び第2側壁1321bの位置合わせ又は少なくとも実質的な位置合わせにより、駆動バー1391が、例えば駆動バー1391が横方向に座屈する可能性を排除するか、又は少なくとも低減するように支持され得る。
【0109】
上記に加え、様々な実施形態において、案内部材1370から延びる第2ボス1377は、留め具1373a又は1373bと共に作用して、案内部材1370の遠位端と固定部分1305’との間の相対的な移動を防ぐか、又は少なくとも実質的に抑制するように構成され得る。より具体的に、少なくとも一実施形態において、第2ボス1377及び第2ボススロット1322は、第1留め具1373aが第1凹部1323a’内に位置付けられるときに、第2ボス1377が第2ボススロット1322の側壁と接触するように構成され得る。上記により案内部材1370の遠位端は固定部分1305’に対して並進する及び/又は回転するのを防がれるか、又は少なくとも抑制され得る。様々な状況において、第1留め具1373aは、第2ボス1377が第2ボススロット1322の側壁に接触することなく第1凹部1323a’内に位置付けられ得る。少なくとも1つのそのような状況において、駆動バー1390の変位により、案内部材1370が固定部分1305’に対して回転し、かつ第2ボス1377が第2ボススロット1322の側壁に対して位置付けられる場合がある。
【0110】
上記と同様に、エンドエフェクタ1306がその第2方向に回転するときに、第2ボス1377及び第2ボススロット1322は、第2留め具1373bが第2凹部1323b’内に位置付けられるときに、第2ボス1377が第2ボススロット1322の側壁と接触するように構成され得る。上記により、案内部材1370の遠位端は、固定部分1305’に対して並進する及び/又は回転することを防がれるか、又は少なくとも抑制され得る。様々な状況において、第2留め具1373bは、第2ボス1377が第2ボススロット1322の側壁と接触することなく、第2凹部1323b’内に位置付けられ得る。少なくとも1つのそのような状況において、駆動バー1390の変位により、案内部材1370が固定部分1305’に対して回転し、かつ第2ボス1377が第2ボススロット1322の側壁に対して位置付けられる場合がある。
【0111】
上記のように、エンドエフェクタ1306は、シャフト1304に対する関節運動の角度範囲を通じて回転され得る。例えば、エンドエフェクタ1306は、
図133に例示されるような直線的な、すなわち中央に合わせた位置合わせと、
図134に例示されるような関節運動した位置合わせとの間で回転され得る。
図134の関節運動した位置合わせでは、エンドエフェクタ1306は、直線的な、すなわち中央に合わせた位置合わせからおよそ45°回転され得る。他の状況において、ここで
図131及び
図132を参照し、エンドエフェクタ1306は、直線的な、すなわち中央に合わせた位置合わせからおよそ75°回転され得る。上記のようにエンドエフェクタ1306が回転すると、固定部分1305’は、例えば様々な実施形態において、案内部材1370の第1留め具1373aと、固定部分1305’の第1凹部1323a’との間の動作可能な係合により案内部材1370を回転させ得る。更に、上記で概説されるように、固定部分1305’の回転は案内部材1370をフレーム1345の方に近位方向で押すことができる。様々な実施形態において、案内部材1370は近位突起部又は留め具1375を含んでもよく、これは案内部材1370が近位方向に押される際に、シャフト1304内の凹部内で摺動するように構成され得る。少なくとも一実施形態において、近位留め具1375はフレーム1345と近位シャフト部分1341の中間に画定される凹部1349内へと摺動され得る。このような状況において、案内部材1370の近位端1375は、フレーム1345に対して上方に持ち上がるのを防がれるか、又は少なくとも抑制され得る。加えて、少なくとも一実施形態において、案内部材1370の近位端のシャフト1304に対する相対的な並進及び/又は回転を防ぐか、又は少なくとも制限するために、第1ボス1376及び第1ボススロット1343は、シャフト1304の近位留め具1375及び留め具凹部1349と共に作用し得る。
【0112】
上記のように、エンドエフェクタ1306は、位置又は配置の範囲を通じて、軸1316を中心に、シャフト1304に対して関節運動することができる。
図133に例示されるように、エンドエフェクタ1306が直線的、すなわち中央に合わせた配置にあるとき、案内スロット1341の遠位端、すなわちデータム1330と案内スロット1321の近位端、すなわちデータム1331との距離は、第1距離1332aによって画定され得る。
図134に例示されるようにエンドエフェクタ1306が関節運動した配置にあるとき、データム1330とデータム1331との間の距離は、第2距離1332bによって画定され得る。エンドエフェクタ1306の関節運動及びデータム1331からデータム1330に向かう移動により、第2距離1332bは第1距離1332aより短い。同様に、エンドエフェクタ1306が
図131に例示される配置に更に関節運動されるとき、データム1330とデータム1331との間の距離は、第1距離1332a及び第2距離1332bよりも短い第3距離1332cによって画定され得る。いずれにせよ、
図131、133及び134に表されるエンドエフェクタ1306の関節運動の特定の度合いは例示的であり、エンドエフェクタ1306は、他の任意の好適な配置へと関節運動することができ、このような他の配置においてデータム1330と1331との間の距離は異なり得ることを、読者は理解するであろう。
【0113】
様々な状況において、エンドエフェクタ1306がその直線的及び/又は関節運動した配置にあるとき、切断部材1392はステープルカートリッジ1380(
図138)内に位置付けることができる。エンドエフェクタ1306がその直線的な配置にあるとき、切断部材1392は、ステープルカートリッジ1380の遠位端1382及び/又は切断ナイフスロット1383の遠位端1384に対して第1位置に位置付けられてもよい。上記のように、エンドエフェクタ1306がシャフト1304に対して関節運動するとき、切断部材1392及びステープルカートリッジ1380の一方が他方に対して移動し、切断部材1392をステープルカートリッジ1380の遠位端1382及び切断ナイフスロット1383の遠位端1384に対して第2位置に残してもよい。様々な状況において、この第2位置は、第1位置よりも遠位端1382及び遠位端1384に近い場合がある。このような状況において、関節運動の度合いにより、切断部材1392が駆動バー1390により遠位方向に前進するときに、切断部材1392は遠位端1382及び遠位端1384により近い開始位置を有し得る。このような異なる開始位置は、1つ目に、エンドエフェクタ1306が関節運動するときに、切断部材1392がステープルカートリッジ1380の内部で摺動するように切断部材1392が駆動バー1390の剛性により適所に保持されるか、又は少なくとも部分的に適所に保持されること、及び2つ目に、上記のようにデータム1330とデータム1331との間の距離(1332a、1332b及び1332c)が、エンドエフェクタ1306が関節運動する際に変化することに起因する場合がある。
【0114】
上記に加え、いくつかの状況において、切断部材1392の開始位置と、遠位端部1382、1384との間の距離は、エンドエフェクタ1306の鏡像配置において、同じであるか、又は少なくとも実質的に同じであり得る。より具体的に、切断部材1392の開始位置と、遠位端1382、1384との距離は、例えば、エンドエフェクタが中央の配置から左に45°の角度で関節運動したときに、中央の配置から右に45°の角度と比較して、同じであり得る。様々な実施形態において、切断部材1392の開始位置は、エンドエフェクタが左方向又は右方向のいずれかにおいてその最大の角度で関節運動した際に、遠位端1382、1384に最も近いことがある。いくつかの実施形態において、切断部材1392の開始位置は、エンドエフェクタ1306が、その直線的、すなわち中央に合わせた配置にあるときに、端部1382、1384から最も遠く離れていることがある。
【0115】
使用中、上記のように、エンドエフェクタ1306内に位置付けられた組織を切開するか、及び/又はステープルカートリッジ1380(
図138)内に位置付けられたステープルを放出するために、駆動バー1390が遠位に前進させられる場合がある。いくつかの実施形態において、外科用ステープリング器具は、使用中に駆動バー1390が、外科用器具のトリガー機構又は発射機構によって所定の又は設定された距離だけ前進するように構成され得る。換言すると、様々な実施形態において、このような外科用器具は、エンドエフェクタ1306が関節運動されるかどうかにかかわらず、及び/又はエンドエフェクタ1306の関節運動の度合いにかかわらず、切断部材1392を所定の又は設定された距離だけ前進させるように構成され得る。しかしながら、様々な状況において、切断部材1392は、切断部材1392の異なる開始位置により、ステープルカートリッジ1380内の異なる遠位位置で停止し得る。より具体的に、
図137及び
図138を参照し、切断部材1392の切断縁部1396は、エンドエフェクタ1306がその直線的な配置にあるとき(
図133)に、位置1389aに前進し、エンドエフェクタが完全に関節運動した又はほぼ完全に関節運動した配置にあるとき(
図131)に異なる、より遠位の位置1389cに前進し得るが、切断部材1392は同じ所定の又は設定された距離だけ前進している。
【0116】
様々な状況において、切断部材1392及び切断縁部1396の異なる最終位置は、ステープルカートリッジ1380内の切断部材1392の異なる開始位置に起因し得る。上記のように、切断部材1392の異なる開始位置は、エンドエフェクタ1306の関節運動、駆動バー1391の剛性、並びにエンドエフェクタ1306がその直線的な配置(
図133)及び関節運動した配置(
図131)にあるときに存在するデータム1330とデータム1331との間の異なる距離、例えば距離1332a及び1332cに起因し得る。様々な状況において、距離1323cは距離1323aよりも短いために、切断部材1392の所定の又は設定された変位がそこに適用される前に、切断部材1392がステープルカートリッジ1380内において、より遠位の開始位置に位置付けられてもよく(エンドエフェクタ1306がその直線的な配置にあるときのその位置と比較して)、様々な状況において切断縁部1396はステープルカートリッジ1380内で位置1389cへと、より遠位の位置に前進してもよい。これに対応して、距離1323aが距離1323cよりも長いため、切断部材1392の所定の又は設定された変位がそこに適用される前に、切断部材1392がステープルカートリッジ1380内でより近位方向に位置付けられてもよく(エンドエフェクタ1306がその完全に関節運動した配置にあるときのその位置と比較して)、様々な状況において、切断部材1396は位置1389aまでのみ、前進してもよい。上記と同様に、エンドエフェクタ1306が、部分的にのみ関節運動した配置にあるとき(
図134)、切断縁部1396は位置1323aと位置1323cの中間位置まで前進し得る。
【0117】
図138を参照し、ステープルカートリッジ1380は、例えばステープル空洞部1385などの複数のステープル空洞部及びステープル空洞部1385内に位置付けられる、例えばステープル1381(
図137)などのステープルを含み得る。様々な実施形態において、各ステープル1381は、例えばステープル脚部1381p及び1381dなどの1つ以上のステープル脚部を含んでもよく、少なくとも一実施形態において、各ステープル空洞部1385は、ステープル1381を受容し、その結果そのステープル脚部1381dがステープル空洞部1385の遠位端1385d内に位置付けられ、そのステープル脚部1381pがステープル空洞部1385の近位端1385p内に位置付けられるように構成され得る。様々な実施形態において、切断部材1392の切断縁部1396は、これが端部データム1386を横断する前に停止されることが望ましい場合があり、いくつかの実施形態においては、端部データム1386は、例えば最遠位ステープル1381の最遠位ステープル脚部1381dにより画定され、かつこれを通じて延び得る。他の様々な実施形態において、端部データム1386は例えば、最遠位ステープル空洞部1385のいずれかの部分によって画定され、かつこれを通じて延び得る。いくつかの実施形態において、端部データム1386は、最遠位ステープル空洞部1385内に位置付けられる最近位ステープル脚部1381によって画定され、これを通じて延び得る。いずれにせよ、切断縁部1396が端部データム1386の前に停止される場合、切断縁部1396は、ステープル1381によってステープリングされた組織を超えて横断しないことがある。様々な実施形態において、切断縁部1396が端部データム1386よりも少なくとも3mm手前で停止することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態において、切断縁部1396が端部データム1386よりもおよそ3mm〜およそ7mm手前で停止されることが望ましい場合がある。他のいくつかの実施形態において、より狭い範囲が望ましい場合がある。ステープルカートリッジ1380内の切断部材1392及び切断縁部1396の前進を、制御又は制限するための手段及び実施形態が本明細書において記載される。
【0118】
上記のように、
図131、133及び134を再び参照し、案内部材1370は固定部分1305’及びシャフト1304に対して動くことができるが、様々な状況において、案内部材1370の遠位端が、固定部分1305’によって捕捉されるか、及び/又はこれに対して位置付けられてもよい。ここで
図140を参照し、駆動バー、例えば駆動バー1390’は停止部、例えば停止部1395’を含んでもよく、これは、駆動バー1390’及び切断部材1392の遠位方向の前進が案内部材1370によって制限され得るように、案内部材1370に接触するように構成され得る。より具体的に、様々な実施形態において、停止部1395’は、案内部材1370の近位端上の停止データム、例えば停止データム1399に接するように構成されてもよく、それによって停止部1395’が、停止データム1399に接触するとき、駆動バー1390’は、ステープルカートリッジ1380へと、遠位方向にもはや前進し得ないか、又は少なくとも実質的に前進し得ない。停止部1395’がデータム1399に接触し、案内部材1370が固定部分1305’と接触するとき、以下でより詳細に記載されるように、切断縁部1396の最終の最遠位は、停止面1395’と切断縁部1396との間の所定の又は設定された距離1397’によっておおよそ決定され得る。様々な実施形態において、停止部1395’は下方に付随するタブ又は突起部を含んでもよく、これは例えば停止データム1399の対応する垂直方向肩部に係合するように構成された、例えば垂直方向肩部を含み得る。
【0119】
上記に加え、駆動バー1390’の停止面1395’が案内部材1370と接触し、案内部材1370がエンドエフェクタ1306の停止部1305’と接触する少なくとも一実施形態において、ナイフスロット1383の端部1384に対する切断縁部1396の最終の最遠位は、所定の距離1397’、案内部材1370の案内スロットの長さ及びデータム1331とナイフスロット1383の遠位端1384との間の距離によって表され得る。様々な実施形態において、案内部材1370は、使用中に案内部材1370の案内スロット内で、あったとしても極僅かな偏向又は変形が生じるように、十分に剛性の材料及び形状から構成することができる。同様にエンドエフェクタ1306は、使用中にナイフスロット1383内で、あったとしても極僅かな偏向又は変形が生じるように、十分に剛性の材料及び形状から構成することができる。いくつかの実施形態において、結果として、案内部材1370内の案内スロット及びナイフスロット1383が、エンドエフェクタ1306の配置にかかわらず、その長さがほとんど変化しない案内経路を画定し得る。しかしながら、少なくともいくつかの実施形態において、案内経路の長さにおけるいくらか変動が存在し得る。より具体的には、案内部材1370は、停止部1305’に対して位置付けられ得るが、案内部材1370の案内スロットと固定部分1305’の案内スロット1321との間の相対的な位置合わせは、エンドエフェクタ1306の異なる配置において異なることがあり、以下でより詳細に記載されるように、異なる又は少なくとも僅かに異なる案内経路長さを生じる。
【0120】
上記のように、エンドエフェクタ1306の配置は、案内部材1370とエンドエフェクタ1306との間の相対的な位置合わせに影響し得る。
図134を参照すると、これは、例えばおよそ45°の配置のエンドエフェクタ1306を例示し、案内部材1370が固定部分1305’と接触するが、小さな空隙1389が案内部材1370の遠位端と固定部分1305’との間に存在し得る。およそ75°の配置のエンドエフェクタ1306を例示する
図131に例示されるように、エンドエフェクタ1306がなお更に関節運動するとき、案内部材1370と固定部分1305’との間の空隙1389は僅かではあるがより大きく成り得るが、案内部材1370は依然として固定部分1305’と接触する。このような空隙1389の大きさの変化は、案内部材1370及びナイフスロット1383の案内スロットを含む案内経路の長さの変化を生じ得る。案内経路長さにおけるこのような変化にもかかわらず、停止データム1399は、駆動バー1390’の遠位方向の前進がこれに対して停止し得る確実なデータムと、エンドエフェクタ1306の配置にかかわらず、ステープルカートリッジ1380内の一貫した位置及び/又はより狭い範囲の位置で切断縁部1396を停止させるための確実な手段とを提供し得る。いくつかの状況において、駆動バー1391の停止部1395’は、案内部材1370と接触し、案内部材1370を固定部分1305’に対して位置付ける場合がある。このような状況は、
図133を参照し、例えばエンドエフェクタ1306が直線的又は少なくとも実質的に直線的な配置にあるときに生じ得る。
【0121】
上記に加え、ここで
図140及び
図141を参照し、エンドエフェクタ1306の配置にかかわらず駆動バー1391の遠位方向への前進を停止させるために、駆動バー1391の停止部1395’は、案内部材1370のデータム表面1399に接し得る。より具体的に、
図140を参照し、停止面1395’は、エンドエフェクタ1306が直線的な配置にあるときに、データム表面1399に接する場合があり、同様にここで
図141を参照すると、駆動バー1391の停止面1395’はまた、エンドエフェクタ1306が、例えばおよそ66°の配置にあるときにデータム表面1399に接する場合がある。読者が留意するべく、上記に加え、
図140と
図141を比較すると、案内部材1370は、エンドエフェクタ1306の関節運動により、近位方向に押されている。案内部材1370が近位方向に押されるとき、データム表面1399がまた近位方向に押されてもよく、これは駆動バー1391が遠位方向に移動し得る距離を短くし得る。これに対応して、エンドエフェクタ1306が直線的な配置にあるとき、駆動バー1391が遠位方向に移動し得る距離はより長い場合がある。様々な実施形態において、上記の結果として、駆動バー1391が遠位方向に変位し得る距離は、エンドエフェクタ1306の関節運動が増加するにつれて低減し得る。要するに、エンドエフェクタ1306が関節運動した位置にあるとき、切断部材1392は、より遠位の開始位置を有する場合があるが、このような、より遠位の開始位置は、切断部材1392の遠位方向の変位を制限し得る、近位方向に移動するデータム表面1399によって補われことがあり、それによって切断部材1392の最終の最遠位は、エンドエフェクタ1306が直線的な配置にあるときの切断部材1392の最終の最遠位と同じであるか、これに対して非常に近い範囲にある。同様に、エンドエフェクタ1306が直線的な配置にあるとき、切断部材1392は、より近位の開始位置を有する場合があるが、このようなより近位の開始位置は、切断部材1392のより長い遠位方向の変位を提供し得る、より遠位のデータム表面1399によって補われことがあり、それによって切断部材1392の最終の最遠位は、エンドエフェクタ1306が関節運動した配置にあるときの切断部材1392の最終の最遠位と同じであるか、これに対して非常に近い範囲にある。
【0122】
上記のように、
図138を参照し、端部データム1386、より手前で切断部材1392のナイフ縁部1396を停止させることが望ましいことがある。様々な実施形態において、ここで
図142を参照し、外科用ステープリング器具、例えば外科用器具1400は、モーター、例えばモーター1410によって駆動される発射システムを含み得る。使用中、モーター1410は、切断部材、例えば切断部材1392を、エンドエフェクタ、例えばエンドエフェクタ1306を通じてエンドエフェクタ1306内の同じ又は少なくとも実質的に同じ最終の遠位の位置に前進させるように操作され得、それによってナイフ縁部1396は、エンドエフェクタ1306が関節運動した角度にかかわらず、端部データム1398の手前で停止する。上記に加え、いくつかの実施形態において、モーター1410は、例えば外科用器具1400のハンドル内に位置付けられ得る。外科用器具1400は、例えば外科用器具ハンドルに位置付けられた及び/又は動作可能に連結された発射スイッチ又はトリガーを更に含んでもよく、スイッチ又はトリガーは、モーター1410をやはりハンドル内に位置付けられ得る、例えば電池などの電源と動作可能に連結するために操作され得る。使用中、以下でより詳細に記載されるように、発射スイッチ又はトリガーが、発射ロッド1466、駆動バー1390及び切断部材1392を前進させるか、及び/又は後退させるために、電源からモーター1410に電力を供給するよう操作され得る。
【0123】
上記に加え、様々な実施形態において、モーター1410は、ピニオンギア1412と動作可能に連結する駆動シャフト1411を含んでもよく、モーター1410は、駆動シャフト1411及びピニオンギア1412を第1の、すなわち時計回り方向及び/又は第2の半時計回り方向に回転させるように構成され得る。再び
図142を参照し、ピニオンギア1412は、棚部1413と動作可能に連結され、ピニオンギア1412の回転は、ピニオンギア1412が回転する方向により、棚部1413を遠位方向D及び/又は近位方向Pに駆動し得る。様々な実施形態において、ピニオンギア1412及び棚部1413はそれぞれ、互いに協調してギア1412の回転運動を、棚部1413の線状又は少なくとも実質的に線状の運動に伝達し得る歯を含み得る。また
図142に例示されるように、発射駆動装置は棚部1413と動作可能に連結し得る発射ロッド1466を更に含んでもよく、以下でより詳細に記載されるように、駆動バー1390は発射ロッド1466と動作可能に連結され得、それによって棚部1413の移動が発射ロッド1466及び駆動バー1390に伝達され得る。上記と同様に
図143を参照し、駆動バー1390は、切断部材1392と動作可能に連結され得、それによって棚部1413の遠位方向の移動は切断部材1392を遠位方向に動かすことができ、これに対応して棚部1413の近位方向の移動は切断部材1392を近位方向に動かすことができる。
【0124】
上記に加えて、使用中、外科医は切断部材1392を前進させ、最終的に外科用器具のエンドエフェクタ内に位置付けられた組織をステープリングするか、及び/又は切開するために、例えば外科用器具ハンドルの発射スイッチ又はトリガーを操作することによって、外科用器具1400を操作し得る。様々な実施形態において、外科用器具1400は、1つ以上の入力端子を含み得るコンピューターを更に含んでもよく、コンピューターが発射スイッチの動作を感知し得るように、このような入力端子の少なくとも1つが、発射スイッチと動作可能に連結され得る。いくつかの実施形態において、コンピューターは、例えば外科用器具ハンドル内に位置付けられてもよい。少なくとも一実施形態において、スイッチの動作は回路を閉じる場合があり、これに反応して、コンピューターはモーター1410が、これが棚部1413を近位方向すなわち方向Pに動かすような方向に回転するように命令し得る。より具体的に、コンピューターは、スイッチ出力端子に反応して回路を完成し、電池によってモーター1410に電圧電位が適用されるのを可能にし、これは結果として、モーター1410がシャフト1411及びピニオンギア1412を回転させ得る。いずれにせよ、切断部材1392は、棚部1413によって近位方向に引かれ、切断部材1392がエンドエフェクタ1306内のデータム、例えばデータム停止部又は表面1398と接触する場合がある。一度切断部材1392がデータム停止部1398と接触すると、及び/又は一度外科用器具1400のコンピューターが、切断部材1392がデータム表面1398と接触していることを感知すると、コンピューターは、少なくとも一実施形態において、電源とモーター1410との間の回路を開き、それによってモーター1410は、もはやピニオンギア1412を回転させず、そのためピニオンギア1412は、もはや棚部1413を近位方向に駆動させない。
【0125】
上記に加え、様々な実施形態において、外科用器具1400はエンコーダシステムを更に含んでもよく、これは切断部材1392がデータム表面1398に接触するときを感知することができる。少なくとも一実施形態において、棚部1413は上部及び/又は内部に位置付けられた、直線状の配列で配置された複数の検出可能な要素1414を含んでもよく、エンコーダシステムは、検出可能な要素1414を、これらがエンコーダセンサー1415を通過する際に検出するように構成されるエンコーダセンサー1415を更に含む場合がある。いくつかの実施形態において、検出可能な要素1414は鉄を含んでもよく、これは、要素1414がセンサー1415の前を通過する際に、エンコーダセンサー1415によって検出される磁場の断絶をつくることができる。いくつかの実施形態において、検出可能な要素1414は、可視の境界、例えば突起部、凹部及び/又は有色の線などを含んでもよく、これらはエンコーダセンサー1415によって検出され得る。いずれにせよ、棚部1413が後退する、すなわち近位方向Pに動く際にコンピューターが、センサー1415によって検出される検出可能な要素1414を数えることができるように、エンコーダセンサー1415はコンピュータと動作可能に連結され得る。より具体的に、少なくとも一実施形態において、コンピューターがエンコーダセンサー1415から1つ以上の信号を受信し得るように、エンコーダセンサー1415は、コンピューター出力端部の少なくとも1つと動作可能に連結し得る。いずれにせよ、様々な実施形態において、連続的な検出可能な要素1414の検出がコンピューターに対し、棚部1413が設定された又は単位距離にわたって動いたことを示し得るように、検出可能な要素1414は、互いに所定の又は設定された距離だけ離間するように位置付けられてもよい。少なくとも一実施形態において、このような設定された又は単位距離は、例えば1mmを含み得る。いくつかの実施形態において、モーターは、内部に一体的に組み込まれたエンコーダシステムを含むエンコーダモーターを含んでもよく、エンコーダは、例えばモーターシャフト1411の回転を測定し、かつピニオンギア1412の大きさ及び構成に基づき棚部1413の近位方向及び/又は遠位方向に移動を推定することができる。
【0126】
いずれにせよ、外科用器具1400のコンピューターは、棚部1413の予測される位置と実際の位置との間に及びこれに対応して、切断部材1392の予測される位置と実際の位置との間に差異が存在するかどうかを判断するため、モーター1410に送信される出力命令とエンコーダセンサー1415から受信される入力信号を比較するように構成され得る。例として、
図145は、コンピューターが検出し得るもの、すなわち棚部1413がデータム停止部1398の方に後退していることを指示する第1範囲1416aと、切断部材1392がデータム停止部1398と接触し、並びに/又は例えばデータム停止部1398及び/若しくは切断部材1392の変形のために僅かにのみ動いている第2範囲1416bとのグラフを提供する。
図145を参照し、外科用器具1400のコンピューターは、線1417によって表される、モーター1410に提供される命令又は出力に基づく棚部1413の推定される移動と、線1418によって表されるエンコーダセンサー1415の入力に基づく棚部1413の検出される移動を比較することができ、棚部1413の推定される移動と実際の移動との間に十分な差異が存在する場合、コンピューターは電源をモーター1410から動作可能に分離するか、及び/又は別の方法でモーター1410がピニオン1412を回転させるのを停止するよう命令することができる。このような点において、外科用器具1400のコンピューターは、棚部1413及び切断部材1392の位置を「データム位置」にあるものとして記録することができる。様々な実施形態において、コンピューターはメモリ記憶、例えば、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)チップを含むことができ、これは、このような情報及び/又は外科用器具の動作中の他のいずれかの点における棚部1413及び切断部材1392の位置に関する他のいずれかの情報を記憶するように構成され得る。
【0127】
切断部材1392が、一度データム停止部1398と接触すると、コンピューターは、棚部1413を遠位方向、すなわち方向Dに前進させるために、モーター1410がピニオンギア1412を反対方向に回転させるよう指示することができる。少なくとも一実施形態において、コンピューターは、ピニオンギア1412を反対方向に回転させるために、モーター1410に適用される電圧の極性を反対にすることができる。いずれにせよ、コンピューターは、切断部材1392をデータム停止部1398に対して所定の又は設定された距離にわたって前進させるようにモーター1410に指示することができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、コンピューターは、所定の又は設定された電圧及び/又は電流が、所定の又は設定された持続時間にわたって、電源からモーター1410に供給されることを可能にすることができ、これは様々な状況において、切断部材1392を所定の距離にわたって前進させることができる。いくつかの実施形態において、モーター1410に供給される電圧及び/又は電流の例えば、規模及び/又は持続時間は、コンピューターに供給されるフィードバックに基づいて調節され得る。上記に加えて少なくとも一実施形態において、エンコーダセンサー1415は、棚部1413の実際の、又は少なくとも知覚される変位及び位置をコンピューターに中継するように構成されてもよく、それによってコンピューターは棚部1413の実際の位置を、その予測される位置と比較し、及びこれに応じてナイフ縁部1396の実際の位置及び予測される位置を比較することができる。コンピューターが、例えば、ナイフ縁部1396の位置がその推定される位置よりも遅れていると判断する場合、コンピューターは、ナイフ縁部1396がその予測される位置に追いつくか、又は少なくとも実質的にそれに近づくように、モーター1410に供給される電力の持続時間及び/又は規模を増加させることができる。あるいは、コンピューターが、ナイフ縁部1396の位置がその推定される位置よりも進んでいると判断する場合、コンピューターは、ナイフ縁部1396が、その予測される位置を超えないか、又は少なくとも実質的に超えないように、モーター1410に供給される電力の持続時間を縮めるか、及び/又は規模を低減させることができる。
【0128】
上記に加え、様々な実施形態において、切断部材1392がデータム停止部1398に対して前進する所定の又は設定された距離は、エンドエフェクタ1306の、もしあるとして、関節運動の角度にかかわらず同じであるか、又は少なくとも実質的に同じ距離であり得る。様々な実施形態において、結果として、ナイフ縁部1396は、端部データム1386よりも手前の同じ又は少なくとも実質的に同じ位置で停止し得る。読者が留意するべく、
図138及び
図143を参照し、データム停止部1398及び端部データム1386は両方とも、外科用器具の関節運動継手に対して遠位方向に位置付けられ、結果として関節運動継手構成要素、例えば案内部材1370の潜在的な移動は、上記のように、データム1386及び1398の相対的配置に影響しないことがある。少なくとも1つの代表的な実施形態において、データム停止部1398は、エンドエフェクタ1306のステープルカートリッジチャネル内に位置付けられもよく、端部データム1398は、上記のようにステープルカートリッジチャネル内に位置付けられたステープルカートリッジ1380のいくつかの機構によって決定され得る。いくつかの他の実施形態において、データム停止部1398及び端部データム1386は両方ともステープルカートリッジの機構によって画定されてもよく、いくつかの実施形態において、データム1398及び1386は、例えばステープルカートリッジチャネルの機構によって画定されてもよい。いずれにせよ、切断部材1392がデータム停止部1398に対して位置付けられ、その後、所定の距離にわたって遠位方向に前進させられるとき、切断部材1392及びナイフ縁部1396は、端部データム1386に対して確実に又は少なくとも実質的に確実に位置付けられてもよい。
【0129】
様々な実施形態において、ここで
図144を参照し、発射ロッド1466と、駆動バー1390の近位端との間の相互接続は、その間の相対的な移動を可能にする場合がある。少なくとも一実施形態において、駆動バー1390の駆動バー部分1391は、そこから付随するフランジ又はタブ1369を含んでもよく、これは例えば、発射ロッド1466のスロット又は溝1467内に位置付けられてもよい。
図144に例示されるように、スロット1467の幅W2は、タブ1369の幅W1よりも広い場合があり、それによってタブ1369は、スロット1467内で例えば近位方向及び/又は遠位方向に摺動し得る。いくつかの実施形態において、結果としてタブ1369の側部1369p及び1369dと、スロット1467の側部1467p及び1467dとの間に1つ以上の空隙が存在してもよい。様々な状況において、このような空隙は、駆動バー1390が望ましくないほど座屈する可能性及び/又は駆動バー1390がエンドエフェクタ1306の関節運動に望ましくないほど抵抗する可能性を防ぐか、又は少なくとも低減するように、発射ロッド1466と駆動バー1390との間の少なくともいくらかの相対的な移動を可能にすることにより、例えば、エンドエフェクタ1306の関節運動を促進することがある。より具体的に、少なくともいくつかの状況において、駆動バー1390は、エンドエフェクタ1306の関節運動中に近位方向に動かされてもよく、少なくとも一実施形態において、スロット1467は、駆動バー1390のこのような近位方向の移動に適合するような大きさであり、そのように構成され得る。上記で更に説明されたように、駆動バー1390が近位方向に動く距離は、エンドエフェクタ1306の関節運動の度合いに正比例してもよく、すなわち、エンドエフェクタ1306のより大きな関節運動は、駆動バー1390の更なる近位方向への移動(
図146b)となることができ、これに対応してエンドエフェクタ1306のより小さな関節運動は、より少ない近位方向への移動(
図146a)となることができる。少なくとも一実施形態において、スロット1467のW2は、タブ1369の近位側部1369pが、スロット1467の近位壁部1467pと接触しないようなものである。いずれにせよ、様々な実施形態において、上記の外科用器具1400の発射駆動装置は、切断部材1392を端部データム1386に対して望ましい位置に位置付けるために、例えば、タブ1369とスロット1467との間のいずれかの空隙を補うか、又は占めることがある。
【0130】
上記の実施形態のいくつかに従う外科用器具の代表的な操作手順がここで提供される。使用中、外科医は、手術部位の内部の組織に対して、エンドエフェクタ1306を位置付け、エンドエフェクタ1306が、シャフト1304に対して枢動するように、シャフト1304の軸に沿って遠位方向に力を適用することにより、エンドエフェクタ1306を固定解除し、エンドエフェクタ1306を関節運動させることができる。一度、エンドエフェクタ1306が好適に関節運動されると、エンドエフェクタ1306は適所に固定され得、エンドエフェクタ1306は、組織がステープルカートリッジ1380とアンビル1312の中間に位置付けられるように位置付けることができ、アンビル1312は組織をクランピングするために閉ざされ得る。エンドエフェクタ1306の関節運動の結果として、以下でより詳細に記載されるように、駆動バー1390は近位方向に動くことができ、かつ結果として、タブ1369の側部1369dとスロット1467の側部1467dとの間に空隙が生じ得る。一度外科医が、閉じたエンドエフェクタ1306の内部の組織の位置付けに満足すると、外科医は、発射スイッチ又はトリガーを活性化することができ、これは外科用器具のコンピューターによって検出され得る。上記のように、コンピューターは、モーター1410に対し、棚部1413を近位方向に後退させるように指示することができる。様々な状況において、コンピューターは、モーター1410に供給される電力を制限し、棚部1413をゆっくりと引くために、パルス幅変調を利用することができる。棚部1413が近位方向に動くとき、棚部1413は、発射ロッド1466を近位方向に引くことができ、それによって、スロット1467の側部1467dは、タブ1369の側部1369dと接触し、結果として側部1467dと側部1369dとの間の空隙が排除され得る。一度、側部1467dが側部1369dと接触すると、棚部1413及び発射ロッド1466は、切断部材1392がデータム停止部1398と接触するまで、切断部材1392を近位方向に引くことができる。様々な実施形態において、モーター1410に適用されるパルス幅変調は、モーター1410によって棚部1413に適用される力が一定の、最大又はピーク力、例えば、およそ133.4N(30lbf)及び/又は177.9N(40lbf)を超えないように較正され得る。このような最大力を設定することにより、少なくとも一実施形態において、例えば棚部1413、発射ロッド1466、駆動バー1390及び切断部材1392に対する損傷が回避され得る。いずれにせよ、上記の外科用器具のエンコーダシステム及びコンピューターが、切断部材1392がデータム停止部1398に接触するときを感知することができ、モーター1410に供給される電力が切断され得る。上記に加え、いくつかの実施形態において、エンコーダシステム及びコンピュータは、切断部材1392がデータム停止部1398の方に自由に動いているどうか、又は切断部材1392が停止データム1398と接触したかどうか、並びにいくつかの構成要素、例えば停止データム1398及び切断部材1392が、弾性的変形又は塑性的変形の少なくともいずれかを開始したことを判断することができる。この基準位置において、切断部材1392はデータム停止部1398(
図143)と接触し、スロット1467の側部1467pとタブ1369の側部1369pとの間に空隙1469が存在する。様々な実施形態において、コンピューターは、モーター1410に対し、棚部1413を遠位方向Dに前進させるように指示することができ、それによってスロット1467の側部1467pが、タブ1369の側部1369pと接触する。少なくとも1つのこのような実施形態において、棚部1413は、空隙1469を排除するために、規定の又は設定された距離、例えばおよそ0.38cm(0.15”)、並びに、場合により、空隙1469が排除されたことを確実にするために及び少なくとも一実施形態において、切断部材1392が例えばデータム停止部1398と少なくとも僅かに断続的な接触を有することを確実にするため、追加的な距離、例えばおよそ0.064cm(0.025”)にわたり遠位方向に前進することができる。この新しい位置は、コンピューターによって、更に別の基準位置として記録することができ、「ホーム」位置と称される場合がある。様々な実施形態において、モーター1410は、切断部材1392の移動をホーム位置において止めるか、及び/又は切断部材1392を、その所定の距離にわたって連続的な方法で遠位方向に動かし続けることができる。上記のように、棚部1413及び切断部材1392は、エンドエフェクタ1306の、もしあるとして、関節運動角度にかかわらず、切断部材1392のデータム停止部1398及び/又はホーム位置に対し、同じ距離にわたって遠位方向に移動し得る。したがって、その切断部材1392及びナイフ縁部1396は、例えば、ナイフスロット1383の端部データム1398及び/又は遠位端1384に対して、同じ最終遠位へと動かされ得る。いずれにせよ、切断部材1392がその最遠位に動かされた後、コンピューターは、モーター1410に対し、アンビル1312が再び開き得るように、棚部1413及び切断部材1392を近位方向に後退させるように指示することができる。いくつかの実施形態において、例えば外科用器具の発射スイッチ又はトリガーは、コンピューターがモーター1410に対して切断部材1392をその最終遠位の手前で停止するように指示するよう、操作され得る。
【0131】
上記のように様々な実施形態において、ステープルカートリッジチャネル又はステープルカートリッジ1380の近位端において、データム停止部1398に対する切断部材1392の位置は、上記の方法により判断又は試験され得る。いくつかの実施形態において、別のデータム、例えばステープルカートリッジチャネル及び/又はステープルカートリッジ1380の遠位端におけるデータムに対する切断部材1392の位置が、決定又は試験され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、データム1398とステープルカートリッジチャネルの遠位端との間の距離は、切断部材1392を例えばデータム停止部1398及び/又はホーム位置から、切断部材1392がステープルカートリッジチャネルの遠位端と接触するまで、遠位方向に前進させることによって決定され得る。一度、この基準位置に来ると、コンピューターはこの位置をメモリに保存し、このような情報に基づき、切断部材1392の可能な最大切断長さを算出し、使用中に切断部材1392が移動するために望ましい所定の又は設定された距離を調節することができる。このような試験は、例えば、ステープルカートリッジがステープルカートリッジチャネル内に位置付けられる前に、かつエンドエフェクタが患者の内部に位置付けられる前に実行され得る。
【0132】
上記のように、外科用器具は、外科用器具のシャフトに対して関節運動可能なエンドエフェクタを含むことができる。また、上記のように、エンドエフェクタは、シャフトに対する位置に選択的に固定され得る。ここで
図147及び
図148を参照し、外科用器具は、枢動部1502を中心に関節運動し得るエンドエフェクタ固定部材1500を含む、エンドエフェクタを含み得る。エンドエフェクタ固定部材300と同様に、エンドエフェクタ固定部材1500は、固定部材1500の外辺部の周囲に位置付けられた複数の歯1512及び複数の凹部1514を含んでもよく、固定部材1500は、エンドエフェクタが関節運動するときに枢動部1502を中心に回転し得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、各凹部1514は2つの歯1512の中間に位置付けられ得る。様々な実施形態において、外科用器具は、固定部材1538を更に含んでもよく、これは、エンドエフェクタ固定部材1500の凹部1514の1つへと挿入されるように構成された歯1536を含むことができる。使用中、固定部材1500を含むエンドエフェクタが望ましい位置に回転されることを可能にするため、歯1536は凹部1514から係合離脱され得、固定部1538は、その後、歯1536が凹部1514に挿入されこれと係合するように、遠位方向に前進し得る。いくつかの状況において、固定部1538が遠位方向に前進するとき、固定歯1536は、凹部1514と位置合わせされなくてもよい。いくつかの実施形態において、固定歯1536及び/又はエンドエフェクタ固定歯1512は、1つ以上の面取りした又は角度を有する表面を含んでもよく、これは、エンドエフェクタ固定部材1500を、凹部1514が固定歯1536と位置合わせされる位置へと僅かに回転させるか、又は割送りさせるように構成され得る。
【0133】
本明細書に記載されている装置は、1回の使用の後に廃棄されるように設計することができ、又は、これらは複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整されることができる。再調整は、装置の解体工程、これに続く洗浄工程、又は特定部品の交換工程、及びその後の再組立工程の、任意の組み合わせを含むことができる。特に、装置は解体することができ、装置の任意の数の部品又は構成要素は、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外すことができる。特定の構成要素の洗浄及び/又は交換の際に、装置は、機能の再調整時に、又は外科手術直前に手術チームにより、その後の使用のために再組立することができる。当業者であれば、装置の再調整において、分解、洗浄/取り替え、及び再組み立てのための多様な技術が利用可能であることは理解されるであろう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て、本出願の範囲内にある。
【0134】
本明細書に記載した本発明は、手術前に加工処理されることが好ましい。まず新品又は使用済みの器具を入手し、必要に応じてクリーニングを行う。次に、器具を滅菌することができる。滅菌法の1つでは、この器具をプラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖かつ密閉された容器に入れる。次いで容器及び器具を、γ線、X線又は高エネルギー電子などの容器を貫通することができる放射線場の中に配置する。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は、それが医療施設内で開封されるまで、器具を無菌に保つ。
【0135】
本発明は例示的な設計を有するものとして記載されたが、本発明は本開示の趣旨及び範囲内で更に修正され得る。本出願はしたがって、その一般原則を使用した本発明のあらゆるバリエーション、用途又は適応を包含することを意図する。更に、本出願は、本発明が関連する当該技術分野における既知の又は慣用の実施方法に属する本開示からの逸脱を包含することを意図する。
【0136】
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラーであって、
内部に取り出し可能に収容されたステープルを含むステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルであって、前記チャネルは、
遠位端、
近位部分及び
停止部を含む、チャネルと、
前記ステープルカートリッジから放出されるステープルを変形させるように構成されたアンビルであって、前記アンビルは遠位端及び近位部分を含み、前記アンビルの前記近位部分は前記チャネルの前記近位部分に枢動可能に連結され、前記アンビルは開放位置と閉鎖位置との間で回転可能である、アンビルと、
第1位置と第2位置との間で可動のクロージャ部材であって、前記クロージャ部材は、前記クロージャ部材が前記第1位置と前記第2位置との間で動かされるときに、前記アンビルを前記開放位置と前記閉鎖位置との間で動かすように構成され、前記クロージャ部材は、
本体、
前記本体から第1距離にわたって前記チャネルの前記遠位端の方に延びる第1カム部分であって、前記第1カム部分は、前記クロージャ部材が前記第2位置にあるときに、少なくとも部分的に前記アンビルの周囲に位置付けられるように構成される、第1カム部分及び
前記本体から第2距離にわたって前記チャネルの前記遠位端の方に延びる第2カム部分であって、前記第1距離は前記第2距離よりも大きく、前記第2カム部分は、前記クロージャ部材が前記第2位置にあるときに、少なくとも部分的に前記チャネルの周囲にかつ前記停止部に隣接するように位置付けられるように構成される、第2カム部分を含む、クロージャ部材と、を含む、外科用ステープラー。
(2) ハンドル、トリガー、並びに前記トリガー及び前記クロージャ部材と動作可能に連結された駆動部材を更に含み、前記トリガーの作動が前記クロージャ部材を前記第1位置と前記第2位置との間で動かすように構成される、実施態様1に記載の外科用ステープラー。
(3) 前記ステープルカートリッジを更に含む、実施態様1に記載の外科用ステープラー。
(4) 前記アンビルが弓状の外側表面を含み、前記第1カム部分が前記弓状の外側表面上を摺動するように構成された弓状の内側部分を含む、実施態様1に記載の外科用ステープラー。
(5) 前記チャネルが弓状の外側表面を含み、前記第2カム部分が前記チャネルの前記弓状の外側表面上を摺動するように構成された弓状の内側部分を含む、実施態様4に記載の外科用ステープラー。
(6) 外科用器具であって、
駆動バー及び第1案内スロットを含むシャフトであって、前記第1案内スロットは前記駆動バーの少なくとも一部を受容するように構成される、シャフトと、
枢動継手を中心に前記シャフトに枢動可能に連結されたエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは前記枢動継手を中心に第1方向及び第2方向に回転可能であり、前記エンドエフェクタは、
ステープルカートリッジを受容するように構成されたステープルカートリッジ取り付け部分、
前記駆動バーの少なくとも一部を受容するように構成された第2案内スロット、
前記第2案内スロットの第1側部に位置付けられた第1凹部及び
前記第2案内スロットの第2側部に位置付けられた第2凹部を含む、エンドエフェクタと、
前記シャフト及び前記エンドエフェクタと独立して動くように構成された案内部材であって、前記案内部材は、
前記駆動バーの少なくとも一部を受容するように構成された第3案内スロット、
前記第3案内スロットの第1側部に位置付けられた第1留め具であって、前記第1留め具は、前記エンドエフェクタが前記第1方向に回転するときに、前記エンドエフェクタの前記第1凹部に受容されるように構成される、第1留め具及び
前記第3案内スロットの第2側部に位置付けられた第2留め具であって、前記第2留め具は、前記エンドエフェクタが前記第2方向に回転するときに、前記エンドエフェクタの前記第2凹部に受容されるように構成される、第2留め具を含む、案内部材と、を含む、外科用器具。
(7) 前記案内部材がそこから延びるボスを更に含み、前記エンドエフェクタが前記ボスを受容するように構成されたボススロットを更に含み、前記ボススロットは、前記ボス及び前記案内部材の前記エンドエフェクタに対する移動を制限するように構成された側壁を含む、実施態様6に記載の外科用器具。
(8) 前記ボスは、前記第1留め具が前記第1凹部に位置付けられるか、又は前記第2留め具が前記第2凹部に位置付けられるときに、前記側壁と係合するように構成される、実施態様7に記載の外科用器具。
(9) 前記案内部材がそこから延びる第2ボスを更に含み、前記シャフトが、前記第2ボスを受容するように構成された第2ボススロットを更に含み、前記第2ボススロットが、前記第2ボス及び前記案内部材の前記シャフトに対する移動を制限するように構成された第2側壁を含む、実施態様7に記載の外科用器具。
(10) 前記第1凹部は、前記エンドエフェクタが前記第1方向に回転するときに、前記第1留め具と係合し、前記案内部材を前記第1方向に回転させるように構成された第1側壁を含み、前記第2凹部は、前記エンドエフェクタが前記第2方向に回転するときに、前記第2留め具と係合して前記案内部材を前記第2方向に回転させるように構成された第2側壁を含む、実施態様6の記載の外科用器具。
【0137】
(11) 外科用器具であって、
駆動バー及び第1案内スロットを含むシャフトであって、前記第1案内スロットは前記駆動バーの少なくとも一部を受容するように構成される、シャフトと、
枢動継手を中心に前記シャフトに枢動可能に連結されたエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは前記枢動継手を中心に第1方向及び第2方向に回転可能であり、前記エンドエフェクタは、ステープルカートリッジを受容するように構成されたステープルカートリッジ取り付け部分を含む、エンドエフェクタと、
前記シャフト及び前記エンドエフェクタと独立して動くように構成された案内部材であって、前記案内部材は、
前記駆動バーの少なくとも一部を受容するように構成された第2案内スロット及び
突起部を含む、案内部材と、を含み、前記シャフトは前記突起部を受容するように構成された凹部を含み、前記エンドエフェクタは、前記エンドエフェクタが前記第1方向又は前記第2方向に動かされたときに、前記案内部材を前記シャフトの方に押し、前記突起部を前記凹部に位置付けるように構成され、前記凹部は前記突起部の前記凹部及び前記シャフトに対する移動を制限するように構成された側壁を含む、外科用器具。
(12) 前記案内部材がそこから延びるボスを更に含み、前記シャフトが前記ボスを受容するように構成されたボススロットを更に含み、前記ボススロットが前記ボス及び前記案内部材の前記シャフトに対する移動を制限するように構成された側壁を含む、実施態様11に記載の外科用器具。
(13) 前記エンドエフェクタが、
前記駆動バーの少なくとも一部を受容するように構成された第3案内スロットと、
前記第2案内スロットの第1側部に位置付けられた第1凹部と、
前記第2案内スロットの第2側部に位置付けられた第2凹部と、を更に含み、前記案内部材が、
前記第3案内スロットの第1側部に位置付けられた第1留め具であって、前記第1留め具は、前記エンドエフェクタが前記第1方向に回転するときに、前記エンドエフェクタの前記第1凹部に受容されるように構成される、第1留め具及び
前記第3案内スロットの第2側部に位置付けられた第2留め具であって、前記第2留め具は、前記エンドエフェクタが前記第2方向に回転するときに、前記エンドエフェクタの前記第2凹部に受容されるように構成される、第2留め具を更に含む、実施態様11に記載の外科用器具。
(14) 前記案内部材がそこから延びる第2ボスを更に含み、前記エンドエフェクタが、前記第2ボスを受容するように構成された第2ボススロットを更に含み、前記第2ボススロットが、前記第2ボス及び前記案内部材の前記エンドエフェクタに対する移動を制限するように構成された第2側壁を含む、実施態様13に記載の外科用器具。
(15) 前記第2ボスは、前記第1留め具が前記第1凹部に位置付けられるか、又は前記第2留め具が前記第2凹部に位置付けられるときに、前記第2側壁と係合するように構成される、実施態様14に記載の外科用器具。