(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記PTPシートを収容可能な収容空間、前記収容空間に連通し上方側に開口する上方側開口部、及び、前記収容空間に連通し下方側に開口する下方側開口部を有する収容手段を備え、
前記収容手段は、前記孔部に挿通され、前記第1空間から前記第2空間に亘って設けられ、
前記第1搬送手段により搬送された前記PTPシートが前記上方側開口部へと投入されるとともに、前記下方側開口部を通って落下し、前記第2搬送手段上に載置されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のPTP包装機。
前記PTPシートは、前記収容空間への収容時から前記第2搬送手段による搬送時まで、前記ポケット部が常に下方に向くように配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載のPTP包装機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記手法では、ほぼ水平に延びる経路に沿って、PTP包装機からカバー外に位置するウェイトチェッカや検査コンベア等にPTPシートが搬送される。そのため、前記カバーのPTPシート搬出口から吹き出す風により、カバー外へ搬出されたPTPシートがあおられてしまい、PTPシートを安定した状態で搬送することができないおそれがある。これに対し、PTPシートの安定的な搬送を図るべく、前記搬出口の開口面積を増大させたり、カバー内への送風量を低減させたりすることで、前記搬出口からの風量を低下させることが考えられる。しかしながら、この場合には、カバー内の空間における清浄性が損なわれてしまうおそれがある。
【0007】
さらに、PTPシートは、通常、コンベアやコンベアに取付けられた爪など往復移動可能な搬出手段によって、カバー内の第1空間(クリーンゾーン)からカバー外の第2空間(一般ゾーン)へと搬出されるが、上記手法において、搬出手段は、クリーンゾーンと一般ゾーンとに亘って設けられることとなる。従って、搬出手段が一般ゾーンからクリーンゾーンへと戻る際に、搬出手段に付着した粉塵がクリーンゾーンへと持ち込まれてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、充填手段等の設けられた第1空間から搬出されたPTPシートを安定した状態で搬送することができるとともに、第1空間に対する粉塵の侵入をより確実に防止することができるPTP包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
【0010】
手段1.帯状の容器フィルムに対し所定の物品を収容するためのポケット部を形成するポケット部形成手段と、
前記容器フィルムに形成された前記ポケット部に前記物品を充填する充填手段と、
前記ポケット部に前記物品が収容された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにカバーフィルムを取着する取着手段と、
前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着されてなる帯状のPTPフィルムをPTPシート単位に打抜く打抜手段と、
打抜かれて得られた前記PTPシートを搬送する第1搬送手段と、
前記PTPシートの搬送経路に沿った前記第1搬送手段の下流に設けられ、前記PTPシートを搬送する第2搬送手段とを備え、
前記ポケット部形成手段、前記充填手段、前記取着手段、前記打抜手段、及び、前記第1搬送手段が配置され、大気圧以上の正圧下とされる第1空間と、
前記第2搬送手段が配置されるとともに、前記第1空間の外部に位置し、前記第1空間の気圧よりも低圧とされた第2空間とが設けられたPTP包装機であって、
前記PTPシートが通過可能な孔部を有するとともに、前記第1空間及び前記第2空間を分離する仕切り部を備え、
前記第1搬送手段により搬送された前記PTPシートを、前記孔部を通過させて前記第2搬送手段上へと落下させることにより、前記第1空間から前記第2空間へと前記PTPシートが搬出されるように構成したことを特徴とするPTP包装機。
【0011】
上記手段1によれば、孔部を通過させてPTPシートを落下させることにより、第1空間(クリーンゾーン)から第2空間(一般ゾーン)へとPTPシートが搬出される。すなわち、PTPシートの搬出は、第1空間から第2空間へと一方通行で行われる。従って、(搬出手段によって)第2空間から第1空間へと粉塵が持ち込まれてしまうことがなくなり、第1空間に対する粉塵の侵入をより確実に防止することができる。
【0012】
さらに、上記手段1によれば、第1空間内は正圧とされ、第2空間内は第1空間の気圧よりも低圧とされている。そのため、孔部から第2空間へと吹き出す風は下方側に向けて吹き、第2搬送手段上のPTPシートには、側方からではなく、上方から風が吹くこととなる。従って、前記風によって、PTPシートは第2搬送手段へと押さえつけられることとなる。その結果、第2搬送手段による搬送時において、PTPシートが風であおられてしまうことを効果的に抑制でき、PTPシートを安定した状態で搬送することができる。すなわち、従来においてPTPシートの搬送の不安定化を招いていた風を利用して、PTPシートの安定的な搬送を図ることができる。
【0013】
手段2.前記PTPシートを収容可能な収容空間、前記収容空間に連通し上方側に開口する上方側開口部、及び、前記収容空間に連通し下方側に開口する下方側開口部を有する収容手段を備え、
前記収容手段は、前記孔部に挿通され、前記第1空間から前記第2空間に亘って設けられ、
前記第1搬送手段により搬送された前記PTPシートが前記上方側開口部へと投入されるとともに、前記下方側開口部を通って落下し、前記第2搬送手段上に載置されるように構成したことを特徴とする手段1に記載のPTP包装機。
【0014】
上記手段2によれば、収容空間を下降するPTPシートにより、孔部における通風面積を低減させることができる。これにより、孔部から第2空間へと吹き出す風量をより小さくすることができ、PTPシートをより安定した状態で搬送することができる。
【0015】
手段3.前記収容手段は、前記収容空間内において前記PTPシートを積み上げた状態で収容可能であり、
前記上方側開口部へと投入された前記PTPシートが前記収容空間にて積み上げられるとともに、前記積み上げられた前記PTPシートのうち最も下に位置するものから、順次前記下方側開口部を通って、前記第2搬送手段上に落下させられるように構成したことを特徴とする手段2に記載のPTP包装機。
【0016】
上記手段3によれば、孔部に設けられた収容空間においてPTPシートが積上げられるため、積上げられたPTPシートにより、孔部における通風面積をより一層低減させることができる。その結果、孔部から第2空間へと吹き出す風量を一層低減させることができ、PTPシートをより一層安定した状態で搬送することができる。
【0017】
また、積上げられたPTPシートのうち最も下に位置するものから順次第2搬送手段へと落下するため、PTPシートの落下距離を小さくすることができる。その結果、落下時にPTPシートに加わる衝撃を低減させることができ、衝撃等による不具合(例えば、PTPシートが第2搬送手段上において所期の位置からずれた位置に配置されてしまうこと等)をより確実に防止することができる。
【0018】
手段4.前記PTPシートは、前記収容空間への収容時から前記第2搬送手段による搬送時まで、前記ポケット部が常に下方に向くように配置されることを特徴とする手段2又は3に記載のPTP包装機。
【0019】
上記手段4によれば、収容空間への収容時から第2搬送手段による搬送時まで、PTPシートは、そのポケット部が常に下方を向く。そのため、PTPシートの上面は平坦面となり、風を受けやすい状態となる。これにより、収容手段に引っ掛かる等して、収容空間に落下していないPTPシートが存在した場合であっても、風によりPTPシートを収容空間へと強制的に下降させることができる。その結果、収容空間において、PTPシートをより確実に正常な状態で収容することができる。
【0020】
さらに、上記手段4によれば、PTPシートの上面が平坦面となるため、第2搬送手段上のPTPシートを、前記風によって一層確実に第2搬送手段へと押さえつけることができる。従って、PTPシートをさらに安定した状態で搬送することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1(a),(b)に示すように、PTPシート1は、複数の突起状のポケット部2を備えた容器フィルム3と、ポケット部2を塞ぐようにして容器フィルム3に取着された平坦状のカバーフィルム4とを有している。また、PTPシート1は、平面視略矩形状に形成されており、シート長手方向に沿って配列された複数のポケット部2からなるポケット列が、シート短手方向に複数列形成されている。そして、ポケット部2には、物品としての錠剤5が1つずつ収容されている。
【0023】
容器フィルム3は、透明又は半透明の材料(例えば、無延伸ポリプロピレン等)により構成されている。また、カバーフィルム4は、不透明材料〔例えば、アルミニウムや、PP(ポリプロピレン)等よりなるシーラントが塗布されたアルミニウム箔等〕により構成されている。
【0024】
さらに、容器フィルム3には、例えば2つのポケット部2が含まれたペア小片に切り離すことができるように複数の横スリット6が形成されている。また、PTPシート1には、ロットナンバー等の識別情報を示す刻印7が付されている。
【0025】
次に、PTP包装機(ブリスタ包装機)10の概略構成について、
図2を参照して説明する。
図2は、PTP包装機10の概略構成を示す正面模式図である。PTP包装機10は、PTPシート1を製造する第1装置20と、製造されたPTPシート1を搬送し、箱詰めする第2装置40とを備えている。
【0026】
まず、第1装置20について説明する。第1装置20(PTP包装機10)左端部のスプールゾーンには、帯状の容器フィルム3がロール状に巻回されてなる容器フィルム原反3aや、予備の容器フィルム原反3b,3c,3d、容器フィルム原反3aと予備の容器フィルム原反3b等との接続作業を行うフィルム自動継ぎ機構21Aなどが設けられている。そして、当該スプールゾーンから下流側のポケット成形ゾーンへと容器フィルム3が間欠的に繰り出し搬送される。
【0027】
第1装置20右端部のスプールゾーンには、帯状のカバーフィルム4がロール状に巻回されてなるカバーフィルム原反4aや、予備のカバーフィルム原反4b、カバーフィルム原反4aと予備のカバーフィルム原反4bとの接続作業を行うフィルム自動継ぎ機構21Bなどが設けられている。そして、当該スプールゾーンから下流側のシールゾーンへとカバーフィルム4が連続的に繰り出し搬送される。
【0028】
ポケット成形ゾーンには、容器フィルム3の搬送経路に沿って順に、ポケット部形成手段としてのポケット部形成装置22が設けられている。ポケット部形成装置22は、加熱装置22A及び成形金型装置22Bを備えている。
【0029】
加熱装置22Aは、容器フィルム3を部分的に加熱し、軟化させる。成形金型装置22Bは、ポケット部2の形状に対応する金型を備えており、当該金型により、加熱・軟化状態にある容器フィルム3を変形させることで、容器フィルム3にポケット部2を形成する。尚、ポケット部2の形成は、容器フィルム3の搬送動作間のインターバルに行われる。
【0030】
ポケット部2が形成された容器フィルム3は、ポケット成形ゾーンから、充填手段としての充填装置23を備える充填ゾーン、外観検査装置24を備える検査ゾーン、取着手段としてのシール装置25を備えるシールゾーンへとこの順序で順次搬送される。
【0031】
充填装置23は、例えばロータリドラムを備えており、容器フィルム3に形成されたポケット部2に対して錠剤5を自動的に充填する。
【0032】
外観検査装置24は、錠剤5が各ポケット部2に確実に充填されているか否か、また、錠剤5の欠け、ひび等の外観異常の有無、異物混入の有無等の検査を行う。尚、外観検査装置24によって不良品判定された場合、図示しない不良シート排出機構に不良品信号が送られ、不良品判定となったPTPシート1は、不良シート排出機構によって別途排出され、図示しない不良品ホッパに移送される。
【0033】
シール装置25は、フィルム受けロール25Aと、加熱ロール25Bとを備えており、フィルム受けロール25Aに加熱ロール25Bが圧接可能に構成されている。そして、容器フィルム3及びカバーフィルム4が、両ロール25A,25B間に送り込まれ、両ロール25A,25B間を加熱圧接状態で通過することで、容器フィルム3にカバーフィルム4が貼着される。これにより、錠剤5が各ポケット部2に充填された帯状のPTPフィルム8が得られる。尚、加熱ロール25Bの表面には、シール用の網目状の凸条が形成されており、これが容器フィルム3等に強く圧接することで、強固なシールが実現されるようになっている。
【0034】
次いで、得られたPTPフィルム8がシート成形ゾーンへと移送される。シート成形ゾーンには、PTPフィルム8の搬送経路に沿って順に、刻印装置26、スリット成形装置27、及び、打抜手段としてのシート打抜装置28が設けられている。
【0035】
刻印装置26は、PTPフィルム8の所定位置に前記刻印7を付し、スリット成形装置27は、PTPフィルム8の所定位置に前記横スリット6を形成する。また、シート打抜装置28は、PTPフィルム8をPTPシート1単位に打抜く。シート打抜装置28から落下する端材は、シート打抜装置28の下流側に設けられたスクラップ用ホッパ(図示せず)に貯留される。
【0036】
さらに、打抜かれたPTPシート1は、PTPシート積み上げ装置29によって積み上げられる。PTPシート積み上げ装置29は、吸着レール30と、第1搬送手段としての第1搬送装置31と、収容手段としてのシート収容装置32とを備えている。
【0037】
吸着レール30は、シート打抜装置28の上方に設けられている。そして、打抜かれたPTPシート1は、その上面が吸着レール30によって吸着されるように構成されている。
【0038】
第1搬送装置31は、コンベア31Aと、当該コンベア31Aの外周に設けられた複数のコンベア爪31Bと、搬送台31Cとを備えている。コンベア31Aは、環状の移動経路に沿って連続的に移動するように構成されている。コンベア爪31Bは、コンベア31Aの移動に伴い移動するようになっており、コンベア31の移動によりPTPシート1を押して搬送する。搬送台31Cは、吸着レール30の終端直前からシート収容装置32まで延びており、コンベア31Bの移動方向に沿って延びる一対のレールにより構成されている。PTPシート1は、コンベア爪31Bによって、当初は吸着レール30に吸着された状態で搬送され、次いで、
図3及び
図4に示すように、搬送台31C上に載置された状態でシート収容装置32へと搬送される。
【0039】
シート収容装置32は、
図5に示すように、複数の柱部32Aと、支持部32Bと、下限位置センサ32Cと、上限位置センサ32Dとを備えている。
【0040】
柱部32Aは、鉛直方向に延びるとともに、複数設けられている。また、柱部32Aは、それぞれ水平方向に沿った断面においてL字状をなし、平面視した際に、矩形の角部に相当する位置に配置されている。そして、支持部32Bよりも下方位置には、柱部32Aによって画された、複数のPTPシート1を水平に積上げた状態で収容可能な直方体状の収容空間32Sが形成されている。また、収容空間32Sの上方には、上方に向けて開口する上方側開口部32P1が設けられている。上方側開口部32P1は、水平状態のPTPシート1を通過可能な形状とされており、コンベア爪31Bにより搬送されたPTPシート1は、上方側開口部32P1へと投入される(
図4参照)。
【0041】
支持部32Bは、前記上方側開口部32P1の近傍において収容空間32Sの上部に設けられており、
図6に示すように、支持部32Bによって、上方側開口部32P1へと投入されたPTPシート1が一時的に支持されるように構成されている。また、支持部32Bは、第1支持部32B1と、第2支持部32B2とを備えている。
【0042】
第1支持部32B1は、柱部32Aに対して移動不能の状態で設けられている。一方で、第2支持部32B2は、図示しない作動手段により、第1支持部32B1に対し接離方向に移動可能とされている。そして、両支持部32B1,32B2によりPTPシート1を支持した状態において、
図7に示すように、第2支持部32B2が第1支持部32B1から離間することで、第2支持部32B1によるPTPシート1の支持が解除される。これにより、PTPシート1は、ポケット部5が下方を向いた状態で収容空間32Sを落下する。尚、PTPシート1の落下時には、PTPシート1の外周の短辺部のうち、第2支持部32B2に支持されていた短辺部が第1支持部32B1に支持されていた短辺部よりも僅かに先に落下する。
【0043】
また、シート収容装置32は、図示しない下部支持手段を備えており、当該下部支持手段によって、前記支持部32Bから落下したPTPシート1が支持される。つまり、収容空間32Sを落下するPTPシート1は、前記下部支持手段により、収容空間32S内において積上げられた状態で収容される。
【0044】
下限位置センサ32Cは、例えば、光電センサにより構成されており、収容空間32Sにおいて、予め設定された所定の下限位置にPTPシート1が存在しているか否かを検出する。そして、前記下限位置にPTPシート1が存在している場合、つまり、PTPシート1が予め設定された下限量以上積み上げられている場合、下限位置センサ32Cは、PTPシート積み上げ装置29を制御する制御手段(図示せず)へと積載量が正常であることを示す正常信号を送信する。一方で、前記下限位置にPTPシート1が存在していない場合、つまり、PTPシート1の積み上げ量が前記下限量未満である場合、下限位置センサ32Cは、下限位置に関する積載量が異常であることを示す異常信号を前記制御手段へと送信する。
【0045】
上限位置センサ32Dは、例えば、光電センサにより構成されており、収容空間32Sにおいて、予め設定された所定の上限位置にPTPシート1が存在しているか否かを検出する。そして、前記上限位置にPTPシート1が存在していない場合、つまり、PTPシート1が予め設定された上限量未満積み上げられている場合、上限位置センサ32Dは、前記制御手段へと積載量が正常であることを示す正常信号を送信する。一方で、前記上限位置にPTPシート1が存在している場合、つまり、PTPシート1の積み上げ量が前記上限量以上である場合、上限位置センサ32Dは、上下位置に関する積載量が異常であることを示す異常信号を前記制御手段へと送信する。
【0046】
尚、下限位置センサ32C及び上限位置センサ32Dの双方により正常信号が前記制御手段に送信されている場合、制御手段は、PTPシート積み上げ装置29を通常動作させる。すなわち、収容空間32Sに対するPTPシート1の落下が許容される。一方で、PTPシート1の積み上げ量が前記下限値未満であり、下限位置センサ32Cにより前記制御手段へと異常信号が送信されている場合、又は、PTPシート1の積み上げ量が前記上限量以上であり、上限位置センサ32Dにより前記制御手段へと異常信号が送信されている場合、制御手段は、例えば、コンベア31Aの停止などにより、収容空間32Sに対するPTPシート1の落下を中止させる。
【0047】
また、シート収容装置32は、図示しない排出手段を備えており、当該排出手段は、後述する箱詰め装置42からの指示によって、前記下部支持手段によるPTPシート1の支持を一時的に解除する。そして、その解除の度に、収容空間32Sに収容されたPTPシート1のうち最も下に位置するものから順に、収容空間32Sの下方に向けて開口する下方側開口部32P2を通って、第2装置40側へと落下させられる。
【0048】
第2装置40は、
図2に示すように、第2搬送手段としてのコンベア41と、箱詰め装置42とを備えている。
【0049】
コンベア41は、前記下方側開口部32P2の下方に配置されており(
図5参照)、環状の移動経路に沿って連続的に移動するように構成されている。そして、収容空間32Sからコンベア41に落下したPTPシート1は、コンベア41上に配置され、コンベア41により箱詰め装置42へと搬送される。
【0050】
箱詰め装置42は、コンベア41の下流に配置されており、コンベア41により搬送されたPTPシート1を箱詰めする機能を備えている。
【0051】
次いで、本発明の特徴部分について説明する。
【0052】
本実施形態において、第1装置20は、図示しないカバーで覆われることで構成されており、その内部空間は第1空間20Sとなっている。第1空間20Sは、それぞれ後述する外気取込口34と後述する孔部51Hとを除いて、外気と遮断された状態となっている。さらに、第1空間20Sには、少なくともポケット部形成装置22、充填装置23、シール装置25、及び、シート打抜装置28が配置されている。
【0053】
また、第1装置20には、第1空間20Sに連通する外気取込口34が設けられており、当該外気取込口34には、粉塵を除去するためのフィルタ35と、フィルタ35を通過した清浄な外気を第1空間20Sに取り込むためのファン36とが設けられている。そして、第1空間20S内は、前記ファン36により取り込まれた外気により、大気圧以上の正圧とされており、外部からの粉塵が入り込みにくいクリーンゾーンとなっている。
【0054】
さらに、前記コンベア41や箱詰め装置42を有する第2装置40は、前記第1空間20Sの外部に位置する第2空間40S(一般ゾーン)に配置されている。第2空間40S内は、前記第1空間20Sの気圧よりも低圧(本実施形態では、大気圧)とされている。
【0055】
加えて、本実施形態において、第1搬送装置31及びコンベア41間には、前記両空間20S,40Sを分離するための板状の仕切り部51が設けられている。仕切り部51には、
図5及び
図7に示すように、自身の厚さ方向に貫通する断面矩形状の孔部51Hが形成されている。孔部51Hは、少なくとも水平状態のPTPシート1が通過可能な形状とされており、本実施形態では、PTPシート1の外周形状よりも一回り大きい。そして、孔部51Hには、上述したシート収容装置32が挿通されている。換言すれば、シート収容装置32は、孔部51Aに内嵌されるとともに、第1空間20S及び第2空間40Sに亘って設けられている。従って、本実施形態において、PTPシート1は、第1空間20Sから第2空間40Sへと孔部51Hを通過して収容空間32S内を下降(落下)させられることにより、第1空間20Sから第2空間40Sへと(つまり、第1装置20から第2装置40へと)搬出されるようになっている。
【0056】
さらに、
図2〜4及び
図6,7に示すように、シート収容装置32への収容時からコンベア41による搬送時まで、PTPシート1は、そのポケット部5が常に下方を向くように構成されている。
【0057】
以上詳述したように、本実施形態によれば、孔部51Hを通過させてPTPシート1を落下させることにより、第1空間20S(クリーンゾーン)から第2空間40S(一般ゾーン)へとPTPシート1が搬出される。すなわち、PTPシート1の搬出は、第1空間20Sから第2空間40Sへと一方通行で行われる。従って、搬出手段によって第2空間40Sから第1空間20Sへと粉塵が持ち込まれてしまうことがなくなり、第1空間20S(クリーンゾーン)に対する粉塵の侵入をより確実に防止することができる。
【0058】
さらに、本実施形態では、第1空間20S内は正圧とされ、第2空間40S内は第1空間20Sの気圧よりも低圧とされている。そのため、孔部51Hから第2空間40Sへと吹き出す風は下方側に向けて吹き、コンベア41上のPTPシート1は、前記風によってコンベア41へと押さえつけられることとなる。従って、PTPシート1が風であおられてしまうことを効果的に抑制でき、PTPシート1を安定した状態で搬送することができる。すなわち、従来においてPTPシートの搬送の不安定化を招いていた風を利用して、PTPシート1の安定的な搬送を図ることができる。
【0059】
さらに、収容空間32Sを下降するPTPシート1により、孔部51Hにおける通風面積を低減させることができる。これにより、孔部51Hから第2空間40Sへと吹き出す風量をより小さくすることができ、PTPシート1を一層安定した状態で搬送することができる。
【0060】
特に本実施形態では、孔部51Hに設けられた収容空間32SにおいてPTPシート1が積上げられるため、孔部51Hにおける通風面積をより効果的に低減させることができる。その結果、PTPシート1をより一層安定した状態で搬送することができる。
【0061】
加えて、収容空間32Sへの収容時からコンベア41による搬送時まで、PTPシート1は、そのポケット部5が常に下方を向くように構成されている。そのため、PTPシート1の上面は平坦面となり、風を受けやすい状態となる。これにより、シート収容装置32に引っ掛かる等して、収容空間32Sに落下していないPTPシート1が存在した場合であっても、風によりPTPシート1を収容空間32Sへと強制的に下降させることができる。その結果、PTPシート1をより確実に正常な状態で積み上げることができる。
【0062】
さらに、PTPシート1の上面が平坦面となるため、コンベア41上のPTPシート1を、前記風によって一層確実にコンベア41へと押さえつけることができる。従って、PTPシート1をより一層安定した状態で搬送することができる。
【0063】
また、本実施形態によれば、PTPシート1を収容空間32Sへと落下させる際に、PTPシート1の一方の短辺部が他方の短辺部よりも僅かに先に落下するように構成されている。これにより、PTPシート1を、その長辺部の延びる方向と平行に延びる中心軸(長軸)が斜めとなった状態で落下させ、前記下部支持手段により支持することができる。すなわち、前記長軸を回転軸とした回転が生じにくい、非常に安定した姿勢でPTPシート1を落下させることができる。その結果、特に発生が懸念される長軸を回転軸としたPTPシート1の回転を効果的に抑制することができ、PTPシート1を一層確実に正常な状態で積み上げることができる。
【0064】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0065】
(a)上記実施形態におけるPTP包装機10の構成はあくまでも例示であって、例えば、所定の部屋を利用してPTP包装機を構成してもよい。具体的には、
図8(a)に示すように、第1の部屋61と、当該第1の部屋61に対し所定の壁63を隔てて隣接する第2の部屋62とを用意する。そして、第2装置40のコンベア41〔
図8(b)参照〕を挿通可能な貫通孔64を前記壁63に設けるとともに、貫通孔64を通過して第1の部屋61側に突出したコンベア41を覆う仕切り部65を設ける。さらに、仕切り部65に、第1装置20のシート収容装置32〔
図8(c)参照〕を挿通可能な孔部65Hを設ける。そして、
図9(a),(b)に示すように、第2の部屋62に第2装置40を配置するとともに、貫通孔64を通して、コンベア41を前記仕切り部65の内側(下方空間)に配置する。また、第1の部屋61に第1装置20を配置するとともに、孔部65Hにシート収容装置32を挿通する。そして、第1の部屋61の内部空間のうち前記仕切り部65の内側の空間を除いた第1空間61S内を正圧とするとともに、第2の部屋62の内部空間と仕切り部65の内側の空間とからなる第2空間62S内を第1空間61Sの気圧よりも低圧とする。これにより、第1の部屋61及び第2の部屋62を利用してPTP包装機11を構成することができる。尚、PTP包装機11による作用効果は、上記実施形態による作用効果と同様である。
【0066】
(b)上記実施形態におけるシート収容装置32の構成はあくまで例示であって、その構成は適宜変更可能である。例えば、上記実施形態において、シート収容装置32は支持部32Bを備えているが、支持部32Bを具備しないこととしてもよい。つまり、上方側開口部32P1に投入されたPTPシート1が支持部32Bに支持されることなく、収容空間32Sに収容されるように構成してもよい。また、下部支持手段及び排出手段を省略し、上方側開口部32P1に投入されたPTPシート1が、収容空間32Sを通過して、コンベア41上へと自由落下するように構成してもよい。さらに、下限位置センサ32Cや上限位置センサ32Dの少なくとも一方を省略してもよい。
【0067】
(c)上記実施形態では、シート収容装置32が孔部51Hに内嵌されるように構成されているが、必ずしも孔部51にシート収容装置32を設ける必要はない。つまり、PTPシート1を孔部51Hを通過させてコンベア41上へと自由落下させることで、第1空間20Sから第2空間40SへとPTPシート1が搬出されるように構成してもよい。
【0068】
(d)上記実施形態におけるPTPシート1の構成は例示であって、PTPシートの構成はこれに限定されるものではない。従って、例えば、PTPシート1が、縦スリットを有するものであってもよい。また、PTPシート1は、スリット及び刻印のうちの少なくとも一方を具備しないものであってもよい。
【0069】
(e)上記実施形態では、物品として錠剤を挙げているが、物品としてカプセルを採用してもよい。また、錠剤やカプセルの形状は特に限定されるものではない。