(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5889901
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月22日
(54)【発明の名称】取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/52 20060101AFI20160308BHJP
【FI】
H01R13/52 301H
【請求項の数】7
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-527462(P2013-527462)
(86)(22)【出願日】2011年9月7日
(65)【公表番号】特表2013-537351(P2013-537351A)
(43)【公表日】2013年9月30日
(86)【国際出願番号】CN2011079449
(87)【国際公開番号】WO2012031555
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2014年7月15日
(31)【優先権主張番号】201010277785.9
(32)【優先日】2010年9月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513172043
【氏名又は名称】深▲せん▼市智優電池集成技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN ZHIYOU BATTERY INTEGRATION TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ゴン、シュガン
(72)【発明者】
【氏名】ペン、レイ
(72)【発明者】
【氏名】シエ、フアビン
(72)【発明者】
【氏名】ウ、グオファン
(72)【発明者】
【氏名】リン、シャオロン
(72)【発明者】
【氏名】フアン、タオ
(72)【発明者】
【氏名】ズ、シャンジン
【審査官】
楠永 吉孝
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−243659(JP,A)
【文献】
実開昭58−179771(JP,U)
【文献】
英国特許出願公開第2323976(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40〜13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケット及びプラグを含む取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリであって、前記ソケットにプラグを収容するための凹欠が設けられ、凹欠の底部に張り出した接続端子が設けられており、接続端子がその内に嵌め込まれた導電シートによって外部コントロールパネルに接続され、前記プラグにおいてソケットの接続端子に対応した位置に穴が設けられ、穴に金属接続弾性シートが設けられ、前記ソケットにおける凹欠の側壁に内凹面が設けられ、内凹面に封止リングが設けられ、前記封止リングに位置決めのための封止圧環が設けられており、前記封止圧環の断面が逆L形となり、その水平部分上端がソケットの凹欠の開口の上端に掛けられ、垂直部分の内凹面側にプレス突出エッジが設けられ、対応して、内凹面にL形のプレス凹み溝が設けられていることを特徴とする取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【請求項2】
前記ソケット、プラグは、接続側に水平突出エッジが対応して設けられ、2つの水平突出エッジの間に固定用のボルトが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【請求項3】
前記ソケットの水平突出エッジに凹み溝が設けられ、凹み溝に封止環が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【請求項4】
前記封止圧環の突出エッジの上端に凸台が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【請求項5】
前記封止圧環は、垂直部分にプラグ側及び内凹面側に対応して封止凸環が突起して形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【請求項6】
前記封止圧環は、垂直部分の上部にプラグ側に対応して締結用係止溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【請求項7】
前記封止圧環と内凹面の間に高低温に耐える充填接着剤が填充されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソケット・プラグアセンブリに関し、特に、封止性がよく、取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電圧、電流及び情報の伝送に用いる防水ソケット、プラグインターフェイスは、それぞれ1つの独立な部品であり、そのうち、プラグインターフェイスとケーブルとが封止構造又はオーバーオールインジェクション、接着剤注入によって接続されるが、ソケットと封止されるケース又はケースカバーとが封止構造によって接続され、必要な時にソケットとプラグの両方を締結して接続すれば使用できる。作動時に、ケース外の電流、電圧又は情報信号がプラグを介してソケットに伝送されてから、導線を介してケース内の電流、電圧又は情報の受信装置(ケース内のコントロールパネル)に伝送され、逆に、ケース内の電流、電圧又は情報がソケットを介してプラグに伝送され、ケーブルを介してケース外の電流、電圧又は情報の受信装置(ケース内のコントロールパネル)に伝送される。
【0003】
ケースのメンテナンスを便利にするために、ケース内の電流、電圧又は情報の送受信装置とソケットの接続線に十分な長さが必要となる。電流・電圧・情報使用装置を封止されるケースの外に移動する時に、接続線の干渉が発生しないことが十分に保証される。このように、電流、電圧又は情報の送受信装置がケース内に取り付けられている時に、送受信する電圧の種類や大きさが異なり、電流の種類や大きさが異なり、情報の種類が異なる場合に、電流、電圧又は情報の送受信装置と防水ソケットとの接続線が増えて、封止されるケース内の電流、電圧又は情報の伝送線の固定難度と干渉防止難度が増加し、ケースの空間を占める。同時に、現在、伝送に用いる電流、電圧又は情報の防水ソケットとプラグとして、ソケットと封止されるケース及び封止されるケースのケースカバーとの接続でも、プラグとケーブル及びソケットとプラグの接続でも、占める空間が大きい。日増しに発展している小体積、軽量、高信頼性の技術要求に応じにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した欠陥を克服して、構造が簡単であり、軸方向のサイズが小さく、防水性能がよく、便利に取り付けられる取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、ソケット及びプラグを含む取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリであって、前記ソケットにプラグを収容するための凹欠が設けられ、凹欠の底部に張り出した接続端子が設けられており、接続端子がその内に嵌め込まれた導電シートによって外部コントロールパネルに接続され、前記プラグにおいてソケットの接続端子に対応して穴位置が設けられ、穴位置に金属接続弾性シートが設けられていることを改良とする取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリによって実現される。
【0006】
前記ソケット、プラグは、接続側に水平突出エッジが対応して設けられ、2つの水平突出エッジの間に固定用のボルトが設けられている。
【0007】
前記ソケットの水平突出エッジに凹み溝が設けられ、凹み溝中に封止環が設けられている。
【0008】
前記ソケットにおける凹欠の側壁上端に内凹面が設けられ、内凹面に封止リングが設けられている。
【0009】
前記封止リングに位置決めのための封止圧環が設けられており、前記封止圧環の断面が逆L形となり、その水平部分上端がソケットの凹欠の開口の上端に掛けられ、垂直部分の内凹面側にプレス突出エッジが設けられ、対応して、内凹面にL形のプレス凹み溝が設けられている。
【0010】
前記封止圧環の突出エッジの上端に凸台が設けられている。
【0011】
前記封止圧環は、垂直部分にプラグ側及び内凹面側に対応して封止凸環が突起して形成されている。
【0012】
前記封止圧環は、垂直部分の上部にプラグ側に対応して締結用係止溝が設けられている。
【0013】
前記封止圧環と内凹面の間に高低温に耐える充填接着剤が填充されている。
【0014】
前記プラグは、封止機構、オーバーオールインジェクション又は接着剤注入によってケーブルが引き出されている。
【発明の効果】
【0015】
一般のプラグアセンブリに比べて、本発明は、プラグ・ソケット嵌込式接続構造を採用し、プラグに金属接続弾性シートを設け、ソケットに張出式接続端子を設け、接続端子に更に凹み溝を嵌め込み、接続端子を凹み溝に嵌め込まれた導電シートによって外部コントロールパネルに接続して、封止されるケース内の電流電圧信号送受信装置の1つ以上の弾性装置を有する導電金属片と本発明の対応するプラグとがいずれも同一のソケット端子の内外に挿入でき、ケース内外の挿入式接続を実現したことを有用な効果とする。封止されるケース内の電流電圧情報送受信装置の取付工程を大いに簡単化した。封止されるケースの体積を小さくし、封止される封止ケース内における送受信装置の干渉抵抗能力を向上させた。
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の具体的な構造を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】接続されたソケットとプラグの
図1におけるB−B方向に沿った構造断面図である。
【
図3】接続されたソケットとプラグの
図1におけるA−A方向に沿った構造断面図である。
【
図4】接続されたソケットとプラグの部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の具体的な実施例を詳しく説明する。
【0019】
図1〜4に示すように、本発明は、非金属又は金属と非金属との組合せを加工してなるプラグ1及びソケット2を含む取付・メンテナンスしやすい防水ソケット・プラグアセンブリに関する。ソケット2にプラグ1を収容するための凹欠が設けられ、凹欠の底部に張り出した第1接続端子21及び1つ以上の第2接続端子22が設けられており、第1接続端子21と第2接続端子22がそれぞれそのうちに対応して嵌め込まれた第1導電シート201、第2導電シート202によって外部コントロールパネル200に接続され、前記第1導電シート201と第2導電シート202が水平方向に弾性構造を有し、前記弾性構造として、一般の喇叭状弾性シート又はクリップ等の構造を採用でき、ソケット2における第1接続端子21及び第2接続端子22とがいかなる角度でもいかなる方向でも対応して良好な電気的接続を保持できることを保証する。対応して、プラグ1にソケット2の接続端子21、22に対応する穴位置が設けられ、穴位置にそれぞれ第1金属接続弾性シート11と第2金属接続弾性シート12が設けられ、封止機構、オーバーオールインジェクション又は接着剤注入によってプラグ1からケーブル300が引き出されている。
【0020】
上述したソケット2の第1接続端子21及び第2接続端子22は、用途に応じて複数を設けて組合せることができ、全部がソケット用第2接続端子22を用いてもよく、全部が第1接続端子21を用いてもよい(2種類の端子の構造の区別は?)。ソケット2の第1接続端子21、第2接続端子22の用途を変えて組み合わせると、第1導電シート201、第2導電シート202及びプラグ1の第1金属接続弾性シートl1と第2金属接続弾性シート12もそれに応じて変化する。
【0021】
これによって、ケース100内のコントロールパネル200を、封止されるケース100内のいかなる部位に設けてもよく、対応してソケット本体2を直接に最寄りのケース100に設けてもよく、両者が第1導電シート201及び第2導電シート202を介してソケット本体2における第1端子21、第2端子22に挿入されて接続され、封止されるケース内の電流電圧情報送受信装置とソケットとの間の十分に長い伝送線が省かれる。取付上便利であり、干渉防止性が向上し、封止されるケース内の空間が大きく節約され、被封止体の体積が小さくなった。
【0022】
プラグ1とソケット2との間の良好な接続強度及び防水性能を保証するために、ソケット2、プラグ1において接続側に対応して水平突出エッジを設け、2つの水平突出エッジの間にボルト102を設けて接続を固定し、ソケット2側の水平突出エッジの上表面に凹み溝を設け、凹み溝に封止環4を収容し、ソケット2の水平突出エッジ側の下表面にナット挿嵌具6を設け、他側の上表面にナット挿嵌具6を設け、ナット挿嵌具6によってボルト101でケース100に固定して、ボルト102とプラグ1の水平突出エッジによってロッキングする。
【0023】
なお、プラグ1とソケット2との間の封止は、ロッキングされるプラグ1、ソケット2及びその間の封止リング5によって実現されており、直接にソケット2に封止リング5を設ければ生産しにくいことを考慮した上で、ソケット2における凹欠の側壁の上端に内凹面を設け、内凹面において上下から封止圧環3と封止リング5を設ける構造を採用することが好ましく、封止圧環3によって封止リング5をそのうちに位置決めする。従って、安定した接続を提供するために、
図4に示すように、封止圧環3は、内凹面側にプレス突出エッジ31が設けられ、突出エッジ31の上端に凸台33が設けられている。対応して、内凹面にL形のプレス凹み溝が設けられ、封止圧環3の垂直部分上部におけるプラグ2に対応する一側に締結用係止溝32が設けられ、取付時に、封止圧環3をソケット2のL形のプレス凹み溝の垂直端に沿って装填してから締結係止溝32に用いる専用のスパナによってプレスして回転させて、接続を完成する。
【0024】
封止圧環3は、断面が逆L形である構造を採用しており、その水平部分の上端がソケット2の凹欠の開口の上端に掛けられ、垂直部分にプラグ2側及び内凹面側に対応して封止凸環34、35が突起して形成されており、封止圧環3と内凹面側壁との間に高低温に耐える充填接着剤が填充されている。これによって、封止圧環3とソケット本体2とが封止圧環3におけるプレス突出エッジ31とソケット1におけるプレス凹み溝23によってプレスされて接続された後、封止圧環3の封止凸環33の作用で、封止圧環3とソケット2との間に注入された高低温に耐える充填接着剤を止め、封止凸環33の円周方向からの流出を避けて、高低温に耐える充填接着剤に有効な封止作用と固定作用を発揮させる。
【0025】
上述した封止リング5は、プラグ1とソケット2の封止体として機能し、数量が1つ以上であり、封止圧環下の内凹面の下端に設けられており、封止圧環3は、封止リング5を固定することをもう1つの機能とし、封止リング5は、数量によっては複数の封止リング5からなる封止リング群であってよい。
【0026】
外部コントロールパネル200にホール素子を有するホール回路板を更に設けてよいことが理解でき、そのため、導通過程は、プラグが取り付けられていない時に回路が完全にオフになっており、プラグが下に向けて運動すると、プラグとソケットの導電端子が続々と接触し、この時に回路がオフ状態にあり、すべての導電端子が十分に接触した後、ホールスイッチが導通し、回路に電流が流れ、カットオフ過程は、ちょうど導通過程とは逆であり、プラグを抜き出す時に(導電端子は完全にカットオフされていない)、ホールスイッチが先にオフになり、回路がカットオフされる。回路の導通とカットオフの過程にわたってソケットの導電端子に電気放射防止ゴムガスケットが嵌められていてよく、その電気放射防止原理は、プラグとソケットの導電端子が接触しなく接続されていない時に、プラグの導電端子がすでにソケットのゴムガスケットによってしっかりと包まれており、電気スパークの外への飛散が隔絶され、カットオフ過程も同じ原理による。
【0027】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、いかなる当業者でも本発明の技術方案に基づいて上述した実施例に加えた簡単な修正や同等の変化、修飾がいずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれることを言及する必要がある。