特許第5889929号(P5889929)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスディエスユー リサーチ ファウンデーションの特許一覧

特許5889929三次元加工電極のアレイ構造を有する有機太陽電池および発光ダイオード
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5889929
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月22日
(54)【発明の名称】三次元加工電極のアレイ構造を有する有機太陽電池および発光ダイオード
(51)【国際特許分類】
   H01L 51/44 20060101AFI20160308BHJP
   H05B 33/26 20060101ALI20160308BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20160308BHJP
【FI】
   H01L31/04 130
   H05B33/26 A
   H05B33/26 Z
   H05B33/14 A
   H01L31/04 124
【請求項の数】16
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2014-10474(P2014-10474)
(22)【出願日】2014年1月23日
(62)【分割の表示】特願2011-513645(P2011-513645)の分割
【原出願日】2009年6月9日
(65)【公開番号】特開2014-140036(P2014-140036A)
(43)【公開日】2014年7月31日
【審査請求日】2014年2月19日
(31)【優先権主張番号】61/059,995
(32)【優先日】2008年6月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510323749
【氏名又は名称】エスディエスユー リサーチ ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムーン,キー,サック
(72)【発明者】
【氏名】カッセグネ,サムエル,キンデ
(72)【発明者】
【氏名】モルシ,カーレッド
【審査官】 清水 靖記
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/040594(WO,A1)
【文献】 特開2007−027625(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0204902(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 51/00−51/56
H05B 33/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元ダイオードのアレイであって、
− 基板上の微小電極のアレイからなり、前記微小電極がポリマーである半導体材料から構成されており、
− それぞれの前記微小電極は、均等に間隔をあけて配列されている隆起した形状を有しており、前記微小電極の直径は少なくとも150μmであり、高さは前記直径よりも大きい値であり、それぞれの前記微小電極の間隔は、0.5μm以上350μm以下であり、
− 前記微小電極は陽極と陰極の両方からなり、前記陽極の半導体材料は電子のアクセプターポリマーであり、前記陰極の半導体材料は電子のドナーポリマーであり、
− 前記陽極は、選択的に導電性ポリマーでコーティングされていることを特徴とする三次元ダイオードのアレイ。
【請求項2】
前記陽極は透過性であることを特徴とする請求項1の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項3】
前記陽極をコーティングしている前記導電性ポリマーはPEDOT:PSSであることを特徴とする請求項1の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項4】
前記基板上の微小電極のアレイが、さらに、炭素および炭素同素体のいずれか一方若しくは両方からなる微小電極を含み、
前記炭素同素体が、グラファイト、ダイヤモンド、無定形炭素、バックミンスターフラーレン、ガラス状炭素、カーボンナノフォーム、ロンズデーライト、直鎖アセチレン炭素、またはこれらの組み合わせから選択されることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項5】
前記陽極の半導体材料は、前記陰極の半導体材料と異なることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項6】
少なくとも一部の前記微小電極の形状は垂直軸に沿って変化し、前記微小電極の形状が、円柱、角錐、球体、半球、角柱のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項7】
前記微小電極のアレイは、5×5の配列、10×10の配列、30×30の配列、50×50の配列、75×75の配列、100×100の配列、200×200の配列、250×250の配列、500×500の配列、750×750の配列からなるグループから選択される配列で、単一チップ上に構成されることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項8】
前記微小電極のアレイは、350μm、150μm、75μm、50μm、20μm、10μm、1μm、0.5μm、からなるグループから選択される間隔を有する配列として、単一チップ上に構成されることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項9】
前記微小電極は、ノントレース構造で形成されていることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項10】
前記陽極と前記陰極との間に電位を発生させるために前記微小電極を電流源に接続する1つ以上のワイヤートレースを備えていることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項11】
前記微小電極は、導体または半導体材料の複数の層からなることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項12】
前記微小電極のアレイは、チップの一部であることを特徴とする請求項1記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項13】
前記チップが、ワイヤーによって接続された、三次元ダイオードのアレイの垂直に並べた複数の層を備えていることを特徴とする請求項12に記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項14】
前記チップが、垂直に並べた複数の層に接続された、1以上の三次元ダイオードのアレイの層を備えていることを特徴とする請求項12に記載の三次元ダイオードのアレイ。
【請求項15】
請求項1に記載の三次元ダイオードの製造方法であって、
(i)粉末状の半導体材料を基板上に供して、スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせから選択されるパターン形成を行う工程であって、当該パターン形成工程は、均等に間隔をあけて配列されている隆起した形状の微小電極のアレイを製造し、前記微小電極の直径は少なくとも150μmであり、高さは前記直径よりも大きい値であり、それぞれの前記微小電極の間隔は、0.5μm以上350μm以下であることを特徴としており、陽極の前記半導体材料は電子のアクセプターポリマーであり、陰極の前記半導体材料は電子のドナーポリマーである、パターン形成工程と、
(ii)パターン形成された前記半導体材料を、焼結、熱分解、もしくは焼き付けによって加熱する工程と、
(iii)前記陽極を選択的に導電性ポリマーでコーティングする工程と、
を備えていることを特徴とする三次元ダイオードの製造方法。
【請求項16】
追加の工程として、(iv)前記陽極と前記陰極との間に電位を発生させるために、隆起した前記微小電極を一以上のワイヤートレースで接続する工程、をさらに備えていることを特徴とする請求項15記載の三次元ダイオードの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は三次元加工電極のアレイ構造を有する有機太陽電池および発光ダイオードに関する。
【0002】
本出願は、米国暫定出願番号61/059,995(名称:Feasibility Study of Low−Cost Polymeric and Carbon−Based Photovoltaic Cells(低コストのポリマー/炭素ベース太陽電池の実現可能性調査)。出願日:2008年6月9日)の利益を主張するものであり、同出願の内容は参照することでここに完全に組み込まれるものとする。
【0003】
本発明は、米国政府の支援(国立科学財団番号0826532)を受けることで実現した。
【背景技術】
【0004】
太陽エネルギーは周囲環境において豊富に存在する。この太陽エネルギーを電気に変換するための主な装置が太陽電池である。米国では、総エネルギーのうち6%が再生可能資源によって供給されているが、太陽電池はそのわずか6%しか占めていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明は、特定の形態における、固有のマイクロ構造/多層構造の機能設計を採用した、新しい太陽電池を提供する。現在、既製のシリコンベースの太陽電池モジュールのエネルギー効率の範囲は15%前後であり、キロワット時(kWh)のコストは30〜40セントである(米国における送電網では〜10セント/kWh)。ここに公開する電池の経済的尺度は、およそ4000ドル/kWpの目標コストを大きく下回る。つまり、大量生産された場合には、20セント/kWhを下回るコストを実現でき、これは現在市販されている最先端のシリコンベース太陽電池にかかるコストの約50%となる。
【0006】
本願発明は、特定の形態における、三次元電極(three−dimensional electrode)を提供する。ここで公開されている三次元電極の設計では、従来の平坦電極と比較して接触表面積が増しており(例えば、3〜6倍)、電気抵抗を上げることなく光活性層を厚くできることから、エネルギー変換効率が向上している。
【0007】
本願発明は、特定の形態における、固有のマイクロ構造/多層構造の機能設計を採用した、新しい電界発光電池(electroluminescent cell)を提供する。
【0008】
本願発明は、特定の形態における、三次元ダイオードを提供する。ここで公開されている三次元電極の設計では、従来の平坦ダイオードと比較して接触表面積が増している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ここに、特定の実施形態における、以下から構成される太陽電池を公開する:(a)導体、半導体または半導体材料を含む複数の三次元電極。これらの導体、半導体または半導体材料が、以下から選択される:炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれか。および(b)電極の形状は垂直軸に沿って変化する、少なくとも1つの光活性材料。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%、7%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%のいずれかとなる。一部の実施形態では、少なくとも一部の三次元電極が導電性ポリマーでコーティングされている。一部の実施形態では、電極は陽極および陰極から構成されているほか、陽極は導電性ポリマーで選択的にコーティングされている。一部の実施形態では、少なくとも一部の陽極がPEDOT:PSSでコーティングされている。一部の実施形態では、電池はさらに2つの透明層(clear layer)を含む。ここでは、電極および光活性材料がこれら2つの透明層に挟まれている。一部の実施形態では、電磁放射が少なくとも2つの透明層を通過し、少なくとも同電磁放射の一部がエネルギーに変換される。一部の実施形態では、電磁放射は可視光線である。一部の実施形態では、電磁放射の光子は光活性材料に吸収される。一部の実施形態では、光活性材料はドナーポリマーから構成され、光子の吸収によってドナーポリマー内の電子が励起する。一部の実施形態では、励起電子が陰極に移動することで、電位差が発生する。一部の実施形態では、移動電荷の拡散距離は100nm未満である。一部の実施形態では、三次元電極において、陽極および陰極から成るアレイ(array,配列)が形成される。一部の実施形態では、少なくとも一部の陽極の仕事関数は5eV以上である。一部の実施形態では、少なくとも一部の陰極の仕事関数は5eV以下である。一部の実施形態では、少なくとも一部の三次元電極の形状は、円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱(rectangular prism)のいずれかである。一部の実施形態では、三次元電極の形状は角錐である。一部の実施形態では、三次元電極の形状は円柱である。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程を経た導体、半導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造には、以下のいずれかのパターン形成工程を経た導体、半導体または半導体材料が用いられる:スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、加熱工程を経た導体、半導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造は、パターン形成工程に続き、焼結、熱分解、焼き付けのいずれかを経た導体、半導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、熱分解を経た導体、半導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造は、パターン形成工程に続き、焼結を経た導体、半導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極はグラファイトまたはガラス状炭素から構成されている。一部の実施形態では、電極はグループ化されたパターンで配置されている。一部の実施形態では、電極は個別のパターンで配置されている。一部の実施形態では、電極はノントレース構造で形成されている。一部の実施形態では、少なくとも一部の電極がトレース構造を形成する。一部の実施形態では、少なくとも一部の電極は透過性である。一部の実施形態では、少なくとも一部の電極は多孔性である。一部の実施形態では、少なくとも一部の電極は光活性材料に取り囲まれている。一部の実施形態では、光活性材料はヘテロ接合光活性材料のマトリクスから構成されている。一部の実施形態では、光活性材料は以下から構成される:結晶シリコン、テルル化カドミウム、銅インジウムセレン化物、銅インジウムガリウムジセレン化物、ルテニウム有機金属染料、P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))、PCBM(フェニル−C61−酪酸メチルエステル)、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、光活性材料はP3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))およびPCBM(フェニル−C61−酪酸メチルエステル)から構成されている。一部の実施形態では、光活性材料はP3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))およびPCBM(フェニル−C61−酪酸メチルエステル)から1:1の重量比で構成されている。一部の実施形態では、電池は第1および第2の光活性材料から構成され、第1の光活性材料の吸収スペクトルは、第2の光活性材料の吸収スペクトルと異なる。一部の実施形態では、第1および第2の光活性材料は、形成された層に存在している。一部の実施形態では、光活性材料の表面積は例えば約3〜6倍増している。一部の実施形態では、電池はさらに透過性(tranparent)の材料から構成され、この透過性の材料が電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電池はさらにガラス、プラスチック、セラミック、またはこれらの組み合わせによる透過性の材料から構成されている。一部の実施形態では、電池はさらにガラスの透過性の材料から構成され、このガラスが電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電池はさらにプラスチックの透過性の材料から構成され、このプラスチックが電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電池は太陽電池である。一部の実施形態では、電池は太陽電池パネルを製造するために用いられる。
【0010】
ここに、一部の実施形態における、ここに公開されている複数の太陽電池から構成される、太陽電池パネルを公開する。
【0011】
ここに、特定の実施形態における、導体、半導体または半導体材料を含む三次元電極を公開する。これらの導体、半導体または半導体材料は、以下から選択される:炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれか。また、電極の形状は垂直軸に沿って変化する。一部の実施形態では、三次元電極は導電性ポリマーでコーティングされている。一部の実施形態では、電極は陰極である。一部の実施形態では、電極は陽極であり、陽極は導電性ポリマーでコーティングされている。一部の実施形態では、陽極はPEDOT:PSSでコーティングされている。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。一部の実施形態では、陰極の仕事関数は5eV以下である。一部の実施形態では、電極は炭素材によって構成されている。一部の実施形態では、電極はグラファイトまたはガラス状炭素によって構成されている。一部の実施形態では、電極の形状は円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、電極の形状は角錐である。一部の実施形態では、電極の形状は円柱である。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程を経た導電性粉末が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造には、以下のいずれかのパターン形成工程を経た導体または半導体材料が用いられる:スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、加熱工程を経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、焼結、熱分解、焼き付けのいずれかを経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、熱分解を経た導電性ポリマーが用いられる。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、焼結を経た導電性粉末が用いられる。一部の実施形態では、少なくとも一部の電極は多孔性である。
【0012】
ここに、特定の実施形態における、以下から構成される電界発光電池を公開する:導体または半導体材料から構成される複数の三次元ダイオード。これらの導体または半導体材料は以下から選択される:炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれか、ならびに電流源。また、ダイオードの形状は垂直軸に沿って変化する。電界発光電池のエネルギー変換効率は少なくとも10%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%のいずれかとなる。一部の実施形態では、ダイオードは1本の陽極および1本の陰極から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは1個のドナーポリマーおよび1個のアクセプターポリマーによって構成されている。一部の実施形態では、少なくともダイオードの一部は導電性ポリマーでコーティングされている。一部の実施形態では、陽極は導電性ポリマーで選択的にコーティングされている。一部の実施形態では、陽極はPEDOT:PSSでコーティングされている。一部の実施形態では、電流によってドナー材料内の電子が励起する。一部の実施形態では、ドナー材料内の電子が正孔と結合する。一部の実施形態では、電子と正孔が結合することで、電子が低エネルギーレベルへと落ちる。一部の実施形態では、電子が低エネルギーレベルへと落ちることで、光子が放出される。一部の実施形態では、三次元ダイオードによってアレイが形成される。一部の実施形態では、少なくとも一部の三次元ダイオードの形状は、円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、三次元ダイオードの形状は角錐である。一部の実施形態では、三次元ダイオードの形状は円柱である。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程を経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、以下のいずれかのパターン形成工程を経た導体または半導体材料が用いられる:スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極の製造には、パターン形成工程に続き、加熱工程を経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、焼結、熱分解、焼き付けのいずれかを経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、熱分解を経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、焼結を経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、電極はグラファイトまたはガラス状炭素から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードはグループ化されたパターンで配置されている。一部の実施形態では、ダイオードは個別のパターンで配置されている。一部の実施形態では、ダイオードはノントレース構造で形成されている。一部の実施形態では、ダイオードがトレース構造を形成する。一部の実施形態では、少なくとも一部のダイオードは透過性(transparent)である。一部の実施形態では、少なくとも一部のダイオードの表面は多孔性である。一部の実施形態では、少なくとも一部のダイオードの表面は非多孔性である。一部の実施形態では、電池はさらに透過性の材料から構成され、この透過性の材料が電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電池はさらにガラス、プラスチック、セラミック、またはこれらの組み合わせによる透過性の材料から構成されている。一部の実施形態では、電池はさらにガラスの透過性の材料から構成され、このガラスが電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電池はさらにプラスチックの透過性の材料から構成され、このプラスチックが電池の酸化を防いでいる。
【0013】
ここに、一部の実施形態における、導体または半導体材料を含む三次元ダイオードを公開する。これらの導体または半導体材料は、以下から選択される:炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれか。また、ダイオードの形状は垂直軸に沿って変化する。一部の実施形態では、少なくとも三次元ダイオードの一部は導電性ポリマーでコーティングされている。一部の実施形態では、ダイオードは1本の陽極および1本の陰極から構成されている。一部の実施形態では、陽極は導電性ポリマーでコーティングされている。一部の実施形態では、陽極はPEDOT:PSSでコーティングされている。一部の実施形態では、導体または半導体材料はグラファイトまたはガラス状炭素である。一部の実施形態では、ダイオードの形状は円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、ダイオードの形状は角錐である。一部の実施形態では、ダイオードの形状は円柱である。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程を経た導電性粉末が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、以下のいずれかのパターン形成工程を経た導体または半導体材料が用いられる:スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、加熱工程を経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、焼結、熱分解、焼き付けのいずれかを経た導体または半導体材料が用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、熱分解を経た導電性ポリマーが用いられる。一部の実施形態では、ダイオードの製造には、パターン形成工程に続き、焼結を経た導電性粉末が用いられる。一部の実施形態では、少なくとも一部のダイオードの表面は多孔性である。一部の実施形態では、少なくとも一部のダイオードの表面は非多孔性である。
【0014】
ここに、特定の実施形態における、以下から構成される太陽電池を公開する:導体または半導体材料から構成される複数の三次元ダイオード。導体または半導体材料は以下から選択される:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ、ならびに少なくとも1つの光活性材料。また、電極の形状は垂直軸に沿って変化する。
【0015】
ここに、特定の実施形態における、導体または半導体材料から構成される三次元電極を公開する。これらの導体または半導体材料は以下から選択される:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ。また、電極の形状は垂直軸に沿って変化する。
【0016】
ここに、特定の実施形態における、以下から構成される電界発光電池を公開する:導体または半導体材料から構成される複数の三次元ダイオード。これらの導体または半導体材料は以下から選択される:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ、ならびに電流源。また、ダイオードの形状は垂直軸に沿って変化する。
【0017】
ここに、特定の実施形態における、導体または半導体材料から構成される三次元ダイオードを公開する。これらの導体または半導体材料は以下から選択される:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ。また、ダイオードの形状は垂直軸に沿って変化する。
【0018】
本発明がもたらす新しい機能を、特に主張に関する補足の項に記す。以下は、発明原理を利用した例示的な実施形態の詳細な説明とそれに付随する図表であり、これを参照することで、本発明がもたらす機能と利点をよりよく把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】三次元的に配置された微小電極のアレイを表している。
図2】三次元電極を有する有機PV電池の三次元構造を表している。
図3】ここに公開されている電極の製造手順を表している。マイクロ(またはナノ)スタンピング工程、続いて焼結(ここでは電流を使用)が実施される。
図4】三次元炭素電極構造の図面であり、個別のトレースパターンが示されている。
図5】三次元電極およびポリマー太陽光発電反応を用いて電子を取得する工程を表す構図である。
図6】複数の光活性層を表した三次元構造である。さまざまな種類の層によって、さまざまな可視光線スペクトルのピークが吸収される。
図7】OLED表面積が増した三次元電極構造を表している。
図8】複数の電界発光層を垂直に並べた、新しい白色タンデムOLEDの三次元構造を表している。
図9】「全ポリマー」有機MEMS/NEMSをベースとした有機太陽電池構造の二次元断面図を表している。「d」は電池の奥行きを表しており、範囲は5m〜25mとなる。グラファイト陰極の奥行きにわたって電極が収集される一方、正孔は、陽極の奥行きにわたって配置されているPEDOT:PSS層へと移動する。回路は、電子および正孔の伝導経路としての機能を持つ、グラファイトのワイヤートレースを介して完成する。
図10】フェルミエネルギーレベルの図、およびフラットバンド状態にある全ポリマーシステムの真空レベルに相対した集光の様子を表している。電子は光エネルギーにさらされるとLUMO(最低空分子軌道)へと移動し、その結果HOMO(最高被占分子軌道)に正孔ができる。電子は熱分解炭素(グラファイト)電極、およびPEDOT:PSS電極の正孔で収集される。
図11】(a)は、三次元グラファイト微小電極ベースの太陽電池を形成しているチップの配置を表している。電極は直径150 μm、間隔は350μmであり、幅が75 μmで1mm x 1mmのサイズのバンプパッドをトレースできる。(b)は、パターン形成後のSEM図を表している。(c)は、三次元電極のSEM図を表している。
図12】(a)は、三次元グラファイト電極の10 x 10アレイを有する、完全な全ポリマー太陽電池を表している。 (b)は、PEDOT:PSSが塗布された後のサンプル陽極のSEM図を表している。
図13】光活性材料を有する三次元グラファイト電極の図を表している。 (a)は、熱処理によってトポロジーが滑らかになることを表している。(b)は、風乾した光活性材料は結晶化する傾向があることを表している。
図14】5A+5C、10A+10C、50A+50C(1〜3層)の電流測定値を表している。
図15】50A+50C(3層)の電流測定値を表すことで、熱処理による効果を示している。
図16】50A+50C、10A+10C、5A+5C(すべて1層)の電流測定値を表すことで、電極の数がもたらす影響を示している。
図17】電極の数によって生じる電流の変化を表している。
図18】50A+50Cの電流測定値を表すことで、光活性材料層の数がもたらす影響を示している。
図19】全ポリマー太陽電池の三次元構造の露出面積を最大化するための異なる構成を示している。
図20】チップの鉛直傾斜によって生じる電流の変化を表している。チップは水平面に対して45°に維持されている。
図21】電極の間隔を調整することで電流がどのように変化するかを表している。
図22】それぞれの光源入射の水平角に応じた、5 x 5三次元電極への入射光の変化を表している。
図23】(a)は、静止チップ構成および移動チップ構成における焼結設定を表している。(b)は、移動チップ構成(C)における、表面(厚さ〜50μm)下のニッケル層の一部を表しているSEM図である。
図24】(a)は、構成Aのもとで、サイクル数が局所焼結(材料表面はチップの真下に位置)ニッケルの微小硬度にもたらす効果を表している。硬度は圧粉体では−38HVだったのが、70回の電流サイクル後は、極度に焼結させた局所において200HVを超えたことがはっきり分かる。硬度の上昇は、30サイクルを過ぎたあたりから顕著になる。(b)は、焼結が進むにつれて観察された粒成長を表している。
図25】(a)は、構成Bにおける、チップ下の焼結部位の断面SEM顕微鏡図である。(b)は、該当する断面図の硬度マップである。
図26】(a)は、構成Cにおける、チップ経路に沿った焼結表面下のSEM顕微鏡図である。(b)は、構成Cにおける圧粉体を表しており、局所的に焼結された正方形の圧痕が示されている。
図27】試験を行った4個のチップの詳細である。(a)は、4つのセット(それぞれ5本の電極から構成)にそれぞれ接続された4本のワイヤーを有するチップの詳細である。5本の電極セットのうち2つ(陽極として機能)はPEDOT:PSSでコーティングされていたほか、チップは7つの層を有していた。(b)は、5つの層を有するチップの詳細である。チップには5本の電極から成る列が1列あり、これらが接続することで陰極を形成していた一方、同様に5本の電極から成る1列の列が接続することで陽極を形成していた。電池は、陰極および陽極をつないでいる2本のワイヤーから構成されていた。電極の形状はダイヤモンド形状であり、熱処理を施していた。(c)は、3つの層を有するチップの詳細である。チップには5本の電極から成る列が10列あり(すなわち、合計で50本の電極)、これらが接続することで陽極を形成していた。陰極も同様の方法で形成されていた。電極の形状はダイヤモンド形状(diamond shaped)であり、熱処理を施していた。(d)は、5本の電極から成る列を10列有するチップの詳細である(すなわち、合計で50本の電極)。これらが接続することで陽極を形成していた。陰極も同様の方法で形成されていた。電極の形状はダイヤモンド形状であり、熱処理は施されなかった。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここに、特定の形態における、固有のマイクロ構造/多層構造の機能設計を採用した、新しい太陽電池を公開する。現在、既製のシリコンベースの太陽電池モジュールのエネルギー効率の範囲は15%前後であり、キロワット時(kWh)のコストは30〜40セントである(米国における送電網では〜10セント/kWh)。これらの新しい電池の経済的尺度は、およそ4000ドル/kWpの目標コストを大きく下回る。つまり、大量生産された場合には、20セント/kWhを下回るコストを実現でき、これは現在市販されている最先端のシリコンベース太陽電池にかかるコストの約50%となる。
【0021】
さらに、特定の形態における、三次元電極をここに公開する。ここで公開されている三次元電極の設計では、従来の平坦電極と比較して接触表面積が増えており(3〜6倍)、電気抵抗を上げることなく光活性層を厚くできることから、エネルギー変換効率が向上している。
【0022】
ここに、特定の形態における、固有のマイクロ構造/多層構造の機能設計を採用した、新しい電界発光電池を公開する。
【0023】
さらに、特定の形態における、三次元ダイオードを公開する。ここで公開されている三次元電極の設計では、従来の平坦ダイオードと比較して表面接触域が増している
【0024】
I. 電極
ここに、特定の実施形態における、導体または半導体材料から構成される三次元電極を公開する。これらの導体または半導体材料は、以下から選択される:炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれか。また、電極の形状は垂直軸に沿って変化する。一部の実施形態では、電極は全ポリマー電極である。
【0025】
一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%のいずれかである。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも7%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも10%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも15%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも20%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも25%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも30%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも40%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも50%である。
【0026】
一部の実施形態では、電極は陽極または陰極である。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。一部の実施形態では、陰極の仕事関数は5eV未満である。
【0027】
形状
一部の実施形態では、電極は三次元電極である。一部の実施形態では、三次元電極の形状は円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、三次元電極の形状は角錐である。一部の実施形態では、三次元電極の形状は円柱である。一部の実施形態では、三次元電極を使用することで電極/ポリマーの接触表面積が増し、これによって相互作用も向上する。一部の実施形態では、三次元電極の間に細い隙間を設置することで、抵抗を上げることなく光活性層を厚くして、装置を完全に稼動させることができる。一部の実施形態では、電極/ポリマーの接触表面積を上げることで、効率も向上させることができる。
【0028】
製造
一部の実施形態では、電極の製造は、パターン形成工程に続き、加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、加熱工程において焼結、熱分解、焼き付けが行われる。
【0029】
一部の実施形態では、電極の製造において、導電性粉末またはポリマーのパターン形成が最初に行われる。一部の実施形態では、パターン形成は2つの層から構成される。一部の実施形態では、下層は、一連の陽極および陰極を個別に接続するための、ワイヤートレース用である。一部の実施形態では、第2の層は、高アスペクト比電極から構成されている。
【0030】
一部の実施形態では、パターン形成されたポリマーまたは粉末に、熱処理(例えば、焼結、熱分解、焼き付け)が施される。ここで使用する「焼結」という用語は、粉末粒子が互いに接着するまで、粉末を融点よりも低い温度で加熱することを指す。ここで使用する「熱分解」という用語は、凝縮物質を加熱することで化学的に分解することを指す。
【0031】
一部の実施形態では、導体または半導体材料は粉末である。一部の実施形態では、ポリマーは粉末であり、加熱工程には焼結が用いられる。一部の実施形態では、焼結によって粉末粒子が互いに接着することで、単一の物体が形成される。一部の実施形態では、焼結において、パターン形成された粉末に熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、焼結において、パターン形成された粉末にジュール熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、それぞれの焼結経路に沿って、粉末の連続層が現位置に堆積する。
【0032】
一部の実施形態では、焼結には放電プラズマ焼結機(SPS)が用いられる。一部の実施形態では、SPSはチップを介して管理される。一部の実施形態では、チップは少なくとも1nmである。一部の実施形態では、チップは1nmよりも大きい。一部の実施形態では、チップと粉末ベッドの間に小さな接触面が存在する場合、必要とされる電流は少なくて済む。一部の実施形態では、SPSによってナノ粉末の焼結(およびナノ構造の維持)、マイクロ粉末の焼結(およびマイクロ構造の維持)、または低温でのマクロ粉末の焼結が短時間で可能となるほか、従来可能な加熱率よりもはるかに高い加熱率を用いることができる。一部の実施形態では、SPSの使用により、チップのサイズ、位置、経路、速度を制御することで、電極の形状およびサイズを制御できる。
【0033】
電子移動理論のもと、電界が拡散流(Ji)に与える影響を、以下の式で詳細に表す。
【数1】


Diは拡散係数、Ciは濃度、Fはファラデー定数、zは拡散種の有効電荷、Tは温度、Eは電界、Rはガス定数である。
【0034】
一部の実施形態では、導体または半導体材料はポリマーである。一部の実施形態では、加熱工程には熱分解が用いられる。一部の実施形態では、熱分解は加圧環境のもと、無酸素または最低限の酸素量(すなわち、酸素の化学量論的量よりも低い量)で、そして430°Cを上回る作動温度で発生する。一部の実施形態では、有機材料はガス、少量の液体、そして固定炭素および灰を含む固形残留物(コークス)へと変わる。一部の実施形態では、熱分解は、適切であれば、いかなる装置でも発生する(例えば、回転炉、回転炉床炉、または流動床炉)。
【0035】
一部の実施形態では、三次元電極を製造した後は、導電性ポリマー(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(スチレンスルホン酸塩)、またはPEDOT:PSS)が電極の表面に堆積しなければならない(陽極を製造するためなど)。一部の実施形態では、電極はウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルム上で製造される。一部の実施形態では、導電性ポリマーの厚い層を、ウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルムにわたって堆積させるため、リソグラフィー手法が用いられる。続いて、フォトリソグラフィーを用いて、対象電極の付近(1〜2ミクロン)を除くあらゆる領域から、導電性ポリマーをすべて取り除く。
【0036】
一部の実施形態では、導電性ポリマーを電極に堆積させるため、電極表面に刻み目を付ける必要がある。一部の実施形態では、炭素電極の表面を荒くするため、乾式ガスエッチングが用いられる。一部の実施形態では、光活性ポリマーは、電極上でスピンコートされている。一部の実施形態では、導電性ポリマーはPEDOT:PSSである。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。
【0037】
一部の実施形態では、電極の表面は多孔性である。一部の実施形態では、多孔性により表面積が増している。一部の実施形態では、電極の表面は非多孔性である。
【0038】
素材
一部の実施形態では、電極は導体または半導体材料を含む。一部の実施形態では、電極は、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成される:炭素、炭素同素体、有機ポリマー。一部の実施形態では、電極は、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成される:グラファイト、ダイヤモンド、無定形炭素、バックミンスターフラーレン、ガラス状炭素、カーボンナノフォーム、ロンズデーライト、直鎖アセチレン炭素、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極はグラファイトから構成されている。一部の実施形態では、電極はガラス状炭素から構成されている。従来のアルミニウムやインジウムスズ酸化物などの金属製の電極とは異なり、炭素系の電極は低コストで製造できる。炭素は地球上で4番目に多い元素であるため、豊富に手に入る。インジウムスズ酸化物(ITO)は世界でも希少な物質であり、その供給はわずか10年で終わってしまうと予測されている。さらに、高品質のITOを生成するには高コストの工程を要する。また、炭素は電気化学的に極めて安定しており、熱/電気伝導性も高い。
【0039】
一部の実施形態では、電極は、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成されている:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極はSU−8ネガ型フォトレジストから構成されている。一部の実施形態では、電極は金属から構成されている。一部の実施形態では、電極は合金から構成されている。一部の実施形態では、電極は金属間材料から構成されている。一部の実施形態では、電極は金属ガラスから構成されている。一部の実施形態では、電極は複合材料から構成されている。一部の実施形態では、電極は生体適合性材料から構成されている。一部の実施形態では、電極は半導体、超電導体、またはこれらの組み合わせから構成されている。
【0040】
製造方法
ここに、特定の実施形態における、三次元電極の製造方法を公開する。これには、望ましい三次元形状になるよう導体または半導体材料をパターン形成させる工程、ならびにパターン形成した導体または半導体材料を加熱する工程が含まれる。一部の実施形態では、電極はポリマー前駆物質から製造される。一部の実施形態では、電極は(凝縮または部分的に凝縮された)粉末前駆物質から製造される。一部の実施形態では、電極は炭素または炭素同素体から製造される。
【0041】
一部の実施形態では、電極の製造は、パターン形成工程に続き、加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、加熱工程は、前駆物質の焼結、熱分解、焼き付けのために行われる。
【0042】
一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかのポリマー三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかの粉末三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程には、スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはインクジェットプリンティングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはスタンピングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはロールトゥーロールが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0043】
一部の実施形態では、電極の製造において、導電性粉末またはポリマーのパターン形成が最初に行われる。一部の実施形態では、パターン形成は2つの層から構成される。一部の実施形態では、下層は、一連の陽極および陰極を個別に接続するための、ワイヤートレース用である。一部の実施形態では、第2の層は、高アスペクト比電極から構成されている。
【0044】
一部の実施形態では、パターン形成されたポリマーまたは粉末に、特定の目的に合わせて焼結、熱分解、焼き付けなどを行うため、熱処理が施される。ここで使用する「焼結」という用語は、粉末粒子が互いに接着するまで、1つまたは複数の構成要素の融点よりも低い/高い温度で粉末を加熱することを指す。ここで使用する「熱分解」という用語は、凝縮物質を加熱することで化学的に分解することを指す。
【0045】
一部の実施形態では、導体または半導体材料は粉末である。一部の実施形態では、ポリマーは粉末であり、前駆体を焼結させるために加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、焼結によって粉末粒子が互いに接着することで、単一の物体が形成される。一部の実施形態では、焼結において、熱(従来の加熱法、または電流/電界を用いた加熱法)および圧力がパターン形成された粉末にかけられる。一部の実施形態では、焼結において、パターン形成された粉末にジュール熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、それぞれの焼結経路に沿って、粉末の連続層が現位置に堆積する。
【0046】
一部の実施形態では、焼結には放電プラズマ焼結機(SPS)が用いられる。一部の実施形態では、SPSはチップを介して管理される。一部の実施形態では、チップは少なくとも1nmである。一部の実施形態では、チップは1nmよりも大きい。一部の実施形態では、チップと粉末ベッドの間に小さな接触面が存在する場合、必要とされる電流は少なくて済む。一部の実施形態では、SPSによってナノ粉末の焼結(およびナノ構造の維持)、マイクロ粉末の焼結(およびマイクロ構造の維持)、または低温でのマクロ粉末の焼結が短時間で可能となるほか、従来可能な加熱率よりもはるかに高い加熱率を用いることができる。一部の実施形態では、SPSの使用により、チップのサイズ、位置、経路、速度、環境を制御することで、電極の形状およびサイズを制御できる。
【0047】
一部の実施形態では、焼結は従来型の炉で行われる。
【0048】
一部の実施形態では、電流を層化構造に流すことで、パターン形成された物質の一部または全部に対して一括して焼結処理を行う。
【0049】
一部の実施形態では、チップは、ポリマーまたは粉末ポリマーの熱分解段階、続いて熱分解されたポリマーまたは粉末ポリマーの焼結段階の2つの段階において、密度を制御した状態で効率的に凝縮させるために使用できる。
【0050】
電子移動理論のもと、電界が拡散流(Ji)に与える影響を、以下の式で詳細に表す。
【数2】


Diは拡散係数、Ciは濃度、Fはファラデー定数、zは拡散種の有効電荷、Tは温度、Eは電界、Rはガス定数である。
【0051】
一部の実施形態では、導体または半導体材料はポリマーである。一部の実施形態では、前駆物質を熱分解するために加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、熱分解は加圧環境のもと、無酸素または最低限の酸素量(すなわち、酸素の化学量論的量よりも低い量)で、そして400°Cを上回る作動温度で発生する。一部の実施形態では、有機材料はガス、少量の液体、そして固定炭素および灰を含む固形残留物(コークス)へと変わる。一部の実施形態では、熱分解は、適切であれば、いかなる装置でも発生する(例えば、回転炉、回転炉床炉、または流動床炉)。
【0052】
一部の実施形態では、三次元電極を製造した後は、導電性ポリマー(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(スチレンスルホン酸塩)、またはPEDOT:PSS)が電極の表面に堆積しなければならない(陽極を製造するためなど)。一部の実施形態では、電極はウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルム上で製造される。一部の実施形態では、導電性ポリマーの厚い層を、ウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルムにわたって堆積させるため、リソグラフィー手法が用いられる。続いて、フォトリソグラフィーを用いて、対象電極の付近(1〜2ミクロン)を除くあらゆる領域から、導電性ポリマーをすべて取り除く。
【0053】
一部の実施形態では、導電性ポリマーを電極に堆積させるため、電極表面に刻み目を付ける必要がある。一部の実施形態では、炭素電極の表面を荒くするため、乾式ガスエッチングが用いられる。一部の実施形態では、光活性ポリマーは、電極上でスピンコートされている。一部の実施形態では、導電性ポリマーはPEDOT:PSSである。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。
【0054】
太陽電池
既製の太陽電池は通常、2本の金属電極の間に挟まれた薄い光活性層(例えば、約100ナノメートル)から構成される。特定の形態では、陽極は透過性の誘電性金属酸化物(インジウムスズ酸化物など)である。特定の形態では、陰極はアルミニウムである。
【0055】
既製の太陽電池(例えば、平面電池)構造では、電子の移動距離は極めて小さな範囲に限られている(例えば、約10〜20ナノメートル)。そのため、有機太陽電池における光電変換が行われる領域は多くの場合、ポリマー光活性混合物のドナーとアクセプター間の界面周辺に制限されている。また、光吸収長はほぼ数百ナノメートルもあるため、層が薄いことで、たとえ吸収スペクトルのピークでも吸収が制限されている。
【0056】
ここに、特定の実施形態における、以下から構成される太陽電池を公開する:(a)導体または半導体材料から構成される複数の三次元電極。および(b)電極の形状は垂直または水平軸に沿って変化する、少なくとも1つの光活性材料。
【0057】
一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%のいずれかである。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも7%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも10%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも15%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも20%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも25%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも30%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも40%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも50%である。
【0058】
一部の実施形態では、電極は全ポリマー電極である。一部の実施形態では、電極は炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれかから構成されている。一部の実施形態では、電極はグラファイトまたはガラス状炭素から構成されている。一部の実施形態では、電磁放射は少なくとも2つの側面から電池に入り、光活性材料に接触する。一部の実施形態では、ここに公開する太陽電池の拡散距離は短くなった一方、光吸収領域は増した。
【0059】
一部の実施形態では、電磁放射は可視光線である(つまり、約380〜750nmの波長を持つ電磁放射)。一部の実施形態では、電磁放射は赤外線放射である(つまり、約700nm〜1mmの波長を持つ電磁放射)。一部の実施形態では、電磁放射は紫外線放射である(つまり、約10nm〜400nmの波長を持つ電磁放射)。
【0060】
一部の実施形態では、電磁放射は光活性材料に吸収される。一部の実施形態では、光子の吸収によりドナーポリマー内の電子が励起し、元の軌道から外れる。一部の実施形態では、電子が軌道から外れた際に、電子正孔が生じる。一部の実施形態では、正孔は陽極に移動する。一部の実施形態では、励起電子は陰極に移動する。一部の実施形態では、正孔が陽極に、そして電子が陰極に移動することで、電位差が発生する。一部の実施形態では、移動電荷の拡散距離は100nm未満である。
【0061】
電極
一部の実施形態では、電極は透過性であるため、電磁放射が光活性材料に到達する能力が妨げられることはない。既製の太陽電池はITOベースの陽極を使用している。特定の形態では、ITOベースの陽極によって光エネルギーの伝達が減少するため、より多くの電磁放射が光活性材料に届く。さらに、既製の太陽電池はアルミニウムベースの陰極を使用している。特定の形態では、アルミニウムベースの陰極は透過性ではない。そのため、一部の実施形態では、ここに公開する太陽電池は、太陽エネルギーを電池の複数の側面から吸収できる。この構造により、電極/光活性材料の相互作用が大幅に増す。
【0062】
一部の実施形態では、第1の電極は陽極であり、第2の電極は陰極である。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。一部の実施形態では、陽極において正孔が移動できる。一部の実施形態では、陰極の仕事関数は5eV未満である。
【0063】
一部の実施形態では、陽極は導電性ポリマーの薄い層でコーティングされている。一部の実施形態では、陽極はPEDOT:PSSでコーティングされている。
【0064】
一部の実施形態では、三次元電極の形状は円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、三次元電極の形状は角錐である。一部の実施形態では、三次元電極の形状は円柱である。一部の実施形態では、三次元電極を使用することで電極/ポリマーの接触表面積が増し、これによって相互作用も向上する。一部の実施形態では、三次元電極の間に細い隙間を設置することで、抵抗を上げることなく光活性層を厚くして、装置を完全に稼動させることができる。一部の実施形態では、電極/ポリマーの接触表面積を上げることで、効率も向上させることができる。
【0065】
一部の実施形態では、電極の製造において、導電性粉末またはポリマーのパターン形成が最初に行われる。一部の実施形態では、パターン形成は2つの層から構成される。一部の実施形態では、下層は、一連の陽極および陰極を個別に接続するための、ワイヤートレース用である。一部の実施形態では、第2の層は、高アスペクト比電極から構成されている。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0066】
一部の実施形態では、電極の製造は、パターン形成工程に続き、加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、加熱工程は、前駆物質の焼結、熱分解、焼き付けのために行われる。
【0067】
一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかのポリマー三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかの粉末三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程には、スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはインクジェットプリンティングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはスタンピングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはロールトゥーロールが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0068】
一部の実施形態では、特定の目的に合わせて焼結、熱分解、焼き付けなどを行うために、パターン形成されたポリマーまたは粉末に熱処理が施される。ここで使用する「焼結」という用語は、粉末粒子が互いに接着するまで、1つまたは複数の構成要素の融点よりも低い/高い温度で粉末を加熱することを指す。ここで使用する「熱分解」という用語は、凝縮物質を加熱することで化学的に分解することを指す。
【0069】
一部の実施形態では、導体または半導体材料は粉末である。一部の実施形態では、ポリマーは粉末であり、前駆体を焼結させるために加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、焼結によって粉末粒子が互いに接着することで、単一の物体が形成される。一部の実施形態では、焼結において、熱(従来の加熱法、または電流/電界を用いた加熱法)および圧力がパターン形成された粉末にかけられる。一部の実施形態では、焼結において、パターン形成された粉末にジュール熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、それぞれの焼結経路に沿って、粉末の連続層が現位置に堆積する。
【0070】
一部の実施形態では、焼結には放電プラズマ焼結機(SPS)が用いられる。一部の実施形態では、SPSはチップを介して管理される。一部の実施形態では、チップは少なくとも1nmである。一部の実施形態では、チップは1nmよりも大きい。一部の実施形態では、チップと粉末ベッドの間に小さな接触面が存在する場合、必要とされる電流は少なくて済む。一部の実施形態では、SPSによってナノ粉末の焼結(およびナノ構造の維持)、マイクロ粉末の焼結(およびマイクロ構造の維持)、または低温でのマクロ粉末の焼結が短時間で可能となるほか、従来可能な加熱率よりもはるかに高い加熱率を用いることができる。一部の実施形態では、SPSの使用により、チップのサイズ、位置、経路、速度、環境を制御することで、電極の形状およびサイズを制御できる。
【0071】
一部の実施形態では、焼結は従来型の炉で行われる。
【0072】
一部の実施形態では、電流を層化構造に流すことで、パターン形成された物質の一部または全部に対して一括して焼結処理を行う。
【0073】
一部の実施形態では、チップは、ポリマーまたは粉末ポリマーの熱分解段階、続いて熱分解されたポリマーまたは粉末ポリマーの焼結段階の2つの段階において、密度を制御した状態で効率的に凝縮させるために使用できる。
【0074】
電子移動理論のもと、電界が拡散流(Ji)に与える影響を、以下の式で詳細に表す。
【数3】


Diは拡散係数、Ciは濃度、Fはファラデー定数、zは拡散種の有効電荷、Tは温度、Eは電界、Rはガス定数である。
【0075】
一部の実施形態では、導体または半導体材料はポリマーである。一部の実施形態では、前駆物質を熱分解するために加熱工程が用いられる。一部の実施形態では、熱分解は加圧環境のもと、無酸素または最低限の酸素量(すなわち、酸素の化学量論的量よりも低い量)で、そして400°Cを上回る作動温度で発生する。一部の実施形態では、有機材料はガス、少量の液体、そして固定炭素および灰を含む固形残留物(コークス)へと変わる。一部の実施形態では、熱分解は、適切であれば、いかなる装置でも発生する(例えば、回転炉、回転炉床炉、または流動床炉)。
【0076】
一部の実施形態では、三次元電極を製造した後は、導電性ポリマー(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(スチレンスルホン酸塩)、またはPEDOT:PSS)が電極の表面に堆積しなければならない(陽極を製造するためなど)。一部の実施形態では、電極はウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルム上で製造される。一部の実施形態では、導電性ポリマーの厚い層を、ウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルムにわたって堆積させるため、リソグラフィー手法が用いられる。続いて、フォトリソグラフィーを用いて、対象電極の付近(1〜2ミクロン)を除くあらゆる領域から、導電性ポリマーをすべて取り除く。
【0077】
一部の実施形態では、導電性ポリマーを電極に堆積させるため、電極表面に刻み目を付ける必要がある。一部の実施形態では、炭素電極の表面を荒くするため、乾式ガスエッチングが用いられる。一部の実施形態では、光活性ポリマーは、電極上でスピンコートされている。一部の実施形態では、導電性ポリマーはPEDOT:PSSである。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。
【0078】
一部の実施形態では、電極は多孔性である。一部の実施形態では、多孔性により電極の表面積が増している。
【0079】
一部の実施形態では、電極は導体、半導体または半導体材料を含む。一部の実施形態では、電極は、以下のいずれかの導体、半導体または半導体材料から構成される:炭素、炭素同素体、有機ポリマー。一部の実施形態では、電極は、以下のいずれかの導体、半導体または半導体材料から構成される:グラファイト、ダイヤモンド、無定形炭素、バックミンスターフラーレン、ガラス状炭素、カーボンナノフォーム、ロンズデーライト、直鎖アセチレン炭素、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極はグラファイトから構成されている。一部の実施形態では、電極はガラス状炭素から構成されている。従来のアルミニウムやインジウムスズ酸化物などの金属製の電極とは異なり、炭素系の電極は低コストで製造できる。炭素は地球上で4番目に多い元素であるため、豊富に手に入る。インジウムスズ酸化物(ITO)は世界でも希少な物質であり、その供給はわずか10年で終わってしまうと予測されている。さらに、高品質のITOを生成するには高コストの工程を要する。また、炭素は電気化学的に極めて安定しており、熱/電気伝導性も高い。
【0080】
一部の実施形態では、電極は、以下のいずれかの導体、半導体または半導体材料から構成されている:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、電極はSU−8ネガ型フォトレジストから構成されている。
【0081】
一部の実施形態では、電極は金属から構成されている。一部の実施形態では、電極は合金から構成されている。一部の実施形態では、電極は金属間材料から構成されている。一部の実施形態では、電極は金属ガラスから構成されている。一部の実施形態では、電極は複合材料から構成されている。一部の実施形態では、電極は生体適合性材料から構成されている。一部の実施形態では、電極は半導体、超電導体、またはこれらの組み合わせから構成されている。
【0082】
一部の実施形態では、個々の三次元電極のサイズの範囲は、数ナノメートルから数ミリメートルである。一部の実施形態では、電極間の間隔の範囲は、数ナノメートルから数ミリメートルである。
【0083】
光活性材料
一部の実施形態では、第1の電極および第2の電極は光活性材料によって取り囲まれている。
【0084】
一部の実施形態では、第1の光活性材料はヘテロ接合光活性材料のマトリクスから構成されている。一部の実施形態では、第1の光活性材料は以下から構成される:結晶シリコン、テルル化カドミウム、銅インジウムセレン化物、銅インジウムガリウムジセレン化物、ルテニウム有機金属染料、P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))、PCBM(フェニル−C61−酪酸メチルエステル)、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、光活性材料はP3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))およびPCBM(フェニル−C61−酪酸メチルエステル)から構成されている。一部の実施形態では、光活性材料はP3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))およびPCBM(フェニル−C61−酪酸メチルエステル)から1:1の重量比で構成されている。
【0085】
一部の実施形態では、電池の三次元構造は複数の光活性層にも対応している。一部の実施形態では、電池はさらに第2の光活性材料から構成され、第1の光活性材料の吸収スペクトルは、第2の光活性材料の吸収スペクトルと異なる。一部の実施形態では、複数の光活性層を用いることで、光子エネルギーの吸収が増え、その結果効率も向上する。特定の形態では、可視光線の光子エネルギーは平均で51%となる傾向があるのに対し、赤外線(IR)の光子エネルギーは平均45%である。そのため、一部の実施形態では、光活性領域の深度に変化をもたらすことで、スペクトルにおいてより多くの帯域幅を得ることができる。
【0086】
一部の実施形態では、光活性材料の表面積は約3〜6倍増している。
電極は、ウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルム上でパターン形成される。
【0087】
一部の実施形態では、第1および第2の電極は平面的に配置される。
【0088】
一部の実施形態では、第1および第2の電極はグループ化されたパターンで配置される。
【0089】
一部の実施形態では、第1および第2の電極は個別のパターンで配置される。
【0090】
一部の実施形態では、電極はノントレース構造で形成されている。一部の実施形態では、ダイオードはトレース構造で形成されている。ここで使用する「トレース」という用語は、信号を伝達するためのワイヤーと同等の意味合いを持つ。一部の実施形態では、トレースは、エッチング後に残る銅箔の、平たく細い部分から構成される。
【0091】
一部の実施形態では、電池には光活性材料の単一層が含まれるが、トレースパターンは存在しない。一部の実施形態では、電池には光活性材料の単一層に加え、個別のパターンが存在する。一部の実施形態では、電池には光活性材料の単一層に加え、グループ化されたパターンが存在する。
【0092】
一部の実施形態では、電池には光活性材料の複数の層が含まれるが、トレースパターンは存在しない。一部の実施形態では、電池には光活性材料の複数の層に加え、個別のパターンが存在する。一部の実施形態では、電池には光活性材料の複数の層に加え、グループ化されたパターンが存在する。
【0093】
透過性の材料
一部の実施形態では、太陽電池は透過性の材料に取り囲まれ、この透過性の材料が電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、太陽電池はガラス、プラスチック、セラミック、またはこれらの組み合わせによる透過性の材料に取り囲まれている。一部の実施形態では、太陽電池はガラスの透過性の材料に取り囲まれ、このガラスが電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、太陽電池はプラスチックの透過性の材料に取り囲まれ、このプラスチックが電池の酸化を防いでいる。
【0094】
用途
一部の実施形態では、本電池は太陽電池モジュールを製造するために使用される。ここで使用する「太陽電池モジュール」という用語は、太陽電池の相互接続アセンブリーを指す。
【0095】
II. ダイオード
ここに、特定の実施形態における、ダイオードの形状は垂直軸に沿って変化する、透過性の導体、半導体または半導体材料から構成される三次元ダイオードを公開する。一部の実施形態では、ダイオードは全ポリマーダイオードである。
【0096】
一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%のいずれかである。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも5%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも7%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも10%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも15%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも20%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも25%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも30%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも40%である。一部の実施形態では、太陽電池のエネルギー変換効率は少なくとも50%である。
【0097】
一部の実施形態では、ダイオードは炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれかから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードはグラファイトまたはガラス状炭素から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは1本の陽極および1本の陰極から構成されている。
形状
【0098】
一部の実施形態では、ダイオードの形状は円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、ダイオードの形状は角錐である。一部の実施形態では、三次元ダイオードの形状は円柱である。
【0099】
一部の実施形態では、ダイオードの製造において、導電性粉末またはポリマーのパターン形成が最初に行われる。一部の実施形態では、パターン形成は2つの層から構成される。一部の実施形態では、下層は、一連のダイオードを接続するための、ワイヤートレース用である。一部の実施形態では、第2の層は、高アスペクト比ダイオードから構成されている。
【0100】
一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかのポリマー三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかの粉末三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程には、スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはインクジェットプリンティングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはスタンピングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはロールトゥーロールが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0101】
一部の実施形態では、パターン形成されたポリマーまたは粉末に、熱処理(例えば、焼結、熱分解、焼き付け)が施される。ここで使用する「焼結」という用語は、粉末粒子が互いに接着するまで、粉末を融点よりも低い温度で加熱することを指す。ここで使用する「熱分解」という用語は、凝縮物質を加熱することで化学的に分解することを指す。
【0102】
一部の実施形態では、導体、半導体または半導体材料は粉末である。一部の実施形態では、ポリマーは粉末であり、加熱工程に焼結が用いられる。一部の実施形態では、焼結によって粉末粒子が互いに接着することで、単一の物体が形成される。一部の実施形態では、焼結において、パターン形成された粉末に熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、焼結において、パターン形成された粉末にジュール熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、それぞれの焼結経路に沿って、粉末の連続層が現位置に堆積する。
【0103】
一部の実施形態では、焼結には放電プラズマ焼結機(SPS)が用いられる。一部の実施形態では、SPSはチップを介して管理される。一部の実施形態では、チップは約1nmである。一部の実施形態では、チップは1nmよりも大きい。一部の実施形態では、チップと粉末ベッドの間に小さな接触面が存在する場合、必要とされる電流は少なくて済む。一部の実施形態では、SPSによってナノ粉末の焼結(およびナノ構造の維持)、マイクロ粉末の焼結(およびマイクロ構造の維持)、または低温でのマクロ粉末の焼結が短時間で可能となるほか、従来可能な加熱率よりもはるかに高い加熱率を用いることができる。一部の実施形態では、SPSの使用により、チップのサイズ、位置、経路、速度を制御することで、ダイオードの形状およびサイズを制御できる。
【0104】
電子移動理論のもと、電界が拡散流(Ji)に与える影響を、以下の式で詳細に表す。
【数4】


Diは拡散係数、Ciは濃度、Fはファラデー定数、zは拡散種の有効電荷、Tは温度、Eは電界、Rはガス定数である。
【0105】
一部の実施形態では、導体、半導体または半導体材料はポリマーである。一部の実施形態では、加熱工程には熱分解が用いられる。一部の実施形態では、熱分解は加圧環境のもと、無酸素または最低限の酸素量(すなわち、酸素の化学量論的量よりも低い量)で、そして430°Cを上回る作動温度で発生する。一部の実施形態では、有機材料はガス、少量の液体、そして固定炭素および灰を含む固形残留物(コークス)へと変わる。一部の実施形態では、熱分解は、適切であれば、いかなる装置でも発生する(例えば、回転炉、回転炉床炉、または流動床炉)。
【0106】
一部の実施形態では、三次元ダイオードを製造した後は、導電性ポリマー(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(スチレンスルホン酸塩)、またはPEDOT:PSS)が電極の表面の一部または全部に堆積しなければならない(陽極部分を製造するためなど)。一部の実施形態では、ダイオードはウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルム上で製造される。一部の実施形態では、導電性ポリマーの厚い層を、ウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルムにわたって堆積させるため、リソグラフィー手法が用いられる。続いて、フォトリソグラフィーを用いて、対象ダイオードの付近(1〜2ミクロン)を除くあらゆる領域から、導電性ポリマーをすべて取り除く。
【0107】
一部の実施形態では、導電性ポリマーをダイオードに堆積させるため、ダイオード表面に刻み目を付ける必要がある。一部の実施形態では、炭素ダイオードの表面を荒くするため、乾式ガスエッチングが用いられる。一部の実施形態では、光活性ポリマーは、ダイオード上でスピンコートされている。一部の実施形態では、導電性ポリマーはPEDOT:PSSである。一部の実施形態では、陽極の仕事関数は5eV以上である。
【0108】
一部の実施形態では、ダイオードは多孔性である。一部の実施形態では、多孔性により表面積が増している。
素材
【0109】
一部の実施形態では、ダイオードは導体、半導体または半導体材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成される:炭素、炭素同素体、有機ポリマー。一部の実施形態では、ダイオードは、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成される:グラファイト、ダイヤモンド、無定形炭素、バックミンスターフラーレン、ガラス状炭素、カーボンナノフォーム、ロンズデーライト、直鎖アセチレン炭素、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、ダイオードはグラファイトから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードはガラス状炭素から構成されている。従来のアルミニウムやインジウムスズ酸化物などの金属製のダイオードとは異なり、炭素系のダイオードは低コストで製造できる。炭素は地球上で4番目に多い元素であるため、豊富に手に入る。インジウムスズ酸化物(ITO)は世界でも希少な物質であり、その供給はわずか10年で終わってしまうと予測されている。さらに、高品質のITOを生成するには高コストの工程を要する。また、炭素は電気化学的に極めて安定しており、熱/電気伝導性も高い。
【0110】
一部の実施形態では、ダイオードは、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成されている:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、ダイオードはSU−8ネガ型フォトレジストから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは金属から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは合金から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは金属間材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは金属ガラスから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは複合材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは生体適合性材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは半導体、超電導体、またはこれらの組み合わせから構成されている。
【0111】
導電性ポリマーコーティング
一部の実施形態では、陽極は導電性ポリマーの薄い層でコーティングされている。一部の実施形態では、陽極はPEDOT:PSSでコーティングされている。
製造方法
【0112】
ここに、特定の実施形態における、三次元ダイオードの製造方法を公開する。これには、望ましい三次元形状になるよう導体または半導体材料をパターン形成させる工程、ならびにパターン形成した導体または半導体材料を加熱する工程が含まれる。一部の実施形態では、ダイオードは全ポリマーダイオードである。一部の実施形態では、ダイオードは炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれかから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードはグラファイトまたはガラス状炭素から構成されている。
【0113】
一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかのポリマー三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかの粉末三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程には、スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはインクジェットプリンティングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはスタンピングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはロールトゥーロールが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0114】
一部の実施形態では、加熱工程において焼結、熱分解、焼き付けが行われる。
【0115】
一部の実施形態では、導体または半導体材料は粉末である。一部の実施形態では、ポリマーは粉末であり、加熱工程に焼結が用いられる。一部の実施形態では、焼結により、粉末が単一の物体へと凝縮される。一部の実施形態では、焼結において熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、焼結においてジュール熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、焼結に放電プラズマ焼結機が用いられる。一部の実施形態では、それぞれの焼結経路に沿って、粉末の連続層が現位置に堆積する。
【0116】
一部の実施形態では、焼結工程はチップによって管理される。一部の実施形態では、チップは1nmである。一部の実施形態では、チップは1nmよりも大きい。一部の実施形態では、焼結工程はチップのサイズ、位置、経路、速度を変化させることで制御される。
【0117】
一部の実施形態では、導体または半導体材料はポリマーである。一部の実施形態では、加熱工程には熱分解が用いられる。一部の実施形態では、熱分解は加圧環境のもと、無酸素または最低限の酸素量(すなわち、酸素の化学量論的量よりも低い量)で、そして430°Cを上回る作動温度で発生する。一部の実施形態では、有機材料はガス、少量の液体、そして固定炭素および灰を含む固形残留物(コークス)へと変わる。一部の実施形態では、熱分解は、適切であれば、いかなる装置でも発生する(例えば、回転炉、回転炉床炉、または流動床炉)。
【0118】
一部の実施形態では、この手法には、さらにダイオードに刻み目を付ける作業が伴う。一部の実施形態では、乾式ガスエッチングによってダイオードに刻み目を付ける。一部の実施形態では、この手法には、さらに光活性ポリマーをダイオードの一部に堆積させる作業が伴う。一部の実施形態では、光活性ポリマーはPEDOT:PSSである。
LED電池
【0119】
ここに、特定の実施形態における、以下から構成される電界発光電池を公開する:(a)導体または半導体材料から構成される複数の三次元ダイオード、および(b)ダイオードの形状は垂直軸に沿って変化し電界発光電池のエネルギー変換効率は少なくとも10%である電流源。一部の実施形態では、ダイオードは全ポリマー電極である。一部の実施形態では、ダイオードは炭素、炭素同素体、有機ポリマーのいずれかから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードはグラファイトまたはガラス状炭素から構成されている。一部の実施形態では、電池は有機LEDである。一部の実施形態では、ダイオードは透過性である。
【0120】
一部の実施形態では、第1のポリマーはドナー材料である。一部の実施形態では、ドナー材料は電子を放出する。一部の実施形態では、第2のポリマーはアクセプター材料である。一部の実施形態では、アクセプター材料には正孔が含まれる。一部の実施形態では、電子が正孔に再結合する。一部の実施形態では、電子と正孔が再結合することで、電子が低エネルギーレベルへと落ちる。一部の実施形態では、電子が低エネルギーレベルへと落ちることで、光子が放出される。
【0121】
ダイオード
一部の実施形態では、ダイオードは1本の陽極および1本の陰極から構成されている。一部の実施形態では、陽極は導電性ポリマーの薄い層でコーティングされている。一部の実施形態では、陽極はPEDOT:PSSでコーティングされている。
【0122】
一部の実施形態では、三次元ダイオードの形状は円柱、角錐、ダイヤモンド形状、球体、半球、底面が長方形の角柱のいずれかである。一部の実施形態では、三次元ダイオードの形状は角錐である。一部の実施形態では、三次元ダイオードの形状は円柱である。
【0123】
一部の実施形態では、電極の製造において、導電性粉末またはポリマーのパターン形成が最初に行われる。一部の実施形態では、パターン形成は2つの層から構成される。一部の実施形態では、下層は、一連の陽極および陰極を個別に接続するための、ワイヤートレース用である。一部の実施形態では、第2の層は、高アスペクト比電極から構成されている。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0124】
一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかのポリマー三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程は、いずれかの粉末三次元形成工程である。一部の実施形態では、パターン形成工程には、スタンピング、エクストルージョン、プリンティング、リソグラフィー、ローリング、またはこれらの組み合わせが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはインクジェットプリンティングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはスタンピングが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはロールトゥーロールが用いられる。一部の実施形態では、パターン形成工程にはフォトリソグラフィーが用いられる。
【0125】
一部の実施形態では、パターン形成されたポリマーまたは粉末に、熱処理(例えば、焼結、熱分解、焼き付け)が施される。ここで使用する「焼結」という用語は、粉末粒子が互いに接着するまで、粉末を融点よりも低い温度で加熱することを指す。ここで使用する「熱分解」という用語は、凝縮物質を加熱することで化学的に分解することを指す。
【0126】
一部の実施形態では、導体または半導体材料は粉末である。一部の実施形態では、ポリマーは粉末であり、加熱工程に焼結が用いられる。一部の実施形態では、焼結により、粉末が単一の物体へと凝縮される。一部の実施形態では、焼結において熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、焼結においてジュール熱および圧力がかけられる。一部の実施形態では、焼結に放電プラズマ焼結機が用いられる。一部の実施形態では、それぞれの焼結経路に沿って、粉末の連続層が現位置に堆積する。
【0127】
一部の実施形態では、焼結工程はチップで管理される。一部の実施形態では、チップは1 nmである。一部の実施形態では、チップは1nmよりも大きい。一部の実施形態では、焼結工程はチップのサイズ、位置、経路、速度を変化させることで制御される。
【0128】
一部の実施形態では、導体または半導体材料はポリマーである。一部の実施形態では、加熱工程には熱分解が用いられる。一部の実施形態では、熱分解は加圧環境のもと、無酸素または最低限の酸素量(すなわち、酸素の化学量論的量よりも低い量)で、そして430°Cを上回る作動温度で発生する。一部の実施形態では、有機材料はガス、少量の液体、そして固定炭素および灰を含む固形残留物(コークス)へと変わる。一部の実施形態では、熱分解は、適切であれば、いかなる装置でも発生する(例えば、回転炉、回転炉床炉、または流動床炉)。
【0129】
一部の実施形態では、ダイオードの一部または全部に刻み目が付けられる。一部の実施形態では、乾式ガスエッチングによってダイオードの一部または全部に刻み目が付けられる。一部の実施形態では、ダイオードの一部または全部は、さらに光活性ポリマーから構成されている。一部の実施形態では、光活性ポリマーはPEDOT:PSSである。
【0130】
一部の実施形態では、ダイオードは導体または半導体材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成される:炭素、炭素同素体、有機ポリマー。一部の実施形態では、ダイオードは、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成される:グラファイト、ダイヤモンド、無定形炭素、バックミンスターフラーレン、ガラス状炭素、カーボンナノフォーム、ロンズデーライト、直鎖アセチレン炭素、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、ダイオードはグラファイトから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードはガラス状炭素から構成されている。従来のアルミニウムやインジウムスズ酸化物などの金属製のダイオードとは異なり、炭素系のダイオードは低コストで製造できる。炭素は地球上で4番目に多い元素であるため、豊富に手に入る。インジウムスズ酸化物(ITO)は世界でも希少な物質であり、その供給はわずか10年で終わってしまうと予測されている。さらに、高品質のITOを生成するには高コストの工程を要する。また、炭素は電気化学的に極めて安定しており、熱/電気伝導性も高い。
【0131】
一部の実施形態では、ダイオードは、以下のいずれかの導体または半導体材料から構成されている:金属、合金、金属間材料、金属ガラス、複合材料、ポリマー、生体適合性材料、またはこれらの組み合わせ。一部の実施形態では、ダイオードはSU−8ネガ型フォトレジストから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは金属から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは合金から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは金属間材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは金属ガラスから構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは複合材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは生体適合性材料から構成されている。一部の実施形態では、ダイオードは半導体、超電導体、またはこれらの組み合わせから構成されている。
【0132】
一部の実施形態では、ダイオードは多孔性である。一部の実施形態では、多孔性により表面積が増している。
【0133】
一部の実施形態では、個々の三次元ダイオードのサイズの範囲は、数ナノメートルから数ミリメートルである。一部の実施形態では、ダイオード間の間隔の範囲は、数ナノメートルから数ミリメートルである。
ダイオードは、ウエハー、金属または非金属の基板、シート、あるいはフィルム上でパターン形成される。
【0134】
一部の実施形態では、電池は複数のダイオードから構成されている。
【0135】
一部の実施形態では、第1および第2のダイオードは平面的に配置される。
【0136】
一部の実施形態では、第1および第2のダイオードはグループ化されたパターンで配置される。
【0137】
一部の実施形態では、第1および第2のダイオードは個別のパターンで配置される。
【0138】
一部の実施形態では、電極はノントレース構造で形成されている。一部の実施形態では、ダイオードはトレース構造で形成されている。ここで使用する「トレース」という用語は、信号を伝達するためのワイヤーと同等の意味合いを持つ。一部の実施形態では、トレースは、エッチング後に残る銅箔の、平たく細い部分から構成される。
【0139】
透過性の材料
一部の実施形態では、電界発光電池は透過性の材料に取り囲まれ、この透過性の材料が電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電界発光電池はガラス、プラスチック、セラミック、またはこれらの組み合わせによる透過性の材料に取り囲まれている。一部の実施形態では、電界発光電池はガラスの透過性の材料に取り囲まれ、このガラスが電池の酸化を防いでいる。一部の実施形態では、電界発光電池はプラスチックの透過性の材料に取り囲まれ、このプラスチックが電池の酸化を防いでいる。
用途
【0140】
一部の実施形態では、本電池はフレキシブルディスプレー、光源、壁かけ式の装飾、発光生地の製造に使用できる。
【0141】

例1 − 有機太陽電池
【0142】
加工
三次元電極マイクロアレイのマイクロ加工には、C−MEMS(有機MEMS)工程が用いられた。従来のフォトリソグラフィーに続き、熱分解を用いることで、シリコン基板の200μm上に三次元フォトレジスト由来炭素電極を設置することができた。電極は直径150μm、間隔は350μmであり、幅が75μmで1mm x 1mmのサイズのバンプパッドをトレースできる。熱分解による収縮を補うため、電極の柱状体(post、棒)のフォトレジスト層をまずは厚さ220μmでスピンコートし、最終的な高さは200μmとなった。チップ全体のサイズはlcm x lcmである。
【0143】
素材
PCBMはNano−C(マサチューセッツ州ウエストウッド)から購入し、これをさらに精製せずに使用した。P3HTはRieks Metal Inc.,(ネブラスカ州リンカーン)から購入した。PEDOT:PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)はSigma−Aldrich(ミズーリ州セントルイス)から持ち込まれた。溶媒となるジクロロベンゼンはSigma−Aldrich(ミズーリ州セントルイス)から持ち込まれた。
【0144】
素材の調製
P3HTとPCBMを1:1の重量比で混ぜてから、これをクロロベンゼンで溶解することで、P3HT/PCBMの混合物を調製した。0.0133グラムのP3HTおよびPCBMをそれぞれ1mLのジクロロベンゼン溶液で溶解し、27時間培養した。この混合物を、培養器内で3時間振動させた。混合物に上記の物質を0.0133グラムずつ追加し、さらに48時間振動させた。素材の抽出
【0145】
基板をアセトンの超音波浴(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)グレード)で20分間洗浄した後、室温においてイソプロピルアルコール(IPA)(HPLCグレード)で20分間洗い流した。その後、窒素ガス流を用いて乾燥させた。陰極はフォトレジストで覆った。PEDOT:PSSをスピンコートの層として塗布してから、120°Cで5分間乾燥させた。
【0146】
P3HTおよびPCBMの混合物から成る光活性層を、40マイクロリットルのピペットを用いて、チップ基板に塗布してPEDOT:PSSおよび熱分解した炭素層(陽極用)を覆った後、陰極用の熱分解炭素層を覆った。これはドラフトのもと室温で行った。振動や攪拌は行わなかった。チップの半分は対流空気で2.5時間乾燥させた一方、残りの半分は65°Cにまで熱したホットプレート上で20分間乾燥させた。光活性材料の層の一部は堆積して、200 μmの深さにまで到達した。各ポリマー混合物の層の厚さは約30 μmで、それぞれにおいて7つの層が形成された。
【0147】
ワイヤーボンディング − これは、PEDOT:PSSおよびポリマー混合物が堆積する前に行われた。2種類の誘電性エポキシ樹脂を1:1の容量で用いて、100°Cで2時間加熱する段階において、ワイヤーボンダーを使用した。乾燥した後、誘電性接着剤を塗布し、100°Cでさらに15分間乾燥させた。
【0148】
試験および測定
合計で4種類のチップが作成された。試験ではそれぞれのチップを平面に置き、AM 1.5フィルターで1000W/mの光を当てた。ワイヤーをマルチメーターに接続した。チップを水平面および垂直面に沿って回転させ、最適な電流発生条件を特定した。水平面に関しては45°が最適であった。垂直面に関しては、10°ごとに45°まで測定した。
【0149】
制御チップには4本のワイヤーがあり、それぞれを5本の電極から成るセット4つに接続した。5本の電極から成るセットのうち、陽極として機能する2セットをPEDOT:PSSで覆った。チップには7つの層があった。下の6層の構造は良好であった。最後の層には、結晶であると思われる、小球が見られた。図27(a)を参照のこと。
【0150】
スパイダーチップ(spider chip)には5つの層があった。チップには、5本の電極から成る1列(接続することで陰極を形成)、そして同じく5本の電極から成る別の1列(接続することで陽極を形成)が含まれていた。さらに、本電池には、陰極と陽極を結ぶ2本のワイヤーが含まれていた。電極の形状はダイヤモンド形状であり、熱処理が施された。図27(b)を参照のこと。
【0151】
熱処理された50C+50A電池には3つの層があった。チップには5本の電極から成る列が10列あり(合計で50本の電極)、これらが接続することで陽極が形成された。陰極も同様の方法で形成された。電極の形状はダイヤモンド形状であり、熱処理が施された。図27(c)を参照のこと。
【0152】
熱処理された50C+50A電池には3つの層があった。チップには5本の電極から成る列が10列あり(合計で50本の電極)、これらが接続することで陽極が形成された。陰極も同様の方法で形成された。電極の形状はダイヤモンド形状であり、熱処理は施されなかった。図27(d)を参照のこと。
【0153】
例 2 − 表面の形態
太陽電池混合物およびPEDOT:PSSの層を塗布した後、光学顕微鏡を用いてそれぞれのチップの表面形態を調査した。図12は、光活性混合物を5層加えた後の、あるチップセット(10 x 10アレイ)の光学顕微鏡図である。
【0154】
1層、2層、5層の光活性ポリマーを有する、5 x 5および10 x 10アレイの三次元電極が生成された。熱処理を施すとトポロジーが滑らかになる傾向がある一方、空気乾燥させた光活性材料は構成要素であるP3HTおよびPCBMに再分離する傾向があることが観察された。
【0155】
例 3 − 光活性特性
サンプルをAM 1.5フィルターで1000W/mの光度に当て、発生した電流をマルチメーターで測定した。
【0156】
各パラメーターが新しいチップの太陽発電反応に及ぼす影響を調査した。パラメーターとして用いたのは、深度、光活性層の数、熱処理の有無、電荷収取のために接続した電極の数(5/10/50 陰極/陽極)、PEDOT:PSSの効果である。
【0157】
結果は、図13〜20に要約されている。図13は、試験を行った全チップの電流測定値である。図14は、熱処理によって通電容量が増したことを表している。グラファイト電極は、適度に加熱すると伝導率が上がることが知られている。図15および図16は、電極の数によって生じる変化を表している。50本の陰極および50本の陽極を350ミクロンの間隔で配置すると、最大で20マイクロアンペアの電流が発生することが観察されている。lcm x lcmのチップでは、450本の陽極および450本の陰極から成る構成において、上記と同様の間隔で合計30 x 30の素子を規則的に並べたもの(array)を同時に配置することで、200マイクロアンペア/cmの電流が発生すると推測できる。間隔がもたらす影響については、より密度の高いアレイを構築することで調査した。
【0158】
次に、電極の間隔および電極の密度がもたらす影響を調査した(表1を参照)。電極の間隔は、350μm〜50μmの範囲で調整するものとした。次世代のチップでは、ミクロンやサブミクロンレベルという、より狭い間隔のチップの作成が検討される。これらの範囲に相当する電流密度は、20mA/cm〜100mA/cmであった。
【表1】

【0159】
例 4 − ナノスケールでのレベルニッケル粉の焼結
いずれの実験においても、粒度が200〜500nmのニッケル粉(INCO 210H)を使用した。3種類の実験/サンプル構成について調査を行った。これらは表2に示されている。
【表2】

【0160】
圧粉体を誘電性ホルダーに配置し、タングステン(構成AおよびB)または銅(構成C)のチップを使用して接触圧力および接触電流をかけた。
【0161】
移動チップ構成(C)では、16.7mm/秒の移動速度で正方形形状をトレースできる、CNCプログラム式 XYZステージにチップを接続した。接触力は〜1mNと推測される。結果的に、焼結した正方形の圧痕が生じた。静止チップについては、電流(構成Aの場合は1,833A/cm、構成Bの場合は12,732A/cmの公称電流密度が発生)を2sオン10sオフの負荷サイクルで使用した一方、移動チップ(構成C)については、連続AC電流(60Hz)を〜1 x 107A/cmの推定電流密度で使用した。
【0162】
入力電圧は、静止チップ構成および移動チップ構成の双方において2〜5Vであった。配置は図23に示されている。微細構造を観察するため、サンプルを区分化し、1μmの仕上がりになるまで研磨した。微小硬度は500gの負荷で測定した。
【0163】
構成Bについては、焼結部位の微小硬度(チップ下から250μmの距離)は図24(b)で示されているとおり、サイクル数の増加に伴って急激に向上した。0サイクルでの硬度は圧粉体のものであり、構成Aの圧粉体の硬度よりも高くなっている。これは、表4で示されているとおり、圧粉体の初期密度はより高いためである。焼結のレベルおよび該当する硬度は、5サイクル以降に構成Aのものと同等になる。これは概して、チップのサイズが構成Aと比較して小さいことで、電流密度がはるかに高いことに起因する。電流密度の増加により、焼結率も大幅に向上する。これは、電流の影響を受けて物質移送が明らかに増えたことによっても表されている。チップのサイズをさらに小さくすれば、焼結率がさらに高まり、焼結時間も短縮すると推測される。これは、移動チップ構成Cの結果によっても示されている。これは、高速ナノ/マイクロ加工においては重要な意味合いを持ち得る。また、チップ下の焼結深度も、サイクル数の増加とともに深まることが観察された。
【0164】
図25(a)は、チップ(局所焼結部位)下の基板断面を表したSEM顕微鏡図である(構成B)。チップ下が明らかに縮小している一方、大量縮小によって亀裂が生じているように見える。これらの亀裂により、焼結部位が他の圧粉体から分離している。また、電流のトンネル効果が見られるが、局所焼結には成功している。微小硬度マッピングにより、周辺の圧粉体と比較した、局所部位内の焼結の度合いを確認した。これは、図25(b)ではっきり示されている。ポイントAおよびBの硬度値はほぼ同じだったのに対し、局所焼結部位から外れているポイントEの硬度値も圧粉体の硬度を維持していた。ポイントDの硬度値はポイントCよりも低い。これは、表面下の深度が深まるにつれ、焼結部位が細くなることを示している。
【0165】
移動チップ構成(C)では、焼結の影響で、銅チップ下において局所圧粉体の縮小/圧痕が経路に沿って観察された(図26(b)を参照)。ただし、チップで同じ形状をトレースしても、電流がない状態では観察されなかった。CATSを経て、サンプルを焼結経路に沿って/並行して区分化し、チップ下の部位を観察した/特徴を調べた(図26(a)を参照)。図26(a)は、チップから〜50μm下の部位は、圧粉体の残りの部位とは対照的に、焼結されていることを表している。構成Cに見られる局所化および高速焼結効果は概して、極めて高い焼結率を促進する過剰に高い電流密度(〜1 x 10A/cm)、および高いチップ速度(16.7mm/s)を達成したことに起因する。これは、伝導をチップから離れた場所に制限する役割を果たし、よって焼結の局所化をチップ下の小さな領域へと促進する。図26(a)で示されているとおり、残留物の多孔性も一部観察された。ただし、レベルおよびスケールは未焼結の残りの圧粉体とは異なる。図26(b)で示されているとおり、電流を遮断する前にチップを取り除くと、スパークが発生して小さな穴が形成される可能性があることを言及する必要がある。そのため、焼結中はチップと粉末表面を常に接触させることが重要であると思われる。
【0166】
本発明の好ましい実施形態をここに公開/説明したが、当然ながら、当業者はこれらの実施形態は例示に過ぎないと考えている。当業者は本発明を逸脱しない範囲で、数々の変化、変更、置き換えを実施する。ここで説明されている本発明の実施形態に対する数々の代替手段は、本発明の実用化において導入され得るものと理解されるべきである。以下の主張は本発明の範囲を定義するものであり、これらの主張範囲における手法や構造、ならびにこれらと同等のものも、その対象に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27