特許第5889973号(P5889973)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5889973パネル取り付けユニットと、これを有するパネル取り付け装置及びパネル取り付け方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5889973
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月22日
(54)【発明の名称】パネル取り付けユニットと、これを有するパネル取り付け装置及びパネル取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20160308BHJP
   G02F 1/1339 20060101ALI20160308BHJP
【FI】
   G09F9/00 338
   G02F1/1339 505
【請求項の数】11
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-159933(P2014-159933)
(22)【出願日】2014年8月5日
(65)【公開番号】特開2015-114659(P2015-114659A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2014年8月5日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0155501
(32)【優先日】2013年12月13日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511256277
【氏名又は名称】ハン、ドン ヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ドン ヒ
【審査官】 田辺 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−545264(JP,A)
【文献】 特開2012−058417(JP,A)
【文献】 特開2002−228999(JP,A)
【文献】 特開2011−085574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00
G02F1/13−1/141
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空チャンバーと外部に開放された出入口とを有するハウジング;
第1のパネルが置かれることができるパネル下敷面を有し、前記真空チャンバーに設けられるパネル下敷部材;
前記ハウジングの底面に用意される複数の貫通孔を通過して前記パネル下敷部材を支える複数の支持柱;
前記ハウジング外部の前記複数の支持柱の下部に設けられて前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を動かすパネル姿勢調節装置;
前記複数の貫通孔を通じて前記真空チャンバー内部に空気が流入することを阻むため、一端は前記ハウジングの底面に結合し、他端は前記パネル姿勢調節装置に結合して前記複数の支持柱を包む複数の可性チューブ;
前記真空チャンバーに前記パネル下敷部材より高く配置されて前記第1のパネルに取り付けるための第2のパネルを固定するためのパネル固定装置が備えられた反転フレーム;
前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルの一面が前記パネル下敷部材に安着される前記第1のパネルに向くように前記反転フレームの上下面を反転させる反転装置;
前記ハウジングに密着して前記出入口を開閉するために前記ハウジングの上部に上下方向に移動可能に設けられる密閉カバー;
前記密閉カバーが前記出入口を開閉するように前記密閉カバーを移動させる密閉カバー移動装置;及び
前記密閉カバーが前記ハウジングを密閉した状態で前記真空チャンバーから空気を強制排出させて前記真空チャンバーに真空圧を提供する真空圧発生装置を含み、
前記パネル姿勢調節装置は、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を昇降させる昇降装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と垂直に配置される回転軸を中心に回転させる回転装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行して前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置と、を含むことを特徴とするパネル取り付けユニット。
【請求項2】
請求項1の記載において、
前記パネル下敷部材は複数の支持柱側に加圧力を受ける時に弾力的に圧縮される素材から構成されることを特徴とするパネル取り付けユニット。
【請求項3】
請求項1の記載において、
前記複数の可性チューブのそれぞれは前記回転装置の回転軸から偏心されるように配置されることを特徴とするパネル取り付けユニット。
【請求項4】
請求項1の記載において、
前記パネル固定装置は、
前記第2のパネルの一面が置かれるパネル安着面を有するパネル安着部材と、
前記第2のパネルの一側面と接するように前記パネル安着面と垂直に配置される第1のパネルストッパーと、
前記第2のパネルの前記第1のパネルストッパーと接する側面と垂直な側面と接するように前記第1のパネルストッパーと離隔して前記パネル安着面と垂直に配置される第2のパネルストッパーと、
前記第2のパネルを前記第1のパネルストッパー側に加圧する第1のパネル加圧装置と、
前記第2のパネルを前記第2のパネルストッパー側に加圧する第2のパネル加圧装置と、を含むことを特徴とするパネル取り付けユニット。
【請求項5】
請求項1の記載において、
前記複数の支持柱の上端に結合する支持プレート;
前記支持プレートの上面に突出して備えられて前記パネル下敷部材を支える複数の下敷台;
前記パネル下敷部材に置かれる前記第1のパネルの側面と接するように前記パネル下敷部材の周りに上下移動可能に配置される複数のパネル側面支持台;及び
前記複数のパネル側面支持台に対して上部方向に弾性力を加えるように前記支持プレートに結合する複数のスプリングを更に含むことを特徴とするパネル取り付けユニット。
【請求項6】
請求項1の記載において、
前記反転フレームをその上下面が反転された状態で固定するために前記反転フレームの側面に用意される固定孔に挿入される固定突起と、前記固定突起を進退させるために前記ハウジングに設けられる固定突起進退装置を有する反転フレーム固定装置を更に含むことを特徴とするパネル取り付けユニット。
【請求項7】
真空チャンバーと外部に開放された出入口を有するハウジングを備え、前記真空チャンバー内において第1のパネルと第2のパネルとをそれぞれの一面が向い合った状態で合着するための複数のパネル合着機;
前記複数のパネル合着機が装着されるターンテーブル;
前記ターンテーブルに装着された前記複数のパネル合着機を前記ターンテーブル上の回転経路に沿って移送させるために前記ターンテーブルを間欠的に回転させるターンテーブル回転装置;
前記回転経路中に用意されるパネル取り付けゾーンに設けられて、前記複数のパネル合着機中において前記パネル取り付けゾーンに停止したパネル合着機のハウジングに密着してその出入口を密閉するための密閉カバーと、前記密閉カバーを移動させるための密閉カバー移動装置とを有するハウジング密閉装置;
前記複数のパネル合着機中において前記ハウジング密閉装置によってその出入口が密閉されたパネル合着機の真空チャンバーに真空圧を提供するための真空圧発生装置;及び
装置の全般的な動作を制御するための制御装置を含み、
前記パネル合着機は、
前記第1のパネルが置かれることができるパネル下敷面を有し、前記真空チャンバーに設けられるパネル下敷部材と、
前記ハウジングの底面に用意される複数の貫通孔を通過して前記パネル下敷部材を支える複数の支持柱と、
前記ハウジング外部の前記複数の支持柱の下部に設けられて前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を動かすパネル姿勢調節装置と、
前記複数の貫通孔を通じて前記真空チャンバー内部に空気が流入することを阻むため、一端は前記ハウジングの底面に結合し、他端は前記パネル姿勢調節装置に結合して前記複数の支持柱を包む複数の可性チューブと、
前記真空チャンバーに前記パネル下敷部材より高く配置されて前記第1のパネルと取り付けるための第2のパネルを固定するためのパネル固定装置が備えられた反転フレームと、
前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルの一面が前記パネル下敷部材に安着される前記第1のパネルに向くように前記反転フレームの上下面を反転させる反転装置を含み、
前記パネル姿勢調節装置は、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を昇降させる昇降装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と垂直に配置される回転軸を中心に回転させる回転装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行して前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置を含み、
前記制御装置は前記ターンテーブルを間欠回転させつつ、前記パネル取り付けゾーンに停止したパネル合着機の出入口を前記ハウジング密閉装置で密閉した状態で前記真空圧発生装置を作動させてその真空チャンバーを真空状態にした後、当該パネル合着機の昇降装置を作動させて前記第1のパネルと前記第2のパネルとを取り付けることを特徴とするパネル取り付け装置。
【請求項8】
請求項7の記載において、
前記回転経路中に前記パネル取り付けゾーンより上流に用意される撮影ゾーンに設けられ、前記パネル下敷部材に置かれた前記第1のパネルと前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルをそれぞれ撮影して前記第1のパネルの姿勢と前記第2のパネルの姿勢を検出し、その検出信号を前記制御装置に提供するビジョン装置を更に含み、
前記制御装置は、前記ビジョン装置から検出信号の提供を受けて前記パネル姿勢調節装置を制御して前記第1のパネルの姿勢を前記第2のパネルに合わせた後、前記パネル取り付けゾーンにおいて前記第1のパネルと前記第2のパネルとを取り付けることを特徴とするパネル取り付け装置。
【請求項9】
真空チャンバーと外部に開放された出入口とを有するハウジングを備え、前記真空チャンバー内において第1のパネルと第2のパネルとをそれぞれの一面が向い合った状態に合着するための複数のパネル合着機;
前記複数のパネル合着機が装着されるターンテーブル;
前記ターンテーブルに装着された前記複数のパネル合着機を前記ターンテーブル上の回転経路に沿って移送させるために前記ターンテーブルを間欠的に回転させるターンテーブル回転装置;
前記複数のパネル合着機のそれぞれの上部に設けられ、前記パネル合着機のハウジングに密着してその出入口を密閉するための密閉カバーと、前記密閉カバーを移動させるための密閉カバー移動装置を有する複数のハウジング密閉装置;
前記ハウジング密閉装置によってその出入口が密閉された前記パネル合着機の真空チャンバーに真空圧を提供するための一つ以上の真空圧発生装置;及び
装置の全般的な動作を制御するための制御装置を含み、
前記パネル合着機は、
前記第1のパネルが置かれることができるパネル下敷面を有し、前記真空チャンバーに設けられるパネル下敷部材と、
前記ハウジングの底面に用意される複数の貫通孔を通過して前記パネル下敷部材を支える複数の支持柱と、
前記ハウジング外部の前記複数の支持柱の下部に設けられて前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を動かすパネル姿勢調節装置と、
前記複数の貫通孔を通じて前記真空チャンバー内部に空気が流入することを阻むため、一端は前記ハウジングの底面に結合し、他端は前記パネル姿勢調節装置に結合して前記複数の支持柱を包む複数の可性チューブと、
前記真空チャンバーに前記パネル下敷部材より高く配置されて前記第1のパネルと取り付けるための第2のパネルを固定するためのパネル固定装置が備えられた反転フレームと、
前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルの一面が前記パネル下敷部材に安着される前記第1のパネルに向くように前記反転フレームの上下面を反転させる反転装置を含み、
前記パネル姿勢調節装置は、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を昇降させる昇降装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と垂直に配置される回転軸を中心に回転させる回転装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、
前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行して前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置を含み、
前記制御装置は前記ターンテーブルを間欠回転させつつ、前記複数のパネル合着機のうち、前記回転経路中に用意されるパネル取り付けゾーンに停止したパネル合着機をここに対応するように設けられた前記ハウジング密閉装置で密閉した状態で前記真空圧発生装置を作動させてその真空チャンバーを真空状態にした後、当該パネル合着機の昇降装置を作動させて当該パネル合着機にローディングされた前記第1のパネルと前記第2のパネルとを取り付けることを特徴とするパネル取り付け装置。
【請求項10】
請求項9の記載において、
前記回転経路中に前記パネル取り付けゾーンより上流に用意される撮影ゾーンに設けられ、前記複数のパネル合着機中において前記撮影ゾーンに停止したパネル合着機の前記パネル下敷部材に置かれた前記第1のパネルと前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルをそれぞれ撮影して前記第1のパネルの姿勢と前記第2のパネルの姿勢を検出し、その検出信号を前記制御装置に提供するビジョン装置を更に含み、前記制御装置は前記ビジョン装置から検出信号の提供を受けて当該パネル合着機の前記パネル姿勢調節装置を制御して当該パネル合着機にローディングされた前記第1のパネルの姿勢を前記第2のパネルに合わせた後、これらを取り付けることを特徴とするパネル取り付け装置。
【請求項11】
(a)画像表示パネルをパネル下敷部材上に乗せて、端に沿ってベゼル部が用意されたウィンドーパネルをパネル安着部材のパネル安着面上に乗せて、前記パネル安着面と垂直に配置される第1のパネルストッパーの側面に前記ウィンドーパネルの第1の側面が密着されるように前記ウィンドーパネルの第1の側面と対向する第2の側面を第1のパネル加圧部材で前記第1のパネルストッパー側に加圧すると同時に、前記第1のパネルストッパーと離隔して前記パネル安着面と垂直に配置される第2のパネルストッパーの側面に前記ウィンドーパネルの前記第1の側面と垂直な第3の側面が密着されるように前記ウィンドーパネルの第3の側面と対向する第4の側面を第2のパネル加圧部材で前記第2のパネルストッパー側に加圧して前記ウィンドーパネルを固定する段階;
(b)前記第1のパネルストッパーの側面で一定距離d1離隔して第1の基準位置R1から前記ウィンドーパネルの前記第1の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d2を測定して第1の測定ベゼル部幅W1、d2-d1を算出した後、第1の測定ベゼル部幅W1がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階;
(c)前記第1の基準位置R1から前記ウィンドーパネルの前記第2の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d3を測定し、前記第1の基準位置R1から前記ウィンドーパネルの前記第2の側面端に配置されるベゼル部の外側端までの距離d4を測定して第2の測定ベゼル部幅W2、d4-d3を算出した後、第2の測定ベゼル部幅W2がベゼル部基準範囲Wcにあるかどうか確認する段階;
(d)前記第2のパネルストッパーの側面で一定距離d5離隔した第2の基準位置R2から前記ウィンドーパネルの前記第3の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d6を測定して第3の測定ベゼル部幅W3、d6-d5を算出した後、前記第3の測定ベゼル部幅W3がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階;
(e)前記第2の基準位置R2から前記ウィンドーパネルの前記第4の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d7を測定し、前記第2の基準位置R2から前記ウィンドーパネルの前記第4の側面端に配置されるベゼル部の外側端までの距離d8を測定して第4の測定ベゼル部幅W4、d8-d7を算出した後、前記第4の測定ベゼル部幅W4がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階;及び
(f)前記第1の測定ベゼル部幅W1、前記第2の測定ベゼル部幅W2、前記第3の測定ベゼル部幅W3、及び前記第4の測定ベゼル部幅W4のうち、いずれか一つ以上が前記ベゼル部基準幅範囲Wcから外れていれば、前記ウィンドーパネルを前記パネル安着面から分離し、前記第1の測定ベゼル部幅W1、前記第2の測定ベゼル部幅W2、前記第3の測定ベゼル部幅W3、及び前記第4の測定ベゼル部幅W4がすべて前記ベゼル部基準幅範囲Wcにあれば、前記画像表示パネルと前記ウィンドーパネルとを取り付ける段階を含むことを特徴とするパネル取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル取り付け装置に関するものである。詳しくは、パネル製品を構成する二つのパネルを自動で迅速に取り付けるパネル取り付けユニットと、これを有するパネル取り付け装置及びパネル取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、携帯電話、スマートフォン、デジタルTV、PC、ノートパソコン、PDA、PMP、ナビゲーションなどの多様なデジタル機器が発売開始されながら、平板表示装置やタッチパネルなどパネル製品の需要が増加している。
【0003】
平板表示装置としては、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)、プラズマ表示装置(Plasma Display Device、PDP)、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)などがある。液晶表示装置の場合、軽量、薄型、低電力駆動、フルカラー、高解像度具現などの特徴により、各種デジタル機器のディスプレー装置で広く用いられている。
【0004】
液晶表示装置は、光の透過率を制御する液晶表示パネルに偏光板とバックライトユニットとを取り付けて製造する。プラズマ表示装置は、相互対向する二つのパネルに相互交差する電極を配列して製造する。このような液晶表示装置やプラズマ表示装置を含めて各種平板表示装置は、平板表示パネルに透明保護板など多様な機能のパネルを取り付けて製造する。タッチパネルは、各種平板表示装置の表示面に設けられてユーザーが表示装置を見ながら望む情報を選択するように用いられる入力装置である。
【0005】
タッチパネルは、抵抗膜方式(Resistive Type)、靜電容量方式(Capacitive Type)、電気磁場形方式(EM、Electro-Magnetic Type)、ソー方式(Saw Type)、及びインフラレッド方式(Infrared Type)などがある。このようなタッチパネルは、透明な材質のウィンドーパネルに透明な導電性の電極パネルを取り付けて製造する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
平板表示装置やタッチパネルなどのパネル製品を構成するパネルを取り付ける方法で、透明接着フィルムを用いる方法や紫外線硬化性溶剤(以下、‘紫外線硬化剤'という)を用いる方法がある。例えば、韓国特許第1219122号公報(2012.12.31登録)、韓国特許第1218351号公報(2012.12.27登録)、韓国特許第1072588号公報(2011.10.05登録)、韓国特許第1004774号公報(2010.12.22登録)などには、一対のパネルの間に紫外線硬化剤を塗布し、ここに紫外線を照射して二つのパネルを取り付けるパネル取り付け装置が開示されている。
【0007】
上述のように、パネル取り付け装置以外にパネル製品を構成する二つのパネルを自動で取り付けることができる多様な構造のパネル取り付け装置が提案されたが、現在の作業性や生産性を更に向上させるパネル取り付け装置を開発しようとする多様な試みが行なわれている。
【0008】
本発明は、このような点を勘案して案出されたものであって、本発明の目的は、パネル取り付けの作業性と生産性を向上させて不良発生を減らすことができるパネル取り付けユニットと、これを有するパネル取り付け装置及びパネル取り付け方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための本発明によるパネル取り付けユニットは、真空チャンバーと外部に開放された出入口とを有するハウジングと、第1のパネルが置かれることができるパネル下敷面を有して前記真空チャンバーに設けられるパネル下敷部材と、前記ハウジングの底面に用意される複数の貫通孔を通過して前記パネル下敷部材を支える複数の支持柱と、前記ハウジング外部の前記複数の支持柱の下部に設けられて前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を動かすパネル姿勢調節装置と、前記複数の貫通孔を通じて前記真空チャンバー内部に空気が流入することを阻むために一端は前記ハウジングの底面に結合し、他端は前記パネル姿勢調節装置に結合して前記複数の支持柱を包む複数の可性チューブと、前記真空チャンバーに前記パネル下敷部材より高く配置され、前記第1のパネルに取り付けるための第2のパネルを固定するためのパネル固定装置が備えられた反転フレームと、前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルの一面が前記パネル下敷部材に安着される前記第1のパネルに向くように前記反転フレームの上下面を反転させる反転装置と、前記ハウジングに密着して前記出入口を開閉するために前記ハウジングの上部に上下方向に移動可能に設けられる密閉カバーと、前記密閉カバーが前記出入口を開閉するように前記密閉カバーを移動させる密閉カバー移動装置と、前記密閉カバーが前記ハウジングを密閉した状態で前記真空チャンバーから空気を強制排出させて前記真空チャンバーに真空圧を提供する真空圧発生装置とを含む。前記パネル姿勢調節装置は、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を昇降させる昇降装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と垂直に配置される回転軸を中心に回転させる回転装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行して前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置とを含む。
【0010】
一方、前記目的を達成するための本発明の一側面によるパネル取り付け装置は、真空チャンバーと外部に開放された出入口を有するハウジングを備え、前記真空チャンバー内において第1のパネルと第2のパネルとをそれぞれの一面が向い合った状態に合着するための複数のパネル合着機と、前記複数のパネル合着機が装着されるターンテーブルと、前記ターンテーブルに装着された前記複数のパネル合着機を前記ターンテーブル上の回転経路に沿って移送させるために前記ターンテーブルを間欠的に回転させるターンテーブル回転装置と、前記回転経路中に用意されるパネル取り付けゾーンに設けられて前記複数のパネル合着機のうち、前記パネル取り付けゾーンに停止したパネル合着機のハウジングに密着してその出入口を密閉するための密閉カバーと、前記密閉カバーを移動させるための密閉カバー移動装置を有するハウジング密閉装置と、前記複数のパネル合着機のうち、前記ハウジング密閉装置によってその出入口が密閉されたパネル合着機の真空チャンバーに真空圧を提供するための真空圧発生装置と、装置の全般的な動作を制御するための制御装置とを含む。前記パネル合着機は、前記第1のパネルが置かれることができるパネル下敷面を有し、前記真空チャンバーに設けられるパネル下敷部材と、前記ハウジングの底面に用意される複数の貫通孔を通過して前記パネル下敷部材を支える複数の支持柱と、前記ハウジング外部の前記複数の支持柱の下部に設けられて前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を動かすパネル姿勢調節装置と、前記複数の貫通孔を通じて前記真空チャンバー内部に空気が流入することを阻むために一端は前記ハウジングの底面に結合し、他端は前記パネル姿勢調節装置に結合して前記複数の支持柱を包む複数の可性チューブと、前記真空チャンバーに前記パネル下敷部材より高く配置されて前記第1のパネルと取り付けるための第2のパネルを固定するためのパネル固定装置が備えられた反転フレームと、前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルの一面が前記パネル下敷部材に安着される前記第1のパネルに向くように前記反転フレームの上下面を反転させる反転装置とを含む。前記パネル姿勢調節装置は、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を昇降させる昇降装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と垂直に配置される回転軸を中心に回転させる回転装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行して前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置を含み、前記制御装置は前記ターンテーブルを間欠回転させながら、前記パネル取り付けゾーンに停止したパネル合着機の出入口を前記ハウジング密閉装置で密閉した状態で前記真空圧発生装置を作動させ、その真空チャンバーを真空状態にした後、当該パネル合着機の昇降装置を作動させて前記第1のパネルと前記第2のパネルとを取り付ける。
【0011】
一方、前記目的を達成するための本発明の他の側面によるパネル取り付け装置は、真空チャンバーと外部に開放された出入口とを有するハウジングを備え、前記真空チャンバー内において第1のパネルと第2のパネルとをそれぞれの一面が向い合った状態に合着するための複数のパネル合着機と、前記複数のパネル合着機が装着されるターンテーブルと、前記ターンテーブルに装着された前記複数のパネル合着機を前記ターンテーブル上の回転経路に沿って移送させるために前記ターンテーブルを間欠的に回転させるターンテーブル回転装置と、前記複数のパネル合着機のそれぞれの上部に設けられて前記パネル合着機のハウジングに密着してその出入口を密閉するための密閉カバーと、前記密閉カバーを移動させるための密閉カバー移動装置を有する複数のハウジング密閉装置と、前記ハウジング密閉装置によってその出入口が密閉された前記パネル合着機の真空チャンバーに真空圧を提供するための一つ以上の真空圧発生装置と、装置の全般的な動作を制御するための制御装置とを含む。前記パネル合着機は、前記第1のパネルが置かれることができるパネル下敷面を有して前記真空チャンバーに設けられるパネル下敷部材と、前記ハウジングの底面に用意される複数の貫通孔を通過して前記パネル下敷部材を支える複数の支持柱と、前記ハウジング外部の前記複数の支持柱下部に設けられて前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を動かすパネル姿勢調節装置と、前記複数の貫通孔を通じて前記真空チャンバー内部に空気が流入することを阻むために一端は前記ハウジングの底面に結合し、他端は前記パネル姿勢調節装置に結合して前記複数の支持柱を包む複数の可性チューブと、前記真空チャンバーに前記パネル下敷部材より高く配置されて前記第1のパネルと取り付けるための第2のパネルを固定するためのパネル固定装置が備えられた反転フレームと、前記パネル固定装置に固定された前記第2のパネルの一面が前記パネル下敷部材に安着される前記第1のパネルに向くように前記反転フレームの上下面を反転させる反転装置とを含む。前記パネル姿勢調節装置は、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を昇降させる昇降装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と垂直に配置される回転軸を中心に回転させる回転装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行する第1の方向に移動させる第1の移動装置と、前記複数の支持柱を通じて前記パネル下敷部材を地面と平行して前記第1の方向と交差する第2の方向に移動させる第2の移動装置を含み、前記制御装置は、前記ターンテーブルを間欠回転させながら、前記複数のパネル合着機のうち、前記回転経路中に用意されるパネル取り付けゾーンに停止したパネル合着機をここに対応するように設けられた前記ハウジング密閉装置で密閉した状態で前記真空圧発生装置を作動させてその真空チャンバーを真空状態にした後、当該パネル合着機の昇降装置を作動させて当該パネル合着機にローディングされた前記第1のパネルと前記第2のパネルとを取り付ける。
【0012】
一方、前記目的を達成するための本発明によるパネル取り付け方法は、
(a)画像表示パネルをパネル下敷部材上に載せ、端に沿ってベゼル部が用意されたウィンドーパネルをパネル安着部材のパネル安着面上に載せ、前記パネル安着面と垂直に配置される第1のパネルストッパーの側面に前記ウィンドーパネルの第1の側面が密着されるように前記ウィンドーパネルの第1の側面と対向する第2の側面を第1のパネル加圧部材で前記第1のパネルストッパー側に加圧すると同時に、前記第1のパネルストッパーと離隔して前記パネル安着面と垂直に配置される第2のパネルストッパーの側面に前記ウィンドーパネルの前記第1の側面と垂直な第3の側面が密着されるように前記ウィンドーパネルの第3の側面と対向する第4の側面を第2のパネル加圧部材で前記第2のパネルストッパー側に加圧して前記ウィンドーパネルを固定する段階と、
(b)前記第1のパネルストッパーの側面において、一定距離d1離隔した第1の基準位置R1で前記ウィンドーパネルの前記第1の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d2を測定して第1の測定ベゼル部幅W1、d2-d1を算出した後、第1の測定ベゼル部幅W1がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階と、
(c)前記第1の基準位置R1において、前記ウィンドーパネルの前記第2の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d3を測定し、前記第1の基準位置R1から前記ウィンドーパネルの前記第2の側面端に配置されるベゼル部の外側端までの距離d4を測定して第2の測定ベゼル部幅W2、d4-d3を算出した後、第2の測定ベゼル部幅W2がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階と、
(d)前記第2のパネルストッパーの側面において、一定距離d5離隔した第2の基準位置R2から前記ウィンドーパネルの前記第3の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d6を測定して第3の測定ベゼル部幅W3、d6-d5を算出した後、前記第3の測定ベゼル部幅W3がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階と、
(e)前記第2の基準位置R2から前記ウィンドーパネルの前記第4の側面端に配置されるベゼル部の内側端までの距離d7を測定し、前記第2の基準位置R2から前記ウィンドーパネルの前記第4の側面端に配置されるベゼル部の外側端までの距離d8を測定して第4の測定ベゼル部幅W4、d8-d7を算出した後、前記第4の測定ベゼル部幅W4がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか確認する段階と、
(f)前記第1の測定ベゼル部幅W1、前記第2の測定ベゼル部幅W2、前記第3の測定ベゼル部幅W3、及び前記第4の測定ベゼル部幅W4のうち、いずれか一つ以上が前記ベゼル部基準幅範囲Wcから外れていれば、前記ウィンドーパネルを前記パネル安着面から分離し、前記第1の測定ベゼル部幅W1、前記第2の測定ベゼル部幅W2、前記第3の測定ベゼル部幅W3、及び前記第4の測定ベゼル部幅W4がすべて前記ベゼル部基準幅範囲Wcにあれば、前記画像表示パネルと前記ウィンドーパネルとを取り付ける段階を含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるパネル取り付け装置は、第1のパネルと第2のパネルがローディングされるパネル合着機をターンテーブル上に複数に装着し、ターンテーブルを一定角度ずつ間欠回転させながら、パネルローディング、パネル撮影、パネル姿勢調節、パネル取り付け、アンローディングなどの作業が連続的に行なわれるようにすることで、パネル取り付け作業の作業性を大きく向上させることができる。
【0014】
また、本発明によるパネル取り付け装置は、複数のパネル合着機が回転するターンテーブルに装着されてターンテーブル上に用意される回転経路に沿って移送されることで、設置空間を多く占めないコンパクトな構造が可能である。
【0015】
また、本発明によるパネル取り付け装置は、第1のパネルと第2のパネルとが真空チャンバー内で取り付けられるから、第1のパネルと第2のパネルとの間に異物が流入する問題を減らし、最終パネル製品の品質を高めることができる。
【0016】
また、本発明によるパネル取り付け装置は、パネル合着の時、パネル合着機の出入口を密閉するためのハウジング密閉装置がパネル合着機の移送経路中にパネル取り付けゾーンに一つだけ設けられて回転経路に沿って移送される複数のパネル合着機を順次に密閉することができ、これにより、構成部品の数を最小化しつつ効率的な作業が可能である。
【0017】
また、本発明によるパネル取り付け装置のパネル取り付け方法は、端部が丸く面取り処理されたウィンドーパネルに対してもそのベゼル部の幅を正確に測定してベゼル部の不良の可否を正確に判断し、ベゼル部が正常に用意されたウィンドーパネルだけ画像表示パネルと取り付けることで、最終製品の不良率を減少させて生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置を示す平面図である。
図2】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機を示す平面図である。
図3】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機及びハウジング密閉装置を示す側断面図である。
図4】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機に備えられるパネル姿勢調節装置を示す平面図である。
図5】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機に備えられる反転フレームが反転された状態を示す平面図である。
図6】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機のパネル取り付け動作を示す図面である。
図7】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機のパネル取り付け動作を示す図面である。
図8】本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル取り付け方法を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照し、本発明によるパネル取り付けユニットと、これを有するパネル取り付け装置及びパネル取り付け方法に対して詳しく説明する。
【0020】
本発明を説明することにおいて、図面に示す構成要素の大きさや形状などは、説明の明瞭性と便宜上の誇張または単純化して示すことができる。また、本発明の構成及び作用を考慮して特別に定義した用語はユーザー、運用者の意図または慣例に沿って変わることができる。このような用語は本明細書の全般にわたった内容に基づいて本発明の技術的な思想に符合する意味と概念として解釈されなければならない。
【0021】
図1は、本発明の一実施例によるパネル取り付け装置を示す平面図であり、図2は、本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機を示す平面図であり、図3は、本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機及びハウジング密閉装置を示す側断面図であり、図4は、本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル合着機に備えられるパネル姿勢調節装置を示す平面図である。
【0022】
図1ないし図4に示すように、本発明の一実施例によるパネル取り付け装置10はパネル製品を構成する第1のパネルP1と、第2のパネルP2とを自動で連続的に取り付けるためのもので、ターンテーブル11と、ターンテーブル11上に離隔して装着される複数のパネル合着機13と、ターンテーブル11上に用意される回転経路Cに沿って順次に設けられるビジョン装置14及びハウジング密閉装置15と、パネル合着機13の内部に真空圧を提供するための真空圧発生装置16と、装置の全般的な動作を制御する制御装置17とを含む。第1のパネルP1と、第2のパネルP2は、二つのうち、少なくともいずれか一つの一面にOCAなどの接着物質が塗布された状態で複数のパネル合着機13にローディングされ、パネル合着機13は、第1のパネルP1と第2のパネルP2との姿勢を合わせてこれらを自動で合着する。
【0023】
ターンテーブル11の一側には第1のパネルP1または第2のパネルP2との接着物質が塗布されない面を表面処理するためのプラズマ処理処置18が設けられる。プラズマ処理処置18は、第1のパネルP1または第2のパネルP2が安着される複数のパネル安着板19が用意された作業テーブル20と、作業テーブル20の回転経路中に設けられるプラズマ処理器21とを含む。作業者はプラズマ処理処置18を用いて第1のパネルP1または第2のパネルP2を表面処理した後、これをパネル合着機13にローディングすることができる。
【0024】
このようなパネル取り付け装置10を構成する装置とパネル取り付け装置10との全般的な動作は制御装置17によって制御される。制御装置17はターンテーブル11を間欠的に回転させて第1のパネルP1と、第2のパネルP2がローディングされるパネル合着機13をターンテーブル11の回転によって用意される回転経路Cに沿って移送させる。回転経路C中にはパネル合着機13が停止する複数の作業ゾーンZ1〜Z4が用意され、パネル合着機13が複数の作業ゾーンZ1〜Z4を順次に通過しながらパネルローディング、パネル撮影、パネル取り付けなどの作業が連続的に行なわれる。
【0025】
ターンテーブル11は地面と平行に置かれて地面と垂直な軸を回転中心にして回転する。ターンテーブル11はターンテーブル回転装置12によって回転し、ターンテーブル11上には複数のパネル合着機13の移送経路となる円型の回転経路Cが用意される。図1に示すように、ターンテーブル11には四つのパネル合着機13が設けられて制御装置17はターンテーブル回転装置12を制御してターンテーブル11を90°ずつ間欠回転させることで、回転経路C中にはパネル合着機13が停止する第1のローディングゾーンZ1、第2のローディングゾーンZ2、撮影ゾーンZ3及びパネル取り付けゾーンZ4など四つの作業ゾーンZ1〜Z4がターンテーブル11の回転方向に沿って順次に用意される。
【0026】
第1のローディングゾーンZ1では、パネル合着機13に第1のパネルP1をローディングする作業や、第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着されたパネル組立体をパネル合着機13からアンローディングする作業が行なわれることができる。第2のローディングゾーンZ2では、第2のパネルP2をローディングする作業が行なわれることができる。第1のパネルP1や第2のパネルP2をパネル合着機13にローディングする作業や、パネル組立体をパネル合着機13からアンローディングする作業は作業者によって手作業で行なわれるとか、ローディング装置またはアンローディング装置によって自動で行なわれることができる。
【0027】
撮影ゾーンZ3では、パネル合着機13にローディングされる第1のパネルP1と第2のパネルP2を撮影してこれらの姿勢を検出し、その検出信号を制御装置17に提供するビジョン装置14が設けられる。ビジョン装置14はパネル合着機13にローディングされた第1のパネルP1を撮影するための第1の検査カメラ24と、パネル合着機13にローディングされた第2のパネルP2を撮影するための第2の検査カメラ25とを含む。これら検査カメラ24、25はカメラ移動装置(未図示)によって動きながらパネル合着機13にローディングされた第1のパネルP1と第2のパネルP2を撮影する。勿論、ビジョン装置14はこのような構成以外に、第1のパネルP1と第2のパネルP2を撮影してこれらの姿勢を検出し、その検出信号を制御装置17に提供する多様なその他の構成で変更されることができる。
【0028】
パネル取り付けゾーンZ4では、パネル合着機13の開放された上部を密閉するためのハウジング密閉装置15が設けられる。パネル取り付けゾーンZ4でハウジング密閉装置15がパネル合着機13を密閉した状態でパネル合着機13にローディングされた第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着される。場合によって、パネル取り付けゾーンZ4で第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着されたパネル組立体のアンローディング作業が行なわれることもできる。
【0029】
本発明において、ターンテーブル11に設けられるパネル合着機13の設置個数や、配置間隔、ターンテーブル11による回転経路C中に用意される作業ゾーンの種類や個数はここに示されたものに限定されず、多様に変更されることができる。例えば、回転経路C中にはパネルローディング、パネル撮影、パネル取り付け、パネルアンローディングなどの作業以外に、パネルクリーニングなど他の多様な作業が行なわれる多様な作業ゾーンが用意されることができる。
【0030】
図2及び図3に示すように、パネル合着機13はターンテーブル11に固定設置されるハウジング27と、ローディングされる第1のパネルP1を支えるためのパネル下敷装置33と、パネル下敷装置33を支える複数の支持柱43と、ハウジング27の下部に備えられるケース45に設けられて複数の支持柱43を通じてパネル下敷装置33に置かれた第1のパネルP1の姿勢を調節するパネル姿勢調節装置47と、ローディングされる第2のパネルP2を固定するためにパネル下敷装置33上に設けられるパネル固定装置62とを含む。パネル固定装置62は反転フレーム74に設けられ、反転フレーム74は反転装置77によってその上下面が反転されることができる。図面には一つのハウジング27にパネル下敷装置33と、パネル姿勢調節装置47と、パネル固定装置62とが二つずつ設けられたものを示したが、これらの設置個数はここに示されたものに限定されず、多様に変更されることができる。
【0031】
ハウジング27は、第1のパネルP1を固定するパネル下敷装置33と第2のパネルP2を固定するパネル固定装置62が収容される真空チャンバー28と、真空チャンバー28と連結される出入口29を有する。出入口29はハウジング27の上面に外部に開放されるように備えられる。ハウジング27上面の出入口29周りにはパッキング30が備えられる。パッキング30はハウジング密閉装置15がハウジング27を覆う時ハウジング27とハウジング密閉装置15との間を隙間なしに密閉されるようにする。ハウジング27の底面には複数の支持柱43が通過する複数の貫通孔31が用意される。
【0032】
パネル下敷装置33は第1のパネルP1を支えるための平らなパネル下敷面35を有するパネル下敷部材34と、パネル下敷部材34を支える複数の下敷台36と、複数の下敷台36のそれぞれに上下移動可能に結合する複数のパネル側面支持台37と、複数のパネル側面支持台37に対して上部方向に弾性力を加えるための複数のスプリング38と、複数の下敷台36と複数のスプリング38とを支える支持プレート39とを含む。パネル下敷部材34はゴムや、シリコーン、スポンジなどの厚さ方向に加圧力を受ける時弾力的に圧縮されることができる素材から構成される。
【0033】
第1のパネルP1が置かれるパネル下敷部材34をこのような弾力性のある素材とすれば、第1のパネルP1または第2のパネルP2がどちらか一方に傾いた状態で互いに加圧されつつ合着される時、パネル下敷部材34が弾力的に圧縮されることで第1のパネルP1と第2のパネルP2が平行を成した状態で取り付けられることができる。すなわち、パネル下敷部材34の圧縮変形によってここに置かれた第1のパネルP1は多方向に傾くことができ、パネル下敷部材34に置かれた第1のパネルP1とパネル固定装置62に固定された第2のパネルP2の完全な平行ではない状態で相互密着される時、パネル下敷部材34が圧縮変形されて第1のパネルP1が傾きながら第1のパネルP1と第2のパネルP2とは全体的に均一に密着されることができる。図面にはパネル下敷部材34が第1のパネルP1の形状に対応するマット形態で行なわれたと示しているが、パネル下敷部材34の形状や構造は多様に変更されることができる。例えば、パネル下敷部材34では多様な形態のスプリングが用いられることもできる。
【0034】
パネル側面支持台37にはガイド溝40が用意され、下敷台36にはガイド溝40に対応するガイドレール41が用意されて、パネル側面支持台37はスプリング38によって弾力的に支持された状態で下敷台36のガイドレール41に沿って上下移動することができる。第1のパネルP1がパネル下敷部材34に置かれる時、第1のパネルP1の四つの側面が複数のパネル側面支持台37側面に接することで、第1のパネルP1はパネル下敷部材34上に動くことができず、安定的に固定された状態を保持することができる。第1のパネルP1と第2のパネルP2との取り付けのためにパネル下敷装置33がパネル固定装置62側に移動する時、複数のパネル側面支持台37はパネル固定装置62や反転フレーム74などによって押されて下降するようになる。図面には四つのパネル側面支持台37が四つの下敷台36に結合したものを示したが、パネル側面支持台37や下敷台36の設置個数は多様に変更されることができる。そして、パネル側面支持台37の移動可能な設置構造もここに示されたものに限定されないで多様に変更されることができる。
【0035】
図3及び図4に示すように、複数の支持柱43はハウジング27の底面に用意される複数の貫通孔31を通過してハウジング27内部の支持プレート39と、ハウジング27下部に備えられるケース45内部のパネル姿勢調節装置47を連結する。ハウジング27の貫通孔31の幅は支持柱43の幅より大きくて支持柱43は貫通孔31内においてある程度動くことができる。本発明において、複数の支持柱43とパネル下敷部材34との連結構造は、支持プレート39なしに複数の支持柱43が直接パネル下敷部材34を支える構造で変更されることもできる。
【0036】
支持柱43のハウジング27下部に配置される部分は可性チューブ44によって包まれる。可性チューブ44は貫通孔31を通じてハウジング27内部の真空チャンバー28に空気が流入することを阻むためのもので、空気は通過することができないがパネル姿勢調節装置47が上昇すれば収縮されパネル姿勢調節装置47が下降すれば本来の形態で伸長されることができる素材からなる。可性チューブ44の一端は貫通孔31を覆うようにハウジング27の下面に固定され、可性チューブ44の他端はパネル姿勢調節装置47の回転プレート60の上面に固定されるものの、後述するパネル姿勢調節装置47の回転軸59から偏心されるように配置される。
【0037】
パネル姿勢調節装置47は制御装置17によって制御され、複数の支持柱43を通じてパネル下敷装置33及びパネル下敷装置33に固定された第1のパネルP1の姿勢を調節する。制御装置17はビジョン装置14を通じてパネル合着機13にローディングされた第1のパネルP1と第2のパネルP2との姿勢を検出し、第1のパネルP1と第2のパネルP2との姿勢が一致するようにパネル姿勢調節装置47を制御して第1のパネルP1の姿勢を調節する。パネル姿勢調節装置47はパネル下敷装置33及びパネル下敷装置33に固定された第1のパネルP1を昇降させるための昇降装置48と、パネル下敷装置33及びパネル下敷装置33に固定された第1のパネルP1を地面と平行する第1の方向(例えば、第1のパネルの長さ方向)に移動させるための第1の移動装置50と、パネル下敷装置33及びパネル下敷装置33に固定された第1のパネルP1を地面と平行して第1の方向と交差する第2の方向(例えば、第1のパネルの幅方向)に移動させるための第2の移動装置54と、パネル下敷装置33及びパネル下敷装置33に固定された第1のパネルP1を地面と垂直に配置される回転軸59を中心に回転させるための回転装置58とを含む。ここで、第1の移動装置50がパネル下敷装置33を移動させる第1の方向や、第2の移動装置54がパネル下敷装置33を移動させる第2の方向は第1のパネルP1の長さ方向や幅方向に限定されず、地面と平行して相互交差する多様な方向とすることができる。
【0038】
第1の移動装置50は昇降装置48に結合した昇降プレート49に第1の方向に配置された第1のガイドレール51にスライド移動可能に結合する第1の移動プレート52と、第1の移動プレート52を第1のガイドレール51に沿って押すとか引く第1の移動アクチュエータ53とを含む。第2の移動装置54は第1の移動プレート52に第2の方向に配置される第2のガイドレール55にスライド移動可能に結合する第2の移動プレート56と、第2の移動プレート56を第2のガイドレール55に沿って押すとか引く第2の移動アクチュエータ57とを含む。回転装置58は第2の移動プレート56上に設けられ、ここに備えられた回転軸59が回転プレート60と結合する。回転プレート60には複数の支持柱43と複数の可性チューブ44とが結合する。
【0039】
このようなパネル姿勢調節装置47の動作によってパネル下敷装置33及びここに固定された第1のパネルP1は上下前後左右移動及び回転でき、これによって第1のパネルP1の姿勢が多様に調節されることができる。パネル姿勢調節装置47が複数の支持柱43を移動させる時、支持柱43は貫通孔31の範囲内で上下前後左右に移動するようになり、この時、複数の可性チューブ44は両方端がハウジング27及び回転プレート60に固定された状態で傾くようになる。
【0040】
図4に示すように、回転プレート60の上面に固定された可性チューブ44の他端は回転装置58の回転軸59から偏心されているから、回転プレート60が回転しても可性チューブ44は捩れないで傾きながらハウジング27及び回転プレート60に安定的に固定された状態を保持することができる。すなわち、回転プレート60が回転する時、可性チューブ44の他端は回転軸59の中心で可性チューブ44の他端の中心までの距離を回転半径とする円弧形態の経路に沿って移動するようになり、これによってその中間部分が傾くことで、可性チューブ44の両方端にはハウジング27との結合や回転プレート60との結合を破壊するほどの大きい外力や衝撃が作用しなくなる。
【0041】
本発明において、パネル姿勢調節装置47の具体的な構成はここに示されたものに限定されず多様に変更されることができる。すなわち、パネル姿勢調節装置47は複数の支持柱43を通じてパネル下敷装置33及びここに固定された第1のパネルP1を上下前後左右移動及び地面と垂直な回転軸を中心に回転させる多様なその他の構成で変更されることができる。そして、図面には支持柱43の下部に回転装置58、第2の移動装置54、第1の移動装置50及び昇降装置48が順次に配置されたものを示したが、これらの配置順序は多様に変更されることができる。
【0042】
さらに、図2及び図3を参照すれば、パネル固定装置62は真空チャンバー28にパネル下敷装置33より高く配置される反転フレーム74に設けられてパネル合着機13にローディングされる第2のパネルP2を固定する。パネル固定装置62は第2のパネルP2が置かれる平らなパネル安着面64を有するパネル安着部材63と、第2のパネルP2の側面と接する第1のパネルストッパー65及び第2のパネルストッパー66と、第2のパネルP2を第1のパネルストッパー65側に加圧する第1のパネル加圧装置67と、第2のパネルP2を第2のパネルストッパー66側に加圧する第2のパネル加圧装置70とを含む。
【0043】
第1のパネルストッパー65は第2のパネルP2の一側面と接するようにパネル安着部材63と垂直に配置され、第2のパネルストッパー66は第2のパネルP2の第1のパネルストッパー65と接する側面と垂直な側面と接するように第1のパネルストッパー65と離隔してパネル安着部材63と垂直に配置される。第1のパネルストッパー65と第2のパネルストッパー66のパネル安着部材63から突出する高さはパネル安着部材63に置かれる第2のパネルP2の厚さより低い方が良い。そして、第1のパネルストッパー65と第2のパネルストッパー66はプラスチックやゴムなど、第2のパネルP2が密着される時、第2のパネルP2の破損を防止する多様な素材から構成されることができる。
【0044】
第1のパネル加圧装置67はパネル安着部材63のパネル安着面64に置かれる第2のパネルP2を第1のパネルストッパー65側に加圧するためのものである。第1のパネル加圧装置67は第2のパネルP2一側端に接して第2のパネルP2を加圧するための第1のパネル加圧部材68と、第1のパネル加圧部材68に移動力を提供するための第1の加圧アクチュエータ69とを含む。第1のパネル加圧部材68はプラスチックやゴムなど第2のパネルP2に密着される時、第2のパネルP2の破損を防止する多様な素材から構成されることができる。
【0045】
第2のパネル加圧装置70はパネル安着面64に置かれる第2のパネルP2を第2のパネルストッパー66側に加圧するためのもので、具体的な構造は第1のパネル加圧装置67と同じである。第2のパネル加圧装置70は第2のパネル加圧部材71と、第2のパネル加圧部材71を移動させる第2の加圧アクチュエータ72とを含む。
【0046】
本発明において、第1のパネル加圧装置67や第2のパネル加圧装置70の具体的な構造は多様に変更されることができる。そして、パネル固定装置62は示すように一対のパネルストッパー65、66と、一対のパネル加圧装置67、70を有する構造以外に、吸入力を発生することができる手段(吸入口、空気流動路、吸入力発生装置など)を有する構造、またはパネル安着面64に置かれる第2のパネルP2を固定する他の吸着式や他の機構式などの多様なその他の構造で変更されることができる。パネル固定装置62で真空圧(吸入力)を用いて第2のパネルP2を固定する構造のものが用いられる場合、該パネル固定装置62の真空圧はパネル固定装置62が収容されるハウジング27の真空チャンバー28に提供される真空圧以上にならなければならない。
【0047】
反転フレーム74は真空チャンバー28の内部にその上下面が反転されるように設けられる。反転フレーム74の両方端にはレバー75が結合するが、一つのレバー75には反転装置77の回転軸78が結合し、他の一つのレバー75にはハウジング27に結合した支持軸79が結合する。回転軸78と支持軸79は同一線上に置かれ、反転フレーム74はこれら回転軸78と支持軸79を回転中心にして180°ずつ回転することでその上下面が反転されることができる。反転装置77は作動時、摩擦が発生する駆動部など回転軸78の一部を除いた残りの部分がハウジング27の外部に配置される。このように反転装置77の大部分の構成をハウジング27の外部に配置すれば反転装置77の作動時部品の摩耗などにより生成される部品の粉塵、潤滑剤などの異物が真空チャンバー28の内部に入って第1のパネルP1と第2のパネルP2との取り付け時、第1のパネルP1と第2のパネルP2との間に流入する問題を遮断することができる。また、反転装置77の構成要素に対する修理や交替作業が容易になる。
【0048】
反転フレーム74が反転された後、反転フレーム74をその上下面が反転された状態で固定するためにハウジング27には反転フレーム固定装置80が設けられる。反転フレーム固定装置80は反転フレーム74の側面に用意される固定孔76に挿入される固定突起81と、固定突起81を進退させるためにハウジング27に設けられる固定突起進退装置82とを含む。固定突起進退装置82はハウジング27の外部に設けられ、固定突起81はハウジング27を貫通してその端が真空チャンバー28内に位置する。
【0049】
図5に示すように、反転フレーム74が、ここに装着された第2のパネルP2がパネル下敷装置33に固定された第1のパネルP1に向くように反転されれば、固定突起進退装置82が固定突起81を前進させて反転フレーム74の固定孔76に挿入する。これによってパネル下敷部材34が上昇して第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着される時、反転フレーム74が安定的に反転された状態を保持することができ、第1のパネルP1と第2のパネルP2とがぶれなしに安定的に合着されることができる。
【0050】
図面には反転フレーム74の両方端にそれぞれ固定孔76が用意され、一対の反転フレーム固定装置80が反転フレーム74を固定するものを示したが、反転フレーム固定装置80の設置個数は多様に変更されることができる。そして、反転フレーム固定装置80の具体的な構成も進退する固定突起81を有する構造以外に、反転された反転フレーム74を安定的に取らせる多様なその他の構造に変更されることができる。
【0051】
図1及び図3を参照すれば、ハウジング密閉装置15はハウジング27に密着して出入口29を開閉する密閉カバー84と、密閉カバー84が出入口29を開閉するように密閉カバー84を移動させる密閉カバー移動装置85とを含む。密閉カバー移動装置85はパネル取り付けゾーンZ4にパネル合着機13より高く配置される固定台86に結合する。密閉カバー84は密閉カバー移動装置85及び固定台86にスライド移動可能に結合した一対のガイドバー87によって固定台86に上下移動可能に設けられる。
【0052】
密閉カバー移動装置85が密閉カバー84を下部方向に移動させれば密閉カバー84は一対のガイドバー87に支持された状態で安定的に下降してハウジング27の出入口29を密閉することができる。密閉カバー84には真空圧発生装置16と連結される真空チューブ88が結合する。密閉カバー84がハウジング27の出入口29を密閉した状態で真空圧発生装置16が作動して真空チューブ88を通じて真空チャンバー28内部の空気を強制排出させることで、真空チャンバー28を真空状態にすることができる。
【0053】
本発明において、密閉カバー移動装置85や密閉カバー84の移動構造はここに示されたものに限定されず多様に変更されることができる。ハウジング27と密閉カバー84との間をシーリングするためのパッキング30は密閉カバー84に備えることもできる。そして、真空チャンバー28に真空圧を提供するために真空圧発生装置16と連結される真空チューブ88は密閉カバー84ではないハウジング27に連結されることもできる。
【0054】
以下、添付された図面を参照して本発明によるパネル取り付け装置10を用いて第1のパネルP1と第2のパネルP2とを取り付ける過程に対して説明する。
【0055】
先に、図1ないし図3に示すように、第1のローディングゾーンZ1でパネル合着機13に第1のパネルP1がローディングされ、ローディングされる第1のパネルP1はパネル下敷装置33に固定される。パネル合着機13に第1のパネルP1がローディングされた後、ターンテーブル回転装置12の作動でターンテーブル11が一定角度回転することで第1のパネルP1がローディングされたパネル合着機13が第2のローディングゾーンZ2に移送される。第2のローディングゾーンZ2では第2のパネルP2がパネル合着機13にローディングされ、第2のパネルP2はパネル固定装置62に固定される。ここで、第1のパネルP1と第2のパネルP2のうちいずれか一つはその一面にOCAなどの接着物質が塗布された状態でパネル合着機13にローディングされる。
【0056】
以後、さらにターンテーブル11が一定角度回転して第1のパネルP1と第2のパネルP2とがローディングされたパネル合着機13は撮影ゾーンZ3に移送される。撮影ゾーンZ3でビジョン装置14の第1の検査カメラ24が作動してパネル合着機13にローディングされた第1のパネルP1を撮影してその姿勢を検出し、第2の検査カメラ25が作動してパネル合着機13にローディングされた第2のパネルP2を撮影してその姿勢を検出する。このようなビジョン装置14の検査信号は制御装置17に提供されて制御装置17はパネル姿勢調節装置47を通じて第1のパネルP1の姿勢を第2のパネルP2に合わせる。このようなパネル姿勢調節は撮影ゾーンZ3で、または次の作業ゾーンであるパネル取り付けゾーンZ4でパネル取り付け前に行なわれることもできる。
【0057】
続いて、ターンテーブル11が、さらに一定角度回転してパネル合着機13がパネル取り付けゾーンZ4に移送される。パネル合着機13がパネル取り付けゾーンZ4に移送されれば、図6に示すように、ハウジング密閉装置15が作動して密閉カバー84がハウジング27の出入口29を密閉する。以後、真空圧発生装置16が作動してハウジング27内部の真空チャンバー28を真空にして、反転装置77が作動してパネル固定装置62に固定された第2のパネルP2をその下部に位置する第1のパネルP1に向くように反転フレーム74の上下面を反転させる。反転フレーム74が反転されれば反転フレーム固定装置80が作動して反転された反転フレーム74を反転された状態で堅く固定する。反転フレーム74の反転動作は真空チャンバー28に真空圧が提供される前に行なわれることもできる。
【0058】
反転フレーム74が反転された後、昇降装置48が作動してパネル下敷部材34に置かれた第1のパネルP1を第2のパネルP2側に上昇させて第1のパネルP1と第2のパネルP2とを取り付ける。第1のパネルP1と第2のパネルP2とが相互圧着される時、第1のパネルP1が置かれたパネル下敷部材34は弾力的に圧縮されるから、第1のパネルP1と第2のパネルP2が正確に平行しなくても第1のパネルP1が多方向にティルティングされつつ、第1のパネルP1と第2のパネルP2とはこれらの相互向い合う面が全体的に均するように接着されることができる。
【0059】
第1のパネルP1と第2のパネルP2とが相互合着されれば、パネル固定装置62の固定力が解除されて第2のパネルP2は第1のパネルP1上に載せられ、図7に示すように、昇降装置48の作用で第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着されたパネル組立体が置かれたパネル下敷部材34が本来の位置に下降する。このような動作は真空チャンバー28が真空の状態で、または密閉カバー84がハウジング27から離隔してハウジング27の出入口29が開放された状態で行なわれることもできる。
【0060】
このように第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着された後、反転フレーム固定装置80が反転フレーム74に対する固定力を除去し、反転装置77の作動で反転フレーム74は本来の位置に復帰する。そして、第1のパネルP1と第2のパネルP2とが合着されたパネル組立体はパネル取り付けゾーンZ4または第1のローディングゾーンZ1で新たな第1のパネルP1がローディングされる前に作業者またはアンローディング装置によってアンローディングされることができる。
【0061】
このように、本発明によるパネル取り付け装置10は第1のパネルP1と第2のパネルP2がローディングされるパネル合着機13をターンテーブル11上に複数に装着してターンテーブル11を一定角度ずつ間欠回転させつつパネルローディング、パネル撮影、パネル姿勢調節、パネル反転、パネル合着などの作業が連続的に行なわれるようにすることで、パネル取り付け作業の作業性を大きく向上させることができる。
【0062】
また、本発明によるパネル取り付け装置10は複数のパネル合着機13が回転するターンテーブル11に装着されてターンテーブル11上に用意される回転経路Cに沿って移送されることで、設置空間を多く占めないコンパクトな構造が可能である。
【0063】
また、本発明によるパネル取り付け装置10は第1のパネルP1と第2のパネルP2とが真空チャンバー28内に取り付けられるから、第1のパネルP1と第2のパネルP2との間に異物が流入する問題を減らし、パネル製品の品質を高めることができる。
【0064】
本発明において、図面にはパネル合着機13の出入口29を密閉するためのハウジング密閉装置15がパネル合着機13の移送経路中にパネル取り付けゾーンZ4に一つだけ設けられて回転経路Cに沿って移送される複数のパネル合着機13を順次に密閉するものを示したが、ハウジング密閉装置15はパネル合着機13と一対一で対応するように複数がターンテーブル11上に設けられることができる。この場合、パネル合着機13とハウジング密閉装置15は一つのパネル取り付けユニットを構成して個別的に作動して二つのパネルP1、P2を取り付けることができる。
【0065】
一方、図8は、本発明の一実施例によるパネル取り付け装置のパネル取り付け方法を説明するためのものである。
【0066】
本発明の一実施例によるパネル取り付け装置10は、第1のパネルとしてLCMなどの画像表示パネルと第2のパネルとして端に沿ってベゼル部91が用意されたウィンドーパネル90を自動で取り付けることに用いられることができる。画像表示パネルとウィンドーパネル90を取り付けることにおいて、ウィンドーパネル90が、そのベゼル部幅が正常範囲から外れた不良状態で画像表示パネルと取り付けられれば、最終製品の不良につながって経済的や時間的な側面において損害が発生するようになって、正常作動する高価の画像表示パネルも不良であるウィンドーパネル90とともに廃棄しなければならない問題が発生することになる。
【0067】
このような問題を解決するため、本発明によるパネル取り付け装置10は、撮影ゾーンZ3でパネル合着機13にローディングされた画像表示パネルとウィンドーパネル90を撮影してこれらの姿勢を検出すると同時に、ウィンドーパネル90のベゼル部幅が正常範囲にあるかどうか検査する。そして、ウィンドーパネル90のベゼル部幅が正常範囲であれば上述のような作業を連続に行なって画像表示パネルとウィンドーパネル90とを取り付け、ウィンドーパネル90のベゼル部幅が正常範囲から外れていれば、画像表示パネルとウィンドーパネル90との取り付け作業を行なわず、不良であるウィンドーパネル90が他のものに交替されるようにする。
【0068】
ウィンドーパネル90のベゼル部幅を検出することにおいて、従来にはビジョン装置14でウィンドーパネル90の端からベゼル部91の内側端までの距離を測定してベゼル部91の幅を検出する方法が用いられた。ところで、端部が丸く面取り処理されたウィンドーパネル90に対して従来方法を適用すれば、測定正確度が下がってベゼル部91の不良の可否を正確に判断しにくい。本発明によるパネル取り付け装置10は、新たな方法を適用することで従来測定方法の問題点を解決することができる。
【0069】
本発明によるパネル取り付け装置のパネル取り付け方法は、画像表示パネル(未図示)をパネル下敷部材34(図2の参照)にローディングし、これと取り付けられたウィンドーパネル90をパネル安着部材63にローディングした後ウィンドーパネル90をパネル固定装置62(図2の参照)で固定する段階と、第1の測定ベゼル部幅W1を算出して第1の測定ベゼル部幅W1がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する段階と、第2の測定ベゼル部幅W2を算出して第2の測定ベゼル部幅W2がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する段階と、第3の測定ベゼル部幅W3を算出して第3の測定ベゼル部幅W3がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する段階と、第4の測定ベゼル部幅W4を算出して第4の測定ベゼル部幅W4がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する段階と、第1のないし第4の測定ベゼル部幅W1〜W4がすべてベゼル部基準幅範囲Wcにあれば、画像表示パネルとウィンドーパネル90とを取り付ける段階を含む。ここで、画像表示パネルのローディングや、ウィンドーパネル90のローディング及び固定、画像表示パネルとウィンドーパネル90との取り付けなどの具体的な方法は、前に説明したことと同じである。
【0070】
ウィンドーパネル90を固定することにおいて、図8に示すように、パネル安着部材63にウィンドーパネル90がローディングされれば、第1のパネルストッパー65の側面にウィンドーパネル90の第1の側面92が密着されるようにウィンドーパネル90の第1の側面92と対向する第2の側面93を第1のパネル加圧部材68で第1のパネルストッパー65側に加圧する。そして、これと同時に、第2のパネルストッパー66の側面にウィンドーパネル90の第1の側面92と垂直な第3の側面94が密着されるようにウィンドーパネル90の第3の側面94と対向する第4の側面95を第2のパネル加圧部材71で第2のパネルストッパー66側に加圧することで、ウィンドーパネル90を固定することができる。
【0071】
第1の測定ベゼル部幅W1を算出する具体的な方法は次のようである。先に、第1のパネルストッパー65の側面で一定距離d1離隔した第1の基準位置R1からウィンドーパネル90の第1の側面92端に配置されるベゼル部91の内側端までの距離d2を測定する。ここで、第1の基準位置R1は任意に設定されることができるが、第1のパネルストッパー65は固定されているから、第1のパネルストッパー65の側面で第1の基準位置R1までの距離d1はいつも一定である。第1の測定ベゼル部幅W1は測定したd2からd1を差し引いた値となる。このように第1の測定ベゼル部幅W1を算出した後、第1の測定ベゼル部幅W1がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する。ベゼル部基準幅範囲Wcは当該ウィンドーパネル90のベゼル部91に対する既設定されている範囲である。
【0072】
第2の測定ベゼル部幅W2を算出する具体的な方法は次のようである。先に、第1の基準位置R1からウィンドーパネル90の第2の側面93端に配置されるベゼル部91の内側端までの距離d3を測定し、第1の基準位置R1からウィンドーパネル90の第2の側面93端に配置されるベゼル部91の外側端までの距離d4を測定する。第2の測定ベゼル部幅W2は測定したd4からd3を差し引いた値となる。このように第2の測定ベゼル部幅W2を算出した後、第2の測定ベゼル部幅W2がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する。
【0073】
第3の測定ベゼル部幅W3を算出する具体的な方法は、次のようである。先に、第2のパネルストッパー66の側面で一定距離d5離隔した第2の基準位置R2からウィンドーパネル90の第3の側面94端に配置されるベゼル部91の内側端までの距離d6を測定する。ここで、第2の基準位置R2は任意に設定されることができるが、第2のパネルストッパー66は固定されているから、第2のパネルストッパー66の側面から第2の基準位置R2までの距離d5はいつも一定である。第3の測定ベゼル部幅W3は測定したd6からd5を差し引いた値となる。このように第3の測定ベゼル部幅W3を算出した後、第3の測定ベゼル部幅W3がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する。
【0074】
第4の測定ベゼル部幅W4を算出する具体的な方法は、次のようである。先に、第2の基準位置R2からウィンドーパネル90の第4の側面95端に配置されるベゼル部91の内側端までの距離d7を測定し、第2の基準位置R2からウィンドーパネル90の第4の側面95端に配置されるベゼル部91の外側端までの距離d8を測定する。第4の測定ベゼル部幅W4は測定したd8からd7を差し引いた値となる。このように第4の測定ベゼル部幅W4を算出した後、第4の測定ベゼル部幅W4がベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断する。
【0075】
このように、ウィンドーパネル90の四つ側面端に配置されるベゼル部91の四つの幅を算出してこれをベゼル部基準幅範囲Wcにあるかどうか判断した後、第1の測定ベゼル部幅W1、第2の測定ベゼル部幅W2、第3の測定ベゼル部幅W3及び第4の測定ベゼル部幅W4がすべてベゼル部基準幅範囲Wcにあれば、画像表示パネルとウィンドーパネル90とを取り付ける作業、及びその以降の作業を連続して行なう。反面、第1の測定ベゼル部幅W1、第2の測定ベゼル部幅W2、第3の測定ベゼル部幅W3、及び第4の測定ベゼル部幅W4のうち、いずれか一つ以上がベゼル部基準幅範囲Wcから外れていれば、画像表示パネルとウィンドーパネル90とを取り付けず、ウィンドーパネル90がパネル安着部材63から分離されるようにする。
【0076】
第1の測定ベゼル部幅W1、第2の測定ベゼル部幅W2、第3の測定ベゼル部幅W3、及び第4の測定ベゼル部幅W4を算出し、これらが基準幅範囲Wcにあるかどうか判断することにおいて、その測定手順や判断順序は多様に変更されることができる。
【0077】
このように、本発明によるパネル取り付け装置のパネル取り付け方法は、端部が丸く面取り処理されたウィンドーパネル90に対しても、そのベゼル部91の幅を正確に測定してベゼル部91の不良の可否を正確に判断し、ベゼル部91が正常に用意されたウィンドーパネル90だけ画像表示パネルと取り付けすることで、最終製品の不良率を減少させて生産性を高めることができる。
【0078】
前述とともに図面に示す本発明の実施例は、本発明の技術的思想を限定することと解釈されてはいけない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に記載した事項によってだけ制限され、本発明の技術分野において通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想を多様な形態で改良及び変更することができる。したがって、このような改良及び変更は、当該技術分野において通常の知識を有する者に自明なことである限り本発明の保護範囲に属するようになる。
【符号の説明】
【0079】
10:パネル取り付け装置
11:ターンテーブル
13:パネル合着機
14:ビジョン装置
15:ハウジング密閉装置
16:真空圧発生装置
17:制御装置
18:プラズマ処理処置
24、25:第1、2の検査カメラ
27:ハウジング
28:真空チャンバー
29:出入口
30:パッキング
31:貫通孔
33:パネル下敷装置
34:パネル下敷部材
36:下敷台
37:パネル側面支持台
38:スプリング
39:支持プレート
43:支持柱
44:可性チューブ
45:ケース
47:パネル姿勢調節装置
48:昇降装置
49:昇降プレート
50、54:第1、2の移動装置
51、55:第1、2のガイドレール
52、56:第1、2の移動プレート
53、57:第1、2の移動アクチュエータ
58:回転装置
59、78:回転軸
60:回転プレート
62:パネル固定装置
63:パネル安着部材
65、66:第1、2のパネルストッパー
67、70:第1、2のパネル加圧装置
68、71:第1、2のパネル加圧部材
69、72:第1、2の加圧アクチュエータ
74:反転プレート
75:レバー
77:反転装置
80:反転フレーム固定装置
81:固定突起
82:固定突起進退装置
84:密閉カバー
85:密閉カバー移動装置
86:固定台
87:ガイドバー
88:真空チューブ
90:ウィンドーパネル
91:ベゼル部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8