(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5890082
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月22日
(54)【発明の名称】スタックされたメモリ要素を有する半導体デバイスおよび半導体デバイス上にメモリ要素をスタックする方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/065 20060101AFI20160308BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20160308BHJP
H01L 25/18 20060101ALI20160308BHJP
【FI】
H01L25/08 Y
H01L25/08 H
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-557224(P2015-557224)
(86)(22)【出願日】2014年2月12日
(86)【国際出願番号】US2014016081
(87)【国際公開番号】WO2014127032
(87)【国際公開日】20140821
【審査請求日】2015年8月6日
(31)【優先権主張番号】13/766,218
(32)【優先日】2013年2月13日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・エム・ヘンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】シーチュン・グ
【審査官】
豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−159607(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0069390(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0314730(US,A1)
【文献】
国際公開第99/19911(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0113663(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L25/00−25/07
25/10−25/11
25/16−25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に結合されるダイと、
前記基板に反対の前記ダイの表面に結合される第1のメモリデバイスと、
前記基板に反対の前記ダイの前記表面と第2のメモリデバイスとの間に結合される結合デバイスであって、前記第2のメモリデバイスが前記第1のメモリデバイスに少なくとも部分的に重なる結合デバイスと、
前記ダイと前記第1のメモリデバイスおよび前記結合デバイスとの間の再分配層であって、前記第1のメモリデバイスおよび前記結合デバイスを結合するのを容易にする再分配層と
を備える半導体デバイス。
【請求項2】
前記第1または第2のメモリデバイスのうちの少なくとも1つがDRAMである、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記第1または第2のメモリデバイスのうちの少なくとも1つが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、相変化RAM(PRAM)、および磁気RAM(MRAM)からなるグループから選択される、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記結合デバイスがインターポーザまたはスペーサである、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記ダイが、前記ダイを前記再分配層に電気的に結合する単一の界面を有する、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記第2のメモリデバイスに隣接し、前記第1のメモリデバイスの残りの部分に実質的に重なる、熱伝導性スペーサをさらに備える、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記結合デバイスが、前記第1のメモリデバイスの高さと実質的に同じ高さである高さを有する、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体デバイスを含む、セットトップボックス、音楽プレイヤ、ビデオプレイヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、個人情報端末(PDA)、固定位置データユニット、およびコンピュータからなるグループから選択されるデバイス。
【請求項9】
基板上に搭載されるダイであって、前記基板に面する第1の表面および前記基板に反対の第2の表面を有するダイと、
前記ダイの前記第2の表面上に搭載される第1のメモリデバイスと、
前記ダイの前記第2の表面上に搭載される結合デバイスと、
少なくとも部分的に前記第1のメモリデバイスの上に重なり、少なくとも部分的に前記結合デバイスの上に重なる第2のメモリデバイスであって、前記結合デバイスにより前記ダイに電気的に結合される第2のメモリデバイスと
を備える半導体デバイス。
【請求項10】
前記結合デバイスが前記第2の表面上の前記第1のメモリデバイスに隣接する、請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記第1または第2のメモリデバイスのうちの少なくとも1つがDRAMである、請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記結合デバイスがインターポーザまたはスペーサである、請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
前記ダイと前記第1のメモリデバイスとの間の再分配層をさらに備え、前記再分配層が前記第1のメモリデバイスおよび前記第2のメモリデバイスを前記ダイに結合するのを容易にする、請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記結合デバイスが、前記第1のメモリデバイスと実質的に同じ高さを有する、請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項15】
請求項9に記載の半導体デバイスを含む、セットトップボックス、音楽プレイヤ、ビデオプレイヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、個人情報端末(PDA)、固定位置データユニット、およびコンピュータからなるグループから選択されるデバイス。
【請求項16】
基板上に搭載されるダイであって、前記基板に面する第1の表面および前記基板に反対の第2の表面を有するダイと、
前記ダイの前記第2の表面上に搭載される第1のメモリデバイスと、
第2のメモリデバイスと、
前記第2のメモリデバイスが前記第1のメモリデバイスに少なくとも部分的に重なるように、前記第2のメモリデバイスを前記ダイの前記第2の表面に搭載するための、および前記第2のメモリデバイスを前記ダイに電気的に結合するための搭載手段と、
前記ダイと前記第1のメモリデバイスおよび前記搭載手段との間の再分配層であって、前記第1のメモリデバイスおよび前記搭載手段を結合するのを容易にする再分配層と
を備える半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メモリ要素がその上にスタックされた半導体デバイスおよび半導体デバイス上にメモリ要素をスタックする方法に関し、より詳細には、第1のメモリ要素において少なくとも部分的に第2のメモリ要素を重ねる半導体デバイスおよび少なくとも部分的に重ねる仕方で半導体デバイス上にメモリ要素をスタックする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン貫通スタッキング(TSS,through−silicon stacking)メモリオンロジックなどの特定の用途では、全体の容量を向上させるために、2つのメモリ要素を半導体デバイス上に並べて搭載する、たとえば2つのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM,dynamic random access memory)ダイを特定用途向け集積回路(ASIC,application specific integrated circuit)上に搭載することが望ましい場合がある。様々な別のタイプのメモリ(ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM,static RAM)、相変化RAM(PRAM,phase−change RAM)、磁気RAM(MRAM,magnetic RAM)など)が、他の用途で使用され、同様の仕方で搭載することができる。
【0003】
スタック用途のワイドI/O DRAMダイは、可用性および費用のため、しばしばモノダイとして構成される。大容量ワイドI/O DRAMダイは、約8〜12mmの長さである縁部を有する場合がある。各辺でやはり約8〜12mmであるASIC上にこれらのダイの2つを配置するのは、機械的な難点がある。というのは、DRAMダイの大部分が、ASICの縁部の上に延在して支持されないからである。さらに、DRAM上の電気的なインターフェースが、ASICを交差しない可能性がある。
【0004】
図1は、従来型の搭載配置を図示しており、パッケージ基板104に反対の半導体ダイ102の側に再分配層106を含む、パッケージ基板104上に搭載される半導体ダイ102を描く。第1および第2のメモリ要素、この場合は第1のDRAM108および第2のDRAM110が、マイクロバンプ112によって、再分配層106上に搭載され、再分配層106に電気的に接続される。
図1から、および第1のDRAM108および第2のDRAM110を上から示す
図2から明らかとなるように、第1のDRAM108と第2のDRAM110の総合面積は、実質的に半導体ダイ102の表面積よりも大きく、したがって、第1のDRAM108および第2のDRAM110各々のかなりの部分は、半導体ダイ102の外縁を超えて延在して、支持されない。この構成は、機械的な故障を起こしやすい可能性があり、基板上に位置決めするのが難しい場合がある。というのは、第1のDRAM108および第2のDRAM110のオーバーハングが、半導体ダイ102のフットプリントを超えて延在するからである。加えて、そのような配置は、裏面層上に比較的長い経路を必要とする可能性があり、第1のDRAM108および第2のDRAM110を収容するために半導体ダイ102の縁部に非常に近接してインターフェースを配置することを必要とする可能性がある。
【0005】
半導体ダイ上に2つのメモリ要素を搭載するための、別の従来型の配置が
図3に図示される。
図3は、パッケージ基板304上に搭載された半導体ダイ302を図示する。パッケージ基板304に反対の半導体ダイ302の側にインターポーザ306が搭載され、インターポーザ306は、そこに搭載される第1のDRAM308と第2のDRAM310の総合面積とおよそ同程度の大きさの面積を有する。インターポーザ306は、半導体ダイ302と、第1のDRAM308および第2のDRAM310との間に、機械的な支持ならびに電気的な接続を提供する。しかし、インターポーザ306は、微細な相互接続間隔を有さなければならず、インターポーザ306のサイズおよび必然的に小さい相互接続間隔によって、インターポーザ306が高価になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、半導体ダイ上に搭載される2つのメモリ要素を有しながら、上述の難点を実質的に回避する利点を獲得することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の例示的な実施形態は、基板に結合されるダイと、基板に反対のダイの表面に結合される第1のメモリデバイスと、基板に反対のダイの表面と第2のメモリデバイスとの間に結合される結合デバイスとを備える半導体デバイスに関する。第2のメモリデバイスは、第1のメモリデバイスに、少なくとも部分的に重なる。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態は、基板上に搭載されるダイを含む半導体デバイスであり、ダイは、基板に面する第1の表面と、基板に反対の第2の表面とを有する。第1のメモリデバイスがダイの第2の表面上に搭載され、結合デバイスがダイの第2の表面上に搭載され、第2のメモリデバイスが、少なくとも部分的に第1のメモリデバイスの上に重なり、また少なくとも部分的に結合デバイスの上に重なる。やはり、第2のメモリデバイスは、結合デバイスによってダイに電気的に結合される。
【0009】
本発明のさらなる例示的な実施形態は、半導体デバイスを形成する方法であり、方法は、ダイの第1の表面が基板に面し、ダイの第2の表面が基板から離れた方を向くようにダイを基板に結合させるステップと、第1のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させるステップと、第2のメモリデバイスの少なくとも第1の部分が第1のメモリデバイスに重なるように第2のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させるステップとを含む。
【0010】
本発明の追加の例示的な実施形態は、半導体デバイスを含み、半導体デバイスは、基板上に搭載されるダイであって、基板に面する第1の表面および基板に反対の第2の表面を有するダイと、ダイの第2の表面上に搭載される第1のメモリデバイスと、第2のメモリデバイスと、第2のメモリデバイスが第1のメモリデバイスに少なくとも部分的に重なるように、第2のメモリデバイスをダイの第2の表面に搭載するための、および第2のメモリデバイスをダイに電気的に結合するための、搭載手段とを含む。
【0011】
本発明のさらに別の例示的な実施形態は、半導体デバイスを形成する方法を含み、方法は、ダイの第1の表面が基板に面しダイの第2の表面が基板から離れた方を向くようにダイを基板に結合させるステップと、第1のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させるステップと、第2のメモリデバイスの少なくとも第1の部分が第1のメモリデバイスと重なるように第2のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させるステップとを含む。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態は、命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含み、命令は、コンピュータにより実行されると、コンピュータに、ダイの第1の表面が基板に面しダイの第2の表面が基板から離れた方を向くようにダイを基板に結合させ、第1のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させ、第2のメモリデバイスの少なくとも第1の部分が第1のメモリデバイスと重なるように第2のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させる。
【0013】
添付図面は、本発明の実施形態の記載を支援するために提示され、実施形態の説明のためにのみ提供されており、それを制限するためではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】従来の仕方における、その上に2つのメモリ要素が搭載される半導体デバイスの概略側面図である。
【
図2】
図1の半導体デバイスおよびメモリ要素の上面図である。
【
図3】別の従来の仕方における、その上に2つのメモリ要素が搭載される半導体デバイスの概略側面図である。
【
図4】本開示の第1の実施形態による、その上に2つのメモリ要素が搭載される半導体デバイスの概略側面図である。
【
図5】本開示の別の実施形態による、その上に2つのメモリ要素が搭載される半導体デバイスの概略側面図である。
【
図6】本開示の実施形態による方法を図示する流れ図である。
【
図7】本開示の実施形態を使用することができる、例示的なワイヤレス通信システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の態様は、本発明の特定の実施形態に関する、以下の記載および関連する図面に開示される。代替実施形態は、本発明の範囲から逸脱することなく考案することができる。加えて、本発明のよく知られる要素は、本発明の関連する詳細を不明瞭にしないように、詳細に記載されない、または省略されることになる。
【0016】
「例示的な」という用語は、本明細書では、「例、事例、または説明として働く」ということを意味するように使用される。本明細書で「例示的な」と記載される任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきでない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が議論される特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0017】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を記載することのみのためであり、本発明の実施形態を制限することを意図していない。本明細書で使用するとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないと明らかに示さない限り、複数形を同様に含むことを意図している。「備える」、「有する」、「備えている」、「有している」、「含む」および/または「含んでいる」という用語は、本明細書で使用するとき、明記される特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことをさらに理解されよう。
【0018】
さらに、多くの実施形態は、たとえばコンピューティングデバイスの要素によって実施される行為のシーケンスで記載される。本明細書で記載される様々な行為は、専用回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))、1つまたは複数のプロセッサにより実行されるプログラム命令、または両方の組合せにより実施することができることが認識されよう。加えて、本明細書に記載される行為のこれらのシーケンスは、実行の際に関連するプロセッサに本明細書に記載される機能性を実施させることになる、コンピュータ命令の対応する組をその中に記憶した、任意の形のコンピュータ可読記憶媒体内に全体的に具現化されると考えることができる。したがって、本発明の様々な態様は、いくつかの異なる形で具現化することができ、そのすべては、特許請求される主題の範囲内であることが企図された。加えて、本明細書に記載される実施形態の各々について、任意のそのような実施形態の対応する形は、たとえば、記載される行為を実施する「ように構成されるロジック」として本明細書に記載することができる。
【0019】
図4は、パッケージ基板404上に搭載され、パッケージ基板404に反対の半導体ダイ402の側に再分配層406を含む、半導体ダイ402を図示する。半導体ダイ402は、周辺の縁部408により画定される外縁を有する。DRAMを備えてよい第1のメモリデバイス410は、上面412を有し、第1のメモリデバイス410の大部分またはすべてが半導体ダイ402の上に重なるように、半導体ダイ402上に搭載される。第1のメモリデバイス410と半導体ダイ402の相対的なサイズに応じて、第1のメモリデバイス410は、半導体ダイ402の外縁内に完全に搭載される場合があり、または
図4に図示されるように、第1のメモリデバイス410の小部分414が半導体ダイ402の周辺の縁部408を超えて延在する場合がある。第1のメモリデバイス410は、半導体ダイ402が第1のメモリデバイス410と通信できるように、再分配層406上の第1の位置でマイクロバンプ416によって再分配層406と結合される。
【0020】
インターポーザ418が、第1のメモリデバイス410に隣接する再分配層406上に搭載され、半導体ダイ402の外縁内に完全に位置する場合があり、または
図4に図示されるように、インターポーザ418の小部分420が、半導体ダイ402の周辺の縁部408を超えて延在する場合がある。インターポーザ418は、上面422および第1のメモリデバイス410の厚さとおよそ同じ厚さを有し、その結果、第1のメモリデバイス410およびインターポーザ418が再分配層406上に搭載されるとき、第1のメモリデバイス410の上面412とインターポーザ418の上面422は、再分配層406から概ね同じ距離にある。インターポーザ418上のマイクロバンプ424は、インターポーザ418と再分配層406上の第2の位置との間に電気的な接続を提供する。インターポーザ418は、貫通孔(図示せず)も含み、インターポーザ418の上面422上の位置をマイクロバンプ424に接続し、インターポーザ418を通る電気的経路を提供する。インターポーザ418は、その上面または底面のいずれかに再分配層(図示せず)を含むこともできるが、インターポーザ418上の再分配層の使用は、一般的に必要とされない。
【0021】
第2のメモリデバイス426が、インターポーザ418上に搭載されて、インターポーザ418に結合され、その結果、第2のメモリデバイス426は、第1のメモリデバイス410に少なくとも部分的に重なる。マイクロバンプ428は、第2のメモリデバイス426とインターポーザ418との間に電気的な接続を提供する。第2のメモリデバイス426は、したがって、第1のメモリデバイス410の上面412およびインターポーザ418の上面422の上に重なる。この仕方で第2のメモリデバイス426を搭載することによって、第1および第2のメモリデバイスが同じ平面に搭載される従来型の配置と比較して、半導体ダイ402ならびに第1のメモリデバイス410および第2のメモリデバイス426により形成されるパッケージの総合高さが増加する。しかし、このスタック配置は、パッケージの横方向の寸法を著しく減少させ、
図1〜
図3に図示されるように、2つのメモリ要素108、110が半導体ダイ102上の単一の平面に搭載されるときに発生し得る、電気的および機械的な難点を回避する。
【0022】
第2のメモリデバイス426は、第1のメモリデバイス410の上面412上に載る、および/もしくは機械的に接続されてよく、または第2のメモリデバイス426は、第1のメモリデバイス410の上面412の上で、そこから短い距離の所に単に延在してよい。有利なことに、この配置は、同一平面搭載配置と比較して、第2のメモリデバイス426と半導体ダイ402との間の電気的な接続の長さも減少させる。任意選択で、熱伝導性であってよいスペーサ430を、第2のメモリデバイス426により覆われていない、第2のメモリデバイス426に隣接する第1のメモリデバイス410の上面412の残りの部分上に搭載することができる。スペーサ430は、シリコンまたは同等の熱的特性および機械的特性を有する他の材料から形成することができ、第1のメモリデバイス410および第2のメモリデバイス426を含むモールドパッケージ中の機械的な応力を均等化することにより機械的完全性を高めること、ならびに/または熱伝達を良くすることができる。
【0023】
図5は、パッケージ基板404上に搭載される半導体ダイ502を含む別の実施形態を図示し、半導体ダイ502は、パッケージ基板404に反対の上面504を含む。半導体ダイ502は、再分配層は含まないが、代わりに、第1のメモリデバイス410のマイクロバンプ416と電気的な接続をするための第1の位置506、およびインターポーザ418のマイクロバンプ424と電気的な接続をするための第2の位置508を有する。この実施形態の他の要素は、
図4の実施形態のものと同一である。
【0024】
図6は、ダイの第1の表面が基板に面し、ダイの第2の表面が基板から離れた方を向くようにダイを基板に結合させるブロック600と、第1のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させるブロック602と、第2のメモリデバイスの少なくとも第1の部分が第1のメモリデバイスに重なるように第2のメモリデバイスをダイの第2の表面に結合させるブロック604とを含む、本開示の実施形態による方法を図示する。
【0025】
図7は、本開示の1つまたは複数の実施形態を有利に採用することができる、例示的なワイヤレス通信システム700を図示する。説明のため、
図7は、3つのリモートユニット720、730、および750、ならびに2つの基地局740を示す。従来型のワイヤレス通信システムがより多くのリモートユニットおよび基地局を有してよいことを認識されよう。リモートユニット720、730、および750は、下でさらに議論されるような、本開示の実施形態のうちである、集積回路または他の半導体デバイス725、735、および755を含む。
図7は、2つの基地局740およびリモートユニット720、730、および750からの順方向リンク信号780、ならびにリモートユニット720、730、および750から2つの基地局740への逆方向リンク信号790を示す。
【0026】
図7では、リモートユニット720はモバイル電話として示され、リモートユニット730は、ポータブルコンピュータとして示され、リモートユニット750は、ワイヤレスローカルループシステム中の固定位置リモートユニットとして示される。たとえば、リモートユニットは、モバイルフォン、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS,personal communication system)ユニット、個人データもしくはデータアシスタント(PDA,personal data or digital assistant)などのポータブルデータユニット、(GPS可能デバイスなどの)ナビゲーションデバイス、セットトップボックス、音楽プレイヤ、ビデオプレイヤ、エンターテインメントユニット、メータ読取り装置などの固定位置データユニット、またはデータもしくはコンピュータ命令、もしくはそれらの任意の組合せを記憶もしくは検索する任意の他のデバイスのうちの任意の1つまたは組合せであってよい。
図7は本開示の教示によるリモートユニットを図示するが、本開示は、これらの例示的な図示されたユニットに制限されない。本開示の実施形態は、試験および特性評価のためのメモリおよびオンチップ回路を含む、能動的な集積回路を有する任意のデバイスに、好適に採用することができる。
【0027】
様々な異なる技術および技法をいずれかを使用して、情報および信号を表すことができることを、当業者は了解するであろう。たとえば、上の記載を通して参照され得る、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは粒子、光場もしくは粒子、またはそれらの任意の組合せにより表すことができる。
【0028】
さらに、本明細書に開示される実施形態に関して記載される、様々な例示的な論理的ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたは両方の組合せとして実装できることを、当業者は了解するであろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すため、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、一般的にそれらの機能性の点で上に記載されてきた。そのような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実装されるかどうかは、特定の用途および全体的なシステムに課せられる設計制約に依存する。当業者は、各特定の用途について様々な仕方で記載された機能性を実装することができるが、そのような実装判断は、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈するべきでない。
【0029】
本明細書に開示される実施形態に関して記載される方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェア中で直接、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール中で、または2つの組合せで具現化することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている記憶媒体の任意の他の形で常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み込み、記憶媒体へ情報を書き込むことができるように、プロセッサと結合される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体であってよい。
【0030】
したがって、本発明の実施形態は、半導体デバイスを形成するための方法を具現化するコンピュータ可読媒体を含むことができる。したがって、本発明は例示的な例に制限されず、本明細書に記載される機能性を実施するための任意の手段は、本発明の実施形態に含まれる。
【0031】
上記の開示が本発明の例示的な実施形態を示す一方で、添付される特許請求の範囲により規定されるような、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に様々な変更および修正を行うことができることに留意されたい。本明細書に記載される本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップ、および/または行為は、いかなる特定の順序で実施される必要もない。さらに、本発明の要素は、単数形で記載され、特許請求される場合があるが、単数形への制限が明示的に言及されない限り、複数形が企図される。
【符号の説明】
【0032】
102 半導体ダイ
104 パッケージ基板
106 再分配層
108 第1のDRAM
110 第2のDRAM
112 マイクロバンプ
302 半導体ダイ
304 パッケージ基板
306 インターポーザ
308 第1のDRAM
310 第2のDRAM
402 半導体ダイ
404 パッケージ基板
406 再分配層
408 縁部
410 第1のメモリデバイス
412 上面
414 小部分
416 マイクロバンプ
418 インターポーザ
420 小部分
422 上面
424 マイクロバンプ
426 第2のメモリデバイス
428 マイクロバンプ
430 スペーサ
502 半導体ダイ
504 上面
506 第1の位置
508 第2の位置
700 ワイヤレス通信システム
720 リモートユニット
725 集積回路または他の半導体デバイス
730 リモートユニット
735 集積回路または他の半導体デバイス
740 基地局
750 リモートユニット
755 集積回路または他の半導体デバイス
780 順方向リンク信号
790 逆方向リンク信号
【要約】
半導体デバイスは、基板に結合されるダイと、基板に反対のダイの表面に結合される第1のメモリデバイスと、第2のメモリデバイスが第1のメモリデバイスに少なくとも部分的に重なるように、基板に反対のダイの表面と第2のメモリデバイスとの間に結合される結合デバイスとを含む。少なくとも部分的に重なる仕方で、ダイ上に第1および第2のメモリデバイスを搭載する方法が、やはり開示される。