(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記導電層および上記絶縁層は、上記搭載部のうち上記第1ないし第3LEDチップと上記第1および第2ツェナーダイオードとが搭載された面の上記法線方向である第1方向に対して直角である第2方向において並んで配置されている、請求項1ないし4のいずれかに記載のLEDモジュール。
上記第2リードの上記ワイヤボンディング部は、上記第3方向において上記第1リードの上記搭載部側に突出している、請求項8ないし10のいずれかに記載のLEDモジュール。
上記第3リードの上記ワイヤボンディング部は、上記第3方向において上記第1リードの上記搭載部側に突出している、請求項8ないし11のいずれかに記載のLEDモジュール。
上記第1ないし第3リードは、上記開口部に対して上記第2方向において退避した位置から上記第3方向に向かって上記樹脂パッケージから突出する端子部をそれぞれ有する、8ないし12のいずれかに記載のLEDモジュール。
請求項13に記載のLEDモジュールと、全体として上記第1方向と一致する主走査方向に長く延びており、上記開口部に正対する入射面、上記入射面から進行してきた光を反射する反射面、上記反射面から進行してきた光を主走査方向に長く延びる線状光として出射する出射面、を有する導光体と、を具備する光源ユニットと、
主走査方向に長く延びる1対の第1端面およびこれらの端面に挟まれた第1反射面を有し、読み取り対象によって反射された上記線状光を上記第1反射面によって上記第2方向と一致する副走査方向に反射する第1ミラーと、
上記第1ミラーによって反射された光を透過させるレンズユニットと、
主走査方向に長く延びる1対の第2端面およびこれらの端面に挟まれた第2反射面を有し、上記レンズユニットを透過した光を上記第2反射面によって主走査方向および副走査方向のいずれに対しても直角である厚さ方向に反射する第2ミラーと、
上記第1および第2ミラーと一体成型されているケースと、
上記第2ミラーによって反射された光を受光するセンサICと、
上記センサICが搭載されており、かつ上記LEDユニットの上記第1ないし第3リードの上記端子部が接続された基板と、
を備えることを特徴とする、イメージセンサモジュール。
上記ケースは、上記1対の第1端面に接する1対の第1固定面、および上記1対の第2端面に接する1対の第2固定面、を有する、請求項14または15に記載のイメージセンサモジュール。
上記レンズユニットの光軸位置は、上記第1ミラーの上記厚さ方向における上記読み取り対象物側部分と交差する、請求項14ないし16のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
上記導光体、上記第1ミラー、上記レンズユニット、および上記第2ミラーは、この順で副走査方向において並んでおり、上記厚さ方向において互いに重なっている、請求項14ないし18のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0035】
図1および
図4〜
図6は、本発明に係るイメージセンサモジュールの一例を示している。本実施形態のイメージセンサモジュール101は、光源ユニット200、ミラー301,302、レンズユニット400、センサIC500、基板600、ケース700、および透過板800を備えている。
図2および
図3は、ケース700単体を示す平面図および底面図である。
図4〜
図6は、イメージセンサモジュール101の断面図であるが、理解の便宜上、それぞれの断面位置は、
図2に図示している。イメージセンサモジュール101は、たとえば読み取り対象物890に印刷された文字や図柄を光学的に読み取ることにより、これらの文字や図柄を含む電子データを生成するドキュメントスキャナに用いられる。
【0036】
ケース700は、イメージセンサモジュール101の外形を構成し、その他の構成要素を収容している。ケース700は、主走査方向xに長く延びており、副走査方向yおよび厚さ方向zによって規定される断面形状が、概略矩形状とされている。ケース700の材質としては、たとえば液晶ポリマ樹脂が挙げられる。
【0037】
図2〜
図6に示すように、ケース700は、梁711,712、1対の固定面721,722、複数ずつのリブ731,732、基板収容部741、導光体収容部742、レンズユニット収容部743、および端子用貫通孔744を有する。
【0038】
図2、
図3、および
図6に示すように、端子用貫通孔744は、ケース700の主走査方向x一端寄りに形成されている。端子用貫通孔744は、ケース700を厚さ方向zに貫通しており、断面矩形状である。
【0039】
図2、
図4、および
図5に示すように、導光体収容部742は、主走査方向xに長く延びており、副走査方向y一端寄りに配置されている。導光体収容部742は、断面略矩形状であり、厚さ方向z上方に開口している。
【0040】
梁711は、本発明でいう第1梁に相当し、
図2に示すように主走査方向xに長く延びている。
図4〜
図6に示すように、梁711は、副走査方向yにおいて導光体収容部742に隣接している。本実施形態においては、梁711は、厚さ方向z上方を向く面と、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して傾いた1対の斜面を有している。これらの斜面のうち、図中右下側にあるものと、この斜面に正対する位置にある面とが、1対の固定面721とされている。固定面721は、本発明でいう第1固定面に相当する。
【0041】
図2および
図3に示すように、複数のリブ731は、主走査方向xに等ピッチで配列されている。
図4に示すように、各リブ731は、梁711に繋がっており、本実施形態においては、さらにミラー301に接している。
【0042】
レンズユニット収容部743は、副走査方向yにおいてケース700の中央寄りに配置されている。
【0043】
梁712は、本発明でいう第2梁に相当し、
図2に示すように主走査方向xに長く延びている。
図4〜
図6に示すように、梁712は、副走査方向yにおいてレンズユニット収容部743を挟んで梁711と反対側に位置している。本実施形態においては、梁712は、厚さ方向z上方を向く面と、副走査方向y左方を向く面と、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して傾いた斜面とを有しており、断面略三角形状である。この斜面と、この斜面に正対する位置にある面とが、1対の固定面722とされている。固定面722は、本発明でいう第2固定面に相当する。
【0044】
図2および
図3に示すように、複数のリブ732は、主走査方向xに等ピッチで配列されている。
図4に示すように、各リブ732は、梁712に繋がっており、本実施形態においては、さらにミラー302に接している。
【0045】
図3に示すように、基板収容部741は、主走査方向xに長く延びており、
図4〜
図6に示すように、厚さ方向z下方に開口している。
【0046】
基板600は、たとえばセラミックス、ガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料と、この絶縁材料上に形成された配線パターン(図示略)からなり、主走査方向xに長く延びる長矩形状とされている。基板600は、ケース700の基板収容部741に収容されており、ケース700に対してたとえば接着剤によって固定されている。
図4および
図5に示すように、基板600には、センサIC500が搭載されている。
【0047】
透過板800は、たとえばガラスなどの透明な材質からなる板材であり、ケース700の厚さ方向z上側を覆うように取り付けられている。
【0048】
光源ユニット200は、イメージセンサモジュール101による画像読み取りに必要な線状光を発するユニットであり、LEDモジュール210、導光体280、およびリフレクタ285を具備している。
【0049】
LEDモジュール210は、本発明に係るLEDモジュールの一例である。LEDモジュール210は、光源ユニット200の発光機能を果たすモジュールであり、
図7および
図8に示すように、LEDチップ221,222,223、ツェナーダイオード224,225、リード241,242,243,244、および樹脂パッケージ270を有する。
【0050】
樹脂パッケージ270は、たとえば液晶ポリマ樹脂またはエポキシ樹脂などの白色樹脂からなり、リード241,242,243,244の一部ずつを覆っている。樹脂パッケージ270は、開口部271および複数の位置決め孔272を有している。開口部271は、副走査方向y一端寄りに設けられており、断面円形状である。複数の位置決め孔272は、リード241,242,243,244を避けた位置に設けられており、本実施形態においては、樹脂パッケージ270を貫通している。
【0051】
図7および
図11に示すように、リード241は、本発明でいう第1リードに相当し、搭載部251および端子部255を有している。リード241は、全体として、副走査方向yに長く延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。搭載部251は、副走査方向yに長く延びる部分の図中左方寄りに設けられており、LEDチップ221,222,223およびツェナーダイオード224,225が搭載されている。本実施形態においては、リード241は、搭載部251がその周囲部位よりも厚さ方向z寸法が部分的に小であるくびれた形状となっている。搭載部251は、樹脂パッケージ270の開口部271から露出している。端子部255は、樹脂パッケージ270から厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600に接続されている。
【0052】
リード242は、本発明でいう第2リードに相当し、ワイヤボンディング部252および端子部256を有している。リード242は、全体として、副走査方向yに長く延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部252は、副走査方向yに長く延びる部分の図中左端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部252は、リード241の搭載部251に向かって、厚さ方向z下方に突出している。ワイヤボンディング部252は、樹脂パッケージ270の開口部271から露出している。端子部256は、樹脂パッケージ270から厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600に接続されている。
【0053】
リード243は、本発明でいう第3リードに相当し、ワイヤボンディング部253および端子部257を有している。リード243は、全体として、副走査方向yに延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部253は、副走査方向yに長く延びる部分の図中左端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部253は、リード241の搭載部251に向かって、厚さ方向z上方に突出している。ワイヤボンディング部253は、樹脂パッケージ270の開口部271から露出している。端子部257は、樹脂パッケージ270から厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600に接続されている。
【0054】
リード244は、ワイヤボンディング部254および端子部258を有している。リード244は、全体として、副走査方向yに延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部254は、副走査方向yに長く延びる部分の図中左端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部254は、搭載部251の図中右下、ワイヤボンディング部253の図中右側に位置している。ワイヤボンディング部254は、樹脂パッケージ270の開口部271から露出している。端子部258は、樹脂パッケージ270から厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600に接続されている。
【0055】
図11および
図12に示すように、LEDチップ221は、本発明でいう第1LEDチップに相当する。本実施形態においては、LEDチップ221は、緑色光を発する。LEDチップ221を例に具体的に説明すると、LEDチップ221は、サブマウント基板221a、半導体層221b、1対の表面電極231を有している。サブマウント基板221aは、たとえばSiからなり、透明である。半導体層221bは、たとえばGaN系半導体からなり、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。1対の表面電極231は、サブマウント基板221a上に形成されており、上記n型半導体層およびp型半導体層に導通している。
【0056】
LEDチップ222は、本発明でいう第2LEDチップに相当する。本実施形態においては、LEDチップ222は、青色光を発する。なお、
図12においては、理解の便宜上、LEDチップ221の構成要素のそれぞれに対応するLEDチップ222の構成要素の符号をカッコ内に記している。LEDチップ222は、サブマウント基板222a、半導体層222b、1対の表面電極232を有している。サブマウント基板222aは、たとえばSiからなり、透明である。半導体層222bは、たとえばGaN系半導体からなり、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。1対の表面電極232は、サブマウント基板222a上に形成されており、上記n型半導体層およびp型半導体層に導通している。
【0057】
LEDチップ223は、本発明でいう第3LEDチップに相当し、本実施形態においては、赤色光を発する。
図11および
図12に示すように、LEDチップ223は、たとえばGaAs系半導体材料からなる半導体層と、表面電極233および裏面電極234を有している。上記半導体層は、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。表面電極233は、LEDチップ223の厚さ方向z上側に設けられている。裏面電極234は、LEDチップ223の厚さ方向z下側に設けられている。
【0058】
ツェナーダイオード224は、本発明でいう第1ツェナーダイオードに相当し、LEDチップ221に過大な電圧が印加されることを防止するための素子である。ツェナーダイオード224は、表面電極235および裏面電極236を有する。ツェナーダイオード225は、本発明でいう第2ツェナーダイオードに相当し、LEDチップ222に過大な電圧が印加されることを防止するための素子である。ツェナーダイオード225は、表面電極237および裏面電極238を有する。
【0059】
LEDチップ221,222は、厚さ方向zに並べられており、絶縁層262を介してリード241の搭載部251に搭載されている。絶縁層262は、本実施形態においては透明であり、たとえば透明な樹脂からなる。ツェナーダイオード224,225は、互いに厚さ方向zに並べられており、LEDチップ221,222に対して副走査方向y右側に配置されている。LEDチップ223は、ツェナーダイオード224,225を挟んでLEDチップ221,222とは副走査方向yにおいて反対側に配置されている。LEDチップ223とツェナーダイオード224,225とは、導電層261を介してリード241の搭載部251に搭載されている。より詳しくは、LEDチップ223の裏面電極234とツェナーダイオード224,225の裏面電極236,238が、導電層261を介してリード241と導通している。導電層261は、たとえばAgからなる。
【0060】
LEDチップ221,222,223、およびツェナーダイオード224,225の搭載工程は、以下の順序で行われる。まず、リード241の搭載部251に、導電層261の材料となる導電性ペーストを塗布する。そして、LEDチップ223およびツェナーダイオード224,225をボンディングする。上記導電性ペーストをたとえば焼成することにより硬化させると、導電層261が得られる。次いで、搭載部251に絶縁層262の材料となる樹脂ペーストを塗布する。そして、LEDチップ221,222をボンディングする。上記樹脂ペーストを硬化させることにより、絶縁層262が得られる。
【0061】
上記工程の順序によると、導電層261が形成された後に絶縁層262が形成される。このため、上記導電性ペーストの塗布範囲と上記樹脂ペーストの塗布範囲とが重なっていると、絶縁層262の一部とリード241の搭載部251との間に導電層261が介在することとなる。
図11および
図12には、このような塗布関係となった場合の導電層261および絶縁層262が示されている。両者の塗布範囲によって、導電層261と絶縁層262とが重ならない構成となってもよい。ただし、上記工程の順序によれば、導電層261とリード241の搭載部251との間に絶縁層262が介在する構成となることはない。
【0062】
LEDチップ221の1対の表面電極231は、一方がワイヤ265によってリード241の搭載部251に接続されており、他方がワイヤ265によってリード242のワイヤボンディング部252に接続されている。LEDチップ222の1対の表面電極232は、一方がワイヤ265によってリード241の搭載部251に接続されており、他方がワイヤ265によってリード243のワイヤボンディング部253に接続されている。
【0063】
LEDチップ223の表面電極233は、ワイヤ265によってリード244のワイヤボンディング部254に接続されている。ツェナーダイオード224の表面電極235は、ワイヤ265によってリード242のワイヤボンディング部252に接続されており、ツェナーダイオード225の表面電極237は、ワイヤ265によってリード243のワイヤボンディング部253に接続されている。
【0064】
導光体280は、LEDモジュール210からの光を主走査方向xに延びる線状光に変換するためのものであり、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの透明なアクリル樹脂からなる。導光体280は、主走査方向xに長く延びる柱状であり、
図4、
図5、および
図10に示すように、入射面281、反射面282、および出射面283を有している。
【0065】
入射面281は、導光体280の主走査方向x端面であり、LEDモジュール210の樹脂パッケージ270の開口部271を塞いでおり、LEDチップ221,222,223と正対している。反射面282は、主走査方向xに細長く延びる面であり、
図4および
図5における導光体280の左下部分に形成されている。反射面282は、入射面281から入射した後に導光体280内を進行してきた光を反射する面である。反射面282の構成としては、微細な凹凸が形成された面、白色塗料が塗布された面、などが挙げられる。出射面283は、主走査方向xに細長く延びる面であり、本実施形態においては、断面部分円弧状とされている。反射面282によって反射された光は、出射面283から主走査方向xに延びる線状光として出射される。
【0066】
リフレクタ285は、導光体280をLEDモジュール210に対して位置決めする機能と、導光体280から不当に光が漏れてしまうことを防止する機能とを果たすものであり、たとえば白色樹脂からなる。リフレクタ285は、基部286および半筒状部287を有する。基部286は、主走査方向x視において、LEDモジュール210の樹脂パッケージ270と似たサイズおよび形状とされた矩形板状の部位である。基部286には、複数の突起288が形成されている。
図9に示すように、各突起288は、LEDモジュール210の樹脂パッケージ270の位置決め孔272に嵌合されている。これにより、リフレクタ285は、LEDモジュール210に対して位置決めされている。
【0067】
半筒状部287は、主走査方向xに長く延びる半筒状の部位であり、
図4および
図5に示すように導光体280を収容している。リフレクタ285のうち導光体280の反射面282に正対する部分は、反射面282から出射した光を再び導光体280へと戻す機能を果たしている。半筒状部287によって導光体280を収容することにより、導光体280はリフレクタ285に固定されている。したがって、導光体280は、リフレクタ285とともにLEDモジュール210に対して位置決めされている。
【0068】
LEDチップ221,222,223および導光体280は、副走査方向yにおいて、端子部255,256,257,258から左方に退避した位置に配置されている。基板600は、副走査方向y寸法が、端子部255,256,257,258と接続可能な程度とされており、過大な余裕スペースは与えられていない。このため、LEDチップ221,222,223および導光体280は、基板600に対して副走査方向y左方に退避した位置にある。本実施形態においては、導光体280と基板600とが副走査方向yにおいて全く重ならない構成とされているが、本発明はこれに限定されず、導光体280と基板600との一部ずつが副走査方向yにおいて重なる構成であってもよい。
【0069】
ミラー301は、本発明でいう第1ミラーに相当し、主走査方向xに長く延びる形状とされている。ミラー301は、反射面311および1対の端面321を有している。反射面311は、本発明でいう第1反射面に相当し、光源ユニット200から発せられたのちに読み取り対象物890によって反射された光を副走査方向yに向けて反射する。本実施形態においては、反射面311は、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して45°傾いている。1対の端面321は、本発明でいう1対の第1端面に相当し、反射面311を挟んで互いに反対方向を向いている。1対の端面321は、主走査方向xに長く延びており互いに平行である。1対の端面321は、ケース700の1対の固定面721と接している。また、ミラー301のうち反射面311と反対側にある面は、複数のリブ731と接している。
【0070】
レンズユニット400は、ミラー301の反射面311によって反射された後に副走査方向yに沿って進行してきた光を透過させるものであり、複数のロッドレンズとこれらのロッドレンズを収容するたとえば樹脂製のケースからなる。これらのロッドレンズは、読み取り対象物890に記載された像をセンサIC500に正立等倍に結像させる構成とされており、その光軸が副走査方向yに沿っており、主走査方向xに対して直角である。
【0071】
ミラー302は、本発明でいう第2ミラーに相当し、主走査方向xに長く延びる形状とされている。ミラー302は、反射面312および1対の端面322を有している。反射面312は、本発明でいう第2反射面に相当し、レンズユニット400を透過した光を厚さ方向zに向けて反射する。本実施形態においては、反射面312は、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して45°傾いている。1対の端面322は、本発明でいう1対の第2端面に相当し、反射面312を挟んで互いに反対方向を向いている。1対の端面322は、主走査方向xに長く延びており互いに平行である。1対の端面322は、ケース700の1対の固定面722と接している。また、ミラー302のうち反射面312と反対側にある面は、複数のリブ732と接している。
【0072】
レンズユニット400の光軸は、副走査方向yに沿っており、ミラー301,302の反射面311,312と交差している。レンズユニット400の光軸とミラー301の反射面311との交差位置は、反射面311の厚さ方向z中央よりも上側にある。また、レンズユニット400の光軸とミラー302の反射面312との交差位置は、反射面312の厚さ方向z中央よりも上側にある。
【0073】
ケース700の製造は、ミラー301,302と樹脂材料とを一体成型することによってなされている。
図5に示すように、主走査方向xにおいてリブ731,732から退避した位置においては、ミラー301の反射面311とその反対側の面、およびミラー302の反射面312とその反対側の面とが、厚さ方向zにおいて外部に露出している。ケース700の製造においては、ミラー301,302を治具によって厚さ方向z上方および下方から挟むようにしてミラー301,302を固定する。そして、この治具とともに配置された金型に、所定の樹脂材料を注入した後に、この樹脂材料を硬化させる。これにより、ミラー301,302をケース700と一体成型することができる。
【0074】
センサIC500は、受けた光を電気信号に変換する光電変換機能を具備する素子であり、基板600に搭載されている。センサIC500は、主走査方向xに配列された複数の受光面(図示略)を有している。この受光面には、読み取り対象物890によって反射された光がレンズユニット400によって結像される。
【0075】
透過板800には、遮光膜810が設けられている。遮光膜810は、本発明でいう遮光手段の一例であり、透過板800の下面の一部に黒色塗料を塗布すること、あるいは黒色の樹脂テープを張り付けることによって形成されている。遮光膜810は、主走査方向xに長く延びており、副走査方向yにおいては、ミラー302のすべてと、レンズユニット400の右端付近部分とに重なっている。
【0076】
次に、LEDモジュール210およびイメージセンサモジュール101の作用について説明する。
【0077】
本実施形態によれば、LEDチップ221,222が同一の絶縁層262によって搭載部251に搭載されており、LEDチップ223およびツェナーダイオード224,225が同一の導電層261によって搭載部251に搭載されている。このため、絶縁層262および導電層261のいずれもが、複数の小要素に分割された構成とはなっていない。これにより、絶縁層262および導電層261と、これらによって搭載部251に搭載されているLEDチップ221,222,223およびツェナーダイオード224,225を比較的集中して配置することができる。また、LEDチップ221,222に隣接する位置にツェナーダイオード224,225を配置することにより、これらから延びる複数のワイヤ265どうしが交差し合うことを回避できる。したがって、ワイヤ265どうしの干渉を回避しつつ、LEDモジュール210の小型化を図ることができる。
【0078】
導電層261にAgを含ませることにより、LEDチップ223とリード241との低抵抗化を図ることができる。絶縁層262を透明とすることにより、LEDチップ221,222から下方に出射した光を、絶縁層262を透してリード241によって反射することが可能である。これは、LEDモジュール210の高輝度化に有利である。
【0079】
導電層261によるLEDチップ223およびツェナーダイオード224,225のボンディングの後に、絶縁層262によるLEDチップ221,222のボンディングを行うことにより、導電層261とリード241との間に絶縁層262が介在することを回避することができる。絶縁層262の介在は、導電層261とリード241との間の抵抗値を増大させるため、これを回避できることは低抵抗化に寄与する。本実施形態のように、絶縁層262とリード241との間に導電層261が介在することによっては、抵抗値増大などのおそれはない。
【0080】
ワイヤボンディング部252,253が、搭載部251に向かって突出していることにより、ワイヤ265のボンディング作業を容易化することができる。また、突出した形状のワイヤボンディング部252,253は、LEDチップ221,222,223およびツェナーダイオード224,225のボンディング作業において、画像解析を用いた位置決め手法の位置決めマークとして利用することができる。
【0081】
図4および
図5に示すように、読み取り対象物890からセンサIC500に至る光路が屈曲しており、レンズユニット400を透過する部分は、副走査方向yに平行である。このため、上記光路を長くしても、イメージセンサモジュール101の厚さ方向z寸法が拡大することを回避することができる。また、ミラー301,302をケース700と一体的に成型することにより、ミラー301,302にケース700の剛性の一部を負担させることができる。したがって、ケース700の剛性低下を回避しつつ、イメージセンサモジュール101の厚さ方向zにおける薄型化を図ることができる。
【0082】
1対ずつの端面321,322を1対ずつの固定面721,722によって挟む構成とすることにより、ミラー301,302をケース700に確実に固着させることができる。主走査方向xに延びる梁711,712を設けることにより、ミラー301,302をその全長にわたって保持することができる。複数のリブ731,732は、梁711,712が不当に反ってしまうことを防止するのに役立つ。複数のリブ731,732を主走査方向xに離間配置することにより、ケース700を金型成型する際には、
図5に示すように、複数のリブ731,732が設けられていない位置において、ミラー301,302を適切に固定することができる。
【0083】
レンズユニット400の光軸とミラー301,302の反射面311,312との交差位置が、反射面311,312の厚さ方向z中央よりも上側にあることにより、ミラー301,302に対してレンズユニット400を相対的に厚さ方向z上側に配置することができる。これにより、ミラー302およびレンズユニット400の厚さ方向z下方に配置されるセンサIC500のためのスペースをより大きく確保することができる。センサIC500は、基板600との接続に複数のワイヤが用いられることが多い。上記スペースが大きいほど、このワイヤとケース700との干渉を回避するのに都合がよい。また、レンズユニット400を厚さ方向z上方寄りに配置しつつ、ミラー301,302をケース700の厚さ方向z中央寄りに配置することができる。ミラー301,302はケース700の剛性の一部を負担するものであるため、ケース700の中央寄りに配置するほど、ケース700の剛性をより高めることができる。
【0084】
導光体280、ミラー301、レンズユニット400、およびミラー302が副走査方向yに並べられた配置とすることは、イメージセンサモジュール101の薄型化に有利である。基板600の幅を副走査方向yにおいて導光体280やLEDチップ221,222,223と重ならない程度の大きさとすることは、基板600に無駄な領域が生じることを回避するのに適しており、コスト低減を図ることができる。
【0085】
本発明に係るイメージセンサモジュールは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るイメージセンサモジュールの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0086】
本発明のバリエーションにかかる発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
主走査方向に長く延びる線状光を出射する光源ユニットと、
主走査方向に長く延びる1対の第1端面およびこれらの端面に挟まれた第1反射面を有し、読み取り対象物によって反射された上記線状光を上記第1反射面によって副走査方向に反射する第1ミラーと、
上記第1ミラーによって反射された光を透過させるレンズユニットと、
主走査方向に長く延びる1対の第2端面およびこれらの端面に挟まれた第2反射面を有し、上記レンズユニットを透過した光を上記第2反射面によって主走査方向および副走査方向のいずれに対しても直角である厚さ方向に反射する第2ミラーと、
上記第2ミラーによって反射された光を受光するセンサICと、
上記第1および第2ミラーと一体成型されているとともに、上記1対の第1端面に接する1対の第1固定面、および上記1対の第2端面に接する1対の第2固定面、を有するケースと、
を備えることを特徴とする、イメージセンサモジュール。
(付記2)
上記ケースは、主走査方向に長く延びているとともに、上記1対の第1固定面の一方が形成された第1梁を有する、付記1に記載のイメージセンサモジュール。
(付記3)
上記ケースは、上記第1梁に繋がる1以上の第1リブを有する、付記2に記載のイメージセンサモジュール。
(付記4)
上記第1リブは、上記第1ミラーに接している、付記3に記載のイメージセンサモジュール。
(付記5)
上記ケースは、主走査方向に配列された複数の上記第1リブを有する、付記3または4に記載のイメージセンサモジュール。
(付記6)
上記ケースは、主走査方向に長く延びているとともに、上記1対の第2固定面の一方が形成された第2梁を有する、付記1ないし5のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記7)
上記ケースは、上記第2梁に繋がる1以上の第2リブを有する、付記6に記載のイメージセンサモジュール。
(付記8)
上記第2リブは、上記第2ミラーに接している、付記7に記載のイメージセンサモジュール。
(付記9)
上記ケースは、主走査方向に配列された複数の上記第2リブを有する、付記7または8に記載のイメージセンサモジュール。
(付記10)
第1ミラーは、副走査方向に対して45°傾いている、付記1ないし9のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記11)
第2ミラーは、副走査方向に対して45°傾いている、付記1ないし10のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記12)
上記レンズユニットの光軸位置は、上記第1ミラーの上記厚さ方向中央よりも上記読み取り対象物側にある部分と交差する、付記1ないし11のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記13)
上記レンズユニットの光軸位置は、上記第2ミラーの上記厚さ方向中央よりも上記読み取り対象物側にある部分と交差する、付記1ないし12のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記14)
上記光源ユニット、上記第1ミラー、上記レンズユニット、および上記第2ミラーは、上記厚さ方向において互いに重なっている、付記1ないし13のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記15)
上記厚さ方向において上記第2ミラーを挟んで上記センサICとは反対側に位置する遮光手段を備える、付記1ないし14のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記16)
上記遮光手段は、副走査方向において、上記第2ミラーおよび上記レンズユニットと重なっている、付記15に記載のイメージセンサモジュール。
(付記17)
上記光源ユニット、上記第1ミラー、上記レンズユニット、および上記第2ミラーに対して上記厚さ方向において上記読み取り対象物寄りに配置された透過板を備えており、
上記遮光手段は、上記透過板に形成された遮光膜によって構成されている、付記15または16に記載のイメージセンサモジュール。
(付記18)
上記センサICが搭載された基板を備えており、
上記光源ユニットは、1以上のLEDチップ、上記LEDチップが搭載された1以上のリード、上記リードの一部を覆い、かつ、上記LEDチップを露出させる開口部が形成された樹脂パッケージ、を有するLEDモジュールと、全体として主走査方向に長く延びており、上記開口部に正対する入射面、上記入射面から進行してきた光を反射する反射面、上記反射面から進行してきた光を主走査方向に長く延びる線状光として出射する出射面、を有する導光体と、を備えており、
上記1以上のリードは、上記開口部に対して副走査方向において退避した位置から、上記厚さ方向に向かって上記樹脂パッケージから突出するとともに、上記基板に接続された端子部を有する、付記1ないし17のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
(付記19)
上記基板と上記導光体の少なくとも一部とは、副走査方向において重ならない配置とされている、付記18に記載のイメージセンサモジュール。
【0087】
図14、
図15、
図16、
図19、および
図22は、本発明のバリエーション発明に係るドキュメントスキャナの一例を示している。本実施形態のドキュメントスキャナ110は、イメージセンサモジュール101A,101B、固定ケース120A、可動ケース120B、1対の駆動ローラ781A、および1対の従動ローラ781Bを備えている。ドキュメントスキャナ110は、読み取り対象物890を
図15、
図19、および
図22において副走査方向y左方から右方へと搬送し、かつ読み取り対象物890の両面に記載された内容を読み取る装置である。読み取り対象物890の厚さ方向z下面に記載された内容は、イメージセンサモジュール101Aによって読み取られ、厚さ方向z上面に記載された内容は、イメージセンサモジュール101Bによって読み取られる。なお、理解の便宜上、
図14においては、固定ケース120Aおよび可動ケース120Bを省略しているとともに、イメージセンサモジュール101Bをイメージセンサモジュール101Aに対して展開した状態を示している。使用状態においては、イメージセンサモジュール101Bがイメージセンサモジュール101A側に閉じられた状態とされる。
【0088】
固定ケース120A、可動ケース120Bは、ドキュメントスキャナ110の外形を規定しており、イメージセンサモジュール101A,101B、1対の駆動ローラ781A、および1対の従動ローラ781Bを収容している。
図15および
図16に示すように、固定ケース120Aは、厚さ方向z上方に開口した箱状であり、イメージセンサモジュール101Aを収容している。可動ケース120Bは、厚さ方向z下方に開口した箱状であり、イメージセンサモジュール101Bを収容しており、固定ケース120Aに対して開閉可能とされている。可動ケース120Bを開くと、イメージセンサモジュール101Bがイメージセンサモジュール101Aに対して開かれた状態となる。
【0089】
イメージセンサモジュール101Aは、本バリエーション発明でいう駆動側イメージセンサモジュールの一例に相当し、光源ユニット200A、ミラー301A,302A、レンズユニット400A、センサIC500A、基板600A、ケース700A、および透過板800Aを備えている。
図17は、
図15と同じ断面における断面図であり、
図20は、
図19と同じ断面における断面図であり、
図23は、
図22と同じ断面における断面図である。
【0090】
ケース700Aは、イメージセンサモジュール101Aの外形を構成し、その他の構成要素を収容している。ケース700Aは、主走査方向xに長く延びており、副走査方向yおよび厚さ方向zによって規定される断面形状が、概略矩形状とされている。ケース700Aの材質としては、たとえば液晶ポリマ樹脂が挙げられる。
【0091】
図14、
図17、
図20、
図23に示すように、ケース700Aは、梁711A,712A、1対の固定面721A,722A、複数ずつのリブ731A,732A、基板収容部741A、導光体収容部742A、レンズユニット収容部743A、端子用貫通孔744A、外梁751A、および連結部752Aを有する。
【0092】
端子用貫通孔744Aは、ケース700Aの主走査方向x一端寄りに形成されている。
図23に示すように、端子用貫通孔744Aは、ケース700Aを厚さ方向zに貫通しており、断面矩形状である。
【0093】
導光体収容部742Aは、主走査方向xに長く延びており、
図17および
図20に示すように、副走査方向y一端寄りに配置されている。導光体収容部742Aは、断面略矩形状であり、厚さ方向z上方に開口している。
【0094】
梁711Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第1梁に相当し、
図14に示すように主走査方向xに長く延びている。
図17および
図20に示すように、梁711Aは、副走査方向yにおいて導光体収容部742Aに隣接している。本実施形態においては、梁711Aは、厚さ方向z上方を向く面と、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して傾いた1対の斜面を有している。これらの斜面のうち、図中右下側にあるものと、この斜面に正対する位置にある面とが、1対の固定面721Aとされている。固定面721Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第1固定面に相当する。
【0095】
図14に示すように、複数のリブ731Aは、主走査方向xに等ピッチで配列されている。
図17に示すように、各リブ731Aは、梁711Aに繋がっており、本実施形態においては、さらにミラー301Aに接している。
【0096】
図17および
図20に示すように、レンズユニット収容部743Aは、副走査方向yにおいてケース700Aの中央寄りに配置されている。
【0097】
梁712Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第2梁に相当し、
図14に示すように主走査方向xに長く延びている。
図17および
図20に示すように、梁712Aは、副走査方向yにおいてレンズユニット収容部743Aを挟んで梁711Aと反対側に位置している。本実施形態においては、梁712Aは、厚さ方向z上方を向く面と、副走査方向y左方を向く面と、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して傾いた斜面とを有しており、断面略三角形状である。この斜面と、この斜面に正対する位置にある面とが、1対の固定面722Aとされている。固定面722Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第2固定面に相当する。
【0098】
図14に示すように、複数のリブ732Aは、主走査方向xに等ピッチで配列されている。
図17に示すように、各リブ732Aは、梁712Aに繋がっており、本実施形態においては、さらにミラー302Aに接している。
【0099】
基板収容部741Aは、主走査方向xに長く延びており、
図17、
図20に示すように、厚さ方向z下方に開口している。
【0100】
外梁751Aは、本バリエーション発明でいう駆動側外梁の一例であり、
図14に示すように、主走査方向xに延びている。
図17、
図20、
図23に示すように、外梁751Aは、厚さ方向zに沿って起立する壁状である。連結部752Aは、本バリエーション発明でいう駆動側連結部の一例であり、外梁751Aを支持している。連結部752Aは、外梁751の厚さ方向z下端付近に連結しており、ケース700Aのz方向下端側に位置している。連結部752Aは、主走査方向xにおいて連続しており、主走査方向xに対して直角である断面形状が一様である。外梁751Aおよび連結部752Aによって囲まれた空間は、駆動ローラ収容部753Aとなっている。
【0101】
基板600Aは、たとえばセラミックス、ガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料と、この絶縁材料上に形成された配線パターン(図示略)からなり、主走査方向xに長く延びる長矩形状とされている。基板600Aは、ケース700Aの基板収容部741Aに収容されており、ケース700Aに対してたとえば接着剤によって固定されている。
図17および
図20に示すように、基板600Aには、センサIC500Aが搭載されている。
【0102】
透過板800Aは、たとえばガラスなどの透明な材質からなる板材であり、ケース700Aの厚さ方向z上側を覆うように取り付けられている。
【0103】
光源ユニット200Aは、イメージセンサモジュール101Aによる画像読み取りに必要な線状光を発するユニットであり、LEDモジュール210A、導光体280A、およびリフレクタ285Aを具備している。
【0104】
LEDモジュール210Aは、光源ユニット200Aの発光機能を果たすモジュールであり、
図25および
図26に示すように、LEDチップ221A,222A,223A、ツェナーダイオード224A,225A、リード241A,242A,243A,244A、および樹脂パッケージ270Aを有する。
【0105】
樹脂パッケージ270Aは、たとえば液晶ポリマ樹脂またはエポキシ樹脂などの白色樹脂からなり、リード241A,242A,243A,244Aの一部ずつを覆っている。樹脂パッケージ270Aは、開口部271Aおよび複数の位置決め孔272Aを有している。開口部271Aは、副走査方向y一端寄りに設けられており、断面円形状である。複数の位置決め孔272Aは、リード241A,242A,243A,244Aを避けた位置に設けられており、本実施形態においては、樹脂パッケージ270Aを貫通している。
【0106】
図25および
図29に示すように、リード241Aは、搭載部251Aおよび端子部255Aを有している。リード241Aは、全体として、副走査方向yに長く延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。搭載部251Aは、副走査方向yに長く延びる部分の図中左方寄りに設けられており、LEDチップ221A,222A,223Aおよびツェナーダイオード224A,225Aが搭載されている。本実施形態においては、リード241Aは、搭載部251Aがその周囲部位よりも厚さ方向z寸法が部分的に小であるくびれた形状となっている。搭載部251Aは、樹脂パッケージ270Aの開口部271Aから露出している。端子部255Aは、樹脂パッケージ270Aから厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600Aに接続されている。
【0107】
リード242Aは、ワイヤボンディング部252Aおよび端子部256Aを有している。リード242Aは、全体として、副走査方向yに長く延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部252Aは、副走査方向yに長く延びる部分の図中左端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部252Aは、リード241Aの搭載部251Aに向かって、厚さ方向z下方に突出している。ワイヤボンディング部252Aは、樹脂パッケージ270Aの開口部271Aから露出している。端子部256Aは、樹脂パッケージ270Aから厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600Aに接続されている。
【0108】
リード243Aは、ワイヤボンディング部253Aおよび端子部257Aを有している。リード243Aは、全体として、副走査方向yに延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部253Aは、副走査方向yに長く延びる部分の図中左端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部253Aは、リード241Aの搭載部251Aに向かって、厚さ方向z上方に突出している。ワイヤボンディング部253Aは、樹脂パッケージ270Aの開口部271Aから露出している。端子部257Aは、樹脂パッケージ270Aから厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600Aに接続されている。
【0109】
リード244Aは、ワイヤボンディング部254Aおよび端子部258Aを有している。リード244Aは、全体として、副走査方向yに延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部254Aは、副走査方向yに長く延びる部分の図中左端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部254Aは、搭載部251Aの図中右下、ワイヤボンディング部253Aの図中右側に位置している。ワイヤボンディング部254Aは、樹脂パッケージ270Aの開口部271Aから露出している。端子部258Aは、樹脂パッケージ270Aから厚さ方向z下方に向けて突出しており、基板600Aに接続されている。
【0110】
LEDチップ221Aは、本実施形態においては、緑色光を発する。
図29および
図30に示すように、LEDチップ221Aは、サブマウント基板221Aa、半導体層221Ab、1対の表面電極231Aを有している。サブマウント基板221Aaは、たとえばSiからなり、透明である。半導体層221Abは、たとえばGaN系半導体からなり、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。1対の表面電極231Aは、サブマウント基板221Aa上に形成されており、上記n型半導体層およびp型半導体層に導通している。
【0111】
LEDチップ222Aは、本実施形態においては、青色光を発する。なお、
図30においては、理解の便宜上、LEDチップ221Aの構成要素のそれぞれに対応するLEDチップ222Aの構成要素の符号をカッコ内に記している。LEDチップ222Aは、サブマウント基板222Aa、半導体層222Ab、1対の表面電極232Aを有している。サブマウント基板222Aaは、たとえばSiからなり、透明である。半導体層222Abは、たとえばGaN系半導体からなり、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。1対の表面電極232Aは、サブマウント基板222Aa上に形成されており、上記n型半導体層およびp型半導体層に導通している。
【0112】
LEDチップ223Aは、本実施形態においては、赤色光を発する。
図29および
図30に示すように、LEDチップ223Aは、たとえばGaAs系半導体材料からなる半導体層と、表面電極233Aおよび裏面電極234Aを有している。上記半導体層は、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。表面電極233Aは、LEDチップ223Aのうちリード241Aとは反対側の部分に設けられている。裏面電極234Aは、LEDチップ223Aのリード241A側部分に設けられている。
【0113】
ツェナーダイオード224Aは、LEDチップ221Aに過大な電圧が印加されることを防止するための素子である。ツェナーダイオード224Aは、表面電極235Aおよび裏面電極236Aを有する。ツェナーダイオード225Aは、LEDチップ222Aに過大な電圧が印加されることを防止するための素子である。ツェナーダイオード225Aは、表面電極237Aおよび裏面電極238Aを有する。
【0114】
LEDチップ221A,222Aは、厚さ方向zに並べられており、絶縁層262Aを介してリード241Aの搭載部251Aに搭載されている。絶縁層262Aは、本実施形態においては透明であり、たとえば透明な樹脂からなる。ツェナーダイオード224A,225Aは、互いに厚さ方向zに並べられており、LEDチップ221A,222Aに対して副走査方向y右側に配置されている。LEDチップ223Aは、ツェナーダイオード224A,225Aを挟んでLEDチップ221A,222Aとは副走査方向yにおいて反対側に配置されている。LEDチップ223Aとツェナーダイオード224A,225Aとは、導電層261Aを介してリード241Aの搭載部251Aに搭載されている。より詳しくは、LEDチップ223Aの裏面電極234Aとツェナーダイオード224A,225Aの裏面電極236A,238Aが、導電層261Aを介してリード241Aと導通している。導電層261Aは、たとえばAgからなる。
【0115】
LEDチップ221A,222A,223A、およびツェナーダイオード224A,225Aの搭載工程は、以下の順序で行われる。まず、リード241Aの搭載部251Aに、導電層261Aの材料となる導電性ペーストを塗布する。そして、LEDチップ223Aおよびツェナーダイオード224A,225Aをボンディングする。上記導電性ペーストをたとえば焼成することにより硬化させると、導電層261Aが得られる。次いで、搭載部251Aに絶縁層262Aの材料となる樹脂ペーストを塗布する。そして、LEDチップ221A,222Aをボンディングする。上記樹脂ペーストを硬化させることにより、絶縁層262Aが得られる。
【0116】
上記工程の順序によると、導電層261Aが形成された後に絶縁層262Aが形成される。このため、上記導電性ペーストの塗布範囲と上記樹脂ペーストの塗布範囲とが重なっていると、絶縁層262Aの一部とリード241Aの搭載部251Aとの間に導電層261Aが介在することとなる。
図29および
図30には、このような塗布関係となった場合の導電層261Aおよび絶縁層262Aが示されている。両者の塗布範囲によって、導電層261Aと絶縁層262Aとが重ならない構成となってもよい。ただし、上記工程の順序によれば、導電層261Aとリード241Aの搭載部251Aとの間に絶縁層262Aが介在する構成となることはない。
【0117】
LEDチップ221Aの1対の表面電極231Aは、一方がワイヤ265Aによってリード241Aの搭載部251Aに接続されており、他方がワイヤ265Aによってリード242Aのワイヤボンディング部252Aに接続されている。LEDチップ222Aの1対の表面電極232Aは、一方がワイヤ265Aによってリード241Aの搭載部251Aに接続されており、他方がワイヤ265Aによってリード243Aのワイヤボンディング部253Aに接続されている。
【0118】
LEDチップ223Aの表面電極233Aは、ワイヤ265Aによってリード244Aのワイヤボンディング部254Aに接続されている。ツェナーダイオード224Aの表面電極235Aは、ワイヤ265Aによってリード242Aのワイヤボンディング部252Aに接続されており、ツェナーダイオード225Aの表面電極237Aは、ワイヤ265Aによってリード243Aのワイヤボンディング部253Aに接続されている。
【0119】
導光体280Aは、LEDモジュール210Aからの光を主走査方向xに延びる線状光に変換するためのものであり、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの透明なアクリル樹脂からなる。導光体280Aは、主走査方向xに長く延びる柱状であり、
図17、
図20、および
図28に示すように、入射面281A、反射面282A、および出射面283Aを有している。
【0120】
入射面281Aは、導光体280Aの主走査方向x端面であり、LEDモジュール210Aの樹脂パッケージ270Aの開口部271Aを塞いでおり、LEDチップ221A,222A,223Aと正対している。反射面282Aは、主走査方向xに細長く延びる面であり、
図17および
図20における導光体280Aの左下部分に形成されている。反射面282Aは、入射面281Aから入射した後に導光体280A内を進行してきた光を反射する面である。反射面282Aの構成としては、微細な凹凸が形成された面、白色塗料が塗布された面、などが挙げられる。出射面283Aは、主走査方向xに細長く延びる面であり、本実施形態においては、断面部分円弧状とされている。反射面282Aによって反射された光は、出射面283Aから主走査方向xに延びる線状光として出射される。
【0121】
リフレクタ285Aは、導光体280AをLEDモジュール210Aに対して位置決めする機能と、導光体280Aから不当に光が漏れてしまうことを防止する機能とを果たすものであり、たとえば白色樹脂からなる。リフレクタ285Aは、基部286Aおよび半筒状部287Aを有する。基部286Aは、主走査方向x視において、LEDモジュール210Aの樹脂パッケージ270Aと似たサイズおよび形状とされた矩形板状の部位である。基部286Aには、複数の突起288Aが形成されている。
図27に示すように、各突起288Aは、LEDモジュール210Aの樹脂パッケージ270Aの位置決め孔272Aに嵌合されている。これにより、リフレクタ285Aは、LEDモジュール210Aに対して位置決めされている。
【0122】
半筒状部287Aは、主走査方向xに長く延びる半筒状の部位であり、
図17、
図20、
図28に示すように導光体280Aを収容している。半筒状部287Aのうち導光体280Aの反射面282Aに正対する部分は、反射面282Aから出射した光を再び導光体280Aへと戻す機能を果たしている。半筒状部287Aによって導光体280Aを収容することにより、導光体280Aはリフレクタ285Aに固定されている。したがって、導光体280Aは、リフレクタ285AとともにLEDモジュール210Aに対して位置決めされている。
【0123】
図23に示すように、LEDチップ221A,222A,223Aおよび導光体280Aは、副走査方向yにおいて、端子部255A,256A,257A,258Aから左方に退避した位置に配置されている。基板600Aは、副走査方向y寸法が、端子部255A,256A,257A,258Aと接続可能な程度とされており、過大な余裕スペースは与えられていない。このため、LEDチップ221A,222A,223Aおよび導光体280Aは、基板600Aに対して副走査方向y左方に退避した位置にある。本実施形態においては、導光体280Aと基板600Aとが副走査方向yにおいて全く重ならない構成とされているが、本バリエーション発明はこれに限定されず、導光体280Aと基板600Aとの一部ずつが副走査方向yにおいて重なる構成であってもよい。
【0124】
ミラー301Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第1ミラーに相当し、主走査方向xに長く延びる形状とされている。
図17および
図20に示すように、ミラー301Aは、反射面311Aおよび1対の端面321Aを有している。反射面311Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第1反射面に相当し、光源ユニット200Aから発せられたのちに読み取り対象物890によって反射された光を副走査方向yに向けて反射する。本実施形態においては、反射面311Aは、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して45°傾いている。1対の端面321Aは、本バリエーション発明でいう1対の駆動側第1端面に相当し、反射面311Aを挟んで互いに反対方向を向いている。1対の端面321Aは、主走査方向xに長く延びており互いに平行である。1対の端面321Aは、ケース700Aの1対の固定面721Aと接している。また、ミラー301Aのうち反射面311Aと反対側にある面は、複数のリブ731Aと接している。
【0125】
レンズユニット400Aは、ミラー301Aの反射面311Aによって反射された後に副走査方向yに沿って進行してきた光を透過させるものであり、複数のロッドレンズとこれらのロッドレンズを収容するたとえば樹脂製のケースからなる。これらのロッドレンズは、読み取り対象物890に記載された像をセンサIC500Aに正立等倍に結像させる構成とされており、その光軸が副走査方向yに沿っており、主走査方向xに対して直角である。レンズユニット400Aは、ケース700Aのレンズユニット収容部743Aに収容されている。
【0126】
ミラー302Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第2ミラーに相当し、主走査方向xに長く延びる形状とされている。ミラー302Aは、反射面312Aおよび1対の端面322Aを有している。反射面312Aは、本バリエーション発明でいう駆動側第2反射面に相当し、レンズユニット400Aを透過した光を厚さ方向zに向けて反射する。本実施形態においては、反射面312Aは、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して45°傾いている。1対の端面322Aは、本バリエーション発明でいう1対の駆動側第2端面に相当し、反射面312Aを挟んで互いに反対方向を向いている。1対の端面322Aは、主走査方向xに長く延びており互いに平行である。1対の端面322Aは、ケース700Aの1対の固定面722Aと接している。また、ミラー302Aのうち反射面312Aと反対側にある面は、複数のリブ732Aと接している。
【0127】
レンズユニット400Aの光軸は、副走査方向yに沿っており、ミラー301A,302Aの反射面311A,312Aと交差している。レンズユニット400Aの光軸とミラー301Aの反射面311Aとの交差位置は、反射面311Aの厚さ方向z中央よりも上側にある。また、レンズユニット400Aの光軸とミラー302Aの反射面312Aとの交差位置は、反射面312Aの厚さ方向z中央よりも上側にある。
【0128】
ケース700Aの製造は、ミラー301A,302Aと樹脂材料とを一体成型することによってなされている。
図20に示すように、主走査方向xにおいてリブ731A,732Aから退避した位置においては、ミラー301Aの反射面311Aとその反対側の面、およびミラー302Aの反射面312Aとその反対側の面とが、厚さ方向zにおいて外部に露出している。ケース700Aの製造においては、ミラー301A,302Aを治具によって厚さ方向z上方および下方から挟むようにしてミラー301A,302Aを固定する。そして、この治具とともに配置された金型に、所定の樹脂材料を注入した後に、この樹脂材料を硬化させる。これにより、ミラー301A,302Aをケース700Aと一体成型することができる。
【0129】
センサIC500Aは、受けた光を電気信号に変換する光電変換機能を具備する素子であり、
図17および
図20に示すように、基板600Aに搭載されている。センサIC500Aは、主走査方向xに配列された複数の受光面(図示略)を有している。この受光面には、読み取り対象物890によって反射された光がレンズユニット400Aによって結像される。センサIC500Aは、本バリエーション発明でいう駆動側センサICである。
【0130】
図17、
図20、
図23に示すように、透過板800Aには、遮光膜810Aが設けられている。遮光膜810Aは、本バリエーション発明でいう駆動側遮光手段の一例であり、透過板800Aの下面の一部に黒色塗料を塗布すること、あるいは黒色の樹脂テープを張り付けることによって形成されている。遮光膜810Aは、主走査方向xに長く延びており、副走査方向yにおいては、ミラー302Aのすべてと、レンズユニット400Aの右端付近部分とに重なっている。なお、本バリエーション発明でいう駆動側遮光手段は、遮光膜810Aに限定されず、たとえばケース700Aの一部によって駆動側遮光手段を構成してもよい。
【0131】
イメージセンサモジュール101Bは、本バリエーション発明でいう従動側イメージセンサモジュールの一例に相当し、光源ユニット200B、ミラー301B,302B、レンズユニット400B、センサIC500B、基板600B、ケース700B、および透過板800Bを備えている。
図18は、
図15と同じ断面における断面図であり、
図21は、
図19と同じ断面における断面図であり、
図24は、
図22と同じ断面における断面図である。
【0132】
ケース700Bは、イメージセンサモジュール101Bの外形を構成し、その他の構成要素を収容している。ケース700Bは、主走査方向xに長く延びており、副走査方向yおよび厚さ方向zによって規定される断面形状が、概略矩形状とされている。ケース700Bの材質としては、たとえば液晶ポリマ樹脂が挙げられる。
【0133】
図14、
図18、
図21、
図24に示すように、ケース700Bは、梁711B,712B、1対の固定面721B,722B、複数ずつのリブ731B,732B、基板収容部741B、導光体収容部742B、レンズユニット収容部743B、端子用貫通孔744B、外梁751B、複数の連結リブ752B、および複数のガイドリブ754Bを有する。
【0134】
端子用貫通孔744Bは、ケース700Bの主走査方向x一端寄りに形成されている。
図24に示すように、端子用貫通孔744Bは、ケース700Bを厚さ方向zに貫通しており、断面矩形状である。
【0135】
導光体収容部742Bは、主走査方向xに長く延びており、
図18および
図21に示すように、副走査方向y一端寄りに配置されている。導光体収容部742Bは、断面略矩形状であり、厚さ方向z下方に開口している。
【0136】
梁711Bは、本バリエーション発明でいう従動側第1梁に相当し、
図14に示すように主走査方向xに長く延びている。
図18および
図21に示すように、梁711Bは、副走査方向yにおいて導光体収容部742Bに隣接している。本実施形態においては、梁711Bは、厚さ方向z下方を向く面と、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して傾いた1対の斜面を有している。これらの斜面のうち、図中左上側にあるものと、この斜面に正対する位置にある面とが、1対の固定面721Bとされている。固定面721Bは、本バリエーション発明でいう従動側第1固定面に相当する。
【0137】
図14に示すように、複数のリブ731Bは、主走査方向xに等ピッチで配列されている。
図18に示すように、各リブ731Bは、梁711Bに繋がっており、本実施形態においては、さらにミラー301Bに接している。
【0138】
図18および
図21に示すように、レンズユニット収容部743Bは、副走査方向yにおいてケース700Bの中央寄りに配置されている。
【0139】
梁712Bは、本バリエーション発明でいう従動側第2梁に相当し、
図14に示すように主走査方向xに長く延びている。
図18および
図21に示すように、梁712Bは、副走査方向yにおいてレンズユニット収容部743Bを挟んで梁711Bと反対側に位置している。本実施形態においては、梁712Bは、厚さ方向z下方を向く面と、副走査方向y右方を向く面と、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して傾いた斜面とを有しており、断面略三角形状である。この斜面と、この斜面に正対する位置にある面とが、1対の固定面722Bとされている。固定面722Bは、本バリエーション発明でいう従動側第2固定面に相当する。
【0140】
図14に示すように、複数のリブ732Bは、主走査方向xに等ピッチで配列されている。
図18に示すように、各リブ732Bは、梁712Bに繋がっており、本実施形態においては、さらにミラー302Bに接している。
【0141】
基板収容部741Bは、主走査方向xに長く延びており、
図18、
図21に示すように、厚さ方向z上方に開口している。
【0142】
外梁751Bは、本バリエーション発明でいう従動側外梁の一例であり、
図14に示すように、主走査方向xに延びている。
図18、
図21に示すように、外梁751Bは、厚さ方向zに沿って起立する壁状である。複数の連結リブ752Bは、本バリエーション発明でいう従動側連結部を構成しており、外梁751Bを支持している。
図14に示すように、複数の連結リブ752Bは、主走査方向xにおいて互いに離間配置されている。
図18に示すように、連結リブ752Bは、外梁751の厚さ方向z下端付近に連結しており、ケース700Bのz方向下端側に位置している。外梁751Bおよび隣り合う連結リブ752Bによって囲まれた空間は、従動ローラ収容部753Bとなっている。複数のガイドリブ754Bは、
図14に示すように主走査方向xにおいて互い離間配置されており、
図18に示すように、厚さ方向z下側部分が、複数の曲面によって構成された形状とされている。
【0143】
基板600Bは、たとえばセラミックス、ガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料と、この絶縁材料上に形成された配線パターン(図示略)からなり、主走査方向xに長く延びる長矩形状とされている。基板600Bは、ケース700Bの基板収容部741Bに収容されており、ケース700Bに対してたとえば接着剤によって固定されている。
図18および
図21に示すように、基板600Bには、センサIC500Bが搭載されている。
【0144】
透過板800Bは、たとえばガラスなどの透明な材質からなる板材であり、ケース700Bの厚さ方向z下側を覆うように取り付けられている。
【0145】
光源ユニット200Bは、イメージセンサモジュール101Bによる画像読み取りに必要な線状光を発するユニットであり、LEDモジュール210B、導光体280B、およびリフレクタ285Bを具備している。
【0146】
LEDモジュール210Bは、光源ユニット200Bの発光機能を果たすモジュールであり、
図31および
図32に示すように、LEDチップ221B,222B,223B、ツェナーダイオード224B,225B、リード241B,242B,243B,244B、および樹脂パッケージ270Bを有する。
【0147】
樹脂パッケージ270Bは、たとえば液晶ポリマ樹脂またはエポキシ樹脂などの白色樹脂からなり、リード241B,242B,243B,244Bの一部ずつを覆っている。樹脂パッケージ270Bは、開口部271Bおよび複数の位置決め孔272Bを有している。開口部271Bは、副走査方向y一端寄りに設けられており、断面円形状である。複数の位置決め孔272Bは、リード241B,242B,243B,244Bを避けた位置に設けられており、本実施形態においては、樹脂パッケージ270Bを貫通している。
【0148】
図31および
図35に示すように、リード241Bは、搭載部251Bおよび端子部255Bを有している。リード241Bは、全体として、副走査方向yに長く延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。搭載部251Bは、副走査方向yに長く延びる部分の図中右方寄りに設けられており、LEDチップ221B,222B,223Bおよびツェナーダイオード224B,225Bが搭載されている。本実施形態においては、リード241Bは、搭載部251Bがその周囲部位よりも厚さ方向z寸法が部分的に小であるくびれた形状となっている。搭載部251Bは、樹脂パッケージ270Bの開口部271Bから露出している。端子部255Bは、樹脂パッケージ270Bから厚さ方向z上方に向けて突出しており、基板600Bに接続されている。
【0149】
リード242Bは、ワイヤボンディング部252Bおよび端子部256Bを有している。リード242Bは、全体として、副走査方向yに長く延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部252Bは、副走査方向yに長く延びる部分の図中右端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部252Bは、リード241Bの搭載部251Bに向かって、厚さ方向z上方に突出している。ワイヤボンディング部252Bは、樹脂パッケージ270Bの開口部271Bから露出している。端子部256Bは、樹脂パッケージ270Bから厚さ方向z上方に向けて突出しており、基板600Bに接続されている。
【0150】
リード243Bは、ワイヤボンディング部253Bおよび端子部257Bを有している。リード243Bは、全体として、副走査方向yに延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部253Bは、副走査方向yに長く延びる部分の図中右端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部253Bは、リード241Bの搭載部251Bに向かって、厚さ方向z下方に突出している。ワイヤボンディング部253Bは、樹脂パッケージ270Bの開口部271Bから露出している。端子部257Bは、樹脂パッケージ270Bから厚さ方向z上方に向けて突出しており、基板600Bに接続されている。
【0151】
リード244Bは、ワイヤボンディング部254Bおよび端子部258Bを有している。リード244Bは、全体として、副走査方向yに延びる部分と、厚さ方向zに延びる部分とを有している。ワイヤボンディング部254Bは、副走査方向yに長く延びる部分の図中右端付近に設けられている。本実施形態においては、ワイヤボンディング部254Bは、搭載部251Bの図中左上、ワイヤボンディング部253Bの図中左側に位置している。ワイヤボンディング部254Bは、樹脂パッケージ270Bの開口部271Bから露出している。端子部258Bは、樹脂パッケージ270Bから厚さ方向z上方に向けて突出しており、基板600Bに接続されている。
【0152】
LEDチップ221Bは、本実施形態においては、緑色光を発する。
図35および
図36に示すように、LEDチップ221Bは、サブマウント基板221Ba、半導体層221Bb、1対の表面電極231Bを有している。サブマウント基板221Baは、たとえばSiからなり、透明である。半導体層221Bbは、たとえばGaN系半導体からなり、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。1対の表面電極231Bは、サブマウント基板221Ba上に形成されており、上記n型半導体層およびp型半導体層に導通している。
【0153】
LEDチップ222Bは、本実施形態においては、青色光を発する。なお、
図36においては、理解の便宜上、LEDチップ221Bの構成要素のそれぞれに対応するLEDチップ222Bの構成要素の符号をカッコ内に記している。LEDチップ222Bは、サブマウント基板222Ba、半導体層222Bb、1対の表面電極232Bを有している。サブマウント基板222Baは、たとえばSiからなり、透明である。半導体層222Bbは、たとえばGaN系半導体からなり、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。1対の表面電極232Bは、サブマウント基板222Ba上に形成されており、上記n型半導体層およびp型半導体層に導通している。
【0154】
LEDチップ223Bは、本実施形態においては、赤色光を発する。
図35および
図36に示すように、LEDチップ223Bは、たとえばGaAs系半導体材料からなる半導体層と、表面電極233Bおよび裏面電極234Bを有している。上記半導体層は、n型半導体層、p型半導体層、およびこれらのn型半導体層およびp型半導体層に挟まれた活性層(いずれも図示略)からなる。表面電極233Bは、LEDチップ223Bのうちリード241Bとは反対側の部分に設けられている。裏面電極234Bは、LEDチップ223Bのリード241B側部分に設けられている。
【0155】
ツェナーダイオード224Bは、LEDチップ221Bに過大な電圧が印加されることを防止するための素子である。ツェナーダイオード224Bは、表面電極235Bおよび裏面電極236Bを有する。ツェナーダイオード225Bは、LEDチップ222Bに過大な電圧が印加されることを防止するための素子である。ツェナーダイオード225Bは、表面電極237Bおよび裏面電極238Bを有する。
【0156】
LEDチップ221B,222Bは、厚さ方向zに並べられており、絶縁層262Bを介してリード241Bの搭載部251Bに搭載されている。絶縁層262Bは、本実施形態においては透明であり、たとえば透明な樹脂からなる。ツェナーダイオード224B,225Bは、互いに厚さ方向zに並べられており、LEDチップ221B,222Bに対して副走査方向y左側に配置されている。LEDチップ223Bは、ツェナーダイオード224B,225Bを挟んでLEDチップ221B,222Bとは副走査方向yにおいて反対側に配置されている。LEDチップ223Bとツェナーダイオード224B,225Bとは、導電層261Bを介してリード241Bの搭載部251Bに搭載されている。より詳しくは、LEDチップ223Bの裏面電極234Bとツェナーダイオード224B,225Bの裏面電極236B,238Bが、導電層261Bを介してリード241Bと導通している。導電層261Bは、たとえばAgからなる。
【0157】
LEDチップ221B,222B,223B、およびツェナーダイオード224B,225Bの搭載工程は、以下の順序で行われる。まず、リード241Bの搭載部251Bに、導電層261Bの材料となる導電性ペーストを塗布する。そして、LEDチップ223Bおよびツェナーダイオード224B,225Bをボンディングする。上記導電性ペーストをたとえば焼成することにより硬化させると、導電層261Bが得られる。次いで、搭載部251Bに絶縁層262Bの材料となる樹脂ペーストを塗布する。そして、LEDチップ221B,222Bをボンディングする。上記樹脂ペーストを硬化させることにより、絶縁層262Bが得られる。
【0158】
上記工程の順序によると、導電層261Bが形成された後に絶縁層262Bが形成される。このため、上記導電性ペーストの塗布範囲と上記樹脂ペーストの塗布範囲とが重なっていると、絶縁層262Bの一部とリード241Bの搭載部251Bとの間に導電層261Bが介在することとなる。
図35および
図36には、このような塗布関係となった場合の導電層261Bおよび絶縁層262Bが示されている。両者の塗布範囲によって、導電層261Bと絶縁層262Bとが重ならない構成となってもよい。ただし、上記工程の順序によれば、導電層261Bとリード241Bの搭載部251Bとの間に絶縁層262Bが介在する構成となることはない。
【0159】
LEDチップ221Bの1対の表面電極231Bは、一方がワイヤ265Bによってリード241Bの搭載部251Bに接続されており、他方がワイヤ265Bによってリード242Bのワイヤボンディング部252Bに接続されている。LEDチップ222Bの1対の表面電極232Bは、一方がワイヤ265Bによってリード241Bの搭載部251Bに接続されており、他方がワイヤ265Bによってリード243Bのワイヤボンディング部253Bに接続されている。
【0160】
LEDチップ223Bの表面電極233Bは、ワイヤ265Bによってリード244Bのワイヤボンディング部254Bに接続されている。ツェナーダイオード224Bの表面電極235Bは、ワイヤ265Bによってリード242Bのワイヤボンディング部252Bに接続されており、ツェナーダイオード225Bの表面電極237Bは、ワイヤ265Bによってリード243Bのワイヤボンディング部253Bに接続されている。
【0161】
導光体280Bは、LEDモジュール210Bからの光を主走査方向xに延びる線状光に変換するためのものであり、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの透明なアクリル樹脂からなる。導光体280Bは、主走査方向xに長く延びる柱状であり、
図18、
図21、および
図34に示すように、入射面281B、反射面282B、および出射面283Bを有している。
【0162】
入射面281Bは、導光体280Bの主走査方向x端面であり、LEDモジュール210Bの樹脂パッケージ270Bの開口部271Bを塞いでおり、LEDチップ221B,222B,223Bと正対している。反射面282Bは、主走査方向xに細長く延びる面であり、
図18および
図21における導光体280Bの右上部分に形成されている。反射面282Bは、入射面281Bから入射した後に導光体280B内を進行してきた光を反射する面である。反射面282Bの構成としては、微細な凹凸が形成された面、白色塗料が塗布された面、などが挙げられる。出射面283Bは、主走査方向xに細長く延びる面であり、本実施形態においては、断面部分円弧状とされている。反射面282Bによって反射された光は、出射面283Bから主走査方向xに延びる線状光として出射される。
【0163】
リフレクタ285Bは、導光体280BをLEDモジュール210Bに対して位置決めする機能と、導光体280Bから不当に光が漏れてしまうことを防止する機能とを果たすものであり、たとえば白色樹脂からなる。リフレクタ285Bは、基部286Bおよび半筒状部287Bを有する。基部286Bは、主走査方向x視において、LEDモジュール210Bの樹脂パッケージ270Bと似たサイズおよび形状とされた矩形板状の部位である。基部286Bには、複数の突起288Bが形成されている。
図33に示すように、各突起288Bは、LEDモジュール210Bの樹脂パッケージ270Bの位置決め孔272Bに嵌合されている。これにより、リフレクタ285Bは、LEDモジュール210Bに対して位置決めされている。
【0164】
半筒状部287Bは、主走査方向xに長く延びる半筒状の部位であり、
図18、
図21、
図34に示すように導光体280Bを収容している。半筒状部287Bのうち導光体280Bの反射面282Bに正対する部分は、反射面282Bから出射した光を再び導光体280Bへと戻す機能を果たしている。半筒状部287Bによって導光体280Bを収容することにより、導光体280Bはリフレクタ285Bに固定されている。したがって、導光体280Bは、リフレクタ285BとともにLEDモジュール210Bに対して位置決めされている。
【0165】
図24に示すように、LEDチップ221B,222B,223Bおよび導光体280Bは、副走査方向yにおいて、端子部255B,256B,257B,258Bから右方に退避した位置に配置されている。基板600Bは、副走査方向y寸法が、端子部255B,256B,257B,258Bと接続可能な程度とされており、過大な余裕スペースは与えられていない。このため、LEDチップ221B,222B,223Bおよび導光体280Bは、基板600Bに対して副走査方向y右方に退避した位置にある。本実施形態においては、導光体280Bと基板600Bとが副走査方向yにおいて全く重ならない構成とされているが、本バリエーション発明はこれに限定されず、導光体280Bと基板600Bとの一部ずつが副走査方向yにおいて重なる構成であってもよい。
【0166】
ミラー301Bは、本バリエーション発明でいう従動側第1ミラーに相当し、主走査方向xに長く延びる形状とされている。
図18および
図21に示すように、ミラー301Bは、反射面311Bおよび1対の端面321Bを有している。反射面311Bは、本バリエーション発明でいう従動側第1反射面に相当し、光源ユニット200Bから発せられたのちに読み取り対象物890によって反射された光を副走査方向yに向けて反射する。本実施形態においては、反射面311Bは、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して45°傾いている。1対の端面321Bは、本バリエーション発明でいう1対の従動側第1端面に相当し、反射面311Bを挟んで互いに反対方向を向いている。1対の端面321Bは、主走査方向xに長く延びており互いに平行である。1対の端面321Bは、ケース700Bの1対の固定面721Bと接している。また、ミラー301Bのうち反射面311Bと反対側にある面は、複数のリブ731Bと接している。
【0167】
レンズユニット400Bは、ミラー301Bの反射面311Bによって反射された後に副走査方向yに沿って進行してきた光を透過させるものであり、複数のロッドレンズとこれらのロッドレンズを収容するたとえば樹脂製のケースからなる。これらのロッドレンズは、読み取り対象物890に記載された像をセンサIC500Bに正立等倍に結像させる構成とされており、その光軸が副走査方向yに沿っており、主走査方向xに対して直角である。レンズユニット400Bは、ケース700Bのレンズユニット収容部743Bに収容されている。
【0168】
ミラー302Bは、本バリエーション発明でいう従動側第2ミラーに相当し、主走査方向xに長く延びる形状とされている。ミラー302Bは、反射面312Bおよび1対の端面322Bを有している。反射面312Bは、本バリエーション発明でいう従動側第2反射面に相当し、レンズユニット400Bを透過した光を厚さ方向zに向けて反射する。本実施形態においては、反射面312Bは、副走査方向yおよび厚さ方向zに対して45°傾いている。1対の端面322Bは、本バリエーション発明でいう1対の従動側第2端面に相当し、反射面312Bを挟んで互いに反対方向を向いている。1対の端面322Bは、主走査方向xに長く延びており互いに平行である。1対の端面322Bは、ケース700Bの1対の固定面722Bと接している。また、ミラー302Bのうち反射面312Bと反対側にある面は、複数のリブ732Bと接している。
【0169】
レンズユニット400Bの光軸は、副走査方向yに沿っており、ミラー301B,302Bの反射面311B,312Bと交差している。レンズユニット400Bの光軸とミラー301Bの反射面311Bとの交差位置は、反射面311Bの厚さ方向z中央よりも下側にある。また、レンズユニット400Bの光軸とミラー302Bの反射面312Bとの交差位置は、反射面312Bの厚さ方向z中央よりも下側にある。
【0170】
ケース700Bの製造は、ミラー301B,302Bと樹脂材料とを一体成型することによってなされている。
図21に示すように、主走査方向xにおいてリブ731B,732Bから退避した位置においては、ミラー301Bの反射面311Bとその反対側の面、およびミラー302Bの反射面312Bとその反対側の面とが、厚さ方向zにおいて外部に露出している。ケース700Bの製造においては、ミラー301B,302Bを治具によって厚さ方向z上方および下方から挟むようにしてミラー301B,302Bを固定する。そして、この治具とともに配置された金型に、所定の樹脂材料を注入した後に、この樹脂材料を硬化させる。これにより、ミラー301B,302Bをケース700Bと一体成型することができる。
【0171】
センサIC500Bは、受けた光を電気信号に変換する光電変換機能を具備する素子であり、
図18および
図21に示すように、基板600Bに搭載されている。センサIC500Bは、主走査方向xに配列された複数の受光面(図示略)を有している。この受光面には、読み取り対象物890によって反射された光がレンズユニット400Bによって結像される。センサIC500Bは、本バリエーション発明でいう受動側センサICに相当する。
【0172】
図18、
図21、
図24に示すように、透過板800Bには、遮光膜810Bが設けられている。遮光膜810Bは、本バリエーション発明でいう従動側遮光手段の一例であり、透過板800Bの上面の一部に黒色塗料を塗布すること、あるいは黒色の樹脂テープを張り付けることによって形成されている。遮光膜810Bは、主走査方向xに長く延びており、副走査方向yにおいては、ミラー302Bのすべてと、レンズユニット400Bの左端付近部分とに重なっている。なお、本バリエーション発明でいう従動側遮光手段は、遮光膜810Bに限定されず、たとえばケース700Bの一部によって従動側遮光手段を構成してもよい。
【0173】
1対の駆動ローラ781Aは、
図14、
図15、
図19に示すように、副走査方向yに互いに離間配置されており、イメージセンサモジュール101Aを挟んで互いに平行とされている。各駆動ローラ781Aは、図示しないモータなどの駆動源に連結されている。この駆動源からの駆動力により、駆動ローラ781Aは、読み取り対象物890を副走査方向y左方から右方へと搬送する役割を果たす。
【0174】
本実施形態においては、
図13および
図14に示すように、1対の駆動ローラ781Aのうち副走査方向y左方(読み取り対象物890の搬送方向上流側)にあるものは、イメージセンサモジュール101Aと別体とされた駆動ローラユニット780Aに含まれている。駆動ローラユニット780Aは、駆動ローラ781Aとこの駆動ローラ781Aを収容するケース782Aとからなる。ケース782Aは、駆動ローラ781Aを収容しており、イメージセンサモジュール101Aに隣接している。副走査方向y右方(読み取り対象物890の搬送方向下流側)にある駆動ローラ781Aは、イメージセンサモジュール101Aのケース700Aに形成された駆動ローラ収容部753Aに収容されている。
図14に示すように、1対の駆動ローラ781Aのシャフトは、図中主走査方向xに延びており、図外のモータなどの駆動源に連結されている。
【0175】
1対の従動ローラ781Bは、副走査方向yに互いに離間配置されており、イメージセンサモジュール101Bを挟んで互いに平行とされている。各従動ローラ781Bは、1対の駆動ローラ781Aのいずれかと正対するように配置されている。正対しあう駆動ローラ781Aと従動ローラ781Bとが、読み取り対象物890を挟みこむことにより搬送する。本実施形態においては、各従動ローラ781Bは、主走査方向xにおいて互いに直列配置された複数の小ローラによって構成されている。
【0176】
図14、
図15、
図19に示すように、1対の従動ローラ781Bのうち副走査方向y左方(読み取り対象物890の搬送方向上流側)にあるものは、イメージセンサモジュール101Bの従動ローラ収容部753Bに収容されている。
図14によく表れているように、この従動ローラ781Bを構成する複数の小ローラは、主走査方向xにおいて連結リブ752Bを避けた位置に配置されている。副走査方向y右方(読み取り対象物890の搬送方向下流側)にある従動ローラ781Bは、イメージセンサモジュール101Bのケース700Bに隣接した位置に配置されており、主走査方向xにおいてガイドリブ754Bを避けた位置に配置されている。従動ローラ781Bは、たとえば図示しないブラケットを介してケース700Bに固定された構成としてもよい。このブラケットは、たとえば従動ローラ781Bを厚さ方向zにおいて駆動ローラ781Aに対して押し付けるバネなどの弾性力付勢手段を備えてもよい。イメージセンサモジュール101Bに1対の従動ローラ781Bを固定した場合、可動ケース120Bには、従動ローラ781Bを固定するための部位を設ける必要はない。
【0177】
次に、ドキュメントスキャナ110の作用について説明する。
【0178】
本実施形態によれば、まず、イメージセンサモジュール101Aにおいては、外梁751Aおよび連結部752Aが、駆動ローラ781Aを保護する役割と、ケース700Aの剛性を高める役割とを果たす。駆動ローラ781Aが外梁751Aおよび連結部752Aによって保護されているため、固定ケース120Aには、駆動ローラ781Aを保護するための部位を形成する必要がない。また、ケース700Aの剛性が外梁751Aおよび連結部752Aによって高められることにより、ケース700Aのうち駆動ローラ781A側にある部位を薄くすることが可能である。これにより、ケース700Aの剛性を不当に低下させることなく、イメージセンサモジュール101Aと駆動ローラ781Aとを近づけることができる。次に、イメージセンサモジュール101Bにおいては、外梁751Bおよび連結リブ752Bが、従動ローラ781Bを保護する役割と、ケース700Bの剛性を高める役割とを果たす。従動ローラ781Bが外梁751Bおよび連結リブ752Bによって保護されているため、可動ケース120Bには、従動ローラ781Bを保護するための部位を形成する必要がない。また、ケース700Bの剛性が外梁751Bおよび連結リブ752Bによって高められることにより、ケース700Bのうち従動ローラ781B側にある部位を薄くすることが可能である。これにより、ケース700Bの剛性を不当に低下させることなく、イメージセンサモジュール101Bと従動ローラ781Bとを近づけることができる。したがって、ドキュメントスキャナ110の小型化を図ることができる。
【0179】
図17に示すように、ケース700Aのうち、導光体収容部742Aが形成された部分は、主走査方向xに延びる断面コの字状部分となっており、比較的剛性が高い。一方、ケース700Aのうち、ミラー302Aが取り付けられた部分は、駆動ローラ収容部753Aを構成する外梁751Aおよび連結部752Aによって剛性が高められている。したがって、ケース700Aの副走査方向y両側部分をバランスよく高剛性化することができる。
【0180】
本実施形態によれば、
図17および
図20に示すように、読み取り対象物890からセンサIC500Aに至る光路が屈曲しており、レンズユニット400Aを透過する部分は、副走査方向yに平行である。このため、上記光路を長くしても、イメージセンサモジュール101Aの厚さ方向z寸法が拡大することを回避することができる。また、ミラー301A,302Aをケース700Aと一体的に成型することにより、ミラー301A,302Aにケース700Aの剛性の一部を負担させることができる。したがって、ケース700Aの剛性低下を回避しつつ、イメージセンサモジュール101Aの厚さ方向zにおける薄型化を図ることができる。これと同様に、
図18および
図21に示すように、ケース700Bの剛性低下を回避しつつ、イメージセンサモジュール101Bの厚さ方向zにおける薄型化を図ることができる。以上より、ドキュメントスキャナ110の薄型化を図ることができる。
【0181】
イメージセンサモジュール101Aにおいては、1対ずつの端面321A,322Aを1対ずつの固定面721A,722Aによって挟む構成とすることにより、ミラー301A,302Aをケース700Aに確実に固着させることができる。主走査方向xに延びる梁711A,712Aを設けることにより、ミラー301A,302Aをその全長にわたって保持することができる。複数のリブ731A,732Aは、梁711A,712Aが不当に反ってしまうことを防止するのに役立つ。複数のリブ731A,732Aを主走査方向xに離間配置することにより、ケース700Aを金型成型する際には、
図20に示すように、複数のリブ731A,732Aが設けられていない位置において、ミラー301A,302Aを適切に固定することができる。これらの利点については、イメージセンサモジュール101Bにおいても同様である。
【0182】
イメージセンサモジュール101Aにおいては、レンズユニット400Aの光軸とミラー301A,302Aの反射面311A,312Aとの交差位置が、反射面311A,312Aの厚さ方向z中央よりも上側にあることにより、ミラー301A,302Aに対してレンズユニット400Aを相対的に厚さ方向z上側に配置することができる。これにより、ミラー302Aおよびレンズユニット400Aの厚さ方向z下方に配置されるセンサIC500Aのためのスペースをより大きく確保することができる。センサIC500Aは、基板600Aとの接続に複数のワイヤが用いられることが多い。上記スペースが大きいほど、このワイヤとケース700Aとの干渉を回避するのに都合がよい。また、レンズユニット400Aを厚さ方向z上方寄りに配置しつつ、ミラー301A,302Aをケース700Aの厚さ方向z中央寄りに配置することができる。ミラー301A,302Aは、ケース700Aの剛性の一部を負担するものであるため、ケース700A中央寄りに配置するほど、ケース700Aの剛性をより高めることができる。これらの利点については、イメージセンサモジュール101Bにおいても同様である。
【0183】
イメージセンサモジュール101Aにおいては、導光体280A、ミラー301A、レンズユニット400A、およびミラー302Aが副走査方向yに並べられた配置とすることは、イメージセンサモジュール101Aの薄型化に有利である。基板600Aの幅を副走査方向yにおいて導光体280AやLEDチップ221A,222A,223Aと重ならない程度の大きさとすることは、基板600Aに無駄な領域が生じることを回避するのに適しており、コスト低減を図ることができる。これらの利点については、イメージセンサモジュール101Bにおいても同様である。
【0184】
本バリエーション発明に係るドキュメントスキャナは、上述した実施形態に限定されるものではない。本バリエーション発明に係るドキュメントスキャナの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0185】
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
読み取り対象物に対して厚さ方向一方側に位置し、回転軸が主走査方向に沿っており、副走査方向において離間配置された1対の駆動ローラと、
読み取り対象物に対して厚さ方向他方側に位置し、回転軸が主走査方向に沿っており、各々が上記1対の駆動ローラと対向するように副走査方向において離間配置された1対の従動ローラと、
読み取り対象物に対して厚さ方向一方側に位置し、主走査方向に長く延びる線状光を出射する駆動側光源ユニット、読み取り対象物によって反射された光を透過させる駆動側レンズユニット、上記駆動側レンズユニットを透過した光を受光する駆動側センサIC、および、上記駆動側光源ユニット、上記駆動側レンズユニット、上記駆動側センサICを収容する駆動側ケース、を備えているとともに、上記駆動側光源ユニット、上記駆動側レンズユニット、上記駆動側センサICが、副走査方向において上記1対の駆動ローラの間に配置されており、上記駆動側ケースが、副走査方向において上記1対の駆動ローラのいずれかよりも外側に配置され主走査方向に延びる駆動側外梁およびこの駆動側外梁を支持する駆動側連結部を有する、駆動側イメージセンサモジュールと、
読み取り対象物に対して厚さ方向他方側に位置し、主走査方向に長く延びる線状光を出射する従動側光源ユニット、読み取り対象物によって反射された光を透過させる従動側レンズユニット、上記従動側レンズユニットを透過した光を受光する従動側センサIC、および、上記従動側光源ユニット、上記従動側レンズユニット、上記従動側センサICを収容する従動側ケース、を備えているとともに、上記従動側光源ユニット、上記従動側レンズユニット、上記従動側センサICが、副走査方向において上記1対の従動ローラの間に配置されており、上記従動側ケースが、副走査方向において上記1対の従動ローラのいずれかよりも外側に配置され主走査方向に延びる従動側外梁およびこの従動側外梁を支持する従動側連結部を有する、従動側イメージセンサモジュールと、
を備えることを特徴とする、ドキュメントスキャナ。
(付記2)
上記駆動側イメージセンサモジュールは、
主走査方向に長く延びる1対の駆動側第1端面およびこれらに挟まれた駆動側第1反射面を有し、読み取り対象物によって反射された上記線状光を上記駆動側第1反射面によって副走査方向に反射する駆動側第1ミラーと、
主走査方向に長く延びる1対の駆動側第2端面およびこれらに挟まれた駆動側第2反射面を有し、副走査方向に進行してきた光を上記駆動側第2反射面によって上記厚さ方向に反射する駆動側第2ミラーと、を備えており、
上記駆動側レンズユニットは、上記駆動側第1ミラーから上記駆動側第2ミラーへと進行する光を透過させ、
上記駆動側ケースは、上記駆動側第1ミラーおよび上記駆動側第2ミラーと一体成型されているとともに、上記1対の駆動側第1端面に接する1対の駆動側第1固定面、および上記1対の駆動側第2端面に接する1対の駆動側第2固定面、を有する、付記1に記載のドキュメントスキャナ。
(付記3)
上記駆動側外梁および上記駆動側連結部は、副走査方向において上記駆動側第2ミラーを挟んで上記駆動側レンズユニットと反対側にある、付記2に記載のドキュメントスキャナ。
(付記4)
上記駆動側連結部は、上記厚さ方向において上記駆動ローラよりも読み取り対象物に対して遠い側にある、付記3に記載のドキュメントスキャナ。
(付記5)
上記駆動側連結部は、主走査方向に連続している、付記4に記載のドキュメントスキャナ。
(付記6)
上記駆動側ケースは、主走査方向に長く延びているとともに、上記1対の駆動側第1固定面の一方が形成された駆動側第1梁を有する、付記2ないし5のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記7)
上記駆動側ケースは、上記駆動側第1梁に繋がる主走査方向に配列された複数の駆動側第1リブを有する、付記6に記載のドキュメントスキャナ。
(付記8)
上記駆動側ケースは、主走査方向に長く延びているとともに、上記1対の駆動側第2固定面の一方が形成された駆動側第2梁を有する、付記2ないし7のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記9)
上記駆動側ケースは、上記駆動側第2梁に繋がる主走査方向に配列された複数の駆動側第2リブを有する、付記8に記載のドキュメントスキャナ。
(付記10)
上記駆動側レンズユニットの光軸位置は、上記駆動側第1ミラーの上記厚さ方向中央よりも上記読み取り対象物側にある部分と交差する、付記2ないし9のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記11)
上記駆動側レンズユニットの光軸位置は、上記駆動側第2ミラーの上記厚さ方向中央よりも上記読み取り対象物側にある部分と交差する、付記2ないし10のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記12)
上記駆動側光源ユニット、上記駆動側第1ミラー、上記駆動側レンズユニット、および上記駆動側第2ミラーは、上記厚さ方向において互いに重なっている、付記2ないし11のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記13)
上記厚さ方向において上記駆動側第2ミラーを挟んで上記駆動側センサICとは反対側に位置し、副走査方向において、上記駆動側第2ミラーおよび上記駆動側レンズユニットと重なる駆動側遮光手段を備える、付記2ないし12のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記14)
上記駆動側光源ユニット、上記駆動側第1ミラー、上記駆動側レンズユニット、および上記駆動側第2ミラーに対して上記厚さ方向において上記読み取り対象物寄りに配置された駆動側透過板を備えており、
上記駆動側遮光手段は、上記駆動側透過板に形成された遮光膜によって構成されている、付記13に記載のドキュメントスキャナ。
(付記15)
上記従動側イメージセンサモジュールは、
主走査方向に長く延びる1対の従動側第1端面およびこれらに挟まれた従動側第1反射面を有し、読み取り対象物によって反射された上記線状光を上記従動側第1反射面によって副走査方向に反射する従動側第1ミラーと、
主走査方向に長く延びる1対の従動側第2端面およびこれらに挟まれた従動側第2反射面を有し、副走査方向に進行してきた光を上記従動側第2反射面によって上記厚さ方向に反射する従動側第2ミラーと、を備えており、
上記従動側レンズユニットは、上記従動側第1ミラーから上記従動側第2ミラーへと進行する光を透過させ、
上記従動側ケースは、上記従動側第1ミラーおよび上記従動側第2ミラーと一体成型されているとともに、上記1対の従動側第1端面に接する1対の従動側第1固定面、および上記1対の従動側第2端面に接する1対の従動側第2固定面、を有する、付記1ないし14のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記16)
上記従動側外梁および上記従動側連結部は、副走査方向において上記従動側第2ミラーを挟んで上記従動側レンズユニットと反対側にある、付記15に記載のドキュメントスキャナ。
(付記17)
上記従動側連結部は、上記厚さ方向において上記従動ローラの回転中心よりも読み取り対象物に対して近い側にある、付記16に記載のドキュメントスキャナ。
(付記18)
上記従動側連結部は、主走査方向に配列された複数の連結リブによって構成されている、付記17に記載のドキュメントスキャナ。
(付記19)
上記従動側ケースは、主走査方向に長く延びているとともに、上記1対の従動側第1固定面の一方が形成された従動側第1梁を有する、付記15ないし18のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記20)
上記従動側ケースは、上記従動側第1梁に繋がる主走査方向に配列された複数の従動側第1リブを有する、付記19に記載のドキュメントスキャナ。
(付記21)
上記従動側ケースは、主走査方向に長く延びているとともに、上記1対の従動側第2固定面の一方が形成された従動側第2梁を有する、付記15ないし20のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記22)
上記従動側ケースは、上記従動側第2梁に繋がる主走査方向に配列された複数の従動側第2リブを有する、付記21に記載のドキュメントスキャナ。
(付記23)
上記従動側レンズユニットの光軸位置は、上記従動側第1ミラーの上記厚さ方向中央よりも上記読み取り対象物側にある部分と交差する、付記15ないし22のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記24)
上記従動側レンズユニットの光軸位置は、上記従動側第2ミラーの上記厚さ方向中央よりも上記読み取り対象物側にある部分と交差する、付記15ないし23のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記25)
上記従動側光源ユニット、上記従動側第1ミラー、上記従動側レンズユニット、および上記従動側第2ミラーは、上記厚さ方向において互いに重なっている、付記15ないし24のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記26)
上記厚さ方向において上記従動側第2ミラーを挟んで上記従動側センサICとは反対側に位置し、副走査方向において、上記従動側第2ミラーおよび上記従動側レンズユニットと重なる従動側遮光手段を備える、付記15ないし25のいずれかに記載のドキュメントスキャナ。
(付記27)
上記従動側光源ユニット、上記従動側第1ミラー、上記従動側レンズユニット、および上記従動側第2ミラーに対して上記厚さ方向において上記読み取り対象物寄りに配置された従動側透過板を備えており、
上記従動側遮光手段は、上記従動側透過板に形成された遮光膜によって構成されている、付記26に記載のドキュメントスキャナ。