【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明によると本発明の課題は、中空の内部空間および管内壁と管外壁を備える管壁部を有する紫外線透過性のガラスからなる管と、少なくとも1つの紫外光源とを含む、気体および/または液体を殺菌する装置によって解決され、
紫外線透過性のガラス管は少なくとも1つの個所に内部空間への湾入部を有しており、
少なくとも1つの湾入部の中に少なくとも1つの紫外光源が配置されている。
【0026】
このように本発明のジオメトリーは、管のガラス壁部で少なくとも部分的に取り囲まれて、その中に配置される少なくとも1つの紫外光源の構造を基本としている。このとき管のガラス壁部の形状は、ガラス壁部が紫外光源を少なくとも部分的に、好ましくは完全に収容して格納できるように構成されている。したがって1つまたは複数の紫外光源を設けるために、ガラス管壁部の湾入部が提供される。このように、紫外光源と処理されるべき媒体との明確な空間的分離が成立しており、殺菌されるべき気体および/または殺菌されるべき液体は、紫外光源と直接接触するのではない。
【0027】
「湾入部」とは、本発明の枠内においては、事前設定された大きさのガラス管のガラス壁部の陥入であって、その中に少なくとも1つの紫外光源が配置されているものをいう。このとき管内壁と管外壁が同時に同一個所で内方に向かって陥入しており、管外面に向かって開いた中空スペースを共同で形成し、その中に少なくとも1つの紫外光源が収容される。湾入部により形成される中空スペースは、紫外光源へのアクセスを容易にするために、管外面に向かって開いている。それにより、紫外光源を簡単な仕方で電気接続部に取り付けたり、再びこれから外したりすることができ、それにより、紫外光源を容易に取り替えることができる。このように本発明に基づく湾入部は、少なくとも部分的にガラス管の内部空間に延びている。
【0028】
本発明によると、ガラス管に切欠きが設けられていてもよい。「切欠き」とは本発明では、事前設定された大きさの凹部であって、ガラス管の管外壁または管内壁のいずれかに設けられたものを意味している。切欠きを設ける場合には材料が剥離される:たとえば管内壁に1つまたは複数の切欠きが設けられるとき、そのために材料が除去されて切欠きを形成するが、管外壁はそれによる影響を受けることはない。たとえば管外壁に1つまたは複数の切欠きが設けられるとき、そのために材料が除去されて切欠きを形成するが、管内壁はそれによる影響を受けることはない。切欠きは、本発明に基づいて設けられる湾入部とは異なり、ガラス管の内部空間には延びておらず、切欠きを設ける場合には内部空間は影響を受けることがない。
【0029】
場合により本発明の湾入部に追加して設けられる切欠きは、1つまたは複数の紫外光源を収容することができる。しかしながら任意選択の切欠きは、これ以外の機能のための役目をして、紫外光源を含んでいないのが好ましい。たとえば切欠きは、本発明の装置のために利用することができるセンサやその他の技術装置を含むことができる。別の好ましい実施形態では、湾入部だけがガラス管に設けられていてよく、その場合、切欠きは存在していない。
【0030】
使用される紫外光源の数は、本発明によると比較的任意に選択することができる。少なくとも1つの紫外光源が存在する。少なくとも2つの紫外光源が存在していてもよい。一例の実施形態は、1つから8つの紫外光源を含んでおり、好ましくは1つから6つの紫外光源、特に1つから5つの紫外光源、きわめて好ましくは1つから4つ、もしくは1つから3つの紫外光源をガラス管に含んでいる。比較的強力に放射をする紫外光源、通常は棒形紫外ランプが使用されるとき、コスト面の理由により、できる限り少ない数の紫外光源、特に1つから最大3つの紫外ランプを使用するのが好ましい。紫外線LEDのように比較的弱い放射をする紫外ランプが使用されるとき、本発明によると、明らかに多い数の紫外光源を使用することもでき、たとえば100個の紫外線LEDまたはそれ以上を使用することができる。いずれの場合でも、事前に定義された最低放射強度を下回らないのがよく、十分な殺菌を保証するために、できる限り均等な紫外光の分布が存在するのがよい。
【0031】
紫外光源の配置は、選択した個数に応じて、特にできる限り均等な光源の分布が管円周全体にわたって生じるように行われるのが好ましい。したがって対称の配置、たとえば軸対称ないし鏡像対称、回転対称、または点対称の配置が特別に好ましい。対称でない紫外光源の配置の場合、明らかに少ない紫外光しか到達しない個所が殺菌されるべき媒体で生じる可能性があり、このことは回避されるべきである。したがって3つの紫外光源が設けられる場合、紫外光源は、これらが二等辺三角形をなすように配置されるのが好ましい(点としての個々の紫外光源を結んだ仮想的な線が二等辺三角形をなす)。4つの紫外光源の場合、これらは仮想的な正方形の頂点に配置されるのが好ましい。5つの紫外光源の場合、これらは辺の長さが等しい五角形の頂点にあるのが好ましく、以下同様である。
【0032】
適当な紫外光源の配置の選択は、紫外光源の個数、大きさ、形状のほか、ガラス管の選択された形状、大きさ、断面にも左右される。従来技術の当業者であれば、各々の管の型式について、紫外光源の好ましくはできる限り対称の適切な構造を容易に選択することができる。
【0033】
湾入部の数は、使用する紫外光源の数と一致しているのが好ましい。あるいは個別ケースにおいては、紫外光源よりも多くの湾入部が存在していてもよく、または複数の紫外光源が1つの湾入部の中に存在していてもよい。
【0034】
さらに、それぞれ1つの紫外光源だけが1つの湾入部の中に設けられるのが好ましい。このことは、紫外光源が相互に影になるのを回避したうえで、紫外放射の改善された活用につながる。これとは異なり紫外線LEDを使用する場合には、1つの湾入部に複数の、あるいはさらに多数の紫外光源が配置されていてよい。その理由は、LEDは指向性の放射をするので、相互に影をつくるのを回避できるからである。
【0035】
本発明に基づく配置は、とりわけ完全に紫外線透過性ではない管材料の場合に好ましく、特に紫外線透過性ガラスが用いられている場合に好ましい。紫外線透過性ガラスのガラス管は254nmの波長で1mmの材料厚みに対して>10%の吸収性を示す可能性があるので、本発明の装置では、光がガラスを通って短い経路だけを進み、管材料で高すぎる割合がすでに吸収されないのが特別に好ましい。
【0036】
「紫外線透過性」という概念は、本発明に基づいて使用される管のガラスが高い紫外線透過性を有することを意味しており、このことは、254nmの波長と1mmのガラスの層厚で、少なくとも75%の紫外線透過性が生じることを意味している。特別に好ましい実施形態では、管のガラスは紫外線領域で1mmの層厚のとき、200nmでは<0.5%であり254nmでは>75%である透過性を示す。1mmの層厚のとき紫外線領域で、200nmでは<0.3%であり254nmでは>80%である透過性が得られるのがさらに好ましい。
【0037】
湾入部の中で紫外光源を提供する本発明の解決法は、紫外光源が管の内部空間に向かう方向にオフセットされているという特徴がある。その結果、高い割合の紫外放射がガラス管を直接通って媒体へと案内され、それ以前に反射をして失われることがない。さらに、本発明に基づいて提供されるジオメトリーにより、管内部空間で均一な光分布が実現され、それによって殺菌出力が高くなる。さらに本発明に基づく配置により、システムの高いコンパクト性が提供される。
【0038】
このように本発明の装置では、殺菌されるべき媒体を通す管の外部に紫外光源がある従来式の配置のときよりも多くの紫外放射が、媒体の表面/内部に到達する。通常は非常に複雑なシステム構成に基づく、上に説明したタイプ(a)の設備とは対照的に、本発明による装置は比較的簡素に構成されている。特にタイプ(a)のシステムでは、紫外光源が外部からアクセス可能でなくてはならず、このことは追加の設計コストを意味しており、ひいては高い費用がこのことに結びついている。それに対して、本発明による装置は紫外光源への簡単なアクセスを可能にするので、容易にこれを取り替えることができる。本発明に基づく簡素なシステム構成に基づき、ガラス管を通る媒体のほぼ支障のない貫流を行うことができる。
【0039】
本発明の好ましい実施形態では、湾入部の形状は使用する紫外光源の形状に合わせて適合されていてよい。湾入部は、紫外光源を少なくとも部分的に、好ましくは完全に、中に収容することができるように構成されるのが好都合である。光源に合わせて適合された特別な湾入部の形状は、光分布を最適化する役目を果たし、それにより、管内部のすべての領域ができる限り十分な照射強度を受ける。このことは特に、普通であれば低い放射強度しか生じない、個々の光源の間の中央部における内側の管縁部で大きい役割を果たす。
【0040】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1つの紫外光源は少なくとも1つの湾入部の中で、少なくとも1つの紫外光源が少なくとも部分的に、特別に好ましくは完全に、仮に湾入部のない管内壁が存在していれば紫外線透過性のガラス管の管内壁の内部にくるはずのところに配置される。ここでは「管内壁」とは、仮に湾入部がなければ、すなわち湾入部がガラス管に存在していなければ、管の内面に見えるはずのところを意味している。
【0041】
別の好ましい実施形態では、ガラス管が円形の断面を有しているケースについて、湾入部は、その中にある紫外光源が少なくとも部分的に、特別に好ましくは完全に、管の内径の内部にくるようにガラス管の内部空間に達しているのが好ましい。ここでは「管内径」とは、仮に湾入部がなければ、すなわち湾入部がガラス管に存在していなければ、管の内面に見えるはずのところを意味している。
【0042】
このような本発明のジオメトリーにより、放射の大部分(少なくとも180°の放射角)が直接的な経路でガラス壁部を通して内部領域へ達することができ、光源への反射および/またはたとえばリフレクタ等でのその他の吸収によって失われることがない。上に定義したように、紫外光源が管内壁の内部にくるように配置される配置が特別に好ましく、それにより、紫外光の大半の部分が直接的な経路でガラスを通って内部空間へと誘導される、特別に好都合な放射分布がもたらされる。したがって従来の配置と比較したとき、本発明では、わずかな放射割合しかリフレクタを介して反射されないようにすることができる。このようにして、いっそう高いシステムの全体的効率がもたらされる。
【0043】
本発明によると湾入部は、局所的に限定されてガラス管に設けられるのが好ましく、すなわち、湾入部は事前に定義された形状と大きさを有している。湾入部は紫外光源もしくは紫外光源の群の領域にのみ存在しているのが好ましく、管軸に沿ってそれ以上は広がらない。あるいは、たとえば製造工学上の理由から、中に含まれる紫外光源よりも大きい湾入部を設けるのが好ましい場合もある。湾入部は、たとえば管のまわりを周回するように存在することもできる。
【0044】
それぞれ1つの紫外光源もしくは1群の紫外光源だけが、1つの湾入部の中に設けられているのが好ましい。本発明に基づいてガラス管に湾入部だけが設けられているとき、このことは適用する製造方法にとって特別に好都合であり得る。このことについては、あとでまた具体的に説明する。
【0045】
本発明の装置における別の好ましいコンポーネントは、外方に向かって放射される紫外光を再び管の中へと反射するために、管の外部に配置されるリフレクタである。さらにリフレクタは、的確なリフレクタジオメトリーにより、光源に反射される紫外放射の割合を最小限に減らす役目を果たし、ないしは、媒体から特にこれと向かい合う側へ出ていく紫外光を反射して、媒体の中へと戻す役目を果たす。
【0046】
リフレクタの種類、形状、大きさ、構造は、本発明によればさほど制約されない。リフレクタは、光を反射する表面を含む、いかなる型式のコンポーネントであってもよい。リフレクタはさまざまな態様で施工することができる。リフレクタは、たとえば柔軟な、または剛直な、ないしは固い材料で構成されていてよい。リフレクタは、本発明による装置の、特に少なくとも1つの紫外光源を備える紫外透過性のガラス管の、形状と大きさに合わせて適合された形状と大きさを有しているのが好ましい。
【0047】
リフレクタは、たとえばガラス管の周囲に配置されていてよく、これを完全に包囲するのが好ましく、すなわちリフレクタは、本発明による装置全体の周囲に配置される。リフレクタはそのために管の形状を有しているのが好ましく、たとえばアルミニウム、特殊鋼、またはその他の材料からなる管であり、場合により相応の反射性コーティングを備えていてよく、リフレクタが完全に取り囲むガラス管より大きい直径を有している。このときリフレクタ管の形状および特に断面は、ガラス管の形状ないし断面に類似していてよい。リフレクタ管は、同時に、ガラス管のための防護部としての役目も果たしうる。
【0048】
本発明の別の特別に好ましい実施形態では、リフレクタはガラス管に直接取り付けられており、場合により、湾入部の領域にはリフレクタが設けられていない。たとえばリフレクタは、湾入部および場合により切欠きが存在する領域は除いて、好ましくは管外壁への紫外線反射性コーティングの形態で、管外壁に塗布されていてよい。
【0049】
本発明の別の好ましい実施形態では、リフレクタはガラス管の内面に取り付けられていてもよく、たとえば紫外線反射性コーティングとして管内壁に設けることができる。このとき紫外光源のための湾入部は、やはり除外される。このとき反射された光は、ガラスの残留吸収によって減衰されることがない。
【0050】
リフレクタは、複数の異なるコンポーネントから組み合わせることもでき、たとえば、好ましくは紫外光源の後方に配置された個々のリフレクタを組み合わせてなることができる。その場合、管の中を流れる、もしくは流動する媒体を照射するためにできる限り高い放射エネルギーを提供するために、各々の紫外光源または紫外光源の群に1つのリフレクタが付属しているのが好ましい。それぞれの紫外光源に付属する個々のリフレクタは、形状と構成に関して、円錐曲線の形状に近似しているのが好ましく、たとえば放物線状または楕円状である。
【0051】
異なるリフレクタの複合型が存在していてもよい。ガラス管の外面または内面にリフレクタが設けられており、各々の紫外光源にも同じく追加的にリフレクタが設けられているのが好ましい。たとえばリフレクタは、外部または内部でガラス管に別個に配置されていてよく、またはガラス管に直接塗布されていてよく、湾入部の領域は除外され、そこには各々の紫外光源について追加のリフレクタが設けられていてよい。本発明の特別に好ましい実施形態では、たとえば本発明による装置の管外壁または管内壁に紫外線反射性コーティングが設けられており、湾入部および場合により切欠きがあって放射が内部空間に達するべき領域には、コーティングが存在していない。ここでは表面が途切れているので、それぞれ別個のリフレクタが設けられていてよいからである。
【0052】
このように、本発明による装置では簡素なリフレクタジオメトリーが可能であり、リフレクタはガラス管とは別個に(外部もしくは内部に)配置されていてよく、または、紫外光源を除いたうえで、ガラス管に塗布されて配置されていてよい。
【0053】
ガラス管の形状、大きさ、または断面も、本発明では特に制約されない。意図される用途のために、構造上の条件から可能である限りにおいて、管の断面は任意に選択可能である。管の断面は、たとえば円形、長円形、方形、特に3角形、4角形、5角形、6角形、7角形、または8角形から選択され、好ましくは円形または長円形である。たとえば管断面は、5つの頂点にランプのための湾入部を備える五角形の基本輪郭をなすことができ、または管断面は、尖っているほうの湾曲部に湾入部を備える楕円形の基本輪郭を有することができ、または管断面は、特に管円周全体にわたって均等に配分された紫外光源を備える円形である。
【0054】
本発明によると、円形の管、または実質的に円形の基本輪郭を有する管が特別に好ましい。円形の基本輪郭をもつ管において湾入部がガラス壁部に存在しているとき、管内壁は円形の内側輪郭を有することができ、同じく管外壁は、存在している湾入部によってのみ中断される円形の外側輪郭を有することができる。
【0055】
実質的に円形の基本輪郭とは、本発明ではできるだけ広い幅で把握して理解すべきものであり、それによると管は、断面で見てたとえば星形や波形の形態を有することもでき、このような形態は、つけ加わった構造を除いて考えれば、まだ存在している円形の基本形状から導き出されるものである。当然ながら管断面は、正確に円形の外側輪郭および内側輪郭を有することもでき、すなわち、事前に定義された内径と外径を備えている。
【0056】
本発明によると、湾入部は任意の形状と大きさを有することができ、たとえば先が尖るように終わっていてよく、および/または面取りされて構成されていてよい。しかしながら、紫外光源の形状に合わせて適合された円形または面取りされた形状が好ましい。ガラス内部空間への紫外光の的確な誘導を可能にする形状がさらに好ましい。ガラス管に存在するすべての湾入部が、同じ形状と大きさであるのが特別に好ましい。
【0057】
本発明に基づいて用いられる紫外光源は、本発明の枠内では、同じく特別に制約されるものではなく、どのような種類の周知の紫外光源でも採用することができ、通常、253.7nmの波長で紫外放射が適用される。これは低圧紫外線ランプの主放出波長であり、また、その他の紫外線ランプの主要な放射最大値でもある。しがたって、たとえば中圧紫外線ランプ、高圧紫外線ランプ、または低圧紫外線ランプ、好ましくは水銀中圧ランプ、水銀高圧ランプ、または水銀低圧ランプであって、254nm前後の波長で放射を放出するものが用いられる。低圧紫外線ランプ、特に低圧水銀ランプが特別に好ましい。本発明の別の実施形態では、CCL(Cold Cathode Lamp)の形態の紫外光源が特別に好ましい。これは定評あるCCFLテクノロジー(Cold Cathode Fluorescent Lamp)をベースとするもので、蛍光塗料を使わなくてすみ、現在すでに市場で自由に入手することができる。本発明によると、紫外線LEDも利用することができる。紫外線LEDを使用するときは、270nmの範囲内の比較的長い波長を選択することができ、このような波長は一方で殺菌効果が高い。
【0058】
他方では、典型的な紫外線透過性ガラスはこのような波長で高い透過性を有しており、このことは効率を追加的に高める。
【0059】
一般に管は、その管壁が、管の長軸の方向で特定の長さだけ延びる輪郭という形態で、特定の構成を有しているという特徴がある。輪郭(断面形状)は本発明においては、特にそれぞれ管軸とほぼ平行に延びる湾入部によって規定される。輪郭は、管の外面でいわゆる外側輪郭として存在することができ、および/または管の内面でいわゆる内側輪郭として存在することができる。内側輪郭と外側輪郭は、管の壁厚が管円周に沿って一定であるように、または変化するように、組み合わされて相互に調整されていてよい。
【0060】
本発明によると、1つまたは複数の湾入部が管壁に設けられている場合、管の壁厚は管円周に沿って一定であるのが好ましい。本発明に基づく湾入部では、外側輪郭は内側輪郭と一致しており、外側輪郭は、内側輪郭が湾入部を有しているときには必ず湾入部を有している。
【0061】
内側輪郭と外側輪郭は、管の壁厚が管円周に沿って変化するように、組み合わされて相互に調整されていてもよい。
【0062】
一般に、輪郭は規則的な形状または不規則な形状を有することができる。紫外光源の好ましい対称の配置に基づき、規則的な形状のほうが好ましい。湾入部はたとえば波形を有することができ、または面取りされた形状、方形の形状、もしくは歯の形状を有することができる。異なる形状の組み合わせも可能である。
【0063】
本発明に基づいて設けられる湾入部、および場合によりガラス管にある任意形状の切欠きは、ガラス技術の分野の当業者の知見に基づいて容易に製作することができる。これはいわゆる輪郭づけであり、ガラス管の外面および/または内面のプロフィル加工とも呼ばれる。
【0064】
湾入部および場合により切欠きの形態の輪郭は、すでにガラス製造中に作成することができる。特別に好ましい方法では、輪郭は熱成形法で直接ガラス管に施される。ガラス管への輪郭ないしプロフィルの刻設は、ドイツ特許出願公開第102004018148A1号明細書(Conturax(登録商標)テクノロジー)に記載されており、その開示内容を完全に本件出願に取り入れる。
【0065】
ドイツ特許出願公開第102004018148A1号明細書から公知の方法では、連続式の管絞り方法が適用されて、キャリブレーションされた円形またはプロフィル加工されたガラス管を所定の内側プロフィルおよび/または所定の外側プロフィルで製作する。このときガラス融液が絞り工程中に特別なプロフィル成形体を通じて引き延ばされる。この方法は、たとえば公知のダウン・ドロー法またはVello法、およびDanner法に適用することができる。
【0066】
このような連続式の管絞り法では、ガラスの粘性のほか、内圧、ガラス処理量、絞り速度、成形金型の寸法などのパラメータが決定的に重要であり、すべてのパラメータが相応に相互に調整される。管直径と壁厚は、互いに独立して選択可能である。絞り速度は所定の管寸法(外径と壁厚)について、連続の法則に基づきガラス処理量と相関関係にある。
【0067】
ドイツ特許出願公開第102004018148A1号明細書に基づくガラス管の製造時には、ガラス管の外側輪郭に比較的大きな切欠きを設けることが、相応に方法を管理すれば、内側輪郭を改変することにもつながるので、それによって湾入部が得られる。そのようにして、Conturax(登録商標)法を相応に適用すれば、湾入部および場合により切欠きをガラス管で作成することができる。
【0068】
このようにConturax(登録商標)テクノロジーを用いて、必要な湾入部を備えるガラス管に直接的に、およびこれに伴って比較的低コストに、融液から絞り加工することができる。しかしながら、Conturax(登録商標)テクノロジーは石英ガラスには適用可能でないため、これについては別の方法を採用しなくてはならない。
【0069】
ガラス管は、相応の後加工によって、特に湾入部のような相応の輪郭を施すこともできる。たとえば箔押および/またはローラ加工によって輪郭をガラス表面に刻設することができ、箔押が好ましい。
【0070】
ガラス管の壁厚は、本発明によると、さしあたり任意に設定することができる。制約があるのは、予定されている利用目的、希望される形状と大きさ、ならびに希望される機械的な安定性の要求事項に関してだけである。たとえば家庭用品の分野では4から6バールの外部接続圧力が生じるが、その後の過程で、たとえば水栓の出口部分では、これが明らかに低下してたとえば<1バールになる可能性がある。大規模技術の水処理では、圧力がしばしばこれより大幅に高くなるので、ガラス管は(利用目的と利用場所に応じて)特定の圧力向けに設計されるべきである。しかしこのことは当業者の知見であり、当業者は、利用分野についてのガラス管の適当な壁厚を容易に選択することができる。このような種類のガラス管をどのようにすれば製造できるかも、従来技術の当業者には同じく周知である。
【0071】
使用可能な紫外線透過性ガラスにも、本発明の枠内では同じく特別な制約はない。当業者に周知のどのような紫外線透過性ガラスでも適用することができる。本発明に基づいて好ましい紫外線透過性ガラスは、たとえば石英ガラス、ケイ酸ガラス、特別に好ましくはホウケイ酸ガラスまたはナトリウム・カリウム・バリウム・ケイ酸ガラス、きわめて特別に好ましくは石英ガラスおよびホウケイ酸ガラスである。
【0072】
本発明に基づいて用いられるガラスでは、望ましい高い紫外線透過性のほか、殺菌されるべき媒体に対して十分な安定性を有するように留意する。たとえば水が殺菌されるべきである場合、加水分解に関して十分に安定したガラスを使用するのが好ましい。DIN ISO719によれば、ガラスは5つの耐水性等級に区分される。したがって、水が殺菌されるべきである場合、選択した組成に応じて、ISO719(耐水性等級もしくはWBKとも呼ばれる)に定める等級1から3の加水分解耐性を有する、特別に好ましくはISO719に基づく等級1の加水分解耐性を有する、紫外線透過性ガラスを用いるのが好ましい。
【0073】
特別に好ましく使用される紫外線透過性ガラスは、以下のガラス組成のうちいずれかを有している(単位は酸化物ベースでの重量%):
ガラス組成1:
SiO
2 75−85 重量%
B
2O
3 8−15 重量%
Al
2O
3 0.5−4 重量%
Na
2O 1−6 重量%
K
2O 0.1−2 重量%
ZrO
2 <0.005重量%
Fe
2O
3の含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
TiO
2の含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
および気泡除去剤の含有量;
または、
ガラス組成2:
SiO
2 65−75 重量%
B
2O
3 15−22 重量%
Al
2O
3 4.5−7 重量%
Na
2O 1.5−4 重量%
K
2O 0.5−3 重量%
Li
2O 0.1−1.5重量%
BaO 0.5−4 重量%
CaO 0.1−2 重量%
MgO <0.01 重量%
Fe
2O
3の含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
TiO
2の含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
および気泡除去剤の含有量;
または、
ガラス組成3:
SiO
2 65−78 重量%
B
2O
3 0.5−4 重量%
Al
2O
3 0.5−4 重量%
Na
2O 5−10 重量%
K
2O 8−14 重量%
BaO 5−8 重量%
Fe
2O
3の含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
TiO
2の含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
CaOの含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
MgOの含有量<100ppm、好ましくは<10ppm
および気泡除去剤の含有量。
【0074】
ガラス1は、等級1の加水分解耐性を有しているので、たとえば水の殺菌のために特別に好ましい。ガラス2および3は、気体を殺菌するために使用するのが特別に好ましい。
【0075】
殺菌されるべき媒体も、本発明によれば特別に制約されることはない。どのような液体またはどのような気体でも、あるいは複数の液体もしくは気体の混合物でも、本発明による装置で処理することができる。好ましい媒体は水である。特別に攻撃性のある気体または液体を殺菌したいときは、適当なガラス組成から相応の選択を下すことができる。
【0076】
静止状態または流動状態にある液体および/または気体を殺菌するため、特に飲料水の処理と殺菌をするため、超純水、排水、薬品および食料品の分野の液体を殺菌するため、空気や産業用ガス等の気体を殺菌するため、および超純水製造における本発明による装置の利用法も、本発明の対象である。
【0077】
本発明の利点はきわめて多岐にわたっている:
たとえば本発明は、少なくとも1つの紫外光源との関連で、少なくとも1つの湾入部を備える紫外線透過性の管を初めて提供する。
【0078】
本発明の特別に好ましい実施形態では、紫外光源は1つまたは複数の湾入部の中で、すべての紫外光源が少なくとも部分的に、特別に好ましくは完全に、紫外線透過性のガラス管の管外壁の内部(円形でない管断面の場合)にあり、好ましくは管外側半径の内部(円形の管断面の場合)にあるように配置され、このとき管外壁ないし管外側半径は、あたかも湾入部が存在していないものとして理解される。
【0079】
湾入部は、紫外線透過性のガラス管の管内壁の内部(円形でない管断面の場合)に設けられ、好ましくは管内側半径の内部(円形の管断面の場合)に設けられるのがさらに好ましく、このとき管内壁ないし管内側半径は、あたかも湾入部が存在していないものとして理解される。本発明によると、紫外光源が上に定義したように管内壁の内部ないし管内側半径の内部にある配置が特別に好ましく、それにより、直接的な経路でガラス管を通って管内部空間へ入るのではない紫外放射割合がわずかしかない、特別に好都合な放射分布が得られる。
【0080】
紫外光源を格納するために、通常は管材料のいっそう大きい壁厚を意図しなくてはならない、従来技術で通常設けられている切欠きとは異なり、本発明に基づいて設けられる湾入部では、これよりもはるかに小さい壁厚を適用することができるので、光がガラスを通って短い経路しか進まず、すでに管材料の中で高い割合で吸収されることがない。
【0081】
場合により、本発明に基づく湾入部に追加して1つまたは複数の切欠きが存在していてよく、この切欠きは好ましくは紫外光源を有しているのではなく、別の機能を有している。たとえば切欠きにはセンサを入れることができる。
【0082】
別の好ましい実施形態では、湾入部だけがガラス管に設けられていてよく、その場合には切欠きは存在しない。
【0083】
本発明によるジオメトリーの結果として、紫外光源が殺菌されるべき媒体のいっそう近くに存在することになり、すなわち、管の内部空間に向かう方向へオフセットされる。その結果、媒体の中へ直接入ってその前に反射されることがない、高い割合の紫外放射が生じる。さらに、本発明に基づいて提供されるジオメトリーにより、より均一な光分布が管内部空間で実現され、それによって殺菌出力が高くなる。このようにして、いっそう高いシステムの全体的効率がもたらされる。
【0084】
さらに本発明に基づく配置により、いっそう高いシステムのコンパクト性が提供される。
【0085】
本発明の装置は、外部からの作用なしで機能する、それ自体で閉じた系をなしていることも大きな利点である。殺菌されるべき媒体、たとえば水が紫外透過性のガラス管を通って流れているあいだ、媒体に何らかの添加物を添加する必要なく照射が行われる。紫外光源は場合により媒体と直接的に接触することなく、その周りを媒体が流れていく。したがって媒体へのいっそうの接近が実現されるが、それと同時に、紫外光源はガラス外套によって媒体から防護されている。
【0086】
本発明による装置の特別な配置に基づき、ガラス管は、少なくとも部分的にガラス壁部に配置された紫外光源とともに、および場合により1つまたは複数のリフレクタとともに、たとえばコンパクトなハウジングの中に格納することができる。この装置はさらに大きいユニットで、たとえば配管系のように流れている媒体とともに、あるいはタンク等のような静止している媒体とともに、問題なく適用することができる。この装置は、さらに大きいシステムの一部として定置に固定的に組み付けることができ、または、手動器具としてフレキシブルに取扱可能なように使用することができる。このとき本来の殺菌装置は、紫外線透過性のガラス管およびその中で好ましくは管軸と平行に延びる湾入部に配置された紫外光源、および好ましくは1つまたは複数のリフレクタで構成される。
【0087】
さらに、本発明の装置で適用される、特別に成形された紫外線透過性のガラス管の製造は、簡単な仕方で可能である。
【0088】
このように本発明の特殊性は、湾入部を備える特別なガラス管形状の活用にある。本発明に基づいて可能な特別な照射ジオメトリーにより、非常に高い殺菌出力が実現される。したがって本発明による装置は、製造時の比較的少ないコスト負担で、可能な限り高い効率を実現する。
【0089】
本発明による装置は、非常に特殊な要求事項についても好適である。たとえば、特に薬品産業、化粧品産業、半導体産業などで必要とされる高純度の水を製造するのに好適である。
【0090】
本装置は、たとえば家庭用品分野の圧力を有する、特にコンパクト性の高い小型のシステムで利点をもたらす。本発明の装置により、公知のアプリケーションに比べて効率が明らかに高くなる。
【0091】
次に、添付の図面を参照しながら本発明について詳しく説明するが、これらの図面は本発明を限定しようとするものではない。