特許第5890517号(P5890517)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許58905173Dコンテンツを配信するための方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5890517
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月22日
(54)【発明の名称】3Dコンテンツを配信するための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20160308BHJP
   H04N 21/262 20110101ALI20160308BHJP
   H04N 13/00 20060101ALI20160308BHJP
【FI】
   G06F13/00 540A
   H04N21/262
   G06F13/00 520B
   H04N13/00
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-516160(P2014-516160)
(86)(22)【出願日】2011年6月24日
(65)【公表番号】特表2014-527211(P2014-527211A)
(43)【公表日】2014年10月9日
(86)【国際出願番号】CN2011076276
(87)【国際公開番号】WO2012174739
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2014年6月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュー イエン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥー リン
(72)【発明者】
【氏名】ソン ジエンピン
【審査官】 木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−516125(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/062572(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/013995(WO,A1)
【文献】 特開2011−097227(JP,A)
【文献】 特開2006−108831(JP,A)
【文献】 特表2010−512096(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/083523(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0058406(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0325676(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04N 13/00
H04N 21/262
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
等しい数のセグメントに分割され、かつ、2つのマルチキャストストリームで送信される2D部分およびメタデータ部分を含む3Dコンテンツを配信するための方法であって、
第1のクライアントデバイスからの前記3Dコンテンツの第1の要求を、前記3Dコンテンツの前記2D部分の最初でないセグメントを第1のマルチキャストストリームで第2のクライアントデバイスに配信する際に受信するステップと、
前記2D部分の最初のセグメントから最初でないセグメントまでのセグメントを第2のマルチキャストストリームで、および前記メタデータ部分の最初のセグメントから最後のセグメントまでのセグメントを第3のマルチキャストストリームで送信するステップと、
前記2D部分の最初のセグメントから最初でないセグメントまでのセグメントを送信する時点を決定するステップと、
前記2D部分のセグメントに対する遅延の値を決定するステップと、
前記メタデータ部分の最初のセグメントから最後のセグメントまでのセグメントを送信する時点を決定するステップと、
前記2D部分の最初のセグメントから最初でないセグメントまでのセグメントを送信する時点を、前記遅延の値だけ遅延させるステップと、
前記メタデータ部分の最初のセグメントから最後のセグメントまでのセグメントを送信する時点を、前記遅延の値だけ遅延させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記第1のクライアントデバイスに、前記2D部分の最初でないセグメントから最後のセグメントまでのセグメントを前記第1のマルチキャストストリームから受信させるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
求に応じて開始時点から3Dコンテンツを配信するためのデバイスであって、前記3Dコンテンツは、等しい数のセグメントに分割される2D部分およびメタデータ部分を含むデバイスにおいて、
第1のクライアントデバイスから前記3Dコンテンツの第1の要求を受信し、前記要求を2Dスケジューリングモジュールおよびメタデータスケジューリングモジュールへ転送する要求フォーキングモジュールであって、前記要求は、前記デバイスが前記3Dコンテンツの前記2D部分の最初でないセグメントを第1のマルチキャストストリームで第2のクライアントデバイスへ配信する際に受信される、要求フォーキングモジュールと、
第2のマルチキャストストリームにおいて前記2D部分の最初のセグメントから最初でないセグメントまでのセグメントを前記第1のクライアントデバイスに送信する時点を決定し、前記2D部分のセグメントに対する遅延の値を決定し、前記2D部分の最初のセグメントから最初でないセグメントまでのセグメントを送信する時点を、前記遅延の値だけ遅延させる2Dスケジューリングモジュールと、
第3のマルチキャストストリームにおいて前記メタデータ部分の最初のセグメントから最後のセグメントまでのセグメント送信する時点を決定し、前記メタデータ部分の最初のセグメントから最後のセグメントまでのセグメントを送信する時点を、前記遅延の値だけ遅延させるメタデータスケジューリングモジュールと、
を備える、前記デバイス。
【請求項4】
前記2D部分の最初のセグメントから最初でないセグメントまでのセグメントを前記第1のマルチキャストストリームから取得することができることを前記第1のクライアントデバイスに知らせる通知モジュールを更に備える、請求項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワーク通信に関し、より詳細には3Dコンテンツを配信するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオオンデマンド(VoD)またはオーディオおよびビデオオンデマンド(AVoD)システムは、要求時におけるクライアントによるビデオまたはオーディオコンテンツの選択および再生を可能にしている。IPTV技術は、要求時にビデオをテレビジョンおよびパーソナルコンピュータにもたらすためにしばしば使用されている。
【0003】
VoDサーバーの側における帯域幅などの制限された送信資源は、大規模なクライアントを同時に許容しないことがある。
【0004】
公開されたPCT出願である特許文献1に、制限された資源をより有効に利用するための解決法が記載されており、2Dビデオコンテンツ(または記述を短くするために2Dコンテンツ)のVoDサーバーのためのスケジューリング方法を提供している。2Dコンテンツは、複数の部分すなわちブロックに分割される。この方法は、要求された2Dコンテンツのうち、要求しているクライアントのための部分の送信をスケジュールし直し、かつ、マルチキャストを使用して送信するため、同じ2Dコンテンツを要求しているクライアントの間でいくつかの部分を共有することができる。詳細には、この方法は、2Dコンテンツの要求を受け取るステップ、および2Dコンテンツの最初の部分に対しては第1の遅延で、また、2Dコンテンツの後続する部分に対しては第2の遅延で2Dコンテンツを配信するためのスケジュールを生成するステップを含む。スケジュールを生成するステップは、要求を受け取ってから2Dコンテンツの最初の部分を配信するまでの時間期間を最短にする第1の遅延を選択するステップ、および要求に関連する遅延パラメータを満足し、かつ、後続する部分の配信を開始するための遅延を長くする第2の遅延を選択するステップを含む。この文献においては、第2の遅延が、後続する部分の送信を可能な限り遅くしているが、それは、クライアントの側によって受け取られるコンテンツを連続的に再生することができ、あるいは少なくとも許容不可能な中断を伴うことなく再生することができる方法で選択される。
【0005】
3Dシステムでは、立体視野を生成するために、クライアント側での左目視野および右目視野(または左視野および右視野と呼ばれる)が一緒に使用される。左視野および右視野をクライアント側に送信するための最も簡単な方法は、完全に独立したデータストリームとして左目視野および右目視野を送信することである。代替は、2Dビデオおよびメタデータを送信することであり、メタデータは三次元の情報を表す。
【0006】
2つのタイプの2Dおよびメタデータ、つまり2Dプラスデルタ(すなわち2Dプラス差)および2Dプラス深さ(すなわち2D+Z)が存在している。2Dプラスデルタに関しては、それは、とりわけマルチビュービデオ符号化拡張のH.264実施態様に対するMPEG2およびMPEG4の一部としての標準リスト化方法である。それは、2Dバージョン(または2D部分と呼ばれる)として左視野または右視野(それらは左チャネルおよび右チャネルと呼ばれることもある)を利用しており、また、左視野と右視野の間の最適化された差すなわち視差(デルタ)がclient_data、二次ストリーム、独立ストリームまたはエンハンスメント層としてビデオストリームに挿入される。したがって2Dバージョンおよびデルタを使用することにより、立体視野を生成することができる。デルタデータは、空間立体的不一致、時間的予測、双方向または最適化された動き補償のいずれであってもよい。2Dプラス深さに関しては、個々の2D画像フレームが、2D画像中の特定のピクセルをスクリーン平面の前面または背面に示す必要があるかどうかを示すデプスマップで補足される。2Dプラス深さは、MPEG規格によってサポートされている。MPEG−Cパート3は、「補助ビデオ」としてのデプスマップの処理を可能にし、また、既存のビデオ符号化技法(例えばH.264/AVC)を使用した圧縮を可能にしている。
【0007】
3Dシステムでは、最も使用されるフォーマットは、ケーブル、衛星、インターネットまたは地上同報通信を介してVoDなどの既存のコンテンツ分散および管理システムに容易に統合することができる2Dプラスメタデータである。また、それは、従来の2Dセット−トップボックスと上位互換性があり、また、ディスプレイフォーマットには無関係である。これらの3Dシステムでは、2Dおよびメタデータは、通常、多重化され、かつ、単一のチャネルまたはデータストリームを介して送信される。したがって3D VoDサービスは、いくつかの既存の2Dコンテンツ配信システムを使用することによって容易に提供することができる。Numericable、Virgin Media、Philip、等の多くの会社がこの方法で3D VoDサービスを提供している。
【0008】
2Dプラスメタデータを2つの異なるチャネルまたはデータストリームで送信することにより、2Dビデオプレーヤーと3Dビデオプレーヤーを共存させることができる。2Dビデオプレーヤーを有する視聴者は、通常、2Dデータしか受け取ることができず、また、2Dビデオしか見ることができない。視聴者は、関連するメタデータを受け取るか否かを選択することができるが、これは、2Dおよびメタデータが多重化されると不可能である。3Dビデオプレーヤーを有する視聴者は、2Dデータおよびメタデータの両方を受け取ることができる。
【0009】
しかしながら、2Dプラスメタデータを送信するための従来の方法は、帯域幅を有効に利用していないため、同じ3Dコンテンツを要求しているクライアント間で3Dコンテンツを有効に送信する方法が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第WO2008/083523号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の態様によると、同じ数のセグメントに分割され、かつ、2つのマルチキャストストリームで送信される2D部分およびメタデータ部分を含む3Dコンテンツを配信するための方法が提供され、前記方法は、2D部分の開始セグメントおよびメタデータ部分の開始セグメントに対応する開始時点を有する3Dコンテンツの要求を受け取るステップと、2D部分の開始セグメントを含む前記2D部分の少なくとも1つのセグメントの第1のマルチキャストストリームでの送信、およびメタデータ部分の開始セグメントを含む前記メタデータ部分の少なくとも1つのセグメントの第2のマルチキャストストリームでの送信をスケジューリングするステップとを含み、2D部分の開始セグメントの送信およびメタデータ部分の開始セグメントの送信が同期化される。
【0012】
本発明の他の態様によると、求に応じて開始時点から3Dコンテンツを配信するためのデバイスが提供され、3Dコンテンツは、同じ数のセグメントに分割される2D部分およびメタデータ部分を含み、デバイスは、3Dコンテンツの開始時点に対応する2D部分の開始セグメントを含む前記2D部分の少なくとも1つのセグメントの第1のマルチキャストストリームでの送信をスケジューリングするための2Dスケジューリングモジュール(102)と、3Dコンテンツの開始時点に対応するメタデータ部分の開始セグメントを含む前記メタデータ部分の少なくとも1つのセグメントの第2のマルチキャストストリームでの送信をスケジューリングするためのメタデータスケジューリングモジュール(103)とを備えており、2Dスケジューリングモジュール(102)およびメタデータスケジューリングモジュール(103)は、2D部分の開始セグメントの送信およびメタデータ部分の開始セグメントの送信を同期させる。
【0013】
本発明の他の態様および利点は、添付の図面を参照して行う、本発明についての以下の詳細な説明の中で見出されよう。以下の説明は、本発明の範囲を制限するものではない実施形態に関していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態による、2Dクライアントおよび3Dクライアントにコンテンツを配信するためのシステムを示す図である。
図2】本発明の実施形態によるスケジューリングプロセスの例を示す図である。
図3】本発明の実施形態による、3Dコンテンツの2D部分およびメタデータ部分の送信をスケジューリングするための方法を示す図である。
図4A】本発明の実施形態による、2D仮スケジュールの例を示す図である。
図4B】本発明の実施形態による、メタデータ仮スケジュールの例を示す図である。
図5A】本発明の実施形態による、4Aに示されている仮スケジュールに基づく2D確定スケジュールの例を示す図である。
図5B】本発明の実施形態による、4Bに示されている仮スケジュールに基づくメタデータ確定スケジュールの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面に関連して詳細に説明する。以下の説明では、知られている機能および構成についてのいくつかの詳細な説明は、分かり易く、かつ、簡潔にするために省略されている。
【0016】
本発明の目的は、3D VoDシステムにおける3Dビデオを効率的に送信することであり、3Dビデオの2D部分およびメタデータ部分は、2つの独立したチャネルまたはデータストリームを介して送信される。
【0017】
図1は、本発明の実施形態による、2Dクライアントおよび3Dクライアントにコンテンツを配信するためのシステムを示す図である。図において、破線は、2Dまたは3Dビデオの要求などの信号の流れを表しており、また、実線は、2D部分およびメタデータ部分のデータなどのデータの流れを表している。システムは、VoDシステムにおける2Dビデオおよび3Dビデオの送信をスケジューリングするためのVoDサーバー101、および2Dクライアントおよび3Dクライアントを表す複数のデバイスを備えている。VoDサーバー101は、2Dスケジューリングモジュール102、メタデータスケジューリングモジュール103および要求フォーキングモジュール104を備えている。それらの機能は以下の通りである。
【0018】
−要求フォーキングモジュール104は、2Dクライアントおよび3Dクライアントから要求を受け取り、かつ、受け取った要求をそれに応じて2Dスケジューリングモジュール102およびメタデータスケジューリングモジュール103に転送するために使用される。つまり、2Dクライアントまたは3Dクライアントが2Dビデオの要求を発すると、その要求は、要求フォーキングモジュール104によって2Dスケジューリングモジュール102に転送され、また、3Dクライアントが3Dビデオの要求を発すると、その要求は、要求フォーキングモジュール104によって2Dスケジューリングモジュール102およびメタデータスケジューリングモジュール103の両方に転送される。
【0019】
−2Dスケジューリングモジュール102は、クライアントから2Dビデオまたは3Dビデオの要求を受け取ると、2D部分をクライアントに配信するための仮スケジュールおよび確定スケジュールを決定するために使用される。
【0020】
−メタデータスケジューリングモジュール103は、クライアントから3Dビデオの要求を受け取ると、メタデータ部分をクライアントに配信するための仮スケジュールおよび確定スケジュールを決定するために使用される。
【0021】
本明細書においては、2Dビデオの要求を受け取ると、2Dスケジューリングモジュール102のみが動作して、対応する3Dビデオの2D部分を配信するための仮スケジュールを決定する。また、この仮スケジュールは、サーバーによって、2D部分の配信をスケジュールするための確定スケジュールとして使用される。3Dビデオの要求を受け取ると、2Dスケジューリングモジュール102およびメタデータスケジューリングモジュール103は、それぞれ独立して動作して、2D部分およびメタデータ部分のための2つの仮スケジュールを決定し、また、共同して動作して、2つの仮スケジュールに基づいて2D部分およびメタデータ部分のための2つの確定スケジュールを決定し(以下で詳細に説明する)、また、サーバーは、これらの2つの確定スケジュールを使用して、2D部分およびメタデータ部分の送信をスケジューリングする。
【0022】
図2は、本発明の実施形態によるスケジューリングプロセスの例を示す図である。目的は、1)要求を受け取ってからコンテンツの配信を開始するまでの間のスタートアップ遅延を最短にすること、および2)同じコンテンツを要求しているクライアント間の帯域幅共有の程度を最大にすることである。
【0023】
図2に示されているように、プロセスはステップ201で開始され、ステップ202へ進行する。ステップ202で、同じコンテンツに対して、2D要求のインデックスiおよびメタデータ要求のインデックスjをゼロにセットし、次にステップ203へ進む。ステップ203で、サーバーがクライアントからの要求を聞く。それが2Dクライアントからの2Dコンテンツの要求である場合、ステップ204へ進み、また、それが3Dクライアントからの3Dコンテンツの要求である場合、ステップ205へ進む。ステップ204で、サーバーが2Dクライアントのためのスケジュール(つまり確定スケジュール)を決定し、かつ、決定されたスケジュールに基づいて2Dコンテンツの送信をスケジューリングし、次にステップ206へ進む。ステップ206で、2Dのインデックスiを1だけ大きくするよう要求し、プロセスは次にステップ203へ進む。ステップ205で、サーバーが、3Dクライアントのために、それぞれ3Dコンテンツの2D部分およびメタデータ部分のための2つのスケジュールを決定し、かつ、決定された2つのスケジュールに基づいて2D部分およびメタデータ部分の送信をスケジューリングし、ステップ207へ進む。ステップ207で、2Dのインデックスおよびメタデータのインデックスをそれぞれ1だけ大きくするよう要求し、プロセスはステップ203へ進む。
【0024】
本発明の原理によると、上で説明した方法により、3Dクライアント(つまり3Dコンテンツを見るクライアント)は、マルチキャストを使用することにより、2D部分のための帯域幅を2Dクライアントと共有することができる。さらに、マルチキャストを使用することにより、2D部分またはメタデータ部分のいずれかに対して、同じコンテンツを見るクライアント間でそのデータが共有される。したがってサーバーの帯域幅の必要性が減少する。
【0025】
上で説明した方法では、2Dクライアントのための2Dコンテンツのためのスケジュールの決定に関して、特許文献1に記載されている方法を使用することができる。これは、2D部分およびメタデータ部分が個別のマルチキャストストリームで送信されることによるものである。2Dクライアントにはメタデータに立体視野を生成させる必要がないため、2Dクライアントによって要求される2D部分の送信は、メタデータ部分の送信と同期させる必要はない。
【0026】
さらに、3Dクライアントのための3Dコンテンツのためのスケジュールの決定に関して、2D部分およびメタデータ部分の送信を同期させる必要があり、つまり3Dコンテンツの2D部分およびメタデータ部分に同じシーケンス番号を有するセグメントは、立体視野を生成するためには、同じ時点またはクライアントにとって許容可能な差を有する2つの時点で送信しなければならない。さもなければ3Dクライアントは、2D部分およびメタデータ部分に基づいて立体視野を生成することができない。
【0027】
図3は、本発明の実施形態による、3Dコンテンツの2D部分およびメタデータ部分の送信をスケジューリングするための方法を示す図である。目的は、2Dコンテンツ部分のため、およびメタデータ部分のための同期化マルチキャストストリームを使用して、3Dコンテンツ送信のための帯域幅必要条件を緩和し、かつ、スタートアップ遅延を最短化することである。この方法は、上で説明した方法に追加することができる。
【0028】
明瞭さを改善するために、いくつかの概念および定義を以下に示しておく。
【0029】
・セグメント:3Dコンテンツのための2D部分がN個のセグメントに論理的に分割されると仮定し、すべてのセグメントは同じサイズ(すなわち時間長さ)を有し、同じ3Dコンテンツのためのメタデータ部分も同じくN個のセグメントに分割され、すべて同じサイズを有する。本明細書においては、セグメントの数がスケジューリングスキームの粒度を決定する。
【0030】
・帯域幅制限:サーバー側における2D部分およびメタデータ部分のための送信帯域幅が制限されると仮定する。帯域幅制限は、平均速度の倍数の数として表される。2D部分の平均速度はb_2Dと表し、また、メタデータ部分の平均速度はb_metadataと表す。
【0031】
・ストリームおよび要求:ストリーム(Si)は、要求(Ri)に応答して送信するためのスケジュールを有する所与のコンテンツのための一組の選択されたセグメントである。2Dクライアントが要求を発すると、その要求は2Dスケジューリングモジュールに転送される。また、サーバーは、その要求に応じてストリームをスケジューリングする。スケジュールされたストリームは、いつ、どのセグメントが送信されるのかを示している。2Dクライアントからの2Dコンテンツのすべての要求は、スケジュールされたストリームに対応している。3Dクライアントが要求を発すると、その要求は2Dスケジューリングモジュールおよびメタデータスケジューリングモジュールに転送される。サーバーは、その要求のための2つのストリーム、つまり2D部分のためのストリームおよびメタデータ部分のためのストリームをスケジューリングする。3Dクライアントからの3Dコンテンツのすべての要求は、2つのスケジュールされたストリームに対応している。
【0032】
・タイムスロット:タイムスロットは、セグメントを適合する時間の継続期間である。同じタイムスロットに対応しているセグメントは同じ時間に送信される。すべてのタイムスロットは、特定の数のセグメント(つまり帯域幅制限によって決定されるその容量)を「保持」することができる。タイムスロットがその容量より多いセグメントを「保持」しなければならない場合、そのタイムスロットは過負荷タイムスロットと呼ばれ、一方、タイムスロットがその容量より少ないセグメントを「保持」しなければならない場合、そのタイムスロットは過少負荷タイムスロットと呼ばれる。例えばタイムスロットが1sであり、また、タイムスロット内に最大5個のセグメントを送信することができると仮定すると、送信機が特定のタイムスロットで6個以上のセグメントを送信しなければならない場合、このタイムスロットは過負荷タイムスロットであり、一方、5個未満のセグメントを送信しなければならない場合、そのタイムスロットは過少負荷タイムスロットである。
【0033】
図3に示されているステップ301および302で、3Dコンテンツの要求を受け取ると、サーバーは、3Dコンテンツの2D部分のための仮スケジュール(これを2D仮スケジュールと呼ぶ)を決定し、また、3Dコンテンツのメタデータ部分のための仮スケジュール(これをメタデータ仮スケジュールと呼ぶ)を決定する。詳細には、ステップ301で、後続する1つまたは複数の送信時点の決定以外に、サーバーは、帯域幅制限に基づいて、要求された3Dコンテンツの2D部分のための最短スタートアップ遅延、つまり2D部分のための第1の時点を決定する。これをd_2Dで表す。シフト後、要求Rのための最短初期遅延dを決定することができる。仮スケジュールでセグメントを配信するための時点をU={uk1,uk2,....,uky}で表すと、セグメントシフト後にセグメントを配信するための時点は、V={vk1,vk2、....,vky}で表され、
【0034】
【数1】
【0035】
が得られる。
【0036】
ステップ302で、後続する1つまたは複数の送信時点の決定以外に、サーバーは、帯域幅制限に基づいて、要求された3Dコンテンツのメタデータ部分のための最短スタートアップ遅延、つまりメタデータ部分のための第1の時点を決定する。これをd_metadataで表す。第1のメタデータ要求の場合、メタデータ部分のすべてのセグメントを使用して連続マルチキャストストリームが構成される。関連する2D要求が第1の2D要求ではない場合(例えばR1/R1_3Dクライアント)、メタデータ部分のためにスケジュールされた連続ストリームは、d_2Dの間、遅延される。第1でないメタデータ要求の場合、その決定は、第1でない2D要求と同様である。
【0037】
ステップ303で、サーバーは、2D仮スケジュールおよびメタデータ仮スケジュールを調整して、要求された3Dコンテンツのための2D確定スケジュールおよびメタデータ確定スケジュールを生成する。詳細には、サーバーは、d_2Dとd_metadataのうちの大きい方を選択することにより、統一された最短スタートアップ遅延d_min(または2D部分およびメタデータ部分の両方のための統一された第1の時点と呼ぶ)を決定する。
d_min=max{d_2D,d_metadata}
【0038】
2D部分に関しては、2D確定スケジュールは以下によって得られる。最初にd_minを使用して2D仮スケジュールが遅延され、つまりセグメントを送信するための時点は、Uk’={uk1+d_min,uk2+d_min,....,uky+d_min}で表される。
【0039】
メタデータ部分に関しては、メタデータ確定スケジュールは、2D確定スケジュールと同様の方法で得られる。
【0040】
ステップ304および305で、サーバーは、2D確定スケジュールに基づいて2D部分の送信をスケジューリングし、また、メタデータ確定スケジュールに基づいてメタデータ部分の送信をスケジューリングする。
【0041】
それぞれ3Dコンテンツの2D部分の仮スケジュールおよびメタデータ部分の仮スケジュールを示す図4A、4Bを参照して、また、それぞれ3Dコンテンツの2D部分の確定スケジュールおよびメタデータ部分の確定スケジュールを示す図5Aおよび5Bを参照して、例によってさらに本発明について説明する。図の中の個々の小さい円は要求を表している。実線の上の数字は、対応するセグメントのシーケンス番号を表している。2D部分およびメタデータ部分は、いずれも20個のセグメントに分割されている。クライアントからの4つの要求が存在しており、そのうちの1つは2Dクライアントからの要求であり、また、3つは3Dクライアントからの要求である。2Dクライアントからの要求はR0で表されている。3Dクライアントからの要求は、2D要求(R1,R2,R3)およびメタデータ要求(R1_3D,R2_3D,R3_3D)で表されている。
【0042】
2D部分またはメタデータ部分のいずれかのための仮スケジュールは、2D部分またはメタデータ部分のどのセグメントが新しく生成されるマルチキャストストリームで送信されることになるのかを示す情報、新しく生成されるマルチキャストストリームでいつこれらのセグメントが送信されるのかを示す1つまたは複数の時点、および新しいマルチキャストストリームで送信されない残りのセグメントを得ることができる1つまたは複数の既存のマルチキャストストリームを含む。図4Aは、2D部分の仮スケジュールの例を示す。2Dビデオ部分は、0から19までのラベルが振られたシーケンス番号を有する20個のセグメントに分割されている。時点a0、a1、a2およびa3で生じる2Dビデオおよび3Dビデオの4つの要求が存在している。セグメント0に対応する開始時点を有するR2要求を例に取ると、R2クライアントのための2D部分の仮スケジュールは、セグメント0から4および8から12が新しいマルチキャストストリームで送信されることを示す情報、いつセグメント0および8が送信されるのかを示す2つの時点を含む。クライアントR2は、R1クライアントのための既存のマルチキャストストリームからセグメント5から7を得ることができ、また、R0クライアントのための既存のマルチキャストストリームからセグメント13から19を得ることができる。言い換えると、要求R2に対しては、システムは、要求R2に応答して開始セグメント0の送信と同じ時間に最も早くこれらのセグメントを送信する既存のマルチキャストストリームに加えて、セグメント5から7および13から19を送信しない。したがってサーバー側における帯域幅の使用が著しく最適化される。
【0043】
仮スケジュールは、セグメント毎に、それを新しいマルチキャストストリームで送信しなければならない場合に、それがいつ送信されるのかを示す情報、および新しいマルチキャストストリームで送信する必要がない場合、いつ、どこでそれを得ることができるかを示す情報を含む。変形態様によれば、サーバーが注意を払うのは、セグメントをいつ送信するか、に関してのみであるため、いつ、どの既存の1つまたは複数のマルチキャストストリームでセグメントが得られるかに関する情報を必ずしも仮スケジュールに含む必要はない。しかしながら、既存の1つまたは複数のマルチキャストストリームで運ばれるセグメントをクライアントが受け取るのを補助するために、このような情報を個別にクライアントに送信することができる。したがってサーバー101は、このような情報を1つまたは複数の要求しているクライアントに知らせるための通知モジュール(図1には図示されていない)を備えることができる。
【0044】
同じ方法を使用して、互いに独立した2D仮スケジュールおよびメタデータ仮スケジュールを決定することができる。例として特許文献1に記載されている方法を使用して2D仮スケジュールおよびメタデータ仮スケジュールを個々に決定することができる。2D部分に関しては、2D仮スケジュールは、2D部分の最初のセグメント(つまり図4Aの0のシーケンス番号を有するセグメント)の配信を開始するための第1の時点、および2D部分のいくつかの後続するセグメントの配信を開始するための1つまたは複数の後続する送信時点を含むことができ、第1の時点が、要求を受け取ってから2D部分の最初のセグメントの配信を開始するまでの遅延を最短化し、また、1つまたは複数の後続する送信時点が、配信遅延制限を満足し、かつ、2D部分の後続するセグメントの配信を開始するための遅延を長くする。1つまたは複数の後続する送信時点が、後続するセグメントを他の要求しているクライアントと共有することができるよう、後続するセグメントの送信を可能な限り遅くする。しかしながら、後続する時点は、クライアントの側で受け取られるコンテンツを連続的に再生することができ、あるいは許容不可能な中断を伴うことなく再生することができる方法で選択される。
【0045】
図4AのR3クライアントを例に取ると、2D仮スケジュールは、セグメント0〜1の配信を開始するための第1の時点a3、およびそれぞれセグメント5〜6および13〜14の配信を開始するための2つの後続する送信時点を含む。2D部分の残りのセグメントは、既存のマルチキャストストリームから得ることができる(セグメント2から4および8から12は、クライアントR2にリンクされているストリームから得ることができ、セグメント7は、R1にリンクされているストリームから得ることができ、また、セグメント15から19は、クライアントR0にリンクされているストリームから得ることができる)。メタデータ仮スケジュールに関しては、それは、2D仮スケジュールにおけるコンテンツと同様のコンテンツを含む。帯域幅が3b_2Dであると仮定すると、それは、4つのストリームの間で、同時に最大3個のセグメントしか送信することができないことを意味する。言い換えると、同時に、クライアントR2のためのセグメント2、クライアントR1のためのセグメント7およびクライアントR0のためのセグメント15の送信が生じるため、時点a3における2D部分の最初のセグメント0の配信は不可能である。第1の可能な後続するタイムスロットでクライアントR3のための最初のセグメント0の配信を遅延させる必要がある(セグメント0がクライアントR2のためのセグメント3およびクライアントR0のためのセグメント16と同じタイムスロットで送信される図5Aを参照されたい)。
【0046】
図4BのR3_3Dクライアント(すなわちR3クライアント)を例に取ると、R3_3Dクライアントのためのメタデータ仮スケジュールは、セグメント0から2を送信するための第1の時点(つまり3Dコンテンツのメタデータ部分のセグメント0の配信を開始するための時点)、およびセグメント5〜6の配信を開始するための後続する送信時点を含む。メタデータの残りのセグメントは、既存のマルチキャストストリームから得ることができる(セグメント3〜4は、クライアントR2_3Dにリンクされているストリームから得ることができ、また、セグメント7から19は、R1_3Dにリンクされているストリームから得ることができる)。帯域幅に対する仮定を、2D部分のための帯域幅と同じように仮定すると、3つのマルチキャストストリームの送信には問題はなく、また、メタデータのセグメント0の配信を遅延させる必要もない。
【0047】
立体視野を生成するためには、2D部分およびメタデータ部分は共同して動作する必要があるため、2D部分およびメタデータ部分の第1のセグメントの最初の送信を同期させなければならない。したがって以下の説明は、確定スケジュールにおける2D部分およびメタデータ部分のための第1の時点の決定に対してより的が絞られている。図5Bでは、メタデータ部分の最初のセグメント0の配信は、2D部分の最初のセグメント0の配信と同期させるために、1タイムスロットだけ遅延されている。次に、クライアントR3_3Dによる要求時に3Dコンテンツを配信するための2D部分およびメタデータ部分の確定スケジュールが得られる。
【0048】
本発明の性能を評価するための実験がなされている。本発明で紹介されている方法を使用しない場合、720個のクライアントが、ビデオ再生速度の6倍の帯域幅を有するサーバーに2時間3Dコンテンツを要求するべく試行すると、6個のクライアントにしかサービスすることができない。また、現在サービスされているクライアントがコンテンツを終了するまで、他のクライアントにサービスすることはできない。最悪の状況では、それは2時間待機しなければならない。しかしながら、本発明者らの発明を使用した実験では、VODサーバーによって2時間3Dコンテンツが提供される。2D部分およびメタデータ部分は、いずれもN=7200であるN個のブロックに分割されている。したがって個々のブロックは1秒間継続する。サーバーに要求を送ることによって2時間3Dコンテンツを要求している720個のクライアントが存在している。サーバーに到達するこれらの要求は、ポアソン分布に従い、平均到達間隔は10sである。帯域幅制限は、ビデオ再生速度の6倍である。すべてのクライアントが3Dである場合、平均スタートアップ遅延はちょうど17.6sであり、また、80%スタートアップ遅延は30s未満、90%スタートアップ遅延は50s未満である。
【0049】
2Dまたは3Dクライアントは、最初のセグメント以外の特定のセグメントからの2Dコンテンツ(すなわち2D部分)または3Dコンテンツの開始を要求することができ、また、本発明は、依然としてこの場合に適用することができる。さらに、2Dまたは3Dクライアントは、セグメントのシーケンス番号を直接示している時点以外の特定の時点からの2Dコンテンツまたは3Dコンテンツの開始を要求することができる。この場合、サーバーは、受け取った時点とセグメントのための時点を比較することにより、2D部分およびメタデータ部分の開始セグメントを決定することができる。
本発明は以下の態様を含む。
(付記1)
同じ数のセグメントに分割され、かつ、2つのマルチキャストストリームで送信される2D部分およびメタデータ部分を含む3Dコンテンツを配信するための方法であって、
前記2D部分の開始セグメントおよび前記メタデータ部分の開始セグメントに対応する開始時点を有する前記3Dコンテンツの要求を受け取るステップと、
前記2D部分の前記開始セグメントを含む前記2D部分の少なくとも1つのセグメントの第1のマルチキャストストリームでの送信、および前記メタデータ部分の前記開始セグメントを含む前記メタデータ部分の少なくとも1つのセグメントの第2のマルチキャストストリームでの送信をスケジューリングするステップであって、前記2D部分の前記開始セグメントの送信および前記メタデータ部分の前記開始セグメントの送信が同期化される、スケジューリングするステップと、
を含む、前記方法。
(付記2)
前記2D部分の前記少なくとも1つのセグメントの送信、および前記メタデータ部分の前記少なくとも1つのセグメントの送信をスケジューリングする前記ステップは、
前記2D部分の前記少なくとも1つのセグメントを送信するための少なくとも1つの時点を示す、前記2D部分のための仮スケジュール、および前記メタデータ部分の前記少なくとも1つのセグメントを送信するための少なくとも1つの時点を示す、前記メタデータ部分のための仮スケジュールを決定するステップと、
前記2D部分のための前記仮スケジュールおよび前記メタデータ部分のための前記仮スケジュールに基づいて、前記2D部分のための確定スケジュールおよび前記メタデータ部分のための確定スケジュールを決定するステップと、
を含む、付記1に記載の方法。
(付記3)
確定スケジュールを決定する前記ステップは、前記2D部分のための前記仮スケジュールによる、前記2D部分の前記開始セグメントを送信するための時点と、前記メタデータ部分のための前記仮スケジュールによる、前記メタデータ部分の前記開始セグメントを送信するための時点とのうちの遅い方を、前記2D部分の前記開始セグメントおよび前記メタデータ部分の開始セグメントを、前記2D部分のための前記確定スケジュールおよび前記メタデータ部分のための前記確定スケジュールで送信するための時点として選択するステップを含む、付記2に記載の方法。
(付記4)
前記要求された3Dコンテンツの前記開始時点は、前記3Dコンテンツの初期時間であり、前記2D部分の前記開始セグメントおよび前記メタデータ部分の前記開始セグメントは、前記2D部分の最初のセグメントおよび前記メタデータ部分の最初のセグメントである、付記1から3のいずれか一つに記載の方法。
(付記5)
前記2D部分または前記メタデータ部分の前記少なくとも1つのセグメントのうちの1つは、前記2D部分の前記開始セグメントおよび前記メタデータ部分の前記開始セグメントを送信した後、それが、同じセグメントのためのより早い要求に応答して前記マルチキャストストリームに存在している場合は送信されない、付記1から4のいずれか一つに記載の方法。
(付記6)
前記セグメントが送信されない場合、前記セグメントをいつ、どのマルチキャストストリームで得ることができるかに関する情報を送るステップをさらに含む、付記5に記載の方法。
(付記7)
要求に応じて開始時点から3Dコンテンツを配信するためのデバイスであって、前記3Dコンテンツは、同じ数のセグメントに分割される2D部分およびメタデータ部分を含むデバイスにおいて、
前記3Dコンテンツの前記開始時点に対応する前記2D部分の開始セグメントを含む前記2D部分の少なくとも1つのセグメントの第1のマルチキャストストリームでの送信をスケジューリングするための2Dスケジューリングモジュール(102)と、
前記3Dコンテンツの前記開始時点に対応する前記メタデータ部分の開始セグメントを含む前記メタデータ部分の少なくとも1つのセグメントの第2のマルチキャストストリームでの送信をスケジューリングするためのメタデータスケジューリングモジュール(103)であって、前記2Dスケジューリングモジュール(102)および前記メタデータスケジューリングモジュール(103)は、前記2D部分の前記開始セグメントの送信および前記メタデータ部分の前記開始セグメントの送信を同期させる、メタデータスケジューリングモジュール(103)と、
を備える、前記デバイス。
(付記8)
前記2Dスケジューリングモジュール(102)は、前記2D部分の前記少なくとも1つのセグメントを送信するための少なくとも1つの時点を示す、前記2D部分のための仮スケジュールを決定するために使用され、前記メタデータスケジューリングモジュール(103)は、前記メタデータ部分の前記少なくとも1つのセグメントを送信するための少なくとも1つの時点を示す、前記メタデータ部分のための仮スケジュールを決定するために使用され、
前記2Dスケジューリングモジュール(102)および前記メタデータスケジューリングモジュール(103)は、前記2D部分のための前記仮スケジュールおよび前記メタデータ部分のための前記仮スケジュールに基づいて、前記2D部分のための確定スケジュールおよび前記メタデータ部分のための確定スケジュールを決定するために個々に使用される、
付記7に記載のデバイス。
(付記9)
確定スケジュールの決定は、前記2D部分のための前記仮スケジュールによる、前記2D部分の前記開始セグメントを送信するための時点と、前記メタデータ部分のための前記仮スケジュールによる、前記メタデータ部分の前記開始セグメントを送信するための時点とのうちの遅い方を、前記2D部分の前記開始セグメントおよび前記メタデータ部分の開始セグメントを、前記2D部分のための前記確定スケジュールおよび前記メタデータ部分のための前記確定スケジュールで送信するための時点として選択することを含む、付記8に記載のデバイス。
(付記10)
2Dクライアントおよび3Dクライアントから要求を受け取り、かつ、受け取った前記要求に応じて前記要求を前記2Dスケジューリングモジュール(102)および前記メタデータスケジューリングモジュール(103)に転送するための要求フォーキングモジュール(104)をさらに備える、付記7に記載のデバイス。
(付記11)
前記2D部分または前記メタデータ部分の前記少なくとも1つのセグメントのうちの1つが送信されない場合、前記セグメントをいつ得ることができるか、また、同じセグメントのためのより早い要求に応答するどのマルチキャストストリームで得ることができるかについて知らせるための通知モジュールをさらに備える、付記7に記載のデバイス。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B