【文献】
ZTE, China Unicom,ANRF for UTRAN,3GPP TSG RAN WG3 #69bis,3GPP,2010年10月15日,R3-102739
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コントローラ(eNB)によって各々が制御されるセルを備える無線セルラ・ネットワーク(NTW)内で近隣セル(NC)を発見するための方法であって、セル(C)を制御するコントローラ(eNB)に関して、
− (a)周波数リストにおいて周波数(f)を選択するステップであって、各周波数が、優先度(Prio)、目標値(TV)およびカウンタ(Count)に関連付けられ、そして、前記周波数(f)が、それの優先度(Prio)に従って、前記周波数リストから選択される、ステップ、
− (b)前記セル(C)内に置かれ、前記コントローラ(eNB)に接続された端末(UE)を選択するステップ、
− (c)前記選択された端末(UE)に制御メッセージを送信するステップであって、前記制御メッセージが、前記選択された周波数(f)について、前記セル(C)の近隣セル(NC)に関する無線測定を実行するための要求を含む、ステップ、
− (d)前記周波数(f)に関連するカウンタ(Count)をインクリメントするステップ、
− (e)前記カウンタ(Count)が、前記選択された周波数(f)の目標値(TV)と等しい場合に、次いで、前記周波数リストから前記選択された周波数(f)を削除するステップ、
− 前記周波数リストが空になるまで、所定の時間(Tc)の間ステップ(a)、(b)、(c)、(d)および(e)を繰り返すこと、
を備える、方法。
【背景技術】
【0002】
初期の頃は、無線セルラ・ネットワークの構成および前記ネットワークの要素は、オペレータが手動で判定し、構成実体(Entity)に送信されている。次いで、前記構成実体は、判定された構成をネットワークの各要素に送信する。構成は、ネットワークのコントローラの無線パラメータ(たとえば、発せられる電力、使用される帯域幅…)、および、ネットワークのセルの間の近隣関係(NR)として定義されることに留意されたい。近隣関係は、3GPP規格36.300第22.3.2a項において定義される。
【0003】
従来の無線セルラ・ネットワークにおける近隣関係の手動での管理は、困難な仕事であり、2G/3Gセルが既に存在する一方で、新しいモバイル技術が展開されるにつれて、より難しくなる。たとえば、LTE技術では、LTE内近隣関係を定義することに加えて、オペレータは、近隣の2G、3G、CDMA2000セルも同様に考慮しなければならないので、その仕事は、オペレータにとって困難になる。
【0004】
3GPPによって定義される自動近隣関係(ANR)機能は、近隣関係を手動での管理する負担からオペレータを解放することを目的とする。本ANR機能は、ネットワーク(基地局)のコントローラ内に実装され、コントローラによって供される各セルの近隣関係を自動的に管理することを目的とする。それは、近隣セルを発見するためにセル内に置かれた端末を使用するコントローラのために存在する。
【0005】
実際、セルは、端末がセルを識別するために使用する、物理セル識別(PCI)と称される、識別署名をブロードキャストする。これらの識別署名は、固有ではなく(LTE内に504の異なるPCIが存在する)、セルは、端末によって検出および報告され得る、セル・グローバル識別子(CGI)と称される、他の識別署名をブロードキャストする。各セルは、固有のCGIを有する。しかし、CGIを検出することは、PCIを検出することに比べて、より困難で、時間を要し、これはCGI検出の限定的使用を暗示する。結果として、コントローラは、PCIとCGIの間のマッピングを管理する。これは、端末が、PCIのみの測定でセルを識別することを可能にする。
【0006】
3GPP規格は、ANR機能のためのいくつかの基本ステップを定義する:
− コントローラは、セル内に置かれ、コントローラに接続された端末に、セルの近傍でANR測定を実行するように指示する。
− 各端末が、コントローラに測定レポートを送信する。このレポートは、検出された近隣セルのPCI、トラッキング・エリア・コード(TAC)、および、すべての使用可能なオペレータ・コード(PLMN ID)を含む。
− PCI−CGIの関係がコントローラにおいて存在しない場合、コントローラは、検出されたセルのCGIを報告するように端末に指示する。
− コントローラが、セルとあらゆる検出されたセルの間の近隣関係を作成および提示する。
【0007】
発見すべき多数の周波数において多数の近隣セルが存在する。実際に、多数のLTE周波数と、各周波数における多数のセルが存在する。さらに、ANR機能はまた、他の無線アクセス技術に適用され、多数のUTRANおよび/またはGERANおよび/またはCDMA2000周波数が存在し得る。あらゆる技術のあらゆる近隣セルが、発見される必要がある。
【0008】
ANR機能に使用される端末の個体数は、発見すべき異なる近隣セルの数と比べて希少資源であるので、それらは効率的に使用される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ANR測定のためにセルと接続されたモバイルに周波数を割り当てることを可能にする、オペレータ・ネットワーク内でコントローラによって供されるあるあるセルの近隣セルを発見するための方法を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、コントローラによって各々制御される、セルを備える無線セルラ・ネットワークにおいて近隣セルを発見するための方法が提供され、本方法は、セルを制御するコントローラに関して、以下を備える:
− (a):周波数リストにおいて周波数を選択するステップであって、各周波数が優先度、目標値およびカウンタと関連付けられ、前記周波数がその優先度に従って周波数リスト内で選択される、ステップ、
− (b):セル内に置かれ、コントローラと接続された端末を選択するステップ、
− (c):選択された周波数について、あるセルの近隣セルに関する無線測定を実行するための要求を含む制御メッセージを、選択された端末に送信するステップ、
− (d):その周波数に関連するカウンタをインクリメントするステップ、
− (e):そのカウンタが、その選択された周波数の目標値と等しい場合に、次いで、周波数リストからその選択された周波数を削除するステップ、
− 所定の時間、または、周波数リストが空になるまで、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)および(e)を繰り返すこと。
【0011】
非限定的実施形態によれば、本方法は、以下の追加的特性のうちの1つまたは複数を備え得る:
・選択される周波数が、最も高い優先度を有するものである。次いで、いくつかの近隣セルが、最上であると発見され得る。
・選択された端末が、コントローラを有する新たに接続された端末である。実際には、構成を、接続の初めに実現することがより便利である。加えて、近隣セルは、セル端に置かれる機会がある、新たに接続された端末によって、より容易に発見可能である。
・選択された端末が、コントローラを有する既に接続された端末である。その場合、あらゆる端末が使用される傾向があるので、端末資源は最適化される。
・補助的ステップは:
・コントローラと接続されたすべての端末を選択するステップ、及び
・選択された周波数について、あるセルの近隣セルに関する無線測定を実行する要求を含む制御メッセージを、選択された端末に送信するステップ、
である。
・補助的ステップは、所定の時間の後にカウンタをリセットする。次いで、存在しない近隣関係が発見されなくなるまで、本方法は再び実行され得る。
・近隣セルは、LTEセルまたは別の無線技術からのセルである。実際に、端末は、当該セルと同じ技術から近隣セル、または、別の技術から近隣セルを発見することができる。
【0012】
加えて、セルを備える無線セルラ・ネットワーク内でコントローラが提供され、前記コントローラは、セルを制御し、以下を備える:
− コントローラに接続された端末を選択するための選択手段、
− 選択された周波数について、そのあるセルの近隣セルに関する無線測定を実行するための要求を含む制御メッセージを、その選択された端末に送信するための構成手段であって、前記周波数が、優先度、目標値およびカウンタと関連付けられた、構成手段、
− その周波数に関連するカウンタをインクリメントするためのインクリメント手段、
− その周波数に関連する目標値とそのカウンタを比較するための比較手段。
【0013】
加えて、コンピュータにロードされたときに、前述の特性のうちのいずれか1つに従って本方法をコンピュータに実行させる1セットの命令を備える、前記コンピュータのためのコンピュータ・プログラム製品が提供される。
【0014】
本発明の実施形態による装置および/または方法のいくつかの実施形態が、ほんの一例として、そして、以下のような添付の図面を参照して、ここで説明される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明では、当業者によく知られている機能または構造は、それらが不必要な詳細で本発明を分かりにくくすることになるため、詳細には記載されない。
【0017】
本発明は、
図1に表すような、無線セルラ・ネットワークNTWで実施される方法に関する。本方法は、コントローラeNBによって供されるセルCの近隣セルNCを発見するために使用される。いくつかの近隣セルNCは、セルCと同じ無線技術、たとえばLTEセル、からでもよく、そして、いくつかの近隣セルNCは、別の無線技術、たとえば2G、3GまたはCDMA2000セル、からでもよい。
【0018】
セルC内に置かれた端末は、セルCとコールを確立する際に、または、既に確立されたコール中に近隣セルNCからセルCに移行する際に、コントローラeNBと接続し得る。
【0019】
コントローラeNBは、以下を備える:
− セルC内に置かれ、コントローラeNBに接続された端末UEを選択するための選択手段select_means、
− 自動近隣関係ANR測定を実行するように端末UEを構成するためおよび構成解除するための構成手段config_means、
− 端末UEからANR測定報告を受信するための受信手段recept_means、
− カウンタ(Count)をインクリメントするためのインクリメント手段increment_means、
− カウンタ(Count)を値と比較するための比較手段compare_means。
【0020】
ネットワークNTWの各近隣セルNCは、判定された周波数fを使用する。以下の説明で使用される非限定的例で、セルCは周波数f1を使用し、近隣セルNCは周波数f1(セルCによって使用されるものと同じもの)、f2、およびf3を使用する。
【0021】
各周波数fは、優先度Prioと関連付けられる。周波数fの優先度Prioは、運用および保守(OAM)機能を介して、ネットワークNTWのオペレータによって事前構成され、割当てのための周波数優先度ランクを定義する:優先度Prioは、どの近隣セルNCが最初に発見されることになるかを判定する。周波数優先度は、様々な基準に基づく。たとえば、周波数fは、サービス(音声コール、ストリーミング・ビデオ、メール・コンサルテーション…)専用でもよく、したがって、オペレータは、他でのサービスに優先権を与えることができる。
【0022】
以下の説明では、周波数f1、f2およびf3をそれぞれ優先度Prio1、Prio2およびPrio3、そして、たとえばPrio1>Prio2>Prio3、に関連付ける。結果として、この非限定的例で、f1は、最も高い優先度を有する周波数である。
【0023】
持続期間Tcは、オペレータによって、たとえば15秒で、事前構成される。本方法は、持続期間Tcの初めに開始し、持続期間Tcが終了しない限り、本方法は、以下を備える:
− ステップ1(
図2に示す機能選択)で、コントローラeNBは、ANR測定を実行するために構成される端末UEを選択する。選択の候補は、コントローラeNBと新たに接続された端末UE、即ち、持続期間Tcの開始の後に接続され、且つ今まで一度も構成されていない端末UE、を意味する。選択は、選択手段select_meansを介して実現される。
【0024】
新たに接続された端末UEを選択することは、以下の利点を有することに留意されたい:
− 前述のように、いくつかの端末UEは、既に確立されたコール中に近隣セルNCから移行する際にコントローラeNBと接続する。結果として、これらの端末は、近隣セルNCを検出するための優先的な場所であるセルC端に位置する。実際に、いくつかの近隣セルNC、特にセルC端にある近隣セルNC、は、発見するのが難しい。
− コントローラeNBは、移動性を管理するために既に使用されたメッセージに構成命令を含むことができるので、構成は、接続の初めに実現することがより便利であり、前記メッセージは、コントローラeNBから新たに接続された端末UEに送信される。
【0025】
ステップ2(機能構成)において、コントローラeNBは、周波数f1が最も高い優先度を有する周波数であるので、周波数f1でのANR測定のために選択された端末UEを構成する。構成することは、周波数f1が、ANR測定を実行するために端末UEに割り当てられることを意味する:端末UEは、割り当てられた周波数f1を使用する近隣セルNCを検出および報告する必要がある。構成は、制御メッセージを介し、構成手段config_meansを介して実現される。端末が近隣セルの無線信号を受信することができる場合、端末は近隣セルを検出することができることに留意されたい。さらに、セルCで使用される周波数と同じ周波数での測定は、周波数内測定と呼ばれ、セルCで使用される周波数と異なる周波数での測定は、異周波数測定と呼ばれる。
【0026】
端末UEは、周波数f1でANR測定を実行する:端末は、周波数f1を使用する近隣セルNCの発見を試みる。
【0027】
各周波数fは、目標値TVおよびカウンタCountと関連付けられる:f1、f2およびf3は、TV1、TV2、TV3と、ならびに、Count1、Count2およびCount3と、それぞれ関連付けられる。カウンタCountは、特定の周波数fで少なくとも一度構成された端末UEの総数を数えることを目的とする。目標値TVは、持続期間Tcが終了する前のカウンタCountの目標値を表し、セルC内の端末トラフィックに基づいて、オペレータによって事前定義される:トラフィックが高ければ高いほど、より多くの端末UEがANR測定を実行するために構成され得るので、トラフィック値TVは高くなり得る。
【0028】
− ステップ3(機能インクリメント)で、コントローラeNBは、周波数f1と関連付けられたカウンタCount1の値を1インクリメントする。インクリメントは、インクリメント手段increment_meansを介して実現される。
【0029】
− ステップ4(機能受信)で、コントローラeNBは、端末UEからANR測定報告を受信する。前記報告は、周波数f1を使用する検出された近隣セルNCのPCI/CGI、トラッキング・エリア・コード(TAC)、およびすべての使用可能なオペレータコード(PLMN ID)を備える。受信は、受信手段recept_meansを介して実現される。
【0030】
− ステップ5(機能構成解除)で、ANR測定報告の受信の後、端末UEは、周波数f1でのANR測定のための構成を解除される。いずれかの端末UEがそれ自体の構成を解除し、いずれかのコントローラが、制御メッセージを介し、構成手段config_meansを介して端末の構成を解除する。
【0031】
− ステップ6(機能比較)で、コントローラeNBは、カウンタCount1を関連目標値TV1と比較する。比較は、比較手段compare_meansを介して実現される。
【0032】
ステップ1から6は、カウンタCount1の値が目標値TV1と等しくなるまで、または持続期間Tcが終了するまで、構成されなかった他の新たに接続された端末UEで独立して実行される。
【0033】
カウンタCount1の値が、持続期間Tcが終了する前に目標値TV1と等しくなった場合、次いで、ステップ1から6が別の周波数f、2番目に高い優先度Prio2を有する周波数f2、で実行される。次いで、カウンタCount2の値が目標値TV2と等しくなるまで、または持続期間Tcが終了するまで、ステップ1から6が、前と同じ方法で、構成されていない新たに接続された端末UEで同時に実行される。
【0034】
持続期間Tcが終了する前に、カウンタCount2の値が目標値TV2と等しくなった場合、次いで、あらゆる周波数が処理されるまで、または持続期間Tcが終了するまで、ループは、別の周波数と同じ方法で継続する。
【0035】
継続して処理する周波数fのカウンタCountが関連目標値TVと等しくなる前に持続期間Tcが終了した場合には、所定の目標値TVについて近隣セルNCを発見するために十分な端末トラフィックがセルC内に存在していなかったということである。その場合、本方法は、以下の追加のステップを含む:
【0036】
− ステップ7(機能選択)で、コントローラeNBは、セルC内に既に置かれ、コントローラeNBに接続され、そして、新たな測定を行うために使用可能な、すべての端末UEを選択する。この選択は、目標値TVに速く到達することを試みるために最大限の使用可能な端末を再構成することを目的とする。端末が再使用されるので、端末個体数は、その場合、最適化される。
【0037】
− ステップ8(機能構成)で、コントローラeNBは、周波数fでのANR測定のためにこれらの端末UEを再構成する。
【0038】
− ステップ9(機能インクリメント)で、コントローラeNBは、構成された端末UEの数によって、カウンタCountをインクリメントする。
【0039】
− ステップ10(機能受信)で、コントローラeNBは、端末UEからANR測定報告を受信する。
【0040】
− ステップ11(機能構成解除)で、コントローラeNBは、周波数fでのANR測定のために端末UEの構成を解除する。
【0041】
− ステップ12で、コントローラは、あらゆる周波数fに関連するあらゆるカウンタCountをリセットする。
【0042】
長い持続期間Tcは長い発見時間を暗示し、短い持続期間Tcは高度処理を暗示することに留意されたい。したがって、持続期間Tcは、2つの場合の間のトレードオフでなくてはならない。
【0043】
図3Aから3Cおよび
図4Aから4Cは、本発明による方法の第1の実施例および第2の実施例をそれぞれ示すグラフである。
【0044】
以下のように仮定する:
− 近隣セルNC発見のために考慮される周波数:1つの内部周波数intra_f0、および、2つの異周波数UTRA_f1およびUTRA_f2。着信端末UEは、これらの3つの周波数でANR測定を実行する無線機能を有する。
− intra_f0優先度>UTRA_f1優先度>UTRA_f2優先度
− 持続期間Tc=15秒
− 前記セルC内の端末トラフィック:10着信コール/秒
− 平均コール持続期間:15秒
− ANR測定の平均検出時間:3秒
− 内部周波数intra_f0でのANR測定のために構成された端末UEは、5秒間構成されたままであり、次いで、コントローラeNBによって構成解除される。
− 異周波数UTRA_f1またはUTRA_f2でのANR測定のために構成された端末UEは、検出時間(3秒)の間構成されたままであり、次いで、それら自体を構成解除する。
【実施例1】
【0045】
第1の実施例についての仮定:intra_f0目標値(TV_f0と称される)=UTRA_f1目標値(TV_f1と称される)=UTRA_f2目標値(TV_f2と称される)=50の構成されたモバイル。
【0046】
図3A、3Bおよび3Cのグラフは、以下を表す:
− 曲線f0_Count、f1_Countおよびf2_Countは、それぞれ周波数intra_f0、UTRA_f1およびUTRA_f2で少なくとも一度は構成された、または構成されたことがある、端末UEの総数を表す周波数intra_f0、UTRA_f1およびUTRA_f2にそれぞれ関連するカウンタの値である。
− 曲線f0_current、f1_currentおよびf2_currentは、それぞれ周波数intra_f0、UTRA_f1およびUTRA_f2で構成された端末UEの現在の数である(構成解除された端末UEは減算される)。
【0047】
・0から約5秒:曲線f0_Countによって表されるように、コントローラeNBは、それが最も高い優先度を有する周波数であるので、内部周波数intra_f0に50の最初の着信コールを割り当てる。周波数f0に関連するカウンタCount_f0が目標値TV_f0より低い限り、構成は処理し続ける。
【0048】
・約5秒から約10秒:曲線f1_Countによって表されるように、コントローラeNBは、それが2番目に高い優先度を有する周波数であるので、異周波数UTRA_f1に次の50の着信コールを割り当てる。周波数f1に関連するカウンタCount_f1が目標値TV_f1よりも低い限り、構成が処理され続ける。異周波数UTRA_f1でのANR測定のために構成された端末UEは、検出時間(3秒)の間構成されたままであり、次いで、それら自体を構成解除するので、曲線f1_currentは8秒(それが増加を開始してから3秒後)で増加が止まることに留意されたい。結果として、新たに接続された端末UEの数は、構成解除される端末UEの数を補い、それによって曲線f1_currentは一定になる。
【0049】
・約10から約15秒:曲線f2_Countによって表されるように、コントローラeNBは、それが3番目に高い優先度を有する周波数であるので、異周波数UTRA_f2に次の50の着信コールを割り当てる。周波数f2に関連するカウンタCount_f2が目標値TV_f2より低い限り、構成が処理される。異周波数UTRA_f2でのANR測定のために構成された端末UEは、検出時間(3秒)の間構成されたままであり、次いで、それら自体を構成解除するので、曲線f2_currentは、13秒(それが増加を開始してから3秒後)で増加が止まることに留意されたい。結果として、新たに接続された端末UEの数は、構成解除される端末UEの数を補い、それによって、曲線f2_currentは一定になる。
【0050】
・約15秒(持続期間Tcの値)において:コントローラは、Count_f2=TV_f2であるかどうかを検査する。この例では、それに当てはまるため、コントローラeNBは、あらゆる周波数に関連するあらゆるカウンタCountをリセットする。それにより、曲線f0_Count、f1_Countおよびf2_Countは、0に下がる。
【0051】
結論として、この第1の実施例で、セルC内の端末UEトラフィックは、3つの周波数であらゆるANR測定を実行するのに十分であり、それは目標値TVが端末トラフィックのちょうど1/3であったので、意外なことではない。
【実施例2】
【0052】
第2の実施例についての仮定:TV_f0=TV_f1=TV_f2=100の構成されたモバイル。
【0053】
図4A、4Bおよび4Cのグラフは、以下を表す:
− 曲線f0_Count’、f1_Count’およびf2_Count’は、それぞれ周波数intra_f0、UTRA_f1およびUTRA_f2で少なくとも一度構成されたまたは構成されたことがある端末UEの総数を表す、周波数intra_f0、UTRA_f1およびUTRA_f2にそれぞれ関連するカウンタの値である。
− 曲線f0_current’、f1_current’およびf2_current’は、それぞれ周波数intra_f0、UTRA_f1およびUTRA_f2で構成された端末UEの現在の数である(構成解除された端末UEは、減算される)。
【0054】
・0から約10秒:曲線f0_Count’によって表されるように、コントローラeNBは、それが最も高い優先度を有する周波数であるので、内部周波数intra_f0に最初の100の着信コールを割り当てる。周波数f0に関連するカウンタCount_f0が目標値TV_f0より低い限り、構成が処理され続ける。内部周波数intra_f0でのANR測定のために構成された端末UEは、5秒の間構成されたままであり、次いで、構成解除されるので、曲線f0_current’は約5秒で増加が止まることに留意されたい。結果として、新たに接続された端末UEの数は、構成解除される端末UEの数を補い、それによって、曲線f0_current’は一定になる。
【0055】
・約10から約15秒:曲線f1_Count’によって表されるように、コントローラeNBは、それが2番目に高い優先度を有する周波数であるので、異周波数UTRA_f1に次の50着信コールを割り当てる。周波数f1に関連するカウンタCount_f1が目標値TV_f1より低い限り、構成は処理される。異周波数UTRA_f1でのANR測定のために構成された端末UEは検出時間(3秒)の間構成されたままであり、次いで、それら自体を構成解除するので、曲線f1_current’は約13秒(それが増加を開始してから3秒後)で増加を止めることに留意されたい。結果として、新たに接続された端末UEの数は、構成解除される端末UEの数を補い、それによって、曲線f1_current’は一定になる。
【0056】
・約15秒(持続期間Tcの値)において:コントローラeNBは、Count_f1=TV_f1かどうかを検査する。この例では、Count_f1=50であるので、それは当てはまらず、したがって、コントローラeNBは、任意の周波数で既に構成され、次いで構成解除されたすべての端末UEを選択する。それは、接続された端末UEの総数からANR測定のために現在構成されている端末UEの現在の数を減算することによって、計算される:(セル内のコール処理能力
*平均コール持続期間)−(f0_current+f1_current+f2_current)=(10着信コール/秒
*15秒)−(0+30+0)=それらのANR測定を終了した、まだ接続されている120の端末UE。
【0057】
・コントローラは、これらの端末のうちの50端末をANR測定のための異周波数UTRA_f1に(したがって、Count_f1=TV_f1)、そして、最後の70端末(120−50)をANR測定のための異周波数UTRA_f2に割り当てる。
【0058】
・次いで、コントローラeNBは、あらゆる周波数に関連するあらゆるカウンタCountをリセットする。それによって、曲線f0_Countおよびf1_Countは、0に下がる。
【0059】
ANR測定は周波数UTRA_f2で実行されなかったことに留意されたい。結論として、この第2の実施例で、セルC内の端末UEトラフィックは、それらの3つの周波数であらゆるANR測定を実行するのには十分ではなく、それは目標値TVがその端末トラフィックの1/3より高かったので、意外なことではない。
【0060】
本発明は、端末資源の最適化において、ANR測定のために、セルC内に置かれたおよびコントローラeNBに接続されたモバイルを割り当てることを可能にする。
【0061】
前述の方法のステップは、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることが、当業者には容易に理解されよう。本明細書では、いくつかの実施形態はまた、コンピュータにロードされたときにコンピュータに前述の方法を実行させる1セットの命令を備える、前記コンピュータのためのプログラム製品を包含することを意図されている。そのプログラム記憶装置は、たとえば、デジタル・メモリ、磁気ディスクおよび磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードドライブ、または、光可読デジタル・データ記憶媒体でもよい。これらの実施形態はまた、前述の方法の前記ステップを実行するようにプログラムされたコンピュータを包含することを意図されている。
【0062】
図2の非限定的実施形態で、コントローラeNBは、コンピュータ・プログラム製品PGを備え、前記コンピュータ・プログラム製品は1セットの命令を備える。したがって、たとえばコントローラeNBプログラミング・メモリ内に、含まれる前記セットの命令は、そのコントローラに本方法の異なるステップを実行させることができる。そのセットの命令は、たとえばディスクなど、データ搬送波を読み取ることによってプログラミング・メモリにロードされ得る。サービス・プロバイダはまた、たとえばインターネットなど、通信ネットワークを介して使用可能な命令のセットを作ることができる。
【0063】
もちろん、別の非限定的実施形態で、コントローラは、複数のコンピュータ・プログラム製品PGを備え得る。
【0064】
本明細書および図面は、本発明の原理を単に説明する。したがって、本明細書には明示的に記載または図示されていないが、当業者は、本発明の原理を実施し、その趣旨および範囲内に含まれる様々な配列を考案できるようになることが理解されよう。さらに、本明細書に記載のすべての例は、発明者が、本発明の原理および当技術分野の促進のために寄与される概念を、読者が理解するのを助けるための、単なる教育的目的として明示的に意図したものであり、そのような具体的に記載された例および条件への限定がないものとして解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態を挙げる本明細書のすべての記述、ならびに、その具体的な例は、それらの同等物を包含するものである。