(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0035] 本発明による装置及び方法の特定の非限定的な実施の形態に関する以下の詳細な説明を検討することにより、読者は上記の詳細及びその他を理解することができよう。読者は、本明細書に記載した装置及び方法を実施し又は使用したとき、かかる追加的な詳細の特定のことを理解することができよう。
【0018】
[0036] 作用例以外にて、又は別段の記載がある場合を除いて、非限定的な実施の形態の本明細書において、要素の数量、又は特徴、構成要素及び製品、加工条件などを表す全ての数値は、全ての場合にて「約」という語にて修正されるものであることを理解すべきである。従って、反対の記載がない限り、以下の説明にて表した全ての数値パラメータは、本発明に従った装置及び方法にて実現しようとする所望の特性に基づいて変更できる近似値である。また、各数値パラメータは、少なくとも、且つ等価物の理論を請求項に適用することに限定するためではなく、記載した実質的な数値に照らして且つ通常の丸め技術を適用することにより、少なくとも解釈されるべきである。
【0019】
[0037] 本発明は、一部分、鍛造ダイ又は鍛造ダイの鍛造面の全て又は1つの領域を加熱する形態とされた鍛造ダイの加熱装置の改良された設計を目的とするものである。1つの非限定的な実施の形態において、
図2を参照すると、鍛造ダイ10は、頂部分12と、底部分14とを備えることができる。鍛造ダイ10の頂部分12は、例えば、鍛造ダイ10の底部分14に対して動き、又はその逆に動くようにすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、この動きは、空気圧及び(又は)液圧アクチュエータを使用することにより実現することができる。その他の非限定的な実施の形態において、頂部分12及び底部分14は、共に、互いに可動であるようにすることができる。特定の非限定的な実施の形態において、頂部分12は、「ハンマー」として作用し、底部分14は、「アンビル」として作用し、加工物(図示せず)の少なくとも一部分を加工物の鍛造の間、頂部分12と底部分14との中間に配置することができるようにする。鍛造は、鍛造ダイ10の頂部分12及び(又は)底部分14により加工物の少なくとも一部分に加えられた顕著な力によって行うことができる。頂部分12は、第一の鍛造面16を備え、底部分14は、第二の鍛造面18を備えることができる。第一及び第二の鍛造面16、18は、全体として、鍛造中、加工物の領域と接触し、加工物を所望の形状に鍛造し、且つ(又は)所望の寸法を有するようにすることができる。色々な非限定的な実施の形態において、鍛造ダイ10は、例えば、開放面式鍛造ダイとすることができる。その他の非限定的な実施の形態において、鍛造ダイは、閉塞式又は「圧印」鍛造ダイの設計とし、又は任意のその他の適当な鍛造ダイの設計のものとすることできる。
【0020】
[0038] 鍛造前、鍛造ダイ10の第一の鍛造面16及び(又は)第二の鍛造面18の全て又は1つの領域を加熱又は予熱することが望ましい(以下、「予熱」又は「予熱する」という語は、「加熱」又は「加熱する」という語を包含する)。かかる加熱は、加熱された加工物と第一及び(又は)第二の鍛造面16、18との間に温度差を少なくすることができる。しかし、単一のトーチを使用する従来の予熱技術は、鍛造ダイを加熱するため数時間を要し、それは、この技術は、何れの時点でも鍛造ダイの側面の小さい領域のみを予熱することを含むからである。かかる従来の予熱技術の下では、第一及び第二の鍛造面16、18は不均一に加熱される結果となる。その結果、鍛造面16、18が加工物と接触するとき、鍛造面16、18の第一の領域は第一の温度を有し、鍛造面16、18の第二の領域は実質的に相違する第二の温度を有し、このため、例えば、加工物の表面亀裂を生じさせ及び(又は)加工物を不均一に冷却することとなる。更に、かかる従来の予熱技術は、第一及び(又は)第二の鍛造面16、18を加熱された加工物と実質的に等しい温度まで予熱することはできず、これにより加工物と鍛造ダイ10の第一及び第二の鍛造面16、18との間に顕著な温度差が存在することを許容する。顕著な温度差が存在するならば、鍛造面16、18と接触する加工物の部分は、過度に急速に冷却され、その結果、例えば、加工物に表面亀裂を生じさせ、且つ(又は)加工物に介在物が含まれることとなる。
【0021】
[0039] 第一及び(又は)第二の鍛造面16、18の少なくとも1つの領域を均一に又は実質的に均一に加熱するために、改良された鍛造ダイの加熱装置20が提供される。以下にて、「鍛造面」又は「複数の鍛造面」という語は、色々な鍛造ダイの頂部分及び底部分の双方の領域を含むものとする。
図2に示したように、鍛造ダイの加熱装置20は、鍛造ダイ10の頂部分12及び底部分14の少なくも中間に配置される形態とすることができる。従って、鍛造ダイの加熱装置20は、鍛造ダイ10の第一の鍛造面16と、第二の鍛造面18との少なくとも部分的に中間にて、且つこれらの鍛造面16、18に対向する位置にあるような形態とすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置20は、第一の鍛造面16及び第二の鍛造面18の少なくとも一方に近接する位置に配置し、該装置が2つ以上の炎を鍛造ダイ10の鍛造面16、18の少なくとも一方の少なくとも1つの領域と衝突させ、加工物を鍛造ダイ10にて鍛造する前、鍛造面16及び(又は)18を加熱することができる。
【0022】
[0040] その特徴を
図2−5Cに概略図で示した1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置20は、酸化性気体の供給分及び燃料の供給分と流体的に連通した形態とされたバーナ又はバーナヘッド22を備えることができる。該バーナヘッド22は、バーナヘッド22により発生された高温度に耐えることのできる、例えば、黄銅、又は銅のような、任意のその他の熱伝導性金属又は材料にて出来たものとすることができる。色々な非限定的な実施の形態において、バーナヘッド22は、バーナヘッド22を鍛造ダイの鍛造面又は鍛造面の領域の向きに順応する形態とされた、任意の適当な形状、向き及び(又は)寸法を有するものとすることができる。本明細書にて使用するように、「順応する」とは、鍛造ダイの鍛造面又は鍛造面の1つの領域の向きに合った形態とし、鍛造ダイの鍛造面又は鍛造面の領域に近接して又は極く近接して配置し、且つ(又は)鍛造ダイの鍛造面又は鍛造面の領域と相補的な向きとすることができることを意味する。
【0023】
[0041] 1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド22は、酸化性気体の供給分及び液体の供給分を受け取り、且つ酸化性気体及び燃料の混合した供給分を導管31を介してバーナヘッド22に提供する形態とされた、2つ以上の混合装置又はトーチ24と流体的に連通したものとすることができる。酸化性気体及び燃料供給管は、
図2に図示されていないが、本明細書にて説明した色々な混合トーチは、酸化性気体の供給分及び燃料の供給分と流体的に連通していることが理解されよう。1つの非限定的な実施の形態において、混合トーチ24は、本明細書にて矩形の形状を有するものとして説明したが、任意の適当な形態及び(又は)形状を有するものとすることができることを理解すべきである。更に、混合トーチは、本明細書に記載した鍛造ダイの加熱装置の各非限定的な実施の形態に関して図示し、説明しないが、本明細書から、混合トーチは、本明細書の各非限定的な実施の形態又は、鍛造ダイの加熱装置に含まれたバーナヘッドに対して燃料及び混合ガスの混合した供給分を提供するよう燃料及び酸化性気体を混合することを必要とするその他の色々な実施の形態と共に、使用することができることが明らかであろう。
【0024】
[0042] 1つの非限定的な実施の形態において、
図2を参照すると、バーナヘッド22は、例えば、水のような液体、又はその他の液体、蒸気、及び(又は)十分な熱伝導又は吸収能力を有するガスを使用して冷却することができる。この冷却効果は、鍛造ダイ10の鍛造面16、18を加熱する間、バーナヘッド22又はバーナヘッド22の一部分の溶融を防止し又は少なくとも阻止するため提供することができる。液体は、管25を通してバーナヘッド22に供給することができ、また、例えば、別の管25´又は管25の一部分を通じてバーナヘッド22から出ることができる。かかる非限定的な実施の形態において、液体は、バーナヘッド22内の2つ以上の通路又は流路を通り、バーナヘッド22又はその一部分を冷却することができる。1つの非限定的な実施の形態において、管25、25´は剛性とし、これらの管を使用して、鍛造ダイ10の頂部分12と底部分14との少なくとも部分的に中間の位置にバーナヘッド22が入り且つその位置から出るよう動かすことができる。
【0025】
[0043] 1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド22は、例えば、黄銅又は銅のような、極めて高熱伝導性の材料から成るものとすることができる。バーナヘッド22は、例えば、天然ガス、メタン、及び(又は)プロパンのような燃料の混合した供給分、及び例えば、空気又は純酸素のような酸化性ガスを受け取る形態とされた2つ以上の混合室又はマニホルド(集合的に、「マニホルド」と称する)を備えることもできる。2つ以上のマニホルドは、バーナヘッド22の色々な炎ポート26と流体的に連通し、混合した供給分を炎ポート26に提供し、且つ炎ポート26にて燃焼させることができる。冷却液体、蒸気及び(又は)ガスを受け入れる形態とされた少なくとも1つの通路又は流路は、2つ以上のマニホルドを少なくとも部分的に取り囲み、これらのマニホルドに隣接し、且つ(又は)近接して配置することができる。勿論、バーナヘッド22の最高温度部分は、通常、炎ポート26を有するバーナヘッド22の部分である。冷却システムの1つの目的は、2つ以上のマニホルドの壁及び(又は)炎ポート26の壁の余剰な熱を吸引して、バーナヘッド22内の熱に起因する、バーナヘッド22の2つ以上のマニホルド内で内部爆発及び(又は)燃焼の可能性を防止し、阻止し、又は少なくとも最小にすることできる。幾つかの状況にて、これらの内部爆発及び(又は)燃焼のため、バーナヘッド22の作動は非効率的となる。このため、燃料に対する及び酸化性気体及び液体の混合体に対する別個のマニホルド及び通路をそれぞれ提供することにより、また、バーナヘッド22の高熱伝導性の材料と共に、2つ以上のマニホルドの壁及び(又は)炎ポート26の壁から熱を容易に放散させることができる。
【0026】
[0044] 1つの非限定的な一例としての実施の形態において、上述した冷却システムは、
図5A−5Cに図示されている。
図5A−5Cは、
図3の線5−5に沿った、バーナヘッド22の一例としての断面図である。
図5Aを参照すると、バーナヘッド22´は、色々な炎ポート26´と流体的に連通した2つ以上のマニホルド21´を備え、燃料及び酸化性気体の混合した供給分を燃焼のため炎ポート26´に供給することができる。バーナヘッド22´は、また、例えば、水のような液体が通路23´を通って流れるとき、2つ以上のマニホルド21´の壁31´及び(又は)炎ポート26´の壁を冷却するよう配置された少なくとも1つの通路23´又は流路を備えることもできる。1つの非限定的な実施の形態において、2つ以上のマニホルド21´は、バーナヘッド22´と同一の高伝導性材料にて形成された壁によって分離することができる。従って、冷却システムは、壁31及び(又は)炎ポート26´の壁内の熱の少なくとも一部分を通路23´内の水、又はその他の液体、蒸気及び(又は)ガスに伝達し、且つバーナヘッド22´から除去して、バーナヘッド22´を炎29´の温度に比して低い温度に維持することができる。次に、
図5Bを参照すると、バーナヘッド22´´は、色々な炎ポート26´´と流体的に連通した2つ以上のマニホルド21´´を備えることができる。バーナヘッド22´´は、また、2つ以上のマニホルド21´´の壁31´´及び(又は)炎ポート26´´の壁の少なくとも部分的に取り囲む部分に複数の通路23´´又は流路を備えることもできる。従って、壁31´´及び炎ポート26の壁内の熱の少なくとも一部分を、流れる液体により液体に伝達し、且つバーナヘッド22´´から除去し、バーナヘッド22´´を炎29´´の温度に比して低い温度に維持することができる。
図5Cを参照すると、バーナヘッド22´´´は、各々が少なくとも1つの炎ポート26´´´と流体的に連通した複数のマニホルド21´´´を備えることができる。バーナヘッド22´´´は、マニホルド21´´´の壁31´´´、及び(又は)炎ポート26´´´の壁の少なくとも部分的に取り囲む部分に複数の通路23´´´又は流路を備えることもできる。1つの非限定的な実施の形態において、マニホルド21´´´及び通路23´´´は、バーナヘッド22´´´を横断する交番的なパターンにて配置し、通路23´´´を通って流れる水、又はその他の液体、蒸気、及び(又は)ガスによってマニホルド21´´´の壁31´´´及び(又は)炎ポート26´´´の壁を少なくとも多少均一に冷却することができる。従って、壁31´´´及び(又は)炎ポート26´´´の壁内の熱の少なくとも一部分を、液体がバーナヘッド22を通って流れるとき、液体に伝達し且つ、バーナヘッド22´´´から除去することができる。
【0027】
[0045] 本発明の各非限定的な実施の形態に関して図示し又は説明しないが、本発明の各非限定的な実施例と共に、液体冷却システム又はその他の冷却システムを使用することができることを理解すべきである。
【0028】
[0046] 上述したことに加え、
図2−5Cを参照すると、バーナヘッド22は、その少なくとも1つの表面28に、少なくとも2つ、又は複数の(すなわち3つ以上の)炎ポート26を備えることができる。バーナヘッド22は、混合トーチ24から酸化性気体及び燃料の混合した供給分を受け取り且つ燃焼させて、炎ポート26にて炎29を発生させることができる(
図2を参照)。1つの非限定的な実施の形態において、炎ポート26及び本明細書にて説明したその他の炎ポートは、少なくとも1つの面28の回りにて互いに均一に、又は実質的に均一に隔てて、熱をより一層均一に伝達することができる。より大きい炎ポート26が使用される場合、より多数の炎ポート26を必要とする、より小さい炎ポート26を使用する場合と比較して、発生する炎がより大きいため、必要な炎ポート26の数は少なくて済む。何れにおいても、炎29は、色々な炎ポートから伸びるとき、互いに重なり合い、色々な鍛造面を実質的に均一に加熱することができる。
【0029】
[0047] 一例としての非限定的な実施の形態において、炎ポート26は、例えば0.762mm(0.030インチ)の直径又は0.381mm(0.015インチ)から2.54mm(0.1インチ)の範囲の直径を有することができる。より小さい炎ポートは、例えば、バーナヘッド22の面28上のその他の炎ポートから12.7mm(0.5インチ)から25.4mm(1インチ)隔てて、鍛造ダイ10の鍛造面16及び(又は)18を均一に、又は実質的に均一に予熱することができる。より大きい炎ポートは、例えば、互いから25.4mm(1インチ)隔てて、鍛造ダイ10の鍛造面16及び(又は)18を均一に、又は実質的に均一に予熱することができる。勿論、炎ポートをその他の適当な隔たりとすることも本発明の範囲に属する。1つの非限定的な実施の形態において、炎ポート26は、例えば、円形、楕円形及び(又は)円錐形のような任意の適当な形状とすることができる。本発明を検討したとき、当業者に明らかであるように、その他の非限定的な実施の形態において、炎ポート26の任意のその他の直径、形状、形態及び(又は)炎ポートの隔たりとすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、実質的に均一に隔てた炎ポートは、各々、実質的に均一な炎を発生させ、例えば、2つ以上の鍛造面を一層良く、均一に予熱することができる。1つの非限定的な実施の形態において、色々な炎ポート26は、2回以上の使用後、清浄にし、鍛造ダイの予熱過程により生じた残留物、屑、又はその他の材料が炎ポート26の何れかを閉じないようにすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、例えば、No.69ドリルビットのようなドリルビットを使用して炎ポート26を清浄にすることができる。その他の非限定的な実施の形態において、例えば、自動コンピュータ数値制御式(CNC)工作機械をプログラム化して、炎ポート26を清浄にすることができる。
【0030】
[0048]
図2及び
図5A−5Cを参照すると、1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド22は、酸化性気体の供給分を燃料の供給分と混合させ、且つ(又は)2つ以上の混合トーチ24から酸化性気体及び燃料の混合した供給分を受け取る形態とされた中空のマニホルド21´、21´´又は21´´´(以下「21」)を備えることができる。該マニホルド21は、複数の炎ポート26と流体的に連通し、該マニホルドが酸化性気体及び燃料の混合した供給分を炎ポート26に送り出し、炎ポート26にて燃焼するようにすることができる。上述した通路23´、23´´及び(又は)23´´´は、例えば、マニホルド21を通って伸び、且つ(又は)その一部を取り囲み、通路23´、23´´及び(又は)23´´´を通って流れる液体、蒸気、及び(又は)ガスに対する熱伝達を介してバーナヘッド22を冷却することができる。マニホルド21は、バーナヘッド22の1つの面28上にて炎ポート26と流体的に連通した状態にて図示されているが、本明細書から、マニホルドは、例えば、バーナヘッド22の2つの対向した面の各々にて炎ポートと流体的に連通したものとすることができることは明らかであろう。更に、マニホルド21は、本明細書にて説明した各非限定的な実施の形態に関して図示し、且つ説明しないが、当業者は、マニホルドは本明細書に記載した各バーナヘッド内に提供することができることが理解されよう。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド22は、マニホルド21から酸化性気体及び燃料の混合した供給分を受け取り、且つ燃焼させ、炎ポート26にて炎29を発生させる形態とすることができる。炎29を使用して、鍛造ダイ10の少なくとも第一の鍛造面16及び(又は)第二の鍛造面18の少なくとも1つの領域を予熱することができる。
【0031】
[0049] 1つの非限定的な実施の形態において、
図6を参照すると、少なくとも2つの炎ポート126から成る第一の組みのポートを鍛造ダイの加熱装置120の第一の側部又は部分132に設け、少なくとも2つの炎ポート126´から成る第二の組みのポートを鍛造ダイの加熱装置120の第二の側部又は部分134に設けることができる。これらの少なくとも2つの炎ポート126、126´から成る2組のポートを設けることにより、鍛造ダイ100の頂部分112の第一の鍛造面116、及び鍛造ダイ110の底部分114の第二の鍛造面118は、鍛造ダイの加熱装置120が鍛造ダイ110の頂部分112と、底部分114との間の少なくとも部分的に中間に配置されたとき、鍛造ダイの加熱装置120により同時に加熱することができる。バーナヘッド122、及び少なくとも2つの炎ポート126、126´から成る第一及び第二の組みのポートは、導管131を介して混合トーチ124と流体的に連通することができ、また、酸化性気体及び燃料から成る混合した供給分を炎ポート126、126´に及び(又は)炎ポート126、126´と流体的に連通したマニホルドに提供することができる。かかる実施の形態において、バーナヘッド122は、混合した供給分を燃焼させ、少なくとも2つの炎ポート126、126´から成る第一及び第二の組みのポートにて炎129、129´をそれぞれ発生させることができる。色々な非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置120は、鍛造ダイ110の第一の鍛造面116及び第二の鍛造面118の少なくとも一方に順応し、鍛造ダイの加熱装置120が鍛造ダイ110の第一及び又は第二の鍛造面116、118の少なくとも一部分を均一に、又は実質的に均一に予熱することを可能にする形状とすることができる。
【0032】
[0050] 色々な非限定的な実施の形態において、更に、
図6を参照すると、第一及び第二の鍛造面116、118は、鍛造ダイ110の側壁117、117´と第一及び第二の鍛造面116、118とを接続する円弧状部分121、121´を備えることができる。これらの円弧状部分121、121´を均一に加熱するため、バーナヘッド122は、例えば、バーナヘッド122の端部に近接する円弧状部分123、123´を備えることができ、これらの円弧状部分123、123´は、鍛造面116、118の円弧状部分121、121´の形態に順応することができる。これらの円弧状部分123、123´が設けられたバーナヘッド122は、より均一に、又は実質的に均一に加熱し、且つ第一及び第二の鍛造面116、118の円弧状部分121、121´の双方に順応し、これにより第一及び第二の鍛造面116、118上にて「冷」スポットを一層良く防止し、且つ(又は)鍛造ダイ116、118の不均一な加熱を防止することができる。本明細書にて説明したその他の非限定的な実施の形態に関して特定的に説明はしないが、色々なバーナヘッドは、円弧状断面、V字形断面、U字形断面、凸型断面、凹型断面、及び(又は)色々な鍛造ダイの第一及び(又は)第二の鍛造面の1つのに順応し、鍛造面又は鍛造面の1つのの実質的に均一な予熱を促進する形態とされたその他の適当な形状の断面を有することができることは明らかであろう。1つの非限定的な実施の形態において、管125を使用して液体をバーナヘッド122内に流し、バーナヘッド122を冷却することができ、且つ(又は)管を使用して、バーナヘッド122を鍛造ダイ110の第一及び第二の鍛造面116、118の中間の位置に入り且つその位置から出るようにすることができる。
【0033】
[0051]
図7を参照すると、鍛造ダイ210用の鍛造ダイの加熱装置220は、第一の部分232と、第二の部分234とを有するバーナヘッド222を備えることができる。第一の部分232は第二の部分234から分離させることができる。第一の部分232は、混合トーチ224及び(又は)マニホルド(図示せず)により提供された酸化性気体及び燃料の混合した供給分と流体的に連通した少なくとも2つの炎ポート226から成る第一の組みのポートを備えることができる。第二の部分234は、同様に、混合トーチ224´及び(又は)マニホルド(図示せず)により提供された酸化性気体及び燃料の混合した供給分と流体的に連通した少なくとも2つの炎ポート226´から成る第二の組みのポートを備えることができる。混合トーチ224は、導管231を介してバーナヘッド222の第一の部分232と流体的に連通することができ、また、同様に、混合トーチ224´は、導管231´を介してバーナヘッド222の第二の部分234と流体的に連通することができる。
【0034】
[0052] 1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド222の第一の部分232は、鍛造ダイ210の第一の鍛造面216の少なくとも1つの1つのに順応する形状を有し、また、第二の部分234は、鍛造ダイ210の第二の鍛造面218の少なくとも1つの領域に順応する形状を有することができる。第一の部分232は、酸化性気体及び燃料の混合した供給分を受け取り且つ燃焼させて、少なくとも2つの炎ポート226から成る第一の組みのポートにて少なくとも2つの炎229から成る第一の組みの炎を発生させるような形態とすることができる。少なくとも2つの炎229から成る第一の組みの炎は、少なくとも2つの炎ポート226から成る第一の組みの炎を通して鍛造ダイ210の第一の鍛造面216に衝突させて、第一の鍛造面216を加熱することができる。同様に、第二の部分234は、酸化性気体及び燃料の混合した供給分を受け取り且つ燃焼させて、少なくとも2つの炎ポート226´から成る第二の組みのポートにて少なくとも2つの炎229´から成る第二の組みの炎を発生させる形態とすることができる。少なくとも2つの炎229´から成る第二の組の炎は、少なくとも2つの炎ポート226´から成る第二の組のポートを通して鍛造ダイ210の第二の鍛造面218に衝突させ、第二の鍛造面218を加熱することができる。本明細書において、色々な炎に関して「衝突する」、「衝突した」という語は、炎が鍛造ダイの表面に実際に接触することを意味し、又は、炎が鍛造ダイの表面と実際に接触しないが、鍛造ダイの表面に近接して配置され、熱を鍛造ダイの表面に適当に伝達することを意味する。
【0035】
[0053] 1つの非限定的な実施の形態において、少なくとも2つの炎ポート226から成る第一の組みのポートは、複数の均一に又は実質的に均一に隔てた炎ポート226を備えることができる。また、少なくとも2つの炎ポート226´から成る第二の組みのポートは、複数の均一に又は実質的に均一に隔てた炎ポート226´を備えることができる。炎ポート226、226´を均一に又は実質的に均一に隔てることは、鍛造ダイ210の第一及び第二の鍛造面216、218の均一な又は実質的に均一な予熱を一層促進することができる。色々な炎ポートを均一に又は実質的に均一に隔てることは、選択的に、本発明による鍛造ダイの加熱装置の全ての非限定的な実施の形態の1つの特徴とすることができる。上述した非限定的な実施の形態と同様に、例えば、水のような液体を管225及び(又は)その他の選択的な管を介してバーナヘッド222に送り出し、且つ該バーナヘッドから除去して第一の鍛造面216及び第二の鍛造面218を加熱する間、バーナヘッド222を冷却することができる。1つの非限定的な実施の形態において、弁233を管225の一端に配置することができる。該弁225は、例えば、液体をバーナヘッド222の第一の部分232及び(又は)第二の部分234内に導き、且つこれらの部分から排出することができる。
【0036】
[0054] 1つの非限定的な実施の形態において、
図8を参照すると、鍛造ダイ310用の鍛造ダイの加熱装置320が提供されている。該鍛造ダイの加熱装置320は、酸化性気体及び燃料の混合した供給分を混合トーチ(図示せず)及び(又は)バーナヘッド322内のマニホルド(図示せず)から受け取り、且つ燃焼させる形態とされたバーナヘッド322を備えることができる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド322は、第一の側部又は部分332と、第二の側部又は部分334とを備えることができる。第一の部分332は少なくとも2つの炎ポート326又は第一の複数(すなわち3つ又はより多く)の炎ポート326を備えることができ、また、同様に、第二の部分334は、少なくとも2つの炎ポート326´又は第二の複数の炎ポート326´を備えることができる。上述した色々な非限定的な実施の形態と同様に、少なくとも2つの炎ポート326を使用して少なくとも2つの炎329を鍛造ダイ310の頂部分312の第一の鍛造面316に衝突させることができ、また、同様に、少なくとも2つの炎ポート326´を使用して少なくとも2つの炎329´を鍛造ダイ310の底部分314の第二の鍛造面318に衝突させることができる。色々な非限定的な実施の形態において、少なくとも2つの炎ポート326は、互いに均一に又は実質的に均一に隔てることができる。同様に、少なくとも2つの炎ポート326´は、互いに均一に又は実質的に均一に隔てることができる。上述したように、色々な炎ポート326、326´をこのように隔てることは、バーナヘッド322が鍛造ダイ310の第一及び第二の鍛造面316、318の少なくとも1つの領域を均一に又は実質的に均一に予熱するのを許容することができる。
【0037】
[0055] 再度
図8を参照すると、1つの非限定的な実施の形態において、少なくとも鍛造ダイの加熱装置320の一部分及び(又は)バーナヘッド322が頂部分312と底部分314との間の少なくとも部分的に中間に配置されたとき、鍛造ダイ310の頂部分312が鍛造ダイ310の底部分314に向けて動くのを防止するため、離間器338を設けることができる。かかる場合、該離間器338は、例えば、停電、鍛造ダイ310の作動不良又は頂部分及び(又は)底部分312、314の誤った動きの間、鍛造ダイの加熱装置320及び(又は)バーナヘッド322が鍛造ダイ310の頂部分312と底部分314との間にて圧縮される可能性を防止し又は少なくとも軽減する形態とすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド322は、ビーム335に装着し又は該ビーム335と一体に形成することができ、該ビーム335は、離間器338の一部分及び(又は)離間器338´の一部分と係合し、該部分に装着し又は該部分と一体に形成することができる。離間器は、本発明の各非限定的な実施の形態に組み込んだものとして図示されていないが、離間器は、本明細書にて説明した鍛造ダイの加熱装置の色々な非限定的な実施の形態に組み込み又はこれらの実施の形態と共に使用することができることが理解されよう。
【0038】
[0056] 1つの非限定的な実施の形態において、離間器338は、鍛造ダイ310の底部分314に向けた頂部分312の相対的な動きによる力に耐えるのに十分な強度を有する任意の適当な材料から成るものとすることができる。これらの材料は、例えば、スチール又は鋳鋼とすることができる。色々な非限定的な実施の形態において、例えば、離間器338を2つ以上、設けることができる。かかる実施の形態において、第一の離間器338を、バーナヘッド322の第一の側部に設けるか又は第二の離間器338´をバーナヘッド322の第二の側部に設けることができる。特定のその他の非限定的な実施の形態において、複数の離間器は、バーナヘッド322を少なくとも部分的に取り囲み、鍛造ダイ310の頂部分及び底部分312、314の互いに向けた相対的な動きにより圧縮及び(又は)損傷されないようバーナヘッド322を適宜に保護することができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置320は、離間器を備えることができ及び(又は)離間器を、例えば、鍛造ダイの加熱装置320及び(又は)バーナヘッド322と一体に形成し、これらに装着し又はこれらから分離し且つ(又は)これらと作用可能に係合するようにすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置320は、少なくともバーナヘッド322を鍛造ダイ310の頂部分312と底部分314との間の中間の位置に入り且つ該位置から出るよう使用可能な形態とされた手動又は自動式起動アーム339を備えることもできる。
【0039】
[0057] 1つの非限定的な実施の形態において、
図8及び
図9を参照すると、鍛造ダイの加熱装置320は、色々な形態を有する鍛造ダイ310、310´と共に使用可能な形態とすることができる。
図8に示したように、鍛造ダイの加熱装置320は、平坦な鍛造ダイ310と共に使用可能な形態とすることができる。その他の非限定的な実施の形態において、
図9を参照すると、鍛造ダイの加熱装置320は、例えば、V字形の鍛造ダイ310´と共に使用可能な形態とすることができる。該V字形の鍛造ダイ310´は、第一の鍛造面316´の第一のV字形の領域340と、第二の鍛造面318´の第二のV字形の領域340´とを備えることができる。かかる実施の形態において、
図9を参照すると、炎ポート326、326´にてそれぞれ発生された炎329、329´は、例えば、V字形の領域340、340´の側壁342、342´の全て又は1つの領域と衝突させ、且つ(又は)これらに対し十分に熱を伝達するのに十分な長さとすることができる。特定の非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置320により発生された炎329、329´は、例えば、平坦な鍛造ダイ310(
図8)と共に使用される場合よりも、V字形の鍛造ダイ310´(
図9)と共に使用し得るようにされたときの方が長いようにすることができる。かかる場合、混合トーチ(図示せず)は、平坦な鍛造ダイ310を予熱する場合よりもV字形の鍛造ダイ310´を予熱する場合の方がより高速度にて且つ選択的により高流量にて酸化性気体及び燃料の混合した供給分をバーナヘッド322に提供することができる。その他の非限定的な実施の形態において、炎ポート326、326´の直径、円周及び(又は)形状は、例えば、V字形の鍛造ダイ310´を予熱するとき、炎ポート326、326´にてより長い炎329、329´を発生させるよう適当に調節することができる。本明細書にて図示しない特定のその他の非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置320は、任意のその他の適当な鍛造ダイの形態又は鍛造ダイの表面の形態又は向きの共に使用可能な形態とすることができる。鍛造ダイの加熱装置320は、鍛造ダイ310´の頂部分312´と底部分314´との少なくとも部分的に中間の位置に少なくともバーナヘッド322が入り且つその位置から出るように動かすべく使用可能な形態とされた手動又は自動の起動アーム339´を備えることもできる。
【0040】
[0058] 1つの非限定的な実施の形態において、
図9を参照すると、鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ380は、停電時、又は例えば、鍛造ダイ310´がバーナヘッド322により加熱されているようなときのようなその他の適当な時点にて、鍛造ダイ310´の頂部分312´が鍛造ダイ310´の底部分314´に向けて偏位するのを防止し又は少なくとも阻止する形態とすることができる。鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ380は、アーム382を備えることができ、該アームは、第一の端部分にて壁384に、又はその他の剛性な支持構造体に装着され、且つ第二の端部分にて離間器388´に装着されている。アーム382の第一の端部分は、例えば、ボルト386を介して、又はその他の適当な装着部材、又は例えば、溶接のような方法により壁に装着することができる。その他の非限定的な実施の形態において、アーム382は、例えば、壁384及び(又は)離間器388´と一体に形成することができる。何れの場合でも、アーム382は、アーム382の第一の端部分と第二の端部分との中間に配置された自在部材388を備えることができる。自在部材388は、自在部材が鍛造ダイ310´(図示したように)の頂部分312´と底部分314´を少なくとも中間の位置に配置される第一の位置と、離間器388´が鍛造ダイ310´の頂部分312´と底部分314´との中間に配置されない第二の位置との間にて離間器338´を軸線381の回りにて自在動作させるべく使用することができる。自在部材388は、手動にて起動させ又は自動的に作動するようにすることができる。鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ380は、停電時、又は例えば、鍛造ダイ310´がバーナヘッド322により加熱されているようなときのような、その他の適当な時点にて、鍛造ダイ310´がバーナヘッド322を圧縮するのを防止し又は少なくとも阻止する形態とすることができる。鍛造ダイのドリフト装置ハードストッパ380は、鍛造ダイ310´と共に使用する状態にて図示されているが、鍛造ダイのドリフト装置ハードストッパ380は、以下に開示する色々な鍛造ダイの任意のもの、又はその他の適当な鍛造ダイと共に使用することができることを理解すべきである。
【0041】
[0059] 色々な非限定的な実施の形態において、
図10及び
図11を参照すると、鍛造ダイ410用の鍛造ダイの加熱装置420は、少なくとも2つのバーナ部分432、432´から成る第一の組みのバーナ部分と、少なくとも2つのバーナ部分434、434´から成る第二の組みのバーナ部分とを含むバーナヘッド422を備えることができる。その他の非限定的な実施の形態において、バーナヘッドは、例えば、4つ以上のバーナ部分を備えることができる。色々なバーナ部分は、クロス部材435により支持することができ、該クロス部材は、選択的に、離間器438、438´と係合し、これらに装着し、又はこれらと一体に形成することができる。バーナ部分432は、バーナ部分432´に対し、且つ(又は)鍛造ダイ410の頂部分412の鍛造面416に対して動いて、バーナヘッド422の少なくとも一部分を鍛造ダイ410の鍛造面416の向きに順応させることができる。バーナヘッド422の部分を鍛造面416の向きに順応させることにより、バーナヘッド422に配置された炎ポート426は、例えば、鍛造面416に順応させ、炎429が鍛造面416に衝突するようにすることができる。バーナ部分432は、操作者が手動にて、又は例えば、空気圧アクチュエータのようなアクチュエータを使用することを介して動かすことができる。その他のバーナ部分432´、434、434´は、また、同様の仕方にて動かすこともできる。かかる1つの実施の形態において、バーナヘッド422のバーナ部分432、432´、434、434´は、バーナ部分432、432´、434、434´の複数の炎ポート426又は426´の向きを、鍛造ダイ410の鍛造面416又は418の一部分の向きに順応するよう動かすことができる。色々な非限定的な実施の形態において、バーナ部分432、432´、434、及び434´は、バーナ部分432、432´、434、及び434´の複数の炎ポート426、426´の向きを、例えば、平坦な鍛造ダイ410(
図10参照)又はV字形の鍛造ダイ410´(
図11参照)の鍛造面416、418の一部分の向きに順応するよう動かすことができる。
【0042】
[0060] 上述したものと同様に、
図11を参照すると、V字形の鍛造ダイ410´は、第一の鍛造面416´を有する頂部分412´と、第二の鍛造面418´を有する底部分414´とを備えることができる。第一の鍛造面416´及び第二の鍛造面418´は、V字形の領域440、440´をそれぞれ備えることができる。該V字形の領域440は、側壁442を備えることができ、また、同様に、該V字形の領域440´は、側壁442´を備えることができる。バーナ部分432、432´、434及び434´が動くのを許容することにより、鍛造ダイの加熱装置420は、V字形部分440、440´の鍛造面416、418及び(又は)側壁442、442´を均一に、又は実質的に均一に予熱する向きの形態とすることができる。鍛造ダイの加熱装置420は、また、離間器438及び(又は)離間器438´を備え、又は、これらの離間器と共に使用することもできる。非限定的な実施の形態における色々な離間器の機能について説明するが、簡略化のため、繰り返して説明はしない。
図10及び
図11を参照すると、鍛造ダイの加熱装置420は、少なくとも1つのバーナヘッド422を動かして、鍛造ダイ410又は410の頂部分412又は412´と底部分414、414´との中間の位置に入り且つこの位置から出るようにする形態とされた手動又は自動起動アーム439又は439´を備えることもできる。
【0043】
[0061] 特定の非限定的な実施の形態において、
図10を参照すると、鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ480は、停電時、又は例えば、鍛造ダイ410が加熱されているようなときのような、その他の適当な時点にて、鍛造ダイ410の頂部分412が鍛造ダイ410の底部分414に向けて偏位するのを防止し又は少なくとも阻止する形態とすることができる。鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ480は、離間器438、438´に関して図示されているが、離間器438、438´又は鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ480の何れかを独立的に使用して、同一の又は同様の機能(すなわち、バーナヘッド422が鍛造ダイ410の頂部分412と底部分414との間にて圧縮されるのを防止し、又は少なくとも阻止する機能)を果たすようにすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイ410の頂部分412は、支え材490(その一部のみを図示)に装着し、又は該支え材490と一体に形成することができる。該支え材490は、鍛造ダイ410の頂部分412の側壁492から伸び、また、取り外し可能な離間器496の一部分と係合する形態とされた面494を含むことができる。鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ480は、第一の端部分にて壁484又はその他の剛性な支持構造体に装着され、且つ第二の端部分にて取り外し可能な離間器496と除去可能に係合する形態とされたアーム482を備えることができる。アーム482の第一の端部分は、例えば、ボルト498を使用して又は任意のその他の適当な装着部材により又は例えば、溶接のような方法により壁484に装着することができる。1つの非限定的な実施の形態において、アーム482は、例えば、壁484と一体に形成することができる。その何れの場合でも、取り外し可能な離間器496は、支え材490の面494とアーム482の第二の端部分との中間の位置に手動にて又は自動的に配置することができる。取り外し可能な離間器496は、停電時及び(又は)鍛造ダイ410の加熱時、面494とアーム482の第二の端部分との少なくとも部分的に中間の位置に配置し、鍛造ダイ410がバーナヘッド422を圧縮するのを防止し又は少なくとも阻止することができる。鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ380は、鍛造ダイ410と共に使用するものとして図示されているが、鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ480は、本明細書に開示した任意の鍛造ダイ又はその他の適当な鍛造ダイと共に使用可能であることを理解すべきである。
【0044】
[0062] 1つの非限定的な実施の形態において、
図12を参照すると、鍛造ダイ用の鍛造ダイの加熱装置520は、第一の部分532と、第二の部分534とを有するバーナヘッド522を備えることができる。該第一の部分532は、例えば、ピボット又はヒンジのような可動部材538により第二の部分534と接続し、第一及び第二の部分532、534間の相対的な動きを許容することができる。可動部材538は、例えば、ブラケット539を介して又は任意のその他の適当な装着部材を使用することを通じて第一の部分532及び第二の部分534に個別に装着することができる。その他の非限定的な実施の形態において、該可動部材538は、バーナヘッド522の第一の部分532及び(又は)第二の部分534と一体に形成し又はこれらの部分に固定状態に装着することができる。その何れの場合でも、第一の部分532は、可動部材538の回りにて第二の部分534に対し且つ(又は)鍛造ダイの鍛造面に対して動かすことができ、且つ(又は)第二の部分534は、鍛造ダイの第一の部分532に対し、且つ(又は)鍛造面に対して動かすことができる。かかるバーナヘッド522の許容された動きは、バーナヘッド522の炎ポート526、526´が鍛造ダイの鍛造面の一部分の向き又は形態に順応するのを許容し、炎ポート526、526´にて炎529、529´が提供されたとき、鍛造面を均一に又は実質的に均一に予熱することができるようにする。
【0045】
[0063] 1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置520は、第一の部分532を支持する部材554と、第二の部分534を支持する部材554´とを備えることができる。部材554は、回動可能な要素560を介して第一の部分532に可動に装着することができ、また同様に、部材554´は、回動可能な要素560´を介して第二の部分534に可動に装着することができる。かかる装着は、第一の部分532が部材554及び(又は)可動部材538に対して動くのを許容し、また、第二の部分534が部材554´及び(又は)可動部材538に対して動くのを許容することができる。かかる動きは、例えば鍛造ダイの加熱装置520の操作者が手動にて行うことができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置520は、当業者に既知の任意の適当な係止機構を使用して鍛造ダイの鍛造面に順応させた後、所要位置に係止することができる。
【0046】
[0064] 1つの非限定的な実施の形態において、
図13を参照すると、鍛造ダイの加熱装置520´は、バーナヘッド522の第一の部分532と作用可能に係合して第一の部分532を可動部材538の回りにて且つ(又は)回動可能な要素560の回りにて動かす形態とされたアクチュエータ550を備えることができる。
図13の図示した一例としての実施の形態において、アクチュエータ550の第一の端部552は、バーナヘッド522´の第一の部分532を支持する部材554に装着し又は該部材と共に形成することができ、また、アクチュエータ550の第二の端部556は、ブラケット及び回動部材558を介してバーナヘッド522´の第一の部分532に装着し又は該第一の部分と共に形成することができる。アクチュエータ550は、部材554の側壁553に対して任意の適当な角度にて伸びることができる。部材554は、回動可能な要素560を介してバーナヘッド522´の第一の部分532に可動に装着することもできる。ブラケット及びピボット部材558及び回動可能な要素560は、第一の部分532が可動部材538、部材554及び(又は)バーナヘッド522´の第二の部分534に対して動くのを許容することができる。勿論、バーナヘッド522´の第一の部分532及び第二の部分534の双方を動くことができるアクチュエータを提供することもできる。
【0047】
[0065] 1つの非限定的な実施の形態において、
図13を更に参照すると、バーナヘッド522´の第一の部分532と同様の仕方にてバーナヘッド522´の第二の部分534を動かす選択的な第二のアクチュエータ550´を設けることもできる。より特定的には、アクチュエータ550´の第一の端部552´をバーナヘッド522´の第二の部分534を支持する部材554´に装着することができ、アクチュエータ550´の第二の端部556´をブラケット及びピボット部材558´を介してバーナヘッド522´の第二の部分534に装着することができる。上述したアクチュエータ550と同様に、アクチュエータ550´は、部材554´の側壁553´に対して任意の適当な角度にて伸びることができる。また、部材554´は、回動可能な要素560´を介してバーナヘッド522´の第二の部分534に可動に装着することができる。その結果、アクチュエータ550、550´は、バーナヘッド522´の第一及び第二の部分532、534を互いに対し且つ(又は)鍛造ダイの鍛造面に対して動かすことができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置520´の色々な可動の又は回動可能な構成要素は、潤滑剤不要、高温抵抗型とし、且つバーナヘッド522´に近接して作動可能な設計とすることができる。
【0048】
[0066] 1つの非限定的な実施の形態において、
図14を参照すると、アクチュエータ550、550´は、鍛造ダイの加熱装置520´´と共に使用することができる。鍛造ダイの加熱装置520´´は、互いに独立的な(すなわち可動部材538のような可動部材によって接続されていない)第一の部分532´´と、第二の部分534´´とを有するバーナヘッド522´´を備えることができる。色々な環境にて、第一及び第二の部分532´´、534´´は、互いに独立的とし、第一及び第二の部分532´´、534´´が互いの回りにて且つ(又は)鍛造ダイの鍛造面に対してより大きい程度動くのを許容することが望ましいであろう。換言すれば、第一及び第二の部分532´´、534´´を接続しないことにより、鍛造ダイの加熱装置520´´を使用する操作者は、鍛造ダイの加熱装置520´´の第一及び第二の部分532´´、534´´を任意の適当な形態及び(又は)向きとなる形態とすることができる。
【0049】
[0067] 1つの非限定的な実施の形態において、
図13及び
図14を参照すると、アクチュエータ550、550´は、圧縮空気式、機械式、電気式、液圧式、空圧式及び(又は)高温度環境にて使用可能な形態の任意のその他の適当な型式のアクチュエータから成るものとすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、アクチュエータ550、550´は、圧縮空気作動型ピストン562、562´を備えることができ、これらピストンは、ハウジング564、564´から伸び且つ後退し、第一の部分532又は532´´及び第二の部分534又は534´´を互いに、且つ(又は)鍛造ダイの鍛造面に対して動かすことができる。1つの非限定的な実施の形態において、ピストン562は、矢印「E」で示した方向に向けて動くことができ、また、ピストン562´は、例えば、矢印「F」で示した方向に向けて動くことができる。その他の色々な非限定的な実施の形態において、本明細書にて説明した鍛造ダイの加熱装置と共に、任意の適当な数、形態又は型式のアクチュエータを提供し又は該装置と共に使用することができる。1つの非限定的な実施の形態において、色々なアクチュエータは、バーナヘッドの少なくとも一部分を少なくとも第一の形態と第二の形態との間にて動かし、バーナヘッドの炎ポートを鍛造ダイの色々な鍛造面の1つのの向きに少なくとも部分的に順応させることができる。
【0050】
[0068] 1つの非限定的な実施の形態において、色々な炎ポートに供給される酸化性気体及び燃料の混合した供給分は、例えば、空気吸引燃料及び(又は)任意のその他の適当な酸化性気体及び(又は)燃料から少なくとも部分的に成るものとすることができる。酸化性気体を酸化性気体と燃料の混合した供給分にて提供し、燃料の燃焼を促進することができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの鍛造面のより迅速な及び(又は)高温度の予熱を実現することが望ましいことがある。かかる1つの実施の形態において、酸化性気体の供給分は、主として又は実質的に酸素とし、燃料の供給分は、例えば、アセチレン、プロピレン、液化石油ガス(LPG)、プロパン、天然ガス、水素及びMAPPガス(メチルアセチレンとプロパジエンの安定化混合体)のような、酸素の存在下にて燃焼することができる任意の適当な燃料とすることができる。かかる燃料を主として又は実質的に酸素から成る酸化性気体にて燃焼させることにより、酸化性気体のような雰囲気空気を使用して燃料を燃焼させる場合に比して、鍛造ダイの鍛造面のより迅速で且つ高温度の加熱を実現することができる。雰囲気空気は、僅か約21体積率の酸素から成ることを考えれば、燃料の燃焼を促進するため、酸化性気体として空気を使用する予熱技術は、予熱に必要な時間を増し、また、予熱を通じて実現される鍛造面の温度を下げることになる。
酸素及び燃料の混合気(本明細書にて「酸素燃料」と称する)とから成る混合した供給分を使用することにより、本発明の色々な非限定的な鍛造ダイの加熱装置及び方法は、鍛造ダイの鍛造面の全領域又は一領域を比較的迅速に(例えば、5から10分)予熱し、例えば、377.11℃(700゜F)から1093.3℃(2000゜F)の範囲の温度にすることができる。かかる温度は、特定の従来の鍛造ダイの予熱技術にて実現される温度より著しく高い。更に、酸素燃料の使用は、鍛造ダイ及び(又は)鍛造ダイの鍛造面を要求される温度まで予熱するのに必要な時間を著しく短縮し、また、より高い温度の予熱を実現し、これにより加熱した加工物と鍛造面との間の温度差を解消し、又は少なくとも最小限にすることができる。
【0051】
[0069] 1つの非限定的な実施の形態において、本発明は、一部分、鍛造ダイ又は鍛造ダイの鍛造面の少なくとも1つの領域を加熱する方法に関するものである。該方法は、少なくとも2つの炎ポートを有するバーナヘッドを鍛造ダイの鍛造面の少なくとも1つの領域に近接する位置に配置するステップと、例えば、酸素燃料のような燃料及び酸化性気体を少なくとも2つの炎ポートに供給するステップとを備えることができる。次に、酸素燃料は、少なくとも2つの炎ポートにて燃焼させ、例えば、少なくとも2つの炎ポートの各々にて酸素燃料の炎のような炎を発生させることができる。次に、少なくとも2つの炎を鍛造ダイの鍛造面の少なくとも1つのに衝突させ、鍛造ダイの鍛造面の1つのを均一に又は実質的に均一に加熱することができる。
【0052】
[0070] 1つの非限定的な実施の形態において、該方法は、少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分を備えるバーナヘッドを使用するステップを備えることができる。該方法は、第一の部分及び第二の部分の少なくとも一方を鍛造ダイの鍛造面に対して動かすステップを更に備えることができる。従って、少なくとも第一の組みの炎ポートの向きは、鍛造ダイの鍛造面の1つのの向きに少なくとも部分的に順応させることができる。その他の非限定的な実施の形態において、該方法は、少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分とを備えるバーナヘッドを使用するステップを備えることができる。該方法は、バーナヘッドと作用可能に係合したアクチュエータを使用して、バーナヘッドを第一の形態から鍛造面の第二の鍛造面に対する第二の形態まで動かすステップを更に備えることができる。従って、少なくとも第一の組みの炎ポートの向きは、鍛造ダイの鍛造面の1つのの向きに少なくとも部分的に順応させることができる。該方法は、第一の鍛造面と、第二の鍛造面とを有する鍛造ダイを使用するステップと、鍛造面の1つのを加熱する間、第一の鍛造面と第二の鍛造面との間の中間にバーナヘッドを配置するステップとを更に備えることができる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッドは、少なくとも2つの炎を鍛造面の1つのに衝突させる前、鍛造ダイの鍛造面の1つの領域から12.7mm(0.5インチ)から203mm(8インチ)の距離、25.4mm(1インチ)から152mm(6インチ)の距離又は38.1mm(1.5インチ)から76.2mm(3インチ)の距離に配置することができる。色々な非限定的な実施の形態において、炎が衝突する間、バーナヘッドを鍛造ダイの鍛造面の1つの領域に対して平行に又は実質的に平行に配置することができる。色々なその他の非限定的な実施の形態において、バーナヘッドは、鍛造面の1つの領域に相応し且つ(又は)実質的に同一の1つの領域を有する面を備えることができる。
【0053】
[0071] 1つの非限定的な実施の形態において、該方法は、鍛造ダイの少なくとも一部分の温度を監視するステップと、その監視に基づいて、例えば、酸素−燃料の炎のような、少なくとも2つの炎を鍛造ダイの鍛造面に間欠的に衝突させ、鍛造面及び(又は)鍛造ダイの少なくとも部分の温度を少なくとも最小の所望の温度に調節するステップとを備えることができる。かかる非限定的な実施の形態において、熱電対、サーモパイル、光ファイバ赤外線センサ、熱流センサ、及び(又は)熱エネルギを電気エネルギに変換するのに適したその他の装置(以下、共に、「温度センサ」と称する)を例えば、鍛造ダイの内部、鍛造ダイの周囲、鍛造ダイの表面上、バーナヘッドの炎部分内に配置し、鍛造ダイの予熱過程中、鍛造ダイの加熱装置の操作者が鍛造ダイの鍛造面の温度に関するフィードバックを受け取ることができるようにする。1つの非限定的な実施の形態において、温度センサは、例えば、426.67−1648.9℃(800−3000゜F)の範囲の温度を検出するような定格とすることができる。例えば、熱電対のような、適当な温度センサは、容易に商業的に入手可能であり、このため本明細書にて更に説明はしない。
【0054】
[0072] 本発明による特定の実施の形態にて使用できる温度センサの配置に関する一例としての実施の形態は、
図15に図示されている。図示したように、数字1−n(ここで、nは適当な整数である)にて示した2つ以上の温度センサを例えば、鍛造ダイの頂部分612に且つ(又はその内部に)配置することができる。温度センサ670は、頂部分612に穴を開け、次に、温度センサ670を例えば、その穴に挿入することにより頂部分612内に配置することができる。勿論、同様の温度センサ又はその他の型式の温度センサを鍛造ダイの底部分(図示せず)に且つ(又は)その内部に、又はその他の部分に配置することができる。温度センサ1−nの位置は、鍛造ダイの頂部分612及び(又は)頂部分612の鍛造面616の絶対値、差又は勾配であるかどうかを問わず、温度又は温度範囲を正確に監視することを許容することができる。温度センサ1−nを使用して、例えば、酸素−燃料のような特定の燃料を使用するとき、鍛造ダイの加熱量を検定することもできる。当業者は、温度センサ670を頂部分612(及び(又は)底部分)内に、且つ(又は)頂部分612(及び(又は)底部分)の鍛造面616付近にて、任意の適当な位置、配置及び(又は)向きに配置することが可能であることが理解されよう。
【0055】
[0073] 1つの非限定的な実施の形態において、
図2、
図15及び
図16を参照すると、鍛造ダイの少なくとも一部分及び(又は)鍛造ダイの鍛造面616の温度制御のため、閉ループオン/オフ炎衝突システムを設けることができる。鍛造ダイの一部分及び(又は)鍛造面616の温度T2を示す温度センサ670からの電気エネルギ(例えば、電圧又は電流)の出力信号を例えば、プログラマブル論理コントローラ(PLC)又はその他の適当な論理コントローラのような、論理コントローラ672にて受信することができる。該論理コントローラ672は、温度T2に比例した、温度センサ670から受信した電気エネルギをフィードバック制御に適した電気信号に変換する。例えば、1つの非限定的な実施の形態において、論理コントローラ672は、温度センサ670からの電気エネルギを常閉電磁弁674又はその他の適当な別の弁を制御するのに適した一連のパルス又はその他の信号に変換し、電磁弁674の開放及び閉塞を制御する。色々な非限定的な実施の形態において、電磁弁674は、導管31(又はその他の導管)内に配置し、混合トーチ24内の酸化性気体及び燃料の混合した供給分とバーナヘッド22(
図2参照)との中間の位置に該電磁弁が配置されるようにすることができる。その他の非限定的な実施の形態において、酸化性気体及び(又は)燃料を例えば、混合トーチ24に供給する管又は導管(図示せず)の各々に電磁弁を配置することができる。何れの場合でも、電磁弁674は、論理コントローラ672により出力された一連のパルス又は信号に基づいて開放し又は閉塞することができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの鍛造面616及び(又は)その部分の温度が所定の要求された温度又は要求された温度範囲内又はそれ以上であるとき、論理コントローラ672は、電磁弁674を閉じた位置に維持し、酸化性気体及び燃料の混合した供給分がバーナヘッド22に流れて燃焼するのを防止する。更に、1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの鍛造面616及び(又は)その部分の温度が所定の要求された温度又は要求された温度範囲より低いとき、論理コントローラ672は、パルス又は信号を出力することができ、これらのパルス又は信号は、電磁弁674を開き、このため、酸化性気体及び燃料の混合した供給分がバーナヘッド22に流れて燃焼するのを可能にする。1つの非限定的な実施の形態において、当業者に既知であるように、論理コントローラ672に代えて、閉ループオン/オフ炎衝突システムにて比例・積分・微分(「PID」)コントローラ(図示せず)を使用することができる。該PIDコントローラを使用すれば、電磁弁674の開放及び(又は)閉塞を制御し、鍛造ダイの鍛造面616及び(又は)その他の部分を少なくとも間欠的に加熱して所定の要求された温度又は所定の要求された温度範囲にすることができる。色々な非限定的な実施の形態において、また、勿論、鍛造ダイの材料組成に依存して、例えば、酸素−燃料を使用するとき、371.11(700)と1093.3℃(2000゜F)の間の温度を維持することができる。
【0056】
[0074] 1つの非限定的な実施の形態において、
図16を参照すると、バーナヘッド22の炎ポートから伸びる炎内に又はそれに近接して光ファイバ赤外線温度計676、センサ又はその他の適当な温度感知装置(共に、本明細書にて、「温度センサ」と称する)を配置し、バーナヘッド22及び炎の温度T1、及び(又は)鍛造面616の温度を測定することができる。その他の非限定的な実施の形態において、バーナヘッド22の炎ポートから伸び又は該炎ポート内に配置された2つ以上の炎内に2つ以上の温度センサ676を設けることができる。適当な温度センサは、例えば、マイクロン(Mikron)、アメテック(Ametek)、又はオメガインスツルメンツ(Omega Instruments)から商業的に入手可能である。かかる温度センサは、例えば、炎又は鍛造面の熱エネルギに比例する電気信号を提供することができる。1つの非限定的な実施の形態において、上述した閉ループオン/オフ炎衝突システム内に温度センサ676を含め、操作者に対し炎の温度、及び(又は)鍛造面の温度T1のフィードバックを提供することができる。1つの非限定的な実施の形態において、例えば、液晶ディスプレイのようなディスプレイ678上に炎の温度及び(又は)鍛造面の温度T1のフィードバックを表示することができる。当業者は、温度センサの電気エネルギ出力は、ディスプレイ678内に設けられた回路により直接、読み取ることができることが理解されよう。本発明の1つの非限定的な実施の形態に関して、閉ループオン/オフ炎衝突システムを説明したが、このシステムは、各非限定的な実施の形態又はその他の色々な実施の形態と共に使用可能であることを理解すべきである。
【0057】
[0075] 1つの非限定的な実施の形態において、
図17を参照すると、鍛造ダイの加熱装置のバーナヘッド722の炎ポート726内に、2つ以上の光ファイバ赤外線温度計、センサ又はその他の温度感知装置(共に、「温度センサ701´´」と称する)を配置することができる。バーナヘッド722は、本明細書にて説明した色々なバーナヘッドと同様のものとすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの頂部分712の鍛造面716に近接してバーナヘッド722を配置し、炎ポート722から放出された炎729が鍛造面716に衝突するようにすることができる。温度センサ701は、鍛造面716の熱エネルギを感知し、且つその熱エネルギを電気エネルギに変換することができる。
【0058】
[0076] 鍛造ダイの頂部分712上に、且つ(又は)その内部に、また、鍛造面716に近接して光温度センサ770(標識番号1−3)を配置し、頂部分712の1つの領域の温度を測定することができる。勿論、鍛造ダイの底部分(図示せず)又はその他の部分に且つ(又は)その内部に同様の温度センサ、又はその他の型式の温度センサを配置することができる。温度センサ770は、上述した温度センサ670と同一又は同様のものとすることができ、このため、簡略化のため、
図17に関し詳細には説明しない。
【0059】
[0077] 1つの非限定的な実施の形態において、
図18を参照すると、鍛造ダイの少なくとも1つの領域及び(又は)その鍛造面の少なくとも1つの領域及び(又は)その鍛造面716の温度制御のため、異なる閉ループオン/オフ炎衝突システムを設けることができる。1つの非限定的な実施の形態において、温度センサ701は、鍛造ダイ802の鍛造面716の熱エネルギを読み取り、且つ鍛造面716の温度を示す電気エネルギ(すなわち、電圧又は電流)を論理コントローラ804に出力することができる。論理コントローラ804は、例えば、プログラマブル論理コントローラ(PLC)又はその他の適当な論理コントローラとし、且つ例えば、液晶ディスプレイのようなディスプレイ806と関係させ、鍛造ダイの加熱装置の操作者に対し鍛造面716の温度のフィードバックを提供することができる。該ディスプレイ806は、温度センサ701により供給された熱エネルギを解釈し、且つ鍛造面の温度を示す出力をディスプレイする適宜な回路を含むことができる。1つの非限定的な実施の形態において、論理コントローラ804は、温度センサ701から受け取った熱エネルギをディスプレイ806に出力するフォーマットに変換することができる。論理コントローラ804は、また、温度センサ701から受け取った電気エネルギを解釈し、且つその電気エネルギを2つ以上の電磁弁808又はその他の適当な弁を制御する(すなわち、開放及び(又は)閉じる)のに適した一連のパルス又はその他の信号に変換し、特定の時点にて混合トーチ824内に供給される酸化性気体及び燃料の量を制御することもできる。酸化性気体810の供給分と混合トーチ824との間、及び燃料812の供給分と混合トーチ824との間の管に電磁弁808を配置することができる。混合トーチ824内に供給される酸化性気体及び燃料の量は、鍛造面716の温度に比例したものとすることができる。換言すれば、混合トーチ824内に供給される酸化性気体及び燃料の量は、鍛造面716の温度と所定の要求される温度との差、又は鍛造面716の所定の要求された温度範囲に基づくものとすることができる。従って、鍛造面716の温度が所定の要求された温度又は所定の要求された温度範囲よりも低い場合、論理コントローラ804からのパルス又はその他の信号が電磁弁に対し、開放し、部分的に開放し又は開放したままであるように命令するとき、酸化性気体及び燃料を混合トーチ824内に供給することができる。鍛造面716の温度が所定の要求された温度又は所定の要求された温度範囲よりも高い場合、論理コントローラ804からのパルス又は信号が電磁弁808に対し閉じ、部分的に閉じ又は閉じたままであるように命令するとき、酸化性気体及び燃料が混合トーチ824内に供給されないようにする。本発明を検討するならば、当業者は、鍛造面716の温度を所定の要求された温度、又は所定の要求された温度範囲に保つよう、論理コントローラ804から色々なパルス又はその他の信号を受信した後、電磁弁808が開放し且つ(又は)閉じるとき、色々な量の酸化性気体及び燃料を混合トーチ824内に間欠的に供給することができることを理解すべきである。
【0060】
[0078] 別の非限定的な実施の形態において、当業者に既知であるように、論理コントローラ804に代えて、閉ループオン/オフ炎衝突システム内にて比例・積分・微分(「PID」)コントローラ(図示せず)を使用することができる。PIDコントローラを使用して論理コントローラ804と同様の仕方にて電磁弁808の開放及び(又は)閉塞を制御することができる。色々な非限定的な実施の形態において、また、勿論、鍛造ダイ及び(又は)バーナヘッド822の材料の組成に依存して、例えば、酸素−燃料を使用するとき、371.11(700)と1093.3℃(2000゜F)の間の温度を維持することができる。
【0061】
[0079] 1つの非限定的な実施の形態において、酸化性気体及び燃料を流量調整弁814内に供給することができる。流量調整弁814は、流量調整弁814を通る酸化性気体及び燃料の流量及び圧力をそれぞれ監視する流量計816と、圧力計818とを含むことができる。流量調整弁814は、論理コントローラ804から受け取ったパルス又は信号に基づいて開放し且つ閉じる形態とされた電磁弁808を含むことができる。電磁弁808が開放し又は部分的に開放している場合、酸化性気体及び燃料を流量調整弁814を通して供給することができ、また、電磁弁808が閉じている場合、酸化性気体及び燃料が流量調整弁814を通って流れることを許容しない。従って、論理コントローラ804は、電磁弁808にパルス又は信号を送って、電磁弁808を開放し、且つ(又は)閉じ、また、酸化性気体及び燃料が流量調整弁814を通って流れるのを間欠的に許容する。勿論、酸化性気体の流量と燃料の流量の比は、十分に燃焼するのに適した任意の適宜な比でよい。
【0062】
[0080] 1つの非限定的な実施の形態において、
図18を参照すると、酸化性気体及び燃料が流量調整弁814から出たならば、これらは、混合トーチ824に入り、酸化性気体を燃料と混合させ、次に、バーナヘッド822内に、又はバーナヘッド822内のマニホルド内に供給し、燃焼させることができる。酸化性気体及び燃料の混合体がバーナヘッド822内に、又はバーナヘッド822内のマニホルド内に供給されたとき、論理コントローラ804から受け取ったパルス又は信号を介してパイロット着火装置820を作動させ、酸化性気体と燃料の混合した供給分を着火することができる。
【0063】
[0081] 上述したように、例えば、液体、蒸気及び(又は)気体を使用してバーナヘッド822を冷却することができる。1つの非限定的な実施の形態において、施設からの水826をバーナヘッド822内に供給し、バーナヘッド822を通って流し、バーナヘッド822の金属部分から熱を吸収することによりバーナヘッド822を冷却し、次に、バーナヘッド822から流れ出て、水処理施設又は廃水ピット828又はその他の適当な廃水領域に入るようにすることができる。バーナヘッド822と水処理施設又は廃水ピット828との間の廃水管内に温度センサ830を設け、廃水の温度を追跡することができる。廃水の温度は、幾つかの場合、操作者に対し、バーナヘッド822が過熱しつつあることを表示することができる。1つの非限定的な実施の形態において、廃水の温度は、通常、例えば、廃水の流量に依存して雰囲気温度以上及び(又は)15.554℃(60゜F)から32.22℃(90゜F)の温度になるようにすることができる。廃水の温度が例えば、43.332℃(110゜F)に達した場合、このことは、バーナヘッド822が過熱しつつあり、運転停止するか、又はより多量の冷却水をバーナヘッド822に供給しなければならないことを示す。その他の非限定的な実施の形態において、温度センサ830が例えば、約43.332℃(約110゜F)の廃水の温度を検知した場合、バーナヘッド822は、自動的に運転停止するか、又はより多量の冷却水をバーナヘッド822に自動的に供給することができる。当業者は、温度センサ830は廃水の熱エネルギを読み取り、且つその熱エネルギを電気エネルギに変換することができることを理解すべきである。次に、その電気エネルギをディスプレイ806に提供することができる。上述したように、ディスプレイ806は、電気エネルギを解釈し、且つ廃水の温度を表示する測定値を提供する適当な回路を含むことができる。
【0064】
[0082] 1つの非限定的な実施の形態において、
図19を参照すると、鍛造ダイの少なくとも一部分910の鍛造面916の温度を監視するシステムが提供される。かかる非限定的な実施の形態において、鍛造面916の方を向いていないバーナヘッド922の面918から離れた距離に2つ以上の赤外線温度計(以下、「IR温度計」と称する)914を設けることができる。該2つ以上のIR温度計914は、バーナヘッド922の面918から、例えば、25.4mm(1インチ)から305mm(12インチ)の距離に又はこれと代替的に、50.8mm(2インチ)から102mm(4インチ)の距離に配置することができる。バーナヘッド922に2つ以上の開口920を形成し、IR温度計914がビーム919を発しバーナヘッド922を通して鍛造面916の各種の性質を検知することができるようにする。1つの非限定的な実施の形態において、開口920は、例えば、適当なドリルビット使用してバーナヘッド922に穿孔された6.35mm(1/4インチ)穴とすることができる。その他の非限定的な実施の形態において、開口920は、任意のその他の寸法を有するものとしてもよい。何れの場合でも、開口920は、加熱した鍛造面916からのIR光線をバーナヘッド922の非炎側から検知し、鍛造面916の温度を監視し、且つ温度を制御することを可能にするのに十分な寸法とすることができる。該2つ以上の開口920は、バーナヘッド922を通って流れる水、酸化性気体及び燃料の混合体の流れを妨害することはなく、それは、開口920は、例えば、隣接する炎ポートの間に配置することができるからである。IR温度計914は、例えば、論理コントローラ804のような論理コントローラと電気的に接続することができる。1つの非限定的な実施の形態において、例えば、
図18の温度センサ701に代えて、IR温度計914を使用することができる。
【0065】
[0083] 1つの非限定的な実施の形態において、2つ以上のIR温度計914は、外装し又は遮蔽して、例えば、2つ以上のIR温度計914の電子部品及び光学素子(すなわち、レンズ)のような、熱に敏感な領域をバーナヘッド922を取り囲む高温度の空気から及び(又は)バーナヘッド922及び(又は)鍛造面916により放射された熱から保護することができる。特定の非限定的な実施の形態において、2つ以上の開口920を通って流れる高温のガスに露出されることにより、特に、2つ以上のIR温度計914の電子部品及び光学素子の潜在的な熱的劣化のため、例えば、75フィート立方/時間のブロアのような小型のブロア921を使用して、高温の気体を2つ以上のIR温度計914から偏向させることができる。ブロア921は、例えば、
図19の矢印で示したように、例えば、面918に沿って又は実質的に該面に沿った方向に空気の流れを提供するよう配置することができる。鍛造面916の温度監視及び温度制御は、炎929を通してのIR温度計による検知、又は時間設定した炎パルスサイクルの間、バーナの不作動サイクル中、IR温度計による検知を通じて可能である。炎929を通して鍛造面916の温度を検知することは、リアルタイムのオンオフ設定点制御を可能にする一方、炎パルスの休止を通して検知することは、炎の検知技術を使用する場合よりも、長い加熱サイクルにてより基本的なオンオフ設定点の制御を可能にする。
【0066】
[0084] 上述したように、1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイのドリフト装置安全ハードストッパ又は離間器を使用して、鍛造ダイの頂部分が鍛造ダイの加熱装置の一部分内に下方に偏位し又は押し込まれるのを防止し、阻止し又は少なくとも最小にし、また、施設にて電力の停止中、鍛造ダイの頂部分と底部分との間にて鍛造ダイの加熱装置の一部分が圧縮され又は損傷されるのを防止し、阻止し又は少なくとも最小にすることができる。鍛造ダイのドリフトハードストッパ又は離間器、並びに鍛造ダイの加熱装置を例えば、圧縮空気式自動作動アームのような、自動作動アームに装着し、且つ(又は)作用可能に係合することができ、該アームは、簡単なスイッチ盤、ソフトウェアスイッチ及び(又は)任意のその他の適当な装置を使用することにより操作者にて制御することができる。スイッチの「オン」位置は、鍛造ダイの頂部分及び底部分を予熱する、部分的に閉じた又は実質的に閉じた位置に動かすことにより鍛造ダイを「予熱モード」に設定することができる。次に、鍛造ダイの加熱装置及び鍛造ダイのドリフトハードストッパ又は離間器を、鍛造ダイの頂部分及び底部分との間の少なくとも部分的に中間の位置に動かすことができ、バーナヘッドの炎ポート内の炎は、火花プラグ、パイロット着火装置、パイロットランプ着火装置及び(又は)任意のその他の適当な着火装置を使用して着火することができる。次に、鍛造ダイの加熱装置を使用して、鍛造ダイ、又はその領域を所定の要求された、又は望ましい温度に、又は所定の要求された又は望ましい温度範囲に維持することができる。スイッチの「オフ」位置は、バーナヘッドの炎ポート内の炎を遮蔽し且つ(又は)消火し(例えば、炎ポートに提供される酸化性気体の供給分及び燃料の供給分を無くすことにより)、また、自動作動アームを使用して、鍛造ダイの頂部分及び底部分との少なくとも部分的に中間の位置から、鍛造ダイの加熱装置が鍛造ダイから分離する位置まで鍛造ダイの加熱装置を退却させることができる。次に、鍛造ダイを、通常の「鍛造」モードに設定することができる。当業者に明らかであるように、手動にて又は例えば、その他の型式の自動作動方法により、鍛造ダイの加熱装置を鍛造ダイの頂部分と底部分との中間の位置に配置し、且つその位置から除去することができる。
【0067】
[0085] 1つの非限定的な実施の形態において、
図20を参照すると、鍛造ダイ装置1000が示されている。該鍛造ダイ1000は、頂部分1012と、底部分1014とを含む鍛造ダイ1010を備えている。頂部分1012及び底部分1014の各々は、加工物(図示せず)を鍛造すべく使用できる形態とされた鍛造面1016を含む。1つの非限定的な実施の形態において、頂部分1012は、支え材1024に装着し又は該支え材1024と一体に形成することができる。支え材1024は、クロスヘッド1025に装着することができる。鍛造ダイ1010の頂部分1012、支え材1024及びクロスヘッド1025は、鍛造ダイ1010の固定した底部分1014に対して可動であり、可動の頂部分1012と固定の底部分1014との中間にて加工物を鍛造することができるようにする。鍛造ダイ装置1000は、また、鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム1018を備えることもできる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム1018は、例えば、鍛造面1016が予熱されているときのような不適当な時点にて鍛造ダイ1010の頂部分1012が鍛造ダイ1010の底部分1014に向けて偏位するのを防止し又は少なくとも阻止する形態とすることができる。
【0068】
[0086] 1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム1018は、アーム1028の第一の端部に装着された離間器1026を備えることができる。アームの第二の端部は、鍛造ダイ装置1000の一部分に回動可能に装着し、アーム1028が鍛造ダイ装置1000に対して回動し、離間器1026が鍛造ダイ装置1000に対して動くのを許容することができる。アーム1028の第一の端部と第二の端部との中間の位置にてレバー1030をアーム1028に固定状態に又は回動可能に装着することができる。レバー1030は、第一の端部にて握持ハンドル1031と、第二の端部にて係合部材1033とを備えることができる。該レバー1030及び(又は)握持ハンドル1031は、鍛造ダイ装置1000の操作者が使用して、離間器1026を第一の非係合位置(破線で示す)から第二の係合した位置(実線で示す)まで動かし、また、適当な時点にて、離間器1026を第二の係合した位置から第一の非係合位置に戻すことができる。離間器1026が第一の非係合位置にあるとき、レバー1030の係合部分1033は、鍛造ダイ装置1000の板、ブラケット又は中実部分1032と接触し、鍛造ダイ1010の頂部分1012が鍛造ダイ1010の底部分1014に向けて動くの離間器1026が防止しない、第一の非係合位置に離間器1026を保持することができる。その他の色々な非限定的な実施の形態において、アクチュエータ(図示せず)がアーム1028、レバー1030及び(又は)離間器1026と作用可能に係合して、作動させたとき、第一の非係合位置と、第二の係合した位置との間にて離間器1026を動かすことができる。
【0069】
[0087] 1つの非限定的な実施の形態において、中実部分1032は、離間器1026が第二の係合した位置にあるとき、離間器1026の一部分を受け入れる形態とされた一端1036を含むことができる。離間器1026が第二の係合した位置まで動いたとき、中実部分1032とクロスヘッド1025の一部分との中間に離間器1026を少なくとも部分的に配置し、鍛造ダイ1010の頂部分1012が不適当な時点にて鍛造ダイ1010の底部分1014に向けて偏位し且つ(又は)動くのを防止し、又は少なくとも阻止することができる。離間器1026は、鍛造ダイ1010の支え材1024、クロスヘッド1025、及び頂部分1012の重量及び(又は)力に耐えるのに十分な材料から成るものとすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、図示しないが、鍛造ダイのドリフトハードストッパシステムを鍛造ダイ装置1000の2つ以上の側部に設けて、鍛造ダイ1010のクロスヘッド1025、支え材1024及び(又は)頂部分1012の重量の釣り合い状態を維持することができる。更に別の非限定的な実施の形態において、例えば、鍛造ダイ装置1000に作用可能に取り付けられた、電動ウインチ(図示せず)のようなウインチは、例えば、離間器1026、アーム1028及び(又は)レバー1030の動きを制御する形態とすることができる。電動ウインチは、例えば、ウインチから伸び、且つウインチに向けて後退することのできるワイヤー又はケーブルを備えることができる。電動ウインチは、例えば、離間器1026、アーム1028及び(又は)レバー1030の動作範囲を制御する形態とされた制限スイッチを備えることもできる。1つの実施の形態において、電動ウインチは、ワイヤー又はケーブルを伸ばし又は巻き解いて、離間器1026を第一の非係合位置から第二の係合した位置まで動かす形態とすることができる。離間器1026の動きは、離間器1026に作用する重力によって生じさせることができる。電動ウインチは、また、ワイヤー又はケーブルを後退させ又は巻くことにより離間器1026を第二の係合した位置から第一の非係合位置まで動かす形態とすることもできる。1つの実施の形態において、ワイヤー又はケーブルは、第一の端部にて電動ワイヤーに装着し、第二の端部にてアーム1028に装着することができる。かかる1つの実施の形態において、レバー1030は省略してもよい。鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム1018が鍛造ダイ装置1000の両側部に配置される1つの実施の形態において、各鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム1018の離間器1026、アーム1028及び(又は)レバー1030は、単一対の電気スイッチを使用して第一の非係合位置から第二の係合した位置まで同時に動かし又はその逆に動かし、これにより鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム1018が操作し易いようにすることができる。
【0070】
[0088] 1つの非限定的な実施の形態において、開放面式鍛造ダイを予熱する方法は、少なくとも2つの炎ポートを有するバーナヘッドを鍛造ダイの第一の鍛造面と鍛造ダイの第二の鍛造面との間の少なくとも部分的に中間の位置に配置するステップを備えることができる。かかる実施の形態において、バーナヘッドは、例えば、第一の鍛造面と第二の鍛造面との間の少なくとも部分的に中間の位置に対して摺動し、自在動作し、回動し、且つ(又は)り、且つこの位置から出るようにすることができる。かかる摺動、自在動作、回動及び(又は)動きは、手動式又は自動式とすることができる。1つの非限定的な実施の形態において、鍛造ダイの加熱装置は、例えば、
図9の壁384のような、垂直に又は実質的に垂直に伸びる支持部材に対し、横方向に、垂直に、又は実質的に垂直の仕方にて装着することができる。支持部材は、鍛造ダイに近接する位置に配置し、鍛造ダイの加熱装置が支持部材の回りにて旋回し、動き且つ(又は)回動し、例えば、鍛造ダイの頂部分と底部分との間の少なくとも部分的に中間の位置となるようにすることができる。
【0071】
[0089] 1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッドの向きは、鍛造ダイの第一の鍛造面の向き、また、鍛造ダイの第二の鍛造面の向きの少なくとも一方に少なくとも部分的に順応することができる。鍛造ダイを加熱する方法は、燃料を少なくとも2つの炎ポートに供給するステップと、燃料を燃焼させて少なくとも2つの炎ポートにて炎を発生させるステップと、少なくとも2つの炎を第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方に衝突させるステップとを備えることができる。該方法は、第一の鍛造面と第二の鍛造面との間に離間器を配置し、バーナヘッドが第一の鍛造面と第二の鍛造面との間の少なくとも部分的に中間に配置されたとき、第一の鍛造面が第二の鍛造面に向けて動くのを防止し、阻止し、又は少なくとも最小にするステップを備えることもできる。上述したように、燃料は、酸素燃料とすることができる。該方法は、少なくとも2つの酸素燃料の炎を少なくとも2つの炎ポートを通して第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方に衝突させ、第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方を均一に、又は実質的に均一に予熱するステップを更に備えることができる。
【0072】
[0090] 1つの非限定的な実施の形態において、
図21を参照すると、バーナ組立体1100を使用して、鍛造ダイ及び(又は)鍛造ダイの2つ以上の鍛造面を予熱することができる。バーナ組立体1100は、アーム1104を支持する形態とされた支持部材1102を備えることができる。支持部材1102は、その一端1108に装着され、又は該一端と共に形成された取り付けブラケット1106を備えることができる。該取り付けブラケット1106は、例えば、水平面のような面にねじ止め、ボルト止め、溶接、且つ(又は)その他の方法にて装着することができる。その他の非限定的な実施の形態において、取り付けブラケット1106を省略し、端部1108を、例えば、溶接により表面に直接、装着してもよい。別の非限定的な実施の形態において、端部1108は、例えば、バーナ組立体1100が自由に立つことができるようにするのに十分な面積を有する基部と共に形成し、又は該基部に装着してもよい。更に別の非限定的な実施の形態において、端部1108及び(又は)取り付けブラケット1106は、当業者に既知の任意の適当な仕方にて面に装着することができる。アーム1104は、支持部材1102に回動可能に又は回転可能に装着し、アーム1104を例えば、支持部材1102上にてピボット点1110の回りで動かすことができるようにしてもよい。1つの非限定的な実施の形態において、ピボット点1110は、例えば、支持部材1102の中間点に近接する位置に配置することができる。
【0073】
[0091] 上述したことに加えて、1つの非限定的な実施の形態において、アーム1104は、バーナ組立体1100のバーナヘッド1112を支持部材1102の一部分に隣接し又は近接する位置に配置することのできる格納位置(図示せず)と、バーナヘッド1112を支持部材1102から最も末端側に配置することのできる配備した位置との間にて動かすことができる。上述したように、アーム1104は、アーム1104をピボット点1110の回りにて回動させることにより格納した位置と配備した位置との間にて動かすことができる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド1112は、ピボット点1110から最も末端側にてアーム1104の一端に近接してアーム1104に装着し又はアーム1104と共に形成することができる。その他の非限定的な実施の形態において、バーナヘッド1112は、アーム1104のその他の部分に装着し又はその他の部分と共に形成することができる。アーム1104の壁は、長手方向に貫通する通路を規定することができる。該通路を使用して、例えば、天然ガスのような可燃性燃料をバーナヘッド1112に供給することができる。可燃性燃料は、例えば、約30psiにてバーナヘッド1112に供給することができる。1つの非限定的な実施の形態において、管(図示せず)を通路内に配置し、可燃性燃料が燃料供給源から管を通ってバーナヘッド1112まで流れることができるようにしてもよい。
【0074】
[0092] 1つの非限定的な実施の形態において、
図21を更に参照すると、バーナヘッド1112は、アーム1104に対して可動、回転可能及び(又は)回動可能としてもよい。より特定的には、バーナヘッド1112は、バーナヘッド1112の長手方向中心軸線がアーム1104の長手方向中心軸線と全体として平行な位置からバーナヘッド1112の長手方向中心軸線が例えば、アーム1104の長手方向中心軸線に対して約90゜の角度となる位置まで動かすことができる。その他の非限定的な実施の形態において、バーナヘッド1112の長手方向中心軸線は、例えば、アーム1104の長手方向中心軸線に対して0から120゜の間の角度を付けることができる。このバーナヘッド1112の動きは、手動とし又は自動的とすることができる。バーナヘッド1112は、例えば、該バーナヘッドが頂部鍛造ダイの鍛造面と、底部鍛造ダイの鍛造面との間の中間に配置されるようアーム1104に対して動かすことができる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド1112は、例えば、圧縮空気ピストン型アクチュエータ又は液圧ピストン型アクチュエータのような、アクチュエータ1114を使用して、アーム1104に対して動かすことができる。アクチュエータ1114の第一の部分をアーム1104に装着し、アクチュエータ1114の第二の部分をバーナヘッド1112に装着し、アクチュエータ1114のピストン1115がアクチュエータ1114のハウジング1117に入り且つハウジング1117から出るとき、バーナヘッド1112がアーム1104に対して動くようにすることができる。その他の非限定的な実施の形態において、任意のその他の適当なアクチュエータを使用して、バーナヘッド1112をアーム1104に対して動かすことができる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド1112は、アーム1104に対して任意の適当な方向に向けて動かし、バーナヘッド1112を鍛造ダイの鍛造面に対して適当に配置することができる。
【0075】
[0093] 1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド1112は、ハウジング部分1116と、バーナヘッド部分1118とを備えることができる。ハウジング部分1116は、アーム1104の通路から又は該通路内の管から可燃性燃料を受け取る形態とされたマニホルド1120を備えることができる。該マニホルド1120は、可燃性燃料を2つ以上の組立体1124に流すため使用される複数の導管1122と流体的に連通することができる。1つの非限定的な実施の形態において、マニホルド1120は、可燃性燃料を例えば、6つの組立体1124に流すため使用される6つの導管1122と流体的に連通することができる。組立体1124は、各々、所定の量の可燃性燃料が貫通して流れるのを許容する形態とされたオリフィスを備えることができる。該オリフィスは、例えば、約30ミルから約100ミルの範囲の直径を有するものとすることができる。オリフィスは、組立体1124を通る可燃性燃料の流れを調節し且つ(又は)制限して、適当な量の可燃性燃料をバーナヘッド部分1118に提供することができる。1つの非限定的な実施の形態において、組立体1124は、雰囲気空気を組立体1124に吹き出し又は流れるのを許容する形態とされた空気吸引器を備えることもできる。空気吸引器は、例えば、組立体1124を少なくとも部分的に取り囲み、雰囲気空気を任意の適当な方向から組立体1124内に流し又は吹き込むことができる。空気吸引器の結果として、可燃性燃料は、複数の管1126内にて雰囲気空気(すなわち、酸化性気体)と混合させることができる。複数の管1126は、バーナヘッド部分1118上に配置された少なくとも1つのバーナノズル1128と流体的に連通することができる。1つの非限定的な実施の形態において、複数の管1126は、例えば、バーナヘッド部分1118内にて3つ以上のバーナノズル1128と流体的に連通することができる。ハウジング部分1116は、殻体1130を備えることができ、該殻体は、導管1122、組立体1124、及び(又は)管1126を少なくとも部分的に取り囲み、バーナヘッド1112の使用又は格納中、導管1122、組立体1124、及び(又は)管1126を保護し、且つ(又は)例えば、導管1122、組立体1124、及び(又は)管1126に対する熱遮蔽体を提供する
[0094] 上述したことに加えて、
図21を更に参照すると、バーナヘッド部分1118は、2つ以上のバーナノズル1128を備えることができる。特定の1つの非限定的な実施の形態において、複数の第一のバーナノズル1128をバーナヘッド部分1118の第一の側部1132に配置し、第二の複数のバーナノズル1128をバーナヘッド部分1118の第二の側部1134に配置することができる。1つの非限定的な実施の形態において、9つのバーナノズル1128をバーナヘッド部分1118の第一の側部1132に配置し、9つのバーナノズル1128をバーナヘッド部分1118の第二の側部1134に配置することができる。色々なバーナノズル1128を管1126と流体的に連通させ、バーナノズル1128が可燃性燃料と空気の混合体を受け取り、且つ燃焼させることができるようにする。1つの非限定的な実施の形態において、3つのバーナノズル1128が例えば、各バーナノズル1128に近接する位置にて管1126の開口部又はオリフィスを介して1つの管1126と流体的に連通するようにすることができる。色々なバーナノズル1128は、可燃性燃料と空気の混合体を着火して、バーナノズル1128が炎を発生させることができるようにする形態とされた着火装置を備えることができる。
【0076】
[0095] 作動時、バーナ組立体1100は、鍛造ダイに近接する位置に位置決めし又は取り付けることができる。アーム1104は、格納位置から配備した位置まで動かし又は回動させることができる。次に、アクチュエータ1114を作動させ、バーナヘッド1112の長手方向中心軸線がアーム1104の長手方向軸線に対して全体として平行な位置から、バーナヘッド1112がアーム1104の長手方向中心軸線に対して約90゜の角度となる第二の位置までバーナヘッド1112を動かすことができる。バーナヘッド1112を約90゜の位置まで動かしたとき、該バーナヘッドを、例えば、鍛造ダイの頂部鍛造面と底部鍛造面との間の少なくとも部分的に中間の位置まで動かすこともできる。1つの非限定的な実施の形態において、バーナヘッド部分1118の第一の側部1132におけるバーナノズル1128は、頂部鍛造面から102mm(4インチ)から203mm(8インチ)の間の距離の位置に配置することができ、また、同様に、バーナヘッド部分1118の第二の側部1134におけるバーナノズル1128は、鍛造面から約102mm(4インチ)から約203mm(8インチ)の間の距離の位置に配置することができる。1つの非限定的な実施の形態において、第一の側部1132及び第二の側部1134におけるバーナノズル1128の各々は、例えば、鍛造ダイの頂部及び底部鍛造面から約152mm(6インチ)の距離の位置に配置することができる。
【0077】
[0096] 1つの非限定的な実施の形態において、第一の側部1132及び第二の側部1134における2つ以上のバーナノズル1128は、第一の側部1132及び(又は)第二の側部1134上に配置されたその他のノズル1128と比べて、第一の側部1132及び(又は)第二の側部1134から異なる距離を伸びて、例えば、V字形ダイ又は別の鍛造ダイの鍛造面を加熱することができる。その他の非限定的な実施の形態において、バーナノズル1128は、第一の側部1132及び第二の側部1134に対し色々な角度にて配置し、この場合にも、バーナヘッド1112は、例えば、V字形ダイ又は別の鍛造ダイを加熱する形態とすることができる。一例として非限定的な実施の形態において、バーナヘッド部分1118の第一の側部1132及び第二の側部1134にて一列当たり3つのバーナノズル1128から成るノズルの列を3列設けることができる。第一の列のバーナノズル1128及び第三の列のバーナノズル1128は、第一の側部1132及び(又は)第二の側部1134から第一の距離を伸び、第二の列のバーナノズル1128は、第一の側部1132及び(又は)第二の側部1134から第二の距離を伸びるようにすることができる。第一の距離は、第二の距離よりも長く又は短くし、バーナヘッド1112は、色々な形態、向き及び(又は)形状を有する鍛造ダイの面と共に使用できるような形態とすることができる。その他の1つの非限定的な実施の形態において、各列内のバーナノズル1128は、第一の側部1132及び(又は)第二の側部1134から異なる距離を伸び、且つ(又は)例えば、第一の側部1132及び(又は)第二の側部1134に対し異なる角度にて伸びるようにすることができる。当業者は、本発明を検討したとき、色々なバーナノズル1128は、色々な形状の鍛造面又は鍛造ダイを適宜に加熱する任意の適当な形態又は向きとすることができることを認識すべきである。
【0078】
[0097] バーナ組立体1100を使用して、鍛造ダイ及び(又は)鍛造ダイの2つ以上の鍛造面を例えば、約30から45分以内にて室温から約537.78℃(1000゜F)に予熱し又は加熱することができる。勿論、組立体のオリフィス及び(又は)空気吸引器の寸法を調節することでバーナヘッド1112に提供される可燃性ガス及び空気の量を変化させることにより、バーナヘッド1112に設けられたバーナノズル1128の数を変更することにより及び(又は)例えば、バーナヘッド1112の第一及び第二の側部1132、1134におけるバーナノズル1128の形態及び(又は)向きを変更することにより、その他の加熱速度を実現することもできる。バーナ組立体1100は、天然ガスのような、可燃性燃料を使用するものとして説明したが、当業者はバーナ組立体1100と共に、その他の適当な可燃性燃料を使用することができることを認識すべきである。
【0079】
[0098] 当業者は、本明細書に記載した特定の非限定的な実施の形態の特徴及び構成要素は、本明細書に記載したその他の非限定的な実施の形態及び(又は)請求の範囲に属するその他の非限定的な実施の形態と共に使用することができることを認識すべきである。
【0080】
[0099] 上記の説明は、必然的に、限られた数の実施の形態のみを掲げるものであるが、関連技術分野の当業者は、本明細書にて説明し、且つ図示した装置、及び方法、並びに例のその他の詳細の点にて当業者は色々な変更を為すことができることを理解すべきである。例えば、本明細書は、必然的に鍛造ダイの加熱装置の限られた数の非限定的な実施の形態を掲げ、また、必然的に、限られた数の非限定的な鍛造ダイの加熱方法のみを掲げたが、本明細書及び関係した請求項はそのように限定されるものではないことを理解すべきである。当業者は、追加的な鍛造ダイの加熱装置及び方法を容易に識別し、また、本明細書にて説明した必然的に限られた数の実施の形態の思想の範囲内にて追加的な鍛造ダイの加熱装置及び方法を設計し、且つ製造し、並びに使用することができる。このため、本発明は、本明細書に開示し又は含めた特定の実施の形態に限定されるものではなく、請求項により規定された本発明の原理及び範囲に属する改変例を包含することを意図するものであることが理解される。また、当業者は、その広い発明思想から逸脱せずに、本明細書にて説明した非限定的な実施の形態及び方法に対して変更を為すことができることも理解すべきである。以下は出願当初の請求項の記載である。
(請求項1)鍛造ダイの加熱装置において、
複数の炎ポートを有するバーナヘッドを備え、
該バーナヘッドは、鍛造ダイの鍛造面の少なくとも1つの領域の向きに順応する向きとされ、
前記バーナヘッドは、酸化性気体の供給分及び燃料の供給分を受け取り、且つ燃焼させ、また、炎ポートにて炎を発生させる形態とされ、
前記複数の炎ポートは、炎を鍛造ダイの鍛造面と衝突させ、鍛造ダイの鍛造面の少なくとも1つの領域を実質的に均一に加熱する形態とされる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項2)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドは、少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分とを備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項3)請求項2に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドは、少なくとも2つの炎ポートから成る第三の組みの炎ポートを有する第三の部分を更に備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項4)請求項2に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記少なくとも第一の部分は、前記鍛造面に対して動いて、前記第一の組の炎ポートの向きを前記鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させる形態とされる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項5)請求項2に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記第一の部分と前記第二の部分との間の中間に配置された可動部材を備え、前記第一の部分は、該可動部材の回りにて前記第二の部分に対して動いて、前記少なくとも第一の組の炎ポートの向きを前記鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させる形態とされる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項6)請求項2に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記第一の部分と作用可能に係合したアクチュエータを備え、
該アクチュエータは、前記第一の部分を前記鍛造面及び前記第二の部分の一方に対して動かして、少なくとも前記第一の組の炎ポートの向きを前記鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させる形態とされる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項7)請求項2に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
酸化性気体の供給分を燃料の供給分と混合させて混合した供給分を提供する形態とされた混合装置と、
前記混合装置、前記第一の組の炎ポート及び前記第二の組の炎ポートと流体的に連通したマニホルドと、を備え、該マニホルドは、前記混合した供給分を前記第一の組の炎ポート及び前記第二の組の炎ポートに提供する形態とされ、該組の炎ポートは、混合した供給分を燃焼させ、且つ炎を前記鍛造面の前記領域に衝突させるようにした、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項8)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドの少なくとも一部分を少なくとも第一の形態と、第二の形態との間にて動かし前記複数のポートを前記鍛造面の1つの領域の向きに対して少なくとも部分的に順応させる形態とされたアクチュエータを備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項9)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドと流体的に連通した混合装置を備え、該混合装置は、酸化性気体の供給分を燃料の供給分と混合させて混合した供給分を形成する形態とされ、
前記バーナヘッドは、
少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の側部と、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の側部と、を備え、前記第一の組みの炎ポート及び前記第二の組みの炎ポートは、前記混合した供給分を受け取り、且つ燃焼させて、前記第一の組みの炎ポート及び前記第二の組みの炎ポートにて炎を発生させる形態とされ、
前記第一の組みの炎ポートは、少なくとも2つの炎を前記鍛造ダイの第一の鍛造面に衝突させる形態とされ、
前記第二の組みの炎ポートは、少なくとも2つの炎を前記鍛造ダイの第二の鍛造面に衝突させる形態とされる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項10)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記鍛造ダイは、第一の鍛造面と、第二の鍛造面とを備え、該第一の鍛造面と、該第二の鍛造面とは、互いに動くような形態とされ、
該第一の鍛造面と、該第二の鍛造面との間の少なくとも部分的に中間に配置された離間器(spacer)であって、前記バーナヘッドが、該第一の鍛造面と、該第二の鍛造面との間の少なくとも部分的に中間に配設されたとき、該第一の鍛造面が該第二の鍛造面に向けて動くのを少なくとも阻止するような形態とされた離間器を備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項11)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
酸化性気体は、実質的に酸素から成り、前記バーナヘッドは、酸素燃料を受け取り、且つ燃焼させて炎ポートにて炎を発生させる形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項12)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
複数の炎ポートは、前記バーナヘッドの表面の少なくとも1つの領域にて互いに実質的に同一の距離だけ隔てられる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項13)請求項1に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
複数の炎ポートの各々は、実質的に均一な寸法の炎を提供する形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項14)鍛造ダイの加熱装置において、
複数の炎ポートを有するバーナヘッドを備え、該バーナヘッドは、鍛造ダイの鍛造面の1つの領域の向きに少なくとも部分的に順応する形態とされ、
前記バーナヘッドは、酸化性気体の供給分及び燃料の供給分を受け取り、且つ燃焼させ、また、炎ポートにて炎を発生させる形態とされており、
前記複数の炎ポートは、炎を鍛造ダイの鍛造面の少なくとも前記領域と衝突させ、鍛造ダイの鍛造面の前記領域を実質的に均一に加熱する形態とされる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項15)請求項14に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
酸化性気体は、実質的に酸素から成り、前記バーナヘッドは、酸素燃料を受け取り、且つ燃焼させて炎ポートにて炎を発生させる形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項16)請求項14に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドの少なくとも一部分を動かして、前記複数の炎ポートの向きを前記鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させる形態とされたアクチュエータを更に備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項17)請求項14に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドの少なくとも一部分は動いて、前記複数の炎ポートの向きを前記鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させることができる、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項18)開放面式鍛造ダイの加熱装置において、
バーナを備え、該バーナは、
酸化性気体の供給分及び燃料の供給分を受け取る形態とされたマニホルドと、
バーナヘッドとを備え、該バーナヘッドは、
少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分を備え、該第一の組みの炎ポートは、マニホルドと流体的に連通し、該第一の組みの炎ポートは、少なくとも2つの炎を鍛造ダイの鍛造面の第一の領域と衝突させる形態とされ、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分を備え、該第二の組みの炎ポートは、マニホルドと流体的に連通し、該第二の組みの炎ポートは、少なくとも2つの炎を鍛造ダイの鍛造面の第二の領域と衝突させる形態とされ、
前記バーナヘッドの向きは、鍛造ダイの鍛造面の少なくとも第一の領域の向きに順応するようにした、開放面式鍛造ダイの加熱装置。
(請求項19)請求項18に記載の開放面式鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドの少なくとも第一の部分は、前記鍛造ダイの鍛造面の第一の領域に対して動く形態とされた、開放面式鍛造ダイの加熱装置。
(請求項20)請求項18に記載の開放面式鍛造ダイの加熱装置において、
前記バーナヘッドと作用可能に係合したアクチュエータを更に備え、
該アクチュエータは、前記第一の部分及び第二の部分の少なくとも一方を前記鍛造ダイの鍛造面の少なくとも第一の領域に対して動かし、前記第一の組の炎ポート及び前記第二の組の炎ポートの少なくとも一方の向きを前記鍛造ダイの前記鍛造面の少なくとも第一の領域の向きに順応させる形態とされた、開放面式鍛造ダイの加熱装置。
(請求項21)請求項18に記載の開放面式鍛造ダイの加熱装置において、
前記酸化性気体は、実質的に酸素から成り、前記バーナヘッドは、酸素燃料を受け取り、且つ燃焼させて第一の組の炎ポート及び第二の組の炎ポートにて酸素燃料の炎を発生させる形態とされた、開放面式鍛造ダイの加熱装置。
(請求項22)鍛造ダイの予熱装置において、
バーナヘッドを備え、該バーナヘッドは、
第一の炎ポートと、
第二の炎ポートと、
第三の炎ポートとを有し、該第二の炎ポートは、前記第一の炎ポート及び前記第三の炎ポートから実質的に等距離にあり、
前記バーナヘッドは、酸化性気体の供給分と、燃料の供給分とを受け取り、且つ燃焼させて、第一の炎ポート、第二の炎ポート及び第三の炎ポートの各々にて炎を発生させる形態とされ、
前記第一の炎ポート、前記第二の炎ポート及び前記第三の炎ポートの各々は、加工物を鍛造ダイにて鍛造する前、炎を鍛造ダイの鍛造面の少なくとも1つの領域と衝突させ、且つ鍛造面の1つの領域を予熱する形態とされた、鍛造ダイの予熱装置。
(請求項23)請求項22に記載の鍛造ダイの予熱装置において、前記バーナヘッドは、
少なくとも第一の炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも第二の炎ポートを有する第二の部分と、を備え、
バーナヘッドと作用可能に係合したアクチュエータを更に備え、該アクチュエータは、前記第一の部分及び第二の部分の少なくとも一方を動かし、前記第一の炎ポート及び前記第二の炎ポートの少なくとも一方の向きを前記鍛造面の前記領域の向きに順応させる形態とされた、鍛造ダイの予熱装置。
(請求項24)請求項22に記載の鍛造ダイの予熱装置において、前記バーナヘッドは、
少なくとも第一の炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも第二の炎ポートを有する第二の部分と、を備え、
バーナヘッドと作用可能に係合したアクチュエータを更に備え、該アクチュエータは、前記第一の部分及び第二の部分の少なくとも一方を第一の形態と第二の形態との間にて動かして、前記少なくとも第一の炎ポートの向きを前記鍛造面の少なくとも前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させる形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項25)請求項22に記載の鍛造ダイの予熱装置において、
前記酸化性気体は、実質的に酸素から成り、前記バーナヘッドは、酸素燃料を受け取り、且つ燃焼させて第一の炎ポート、第二の炎ポート及び第三の炎ポートにて酸素燃料の炎を発生させる形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項26)鍛造ダイを加熱する方法において、
少なくとも2つの炎ポートを有するバーナヘッドを鍛造ダイの鍛造面の1つの領域に近接して配置するステップと、
酸素燃料を少なくとも2つの炎ポートに供給するステップと、
酸素燃料を少なくとも2つの炎ポートにて燃焼させ、少なくとも2つの炎ポートの各々にて酸素燃料の炎を発生させるステップと、
少なくとも2つの酸素燃料の炎を鍛造ダイの鍛造面の前記領域と衝突させ、鍛造ダイの鍛造面の前記領域を実質的に均一に加熱するステップと備える、鍛造ダイを加熱する方法。
(請求項27)請求項26に記載の方法において、
前記バーナヘッドは、
少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分とを備え、
第一の部分及び第二の部分の少なくとも一方を動かし、第一の組みの炎ポート及び第二の組みの炎ポートの少なくとも一方の向きを鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させるステップを更に備える、方法。
(請求項28)請求項26に記載の方法において、
前記バーナヘッドは、
少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分とを備え、
前記バーナヘッドと作用可能に係合したアクチュエータを作動させて、前記バーナヘッドを第一の形態から第二の形態まで動かし、少なくとも第一の組の炎ポートの向きを鍛造ダイの鍛造面の前記領域の向きに少なくとも部分的に順応させるステップを更に備える、方法。
(請求項29)請求項26に記載の方法において、
前記鍛造ダイは、第一の鍛造面と、第二の鍛造面とを備え、
前記バーナヘッドを第一の鍛造面と第二の鍛造面との中間に配置するステップと、少なくとも2つの酸素燃料の炎ポートを第一の鍛造面の少なくとも第一の領域及び第二の鍛造面の少なくとも第二の領域に衝突させるステップとを更に備える、方法。
(請求項30)請求項26に記載の方法において、
少なくとも2つの酸素燃料の炎を鍛造面の領域に衝突させる前、前記バーナヘッドを鍛造面の領域から12.7mm(0.5インチ)から203.2mm(8インチ)の距離に配置するステップを更に備え、
少なくとも2つの炎ポートを有するバーナヘッドの面は、鍛造面の領域の平面に対して実質的に平行に配置される、方法。
(請求項31)請求項26に記載の方法において、
鍛造ダイの温度を監視するステップと、
該監視に基づいて、少なくとも2つの酸素燃料の炎を鍛造面の前記領域に間欠的に衝突させ、鍛造面の温度を少なくとも最小の所望の温度に調節するステップとを更に備える、方法。
(請求項32)開放面式鍛造ダイを予熱する方法において、
少なくとも2つの炎ポートを備えるバーナヘッドを鍛造ダイの第一の鍛造面と鍛造ダイの第二の鍛造面との少なくとも部分的に中間の位置に配置するステップを備え、前記バーナヘッドは、第一の鍛造面及び前記第二の鍛造面の少なくとも一方の向きに少なくとも部分的に順応する向きとされ、
燃料を少なくとも2つの炎ポートに供給し、且つ燃料を燃焼させて少なくとも2つの炎ポートの各々にて炎を発生させるステップと、
少なくとも2つの炎を第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方に衝突させるステップとを備える、方法。
(請求項33)請求項32に記載の方法において、
前記燃料は酸素燃料であり、
少なくとも2つの炎ポートの各々は、酸素燃料の炎を発生させ、
少なくとも2つの酸素燃料の炎を第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方に衝突させ、第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方を実質的に均一に予熱するステップを更に備える、方法。
(請求項34)請求項33に記載の方法において、
前記予熱するステップは、第一の鍛造面及び第二の鍛造面の少なくとも一方を10分以下にて、雰囲気温度から648.889℃(1200°F)以上まで加熱する、方法。
(請求項35)請求項32に記載の方法において、
離間器を第一の鍛造面と第二の鍛造面との間に配置し、前記バーナヘッドが第一の鍛造面と第二の鍛造面との間の少なくとも部分的に中間に配置されたとき、第一の鍛造面が第二の鍛造面に向けて動くのを少なくとも阻止するステップを更に備える、方法。
(請求項36)請求項32に記載の方法において、前記バーナヘッドは、
少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分とを備え、
前記第一の部分を第二の部分及び第1の鍛造面の少なくとも一方に対して動かし、第一の組みの炎ポートの向きを第一の鍛造面の向きに少なくとも部分的に順応させるステップを更に備える、方法。
(請求項37)請求項32に記載の方法において、前記バーナヘッドは、
少なくとも2つの炎ポートから成る第一の組みの炎ポートを有する第一の部分と、
少なくとも2つの炎ポートから成る第二の組みの炎ポートを有する第二の部分とを備え、
前記バーナヘッドの部分と作用可能に係合したアクチュエータを使用して、第一の部分を第一の鍛造面に対して動かし、第一の組みの炎ポートの向きを第一の鍛造面の向きに少なくとも部分的に順応させるステップを更に備える、方法。
(請求項38)頂部鍛造部分と、底部鍛造部分とを含む鍛造ダイ装置用の鍛造ダイのドリフトハードストッパシステムにおいて、
該頂部鍛造部分は、クロスヘッドに装着され、
第一の端部と、第二の端部とを有するアームであって、該アームの第二の端部は鍛造ダイ装置の一部分に回動可能に装着された、前記アームと、
アームの第一の端部に装着された離間器と、を備え、
前記アームは、離間器が鍛造ダイ装置の一部分及びクロスヘッドの一部分との係合から自由となる、第一の位置と、離間器が鍛造ダイ装置の部分、及びクロスヘッドの部分と係合し、頂部鍛造部分が底部鍛造部分に向けて動くのを阻止する、第二の位置との間にて可動である、ドリフトハードストッパシステム。
(請求項39)請求項38に記載の鍛造ダイのドリフトハードストッパシステムにおいて、
第一の端部と第二の端部との中間の位置にてアームに装着されたレバーを備え、
該レバーは、
ハンドルと、
前記アームが第一の位置にあるとき、前記鍛造ダイ装置の固形部分と係合して、離間器を鍛造ダイ装置の部分及びクロスヘッドの部分との係合から自由な状態に維持する形態とされた係合部材とを備える、鍛造ダイのドリフトハードストッパシステム。
(請求項40)鍛造ダイの加熱装置において、
アームと、
該アームに可動に装着したバーナヘッドとを備え、
該バーナヘッドは、アームに対する第一の位置と、アームに対する第二の位置との間にて動く形態とされ、
バーナヘッドに配置された複数のバーナノズルと、
該複数のバーナノズルと流体的に連通した少なくとも1つの組立体とを更に備え、該少なくとも1つの組立体は、
空気がバーナヘッドに入るのを許容する形態とされた空気吸引器と、
可燃性燃料が貫通して流れるのを許容する形態とされたオリフィスとを備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項41)請求項40に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
少なくとも一つの組立体及び複数のバーナノズルと流体的に連通した管を更に備え、
該管は、可燃性燃料及び空気を受け取る形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項42)請求項40に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
前記複数のバーナノズルは、
前記バーナヘッドの第一の側部における第一の複数のバーナノズルと、
前記バーナヘッドの第二の側部における第二の複数のバーナノズルとを備える、鍛造ダイの加熱装置。
(請求項43)請求項40に記載の鍛造ダイの加熱装置において、
支持部材を更に備え、
前記アームは、該支持部材に回動可能に装着され、該アームは、第一の格納位置と、第二の配備した位置との間にて動く形態とされた、鍛造ダイの加熱装置。