特許第5890876号(P5890876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5890876
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月22日
(54)【発明の名称】サイドサポートカバーの取付構造
(51)【国際特許分類】
   A47C 31/11 20060101AFI20160308BHJP
   A47C 31/02 20060101ALI20160308BHJP
   B60N 2/58 20060101ALI20160308BHJP
【FI】
   A47C31/11 Z
   A47C31/02 J
   B60N2/58
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-174603(P2014-174603)
(22)【出願日】2014年8月28日
【審査請求日】2015年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005430
【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
(73)【特許権者】
【識別番号】508314375
【氏名又は名称】株式会社トップセレクション
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(74)【代理人】
【識別番号】100161355
【弁理士】
【氏名又は名称】野崎 俊剛
(72)【発明者】
【氏名】松橋 毅
(72)【発明者】
【氏名】小林 巧
(72)【発明者】
【氏名】安藤 宏
【審査官】 角田 貴章
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第7296852(US,B2)
【文献】 特開2008−142317(JP,A)
【文献】 特開2011−121571(JP,A)
【文献】 特開2001−63415(JP,A)
【文献】 特開平3−141975(JP,A)
【文献】 実開平6−36450(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 31/02
A47C 31/11
B60N 2/58−2/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッション及びシートバックからなるシートに採用され、
前記シートバックは、背凭れ部と、この背凭れ部の左右の端部から前方に突出している左右のサイドサポートと、を有し、
前記左右のサイドサポートを、サイドサポートカバーによって覆う、サイドサポートカバーの取付構造であって、
前記サイドサポートカバーは、前記左右のサイドサポートをそれぞれ覆う左右のカバー本体と、これらの左右のカバー本体にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材と、からなり、
前記左右の紐部材の前記左右のカバー本体への固定点は、前記背凭れ部と前記サイドサポートとの境界部近傍に位置し、
前記左右のカバー本体のなかの前記境界部に沿った部位は、他の部位に比べて剛性が高められた高剛性部とされ、
前記背凭れ部には、前記背凭れ部を表裏方向に貫通する左右の貫通孔が形成され、
前記左右の紐部材は、それぞれ、前記背凭れ部の表面から裏面に向かって前記左右の貫通孔に通されると共に、張力を付与された状態において連結されていることを特徴とするサイドサポートカバーの取付構造。
【請求項2】
前記左右のカバー本体は、それぞれ前記境界部近傍から、前記背凭れ部の裏面のシート幅中央まで配置され、
前記左右のカバー本体のなかの、前記背凭れ部の裏面のシート幅中央に位置する部位には、それぞれ左右の連結部材が取り付けられ、
これらの左右の連結部材によって前記左右のカバー本体が連結されていることを特徴とする請求項1記載のサイドサポートカバーの取付構造。
【請求項3】
シートクッション及びシートバックからなるシートに採用され、
前記シートクッションは、着座部と、この着座部の左右の端部から上方に突出している左右のサイドサポートと、を有し、
前記左右のサイドサポートを、サイドサポートカバーによって覆う、サイドサポートカバーの取付構造であって、
前記サイドサポートカバーは、前記左右のサイドサポートをそれぞれ覆う左右のカバー本体と、これらの左右のカバー本体にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材と、からなり、
前記左右の紐部材の前記左右のカバー本体への固定点は、前記着座部と前記サイドサポートとの境界部近傍に位置し、
前記左右のカバー本体のなかの前記境界部に沿った部位は、他の部位に比べて剛性が高められた高剛性部とされ、
前記着座部には、前記着座部を表裏方向に貫通する左右の貫通孔が形成され、
前記左右の紐部材は、それぞれ、前記着座部の表面から裏面に向かって左右の貫通孔に通されると共に、張力を付与された状態において連結されていることを特徴とするサイドサポートカバーの取付構造。
【請求項4】
前記左右のカバー本体は、それぞれ前記境界部近傍から、前記着座部の裏面のシート幅中央まで配置され、
前記左右のカバー本体のなかの、前記着座部の裏面のシート幅中央に位置する部位には、それぞれ左右の連結部材が取り付けられ、
これらの左右の連結部材によって前記左右のカバー本体が連結されていることを特徴とする請求項3記載のサイドサポートカバーの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートの左右の端部からそれぞれ突出している左右のサイドサポートを、サイドサポートカバーによって覆う、サイドサポートカバーの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両の乗員が着座するシートは、シートクッションと、シートバックと、からなる。シートクッションは、着座部と、この着座部の左右の端部から上方に突出するクッション部サイドサポートと、からなる。シートバックは、背凭れ部と、この背凭れ部の左右の端部から前方に向かって突出するバック部サイドサポートと、からなる。
【0003】
それぞれのサイドサポートは、乗員の身体の側部に沿って設けられ、乗員の着座時の姿勢を良好に保つことに寄与している。このようなシートに関する従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
【0004】
特許文献1に示されるシートは、クッション材を表皮によって覆って成る。特許文献1による発明によれば、表皮をクッション材により密着させることができる。
【0005】
ところで、シートを長時間に亘って使用すると、以下の問題が生じ得る。1つは、それぞれのサイドサポートが、シートの幅方向外方に向かって開く。即ち、へたる。さらには、着座する際に着座者と表皮との間に生じる摩擦によって、表皮が擦り切れ得る。即ち、長期間の使用により、機能性及び意匠性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、サイドサポートの機能性及び意匠性を向上させることができる技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1による発明によれば、シートクッション及びシートバックからなるシートに採用され、
前記シートバックは、背凭れ部と、この背凭れ部の左右の端部から前方に突出している左右のサイドサポートと、を有し、
前記左右のサイドサポートを、サイドサポートカバーによって覆う、サイドサポートカバーの取付構造であって、
前記サイドサポートカバーは、前記左右のサイドサポートをそれぞれ覆う左右のカバー本体と、これらの左右のカバー本体にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材と、からなり、
前記左右の紐部材の前記左右のカバー本体への固定点は、前記背凭れ部と前記サイドサポートとの境界部近傍に位置し、
前記左右のカバー本体のなかの前記境界部に沿った部位は、他の部位に比べて剛性が高められた高剛性部とされ、
前記背凭れ部には、前記背凭れ部を表裏方向に貫通する左右の貫通孔が形成され、
前記左右の紐部材は、それぞれ、前記背凭れ部の表面から裏面に向かって前記左右の貫通孔に通されると共に、張力を付与された状態において連結されていることを特徴とするサイドサポートカバーの取付構造が提供される。
【0009】
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記左右のカバー本体は、それぞれ前記境界部近傍から、前記背凭れ部の裏面のシート幅中央まで配置され、
前記左右のカバー本体のなかの、前記背凭れ部の裏面のシート幅中央に位置する部位には、それぞれ左右の連結部材が取り付けられ、
これらの左右の連結部材によって前記左右のカバー本体が連結されている。
【0010】
請求項3による発明によれば、シートクッション及びシートバックからなるシートに採用され、
前記シートクッションは、着座部と、この着座部の左右の端部から上方に突出している左右のサイドサポートと、を有し、
前記左右のサイドサポートを、サイドサポートカバーによって覆う、サイドサポートカバーの取付構造であって、
前記サイドサポートカバーは、前記左右のサイドサポートをそれぞれ覆う左右のカバー本体と、これらの左右のカバー本体にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材と、からなり、
前記左右の紐部材の前記左右のカバー本体への固定点は、前記着座部と前記サイドサポートとの境界部近傍に位置し、
前記左右のカバー本体のなかの前記境界部に沿った部位は、他の部位に比べて剛性が高められた高剛性部とされ、
前記着座部には、前記着座部を表裏方向に貫通する左右の貫通孔が形成され、
前記左右の紐部材は、それぞれ、前記着座部の表面から裏面に向かって左右の貫通孔に通されると共に、張力を付与された状態において連結されていることを特徴とするサイドサポートカバーの取付構造が提供される。
【0011】
請求項4に記載のごとく、好ましくは、前記左右のカバー本体は、それぞれ前記境界部近傍から、前記着座部の裏面のシート幅中央まで配置され、
前記左右のカバー本体のなかの、前記着座部の裏面のシート幅中央に位置する部位には、それぞれ左右の連結部材が取り付けられ、
これらの左右の連結部材によって前記左右のカバー本体が連結されている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明では、左右の紐部材は、それぞれ、背凭れ部の左右の貫通孔に通されると共に、張力を付与されている。左右の紐部材が固定された左右のカバー本体は、背凭れ部に向かって引っ張られる。左右のカバー本体に覆われている左右のサイドサポートも背凭れ部に向かって引っ張られる。これにより、サイドサポートの開きを補正し、サイドサポートを立てることができる(サイドサポートの形状を元の形状にすることができる)。即ち、サイドサポートの低下した機能を向上させることができる。仮に、新しいシートに採用した場合であっても、サイドサポートの開きを防止することができる(サイドサポートの変形を防止することができる)。この点からもサイドサポートの機能を向上させることができる。
【0013】
さらに、左右のサイドサポートは、それぞれ、左右のカバー本体によって覆われている。左右のサイドサポートの一部を構成する、左右のサイドサポートの表皮は、当然に左右のカバー本体によって覆われる。仮に、表皮に擦り切れた部位が含まれるとしても、この部位を左右のカバー本体によって覆うことができる。擦り切れた部位を覆うことにより、シートの意匠性を向上させることができる。
【0014】
以上から、本発明によれば、サイドサポートの機能性の向上、及び、意匠性の向上を図ることができる。
【0015】
さらに、左右の紐部材は、背凭れ部の裏面において、連結されている。これにより、左右の紐部材に対して、一度の作業により張力を付与することができる。作業効率を高めることができる。
【0016】
さらに、カバー本体のなかの、境界部近傍に位置する部位には、境界部に沿った高剛性部が設けられている。左右のカバー本体を左右の紐部材に追従させやすくなる。これにより、左右のカバー本体を背凭れ部により密着させることができる。密着させることにより、車両用シートの意匠性を高めることができる。
【0017】
請求項2に係る発明では、左右のカバー本体は、背凭れ部の裏面のシート幅中央において、左右の連結部材を介して連結されている。左右のカバー本体を互いに引っ張ることができ、左右のカバー本体のサイドサポートへの密着性を高めることができる。これにより、サイドサポートの形状の補正機能を高めることができる。
【0018】
請求項3に係る発明では、左右の紐部材は、それぞれ、着座部の左右の貫通孔に通されると共に、張力を付与されている。左右の紐部材が固定された左右のカバー本体は、着座部に向かって引っ張られる。左右のカバー本体に覆われている左右のサイドサポートも着座部に向かって引っ張られる。これにより、サイドサポートの開きを補正し、サイドサポートを立てることができる(サイドサポートの形状を元の形状にすることができる)。即ち、サイドサポートの低下した機能を向上させることができる。仮に、新しいシートに採用した場合であっても、サイドサポートの開きを防止することができる(サイドサポートの変形を防止することができる)。この点からもサイドサポートの機能を向上させることができる。
【0019】
さらに、左右のサイドサポートは、それぞれ、左右のカバー本体によって覆われている。左右のサイドサポートの一部を構成する、左右のサイドサポートの表皮は、当然に左右のカバー本体によって覆われる。仮に、表皮に擦り切れた部位が含まれるとしても、この部位を左右のカバー本体によって覆うことができる。擦り切れた部位を覆うことにより、シートの意匠性を向上させることができる。
【0020】
以上から、本発明によれば、サイドサポートの機能性の向上、及び、意匠性の向上を図ることができる。
【0021】
さらに、左右の紐部材は、着座部の裏面において、連結されている。これにより、左右の紐部材に対して、一度の作業により張力を付与することができる。作業効率を高めることができる。
【0022】
さらに、カバー本体のなかの、境界部近傍に位置する部位には、境界部に沿った高剛性部が設けられている。左右のカバー本体を左右の紐部材に追従させやすくなる。これにより、左右のカバー本体を着座部により密着させることができる。密着させることにより、車両用シートの意匠性を高めることができる。
【0023】
請求項4に係る発明では、左右のカバー本体は、着座部の裏面のシート幅中央において、左右の連結部材を介して連結されている。左右のカバー本体を互いに引っ張ることができ、左右のカバー本体のサイドサポートへの密着性を高めることができる。これにより、サイドサポートの形状の補正機能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例によるサイドサポートカバーの取付構造が採用された車両用シートの斜視図である。
図2図1に示された車両用シートの正面図である。
図3図1に示された車両用シートの裏面図である。
図4図1に示されたシートクッションの平面図である。
図5図4に示されたクッション部サイドサポートカバーの分解図である。
図6図1に示されたシートバック部サイドサポートカバーの分解図である。
図7図4に示されたシートバック部サイドサポートカバーが取り付けられる前の車両用シートの斜視図である。
図8図7に示された車両用シートの貫通孔に紐部材を通す工程について説明する図である。
図9図8に示された貫通孔に通された紐部材に張力を付与する工程について説明する図である。
図10図9に示された表皮の裏面のファスナを閉める工程について説明する図である。
図11図10に示された締結部材を閉める工程について説明する図である。
図12図1に示された車両用シートの作用を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Lは乗員から見て左、Rは乗員から見て右、Upは上、Dwは下を示している。
<実施例>
【0026】
図1乃至図3に示されるように、本発明は、例えば、車両の運転席に適用される。車両用シート10(シート10)は、乗員(着座者)が着座する着座部11と、この着座部11の後端から立ち上げられ前後方向にスイング可能な背凭れ部12と、この背凭れ部12の上端に固定されているヘッドレスト13と、着座部11の左右端部から一体的に立ち上げられている左右のクッション部サイドサポート14,15(サイドサポート14,15)と、背凭れ部12の左右端部から一体的に前方に延びる左右のシートバック部サイドサポート16,17(サイドサポート16,17)と、からなる。
【0027】
着座部11と、左右のクッション部サイドサポート14,15とにより、シートクッションCuは、構成される。背凭れ部12と、左右のシートバック部サイドサポート16,17とにより、シートバックBaは、構成される。
【0028】
左右のクッション部サイドサポート14,15には、クッション部サイドサポートカバー20(サイドサポートカバー20)が被せられている。左右のシートバック部サイドサポート16,17には、シートバック部サイドサポートカバー50(サイドサポートカバー50)が被せられている。ヘッドレスト13には、ヘッドレストカバー19が被せられている。
【0029】
着座部11は、クッション材11aが表皮11bによって覆われることにより構成されている。その他の部位についても同様である。即ち、クッション材12a,13a,14a,15a,16a,17aが、表皮12b,13b,14b,15b,16b,17bによって覆われている。
【0030】
図4及び図5を参照する。クッション部サイドサポートカバー20について、詳細に説明する。クッション部サイドサポートカバー20は、左右のクッション部サイドサポート14,15をそれぞれ覆う左右のカバー本体30,40と、これらの左右のカバー本体30,40にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材22,23と、これらの左右の紐部材22,23に取り付けられるシューレースストッパ28と、からなる。左右のカバー本体30,40の素材には、人工皮革等の周知の素材を採用することができる。
【0031】
左のカバー本体30は、左のクッション部サイドサポート14の全体に被せられると共に、着座部11の裏面のなかの、シート幅中央C(図3参照)の部位まで配置される。
【0032】
左のカバー本体30のなかの着座部11の裏面に対向する部位は、シート幅外側の1点P1から、シート幅中央Cまで連続的に長さが短くなる。このため、左のカバー本体30のシート幅中央Cの部位の長さL1は、左のカバー本体30のシート幅外側の部位の長さL2よりも短い。シート幅外側の1点P1から、シート幅中央Cまでは、湾曲線状に形成された湾曲部31とされている。湾曲部31は、シート幅外側の1点P1からシート幅中央Cまでを直線的に結んだ想像線(一点鎖線)DLを、車幅外側に湾曲状に抉った形状を呈する。
【0033】
左のカバー本体30のなかの、着座部11の裏面のシート幅中央Cに位置する部位には、右のカバー本体40に連結される左の連結部材32が取り付けられている。左の連結部材32は、ファスナーのエレメント32aによって構成される。
【0034】
左のカバー本体30のなかの、着座部11と左のクッション部サイドサポート14との境界部P2近傍に位置する部位には、前後方向に向かってワイヤ33が設けられている。ワイヤ33は、左のカバー本体30の境界部P2近傍の端部を袋状に縫製した部位に内蔵されている。ワイヤ33が内蔵されている部位は、左のカバー本体30の他の部位に比べて、剛性が高められた部位である。このような部位が境界部P2に沿って設けられている。ワイヤ33は、境界部P2に沿った高剛性部33ということもできる。
【0035】
さらに、左のカバー本体30のなかの、境界部P2近傍に位置する部位には、左の紐部材22の末端が固定されている。この左の紐部材22の末端が固定されている部位からシート幅方向外側に向かって、剛性の高い高剛性部34が形成されている。この高剛性部34のことを、適宜、シート幅方向に沿った高剛性部34という。シート幅方向に沿った高剛性部34は、2枚の人工皮革を重ね合わせると共に縫製することにより、形成されている。なお、後述する理由により、シート幅方向に沿った高剛性部34は、左のカバー本体30の一般部(縫製が行われていない部位)よりも剛性が高められていればよい。
【0036】
左のカバー本体30のなかの、境界部P2近傍に位置する部位の前端には、ベルト状のベルト部材36が縫製されている。ベルト部材36には、第1の面ファスナ37が縫製されている。一方、左のカバー本体30のなかの、着座部11の裏面に対向する部位の前端には、第2の面ファスナ38が縫製されている。左のカバー本体30を左のクッション部サイドサポート14に被せる際には、ベルト部材36を着座部11の裏面側に引っ張り、第1の面ファスナ37を第2の面ファスナ38に結合させる。
【0037】
右のカバー本体40の基本的な構成も、左のカバー本体30と同様である。即ち、右のカバー本体40のなかの、着座部11の裏面に対向する部位には、湾曲部41が形成されている。
【0038】
右のカバー本体40のなかの、着座部11の裏面のシート幅中央に位置する部位には、左のカバー本体30に連結される右の連結部材42が取り付けられている。右の連結部材42は、ファスナーのエレメント42a及びスライダ42bによって構成される。
【0039】
右のカバー本体40のなかの、境界部P3近傍に位置する部位には、前後方向に向かってワイヤ43が設けられている。ワイヤ43は、境界部P3に沿った高剛性部43ということもできる。
【0040】
さらに、右のカバー本体40のなかの、境界部P3近傍に位置する部位には、右の紐部材23の末端が固定されている。この右の紐部材23の末端が固定されている部位からシート幅外方に向かって、シート幅方向に沿った高剛性部44が形成されている。
【0041】
右のカバー本体40のなかの、境界部P3近傍に位置する部位の前端には、ベルト状のベルト部材46が縫製されている。ベルト部材46には、第1の面ファスナ47が縫製されている。一方、右のカバー本体40のなかの、着座部11の裏面に対向する部位の前端には、第2の面ファスナ48が縫製されている。
【0042】
着座部11のなかの、左右の境界部P2,P3の近傍の部位には、着座部11を表裏方向に貫通する左右の貫通孔11c,11dが形成されている。左右の紐部材22,23は、それぞれ、左右の貫通孔11c,11dに通されると共に、張力を付与されている。張力を付与する際に、シューレースストッパ28が用いられる。張力を付与する方法については、後述する。
【0043】
図2図3及び図6を参照する。シートバック部サイドサポートカバー50について、詳細に説明する。シートバック部サイドサポートカバー50の構成も、基本的には、クッション部サイドサポートカバー20の構成と同様である。
【0044】
シートバック部サイドサポートカバー50は、左右のシートバック部サイドサポート16,17をそれぞれ覆う左右のカバー本体60,70と、これらの左右のカバー本体60,70にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材52,53と、これらの左右の紐部材52,53に取り付けられるシューレースストッパ58と、からなる。
【0045】
左のカバー本体60は、左のシートバック部サイドサポート16の全体に被せられると共に、背凭れ部12の裏面のなかの、シート幅中央Cの部位まで配置される。
【0046】
左のカバー本体60のなかの背凭れ部12の裏面に対向する部位には、湾曲部61が形成されている。
【0047】
左のカバー本体60のなかの、背凭れ部12の裏面のシート幅中央Cに位置する部位には、右のカバー本体70に連結される左の連結部材62が取り付けられている。左の連結部材62は、ファスナーのエレメント62aによって構成される。
【0048】
左のカバー本体60のなかの、背凭れ部12と左のシートバック部サイドサポート16との境界部P4近傍に位置する部位には、上下方向に向かってワイヤ63が設けられている。ワイヤ63は、左のカバー本体60の境界部P4近傍の端部を袋状に縫製し、この袋状に縫製した部位に内蔵される。ワイヤ63が内蔵されている部位は、左のカバー本体60の他の部位に比べて、剛性が高められた部位である。このような部位が境界部P4に沿って設けられている。ワイヤ63は、境界部P4に沿った高剛性部63ということもできる。
【0049】
さらに、左のカバー本体60のなかの、境界部P4近傍に位置する部位には、左の紐部材52の末端が固定されている。この左の紐部材52の末端が固定されている部位からシート幅外方に向かって、剛性の高いシート幅方向に沿った高剛性部64が形成されている。シート幅方向に沿った高剛性部64は、左のカバー本体30に形成されているシート幅方向に沿った高剛性部34に相当する。
【0050】
シート幅方向に沿った高剛性部64から下方に向かって略垂直に、垂直方向に延びる高剛性部65が形成されている。垂直方向に延びる高剛性部65が形成されている点において、クッション部サイドサポートカバー20と、シートバック部サイドサポートカバー50とは、異なる。垂直方向に延びる高剛性部65の下端は、ワイヤ63の近傍まで延びる。即ち、垂直方向に延びる高剛性部65の下端は、境界部P4に沿った高剛性部63の近傍まで延びる。垂直方向に延びる高剛性部65についても、2枚の人工皮革を重ね合わせると共に縫製することにより、形成することができる。なお、垂直方向に延びる高剛性部65は、左のカバー本体60の一般部(縫製が行われていない部位)よりも剛性が高められていればよい。
【0051】
左のカバー本体60のなかの、境界部P4近傍に位置する部位の下端には、ベルト状のベルト部材66が縫製されている。ベルト部材66には、第1の面ファスナ67が縫製されている。一方、左のカバー本体60のなかの、背凭れ部12の裏面に対向する部位の下端には、第2の面ファスナ68が縫製されている。左のカバー本体60を左のシートバック部サイドサポート16に被せる際には、ベルト部材66を背凭れ部12の裏面側に引っ張り、第1の面ファスナ67を第2の面ファスナ68に結合させる。
【0052】
右のカバー本体70の基本的な構成も、左のカバー本体60と同様である。即ち、右のカバー本体70のなかの、背凭れ部12の裏面に対向する部位には、湾曲部71が形成されている。
【0053】
右のカバー本体70のなかの、背凭れ部12の裏面のシート幅中央に位置する部位には、左のカバー本体60に連結される右の連結部材72が取り付けられている。右の連結部材72は、ファスナーのエレメント72a及びスライダ72bによって構成される。
【0054】
右のカバー本体70のなかの、境界部P5近傍に位置する部位には、上下方向に向かってワイヤ73が設けられている。ワイヤ73は、境界部P5に沿った高剛性部73ということもできる。
【0055】
さらに、右のカバー本体70のなかの、境界部P5近傍に位置する部位には、右の紐部材53の末端が固定されている。この右の紐部材53の末端が固定されている部位からシート幅方向外側に向かって、シート幅方向に沿った高剛性部74が形成されている。
【0056】
シート幅方向に沿った高剛性部74から下方に向かって略垂直に、垂直方向に延びる高剛性部75が形成されている。垂直方向に延びる高剛性部75の下端は、ワイヤ73の近傍まで延びる。即ち、垂直方向に延びる高剛性部75の下端は、境界部P5に沿った高剛性部73の近傍まで延びる。
【0057】
右のカバー本体70のなかの、境界部P5近傍に位置する部位の下端には、ベルト状のベルト部材76が縫製されている。ベルト部材76には、第1の面ファスナ77が縫製されている。一方、右のカバー本体70のなかの、背凭れ部12の裏面に対向する部位の下端には、第2の面ファスナ78が縫製されている。
【0058】
背凭れ部12のなかの左右の境界部P4,P5の近傍の部位には、それぞれ、背凭れ部12を表裏方向に貫通する左右の貫通孔12c,12d(図1参照)が形成されている。左右の紐部材52,53は、それぞれ、左右の貫通孔12c,12dに通されると共に、張力を付与されている。張力を付与する際に、シューレースストッパ58が用いられる。
【0059】
シートバック部サイドサポートカバー50の左右のシートバック部サイドサポート16,17への取付方法について、以下に説明する。クッション部サイドサポートカバー20の左右のクッション部サイドサポート14,15への取付方法も基本的には同じである。即ち、背凭れ部(シートバック部)については、着座部(シートクッション部、又は、クッション部)と読み替えることができる。このため、説明を省略する。
【0060】
以下、左右のシートバック部サイドサポート16,17を「左右のサイドサポート16,17」といい、シートバック部サイドサポートカバー50を、「サイドサポートカバー50」という。
【0061】
図7及び図8を参照する。まず、左右のサイドサポート16,17に、それぞれ、左右のカバー本体60,70を被せる。左右のカバー本体60,70を被せる際には、左右の紐部材52(左の紐部材52のみが示されている。)を、それぞれ、背凭れ部12の表面から裏面に向かって左右の貫通孔12c,12dに挿通させる。
【0062】
図9を参照する。シューレースストッパ58のボタンを押しながら、背凭れ部12の裏面側に挿通させた左右の紐部材52,53を、シューレースストッパ58に挿通させる。シューレースストッパ58のボタンを押しながら、シューレースストッパ58を背凭れ部12の裏面に向かって前進させる。このとき、左右の紐部材52,53に張力が発生する位置までシューレースストッパ58を前進させる。前進させたら、シューレースストッパ58のボタンを放し、シューレースストッパ58を固定する。これにより、左右の紐部材52,53は、張力が付与された状態に保たれる。さらに、左右の紐部材52,53は、背凭れ部12の裏面において、連結される。
【0063】
なお、左右の紐部材52,53に張力を付与する方法は、シューレースストッパ58を用いる方法に限られない。即ち、左右の紐部材52,53を互いに結ぶことによっても、張力を付与することができる。この場合にも、左右の紐部材52,53は、背凭れ部12の裏面において、連結される。
【0064】
ところで、背凭れ部12を裏面から見た場合において、左右の貫通孔12c,12dは、それぞれ、略直方体形状を呈する。これは、左右の貫通孔12c,12dが、左右の引き込み孔12e,12fの一部を利用して形成されているからである。左右の引き込み孔12e,12fは、表皮12b,16b,17bをシート表面から裏面に向かって引き込み、表皮12b,16b,17bをシートフレームに固定するために空けられている孔である。即ち、左右の貫通孔12c,12dの一部は、表皮12b,16b,17bをシート表面から裏面に向かって引き込み、シートフレームに固定するために空けられた左右の引き込み孔12e,12fによって形成されている。
【0065】
左右の貫通孔12c,12dは、サイドサポートカバー50を取り付けるために背凭れ部12のクッション材12aに空けられる孔である。既存の引き込み孔12e,12fを一部利用することにより、左右の貫通孔12c,12dの孔空け作業を容易にすることができる。さらに、孔を空けることによる剛性の低下を最低限に抑えることができる。
【0066】
図10を参照する。左右の紐部材52,53(図9参照)に張力を付与したら、表皮12bを閉じる。次に、第1の面ファスナ67,77(図6参照)と、第2の面ファスナ68,78(図6参照)とを、結合させる。
【0067】
図11を参照する。スライダ72bを上方にスライドさせ、左右のカバー本体60,70を連結させる。これにより、サイドサポートカバー50の左右のサイドサポート16,17(図1参照)への取り付けが完了する。
【0068】
図6及び図12を参照する。サイドサポートカバー50を左右のサイドサポート16,17へ取り付けることにより、以下の効果を得ることができる。なお、クッション部サイドサポートカバー20を左右のクッション部サイドサポート14,15に取り付けた際の効果も同様であり、適宜読み替えることができる。このため、説明を省略する。
【0069】
左右の紐部材52,53は、それぞれ、背凭れ部12のなかの境界部P4,P5の近傍の部位から左右の貫通孔12c,12d(図7参照)に通されると共に、張力を付与されている。左右の紐部材52,53が固定された左右のカバー本体60,70は、背凭れ部12に向かって引っ張られる。左右のカバー本体60,70に覆われている左右のサイドサポート16,17も背凭れ部12に向かって引っ張られる。これにより、左右のサイドサポート16,17の開きを補正し、左右のサイドサポート16,17を立てることができる(左右のサイドサポート16,17の形状を元の形状にすることができる)。即ち、左右のサイドサポート16,17の低下した機能を向上させることができる。仮に、新しいシートに採用した場合であっても、左右のサイドサポート16,17の開きを防止することができる(左右のサイドサポート16,17の変形を防止することができる)。この点からも左右のサイドサポート16,17の機能を向上させることができる。
【0070】
さらに、左右のサイドサポート16,17は、それぞれ、左右のカバー本体60,70によって覆われている。左右のサイドサポート16,17の一部を構成する、左右のサイドサポート16,17の表皮16b,17b(図1参照)は、当然に左右のカバー本体60,70によって覆われる。仮に、表皮16b,17bに擦り切れた部位が含まれるとしても、この部位を左右のカバー本体60,70によって覆うことができる。擦り切れた部位を覆うことにより、車両用シート10の意匠性を向上させることができる。
【0071】
以上から、本発明によれば、左右のサイドサポート16,17の機能性の向上、及び、意匠性の向上を図ることができる。
【0072】
さらに、サイドサポートカバー50は、背凭れ部12には、被せられない。即ち、機能性、及び、意匠性が低下しやすい部位にのみ被せることのできるカバーを提供することができる。これにより、従来からのシートの意匠を残しつつ、必要な部位のみ補修を行うことができる。全体を補修する場合に比べて、補修にかかる費用が安価になる。
【0073】
さらに、左右のカバー本体60,70は、背凭れ部12の裏面のシート幅中央Cにおいて、左右の連結部材62,72を介して連結されている。左右のカバー本体60,70を互いに引っ張ることができ、左右のカバー本体60,70の左右のサイドサポート16,17への密着性を高めることができる。これにより、左右のサイドサポート16,17の形状の補正機能を高めることができる。
【0074】
左右の紐部材52,53は、背凭れ部12の裏面において、連結されている。これにより、左右の紐部材52,53に対して、一度の作業により張力を付与することができる。作業効率を高めることができる。
【0075】
さらに、左右のカバー本体60,70には、左右の紐部材52,53の固定点からシート幅外方に向かって延び、他の部位よりも剛性の高い、シート幅方向に沿った高剛性部64,74(剛性部64,74)が形成されている。左右の紐部材52,53が固定される部位の近傍の剛性を高めることにより、左右のカバー本体60,70を左右の紐部材52,53に追従させやすくなる。これにより、左右のサイドサポート16,17の機能を、より向上させることができる。
【0076】
さらに、左のカバー本体60のなかの、境界部P4近傍に位置する部位には、境界部P4に沿った高剛性部63が設けられている。左右のカバー本体60,70を左右の紐部材52,53に追従させやすくなる。これにより、左右のカバー本体60,70を背凭れ部12により密着させることができる。密着させることにより、車両用シート10の意匠性を高めることができる。
【0077】
さらに、左右のカバー本体60,70には、それぞれ、背凭れ部12の裏面に配置される部位に、湾曲部61,71が形成されている。湾曲部61,71の湾曲形状により、左右のカバー本体60,70を、より背凭れ部12に密着させることができる。
【0078】
尚、本発明について、車両用シートの運転席を例に説明をしたが、本発明は、助手席、後部座席、チャイルドシートにも適用可能である。さらには、バスや飛行機などの他の乗り物にも適用可能である。さらには、座椅子等の乗り物用シート以外のシートにも適用可能である。即ち、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、これらのものに限られない。
【0079】
さらに、左右の紐部材とは、逆側の端部には、ベルト部材が取り付けられる例に基づき説明を行った。この点、ベルト部材に変えてさらに紐部材を取り付けることもできる。この場合には、当然に、背凭れ部又は着座部には、別途貫通孔が形成される。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明のサイドサポートカバーの取付構造は、車両用シートに好適である。
【符号の説明】
【0081】
10…シート
11…着座部
11c…左の貫通孔
11d…右の貫通孔
12…背凭れ部
12c…左の貫通孔
12d…右の貫通孔
14…左のクッション部サイドサポート(サイドサポート)
15…右のクッション部サイドサポート(サイドサポート)
16…左のシートバック部サイドサポート(サイドサポート)
17…右のシートバック部サイドサポート(サイドサポート)
20…クッション部サイドサポートカバー(サイドサポートカバー)
22…左の紐部材
23…右の紐部材
30…左のカバー本体
32…左の連結部材
33…境界部に沿った高剛性部(ワイヤ)
40…右のカバー本体
42…右の連結部材
43…境界部に沿った高剛性部(ワイヤ)
50…シートバック部サイドサポートカバー(サイドサポートカバー)
52…左の紐部材
53…右の紐部材
60…左のカバー本体
62…左の連結部材
63…境界部に沿った高剛性部(ワイヤ)
70…右のカバー本体
72…右の連結部材
73…境界部に沿った高剛性部(ワイヤ)
P2…着座部左の境界部
P3…着座部右の境界部
P4…背凭れ部左の境界部
P5…背凭れ部右の境界部
C…シート幅中央
Cu…シートクッション
Ba…シートバック
【要約】
【課題】サイドサポートの機能性及び意匠性を向上させることができる技術を提供すること。
【解決手段】サイドサポートカバー(50)は、左右のサイドサポート(16,17)をそれぞれ覆う左右のカバー本体(60,70)と、これらの左右のカバー本体(60,70)にそれぞれ一端が固定された左右の紐部材(52,53)と、からなる。左右の紐部材(52,53)の左右のカバー本体(60,70)への固定点は、背凭れ部(12)とサイドサポート(16,17)との境界部(P4,P5)近傍に位置している。背凭れ部(12)には、背凭れ部(12)を表裏方向に貫通する左右の貫通孔(12c,12d)が形成されている。左右の紐部材(52,53)は、それぞれ、左右の貫通孔(12c,12d)に通されると共に、張力を付与された状態において連結されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12