(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プリント回路板が、非電導性であり、且つ前記発熱部分を前記電源に接続するのに有効な電子構成要素及び導線を支持する、基板を含んでいる、請求項4に記載のアセンブリ。
前記抵抗加熱要素が、直列、並列、又はそれらの任意の組合せで電子的に配置され、且つ前記プリント回路板の両面に一列ずつ二列に物理的に載置された、一連の固定値抵抗器である、請求項4に記載のアセンブリ。
外部電力貯蔵器に電気的に接続可能な、前記ハンドルの外部上に正及び負の再充電用導線を更に備え、それにより、前記外部電力貯蔵器が接続されると、前記外部電力貯蔵器から前記電源に電力を伝達して貯蔵するのに有効な再充電用回路が完成するようになっている、請求項1に記載のアセンブリ。
前記第2のサブアセンブリを受け入れることができる1以上のポートを有する再充電用ベースを更に備え、それにより、前記第2のサブアセンブリが前記ポート内に配置されると、前記第2のサブアセンブリの前記再充電用導線と前記外部電力貯蔵器との間に電気的接触が確立されるようになっている、請求項19に記載のアセンブリ。
少なくとも二つの位置を有するオン/オフ機構を更に備え、前記位置の少なくとも一つでは、前記機構が前記発熱部分と前記電源との間の電気的接触をもたらし、前記位置の少なくとも一つでは、前記機構が前記発熱部分と前記電源との間の電気的接触を中断し、前記機構がディスペンサの外側からアクセスでき、ユーザによって直接か又は間接に係合され得る、請求項1に記載のアセンブリ。
前記第1及び第2のサブアセンブリが取り付けられていないときに前記発熱部分を覆い、前記発熱部分が前記アプリケータヘッドに挿入されるにつれて、前記加熱回路ハウジング内に後退される、滑動スリーブを更に具備している、請求項1に記載のアセンブリ。
前記第1及び第2のサブアセンブリが最初は物理的に分離されており、前記リザーバが1から14回の塗布に十分な製品を含有している、請求項1に記載の加熱アプリケータアセンブリを用意するステップと、
前記発熱部分を前記アプリケータヘッドの中空内部に挿入するステップと、
前記加熱回路ハウジングを前記ネック延長部に接続するステップと、
前記電気加熱回路をオンにするステップと、
前記ネック延長部を前記リザーバから分離するステップと、
前記アプリケータヘッドを前記リザーバから出すステップと
を含んでいる、加熱アプリケータアセンブリを使用する方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(定義)
「製品塗布温度」とは、製品の何らかの特性が向上又は改善する、周囲温度よりも高い製品の温度を意味する。例えば、周囲温度を20℃〜25℃としてもよく、状況に応じて、製品塗布温度は、30℃以上、又は40℃以上、又は50℃以上、又は60℃以上などであってもよい。改善された特性は、皮膚若しくは体毛への製品の塗布に関係する可能性も、又は製品の性能若しくは貯蔵寿命に関係する可能性もある。更に、改善された特性は、消費者による製品の経験又は期待値に関係する可能性もある。例えば、特性の改善は、予め定義された粘性の低下とすることもある。又は、例えば、閾値温度よりも高温での活性成分の活性化とすることもある。又は、例えば、改善された特性は、製品中の有害な微生物の低減によるより長い貯蔵寿命とすることもある。又は、改善された特性は、消費者が経験する暖かさの感覚とすることもある。
【0009】
「携帯型アプリケータ」とは、片手又は最大でも両手で保持され、アプリケータが1以上の主な活動を行っているとき、空中に持ち上げられるように意図されたアプリケータを意味する。主な活動としては、アプリケータを使用してリザーバから塗布面に製品を移すことが挙げられる。したがって、「携帯型」とは、単に物体を把持することができる以上のことを意味する。例えば、「スペースヒーター」は、この携帯型の定義に合致しない。
【0010】
本明細書全体にわたって、「備える、具備する」とは、要素又は要素群が、具体的に列挙されるそれらの要素に自動的に限定されず、追加の要素を含んでも含まなくてもよいことを意味する。
【0011】
本明細書全体にわたって、「電気接点」とは、電子要素間に電位差がもたらされる場合、要素間に直接的な物理的接触があってもなくても、又は1以上の他の導電要素が介在してもしなくても、それらの要素間を電流が流れることができることを意味する。
【0012】
「液密」に関しては、製品がリザーバから漏れるのを防ぐのに十分にきつく、リザーバ内の製品の劣化を遅らせるのに十分にきついシールを意味する。好ましくは、液密シールはまた、シールがリザーバ内の製品の酸化を防ぐことができることを意味する。「酸化を防ぐ」に関しては、標準的な温度及び圧力において、少なくとも六ヶ月間、好ましくは少なくとも一年間、製品が販売可能な状態(当業者であれば理解するであろう「販売可能な状態」)のままであることを意味する。
【0013】
(詳細な説明)
本発明のいかつかの実施形態について以下に記載する。特定の特徴は、本発明の全ての実施形態にとって必須である。他の特定の特徴は任意であり、且つ/又は好ましいものの必須ではない。必須でない特徴は、本明細書でそれらが示される実施形態における使用に限定されず、本明細書に示される実施形態のいずれか、又は本発明の原理に忠実である他の任意の実施形態における使用法が見出されることがある。
【0014】
(加熱アプリケータシステムの概説)
いくつかの実施形態に共通する本発明の一つの態様は、製品を保持することができるリザーバと、取外し可能/再取付け可能な形でリザーバに接続されるネック延長部(neck extension)と、ネック延長部からリザーバ内へと垂下するアプリケータヘッドとを備える、使い捨ての第1のサブアセンブリFSである。ネック延長部の一部分は、リザーバ内の製品を第1のサブアセンブリの外側の周囲の雰囲気から密閉する。第1のサブアセンブリの外側から、ネック延長部を通ってアプリケータヘッドの内部空間内へと導管が存在する。
【0015】
いくつかの実施形態に共通する本発明の別の態様は、第1のサブアセンブリから分離可能であるが、使用時には第1のサブアセンブリに取り付けなければならない、再使用可能な第2のサブアセンブリSSである。第2のサブアセンブリは、ハンドルと、電気回路ハウジングと、電気加熱回路と、オン/オフ機構と、電源とを備える。第1及び第2のサブアセンブリは、一緒に併せて、本発明による加熱アプリケータシステムを構築する。
【0016】
使用前に、第2のサブアセンブリSSの電気回路ハウジング及び第1のサブアセンブリFSのネック延長部は、十分に堅い接続を成すことができる。この接続が成された結果、電気加熱回路の一部分が、ネック延長部を通してアプリケータヘッドの内部空間内へと挿入される。この構成では、ネック延長部及びアプリケータヘッドは、製品の塗布に使用するためにリザーバから分離することができる。各使用の後、アプリケータヘッドを伴うネック延長部をリザーバに再び取り付けて、密閉することができる。リザーバ内の製品が使い果たされると、電気回路ハウジング及びネック延長部は分離することができるので、第1のサブアセンブリの構成要素は廃棄されるが、第2のサブアセンブリは再使用可能である。同時継続中の米国出願第12/980,526号の一回使用リザーバとは異なり、本発明の複数回使用リザーバは、リザーバ内に残っている製品を保護するように再シールできるようにすることができる。しかし、本発明の好ましい実施形態では、リザーバの内容物が空になった後は再使用することができないため、第1のサブアセンブリは依然として「使い捨て」と見なされる。
【0017】
(使い捨ての第1のサブアセンブリFS)
使い捨ての第1のサブアセンブリFSは、リザーバ1と、取外し可能/再取付け可能な形でリザーバに接続されるネック延長部2と、ネック延長部からリザーバ内へと垂下するアプリケータヘッド3とを備える。ユーザがリザーバの内容物を空にした後、リザーバ、ネック延長部、及びアプリケータヘッドは廃棄されるため、第1のサブアセンブリは「使い捨て」と見なされる。
【0018】
リザーバ:
図1を参照すると、リザーバ1は、製品Pを保持する、又は保持することができる。リザーバは、典型的には、円筒状であるか又は円筒状部分を有していてもよく、全体的又は部分的にプラスチックで作られてもよいが、これは必須ではない。図面では、リザーバはプラスチックチューブとして描かれる。リザーバは、好ましくは中空のネック1aの形態であってもよい上端部と、底端部1bとを有する。リザーバの上端部にある上側オリフィス1cは、ネック及びリザーバの内部へのアクセスを可能にする。リザーバのネックは、その上端部においてネック延長部に接続される。
【0019】
様々な実施形態では、リザーバ1の底端部1bは、リザーバのタイプに応じて、リザーバに製品を充填する前又は後に閉じることができる。例えば、リザーバがマスカラを保持する硬いボトルである場合、リザーバの底部はボトルが成型されるときに閉じられることになる。この場合、リザーバは、リザーバのネック1aにある上側オリフィス1cを通して充填される。代替としては、本発明のいくつかの実施形態では、リザーバの底端部は、最初は製品をリザーバに充填するために開いていて、その後で閉じられる。例えば、リザーバが可撓性のチューブである場合、第1のサブアセンブリを組み立て、次にチューブの底端部を通してリザーバを充填することが可能である。その後、チューブの底端部を、熱溶着又は音波溶接などの既知の方法によってシールすることができる。
【0020】
好ましくは、下向き部分1eは、ネック1aの下側端部の周囲と一体的に成型され、そこからリザーバ内へと垂下する。この下向き部分は、ネックの下側オリフィス1gを画定する。下側オリフィスは、アプリケータヘッドがそこを貫通できるように十分に大きく、但し下向き部分がアプリケータヘッドのワイパー要素として作用するように十分に小さい。拭い取り効果を達成するため、下向き部分は図示されるように円錐状とすることができる。円錐状の下向き部分の高さは、アプリケータヘッドを有効にきれいにするため、必要に応じて変えられてもよい。しかし、実際上、本発明のシステムは比較的少ない回数の塗布に使用されることが意図されるので、このワイパー要素は従来のワイパー要素よりも大幅に短くてもよい。したがって、汚い製品の蓄積及び乾燥の問題は無関係であるか、又は現物サイズの販売用マスカラパッケージほどの関連性はない。
【0021】
ネック延長部:
図1を再び参照すると、リザーバ1のネック1aは、リザーバのオリフィス1cがネック延長部に取り囲まれるように、中空のネック延長部2に接続される。ネック延長部は、上端部2a及び底端部2bを有し、上端部と底端部との間にネック延長部を通って通路が存在する。底端部により近いところで、ネック延長部の内表面は、リザーバのネック1aに接続する手段を有する。リザーバのネックとネック延長部との間の接続は、好ましくは取外し可能且つ再取付け可能であり、これによってリザーバ内の製品にアクセスする。好ましくは、二つの構成要素が取り付けられると、それらは液密接続を維持して、リザーバ内の製品の乾燥を防ぐ。したがって、好ましい実施形態では、ネック延長部は、その内表面に形成されたネジ山2dを有し、それはリザーバのネック1aの外表面にあるネジ山1dと協働する。ネジを締めたり緩めたりすることによって、リザーバ及びネック延長部が繰り返し取り付けられ、取り外されてもよい。ネック延長部がネック上にネジ止めされると、ネック延長部のL字部分2cがネックの上部を押さえつけて、それらの部品間のシールを形成する。
【0022】
他の実施形態では、リザーバ及びネック延長部は、手作業の圧力によって打ち勝ち再係合され得る、干渉係合(即ち、摩擦嵌め、スナップ部品、突起部品(lug fitment))によって接続されてもよい。この場合、ネック延長部がリザーバの内側に適合するように、又はその逆であるようにサイズ決めされてもよい。
【0023】
ネック延長部2は、その上端部2aにより近いところに、第1及び第2のサブアセンブリを接続する手段を更に備える。第2のサブアセンブリを異なる第1のサブアセンブリと共に再使用することができるように、サブアセンブリ間の接続は取外し可能である。様々な接続手段を使用することができる。例えば、接続手段は、第2のサブアセンブリの外表面にあるネジ山と協働する、ネック延長部の内表面に形成された第2の組のネジ山であってもよい。ネジを締めたり緩めたりすることによって、第1及び第2のサブアセンブリを取り付け、取り外すことができる。しかし、
図1では、第1及び第2のサブアセンブリ間の接続は、少なくとも一つの差込み式又は突起式のロック用機構として実施される。例えば、ネック延長部2は、その内表面に移行溝(transit groove)2eを備えてもよく、これは、ネック延長部の上端部2aから下向きに延在し、移行溝に対してほぼ直角に延在してもよいロック用溝2fで終端する。二組以上の移行溝及びロック用溝が設けられてもよい。溝の各組に対して、第2のサブアセンブリの外表面にある協働する突起5dが移行溝を下り、ロック用溝に入ることができ、そこからは、何らかの手作業による労力を用いずに後退して出ることができない。このタイプの接続を固定するのに必要な限定された回転量(即ち、四分の一回転以下)は、後述するように、ネジ止めによる係合に比べて、発熱部分又はプリント回路板の下側部分に対する損傷を防ぐのに好ましいことがある。代替として、第1及び第2のサブアセンブリは、手作業による労力によって係合解除及び再係合することができる、他の何らかの干渉係合(即ち、摩擦嵌め、スナップ部品、カム溝結合(cam-and-groove coupling)、突起式結合など)によって接続されてもよい。
【0024】
アプリケータヘッド:アプリケータヘッド3は、開いた近位部分3c及び閉じた遠位部分3dを有する中空の軸3bを備える。閉じた遠位部分は作用面3aを支持する。作用面の典型的な形態は、睫毛の化粧及び手入れに使用されるような毛ブラシであってもよいが、本発明はそれに限定されない。中空の軸3bは、ネック延長部2と関節結合して、好ましくは液密シールを形成する。例えば、中空の軸の開いた近位部分3cは、ネック延長部のL字部分2cに対して補完的に形作られ、L字部分にぴったり嵌合するようにサイズ決めされてもよい。代替として、ネック延長部及びアプリケータヘッドは一体的に成型することができる。
【0025】
概して、アプリケータヘッド3の開いた近位部分3c及びネック延長部2のL字部分2cは、通常の消費者による使用中は分離しない。一旦組み立てられると、ネック延長部及びアプリケータヘッドは一つの単位体として作用する。例えば、開いた近位部分は、L字部分の内部に接着剤で接合することができる。代替として、ネック延長部及びアプリケータヘッドは一体的に成型することができる。
【0026】
リザーバ1、ネック延長部2、及びアプリケータヘッド3が本明細書に記載するように組み立てられると、リザーバ内の製品Pは周囲の環境から密閉され、アプリケータヘッドの作用面3aは製品に浸漬される。更に、リザーバ、ネック延長部、及びアプリケータヘッドが組み立てられると、ネック延長部の上端部2aを通り、ネック延長部の内部を通り、アプリケータヘッドの開いた近位部分3cを通り、アプリケータヘッドの閉じた遠位部分3dに至る通路が存在する。その結果、アプリケータヘッドの内部は第1のサブアセンブリの外側からアクセス可能である。例えば、第1のサブアセンブリが組み立てられたとき、アプリケータヘッドは依然としてそれ自体の中に発熱部分を受け入れることができる。
【0027】
第1のサブアセンブリに関して、ネック延長部2及びアプリケータヘッド3をリザーバ1に繰り返し接続し、分離できることが必須であり、それによって、上述したように、接続されたとき、アプリケータヘッドはリザーバ内に配置され、接続は液密である。更に、ネック延長部を第2のサブアセンブリに一時的に接続できることが必須であり、それによって、接続されたとき、発熱部分がアプリケータヘッドの内部に配置される。
【0028】
(再使用可能な第2のサブアセンブリSS)
第2のサブアセンブリSSの様々な実施形態は、ハンドルと、加熱回路ハウジングと、切替え可能な電気加熱回路と、電気加熱回路を係合する1以上の手段とを備える。第2のサブアセンブリは、ユーザが第1のサブアセンブリを廃棄した後であっても、第2のサブアセンブリを新しい第1のサブアセンブリと共に再使用できるので、「再使用可能」であると見なされる。
【0029】
(再使用可能な第2のサブアセンブリ-第1の組の実施形態SS1)
ハンドル:様々な実施形態では、ハンドル4は、中空の円筒状構造として示されるが、形状は変わってもよい。概して、ハンドルは、当技術分野で通常行われるように、パーソナルケア製品のユーザが把持するのに十分な大きさである。例えば、ハンドルは、長さ15mm〜150mm、直径10mm〜50mmであるマスカラアプリケータの一部とすることができる。
【0030】
図2A及び2Bを参照すると、ハンドル4の近位端4aは、第2のサブアセンブリの近位端を画成する。近位端は閉じているが、その近位端で除去可能なキャップ(図示せず)を有してもよい。除去可能なキャップは、ハンドルの内部へのアクセス、及び/又は例えば、電源/電流源を変更するために電源/電流源8へのアクセスを可能にする。ハンドルの近位端の反対側は開いた遠位端4bである。この実施形態及び他の実施形態では、ハンドルは、概して、当技術分野で一般に行われるような容器の栓としては作用しない。ハンドルの内部は、電源8及び切替え可能な電気加熱回路の一部分を収容するのに十分に大きい。例えば、導線が発熱部分から電流源の負端子に向かって電気を伝導することができるように、第1及び第2の金属導線4d、4eがハンドルの内表面に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、第2の金属導線はバネとして形成され、圧縮状態では電流源をハンドルの開いた端部4bに向かって付勢する。任意に、バネ4eの上側端部は、バネとのしっかりした電気接点を作る平坦面を提供する導電プレート4cに取り付けられる。
【0031】
任意に、電源は再充電式であってもよい。その目的のため、ハンドル4は、電源(即ち、電池)を再充電のためにハンドルから除去できるようにする、除去可能なキャップ(図示せず)を備えていてもよい。より好ましくは、ハンドルの外部は、電池を外部電力貯蔵器に接続することを可能にする再充電用導線を備える。再充電用導線は、外部電力貯蔵器が接続されると、外部電力貯蔵器から電池へと電力を伝達して貯蔵する効果がある再充電用回路が完成するようなものでなければならない。例えば、
図2Aの実施形態では、再充電用導線4f及び4gは、ハンドル4の外側からアクセス可能である。再充電用導線4fは、導電プレート4c及びバネ4eを通して電池の負端子に接続し、再充電用導線4gは、場合によっては、再充電用導線4hを通して電池の正端子に接続される。再充電用導線4hは、導線が電池と共に上下動するように、電池の正端子に溶接される。再充電用導線4hは、上昇するにつれて再充電用導線4gと接触して、デバイスが再充電用ベースに入れられた場合に電池を再充電することが可能になる。再充電用導線4hは、下降するにつれて再充電用導線4gと接触しなくなり、その状態では電池を再充電することができない。
図2Bを参照すると、再充電用導線4f、4gを一定の構成で固定するため、半円形の構造4i、4jが設けられてもよい。半円形の構造は、一旦組み立てられるとその構造が移動しないように、ハンドル4の内部形状に噛合する。再充電用導線は、再充電用導線の形状を受け入れるように成型された半円形の構造の間に挟まれる。任意に、ハンドルの外部には、各再充電用導線4f、4gを再充電用ベースの適切な再充電用接点(以下を参照)と位置合わせする手段を備えていてもよい。例えば、ハンドルは、ハンドルが一つの向きでのみ再充電用ベースに嵌合するように、再充電用ベースのスロットに噛合する隆起した要素4nを有して設計することができる。
【0032】
加熱回路ハウジング5が、ハンドルに適合し、ハンドルを越えて延在している。加熱回路ハウジング及びハンドルには、後述する接続の性質に応じて、干渉嵌め、留め具機構、接着剤、又は任意の適切な手段のうちの1以上を用いて取り付けられてもよい。
【0033】
加熱回路ハウジング:その本質的な特徴において、加熱回路ハウジング5は、その上側端部5a及び下側端部5b付近が開いていて、そこを通して電気加熱回路の一部分を置くことができる中空の細長い部材であり、電気加熱回路の部分がハウジングの両端から出ている。ハウジングは、それと関節結合するハンドル4に対して実質的に移動しない。
【0034】
本発明のいくつかの実施形態は、
図3A及び3Bに示されるような加熱回路ハウジング5を有する。加熱回路ハウジングの上側部分は、ハンドル4の内側に載置されるので、ハウジングはハンドルに対して実質的に移動しない。ハンドルに対して望ましくない運動をしないように加熱回路ハウジングを固定する、任意の適切な手段が使用されてもよい。例えば、ハウジングの一部分は、ハンドルの内部部分に対して補完的に形作られてもよい。例えば、図面では、ハウジングの上側端部5aは、ハンドルの円筒状の内部の中にぴったり適合するほぼ円筒状の部分として形成される。ハウジングをハンドルに更に固定するため、ハンドルに対するスナップ嵌めを形成するハウジング内の移動止め5cも設けられてもよい。
【0035】
図3Aを参照すると、少なくとも一つの垂直溝5eが加熱回路ハウジング5の上側端部5a付近に設けられ、1以上の垂直延長部5fが上側端部よりも上方に立ち上がっている。ハウジングの上側端部5aは、部分的に中空であり、円筒状部分の底端部付近で開いている、ほぼ円筒状の部分として形成される。このように、円筒状部分の内部に配置されたネジ山5gが係合されてもよい。これらの任意の特徴の目的については後述する。
【0036】
加熱回路ハウジング5の下側端部5bは、ネック延長部2に対する堅い接続を形成し、その結果、第1及び第2のサブアセンブリを連結することができる。
図3A及び3Bによって網羅される実施形態では、ハウジングの下側端部は、図示されるように、ハウジングの主要構成要素にスナップ嵌合する別個の構成要素である。上述したように、サブアセンブリ間の接続は、第2のサブアセンブリを異なる第1のサブアセンブリと共に再使用できるように取外し可能である。様々な接続手段について上述した。一旦加熱回路ハウジング及びネック延長部が接続されると、ネック延長部、アプリケータヘッド3、ハンドル4、及び回路ハウジング5は、一つの実質的に剛な個片として挙動することができる。このようにして、アプリケータヘッドをリザーバ1から引き上げることができる。
【0037】
切替え可能な電気加熱回路:加熱された製品を試供するシステムは、割込み可能又は切替え可能な加熱回路を更に備える。概して、回路のスイッチが閉じているとき、電流が発熱部分に流れ、これによって発熱部分が「オン」として定義される。このスイッチが開かれると、電流は発熱部分に流れず、これによって発熱部分が「オフ」として定義される。加熱回路が閉じているとき、電流は、電源8の正端子から、加熱回路ハウジング5を通り、次にアプリケータヘッド3の内側に位置することができる発熱部分へと流れ、加熱回路ハウジングを通って1以上の導線に沿って電源の負端子に戻る。概して、電気経路は、回路に機能性及び/又は効率性を付加する様々な電気的構成要素を備えてもよい。
【0038】
切替え可能な電気加熱回路の一実施形態は、プリント回路板(PCB)7と、電池8と、PCBに実装されていてもいなくてもよいスイッチと、PCB上にない1以上の電気導体とを備える。PCBが使用されるとき、電気回路ハウジング5はプリント回路板用のハウジングであり、PCBハウジングと呼ばれることがある。
【0039】
PCB:プリント回路板7は、PCBの部分がPCBハウジングのどちらかの端部から出るように、PCBハウジング5を貫通する細長い構造体である。PCBの拡大部分7aは、電池付近でハンドル4の内側に位置する。プリント回路板の下側部分7bは発熱部分7cを支持する。発熱部分は、アプリケータヘッド3の中空の軸3bに嵌合することができなければならない。電子回路の大部分はプリント回路板上で支えられる。プリント回路板は、通常の又は予期される使用の条件下では導電性でない、基板7dを備える。適切な基板材料としては、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ、ベークライト(熱硬化性のフェノールホルムアルデヒド樹脂)、及びガラス繊維が挙げられるが、それらに限定されない。基板は、厚さ約0.25〜5.0mm、好ましくは0.5〜3mm、より好ましくは0.75〜1.5mmであってもよい。基板の片面又は両面の部分は、例えば厚さ約35μmの銅の層で覆われてもよい。基板は、1以上の発熱部分、電子構成要素、及び導電要素を支持する。PCBによって支持される導電要素の中で、電気導線及び/又は電気端子がPCBを電池に接続するのに有効である。
【0040】
一例として、様々な要素を好ましい(但し排他的でない)配置で支持するプリント回路板7について記載する。PCB自体は、PCBが電流源8からPCBハウジングの遠位端を越える距離まで延在することができるという要件を伴って、製造しPCBハウジング5に組み込むのに便利な任意の形状又は寸法を有してもよい。この距離は、システム全体の長さ及び設計に応じて決まる。概して、PCBは、PCBハウジング及びネック延長部2が堅い接続を形成する前に、アプリケータヘッド3内で底に達するほど長くすることはできない。
【0041】
図4及び5を参照すると、抵抗加熱要素7cを除く電子要素又は構成要素の全て若しくはほとんどは、プリント回路板の上側端部付近の、基板の拡大部分7a上にあってもよい。PCBの拡大部分の最大横寸法は、それが存在するハンドル4のその部分の内部寸法よりも小さくなければならない。PCBの比較的狭く細長い区画7eは、拡大部分からPCBハウジング5を通って延在し、PCBハウジングの下側端部から出ている。PCBハウジングの下側端部から出るPCBの一部分7bは、発熱部分7cを保持する。好ましくは、システムの加熱効率を低減する傾向になるため、発熱部分はいずれも、PCBハウジングの内側にはない。
【0042】
図6は、プリント回路板7上にレイアウトすることができる、本発明で有用な一つの可能な電子回路を示す。
図5は、PCB上の電子要素の一つの可能なレイアウトを示す。電源8(例えば、再充電式電池)からの電流は、PCB端子T1でプリント回路板に入る。この端子は、PCBの拡大部分7aの縁部を占めてもよい。好ましい一実施形態では、電池8の正端子は、スイッチの位置付けにしたがって、少なくとも一つの「オン」位置及び少なくとも一つの「オフ」位置を交互に占めてもよい。即ち、スイッチの移動によって電池が物理的に移動してもよい。「オン」位置では、電池の正端子はPCBの端子T1に物理的に接触する。「オフ」位置では、電池の正端子はPCBの端子と物理的に接触しない。この実施形態は、電池の正端子と回路板との間に追加の導体を要しないという利点を有する。スイッチのよく知られている動作にしたがって、スイッチの機能に対する代替実施形態が可能である。
【0043】
抵抗器R7、並びに並列コンデンサC1及びC2は、電力変換器U1と相互作用して、コンデンサが最大値のときは発熱部分7cに対する電流を自動的に遮断する。コンデンサは、例えば、PCBに締結されるか又は別の形で関連付けられる、セラミックチップコンデンサであってもよい。定格容量は、切替え可能な回路が最初に閉じられたときから、切替え可能な回路(及び発熱部分)が自動的に停止するときまでの時間長を制御するように選択される。このオーバーヘッドタイマー、つまり自動遮断機構は任意であり、ユーザが回路を停止し損ねた場合に電池が切れるのを防ぐ。ユーザは、加熱した後に製品を塗布する時間を必要とするので、回路は、発熱部分が予め定められた温度に達してからある時間量の後に、発熱部分を停止するように設計されてもよい。この時間長は、必要にしたがって選択することができるが、典型的には約2〜5分間であってもよい。更に、用いられる精巧さの度合いに応じて、
図5に示されるコンデンサベースのものなどのオーバーヘッドタイマーは、自動遮断に続いて、加熱要素を作動することができない(即ち、「オン」にすることができない)リセット期間を要することがある。数秒であってもよいリセット時間によって、コンデンサを放電させることが可能になる。
【0044】
RT1はNTCサーミスタである。好ましくは、NTCサーミスタは、加熱要素7cに物理的に近接して位置する。例えば、
図6の回線図では、加熱要素RH9及びRH10の間に空間が示されている。NTCサーミスタは、その空間、又は加熱要素を取り囲む空間の周囲温度のわずかな変動を検出することができる任意の空間に位置してもよい。NTCサーミスタ及び固定値抵抗器R3は、加熱要素の温度に比例し、且つ/又はそれと共に変動する電圧レベルを作り出す分圧器回路として構成される。その電圧レベルは、演算増幅器によって監視され、反転入力(U2のピン3)で演算増幅器に渡される。閾値基準電圧は、R4及びR5で別の分圧器回路によって生成され、この電圧は、演算増幅器の非反転入力(U2のピン7)に接続される。このように、演算増幅器は電圧比較器として使用される。負温度サーミスタを含む分圧器回路の出力電圧が基準電圧と交差する(それ以上に上昇するか又はそれ以下に下降するかのどちらか)と、演算増幅器の出力(U2のピン2)が状態を変える。演算増幅器の出力は、NチャネルMOSFETスイッチ(U2のピン6にある)に渡され、MOSFETスイッチの状態を制御するのに使用される。スイッチが閉じていると、電流はスイッチ(U2のピン4にある)から抵抗加熱要素7cに流れる。スイッチが開いていると、電流は抵抗加熱要素に流れることができない。PCB7の拡大部分7aの縁部は、金属片4d及びコイル/バネ(4e、
図2を参照)を通して負電池端子につながる第2の端子T2を備える。
【0045】
回路は、コンデンサC3などのノイズ低減構成要素、LED D1などのオン/オフインジケータ、及びF1にあるような複数のヒューズ付き部分を更に含んでもよい。また、2以上のサーミスタを使用して温度監視能力を増加させることができる。
【0046】
回路は、上述したように、出力温度を能動的に測定し、それ自体を所望の温度と一致するように調節するシステムを含む。この回路を含む加熱された製品用のシステムは、過熱の心配なしに長期間オンのままにして、所望の温度を保つことができる。また、自動遮断の使用を通して、且つ加熱要素の温度の監視を通して、電力利用が大幅に低減される。この点に関して、本発明は、本明細書に記載されるレベルの精度及び信頼性をもって加熱された製品を試供するための、商業的に実現可能な、部分的に使い捨ての衛生的なシステムを提供することが可能である。
【0047】
回路は、電源の出力電圧を監視し維持するシステムを更に含んでもよい。例えば、電池は、3ボルトなどの公称電圧で定格化されるが、電池ごとに、また同じ電池の使用ごとにある程度の変動性がある。電池電圧を必要に応じて監視及び調節して、電池が通常供給する電圧よりも厳密な公差を維持する、任意のシステムが含まれてもよい。かかるシステムの一つの利益は、アプリケータの性能の一貫性が改善され、電池の寿命の予測可能性が改善されることである。
【0048】
上述の回路はプリント回路板7を利用する。プリント回路板の使用によって、コストの削減及び製造における誤差の低減がもたらされることがある。したがって、本明細書に記載される回路は、本明細書に記載される性能、信頼性、及び利便性を備えた、加熱された製品を試供するための、真に有効であり、商業的に実現可能で、美観的に容認可能な電池式システムを提供することが可能であり、より従来的な配線方法を使用するデバイスに比べて、コストの削減及び製造における誤差の低減を良好に達成し得る。対照的に、本明細書に記載されるような回路板がなければ、加熱された製品のためのキットの作成は大幅に困難に、より高価に、且つより信頼性が低くなるであろう。パーソナルケア市場の場合、本明細書に記載されるようなプリント回路板を有さない、加熱された製品用のシステムを作成することによって、製造コストが非常に高くなり、性能の質が低くなることがある。
【0049】
1以上の発熱部分7cが、プリント回路板の下側部分7bによって支持される。典型的に、本発明による加熱された製品は一つのみの発熱部分を有してもよい。好ましくは、PCBハウジング内側の加熱によってエネルギーが浪費され、効率が減少するので、発熱部分のいずれの部分もPCBハウジング5内へと延在しない。発熱部分7cは、連続的な抵抗ワイヤループ又はコイルを備えてもよい。単純である一方、このタイプの発熱部分は、離散的な加熱要素のアレイなど、より高度な選択肢の性能及びエネルギー効率をもたらさない。したがって、好ましくは、本発明による加熱アプリケータは、PCBハウジング5の外側でプリント回路板7の下側部分7b上で支持される、複数の個々の離散的な抵抗加熱要素7fを含む。
【0050】
離散的な抵抗加熱要素7fの好ましい一実施形態は、直列、並列、又はそれらの任意の組合せで電子的に配置され、PCB7の両面に一列ずつ二列に物理的に載置された一連の固定値抵抗器である。抵抗器の数及びそれらの定格抵抗値は、部分的には、回路の発熱要件によって支配される。一実施形態では、5オームの離散的な抵抗器41個が均等に間隔を空けて、PCBの片側に20個、反対側に21個置かれる。別の実施形態では、6オームの抵抗器23個が、PCBの片側に11個、反対側に12個使用される。更に別の実施形態では、3オームの抵抗器41個が、片側に20個、反対側に21個使用される。抵抗器が一つ少ない方の側にはサーミスタのための空間が残る。典型的には、本発明のアプリケータは、1〜10オームの定格抵抗値を有する10〜60個の個々の抵抗要素を使用してもよい。しかし、状況の要求に応じてこれらの範囲を超えてもよい。典型的には、全ての加熱要素全体の抵抗は1〜10オームの範囲であってもよい。しかし、状況の要求に応じてこの範囲を超えてもよい。
【0051】
好ましい一つのタイプの抵抗加熱要素は金属酸化物厚膜抵抗器である。これらは2以上の形態で利用可能である。好ましい一つの形態はチップ抵抗器であり、これは、固体セラミック基板上に置かれ、電気接点及び保護被膜を備える厚膜抵抗器である。幾何学的に、各チップはほぼ固体の長方形であってもよい。かかる加熱要素は様々なサイズで市販されている。例えば、KOA Speer Electronics, Inc(ペンシルベニア州ブラッドフォード)は、汎用厚膜チップ抵抗器を販売しており、その最大寸法は約0.5mm以下である。最大寸法が約2.0mm以下、より良好には一実施形態では1.0mm以下、更に良好には別の実施形態では0.5mm以下である抵抗器を使用することによって、抵抗器をPCBハウジング5の外側でプリント回路板7に沿って簡単に配置することができる。
【0052】
典型的には、チップ抵抗器は、既知の方法によってPCBに取り付けられてもよい。金属酸化物厚膜抵抗器のより好ましい形態は、シルクスクリーン堆積物(silk screened deposit)として利用可能である。チップ抵抗器などのハウジングなしで、金属酸化膜は、印刷技術を使用してプリント回路板上に直接堆積される。これは、製造上の観点から、溶接チップ抵抗器よりも効率的且つ柔軟である。金属酸化膜は、一つの連続的な加熱要素としてPCB上に堆積されてもよく、又は個々のドットとして印刷されてもよい。様々な金属酸化物が厚膜抵抗器の製造に使用されてもよい。一つの好ましい材料は酸化ルテニウム(RuO
2)である。個々のドットは、約2.0mm以下、より好ましくは1.0mm以下、最も好ましくは0.5mm以下の小ささで印刷されてもよく、それらの厚さは変わってもよい。実際には、ドットのサイズを制御することによって、各ドットの抵抗を変更してもよい。また、厚膜抵抗器の抵抗は、チップ抵抗器又はシルクスクリーン印刷した形態であるかにかかわらず、金属酸化膜の添加物によっても制御されてもよい。典型的には、本明細書に記載するタイプのチップ抵抗器及びシルクスクリーン印刷した金属酸化物ドットは、1〜10オームの定格抵抗値を有してもよい。
【0053】
シルクスクリーン印刷した厚膜抵抗器又はチップ抵抗器を持つプリント回路板は、ワイヤコイルなどの従来技術の加熱要素を持つものよりも嵩が少ない。より嵩が少ないエレクトロニクスとは、製品に入る熱のフラックスが増加され、熱の損失がより少ないことを意味する。
【0054】
概して、発熱部分7cとアプリケータヘッド3との間のギャップによって伝熱効率が減少する。したがって、発熱部分とアプリケータヘッドの内表面との間のギャップができるだけ少ない場合が好ましい。したがって、アプリケータヘッドが発熱部分の上にぴったり嵌まる場合が好ましい。これによって、アプリケータヘッドを通って内側から外に出る伝熱の効率が改善される。本発明の一実施形態では、アプリケータヘッドの中空の軸3bの内表面は、発熱部分と直接接触している。この配置は有効であるが、依然としてアプリケータヘッドの真下に空気で充填されたギャップを残すことがある。アプリケータヘッドによるリザーバ1内の製品への伝熱は、これらの空気で充填されたギャップによって弱まることがある。したがって、かかるギャップがない場合が最も好ましい。本発明の別の実施形態では、発熱部分は伝熱材料の円筒状のシェルに包まれる。シェルを作成することは、伝熱材料の連続的な質量に加熱要素を埋め込むことを含む。材料は、発熱部分を軟化状態にある伝熱材料に漬けることによって適用されてもよい。材料が硬化すると、発熱部分内にエアギャップが実質的に存在しないことがある。少なくともいくつかの実施形態では、伝熱材料が加熱要素から製品への伝熱速度を改善する限り、この実施形態は多くの用途にとって好ましい。伝熱材料は、発熱部分の上に半硬化又は硬化した円筒状のシェルを形成することができる。円筒状のシェルは、アプリケータヘッド3の中空の軸3bに嵌合しなければならない。好ましくは、円筒状のシェルは、中空の軸にぴったりと嵌合して、円筒状のシェルと中空の軸との間の空気量を最小限に抑える。伝熱材料の円筒状のシェルに有用な材料の例としては、1以上の熱伝導性接着剤、1以上の熱伝導性の封止用エポキシ、又はこれらの組合せが挙げられる。熱伝導性接着剤の一例は、Dow Corning(登録商標)1-4173(酸化アルミニウム及びジメチル、メチル水素シロキサンで処理、熱伝導度=1.9W/mK、ショア硬さ92A)である。熱伝導性の封止用エポキシの一例は、832-TC(アルミナとエピクロロヒドリン及びビフェニルFの反応生成物との組合せ、MG Chemicals(オンタリオ州バーリントン)から入手可能、熱伝導度=0.682W/mK、ショア硬さ82D)である。伝熱材料の場合、低い熱伝導度よりも高い熱伝導度の方が好ましい。
【0055】
電源:本発明のいくつかの実施形態は、電流源8、好ましくはDC電源を更に備える。電流源は、電流源を収容するのに十分な大きさのハンドル4内に収納される。電流源は、少なくとも一つの正端子及び少なくとも一つの負端子を有する。電源端子の1以上は、プリント回路板7上の導体要素と直接接触してもよく、又は第1の金属導線4d若しくはバネ4eのような1以上の導線が介在してもよい。
【0056】
本発明では、加熱回路が作動される(又は「オンにされる」)ごとに、電源8自体が本明細書に記載するように製品の温度を上げるのに十分なエネルギーを供給できる場合が好ましい。好ましい一実施形態では、DC電源は、1以上の電池、より好ましくはちょうど一つの電池を含む。電池が定義された性能レベルを達成するのに必要な電力を送達することができる限り、多くのタイプの電池が使用されてもよい。電池のタイプの例としては、亜鉛炭素(若しくは標準的な炭素)、アルカリ性、リチウム、ニッケルカドミウム(再充電式)、ニッケル水素(再充電式)、リチウムイオン、亜鉛空気、亜鉛酸化水銀、及び銀亜鉛の化学的性質が挙げられる。懐中電灯及び煙探知器に使用されるものなど、一般の家庭用電池は、小型の携帯型デバイスで頻繁に見られる。これらは、典型的に、単三、単四、単二、単一、及び9ボルト電池として知られているものを含む。適している可能性がある他の電池は、補聴器及び腕時計で一般に見られるものである。更に、電池が一般家庭廃棄物の流れ(ordinary household waste stream)で処分できる場合が好ましい。したがって、廃棄するために、法律によって一般家庭廃棄物の流れとは分離しなければならない電池(水銀を含有する電池など)は、余り好ましくない。任意に、且つ好ましくは、電源は上述したように再充電可能である。
【0057】
加熱回路スイッチ:本発明によるアプリケータは、ユーザが加熱回路を係合することを可能にする1以上の特徴を備えてもよい。好ましくは、本発明によるアプリケータは、電源8と加熱要素7cとの間の電気のフローを交互に中断し再度確立することができる、少なくとも一つの機構を備える。いくつかの実施形態では、オン/オフ機構は少なくとも二つの位置を有する。位置の少なくとも一つにおいて、機構は発熱部分と電源との間の電気的接触をもたらし、位置の少なくとも一つにおいて、機構は発熱部分と電源との間の電気的接触を中断する。
【0058】
一つの可能な実施形態では、少なくとも一つのオン/オフ機構は、システムの外側からアクセス可能であり、そこでユーザによって直接又は間接的に係合することができる。このタイプのオン/オフ機構は「手動」であって、ユーザが直接機構を係合することを要するが、これはユーザが従来の非加熱式ディスペンサでは行う必要のないことである。一部のオン/オフ機構は、動作するためには電気回路の一部にならなければならない。このタイプのオン/オフ機構の詳細は、電気分野においてよく知られている。いくつかの非限定例としては、トグルスイッチ、ロッカスイッチ、スライダ、ボタン、タッチ起動式表面、磁気スイッチ、及び光起動式スイッチが挙げられる。また、加熱要素が複数の加熱出力レベルの能力がある場合、複数位置のスイッチ又はスライダスイッチが有用なことがある。概して、手動のオン/オフ機構は、ディスペンサの外側から(直接又は間接的に)アクセス可能になる任意の場所に位置してもよい。
【0059】
図2、7、8、及び9では、オン/オフ機構は、円筒状のシェル6b上に乗るネジ山付きのネック6aから構成される回転式カラー6として形成される。ネジ山付きのネックは、加熱回路ハウジング5の円筒状部分のネジ山付きの内部にねじ込むように設計される。これを達成するため、図示されるように、加熱回路の下側部分は回転式カラーを貫通しなければならないので、回転式カラー及び加熱回路ハウジングは同軸である。この配置では、ハンドル4に対してカラー6を回転させることによって、回転式カラーはハンドルに向かって、またハンドルから離れる方向に移動することができる。回転式カラーと併せて、
図7A〜Cに示されるように、1以上のタブ9が設けられる。各タブの下側端部は回転式カラーに接触することができ、上側端部は電池8に接触することができる。各タブは、ハンドルの外側からハンドルの内側まで、加熱回路ハウジングの垂直溝5e(
図3Aを参照)を貫通する。回転式カラーがハンドルに向かってねじ込まれると、タブはハンドル内へと更に移動する。これが起こると、タブと電池との間の接触によって電池がハンドルの更に上へと押し上げられて、プリント回路板7との接触が離れ、バネ4eを圧縮する。したがって、回転式カラーをハンドルにねじ込むことによって、電気加熱回路が開き、発熱部分7cに電流が流れない。同時に、再充電用導線4hが再充電用導線4gと接触するようになるので、デバイスを再充電用ベースに入れた場合に電池の再充電が可能である。更に、回転式カラーがハンドルから離れる方向にネジを緩められると、タブはハンドルの外に更に移動する。これが起こると、バネが拡張して、電池の正端子がプリント回路板上の導線に接触するまで、プリント回路板に向かって電池を押しやる。したがって、回転式カラーを回してハンドルから出すことによって、電気加熱回路が閉じ、発熱部分に電流が流れる。同時に、再充電用導線4hが再充電用導線4gと接触しなくなり、デバイスを再充電用ベースに入れた場合であっても再充電は不能である。
図7A及び7Bはオフ状態の回路を示し、
図7Cはオン状態の回路を示す。審美的な理由で、カラーの下面により完成された外観を与えるため、ガスケット6cが任意に回転式カラーの底部に設けられる。
【0060】
上述した実施形態では、バネ4eは二重の目的に役立つ。バネの第1の目的は、上述したように、電池8の負端子に対する導線として役立つことである。第2の目的は、第1の位置から第2の位置へと電池を励起することである。第1の位置では、バネがハンドル4に対してより圧縮されたとき、電池の正端子はプリント回路板と電気的に接触していない。この配置では、電流は発熱部分7cに流れることができない。第2の位置では、バネがより拡張されたとき、電池の正端子は、電流が発熱部分に流れることができる形で、プリント回路板と電気的に接触している。好ましい一実施形態では、プリント回路板の拡大部分7aは、電池がその第2の位置にあるときに電池の正端子に接触することができる導線(
図5のT1)を備える。例えば、導線T1は拡大部分の近位縁部に近く、そこで電池の正端子が接触してもよい。
図3Aを参照すると、1以上の垂直延長部5fは電気回路ハウジングの上側端部5aよりも上方に立ち上がっている。これらの延長部は、バネ4e及び電池8がプリント回路板7の拡大部分7aに掛ける圧力を制限するのに使用されてもよい。
【0061】
発熱部分のための任意の保護:任意に、第1及び第2のサブアセンブリが取り付けられていないとき、プリント回路板7の発熱部分7cを覆う手段が設けられてもよい。この手段の一実施形態は滑動スリーブ機構である。サブアセンブリが取り付けられていないとき、スリーブは、発熱部分を覆い、損傷から保護し、且つユーザが高温の発熱部分に不用意に暴露されないように保護する。発熱部分がアプリケータヘッド3へ挿入されるにつれて、スリーブは後退される。発熱部分がアプリケータヘッドから除去されるにつれて、スリーブは再び滑動して発熱部分にかぶさる。
【0062】
任意のスリーブ機構の一実施形態は、
図2A、2B、3A、及び3Bに示される。スリーブ機構10は、スリーブ10aと、バネカップ10bと、バネ10cとを備える。スリーブの上側端部はバネカップの下側端部に取り付けられる。これらの個片は、何らかの適切な方式で一体的に成型又は溶接されてもよい。三つの個片は全て、プリント回路板7の下側部分7bと同軸であるので、PCBの下側部分は三つの個片全てを貫通する。スリーブは移動して加熱回路ハウジング5を出入りすることができるが、バネ及びバネカップは加熱回路ハウジング内に拘束される。例えば、バネカップのサイズ(即ち、直径)は、バネカップがハウジングの底部5bを出るのを防ぐのに十分な大きさであってもよい。
図3Aは、バネ、バネカップ、スリーブ、及びハウジング底部を加熱回路ハウジングに組み込む順序を示す。加熱回路ハウジング内で、スリーブ及びバネカップは付勢されると上下に滑動することができ、バネは付勢されると拡張及び収縮することができる。バネの下側端部はバネカップに収まり、バネの上側端部は加熱回路ハウジングの上側端部5aを押す。スリーブ及びバネカップがハンドル4に向かって移動するにつれて、PCBの発熱部分7cが露出し、バネが圧縮される。バネが拡張できるようになると、スリーブ及びバネカップはハンドルから離れる方向に移動し、スリーブが発熱部分を覆う。発熱部分がアプリケータヘッド3に挿入されていくにつれて、あるポイントで、スリーブ10aがアプリケータ内に更に入ることが妨げられるので、プリント回路板が挿入されるにつれて発熱部分はスリーブから出る。例えば、スリーブのある部分は、スリーブがアプリケータヘッド内に更に入らないように、アプリケータヘッドの中空の軸3bのある部分と相互作用するように設計されてもよい。即ち、スリーブは中空の軸内で底に達してもよく、一方でPCBの下側部分7bはアプリケータヘッドに入り続けることができる。
【0063】
(アプリケータの動作)
図9A〜Cは、ここまで記載したようなアプリケータの使用法を示す。
図7A〜Cは、同じ使用法を断面でのみ示す。
図7A及び9Aは、連結前の第1のサブアセンブリ及び第2のサブアセンブリを示す。回転式カラー6はオフ位置にあり、スリーブ10aは発熱部分を覆っている。任意に、回転式カラーがオン位置に入れられた場合、滑動スリーブ機構の利点が実現されてもよい。スリーブ10aが発熱部分を覆っている状態で加熱回路をオンにした場合、熱がスリーブ内で発熱部分に非常に近接して捕捉されるので、発熱部分がより迅速に熱くなる。
【0064】
図7B及び9Bは、第1のサブアセンブリに挿入された第2のサブアセンブリを示す。回転式カラーは依然としてオフ位置で示されるが、意図される使用では、ユーザは通常、まだ行っていなければ、発熱部分を製品リザーバ1内に配置した状態で回転式カラーをオン位置まで回転しようとする。突起5dがそれら個々のロック用溝2f内に係合されているとき、第1及び第2のサブアセンブリは固定的に連結される。この時点で、ハンドル4に適用されるネジを緩める動作によって、ネック延長部2及びアプリケータヘッド3をリザーバ1から除去することができる。
【0065】
図7C及び9Cは、リザーバから出たアプリケータヘッドを示し、回転式カラー6はオン位置で示される。アプリケータヘッド内側の発熱部分は熱くなっており、アプリケータヘッドの作用面3a上の製品を加熱している。
【0066】
ユーザは、製品を塗布し終えると、加熱回路をオフにし、アプリケータヘッド3をリザーバ1に戻し、リザーバをしっかりシールして使用の間リザーバの内容物を保存してもよい。最終的に、リザーバの内容物が空になると、ユーザは、突起5dをロック用溝2fから係合解除することができ、第2のサブアセンブリが回収される。好ましくはいずれの電気的構成要素も含まない第1のサブアセンブリは廃棄されてもよく、第2のサブアセンブリは新しい第1のサブアセンブリと共に再使用されてもよい。
【0067】
第2のサブアセンブリのいくつかの代替の設計について次に記載する。以下の代替実施形態の図面では、上述したものと実質的に同じ特徴には同じ番号を付し、実質的に修正された特徴及び新しい特徴には新しく番号を付す。
【0068】
(再使用可能な第2のサブアセンブリ-第2の組の実施形態SS2)
図10〜13は、第2のサブアセンブリSS2の第2の実施形態を示す。上述の第2のサブアセンブリとの一つの明白な違いは、加熱回路のオン/オフスイッチがスイッチカバー60aを有するスライドスイッチ60bであることである。スライドスイッチは、スライドスイッチが加熱回路を開閉できるように、プリント回路板7に直接実装される。このタイプのスイッチでは、電池の正端子は、PCB端子T1においてプリント回路板との物理的接触を維持する。したがって、回転式カラー6及びタブ9が不要になる。スイッチカバー60aはスイッチスロット40m内で滑動し、スイッチカバーの一部分はハンドル40を貫通してスイッチ60bに接続する。再充電用導線4f、4gは、ハンドルの上部4a付近でアクセス可能である。
図11は、プリント回路板の第1の金属導線4dと第2の端子T2との間の接触の一実施形態を示す。この場合、第1の金属導線の端部は、第2の端子を三方で挟み込む三つのプロング40kとして形成される。
【0069】
加熱回路ハウジング50は、上述のものに類似しているが、多少異なる。例えば、この実施形態では、ハウジングはやはりハンドル40内側に位置する上側端部50aを有するので、ハウジングはハンドルに対して実質的に移動しない。また、ハウジングはやはり、上側端部よりも上方に立ち上がっている1以上の垂直延長部50fを有する。かかる三つの延長部が
図10b及び11に示され、それらは、プリント回路板7の拡大部分7aを固定する助けとなるように設計される。しかし、タブが取り除かれているので、ハウジングの上側端部はタブ9を収納する垂直溝を要しないことがある。また、回転式カラーが取り除かれているので、加熱回路ハウジングの上側端部は内表面にネジ山を有さない。回転式カラーが存在しないことによって、回路ハウジングの上側端部と下側端部との間に先細状の移行部(又は他の任意の形状若しくは審美的特徴)を実装することが可能になる。加熱回路ハウジング50のいくつかの実施形態の別の特徴は、ハウジングの上部50aから立ち上がる1以上のロック用タブ50hの存在である。これらのタブは、プリント回路板の拡大部分上の噛合するスロット7hを捕えて、プリント回路板を加熱回路ハウジングに対してしっかり保持する助けとするように設計される。
【0070】
上述のように、加熱回路ハウジングの下側端部50bは、ネック延長部2に対する堅い接続を形成することができ、それによって第1及び第2のサブアセンブリを連結する。上述したように、サブアセンブリ間の接続は取外し可能なので、第2のサブアセンブリを異なる第1のサブアセンブリと共に再使用することができる。突起式部品など、様々な接続手段について上述した。
図10A、12A、及び13では、それぞれがネック延長部2にあるそれ自体の移行溝2e及びロック用溝2fに収納される、二つの突起5dが設けられる。一旦加熱回路ハウジング及びネック延長部2が接続されると、ネック延長部、アプリケータヘッド3、ハンドル40、及び加熱回路ハウジング50は、一つの実質的に剛性の個片として挙動することができる。このようにして、アプリケータヘッドをリザーバ1から引き上げることができる。
【0071】
(再使用可能な第2のサブアセンブリ-第3の組の実施形態SS3)
図14A〜Cは、第2のサブアセンブリSS3の第3の実施形態を示す。再使用可能な第2のサブアセンブリの第1の実施形態と同様に、バネ4eは二重の目的に役立つ。バネの第1の目的は、上述したように、電池8の負端子に対する導線として役立つことである。第2の目的は、第1の位置から第2の位置へと電池を付勢することである。第1の位置では、バネがハンドル400に対してより圧縮されたとき、電池の正端子はプリント回路板と電気的に接触していない。この配置では、電流は発熱部分7cに流れることができない。第2の位置では、バネがより拡張されたとき、電池の正端子は、電流が発熱部分に流れることができる形で、プリント回路板と電気的に接触している。好ましい一実施形態では、プリント回路板の拡大部分7aは、電池がその第2の位置にあるときに電池の正端子に接触することができる導線T1を備える。また、加熱回路は、電池8、銅線T1、プリント回路板7の回路類、導線T2、4d、4c、及びバネ4eを備える。再充電用回路は、再充電用導線の位置の点で第1及び第2の実施形態とは異なる。この場合、再充電用回路は、ハンドル400の底部4b付近でアクセス可能である。例えば、負の再充電用導線400fは、電池8の負端子に戻る導線4dから下向きに垂下する。正の再充電用導線400hは、電池の正端子に溶接され、そこから下向きに垂下する。再充電用導線は両方ともハンドルの下縁部に巻き付き、短い距離だけハンドルの外側を上り続けてもよい。再充電用導線を固定し、再充電用ベースの導線に位置合わせするため、スロット400p、400qがハンドルの外側に設けられてもよい。正の再充電用導線の一端は電池に溶接されるので、この導線は電池の移動に適応するように十分に柔軟である。この目的については以下に見られる。
【0072】
加熱回路ハウジング5は、第2のサブアセンブリの第1の実施形態のものに類似している。ハウジングはやはりハンドル400の内側に位置する上側端部5aを有するので、ハウジングはハンドルに対して実質的に移動しない。ハウジングは、タブ9を収納する少なくとも一つの垂直溝5eを有する、ハウジングの上側端部5aよりも上方に立ち上がっている1以上の垂直延長部5fを有する。また、第1の実施形態と同様に、加熱回路ハウジングの上側端部は内表面にネジ山5gを有するが、これらは、この実施形態では存在しない回転式カラースイッチに取り付けるためのものではない。この場合、加熱回路のオン/オフスイッチは、後述するように、第2のサブアセンブリをベースに装着し、そこから取り外すときに係合される。上述のように、加熱回路ハウジングの下側端部5bは、ネック延長部2に対する堅い接続を形成することができ、それによって第1及び第2のサブアセンブリを連結する。分離可能な突起式部品が好ましいことがある。一旦加熱回路ハウジング及びネック延長部2が接続されると、ネック延長部、アプリケータヘッド3、ハンドル40、及び加熱回路ハウジング5は、一つの実質的に剛な個片として挙動することができる。このようにして、アプリケータヘッドをリザーバ1から引き上げることができる。
【0073】
ここで記載するオン/オフ機構は、自動切替え機構の一例である。「自動切替え」とは、アプリケータの正常な使用の結果として、加熱回路及び/又は再充電用回路がオン又はオフにされることを意味する。この場合、アプリケータは、再充電用ベース又は単に使用しないときにアプリケータを格納する便利なスタンドとすることができるベースと併せて使用される。上述したように、
図14Bに示されるように1以上のタブ9が設けられる。タブの下側端部は、ハンドル400の底部4bの下方に延在することができ、上側端部は電池8に接触することができる。タブは、ハンドルの外側からハンドルの内側まで、加熱回路ハウジングの垂直溝5eを貫通する。加熱回路ハウジング5のネジ山5gがベース上にねじ込まれるにつれて、タブはベースの表面に接触する。その結果、タブはハンドル内へと更に移動する。これが起こると、タブと電池との間の接触によって電池がハンドルの更に上へと押し上げられて、プリント回路板7との接触が離れ、バネ4eを圧縮する。したがって、電気加熱回路が開き、発熱部分7cに電流が流れない。しかし、柔軟な正の再充電用導線400hは、電池の正端子との接触を維持するので、再充電用回路が完成してもよい。ネジ山5gが係合されていないと、タブはハンドルの外に更に自由に移動できる。これが起こると、バネが拡張して、電池の正端子がプリント回路板の導線T1に接触するまで、プリント回路板に向かって電池を押しやる。したがって、ネジ山5gを係合解除することによって、電気加熱回路が閉じ、発熱部分に電流が流れる。自動切替え機構を用いて、アプリケータをベースから除去し、又はベースに戻すことによって加熱回路がオン/オフされる。
【0074】
(性能因子)
本明細書に記載する加熱されたアプリケータの様々なパラメータは、リザーバ1内の製品の温度を上昇させるのに要する熱量、及び/又はそれに要する時間量に影響する。例えば、概して、リザーバ内の製品が多いほど、所与の時間量で製品の温度を製品塗布温度まで上昇させるのに、より多くの熱が必要になる。また、例えば、特定の熱発生速度を所与として、より厚いアプリケータヘッド3は、リザーバ内の製品の温度を上昇させるのに、より多くの時間が必要になることを意味する。アプリケータヘッドを通る伝熱速度を増加させるため、且つ失われる熱量を低減するため、使用される特定の材料における製造の限界を考慮して、アプリケータヘッドの中空の軸3bを可能な限り薄くするのが好ましいことがある。好ましくは、アプリケータヘッドの壁の厚さは、1.0mm未満、より好ましくは0.8mm未満、更により好ましくは0.6mm未満、最も好ましくは0.4mm未満である。当然ながら、熱はアプリケータヘッドを通るので、リザーバ内に配置された製品の温度を上昇させるのに必要な熱量及び/又は時間長は、材料の熱伝導度にも依存する。したがって、概して、製品の温度を上昇させるのに必要な時間量を減少させるため、熱発生速度を増加させ、加熱される質量を減少させ(より薄いアプリケータヘッド)、且つ/又はアプリケータヘッドの熱伝導度を増加させてもよい。
【0075】
本発明による加熱されたアプリケータは、製品の一回量の温度を周囲温度から製品塗布温度まで上昇させるように構成される。その温度は市場の需要に対して調節されてもよい。例えば、製品塗布温度は、状況に応じて、30℃以上、又は40℃以上、又は50℃以上、又は60℃以上などであってもよい。塗布の直前に、本明細書に記載されるアプリケータは、60秒以下、好ましくは30秒以下、より好ましくは15秒以下、最も好ましくは5秒以下で、ある量の製品を周囲温度から製品塗布温度まで加熱することができる。加熱の結果、分配された製品の何らかの特性が向上又は改善する。向上又は改善した特性は、例えば、粘性の低減、活性成分の活性化、マスカラ製品の糸引き効果(threading effect)、より長い貯蔵寿命、消費者が経験する暖かい感覚、ユーザの皮膚に対する製品の浸透の向上、封入された成分の放出、又はユーザが利益を得る他の任意の変化とすることもある。
【0076】
(いくつかの任意の特徴)
(再充電用ベース)
上述したように、第2のサブアセンブリSSは再充電式電源を備えてもよい。本明細書に記載したいくつかの実施形態では、ハンドル4の外部は、ハンドル内の再充電式電源を外部電力貯蔵器に接続することを可能にする再充電用導線を備える。本発明のいくつかの実施形態は再充電用手段を備える。再充電用手段は、第2のサブアセンブリの再充電用導線と外部電力貯蔵器との間の電気的接触をもたらすことができる。一旦電気的接触が作られると、電力は外部電源から再充電式電源へと伝達されて貯蔵することができる。再充電用手段の一実施形態は、電流/電圧調整コードである。コードの一端はハンドル4の再充電用導線に噛合され、他端は家庭用コンセントに適したプラグを備える。別の実施形態では、再充電用手段は、ドッキングステーション又は再充電用ベースの形態をとる。再充電用ベースは、第2のサブアセンブリを受け入れる1以上のポートを有する。ポートは、第2のサブアセンブリが中に配置されると、第2のサブアセンブリの再充電用導線と外部電力貯蔵器との間に電気的接触が確立されるようなものである。外部電力貯蔵器は再充電用ベース内に存在してもよく、又は再充電用ベース自体を外部電源に差し込まなければならない。上記において、第2のサブアセンブリの再充電用導線の異なる実施形態について記載してきた。再充電用ベースのポートの構成は、再充電用導線の位置(即ち、ハンドルの上部又は底部)に依存する。本発明は一つのみの第2のサブアセンブリを要するので、再充電用ベースはちょうど一つのポートを有してもよい。しかし、任意の数の第2のサブアセンブリに適応するように、より多数のポートが設けられてもよい。再充電用ベースのいくつかの実施形態では、ネック延長部2及びアプリケータヘッド3が第2のサブアセンブリに取り付けられた状態で、電池8が再充電されてもよい。しかし、ネック延長部及びアプリケータヘッドの動作寿命が短いため、これらの構成要素は再充電前に廃棄されることがある。
【0077】
図13は、再充電用導線4f、4gがハンドル40の上部4a付近でアクセス可能である実施形態に適した、再充電用ベース15の一実施形態を示す。
図2A及び10Aによって網羅される実施形態はこのタイプの例である。いくつかの実施形態では、再充電用ベースは様々な表示灯を有してもよい。例えば、表示灯15aは電源8が再充電されていることを表すことができ、表示灯15bは電源が完全に充電されたか、又は意図される用途のために十分に充電されたことを表すことができる。電源コード15cによって、再充電用ベースを家庭用の電流源に差し込むことができる。再充電用ベースは、電源コードを通って来る電源電流を調節及び/又は変調するのに必要な任意の電気構成部品を備える。
図13では、第2のサブアセンブリは、第1のサブアセンブリが取り付けられていない状態で再充電用ベースのポート15d内で示される。しかし、第1のサブアセンブリが第2のサブアセンブリに取り付けられているときに、電源の再充電を妨げるものは何もない。また、ハンドル40及び再充電用ベース15は、任意に、ハンドルの再充電用導線4f、4gを再充電用ベースの適切な導線と位置合わせする手段を備えてもよい。例えば、
図13では、再充電用ベースは、ハンドルの溝40nと協働する移動止め15nを備えているので、ハンドルを、電源8を再充電するのに有効な構成の再充電用ポート15dに単に挿入するだけでよい。
【0078】
図15及び16は、再充電用導線4f、4hがハンドル400の底部4b付近でアクセス可能である実施形態に適した、再充電用ベース150の一実施形態を示す。
図14Aによって網羅される実施形態はこのタイプの例である。ベースは、電力貯蔵器、又は電力貯蔵器に接続する手段を備える。電量貯蔵器は、コンセント及び電源コードを介してアクセスすることができる都市用電源であってもよい。この場合、再充電用ベースは、電源コードを通って来る電源電流を調節及び/又は変調するのに必要な任意の電気構成部品を備える。代替として、再充電用ベースは、それ自体が再充電可能であってもよい内蔵型の電力貯蔵器150eを備えてもよい。この場合、外部電力貯蔵器に常に接続しなければならなかった場合よりも、再充電用ベースはより完全に可搬型である。
【0079】
ベースは少なくとも一つの再充電用ポート150dを有する。好ましくは、ベースは2以上のポートを有するので、2以上の第2のサブアセンブリを同時に再充電することができる。好ましくは、ベースは少なくとも三つの再充電用ポートを有する。したがって、再充電用ベース150は、家庭での使用とは対照的に、いくつかの第2のサブアセンブリが一度に必要なことがある、店内カウンタでの使用により適していることがある。各ポートは、プリント回路板7が中に配置されるネジ山付きカラー150gで構成される。ネジ山付きカラーは、加熱回路ハウジングのネジ山5gを係合するように噛合される。ハウジングがネジ山付きカラー上にねじ込まれると、ハンドル400の再充電用導線400f、400hはカラーの負の電気接点150f及び正の電気接点150hと位置が合う。これらの電気接点は、電力貯蔵器の負端子150m及び正端子150nとの間で電気を伝導する導体150i、150jなど、任意の適切な回路類によって電力貯蔵器150eに電気的に接続される。したがって、ネジ山5gを係合することによって、電気加熱回路が開くので、電流は発熱部分に流れないが、同時に再充電用回路が閉じ、電池8は再充電される。同様に、ネジ山5gを係合解除することによって、再充電用回路が開くが、同時に電気加熱回路が閉じ、電流が発熱部分に流れる。このタイプの自動切替え機構では、加熱回路及び再充電用回路は反対の状態(オン及びオフ)にある。例えば、ベース内にあるとき、再充電用回路は必然的に閉じ、加熱回路は必然的に開く。ベース外にあるとき、再充電用回路は必然的に開き、加熱回路は必然的に閉じる。
【0080】
任意に、容器150pは各ポート150dからベース内へと垂下する。容器は、第2のサブアセンブリが再充電用ベース内にある間、プリント回路板のための安全で衛生的な場所を提供する。いくつかの実施形態では、再充電用ベースは上述したような様々な表示灯を有してもよい。好ましくは、電力貯蔵器は、ポート150dと同数の第2のサブアセンブリを同時に再充電することができる。好ましくは、電力貯蔵器は、それ自体が再充電が必要になる前の少なくとも三つの第2のサブアセンブリを、より好ましくは少なくとも5個の第2のサブアセンブリを、更により好ましくは再充電が必要になる前の少なくとも10個の第2のサブアセンブリを再充電することができる。
【0081】
(自動スイッチ)
いくつかの実施形態では、加熱要素は自動的にオン/オフ(即ち、作動及び作動解除)に切り替えられてもよい。「自動的に切り替えられる」とは、アプリケータの正常な使用の結果として、加熱要素がオン又はオフにされることを意味する。例えば、PCBハウジング5又は50がネック延長部2に取り付けられている場合、発熱部分7cは作動され得、次にPCBハウジングがネック延長部から取り外されているとき、作動解除され得る。ここでの利点は、発熱部分がアプリケータヘッドに挿入されていないときはその上に残される可能性がないことである。
【0082】
(複数のスイッチ)
別の実施形態では、単一の加熱ディスペンサに2以上のオン/オフ機構が存在していてもよい。第1のオン/オフ機構は、上述したような手動のオン/オフ機構である場合も、第2のオン/オフ機構は自動スイッチである場合もあり得る。これらは、いわゆる「三路」スイッチとして動作して、自動スイッチをオーバーライドする選択肢をユーザに与えるように配線することができる。
【0083】
(温度インジケータ)
本発明は、定義された時間量で、製品の一回量の温度を周囲温度から製品塗布温度まで上昇させるように構成される。消費者は加熱が生じるのを待たなければならないことがあるので、ディスペンサは、製品が塗布温度に達しており、塗布を始めることができるという指示を備えてもよい。例えば、リザーバ1の外表面の一部分は、即ち色の変化によって、温度の変化に反応する材料から作られてもよい。この場合、チャンバ内の製品が塗布温度に達する数秒以内、即ち10秒以下、好ましくは5秒以下、より好ましくは3秒以下に視認できる色の変化が起こるように、「サーモクロミック」表面は発熱部分に十分に近接するべきである。代替として、電気回路は、リザーバ内の製品が塗布温度に達したときに点灯するLEDを含んでもよい。システムはまた、加熱回路が閉じるとすぐに点灯して、加熱回路がオンであることをユーザに伝えるLEDを有してもよい。
【0084】
(他の回路)
第2のサブアセンブリは、加熱回路以外の電気回路を備えることができる。これらは他の機能性又は利便性をユーザに提供し得る。例えば、電気回路は、振動系、照明系、音響系、1以上の論理回路、1以上の記憶回路、1以上の通信回路、1以上の信号伝送系、1以上の信号処理系などのために提供されてもよい。
【0085】
(本発明による加熱アプリケータシステムで使用される製品)
本発明によるアプリケータシステムに供給されることによって利益を得ることができる製品のタイプの限定的なリストとしては、例えば、審美的な理由で加熱される製品(即ち、シェービングクリーム)、成分を活性化するために加熱されるもの、製品のレオロジーを変更するために加熱されるもの、製品を殺菌するために加熱されるもの、ゼラチンカプセルを溶かすことなどによって、封入成分を放出するために加熱されるものが挙げられる。特に好ましい製品はマスカラなどの睫毛製品である。製品の形態としては、クリーム、ローション、セラム、ゲル、液体、ペースト、粉末、又は化粧品及びパーソナルケアの分野で使用されることが知られているタイプの携帯型アプリケータを用いて塗布されてもよい任意の製品が挙げられる。
【0086】
本明細書に記載されるように、システムのリザーバ1は完成品を保持するように設計される。「完成品」とは、加熱しなくても使用することができるもの、又は使用前にのみ加熱を要するものである。したがって、加熱以上の追加の準備を要する製品は、本発明に適さないことがあるか、又は本発明には余り適さないことがある。例えば、リザーバ1の外側の液体発泡剤と組み合わせなければならないプレシェイブフォーム混合物は、本発明で使用するのに適さない。この例外としては、使用前にリザーバを振ることによって構成することができる製品が挙げられる。概して、製品は、混合物、懸濁液、乳剤、分散液、又はコロイドであってもよい。特に好ましい製品は、加熱によって何らかの構造的又は動的性質を一時的に変えることによって活用することができるものである。例えば、加熱は、マスカラ製品の粘性を一時的に低減して、塗布を改善すると共に塗布をより簡単にするが、冷却後、マスカラの粘性はほぼ加熱前のレベルに戻ることがある。
【0087】
概して、材料が加熱されるにつれて、温度の変化は材料の熱容量に反比例する。したがって、リザーバ1に入れられた製品を加熱するのに要する時間及びエネルギーを考慮すると、より小さな熱用量を有する製品の方が、より大きな熱容量を有する製品よりも効率的であると考えることができる。化粧液の中でも、水はより高い熱容量の一つを有する。したがって、概して、より少ない水を含むパーソナルケア組成物は、その他のことが全て同じでより多い水を含むものよりも効率的なことがある。その結果、いくつかの用途については、50%未満の水、より好ましくは25%未満の水、更に好ましくは10%未満の水を有する、最も好ましくは無水の製品を使用することが好ましいことがある。当然ながら、全てのタイプの製品を無水又は低含水量の製品として実施され得るものではなく、50%以上の水を有するパーソナルケア組成物が、本発明によるキットで使用するのに依然として適していることがある。
【0088】
(使用方法)
本明細書に記載されるように、空にすることができない製品を含む、1〜14回の塗布に十分な製品をリザーバ1が含有する、第1のサブアセンブリが提供される。本明細書に記載されるように、第2のサブアセンブリ、例えば
図10Aの第2のサブアセンブリも提供される。任意の使用の前は、
図12Aに示されるように、第1及び第2のサブアセンブリは物理的に分離されている。この時点では、その順序が変わってもよい数ステップが存在する。これらのステップは、発熱部分7cをアプリケータヘッド3の中空内部に挿入すること、加熱回路をオンにすること、ネック延長部2をリザーバ1から分離すること、及びアプリケータヘッドをリザーバの外に出すことを含んでいる。例えば、発熱部分を挿入するステップ及び加熱回路をオンにするステップは、どちらの順序で行われてもよい。また、ネック延長部をリザーバから分離するステップ及び加熱回路をオンにするステップは、どちらの順序で行われてもよい。また、アプリケータを上に上げてリザーバから出すステップ及び加熱回路をオンにするステップは、どちらの順序で行われてもよい。
【0089】
一旦ネック延長部及びリザーバが分離されると、アプリケータヘッドは第2のサブアセンブリと堅く関連付けられる。一旦リザーバ1から上に上げられると、アプリケータヘッド3を使用して、加熱された製品を体毛又は皮膚などの意図される表面に移すことができる。その後、アプリケータヘッドをリザーバに戻して、より多くの製品を取り出すか、又は後の使用のためにアプリケータヘッドを格納してもよい。アプリケータが使用された後、加熱回路をオフにすることができる。
【0090】
追加の方法ステップは、ネック延長部及びリザーバを再接続すること、及び/又はアプリケータヘッド3をリザーバ1に再挿入することを含んでもよい。また、どの時点で加熱回路がオンにされても、ユーザは、アプリケータヘッド上の製品が熱くなるための、且つ製品の特性が改善又は向上するための推奨される時間量の間待ってもよい。概して、製品が熱くなるための実際の時間量は、使用される方法に応じて変わる。例えば、アプリケータヘッドがリザーバの外に出された後に加熱回路が係合されたときは、より長い時間量を要することがある。発熱部分がリザーバ内にある状態で熱くなっているときは、より短い時間量を要することがある。リザーバのきつい領域は、リザーバの外側でアプリケータヘッドを加熱するのに比べて加熱効率を改善するはずである。
【0091】
一旦リザーバの内容物が空になると、(例えば、突起式部品を係合解除することによって)加熱回路ハウジング50はネック延長部2から分離されてもよく、発熱部分7cをアプリケータヘッド3の内部から除去することができる。この時点では、第2のサブアセンブリは回収されており、別の第1のサブアセンブリと共に再使用されてもよい。衛生上の理由で、空のリザーバ1、ネック延長部2、及び使用済みのアプリケータヘッド3は廃棄される。
【0092】
ある期間の間待つステップは、少なくともユーザ以外の誰か又は何かによって導かれる限りユーザが待つことを含んでもよい。概して、待機期間は、60秒未満、好ましくは30秒以下、より好ましくは15秒以下、更により好ましくは10秒以下であってもよい。代替として、サーモクロミック材料が目に見えて色を変えるまで、ユーザは待ってもよい。上述のステップの一部又は全ては、少なくとも一週間に一回、例えば少なくとも一週間に五回、例えば少なくとも一日一回、例えば少なくとも一日二回、例えば少なくとも一日三回行われてもよい。
【0093】
(結論)
加熱すると乾燥し切ってしまう傾向がある製品用の加熱アプリケータシステムについて記載してきた。しかし、システムは、加熱アプリケータからの熱にさらされ過ぎたことによって発生することがある、乾燥以外の問題を緩和するのにも適している。この新しいシステムでは、汚れた、但し比較的安価な構成要素は廃棄されるが、最も高価な構成要素が再使用される。本発明は、リザーバ内及びアプリケータヘッド上にあるマスカラの乾燥など、製品の劣化の発生を排除又は大幅に低減する。本発明は、本明細書に記載される実施形態に限定されない。