特許第5891804号(P5891804)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5891804
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】エキシマランプ
(51)【国際特許分類】
   H01J 65/00 20060101AFI20160310BHJP
   H01J 61/54 20060101ALI20160310BHJP
   H01J 61/35 20060101ALI20160310BHJP
【FI】
   H01J65/00 B
   H01J61/54 N
   H01J61/35 F
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-10700(P2012-10700)
(22)【出願日】2012年1月23日
(65)【公開番号】特開2013-149546(P2013-149546A)
(43)【公開日】2013年8月1日
【審査請求日】2014年9月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106862
【弁理士】
【氏名又は名称】五十畑 勉男
(72)【発明者】
【氏名】笠木 邦雄
【審査官】 佐藤 仁美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−225343(JP,A)
【文献】 特開2004−152710(JP,A)
【文献】 特開2001−118544(JP,A)
【文献】 特開平10−208701(JP,A)
【文献】 特開2000−077033(JP,A)
【文献】 特開2009−295468(JP,A)
【文献】 特開2009−181826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 61/50−65/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に、希ガスと共にハロゲン又はハロゲン化物が封入された誘電体からなる放電容器と、
該放電容器の外面に対向配置された一対の外部電極と、
前記放電容器内部に形成された始動補助電極と、
を備えたエキシマランプにおいて、
前記始動補助電極の全体が、不活性層により覆われていることを特徴とするエキシマランプ。
【請求項2】
前記不活性層は、酸化アルミニウム粉末、酸化ジルコニウム粉末、酸化チタン粉末、シリカ粉末のうち、1以上の粉末により構成されていることを特徴とする請求項1記載のエキシマランプ。
【請求項3】
放電容器内面には、酸化アルミニウム粉末およびシリカ粉末のいずれかを含む反射膜が形成されてなり、
該反射膜上に前記不活性層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエキシマランプ。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は放電容器内に始動補助電極を備えたエキシマランプに関し、特に、放電ガスとして希ガスとハロゲンガスを封入したエキシマランプに係るものである。
【背景技術】
【0002】
放電ガスとして希ガスおよびハロゲンを封入したエキシマランプが知られている。例えば、特開2010−123323号公報(特許文献1)には、矩形箱状の放電容器の内部に希ガスおよびハロゲン(ハロゲン化物)のガスを封入したエキシマランプが開示されている。
放電ガスとして希ガスとともにハロゲンガスが封入されたエキシマランプは、その組み合わせにより特有の発光波長が得られ、光洗浄,表面改質及び化学物質の感光といった光化学反応の用途等に使用される。処理に最適な波長(帯)の放射光を、放電ガスを適宜に組み合わせ、選択することで、高い効率で処理を達成することができるようになる。
なお、放電ガスの組み合わせとして一例をあげると、例えば以下のような組み合わせおよび発光波長が知られている。
Kr+Cl (中心波長222nm)
Kr+F (中心波長248nm)
Xe+Cl (中心波長308nm)
Xe+I (中心波長254nm)
Xe+F (中心波長351nm)
【0003】
このような希ガスとハロゲンの組み合わせにより得られる発光は、エキシマ発光の過程に由来するものである。
放電容器を構成する誘電体(例えばガラス)に付設された電極に電圧が印加されることにより誘電体に電荷が蓄積され、これが放電開始電圧に到達することにより放電空間内部に放電が開始される。
放電容器の内部に封入された希ガスとハロゲン、ここでは一例として、希ガスとしてクリプトン(Kr)、ハロゲンガスとして塩素(Cl)で説明すると、放電で放出された電子によって、放電容器内に存在するクリプトン(Kr)が励起あるいはイオン化され、放電容器内に存在する塩素(Cl)と衝突することによって、KrClを生成する。このKrClは極めて不安定な化合物であり、約100ns以内の短時間で単体のクリプトン(Kr)と塩素(Cl)に離れる。このKrClが分離する際に発光が生じる。放射される光(エキシマ光)は、希ガスおよびハロゲンの組み合わせによって固有であり、KrとClの組み合わせによる場合は波長222nmの光が放出される。
【0004】
一方で、例えば、特開2010−225343号公報(引用文献2)などで、放電容器の内面に導電性物質を設けて始動補助電極として、低い始動電圧でもエキシマランプを確実に点灯できるようにしたものが知られている。
図5(A)(B)(C)にこの従来技術が示されている。図5(A)はエキシマランプの部分上面図、(B)はX−X断面図、(C)はY−Y断面図である。
図において、エキシマランプ20は、石英ガラスなどよりなる放電容器21を有しており、その外表面には、金ペーストなどでメッシュ状に形成された一対の光透過性外部電極22、23が対向して形成されている。また、放電容器21の内表面には、光出射面を除いて反射膜24が形成されている。
なお、この従来技術においては、非光出射面側の反射膜24には、紫外光をモニターするために採光口25が形成されている。
【0005】
そして、前記外部電極22、23の一方の端部にはベタ状電極27が設けられており、また、放電容器21の内面には導電性物質を塗布・乾燥・焼成することにより始動補助電極28が形成されている。この始動補助電極28は、放電容器21の外表面のベタ状電極27の端部近傍に位置するように前記放電容器21の内面に設けられている。
この構成によって、エキシマランプ20の放電容器21内面で、始動補助電極28とベタ状電極27との間で沿面放電を発生させることにより、外部電極22、23間で発生される放電容器21内での主放電の放電開始電圧を低下させることができる。その結果、低い始動電圧でもエキシマランプを確実に点灯できることが期待されているものである。
なお、前記従来技術においては、外部電極22、23に設けたベタ状電極27に対応して始動補助電極28を設けたものが示されているが、該始動補助電極28は、ベタ状電極を設けないものにおいても同様の構成を採用することができ、その場合には、外部電極の端部に対応する位置に設けることはいうまでもない。
【0006】
しかしながら、ハロゲンガスを封入したエキシマランプにおいて上記始動補助電極を設けた構成とすると、希ガス元素とハロゲン元素とのエキシマから放出されるエキシマ光の照度が早期に低下してしまい、長い使用寿命が得られないという問題が生じた。
この原因を分析すると、放電容器内のハロゲンガスが、始動補助電極を構成する導電性物質と反応し、該導電性物質に吸収されてしまい、放電容器内のハロゲンガスの量が著しく減少したことにより、希ガス元素とハロゲン元素との化合物の生成が十分になされなくなったためであることが判明した。
しかして、このような点灯中のハロゲンガスの消費を見込み、予め放電容器内に過剰にハロゲンガスを封入することも一案であるが、放電用ガスとして希ガスおよびハロゲンガスの混合ガスを用いる場合においては、放電用ガス中におけるハロゲンガスの割合によって、希ガス元素とハロゲン元素とのエキシマによるエキシマ光の発光効率が変化するため、ハロゲンガスの割合を必要以上に高く設定することができない。すなわち、希ガスとの適正な割合が崩れると、ランプの発光効率が低下してしまうので、処理に必要な照度が得られないことになり、十分な対策とはならない。
【0007】
その理由を更に詳しく述べると以下の通りである。
まず放電容器内部の圧力を一定とした状態でいずれか一方の元素を過剰にした場合を検討する。
塩素(Cl)の封入量を変えて塩素濃度を増大すると、塩素分子の数が増えるが、励起されるKr原子の数が減少する。励起されるクリプトン原子(Kr)が少なくなると、塩素分子に衝突するクリプトン(Kr)の数が少なくなり、結果的にKrClの生成数が減少して、発光効率が低下する。これと逆に、塩素濃度が小さいにも、励起されるクリプトン原子(Kr)が塩素分子に衝突できる機会が減り、KrClの生成数が減少して、発光効率が低下する。つまり、励起されたクリプトン(Kr)が、塩素(Cl)と衝突する確率と両者の混合比が深く関係している。
一方、濃度を一定として封入圧力を上げようとすると、励起されたクリプトン(Kr)原子がハロゲン分子に衝突する前に励起されていないクリプトン(Kr)原子と衝突する確率が増してKrClの生成数が減少し、結果、エキシマ発光の効率が低下する。無論、放電ガスの圧力を高めた場合には、放電開始の絶縁破壊電圧が上昇し、ランプの始動性が悪くなるという別の問題が生じ、点灯電源を大型化しなければ対応できなくなる上、ランプ点灯中におけるランプ自身の発熱量が大きくなり、実用的でなくなってしまう。
このようにエキシマランプにおいては、放電ガスの封入圧および希ガスとハロゲン(ハロゲン化物)においては、高い効率を得るために必要な適正な範囲が存在する。
それ故、放電容器内での消費量を見込んで、予めハロゲンを過剰に封入することは適切な対策とはなりえないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−123323号公報
【特許文献2】特開2010−225343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、内部に、希ガスと共にハロゲン又はハロゲン化物が封入された放電容器と、該放電容器の外面に対向配置された一対の外部電極と、前記放電容器内部に形成された始動補助電極とを備えたエキシマランプにおいて、放電容器内に封入したハロゲンが点灯時間経過によって減ずることなく、所定のエキシマ光照度が維持されるようにした構造を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来技術の問題点に鑑みて、本発明では、放電容器内に設けた始動補助電極が、不活性層により覆われていることを特徴とする。
また、前記不活性層が、酸化アルミニウム粉末、酸化ジルコニウム粉末、酸化チタン粉末、シリカ粉末のうち、1以上の粉末により構成されていることを特徴とする。
また、放電容器内面には、酸化アルミニウム粉末およびシリカ粉末のいずれかを含む反射膜が形成されてなり、該反射膜上に前記不活性層が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
このような構成を採ることにより、放電容器内のハロゲンガスが始動補助電極を構成する導電性物質と反応して吸収されることがなく、ランプ点灯時にハロゲンガスが消費されることがないので、所定のエキシマ光の照度が維持されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のエキシマランプの構成を示す斜視図。
図2図1のA−A断面図。
図3】本発明のエキシマランプの製造工程を示す図。
図4】本発明効果を表すグラフ。
図5】従来技術を表す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明におけるエキシマランプを示す斜視図であり、図2はその断面図であって、(A)はA−A断面図、(B)はB−B断面図である。
図1において、エキシマランプ1は、石英ガラスなどからなる放電容器2を有し、その内部には放電ガスとして、希ガスおよびハロゲンガスが封入されている。この希ガスおよびハロゲンは、前記したように、求める光の波長に応じて適宜に選択される。
そして、該放電容器2の外表面には、例えば、金ペーストを格子状に塗布した、メッシュ状の光透過性外部電極3、3が設けられている。そして、図2(A)に示すように、該放電容器2の内表面には、光照射面2aを除いて反射膜4が形成されている。該反射膜4は、酸化アルミニウム粉末およびシリカ粉末のいずれか、もしくはその両者を含む材料から構成される。
前記外部電極3、3の軸方向の一端部にはベタ状電極5、5が設けられていて、図2(B)に示すように、該ベタ状電極5、5の放電容器2の幅方向での端部近傍に位置して、該放電容器2の内面に、前記ベタ状電極5、5を跨ぐように誘電体材料からなる始動補助電極6、6が設けられている。該始動補助電極6、6は、例えば、Ptペーストを所定の形状で塗布、乾燥し、焼成したものである。
【0014】
そして、同じく図2(B)に示すように、前記始動補助電極6、6を覆うように、不活性層7、7が形成されている。
該不活性層7、7は、放電容器2内部に封入されたハロゲンガスが、始動補助電極6、6と反応することを抑制するために、始動電極全体を覆う遮断膜であり、材質としてはセラミックスよりなり、シリカ、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化チタン(チタニア)、酸化亜鉛等の、セラミックスの粉末により構成される層よりなる。前記したセラミックスについては、単体で用いても良いし混合して用いてもよい。
この不活性層7、7は、セラミック粉末と有機溶剤を混合して攪拌したのち、セラミック粉末の混合液を放電容器2内部に流し込み等の手段によって塗布し、乾燥、焼成することによって得られる。この不活性層7、7の厚みは、紫外線の透過特性を損なわないように制御されるものであって、好ましくは10〜50μmであり、より好ましくは20〜40μmである。
【0015】
前記不活性層7、7は、少なくとも始動補助電極6、6を被覆すればよく、その他の放電容器2内面は実用上で不要であるが、製造上の観点から放電容器2の全内面に形成してもよい。また、始動補助電極6、6部分にも反射膜4が形成されている場合には、その反射膜4の上から始動補助電極6、6を覆うように形成してもよい。
【0016】
本発明のエキシマランプの製造方法の一例を図3に基づいて説明する。
(A)放電容器2を構成する断面が扁平矩形状の筒状ガラス管を用意し、その内部を線状した後、その内面の光出射面2a側を除く部分に反射膜4を形成する。反射膜はシリカ粉末、アルミナ粉末の単体または混合粉末により構成される。
(B)ガラス管2の非給電側端部側に、始動補助電極6、6を形成する。この始動補助電極6、6は例えば白金ペーストよりなり、これを塗布・形成した後に、例えば、1,080℃で0.5時間焼成して形成する。
(C)ガラス管2の両方の端部に封止部材10、10を溶着する。該封止部材10は、排気管12を設けたシール用のガラス体11からなり、該ガラス体11をガラス管2端部に挿入し、加熱して封着する。
(D)不活性層形成用のセラミック粉末液を調製し、上記のように概略密閉状態としたガラス管2の内部にこの粉末液を流し込み、充填、排出して不活性層7を塗布形成する。
ここで、セラミック粉末液は、例えば粒径0.3μmのシリカ粉末(型式SO−E1、信越石英株式会社製)60gと、粒径0.3μmのアルミナ粉末(型式AA−03、住化アルケム株式会社製)6.6gの混合粉末を、有機溶剤(商品名エバーブライト、型式HI−2000BA(エバー化学研究所株式会社製))で混合して製作したものである。
(E)ガラス管2内部を温排気して不活性層7を乾燥させた後、アルゴンガスを封入して一時的に密閉封止する。
(F)外部電極3用の金ペーストをスクリーン印刷により放電容器2の外表面に塗布形成し、75℃で1時間乾燥させた後、600℃で1時間焼成する。
ベタ状電極は、例えば金ペーストなどの導電性ペーストよりなり、所定の箇所に塗布、乾燥した後、焼成して形成される。
しかる後、一時封止した排気管12を再び開けて、ガラス管2の内部を排気し、ガラス管(放電容器)2内に放電ガスとして希ガスとハロゲンガス(ハロゲン化物)を封入して、最終的に再度排気管12を密閉封止してエキシマランプ1が完成する。
【0017】
なお、上記製造方法においては、反射膜4は始動補助電極6を除いてガラス管内面の非光出射側に形成するものを示したが、反射膜4は、始動補助電極6を含んで形成してもよく、その場合には、図3の(A)工程と(B)工程が逆になり、初めにガラス管2内部に始動補助電極6が形成され、その後に反射膜4が該始動補助電極6を含んでガラス管内面に形成される。
また、不活性層7が放電容器2を構成するガラス管の全内面に形成されるものを説明したが、始動補助電極6部分のみを覆うようにしてもよい。その場合は、図3(B)に示す始動補助電極6の形成後に、該始動補助電極6部分に、筆などで不活性層用のセラミック粉末液を塗布して、これを乾燥焼結して不活性層7を形成するものである。
【0018】
本発明の効果を実証するための実験を行った。
<本発明ランプ>
封入ガス:Kr−Cl−Ne 混合ガス
始動補助電極:Ptペースト
不活性層:シリカ(粒径0.3μm)とアルミナ(粒径0.3μm)の混合
膜厚30μm
<比較例ランプ>
上記本発明ランプの不活性層が形成されていないランプ
<点灯条件>
電圧波形:矩形波
P−P電圧:8.0kV
周波数:70kHz
点灯状態:連続点灯
【0019】
その結果が図5に示されている。
図からも明らかなように、不活性層を設けていない比較例ランプにおいては、点灯直後から照度が急激に低下し、150時間経過後には、照度維持率が20%を下回っている。これに対して、本発明ランプは、800時間経過後にも照度維持率が殆ど低下せず、95%以上を維持していて、本発明の効果が明らかである。
【0020】
以上のように、本発明においては、放電容器内に設けられた始動補助電極を不活性層によって覆う構成としたことにより、放電容器内のハロゲンガスが該始動補助電極と反応して吸収されることがなく、点灯によるハロゲンガスの消費がなく、高い照度維持率が保たれるものである。
【0021】
なお、上記実施例の説明においては、透光性外部電極の端部にベタ状電極を設ける構成としたが、ベタ状電極を設けないものであってもよく、その場合には、外部電極の端部近傍に始動補助電極を設ければよい。更には、非光出射側の外部電極は透光性電極でないものであってもよい。
また、放電容器は矩形管形状として説明したが、これに限られるものではなく、丸型管形状等の種々の形状を採用しうることは勿論である。
【符号の説明】
【0022】
1 エキシマランプ
2 放電容器
2a 光出射面
3 外部電極
4 反射膜
6 始動補助電極
7 不活性層


図1
図2
図3
図4
図5