【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(以下、単にプリンタ又は装置本体という)の内部構成を説明する断面図である。尚、本例のプリンタにおける一次転写では、直圧式ではなくシフト式を採用している。
【0025】
図1に示すプリンタ1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、転写ベルトユニット3、トナー供給部4、給紙部5、ベルト式定着ユニット6、及び両面印刷用搬送ユニット7で構成されている。
【0026】
上記画像形成部2は、転写ベルトユニット3の中間転写ベルト8の下部走行面8aに接して同図の右から左へ4個の現像装置9(9k、9c、9m、9y)を多段式に並設して構成される。この画像形成部2は、
図1に示す印刷実行時位置から、それより下方の保守位置に、昇降可能にプリンタ1本体のフレームに保持されている。
【0027】
上記4個の現像装置9のうち上流側(図の左側)の3個の現像装置9c、9m及び9yは、それぞれ減法混色の三原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、現像装置9kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0028】
上記の各現像装置9は、画像を現像するトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下イエロー(Y)のトナー用の現像装置9yを例にしてその構成を説明する。
【0029】
現像装置9は、最上部に感光体ドラム10を備えている。この感光体ドラム10は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム10の周面に接して又は近傍を取り巻いて、クリーナ11、帯電ローラ12、光書込ヘッド13、及び現像器14の現像ローラ15が配置されている。
【0030】
現像器14は、外部を覆う筐体16、内部に設けられた隔壁17、現像ローラ15、第1の攪拌搬送スクリュー18、及び第2の攪拌搬送スクリュー19を備えている。第1及び第2の攪拌搬送スクリュー18及び19は、詳しくは後述するが、スクリュー軸と、このスクリュー軸と一体に構成されて回転するフィンから成る。
【0031】
この現像器14には、トナー供給部4の4個のトナーカートリッジ28から、同図にK、C、M、Yで示すブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のいずれかのトナーが供給される。
【0032】
転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右方向に扁平なループ状になって延在する無端状の上述した中間転写ベルト8と、この中間転写ベルト8を掛け渡されて中間転写ベルト8を図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ21と従動ローラ22を備えている。
【0033】
転写ベルトユニット3は、更に、駆動ローラ21も上方で中間転写ベルト8を掛け渡されている二次転写バックアップローラ23を備えている。二次転写バックアップローラ23には、中間転写ベルト8を介して二次転写ローラ24が圧接して、二次転写部を形成している。
【0034】
上記の中間転写ベルト8には、一次転写ローラ25がユニットと一体に組み込まれている。一次転写ローラ25は感光体ドラム10に対し中間転写ベルト8の循環移動方向下流側にややシフトした位置で中間転写ベルト8を挟むように配置されている。
【0035】
一次転写ローラ25は、下方を循環移動するベルト表面にトナー像を直接転写(一次転写)する。中間転写ベルト8は、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく、二次転写ローラ24が中間転写ベルト8を介して二次転写バックアップローラ23に圧接する、二次転写部まで搬送する。
【0036】
中間転写ベルト8には、従動ローラ22に掛け渡されている表面に当接してベルトクリーナ26が配置されている。ベルトクリーナ26の下方には、ベルトクリーナ26が中間転写ベルト8から除去した廃トナーを収容する廃トナー回収容器27が着脱自在に配置されている。
【0037】
トナー供給部4は、中間転写ベルト8の上部走行面の上方に配置されている4個のトナーカートリッジ28で構成される。4個のトナーカートリッジ28には、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の補給用トナーが収容されている。
【0038】
これら4個のトナーカートリッジ28は、後述するトナー供給路(
図1では転写ベルトユニット3の向う側に隠れて見えない)により、収容しているトナーの色に対応する現像装置9の現像器14と連結されている。
【0039】
このトナー供給部4の左方には、ベルトクリーナ26の左方から従動ローラ22の上方にかけて2つの電装部29が配設されている。電装部29には、複数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤が装着されている。
【0040】
給紙部5は、上下2段に配置された2個の給紙カセット31(31a、31b)を備えている。2個の給紙カセット31の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ32、給送ローラ33、捌きローラ34、待機搬送ローラ対35が配置されている。
【0041】
待機搬送ローラ対35の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、前述した二次転写部が形成されている。この二次転写部の下流(図では上方)側にはベルト式熱定着ユニット6が配置されている。
【0042】
ベルト式熱定着ユニット6の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式熱定着ユニット6から搬出する搬出ローラ対36、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー37に排紙する排紙ローラ対38が配設されている。
【0043】
両面印刷用搬送ユニット7は、外面(図の右方外側面)がプリンタ1の内部を側面から外部に開放又は遮蔽する開閉部材を兼ねている。
【0044】
この両面印刷用搬送ユニット7は、排紙ローラ対38の直前から図の右横方向に分岐する開始返送路39a、それから下方に曲がる中間返送路39b、更に左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる終端返送路39cを有する返送路39を備えている。
【0045】
また、返送路39の途中には、5組の返送ローラ対41(41a、41b、41c、41d、41e)が配置されている。上記終端返送路39cの出口は、給紙部5の下方の給紙カセット31bに対応する待機搬送ローラ対35への搬送路に合流している。
【0046】
図2(a)は、上記のプリンタ1の外観斜視図、
図2(b)は画像形成部2の現像装置9及びトナー供給部4のトナーカートリッジ28を、分かりやすくそれぞれ1個のみ取り上げ、中間転写ベルト8と共に模式的に示す斜視図である。尚、
図2(a),(b)には
図1と同一の構成部分には
図1と同一の番号を付与して示している。
【0047】
図2(a) に示すように、プリンタ1には、前方に前扉42が備えられ、右側面には上部に取っ手43が付いている開閉部材44が備えられている。開閉部材44には
図1に示した両面印刷用搬送ユニット7が一体化されている。
【0048】
このプリンタ1は、
図1に示したように、用紙に直接トナー像を転写する方式ではなく、待機搬送ローラ対35により二次転写部まで鉛直方向に搬送される用紙に転写ベルト8を介してトナー像を転写する方式となっている。
【0049】
したがって、用紙ジャム等の不具合はキット類の配設部では発生しないので、
図1の左側に集中するキット類などの消耗品の着脱の操作は、
図2(a)に示す前扉42を開いて、キット類を長手方向(前扉方向)に入れ替え操作するように構成されている。
【0050】
また、このプリンタ1は、同様に二次転写部まで鉛直方向に搬送される用紙に転写ベルト8を介してトナー像を転写し、更に鉛直方向に用紙を搬送して転写トナー像を用紙に定着する方式となっている。
【0051】
したがって、用紙の搬送路に発生する用紙ジャム等の不具合を回復するメンテナンス処理時には、
図2(a)に示すように、右側の開閉部材44を開放するのみで対処できるようになっている。
【0052】
図2(b)に示すトナーカートリッジ28は、同図(a)に示すプリンタ1本体に対し前面方向に、すなわち
図2(b)の両方向矢印bで示すように着脱自在である。転写ベルトユニット3も同様にプリンタ1本体に対し前面方向に着脱自在である。
【0053】
トナーカートリッジ28と現像器14との間には、
図2(b)では陰になって見えないが転写ベルトユニット3の後方に回り込むようにしてトナー補給路45が配設されている。トナー補給路45は、下部開口部を現像器14に連結されている。トナー補給路45の上部開口部はトナーカートリッジ28が装着部に装着されたとき、トナーカートリッジ28に連結される。
【0054】
トナーカートリッジ28の内部には特には図示しないがトナー搬送スクリューが配設されており、トナー搬送スクリューのスクリュー軸には、外部からトナー補給モータ46が係合している。
【0055】
トナー搬送スクリューは、トナー補給モータ46に回転駆動されて、トナーカートリッジ28内のトナーをトナー補充路45の上部開口部まで搬送する。上部開口部まで搬送されたトナーはトナー補充路45を自由落下して下部開口部から現像器14に補給される。
【0056】
図3は、上記のプリンタ1の制御装置を含む回路ブロック図である。
図3に示すように回路ブロックは、プリンタコントローラ部50が中心となっている。このプリンタコントローラ部50には、複数のバス59を介してネットワークコントローラ部47のI/F(インターフェイス)48、ヘッドコントローラ部49が接続されている。
【0057】
上記のネットワークコントローラ部47のI/F48には他のバス59を介して操作パネル部51が接続されている。また、I/F48には、例えばパーソナルコンピュータ等の図外のホスト機器から印字データ等の信号が入力される。
【0058】
ネットワークコントローラ部47は、I/F48を介して外部から入力される印字データをヘッドコントローラ部49に送信し、印字データに含まれるコマンドデータや操作パネル部51から入力される指示データをプリンタコントローラ部50に送信する。
【0059】
プリンタコントローラ部50には、バス59を介して、更に、EEPROM(electrically erasable programmable ROM) 52、ROM(read only memory)53、給紙モータ54が接続されている。
【0060】
プリンタコントローラ部50は、ROM53に格納されている制御プログラムを読出し、その読み出した制御プログラムにしたがって、YMCKごとのDDS(developer drum set、本例では現像装置9を指す)新旧検知センサ55等から受信するセンサ出力に応じて各部を制御する。
【0061】
また、プリンタコントローラ部50は、YMCKごとのトナー濃度センサ56(56y、56m、56c、56k)から受信するセンサ出力信号が、トナー補給閾値を超えるか否かを監視し、トナー補給閾値を超えたときは、YMCKごと対応するトナーカートリッジ28のモータ46(46y、46m、46c、46k)を駆動して補給用トナーを現像器14に補給する。
【0062】
また、プリンタコントローラ部50は、ネットワークコントローラ部47から受信した印字データに基づいて、一方ではヘッドコントローラ部49を介しYMCKごとの光書込ヘッド13(13k、13c、13m、13y)の光書き込みを制御する。
【0063】
また、プリンタコントローラ部50は、上記の印字データに基づいて、他方では給紙モータ54を制御して用紙を二次転写部まで搬送させ、高圧ユニット57を制御して、YMCKごとの駆動装置58(58y、58m、58c、58k)の帯電ローラ12、現像ローラ15、一次転写ローラ25や、二次転写ローラ24等へバイアス電圧を印加する。
【0064】
また、プリンタコントローラ部50は、YMCKごとのトナー濃度センサ56がトナー補給閾値を検知したことにより補給用トナーを補給するに際し、詳しくは後述する処理に基づいて、トナーカートリッジ28内の補給用トナーの状態に偏りがあるか否かに係わり無く適正なトナー濃度となるように補給用トナーの補給量を制御する。
【0065】
図4(a)は、上記現像器14を感光体ドラム10と共に示す拡大断面図であり、
図4(b)は、現像器14を
図4(a)の矢印cで示す向に切断して内部構成と現像剤の還流経路を示す断面図である。
【0066】
なお、
図4(a),(b)には
図1及び
図2(b)の構成と同一の構成部分には
図1及び
図2(b)と同一の番号を付与して示している。また、
図4(b)では
図4(a)に示すクリーニングブレード77の図示を省略し、トナー濃度センサ56も極く簡略に示している。
【0067】
図4(a),(b)に示すように、現像器14は、外壁63と内部隔壁64とで仕切られる2つの現像槽65(65a、65b)を備えている。上方の現像槽65aには、前述した現像ローラ15と第2の攪拌搬送スクリュー19が配置されている。
【0068】
現像ローラ15には、ドクターブレード66が当接している。下方の現像槽65aには前述した第1の攪拌搬送スクリュー18が配置されている。この現像槽65aにはトナー濃度センサ56がその検知面67を槽内に露出して配置されている。
【0069】
第2の攪拌搬送スクリュー19は、回転軸68とこの回転軸68に螺旋状に固設された螺旋状フィン69とで構成されている。第1の攪拌搬送スクリュー18は、回転軸71とこの回転軸71に螺旋状に固設された螺旋状フィン72とで構成されている。
【0070】
第2の攪拌搬送スクリュー19は、矢印dで示すように
図4(a)の反時計回り方向に回転し、現像槽65a内の現像剤を螺旋状フィン69で攪拌しながら矢印e(e1、e2、e3)で示すように、
図4(a)の紙面奥行き方向手前から向こう側、
図4(b)では右から左方へ搬送し、その現像剤を現像ローラ15に供給する。
【0071】
現像ローラ15は、現像剤のトナーのみを感光体ドラム10に供給して、感光体ドラム10周面上の静電潜像をトナー像化(現像)する。トナーのみを感光体ドラム10に引き取られた現像ローラ15上の現像剤のキャリアは、現像槽65a内の現像剤に混合され、
図4(a)の紙面奥行き方向向こう側、
図4(b)では左端部の出口73で現像槽65bに送り戻す。
【0072】
現像槽65b内の第1の攪拌搬送スクリュー18は、矢印gで示すように
図4(a)の反時計回り方向に回転し、現像槽65b内の現像剤を螺旋状フィン72で攪拌しながら矢印f(f1、f2、f3)で示すように
図4(a)の紙面奥行き方向向こう側から手前、
図4(b)では左から右方へ搬送する。
【0073】
もし、現像剤のトナー濃度が規定以下に薄くなっていれば、トナー濃度センサ56がトナー濃度低下を検出する。トナー濃度低下が検出されると、トナー供給部4の当該現像器14に対応するトナーカートリッジ28からトナー補給路45を介して、
図4(b)に示すように、トナーTnが補給される。
【0074】
なお、
図4(b)には、トナー補給口を特には示していないが、トナー補給口は出口73とほぼ同じ位置に連結されている。つまり、現像でトナー濃度が低下した現像槽65a内の現像剤が現像槽65bに送り戻される出口73近傍で、補給トナーが補給されるようになっている。
【0075】
第1の攪拌搬送スクリュー18は、現像剤を攪拌搬送しながら、
図4(a)の紙面奥行き方向手前側、
図4(b)の右側の供給口74で、現像剤を現像槽65aに送り出す。このように、現像剤の還流とトナーの補給が繰り返されて、トナーによる現像が逐次進行する。
【0076】
上記のトナー濃度センサ56の検知面67は槽内に露出して配置されているので、現像剤が検知面67に滞留しやすい。現像剤が検知面67に滞留するとトナー濃度センサ56の検知精度が低下する。
【0077】
このトナー濃度センサ56の検知精度の低下を防止するために、現像槽65b内の第1の攪拌搬送スクリュー18の回転軸71には、トナー濃度センサ56の検知面67に対向して回転する位置に、ブレード保持部75とこのブレード保持部75に保持された弾性体シート(ブレード)76から成るクリーニングブレード77が固設されている。
【0078】
クリーニングブレード77は、第1の攪拌搬送スクリュー18の回転軸71と共に回転し、トナー濃度センサ56の検知面67を弾性体シート74により摺擦して、検知面67に滞留しようとする現像剤を払い飛ばして、直後に搬送されてくる現像剤と入替える。
【0079】
これにより、トナー濃度センサ56の検知面67に現像剤が滞留することによって生じる虞のあるトナー濃度の誤検知を防止している。なお、上記のようにクリーニングブレード77がトナー濃度センサ56の検知面67を周期的に摺擦することにより、検知面67上の現像剤の量が周期的に増減する。
【0080】
したがって、その現像剤量の周期的増減に合わせてトナー濃度センサ56の出力電圧も周期的に増減する。第1の攪拌搬送スクリュー18の回転、すなわちクリーニングブレード77の回転は比較的速いので、トナー濃度センサ56の出力電圧の周期的増減は比較的高速なパルス電圧として現れる。
【0081】
本例では、上記のパルス電圧を平均化して得られる電圧を、現像剤の実際のトナー濃度に対するトナー濃度センサ56の検知出力電圧としている。
【0082】
ところで、本例のトナー濃度センサ56は、現像剤の二成分中のキャリアの磁性分を検知している。現像剤のトナー濃度が高いときはキャリアに付着しているトナーが多いときである。したがって、トナー濃度センサ56とキャリアの間の透磁率が下がり、トナー濃度センサ56の検知出力電圧は低下する。
【0083】
一方、現像剤のトナー濃度が低いときはキャリアに付着しているトナーが少ないときである。したがって、トナー濃度センサ56とキャリアの間の透磁率が上り、トナー濃度センサ56の検知出力電圧が上昇する。
【0084】
装置本体1による画像の印刷処理が進行すると、つまり現像ローラ15と感光体ドラム10とによるトナー像の現像が進行すると、現像剤のトナーが消費されて現像器14内の現像剤のトナー濃度が低下する。
【0085】
本例のプリンタ1は、消耗品である感光体ドラム10を含む現像装置9に不揮発メモリを実装している。この不揮発メモリには、プリンタ1の工場からの出荷時において、現像器14内に充填されている現像剤のトナー濃度が6%であること、このトナー濃度6%に対応するトナー濃度センサ56の出力電圧が2.5Vになること等の情報が格納されている。
【0086】
プリンタコントローラ部50は、装置本体1の装着部に新たな現像装置9が交換装着されると、不揮発メモリに格納されている情報を読み出して、現像装置9が新品であることを認識すると共に、現在のトナー濃度を6%に設定し、トナー濃度センサ56の基準出力値を2.5Vに設定する。
【0087】
以後、プリンタコントローラ部50は、トナー濃度センサ56の出力電圧から現像剤のトナー濃度(%)を算出し、トナー濃度が低下したならトナー補給を行って現像剤のトナー濃度を一定に保つ。トナー濃度が低下してトナー補給を行ってもトナー濃度が上昇しないときは、トナーカートリッジ28にトナーが無いと判断する。
【0088】
上述したように、現像器14内の現像剤は現像器14内を循環するように構成されている。トナー不足が検知されてトナーを補給された現像剤は攪拌されながら搬送されて現像器14内を循環している間に濃度が平均化され、現像器14内全体が印字に適正な濃度になる。
【0089】
ところで、トナーカートリッジ28内のトナーの状態に偏りがあったり、部分的にトナー詰まりなどがある場合、補給トナー量が適正に補給されない場合がある。つまり、トナーカートリッジ28内のトナーの状態によって補給トナー量が変化し、トナーの補給不足や補給過多になって、現像剤が適正な印字濃度にならないという問題が起こる。
【0090】
図5(a),(b),(c)は、そのようなトナー補給量のムラによって生じるトナー濃度の変化の状態を、やや極端な例を挙げて示す図である。
図7(a),(b),(c)は、横軸に時間(s)を示し、縦軸にトナー濃度センサ56の出力(V)を示している。
【0091】
また、破線Dthは、トナー濃度センサ出力(V)のトナー補給閾値を示し、その下方の破線D0、D1、D2は、それぞれ基準補給量Tn0のトナーが補給された直後、過少補給量Tn1のトナーが補給された直後、及び過大補給量Tn2のトナーが補給された直後のトナー濃度に対応するトナー濃度センサ56の出力(V)を示している。
【0092】
なお、以下の説明では、
図5(a),(b),(c)に示す濃度グラフa、b、及びcの縦軸に対する値を、トナー濃度センサ56の出力(V)であると同時に、この出力(V)に逆比例するトナー濃度(%)として見ることにする。
【0093】
また、座標の時間軸である横軸には、現像器14内のトナー濃度センサ56の配設位置psから、トナー補給口の位置ptまでの時間差tを示している。ここで、濃度グラフa、b、及びcは、それぞれ、時間軸に沿って、トナー補給口の位置ptからトナー濃度センサ56の位置psの方向へ移動して原点に戻るという循環型のグラフであると考えると分かり易い。
【0094】
もちろん攪拌されながらの移動であるので、再びトナー濃度センサ56の位置psに来たときには濃度は平均化されている。しかし、ここでは、位置ptから位置psまでの移動では平均化はさほど進んでいないとみて、トナー補給直後の濃度D0、D1、D2は、そのままの値で位置psでトナー濃度センサ56に検知されるものとする。
【0095】
図5(a),(b),(c)において、トナー濃度センサ56が位置psにおいて、トナー濃度a、b、又はcがトナー補給閾値Dthを超えている(濃度が基準よりも薄くなっている、以下同様)ことを検知すると、位置ptの現像剤に補給量Tn0、Tn1、又はTn2のトナーが補給される。
【0096】
トナー補給口は、前述したように現像槽65aから現像槽65bへの出口73とほぼ同一の位置にあるが、トナー補給口の位置からトナー濃度センサ56の位置とは離れている。このため、トナーカートリッジ28からトナー量Tn0(又はTn1、Tn2)のトナーを補給された現像剤がトナー濃度センサ56の位置に達するまでには時間tを要する。
【0097】
プリンタコントローラ部50は、トナー濃度センサ56によるトナー濃度検知出力Vがトナー補給閾値Dthを超えたことを認識して、トナー補給口にトナーを補給した後、時間t秒後に、トナー濃度センサ56による検知濃度D0、D1、又はD2を取得する。
【0098】
そして、プリンタコントローラ部50は、トナー濃度センサ56によるトナー濃度検知出力Vがトナー補給閾値Dthを超えたときの値(グラフa、b、又はc)と検知濃度D0、D1、又はD2との差分Vdh_std、Vdh1、又はVdh2を演算する。
【0099】
前述したように、工場出荷時を基準として、現像器14内のトナー濃度が6%、このトナー濃度6%に対応するトナー濃度センサ56の出力電圧が2.5Vと設定されており、この設定に基づいて、トナー濃度センサ56がトナー補給閾値Dthを検知しときトナー補給口に補給するトナー量は基準トナー量Tn0と設定されている。
【0100】
この基準トナー量Tn0の補給量は、トナーカートリッジ28のトナー搬送スクリューを回転駆動するトナー補給モータ46の回転を所定の基準回転数で回転駆動することによって設定されている。
【0101】
したがって、本来であれば、
図5(b),(c)においても補給トナー量はTh1やTh2ではなく、
図5(a)の場合と同様に基準トナー量Th0でなければならない。それが、
図5(b)に示す補給トナー量Th1のように過少であると、グラフb´で示すように、トナー補給閾値Dthよりもトナー濃度の薄い現像剤が現像器14内を循環することになる。
【0102】
また、逆に、
図5(c)に示す補給トナー量Th2のように過大であると、グラフc´で示すように、トナー補給閾値Dthよりもトナー濃度の濃い現像剤が現像器14内を循環することになる。
【0103】
これは、前述したように、トナーカートリッジ28内のトナーの状態に偏りがあったり、部分的にトナー詰まりなどがある場合であり、
図5(b),(c)いずれの場合の、現像剤が適正な印字濃度になっていないため、形成される画像に不具合が起きる。
【0104】
そこで、トナーの補給を行ってから現像剤がトナー濃度センサ56の位置に届いたときのセンサ出力値の変動の状態(差分Vdh_std、Vdh1、又はVdh2)から、補給されたトナー量を推測する。
【0105】
そして、補給が少ないとき(差分Vdh1のとき)はトナー補給モータ46の回転数を基準回転数よりも多くし、過補給のとき(差分Vdh2のとき)はトナー補給モータ46の回転数を基準回転数よりも少なくして、トナー濃度の補正を行うこととする。
【0106】
図6は、上記の考えに基づいて作成され、EEPROM52に格納されているトナーカートリッジ28のトナー搬送スクリューを駆動するトナー補給モータ46の回転数の補正値を示すテーブルである。
【0107】
図6に示すトナー補給モータ回転数補正値テーブルは、上から下に11行に分けられており、左から右に3列に分けられている。左の第1列には、Vdh(Vdh_std、Vdh1、又はVdh2等)とVdh_stdとの差分が記述されている。
【0108】
第1列の行の中央の6行目には基準値、すなわち「(Vdh_std)−(Vdh_std)=0.00」が記述されている。そして、それより上には「−0.10」ごとに順次マイナスが増加する差分値が記述され、下方には「0.10」ごとに順次プラスが増加する差分値が記述されている。
【0109】
テーブルの第2列には、第1列の差分に対応する回転数補正値(rpm)が記述されている。この第2列の行の中央の6行目には基準値、すなわち「0」が記述されている。そして、それより上には「−50」ごとに順次マイナスが増加する差分値が記述され、下方には「50」ごとに順次プラスが増加する差分値が記述されている。
【0110】
テーブルの第3列には、第2列の回転数補正値に対応する補正後回転数(rpm)が記述されている。この第3列の行の中央の6行目には基準値、すなわち「1000」が記述されている。そして、それより上には「−50」ごとに順次回転数が少なくなる補正後回転数が記述され、下方には「50」ごとに順次回転数が多くなる補正後回転数が記述されている。
【0111】
図7は、上記のようなトナー濃度センサ56の出力値とトナー補給モータ回転数補正値テーブルとを用いて現像器14内のトナー濃度を適正に維持するためのプリンタコントローラ部50によるトナー補給量制御処理の動作を説明するフローチャートである。
【0112】
なお、第1の攪拌搬送スクリュー18及び第2の攪拌搬送スクリュー19の回転は一定であるので、これら攪拌搬送スクリューにより攪拌搬送される現像剤が移動する速度は一定である。したがって、現像剤がトナー補給口の位置からトナー濃度センサ56の位置まで移動する時間tは一定である。
【0113】
また、
図7に示すフローチャートは、装置本体1においてプリンタコントローラ部50により画像形成処理を実行中に、トナー濃度センサ56の出力が、現像剤のトナー濃度が基準よりも低下したことを示すトナー補給閾値Dthを超えたときを基点にして行われる処理である。
【0114】
図7において、先ずトナーの補給開始モードが設定されると、プリンタコントローラ部50は、CMYK補給モータ回転数セットの処理を行う(ステップS1)。この処理はCMYKの各トナーカートリッジ28のトナー補給モータ46の前回の処理時に設定した回転数を、EEPROM52の所定領域から読み出して設定する処理である。
【0115】
次に、トナーの補給を実施する(ステップS2)。この処理は、上記前回の処理時に設定した回転数で、トナー補給モータ46を回転駆動する処理である。これによりトナー補給モータ46の回転数に対応したトナー量がトナー補給口に補給される。
【0116】
続いて、プリンタコントローラ部50は、トナー補給前のトナー濃度センサの出力値Vdbを保持する(ステップS3)。この処理は、トナー濃度センサ56が、現像剤のトナー濃度がトナー補給閾値Dthを超えたことを検知したときの出力と同じもの、すなわち
図5(a),(b),(c)の位置psのグラフa、b又はc等の縦軸に対する値である。
【0117】
次に、プリンタコントローラ部50は、トナー補給t時間後のトナー濃度センサの出力値Vdaを保持する(ステップS4)。この処理は、
図5(a),(b),(c)において、位置ptでトナー補給された現像剤が位置psまで移動したときのトナー濃度センサの検知出力値、すなわちD0、D1、又はD2等に対応する出力値である。
【0118】
続いて、プリンタコントローラ部50は、Vda値とVdb値との差分Vdhを算出する(ステップS5)。この処理は、
図5(a),(b),(c)に示した差分Vdh_std、Vdh1、又はVdh2等を演算する処理である。
【0119】
上記に続いて、プリンタコントローラ部50は、差分VdhとVdh_stdを比較する(ステップS6)。この処理は、上記算出した差分Vdh(=Vdh_std、Vdh1、又はVdh2等)と基準値Vdh_stdとを比較して、差分ΔVの絶対値|ΔV|が100mV未満であるか否かを判別する処理である。
【0120】
そして、プリンタコントローラ部50は、差分ΔVの絶対値|ΔV|が100mV未満であるときは、そのまま処理を終了する。一方、差分ΔVの絶対値|ΔV|が100mV以上であるときは、差分ΔVの値により補正値を決定し、トナー補給モータ回転数を決定して(ステップS7)、処理を終了する。
【0121】
ステップS7の処理では、
図6に示すトナー補給モータ回転数補正値テーブルが参照され、例えば、差分ΔVの値が「−100mV(−0.10V)」〜「−194mV(−0.19V)」の範囲であれば、テーブルの5行目に対応している。
【0122】
したがって、回転数補正値として「−50」が選択され、補正後回転数として950(rpm)がトナー補給モータ46の次回の回転数として決定される。この決定された回転数は、EEPROM52の所定領域に格納される。
【0123】
また、例えば、差分ΔVの値が「−195mV(−0.20V)」〜「−294mV(−0.29V)」の範囲であれば、テーブルの4行目に対応している。したがって、回転数補正値として「−100」が選択され、補正後回転数として900(rpm)がトナー補給モータ46の次回の回転数として決定される。
【0124】
以下、同様にして、差分ΔVの値を元にトナー補給モータ回転数補正値テーブルを参照し、差分ΔVの値の範囲に応じた回転数補正値を選択し、その選択した回転数補正値に対応する補正後回転数を決定して、次回のトナー補正量を補正する。
【0125】
このように、トナーの補給を行い、トナーを補給された現像剤がトナー濃度センサの位置にきたときのトナー濃度センサの出力値の変動の状態から補給されたトナー量を推測し、補給が少ないときはトナー補給モータの回転数を上げ、補給が過多のときはトナー補給モータの回転数を下げてトナー補給量を補正して、トナー濃度を適正に制御する。
【0126】
なお、上記の実施例では、トナー濃度センサの出力に基づいて現像剤のトナー濃度の低下を検知し、これによりトナーの補給動作を行うように記載したが、これに限ることなく、印字するドットカウント値からトナーの消費量を推定し、トナー補給量を決定するようにしてもよい。
【0127】
また、上述した画像形成装置には、例えば電子写真複写装置、ワードプロセッサ、ファクシミリ装置、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等が含まれることは言うまでも無い。
【0128】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
【0129】
像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
該現像槽の前記現像剤の循環経路中に配設され、前記現像剤中のトナーの濃度情報を出力するトナー濃度センサと、
該トナー濃度センサの出力値と比較基準値とを比較する比較部と、
前記循環経路中に配設される補給口と、
前記比較部の比較結果に基づいて補給の要否を判断して、補給要と判断された際に、前記補給口から補給用トナーを前記現像槽に所定の補給量で補給するトナー補給部と、
前記補給要と判断された際の前記トナー濃度センサの出力値を補給時出力値として記憶する記憶部と、
該記憶部に記憶された前記補給時出力値と前記トナー補給部により前記補給口から補給された前記補給用トナーを含む現像剤部分が前記トナー濃度センサの配設位置へ移動したタイミングにおける前記トナー濃度センサの出力値との差分に基づいて前記トナー補給部から補給された補給用トナーの補給量を推定するトナー補給量推定部と、
該トナー補給量推定部により前記補給用トナーの前記補給量が意図していた前記所定の補給量よりも少ないと推定された場合に以降の前記補給用トナーの前記補給量を増大させ、前記補給用トナーの前記補給量が意図していた前記所定の補給量よりも多いと推定された場合に以降の前記補給用トナーの前記補給量を減少させるよう、前記トナー補給部を制御するトナー補給量制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
[付記2]
【0130】
前記トナー補給部は、前記補給用トナーを前記補給口に補給するトナー攪拌搬送部と、該トナー攪拌搬送部を駆動する駆動部と、を備え、
前記トナー補給量制御部は、前記トナー補給量推定部による前記補給用トナーの前記補給量の少ないか多いかの推定値に対応して、前記駆動部の駆動時間を増加又は減少させることにより前記補給用トナーの前記補給量を増大又は減少させる、
ことを特徴とする付記1記載の画像形成装置。
[付記3]
【0131】
前記トナー補給量制御部は、前記補給用トナーの基準となる補給量に対応する前記駆動部の駆動時間を中心として、順次所定の差分により増加する複数の駆動時間と、順次所定の差分により減少する複数の駆動時間とからなる時間テーブルを、前記駆動時間に対応した前記駆動部のモータ回転数に換算した値からなる回転テーブルとしてメモリに記憶し、
前記トナー補給量推定部による前記補給用トナーの前記補給量の少ないか多いかの推定値に対応する前記駆動部の前記モータの回転数を前記回転テーブルを参照して決定する、
ことを特徴とする付記1又は2記載の画像形成装置。
[付記4]
【0132】
像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を現像槽内に循環可能に収容し、前記現像槽の前記現像剤の循環経路中に配設されたトナー濃度センサにより前記現像剤中のトナーの濃度情報を出力し、該出力値と比較基準値とを比較部で比較し、該比較部の比較結果に基づいて補給の要否を判断して、補給要と判断された際に、前記トナー濃度センサの出力値を補給時出力値として記憶しつつ前記循環経路中に配設された補給口から補給用トナーを前記現像槽に所定の補給量で補給する画像形成方法であって、
前記記憶部に記憶された前記補給時出力値と前記トナー補給部により前記補給口から補給された前記補給用トナーを含む現像剤部分が前記トナー濃度センサの配設位置へ移動したタイミングにおける前記トナー濃度センサの出力値との差分に基づいて前記トナー補給部から補給された補給用トナーの補給量を推定し、
該推定により前記補給用トナーの前記補給量が意図していた前記所定の補給量よりも少ないと推定された場合に以降の前記補給用トナーの前記補給量を増大させ、前記補給用トナーの前記補給量が意図していた前記所定の補給量よりも多いと推定された場合に以降の前記補給用トナーの前記補給量を減少させるよう、前記補給用トナーの補給量を制御する、
ことを特徴とする画像形成方法。
[付記5]
【0133】
前記補給用トナーを前記補給口に補給する際に、トナー攪拌搬送部を駆動し、
前記補給量の制御の際、前記推定による前記補給用トナーの前記補給量の少ないか多いかの推定値に対応して、前記トナー攪拌搬送部の駆動時間を増加又は減少させることにより前記補給用トナーの前記補給量を増大又は減少させる、
ことを特徴とする付記4記載の画像形成方法。
[付記6]
【0134】
前記補給量の制御の際、前記補給用トナーの基準となる補給量に対応する前記トナー攪拌搬送部の駆動時間を中心として、順次所定の差分により増加する複数の駆動時間と、順次所定の差分により減少する複数の駆動時間からなる時間テーブルを、前記駆動時間に対応した前記トナー攪拌搬送部のモータ回転数に換算した値からなる回転テーブルとしてメモリに記憶し、
前記推定による前記補給用トナーの前記補給量の少ないか多いかの推定値に対応する前記トナー攪拌搬送部の前記駆動時間を前記テーブルを参照して決定する、
ことを特徴とする付記4又は5記載の画像形成方法。
[付記7]
【0135】
コンピュータで読取り可能なプログラムであり、像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を現像槽内に循環可能に収容し、前記現像槽の前記現像剤の循環経路中に配設されたトナー濃度センサにより前記現像剤中のトナーの濃度情報を出力し、該出力値と比較基準値とを比較部で比較し、該比較部の比較結果に基づいて補給の要否を判断して、補給要と判断された際に、前記トナー濃度センサの出力値を補給時出力値として記憶しつつ前記循環経路中に配設された補給口から補給用トナーを前記現像槽に所定の補給量で補給すべく前記コンピュータにより処理される画像形成プログラムにおいて、
前記補給口から前記補給用トナーを前記現像槽に補給するトナー補給処理と、
記憶された前記補給時出力値と前記トナー補給処理により前記補給口から補給された前記補給用トナーを含む現像剤部分が前記トナー濃度センサの配設位置へ移動したタイミングにおける前記トナー濃度センサの出力値との差分に基づいて前記トナー補給処理によリ補給された補給用トナーの補給量を推定するトナー補給量推定処理と、
該トナー補給量推定処理により前記補給用トナーの前記補給量が意図していた前記所定の補給量よりも少ないと推定された場合に以降の前記補給用トナーの前記補給量を増大させ、前記補給用トナーの前記補給量が意図していた前記所定の補給量よりも多いと推定された場合に以降の前記補給用トナーの前記補給量を減少させるよう、前記トナー補給処理を制御するトナー補給量制御処理と、
を含むことを特徴とする画像形成プログラム。
[付記8]
【0136】
前記トナー補給処理は、前記補給用トナーを前記補給口に補給するトナー攪拌搬送処理と、該トナー攪拌搬送部を駆動する駆動処理と、を備え、
前記トナー補給量制御処理は、トナー補給量推定処理による前記補給用トナーの前記補給量の少ないか多いかの推定値に対応して、前記駆動処理の駆動時間を増加又は減少させることにより前記補給用トナーの前記補給量を増大又は減少させる、
ことを特徴とする付記7記載の画像形成プログラム。
[付記9]
【0137】
前記トナー補給量制御処理は、前記補給用トナーの基準となる補給量に対応する前記駆動処理の駆動時間を中心として、順次所定の差分により増加する複数の駆動時間と、順次所定の差分により減少する複数の駆動時間からなる時間テーブルを、前記駆動時間に対応した前記駆動処理のモータ回転数に換算した値からなる回転テーブルとしてメモリに記憶し、
前記トナー補給量推定処理による前記補給用トナーの前記補給量の少ないか多いかの推定値に対応する前記駆動処理の前記モータの回転数を前記回転テーブルを参照して決定する、
ことを特徴とする付記7又は8記載の画像形成プログラム。