特許第5892562号(P5892562)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5892562
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】一体型舗装システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20160310BHJP
【FI】
   E01C19/48 A
【請求項の数】3
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-151740(P2014-151740)
(22)【出願日】2014年7月25日
(62)【分割の表示】特願2012-507324(P2012-507324)の分割
【原出願日】2010年4月20日
(65)【公開番号】特開2014-238003(P2014-238003A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2014年7月29日
(31)【優先権主張番号】61/214,091
(32)【優先日】2009年4月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/214,092
(32)【優先日】2009年4月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032378
【氏名又は名称】ボルボ コンストラクション イクイップメント アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100163212
【弁理士】
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100156535
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100116757
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 英雄
(74)【代理人】
【識別番号】100123216
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 祐一
(72)【発明者】
【氏名】ベグレー,ロバート ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】スターリー,ジェーアール.,デール ダブリュー.
【審査官】 越柴 洋哉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06749364(US,B1)
【文献】 特開2006−161421(JP,A)
【文献】 特開平01−295902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/00−19/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗装面に舗装合材を散布するためのオーガーと、前記舗装面上の舗装合材を締め固めて、舗装を形成するためのスクリード及び少なくとも1つのスクリード延長部とを含む舗装機械を用いて、舗装を形成する方法であって、
1つ以上のセンサーを用いて、前記舗装がスクリード及び少なくとも1つのスクリード延長部により締固められている際に前記前記スクリード及び少なくとも1つのスクリード延長部の下の舗装の密度を監視すると同時に、前記密度に対応する出力信号を提供するステップと、
追加のセンサーを用いて、スクリード及び少なくとも1つのスクリード延長部の下の舗装表面及び舗装コア温度を連続的に監視し、
前記センサーからの出力信号を用いて、前記舗装が形成される際に前記舗装に及ぼす力を調節することによって、所望の舗装密度を達成するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記舗装機械が、出力信号を受信し、前記スクリードによって及ぼされる力を自動的に調節する1つ以上の電子装置をさらに含む、請求項1に記載の舗装機械を用いて舗装を形成する方法。
【請求項3】
前記舗装機械が、密度読取り値を示すディスプレイをさらに含む、請求項1又は2に記載の舗装機械を用いて舗装を形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年4月20日に出願された特許文献1及び特許文献2に対する優先権を請求する。尚、特許文献1及び特許文献2開示内容は、参照として本明細書に組み込むものとする。
【0002】
本発明は、一体型舗装システムに関する。
【背景技術】
【0003】
舗装の分野において、生産性は、プロジェクト現場まで運搬することができる合材の量と、敷設及び締固め工程の全体速度に応じて変動する。締固め工程は、典型的に、工事現場での最も限定的な作業であるが、合材処理量は、一般に、現場の生産性に関してそれほど問題にされない。従って、必要な締固め機械及びマット高密度化に利用可能な時間は、生産性に最も大きな影響を及ぼす。安全性及びコストは、今日の技術に関し非常に議論されている問題であり、これによって、各々の機械が個別に操作/制御されるために、一般に、舗装作業を実施するのに多数の作業員を雇用している。
【0004】
舗装作業には、一般に、合材を現場に搬送する多数の資材搬送車両すなわちMTVが使用されている。しかし、搬送中、熱損失及び機械的凝離が起こり、これが舗装の品質に悪影響を与える。今日、熱損失及び機械的凝離の問題は、主に2つの方法で対処されている。第1の方法は、フォーム又は敷板で材料搬送車両の床壁を断熱することにより、熱損失を最小限にするものである。加えて、開放トラック床に単純な防水布を掛けてもよい。第2の方法は、別の高価な補助機械を用いて、舗装機械の前方(材料搬送機/ウィンドロウエレベータ)又は舗装機械の受容ホッパー(リミックスタブインサート)のいずれかにおいて、合材を実質的に再ブレンドすることによって、温度が変化して、機械的に凝離した合材への影響を修正するものである。
【0005】
特許文献3では、加熱アスファルト合材を運搬し、かつ熱損失を防止するために二重壁断熱コンテナを使用することが提案されている。コンテナは、取外しが可能な密閉車両床として効果的に機能し、これは、アスファルト工場から舗装現場に第1搬送車両で運搬される。現場では、コンテナは、第1搬送車両からおろされ、現場内搬送車両に積載される。現場内搬送車両は、コンテナを舗装機械まで運び、従来のアスファルト搬送MTV、例えばダンプカーと同様に舗装機械のホッパーへとコンテナの内容物を排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許仮出願番号第61/214,091号明細書
【特許文献2】米国特許仮出願番号第61/214,092号明細書
【特許文献3】米国特許第5,580,211号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、改良された一体型舗装システムに関し、該システムは、量の変動、合材の閉じ込め、粒子凝離、熱損失、速度/現場生産性、安全性、費用、若しくは舗装作業を実施するのに必要な作業員の人数の少なくとも1つに関する改善を提供しうる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、改良された一体型舗装システムは、舗装を形成するための舗装合材を含むポータブル舗装合材コンテナと、舗装機械とを有する。ポータブル舗装合材コンテナは、舗装機械に積載される。舗装機械は、ポータブル舗装合材コンテナから舗装合材を排出する。舗装機械は、舗装面に舗装合材を散布して締め固める。
【0009】
本発明の別の実施形態では、舗装を形成する方法は、舗装を形成するための舗装合材を含むポータブル舗装合材コンテナを供給するステップと、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に積載するステップと、ポータブル舗装合材コンテナから舗装合材を舗装機械の合材排出セクションへと排出するステップと、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するステップと、舗装機械を用いて、舗装合材を舗装面に散布して締め固めるステップとを含む。
【0010】
本発明のまた別の実施形態では、舗装合材を搬送する装置は、少なくとも1つのドアを備えた底部を有する密閉ポータブル舗装合材コンテナを含む。
【0011】
本発明のさらに別の実施形態では、舗装合材を搬送する装置は、再使用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを含む。
【0012】
本発明のさらにまた別の実施形態では、舗装合材を搬送する装置は、少なくとも1つのドアを備えた底部を有する、収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを含む。
【0013】
本発明のさらに別の実施形態では、舗装面に舗装合材を散布して、締め固めるための機械は、合材排出セクションと、舗装面に合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の合材を締め固めるためのスクリードと、ハイウェイ速度で自己搬送するための路面用車輪を含む第1駆動装置と、舗装作業中の現場内搬送のための無限軌道を有する第2駆動装置とを含む。
【0014】
本発明のさらにまた別の実施形態では、舗装面に舗装合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の合材を締め固めて、舗装を形成するためのスクリードとを有する舗装機械を用いて、舗装を形成する方法は、1つ以上のセンサーを用いて、スクリードによる舗装の締固めの際に、舗装の密度を監視すると共に、密度に対応する出力信号を提供するステップと、出力信号を用いて、舗装の形成時にスクリードが舗装に及ぼす力を調節することにより、所望の舗装密度を達成するステップとを含む。
【0015】
本発明の一態様において、一体型舗装システムは、
舗装を形成するための舗装合材を含むポータブル舗装合材コンテナと、
舗装機械とを含み、
ポータブル舗装合材コンテナは、舗装機械に積載され、
舗装機械は、ポータブル舗装合材コンテナから舗装合材を排出し、
舗装機械は、舗装合材を舗装面に散布して締め固める。
【0016】
好ましくは、舗装機械は、コンテナから舗装合材を排出するために、ポータブル舗装合材コンテナの少なくとも1つのドアを開放する。
【0017】
好ましくは、舗装機械は、ポータブル舗装合材コンテナが舗装機械に積載されると、ポータブル舗装合材コンテナを受けると共に、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷する1つ以上のコンベヤーセクションと、ポータブルコンテナから舗装合材を排出する合材排出セクションとをさらに含む。
【0018】
好ましくは、1つ以上のコンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナが舗装機械に積載されると、コンテナを受けるコンテナ積載コンベヤーセクションと、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するコンテナ除荷コンベヤーセクションとを含む。
【0019】
好ましくは、1つ以上のコンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナが舗装機械に積載されると、コンテナを受けるコンテナ積載コンベヤーセクションと、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するコンテナ除荷コンベヤーセクションとを含み、コンテナ積載コンベヤーセクションとコンテナ除荷コンベヤーセクションの間に合材排出セクションが配置される。
【0020】
好ましくは、1つ以上のコンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナが舗装機械に積載されると、コンテナを受けるコンテナ積載コンベヤーセクションと、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するコンテナ除荷コンベヤーセクションとを含み、コンテナ積載コンベヤーセクションとコンテナ除荷コンベヤーセクションの間に、合材排出セクションが配置されており、コンテナ積載コンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナを合材排出セクションに運搬し、合材排出セクションは、ポータブル舗装合材コンテナをコンテナ除荷セクションに運搬する。
【0021】
好ましくは、舗装機械は、ハイウェイ速度で自己搬送するための路面用車輪を備える第1駆動装置と、舗装作業中に現場内搬送するための無限軌道を備える第2駆動装置とを含む。
【0022】
好ましくは、舗装機械は、舗装面に合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の合材を締め固めるためのスクリードと、ハイウェイ速度での自己搬送のための路面用車輪を備える第1駆動装置と、舗装作業中の現場内搬送のための無限軌道を備える第2駆動装置とを含み、無限軌道、スクリード、及びオーガーを下げることによって、無限軌道を地面と接触させると共に、スクリード及びオーガーを舗装作業に適した高さに配置する。
【0023】
好ましくは、舗装機械は、舗装面に合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の合材を締め固めるためのスクリードと、ハイウェイ速度での自己搬送のための路面用車輪を備える第1駆動装置と、舗装作業中の現場内搬送のための無限軌道を備える第2駆動装置とを含み、無限軌道、スクリード、及びオーガーを同時に下げることによって、無限軌道を地面と接触させると共に、スクリード及びオーガーを舗装作業に適した高さに配置する。
【0024】
好ましくは、舗装機械は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載する。
【0025】
好ましくは、舗装機械は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷する。
【0026】
好ましくは、1つ以上のコンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載する。
【0027】
好ましくは、1つ以上のコンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するベルト又はチェーンドライブを含む。
【0028】
好ましくは、1つ以上のコンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するベルト又はチェーンドライブを含む。
【0029】
好ましくは、コンテナ積載コンベヤーセクションは、地面から上方に向かうように傾斜しており、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するために、ポータブル舗装合材コンテナの下に配置することが可能である。
【0030】
好ましくは、コンテナ除荷コンベヤーセクションは、舗装機械から地面へと下方に向かうように傾斜しており、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷する。
【0031】
好ましくは、1つ以上のドアが、ポータブル舗装合材コンテナの底部に設けられ、1つ以上のドアは、合材を排出するために開放される。
【0032】
好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナは、収縮した形状及び伸長した形状を備える。
【0033】
好ましくは、一体型舗装システムは、舗装面上に一定間隔で配置された複数のポータブル舗装合材コンテナをさらに含み、該間隔は、複数のポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される。
【0034】
好ましくは、一体型舗装システムは、電波方式認識チップを備えた複数のポータブル舗装合材コンテナをさらに含み、複数のポータブル舗装合材コンテナは、複数のポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される間隔を置いて、舗装面に配置される。
【0035】
好ましくは、gps追跡装置を備えた複数のポータブル舗装合材コンテナをさらに含み、複数のポータブル舗装合材コンテナは、複数のポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される間隔を置いて、舗装面に配置される。
【0036】
好ましくは、一体型舗装システムは、別のポータブル舗装合材コンテナをさらに含み、舗装機械は、ポータブル舗装合材コンテナと別のポータブル舗装合材コンテナとを同時に積載している。
【0037】
好ましくは、一体型舗装システムは、別のポータブル舗装合材コンテナをさらに含み、ポータブル舗装合材コンテナが、コンテナ積載コンベヤーセクションに積載され、別のポータブル舗装合材コンテナは、合材排出セクションに積載される。
【0038】
本発明の別の態様では、舗装を形成する方法は、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップであって、コンテナ積載コンベヤーセクションは、ポータブル舗装合材コンテナが舗装機械に積載されると、コンテナを受けるステップと、
舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから舗装機械の合材排出セクションに排出するステップと、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションから除荷するステップと、
舗装機械を用いて、舗装面に舗装合材を散布した後、締め固めるステップとを含む。
【0039】
好ましくは、舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから排出するステップは、舗装機械を用いて、ポータブル舗装合材コンテナの少なくとも1つのドアを開放することにより、コンテナから舗装合材を放出するステップを含む。
【0040】
好ましくは、合材排出セクションは、コンテナ積載コンベヤーセクションとコンテナ除荷コンベヤーセクションの間に配置される。
【0041】
好ましくは、合材排出セクションは、コンテナ積載コンベヤーセクションとコンテナ除荷コンベヤーセクションの間に配置され、コンベヤーを含み、方法は、コンテナ積載コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを合材排出セクションに運搬するステップ、及び合材排出セクションのコンベヤーを用いて、ポータブル舗装合材コンテナをコンテナ除荷コンベヤーセクションに運搬するステップをさらに含む。
【0042】
好ましくは、上記方法は、ハイウェイ速度で舗装機械が自己搬送するための路面用車輪を備える第1駆動装置と、舗装作業中に舗装機械が現場内搬送するための無限軌道を備える第2駆動装置とを使用するステップをさらに含む。
【0043】
好ましくは、舗装機械は、舗装面に合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の合材を締め固めるためのスクリードと、ハイウェイ速度での自己搬送のための路面用車輪を備える第1駆動装置と、舗装作業中の現場内搬送のための無限軌道を備える第2駆動装置とを含み、上記方法は、ハイウェイ速度での自己搬送の後、無限軌道、スクリード、及びオーガーを下げることによって、無限軌道を地面と接触させると共に、スクリード及びオーガーを舗装作業に適した高さに配置するステップをさらに含む。
【0044】
好ましくは、舗装機械は、舗装面に合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の合材を締め固めるためのスクリードと、ハイウェイ速度での自己搬送のための路面用車輪を備える第1駆動装置と、舗装作業中の現場内搬送のための無限軌道を備える第2駆動装置とを含み、上記方法は、ハイウェイ速度での自己搬送の後、無限軌道、スクリード、及びオーガーを同時に下げることによって、無限軌道を地面と接触させると共に、スクリード及びオーガーを舗装作業に適した高さに配置するステップをさらに含む。
【0045】
好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップは、舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するステップを含む。
【0046】
好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションから除荷するステップが、舗装機械の除荷コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するステップを含む。
【0047】
好ましくは、除荷コンベヤーセクションはベルト又はチェーンドライブを含み、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションから除荷するステップが、除荷コンベヤーセクションのベルト又はチェーンドライブを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するステップを含む。
【0048】
好ましくは、コンテナ積載コンベヤーセクションはベルト又はチェーンドライブを含み、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップが、コンテナ積載コンベヤーセクションのベルト又はチェーンドライブを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するステップを含む。
【0049】
好ましくは、合材排出セクションが、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションに運搬するベルト又はチェーンドライブを含む。
【0050】
好ましくは、コンテナ積載コンベヤーセクションは、地面から上方に向かうように傾斜しており、舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションにポータブル舗装合材コンテナを積載するステップは、コンテナ積載コンベヤーセクションをポータブル舗装合材コンテナの下に配置するステップ、並びにコンテナ積載コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するステップを含む。
【0051】
好ましくは、コンテナ除荷コンベヤーセクションは、舗装機械から地面へと下方に向かうように傾斜しており、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションから除荷するステップは、コンテナ除荷コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するステップを含む。
【0052】
好ましくは、1つ以上のドアが、ポータブル舗装合材コンテナの底部に設けられ、舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから排出するステップは、舗装機械を用いて、1つ以上のドアを開放することにより、舗装合材をコンテナから放出するステップを含む。
【0053】
好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナは、収縮した形状及び伸長した形状を備え、上記方法は、舗装機械を用いて、ポータブル舗装合材コンテナを収縮するステップをさらに含む。
【0054】
好ましくは、上記方法は、舗装面上に一定間隔で複数のポータブル舗装合材コンテナを配置するステップを含み、該間隔は、ポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される。
【0055】
好ましくは、複数のポータブル舗装合材コンテナを設け、複数のポータブル舗装合材コンテナは電波方式認識チップを含み、上記方法は、電波方式認識チップを用いて、複数のポータブル舗装合材コンテナを舗装面上に一定間隔で配置するステップを含み、該間隔は、複数のポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される。
【0056】
好ましくは、複数のポータブル舗装合材コンテナを設け、複数のポータブル舗装合材コンテナはgps追跡装置を含み、上記方法は、gps追跡装置を用いて、複数のポータブル舗装合材コンテナを舗装面上に一定間隔で配置するステップを含み、該間隔は、複数のポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される。
【0057】
好ましくは、上記方法は、舗装システムに、ポータブル舗装合材コンテナと、別のポータブル舗装合材コンテナとを同時に積載するステップをさらに含む。
【0058】
好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップは、別のポータブル舗装合材コンテナが合材排出セクションに位置している間に、ポータブル舗装合材コンテナをコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップを含む。
【0059】
好ましくは、舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから舗装機械の合材排出セクションに排出するステップは、舗装機械を用いて、舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから排出するステップを含む。
【0060】
好ましくは、舗装面上に一定間隔で複数のポータブル舗装合材コンテナを配置するステップにおいて、該間隔は、ポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定されるものであり、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップは、舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するステップを含み、また、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションから除荷するステップは、舗装機械の除荷コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するステップを含む。
【0061】
好ましくは、舗装面上に一定間隔で複数のポータブル舗装合材コンテナを配置するステップにおいて、該間隔は、ポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定されるものであり、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションに積載するステップは、舗装機械のコンテナ積載コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するステップを含み、また、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械の除荷コンベヤーセクションから除荷するステップは、舗装機械の除荷コンベヤーセクションを用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するステップを含む。
【0062】
好ましくは、複数の凸部又は凹部を備えたコンテナ積載コンベヤーセクションと、複数のポータブル舗装合材コンテナを設け、複数のポータブル舗装合材コンテナは、複数のポータブル舗装合材コンテナの底部に設けられた複数の凸部又は凹部を含み、上記方法は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載する目的で、コンテナ積載コンベヤーセクションの凸部又は凹部が、複数のポータブル舗装合材コンテナの底部の複数の凹部又は凸部と嵌合するステップをさらに含む。
【0063】
好ましくは、複数の凸部又は凹部を備えたコンテナ積載コンベヤーセクションと、複数のポータブル舗装合材コンテナを設け、複数のポータブル舗装合材コンテナは、複数のポータブル舗装合材コンテナの底部に設けられた複数の凸部又は凹部を含み、上記方法は、ポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定される一定間隔で、複数のポータブル舗装合材コンテナを舗装面上に配置するステップと、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載する目的で、コンテナ積載コンベヤーセクションの凸部又は凹部が、複数のポータブル舗装合材コンテナの底部の複数の凹部又は凸部と嵌合するステップをさらに含む。
【0064】
本発明の別の態様によれば、舗装合材を運搬する装置は、
伸縮自在に接続され、これにより、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナに、伸長した形状と収縮した形状とを付与しうる2つのエンドキャップ及び1つの中央セクションと、
エンドキャップの少なくとも1つに設けられた少なくとも1つのドアとを有する、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを含む。
【0065】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナは、6つの壁を有し、ほぼ箱型の形状を呈する。
【0066】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナは、熱損失を低減するために断熱されている。
【0067】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナの底部は、面取り縁を含む。
【0068】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナの底部は、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを支持する複数の凸部を有する。
【0069】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナの底部は、底部の向かい合う縁に沿って線状に延在すると共に、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを支持する複数の凸部を含む。
【0070】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナの底部は、複数の凹部を有する。
【0071】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナの底部は、底部の向かい合う縁に沿って線状に延在する複数の凹部を有する。
【0072】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナは電波方式認識チップを含む。
【0073】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナはgps追跡装置を含む。
【0074】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナは、少なくとも1つのドアを備える底部を含む。
【0075】
好ましくは、再利用可能な収縮可能ポータブル舗装合材コンテナは、エンドキャップの少なくとも1つの設けられている少なくとも1つのドアを含む。
【0076】
好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナはその内部に、舗装材料を少なくとも1つのドアに向ける傾斜した舗装合材分岐手段を有する。
【0077】
本発明の別の態様によれば、舗装面に舗装合材を散布して締め固める装置は、
合材排出セクションと、
舗装面に舗装合材を散布するためのオーガーと、
舗装面上の舗装合材を締め固めるためのスクリードと、
ハイウェイ速度で自己搬送するための路面用車輪を含む第1駆動装置と、
舗装作業中に、現場内搬送するための無限軌道を含む第2駆動装置とを含む。
【0078】
好ましくは、無限軌道、スクリード、及びオーガーは、第1位置及び第2位置を有しており、第1位置は、第2位置に対して高い位置にあり、無限軌道、スクリード、及びオーガーを第2位置に下げることによって、無限軌道を地面と接触させると共に、スクリード及びオーガーを舗装作業に適した高さに配置する。
【0079】
好ましくは、舗装機械は、ハイウェイ速度での自己搬送中は舗装機械の前部に向かい、また舗装作業中の現場内搬送の場合には舗装機械の後部に向けて配置されるオペレーターの制御インターフェースをさらに含む。
【0080】
本発明の別の態様によれば、舗装面に舗装合材を散布するためのオーガーと、舗装面上の舗装合材を締め固めて、舗装を形成するためのスクリードとを含む舗装機械を用いて、舗装を形成する方法は、
1つ以上のセンサーを用いて、舗装がスクリードにより締固められている際に舗装の密度を監視すると同時に、密度に対応する出力信号を提供するステップと、
出力信号を用いて、舗装が形成される際に舗装にスクリードが及ぼす力を調節することによって、所望の舗装密度を達成するステップとを含む。
【0081】
好ましくは、舗装機械は、出力信号を受信し、スクリードによって及ぼされる力を自動的に調節する1つ以上の電子装置をさらに含む。
【0082】
好ましくは、舗装機械は、密度読取り値を示すディスプレイをさらに含む。
【0083】
本発明の別の態様によれば、舗装を形成する方法は、
舗装を形成するための舗装合材を含むポータブル舗装合材コンテナを供給するステップと、
舗装機械を用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するステップと、
舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから舗装機械の合材排出セクションへと排出するステップと、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するステップと、
舗装機械を用いて、舗装面に舗装合材を散布した後、締め固めるステップとを含む。
【0084】
本発明の別の態様によれば、舗装を形成する方法は、
舗装を形成するための舗装合材を含むポータブル舗装合材コンテナを供給するステップと、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に積載するステップと、
舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから舗装機械の合材排出セクションへと排出するステップと、
舗装機械を用いて、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から自己除荷するステップと、
舗装機械を用いて、舗装面に舗装合材を散布した後、締め固めるステップとを含む。
【0085】
本発明の別の態様によれば、舗装を形成する方法は、
舗装を形成するための舗装合材を含む複数のポータブル舗装合材コンテナを供給するステップと、
舗装面に一定間隔でポータブル舗装合材コンテナを配置ステップであって、該間隔は、ポータブル舗装合材コンテナの舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定されるステップと、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に積載するステップと、
舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから舗装機械の合材排出セクションへと排出するステップと、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するステップと、
舗装機械を用いて、舗装面に舗装合材を散布した後、締め固めるステップとを含む。
【0086】
本発明の別の態様によれば、舗装を形成する方法は、
舗装を形成するための舗装合材を含むポータブル舗装合材コンテナを供給するステップと、
舗装を形成するための舗装合材を含む別のポータブル舗装合材コンテナを供給するステップと、
ポータブル舗装合材コンテナと、別のポータブル舗装合材コンテナとを舗装機械に同時に積載するステップと、
舗装合材をポータブル舗装合材コンテナから舗装機械の合材排出セクションへと排出するステップと、
ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械から除荷するステップと、
舗装機械を用いて、舗装面に舗装合材を散布した後、締め固めるステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1】路面用車輪と、鉛直方向に格納された軌道とを有する、ハイウェイ速度での自己搬送のために設計された一実施形態の舗装機械を示す。
図2A】舗装作業に変換するために無限軌道を下げた、3つの図で一実施形態による舗装機械を示す図である。
図2B】舗装作業に変換するために無限軌道を下げた、3つの図で一実施形態による舗装機械を示す図である。
図2C】舗装作業に変換するために無限軌道を下げた、3つの図で一実施形態による舗装機械を示す図である。
図3】コンテナ積載コンベヤーセクション支持体(図面左、車輪の前方)を展開して、前方傾斜コンテナ積載コンベヤーセクション(左)を広げると同時に、後方傾斜コンテナ除荷コンベヤーセクション(右側)を広げた一実施形態の舗装機械を示す図である。
図4】展開位置における前方傾斜コンテナ積載コンベヤーセクション(左)と後方傾斜コンテナ除荷コンベヤーセクション(右側)を示す、舗装作業のために設計された一実施形態の舗装機械を上から見た図である。
図5】一実施形態における前方傾斜コンテナ積載コンベヤーセクション及び後方傾斜コンテナ除荷コンベヤーセクションに設けられたベルト又はチェーンドライブを示す側面図である。
図6】一実施形態における前方傾斜コンテナ積載コンベヤーセクション及び後方傾斜コンテナ除荷コンベヤーセクションに設けられたベルト又はチェーンドライブを示す平面図である。
図7】舗装機械の一実施形態のドア開放機構を示す図である。
図8A】伸長位置における一実施形態の収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを示す図である。
図8B】収縮位置における一実施形態の収縮可能ポータブル舗装合材コンテナを示す図である。
図9】舗装機械の一実施形態の合材排出セクションを示す図である。
図10】ポータブル舗装合材コンテナの積載、合材排出、及び除荷を実施する舗装機械の一実施形態を示す図である。
図11】ポータブル舗装合材コンテナを積載して、別のポータブル舗装合材コンテナから舗装合材を排出する舗装機械の一実施形態を示す図である。
図12】一実施形態のポータブル舗装合材コンテナを示す図である。
図13】ポータブル舗装合材コンテナから合材を排出する舗装機械を後方から見た図を示し、ポータブル舗装合材コンテナの交通制御特徴を例示する図である。
図14】一実施形態のポータブル舗装合材コンテナの底部を示す図である。
図15】ドアが開いた状態の一実施形態のポータブル舗装合材コンテナの底部を示す図である。
図16】収縮位置における一実施形態のポータブル舗装合材コンテナの底部を示す図である。
図17】底部に凸部を備える一実施形態のポータブル舗装合材コンテナの前部又は後部を示す図である。
図18】ポータブル舗装合材コンテナの舗装合材分岐セクションを示す、一実施形態のポータブル舗装合材コンテナの内部を示す図である。
図19】舗装地耐力を監視するためのフィードバックループの一実施形態を示す図である。
図20A】本発明の一実施形態のスクリードを示す図である。
図20B】本発明の一実施形態のスクリードを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0088】
図1図6及び図8は、一実施形態の舗装機械10を示す。当業者であれば、舗装機械10が、舗装合材を敷設するために設計されていることは理解されよう。こうした舗装合材として、例えば、限定するものではないが、アスファルト又はコンクリートがある。
【0089】
本実施形態の一態様によれば、舗装機械10は、舗装機械10を推進するのに用いられる少なくとも1つの駆動装置を含む。本実施形態の別の態様によれば、舗装機械10は、ハイウェイ速度、すなわち少なくとも時速45マイルでの路面自己搬送、並びに、舗装作業中、すなわち時速10マイル以下での現場内搬送の両方を可能にするように設計することができる。本実施形態のさらに別の態様においては、舗装機械10は、2つの独立した駆動装置15及び20を備えていてもよい。
【0090】
図1図6及び図8に示すように、第1駆動装置は、ハイウェイ速度での路面自己搬送のための路面用車輪15を含んでもよい。図1図6及び図8にさらに示すように、第2駆動装置は、舗装機械10が舗装材料を敷設する際に、現場内搬送のための無限軌道20を含んでもよい。
【0091】
図2A〜2Cに示すように、無限軌道20は、ハイウェイ速度で路面自己搬送中、鉛直方向に格納して、地面から離して持ち上げていることができる。舗装機械10が現場に搬送されたら、無限軌道20を伸ばして下げることにより、無限軌道20を地面に接触させて配置できる。一構成では、無限軌道20及び舗装機械本体11の両方(スクリード13及びオーガー12を含む)を共通の機構により下げて、無限軌道20を地面に接触させて配置すると同時に、スクリード13及びオーガー12を舗装作業に適した高さに配置できる。別の構成では、本体、スクリード13及び/又はオーガー12とは独立に、無限軌道20を下げることができる。このような構成においては、スクリード13及びオーガー12は、いったん無限軌道が地面と接触し、また、路面用車輪15が地面から離して持ち上げられたら、独立に下げることもできるし、あるいは、舗装作業に適した高さに配置することもできる。
【0092】
やはり図2A〜2Cに示すように、路面用車輪15は、路面自己搬送の間、地面と接触している。当業者であれば、現場での搬送のために無限軌道20を下げる際も、現場内搬送中、路面用車輪15を地面から離して持ち上げることは理解されよう。しかし、上記に代わり、当業者であれば、路面用車輪15及び無限軌道20の両方を、現場内搬送中に地面と接触したままにしておいてもよいことは理解されよう。当業者であれば、無限軌道の格納及び引き伸ばしのために様々な方法を用いてもよく、このような方法として、限定するものではないが、モーター駆動、ウォームギヤ、ステップモーター、空気圧及び油圧機構があることは理解されよう。
【0093】
本発明のまた別の形態においては、閉じた、又は部分的に閉じた運転室内に配置できるオペレーターの制御インターフェース25は、舗装機械10が、ハイウェイ速度での路面自己搬送、又は舗装作業中の現場内搬送のいずれを実施中であるかに応じて、第1位置25a及び第2位置25bを取りうる。図1に示すように、路面自己搬送モード中、オペレーターの制御インターフェース25は、第1位置25aに位置しうるが、この位置は、舗装機械10の前部であっても、前部に向かうものであってもよい。図2A図2Cに示すように、舗装機械10が、舗装現場で舗装操作を実施しているとき、制御インターフェースは、第2位置25bに位置しうるが、この位置は、舗装機械10の後部であっても、第1位置25aより舗装機械10の後部に近い位置であってもよい。図1図2A図2Cとの比較からわかるように、オペレーターの制御インターフェースは、舗装機械10の左側又は右側のどちらに配置してもよい。図示した第1位置25a及び第2位置25b以外にも、様々な高さ及びアスペクト図のさらに別の位置をいくつ付与してもよいし、また、制御インターフェース25をこれらの位置の間で移動させるために、任意の数の装置を用いることができる。例として、しかし限定するものではないが、制御インターフェース25をレール又はその他の機構に設置してもよく、位置を調節するためにモーター駆動、ウォームギヤ、ステップモーター、空気圧又は油圧機構を用いてもよい。
【0094】
図2A図4に示すように、舗装機械10は、コンテナ積載コンベヤーセクション30と、合材排出セクション40と、コンテナ除荷コンベヤーセクション50とを備えている。図示しているように、合材排出セクション40は、コンテナ積載コンベヤーセクション30とコンテナ除荷コンベヤーセクション50との間に位置している。やはり図示されているように、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、舗装機械10の前部に位置しており、コンテナ除荷コンベヤーセクション50は、舗装機械10の後部に位置している。
【0095】
本発明の一態様においては、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、収納位置30a及び展開位置30bを有していてよい。本実施形態の別の態様では、コンテナ除荷コンベヤーセクション50は、収納位置50a及び展開位置50bを有していてよい。図2A図2Cに戻ると、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50それぞれの収納位置30a、50aが示されている。図4に戻ると、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50それぞれの展開位置30b、50bが示されている。
【0096】
図3及び4に示すように、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50が、収納位置30a、50aから展開位置30b、50bへと移行するのに応じて、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50は広げられて、合材排出セクション40から外側に向けてそれぞれ反対方向に伸びる。図3に示すように、コンテナ積載コンベヤーセクション支持体31は、コンテナ積載コンベヤーセクション30が展開位置にあるとき、これを支持するが、支持体も、移行中に舗装機械10から水平に伸ばすことができる。スクリード13は、コンテナ除荷コンベヤーセクション50の支持体としても機能しうる。
【0097】
図2A図2C及び図3に示すように、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50が、展開位置30b、50bから収納位置30a、50aへと移行するのに応じて、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50は、内側に向けて折りたたまれる。例えば、しかし、限定するものではないが、これによって、両者は合材排出セクション40上に配置されて、舗装機械10はコンパクトになり、舗装機械10の全長は、展開位置30b、50bと比較して短くなる。有利なことに、ハイウェイ速度での路面搬送中、ハイウェイ速度での路面搬送全体を容易にするために、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50を収納位置30a、50aに折りたたんでおくことができる。同様に、舗装作業中の現場内搬送時には、以下に説明するように、ポータブル舗装合材コンテナの積載及び除荷を容易にする目的で、コンテナ積載コンベヤーセクション30及びコンテナ除荷コンベヤーセクション50を展開位置30b、50bに折りたたむことができる。当業者であれば、収納位置と展開位置の間の移行のために様々な油圧又は空気圧装置を使用できることは理解されよう。
【0098】
本発明の一形態においては、舗装機械10は、ポータブル舗装合材コンテナ、例えば、しかし、限定するものではないが、図5図8に示すポータブル舗装合材コンテナ100を受けるように設計されている。本実施形態の別の形態では、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械10に積載するとき、コンテナを受けるように設計されている。
【0099】
ポータブル舗装合材コンテナをコンテナ積載コンベヤーセクションに積載する形状は、様々な形状をしていてよい。1つの構成では、例えば、フォークリフト又は小型クレーンのような車両が、ポータブル舗装合材コンテナ100をコンテナ積載コンベヤーセクション30に直接おろすことができる。別の構成では、舗装機械10は、ポータブル舗装合材コンテナを自己積載することができる。例として、舗装機械は、小型クレーン又はエレベータを装備していてもよい。
【0100】
図4に示すように、好ましい実施形態では、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械に自己積載するように設計されている。図示するように、図4及び図10では、コンテナ積載コンベヤーセクション30が展開位置にあるとき、該セクションは、地面から上方に向かっていくように傾斜しているのが好ましい。図4図6に示すように、コンテナ積載コンベヤーセクション30はまた、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械10に自己積載するベルト又はチェーンドライブ32を含んでもよい。図6に最もわかりやすく示しているように、ベルト又はチェーンドライブ32は、自己積載中にポータブル舗装合材コンテナ100の底部100aの凸部又は凹部133とそれぞれ嵌合する複数の凸部又は凹部33を有していてもよい。やはり図示するように、ポータブル舗装合材コンテナ100の底部100aは、自己積載を補助する面取り縁131を設けていてもよい。
【0101】
有利なことには、自己積載中に、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、ベルト又はチェーンドライブ32上の凹部及び凸部33が、ポータブル舗装合材コンテナの底部100aの凹部又は凸部133と嵌合するまで、ポータブル舗装合材コンテナ100の面取り縁131の下をスライドさせてもよいし、あるいは、底部100aの下に配置してもよい。その後、ベルト又はチェーンドライブ32は、傾斜したコンテナ積載コンベヤーセクション30を上って舗装機械へと、ポータブル舗装合材コンテナ100を引っ張ることができる。同様の方法で、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、ポータブル舗装合材コンテナ100を舗装機械10の合材排出セクション40まで運搬することができる。
【0102】
本実施形態の一態様では、舗装機械10は、ポータブル舗装合材コンテナから合材を排出するように設計されている。本発明の別の態様では、舗装機械10は、ポータブル舗装合材コンテナから合材を合材排出セクション40に排出するように設計されている。ポータブル舗装合材コンテナから舗装合材を排出する形状は、本発明の範囲内で様々な形状を取ることができる。例として、しかし限定するものではないが、ポータブル舗装合材コンテナを傾けたり、中身を落下させたりすることにより、舗装合材を合材排出セクション40へと排出できる。
【0103】
ポータブル舗装合材コンテナ100が使用される好ましい実施形態では、舗装機械10は、少なくとも1つのドア135、好ましくは第1ドア及び第2ドア135を開放し、これらのドアは、舗装合材を放出するために、ポータブル舗装合材コンテナ100の底部100aに設けられたものである。当業者であれば、ドア135を開放するために、本発明の範囲内で様々な機構を用いることは理解されよう。例として、しかし限定するものではないが、図7は、1つの考えられるドア開放機構41を示しており、該機構は合材排出セクション40の上方に設けることができる。図7及び図14図15に示すように、ドア開放機構41は、ドア135に接続されるドア制御機構137にトルクを与えることにより、ドア135をスライドさせて開放し、舗装合材を放出させることができる。舗装合材が放出されると、合材排出セクション40内の舗装合材コンベヤー42が舗装合材をオーガー12及びスクリード13まで運搬することができる。
【0104】
本実施形態の別の態様では、合材排出セクション40は、ポータブル舗装合材コンテナをコンテナ除荷コンベヤーセクション50に運搬するように設計されている。図4に示すように、合材排出セクションは、好ましくは、コンテナをコンテナ除荷コンベヤーセクション50に運搬するためのコンテナコンベヤー43を備えている。図示するように、コンテナコンベヤー43は、舗装合材コンベヤー42の上方に配置するのが好ましい。コンテナコンベヤー43は、コンテナ積載コンベヤーセクション30上に設けられたベルト又はチェーンドライブ32に類似したベルト又はチェーンドライブであってよく、所望であれば、コンテナ積載コンベヤーセクション30に設けられた凹部及び凸部33と類似した凸部又は凹部を備えていてもよい。ポータブル舗装合材コンテナをコンテナ除荷コンベヤーセクション50に運搬する以外に、当業者であれば、コンテナコンベヤー43は、ポータブル舗装合材コンテナからの舗装合材の排出中に、ドア開放機構41及び舗装合材コンベヤー42に対するコンテナの位置決めを補助することもできる。本実施形態は、ベルト又はチェーンドライブ駆動のコンテナコンベヤー43を含むものを例示しているが、別の実施形態では、続くポータブル舗装合材コンテナ100を積載することによって、合材を排出したポータブル舗装合材コンテナを合材排出セクション40からコンテナ除荷コンベヤーセクション50に向けて押し出すことができる。
【0105】
本実施形態のまた別の形態においては、合材排出セクション40は、ポータブル舗装合材コンテナを伸縮できるように設計されている。本発明は、多数の収縮可能なコンテナ設計の使用を考慮するが、ここに示す好ましい実施形態では、舗装機械10がポータブル舗装合材コンテナ100を収縮できるように設計されている。図8A及び図8Bに示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、2つのエンドキャップ102、103と、伸縮自在に接続される中央セクション104とを含む。図9に示すように、ポータブル舗装合材コンテナを収縮させる目的で、コンテナコンベヤー43には第1セクション43aと第2セクション43bとを備えてもよい。続く第2セクション43bの作動より高い速度で、最も前方の第1セクション43aを作動させることによって、当業者であれば、ポータブル舗装合材コンテナ100が、図8Aに示す伸びた形状から、図8Bに示す収縮した形状に移行できることは理解されよう。あるいは、図9に示すように、高位置止め45を合材排出セクション40の後尾末端に設けてもよい。当業者であれば、ポータブル舗装合材コンテナ100を収縮することを所望する場合には、止め45を高くし、また、収縮ポータブル舗装合材コンテナ100をコンテナ除荷コンベヤーセクション50まで運搬させることを所望する場合には、止めを低くする作動機構に止め45を接続できることは理解されよう。
【0106】
本発明の一形態によれば、舗装機械10は、ポータブル舗装合材コンテナ100が舗装機械10から除荷されるように設計する。ポータブル舗装合材コンテナ100を舗装機械10から除荷する形態は、多様なものであってよい。一構成では、例えば、フォークリフト又は小型クレーンのような車両が、合材の排出完了後、ポータブル舗装合材コンテナ100を舗装機械10から除荷することができる。別の構成では、舗装機械10は、ポータブル舗装合材コンテナを自己除荷することもできる。例として、舗装機械は、小型クレーン又はエレベータを装備していてもよい。
【0107】
好ましい実施形態では、コンテナ除荷コンベヤー50は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械上に自己除荷するように設計されている。図4及び図10に示すように、コンテナ除荷コンベヤーセクション50が展開しているとき、これが地面に向かって下方に向かうように傾斜しているのが好ましい。コンテナ積載コンベヤーセクション30と同様に、コンテナ除荷コンベヤー50は、ポータブル舗装合材コンテナを舗装機械10から自己除荷するベルト又はチェーンドライブ32を含んでもよい。さらには、上記と同様に、ベルト又はチェーンドライブ32は、所望であれば、自己除荷中に、ポータブル舗装合材コンテナ100の底部100aの凸部又は凹部133とそれぞれ嵌合する凸部又は凹部33に類似した複数の凸部又は凹部を含んでもよい。有利には、いったんポータブル舗装合材コンテナ100が除荷されたら、これらコンテナは、車両によって回収され、舗装合材工場に戻されて、図8Aに示す伸長形状に戻した後、ポータブル舗装合材コンテナとして再利用できる。
【0108】
図8A図8B図13図18に戻ると、好ましいポータブル舗装合材コンテナ100が描かれている。本実施形態は、1タイプのポータブル舗装合材コンテナ100を描いているが、当業者であれば、他のタイプの使用も本発明の範囲に含まれることは、理解されよう。
【0109】
図示するように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、好ましくは6つの壁100a〜100fを含み、それらは、底部100a、上部100b、前部100c、後部100d、並びに側壁の100e及び100fである。図示するように、ポータブル舗装合材コンテナは、ほぼ直方体の箱の形状をしているのが好ましい。好ましくは、ポータブル舗装合材コンテナ100は、熱損失を低減するために断熱されている。例として、ポータブル舗装合材コンテナは、高い断熱性を有する材料を含むように製造できる。さらに、図18に示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、二重壁であってもよい。
【0110】
本実施形態の一形態においては、ポータブル舗装合材コンテナ100は、収縮可能に設計することができる。図8A及び図8Bに示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、2つのエンドキャップ102、103と、伸縮自在に接続される中央セクション104とを含み、これによって、ポータブル舗装合材コンテナ100は、図8Aに示すように伸長した形状と、図8Bに示すように収縮した形状を有する。この例では、中央セクション104は、壁100a、100b、100e及び100fの部分を形成する中空の長方形管と、底部100a、上部100b、側壁100e及び100f、並びに前端壁100c及び後端壁100dの部分を形成する2つの外側エンドキャップとして提供される。図示するように、中央セクション104は、キャップ102、103内に嵌合する内側管であり、これらのキャップは、内側管に対するスライド運動のために支持されている。図8Bに示す収縮又は縮小状態では、2つのキャップ102、103は接触して支持し合っている。
【0111】
本実施形態の一態様によれば、ポータブル舗装合材コンテナ100は、少なくとも1つのドア135を備え、ドアは好ましくは底部100aに位置している。図示するように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、好ましくは第1ドア及び第2ドア135を備えている。好ましくはポータブル舗装合材コンテナ100のエンドキャップ102、103上に位置するドア135を示す。しかし、別の実施形態では、1つ以上のドアを中央セクション104に設けてもよい。前述したように、舗装機械10は、合材排出セクション40に舗装合材を排出又は放出するために、ドア135を開放するのが好ましい。図7及び図14〜15に示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、好ましくはドア135に接続されたドア制御機構137を含むが、機構は、トルクの供給により回転すると、ドアをスライドさせて開放し、ポータブル舗装合材コンテナ100から舗装合材を放出させる。当業者であれば、本実施形態はドアの一例を示すものであり、他の構成も本発明の範囲に含まれることは理解されよう。その他の構成としては、ドアがスライドして開くのではなく、ドアが個別に開くスイングドアである構成が挙げられる。
【0112】
図18に示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100は内部に、舗装材料をドア135の方に向ける舗装合材分岐セクション150を含むのが好ましい。図示するように、舗装合材分岐セクション150は、ポータブル舗装合材コンテナ100の中央セクション104に配置されて、ドア135同士の間に位置する。図示するように、分岐セクション150は、ドア135に向かって下方に伸びる傾斜壁151を含むのが好ましい。
【0113】
本発明の別の態様では、ポータブル舗装合材コンテナ100は、舗装機械10によって自己積載されるように設計されている。ポータブル舗装合材コンテナ100の積載を補助するために、図12に示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100の底部100aは、ポータブル舗装合材コンテナ100の底部100a及び後部100dに沿って位置する面取り部131を含んでもよい。面取り部131は、コンテナ積載コンベヤーセクション30へのポータブル舗装合材コンテナ100の自己積載を補助するものであるが、コンテナ積載コンベヤーセクション30は、面取り縁131の下、次に、ポータブル舗装合材コンテナの底部100aの下をスライドさせてもよいし、又はそこに配置してもよい。
【0114】
図8A、8B及び図17に示すように、ポータブル舗装合材コンテナの底部100eはまた、自己積載の間にコンテナ積載コンベヤーセクション30のベルト又はチェーンドライブ32上の凹部又は凸部とそれぞれ嵌合する複数の凹部又は凸部133を含んでもよい。図示するように、複数の凸部又は凹部133は、底部100aの向き合う縁に沿って線状に延在していてもよく、凸部の場合には、収縮可能なポータブル舗装合材コンテナを支持してもよい。好ましい構成では、複数の凸部133は、くぼんでいるか、又は中央セクション104より高さが低くなっており、ポータブル舗装合材コンテナ100及びその内容物の重量を均等に分配するために、主要な支持面として作用しうる。しかし、当業者であれば、凸部133が同じ高さである実施形態においても、凸部133が、ポータブル舗装合材コンテナ100及びその内容物を部分的に支持する上で機能しうることは理解されよう。
【0115】
図13に戻ると、ポータブル舗装合材コンテナ100の外側面に、交通制御信号155を設けることもできる。図示するように、交通制御信号155は、ポータブル舗装合材コンテナ100の後尾側に配置されるのが好ましい。交通制御信号155は、図示されているように、好ましくはプログラム可能な電子ディスプレイの形態であるが、本発明の範囲内で、どんなタイプの図形信号であってもよく、例として、ポータブル舗装合材コンテナ100に、磁気により付加した、あるいはそれ以外の方法で一時的に付加したものが含まれる。
【0116】
図18に示すように、ポータブル舗装合材コンテナ100は、位置及び状態の精確な位置決め及び追跡を補助するために電波方式認識チップ160及び/又はgps追跡装置170を含んでもよく、上記の状態として、例えば、ポータブル舗装合材コンテナ100の舗装材料装填状態、舗装合材排出状態、収縮状態、伸長状態などが挙げられる。
【0117】
有利なことには、好ましいポータブル舗装合材コンテナ100構成は、省スペースの収縮可能設計、並びに一体型交通制御システムという利点を提供し、その他の高価な設備の必要性を軽減する。さらには、各ポータブル舗装合材コンテナ100に埋め込んだRFIDタグが、全ポータブル舗装合材コンテナ100の適切な位置決め、並びに敷設作業全体の追跡を可能にすることによって、工程管理を容易にする。好ましいポータブル舗装合材コンテナ100内にある合材は、このように「6枚の壁で完全に閉じ込められ」ており、これによって断熱されて、使用前の搬送及び足場作業中に生じる熱損失は無視できる程度にすぎなくなる。加えて、熱損失が懸念されない場合には、装置は、舗装機械10への合材の搬送及び運搬中の機械的凝離を防止する能力について有意な値を提供する。底部100aは、好ましいポータブル舗装合材コンテナ100が合材排出セクション40のホッパー/コンベヤー43地点に位置するときに開放される排出ドア135を含む。好ましいポータブル舗装合材コンテナの底部100a、上部100b、並びに側壁100e及び100fは、伸縮自在に伸びて展開することにより全装填合材を受けると共に、空になったとき収縮又は縮小することにより回収を容易にするように設計されている。
【0118】
舗装作業中、舗装機械10の構成は、前方傾斜コンベヤーセクション30及び後方傾斜コンベヤーセクション50が展開位置30b、50bにあると同時に、無限軌道20が配備された状態にある。充填されたポータブル舗装合材コンテナ100は、舗装箇所まで搬送され、そこに並べられて、舗装機械10により積載される。好ましい実施形態では、ポータブル舗装合材コンテナ100は、GPS協調配置戦略と共に運搬及び位置決めしてもよい。この戦略は、ノンストップ方式で敷設工程の実施を可能にするため、アイドリング状態のスクリードの静止に起因するマットの不完全性について懸念する必要がなくなる。複数のポータブル舗装合材コンテナ100を一定の間隔ごとに舗装面に配置すれば有利であろう。その際、間隔は、ポータブル舗装合材コンテナ100の舗装合材によって形成される舗装の量に応じて寸法決定する。有利には、好ましい構成では、間隔は、ポータブル舗装合材コンテナ100の舗装合材により形成される舗装の量に正確に対応するように寸法決定するものである。
【0119】
ポータブル舗装合材コンテナ100が舗装面に沿って配置された後、舗装機械は、前方傾斜コンベヤーセクション30に、充填されたポータブル舗装合材コンテナ100を積載し、合材排出セクション40のコンテナコンベヤー43までコンテナを移動させ、合材をポータブル舗装合材コンテナ100から排出させる。ドア135は同時に開いてもよいし、先行排出ドア135が最初に開いた後、ポータブル舗装合材コンテナ100がコンテナコンベヤー43上に完全に移動したら、他方のドア135が開くのであってもよい。
【0120】
ポータブル舗装合材コンテナ100が排出を完了したら、舗装機械10はポータブル舗装合材コンテナ100を縮小させて、図8Bに示す収縮状態にする。同時に、別のポータブル舗装合材コンテナ100が、前部積載コンベヤーセクション30によって積載され、合材排出セクション40に運搬されて、舗装合材が排出される。
【0121】
第1ポータブル舗装合材コンテナ100が空で、かつ舗装機械10が縮小/収縮作業を完了したら、コンベヤーセクション43は、収縮したポータブル舗装合材コンテナ100を後方傾斜コンベヤーセクション50に移動させて、回収及び再利用のために舗装機械から除荷する。続いて第2ポータブル舗装合材コンテナ100がホッパー/コンベヤー43でその装填合材を排出し、収縮されると、第3PODが前方傾斜コンベヤーセクション30によって積載され、適切な位置に運搬されて、その装填合材を排出することになる。
【0122】
ポータブル舗装合材コンテナ100を連続的に除荷する能力と、高いコンベヤー/ホッパー43容積とを組み合わせることにより、好ましい構成では、ノンストップすなわち連続的舗装作業を容易にすることができる。幅広のスラットコンベヤー43が、舗装合材をホッパーからオーガーチャンバー内へと運搬するのであってもよい。このとき、オーガー12に可変ピッチ及び速度の星形フライトを設けることにより、高密度スクリード13(調節可能な幅であってよい)のすぐ前方で、選択した舗装幅に合わせて合材を横に延ばすことができる。
【0123】
オペレーターは、制御インターフェース25から全ての舗装機能を監視し、制御できる。舗装機械10は、リアルタイムの局所又は遠隔工程管理のために全作動システムからデータを収集することができる。舗装機械10は、この情報を用いて、リアルタイムで舗装合材工場、並びに工場から現場にコンテナ100を輸送するコンテナ100搬送車両と通信できる。制御インターフェース25は、前進速度、舗装幅、敷設厚さなどの動作パラメーターを示すヘッドアップディスプレイを備えていてもよい。
【0124】
図19に戻ると、一実施形態のフィードバックループ200が示されている。ここに示すように、舗装相対密度読取り値を適切なセンサー201によって監視することができる。この剛性測定値又は密度読取り値は、多種の測定技術を用いて得ることができ、このような技術として、限定するものではないが、加速度計、放射性物質濃度計、及び/又は非放射性電気インピーダンスモニターが挙げられる。これらの読取り値は、全舗装300幅にわたって取得することが可能である。読取り値は、表示、保存、送信されて、可変タンピングスクリードにリアルタイムで変更を加える、すなわち舗装300にスクリード13が及ぼす圧力又は力を調節して、所望の舗装密度を達成するためのフィードバックループ200の一部として利用される。例として、限定するものではないが、センサー201からの出力信号を受信し、舗装300にスクリード13が及ぼす力205を自動的に調節する1つ以上の電子装置202を設置してもよい。これに代わり、又は加えて、密度読取り値をディスプレイ203に表示して、オペレーターが手動で調節してもよい。
【0125】
高密度スクリード13前方での均一な分配を目的とする伸長可能なオーガー以外に、図20A〜20Bに示すように、スクリード13は多数のセクションを備えていてもよい。これは、中央の主要スクリード13aを含み、主要スクリード13aは、その左右両側に1次延長部13b及び2次延長部13cを有している。主要スクリードセクション及び4つの全延長部には、その前縁セクションに高密度タンパー15が設けられ、またその後縁セクションには高周波数振動器16が組み込まれている。タンパーは、敷設された舗装セクションのより深い部分からの効果的な空隙除去を達成する働きをし、振動器は、舗装面により近い空隙の効率的除去専用であり、同時に表面の平滑性を最大限にすることも補助する。主要スクリード13aは、舗装300表面に正又は負のクラウンを付与するように調節することができ、迎え角については無限に調節が可能である。各延長部13b、13cは、傾斜及び迎え角について、個別に調節する。1つ以上の電子装置202又はオペレーターが、主要スクリード13a並びに各延長部13b及び13cの下で記録された舗装300剛性の測定値に応じて、タンパー15の行程及び振動器16の周波数を調節できる。
【0126】
剛性及び/又は密度センサー201に加えて、別のセンサー211、例えば、しかし限定するものではないが、赤外線及び電波センサーが舗装300表面及び舗装300コア温度を連続的に監視することも可能である。このデータは、舗装工程の記録化のための剛性及び/又は密度データと一緒に1つ以上の電子装置202に保存できる。データの位置に関してセンチメートルレベルの精度を達成するが、これは、建設工事現場に隣接して配置された別のGPS受信機に接続された機械ベースの全地球測位システム受信機を用いて追跡できる。舗装機械10の操作は、初期調節が実施されたら、半自動にしてもよい。1つ以上の電子装置202が、舗装機械案内システム、その勾配及び傾斜、タンパーの行程及び主要スクリード13及び任意のスクリード延長部内に収納された振動器の周波数を調節し、これによって、手動の介入が必要なくなり、適切な締固めを達成するのに、ローラーによる後の仕上げをする必要がないようにすることができる。
【0127】
有利には、舗装機械10の好ましい態様は、品質を犠牲にすることなく、歩留まりを最大限にする。この技術を用いることにより、作業ゾーンのサイズが大幅に縮小され、これによって、交通の中断が軽減されると同時に、安全性が改善される。ポータブル舗装合材コンテナ100は、端壁100c、100dに交通制御信号155を備えることができ、これは、後続車両のための安全な通行方向及び危険標識を示す、矢印照明を含んでもよい。
【0128】
本ユニットは完全にOTR可能であるため、過剰寸法/過剰重量の設備のために考慮する必要がない。連続的なポータブル舗装合材コンテナ100の進入、処理及び排出により、連続的作業が促進され、これによって、スクリードの静止及び「トラックバンプ」などのマット不完全性が解消される。舗装機械10の好ましい設計では、機械及び工程は、舗装機械オペレーターから、スクリード作業員、ダンプ作業員、MTVオペレーター、設備搬送車オペレーターなどの多数のオペレーターを必要とした従来の方法とは違って、すべて「一人で制御する」ことができる。
【0129】
さらには、従来のディーゼル又はガソリンエンジンにより動力を供給することは舗装機械10の本実施形態の範囲に含まれるが、本舗装機械10は、多くの「グリーン」テクノロジーを組み込んでもよい。例として、搭載した燃料電池又はハイブリッド電気技術によって動力を供給してもよい。特に燃料電池の使用によって、全舗装工程から騒音及び排気ガス又は煙霧を排除できる。加えて、舗装合材は、急速養生性であってもよく、有機結合剤を含んでもよい。さらには、再利用可能なポータブル舗装合材コンテナ100の使用によって、大規模な再循環も可能になる。
【0130】
上述の実施形態の詳細な説明は、本発明の範囲に含まれるはずの、本発明によって考慮されるすべての実施形態の網羅的説明ではない。当業者であれば、以上記載した実施形態のいくつかの要素を多様に組み合わせたり、排除したりして、さらに別の実施形態を形成することができ、こうした別の実施形態も本発明の範囲及び教示内容に含まれることは、認識されよう。また、当業者には、以上記載した実施形態を全部又は部分的に組み合わせることにより、本発明の範囲及び教示内容に含まれる別の実施形態を形成できることも明らかであろう。従って、当業者が認識されるように、本発明の具体的実施形態、並びにその実施例を例示の目的で本明細書に記載しているが、様々な同等の改変が本発明の範囲内で可能である。
【0131】
さらには、本発明の様々な好ましい態様を開示してきたが、本発明はそのように限定されないことを当業者は理解されよう。そうではなく、本発明の範囲は、添付のクレーム及びその同等物から決定されるものとする。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B