(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5892710
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/87 20140101AFI20160310BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20160310BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20160310BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20160310BHJP
【FI】
A63F13/87
A63F13/35
A63F13/69 500
A63F13/79 500
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-86284(P2014-86284)
(22)【出願日】2014年4月18日
(62)【分割の表示】特願2013-201791(P2013-201791)の分割
【原出願日】2013年9月27日
(65)【公開番号】特開2015-66425(P2015-66425A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2014年4月18日
【審判番号】不服2015-1296(P2015-1296/J1)
【審判請求日】2015年1月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年8月15日 http://onepi.gree−pf.net/?crand=1380084447&c=EventMissionLimited&f=index、http://onepi.gree−pf.net/?crand=1380088284&c=EventMissionLimited&f=index、http://onepi.gree−pf.net/?sec=0342a3ab5ea058a4c37a48ae79c391ce&c=Battle&f=battleにて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年8月31日 http://onepi.gree−pf.net/?crand=1380084447&c=EventMissionLimited&f=index、http://onepi.gree−pf.net/?crand=1380088284&c=EventMissionLimited&f=index、http://onepi.gree−pf.net/?sec=0342a3ab5ea058a4c37a48ae79c391ce&c=Battle&f=battleにて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年9月13日 http://onepi.gree−pf.net/?crand=1380084447&c=EventMissionLimited&f=index、http://onepi.gree−pf.net/?crand=1380088284&c=EventMissionLimited&f=index、http://onepi.gree−pf.net/?sec=0342a3ab5ea058a4c37a48ae79c391ce&c=Battle&f=battleにて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161322
【弁理士】
【氏名又は名称】白坂 一
(72)【発明者】
【氏名】井上 賢治
【合議体】
【審判長】
黒瀬 雅一
【審判官】
藤本 義仁
【審判官】
吉村 尚
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−138730(JP,A)
【文献】
特開2012−143271(JP,A)
【文献】
特開2013−81795(JP,A)
【文献】
マクロスSP クロスデカルチャー!!!,ファミ通mobage,株式会社エンターブレイン,2012年11月12日,第10巻
【文献】
エンターブレインムック ファンタシースターオンライン2 スタートガイドブック,株式会社エンターブレイン,2012年 7月11日
【文献】
【新作情報】『キングダム&ロード』一介の農民から大国の長へ成り上がれ!,[online],ファミ通App,株式会社エンターブレイン,2012年 8月10日,[2015年3月23日検索],URL,http://app.famitsu.com/20120810_83506/
【文献】
クローズ×WORST 〜最強伝説〜,月刊アプリスタイル,株式会社イースト・プレス,2013年 3月28日,第1巻第4号,p.062−063
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24, 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してプレイするゲームのゲームプログラムであって、コンピュータに、
一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付機能と、
前記ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上前記ゲームをプレイしていない少なくとも一の他のユーザを、該他のユーザのプレイ履歴に基づいて抽出する抽出機能と、
前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む前記メッセージの送信を促す画面を、前記ユーザの前記ゲーム内における通貨が不足した場合、および、前記ユーザが前記ゲームにおいて敗北した場合の少なくともいずれか一方の場合に表示する表示機能と、
前記選択受付機能が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信機能と、
前記メッセージ送信機能により送信されたメッセージを受信した前記他のユーザが前記ゲームに参加した場合に、前記他のユーザに報酬を付与する報酬付与機能と、
を実現させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記報酬付与機能は、前記メッセージ送信機能が前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、前記一のユーザに報酬を付与することを特徴とする請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
ネットワークを介してプレイするゲームのゲームプログラムであって、コンピュータに、
一のユーザによる、他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付機能と、
前記ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上前記ゲームをプレイしていない少なくとも一の他のユーザを、該他のユーザのプレイ履歴に基づいて抽出する抽出機能と、
前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む前記メッセージの送信を促す画面を、前記ユーザの前記ゲーム内における通貨が不足した場合、および、前記ユーザが前記ゲームにおいて敗北した場合の少なくともいずれか一方の場合に表示する表示機能と、
前記選択受付機能が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信機能と、
前記メッセージ送信機能が前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、前記一のユーザに報酬を付与する報酬付与機能と、
を実現させるゲームプログラム。
【請求項4】
前記表示機能は、前記抽出機能により抽出された前記他のユーザを、前記一のユーザに対して表示し、
前記ゲームプログラムは、さらに、前記コンピュータに、
前記表示機能により表示された前記他のユーザのすべてを、前記メッセージの送信先として設定する設定機能と、
を実現させ、
前記メッセージ送信機能は、前記選択受付機能が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、前記設定機能により設定された前記他のユーザに前記メッセージを送信する請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記表示機能は、前記抽出機能により抽出された前記他のユーザを、予め設定された上限値以下の数だけ表示することを特徴とする請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、さらに、コンピュータに、
前記一のユーザが、所定の期間内に、少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するとの選択を行っているか否かを確認する確認機能を実現させ、
前記確認機能が、前記一のユーザが、所定の期間内に、少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するとの選択を行っていないことを確認した場合に、前記表示機能は、前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む、前記メッセージの送信を促す画面を表示することを特徴とする請求項4または5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記報酬付与機能は、前記メッセージ送信機能により送信されたメッセージを受信した前記他のユーザが前記ゲームに参加した場合に、前記一のユーザに報酬を付与することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記報酬は、所定の期限内で利用されない場合、喪失するものとすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記他のユーザは、所定の期間、前記ゲームを所定の頻度以上でプレイしていた休眠ユーザであることを特徴とする請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記選択受付機能は、前記一のユーザが、前記ゲームを所定の頻度以上でプレイするアクティブユーザである場合に、前記選択を受け付けることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記選択受付機能は、前記一のユーザが、前記ゲーム内においてアイテムの取得数が多いユーザである場合に、前記選択を受け付けることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記メッセージは、前記ゲームへの参加を促すメッセージであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
ネットワークを介してプレイするゲームのゲーム処理方法であって、
選択受付手段が、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付ステップと、
抽出手段が、前記ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上前記ゲームをプレイしていない少なくとも一の他のユーザを、該他のユーザのプレイ履歴に基づいて抽出する抽出ステップと、
表示手段が、前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む前記メッセージの送信を促す画面を、前記ユーザの前記ゲーム内における通貨が不足した場合、および、前記ユーザが前記ゲームにおいて敗北した場合の少なくともいずれか一方の場合に表示する表示ステップと、
前記選択受付ステップにおいて前記選択受付手段が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、メッセージ送信手段が、前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記メッセージ送信ステップにおいて送信されたメッセージを受信した前記他のユーザが前記ゲームに参加した場合に、前記他のユーザに報酬を付与する報酬付与ステップと、
を含むゲーム処理方法。
【請求項14】
ネットワークを介してプレイするゲームのゲーム処理方法であって、
選択受付手段が、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付ステップと、
抽出手段が、前記ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上前記ゲームをプレイしていない少なくとも一の他のユーザを、該他のユーザのプレイ履歴に基づいて抽出する抽出ステップと、
表示手段が、前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む前記メッセージの送信を促す画面を、前記ユーザの前記ゲーム内における通貨が不足した場合、および、前記ユーザが前記ゲームにおいて敗北した場合の少なくともいずれか一方の場合に表示する表示ステップと、
前記選択受付ステップにおいて前記選択受付手段が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、メッセージ送信手段が、前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信ステップと、
前記メッセージ送信ステップにおいて前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、前記一のユーザに報酬を付与する報酬付与ステップと、
を含むゲーム処理方法。
【請求項15】
ネットワークを介してプレイするゲームの情報処理装置であって、
一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付部と、
前記ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上前記ゲームをプレイしていない少なくとも一の他のユーザを、該他のユーザのプレイ履歴に基づいて抽出する抽出部と、
前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む前記メッセージの送信を促す画面を、前記ユーザの前記ゲーム内における通貨が不足した場合、および、前記ユーザが前記ゲームにおいて敗北した場合の少なくともいずれか一方の場合に表示する表示部と、
前記選択受付部が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記メッセージ送信部によって送信されたメッセージを受信した前記他のユーザが前記ゲームに参加した場合に、前記他のユーザに報酬を付与する報酬付与部と、
を備える情報処理装置。
【請求項16】
ネットワークを介してプレイするゲームの情報処理装置であって、
一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付部と、
前記ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上前記ゲームをプレイしていない少なくとも一の他のユーザを、該他のユーザのプレイ履歴に基づいて抽出する抽出部と、
前記一のユーザに対し、前記抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む前記メッセージの送信を促す画面を、前記ユーザの前記ゲーム内における通貨が不足した場合、および、前記ユーザが前記ゲームにおいて敗北した場合の少なくともいずれか一方の場合に表示する表示部と、
前記選択受付部が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信部と、
前記メッセージ送信部が前記抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、前記一のユーザに報酬を付与する報酬付与部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法および情報処理装置に関し、特に、ネットワークを介してプレイするゲームのゲームプログラム、ゲーム処理方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレット等の電子デバイスの普及に伴い、これら電子デバイスでプレイを行うためのゲームが盛んに開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ネットワークを介してプレイするゲームのゲームシステムが開示されている。この技術は、ユーザ同士のネットワークを介した交流と関連付けて所定のポイントをユーザに付与し、ポイントの所定量の消費と引き換えに、報酬の得られるゲームのプレイを許可するゲームシステムに関するものである。
【0004】
このようなゲームでは、ユーザ間の交流の度合いに応じた報酬が与えられるのが一般的であった。この交流の度合いは、フレンド数および/または他のユーザへのアイテム等の送信回数や数量により評価され、報酬が決定されていた。
【0005】
しがしながら、特許文献1記載の技術は、ユーザ間の交流によって直接的にゲームに関連する報酬が得られず、また、ゲームに参加しなくなった休眠ユーザに対して効果が無いため、交流を活性化させるには不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5277305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記事情に鑑み、本発明は、ユーザ間の交流をより活性化させることができるゲームプログラム、ゲーム処理方法および情報処理装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコンピュータプログラムは、ネットワークを介してプレイするゲームのゲームプログラムであって、コンピュータに、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付機能と、所定の条件に基づいてメッセージを送信する少なくとも一の他のユーザを抽出する抽出機能と、選択受付機能が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信機能と、メッセージ送信機能により送信されたメッセージを受信した他のユーザがゲームに参加した場合に、他のユーザに報酬を付与する報酬付与機能とを実現させることを特徴とする。
【0009】
上記報酬付与機能は、メッセージ送信機能により送信されたメッセージを受信した他のユーザがゲームに参加した場合に、一のユーザに報酬を付与することができる。
上記報酬付与機能は、メッセージ送信機能が抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、一のユーザに報酬を付与することができる。
上記ゲームプログラムは、さらに、コンピュータに、一のユーザに対し、抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含む、メッセージの送信を促す画面を表示するための画面表示制御機能を実現させることができる。
【0010】
上記ゲームプログラムは、さらに、コンピュータに、抽出された少なくとも一の他のユーザを、一のユーザの選択によらず、メッセージの送信先として設定する設定機能を実現させることができる。
【0011】
上記ゲームプログラムは、さらに、コンピュータに、一のユーザが、所定の期間内に、少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するとの選択を行っているか否かを確認する確認機能を実現させ、確認機能が、一のユーザが、所定の期間内に、少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するとの選択を行っていないことを確認した場合に、画面表示制御機能は、一のユーザに対し、メッセージの送信を促す画面を表示することができる。
【0012】
上記報酬は、所定の期限内で利用されない場合、喪失するものとすることができる。
【0013】
上記他のユーザは、ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上ゲームをプレイしていない休眠ユーザとすることができる。
【0014】
上記他のユーザは、所定の期間、ゲームを所定の頻度以上でプレイしていた休眠ユーザとすることができる。
【0015】
上記選択受付機能は、一のユーザが、ゲームを所定の頻度以上でプレイするアクティブユーザである場合に、選択を受け付けることができる。
【0016】
上記選択受付機能は、一のユーザが、ゲーム内において活動が活発であるユーザである場合に、選択を受け付けることができる。
上記選択受付機能は、一のユーザが、ゲーム内において報酬を必要とするユーザである場合に、選択を受け付けることができる。
上記メッセージは、ゲームへの参加を促すメッセージとすることができる。
上記メッセージは、所定の期間内における送信回数が制限されることができる。
【0017】
本発明のゲーム処理方法は、ネットワークを介してプレイするゲームのゲーム処理方法であって、選択受付手段が、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付ステップと、抽出手段が、所定の条件に基づいてメッセージを送信する少なくとも一の他のユーザを抽出する抽出ステップと、選択受付ステップにおいて他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、メッセージ送信手段が、抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信ステップと、メッセージ送信ステップにおいて送信されたメッセージを受信した他のユーザがゲームに参加した場合に、他のユーザに報酬を付与する報酬付与ステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の情報処理装置は、ネットワークを介してプレイするゲームの情報処理装置であって、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける選択受付部と、所定の条件に基づいてメッセージを送信する少なくとも一の他のユーザを抽出する抽出部と、選択受付部が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するメッセージ送信部と、メッセージ送信部によって送信されたメッセージを受信した他のユーザがゲームに参加した場合に、他のユーザに報酬を付与する報酬付与部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のゲームプログラム、ゲーム処理方法および情報処理装置によれば、メッセージの送信者に対し報酬を付与することにより、ユーザ間の交流をより活性化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態における情報処理装置の構成図
【
図2】本発明の実施形態に従うゲーム処理方法のフローチャート
【
図3】本発明の実施形態におけるゲームシステムの構成図
【
図4】本発明の実施形態に関するゲームの流れを説明する為のフローチャート
【
図5】本発明に関するゲームの一例を説明するための模式図
【
図6】本発明に関するゲームの一例を説明するための模式図
【
図7】本発明に関するゲームの一例を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0021】
初めに、本発明の情報処理装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1に示すように、上記情報処理装置10は、ネットワークを介してプレイするゲームの情報処理装置10であって、選択受付部11、抽出部12、メッセージ送信部13、報酬付与部14を備える。なお、
図1では、上記情報処理装置10が、さらに、画面表示制御部15、設定部16および確認部17とを備える例が示されている。
【0023】
選択受付部11は、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける。上記メッセージは、例えば一のユーザによって自由に作成された文章、定型文から一のユーザによって選択された文章、または、情報処理装置10により自動で選択された文章とすることができる。
【0024】
抽出部12は、所定の条件に基づいて、メッセージを送信する少なくとも一の他のユーザを抽出する。この抽出は、選択受付部11が、上記メッセージを送信するか否かの選択を受け付ける前に行われることもできるし、上記メッセージを送信するか否かの選択を受け付けた後に行われることもできる。
【0025】
上記所定の条件とは、抽出対象に応じた抽出条件である。例えば、抽出条件は、休眠ユーザを抽出対象とする場合、所定の期間、ゲームをプレイしていない等の条件とすることができる。
【0026】
メッセージ送信部13は、選択受付機能が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信する。
【0027】
報酬付与部14は、メッセージ送信部13が、抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、一のユーザに報酬を付与する。
【0028】
上記報酬は、例えば、ゲーム内の通貨、アイテム、または、特定の権利として付与されるものとすることができる。特定の権利とは、例えば、ゲーム内においてユーザの操作するキャラクタが敵に倒された際に、キャラクタを復活させ、ゲームを継続することのできるコンティニューの権利や、ユーザがイベントの進行において行き詰った際に、イベントを再度やり直すことのできる権利とすることができる。
【0029】
このように、本発明の情報処理装置10によれば、メッセージの送信者に報酬を付与することによりメッセージの送信を促すことができる。これにより、本発明の情報処理装置10は、ユーザ間の交流をより活性化させることができる。
【0030】
画面表示制御部15は、一のユーザに対し、抽出された少なくとも一の他のユーザ情報を含むメッセージの送信を促す画面を表示することができる。
【0031】
設定部16は、抽出された少なくとも一の他のユーザを、一のユーザの選択によらず、メッセージの送信先として設定することができる。
【0032】
確認部17は、一のユーザが、所定の期間内に、少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するとの選択を行っているか否かを確認する。確認部17は、一のユーザが送信したメッセージ数および/または送信対象を記憶してもよい。
【0033】
画面表示制御部15は、一のユーザに対し、メッセージの送信を促す画面を表示する。また、画面表示制御部15は、確認部17が、一のユーザが、所定の期間内に、少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信するとの選択を行っていないことを確認した場合に、一のユーザに対し、メッセージの送信を促す画面を表示することができる。
【0034】
上記メッセージ送信を促す画面は、ユーザの操作やゲームの進行を妨げない所定の時期、所定のゲーム画面、所定の表示位置および所定の表示サイズで表示されることができる。
【0035】
上記メッセージ送信を促す画面は、ユーザが報酬を欲する所定の時期に表示することができる。メッセージ送信を促す画面は、例えば、アイテム購入時に金額が不足した場合の画面および/またはバトルの敗北画面等において表示されることができる。
【0036】
上記報酬は、所定の期限内で利用されない場合、喪失するものとすることができる。報酬は、例えば、メッセージの送信日中に使用されない場合、喪失するものとすることができる。
【0037】
上記他のユーザは、ゲームをプレイしたことがあり、かつ、所定の期間以上ゲームをプレイしていない休眠ユーザとすることができる。休眠ユーザがメッセージを受信することにより、休眠ユーザに、ゲームのプレイを再開するきっかけを与えることができる。
【0038】
上記所定の期間は、ゲームやユーザの状況によりその長短を変更させることができる。例えば、所定の期間は、ゲーム中のイベント期間終了日や他のユーザの保有するアイテム等の使用期限日前には短縮されることができる。
【0039】
上記他のユーザは、所定の期間、ゲームのプレイ頻度が高かった休眠ユーザとすることができる。このような休眠ユーザは、メッセージを受信した場合に、ゲームのプレイを再開する可能性が高いためである。
【0040】
上記他のユーザは、プレイ期間中において活動が活発であったユーザとすることができる。活動が活発であったユーザとは、例えば、アイテムの取得数が多い、ゲームの総プレイ時間が長いまたは、ゲーム内でのバトル戦績が良い等のユーザ等である。
【0041】
上記一のユーザは、ゲームを所定の頻度以上でプレイするアクティブユーザとすることができる。
【0042】
上記一のユーザは、ゲーム内において活動が活発であるユーザとすることができる。一のユーザは、例えば、アイテムの取得数が多い、または、ゲーム内でのバトル戦績が良い等のユーザとすることができる。
【0043】
上記報酬は、メッセージを受信した他のユーザがゲームに再び参加した場合、付与されてもよい。報酬は、ゲームに再び参加したユーザの数および/またはユーザの状況に応じて付与されてもよい。ユーザの状況は、例えば、ユーザの休眠期間の長さおよび/または過去の成績等とすることができる。
【0044】
上記一のユーザは、ゲーム内において報酬を必要とするユーザとすることができる。一のユーザは、例えば、ゲーム内の通貨の所持数が少ない、アイテム数の所持数が少ない、および/または、バトル戦績が悪い等のユーザとすることができる。
【0045】
上記メッセージは、ゲームへの参加を促すメッセージとすることができる。メッセージは、例えば、ゲーム内のイベントに関する情報、新しいクエストに関する情報、または、ゲームに対するユーザの評価等とすることができる。
【0046】
上記メッセージは、所定の期間内における送信回数を制限することができる。メッセージは、例えば、一日に一回、イベント期間中に一回、および/または、報酬を使用していない期間中に一回等に制限することができる。
【0047】
上記他のユーザは、メッセージを受信し、ゲームに再び参加した場合、報酬を付与されてもよい。報酬は、他のユーザの状況に応じて付与されることができる。他のユーザの状況は、例えば、他のユーザの休眠期間の長さおよび/または過去の成績等とすることができる。
【0048】
続いて、本発明のゲーム処理方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0049】
図2は、本発明の実施形態に従うゲーム処理方法のフローを説明するためのフローチャートである。
【0050】
本発明のゲーム処理方法(S200)は、ネットワークを介してプレイするゲームのゲーム処理方法(S200)であって、選択受付ステップ(S210)と、抽出ステップ(S220)と、メッセージ送信ステップ(S230)と、報酬付与ステップ(S240)とを備える。
【0051】
選択受付ステップ(S210)では、選択受付手段が、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける。選択受付手段は、例えば上記選択受付部11とすることができる。選択受付部11における処理については上述した通りである。
【0052】
抽出ステップ(S220)では、選択受付ステップ(S210)において他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、抽出手段が、所定の条件に基づいてメッセージを送信する少なくとも一の他のユーザを抽出する。抽出手段は、例えば上記抽出部12とすることができる。抽出部12における処理については上述した通りである。
【0053】
上記抽出ステップ(S220)は、選択受付ステップ(S210)において他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた後に行われる例を示したが、選択受付ステップ(S210)の前に行われてもよい。
【0054】
メッセージ送信ステップ(S230)では、メッセージ送信手段が、抽出された他のユーザにメッセージを送信する。メッセージ送信手段は、例えば上記メッセージ送信部13とすることができる。メッセージ送信部13における処理については上述した通りである。
【0055】
報酬付与ステップ(S240)では、メッセージ送信ステップ(S230)において抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、報酬付与手段が、一のユーザに報酬を付与する。報酬付与手段は、例えば上記報酬付与部14とすることができる。報酬付与部14における処理については上述した通りである。
【0056】
続いて、本発明の実施形態に従うゲームプログラムの一例について説明する。
【0057】
本発明のゲームプログラムは、ネットワークを介してプレイするゲームのゲームプログラムであって、コンピュータに選択受付機能と、抽出機能と、メッセージ送信機能と、報酬付与機能とを実現させることを特徴とする。
【0058】
選択受付機能では、一のユーザによる他のユーザにメッセージを送信するか否かの選択を受け付ける。例えば上述した選択受付部11によって実現されることができる。選択受付部11における処理については上述した通りである。
【0059】
抽出機能では、選択受付部が他のユーザにメッセージを送信するとの選択を受け付けた場合に、所定の条件に基づいてメッセージを送信する少なくとも一の他のユーザを抽出する。例えば上述した抽出部12によって実現されることができる。抽出部12における処理については上述した通りである。
【0060】
メッセージ送信機能では、抽出された他のユーザにメッセージを送信する。例えば上述したメッセージ送信部13によって実現されることができる。メッセージ送信部13における処理については上述した通りである。
【0061】
報酬付与機能では、メッセージ送信機能が抽出された少なくとも一の他のユーザにメッセージを送信した場合に、一のユーザに報酬を付与する。例えば上述した報酬付与部14によって実現されることができる。報酬付与部14における処理については上述した通りである。
【0062】
上記ゲームプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されて提供することができる。記録媒体としては、CD−ROMやDVD等、コンピュータが読み取り可能なものであれば特に限定されるものではない。
【0063】
図3は、本発明の実施形態におけるゲームシステム1の構成図を示したものである。
【0064】
本発明に関するゲームシステム1は、サーバ装置2と、1以上のユーザ端末3とがネットワーク4を介して接続されている。
【0065】
上述した本発明のゲームプログラムは、サーバ装置2またはユーザ
端末3の単独で実行されることもできるし、サーバ装置2およびユーザ
端末3で分割して実行されることもできる。
【0066】
同様に、本発明の情報処理装置10は、サーバ装置2またはユーザ
端末3の単独で構成することもできるし、サーバ装置2およびユーザ
端末3を組み合わせて構成することもできる。
【0067】
図4は、本発明のゲームプログラム、ゲーム処理方法および情報処理装置10により実現されるゲームのフローの一例を説明するためのフローチャートである。
【0068】
図4に示すように、ユーザがゲームを開始すると、ゲームトップ画面が表示され、イベントの選択を経て、ステージの選択画面が表示される(S10)。次に、ステージが選択されると、休眠ユーザに対するゲームへ参加を促すメッセージであるリクエストの送信が行われているかが判断される(S20、S30)。リクエスト送信が行われている場合、パートナー選択画面に進む(S50)。リクエスト送信が行われていない場合、リクエスト送信画面を表示し、ユーザが操作を行った後に、パートナー選択画面に進む(S40、S50)。ユーザによりクエスト送信の操作が行われた場合、ユーザに対してリクエスト送信の報酬であるコンティニューの権利が与えられる(S45)。
【0069】
次に、パートナーの選択を経て、バトルが開始される(S60)。
【0070】
ユーザがバトルに勝った場合には、勝敗の結果が表示され、バトルが終了する(S70、S120)。
【0071】
ユーザがバトルに負けた場合には、バトルが中断され、コンティニュー画面が表示される(S80)。リクエスト送信のコンティニューの権利が残っている場合は、コンティニューの選択画面が表示される(S90〜S100)。リクエスト送信のコンティニューの権利が残っていない場合は、他アイテム使用によるコンティニューの選択画面が表示される(S110)。
【0072】
コンティニューの実施が選択された場合、中断していたバトルが再開し、選択されなかった場合、勝敗の結果が表示され、バトルが終了する(S120)。再開されたバトルは、中断前の戦況を引き継ぐこともできる。中断前の戦況の引き継ぎとは、例えば、中断前に敵に与えたダメージが残っているおよび/または中断前に使用したアイテムの効果が持続している等とすることができる。
【0073】
上記リクエスト送信画面は、ステージの選択後に表示される例を示したが、
図5に示すように、画面上に表示されたボタンを押すことにより表示することもできる。ボタンは、例えば、イベントおよび/またはステージ等の選択画面上で、各選択項目と並び表示することができる。
【0074】
上記リクエスト送信画面は、
図6に示すように、任意の時期に画面上にポップアップ表示されてもよい。
【0075】
上記リクエスト送信画面は、
図7に示すように、1以上の送信対象を表示することができる。表示する内容は、各ユーザのユーザ名および/またはユーザのアバター等とすることができる。
表示されるユーザはメッセージの送信先として設定されており、「送信する」ボタンをユーザが押すことにより、ユーザがメッセージの送信を選択した場合、表示された全ユーザに対してメッセージが一括で送信することができる。また、情報処理装置における画面表示領域を考慮して、表示されるユーザの数に上限を設けることが出来る。さらに、休眠ユーザであって、ゲームをプレイしていない所定期間の短いユーザ、所定の期間におけるゲームのプレイ頻度が高かったユーザ、もしくは、プレイ期間中において活動が活発であったユーザを優先して、送信画面に表示することができる。
【0076】
上述したところは、代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0077】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
3 ユーザ端末
4 ネットワーク
10 情報処理装置
11 選択受付部
12 抽出部
13 メッセージ送信部
14 報酬付与部
15 画面表示制御部
16 設定部
17 確認部