特許第5892711号(P5892711)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5892711コンテンツ管理システム、コンテンツ管理サーバ及びサーバ用管理プログラム、クライアント端末及び端末用管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5892711
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】コンテンツ管理システム、コンテンツ管理サーバ及びサーバ用管理プログラム、クライアント端末及び端末用管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/10 20130101AFI20160310BHJP
   G06F 21/44 20130101ALI20160310BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20160310BHJP
【FI】
   G06F21/10 350
   G06F21/44
   G06F21/62
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-133647(P2014-133647)
(22)【出願日】2014年6月30日
(65)【公開番号】特開2016-12250(P2016-12250A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2015年10月1日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508240395
【氏名又は名称】眞子 達男
(73)【特許権者】
【識別番号】508240258
【氏名又は名称】水上 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109243
【弁理士】
【氏名又は名称】元井 成幸
(72)【発明者】
【氏名】眞子 達男
(72)【発明者】
【氏名】水上 英樹
【審査官】 宮司 卓佳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−018709(JP,A)
【文献】 特開2003−233795(JP,A)
【文献】 特開2003−242037(JP,A)
【文献】 特開平11−219329(JP,A)
【文献】 特開2010−160646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F21/00−21/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ管理サーバと、
前記コンテンツ管理サーバと通信ネットワークを介して接続されるクライアント端末とから構成され、
前記クライアント端末と着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存されており、
前記コンテンツ管理サーバが、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を前記クライアント端末に送信し、
前記クライアント端末が、
前記コンテンツ管理サーバから前記管理サーバIDと前記コンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を受信し、
受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、
前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信する
ことを特徴とするコンテンツ管理システム。
【請求項2】
前記クライアント端末が、前記コンテンツと対応するコンテンツIDの認識時に、前記コンテンツIDと前記コンテンツの削除若しくは再生不能の照会要求を前記コンテンツ管理サーバに送信し、
前記コンテンツ管理サーバが、前記照会要求に対応する前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要か否かを記憶保存されている削除要若しくは再生不能要の登録情報と照合し、前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要の場合に前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を送信する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ管理システム。
【請求項3】
前記コンテンツが閲覧期限と対応して前記クライアント端末側で保存され、
前記クライアント端末側が、前記閲覧期限の到来の認識に応じて、前記閲覧期限に対応する前記コンテンツを削除する若しくは再生不能にする
ことを特徴とする請求項1又は2記載のコンテンツ管理システム。
【請求項4】
通信ネットワークを介してクライアント端末と接続されるコンテンツ管理サーバであって、
着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存され、前記コンテンツ管理サーバから管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を受信し、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信する前記クライアント端末に対し、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を送信すると共に、
前記削除若しくは再生不能の処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記クライアント端末から受信し、前記コンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を対応させて記憶保存する
ことを特徴とするコンテンツ管理サーバ。
【請求項5】
前記クライアント端末が、前記コンテンツと対応するコンテンツIDの認識時に、前記コンテンツIDと前記コンテンツの削除若しくは再生不能の照会要求を送信する場合に、
前記クライアント端末から受信した前記コンテンツの削除若しくは再生不能の照会要求に応じて、前記照会要求に対応する前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要か否かを記憶保存されている削除要若しくは再生不能要の登録情報と照合し、前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要の場合に前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を送信する
ことを特徴とする請求項4記載のコンテンツ管理サーバ。
【請求項6】
着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存され、前記コンテンツ管理サーバから管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を受信し、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信するクライアント端末に対し、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を通信ネットワークを介して送信する手段と、
前記削除若しくは再生不能の処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記クライアント端末から前記通信ネットワークを介して受信し、前記コンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を対応させて記憶保存する手段と
してサーバを機能させることを特徴とするサーバ用管理プログラム。
【請求項7】
通信ネットワークを介してコンテンツ管理サーバと接続されるクライアント端末であって、
前記クライアント端末と着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存されており、
前記コンテンツ管理サーバから受信する前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求に応じて、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、
前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信する
ことを特徴とするクライアント端末。
【請求項8】
クライアント端末と着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存されている構成において、
前記コンテンツ管理サーバから受信する前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求に応じて、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にする手段と、
前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信する手段と
してクライアント端末を機能させることを特徴とする端末用管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアント端末側で保存される所要の文書等のコンテンツを再生できないようにしてセキュリティを確保するコンテンツ管理システム、コンテンツ管理サーバ及びサーバ用管理プログラム、クライアント端末及び端末用管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クライアント端末で保存される文書を削除してセキュリティを確保する管理システムとして、特許文献1、2の管理システムがある。このシステムは、クライアント端末で承認者がユーザID、パスワード等のログイン情報を入力して文書管理サーバに接続し、クライアント端末が文書管理サーバから承認事項を受信して承認事項に付帯する文書ファイルを取得して一時的に保存し、更に、クライアント端末が次の作業工程の指示後に一時的に保存した文書ファイルを削除するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−146426号公報
【特許文献2】特開2012−256372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1、2のシステムは、承認フローの流れに従ってクライアント端末に一時的に保存される文書の削除は可能であるものの、承認フローの流れ以外のダウンロードでクライアント端末に文書が保存される場合、着脱されるリムーバブルメディアを介してクライアント端末に文書が保存される場合、或いはリムーバブルメディアに文書が保存される場合など、多様な形でクライアント端末側に文書が保存される現場に対しては対応することができない。そのため、多様な形でクライアント端末側に保存される文書を削除し、情報漏洩等のリスクを低減してセキュリティを確保できるシステムが求められている。
【0005】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにし、情報漏洩等のリスクを低減してセキュリティを確保することができると共に、コンテンツの保全を確保することができるコンテンツ管理システム、コンテンツ管理サーバ及びサーバ用管理プログラム、クライアント端末及び端末用管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコンテンツ管理システムは、コンテンツ管理サーバと、前記コンテンツ管理サーバと通信ネットワークを介して接続されるクライアント端末とから構成され、前記クライアント端末と着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存されており、前記コンテンツ管理サーバが、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を前記クライアント端末に送信し、前記クライアント端末が、前記コンテンツ管理サーバから前記管理サーバIDと前記コンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を受信し、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信することを特徴とする。
これによれば、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバからの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。また、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。また、削除や再生不能の処理に当たって管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを再生できないようにすることができ、不意にコンテンツが再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、リムーバブルメディアにプロジェクト資料等のコンテンツを格納して配布する場合に適応し、配布したリムーバブルメディア内のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、外部に持ち出されやすいSDカード等のリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにして、情報漏洩等のリスクをより低減してコンテンツ管理のセキュリティをより高めることができる。また、リムーバブルメディア内の管理サーバIDを用いた照合により、特定の管理サーバからの要求だけに応じてリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにすることが可能であり、リムーバブルメディア内のコンテンツが不意に再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、配布したリムーバブルメディア中のどのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが削除されたか、どのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが残っているか等を管理サーバ側で把握、追跡することができ、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0007】
本発明のコンテンツ管理システムは、前記クライアント端末が、前記コンテンツと対応するコンテンツIDの認識時に、前記コンテンツIDと前記コンテンツの削除若しくは再生不能の照会要求を前記コンテンツ管理サーバに送信し、前記コンテンツ管理サーバが、前記照会要求に対応する前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要か否かを記憶保存されている削除要若しくは再生不能要の登録情報と照合し、前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要の場合に前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を送信することを特徴とする。
これによれば、リムーバブルメディアの取り付けやコンテンツの再生時などコンテンツIDの認識時に、コンテンツが削除若しくは再生不能にすべきものであるかを頻繁に確認し、該当するものがある場合には削除若しくは再生不能にすることができ、又、コンテンツIDを認識すれば削除若しくは再生不能が必要な否かの確認できるので、削除若しくは再生不能の対象になっているコンテンツ探索の網羅性にも優れており、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0008】
本発明のコンテンツ管理システムは、前記コンテンツが閲覧期限と対応して前記クライアント端末側で保存され、前記クライアント端末側が、前記閲覧期限の到来の認識に応じて、前記閲覧期限に対応する前記コンテンツを削除する若しくは再生不能にすることを特徴とする。
これによれば、プロジェクトの終了期限等の閲覧期限に合わせてコンテンツの再生ができないようにすることが可能であり、コンテンツ管理サーバからの要求に基づく処理と併用して二重にコンテンツの再生ができないようにすることができ、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0009】
本発明のコンテンツ管理サーバは、通信ネットワークを介してクライアント端末と接続されるコンテンツ管理サーバであって、着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存され、前記コンテンツ管理サーバから管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を受信し、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信する前記クライアント端末に対し、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を送信すると共に、前記削除若しくは再生不能の処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記クライアント端末から受信し、前記コンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を対応させて記憶保存することを特徴とする。
これによれば、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバからの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。また、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。また、削除や再生不能の処理に当たって管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを再生できないようにすることができ、不意にコンテンツが再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、リムーバブルメディアにプロジェクト資料等のコンテンツを格納して配布する場合に適応し、配布したリムーバブルメディア内のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、外部に持ち出されやすいSDカード等のリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにして、情報漏洩等のリスクをより低減してコンテンツ管理のセキュリティをより高めることができる。また、リムーバブルメディア内の管理サーバIDを用いた照合により、特定の管理サーバからの要求だけに応じてリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにすることが可能であり、リムーバブルメディア内のコンテンツが不意に再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、配布したリムーバブルメディア中のどのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが削除されたか、どのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが残っているか等を管理サーバ側で把握、追跡することができ、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0010】
本発明のコンテンツ管理サーバは、前記クライアント端末が、前記コンテンツと対応するコンテンツIDの認識時に、前記コンテンツIDと前記コンテンツの削除若しくは再生不能の照会要求を送信する場合に、前記クライアント端末から受信した前記コンテンツの削除若しくは再生不能の照会要求に応じて、前記照会要求に対応する前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要か否かを記憶保存されている削除要若しくは再生不能要の登録情報と照合し、前記コンテンツIDが削除要若しくは再生不能要の場合に前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を送信することを特徴とする。
これによれば、リムーバブルメディアの取り付けやコンテンツの再生時などコンテンツIDの認識時に、コンテンツが削除若しくは再生不能にすべきものであるかを頻繁に確認し、該当するものがある場合には削除若しくは再生不能にすることができ、又、コンテンツIDを認識すれば削除若しくは再生不能が必要な否かの確認できるので、削除若しくは再生不能の対象になっているコンテンツ探索の網羅性にも優れており、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0011】
本発明のサーバ用管理プログラムは、着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存され、前記コンテンツ管理サーバから管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を受信し、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信するクライアント端末に対し、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求を通信ネットワークを介して送信する手段と、前記削除若しくは再生不能の処理完了情報と前記処理完了した前記コンテンツのコンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を前記クライアント端末から前記通信ネットワークを介して受信し、前記コンテンツIDと前記リムーバブルメディアの識別番号を対応させて記憶保存する手段としてサーバを機能させることを特徴とする。
これによれば、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバからの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。また、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。また、削除や再生不能の処理に当たって管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを再生できないようにすることができ、不意にコンテンツが再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、リムーバブルメディアにプロジェクト資料等のコンテンツを格納して配布する場合に適応し、配布したリムーバブルメディア内のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、外部に持ち出されやすいSDカード等のリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにして、情報漏洩等のリスクをより低減してコンテンツ管理のセキュリティをより高めることができる。また、リムーバブルメディア内の管理サーバIDを用いた照合により、特定の管理サーバからの要求だけに応じてリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにすることが可能であり、リムーバブルメディア内のコンテンツが不意に再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、配布したリムーバブルメディア中のどのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが削除されたか、どのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが残っているか等を管理サーバ側で把握、追跡することができ、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0012】
本発明のクライアント端末は、通信ネットワークを介してコンテンツ管理サーバと接続されるクライアント端末であって、前記クライアント端末と着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存されており、前記コンテンツ管理サーバから受信する前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求に応じて、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にし、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信することを特徴とする。
これによれば、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバからの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。また、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。また、削除や再生不能の処理に当たって管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを再生できないようにすることができ、不意にコンテンツが再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、リムーバブルメディアにプロジェクト資料等のコンテンツを格納して配布する場合に適応し、配布したリムーバブルメディア内のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、外部に持ち出されやすいSDカード等のリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにして、情報漏洩等のリスクをより低減してコンテンツ管理のセキュリティをより高めることができる。また、リムーバブルメディア内の管理サーバIDを用いた照合により、特定の管理サーバからの要求だけに応じてリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにすることが可能であり、リムーバブルメディア内のコンテンツが不意に再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、配布したリムーバブルメディア中のどのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが削除されたか、どのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが残っているか等を管理サーバ側で把握、追跡することができ、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0013】
本発明の端末用管理プログラムは、クライアント端末と着脱自在な取り付けで通信接続されるリムーバブルメディアに、コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツと前記リムーバブルメディアの識別番号とが記憶保存されている構成において、前記コンテンツ管理サーバから受信する前記コンテンツ管理サーバを特定する管理サーバIDとコンテンツの削除要求若しくは再生不能要求に応じて、受信した前記管理サーバIDと前記リムーバブルメディアに保存されている前記管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に、前記リムーバブルメディアに保存されている前記削除要求若しくは再生不能要求に対応する前記コンテンツを削除若しくは再生不能にする手段と、前記コンテンツの削除若しくは再生不能の処理完了に応じて、処理完了情報と前記リムーバブルメディアの識別番号を前記コンテンツ管理サーバに送信する手段としてクライアント端末を機能させることを特徴とする。
これによれば、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバからの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。また、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。また、削除や再生不能の処理に当たって管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを再生できないようにすることができ、不意にコンテンツが再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、リムーバブルメディアにプロジェクト資料等のコンテンツを格納して配布する場合に適応し、配布したリムーバブルメディア内のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、外部に持ち出されやすいSDカード等のリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにして、情報漏洩等のリスクをより低減してコンテンツ管理のセキュリティをより高めることができる。また、リムーバブルメディア内の管理サーバIDを用いた照合により、特定の管理サーバからの要求だけに応じてリムーバブルメディア内のコンテンツを再生できないようにすることが可能であり、リムーバブルメディア内のコンテンツが不意に再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。また、配布したリムーバブルメディア中のどのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが削除されたか、どのリムーバブルメディアに格納されたコンテンツが残っているか等を管理サーバ側で把握、追跡することができ、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、多様な形でクライアント端末側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバからの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。また、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。また、削除や再生不能の処理に当たって管理サーバの照合を行うことにより、特定の管理サーバからの要求だけに応じてコンテンツを再生できないようにすることができ、不意にコンテンツが再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による実施形態のコンテンツ管理システムの全体構成を示すブロック図。
図2】実施形態でコンテンツ管理サーバに格納されている削除要登録情報を示す図。
図3】実施形態でリムーバブルメディアに格納される管理情報を示す図。
図4】実施形態におけるサーバ要求に基づくコンテンツ管理処理を示すフローチャート。
図5】実施形態でコンテンツ管理サーバに格納される削除完了情報を示す図。
図6】実施形態における閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理を示すフローチャート。
図7】本発明による実施形態の変形例のコンテンツ管理システムの全体構成を示すブロック図。
図8】実施形態の変形例でクライアント端末の記憶部に格納される管理情報を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔実施形態のコンテンツ管理システム〕
本発明による実施形態のコンテンツ管理システムは、図1に示すように、コンテンツ管理サーバ10と、コンテンツ管理サーバと社内等の内部の又はインターネット等の外部の通信ネットワーク5を介して接続されるクライアント端末20とから構成される。クライアント端末20には、着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア読取装置30と、リムーバブルメディア読取装置30に着脱自在に取り付けられるリムーバブルメディア40とが設けられ、クライアント端末20にリムーバブルメディア40がリムーバブルメディア読取装置30を介して着脱自在な取り付けで通信接続される。
【0017】
コンテンツ管理サーバ10は、CPU等の演算制御部11と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部12と、キーボード、マウス等の入力部13と、液晶ディスプレイ等の画像表示部14と、通信ネットワーク5を介してクライアント端末20等との通信接続を担う通信部15を備える。
【0018】
記憶部12は、サーバ側でのコンテンツ管理処理を実行するサーバ用管理プログラム等の所定の制御プログラムが格納されているプログラム記憶部121と、図2に示すように、削除が必要なコンテンツを特定するコンテンツIDの登録情報が格納されている削除要登録情報記憶部122と、削除が完了したコンテンツのコンテンツIDとリムーバブルメディア40のメディア識別番号が対応して格納されている削除完了情報記憶部123をハードディスク等に有する。演算制御部11は、サーバ用管理プログラム等の所定の制御プログラムに従って所定の処理を実行する。
【0019】
クライアント端末20は、例えばスマートフォン等の多機能携帯端末、パーソナルコンピュータ等、コンテンツを再生可能で且つ後述するコンテンツ管理処理を実行可能な端末であり、CPU等の演算制御部21と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部22と、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力部23と、液晶ディスプレイ等の画像表示部24と、通信ネットワーク5を介してコンテンツ管理サーバ10等との通信接続を担う通信部25と、リムーバブルメディア読取装置30が着脱自在に取付可能であり、且つリムーバブルメディア読取装置30との通信を担うUSBポート等のインターフェイス26と、日時を計測するカレンダー部27を備える。
【0020】
記憶部22は、後述するコンテンツ管理処理を実行する端末用管理プログラムやコンテンツを再生するコンテンツ再生プログラム等の所定の制御プログラムが格納されているプログラム記憶部221をハードディスク等に有する。演算制御部21は、端末用管理プログラム、コンテンツ再生プログラム等の所定の制御プログラムに従って所定の処理を実行する。
【0021】
リムーバブルメディア読取装置30は、例えばSDカードリーダーなどのカードリーダー等であり、CPU等の演算制御部、ROM、RAM等の記憶部、クライアント端末20に着脱自在に取付可能で且つクライアント端末20との通信を担うUSBポート等の端末側インターフェイス、リムーバブルメディア40が着脱自在に取付可能で且つリムーバブルメディア40との通信を担うカードスロット等のメディア側インターフェイスを有するものである。尚、クライアント端末20自体に、リムーバブルメディア40が着脱自在に取付可能で且つリムーバブルメディア40との通信を担うカードスロット等のメディア側インターフェイスが設けられ、クライアント端末20にリムーバブルメディア40が直接取り付けられて通信する構成でも本発明は適用可能である。
【0022】
リムーバブルメディア40は、例えばSDカードなどの小型メモリーカード等であり、記憶領域41と、リムーバブルメディア読取装置30との通信を担う回路であるインターフェイス42と、クライアント端末20から入力される要求に応じて記憶領域41にアクセスする回路であるコントロール部43を有する。記憶領域41には、クライアント端末20の端末用管理プログラム等の特定のプログラムに従った処理でのみアクセス可能なプロテクト領域411と、クライアント端末20のコンテンツ再生プログラム等の通常のプログラムに従った処理で自由にアクセス可能なユーザー領域412を有する。
【0023】
記憶領域41のプロテクト領域411には、コンテンツを特定するコンテンツID等の管理情報が管理情報記憶部4111に格納されており、管理情報は高度に保護されたプロテクト領域411に格納されることでアクセス制限された状態でリムーバブルメディア40に記憶され、所定の書込プログラムでアクセス制限を解除した場合のみアクセスして書き換え可能になっている。尚、管理情報は、暗号鍵で暗号化してアクセス制限された状態でユーザー領域412に格納する等、適宜のアクセス制限された状態でリムーバブルメディア40に記憶することが可能である。
【0024】
このプロテクト領域411に格納される管理情報は、図3に示すように、例えばSDカード等のリムーバブルメディア40を特定するメディア識別番号と、会社番号等のグループを特定するグループIDと、社員を特定する社員番号等の個人を特定する個人IDと、リムーバブルメディア40に格納されているコンテンツを特定するコンテンツIDと、コンテンツIDで特定されるコンテンツの閲覧期限と、コンテンツを削除する権限を有するコンテンツ管理サーバ10を特定する管理サーバIDから構成される。また、ユーザー領域412には、文書、動画像、静止画像、音声或いはこれらの適宜の組み合わせ等のコンテンツがコンテンツIDに対応し、好適にはCPRM、AACS、CPXM又はAES等でコピープロテクトされた状態でコンテンツ記憶部4121に格納されている。
【0025】
尚、リムーバブルメディア40の管理情報に個人を特定する個人IDを記憶しない構成としても好適である。これにより、リムーバブルメディア40に管理情報とコンテンツを格納して社内等に配布する際に、グループに対する画一的な情報を格納して配布することが可能となり、リムーバブルメディア40への情報設定作業の効率化、リムーバブルメディア40の配布の便宜性を高めることができる。
【0026】
次に、実施形態におけるサーバ要求に基づくコンテンツ管理処理について説明する。クライアント端末20にリムーバブルメディア読取装置30が取り付けられ、リムーバブルメディア読取装置30にリムーバブルメディア40が取り付けられ、クライアント端末20においてコンテンツ再生プログラム或いは別のコンテンツ再生認証プログラムと連動する等で端末用管理プログラムが起動した状態において、クライアント端末20の演算制御部21は、図4に示すように、端末用管理プログラムに従い、後述する閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理の完了に応じて、或いは閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理を行わない場合には、リムーバブルメディア40の取り付けによる通信接続、端末用管理プログラムの起動若しくはリムーバブルメディア40に保存されているコンテンツの再生要求の入力等に応じて、リムーバブルメディア40が記憶領域41に記憶されているコンテンツIDを認識し(S11)、削除の照会要求と対象となるコンテンツIDを管理サーバIDで特定されるコンテンツ管理サーバ10にアクセスして送信する(S12)。
【0027】
コンテンツ管理サーバ10の演算制御部11は、サーバ用管理プログラムに従い、削除の照会要求に対応するコンテンツIDを受信し、受信したコンテンツIDを削除要登録情報記憶部122に格納されている削除が必要なコンテンツを特定するコンテンツIDの登録情報テーブルと照合し、対象となるコンテンツIDが削除要のものであるか否かを判定する(S13)。対象となるコンテンツIDが削除対象でない場合には対象となるコンテンツIDに削除要求がないことを示す削除不要信号をクライアント端末20に送信し、その後、クライアント端末20がコンテンツの再生処理等の必要な処理を実行する。
【0028】
対象となるコンテンツIDが削除要のものである場合には、コンテンツ管理サーバ10は、対象となるコンテンツIDのコンテンツを削除するように要求する削除要求とコンテンツ管理サーバ10の管理サーバIDをクライアント端末20に送信する(S14)。
【0029】
クライアント端末20の演算制御部21は、端末用管理プログラムに従い、削除要のコンテンツIDを有するコンテンツの削除要求と管理サーバIDを受信し、これに応じて、リムーバブルメディア40に記憶されているコンテンツ管理サーバ10を特定する管理サーバIDと、受信した削除要求に対応する管理サーバIDとが合致するか否かを判定し(S15)、両者が合致する場合にリムーバブルメディア40の記憶領域41に格納されている対象となるコンテンツIDに対応するコンテンツの削除を実行する(S16)。尚、合致しない場合には削除は行わない。
【0030】
削除を完了時には、演算制御部21は、端末用管理プログラムに従い、管理サーバIDで特定されるコンテンツ管理サーバ10に削除の処理完了信号と削除したコンテンツのコンテンツIDとリムーバブルメディア40のメディア識別番号を送信し(S17)、コンテンツ管理サーバ10では、サーバ用管理プログラムに従う演算制御部11が、これらを受信し、図5に示すように、メディア識別番号と削除したコンテンツのコンテンツIDを対応させて削除完了情報記憶部123に記憶保存する(S18)。クライアント端末20側では、コンテンツIDのコンテンツがリムーバブルメディア40から削除された場合、再生可能なコンテンツは削除されていない残りのコンテンツIDに対応するコンテンツか、或いは存在しなくなる。
【0031】
尚、コンテンツの削除処理に代えて、コンテンツの再生を不能にする処理を用いることも可能であり、この場合には、クライアント端末20からコンテンツ管理サーバ10への再生不能の照会要求、コンテンツ管理サーバ10における再生不能対象のコンテンツIDとの照合、判定、再生可能信号又は再生不能要求と再生不能化の権限を有する管理サーバIDの送信、クライアント端末20における管理サーバIDの合致判定、対象となるコンテンツIDに対応するコンテンツを再生不能の暗号鍵で暗号化するなど再生不能処理の実行、クライアント端末20からコンテンツ管理サーバ10への再生不能処理完了情報と処理したコンテンツIDとメディア識別番号の送信、コンテンツ管理サーバ10での再生不能処理完了のコンテンツIDとメディア識別番号を対応させての記憶保存等の処理が行われる。
【0032】
次に、実施形態における閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理について説明する。上記と同様に、クライアント端末20にリムーバブルメディア読取装置30が取り付けられ、リムーバブルメディア読取装置30にリムーバブルメディア40が取り付けられ、クライアント端末20においてコンテンツ再生プログラム或いは別のコンテンツ再生認証プログラムと連動する等で端末用管理プログラムが起動した状態において、クライアント端末20の演算制御部21は、図6に示すように、端末用管理プログラムに従い、リムーバブルメディア40の取り付けによる通信接続、端末用管理プログラムの起動若しくはリムーバブルメディア40に保存されているコンテンツの再生要求の入力等に応じて、カレンダー部27で認識される日時とリムーバブルメディア30に記憶されているコンテンツの閲覧期限の比較を実行する(S21)。
【0033】
クライアント端末20は、閲覧期限が到来しているコンテンツがある場合には、閲覧期限到来に対応するコンテンツIDのコンテンツを削除する処理を実行し(S22)、削除の処理完了時には、管理サーバIDで特定されるコンテンツ管理サーバ10に削除完了信号と削除したコンテンツのコンテンツIDとリムーバブルメディア30のメディア識別番号を送信する(S23)。コンテンツ管理サーバ10では、サーバ用管理プログラムに従う演算制御部11が、これらを受信して、メディア識別番号と削除したコンテンツのコンテンツIDを対応させて削除完了情報記憶部123に記憶保存する(S24)。
【0034】
単数又は複数の全てのコンテンツで閲覧期限が到来していない場合や、閲覧期限が到来していない残りのコンテンツに対しては、上述のサーバ要求に基づくコンテンツ管理処理を実行し、その後、所要のコンテンツの再生が行われる。尚、閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理においても、コンテンツの削除に代えて、コンテンツを再生不能にする構成を用いることも可能であり、又は、サーバ要求に基づくコンテンツ管理処理のみを行い、閲覧期限到来に基づく削除若しくは再生不能のコンテンツ管理処理を行わない構成とすることも可能である。
【0035】
第1実施形態のコンテンツ管理システムによれば、多様な形でクライアント端末20側に保存される文書等のコンテンツをコンテンツ管理サーバ10からの削除若しくは再生不能要求により適切なタイミングで再生できないようにすることが可能であり、情報漏洩等のリスクを低減してコンテンツ管理のセキュリティを確保することができる。特に、リムーバブルメディア40にプロジェクト資料等のコンテンツを格納して配布する場合に適応でき、外部に持ち出されやすいSDカード等のリムーバブルメディア40内のコンテンツを適切なタイミングで再生できないようにして、情報漏洩等のリスクを大幅に低減することができる。
【0036】
また、コンテンツ管理サーバ10からの削除要求、再生不能要求に基づく削除処理、再生不能化処理により、プロジェクトの終了や社員の退職等の多様な事情、多様なタイミングでコンテンツを再生できなくすることが可能であり、コンテンツ管理の柔軟性に優れる。
【0037】
また、管理サーバIDを用いた照合により、特定のコンテンツ管理サーバ10からの要求だけに応じてリムーバブルメディア40内のコンテンツを再生できないようにすることが可能であり、リムーバブルメディア40内のコンテンツが不意に再生できなくなる事態が生ずることを防止してコンテンツの保全を確保することができる。
【0038】
また、コンテンツ管理サーバ10でクライアント端末20から送信されるリムーバブルメディア40の識別番号を削除情報等と供に受信、保存することにより、配布したリムーバブルメディア40中のどのリムーバブルメディア40に格納されたコンテンツが削除されたか、どのリムーバブルメディア40に格納されたコンテンツが残っているか等をコンテンツ管理サーバ10側で把握、追跡することができ、かかる点からも、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0039】
また、リムーバブルメディア40の取り付けやコンテンツの再生時などコンテンツIDの認識時に、コンテンツが削除若しくは再生不能にすべきものであるかを頻繁に確認し、該当するものがある場合には削除若しくは再生不能にすることができ、又、コンテンツIDを認識すれば削除若しくは再生不能が必要な否かの確認できるので、削除若しくは再生不能の対象になっているコンテンツ探索の網羅性にも優れており、かかる点からも、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。
【0040】
また、閲覧期限が到来したコンテンツを削除する若しくは再生不能にすることで、プロジェクトの終了期限等の閲覧期限に合わせてコンテンツの再生ができないようにすることが可能であり、コンテンツ管理サーバ10からの要求に基づく処理と併用して二重にコンテンツの再生ができないようにすることができ、かかる点からも、コンテンツ管理のセキュリティをより一層高めることができる。特に、リムーバブルメディア40の識別番号と削除情報等をコンテンツ管理サーバ10に保存する場合には、閲覧期限到来に基づく削除等とサーバ要求に基づく削除等の双方で削除等されたコンテンツをリムーバブルメディア40の識別番号と対応して一括して把握することができる。
【0041】
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な事項を本明細書開示の他の事項に変更して特定したもの、或いはこれらの事項に本明細書開示の他の事項を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な事項を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
【0042】
例えばコンテンツと管理サーバID及びコンテントIDの格納場所、或いはコンテンツの格納場所は、上記実施形態のリムーバブルメディア40の記憶領域41に格納する構成の他、クライアント端末20に内蔵されており記憶部22とすることも可能であり、本発明は、クライアント端末20に内蔵されている記憶部22や接続される記憶部にコンテンツと管理サーバID及びコンテンツID、或いはコンテンツを格納する等のクライアント端末20側でコンテンツを保存する適宜の構成を包含する。
【0043】
クライアント端末20の記憶部22にコンテンツと管理サーバID及びコンテンツIDを格納する例としては、図7に示すように、クライアント端末20に内蔵の記憶部22のハードディスク等のコンテンツ記憶部222に、暗号化等で再生制限された状態で、且つ好適にはコピープロテクトされた状態で、コンテンツIDと対応させてコンテンツを格納すると共に、管理情報記憶部223に、暗号鍵による暗号化等でアクセス制限された状態で管理情報を格納する。この管理情報は、図8に示すように、例えばクライアント端末20を特定する端末識別番号と、会社番号等のグループを特定するグループIDと、社員を特定する社員番号等の個人を特定する個人IDと、クライアント端末20に格納されているコンテンツを特定するコンテンツIDと、コンテンツIDで特定されるコンテンツの閲覧期限と、コンテンツを削除する権限を有するコンテンツ管理サーバ10を特定する管理サーバID等から構成することが可能である。
【0044】
そして、クライアント端末20の演算制御部21は、端末用管理プログラムに従い、端末用管理プログラムの起動若しくは記憶部22に保存されているコンテンツの再生要求の入力等に応じて、カレンダー部27で認識される日時と記憶部22に記憶されているコンテンツの閲覧期限の比較、閲覧期限が到来しているコンテンツがある場合に閲覧期限到来に対応するコンテンツIDのコンテンツの削除或いは再生不可の処理、削除或いは再生不可の処理完了時に管理サーバIDで特定されるコンテンツ管理サーバ10への完了信号と削除等したコンテンツのコンテンツIDとクライアント端末20の端末識別番号の送信を行い、コンテンツ管理サーバ10では、サーバ用管理プログラムに従う演算制御部11が、これらを受信して、端末識別番号と削除処理或いは再生不可処理をしたコンテンツのコンテンツIDを対応させて削除完了情報記憶部123等に記憶保存する。
【0045】
また、クライアント端末20の端末用管理プログラムに従う演算制御部21は、閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理の完了に応じて、或いは閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理を行わない場合には、端末用管理プログラムの起動若しくは記憶部22に保存されているコンテンツの再生要求の入力等に応じて、記憶部22に記憶されているコンテンツIDの認識、削除或いは再生不可の照会要求と対象となるコンテンツIDの管理サーバIDで特定されるコンテンツ管理サーバ10への送信を行い、上記実施形態と同様に、コンテンツ管理サーバ10では、削除等の照会要求のコンテンツIDが削除要或いは再生不可のものであるか否かの判定、削除要或いは再生不可要のものである場合に対象となるコンテンツIDのコンテンツの削除要求等とコンテンツ管理サーバ10の管理サーバIDの送信等を行う。
【0046】
その後、クライアント端末20の端末用管理プログラムに従う演算制御部21は、削除要のコンテンツIDを有するコンテンツの削除要求等と管理サーバIDの受信に応じて、記憶部22に記憶されているコンテンツ管理サーバ10を特定する管理サーバIDと、受信した削除要求に対応する管理サーバIDとが合致するか否かを判定し、両者が合致する場合に記憶部22に格納されている対象となるコンテンツIDに対応するコンテンツの削除処理或いは再生不可処理を実行する。
【0047】
削除或いは再生不可の処理完了時には、管理サーバIDで特定されるコンテンツ管理サーバ10に処理完了信号と削除した或いは再生不可にしたコンテンツのコンテンツIDとクライアント端末20の端末識別番号の送信を行い、コンテンツ管理サーバ10では、サーバ用管理プログラムに従う演算制御部11が、これらを受信して、端末識別番号と削除処理或いは再生不可処理をしたコンテンツのコンテンツIDを対応させて削除完了情報記憶部123等に記憶保存する。その後、クライアント端末20では、所要のコンテンツの再生が行われる。
【0048】
尚、クライアント端末20の記憶部22にコンテンツを格納し、リムーバブルメディア40の管理情報として管理サーバIDとコンテンツIDを格納する場合には、例えばリムーバブルメディア40の取り付けによる通信接続と、端末用管理プログラムの起動若しくは記憶部22に保存されているコンテンツの再生要求の入力等の条件充足に応じて、リムーバブルメディア40に格納されている管理サーバIDとコンテンツIDを用い、上記と同様に、閲覧期限到来に基づくコンテンツ管理処理、照会要求やサーバ要求に基づくコンテンツ管理処理等を行う。また、クライアント端末20の記憶部22等にコンテンツと管理サーバID及びコンテンツID、或いはコンテンツを格納する場合にも、サーバ要求に基づくコンテンツ管理処理のみを行い、閲覧期限到来に基づく削除若しくは再生不能のコンテンツ管理処理を行わない構成とすることも可能である。
【0049】
また、本発明は企業内の文書等のコンテンツ管理の他、例えばレンタル業界でSDカード等のリムーバブルメディアにコンテンツを格納して配布し、当該コンテンツをスマートフォン等の多機能携帯端末、パーソナルコンピュータ等で視聴する場合にも適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、例えば企業内でSDカードに資料を格納して社員に配布し、プロジェクトの終了等に応じて資料を削除する場合等に利用することができる。
【符号の説明】
【0051】
10…コンテンツ管理サーバ 11…演算制御部 12…記憶部 121…プログラム記憶部 122…削除要登録情報記憶部 123…削除完了情報記憶部 13…入力部 14…画像表示部 15…通信部 20…クライアント端末 21…演算制御部 22…記憶部 221…プログラム記憶部 222…コンテンツ記憶部 223…管理情報記憶部 23…入力部 24…画像表示部 25…通信部 26…インターフェイス 27…カレンダー部 30…リムーバブルメディア読取装置 40…リムーバブルメディア 41…記憶領域 411…プロテクト領域 4111…管理情報記憶部 412…ユーザー領域 4121…コンテンツ記憶部 42…インターフェイス 43…コントロール部 5…通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8