特許第5892926号(P5892926)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッドの特許一覧

特許5892926無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法
<>
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000008
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000009
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000010
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000011
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000012
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000013
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000014
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000015
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000016
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000017
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000018
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000019
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000020
  • 特許5892926-無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法 図000021
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5892926
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20160310BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20160310BHJP
【FI】
   H04W52/02 111
   H04W56/00 130
【請求項の数】16
【全頁数】41
(21)【出願番号】特願2012-503341(P2012-503341)
(86)(22)【出願日】2010年4月6日
(65)【公表番号】特表2012-523155(P2012-523155A)
(43)【公表日】2012年9月27日
(86)【国際出願番号】KR2010002110
(87)【国際公開番号】WO2010117197
(87)【国際公開日】20101014
【審査請求日】2013年2月20日
【審判番号】不服2014-19445(P2014-19445/J1)
【審判請求日】2014年9月29日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0029662
(32)【優先日】2009年4月6日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2009-0133738
(32)【優先日】2009年12月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0003065
(32)【優先日】2010年1月13日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0021084
(32)【優先日】2010年3月10日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0031318
(32)【優先日】2010年4月6日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン−ムーン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】タオリ・ラケシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ−ジョン・シン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン−ジェ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン−ジョン・カン
【合議体】
【審判長】 近藤 聡
【審判官】 吉田 隆之
【審判官】 水野 恵雄
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−515333(JP,A)
【文献】 2008年信学通ソ大会 BT−1−2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広帯域無線通信システムにおけるスリープモード状態の端末の動作方法であって、
リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない場合、基地局に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために制御情報を送信する過程と、
前記制御情報に対する応答を受信すると、次のスリープサイクルに対する同期化を行う過程と、を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記制御情報を送信する過程は、
次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを要請(request)するために、前記基地局に前記制御情報を送信する過程を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トラフィック指示メッセージが損失するか、又は検出されない場合、前記リスニングウィンドウの残りの区間の間はアクティブとする過程をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リスニングウィンドウの間に前記ユニキャストデータが受信されると、前記トラフィック指示メッセージが「Positive」であることを判断する過程をさらに含む
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記制御情報を送信する過程は、
次のスケジューリングされたn(但し、nは2以上の自然数)番目のスリープサイクルの開始フレーム番号及び(n−1)番目のスリープサイクルの大きさを前記基地局に要請(request)する前記制御情報を送信する過程を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
広帯域無線通信システムにおける端末装置であって、
リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない場合、基地局に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を要請(request)するために、制御情報を送信するモデムと、
前記制御情報に対する応答を受信すると、次のスリープサイクルに対する同期化を行う制御部と、を備える
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
前記モデムは、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを要請(request)するために、前記基地局に前記制御情報を送信する
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記トラフィック指示メッセージが損失するか、又は検出されていない場合、前記リスニングウィンドウの残りの区間の間は前記端末がアクティブとなるように制御する
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記リスニングウィンドウの間に前記ユニキャストデータが受信されると、前記トラフィック指示メッセージが「Positive」であることを判断する
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記モデムは、次のスケジューリングされたn(但し、nは2以上の自然数)番目のスリープサイクルの開始フレーム番号及び(n−1)番目のスリープサイクルの大きさを前記基地局に要請(request)する前記制御情報を送信する
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項11】
広帯域無線通信システムにおける基地局の動作方法であって、
リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を要請(request)するために制御情報を受信する過程と、
次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを含む応答情報を前記端末にユニキャストすることで前記端末に応答する過程と、を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記応答情報は、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを含む
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさは、スリープサイクルが2倍になる場合の次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを指示することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
広帯域無線通信システムにおける基地局装置であって、
リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために制御情報を受信するモデムと、
次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを含む応答情報を前記端末にユニキャストすることで前記端末に応答する制御部と、を備える
ことを特徴とする装置。
【請求項15】
前記応答情報は、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを含む
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさは、スリープサイクルが2倍になる場合の次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを指示する
ことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおけるスリープモード同期化に関する。特に、本発明は、無線通信システムにおいてスリープモード(sleep mode)の端末がトラフィック指示メッセージを受信することができないために発生する状態同期不一致を制御する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代通信システムである4世代(4th Generation;以下、4Gとする)通信システムでは、高速の送信速度を用いて多様なQoS(Quality of Service)を有するサービスをユーザに提供するための研究が盛んに進められている。特に、現在4G通信システムでは、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network;以下、WLANとする)システム及び無線メトロポリタンエリアネットワーク(Wireless Metropolitan Area Network;以下、WMANとする)システムのような無線通信システムにおける移動性(mobility)とQoSとを保証する形態で高速サービスを支援するようにする研究が盛んに行われている。
【0003】
一般に、無線通信システムは、端末機の移動性を考慮するため、前記端末の電力消費は、システム全体の重要性能指標として用いられる。そのため、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.16のような無線通信システム規格は、前記端末の電力消費を最小化させるために、端末のスリープモード及びアクティブモードを定義する。
【0004】
図1は、従来の技術に係るIEEE 802.16システムで定義されているスリープモード動作を概略的に示している。
【0005】
前記図1(A)を参考すれば、前記IEEE 802.16eシステムで端末がスリープモードに状態遷移するためには、必ず基地局から状態遷移許諾を受けなければならない。このとき、前記基地局は、前記端末がスリープモードに状態遷移するよう許諾すると同時に、送信するパケットデータをバッファリング(buffering)あるいは廃棄(dropping)する動作を行うことができる。また、前記基地局は、前記端末のリスニング区間(listening interval)あるいはリスニングウィンドウ(listening window)の間に前記端末に送信されるデータが存在しているかどうかを通知しなければならず、前記端末は、前記スリープモードから目覚めて自分へ送信されるデータが存在しているかどうかを確認しなければならない。前記図1において、前記送信されるパケットデータの存在有無を通知するために、トラフィック指示(MOB_TRF−IND:MOBile TRaFfic INDicator)メッセージ100、102、104が送信される。ここで、「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージ100、102は、データが存在しないことを示し、「Positive Traffic Indication」を含むトラフィック指示メッセージ104は、データが存在することを示す。
【0006】
前記リスニング区間あるいは前記リスニングウィンドウの間を確認した結果、前記端末に送信されるデータの存在が認識されると、前記端末は、前記アクティブモードへ遷移して前記基地局からデータを受信する。以後、前記端末は、再度前記アクティブモードから前記スリープモードへ遷移するために、前記基地局とスリープ要請/応答(SLP−REQ/RSP:SLeeP−REQuest/ReSPonse)メッセージの送受信過程を行う。これによって、シグナリングオーバヘッドが発生する可能性がある。
【0007】
前記シグナリングオーバヘッドを防止するための方案として、前記図1(B)のように、前記端末は、トラフィック存在してもアクティブモードへ遷移しなくても良い。換言すれば、アクティブモード及びスリープモード間の遷移は、スリープ要請/応答(MOB_SLP−REQ/RSP)シグナリングによらなければならないという制約が存在する。これにより、データを受信しなければならない端末は、前記スリープモードの間にスリープ状態(sleep state)及びアクティブ状態(awake state)をスリープサイクル(sleep cycle)によって繰り返しながらデータを受信する。
【0008】
前記図1(B)に示すように、スリープ状態のリスニング区間あるいはリスニングウィンドウの間に、前記端末は、前記基地局からトラフィック指示メッセージ100、102、104、110、112を受信する。詳細に説明すると、初期スリープサイクルのリスニングウィンドウの間に「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージ100を受信した端末は、次のスリープサイクルを2倍増加させる。以後、前記次のスリープサイクルの経過後に、再度「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージ102を受信した前記端末は、再度次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定する。スリープサイクル経過後、「Positive Traffic Indication」を含むトラフィック指示メッセージ104を受信した前記端末は、前記トラフィック指示メッセージ104を受信したリスニングウィンドウの間にダウンリンクデータを受信し、次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセット(reset)する。以後、初期スリープサイクル経過後のリスニングウィンドウの間に、「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージ110を受信した前記端末は、スリープサイクルを2倍に増加させる。そして、前記増加されたスリープサイクル以後のリスニングウィンドウの間に「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージ112を受信した前記端末は、スリープサイクルを2倍に再度増加させる。
【0009】
基地局が送信したトラフィック指示メッセージを介してトラフィック指示(Traffic indication)情報を端末が正常に受信した場合、前記端末及び前記基地局間のスリープサイクルの同期が維持される。しかしながら、チャネル状態の劣化などの原因により、前記端末が前記トラフィック指示メッセージを受信しない場合、前記基地局が「Positive Traffic Indication」を送信したか、又は「Negative traffic indication」を送信したか、前記端末は分からない。その結果、前記端末は、次のスリープサイクルの長さを正しく設定できない。これにより、前記端末及び前記基地局間のスリープサイクルの同期が不一致するようになる。
【0010】
図2は、従来の技術によるIEEE 802.16システムにおけるスリープサイクル同期が不一致する状況を示している。
【0011】
前記図2に示すように、端末が周期的にスリープサイクルのリスニングウィンドウの間に「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示(MOB_TRF−IND)メッセージ200、202を正常に受信し、次のスリープサイクル経過後のリスニングウィンドウの間に「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージ204を受信することができない。このとき、基地局は、次のスリープサイクルのリスニングウィンドウを時点t1 212と認識する。しかしながら、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージ204を受信できなかったので、次のスリープサイクルを「Positive Traffic Indication」によって初期スリープサイクルにリセットするか、又は「Negative traffic indication」によって2倍に増加させなければならないかを判断できない。実際にスリープサイクルのリスニングウィンドウ開始時点は、時点t1 212であるが、前記端末が次のスリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットする場合、スリープサイクルのリスニングウィンドウに対する同期化が不一致になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そのため、無線通信システムにおいてトラフィック指示メッセージの受信が不可能な場合に発生できるスリープサイクルの同期が不一致する現象を制御するための方案が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、無線通信システムにおけるトラフィック指示メッセージの未受信による同期不一致を制御するための装置及び方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、無線通信システムにおいてトラフィック指示メッセージの未受信時に、ダウンリンクトラフィックの受信有無を利用して同期不一致を制御する装置及び方法を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、無線通信システムにおいてトラフィック指示メッセージの未受信時に、別途の制御メッセージを介して同期不一致を制御する装置及び方法を提供することにある。
【0016】
上記の目的を達成すべく、本発明の第1見地によれば、広帯域無線通信システムにおけるスリープモード状態の端末の動作方法が提供される。前記方法は、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない場合、基地局に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要請メッセージ又はヘッダを送信する過程と、前記要請メッセージ又は前記ヘッダに対する応答を受信すると、次のスリープサイクルに対する同期化を行う過程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
上記の目的を達成すべく、本発明の第2見地によれば、広帯域無線通信システムで基地局の動作方法が提供される。前記方法は、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要請メッセージ又はヘッダを受信する過程と、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを含む応答メッセージ又はヘッダを前記端末にユニキャストすることで前記端末に応答する過程を含むことを特徴とする。
【0018】
上記の目的を達成すべく、本発明の第3見地によれば、広帯域無線通信システムにおける端末装置が提供される。前記装置は、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない場合、基地局に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために、要請メッセージ又はヘッダを送信するモデムと、前記要請メッセージ又は前記ヘッダに対する応答を受信すると、次のスリープサイクルに対する同期化を行う制御部と、を備えることを特徴とする。
【0019】
上記の目的を達成すべく、本発明の第4見地によれば、広帯域無線通信システムにおける基地局装置が提供される。前記装置は、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ(traffic indication message)及びユニキャストデータ(unicast data)を受信していない端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要請メッセージ又はヘッダを受信するモデムと、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを含む応答メッセージ又はヘッダを前記端末にユニキャストすることで前記端末に応答する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0020】
上記の目的を達成すべく、本発明の第5見地によれば、広帯域無線通信システムにおけるスリープモード状態の端末の動作方法が提供される。前記方法は、端末を予め決まった時間区間の間にスリープモードで動作させる過程と、スリープモードから外れて基地局からのトラフィック指示メッセージを確認する過程と、トラフィック指示が受信されると、トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」及び「negative traffic indication」のうちの何れか一つを含んでいるかどうかを判断する過程と、前記トラフィック指示メッセージが「negative traffic indication」を含んでいると、前記予め定義された時間区間を2倍に増加させる過程と、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を含んでいると、前記予め定義された時間区間を初期化する過程と、前記トラフィック指示メッセージを受信する間に、ダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを判断する過程と、前記ダウンリンクトラフィックが存在すると、前記予め定義された時間区間を初期化する過程と、を含むことを特徴とする。
【0021】
前記の目的を達成すべく、本発明の第6見地によれば、広帯域無線通信システムにおける端末のスリープサイクルを制御する基地局の動作方法が提供される。前記方法は、端末がトラフィック指示メッセージを受信しているかどうかを判断する過程と、前記端末に送信されるダウンリンク情報の存在によってトラフィック指示メッセージを生成する過程と、前記端末に前記トラフィック指示メッセージを送信する過程と、前記端末からスリープ制御シグナリング要請メッセージが受信されると、スリープモード同期化のための情報を決定する過程と、前記端末にスリープモード同期化のための情報を含むスリープ制御シグナリング応答メッセージを送信する過程と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来の技術によるIEEE 802.16システムで定義されているスリープモード動作を概略的に示す図である。
図2】従来の技術によるIEEE 802.16システムにおけるスリープサイクル同期が不一致する状況を示す図である。
図3】本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモード及びアクティブモード間の状態遷移図である。
図4】本発明の実施の形態に係る無線通信システムのスリープモードに対する動作シーケンス図である。
図5】本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末の動作手順を示すフローチャートである。
図6】本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局の動作手順を示すフローチャートである。
図7】本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末の動作手順を示すフローチャートである。
図8】本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局の動作手順を示すフローチャートである。
図9】本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末の動作手順を示すフローチャートである。
図10】本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局の動作手順を示すフローチャートである。
図11】本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末の動作手順を示すフローチャートである。
図12】本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局の動作手順を示すフローチャートである。
図13】本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける端末のブロック構成を示す図である。
図14】本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける基地局のブロック構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、参照図面についての説明は、請求の範囲及びそれと同等なものによって定義される本発明の実施の形態の包括的な理解を助けるために提供される。以下の説明は、理解を助けるために多様な具体的な詳細事項を含むが、単に例示に過ぎない。したがって、本発明の思想や範囲を逸脱しない限り、実施の形態の多様な変形及び修正が可能なのはもちろんである。また、周知の機能及び構造の説明は明確性のために省略される場合がある。
【0024】
以下、本発明は、無線通信システムにおける端末がトラフィック指示(MOB_TRF−IND:Traffic indication)メッセージを未受信する時にスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための技術について説明する。本発明は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.16m通信システムを例に挙げてスリープモード動作制御過程を説明するが、本発明で提案するスリープモード状態同期制御技法は、前記IEEE 802.16m通信システムだけでなく、これと類似の他の通信システムにも適用できるのはもちろんである。また、本発明は、無線通信システムにおいて一つの端末と基地局がスリープモード動作を制御するための動作を説明するが、無線通信システムに複数の端末が存在する場合にも、本発明で提案するスリープモード動作制御技法が適用可能である。
【0025】
本発明の実施の形態に係るシステムにおいて、トラフィック指示メッセージの値に応じるスリープサイクルの変化は、以下のとおりである。トラフィック指示メッセージは、ダウンリンクデータトラフィックが存在することを端末に通知するのに用いられる。前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」が含まれた場合、次のスリープサイクル(sleep cycle)は、初期スリープサイクルにリセットされる。反面、前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」が含まれた場合に、次のスリープサイクルは、直前のスリープサイクルの2倍に増加される。一方、端末がアップリンクデータトラフィックあるいは帯域幅要請(Bandwidth Request)を送信する場合にも、「Positive Traffic Indication」が含まれた場合と同様に、スリープサイクルが初期スリープサイクルにリセットされる。前記次のスリープサイクルがリセットされるとき、初期スリープサイクルでない他の予め定義された長さにリセットされうる。例えば、前記予め定義された長さは、初期スリープサイクルの整数倍に該当する長さでありうる。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモード及びアクティブモード間の状態遷移図を示している。
【0027】
前記図3を参考すれば、基地局及び端末の状態遷移(mode change)形態を示すもので、前記端末の状態は、アクティブモード300又はスリープモード310を含む。前記アクティブモード300は、トラフィックが頻繁に発生する状態であって、基地局及び端末間パケットデータの送/受信がいつも行われうる。反面、前記スリープモード310は、トラフィックがほとんど発生しない状態であって、基地局及び端末間のパケットデータの送/受信がネゴシエーションされた時間区間の間にだけなされる。前記アクティブモード300の端末の電力消費は、前記スリープモード310の前記端末の電力消費より大きい。したがって、前記端末が前記基地局と送/受信するトラフィックが頻繁しない場合、前記端末は、前記スリープモード310に遷移することによって、電力消費を最小化できる。
【0028】
前記端末が前記アクティブモード300から前記スリープモード310へ遷移するために、前記端末は、基地局から状態遷移許諾を受けなければならない。また、前記基地局は、前記端末が前記スリープモード310に状態遷移するよう許諾すると同時に、送信するパケットデータをバッファリング(buffering)あるいは廃棄(dropping)する動作を行うことができなければならない。例えば、前記アクティブモード300から前記スリープモード310へ遷移302するか、前記スリープモード310から前記アクティブモード300へ遷移304する場合に、端末と基地局は、スリープ要請/応答(SLP_REQ/RSP:SLeeP_REQuest/ReSPonse)メッセージを送受信しなければならない。前記状態遷移302又は304のために、前記端末及び前記基地局は、毎度前記スリープ要請/応答メッセージ交換を行わなければならないので、シグナリングオーバヘッドが増加する可能性がある。
【0029】
前記シグナリングオーバヘッドを除去するために、本発明の実施の形態に係るシステムは、前記スリープモード310内でスリープ状態312とアクティブ状態314とを定義する。換言すれば、前記アクティブモード300と前記スリープモード310間の遷移は、前記スリープ要請/応答(MOB_SLP−REQ/RSP)メッセージの送受信のみによってなされ、前記スリープモード310内で前記スリープ状態312と前記アクティブ状態314とが繰り返される。ここで、前記アクティブモード300及び前記スリープモード310の前記アクティブ状態314は、全部トラフィックが発生する状態であって、基地局及び端末間のパケットデータの送/受信がなされる状態を意味する。このとき、前記スリープモード310の前記アクティブ状態314から前記スリープ状態312への遷移は、タイマーの満了によりなされる。すなわち、本発明の実施の形態に係るシステムは、前記スリープモード310でスリープサイクル(sleep cycle)を定義し、前記スリープモード310内でトラフィック送信がない前記スリープ状態312及びトラフィック送信がある前記アクティブ状態314間の遷移を許す。前記スリープサイクルは、リスニングウィンドウ(listening window)316及びスリープウィンドウ(sleep window)318から構成される。
【0030】
前記スリープウィンドウ318は、前記アクティブモード300から前記スリープモード310へ遷移する時に端末により要請され、前記端末の要請によって基地局により割り当てられうる区間であって、前記端末が前記スリープ状態312へ遷移した後、再度前記アクティブ状態314へ状態遷移するまでの時間区間(time interval)を意味し、結果的に、前記端末が前記スリープ状態312で存在する時間と定義される。前記リスニングウィンドウ(Listening Window)316は、前記アクティブモード300から前記スリープモード310へ遷移する時にスリープウィンドウとともに端末により要請され、前記端末の要請によって基地局により割り当てられることができる区間であって、前記端末が前記スリープ状態312から外れた後に前記基地局と同期化されてダウンリンクメッセージ、例えば、トラフィック指示(TRF_IND)メッセージのようなダウンリンクメッセージをデコード(decoding)できるまでかかる時間区間を意味する。ここで、前記トラフィック指示メッセージは、前記端末に送信されるトラフィック、すなわち、パケットデータが存在しているかどうかを示すメッセージであって、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージの値に応じて、前記アクティブ状態314にあるか、又は再度前記スリープ状態312へ遷移するかを決定する。
【0031】
前記端末は、前記アクティブ状態314から前記スリープ状態312へ遷移すれば318、予め設定されている最小ウィンドウ値を初期スリープ状態の周期に使用して、スリープウィンドウのサイズを決定する。以後、前記リスニングウィンドウの間に前記端末が前記スリープ状態312から目覚めて前記基地局から送信されるパケットデータが存在しないことを確認した後、前記端末は、前記スリープウィンドウを直前のスリープウィンドウの2倍の値に設定し、前記スリープ状態312を維持しつづける。例えば、前記初期スリープウィンドウの値が「2」である場合、前記端末は、スリープウィンドウを2フレーム長に設定した後、前記2フレーム区間の間に前記スリープ状態312で動作する。前記2フレーム区間経過後、前記端末は、前記スリープ状態312から外れて前記トラフィック指示メッセージが受信されるかどうかを判断する。前記トラフィック指示メッセージが端末に対する「Negative traffic indication」を含むと、すなわち、前記基地局で端末に送信されるパケットデータが存在しないことが確認されると、前記端末は、前記スリープウィンドウを2フレーム長の2倍である4フレーム長に設定した後、前記4フレーム区間の間に前記スリープ状態312で動作する。
【0032】
図4は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムのスリープモードに対する動作を示す。
【0033】
図4に示すように、端末400は、アクティブモード300で動作する途中にスリープモード310へ遷移するために、基地局410にスリープ要請(MOB_SLP−REQ:MOBile SLeeP REQuest)メッセージを送信する(ステップ401)。前記スリープ要請メッセージを受信した基地局410は、前記基地局410及び前記端末400の状況を考慮して前記端末400のスリープモード310への遷移を許諾するかどうかを判断し、前記判断結果に応じて前記端末400にスリープ応答(MOB_SLP−RSP:MOBile SLeeP ReSPonse)メッセージを送信する(ステップ403)。前記スリープ応答メッセージは、リスニングウィンドウ(listening window)を示すリスニングウィンドウパラメーターを含む。このとき、本発明の他の実施の形態によって、前記図4に示したことと異なり、前記基地局410が前記端末400のスリープモード要請に対して応答することでなく、非要求方式(unsolicited manner)によって前記基地局410が前記端末400の要請なし前記端末400でスリープモードへの遷移を指示できる。すなわち、前記基地局410は、前記端末400から前記スリープ要請メッセージの受信無しで前記スリープ応答メッセージを送信することによって前記端末400にスリープモード遷移を指示する。
【0034】
前記基地局410から前記スリープ要請メッセージを受信した前記端末400は、前記スリープ要請メッセージによってスリープモード動作を始める。このとき、前記端末400は、前記スリープ要請メッセージに含まれているリスニングウィンドウパラメーターによって前記スリープモード動作を行うことを認識している。また、前記端末400は、前記基地局410に送信するデータがある場合、前記スリープモードから前記アクティブモードへ遷移できる。前記端末400に送信するデータが存在しない場合、前記基地局410は、前記スリープモードのリスニングウィンドウで前記端末400の識別子を含まないトラフィック指示メッセージを送信する(ステップ405)。前記トラフィック指示メッセージは、前記端末400に該当しないので、前記端末400に対したトラフィック指示メッセージは、「Negative traffic indication」を含む。前記端末400は、前記トラフィック指示メッセージをデコードした後、前記端末400の識別子が含まれていないことを確認し、スリープモードを維持する。このとき、スリープウィンドウは、前記スリープウィンドウアップデートアルゴリズムにより2倍に増加される。
【0035】
前記基地局410が前記端末400に送信するデータを有する場合、すなわち、ネットワークから前記端末400へのデータが提供された場合、前記基地局410は、前記端末400の識別子を含んだトラフィック指示メッセージを送信する(ステップ407)。前記端末400に対した前記トラフィック指示メッセージは、「Positive Traffic Indication」を含む。前記端末400は、前記トラフィック指示メッセージをデコードした後、前記端末400の識別子が含まれて存在することを確認し、アクティブモードへ遷移して基地局410からデータを受信する。
【0036】
以下、本発明は、スリープモード内にスリープ状態及びアクティブ状態がスリープサイクル(sleep cycle)によって繰り返される過程で、端末がトラフィック指示メッセージを受信することができない場合、前記スリープ状態及び前記アクティブ状態に対する基地局及び端末間の同期を制御する過程について説明する。
【0037】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末動作手順を示している。
【0038】
前記図5に示すように、前記端末は、ステップ500にてスリープモードで動作する。次に、前記端末は、スリープモードで動作する途中に、ステップ502に進んでスリープサイクルによってリスニングウィンドウが渡来しているかを確認する。前記リスニングウィンドウでない場合、前記端末は、前記ステップ500に戻ってスリープモードを維持する。
【0039】
反面、前記リスニングウィンドウが渡来した場合、前記端末は、ステップ504に進んで前記リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージを受信待機する。前記トラフィック指示メッセージは、端末識別子の有無を利用して端末のダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを示す。
【0040】
万一、前記トラフィック指示メッセージが受信されると、前記端末は、ステップ506に進んで前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」を示しているか、又は「Positive Traffic Indication」を示しているかを確認する。前記「Negative traffic indication」であるか、又は前記「Positive Traffic Indication」であるかは、前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかにより判断される。すなわち、前記識別子情報が含まれていると、前記トラフィック指示メッセージは、前記「Positive Traffic Indication」を示し、前記識別子情報が含まれていないと、前記トラフィック指示メッセージは、「Negative traffic indication」を示す。
【0041】
万一、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」を示す場合、前記端末は、ステップ508に進んで次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に増加させる。例えば、現在スリープサイクルの長さが4フレームである場合、前記次のスリープサイクルの長さは、8フレームになる。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定し、これにより、前記端末も「Negative traffic indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0042】
反面、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を示す場合、前記端末は、ステップ510に進んで次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定し、これにより、前記端末も「Positive Traffic Indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0043】
前記ステップ504にて、前記トラフィック指示メッセージを受信していない場合、前記端末は、ステップ512に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認する。ここで、前記トラフィック指示メッセージを受信していないことによって、前記端末は、次のスリープサイクルの長さを2倍増加させるべきか又は初期スリープサイクルの長さにリセットしなければならないのかが判断できない。したがって、この場合、前記基地局及び前記端末は、互いに異なるスリープサイクルによって動作できる。
【0044】
前記端末が前記トラフィック指示メッセージを受信していなくても、前記ステップ506にて残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認することによって、前記端末は、前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージがポジティブトラフィック指示「Positive Traffic Indication」であるか、又はネガティブトラフィック指示「Negative traffic indication」であるかを類推できる。すなわち、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されることは、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」としてダウンリンクトラフィックが存在することを通知することを意味し、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないことは、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」としてダウンリンクトラフィックが存在しないことを通知することを意味する。
【0045】
万一、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されると、前記端末は、ステップ514に進んで前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を示していると判断し、次のスリープサイクルの長さを初期スリープサイクルの長さにリセットする。
【0046】
反面、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないと、前記端末は、ステップ516に進んでスリープ制御シグナリング要請メッセージ(sleep control signaling request message)を送信することによって、前記ステップ504のリスニングウィンドウの間に、前記トラフィック指示メッセージを受信していないことを前記基地局に通知する。
【0047】
前記ダウンリンクトラフィックが受信されないときは、前記ダウンリンクトラフィックが送信されない場合、すなわち、前記受信していないトラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」である場合であるか、又は、前記ダウンリンクトラフィックが送信されたにもかかわらず、チャネル状態の劣化によって前記ダウンリンクトラフィックを受信していない場合である。電子の場合のように、前記ダウンリンクトラフィックが送信されない場合、前記端末は、次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定できる。この場合、前記端末は、スリープ制御シグナリング要請メッセージを送信する必要がない。しかしながら、後者のように、チャネル状態の劣化によって送信されたダウンリンクトラフィックを受信していない場合、前記端末は前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」と判断して、次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定するならば、前記端末及び前記基地局間のスリープサイクルが不一致するようになる。したがって、前記後者において発生するスリープサイクルの不一致を防止するために、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを前記基地局に送信して、受信していないトラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」であるか、又は「Negative traffic indication」であるかが判断できない不確実な状況を解消する。本発明の他の実施の形態によって、前記端末は、「Positive Traffic Indication」であるか、又は「Negative traffic indication」であるかの代わりに、次のスリープサイクルの開始時点を問い合わせ、不確実なスリープサイクルの開始時点を一致させることができる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、下記の表1のように構成される。
【0048】
【表1】
【0049】
前記「MSID」は、端末識別子を示す。前記「Request_Type」は、要請タイプであって、スリープモード同期のための要請であるか、又はスリープモードからアクティブモードへの遷移のための要請であるかを示す。例えば、前記「Request_Type」が「0x00」であると、これは、トラフィック指示メッセージの未受信などにより同期が不一致することを通知すると同時に、不一致の解消のための情報を提供することを要請することを意味する。前記「Request_Type」が「0x01」であると、これは、端末がスリープモードを解除するためであることを意味する。前記「Request_Type」が「0x00」である場合、前記「Frame Number」は、トラフィック指示メッセージを受信しなければならないリスニングウィンドウに該当するフレームのLSB(Least Significant Bit)4ビットを意味する。ただし、本発明の他の実施の形態によって前記「Frame Number」は、リスニングウィンドウを含むスーパーフレームのLSB4ビットを意味できる。前記「Exit Sleep Mode」により、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、スリープモード同期不一致の解消目的外の他の目的として利用されることもできる。したがって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージが前記スリープモード同期不一致を解消する目的のみで用いられる場合、前記「Request_Type」情報は省略されうる。
【0050】
以後、前記端末は、ステップ518に進んで前記スリープ制御シグナリング要請メッセージに対する応答であるスリープ制御シグナリング応答メッセージ(sleep control signaling response message)を受信する。これにより、前記端末は、前記ステップ504の受信していない前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」であるか、又は「Negative traffic indication」であるかを分かるようになる。本発明の他の実施の形態によって、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージにより次のスリープサイクルの開始時点が分かる。
【0051】
前記図5を参考して説明した実施の形態において、前記端末は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルを2倍に増加させ、「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。前記トラフィック指示の種類によってスリープサイクルの長さを調節する具体的な内容は、前記端末がスリープモードに進入するために基地局と行うスリープ応答/要請シグナリングを介したネゴシエーションの結果によって決定される。したがって、前記図5の実施の形態は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加、及び「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルが初期スリープサイクルの長さにリセットされるという内容のネゴシエーションを前提にしたものである。
【0052】
したがって、本発明の他の実施の形態によって、他の内容のネゴシエーションが可能である。例えば、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加、及び「Positive Traffic Indication」が受信されてもスリープサイクルが2倍に増加されるという内容のネゴシエーションが可能である。この場合、前記端末は、前記ステップ514にてスリープサイクルを2倍に増加させる。
【0053】
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局動作フローチャートを示している。
【0054】
前記図6に示すように、基地局は、ステップ600にて端末のリスニングウィンドウが到来したかどうかを確認する。前記リスニングウィンドウが渡来すると、前記基地局は、ステップ602に進んで前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを確認する。
【0055】
万一、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在すると、前記基地局は、ステップ604に進んで前記端末の識別子情報をトラフィック指示メッセージに含める。前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれることによって、前記トラフィック指示メッセージは、前記端末に「Positive Traffic Indication」と判断される。反面、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しないと、前記基地局は、前記ステップ604を行わない。これにより、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかどうかにより、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」であるか、又は「Positive Traffic Indication」であるかを判断する。
【0056】
以後、前記基地局は、ステップ606に進んで、少なくとも一つの端末識別子情報を含む前記トラフィック指示メッセージ及び前記端末のダウンリンクトラフィックを送信する。ここで、前記ステップ602の判断結果によって、前記端末のダウンリンクトラフィックの送信は省略されうる。
【0057】
次に、前記基地局は、ステップ608に進んで端末からスリープ制御シグナリング要請メッセージが受信されるかどうかを確認する。前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、スリープモード同期化のための情報を要請するメッセージであり、例えば、前記表1のように構成される。
【0058】
前記スリープ制御シグナリング要請メッセージが受信されると、前記基地局は、ステップ610に進んでスリープモード同期化のための情報を決定する。前記スリープモード同期化のための情報は、前記端末が受信していないトラフィック指示メッセージが表すトラフィック指示情報、すなわち、「Negative traffic indication」あるいは「Positive Traffic Indication」である。本発明の他の実施の形態によって、前記スリープモード同期化のための情報は、次のスリープサイクルの開始時点情報になることができる。
【0059】
前記スリープモード同期化のための情報を決定した後、前記基地局は、ステップ612に進んで前記スリープモード同期化のための情報を含むスリープ制御シグナリング応答メッセージを前記端末に送信する。例えば、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、下記の表2のように構成される。
【0060】
【表2】
【0061】
前記「Request Type」が「0x00」である場合、前記「Frame Number」は、端末がトラフィック指示メッセージを受信しなければならなかったリスニングウィンドウに該当するフレームのLSB(Least Significant Bit)4ビットを意味する。ただし、本発明の他の実施の形態によって前記「Frame Number」は、リスニングウィンドウを含むスーパーフレームのLSB4ビットを意味できる。本発明のさらに他の実施の形態によって、前記「Frame Number」は省略されうる。前記「Traffic indication」は、前記「Frame Number」により指示される時点に送信されたトラフィック指示メッセージのトラフィック指示情報を意味する。前記「Request Type」が「0x01」である場合、前記「Approval Code」が含まれ、前記「Approval Code」は、端末の「Exit Sleep Mode」に対する基地局の受諾/拒絶を意味する。
【0062】
本発明の他の実施の形態に係る前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、下記の表3のように構成される。
【0063】
【表3】
【0064】
前記「Request Type」が「0x00」である場合、前記「Frame_Number for Next Scheduled Listening window」は、次のスリープサイクルの開始時点、すなわち、次のスリープサイクルの開始部分に位置するリスニングウィンドウの第1フレームを意味する。前記「Request Type」が0x01である場合、「Approval Code」は、端末の「Exit Sleep Mode」に対する基地局の受諾/拒絶を意味する。
【0065】
前記図5及び前記図6を参考して説明した本発明の第1の実施の形態において、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを送信する。しかしながら、本発明の他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、別途に分離された機能のために設計された独立的なシグナリングメッセージが用いられることができる。例えば、前記独立的なシグナリングメッセージは、それ自体が「Sleep Sync Info Request」を意味しうる。また、本発明のさらに他の実施の形態によって、端末は、スリープ制御シグナリング要請/応答メッセージの代わりにCQICH(Channel Quality Indication CHannel)、専用CDMA(Code Division Multiple Access)コード又は前記同期化のための目的の特殊コードを送信できる。
【0066】
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末動作手順を示している。
【0067】
前記図7に示すように、前記端末は、ステップ700にてスリープモードで動作する。次に、前記端末は、スリープモードで動作する途中にステップ702に進んでスリープサイクルによってリスニングウィンドウが渡来しているかどうかを確認する。前記リスニングウィンドウでない場合、前記端末は、前記ステップ700に戻ってスリープモードを維持する。
【0068】
反面、前記リスニングウィンドウが渡来した場合、前記端末は、ステップ704に進んで前記リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージを受信待機する。前記トラフィック指示メッセージは、端末識別子の有無を利用して、端末のダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを示す。
【0069】
万一、前記トラフィック指示メッセージが受信されると、前記端末は、ステップ720に進んで前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」を示しているか又は「Positive Traffic Indication」を示しているかを確認する。前記「Negative traffic indication」であるか、又は前記「Positive Traffic Indication」であるかは、前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかにより判断される。すなわち、前記識別子情報が含まれていると、前記トラフィック指示メッセージは、前記「Positive Traffic Indication」を示し、前記識別子情報が含まれていないと、前記トラフィック指示メッセージは、「Negative traffic indication」を示す。
【0070】
万一、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」を示す場合、前記端末は、ステップ722に進んで、次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に増加させる。例えば、現在スリープサイクルの長さが4フレームである場合、前記次のスリープサイクルの長さは、8フレームになる。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定し、これにより、前記端末も「Negative traffic indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0071】
反面、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を示す場合、前記端末は、ステップ724に進んで次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定し、これにより、前記端末も「Positive Traffic Indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0072】
前記704にてトラフィック指示メッセージを受信していない場合、前記端末は、ステップ706に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認する。ここで、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージを受信できなくなると、次のスリープサイクルの長さを2倍に増加させなければならないか、又は初期スリープサイクルにリセットしなければならないかを判断できない。したがって、前記基地局と前記端末とは、互いに異なるスリープサイクルで動作しうる。
【0073】
たとえ前記端末がステップ704にて前記トラフィック指示メッセージを受信しなくても、ステップ706にて残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認することによって、前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」が含まれているか、又は「Negative traffic indication」が含まれて存在しているかを類推できる。すなわち、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されたということは、「Positive Traffic Indication」を含めて前記端末のダウンリンクトラフィックが存在することを通知したと前記端末は判断でき、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されなかったということは、「Negative traffic indication」を含めて前記端末のダウンリンクトラフィックが存在しないことを通知したと前記端末は判断できる。
【0074】
万一、ステップ706に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信される際、ステップ708に進んで前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」が含まれたと認識し、初期スリープサイクルにリセットする。例えば、前記端末は、残りのリスニングウィンドウの間に(例えば、リスニングウィンドウが4個のフレームに該当する区間といえば、第1番目のフレームを除いた2、3、4番目のフレーム区間)基地局からユニキャストダウンリンクトラフィックを受信した場合、たとえ第1番目のフレームでトラフィック指示メッセージを受信することができなくても、前記基地局が端末に「Positive Traffic Indication」情報を送信したと認識し、現在スリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットする。反面、ステップ706に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されない際、ステップ710に進んで次のスリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットする。
【0075】
以後、前記端末は、ステップ712にて前記初期スリープサイクルのリスニングウィンドウでトラフィック指示メッセージを受信待機する。このとき、前記端末は、トラフィック指示メッセージを再び受信できない可能性もある。万一、前記初期スリープサイクルのリスニングウィンドウでトラフィック指示メッセージを受信していない場合、ステップ710に進んで再び次のスリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットして、前記初期スリープサイクルのリスニングウィンドウでトラフィック指示メッセージを受信待機する。
【0076】
以後、前記端末は、ステップ714にて前記受信したトラフィック指示メッセージに含まれた自身の「SLPID_Info」情報が存在しているかどうかを確認する。前記「SLPID_Info」は、下記の表4で説明する。
【0077】
万一、「SLPID_Info」情報があるとき、前記端末は、ステップ718に進んで「SLPID_Info」情報を参考してスリープモード同期を維持する。例えば、「SLPID_Info」に「Positive Traffic Indication」が含まれるとき、次のスリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットし、「SLPID_Info」に「Negative traffic indication」が含まれるとき、次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定する。すなわち、この場合は、ステップ704にてリスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びダウンリンクトラフィックを受信していない場合、リセットされた初期スリープサイクルのリスニングウィンドウに受信されたトラフィック指示メッセージに前記端末の「SLPID_Info」情報があるということから、ステップ704におけるトラフィック指示メッセージには「Positive Traffic Indication」情報が存在することを類推できる。
【0078】
万一、「SLPID_Info」情報がないとき、前記端末は、ステップ716に進んで次のスリープサイクルをステップ704のトラフィック指示メッセージ送信と関連したスリープサイクルの2倍に設定する。すなわち、この場合は、ステップ704にてリスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びダウンリンクトラフィックを受信していない場合、リセットされた初期スリープサイクルのリスニングウィンドウに受信されたトラフィック指示メッセージに前記端末の「SLPID_Info」情報がないということから、ステップ704におけるトラフィック指示メッセージには、「Negative traffic indication」情報が存在することを類推できる。したがって、ステップ710にてリセットされた初期スリープサイクルで2倍に増加させずに、ステップ704のトラフィック指示メッセージに該当するスリープサイクルを基準に2倍に増加させる。
【0079】
前記図7を参考して説明した実施の形態において、前記端末は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルを2倍に増加させ、「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。前記トラフィック指示の種類によってスリープサイクルの長さを調節する具体的な内容は、前記端末がスリープモードに進入するために基地局と行うスリープ応答/要請シグナリングを介したネゴシエーションの結果によって決定される。したがって、前記図7の実施の形態は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルが初期スリープサイクルの長さにリセットされるという内容のネゴシエーションを前提にしたものである。
【0080】
したがって、本発明の他の実施の形態によって、他の内容のネゴシエーションが可能である。例えば、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されても、スリープサイクルが2倍に増加されるという内容のネゴシエーションが可能である。この場合、前記端末は、前記708にてスリープサイクルを2倍に増加させる。
【0081】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局動作フローチャートを示している。
【0082】
前記図8に示すように、基地局は、ステップ800にて端末のリスニングウィンドウであるかどうかを確認して、リスニングウィンドウでない場合、ステップ800に進む。万一、リスニングウィンドウである場合、ステップ802に進んで前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを確認する。
【0083】
万一、前記基地局は、ステップ802にて前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在すると、ステップ804に進み、端末のための識別子情報及び「Positive Traffic Indication」をトラフィック指示メッセージに含む。反面、前記基地局は、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しないと、前記基地局は、ステップ806に進んで、端末のための識別子情報及び「Negative traffic indication」をトラフィック指示メッセージに含める。
【0084】
以後、前記基地局は、ステップ810に進んで前記端末のための識別子情報及びトラフィック指示情報(「Positive Traffic Indication」あるいは「Negative traffic indication」)を含む前記トラフィック指示メッセージを送信し、必要により端末のダウンリンクトラフィックを送信する。
【0085】
下記表4は、前記図8に示す実施の形態において送信するトラフィック指示メッセージフォーマットである。
【0086】
【表4】
【0087】
ここで、「Number of SLPID_Infor」は、トラフィック指示メッセージに含まれるSLPID_Infoの個数を意味する。前記SLPID(SLeeP IDentification)は、該当フレームから目覚めてトラフィック指示メッセージを受信しなければならない端末の識別子情報である。換言すれば、「Positive Traffic Indication」又は「Negative traffic indication」に関わらず、該当フレームでトラフィック指示メッセージを受信するようにスケジュールされたすべての端末のSLPID_Infoが含まれる。前記SLPID_Infoパラメーターは、二つのサブパラメーターから構成される。すなわち、端末に割り当てられたSLPIDとトラフィック指示情報が含まれる。トラフィック指示情報が「0」であると、「Negative traffic indication」を示し、これに対し「1」は、「Positive Traffic Indication」を示す。
【0088】
上述したように、第2の実施の形態において、万一、端末が「Negative traffic indication」を含んだトラフィック指示メッセージを受信した場合、端末と基地局とは、現在スリープサイクルを既存スリープサイクルの2倍に設定し、残りのリスニングウィンドウと関係なしでスリープモードへ遷移する。反面、端末が「Positive Traffic Indication」を含んだトラフィック指示メッセージを受信した場合、スリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットし、残りのリスニングウィンドウの間に必要によりダウンリンクトラフィックを受信する。これにより、次のスリープサイクル(Next Scheduled Sleep cycle)の開始点を暗黙的に端末と基地局で分かる。
【0089】
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末動作手順を示している。
【0090】
前記図9を参考すれば、前記端末は、ステップ900にてスリープモードで動作する。次に、前記端末は、スリープモードで動作する途中、ステップ902に進んでスリープサイクルによってリスニングウィンドウが渡来しているかどうかを確認する。前記リスニングウィンドウでない場合、前記端末は、前記ステップ900に戻って、スリープモードを維持する。
【0091】
反面、前記リスニングウィンドウが渡来した場合、前記端末は、ステップ904に進んで前記リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージを受信待機する。前記トラフィック指示メッセージは、端末識別子の有無を利用して、端末のダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを示す。
【0092】
万一、前記トラフィック指示メッセージが受信されると、前記端末は、ステップ912に進んで前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」を示しているか又は「Positive Traffic Indication」を示しているかを確認する。前記「Negative traffic indication」であるか、又は前記「Positive Traffic Indication」であるかは、前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかにより判断される。すなわち、前記識別子情報が含まれていると、前記トラフィック指示メッセージは、前記「Positive Traffic Indication」を示し、前記識別子情報が含まれていないと、前記トラフィック指示メッセージは、「Negative traffic indication」を示す。
【0093】
万一、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」を示す場合、前記端末は、ステップ914に進んで次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に増加させる。例えば、現在スリープサイクルの長さが4フレームである場合、前記次のスリープサイクルの長さは、8フレームになる。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定し、これにより、前記端末も「Negative traffic indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0094】
反面、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を示す場合、前記端末は、ステップ916に進んで次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定し、これにより、前記端末も「Positive Traffic Indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0095】
万一、ステップ904にてトラフィック指示メッセージを受信していない場合、前記端末は、ステップ906に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認する。ここで、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージを受信しなくなると、次のスリープサイクルの長さを2倍に増加させなければならないか、又は初期スリープサイクルにリセットしなければならないかを判断できない。したがって、前記基地局と前記端末は、互いに異なるスリープサイクルで動作できる。
【0096】
たとえ前記端末がステップ904にて前記トラフィック指示メッセージを受信しなくても、ステップ906にて残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認することによって、前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」が含まれているか、又は「Negative traffic indication」が含まれて存在しているかを類推できる。すなわち、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されたということは、「Positive Traffic Indication」を含めて前記端末のダウンリンクトラフィックが存在することを通知したと前記端末は判断でき、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されていないというのは、「Positive Traffic Indication」を含めて前記端末のダウンリンクトラフィックが存在しないことを通知したと前記端末は判断できる。
【0097】
万一、ステップ906に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるとき、ステップ910に進んで前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」が含まれたと認識し、初期スリープサイクルにリセットする。
【0098】
反面、ステップ906に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないとき、ステップ908に進んで前記端末は、基地局と新しいスリープモード動作をネゴシエーションする。すなわち、前記端末は、MOB_SLP−REQメッセージを前記基地局に送信することによってネゴシエーションが始まると、前記基地局は、それに対して、MOB_SLP−RSPで応答する。これにより、新しくネゴシエーションされたスリープモードパラメーターを介して、指定されたフレームから(Start_Frame_Number)スリープモード動作が始まって、同期問題が解決される。
【0099】
前記図9を参考して説明した実施の形態において、前記端末は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルを2倍に増加させ、「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。前記トラフィック指示の種類によってスリープサイクルの長さを調節する具体的な内容は、前記端末がスリープモードに進入するために基地局と行うスリープ応答/要請シグナリングを介したネゴシエーションの結果によって決定される。したがって、前記図9の実施の形態は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルが初期スリープサイクルの長さにリセットされるという内容のネゴシエーションを前提にしたものである。
【0100】
したがって、本発明の他の実施の形態によって、他の内容のネゴシエーションが可能である。例えば、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されてもスリープサイクルが2倍に増加されるという内容のネゴシエーションが可能である。この場合、前記端末は、前記ステップ910にてスリープサイクルを2倍に増加させる。
【0101】
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局動作フローチャートを示している。
【0102】
前記図10に示すように、基地局は、ステップ1000にて端末のリスニングウィンドウであるかどうかを確認して、リスニングウィンドウでない場合、ステップ1000に進む。万一、リスニングウィンドウの場合、ステップ1002に進んで前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを確認する。
【0103】
万一、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在すると、ステップ1004に進んで、端末のための識別子情報をトラフィック指示メッセージに含む。反面、前記基地局は、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しないと、端末のための識別子情報をトラフィック指示メッセージに含まない。
【0104】
これにより、前記端末は、トラフィック指示メッセージに端末識別子情報があるかどうかを確認して、「Negative traffic indication」であるか、又は「Positive Traffic Indication」であるかを判断できる。
【0105】
以後、前記基地局は、ステップ1006にて少なくとも一つの端末識別子情報を含む前記トラフィック指示メッセージ及び必要時に端末のダウンリンクトラフィックを送信する。以後、前記基地局は、ステップ1008にて少なくとも一つの端末からスリープモード動作ネゴシエーション要請を受信待機する。
【0106】
万一、スリープモード動作ネゴシエーション要請がないとき、換言すれば、端末からMOB_SLP−REQメッセージを受信しないとき、該当モード動作を行い、スリープモード動作ネゴシエーション要請があるとき、換言すれば、端末からMOB_SLP−REQメッセージを受信するとき、ステップ1010に進む。
【0107】
前記基地局は、ステップ1010にてMOB_SLP−REQメッセージに対してスリープ要請メッセージを前記端末に送信して、スリープモード動作のためのパラメーターを再ネゴシエーションする。
【0108】
上述した本発明の第1の実施の形態ないし前記第3の実施の形態は、トラフィック指示メッセージが端末のリスニングウィンドウの第1番目のフレームから送信されるのを前提とする。しかしながら、本発明の実施の形態に係るシステムがスーパーフレームを採用し、各スーパーフレームは、4個のフレームから構成されていると仮定しよう。この場合、各スリープモード動作中である端末の任意のスリープサイクルの開始点は、スーパーフレーム内に特定な一つのフレームになる。換言すれば、スリープサイクルを構成するリスニングウィンドウの開始点がスーパーフレーム内で端末別に異なるフレームでありうる。したがって、一つのスーパーフレーム内で互いに異なる時点を有するリスニングウィンドウが存在できる。
【0109】
しかしながら、トラフィック指示メッセージを各々のリスニングウィンドウの開始時点に送信せずに、スーパーフレームの第1番目のフレームでトラフィック指示メッセージをすべて送信する方式が適用されうる。この場合、複数のリスニングウィンドウを代表する一つのトラフィック指示メッセージが送信される。このとき、該当スーパーフレーム内の特定フレームでトラフィック指示メッセージを受信するようになる端末は、リスニングウィンドウの開始部分が含まれたスーパーフレームの第1番目のフレームで前記トラフィック指示メッセージを受信待機する。「Negative traffic indication」を含むトラフィック指示メッセージを受信した場合、前記端末は、現在のスリープサイクルを2倍に増加させ、本来のリスニングウィンドウから目覚める必要なく直ちにスリープ状態に遷移する。一方、「Positive Traffic Indication」を含んだトラフィック指示メッセージを受信した場合、前記端末は、スリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットする。同時に、前記端末は、本来のリスニングウィンドウが始まるまで(0ないし3フレーム後まで)マイクロ(micro)スリープ動作を行うことができ、リスニングウィンドウでデータを送/受信する。
【0110】
反面、前記トラフィック指示メッセージを受信していない場合、リスニングウィンドウで必ず目覚めて、前記第1の実施の形態ないし前記第3の実施の形態によって動作する。ただし、前記第1の実施の形態ないし前記第3の実施の形態に係る動作のうち、トラフィック指示メッセージを受信待機するステップは省略される。
【0111】
端末がトラフィック指示メッセージを受信することできない状況は、多様な原因により発生できる。例えば、端末が受信しなければならないシステム情報の変更により、前記トラフィック指示メッセージを受信できない状況が発生できる。例えば、S−SFHSPIE(Secondary Super Frame Header SubPacket Information Element)などのシステム情報変更を端末が分からない場合、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージを受信できなくなりうる。前記システム情報の変更がおきた場合、基地局がブロードキャストする変更されたシステム情報を受信する前まで、前記端末のアップリンクデータ送信は禁止される。しかしながら、アップリンクデータ送信の禁止という制約は、本発明の第1の実施の形態によって端末が基地局にスリープ制御シグナリングメッセージを送信することによって、自身のトラフィック指示情報を問い合わせる過程と矛盾する。
【0112】
ただし、変更されたシステム情報を受信した後、端末が前記スリープ制御シグナリングメッセージを送信できる。しかしながら、変更されたシステム情報受信完了するまでかかったフレーム個数が多くて、トラフィック指示メッセージを受信していないフレームを前記スリープ制御シグナリングメッセージ内の「Frame Number」の制限されたビット数で表現できない場合が発生できる。さらに、端末が受信していないトラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」である場合、スリープサイクルは、初期スリープサイクルにリセットされるので、該当次のスケジュールされるリスニングウィンドウ(Next scheduled Listening window)の位置は、変更されたシステム情報を受信する途中に位置できる。この場合、端末がトラフィック指示メッセージを受信することができなかったリスニングウィンドウのフレーム番号を通知することは無意味になる。なぜなら、端末が受信していないトラフィック指示メッセージが含まれたリスニングウィンドウの他に、さらに他のリスニングウィンドウでトラフィック指示メッセージを受信できないため正しい同期化が行われることができないためである。したがって、本発明は、後述する第4の実施の形態のように、トラフィック指示メッセージを受信していないリスニングウィンドウを指示するフレーム番号を通知しない方案を提案する。
【0113】
図11は、本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための端末動作手順を示している。
【0114】
前記図11に示すように、前記端末は、ステップ1100にてスリープモードで動作する。続き、前記端末は、スリープモードで動作する途中、ステップ1102に進んでスリープサイクルによってリスニングウィンドウが渡来しているかどうかを確認する。前記リスニングウィンドウでない場合、前記端末は、前記ステップ1100に戻って、スリープモードを維持する。
【0115】
反面、前記リスニングウィンドウが渡来した場合、前記端末は、ステップ1104に進んで前記リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージを受信待機する。前記トラフィック指示メッセージは、端末識別子の有無を利用して、端末のダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを示す。
【0116】
万一、前記トラフィック指示メッセージが受信されると、前記端末は、ステップ1106に進んで前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」を示しているか、又は「Positive Traffic Indication」を示しているかを確認する。前記「Negative traffic indication」であるか、又は前記「Positive Traffic Indication」であるかは、前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかにより判断される。すなわち、前記識別子情報が含まれていると、前記トラフィック指示メッセージは、前記「Positive Traffic Indication」を示し、前記識別子情報が含まれていないと、前記トラフィック指示メッセージは、「Negative traffic indication」を示す。
【0117】
万一、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」を示す場合、前記端末は、ステップ1108に進んで次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に増加させる。例えば、現在スリープサイクルの長さが4フレームである場合、前記次のスリープサイクルの長さは、8フレームになる。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Negative traffic indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定し、これにより、前記端末も「Negative traffic indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0118】
反面、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を示す場合、前記端末は、ステップ1110に進んで次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。すなわち、前記基地局は、前記トラフィック指示メッセージに「Positive Traffic Indication」を含めると同時に、前記端末の次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定し、これにより、前記端末も「Positive Traffic Indication」を認識し、前記次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定することによって、暗黙的に前記端末及び前記基地局は、前記スリープサイクルを同期化する。
【0119】
前記ステップ1104にて、前記トラフィック指示メッセージを受信していない場合、前記端末は、ステップ1112に進んで残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認する。ここで、前記トラフィック指示メッセージを受信することができないことによって、前記端末は、次のスリープサイクルの長さを2倍増加させなければならないか又は初期スリープサイクルの長さにリセットしなければならないかを判断できない。したがって、この場合、前記基地局及び前記端末は、互いに異なるスリープサイクルによって動作できる。
【0120】
前記端末が前記トラフィック指示メッセージを受信することができなくても、前記1106に残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認することによって、前記端末は、前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」であるか、又は「Negative traffic indication」であるかを類推できる。すなわち、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されることは、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」であって、ダウンリンクトラフィックが存在することを通知したことを意味し、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないことは、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」であって、ダウンリンクトラフィックが存在しないことを通知することを意味する。
【0121】
万一、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されると、前記端末は、ステップ1114に進んで前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」を示したことを判断し、次のスリープサイクルの長さを初期スリープサイクルの長さにリセットする。
【0122】
反面、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないと、前記端末は、ステップ1116に進んでスリープ制御シグナリング要請メッセージ(sleep control signaling request message)を送信することによって、前記ステップ1104のリスニングウィンドウの間に、前記トラフィック指示メッセージを受信しなかったことを前記基地局に通知する。また、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを介して、次のスリープサイクルの開始時点及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを問い合わせる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、下記表5のように構成される。
【0123】
【表5】
【0124】
前記「MSID」は、端末識別子を示す。前記「Request_Type」は、要請タイプであって、スリープモード同期のための要請であるか、又はスリープモードからアクティブモード遷移のための要請であるかを示す。例えば、前記「Request_Type」が「0x00」であると、これは、トラフィック指示メッセージ未受信などにより同期が不一致することを通知すると同時に、不一致を解消するための情報の提供を要請することを意味する。前記「Request_Type」が「0x01」であると、これは、端末がスリープモードを解除しようとすることを意味する。前記「Exit Sleep Mode」により、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、スリープモード同期不一致の解消目的外の他の目的で利用されることもできる。したがって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージが前記スリープモード同期不一致を解消する目的だけで用いられる場合、前記「Request_Type」情報は省略できる。
【0125】
以後、前記端末は、ステップ1118に進んで前記スリープ制御シグナリング要請メッセージに対する応答であるスリープ制御シグナリング応答メッセージ(sleep control signaling response message)を受信する。これにより、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージを介して、次のスリープサイクルの開始時点及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さが分かるようになる。
【0126】
次に、前記端末は、ステップ1120に進んで前記次のスリープサイクルの開始時点及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを利用して、スリープサイクルの同期化を行う。すなわち、前記端末は、次のスリープサイクルの長さを前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さに設定し、次のスリープサイクルを前記次のスリープサイクルの開始時点から開始させる。これにより、前記端末は、次のスケジュールされたリスニングウィンドウにおいて「Positive Traffic Indication」又は「Nagative traffic indication」を受信するようになり、「Positive Traffic Indication」を受信すると、前記「Length of Sleep cycle」を参照せずに、前記リスニングウィンドウを含んだスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。反面、「Negative traffic indication」を受信すると、前記端末は、リスニングウィンドウを以前スリープサイクルの2倍に増加させなければならないが、このとき、前記「Length of Sleep cycle」を参考して、前記2倍に増加された後のスリープサイクルの長さを決定する。
【0127】
前記図11を参考して説明した実施の形態において、前記端末は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルを2倍に増加させ、「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。前記トラフィック指示の種類によってスリープサイクルの長さを調節する具体的な内容は、前記端末がスリープモードに進入するために基地局と行うスリープ応答/要請シグナリングを介したネゴシエーションの結果によって決定される。したがって、前記図11の実施の形態は、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルが初期スリープサイクルの長さにリセットされるという内容のネゴシエーションを前提にしたものである。
【0128】
したがって、本発明の他の実施の形態によって、他の内容のネゴシエーションが可能である。例えば、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されても、スリープサイクルが2倍に増加されるという内容のネゴシエーションが可能である。この場合、前記端末は、前記ステップ1114にてスリープサイクルを2倍に増加させる。
【0129】
前記ステップ1116にて、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、他の名称で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、AAI TRF IND−REQ(Advanced Air Interface Triffic Indication−Request)メッセージで定義できる。また、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、一般的に広く用いられるヘッダ(header)形態で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、SCH(Sleep Control Header)及びSCEH(Sleep Control Extended Header)で定義できる。
【0130】
前記図11を参考して説明した実施の形態において、前記端末が前記スリープ制御シグナリング応答メッセージを成功的に受信する場合のみを仮定した。しかしながら、チャネル劣化、環境条件などにより、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージを受信できない可能性もある。したがって、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断される場合、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを再送信する。本発明の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージの送信後、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージの受信無しで予め定義された時間が経過すれば、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断する。本発明の他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージに対するHARQ(Hybird Automatic Repeat reQuest)再送信回数が最大HARQ再送信に到達すると、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断する。本発明のさらに他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージに対する物理階層のローカルNAK(local Non−ACKnowledge)が発生すると、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断する。
【0131】
図12は、本発明の第4の実施の形態に係る無線通信システムにおけるスリープモードのスリープサイクル同期を制御するための基地局動作フローチャートを示している。
【0132】
前記図12を参考すると、基地局は、ステップ1200にて端末のリスニングウィンドウが到来したかどうかを確認する。前記リスニングウィンドウが渡来すると、前記基地局は、ステップ1202に進んで前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを確認する。
【0133】
万一、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在すと、前記基地局は、ステップ1204に進んで前記端末の識別子情報をトラフィック指示メッセージに含める。前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれることによって、前記トラフィック指示メッセージは、前記端末に「Positive Traffic Indication」と判断される。反面、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しないと、前記基地局は、前記ステップ1204を行わない。これにより、前記端末は、前記トラフィック指示メッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかどうかを介して、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」であるか、又は「Positive Traffic Indication」であるかを判断する。
【0134】
以後、前記基地局は、ステップ1206に進んで少なくとも一つの端末識別子情報を含む前記トラフィック指示メッセージ及び前記端末のダウンリンクトラフィックを送信する。ここで、前記ステップ1202の判断結果によって、前記端末のダウンリンクトラフィックの送信は省略できる。
【0135】
続き、前記基地局は、ステップ1208に進んで端末からスリープ制御シグナリング要請メッセージが受信されるかどうかを確認する。前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、スリープモード同期化のための情報を要請するメッセージであり、例えば、前記表5のように構成される。
【0136】
前記スリープ制御シグナリング要請メッセージが受信されると、前記基地局は、ステップ1210に進んでスリープモード同期化のための情報を決定する。前記スリープモード同期化のための情報は、次のスリープサイクルの開始時点情報及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さである。
【0137】
前記スリープモード同期化のための情報を決定した後、前記基地局は、ステップ1212に進んで前記スリープモード同期化のための情報を含むスリープ制御シグナリング応答メッセージを前記端末に送信する。例えば、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、下記表6のように構成される。
【0138】
【表6】
【0139】
前記「Request Type」が「0x00」である場合、前記「Frame_Number for Next Scheduled Listening window」は、次のスリープサイクルの開始時点、すなわち、次のスリープサイクルの開始部分に位置するリスニングウィンドウの第1フレームを意味する。そして、前記「Length of Sleep cycle」は、前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを示す。前記「Request Type」が0x01である場合、「Approval Code」は、端末の「Exit Sleep Mode」に対する基地局の受諾/拒絶を意味する。
【0140】
ここで、前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを示す「Length of Sleep cycle」に対して詳細に説明すれば、次のとおりである。前記「Length of Sleep cycle」は、前記リスニングウィンドウで「Negative traffic indication」が送信された場合の前記リスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さ、すなわち、直前のスリープサイクルの長さの2倍を意味する。したがって、万一、端末が前記リスニングウィンドウで「Positive Traffic Indication」を受信すると、前記「Length of Sleep cycle」を参照せずに、前記リスニングウィンドウを含んだスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。反面、「Negative traffic indication」を受信すると、端末は、リスニングウィンドウを以前スリープサイクルの2倍に増加させなければならないが、このとき、前記「Length of Sleep cycle」が前記2倍に増加された後のスリープサイクルの長さを示す。
【0141】
ただし、場合によって、前記「Length of Sleep cycle」は、前記「Positive Traffic Indication」が発生しても、必要的に用いられることができる。例えば、端末及び基地局がスリープ要請/応答(SLP−REQ/RSP)メッセージを介してネゴシエーションしたスリープサイクルのパターンに応じて「Positive Traffic Indication」が発生しても、スリープサイクルをリセットしなくて2倍に増加させるように設定された場合、前記「Length of Sleep cycle」は、前記「Positive Traffic Indication」が発生しても用いられなければならない。前記「Positive Traffic Indication」が発生しても、スリープサイクルが2倍に増加すると、端末がスリープサイクルの長さを分からなければならない必要があるので、前記「Length of Sleep cycle」が送信されなければならない。要約すれば、前記「Length of Sleep cycle」は、スリープサイクルが以前スリープサイクルの長さに比べて2倍に増加される場合、2倍に増加される長さを示す。前記2倍への増加有無は、スリープ要請/応答シグナリングを介してネゴシエーションされ、ネゴシエーション結果によって次のような場合が可能である。以下、2通りある場合に対して、端末は、以前スリープサイクルの2倍の長さになるスリープサイクルの長さを前記「Length of Sleep cycle」によって決定する。
【0142】
1)「Positive Traffic Indication」が発生しても、2倍に増加される。
2)「Negative traffic indication」が発生すると、必ず2倍に増加される。
【0143】
前記ステップ1212にて送信される前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、他の名称で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、AAI TRF IND−RSP(Advanced Air Interface Traffic indication−Response)メッセージで定義できる。また、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、一般的に広く用いられるヘッダ(header)形態で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、SCH(Sleep Control Header)及びSCEH(Sleep Control Extended Header)で定義できる。この場合、前記AAI TRF IND−RSPメッセージ、前記SCH又は前記SCEHは、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号を示す「Frame_Number」及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを示す「Length of Sleep cycle」を含む。
【0144】
前記図11及び前記図12を参考して説明した本発明の実施の形態で、「Length of Sleep cycle」は、次のスケジューリングされたスリープサイクルの大きさを指示する。前記「Length of Sleep cycle」は、「nagative traffic indication」による2倍増加した大きさのスリープサイクル大きさを指示する。しかし、本発明の他の実施によれば、前記「Length of Sleep cycle」は、次のスケジューリングされたスリープサイクルの以前スリープサイクルの大きさを指示してもよい。
【0145】
したがって、基地局がスリープサイクルを2倍に増加させる必要がある場合、前記図11を参考して説明した本発明の実施の形態によって、前記端末は、前記「Length of Sleep cycle」を2倍に増加されたスリープサイクル大きさとして使用することができる。しかしながら、本発明の他の実施の形態による場合、前記端末は、前記「Length of Sleep cycle」の2倍値を2倍に増加されたスリープサイクル大きさとして使用することができる。
【0146】
前記図11及び前記図12を参考して説明した本発明の第4の実施の形態で、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを送信する。しかしながら、本発明の他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、別途分離された機能のために設計された独立的なシグナリングメッセージが用いられることができる。例えば、前記独立的なシグナリングメッセージは、それ自体が「Sleep Sync Info Request」を意味しうる。また、本発明のさらに他の実施の形態によって、端末は、スリープ制御シグナリング要請/応答メッセージの代わりにCQICH(Channel Quality Indication CHannel)、専用CDMA(Code Division Multiple Access)コード又は前記同期化のための目的の特殊コードを送信できる。
【0147】
図13は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムで端末のブロック構成を示している。
【0148】
前記図13に示すように、前記端末は、RF(Radio Frequency)処理部1302、モデム1304、制御部1306を備えて構成される。
【0149】
前記RF処理部1302は、信号の帯域変換、増幅など無線チャネルを介して信号を送受信するための機能を行う。すなわち、前記モデム1304から提供されるベースバンド信号をRF帯域信号にアップ・コンバートした後アンテナを介して送信し、前記アンテナを介して受信されるRF帯域信号をベースバンド信号にダウン・コンバートする。
【0150】
前記モデム1304は、システムの物理階層規格によってベースバンド信号及びビット列間の変換機能を行う。例えば、データ送信の際、前記モデム1304は、送信ビット列を符号化及び変調することによって複素シンボル(complex symbol)を生成し、前記複素シンボルを副搬送波にマッピングした後、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算及びCP(Cyclic Prefix)挿入を介してOFDMシンボルを構成する。また、データ受信の際、前記モデム1304は、前記RF処理部1302から提供されるベースバンド信号をOFDMシンボル単位で分割し、FFT演算を介して副搬送波にマッピングされた信号を復元した後、復調及び復号化を介して受信ビット列を復元する。
【0151】
前記制御部1306は、前記端末の全般的な機能を制御する。例えば、前記制御部1306は、基地局と送受信されるMAC制御メッセージを生成及び解析する。前記制御部1306は、前記端末の動作モードを決定し、決定された動作モードによって動作するように制御するモード管理部1308を備える。すなわち、前記モード管理部1308は、送受信されるトラフィックの発生頻度によってスリープモードへ遷移するかどうかを判断し、スリープモードへ遷移する際、スリープサイクル内のスリープウィンドウ及びリスニングウィンドウによってスリープ状態及びアクティブ状態の転換を制御する。前記スリープモードのスリープウィンドウの間に、前記制御部1306は、信号受信などの動作を行わず、前記スリープモードのリスニングウィンドウの間に、前記制御部1306は、基地局から受信されるトラフィック指示メッセージを介して前記端末へのダウンリンクトラフィックが存在しているかどうかを判断する。そして、前記モード管理部1308は、前記ダウンリンクトラフィックの存在有無によってスリープサイクルの長さを調節する。
【0152】
ここで、前記スリープサイクルの長さ調節に対する具体的な内容は、前記スリープモードへ進入するために行われるスリープ要請/応答シグナリングの結果によって決定される。例えば、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されると、スリープサイクルが初期スリープサイクルの長さにリセットされるという内容、「Negative traffic indication」が受信されると、スリープサイクルが2倍に増加及び「Positive Traffic Indication」が受信されてもスリープサイクルが2倍に増加されるという内容などが可能である。このとき、前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信していない場合、基地局とのスリープサイクル同期不一致に備えて、前記制御部1306は、次のような機能を行う。
【0153】
前記リスニングウィンドウの間に、前記トラフィック指示メッセージを受信していない場合、換言すれば、前記トラフィック指示メッセージが損失するか、又は検出されていない場合、前記制御部1306は、残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるかどうかを確認する。万一、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されると、前記制御部1306は、前記リスニングウィンドウの間に受信していない前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」であることを判断し、次のスリープサイクルの長さを初期スリープサイクルの長さにリセットする。反面、前記残ったリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないと、前記制御部1306は、スリープ制御シグナリング要請メッセージを生成し、前記モデム1304及び前記RF処理部1302を介して前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを前記基地局に送信する。すなわち、前記制御部1306は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを介して前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信していないことを前記基地局に通知し、次のスリープサイクルの開始時点及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを問い合わせる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、前記表5のように構成される。以後、前記RF処理部1302及び前記モデム1304を介して前記スリープ制御シグナリング要請メッセージに対する応答であるスリープ制御シグナリング応答メッセージが受信されると、前記制御部1306は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージに含まれた次のスリープサイクルの開始時点及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを確認する。
【0154】
これにより、前記モード管理部1308は、前記次のスリープサイクルの開始時点及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを利用して、スリープサイクルの同期化を行う。すなわち、前記モード管理部1308は、前記次のスリープサイクルの開始時点から始まるスリープウィンドウの間にトラフィック指示メッセージを受信し、前記トラフィック指示メッセージが「Positive Traffic Indication」であると、該当スリープサイクルの長さを初期化し、前記トラフィック指示メッセージが「Negative traffic indication」であると、該当スリープサイクルの長さを前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さに設定する。
【0155】
上述した実施の形態で、前記制御部1306は、スリープ制御シグナリング要請メッセージを介して次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを要請し、スリープ制御シグナリング応答メッセージを介して次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを受信する。本発明の他の実施の形態によって、前記次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さは、次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの以前スリープサイクルの長さに代替できる。
【0156】
上述した実施の形態で、チャネル劣化、環境条件などにより、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージを受信できない可能性もある。したがって、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断される場合、前記制御部1306は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを再送信するよう制御する。本発明の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージの送信後に前記スリープ制御シグナリング応答メッセージの受信無しで予め定義された時間が経過すると、前記制御部1306は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断する。本発明の他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージに対するHARQ(Hybird Automatic Repeatre Quest)再送信回数が最大HARQ再送信に到達すると、前記制御部1306は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断する。本発明のさらに他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージに対する物理階層のローカルNAK(local Non−ACKnowledge)が発生すると、前記制御部1306は、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージが損失したと判断する。
【0157】
上述した実施の形態で、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、他の名称で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、AAI TRF IND−REQ(Advanced Air Interface Triffic Indication−Request)メッセージで定義できる。また、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、一般的に広く用いられるヘッダ(header)形態で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、SCH(Sleep Control Header)及びSCEH(Sleep Control Extended Header)で定義できる。
【0158】
図14は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける基地局のブロック構成を示している
【0159】
前記図14に示すように、前記基地局は、RF処理部1402、モデム1404、制御部1406を備えて構成される。
【0160】
前記RF処理部1402は、信号の帯域変換、増幅など無線チャネルを介して信号を送受信するための機能を行う。すなわち、前記モデム1404から提供されるベースバンド信号をRF帯域信号にアップ・コンバートした後、アンテナを介して送信し、前記アンテナを介して受信されるRF帯域信号をベースバンド信号にダウン・コンバートする。
【0161】
前記モデム1404は、システムの物理階層規格によってベースバンド信号及びビット列間の変換機能を行う。例えば、データ送信の際、前記モデム1404は、送信ビット列を符号化及び変調することによって複素シンボルを生成し、前記複素シンボルを副搬送波にマッピングした後、IFFT演算及びCP挿入を介してOFDMシンボルを構成する。また、データ受信の際、前記モデム1404は、前記RF処理部1402から提供されるベースバンド信号をOFDMシンボル単位で分割し、FFT演算を介して副搬送波にマッピングされた信号を復元した後、復調及び復号化を介して受信ビット列を復元する。
【0162】
前記制御部1406は、前記基地局の全般的な機能を制御する。例えば、前記制御部1406は、端末と送受信されるMAC制御メッセージを生成及び解析する。前記制御部1406は、前記端末の要請により又は要請無しで前記端末の動作モードを決定し、決定された動作モードを指示するメッセージを生成する。ここで、前記動作モードは、スリープモード及びアクティブモードを含む。また、前記制御部1406は、前記スリープモードで動作する少なくとも一つの端末のスリープサイクルを管理するスリープサイクル管理部1408を備える。前記スリープサイクルは、スリープモードの進行によって増加又は減少し、各端末によって異なりうる。そして、前記制御部1406は、端末のリスニングウィンドウの間に送信されるトラフィック指示メッセージを生成する。
【0163】
特に、前記制御部1406は、前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信していない端末が基地局とのスリープサイクル同期不一致を解消するための情報を生成する同期化情報生成部1410を備える。前記同期化情報生成部1410は、前記端末からスリープ制御シグナリング要請メッセージが受信されることによって、同期化情報を生成する。ここで、前記スリープモード同期化のための情報は、次のスリープサイクルの開始時点情報及び前記次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さである。そして、前記制御部1406は、前記同期化情報を含むスリープ制御シグナリング応答メッセージを生成し、前記モデム1404及び前記RF処理部1402を介して前記スリープ制御シグナリング応答メッセージを送信する。例えば、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、前記表6のように構成される。
【0164】
上述した実施の形態で、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、他の名称で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング応答メッセージは、AAI TRF IND−RSP(Advanced Air Interface Triffic Indication−Response)メッセージで定義できる。また、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、一般的に広く用いられるヘッダ(header)形態で定義できる。例えば、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、SCH(Sleep Control Header)及びSCEH(Sleep Control Extended Header)で定義できる。この場合、前記AAI TRF IND−RSPメッセージ、前記SCH又は前記SCEHは、次のスケジュールされたスリープサイクルの開始フレーム番号を示す「Frame_Number」及び次のスケジュールされたスリープサイクルの大きさを示す「Length of Sleep cycle」を含む。
【0165】
上述した実施の形態で、前記制御部1406は、スリープ制御シグナリング要請メッセージを介して次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さに対する要請を受信し、スリープ制御シグナリング応答メッセージを介して次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを提供する。本発明の他の実施の形態によって、前記次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さは、次のスケジューリングされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの以前スリープサイクルの長さに代替できる。
【0166】
前記図13及び前記図14を参考して説明した端末及び基地局の構成によれば、前記端末は、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージを送信する。しかしながら、本発明の他の実施の形態によって、前記スリープ制御シグナリング要請メッセージは、別途分離された機能のために設計された独立的なシグナリングメッセージが用いられることができる。例えば、前記独立的なシグナリングメッセージは、それ自体が「Sleep Sync Info Request」を意味しうる。また、本発明のさらに他の実施の形態によって、端末は、スリープ制御シグナリング要請/応答メッセージの代わりにCQICH、専用CDMAコード又は前記同期化のための目的の特殊コードを送信できる。
【0167】
本発明は、無線通信システムにおいてスリープ制御シグナリングを介して端末及び基地局間の状態遷移を制御することによって、トラフィック指示メッセージの未受信時にもスリープモード同期が維持される。
【0168】
一方、本発明の詳細な説明では具体的な実施の形態について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限り、多様な変形が可能であるということは言うまでもない。したがって、本発明の範囲は説明された実施の形態に限って定められるものではなく、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められねばならない。
【符号の説明】
【0169】
300 アクティブモード
310 スリープモード
312 スリープ状態
314 アクティブ状態
1302 RF処理部
1304 モデム
1306 制御部
1308 モード管理部
1402 RF処理部
1404 モデム
1406 制御部
1408 スリープサイクル管理部
1410 同期化情報生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14