特許第5893169号(P5893169)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5893169携帯電話のための盗難防止保護方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5893169
(24)【登録日】2016年3月4日
(45)【発行日】2016年3月23日
(54)【発明の名称】携帯電話のための盗難防止保護方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20160310BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-552502(P2014-552502)
(86)(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公表番号】特表2015-507894(P2015-507894A)
(43)【公表日】2015年3月12日
(86)【国際出願番号】CN2013070717
(87)【国際公開番号】WO2013107395
(87)【国際公開日】20130725
【審査請求日】2014年9月8日
(31)【優先権主張番号】201210017606.7
(32)【優先日】2012年1月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】506379493
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲慶▼
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ 章虎
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲澤▼▲豐▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 浩然
(72)【発明者】
【氏名】肖 ▲權▼浩
(72)【発明者】
【氏名】袁 宜▲霞▼
(72)【発明者】
【氏名】宋 家▲順▼
(72)【発明者】
【氏名】李 朋涛
(72)【発明者】
【氏名】載 云峰
【審査官】 須藤 竜也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−193865(JP,A)
【文献】 特開2002−077372(JP,A)
【文献】 特開2010−110005(JP,A)
【文献】 特開2004−140710(JP,A)
【文献】 特開2006−129329(JP,A)
【文献】 特開2006−261990(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0025177(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0270126(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話のための盗難防止保護方法であって、
前記携帯電話が盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか、携帯電話のデバイスによって判定して、前記携帯電話が前記事前設定条件を満たすとき、前記盗難防止モードを前記携帯電話の前記デバイスによって開始するステップと、
指定連絡先に、前記携帯電話の前記デバイスによって盗難防止保護情報を伝送して、前記指定連絡先に前記携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示するステップとを含むことを特徴とする、方法であって、
前記盗難防止保護情報が盗難防止保護命令および命令伝送形式を含み、前記指定連絡先が前記携帯電話のための前記盗難防止処理を遂行するステップが、
前記指定連絡先が、前記盗難防止保護情報に基づいて、前記盗難防止保護命令を前記命令伝送形式でデバイスを通じて前記携帯電話に伝送するステップと、それに応じて、前記携帯電話が、前記盗難防止保護命令を受け取ると受信した前記盗難防止保護命令を自動的に実行するステップとを特に含むか、または、
前記盗難防止保護情報がウェブアドレスを含み、前記ウェブアドレスに対応するウェブサイトが、前記盗難防止保護命令および前記命令伝送形式を記憶するように適合されており、前記指定連絡先が前記携帯電話のための前記盗難防止処理を遂行するステップが、
前記指定連絡先が、前記盗難防止保護命令を、前記ウェブアドレスに対応する前記ウェブサイトに記憶された前記命令伝送形式でデバイスを通じて前記携帯電話に伝送するステップと、それに応じて、前記携帯電話が前記盗難防止保護命令を受け取ると受信した前記盗難防止保護命令を自動的に実行するステップとを特に含む、
方法。
【請求項2】
前記携帯電話が、盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定するステップが、
現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致するかどうか判定して、現在のユーザデータが前記あらかじめ記憶されたユーザデータと一致しないとき、盗難防止命令を入力するようにユーザに促し、前記ユーザが現在入力した前記盗難防止命令に従って、正当なユーザであるかどうか判定して、不当なユーザであるとき、前記盗難防止モードを開始するための前記事前設定条件が満たされたと判断するステップ、または
盗難防止モードを開始するための遠隔命令を受け取ったかどうか判定して、盗難防止モードを開始するための前記遠隔命令を受け取っているとき、前記盗難防止モードを開始するための前記事前設定条件が満たされたと判断するステップを特に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記盗難防止モードを開始するステップが、
前記携帯電話の現在のユーザが前記携帯電話を操作することができないように、前記携帯電話に対するロック動作を遂行するステップを特に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記盗難防止モードを開始する前記ステップの後、
前記携帯電話の前記現在のユーザが入力したロック解除命令を、前記携帯電話の前記デバイスによって取得し、前記ロック解除命令が適正かどうか判断して、前記ロック解除命令が適正であるとき前記盗難防止モードを終了するステップ、または
遠隔のロック解除命令を、前記携帯電話の前記デバイスによって受け取り、前記遠隔のロック解除命令に従って前記盗難防止モードを終了するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記盗難防止モードを開始するステップの後、
事前設定の盗難防止保護命令を、前記携帯電話の前記デバイスによって実行するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記盗難防止保護命令が、
ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、遠隔のビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、ユーザ位置情報をアップロードするための命令と、指定された番号情報の受信側に交換後のSIMカードに対応する携帯電話番号を伝送するための命令と、受信コールを自動的に受け取るための命令と、前方カメラで自動的に撮影するための命令と、指定データを削除する/バックアップするための命令とのうち少なくとも1つを特に含む、請求項1または5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
携帯電話のための盗難防止保護デバイスであって、
前記携帯電話が盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定するように適合された判定モジュールと、
前記盗難防止モードを開始するための前記事前設定条件を満たすと前記判定モジュールが判定したとき、前記盗難防止モードを開始するように適合された開始モジュールと、
前記開始モジュールが前記盗難防止モードを開始した後、指定連絡先に盗難防止保護情報を伝送して、前記指定連絡先に前記携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示するように適合された伝送モジュールとを備えることを特徴とする、デバイスであって、
前記デバイスは、第2の命令実行モジュールをさらに備え、
前記盗難防止保護情報が盗難防止保護命令および命令伝送形式を含むとき、前記第2の命令実行モジュールは、前記指定連絡先が、前記盗難防止保護情報に基づいて、前記盗難防止保護命令を前記命令伝送形式で第2のデバイスを通じて前記携帯電話に伝送した後、前記盗難防止保護命令を受け取って、受信した前記盗難防止保護命令を自動的に実行するように適合されている、または、
前記盗難防止保護情報が、前記盗難防止保護命令および前記命令伝送形式を記憶するように適合されているウェブアドレスに対応するウェブアドレスを含むとき、前記第2の命令実行モジュールは、前記指定連絡先が、前記盗難防止保護命令を、前記ウェブアドレスに対応するウェブサイトに記憶された前記命令伝送形式で第2のデバイスを通じて前記携帯電話に伝送した後、前記盗難防止保護命令を受け取って前記盗難防止保護命令を自動的に実行するように適合されている、
デバイス。
【請求項8】
前記判定モジュールが、
現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致するかどうか判定するように適合された第1の判定ユニットと、
前記現在のユーザデータが前記あらかじめ記憶されたユーザデータと一致しないと前記第1の判定ユニットが判定したとき、盗難防止命令を入力するようにユーザに促すように適合されたプロンプトユニットと、
前記ユーザが現在入力した前記盗難防止命令に従って、正当なユーザであるかどうか判定して、不当なユーザであるとき、前記盗難防止モードを開始するための前記事前設定条件が満たされたと判断するように適合された第2の判定ユニットと、
盗難防止モードを開始するための遠隔命令を受け取ったかどうか判定して、盗難防止モードを開始するための前記遠隔命令を受け取っていたとき、前記盗難防止モードを開始するための前記事前設定条件が満たされたと判断するように適合された第3の判定ユニットとを特に備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記開始モジュールが、盗難防止モードを開始するための前記事前設定条件が満たされたと前記判定モジュールが判定したとき、前記携帯電話の現在のユーザが前記携帯電話を操作することができないように、前記携帯電話に対するロック動作を遂行するように特に適合されている、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記デバイスが盗難防止モード終了モジュールをさらに備え、
前記盗難防止モード終了モジュールが、前記開始モジュールが前記盗難防止モードを開始した後、前記携帯電話の前記現在のユーザが入力したロック解除命令を取得し、前記ロック解除命令が適正かどうか判定して、前記ロック解除命令が適正であるとき前記盗難防止モードを終了するように適合されている、または、前記開始モジュールが前記盗難防止モードを開始した後、遠隔のロック解除命令を受け取り、前記遠隔のロック解除命令に従って前記盗難防止モードを終了するように適合されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記デバイスは、
前記開始モジュールが前記盗難防止モードを開始した後、事前設定の盗難防止保護命令を実行するように適合された第1の命令実行モジュールをさらに備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項12】
前記盗難防止保護命令が、
ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、遠隔のビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、ユーザ位置情報をアップロードするための命令と、指定された番号情報の受信側に交換後のSIMカードに対応する携帯電話番号を伝送するための命令と、受信コールを自動的に受け取るための命令と、前方カメラで自動的に撮影するための命令と、指定データを削除する/バックアップするための命令とのうち少なくとも1つを特に含む、請求項11に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれている、2012年1月19日に中国特許庁に出願した「ANTI-THEFT PROTECTION METHOD AND DEVICE FOR CELLULAR PHONE」という名称の中国特許出願第2012100176067号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は情報処理技術の分野に関し、特に携帯電話のための盗難防止保護方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話の機能が絶えず向上するのに伴って、携帯電話と日々の生活との間の関係がより密接になっており、携帯電話を失うかまたは盗まれた場合、ユーザは大いに失望することになり、たとえば、ユーザは、新規の携帯電話を購入するのに新たな金額を費やさなければならず、連絡先の電話番号および情報を回復するのにかなりの時間と努力を要し、結果として個人情報が漏れることさえあり得る。
【0004】
従来技術は、携帯電話のための盗難防止保護方法を提供し、ユーザは、携帯電話が盗まれたかまたはなくなっていることに気付いたとき、盗まれた携帯電話に盗難防止保護命令を伝送し、盗まれた携帯電話が、盗難防止保護命令を受け取って実行し、携帯電話のための盗難防止保護の目的を達成する。たとえば、ユーザは、盗まれた携帯電話に簡易メッセージの形式の盗難防止保護命令を伝送することができ、たとえば「盗難防止モードを開始せよ」、「必須情報を表示せよ」または「簡易メッセージを削除せよ」といった内容を有する簡易メッセージが、盗まれた携帯電話に伝送され、それに応じて、盗まれた携帯電話は、盗難防止モードを開始するアクションを遂行し、必須情報を表示して、簡易メッセージを削除する。
【0005】
本発明の実装形態において、本発明者は、従来技術には少なくとも以下の不都合があることに気付いた。
【0006】
従来技術では、ユーザが、携帯電話が盗まれたかまたはなくなっていることに気付くのがかなり遅れる可能性があり、すなわち、ユーザは、最善の盗難防止機会を逃すことによって携帯電話を取り戻せないかも知れず、このことがユーザの個人情報漏洩の原因にさえなりかねない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態は、ユーザが最善の盗難防止機会を逃さないために、ユーザが、携帯電話を取り戻すこと、およびユーザの個人情報漏洩の機会を低減することを容易にするように、携帯電話のための盗難防止保護方法およびデバイスを提供するものである。技術的解決策は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、本発明の一実施形態は携帯電話のための盗難防止保護方法を提供し、この方法は、
携帯電話が盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定して、携帯電話が条件を満たす場合は、盗難防止モードを開始するステップと、
指定連絡先に盗難防止保護情報を伝送して、指定連絡先に携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示するステップとを含む。
【0016】
別の態様では、本発明の一実施形態は、携帯電話のための盗難防止保護デバイスも提供し、このデバイスは、
携帯電話が盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定するように適合された判定モジュールと、
盗難防止モードを開始するための条件を満たすと判定モジュールが判定した場合、盗難防止モードを開始するように適合された開始モジュールと、
開始モジュールが盗難防止モードを開始した後、指定連絡先に盗難防止保護情報を伝送して、指定連絡先に携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示するように適合された伝送モジュールとを含む。
【0024】
本発明の実施形態によって提供される技術的解決策がもたらす有利な効果は、以下の通りである。
【0025】
盗難防止モードを開始したとき、指定連絡先に盗難防止保護情報を伝送して、指定連絡先に携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示することにより、指定連絡先は、盗難防止機会を逃さないことになり、このことが、盗まれた携帯電話を取り戻すのに寄与し、ユーザの個人情報が漏れる可能性を効率よく低減することができる。
【0026】
本発明の実施形態の技術的解決策をより明瞭に示すために、実施形態の説明に用いる必要のある添付図面を、以下で簡単に説明する。明らかに、以下で説明される添付図面は、本発明のいくつかの実施形態でしかなく、当業者なら、この添付図面に従って、独創的な努力をすることなく他の添付図面も取得し得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態1によって提供される携帯電話のための盗難防止保護方法の流れ図である。
図2】本発明の実施形態2によって提供される携帯電話のための盗難防止保護方法の流れ図である。
図3】本発明の実施形態2においてビルトインコンテンツを強制的に表示する画面の概略図である。
図4】本発明の実施形態2において遠隔のコンテンツを強制的に表示する画面の概略図である。
図5】本発明の実施形態3によって提供される携帯電話のための盗難防止保護デバイスの概略構造図である。
図6】本発明の実施形態4によって提供される携帯電話のための盗難防止保護デバイスの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の目的、技術的解決策および利点をより明瞭にするために、本発明の実施形態を、添付図面と併せて以下でさらに詳細に説明する。
【0029】
実施形態1
この実施形態は携帯電話のための盗難防止保護方法を提供するものであり、図1を参照すると、この方法のプロセスは、詳細には以下の通りである。
【0030】
ブロック101:携帯電話が盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定して、携帯電話が条件を満たす場合は、盗難防止モードを開始する。
【0031】
ブロック102:指定連絡先に、盗難防止保護情報を伝送して、携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示する。
【0032】
ここで、盗難防止保護情報は、盗難防止保護命令および命令伝送形式および/またはウェブアドレスを含み、ウェブアドレスに対応するウェブサイトは、盗難防止保護命令および命令伝送形式を記憶するのに用いられる。
【0033】
この実施形態によって提供される方法では、盗難防止モードを開始した後、指定連絡先に、盗難防止保護情報を伝送して、携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示することにより、指定連絡先は、盗難防止機会を逃さないことになり、このことが、盗まれた携帯電話を取り戻すのに寄与し、ユーザの個人情報が漏れる可能性を効率よく低減することができる。
【0034】
実施形態2
この実施形態は、携帯電話のための盗難防止保護方法を提供する。図2を参照すると、この実施形態によって提供される方法のプロセスは、詳細には以下の通りである。
【0035】
ブロック201:携帯電話が盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定して、携帯電話が条件を満たす場合は、盗難防止モードを開始する。
【0036】
このステップでは、盗難防止モードを開始する前に、盗難防止モードを開始するための事前設定条件に従って盗難防止モードを開始すべきかどうかを判定する必要があり、本発明の実施形態は、盗難防止モードを開始すべきかどうか判定するのに以下の2つの方法を採用してよく、このことは本発明を限定しようとするものではない。
【0037】
第1の方法では、現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致するかどうか判定され、現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致すれば通常モードが開始され、現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致しなければ、ユーザは盗難防止命令を入力するように促され、ユーザが現在入力した盗難防止命令に従って、現在のユーザが正当なユーザであるかどうか判定されて、正当なユーザであれば通常モードが開始され、不当なユーザであれば、すなわち盗難防止モードを開始するための条件が満たされると、盗難防止モードが開始される。
【0038】
ここで、ユーザデータおよび盗難防止命令は、携帯電話の本来の所有者によって、前もって携帯電話に設定され、かつ記憶されたものであり、ユーザデータは、携帯電話の識別番号でよく、携帯電話の番号、SIM(加入者識別モジュール)カード番号またはUIM(ユーザ識別モジュール)カード番号、IMSI(国際移動電話加入者識別番号)などのユーザの識別情報を識別するデータを含む。もちろん、ユーザは他のユーザデータを設定することもできる。
【0039】
詳細には、携帯電話の電源が入れられたとき、SIMカードまたはUIMカード内の携帯電話番号および携帯電話に記憶された携帯電話番号が読み取られ、SIMカードまたはUIMカード内の携帯電話番号が携帯電話に記憶された携帯電話番号と一致するかどうか判定されて、SIMカードまたはUIMカード内の携帯電話番号が携帯電話に記憶された携帯電話番号と一致すれば通常モードが開始され、SIMカードまたはUIMカード内の携帯電話番号が携帯電話に記憶された携帯電話番号と一致しなければ携帯電話がロックされて、ユーザは盗難防止パスワードを入力するように促され、ユーザが現在入力した盗難防止パスワードが取得され、ユーザが入力した盗難防止パスワードが携帯電話に記憶された盗難防止パスワードと同一であるかどうか判定されて、ユーザが入力した盗難防止パスワードが携帯電話に記憶された盗難防止パスワードと同一であれば通常モードが開始され、所定の期間内または所定の入力回数内のいずれかでユーザが入力した盗難防止パスワードが、携帯電話に記憶された盗難防止パスワードと異なれば、盗難防止モードが開始される。
【0040】
第2の方法では、盗難防止モードを開始するための遠隔命令が受け取られたかどうか判定され、盗難防止モードを開始するための遠隔命令が受け取られていれば、盗難防止モードを開始するための条件が満たされ、受け取られた盗難防止モードを開始するための遠隔命令に従って、盗難防止モードが開始される。
【0041】
詳細には、ユーザは、携帯電話を盗まれたかまたはなくしたと気付いたとき、最初に、盗難防止モードを開始するための遠隔命令を盗まれた携帯電話に伝送し、それに応じて、盗まれた携帯電話が、盗難防止モードを開始するための遠隔命令を受け取ると、盗難防止モードを開始するための条件が満たされ、盗難防止モードを開始するための遠隔命令に従って盗難防止モードが開始される。
【0042】
より詳細には、ユーザは、盗難防止モードを開始するための遠隔命令を、簡易メッセージの形式で盗まれた携帯電話に伝送する。たとえば、「××××盗難防止モードを開始せよ」というコンテンツの簡易メッセージが盗まれた携帯電話に伝送され、「××××」は盗難防止パスワードを表す。盗まれた携帯電話が、「××××盗難防止モードを開始せよ」というコンテンツの簡易メッセージを受け取ったとき、盗難防止モードが開始される。
【0043】
ここで、このステップで盗難防止モードを開始するプロセスは、携帯電話の現在のユーザが携帯電話を操作することができないように、携帯電話に対するロック動作を遂行するステップを特に含む。
【0044】
さらに、この方法は、盗難防止モードを開始した後、事前設定の盗難防止保護命令を実行するステップをさらに含む。
【0045】
詳細には、事前設定の盗難防止保護命令は、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、遠隔のビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、ユーザ位置情報をアップロードするための命令と、ポートに簡易メッセージを送るためにSIMカードを交換するための命令と、受信コールを自動的に受け取るための命令と、前方カメラで自動的に撮影するための命令と、指定データを削除する/バックアップするための命令とのうち少なくとも1つを含み、このことは、本発明を限定しようとするものではない。たとえば、携帯電話の本来の所有者は、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令をあらかじめ設定して、コンテンツを強制的に表示させ、それに応じて、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令が実行され、強制的に表示されるコンテンツなどが、ロックされた携帯電話の画面上に表示される。
【0046】
ブロック202:指定連絡先に、盗難防止保護情報を伝送して、携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示する。
【0047】
ここで、盗難防止保護情報は、指定連絡先が、盗難防止保護情報に従って、盗まれた携帯電話に盗難防止保護命令を伝送することを可能にするのに用いられ、盗難防止保護情報は、盗難防止保護命令および命令伝送形式ならびに/あるいはウェブアドレスなどを特に含み、ウェブアドレスに対応するウェブサイトは、盗難防止保護命令および命令伝送形式を記憶するのに用いられ、ウェブアドレスは、携帯電話の本来の所有者によって携帯電話にあらかじめ格納されたもの、または盗難防止保護ソフトウェアのインストール中に携帯電話に自動的に記憶されたものである。ここで、指定連絡先は、盗難防止保護命令および命令伝送形式によって、盗まれた携帯電話に、盗難防止保護命令を命令伝送形式で伝送することができる。もちろん、盗難防止保護情報は、様々な盗難防止保護命令の特定の記述、ウェブアドレスに対応するウェブサイトのログインのアカウント番号およびパスワード、現在の携帯電話番号ならびに盗難防止保護命令および特定パラメータまたは指定連絡先など、ユーザが事前設定した情報などの他の情報も含むことができる。ここで、指定連絡先は、1つまたは複数の連絡先でよく、盗まれた携帯電話の本来の所有者または他の連絡先であり得、連絡先は、携帯電話番号および/または電子メールなどを含む様々な連絡先に対応してよく、それに応じて、盗まれた携帯電話は、指定連絡先に対応する携帯電話番号および/または電子メールに盗難防止保護情報を伝送する。
【0048】
さらに、盗難防止保護命令は、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための遠隔命令と、ユーザ位置情報をアップロードするための命令と、ポートに簡易メッセージを送るためにSIMカードを交換するための命令と、受信コールを自動的に受け取るための命令と、前方カメラで自動的に撮影するための命令と、指定データを削除する/バックアップするための命令とのうち1つまたは複数を含み、このことは、本発明を限定しようとするものではなく、盗難防止保護命令は、他の命令も含み得る。
【0049】
ここで、本発明の実施形態が、盗難防止保護情報が盗難防止保護命令および命令伝送形式を含んでいる一例によって説明される。携帯電話が、盗難防止保護命令リストおよび様々な状況に対する命令伝送形式をローカルに記憶する場合、それに応じて、盗難防止保護命令は、ローカルに記憶された盗難防止保護命令リストから取得されてよく、様々な状況に対する命令伝送形式が同時に取得され得、取得された盗難防止保護命令と、様々な状況に対する命令伝送形式とに従って、盗難防止保護情報が生成される。あるいは、様々な状況に対する命令伝送形式から、携帯電話において現在有効な通信方法に対応する命令伝送形式が取得され、取得された盗難防止保護命令と、携帯電話において現在有効な通信方法に対応する命令伝送形式とに従って、盗難防止保護情報が生成される。あるいは、携帯電話によって現在有効な通信方法と、この通信方法に対応する命令識別手段との組合せに従って、命令伝送形式が生成され、取得された盗難防止保護命令および生成された命令伝送形式に従って、盗難防止保護情報が生成される。詳細には、Table 1(表1)は、携帯電話によってローカルに記憶された盗難防止保護命令リストであり、このリストは、命令のシリアル番号、盗難防止保護命令およびその説明を含む。もちろん、盗難防止保護命令のリストは、様々な状況に対する命令伝送形式などの他の情報も含み得る。
【0050】
【表1】
【0051】
さらに、本発明の実施形態は、携帯電話で現在有効な通信方法と、この通信方法に対応する命令識別手段との組合せに従って命令伝送形式が生成される一例によって説明される。詳細には、携帯電話において現在有効な通信方法を問い合わせて、携帯電話で現在有効な通信方法と、この通信方法に対応する命令識別手段との組合せに従って命令伝送形式を生成する。たとえば、携帯電話が簡易メッセージ形式で通信する場合には、携帯電話は、認証コードをランダムに生成してよく、次いで、これがローカルに記憶されて、盗難防止保護命令、認証コード、現在の携帯電話番号および認証コードの使用法の命令が、簡易メッセージの形式で指定連絡先へ一緒に伝送される。たとえば、携帯電話は、盗難防止モードを開始した後、有効なワイヤレス通信方法で問い合わせられ(たとえば、この携帯電話は簡易メッセージの送受信が可能である)、次のようなコンテンツが生成される。「1.ビルトインコンテンツを強制的に表示し、2.遠隔のコンテンツを強制的に表示し、3.ユーザ位置情報をアップロードし、4.ポートに簡易メッセージを送るためにSIMカードを交換し、5.受信コールを自動的に受け取り、6.前方カメラで自動的に撮影し、7.指定データを削除せよ/バックアップせよ。認証コードは×××、認証コード+命令またはデジタル数字+命令またはデジタル数字+...を番号123456789へ伝送せよ」。ここに、簡易メッセージのコンテンツの前部分は盗難防止保護命令であり、このコンテンツの後部分は命令伝送形式である。
【0052】
盗難防止保護情報が生成された後、盗難防止保護情報は、現在の通信方法の1つまたは複数によって指定連絡先へ伝送される。ワイヤレスチャネルが有効である場合、盗難防止保護情報は、指定された携帯電話番号などの簡易メッセージの形式で、指定連絡先に伝送される。wifiホットスポットが検出されるなど、データチャネルが有効である場合、盗難防止保護情報は、電子メールの形式で指定連絡先へ伝送される。もちろん、有効な複数の通信方法がある場合、ユーザが、早晩、盗まれた携帯電話を制御するために、盗難防止保護情報を直ちに受け取り得ることを保証するように、それぞれの有効な通信方法によって、指定連絡先への盗難防止保護情報の伝送を試みることが可能である。ここに、盗難防止モードを開始した後、盗難防止保護情報を指定連絡先へ直ちに伝送することに加えて、本発明の実施形態では、ユーザが盗難防止保護情報を受け取り得ることを保証するために、盗難防止保護情報は、所定の時間に、または所定の時間間隔で、指定連絡先に伝送されてもよい。
【0053】
このステップでは、指定連絡先に、盗難防止保護命令および命令伝送形式ならびに/あるいはウェブアドレスなどを含んでいる盗難防止保護情報を伝送することにより、指定連絡先は、その盗難防止保護命令を、その命令伝送形式で伝送することができ、その結果、比較的複雑な盗難防止保護命令を記憶している必要がなく、動作させるのに好都合である一方で、ユーザ経験も向上する。
【0054】
ブロック203:指定連絡先は、携帯電話に盗難防止保護命令を伝送し、携帯電話は、盗難防止保護命令を受け取ると、受け取った盗難防止保護命令を自動的に実行する。
【0055】
詳細には、盗難防止保護命令は、簡易メッセージの形式で伝送された盗難防止保護命令、電子メールの形式で伝送されたものなど、様々な形式でユーザによって伝送された命令でよい。盗難防止モードが開始した後、携帯電話の簡易メッセージ、呼出し、データネットワークなどの外部との通信権もすべて取得され得、その結果、窃盗犯は携帯電話を使用することができず、また、ユーザが伝送した盗難防止保護命令を、盗まれた携帯電話が受け取り得ることが保証しなければならない。
【0056】
好ましくは、盗難防止保護命令は、インターネットを通じて伝送されてよく、端末ユーザに、サーバにログインするためのウェブページを提供し、端末ユーザは、ウェブページを通じてサーバに記録された携帯電話番号、SIMカード番号またはUIMカード番号、IMSI、IMEI(国際移動機識別符号)などの、ユーザの識別情報を識別するためのユーザデータ、またはユーザデータに対応する携帯電話の作動状態を問い合わせることができ、盗難防止保護命令は、ユーザデータに従って、ユーザデータが示す携帯電話に伝送される。盗難防止保護命令は、ウェブページ上に記憶された編集済みの盗難防止保護命令でよく、その結果、ユーザは、なくした携帯電話に命令を伝送するとき編集する必要がなく、単に、直接伝送する必要のある盗難防止保護命令を選択する。ここに、盗難防止保護命令は、携帯電話のデータを削除するための命令、携帯電話をロックするための命令、携帯電話の位置を特定するための命令および携帯電話のパスワードを回復するための命令といった命令のうち任意の1つまたは複数を含む。もちろん、盗難防止保護命令は、ユーザによって、ユーザデータに従ってリアルタイムで編集されてもよい。
【0057】
詳細には、このステップでは、携帯電話のユーザは、携帯電話をなくしたと気付いたとき、個人のアカウント番号でサーバにログインし、以前にIMEI番号に結合された(previously bound with the IMEI number)携帯電話の作動状態をチェックして、携帯電話の作動状態に従って、携帯電話に新規のSIM番号が挿入されているかどうか判断し、また、サーバの側で取得された、なくした携帯電話の現在のSIM番号をチェックする。ユーザは、携帯電話の作動状態がなくしたときの状態であると分かると、ウェブページ上で、伝送すべき盗難防止保護命令を選択し、なくした携帯電話の現在のSIM番号を入力して、携帯電話の現在のSIM番号へ伝送すべき盗難防止保護命令を生成し、サーバを作動させて携帯電話に盗難防止保護命令を伝送し、その結果、携帯電話は、盗難防止保護命令に従って、対応する動作を遂行することができる。好ましくは、この実施形態の盗難防止保護命令は、簡易メッセージの形式で、なくした携帯電話に送られる。
【0058】
このステップでは、盗難防止保護情報が盗難防止保護命令および命令伝送形式を含んでいる場合、指定連絡先は、盗難防止保護情報に基づいて、その盗難防止保護命令を、その命令伝送形式で、盗まれた携帯電話に伝送してよい。したがって、盗まれた携帯電話は、盗難防止保護命令を受け取ると、受け取った盗難防止保護命令を自動的に実行する。盗難防止保護情報が前述のウェブアドレスを含んでいる場合、指定連絡先は、盗難防止保護命令を、ウェブアドレスに対応するウェブサイトに記憶された命令伝送形式で、盗まれた携帯電話に伝送してよく、それに応じて、盗まれた携帯電話は、盗難防止保護命令を受け取るとこれを自動的に実行する。
【0059】
詳細には、指定連絡先は、簡易メッセージまたは電子メールなどの形式で盗難防止保護情報を受け取った後、盗難防止保護情報のコンテンツまたは盗難防止保護情報の中のウェブアドレスに対応するウェブサイトに従って盗難防止保護命令および命令伝送形式を取得してよく、次いで、盗難防止保護命令が、盗難防止保護情報の中の命令伝送形式で伝送される。
【0060】
より詳細には、指定連絡先が、簡易メッセージのコンテンツに従って、盗難防止保護情報を含んでいる簡易メッセージを受け取ると、指定連絡先は、現在の携帯電話または他の携帯電話によって、盗難防止保護命令を、盗難防止保護情報の中の命令伝送形式で、盗まれた携帯電話に伝送してよい。たとえば、ブロック202で簡易メッセージを受け取ると、指定連絡先は、携帯電話に、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令、遠隔のコンテンツを強制的に表示するための命令、および指定データを削除する/バックアップするための命令を実行させようとし、次いで、指定連絡先は、123456789の携帯電話番号に、「×××+1+2+7」のコンテンツを有する簡易メッセージを伝送するかまたは直接返答してよい。もちろん、指定連絡先は、「×××+ビルトインコンテンツを強制的に表示せよ+遠隔のコンテンツを強制的に表示せよ+指定データを削除せよ/バックアップせよ」というコンテンツを有する簡易メッセージを、123456789の携帯電話番号に伝送するかまたは直接返答してよく、「×××」は認証コードである。
【0061】
このステップでは、盗難防止保護情報が盗難防止保護命令および命令伝送形式を含んでいるので、指定連絡先が、盗難防止保護情報に従って、その命令伝送形式でその盗難防止保護命令を伝送する限り、盗まれた携帯電話は、指定連絡先が伝送した盗難防止保護命令を受け取り、識別して実行することができる。たとえば、「×××+ビルトインコンテンツを強制的に表示せよ+遠隔のコンテンツを強制的に表示せよ+指定データを削除せよ/バックアップせよ」というコンテンツを有する簡易メッセージが受け取られ、簡易メッセージのコンテンツが識別されて、簡易メッセージのコンテンツが指定認証コードから始まっているかどうか判定され、指定認証コードから始まっていれば、簡易メッセージのコンテンツが解析され、その結果、簡易メッセージの中の命令が取得されて実行され得、すなわち、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令、遠隔のコンテンツを強制的に表示するための命令および指定データを削除する/バックアップするための命令が実行され、「×××」は認証コードである。
【0062】
それぞれの盗難防止保護命令の特定の実行プロセスが、以下で、ブロック202において、様々な盗難防止保護命令に対応して説明される。
【0063】
詳細には、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令が受け取られ、それに応じて、たとえばメッセージといった事前設定の指定情報が画面上に表示され、ユーザの連絡先が表示されてよく、強制的に表示すべきコンテンツはユーザの要求に従って設定されてよい。図3に示されるように、盗難防止パスワードの入力ボックス302および「すみません、この電話の所有者です!携帯電話を返却される際は、携帯電話番号13800138000にご連絡下さい!」という指定情報303が、携帯電話のロックされた画面301上に表示される。
【0064】
詳細には、遠隔のコンテンツを強制的に表示するための命令が受け取られると、それに応じて、指定された情報送信側から伝送されたテキスト、簡易メッセージなどが受け取られて、コンテンツが、携帯電話の画面上に強制的に表示される。図4に示されるように、盗難防止パスワードの入力ボックス402および指定された情報送信側から伝送された「この携帯電話をできるだけ早急にお返し下さい!携帯電話を返却される際は、携帯電話番号13800138000にご連絡下さい!」という情報403が、携帯電話のロックされた画面401上に表示され、指定された情報送信側は、あらかじめ指定されたものでよく、または対応する命令によって指定されてもよく、または指定連絡先でもよく、または現在の命令の送信側などでもよい。
【0065】
詳細には、ユーザ位置情報をアップロードするための命令が受け取られると、それに応じて現在の位置情報が取得され、位置情報が、指定された位置情報受信側に伝送され、現在の位置情報は、ローカルでGPSソフトウェアまたはGPSモジュールを呼び出すことによって取得されてよく、または、wifiホットスポットもしくは基地局の識別子などの位置情報が携帯電話のAPIによって取得されてもよい。ここで、指定された位置情報受信側は、あらかじめ指定されたものでよく、または対応する命令によって指定されてもよく、または指定連絡先でもよく、または現在の命令の送信側などでもよい。
【0066】
詳細には、ポートに簡易メッセージを送るためにSIMカードを交換するための命令が受け取られると、それに応じて、携帯電話のSIMカードまたはUIMカードが交換されているかどうか検出され、交換されていれば、現在のSIMカードまたはUIMカードに対応する携帯電話番号が取得され、取得された携帯電話番号が、指定された番号情報受信側に伝送され、指定された番号情報受信側は、あらかじめ指定されたものでよく、または対応する命令によって指定されてもよく、または指定連絡先でもよく、または現在の命令の送信側などでもよい。したがって、携帯電話の現在のユーザの情報は、オペレータから、この携帯電話番号を通じて問い合わせることができる。
【0067】
詳細には、受信コールを自動的に受け取るための命令が受け取られると、それに応じて、すべての受信コールが接続され、話者が話し始める。次いで、携帯電話の現在のユーザに、携帯電話の返却を電話で要求し、携帯電話の返却方法を伝えることができる。
【0068】
詳細には、前方カメラで自動的に撮影するための命令が受け取られると、それに応じて、前方カメラがあるかどうか検出され、あれば、前方カメラは、現在のユーザの顔の画像などのカメラ情報を取得するために開かれ、撮影することによって取得されたカメラ情報が、指定されたカメラ情報受信側に伝送される。好ましくは、前方カメラがなければ、非前方カメラ(non-front camera)を制御することによって周囲の環境情報が取得されてよい。ここで、指定されたカメラ情報受信側は、あらかじめ指定されたものでよく、または対応する命令によって指定されてもよく、または指定連絡先でもよく、または現在の命令の送信側などでもよい。もちろん、ユーザは、盗まれた携帯電話をカメラ情報によって取り戻すことができるように、写真を撮影するための所定の時間および所定の時間間隔を設定してもよい。
【0069】
詳細には、指定データを削除する/バックアップするための命令が受け取られると、それに応じて指定データは削除され、かつ/またはバックアップのために指定サーバへ伝送される。たとえば、アドレス帳データおよび簡易メッセージのデータが削除され、アドレス帳データが指定サーバに伝送され、バックアップが必要なコンテンツと指定サーバとは、あらかじめ指定されてよく、または対応する命令によって指定されてもよい。
【0070】
もちろん、複数の盗難防止保護命令が受け取られる場合、次に複数の盗難防止保護命令が実行される。
【0071】
ここで、本発明の実施形態では、ブロック202における盗難防止保護情報の中のウェブアドレスは、携帯電話のウェブサイトを制御するためのウェブアドレスも含み得、したがって、ユーザは、対応するウェブサイトにログインして携帯電話の制御を達成してもよい。たとえば、ブロック203で、盗まれた携帯電話は、指定されたウェブサイトが伝送した盗難防止保護命令を受け取って、受け取った盗難防止保護命令を実行することができる。
【0072】
ブロック204:盗難防止モードを終了する。
【0073】
詳細には、以下の2つの方法で盗難防止モードを終了することができる。
【0074】
第1の方法:現在のユーザが入力したロック解除命令を取得し、このロック解除命令が適正かどうか判定して、適正であれば盗難防止モードを終了し、適正でなければ盗難防止モードを維持する。詳細には、携帯電話が盗難防止モードを開始した後、ロック解除命令を入力するようにユーザに促し、現在のユーザがプロンプトを見つけて入力したロック解除命令を取得して、このロック解除命令が携帯電話に記憶されたロック解除命令と同一であるかどうか判定し、同一であれば盗難防止モードを終了し、同一でなければ盗難防止モードを維持する。
【0075】
第2の方法:遠隔のロック解除命令を受け取り、受け取った遠隔のロック解除命令に従って盗難防止モードを終了する。たとえば「××××盗難防止モードを終了せよ」というコンテンツを有する簡易メッセージを受け取ったとき盗難防止モードを終了し、「××××」は盗難防止パスワードを表す。
【0076】
ここで、盗難防止モードを終了した後、ユーザデータが更新されてもよく、またはユーザがユーザデータをリセットするように要求され、たとえばユーザデータは携帯電話番号であり、事前設定の携帯電話番号が現在の携帯電話番号に更新される。
【0077】
この実施形態によって提供される方法では、盗難防止モードを開始した後、指定連絡先に、盗難防止保護情報を伝送して、携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示することにより、指定連絡先は、盗難防止機会を逃さないことになり、このことが、盗まれた携帯電話を取り戻すのに寄与し、ユーザの個人情報が漏れる可能性を効率よく低減することができる。
【0078】
実施形態3
この実施形態は、前述の実施形態1の携帯電話向けの盗難防止保護方法を遂行するのに用いられる、携帯電話のための盗難防止保護デバイスを提供する。図5を参照すると、携帯電話のための盗難防止保護デバイスは、
携帯電話が、盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定するように適合された判定モジュール401と、
盗難防止モードを開始するための条件が満たされたと判定モジュール401が判定した場合、盗難防止モードを開始するように適合された開始モジュール402と、
開始モジュール402が盗難防止モードを開始した後、指定連絡先に、盗難防止保護情報を伝送して、携帯電話のための盗難防止処理の遂行を指示するように適合された伝送モジュール403とを含む。
【0079】
この実施形態によって提供されるデバイスでは、盗難防止モードを開始した後、盗難防止保護情報を指定連絡先に伝送して、携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指示することにより、指定連絡先は、盗難防止機会を逃さないことになり、このことが、盗まれた携帯電話を取り戻すのに寄与し、ユーザの個人情報が漏れる可能性を効率よく低減することができる。
【0080】
実施形態4
この実施形態は、前述の実施形態2の携帯電話向けの盗難防止保護方法を遂行するのに用いられる、携帯電話のための盗難防止保護デバイスを提供する。図6を参照すると、携帯電話のための盗難防止保護デバイスは、
携帯電話が、盗難防止モードを開始するための事前設定条件を満たすかどうか判定するように適合された判定モジュール501と、
盗難防止モードを開始するための条件が満たされたと判定モジュール501が判定した場合、盗難防止モードを開始するように適合された開始モジュール502と、
開始モジュール502が盗難防止モードを開始した後、指定連絡先に、盗難防止保護情報を伝送して、携帯電話のための盗難防止処理の遂行を指示するように適合された伝送モジュール503とを含む。
【0081】
ここで、判定モジュール501は、
現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致するかどうか判定するように適合された第1の判定ユニットと、
現在のユーザデータがあらかじめ記憶されたユーザデータと一致しないと第1の判定ユニットが判定した場合、ユーザに、盗難防止命令の入力を促すように適合されたプロンプトユニットと、
ユーザが現在入力した盗難防止命令に従って、正当なユーザであるかどうか判定して、不当なユーザであれば、盗難防止モードを開始するための条件が満たされたと判断するように適合された第2の判定ユニットと、
盗難防止モードを開始するための遠隔命令が受け取られたかどうか判定して、受け取っていれば、盗難防止モードを開始するための条件が満たされたと判断するように適合された第3の判定ユニットとを特に含む。
【0082】
ここで、開始モジュール502は、盗難防止モードを開始するための条件が満たされたと判定モジュール501が判定した場合、携帯電話の現在のユーザによる携帯電話の操作を不可能にするための携帯電話上のロック動作を遂行するように特に適合されている。
【0083】
ここで、このデバイスがさらに含む盗難防止モード終了モジュール504は、開始モジュール502が盗難防止モードを開始した後、現在のユーザが入力したロック解除命令を取得し、ロック解除命令が適正かどうか判定して、ロック解除命令が適正であれば盗難防止モードを終了するように、または、開始モジュール502が盗難防止モードを開始した後、遠隔のロック解除命令を受け取り、受け取った遠隔のロック解除命令に従って盗難防止モードを終了するように、適合されている。
【0084】
ここで、このデバイスには、開始モジュール502が盗難防止モードを開始した後、事前設定の盗難防止保護命令を実行するように適合された第1の命令実行モジュール505がさらに含まれる。
【0085】
ここで、盗難防止保護情報は、盗難防止保護命令および命令伝送形式を含み、このデバイスには、指定連絡先が、盗難防止保護情報に基づいて、その盗難防止保護命令をその命令伝送形式で携帯電話に伝送した後、その盗難防止保護命令を受け取って、受け取った盗難防止保護命令を自動的に実行するように適合された第2の命令実行モジュール506がさらに含まれる。
【0086】
あるいは、盗難防止保護情報がウェブアドレスを含み、このウェブアドレスに対応するウェブサイトは、盗難防止保護命令および命令伝送形式を記憶するように用いられ、このデバイスには、指定連絡先が、ウェブアドレスに対応するウェブサイトに記憶されている命令伝送形式で、携帯電話に盗難防止保護命令を伝送した後、盗難防止保護命令を受け取って、受け取った盗難防止保護命令を自動的に実行するように適合された第2の命令実行モジュール506がさらに含まれる。
【0087】
ここに、盗難防止保護命令は、ビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、遠隔のビルトインコンテンツを強制的に表示するための命令と、ユーザ位置情報をアップロードするための命令と、ポートに簡易メッセージを送るためにSIMカードを交換するための命令と、受信コールを自動的に受け取るための命令と、前方カメラで自動的に撮影するための命令と、指定データを削除する/バックアップするための命令とのうち少なくとも1つを特に含む。
【0088】
この実施形態によって提供されるデバイスでは、盗難防止モードを開始した後、盗難防止保護情報を指定連絡先に伝送して、携帯電話のための盗難防止処理を遂行するように指定連絡先に指示することにより、指定連絡先は、盗難防止機会を逃さないことになり、このことが、盗まれた携帯電話を取り戻すのに寄与し、ユーザの個人情報が漏れる可能性を効率よく低減することができる。
【0089】
前述の実施形態によって提供される携帯電話のための盗難防止保護デバイスは、上記で説明された機能モジュールを単に分割することによって例示されており、実用的応用では、上記の機能は、必要に応じて、異なる機能モジュールに割り当てられてよく、すなわち、デバイスの内部構造は、上記で説明された機能のすべてまたは一部分を完成するために異なる機能モジュールに分割されることに留意されたい。それに加えて、この実施形態で提供される携帯電話のための盗難防止保護デバイスは、この実施形態で提供される携帯電話のための盗難防止保護方法と同一の概念を有し、このデバイスの特定の実施プロセスは、この方法の実施形態に見出され得、ここで詳細に説明することはない。
【0090】
前述の実施形態のステップのすべてまたは一部分が、ハードウェアによって達成され得、また、関連したハードウェアに命令するプログラムによっても達成され得、プログラムは、読取り専用メモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどでよいコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得ることを、当業者なら理解することができる。
【0091】
前述のことは本発明の実施形態にすぎず、本発明を限定しようとするものではなく、本発明の精神および原理の範囲内でなされるいかなる変更、置換および改善も、本発明の保護範囲内に含まれるように意図されている。
【符号の説明】
【0094】
501 判定モジュール
502 開始モジュール
503 伝送モジュール
504 盗難防止モード終了モジュール
505 第1の命令実行モジュール
506 第2の命令実行モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6